タイトル: | 特許公報(B2)_長鎖多不飽和脂肪酸の合成のための方法および組成物 |
出願番号: | 1998544053 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C12N 15/09,C12N 9/02,C12N 1/19,C12N 1/21,C12P 7/64,A23K 1/16,A23L 1/28,A61K 31/201,A61K 31/202 |
ナットゾン,デボラ ムカージ,プラディプ フアング,ヤン−シェン サーモンド,ジェニファー チョーダリー,スニタ レオナルド,アマンダ,エウン−ヨン JP 4355368 特許公報(B2) 20090807 1998544053 19980410 長鎖多不飽和脂肪酸の合成のための方法および組成物 カルジーン エル エル シー アボット ラボラトリーズ 平木 祐輔 石井 貞次 間山 世津子 ナットゾン,デボラ ムカージ,プラディプ フアング,ヤン−シェン サーモンド,ジェニファー チョーダリー,スニタ レオナルド,アマンダ,エウン−ヨン US 08/834,655 19970411 20091028 C12N 15/09 20060101AFI20091008BHJP C12N 9/02 20060101ALI20091008BHJP C12N 1/19 20060101ALI20091008BHJP C12N 1/21 20060101ALI20091008BHJP C12P 7/64 20060101ALI20091008BHJP A23K 1/16 20060101ALI20091008BHJP A23L 1/28 20060101ALI20091008BHJP A61K 31/201 20060101ALI20091008BHJP A61K 31/202 20060101ALI20091008BHJP JPC12N15/00 AC12N9/02C12N1/19C12N1/21C12P7/64A23K1/16 301FA23L1/28 ZA61K31/201A61K31/202 C12N 15/00 - 15/90 PubMed BIOSIS/WPI(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq UniProt/GeneSeq 特表平07−503605(JP,A) 特表平08−503364(JP,A) 特開平5−91888(JP,A) 24 US1998007126 19980410 WO1998046763 19981022 2001523091 20011120 102 20050408 池上 文緒 関連出願本出願は、1997年4月11日付け米国特許出願第08/834,655号の一部継続出願である。序論発明の分野本発明は、微生物または動物における長鎖多不飽和脂肪酸(PUFA)の産生に関連した酵素および/または酵素成分のレベルのモジュレーションに関する。背景多不飽和脂肪酸(PUFA)の2つの主要ファミリーは、エイコサペンタエン酸(EPA)などのω3脂肪酸およびアラキドン酸(ARA)などのω6脂肪酸である。PUFAは細胞の形質膜の重要な成分であり、それは該形質膜においてリン脂質のような形態で見出されうる。PUFAは、適切な発達、特に乳幼児の脳の発達、ならびに組織の形成および修復に必要である。また、PUFAは、プロスタサイクリン、エイコサノイド、ロイコトリエン、プロスタグランジンなどのヒトおよび動物において重要な他の分子の前駆体として機能する。重要な4つの主要長鎖PUFAには、種々のタイプの魚油中に主として見出されるドコサヘキサエン酸(DHA)およびEPA、メマツヨイグサ(Oenothera biennis)、ルリチシャ(Boragoofficinalis)およびクロフサスグリ(Ribes nigrum)などの多数の植物の種子中に見出されるγ-リノレン酸(GLA)、ならびに海洋油および植物種子中に見出されるステアリドン酸(SAD)が含まれる。GLAおよびもう1つの重要な長鎖PUFAであるアラキドン酸(ARA)は共に、糸状菌中で見出される。ARAは、肝臓、副腎などの動物組織から精製することができる。GLA、ARA、EPAおよびSDAはそれ自体が、プロスタグランジン合成、心臓病の治療および脳組織の発達に関与する重要な長鎖脂肪酸であるか、または該脂肪酸の食物前駆体である。DHAに関しては、種々の海洋生物、冷水海洋魚から得た油および卵黄画分などの多数の商業的製造起原が存在する。ARAに関しては、Mortierella属、Entomophthora属、Phytium属およびPorphyridium属を含む微生物を、商業的製造に使用することができる。SDAの商業的起源には、Trichodesma属およびEchium属が含まれる。GLAの商業的起源には、メマツヨイグサ、クロフサスグリおよびルリチシャが含まれる。しかしながら、天然起源からPUFAを商業的に製造することに関連したいくつかの欠点がある。動物、植物などのPUFAの天然起源は、非常に不均一な油組成を有する傾向にある。したがって、これらの起源から得た油は、1以上の所望のPUFAを分離したり又は1以上のPUFAに富む油を製造するためには、徹底的な精製を要する可能性がある。また、天然起源は、入手可能性において、制御できない変動にさらされる。魚類のストック(stocks)は、自然変異を受けたり、あるいは乱獲により枯渇する可能性がある。魚油は不快な風味および香りを有し、それは、所望の製品から経済的に分離することが不可能な場合があり、そのような製品を食物補充剤として許容できなくする場合がある。動物油、および特に魚油は、環境汚染物質を蓄積する可能性がある。天候および疾患が、魚および植物の両方の起源からの収量の変動を引き起こす可能性がある。代替油産生作物の生産のための利用可能な農耕地は、人口の一定の増加と、それに関連した、残りの耕地上の食物生産に対する需要の増加とからの競合にさらされる。PUFAを産生する作物(例えば、ルリチシャ)は、商業的栽培に順応化されておらず、単一栽培においては十分に得られない可能性がある。したがって、そのような作物の栽培は、より有益かつ定評ある作物の栽培が可能な場合には、経済的な競争力を有さない。また、Mortierellaなどの生物の大規模発酵は非常に高くつく。天然動物組織は、少量のARAしか含有せず、加工が困難である。Porphyridium、Mortierellaなどの微生物は、商業的規模で培養することが困難である。PUFAを含有する食物補充剤および医薬製剤は、PUFA源の欠点を保有している可能性がある。魚油カプセルなどの補充剤は、特定の所望の成分を低レベルでしか含有していないことがあり、したがって大用量を要する。高用量は、汚染物を含む望ましくない成分の高レベル摂取につながる。該補充剤の不快な風味および香りは、そのような投与計画を望ましくないものにすることがあり、患者による応諾を妨げる可能性がある。過剰添加は、内因性生合成経路の阻害を引き起こし、in vivoにおける種々の脂質画分中の他の必要な脂肪酸との競合を引き起こし、望ましくない結果を招く可能性があるため、脂肪酸補充剤を与える際には注意しなければならない。例えば、ω3脂肪酸に富む食物を摂取するエスキモー人は、高い出血傾向を有する(米国特許第4,874,603号)。PUFAの生合成には多数の酵素が関与している。リノール酸(LA,18:2 Δ9,12)は、Δ12-デサチュラーゼによりオレイン酸(18:1 Δ0)から産生される。GLA(18:3 Δ6,9,12)は、Δ6-デサチュラーゼによりリノール酸(LA,18:2 Δ9,12)から産生される。ジホモ-γ-リノレン酸(DGLA,20:3 Δ8,11,14)からのARA(20:4 Δ5,8,11,14)の産生は、Δ5-デサチュラーゼにより触媒される。しかしながら、動物は、Δ9位を超えて不飽和化することができないため、オレイン酸(18:1 Δ9)をリノール酸(18:2 Δ912)に変換することができない。同様に、哺乳類は、α-リノール酸(ALA,18:3 Δ9,12,15)を合成することができない。真菌および植物を含む他の真核生物は、Δ12およびΔ15位で不飽和化する酵素を有する。したがって、動物の主要な多不飽和脂肪酸は、食物に由来するか、および/または、リノール酸(18:2 Δ9,12)もしくは∝-リノレン酸(18:3 Δ9,12,15)の不飽和化および伸長に由来する。したがって、これらの脂肪酸を天然で産生する種から、PUFAの生合成に関与する遺伝物質を得ること、および商業的量の1以上のPUFAを産生するよう操作することができる微生物または動物系において該単離物を発現させることに関心が持たれている。したがって、脂肪酸デサチュラーゼ、それをコードする遺伝子およびそれを製造するための組換え法が必要とされている。さらに、特定のPUFAをより高い相対比率で含有する及び/又はそれに富む油が必要とされている。また、特定のPUFAを製造するための信頼しうる経済的な方法が必要とされている。関連文献Δ6-デサチュラーゼによるγ-リノレン酸の製造は、米国特許第5,552,306号に記載されている。Mortierella alpinaを使用する8,11-エイコサジエン酸の製造は、米国特許第5,376,541号に開示されている。双鞭毛藻類によるドコサヘキサエン酸の製造は、米国特許第5,407,957号に記載されている。Δ6-パルミトイル-アシル担体タンパク質デサチュラーゼのクローニングは、PCT公開WO 96/13591および米国特許第5,614,400号に記載されている。ルリチシャからのΔ6-デサチュラーゼのクローニングは、PCT公開WO 96/21022に記載されている。Δ9-デサチュラーゼのクローニングは、公開されている特許出願PCT WO 91/13972、EP 0 550 162 A1、EP 0 561 569 A2、EP 0 644 263 A2およびEP 0 736 598 A1および米国特許第5,057,419号に記載されている。種々の生物からのΔ12-デサチュラーゼのクローニングは、PCT公開WO 94/11516および米国特許第5,443,974号に記載されている。種々の生物からのΔ15-デサチュラーゼのクローニングは、PCT公開WO 93/11245に記載されている。本明細書中に言及するすべての刊行物および米国特許または出願の全体を、参照により本明細書に組み入れることとする。発明の概要多不飽和長鎖脂肪酸またはPUFAの製造のための新規組成物および方法を提供する。該組成物は、Δ6-およびΔ12-デサチュラーゼならびに/またはΔ6-および/またはΔ12-デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸、該ポリペプチド、ならびにそれらを単離し検出するためのプローブを含む。該方法には、少なくとも1つのデサチュラーゼ(特にΔ6-、Δ9-、Δ12-またはΔ15-デサチュラーゼ)をコードする1つまたは複数の導入遺伝子を発現する宿主微生物または動物を増殖させることが含まれる。該方法はまた、アンチセンス構築物の使用または遺伝子破壊によって、望ましくないデサチュラーゼの発現レベルを低減させるかまたは無にすることが含まれる。PUFA生合成に関わる酵素および基質の濃度を変更した結果、デサチュラーゼポリペプチドの発現を調節することにより所望の不飽和PUFAが相対的に増加する。本発明は、例えば、GLA、DGLA、ARA、EPA、DHA、およびSDAの大規模な製造のために有用である。本発明の好ましい実施形態において、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)に示すヌクレオチド配列、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)に示すヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチド、および図3A〜E(配列番号2)または図5A〜D(配列番号4)に示すアミノ酸配列を含む精製または単離されたポリペプチド、を含む単離された核酸が提供される。本発明の別の実施形態では、図3A〜E(配列番号2)または図5A〜D(配列番号4)に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離された核酸が提供される。また、脂肪酸分子を該分子のカルボキシル末端から6番目または12番目の炭素において不飽和化するポリペプチドをコードする核酸配列を含む単離された核酸であって、該核酸配列の平均A/T含量が約60%未満である、単離された核酸が提供される。好ましい実施形態において、単離された核酸は、真菌、例えばMortierella属の真菌に由来する。より好ましくはMortierella alpina種の真菌である。本発明の別の好ましい実施形態においては、ヌクレオチド配列が図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)に示されている、単離された核酸が提供される。本発明はまた、脂肪酸分子を該分子のカルボキシル末端から6番目または12番目の炭素において不飽和化する単離または精製されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは真核ポリペプチドであるかまたは真核ポリペプチドに由来する、単離または精製されたポリペプチドを提供する。ここで、好ましい真核ポリペプチドは真菌に由来するものである本発明はさらに、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)にハイブリダイズする核酸配列を含む。図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)と少なくとも約50%の相同性を有する核酸配列を有する単離された核酸が好ましい。本発明はまた、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)と少なくとも約50%の相同性を有するヌクレオチド配列を有する単離された核酸を含む。好ましい実施形態において、本発明の核酸は、アミノ残基50〜53、39〜43、172〜176、204〜213、および390〜402からなる群より選択される、図3A〜D(配列番号2)に示すアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む。また本発明は、異種核酸と連結した、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)に示すヌクレオチド配列を含む核酸構築物を提供する。