生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_シリコン単結晶ウェーハの表面評価法
出願番号:1999254945
年次:2006
IPC分類:H01L 21/66,G01N 1/28


特許情報キャッシュ

堀岡 佑吉 富田 直行 JP 3752909 特許公報(B2) 20051222 1999254945 19990908 シリコン単結晶ウェーハの表面評価法 株式会社SUMCO 302006854 志賀 正武 100064908 高橋 詔男 100108578 渡邊 隆 100089037 青山 正和 100101465 鈴木 三義 100094400 松冨 豊 100106493 西 和哉 100107836 村山 靖彦 100108453 堀岡 佑吉 富田 直行 20060308 H01L 21/66 20060101AFI20060216BHJP G01N 1/28 20060101ALI20060216BHJP JPH01L21/66 JH01L21/66 PG01N1/28 N H01L 21/66 G01N 1/28 特開平11−237225(JP,A) 特開平06−085219(JP,A) 2 2001077166 20010323 6 20021113 藤原 敬士 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン単結晶ウェーハの表面評価法に関するものである。【0002】【従来の技術】シリコンデバイスは、微細加工技術の進歩に伴い高集積化を遂げてきた。この高集積化においてはチップサイズの拡大や製造コストの増加等の課題が付随してきたが、それらに対してはウェーハの大口径化によって対応してきた。そして近年、シリコンデバイスが16MDRAMから64MDRAMクラスになり200mmウェーハを使用するようになって、これらのデバイスの製造歩留まりにおいてはCOP(Crystal Originated Particle)等の結晶成長時導入欠陥(Grown-in欠陥)が悪影響を及ぼすことが明らかになってきた。そのため、そのようなGrown-in欠陥について、より精度のよい検査を行うことは非常に重要である。【0003】シリコン単結晶ウェーハは、通常、鏡面研磨後に表面異物検査機により面内の異物を検査する。この際、結晶成長時に導入されるGrown-in欠陥のうち表面に存在しているCOPはこの表面異物検査機により直接観察してその分布状況を把握することができる。しかしながら、COPの外側に存在するラージディスロケーション(L/D)欠陥は、表面異物検査機で直接観察することは困難である。そのため、L/D欠陥の検査に対しては、ウェーハを洗浄した後セコ液(二クロム酸カリウム、フッ酸および純水の混合溶液)に浸してエッチングする、いわゆるセコ(Secco)エッチによりその欠陥を顕在化させて観察することが通常行われる。セコエッチは選択性を有する優れた欠陥検査法ではある。【0004】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セコエッチ後に欠陥検査を行う際、長時間かけて行うにもかかわらず、その欠陥の分布状況を十分に把握することは相変わらず容易ではないという問題があった。また、セコエッチはクロムを使用するため、重金属汚染を避けたい半導体工場ではセコエッチをできれば廃止したいという要求があった。【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、セコエッチを行わずにL/D欠陥の分布状況の評価を簡便で正確かつ迅速に行うことができるシリコン単結晶ウェハーの表面評価法を提供する事を目的とする。【0006】【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するための本発明は、以下の構成を採用した。 本発明のシリコン単結晶ウェーハの表面評価法は、鏡面研磨したシリコン単結晶ウェーハ表面における欠陥のうち、ラージディスロケーション欠陥の分布状況を評価する評価法であって、 前記シリコン単結晶ウェーハ上にシリコン層をエピタキシャル成長させ、このシリコン層の形成によりラージディスロケーション欠陥を成長させるとともにCOPやOSFを縮小・消滅させ、その後に表面異物検査機により0.1μm以上の表面の欠陥を検査する際に、 前記シリコン層の膜厚を、ラージディスロケーション欠陥が表面異物検査機で直接観察することが可能になる大きさに成長し、かつ、成長した欠陥の隣接するもの同士が融合してしまうほど大きくならない範囲である0.5μmから10μmとすることを特徴とする。【0007】このシリコン単結晶ウェーハの表面評価法においては、シリコン単結晶ウェーハ上にシリコン層をエピタキシャル成長させることによりウェーハ上に発生していたL/D欠陥を大きく成長させるので、そのL/D欠陥を通常の表面異物検査機を使用して直接観察することができる。【0008】 本発明のシリコン単結晶ウェーハの結晶表面評価法は、上述のシリコン単結晶ウェーハの結晶表面評価法において、前記シリコン層を、1110℃程度で2.6μm/minの成長速度でエピタキシャル成長させるとともに、 前記シリコン層の膜厚が4μmであることを特徴とする。【0009】このシリコン単結晶ウェーハの表面評価法においては、シリコン単結晶ウェーハ上に適切な膜厚のシリコン層をエピタキシャル成長させてL/D欠陥を大きく成長させるので、シリコン層形成前の欠陥の分布やその総数を正確に把握することができる。【0010】我々は、鋭意努力の結果以下のような知見を得、それに基づいて本発明を完成した。シリコン単結晶ウェーハ上に適当な膜厚のシリコン膜をエピタキシャル成長させると、Grown-in欠陥のうち、L/D欠陥は異常に成長していくことを知見した。