生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ポリグリセリン脂肪酸エステル及びその製造方法
出願番号:1999293498
年次:2008
IPC分類:C07C 69/533,C07C 67/52,C07C 69/33


特許情報キャッシュ

柏 啓太 皆藤 光雄 竹口 寛 林 信博 JP 4106831 特許公報(B2) 20080411 1999293498 19991015 ポリグリセリン脂肪酸エステル及びその製造方法 三菱化学株式会社 000005968 長谷川 曉司 100103997 柏 啓太 皆藤 光雄 竹口 寛 林 信博 20080625 C07C 69/533 20060101AFI20080605BHJP C07C 67/52 20060101ALI20080605BHJP C07C 69/33 20060101ALI20080605BHJP JPC07C69/533C07C67/52C07C69/33 C07C 69/533 C07C 67/52 C07C 69/33 特開平09−157384(JP,A) 特開昭63−264554(JP,A) 特公昭62−032743(JP,B1) 特開平06−080600(JP,A) 特開平10−077255(JP,A) 特開平08−217723(JP,A) 特開平11−290671(JP,A) 5 2001114731 20010424 9 20030729 中島 庸子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、食品用乳化剤として用いられているポリグリセリン脂肪酸エステルに関するものである。本発明に係るポリグリセリン脂肪酸エステルは、典型的には殆んど臭気を感じない程度にまで高度に脱臭されているので、今まで臭気の点でその使用が制限されていた用途にも、好適に用いることができる。【0002】【従来の技術】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、その優れた安全性と機能から、乳化剤として食品をはじめ、医薬や化粧品等の分野にも広く用いられている。ポリグリセリン脂肪酸エステルの最も一般的な製造法は、ポリグリセリンと脂肪酸とを、水酸化ナトリウムなどを触媒として、無溶媒で反応させる方法である。この方法では反応は200℃以上の高温で行われるので、反応生成物には種々の副生物が混入していて特有の不快な臭気がある。従って従来からポリグリセリン脂肪酸エステルの脱臭方法が種々検討されている。一般に高沸点の液状物質の脱臭方法としては、減圧蒸留や水蒸気蒸留が有効であることが知られており、油脂の脱臭ではこれらの方法が用いられている。【0003】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、乳化剤なかでもポリグリセリン脂肪酸エステルにこれらの方法を適用すると、発泡が激しくて操作が困難であり、かつ熱によりポリグリセリン脂肪酸エステルが変質する恐れもある。従って市場で入手し得るポリグリセリン脂肪酸エステルは、エステル化反応により得られた反応生成物そのものか、又はこれに若干の脱臭処理を施した程度のものであり、その特有の臭気のためにその用途が制限されている。従って本発明は高度に脱臭されていて、広く各種の用途に好適に用いることのできるポリグリセリン脂肪酸エステルを提供しようとするものである。【0004】【課題を解決するための手段】本発明者らはポリグリセリン脂肪酸エステルに水を加え、これを薄膜蒸発器を用いて減圧下に脱水することにより、極めて高度に脱臭できることを見出した。そしてこの脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステルについて、その不純物の分析を行った結果、このものがガスクロマトグラフ/質量分析分析法(GC/MS)で特有のクロマトグラムを与えることを見出し、本発明を完成した。【0005】 すなわち、本発明に係るポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸とを、アルカリ触媒の存在下に200℃以上の温度で反応させて得られた反応生成物に、その重量の0.5〜5重量倍の水を混合し、この混合物を薄膜蒸発器を用いて10〜150Torrの減圧下に蒸発脱水して得られたポリグリセリン脂肪酸エステルであって、ガスクロマトグラフ/質量分析分析法(GC/MS)で、下記条件で酢酸フェニルが25.8分〜26.8分の保持時間に検出されるように測定した場合に、2,3−ブタンジオンが検出される保持時間からn−カプロン酸が検出される保持時間の範囲に検出される全ピークのうち、酢酸フェニルのピーク以外のピークの合計面積(a)と、酢酸フェニルのピークの面積(b)との比(a/b)が3.0以下、好ましくは2.0以下であることを特徴とするものである。