別の実施形態では、宿主細胞中で機能する発現制御配列と機能しうる形で連結している、図3A〜E(配列番号1)または図5A〜D(配列番号3)に示す核酸配列を含む核酸構築物が提供される。宿主細胞は、真核または原核のいずれかである。好ましい真核宿主細胞は、哺乳類細胞、昆虫細胞、真菌細胞、および藻類細胞からなる群より選択されるものである。好ましい哺乳類細胞には鳥類細胞が挙げられ、好ましい真菌細胞には酵母細胞が挙げられ、そして好ましい藻類細胞には海洋藻類細胞が挙げられる。好ましい真菌細胞は、細菌、シアノバクテリア、バクテリオファージを含む細胞、および/またはウイルスからなる群より選択されるものを含む。組換え宿主細胞のDNA配列は、宿主細胞において機能するプロモーターを含むことが好ましく、該プロモーターは好ましくは誘導可能である。より好ましい実施形態においては、微生物細胞は、Mortierella属の真菌細胞であり、より好ましい真菌はMortierella alpina種のものである。さらに、本発明は、図3A〜E(配列番号2)または図5A〜D(配列番号4)に示すアミノ酸配列に該当するまたはそれと相補的なアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸構築物を提供する。該核酸は微生物細胞中において機能する発現制御配列と機能しうる形で連結し、該ヌクレオチド配列は脂肪酸分子を該分子のカルボキシル末端から6番目または12番目の炭素において不飽和化する機能活性ポリペプチドをコードする。本発明の別の実施形態は、図3A〜E(配列番号2)に示すアミノ酸配列の全体または一部に該当するまたはそれと相補的であるアミノ酸配列を有する機能活性Δ6-デサチュラーゼをコードするヌクレオチド配列を含む核酸構築物である。該ヌクレオチド配列は、宿主細胞中で機能する転写制御配列と機能しうる形で連結している。本発明のさらに別の実施形態は、図5A〜D(配列番号4)に示すアミノ酸配列の全体または一部に該当するまたはそれと相補的なアミノ酸配列を有する機能活性Δ12-デサチュラーゼをコードするヌクレオチド配列を含む核酸構築物である。該ヌクレオチド配列は、宿主細胞中で機能する転写制御配列と機能しうる形で連結している。該宿主細胞は、真核宿主細胞または原核宿主細胞のいずれかである。好ましい真核宿主細胞は、哺乳類細胞、昆虫細胞、真菌細胞、および藻類細胞からなる群より選択されるものである。好ましい哺乳類細胞には鳥類細胞が挙げられ、好ましい真菌細胞には酵母細胞が挙げられ、そして好ましい藻類細胞は海洋藻類細胞である。好ましい真核細胞には、細菌、シアノバクテリア、バクテリオファージを含む細胞、および/またはウイルスからなる群より選択されるものが含まれる。組換え宿主細胞のDNA配列は好ましくは、宿主細胞で機能し好ましくは誘導可能なプロモーターを含む。好ましい組換え宿主細胞は、酵母細胞など(Saccharomyces細胞など)の微生物細胞である。本発明はまた、図3A〜E(配列番号2)に示すアミノ酸配列を有する機能活性Mortierella alpina脂肪酸デサチュラーゼをコードする少なくとも1コピーの核酸を含む組換え微生物細胞を提供する。該細胞または該細胞の親は該DNA配列を含むベクターで形質転換されたものであり、該DNA配列は発現制御配列と機能しうる形で連結している。好ましい実施形態においては、細胞は、18:2脂肪酸に富んだ微生物細胞であり、特に真核細胞および原核細胞からなる群より選択される属由来の微生物細胞である。別の好ましい実施形態においては、本発明の微生物細胞は、該微生物細胞に対して内因性である発現制御配列を含む。また本発明により、宿主細胞中でGLAを製造する方法が提供される。該方法は、LAをGLAに変換するポリペプチドをコードする1つ以上の核酸を含む複数の宿主細胞を有する宿主培養物を増殖させることを含む、該1つ以上の核酸が発現されてGLAが宿主細胞内で作られるような条件下で該1つ以上の核酸が発現制御配列に機能しうる形で連結されている。上記方法のいくつかの好ましい実施形態において、該方法に採用されるポリペプチドは、脂肪酸分子を該分子のカルボキシル末端から6番目の炭素において不飽和化する機能活性酵素である;該1つ以上の核酸はMortierella alpina由来である;該ポリペプチドの基質は外来的に得る;該宿主細胞は微生物細胞である;該微生物細胞はSaccharomyces細胞などの酵母細胞である;そして増殖条件を誘導することが可能である。また、1以上のPUFAを含んでなる油を提供する。前記の1以上のPUFAの量は、約0.3〜30%のアラキドン酸(ARA)、約0.2〜30%のジホモ-γ-リノレン酸(DGLA)および約0.2〜30%のγ-リノレン酸(GLA)である。本発明の好ましい油は、ARA:DGLA:GLAの比が約1.0:19.0:30から約6.0:1.0:0.2であるものである。本発明のもう1つの好ましい実施形態は、製薬上許容される担体中に油を含んでいる医薬組成物である。さらに、本発明の油を含んでなる栄養組成物を提供する。本発明の栄養組成物は、好ましくは、哺乳類宿主に非経口的または内的に投与される。内的消費のための本発明の好ましい組成物は、乳幼児用製剤である。好ましい実施形態では、本発明の栄養組成物は、液体形態または固体形態であり、食物補充剤(dietary supplement)に含有されるかまたは食物補充剤として処方することができ、油はカプセル形態で提供され得る。本発明の油は他の油の特定の成分を含有しなくてもよく、酵母細胞などの微生物細胞から得られる。本発明はさらに、脂肪酸を不飽和化する方法を提供する。好ましい実施形態において、該方法は、上記核酸にコードされるポリペプチドの発現に適した条件下で本発明の組換え微生物細胞を培養することを含んでなる、脂肪酸を不飽和化するための方法であって、該宿主細胞が更に、該ポリペプチドの脂肪酸基質を含むことを特徴とする。また該方法により不飽和化された脂肪酸、および本発明の方法によって製造された脂肪酸を含む油組成物を提供する本発明はさらに、配列番号1〜40に示すヌクレオチド配列およびペプチド配列と実質的に関連するまたは相同的である精製されたヌクレオチド配列またはポリペプチド配列を含む。本発明はさらに、発現系の成分として及びトランスジェニック油の製造に有用な系の成分として関連配列を同定するためのプローブとして、配列番号1〜40に記載の配列を使用する方法に関する。本発明はさらに、本発明の長鎖脂肪酸を含有する液体または固体形態の製剤、食物補充剤、または食物補充剤に関する。これらの製剤および補充剤は、ヒトまたは動物に投与することができる。本発明の製剤および補充剤は、ヤシ油、大豆油、キャノーラ油、モノおよびジグリセリド、グルコース、食用ラクトース、電気透析されたホエー、電気透析された脱脂乳、乳ホエー、大豆タンパク質ならびに他のタンパク質加水分解物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの多量栄養素を更に含むことが可能である。本発明の製剤は、ビタミンA、C、D、EおよびB複合体よりなる群から選ばれる少なくとも1つのビタミンと、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、ナトリウム、カリウム、リン、銅、塩化物、ヨウ素、セレンおよび鉄よりなる群から選ばれる少なくとも1つのミネラルとを更に含むことが可能である。本発明はさらに、多不飽和脂肪酸の不十分な摂取または産生により生じた状態を有する患者の治療方法であって、該患者の治療を行なうのに十分な量の本発明の代用食を該患者に投与することを含んでなる方法に関する。本発明はさらに、本発明の物質の美容および医薬組成物に関する。本発明はさらに、製薬上許容される担体中のトランスジェニック油に関する。本発明はさらに、トランスジェニック油を含有する栄養補充剤、化粧剤および乳幼児用製剤に関する。本発明はさらに、脂肪酸分子を該脂肪酸分子のカルボキシル末端から6番目または12番目の炭素において不飽和化するトランスジーン発現産物をコードするトランスジーンを含有する細胞を有する微生物を増殖させる工程を含んでなる、改変された長鎖多不飽和脂肪酸生合成を得るための方法であって、該トランスジーンが発現されて該細胞内の長鎖多不飽和脂肪酸の生合成が改変される条件下、該トランスジーンが、機能しうる形で発現制御配列に連結されていることを特徴とす方法に関する。本発明はさらに、ビタミン、ミネラル、炭水化物、糖、アミノ酸、遊離脂肪酸、リン脂質、抗酸化剤およびフェノール性化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの栄養素を含んでなる医薬組成物に関する。【図面の簡単な説明】図1は、藻類、Mortierellaおよびヒトを含む種々の生物に由来するパルミチン酸(C16)からアラキドン酸(20:4 Δ5,8,11,14)およびステアリドン酸(18:4 Δ6,9,12,15)の合成のための可能な経路を示す。これらのPUFAは、ヒトおよび他の動物に重要な他の分子(プロスタサイクリン、ロイコトリエンおよびプロスタグランジンを含み、それらのいくつかが示されている)の前駆体として機能することが可能である。図2は、ARA以外に同様に種々の生物から収集したEPAおよびDHAが挙げられるPUFAの産生のための可能な経路を示す。図3A〜Eは、Mortierella alpinaΔ6-デサチュラーゼのDNA配列および推定アミノ酸配列を示す。図3A〜E(配列番号1Δ6デサチュラーゼcDNA)。図3A〜E(配列番号2Δ6デサチュラーゼアミノ酸)。図4は、Mortierella alpinaΔ6-デサチュラーゼアミノ酸配列の一部と、別の関連配列とのアライメントを示す。図5A〜Dは、Mortierella alpinaΔ12-デサチュラーゼのDNA配列と推定アミノ酸配列を示す。図5A〜D(配列番号3Δ12デサチュラーゼcDNA)図5A〜D(配列番号4Δ12デサチュラーゼアミノ酸)図6Aおよび6Bは、酵母におけるGLA発現に対する異なる発現構築物の影響を示す。図7Aおよび7Bは、GLA生成に対する宿主株の影響を示す。図8Aおよび8Bは、S.cerevisiae株SC334におけるGLA生成に対する温度の影響を示す。図9は、Ma29のタンパク質配列およびコンティグ253538aのアライメントを示す。図10は、Ma524のタンパク質配列およびコンティグ253538aのアライメントを示す。配列表の簡単な説明配列番号1は、Mortierella alpina Δ6-デサチュラーゼのDNA配列を示す。配列番号2は、Mortierella alpina Δ6-デサチュラーゼのタンパク質配列を示す。配列番号3は、Mortierella alpina Δ12-デサチュラーゼのDNA配列を示す。配列番号4は、Mortierella alpina Δ12-デサチュラーゼのタンパク質配列を示す。配列番号5〜11は、種々のデサチュラーゼ配列を示す。配列番号13〜18は、種々のPCRプライマー配列を示す。配列番号19および配列番号20は、Dictyostelium discoideumデサチュラーゼのヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。配列番号21および配列番号22は、Phaeodactylum tricornutumデサチュラーゼのヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。配列番号23〜26は、Schizochytrium cDNAクローンのヌクレオチドおよび推定アミノ酸配列を示す。配列番号27〜33は、ヒトデサチュラーゼに関するヌクレオチド配列を示す。配列番号34〜配列番号40は、ヒトデサチュラーゼに関するペプチド配列を示す。好適な実施形態の説明本発明の完全な理解を保証するために、以下の定義を記載する。Δ5-デサチュラーゼ:Δ5デサチュラーゼは、脂肪酸分子のカルボキシル末端から5番目の炭素(炭素5)と6番目の炭素(炭素6)との間に二重結合を導入する酵素である。Δ6-デサチュラーゼ:Δ6デサチュラーゼは、脂肪酸分子のカルボキシル末端から6番目の炭素(炭素6)と7番目の炭素(炭素7)との間に二重結合を導入する酵素である。Δ9-デサチュラーゼ:Δ9デサチュラーゼは、脂肪酸分子のカルボキシル末端から9番目の炭素(炭素9)と10番目の炭素(炭素10)との間に二重結合を導入する酵素である。Δ12-デサチュラーゼ:Δ12デサチュラーゼは、脂肪酸分子のカルボキシル末端から12番目の炭素(炭素12)と13番目の炭素(炭素13)との間に二重結合を導入する酵素である。脂肪酸:脂肪酸は、長い炭化水素鎖および末端カルボキシル基を含有する化合物のクラスである。脂肪酸には、以下のものが含まれる。これらの定義を考慮した上で、本発明は、例えば微生物細胞または動物の多不飽和長鎖脂肪酸含量の改変を可能にする新規DNA配列、DNA構築物、方法および組成物を提供する。脂肪酸の不飽和化を触媒するポリペプチドをコードするDNAのセンスまたはアンチセンス転写産物を発現するよう、宿主細胞を操作する。発現される酵素の基質は、宿主細胞により産生されるか、あるいは外因的に供給されることが可能である。発現を達成するために、該形質転換DNAを、該宿主細胞内で機能的である転写および翻訳の開始および終結調節領域に、機能しうる形で連結する。発現される遺伝子を含む構築物は、宿主細胞のゲノム内への組み込みを引き起こすことが可能であり、あるいは宿主細胞内で自律複製することが可能である。リノール酸(LA)の生産の場合、一般に使用する発現カセットには、特にオレイン酸を産生し又は取込みうる宿主細胞(米国特許第5,443,974号)内でΔ12-デサチュラーゼ活性を与えるカセットが含まれる。また、LAの生産は、Δ9-デサチュラーゼ用の発現カセットを提供してその酵素活性を限定することによって、増加させることができる、ALAの生産の場合、一般的に使用される発現カセットは、特にLAを産生または取り込むことのできる宿主細胞においてΔ15-またはω3デサチュラーゼ活性をもたらすカセットを含む。GLAまたはSDAの生産の場合、一般的に使用される発現カセットは、特にLAまたはALAをそれぞれ産生または取り込むことができる宿主細胞においてΔ6-デサチュラーゼ活性をもたらすカセットを含む。LAまたはGLAなどのω6-型不飽和脂肪酸の生産は、ALAを産生できない宿主微生物または動物において好ましい。宿主ALA産生は、Δ15型またはω3型のデサチュラーゼの活性を抑制することによって排除、減少、および/または抑制できる(図2を参照)。