成長したL/D欠陥は、シリコン層が適当な膜厚になったときに通常の表面異物検査機を使用して直接観察することが可能になる。一方、Grown-in欠陥のうちCOPやOSF(Oxidatiom induced Stacking Fault)は、シリコン膜の形成により縮小・消滅する。この結果、L/D欠陥が強調されるので、L/D欠陥の検査に有利である。【0011】【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシリコン単結晶ウェーハの表面評価法の好適な実施形態を図を参照して説明する。【0012】本発明では、例えばCZ(Czochralski)法により成長させたシリコンインゴットから得たシリコン単結晶ウェハー上にシリコン層をエピタキシャル成長させた後にその表面の欠陥を検査する。【0013】このとき、シリコンをエピタキシャルさせる方法は通常の方法でよい。例えば、鏡面研磨したCZ−Siウェーハをチャンバー内で1110℃程度の高温にし、トリクロールシラン(SiHCl3)ガス、水素ガスを導入してそのCZ−Siウェーハ上にシリコン層をエピタキシャル成長させる。【0014】形成するシリコン層の膜厚は、例えば4μmである。この膜厚は、L/D欠陥が表面異物検査機で直接観察することが可能になる大きさに成長し、かつ、成長した欠陥の隣接するもの同士が融合してしまうほど大きくならない範囲に設定される。この範囲は通常0.5μmから10μmである。【0015】図1は、CZ−Siウェーハの表面の径方向の位置に対する欠陥の種類別の典型的な密度分布を示した図である。【0016】欠陥密度は、L/DとCOPについてパーティクルカウンター(KLA Tencor、SP1)により測定した。SP1では、0.1μmの大きさの欠陥に対して95%以上の検出が保証されている。検出した欠陥のサイズは、 Narrow Modeで0.2〜0.25μm、Wide Modeで0.09〜0.10μmであり、それらを合わせたものを表示した。ここで、Narrow modeは受光角度が5°〜18°であり、Wide modeは受光角度が22°〜70°である。図1から、このインゴットの中心部にCOPが、また、その外側にL/Dが発生していることがわかる。ただし、この場合L/D密度はCOP密度の1/10以下である。【0017】図2は、図1で測定したCZ−Siウェーハの欠陥分布平面図である。各点は0.1μm以上の欠陥を示している。この場合欠陥密度は外側より中央部の方がかなり高いことがわかる。【0018】図3は、以下に記載する条件によって、図1あるいは図2で測定したCZ−Siウェハーを基板として、その上にシリコン層をエピタキシャル成長させたL/D起因欠陥の測定用のウェーハの欠陥分布平面図である。鏡面研磨したCZ−Siウェーハをチャンバー内で1110℃程度の高温にし、トリクロールシラン(SiHCl3)ガス、水素ガスを導入してそのCZ−Siウェーハ上にシリコン層を2.6μm/minの成長速度でエピタキシャル成長させる。【0019】エピタキシャルシリコン層の成長後には、図2において見られた中央部のCOPがほとんど消滅していることがわかる。それに対して、外周部には図2では疎らにしか現れていなかった(すなわち、大部分が分解能0.09μm以下であった)。L/D欠陥が直接観察可能な程度にリング状に成長していることが明瞭に示されている。この場合、欠陥平均のサイズは0.21μmであった。【0020】【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係るシリコン単結晶ウェーハの表面評価法によれば、以下のような効果が得られる。【0021】 本発明のシリコン単結晶ウェーハの表面評価法によれば、シリコン単結晶ウェーハ上にシリコン層をエピタキシャル成長させることによりウェーハ上に発生していたL/D欠陥を大きく成長させるので、そのL/D欠陥を通常の表面異物検査機を使用して直接観察することができる。【0022】 本発明のシリコン単結晶ウェーハの結晶表面評価法によれば、シリコン単結晶ウェーハ上に適切な膜厚のシリコン層をエピタキシャル成長させてL/D欠陥を大きく成長させるので、シリコン層形成前の欠陥の分布やその総数を正確に把握することができる。【図面の簡単な説明】【図1】 エピタキシャル成長前のCZ−Siウェーハの表面上の径方向の位置に対する欠陥の種類別の密度を示した図である。【図2】 図1で示したCZ−Siウェーハの欠陥分布平面図である。【図3】 図2で測定したCZ−Siウェーハ上に厚さ4μmのシリコン層をエピタキシャル成長させたエピウェーハの欠陥分布平面図である。 鏡面研磨したシリコン単結晶ウェーハ表面における欠陥のうち、ラージディスロケーション欠陥の分布状況を評価する評価法であって、 前記シリコン単結晶ウェーハ上にシリコン層をエピタキシャル成長させ、このシリコン層の形成によりラージディスロケーション欠陥を成長させるとともにCOPやOSFを縮小・消滅させ、その後に表面異物検査機により0.1μm以上の表面の欠陥を検査する際に、 前記シリコン層の膜厚を、ラージディスロケーション欠陥が表面異物検査機で直接観察することが可能になる大きさに成長し、かつ、成長した欠陥の隣接するもの同士が融合してしまうほど大きくならない範囲である0.5μmから10μmとすることを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの表面評価法。 請求項1に記載のシリコン単結晶ウェーハの表面評価法において、 前記シリコン層を、1110℃程度で2.6μm/minの成長速度でエピタキシャル成長させるとともに、 前記シリコン層の膜厚が4μmであることを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの表面評価法。


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