【0006】分析条件;前処理条件 ヘッドスペース SPME容器;ヘッドスペース バイアル、10ml 22×45mm(パーキンエルマー適合)試料;酢酸フェニル2500μg/mlのヘキサン溶液を、酢酸フェニルとして10ppmとなるように添加したポリグリセリン脂肪酸エステル試料量;0.5g吸着相;液相付 フューズドシリカファイバー(スベルコ社製)50/30μm DVB/CAR/PDMS抽出条件;80℃×30分、気相部脱着条件;5分、250℃(ガスクロマトグラフ注入口)GC/MS 測定条件カラム;HP−FFAP(50m×0.32mm ID、Df=0.52μm)又は同等の分離能を有する分離カラムカラム温度;40〜240℃(5min保持→5℃/min昇温)注入温度;250℃注入方式;スプリットレス、6分イオン化方法;EI、50〜70eVイオン室温度;150℃測定モード;スキャン測定、測定質量範囲 質量数m/z=35〜300GC/MS インターフェース温度;240℃キャリアガス;He【0007】【発明の実施の形態】本発明に係る高度に脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸を常法によりエステル化してポリグリセリン脂肪酸エステルを製造し、次いでこれに水を加えて水溶液としたのち、薄膜蒸発器を用いて減圧下に脱水することにより製造することができる。エステル化反応に供するポリグリセリンとしては、通常は平均重合度が3〜20程度のものが用いられる。なかでも食品用途では実績のある平均重合度4〜12のものを用いるのが好ましい。脂肪酸としては通常は炭素数8〜22程度のものが用いられる。脂肪酸としては通常は直鎖状のものを用いるが、所望ならばイソステアリン酸のような分岐鎖状のものや、リシノール酸のようなヒドロキシ脂肪酸やその縮合物などを用いることもできる。通常用いられる脂肪酸のいくつかを例示すると、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などの不飽和脂肪酸などが挙げられる。脂肪酸は2種以上を併用してもよい。一般に構成脂肪酸に占める不飽和脂肪酸の比率の高いポリグリセリン脂肪酸エステルは臭気が強いので、構成脂肪酸に占める不飽和脂肪酸の比率が50重量%以上、特に80重量%以上のポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、本発明の効果が顕著に認められる。【0008】反応に供するポリグリセリンに対する脂肪酸のモル比は、目的とするポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBに応じて、任意に決定できる。エステル化反応は200〜260℃で行うのが好ましい。反応温度がこれよりも低いと反応に長時間を要する。逆に反応温度がこれよりも高いと副反応が盛んとなって、生成物の着色が激しくなり、かつ臭気も強くなる。なお、反応は酸化防止のため窒素などの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。【0009】エステル化触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのようなアルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩を用いればよい。これらの触媒は、反応生成物から吸着等により除去しない限り製品のポリグリセリン脂肪酸エステル中に残存するので、製品のポリグリセリン脂肪酸エステルの強熱残分がその許容上限である1.5重量%を超えないように用いる。アルカリ触媒は反応中に原料脂肪酸と反応して脂肪酸アルカリ金属塩を生成するので、添加量が多いと製品の官能テストの成績を低下させ、かつ脱水操作に際し加水分解やエステル交換反応などの副反応を起すおそれがある。また一般にポリグリセリン脂肪酸エステルは強熱残分が少ない方が官能的に優れているので、このようなポリグリセリン脂肪酸エステルが生成するように、ポリグリセリンと脂肪酸との合計量に対してアルカリ触媒の添加量は0.1重量%以下、特に0.01重量%以下とするのが好ましい。アルカリ触媒の添加量をこのように少量に制限することにより、強熱残分が0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを容易に得ることができる。