これは、標準的な選択、アンチセンスΔ15またはω3転写用の発現カセットを得ること、標的とするΔ15-またはω3-デサチュラーゼ遺伝子を該標的遺伝子の一部または全体を挿入、欠失、置換することにより破壊すること、またはΔ15-もしくはω3-デサチュラーゼの阻害剤を添加することにより達成できる。同様に、アンチセンスΔ6転写用の発現カセットを得ること、Δ6-デサチュラーゼ遺伝子を破壊すること、またはΔ6-デサチュラーゼ阻害剤を用いることによって、Δ6-デサチュラーゼ活性を有する微生物または動物においてLAまたはALAを産生することが望ましい。微生物による脂肪酸の製造微生物による脂肪酸の製造は、魚または植物などの天然起源からの精製より優れたいくつかの利点を有する。高等生物のものと比べて著しく単純な油組成を有する(このため、所望の成分の精製が容易になる)多数の微生物が公知である。微生物による製造は、天候および食物供給などの外的変数により生じる変動にさらされない。微生物により製造される油は、環境汚染物による汚染を実質的に伴わない。また、微生物は、特定の用途を有しうる特定の形態のPUFAを与えることが可能である。例えば、Spirulinaは、トリグリセリドの1位および3位に優勢に位置するPUFAを与え、膵リパーゼによる消化は、これらの位置から優先的に脂肪酸を遊離する。Spirulina由来のトリグリセリドをヒトまたは動物が摂取した後、これらのPUFAは、膵リパーゼにより遊離脂肪酸として遊離され、したがって、例えば乳幼児の脳の発達に直接利用されうる。培養条件を制御することにより、あるいは、注目すべきは、微生物により発現される酵素の個々の基質を付与することにより、あるいは、望ましくない生化学的経路を抑制する化合物を加えることにより、微生物による油の製造を操作することができる。これらの利点に加えて、組換え微生物からの脂肪酸の製造は、宿主内に新たな合成経路を付与することにより、あるいは望ましくない経路を抑制し、それにより望ましいPUFAまたはそのコンジュゲート化形態のレベルを増加させ、望ましくないPUFAのレベルを減少させることにより、天然に生じる微生物的脂肪酸プロフィールを改変することが可能となる。動物における脂肪酸の製造動物における脂肪酸の製造もまた、いくつかの利点を与える。動物におけるデサチュラーゼ遺伝子の発現は、動物組織において著しく増加したレベルの所望のPUFAを与え、それらの組織からの回収を、より経済的なものにしうる。例えば、所望のPUFAが動物の母乳中で発現される場合、動物の乳からPUFAを単離する方法は十分に確立されている。所望のPUFAの精製用起源(source for purification)を与えることに加えて、デサチュラーゼ遺伝子を単独で又は他のヒト遺伝子と組合せて発現させることにより動物の母乳を操作して、乳幼児の発達の種々の段階においてヒトの母乳と実質的に同様の動物の乳を得ることが可能である。人間による看護が不可能または望ましくない場合あるいは栄養失調または病気の場合には、ヒトの母乳に近づくよう処理(humanized)された動物の乳を、乳幼児用製剤として使用することができるであろう。宿主細胞、基質の利用可能性、および所望の最終産物に応じて、いくつかのポリペプチド、特にデサチュラーゼに関心が持たれる。「デサチュラーゼ」は、1以上の脂肪酸を不飽和化して関心のあるモノもしくは多不飽和脂肪酸またはその前駆体を与えうるポリペプチドを意味する。特に関心が持たれるのは、Δ9、Δ12、(ω6)、Δ15、(ω3)、またはΔ6位において不飽和化する酵素を含む、ステアリン酸からオレイン酸への変換、オレイン酸からLAへの変換、LAからALAへの変換、LAからGLAへの変換、そしてALAからSDAへの変換を触媒しうるポリペプチドである。「ポリペプチド」は、長さまたは翻訳後修飾(例えば、グリコシル化またはリン酸化)には無関係に、アミノ酸の任意の鎖を意味する。デサチュラーゼ活性を有する特定のポリペプチドの選択のための考慮事項には、該ポリペプチドの最適pH、該ポリペプチドが律速酵素またはその成分であるか否か、使用するデサチュラーゼが所望の多不飽和脂肪酸および/または該ポリペプチドにより要求される補因子の合成に必須であるか否かが含まれる。発現されるポリペプチドは、好ましくは、宿主細胞内のその位置の生化学的環境に適合したパラメーターを有する。例えば、該ポリペプチドは、基質に関して宿主細胞内の他の酵素と競合する必要があるかもしれない。したがって、所定の宿主細胞内でのPUFA産生を改変するための所定のポリペプチドの適合性の決定の際には、問題のポリペプチドのKmおよび比活性の分析を考慮する。ある特定の状況において使用するポリペプチドは、意図される宿主内に存在する条件下で機能しうるものであるが、その他の点では、所望のPUFAの相対的産生を改変しうる所望の特性を有するデサチュラーゼ活性を有する任意のポリペプチドであることが可能である。オレイン酸からリノール酸を製造する場合には、使用するDNA配列は、Δ12-デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする。リノール酸からGLAを製造する場合には、使用するDNA配列は、Δ6デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする。場合によっては、Δ6-デサチュラーゼ活性の発現を、Δ12-デサチュラーゼ活性の発現と組合わせることができ、所望により、存在するΔ15-デサチュラーゼ活性を宿主細胞から枯渇させることができる(これは、例えば、Δ15-デサチュラーゼ転写産物に対するアンチセンス配列の産生のための転写カセットを付与することにより、あるいはΔ15-デサチュラーゼ遺伝子を破壊することにより、あるいは低いΔ15-デサチュラーゼ活性を天然で有するか又はそれを有するように突然変異している宿主細胞を使用することにより行なう)。また、望ましくないデサチュラーゼ経路の阻害は、特異的なデサチュラーゼ阻害剤(例えば、米国特許第4,778,630号に記載のもの)の使用により達成することができる。また、Δ6-デサチュラーゼを発現するための宿主細胞は、高いΔ12-デサチュラーゼ活性を有するか、または高いΔ12-デサチュラーゼ活性を有するように突然変異されている。使用するカセットの組合せの選択は、1つには、宿主細胞のPUFAプロフィールおよび/またはデサチュラーゼプロフィールに左右される。宿主細胞がΔ12-デサチュラーゼ活性を発現しΔ15-デサチュラーゼ活性が欠失または枯渇している場合には、一般には、GLA産生の増強をもたらすのにはΔ6-デサチュラーゼの過剰発現だけで十分である。宿主細胞がΔ9-デサチュラーゼ活性を発現する場合には、Δ12-およびΔ6-デサチュラーゼの発現によりGLA産生の増強がもたらされる。Δ9-デサチュラーゼ活性が欠失または限定されている場合、Δ9-デサチュラーゼ用の発現カセットを使用してもよい。ステアリン酸(18:0)からアラキドン酸(20:4 Δ5,8,11,14)への合成スキームを、図2に示す。この経路において鍵となる酵素は、リノール酸をγ-リノレン酸に変換するΔ6-デサチュラーゼである。同じくΔ6-デサチュラーゼによるα-リノレン酸(ALA)からステアリドン酸への変換も示されている。デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドの起源デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドおよびそのようなポリペプチドをコードするオリゴヌクレオチドの起源は、所望の多不飽和脂肪酸を産生する生物である。一例として、GLAまたはARAを産生する能力を有する微生物を、Δ6-またはΔ12-デサチュラーゼ活性の起源として使用することができる。そのような微生物には、例えば、Mortierella、Conidiobolus、Pythium、Phytophathora、Penicillium、Porphyridium、Coidosporium、Mucor、Fusarium、Aspergillus、RhodotorulaおよびEntomophthora属に属する微生物が含まれる。Porphyridium属のなかで特に関心が持たれるのは、Porphyridium cruentumである。Mortierella属のなかで特に関心が持たれるのは、Mortierella elongata、Mortierella exigua、Mortierella hygrophila、Mortierella ramanniana、var.angulisporaおよびMortierella alpinaである。Mucor属のなかで特に関心が持たれるのは、Mucor circinelloidesおよびMucor javanicusである。所望のデサチュラーゼをコードするDNAは、種々の方法で同定することができる。一例として、所望のデサチュラーゼの起源、例えば、Mortierella由来のゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーを、酵素的または化学的に合成された検出可能なプローブ(これは、DNA、RNAまたは非天然に存在するヌクレオチドまたはそれらの混合物から作製することができる)でスクリーニングする。通常の又は減少したストリンジェンシーのハイブリダイゼーション法のためには、プローブを、公知のデサチュラーゼのDNAから酵素的に合成することができる。また、オリゴヌクレオチドプローブは、起源をスクリーニングするために使用することが可能であり、公知デサチュラーゼ間で保存された配列を含む公知デサチュラーゼの配列、または所望の精製タンパク質から得たペプチド配列に基づくことが可能である。アミノ酸配列に基づくオリゴヌクレオチドプローブは、遺伝暗号の縮重を含むように縮重していることが可能であり、あるいは起源生物の好ましいコドンを優先するよう偏っていることが可能である。また、オリゴヌクレオチドは、公知の又は疑わしい起源からの逆転写mRNAからのPCRのためのプライマーとして使用することができ、該PCR産物は、完全長cDNAであることが可能であり、あるいは所望の完全長cDNAを得るためのプローブを作製するために使用することが可能である。別法として、所望のタンパク質を、完全に配列決定し、そのポリペプチドをコードするDNAの全合成を行なうことができる。所望のゲノムまたはcDNAを単離したら、それを公知方法により配列決定することができる。当技術分野においては、そのような方法は過誤を受けやすいと認識されており、そのため同一領域の多重配列決定が常套手段となっているが、それでもなお、反復ドメイン、広範な二次構造または異常な塩基組成を有する領域(例えば、高いGC塩基含量を有する領域)においては特に、得られる推定配列内の無視できない過誤率を招くと予想される。相違が生じる場合には、再び配列決定を行なうことができ、特別な方法を用いることができる。特別な方法には、異なる温度;異なる酵素;より高次の構造を形成するオリゴヌクレオチドの能力を改変するタンパク質;改変ヌクレオチド、例えばITPまたはメチル化dGTP;異なるゲル組成、例えば、ホルムアルデヒドの添加;異なるプライマーまたは問題の領域から異なる距離に位置するプライマー;または異なる鋳型、例えば一本鎖DNAを用いることによる配列決定条件の改変を含めることができる。また、mRNAの配列決定を用いることができる。通例、デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドのコード配列の一部または全部は、天然由来である。しかしながら、場合によっては、例えば、宿主に好ましいコドンを用いることにより発現を増強するために、コドンの全部または一部を改変することが望ましい。宿主に好ましいコドンは、関心のある特定の宿主種において最大量で発現されるタンパク質における最高頻度のコドンから決定することができる。したがって、デサチュラーゼ活性を有するポリペプチドのコード配列の全部または一部を合成することができる。また、転写されるmRNA中に存在する任意の不安定化配列または二次構造の領域を除去するよう、該DNAの全部または一部を合成することができる。また、塩基組成を、所望の宿主細胞において更に好ましいものに改変するために、該DNAの全部または一部を合成することができる。配列を合成し配列を合体させるための方法は、文献において十分に実証されている。所望の多不飽和脂肪酸のより長い半減期またはより高い産生速度などの宿主細胞における機能に関するより望ましい物理的および速度論的パラメーターを有するin vivoデサチュラーゼ活性を有するポリペプチドが産生されるように天然に存在するデサチュラーゼ遺伝子の突然変異を得るために、in vitro突然変異誘発および選択、部位特異的突然変異誘発または他の手段を用いることができる。Mortieralla alpinaデサチュラーゼ特に関心が持たれるのは、457アミノ酸および51.8kDの予想分子量を有するMortierella alpinaのΔ6-デサチュラーゼであり、該アミノ酸配列を図3に示す。リノール酸からGLAを、またはALAからステアリドン酸をより多く合成するために、Mortierella alpinaのΔ6-デサチュラーゼをコードする遺伝子をトランスジェニック微生物または動物内で発現させることができる。また、Mortierella alpina Δ6-デサチュラーゼDNAと実質的に同一であるか、またはMortierella alpina Δ6-デサチュラーゼと実質的に同一であるポリペプチドをコードする他のDNAを使用することもできる。実質的に同一は、Mortierella alpina Δ6-デサチュラーゼのアミノ酸配列または該アミノ酸配列をコードする核酸配列に対して少なくとも60%、80%、90%または95%(この順序で好ましさが増加する)の相同性を示すアミノ酸配列または核酸配列を意味する。ポリペプチドの場合には、比較配列の長さは、一般には少なくとも16アミノ酸、好ましくは少なくとも20アミノ酸、最も好ましくは35アミノ酸である。核酸の場合には、比較配列の長さは、一般には少なくとも50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも60ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも75ヌクレオチド、最も好ましくは110ヌクレオチドである。相同性は、典型的には、配列分析ソフトウェア、例えばGenetics Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,1710 University Avenue,Madison,Wisconsin 53705,MEGAlign(DNAStar,Inc.,1228 S.Park St.,Madison,Wisconsin 53715)およびMacVector(Oxford Molecular Group,2105 S.Bascom Avenue,Suite 200,Campbell,California 95008)のSequence Analysisソフトウェアパッケージを使用して測定する。