【0010】ポリグリセリンと脂肪酸とから上記の反応により得られた反応生成物は、特有の不快な臭気がある。この臭気は主に脂肪酸の酸化や熱分解により生じたもので、その代表的なものは例えば炭素数4〜9のアルデヒド、ケトン、カルボン酸、アルコール類などである。またポリグリセリン中の残存グリセリンから副生した炭素数3のアルコール類やジオール類などが含まれていることもある。【0011】本発明では、この反応生成物から臭気成分を除去して、高度に脱臭された官能的に優れたポリグリセリン脂肪酸エステルとする。脱臭は特願平10−104836号に記載されている方法に従い、反応生成物を水と混合して分散溶解させて均一な水溶液とし、この水溶液を減圧下に薄膜蒸発器で脱水する方法によるのが好ましい。この方法では、先ず反応生成液に水を混合して均一な水溶液を調製するが、水の混合量は反応生成液に対し0.5〜5重量倍が適当である。水の量が0.5重量倍よりも少ないと十分な脱臭効果が得られない。混合する水量を多くするほど一般に脱臭効果は向上するが、その効果の向上は水量が多くなるほど小さくなり、5重量倍程度で頭打ちとなる。脱臭効果と脱水に要する費用とを総合すると、水の混合量は反応生成液に対して1〜3重量倍が好ましい。【0012】生成した反応生成液の水溶液は、薄膜蒸発器を用いて減圧下に脱水して、本発明に係る高度に脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステルを取得する。他の蒸発装置を用いるよりも薄膜蒸発器が、本発明に係る高度に脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステルの工業的製造には最も適している。薄膜蒸発器としては、遠心力又は回転翼により管壁に被処理液の薄膜を形成する方式のものを用いるのが好ましい。このような方式の薄膜蒸発器としては、Smith式、Sambay式、Luwa式、Kontro式などが知られているが、これらのなかではKontro式のものを用いるのが好ましい。この薄膜蒸発器は回転翼により均一な薄膜を連続的に形成するので、種々の物性の被処理液に対応可能であり、ポリグリセリン脂肪酸エステルのような減圧脱水すると発泡し易いものでも工業的規模で連続的に処理することができる。かつ脱水処理が短時間で終了するので、熱安定性が相対的に劣る不飽和脂肪酸系のポリグリセリン脂肪酸エステルでも物性を劣化させることなく脱水を行うことができる。脱水は製品に許容される水分量に応じて行えばよいが、通常は製品中の水分量が1.0重量%以下となるように行う。【0013】脱水は10〜150Torr、特に20〜100Torrの圧力下で行うのが好ましい。10Torrよりも低い圧力下では発泡が激しくなって脱水操作が困難である。また150Torrを超える圧力下では臭気成分が十分に除去できないおそれがある。脱水温度は、薄膜蒸発器の出口部分におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの温度が120℃以下、特に70〜110℃となるようにするのが好ましい。120℃を超える高温では製品の着色や加水分解などの副反応が生起する危険性が大きい。逆に70℃を下廻るような低温では脱水が著しく遅くなる。特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などを構成脂肪酸とする高融点のポリグリセリン脂肪酸エステルでは、流動性が著しく低下して脱水処理が阻害される。【0014】本発明に係る高度に脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステルには、保存中に構成脂肪酸が酸化劣化したり過酸化物が生成したりするのを抑制するため、酸化防止剤を添加するのが好ましい。酸化防止剤としてはdl−α−トコフェロール、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウムなどを、50〜10000ppm、特に100〜1000ppm程度添加すればよい。【0015】【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。なお、以下の実施例において、試料の官能試験及びガスクロマトグラフ/質量分析法による分析は、下記により行った。【0016】官能試験;100mlの蓋付ガラスビンに試料30gを入れ、蓋をして50℃の恒温槽に30分間保存する。次いで恒温槽より取出し、蓋を開けて5名のパネラーがその臭気を下記の基準により評価した。◎ : 大変良好。臭気は殆んど感じられない。○ : 良好。臭気は僅かに感じられるが、殆んど問題とならない。△ : やや不十分。臭気を確実に感じ取ることができ、やや不快である。× : 不十分。臭気が強く、不快である。【0017】ガスクロマトグラフ/質量分析測定方法;ヘッドスペースバイアルに、酢酸フェニルの2500μg/ml濃度のヘキサン溶液を、酢酸フェニルとして10ppmとなるように添加したポリグリセリン脂肪酸エステル0.5gを収容して、気化した成分の吸着処理を行う。得られた試料をGC/MSで測定して、得られた全イオンクロマトグラムにおいて2,3−ブタンジオンが溶出する保持時間(6.5分)からn−カプロン酸が溶出する保持時間(36分)の間に検出されたピークから、酢酸フェニルのピークを除いたピークの総面積(a)を、酢酸フェニルのピーク面積(b)で除してピーク面積比(a/b)を求めた。【0018】前処理条件 ヘッドスペース SPME容器;ヘッドスペースバイアル、10ml、22×45mm(パーキンエルマー適合)試料量;0.5g吸着相;液相付 フューズドシリカファイバー50/30μm,DVB/CAR/PDMS(スベルコ社製)抽出条件;80℃×30分脱着条件;250℃で5分(GC注入口)GC/MS 測定条件装置:GC HP−5890MS JEOL AX−500分離カラム;HP−FFAP(50m×0.32mm ID、Df=0.52μm)カラム温度;40℃で5分間保持したのち、5℃/minの昇温速度で240℃まで加熱。注入口250℃イオン室温度;150℃GC/MS インターフェース温度;240℃キャリアガス;He 15psiイオン化モード;EI、70eVスキャン範囲;質量数 m/z=35〜300注入方式;スプリットレス【0019】実施例1ポリグリセリン(水酸基価888mgKOH/g、平均重合度10)350重量部とオレイン酸650重量部とを、加熱ジャケット及び撹拌機を備えた反応器に仕込んだ。これに25重量%水酸化ナトリウム水溶液0.1重量部を添加したのち、撹拌下、240℃に昇温して3時間反応させた。次いで260℃に昇温して更に4時間反応させ、ポリグリセリン脂肪酸エステル(平均組成 デカグリセリンペンタオレエート、ケン化価137mgKOH/g、酸価0.20mgKOH/g、強熱残分0.01重量%)958重量部を得た。得られた生成物500重量部に1000重量部の水を混合し、70℃で撹拌して均一な水溶液とした。この水溶液を横型Kontro式薄膜蒸発器を用いて、70Torrの圧力下、110℃で脱水し、脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステル(ケン化価137mgKOH/g、酸価0.25mgKOH/g)を取得した。未脱臭品及び脱臭品の官能試験の結果と、GC/MSによる分析結果を表1に示す。【0020】実施例2ポリグリセリン(水酸基価888mgKOH/g、平均重合度10)475重量部とステアリン酸525重量部とを、加熱ジャケット及び撹拌機を備えた反応器に仕込んだ。これに25重量%水酸化ナトリウム水溶液0.0062重量部を添加したのち、撹拌下に240℃に昇温して3時間反応させた。次いで260℃に昇温して更に4時間反応させ、ポリグリセリン脂肪酸エステル(平均組成 デカグリセリントリステアレート、ケン化価110mgKOH/g、酸価0.30mgKOH/g、強熱残分0.01重量%)966重量部を得た。得られた生成物500重量部に1000重量部の水を混合し、70℃で撹拌して均一な水溶液とした。この水溶液を横型Kontro式薄膜蒸発器を用いて、70Torrの圧力下、110℃で脱水し、脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステル(ケン化価110mgKOH/g、酸価0.35mgKOH/g)を取得した。未脱臭品及び脱臭品の官能試験の結果と、GC/MSによる分析結果を表1に示す。【0021】実施例3市販のポリグリセリン脂肪酸エステル(平均組成 デカグリセリンモノオレート、ケン化価70.6mgKOH/g、酸価0.48mgKOH/g、強熱残分0.20重量%)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、脱臭されたポリグリセリン脂肪酸エステル(ケン化価70.6mgKOH/g、酸価1.25mgKOH/g、強熱残分0.20重量%)を取得した。未脱臭品及び脱臭品の官能試験の結果と、GC/MSによる分析結果を表1に示す。