そのようなソフトウェアは、種々の置換、欠失および他の修飾に対する相同性の度合を当てはめることにより同様の配列をつき合せる。保存的置換には、典型的には、以下の基の範囲内での置換が含まれる:グリシンおよびアラニン;バリン、イソロイシンおよびロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギンおよびグルタミン;セリンおよびトレオニン;リシンおよびアルギニン;ならびにフェニルアラニンおよびチロシン。また、置換は、保存された疎水性または親水性に基づいて(KyteおよびDoolittle,J.Mol.Biol.157:105-132,1982)あるいは同様のポリペプチド二次構造をとる能力に基づいて(ChouおよびFasman,Adv.Enzymol.47:45-148,1978)行なうことが可能である。また関心があるのは、Mortierella alpinaΔ12-デサチュラーゼであり、そのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は図5に示す。Mortierella alpinaΔ12-デサチュラーゼをコードする遺伝子は、トランスジェニック微生物または動物において発現でき、オレイン酸からより大量のLA合成をもたらすことができる。Mortierella alpinaΔ12-デサチュラーゼDNAと実質的に同一である他のDNA、またはMortierella alpinaΔ12-デサチュラーゼポリペプチドと実質的に同一のポリペプチドをコードする他のDNAも使用することができる。他のデサチュラーゼ本発明には、同じまたは他の生物に由来する関連デサチュラーゼが含まれる。そのような関連デサチュラーゼには、Mortierellの同一または異なる種内において天然に存在する開示されているΔ6-またはΔ12-デサチュラーゼの変異体、および他の種に由来する開示されているΔ6-またはΔ12-デサチュラーゼの相同体が含まれる。また、Mortierella alpinaΔ6-またはΔ12-デサチュラーゼと実質的に同一ではないが、脂肪酸分子のカルボキシル末端から6番目もしくは12番目の炭素において、または18炭素脂肪酸分子の末端メチル化炭素から12番目もしくは6番目の炭素において脂肪酸分子を不飽和化するデサチュラーゼも含まれる。関連デサチュラーゼは、開示されているデサチュラーゼと実質的に同様に機能するそれらの能力(すなわち、依然としてLAをGLAに、ALAをSDAに、またはオレイン酸をLAに有効に変換する能力)により同定することができる。また、開示されているデサチュラーゼに基づくプローブを、起源生物から構築されたライブラリーにハイブリダイズさせることにより、あるいは起源生物に由来するmRNAおよび開示されているデサチュラーゼに基づくプライマーを使用するRT-PCRにより、開示されているデサチュラーゼに相同な配列に関して配列データベースをスクリーニングすることによっても関連デサチュラーゼを同定することができる。そのようなデサチュラーゼには、ヒト、Dictyostelium discoideumおよびPhaeodactylum tricornumに由来するものが含まれる。デサチュラーゼ活性に重要なデサチュラーゼポリペプチドの領域は、通常の突然変異誘発、生じる突然変異ポリペプチドの発現、およびそれらの活性の測定により決定することができる。突然変異体には、欠失、挿入および点突然変異またはそれらの組合せを含めることができる。典型的な機能分析は、欠失突然変異誘発から開始して、機能に必要なタンパク質のNおよびC末端境界を決定し、ついで内部欠失、挿入または点突然変異体を作製して、機能に必要な領域を更に決定する。また、カセット突然変異誘発または全合成などの他の技術を用いることもできる。例えば、5’または3’コード領域を順次除去するためにエキソヌクレアーゼを使用することにより、欠失突然変異誘発を行なう。そのような技術のためのキットが入手可能である。欠失後、開始または停止コドンを含有するオリゴヌクレオチドを、それぞれ5’または3’の欠失の後に該欠失コード領域に連結することにより、該コード領域は完成する。別法として、開始または停止コドンをコードするオリゴヌクレオチドを、部位特異的突然変異誘発、突然変異PCRなどの種々の方法により、あるいは既存の制限部位で消化されたDNAに対する連結により、該コード領域に挿入する。内部欠失は、部位特異的突然変異誘発または突然変異原性PCRを介した突然変異原性プライマーの使用による、DNA内の既存の制限部位の使用などの種々の方法により、同様に作製することができる。挿入は、リンカースキャニング突然変異誘発、部位特異的突然変異誘発または突然変異原性PCRなどの方法により作製する。点突然変異は、部位特異的突然変異誘発または突然変異原性PCRなどの技術により作製する。また、活性に重要なデサチュラーゼポリペプチドの領域を同定するために、化学突然変異誘発を用いることができる。突然変異構築物を発現させ、得られた改変タンパク質がデサチュラーゼとして機能する能力をアッセイする。そのような構造−機能分析により、どの領域を欠失させることが可能か、どの領域が挿入を許容するか、およびどの点突然変異が、該突然変異タンパク質が天然デサチュラーゼと実質的に同様に機能するのを可能にするのかを判定することができる。そのようなすべての突然変異タンパク質およびそれをコードするヌクレオチド配列は、本発明の範囲内である。デサチュラーゼ遺伝子の発現デサチュラーゼポリペプチドをコードするDNAが得られたら、それを宿主細胞内で複製可能なベクター内に配置し、あるいはそのようなPCRまたはロング(long)PCRなどの技術によりin vitroで増殖させる。複製ベクターには、プラスミド、ファージ、ウイルス、コスミドなどを含めることができる。望ましいベクターには、関心のある遺伝子の突然変異誘発に又は宿主細胞内での関心のある遺伝子の発現に有用なものが含まれる。ロングPCRの技術は、大きな構築物のin vitro増殖を可能にし、その結果、関心のある遺伝子に対する修飾、例えば、突然変異誘発または発現シグナルの付加、および得られた構築物の増殖を、複製ベクターまたは宿主細胞を使用することなく、完全にin vitroで行なうことができる。デサチュラーゼポリペプチドの発現のために、機能的な転写および翻訳の開始および終結領域を、デサチュラーゼポリペプチドをコードするDNAに、機能しうる形で連結させる。該ポリペプチドコード領域の発現は、in vitroで又は宿主細胞内で行なうことが可能である。転写および翻訳の開始および終結領域は、発現させるDNA、所望の系内での発現が可能であることが公知の又は疑わしい遺伝子、発現ベクター、化学合成などの種々の非排地的起源に由来するか、または宿主細胞内の内因性遺伝子座に由来する。in vitroでの発現in vitroでの発現は、例えば、in vitro用に設計された発現ベクター内にデサチュラーゼポリペプチドのコード領域を配置し、ウサギ網状赤血球ライセートおよび補因子を加えることにより行なうことができ、所望により、標識されたアミノ酸を取込ませることができる。そのようなin vitro発現ベクターは、使用する系に必要な発現シグナルの一部または全部を付与することが可能である。これらの方法は当技術分野で良く知られており、該系の成分は商業的に入手可能である。ついで該反応混合物を、例えばその活性を測定することにより、該ポリペプチドに関して直接アッセイすることができ、あるいは合成したポリペプチドを精製し、ついでアッセイすることができる。宿主細胞内での発現宿主細胞内での発現は、一過性または安定に達成することができる。一過性発現は、宿主細胞内で機能的である発現シグナルを含有する導入された構築物(しかしながら、この構築物は複製されず、めったに宿主細胞内に組込まれないか又は該宿主細胞は増殖性でない)から生じることが可能である。また、関心のある遺伝子に機能しうる形で連結された調節可能なプロモーターの活性を導入することにより、一過性発現を達成することができる(ただし、そのような誘導系は、低い基底レベルの発現を示すことが多い)。安定発現は、宿主ゲノム内に組込まれうる又は宿主細胞内で自律複製する構築物の導入により達成することができる。関心のある遺伝子の安定発現は、該発現構築物上に位置するか又は該発現構築物でトランスフェクトされた選択マーカーの使用により選択し、ついで該マーカーを発現する細胞に関して選択することができる。安定発現が組込みから生じる場合には、構築物の組込みは、宿主ゲノム内でランダムに生じることが可能であり、あるいは宿主遺伝子座との組換えを標的化するのに十分な程度に宿主ゲノムに相同な領域を含有する構築物の使用により標的化されることが可能である。構築物を内因性遺伝子座に標的化する場合には、該転写および翻訳調節領域の全部または一部は、該内因性遺伝子座により付与されることが可能である。起源生物内でのデサチュラーゼポリペプチドの発現の増加が望ましい場合には、いくつかの方法を用いることができる。デサチュラーゼポリペプチドをコードする追加的遺伝子を、宿主生物内に導入することができる。また、天然デサチュラーゼ遺伝子座からの発現は、例えば、より強力なプロモーターを宿主ゲノム内に挿入して発現の増強を引き起こすことにより、あるいは不安定化配列を、その情報を該宿主ゲノムから欠失させて該mRNAまたは該コード化タンパク質から除去することにより、あるいは該mRNAに安定化配列を付加することにより、相同組換えを介して増加させることができる(米国特許第4,910,141号)。異なる2以上の遺伝子、適当な調節領域および発現方法を発現させることが望ましい場合には、導入された遺伝子を、複製ベクターの使用により又は宿主ゲノム内への組込みにより、宿主細胞内で増殖させることができる。別々の複製ベクターから2以上の遺伝子を発現させる場合には、各ベクターが、異なる複製手段を有することが望ましい。安定発現を維持し、構築物間の要素の再構築を妨げるために、導入された各構築物は、組込まれているか否かにかかわらず、異なる選択手段を有すべきであり、その他の構築物に対する相同性を欠くべきである。調節領域、選択手段および導入構築物の増殖方法の賢明な選択は、すべての導入遺伝子が必要なレベルで発現されて所望の産物の合成がもたらされるよう、実験的に決定することができる。一例として、宿主細胞が酵母の場合には、酵母細胞内で機能的である転写および翻訳領域は、特に該宿主種から付与される。転写開始調節領域は、例えば、アルコールデヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GPD)、ホスホグルコイソメラーゼ、ホスホグリセリン酸キナーゼなどの解糖系内の遺伝子、または酸性ホスファターゼ、ラクターゼ、メタロチオネイン、グルコアミラーゼなどの調節可能な遺伝子から得ることができる。構成的転写または誘導的転写のいずれが望ましいのか、関心のあるオープンリーディングフレームと組合されたプロモーターの個々の効率、強力なプロモーターと誘導的転写を可能にする異なるプロモーター由来の制御領域とを一緒にする能力、構築の容易さなどに応じて、多数の調節配列の任意の1つを、ある特定の状況で使用することができる。特に関心が持たれるのは、ガラクトースの存在下で活性化されるプロモーターである。ガラクトースで誘導可能なプロモーター(GAL1、GAL7およびGAL10)は、酵母内での高レベルかつ調節されたタンパク質発現に広範に利用されている(Lueら,Mol.Cell.Biol.Vol.7,p.3446,1987;Johnston,Microbiol.Rev.Vol.51,p.458,1987)。GALプロモーターからの転写は、ガラクトースの存在下でプロモーター領域に結合し転写を活性化するGAL4タンパク質により活性化される。ガラクトースの不存在下、アンタゴニストGAL80はGAL4に結合し、GAL4が転写を活性化するのを妨げる。ガラクトースの添加は、GAL80がGAL4による活性化を抑制するのを妨げる。転写開始コドンATGの周囲のヌクレオチド配列は、酵母細胞内での発現に影響を及ぼすことが判明している。所望のポリペプチドが酵母内で十分に発現されない場合には、最適な遺伝子発現を得るために、効率的な酵母の翻訳開始配列を含むように外因性遺伝子のヌクレオチド配列を修飾することができる。Saccharomyces内での発現のためには、これを、非効率的に発現される遺伝子の部位特異的突然変異誘発[それを内因性Saccharomyces遺伝子、好ましくは、高度に発現される遺伝子(例えば、ラクターゼ遺伝子)にインフレームで融合することによるもの]により行なうことができる。該終結領域は、該開始領域の入手起源となった遺伝子の3’領域または異なる遺伝子に由来することが可能である。多数の終結領域が公知であり、同一または異なる属および種からの種々の宿主において満足しうるものであることが判明している。該終結領域は、通常、特定のいずれかの特性よりむしろ簡便性の点から選ばれる。好ましくは、該終結領域は、酵母遺伝子、特に、Saccharomyces、Schizosaccharomyces,CandidaまたはKluyveromycesに由来する。また、2つの哺乳類遺伝子(γインターフェロンおよびα2インターフェロン)の3’領域は酵母内で機能することが公知である。宿主細胞内への構築物の導入関心のある遺伝子を含む構築物は、標準的な技術により宿主細胞内に導入することができる。これらの技術には、形質転換、プロトプラスト融合、リポフェクション、トランスフェクション、形質導入、接合、感染、ボリスチック(bolistic)衝撃、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、擦り取り、または関心のある遺伝子を宿主細胞内に導入する他の任意の方法が含まれる。用いる形質転換の方法には、酢酸リチウム形質転換(Methods in Enzymology,Vol.194,p186-187,1991)が含まれる。便宜上、DNA配列または構築物を取込ませる任意の方法により操作されている宿主細胞を、本発明では、「形質転換(された)」または「組換え(体)」と称することにする。対象宿主は、少なくとも1コピーの発現構築物を有し、また、該遺伝子がゲノム内に組込まれるか、増幅されるか、または多コピー数を有する染色体外要素上に存在するかに応じて、2以上のコピーを有することが可能である。