【0022】【表1】 ポリグリセリンと脂肪酸とを、アルカリ触媒の存在下に200℃以上の温度で反応させて得られた反応生成物に、その重量の0.5〜5重量倍の水を混合し、この混合物を薄膜蒸発器を用いて10〜150Torrの減圧下に蒸発脱水して得られたポリグリセリン脂肪酸エステルであって、ガスクロマトグラフ/質量分析分析法(GC/MS)で、下記条件で酢酸フェニルが25.8分〜26.8分の保持時間に検出されるように測定した場合に、2,3−ブタンジオンが検出される保持時間からn−カプロン酸が検出される保持時間の範囲に検出される全ピークのうち、酢酸フェニルのピーク以外のピークの合計面積(a)と、酢酸フェニルのピークの面積(b)との比(a/b)が3.0以下であることを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステル。 分析条件; 前処理条件 ヘッドスペースSPME 容器;ヘッドスペース バイアル、10ml 22×45mm(パーキンエルマー適合) 試料;酢酸フェニル2500μg/mlのヘキサン溶液を、酢酸フェニルとして10p pmとなるように添加したポリグリセリン脂肪酸エステル 試料量;0.5g 吸着相;液相付 フューズドシリカファイバー(スペルコ社製)50/30μm DV B/CAR/PDMS 抽出条件;80℃×30分、気相部 脱着条件;5分、250℃(ガスクロマトグラフ注入口) GC/MS 測定条件 カラム;HP−FFAP(50m×0.32mm ID、Df=0.52μm)又は同 等の分離能を有する分離カラム カラム温度;40〜240℃(5min保持→5℃/min昇温) 注入温度;250℃ 注入方式;スプリットレス、6分 イオン化方法;EI、50〜70eV イオン室温度;150℃ 測定モード;スキャン測定、測定質量範囲 質量数m/z=35〜300 GC/MS インターフェース温度;240℃ キャリアガス;He ポリグリセリンと脂肪酸とを、アルカリ触媒の存在下に200〜260℃の温度で反応させて得られた反応生成物に、その重量の1〜3重量倍の水を混合し、この混合物を薄膜蒸発器を用いて20〜100Torrの減圧下、かつ薄膜蒸発器出口のポリグリセリン脂肪酸エステルの温度が120℃以下となる条件下で蒸発脱水して得られたポリグリセリン脂肪酸エステルであって、ガスクロマトグラフ/質量分析分析法(GC/MS)で、下記条件で酢酸フェニルが25.8分〜26.8分の保持時間に検出されるように測定した場合に、2,3−ブタンジオンが検出される保持時間からn−カプロン酸が検出される保持時間の範囲に検出される全ピークのうち、酢酸フェニルのピーク以外のピークの合計面積(a)と、酢酸フェニルのピーク面積(b)との比(a/b)が3.0以下であることを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステル。 分析条件; 前処理条件 ヘッドスペースSPME 容器;ヘッドスペース バイアル、10ml 22×45mm(パーキンエルマー適合) 試料;酢酸フェニル2500μg/mlのヘキサン溶液を、酢酸フェニルとして10p pmとなるように添加したポリグリセリン脂肪酸エステル 試料量;0.5g 吸着相;液相付 フューズドシリカファイバー(スペルコ社製)50/30μm DV B/CAR/PDMS 抽出条件;80℃×30分、気相部 脱着条件;5分、250℃(ガスクロマトグラフ注入口) GC/MS 測定条件 カラム;HP−FFAP(50m×0.32mm ID、Df=0.52μm)又は同 等の分離能を有する分離カラム カラム温度;40〜240℃(5min保持→5℃/min昇温) 注入温度;250℃ 注入方式;スプリットレス、6分 イオン化方法;EI、50〜70eV イオン室温度;150℃ 測定モード;スキャン測定、測定質量範囲 質量数m/z=35〜300 GC/MS インターフェース温度;240℃ キャリアガス;He 構成脂肪酸の50(重量)%以上が炭素数18〜22の不飽和脂肪酸又はその縮合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル。 強熱残分が0.1(重量)%以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のポリグリセリン脂肪酸エステル。 ポリグリセリンの平均重合度が4〜12であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のポリグリセリン脂肪酸エステル。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る