対象宿主が酵母である場合には、主要な4つの型の酵母プラスミドベクター、すなわち酵母組込み型プラスミド(YIp)、酵母自己複製型プラスミド(YRp)、酵母セントロメアプラスミド(YCp)および酵母エピソーム様プラスミド(YEp)を使用することができる。YIpは、酵母複製起点を欠き、酵母ゲノム内の組込み要素として増殖させなければならない。YRpは、染色体由来の自律複製配列を有し、中等度のコピー数(20〜40)の自律複製する不安定な分離(segregating)プラスミドとして増殖する。YCpは、複製起点およびセントロメア配列の両方を有し、低コピー数(10〜20)の自律複製する安定な分離プラスミドとして増殖する。YEpは、酵母2μmプラスミド由来の複製起点を有し、高コピー数の自律複製する不規則な分離プラスミドとして増殖する。酵母内の該プラスミドの存在は、該プラスミド上のマーカーに関する選択を維持することにより保証することができる。特に関心が持たれるのは、酵母ベクターpYES2(Invitrogenから入手可能なYEpプラスミドは、ウラシル原栄養性および発現のためのGAL1ガラクトース誘導可能プロモーターを付与する)、pRS425-pG1(Molecular Genetics,Ohio State Universityの助教授T.H.Chang博士から入手した、構成的GPDプロモーターを含有しロイシン原栄養性を付与するYEpプラスミド)およびpYX424(構成的TP1プロモーターを有しロイシン原栄養性を付与するYEpプラスミド;Alber,T.およびKawasaki,G.(1982).J.Mol.& Appl.Genetics 1:419)である。形質転換された宿主細胞は、導入した構築物上に含まれるマーカーに関する選択により同定することができる。あるいは、多数の形質転換技術が宿主細胞内に多数のDNA分子を導入するため、分離したマーカー構築物を所望の構築物と共に導入することができる。典型的には、形質転換された宿主は、それが選択培地上で増殖する能力に関して選択される。選択培地は、抗生物質を含んでいたり、あるいは未形質転換宿主の増殖に必要な因子(例えば、栄養因子または増殖因子)を欠いていてもよい。そのための導入マーカー遺伝子は、抗生物質耐性を付与し、あるいは必須の増殖因子または酵素をコードし、形質転換宿主内で発現された場合に選択培地上での増殖を可能にしうる。また、形質転換宿主の選択は、発現されたマーカータンパク質が直接的または間接的に検出可能な場合に行なうことができる。該マーカータンパク質は、単独で又は別のタンパク質との融合体として発現させることができる。該マーカータンパク質は、その酵素活性により検出することができ、例えば、βガラクトシダーゼは基質X-galを着色産物に変換することが可能であり、ルシフェラーゼはルシフェリンは発光性産物に変換することが可能である。該マーカータンパク質は、その光生成または修飾特性により検出することができ、例えば、発光オワンクラゲ(Aequorea victoria)のグリーン蛍光タンパク質は、青色光が照射されると蛍光を発する。該マーカータンパク質または分子タグ(例えば、関心のあるタンパク質上のもの)を検出するために、抗体を使用することができる。該マーカータンパク質またはタグを発現する細胞は、例えば、視覚的に、またはFACSまたは抗体を使用するパンニングなどの技術により選択することができる。酵母形質転換体の選択のために、酵母内で機能する任意のマーカーを使用することができる。望ましくは、カナマイシンおよびアミノグリコシドG418に対する耐性、ならびにウラシル、ロイシン、リシンまたはトリプトファンを欠く培地上で増殖する能力に関心が持たれる。特に関心がもたれるのは、原核または真核宿主細胞内で行なうPUFAのΔ6-およびΔ12-デサチュラーゼ媒介産生である。関心が持たれる原核細胞には、Eschericia、Bacillus、Lactobacillus、cyanobacteriaなどが含まれる。真核細胞には、乳を分泌する動物の細胞などの哺乳類細胞、ニワトリ細胞などの鳥類細胞、および昆虫、真菌および藻類細胞を含む遺伝子操作になじみやすい他の細胞が含まれる。該細胞は、培養したり、あるいは動物を含む宿主生物の一部または全部として形成させることができる。また、ウイルスおよびバクテリオファージは、PUFAの産生において、特に、遺伝子導入、細胞ターゲッティングおよび選択のために、細胞と共に使用することができる。好ましい実施形態では、宿主は、Δ6-および/もしくはΔ12-デサチュラーゼの基質を産生する、ならびに/または外因性に供給されたΔ6-および/もしくはΔ12-デサチュラーゼの基質を同化することが可能であり好ましくは大量の基質を産生する任意の微生物または動物である。宿主動物には、例えば、トランスジーンを発現する集団の迅速な増殖のための遺伝子操作およびクローニングになじみやすいマウス、ラット、ウサギ、ニワトリ、ウズラ、シチメンチョウ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ヤクなどが含まれる。動物の場合には、遺伝子調節領域の修飾により、Δ5-デサチュラーゼトランスジーンを、標的細胞小器官、組織および体液内での発現に適合させることができる。特に関心が持たれるのは、宿主動物の母乳中でのPUFAの産生である。酵母内での発現宿主微生物には、例えば、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces carlsbergensisまたは他の酵母、例えばCandida、Kluyveromycesまたは他の真菌、例えば糸状菌、例えばAspergillus、Neurospora、Penicilliumなどが含まれる。宿主微生物の望ましい特性としては、例えば、それが遺伝的に十分に特徴づけられていること、超高密度発酵を用いる該産物の高レベルの発現に使用可能であること、提案されている最終産物はヒトによる摂取が意図されるためGRAS(generally recognized as safe;安全であると一般に認められている)リストに掲載されていることである。関心が持たれるのは、本発明における細胞宿主として酵母、特にパン酵母(S.cerevisiae)を使用することである。特に関心が持たれる株としては、SC334(Mat α pep4-3 prbl-1122 ura3-52 leu2-3,112regl-501gal1;Gene 83:57-64,1989,Hovland P.ら)、YTC34(α ade2-101 his3Δ200 lys2-801 ura3-52;Molecular Genetics,Ohio State Universityの助教授T.H.Chang博士から入手)、YTC41(a/α ura3-52/ura3=52 lys2-801/lys2-801 ade2-101/ade2-101 trp1-Δ1/tro1-Δ1 his3Δ200/his3Δ200 leu2Δ1/leu2Δ1;Molecular Genetics,Ohio State Universityの助教授T.H.Chang博士から入手)、BJ1995(Yeast Genetic Stock Centre,1021 Donner Laboratory,Berkely,CA 94720から入手)、INVSC1(Matα hiw3Δ1 leu2 trp1-289 ura3-52;Invitrogen,1600 Faraday Ave.,Carlsbad,CA 92008から入手)およびINVSC2(Matα his3Δ200 ura3-167;Invitrogenから入手)が挙げられる。鳥類種における発現鳥類種および細胞(例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラおよびアヒル)においてPUFAを産生させるためには、当技術分野で公知の方法に従い、Δ6-および/またはΔ12-デサチュラーゼをコードする核酸配列を該細胞内に導入することにより、遺伝子導入を行なうことができる。トランスジェニック動物が望ましい場合には、胚の多能性幹細胞に、Δ5-デサチュラーゼをコードするトランスジーンを保持するベクターを付与し、成体動物にまで発育させることができる(米国特許第5,162,215号;Onoら(1996)Comparative Biochemisty and Physiology A 113(3):287-292;WO 9612793;WO 9606160)。ほとんどの場合、PUFAの産生を増加させるために高レベルの該デサチュラーゼを発現するように、該トランスジーンを修飾することになる。該トランスジーンは、例えば、特定の組織および卵部分(例えば、卵黄)内での発現を指令するプロモーターなどの鳥類細胞内で機能する転写および/または翻訳調節領域を付与することにより修飾することができる。遺伝子調節領域は、ニワトリ貧血または禽類白血病ウイルスまたは鳥類遺伝子、例えばニワトリオボアルブミン遺伝子を含む種々の起源から得ることができる。昆虫細胞内での発現昆虫細胞内でのPUFAの産生は、Δ5-デサチュラーゼトランスジーンを保持するバキュロウイルス発現ベクターを使用して構築することができる。バキュロウイルス発現ベクターは、Clontechなどのいくつかの商業的起源から入手可能である。また、デサチュラーゼトランスジーンを含有し発現する藻類(例えば、海洋藻類)のハイブリッドおよびトランスジェニック株の生産方法を提供する。例えば、トランスジェニック海洋藻類は、米国特許第5,426,040号に記載のとおりに作製することができる。前記に記載のその他の発現系に関しては、デサチュラーゼトランスジーンの発現の時期、程度および活性は、個々の用途に関して選ばれる適当な転写および翻訳調節領域を該ポリペプチドコード配列に設けることにより調節することができる。特に関心が持たれるのは、予め選ばれた増殖条件下で誘導されうるプロモーター領域である。例えば、デサチュラーゼトランスジーンをコードする配列、その調節領域および/または該トランスジーンを導入する細胞のゲノム内への温度感受性および/または代謝物応答性突然変異の導入を、この目的のために用いることができる。形質転換された宿主細胞を、所望の最終結果に適合させた適当な条件下で増殖させる。培養において増殖させる宿主細胞では、該条件は、典型的には、選ばれたデサチュラーゼ活性に関連したPUFAの最大または最良の経済的収量を与えるように最適化する。最適化させることが可能な培地条件には、炭素源、窒素源、基質の添加、添加する基質の最終濃度、添加する基質の形態、好気性または嫌気性増殖、増殖温度、誘導剤、誘導温度、誘導における増殖期、収穫における増殖期、pH、密度および選択の維持が含まれる。例えば酵母などの目的の微生物は、好ましくは、選択培地で増殖させる。酵母の場合、ペプトンブロス(YPD)等の複合培地または最少培地等の規定培地(アミノ酸、酵母窒素塩基および硫酸アンモニウムを含有し、選択のための成分、例えばウラシルを欠く)が好ましい。望ましくは、添加する基質をまずエタノールに溶解する。必要に応じて、例えば、ガラクトースを含有させるかまたは加えてGALプロモーターから発現を誘導することにより、目的のポリペプチドの発現を誘導することができる。植物内での発現植物内でのPUFAの産生は、本出願人の関連出願である米国特許出願第08/834,033号および第08/956,985号ならびに本出願と同時に出願する一部継続出願(これらのすべてを参照により本明細書に組み入れる)に開示されているAgrobacterium tumefaciens、植物ウイルス、粒子細胞(particle cell)形質転換の使用などの種々の植物形質転換系を使用して行なうことができる。動物における発現同様に、宿主動物の細胞内での発現は、一過性または安定に達成することができる。一過性発現は、公知方法、例えば感染またはリポフェクションにより達成することができ、導入した構築物の所望の発現レベルを維持するために、該発現を繰返すことができる(Ebert,PCT公開WO 94/05782を参照されたい)。安定発現は、トランスジェニック動物を与える宿主ゲノム内への構築物の組込みにより達成することができる。例えば、受精卵の前核内への構築物のマイクロインジェクションにより、あるいはトランスフェクション、レトロウイルスの感染または成体動物を形成するか若しくは該動物内に組込まれうる細胞系内に該構築物を導入するための他の技術により、該構築物を導入することができる(米国特許第4,873,191号;米国特許第5,530,177号;米国特許第5,565,362号;米国特許第5,366,894号;Wilmutら(1997)Nature 385:810)。該組換え卵または胚を、代理母に導入する(米国特許第4,873,191号;米国特許第5,530,177号;米国特許第5,565,362号;米国特許第5,366,894号;Wilmutら(前掲))。誕生後、トランスジェニック動物を、例えば、コートの色などに関する導入されたマーカー遺伝子の存在により、あるいは血液、乳または組織サンプルからの該導入構築物を検出するためのPCRまたはサザンブロッティングにより、あるいは発現されたタンパク質またはそれから生じた産物を検出するための免疫学的または酵素学的アッセイにより同定する(米国特許第4,873,191号;米国特許第5,530,177号;米国特許第5,565,362号;米国特許第5,366,894号;Wilmutら(前掲))。得られたトランスジェニック動物は、完全にトランスジェニックであっても、あるいはそれらの細胞のサブセット内のみにトランスジーンを有するモザイクであってもよい。有核細胞を除核卵と融合し、ついで代理母に導入することにより達成される哺乳類のクローニングの出現は、導入された構築物を含む「始原(founder)」動物または細胞を得る際の迅速で大規模な生産の可能性をもたらす。これ以前は、生殖のためには、該トランスジーンが該動物の生殖系列内に存在している必要があった(Wilmutら(前掲))。該宿主が家畜動物の場合には特に、宿主動物内での発現は、信頼しうる効率を与える。宿主動物から容易に入手可能な流体(例えば、乳)内でのPUFAの産生には、デサチュラーゼトランスジーンを、雌宿主から乳房細胞内で発現させることができ、宿主細胞のPUFA含量を改変することができる。デサチュラーゼトランスジーンを発現に適合させて、それが乳房細胞内に保有されるか又は乳中に分泌され、乳中に局在したPUFA反応産物を生成するようにすることができる(PCT公開WO 95/24488)。発現は、特異的調節配列(例えば、ウシα-ラクトアルブミン、α-カゼイン、β-カゼイン、γ-カゼイン、κ-カゼイン、β-ラクトグロブリンまたは乳清酸性タンパク質のもの)を使用して、乳房組織内での発現に標的化することができ、所望により、1以上のイントロンおよび/または分泌シグナル配列を含むことが可能である(米国特許第5,530,177号;Rosen,米国特許第5,565,362号;Clarkら,米国特許第5,366,894号;Garnerら,PCT公開WO 95/23868)。このようにして適合させたデサチュラーゼトランスジーンまたはアンチセンスデサチュラーゼ転写産物の発現を用いて、動物の乳中に存在する特異的PUFAまたはその誘導体のレベルを改変することができる。また、デサチュラーゼトランスジーンを単独で又は他のトランスジーンと共に発現させて、より高い割合の所望のPUFAまたはヒトの乳房乳(母乳)に類似したPUFA比率および濃度を含有する動物の乳を産生させることができる(Prietoら,PCT公開WO 95/24494)。脂肪酸の精製不飽和化された脂肪酸は、遊離脂肪酸として又はアシルグリセロール、リン脂質、硫脂質または糖脂質などの複合形態で、宿主微生物または動物において見出されることがあり、当技術分野で良く知られている種々の手段により宿主細胞から抽出することができる。そのような手段には、有機溶媒での抽出、音波処理、例えば二酸化炭素を使用する超臨界流体抽出、およびプレスなどの物理的手段、またはそれらの組合せを含めることができる。特に関心が持たれるのは、ヘキサンもしくはメタノールおよびクロロホルムでの抽出である。所望により、負に荷電した部分をプロトン化し、それにより有機層中への所望の産物の分配を増加させるために、水層を酸性化することができる。抽出後、窒素気流下での蒸発により有機層を除去することができる。該産物がコンジュゲート化形態で単離される場合には、該遊離脂肪酸または関心のあるそれほど複雑でないコンジュゲートを遊離させるために、該産物を酵素的または化学的に切断することができ、ついで所望の最終産物を得るために更なる操作に付すことができる。望ましくは、コンジュゲート化形態の脂肪酸を水酸化カリウムで切断する。更なる精製が必要な場合には、標準的な方法を用いることができる。そのような方法には、抽出、尿素での処理、分別晶出、HPLC、分別蒸留、シリカゲルクロマトグラフィー、高速遠心分離もしくは蒸留、またはこれらの技術の組合せを含めることができる。酸またはアルケニル基などの反応性基の保護を、公知技術、例えばアルキル化またはヨウ素化により、任意の工程で行なうことができる。用いる方法には、メチルエステルを得るための脂肪酸のメチル化が含まれる。同様に、任意の工程で保護基を除去することができる。望ましくは、GLA、SDA、ARA、DHAおよびEPAを含有する画分の精製は、尿素での処理および/または分別蒸留により行なうことができる。脂肪酸の用途本発明の脂肪酸には、いくつかの用途がある。本発明のDNAに基づくプローブは、関連分子の単離方法またはデサチュラーゼを発現する生物の検出方法において有用である。該DNAまたはオリゴヌクレオチドは、プローブとして使用される場合には、検出可能でなければならない。これは、通常、例えば修飾された残基の取込みにより内部部位に又は5’もしくは3’末端に標識を付けることにより達成される。そのような標識は、直接検出することができるものであってもよく、あるいは検出可能なように標識された二次分子に結合することが可能であり、あるいは未標識二次分子および検出可能なように標識された三次分子に結合することが可能であり、この方法は、許容できないレベルのバックグラウンドシグナルを伴うことなく満足に検出可能なシグナルを得るのに実用的である限り、拡張適用することができる。二次、三次または架橋系には、他の任意の分子(標識または他の抗体を含む)に対する抗体の使用を含めることが可能であり、あるいは互いに結合する任意の分子、例えば、ビオチン-ストレプトアビジン/アビジン系を含めることが可能である。典型的には、検出可能な標識には、放射性同位体、化学的または酵素的に光を生成または改変する分子、検出可能な反応産物を与える酵素、磁性分子、蛍光分子または結合に際して変化する蛍光または光放出特性を有する分子が含まれる。標識方法の具体例は、米国特許第5,011,770号に記載されている。あるいは、標的分子の結合は、標的に対するプローブの結合の際の溶解熱の変化を等温滴定熱量測定により測定することにより、あるいは表面上の該プローブまたは標的をコートしそれぞれ標的またはプローブの結合により生じる表面からの光の散乱の変化を検出することにより(例えば、BIAcore系で行なうことができる)、直接検出することができる。組換え手段により産生するPUFAは、多種多様な領域において有用である。動物またはヒトを種々の形態のPUFAで補うと、添加したPUFAのレベルだけでなく、それらの下流代謝産物のレベルも増加しうる。栄養組成物本発明はまた、栄養組成物を含む。そのような組成物は、本発明の目的においては、体内に摂取されると、(a)組織を養育もしくは構成し又はエネルギーを供給するよう機能し、および/または、(b)適当な栄養状態または代謝機能を維持し、回復し又は支持する、ヒトが消費する任意の食物または調製物(経腸的または非経口的消費のためのものを含む)を含む。本発明の栄養組成物は、本発明に従い製造された少なくとも1つの油または酸を含み、固体または液体のいずれの形態であってもよい。また、該組成物は、個々の用途に望ましい量の食用の多量栄養素、ビタミンおよびミネラルを含むことが可能である。そのような成分の量は、該組成物が、特別な必要性、例えば、ある代謝状態(例えば、代謝障害)に伴う必要性を有する健常な乳幼児、小児または成人への使用が意図されるか否かに応じて異なるであろう。該組成物に加えることができる多量栄養素には、例えば、食用脂肪、炭水化物およびタンパク質が含まれるが、これらに限定されるものではない。そのような食用脂肪には、例えば、ヤシ油、大豆油ならびにモノおよびジグリセリドが含まれるが、これらに限定されるものではない。そのような炭水化物には、例えば、グルコース、食用ラクトースおよび加水分解デンプン(hydrolyzed search)が含まれるが、これらに限定されるものではない。さらに、本発明の栄養組成物中で使用することができるタンパク質には、例えば、大豆タンパク質、電気透析されたホエー、電気透析された脱脂乳、乳ホエー、またはこれらのタンパク質の加水分解が含まれるが、これらに限定されるものではない。ビタミンおよびミネラルに関しては、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩化物、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素ならびにビタミンA、E、D、CおよびB複合体を、本発明の栄養組成物に加えることができる。また、そのような他のビタミンおよびミネラルも加えることができる。本発明の栄養組成物中で使用する成分は、半精製物または精製物に由来する。半精製(物)または精製(物)は、天然物の精製により又は合成により調製された物質を意味する。本発明の栄養組成物には、例えば、乳幼児用製剤、食物補充剤および再水和組成物が含まれるが、これらに限定されるものではない。特に関心が持たれる栄養組成物には、乳幼児に対する経腸的および非経口的な補充に使用するもの、専門的(specialist)乳幼児用製剤、中高年者に対する補充剤、および胃腸障害および/または吸収不良の者に対する補充剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。栄養組成物本発明の典型的な栄養組成物は、個々の用途に望ましい量の食用の多量栄養素、ビタミンおよびミネラルを含有する。そのような成分の量は、該製剤が、一時的にストレスにさらされた健常な個体への使用が意図されるのか、または或る慢性もしくは急性病態(例えば、代謝障害)による特別な必要性を有する被験者への使用が意図されるのかに応じて異なるであろう。本発明の栄養製剤に使用する成分は半精製物または精製物に由来する、と当業者には理解されるであろう。半精製(物)または精製(物)は、天然物の精製により又は合成により調製された物質を意味する。これらの技術は当技術分野で良く知られている(例えば、Code of Federal Regulations for Food Ingredients and Food Processing;Recommended Dietary Allowance,第10版,National Academy Press,Washington,D.C.,1989を参照されたい)。好ましい実施形態では、本発明の栄養製剤は、経腸栄養製品、より好ましくは、成人または小児用の経腸栄養製品である。したがって、本発明の更にもう1つの態様では、ストレスを受けている栄養補給される成人に適した栄養製剤を提供する。該製剤は、本発明のPUFAに加えて、成人の1日栄養必要量を与えるよう意図された量の多量栄養素、ビタミンおよびミネラルを含む。該多量栄養素成分には、食用脂肪、炭水化物およびタンパク質が含まれる。代表的な食用脂肪としては、ヤシ油、大豆油、およびモノおよびジグリセリド、および本発明のPUFA油が挙げられる。代表的な炭水化物には、グルコース、食用ラクトースおよび加水分解コーンスターチが挙げられる。典型的なタンパク質源は、大豆タンパク質、電気透析されたホエーまたは電気透析された脱脂乳または乳ホエー、またはこれらのタンパク質の加水分解物であるが、他のタンパク質源も入手可能であり、使用することができる。これらの多量栄養素は、ヒトの母乳中に存在するものと同等の量またはエネルギー基準、すなわち毎カロリー基準(per calorie basis)の一般に許容される栄養化合物の形態で加える。液状経腸栄養製剤を製剤化するための方法は、当技術分野で良く知られており、実施例に詳細に記載されている。該経腸製剤を滅菌し、ついで、そのまま摂取できる状態(ready-to-feed(RTF))で使用したり、あるいは濃縮液または粉末として保存することができる。該粉末は、前記のとおりに調製した経腸製剤を噴霧乾燥することにより調製することができ、該製剤は、該濃縮物を再水和させることにより再構成することができる。成人および乳幼児用の栄養製剤は、当技術分野で良く知られており、商業的に入手可能である(例えば、Ross Products Division,Abbott LaboratoriesのSimilac▲R▼、Ensure▲R▼、Jevity▲R▼およびAlimentum▲R▼)。本発明の油または酸は、後記の量で、これらの製剤のいずれかに加えることができる。液体形態の該栄養組成物のエネルギー密度は、典型的には、約0.6Kca〜3.0Kcal/mlとなることが可能である。固体または粉末形態の場合には、該栄養補充剤は、約1.2〜9Kcal/gm以上、好ましくは3〜7Kcal/グラムを含有することが可能である。一般には、液状産物の浸透圧重量モル濃度は、700mOsm未満、より好ましくは660mOsm未満となるべきである。該栄養製剤は、典型的には、本発明のPUFAに加えて、ビタミンおよびミネラルを含み、これらの物質の最少1日必要量を個体が摂取するのを補助するように意図されている。また、前記のPUFAに加えて、抗酸化剤の他に亜鉛、銅および葉酸を該栄養組成物に補充することが望ましいかもしれない。これらの物質はまた、ストレスを受けた免疫系に追加刺激を与え、それにより該個体に更なる利点を与えると考えられる。免疫抑制に対する有益な効果を得るためには、亜鉛、銅または葉酸の存在は任意であり、必ずしも要求されるものではない。同様に、医薬製剤にも、これらの同じ物質を補充することができる。より好ましい実施形態では、該栄養剤は、抗酸化系およびPUFA成分に加えて、炭水化物源を含有し、該炭水化物の少なくとも5重量%は、消化不良性オリゴ糖である。より一層好ましい実施形態では、該栄養組成物は更に、タンパク質、タウリンおよびカルニチンを含有する。開示している方法により製造したPUFAまたはその誘導体は、代用食または補充剤(特に、乳幼児用製剤)として、あるいは静脈内栄養補給を受けている患者のために、あるいは栄養失調を予防または治療するために使用することができる。典型的には、ヒトの母乳は、DHAとして約0.15%〜約0.36%、EPAとして約0.03%〜約0.13%、ARAとして約0.30%〜約0.88%、DGLAとして約0.22%〜約0.67%、およびGLAを約0.27%〜約1.04を含む脂肪酸プロフィールを有する。さらに、ヒトの母乳中の優勢なトリグリセリドは、1,3-ジ-オレオイル-2-パルミトイルであると報告されており、2-パルミトイルグリセリドは2-オレオイルまたは2-リネオイルグリセリドより良く吸収されると報告されている(米国特許第4,876,107号)。したがって、本発明により製造されるARA、DGLA、GLAおよび/またはEPAなどの脂肪酸は、ヒトの母乳のPUFA組成をより良く再現するように乳幼児用製剤の組成を改変するために使用することができる。特に、薬理学的または食用補充剤(特に、母乳代替物または補充剤)中に使用するための油組成物は、好ましくは、1以上のARA、DGLAおよびGLAを含む。より好ましくは、該油は、約0.3〜30%のARA、約0.2〜30%のDGLAおよび約0.2〜約30%のGLAを含む。濃度に加えて、ARA、DGLAおよびGLAの比率は、与えられた個々の最終用途に適合させることができる。ARA、DGLAおよびGLAの2以上を含有する油組成物は、母乳補充剤または代替物として製剤化される場合、それぞれ約1:19:30〜約6:1:0.2の比で提供される。例えば、動物の母乳のARA:DGLA:DGLの比は、好ましくは約1:1:1、1:2:1、1:1:4の中間比を含む1:19:30〜6:1:0.2の範囲の様々な比となりうる。宿主細胞内で一緒に産生される場合には、PUFAの比を厳密に制御するために、GLAおよびDGLAなどの前駆体基質からARAへの変換の比率および割合を調節することができる。例えば、ARA対DGLAの比約1:19を得るためには、DGLAからARAへの変換比率5%〜10%を用い、一方、ARA対DGLAの比約6:1を得るためには、変換比率約75%〜80%を用いることができる。したがって、細胞培養系中であるか又は宿主動物中であるかにかかわらず、PUFAのレベルおよび比率をモジュレートするために、記載されているデサチュラーゼの発現の時期、程度および特異性の調節を行なうことができる。また、用いる発現系(例えば、細胞培養、または乳中に油を発現する動物)に応じて、該油を単離し、所望の濃度および比で組換えることができる。これらのPUFA比を与える油の量は、標準的なプロトコールに従い測定することができる。また、動物の組織または乳の脂肪酸組成をヒトまたは動物の消費に一層好ましいものに改変するために、PUFAまたはそれを含有する宿主細胞を動物用食物補充剤として使用することができる。食物補充のためには、精製されたPUFAまたはその誘導体を、通常用途において摂取者が所望の量を摂取するように製剤化された調理用油、脂肪またはマーガリン中に加えることができる。また、該PUFAは、乳幼児用製剤、栄養補充剤または他の食品中に加えることができ、抗炎症剤およびコレステロール低下剤として有用かもしれない。医薬組成物本発明は、本明細書に記載した方法によって製造された1種またはそれ以上の酸及び/または生成される油を含む医薬組成物も包含する。より具体的には、このような医薬組成物は、1種またはそれ以上の酸及び/または油とともに、標準的な周知の無毒の医薬上許容される担体、補助剤、あるいは例えばリン酸緩衝食塩水、水、メタノール、ポリオール、植物性油、湿潤剤または水/油エマルジョン等のエマルジョンのようなビヒクルを含むものとすることができる。組成物は、液体あるいは固体の形態とすることができる。例えば、前記組成物は、錠剤、カプセル剤、経口摂取可能な液剤または粉末剤、注射可能なもの、あるいは局所塗布用の軟膏またはクリームの剤形とすることができる。可能な投与経路としては、例えば、経口、経直腸または非経口経路が含まれる。もちろん、投与経路は所望の効果に依存する。例えば、前記組成物が肌荒れ、乾燥皮膚、もしくは老化した皮膚の治療のため、損傷もしくは熱傷を受けた皮膚の治療のため、あるいは疾患に罹患したもしくは症状を有する皮膚もしくは頭髪の治療に用いられる場合には、前記組成物は局所的に適用されることになる。患者に投与される前記組成物の用量は、当業者が決定することができ、例えば患者の体重、患者の年齢、患者の免疫状態等の種々の因子によって変わる。前記組成物は、その形態については、例えば溶液、分散物、懸濁液、エマルジョン、または後に再構成される滅菌粉末とすることができる。さらに本発明の組成物は化粧品の用途にも用いることができる。前記組成物は、既存の化粧品組成物に加えて混合物を形成してもよく、あるいは単独の組成物として用いてもよい。医薬組成物は、PUFA成分を個体に投与するために用いることができる。適当な医薬組成物は、生理学上許容される滅菌された水性または非水性溶液、分散物、懸濁物またはエマルジョン及び摂取用の滅菌溶液または分散物に再構成するための滅菌粉末を含むものとすることができる。適当な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒、またはヒビクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、適当なそれらの混合物、植物油(例えばオリーブ油)及び例えばオレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルが挙げられる。適当な流動性は、例えば分散物の場合には必要な粒径を維持し、また界面活性剤を使用することによって維持され得る。また糖、塩化ナトリウム等のような等張剤を含めることが望ましい場合もある。前記組成物は、このような不活性希釈剤の他に、例えば湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味料、着香剤及び芳香剤のような補助剤を含んでもよい。懸濁物は、その活性成分に加えて、懸濁化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントまたはこれらの物質の混合物等を含むものとすることができる。錠剤及びカプセル剤のような固体剤形は、当分野において周知の技術を用いて調製することができる。例えば、本発明のPUFAは、例えばラクトース、ショ糖、及びコーンスターチのような従来の錠剤基剤を、例えばアラビアゴム、コンスターチまたはゼラチンのような結合剤、例えばポテトスターチまたはアルギン酸のような崩壊剤、及び例えばステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムのような滑剤と組み合わせたものにより錠剤化することができる。カプセル剤は、これらの賦形剤を酸化防止剤及びPUFA成分とともにゼラチンカプセルに封入することにより調製することができる。医薬製剤に混和されるべき酸化防止剤及びPUFA成分の量は、上記の指針の範囲内に収まるようにすべきである。本明細書において使用される用語「治療」は、望ましくない状態の発症を防止しあるいは低減することをいう。例えば、免疫抑制を治療するということは、この抑制の発生を防止することか、あるいはこのような抑制の程度を小さくすることをいう。用語「患者」及び「個体」は互換可能に用いられ、両者ともに動物を示す。本明細書において用いる用語「動物」は、限定するものではないが、イヌ、ヒト、サル、及び類人猿を含む任意の温血動物という。本明細書において用いられる用語「約」は、使用の事情により記載した範囲または数値から合理的な量だけ変化する量をいう。本明細書において特定された数値または範囲はいずれも用語「約」によって変化し得るものと考えるべきである。「用量」及び「服用量」は、互換可能に用いられ、単回の設定において患者に摂取され、有効量の抗酸化剤及び構造化トリグリセリドが供給されるように設定された栄養組成物または医薬組成物の量をいう。当業者には明らかなように、液体栄養粉末の単回用量または服用量は、上記の量の抗酸化剤及びPUFAを与えるものとする。用量または服用量は、通常の成人が一度に消費できる量であるべきである。この量は、患者の年齢、体重、性別または医学的条件によって大きく変化し得る。しかし、一般的指針のように液体栄養剤の単回服用量または投与量は、100〜600ml、より好ましくは125〜500ml、最も好ましくは125〜300mlの量を包含するものと考えるべきである。本発明のPUFAは食餌の補充が不要な場合でも食品に加えることができる。例えば、前記組成物を、限定するものではないが、マーガリン、加工バター、チーズ、ミルク、ヨーグルト、チョコレート、キャンディ、スナック類、サラダオイル、調理用の油脂、肉類、魚、及び飲料を含む任意の種類の食品に加えることができる。医薬的用途医薬的使用(ヒトに対するまたは獣医学上の使用)のためには、前記組成物は一般に経口投与されるが、前記組成物がうまく吸収される任意の経路、例えば非経口(即ち皮下、筋肉内、または静脈内)、経直腸、経膣または例えば皮膚用軟膏またはローションのように局所的経路によっても投与することができる。本発明のPUFAは、単独で、あるいは医薬上許容される担体または賦形剤とともに投与することができる。ゼラチンカプセルは、それが使用可能な場合、好ましい経口投与用の剤形である。上記のような食物補充剤も、投与の経口経路を与え得る。本発明の不飽和酸は、コンジュゲート形態で、あるいは脂肪酸の塩、エステル、アミドまたはプロドラッグとして投与することができる。任意の医薬上許容される塩は本発明に包含され、特に好ましいのはナトリウム、カリウムまたはリチウム塩である。PCT公開WO96/33155に記載される例えばN-メチルグルカミンのようなN-アルキルポリヒドロキサミン塩も包含される。好適なエステルはエチルエステルである。固形の塩として、PUFAは錠剤の剤形で投与することもできる。静脈内投与のため、PUFAまたはその誘導体を、例えばIntralipidのような市販の製剤に含めることができる。典型的な正常な成人の血漿脂肪酸プロフィールは、6.64〜9.46%のARA、1.45〜3.11%のDGLA、及び0.02〜0.08%のGLAを含む。これらのPUFAまたはそれらの代謝前駆体を、単独で、または他のPUFAと混合して投与することにより患者の正常な脂肪酸プロフィールを得ることができる。必要な場合は、1種類または複数の用途のために、製剤の個々の成分をキットの形態で個別に提供することができる。特定の脂肪酸の典型的な用量は、一日当たり0.1mg〜20g、あるいは100g、好ましくは一日当たり10mgから必要に応じて1、2、5または10gであり、その誘導体形態の場合はそのモル等量である。トリグリセリドに換算して約2〜約30重量%の脂肪酸を含む非経口栄養組成物が本発明に包含され、GLAとして約1〜約25重量%の全PUFA組成を有する組成物が好ましい(米国特許第5,196,198号)。その他のビタミン、特に例えばビタミンA、D、E及びL-カルニチンのような脂溶性ビタミンを所望に応じて含めることができる。必要な場合は、例えばαトコフェロールのような保存剤を、典型的には約0.1重量%加えることができる。適当な医薬組成物は、生物学的に許容される滅菌された水性または非水性溶液、分散物、懸濁物またはエマルジョン、及び滅菌された注射可能な溶液または分散物に再構成するための滅菌粉末を含み得る。適当な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒またはヒビクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリオール、ポリエチレングルコール、グリセロール等)、それらの適当な混合物、植物油(例えばオリーブ油)及び例えばオレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルが含まれる。適当な流動性は、例えば分散物の場合は必要な粒径を維持することにより、また界面活性剤を使用することにより維持することができる。また、例えば糖、塩化ナトリウム等のような等張剤を含めることも望ましい場合がある。このような不活性希釈剤の他に、前記組成物は、例えば湿潤剤、乳化剤及び懸濁物、甘味料、着香剤、及び芳香剤のような補助剤も含むものとすることができる。懸濁物は、活性化合物に加えて、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカントまたはこれらの物質の混合物等のような懸濁化剤を含むものとすることができる。特に好適な医薬組成物は、水性媒体または溶媒に溶解されたモノ及びジグリセリドのジアセルチル酒石酸エステルを含む。モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルは、約9〜12のHLB値を有し、2〜4のHLB値を有する既存の抗菌剤脂質より有意に高い親水性を有する。これらの既存の疎水性脂質は、水性組成物に製剤化することができない。本明細書に開示するように、これらの脂質はモノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルとともに水性媒体中に可溶化することができる。この態様では、モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(例えばDATEM-C12:0)を、他の活性抗菌脂質(例えば18:2及び12:0モノグリセリド)に溶解し、混合し均質な混合物を得る。この均質性により抗菌活性を高めることができる。この混合物は、水に完全に分散することができる。これは、モノ及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルの添加、及び水に導入する前に他のモノグリセリドと予備混合することなしには不可能である。次いでこの水溶性組成物を、生理学上許容される希釈剤、保存剤、バッファー、またはスプレーまたは吸入剤を形成するために必要とされ得る噴霧剤と無菌状態で混合することができる。また本発明は、脂肪酸による多くの疾患の治療を包含する。本発明のPUFAの補充を、血管形成術後の再狭窄を治療するために使用することができる。炎症、リウマチ性関節炎、及び喘息及び感染の症状を本発明のPUFAで治療することができる。PUFAがカルシウム代謝に関与し得ることが証明されており、これは本発明のPUFAを骨粗鬆症や腎及び尿道結石の治療に使用することができることを示唆している。本発明のPUFAは癌の治療に用いることができる。悪性細胞は変化した脂肪酸組成を有することが示されており、脂肪酸を加えることによりその増殖を遅延させて細胞死をもたらし、またそれらの化学療法剤に対する感受性を高められることが分かってきた。GLAは癌細胞上でのE-カドヘリン細胞接着分子の再発現を引き起こすことが分かった。このE-カドヘリン細胞接着分子の欠損は、進行性の転移と関係する。GLAの水溶性リチウム塩の膵臓癌患者への静脈内投与の臨床試験の結果、統計的に有意な患者の生存率の上昇が見られた。PUFAの補充は、癌にともなうカヘキシーの治療にも有用であり得る。本発明のPUFAは、糖尿病の治療のためにも用いることができる(米国特許第4,826,877号;Horrobinら,Am.J.Clin.Nutr.Vol.57(Suppl.),732S-737S)。脂肪酸代謝及び組成の変化が、糖尿病の動物において示されている。これらの変化は、網膜症、神経障害、腎障害及び生殖系の障害を含む糖尿病によって生じる長期の合併症のいくつかに関与することが示唆されている。サクラソウ油はGLAを含み、糖尿病による神経障害を予防し、逆転させることが示されている。本発明のPUFAは、湿疹の治療、血圧の低下、及び数学的スコアの改善のために用いることができる。必須脂肪酸の欠乏は湿疹に関与することが示唆されており、研究の結果、GLAによる治療が湿疹に有効であることが判った。GLAはストレスに伴う血圧の上昇を低下させること、及び算術試験の成績を改善することも伴った。GLA及びDGLAは血小板凝集を阻害し、血管拡張を引き起こし、コレステロール濃度を低下させ、また血管壁平滑筋及び繊維組織の増殖を阻害することが判っている(Brennerら,Adv.Exp.Med,Biol,Vol.83,p.85-101,1976)。GLAまたはDGLAを単独で、あるいはEPAと組み合わせて投与することにより非ステロイド抗炎症剤によって生ずる消化管の出血及びその他の副作用が低下または防止されることが判っている(米国特許第4,666,701号)。GLA及びDGLAが、子宮内膜症及び月経前症候群を予防または治療し(米国特許第4,758,592号)、筋痛性脳脊髄炎及びウイルス感染の後の慢性疲労を治療する(米国特許第5,116,871号)ことも判っている。本発明のPUFAのさらに別の使用としては、AIDS、多発性硬化症、急性呼吸症候群、高血圧症及び炎症性皮膚疾患の治療における使用が挙げられる。また本発明のPUFAは一般的健康並びに老人治療のための製剤に用いることもできる。獣医学上の用途上記の医薬及び栄養組成物は、ヒトでの使用のみならず動物についても用いることができ、これは動物もヒトと同様の多くの必要性及び症状を示すからである。例えば、本発明の油または酸を動物の飼料補充物に用いることができる。以下の実施例は、例示として示すものであり、限定を意図するものではない。実施例実施例1 Mortierella alpinaからのcDNAライブラリーの構築実施例2 Mortierella alpinaからのΔ6-デサチュラーゼヌクレオチド配列の単離実施例3 Mortierella alpinaΔ6-デサチュラーゼと相同なΔ6-デサチュラーゼの同定実施例4 Mortierella AlpinaからのΔ12-デサチュラーゼヌクレオチド配列の単離実施例5 パン酵母におけるM.alpinaデサチュラーゼクローンの発現実施例6 培養条件の初期の最適化実施例7 酵母脂質分画におけるPUFAの分布実施例8 更なる培養の最適化ならびにΔ6-およびΔ12-デサチュラーゼの同時発現実施例9 M.alpinaΔ5及びΔ6デサチュラーゼの相同体の同定実施例10 他のPUFA産生生物におけるM.alpinaΔ5及びΔ6相同体の同定実施例11 他のPUFA産生生物におけるM.alpinaΔ5及びΔ6相同体の同定実施例12 ヒトデサチュラーゼ遺伝子配列実施例13 栄養組成物実施例1Mortierella alpinaからのcDNAライブラリーの構築Hogeら、(1982)Experimental Mycology6:225-232のプロトコルを用いて、3日目のMortierella alpinaのPUFA産生培地から全RNAを単離した。このRNAを用い、BRLのlambda-ZipLox systemをその使用説明書に従って使用して二本鎖cDNAを調製した。M.alpina cDNAの幾つかのサイズの分画を個別にパッケージして、異なるインサートの平均サイズを有するライブラリー群を作製した。「完全長」ライブラリーは、平均インサートサイズが1.77kbの約3×106個のクローンを含む。「シークエンシング級」ライブラリーは、平均インサートサイズが1.1kbの約6×105個のクローンを含む。実施例2Mortierella alpinaからのΔ6-デサチュラーゼヌクレオチド配列の単離Mortierella alpina由来のΔ6脂肪酸デサチュラーゼをコードする部分cDNAクローン、Ma524由来の核酸配列を、実施例1に記載のM.アルピナcDNA配列・グレード・ライブラリー由来のクローンのランダム・シークエンシングによって得た。cDNA含有プラスミドを、次のようにして切り出した:ファージ5μlをECLBプラス10μg/mlカナマイシン、0.2%マルトース及び10mM硫酸マグネシウム(MgSO4)中で増殖させた大腸菌DH10B(ZIP)100μlと混合し、37℃で15分間インキュベートした。SOC 0.9mlを加え、細菌100μlを、直ちに10個のECLB+50μgPenプレートのそれぞれに播いた。45分間のリカバリー・タイムは必要でなかった。プレートを37℃で一晩インキュベートした。コロニーを、一晩培養するためのECLB+50μgPen培地中に採取し、グリセロール・ストック及びミニプレップ(miniprep)DNAを調製するために用いた。ミニプレップのために使用した培養物のアリコートを、グリセロール・ストックとして貯蔵する。ECLB+50μg Pen/ml上に播くと、100μg/ml Pen上に播いたときに比べ、より多くのコロニーが得られ、インサートを含むコロニーの割合が高かった。ランダムにコロニーを採取し、プラスミドDNAをQiagenミニプレップ・キットを用いて精製した。cDNAインサートの5’末端からDNA配列を得て、BLASTXアルゴリズムを用いて国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information,NCBI)のノンレダンダント(nonredundant)データベースと比較した。Ma524は、以前に同定されたデサチュラーゼとのDNA配列相同性(homology)に基づいて、推定上のデサチュラーゼとして同定された。全長のcDNAクローンを、M.アルピナの全長ライブラリーから単離し、pCGN5523と命名した。このcDNAは、ベクターpZL1(BRL)中に1617 bpインサートとして含まれ、最初のATGで始まり、457個のアミノ酸をコードする塩基のオープンリーディングフレームを含む。膜結合デサチュラーゼの間で保存されていることが知られている3つの保存された「ヒスチジン・ボックス」[Okuleyら、(1994)、The Plant Cell 6:147-158]が、アミノ酸の172-176位、209-213位及び395-399位(図3参照)に存在することが見出された。他の膜結合Δ6-デサチュラーゼと同様に、最後のHXXHHヒスチジン・ボックス・モチーフが、QXXHHであることが見出された。Ma524のアミノ酸配列は、Caenorhabditis elegansコスミド、WO6D2.4、ヒマワリ由来のシトクロムb5/デサチュラーゼ融合タンパク質、並びにシネコシスティス(Synechocystis)及びスピルリナ(Spirulina)Δ6-デサチュラーゼの一部に顕著な相同性を示すことが見出された。さらに、Ma524がルリヂサ(borage)Δ6-デサチュラーゼのアミノ酸配列に相同性を有することが示された(PCT公開WO96/21022)。このように、Ma524は、ルリヂサ及び藻類Δ6-デサチュラーゼに関係するΔ6-デサチュラーゼをコードするように見える。そのペプチド配列を、配列番号5〜配列番号11に示す。コードされたタンパク質のアミノ末端が、シトクロムb5タンパク質に顕著な相同性を示すことが見出された。モルティエレラcDNAクローンは、シトクロムb5と脂肪酸デサチュラーゼとの間の融合を表すように見える。シトクロムb5は、膜結合デサチュラーゼ酵素に対する電子供与体として機能すると信じられているので、このデサチュラーゼタンパク質のN末端シトクロムb5ドメインがその機能に関与することは可能である。これは、PUFA生産のための異種システム中でのデサチュラーゼの発現時に有利である。しかしながら、Ma524及びルリヂサΔ6のアミノ酸配列は相同な領域を含むことが見出されているけれども、cDNAの塩基組成は、顕著に異なっていることが示されていることに注意すべきである。例えば、ルリヂサcDNAは、いくつかの領域では70% A/Tを超え、全体として60% A/Tの塩基組成を有することが示されたのに対し、Ma524は、60% A/Tを超える領域は無く、平均44% A/T塩基組成を有することが示された。このことは、異なる塩基組成を好む微生物又は動物におけるcDNAの発現に影響するかも知れない。組み換え遺伝子の不十分な発現は、導入された遺伝子の塩基組成とは異なる塩基配列を好む宿主において起きることが知られている。そのような不十分な発現の機構としては、安定性の低下、隠れた(cryptic)スプライス部位及び/又はmRNAの翻訳可能性等が挙げられる。実施例3モルティエレラ・アルピナΔ6-デサチュラーゼに相同なΔ6-デサチュラーゼの同定推定上のΔ6-デサチュラーゼをコードする核酸配列は、Ma524アミノ酸配列を用いたNCBIによるEST(Expressed Sequence Tag,発現配列タグ)データベースのBLASTXサーチによって同定された。幾つかの配列は、顕著な相同性を示した。特に、2つの配列(受託番号F13728及びT42806)の推定アミノ酸配列は、Ma524の推定アミノ酸配列の2つの異なる領域と相同性を示した。下記のPCRプライマーを設計した:Arabidopsis thalianaの発達中の長角果(siliques)から単離された全RNA 5μgをBRL Superscript RTase及びプライマーTSyn(5’-CCAAGCTTCTGCAGGAGCTCTTTTTTTTTTTTTTT-3’)を用いて逆転写し、配列番号12に示す。全RNA 25ng由来の鋳型、2pMの各プライマー、200μMの各デオキシリボヌクレオチド三リン酸、60mM Tris-Cl、pH 8.5、15mM硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)、2mM塩化マグネシウム(MgCl2)、0.2U Taqポリメラーゼを含む50μl容量中でPCRを行った。熱サイクル条件は下記の通りであった:94℃で30秒、50℃で30秒、72℃で30秒。PCRを35サイクル続け、次いでさらに72℃で7分の伸長を行った。PCRにより約〜750塩基対の断片が得られ、該断片はサブクローニングされて、12-5と命名され、そして配列決定された。この断片のそれぞれの末端は、PCRプライマー設計の基となったアラビドプシスESTに対応して形成されていた。12-5の推定上のアミノ酸配列を、Ma524、並びにヒト由来のEST(W28140)、マウス由来のEST(W53753)及びC.エレガンス由来のEST(R05219)のアミノ酸配列と比較した(図4参照)。モルティエレラΔ6-デサチュラーゼとの相同性パターンは、これらの配列が推定上のデサチュラーゼポリペプチドを表していることを示している。この実験アプローチに基づき、全長の遺伝子はEST配列に基づくプローブを用いてクローニングできると思われる。クローニングに続き、遺伝子は、発現ベクター中に組み込まれ、宿主細胞中で発現させることができ、そしてそれらの特異的なΔ6-又は他のデサチュラーゼ活性を下記のように測定できる。実施例4Mortierella alpinaからのΔ12-デサチュラーゼヌクレオチド配列の単離蓄積される脂肪酸に基づいて、Mortierella alpinaは、恐らくω6型デサチュラーゼを有していると思われる。ω6-デサチュラーゼは、オレイン酸(18:1)からのリノレン酸(18:2)の製造に関与する。リノレン酸(18:2)は、Δ6-デサチュラーゼの基質である。この実験は、Mortierella alpinaがΔ12-デサチュラーゼポリペプチドを有するか否かを決定し、もし有するならば、対応するヌクレオチド配列を特定するために計画された。M.アルピナ配列グレード・ライブラリー、Ma648由来のランダムコロニーを、Ma524について記載した、以前に同定されたデサチュラーゼ(実施例2参照)に相同なDNA配列に基づく推定上のデサチュラーゼとして配列決定し、同定した。そのヌクレオチド配列を配列番号13に示す。そのペプチド配列を配列番号4に示す。Ma648のcDNAの5’末端からの推定アミノ酸配列は、大豆ミクロゾームω6(Δ12)デサチュラーゼ(受託番号L43921)並びにトウゴマ(castor bean)オレイン酸塩12-ヒドロキシラーゼ(受託番号U22378)と顕著な相同性を示す。さらに、相同性は、種々の他のω6(Δ12)及びω3(Δ15)脂肪酸デサチュラーゼ配列との比較においても観察された。実施例5パン酵母におけるM.alpinaデサチュラーゼクローンの発現酵母の形質転換酵母の酢酸リチウム形質転換は、標準的なプロトコル(Methods in Enzymology,Vol.194,p.186-187,1991)に従って行った。概略を述べると、まず酵母をYPDにおいて30℃で増殖させた。細胞を遠心分離により沈殿させ、TEに再懸濁し、再度遠心分離により沈殿させ、100mMの酢酸リチウムを含むTEに再懸濁し、再度遠心分離により沈殿させ、さらにTE/酢酸リチウムに再懸濁した。再懸濁した酵母を、30℃で60分間振盪培養した。キャリアDNAを加え、酵母を試験管に一定分量に分けた。形質転換DNAを加え、試験管を30℃で30分間インキュベートした。PEG溶液(35%(w/v)PEG4000、100mM酢酸リチウム、TE pH7.5)を加え、その後30℃で50分間インキュベートした。42℃で5分間の熱ショックを行い、細胞をペレット化し、TEで洗浄し、再度ペレット化しTEに再懸濁した。次に再懸濁された細胞を選択培地上にプレート化した。形質転換された酵母におけるデサチュラーゼの発現Mortierella alpina由来のcDNAクローンをパン酵母におけるデサチュラーゼ活性についてスクリーニングした。アブラナΔ15-デサチュラーゼ(刊行物に記載された配列(ArondelらScience 258:1353-1355)に基づくプライマーを用いて、Brassica napus品種212/88種子からの第1鎖cDNAを用いたPCRにより得られたもの)を陽性対照として用いた。Δ15-デサチュラーゼ遺伝子とcDNAクローンMa524およびMa648から得た遺伝子を発現ベクターpYES2(Invitrogen)に挿入し、プラスミドpCGR-2、pCGR-5及びpCGR-7をそれぞれ得た。これらのプラスミドをS.cerevisiae酵母株334にトランスフェクトし、特異的デサチュラーゼ活性の検出を可能にする基質の存在下で、ガラクトースによる誘導の後に発現させた。対照株は変更していないpYES2ベクターを含むS.cerevisiae株334とした。使用した基質、産生された生成物、及び示されたデサチュラーゼ活性は、DGLA(ARAへの変換がΔ5-デサチュラーゼ活性を示す)、リノール酸(GLAへの変換がΔ6-デサチュラーゼ活性を示し、ALAへの変換がΔ15-デサチュラーゼ活性を示す)、オレイン酸(S.cerevisiaeによって生成される内存基質、リノール酸への変換がΔ12-デサチュラーゼ活性を示し、S.cerevisiaeはこれを欠いている)、またはARA(EPAへの変換がΔ17-デサチュラーゼ活性を示す)であった。培養物を、特定の基質の存在下で15℃にて48〜52時間増殖させた。分析のために脂質分画を以下のように抽出した。細胞を遠心分離によりペレット化し、滅菌ddH2Oで一回洗浄し、再度ペレット化した。このペレットをメタノールとともに攪拌し、クロロホルムを(内部標準としての)トリトリデカノインとともに加えた。混合物を室温で1時間以上、あるいは4℃で一晩インキュベートした。クロロホルム層を抽出し、1gの無水硫酸ナトリウムとともににWhatmanフィルターを通して濾過し、粒子及び残留水を除去した。窒素流下40℃で有機溶媒を蒸発させた。次に抽出された脂質を、2mlのメタノール中の0.5N水酸化カリウムを密閉管に加えることにより、ガスクロマトグラフィー分析(GC)用の脂肪酸メチルエステル(FAME)に誘導化した。サンプルを30分間95〜100℃に加熱し、室温まで冷却した。約2mlのメタノール中の14%三フッ化ホウ素を加え、加熱処理を繰り返した。抽出された脂質混合物を冷却した後、2mlの水及び1mlのヘキサンを加え、GCによる分析用のFAMEを抽出した。パーセントへの変換は、産生された生成物を、(産生された生成物及び加えた基質の)合計で除し、100を乗ずることによって計算した。オレイン酸パーセント交換を計算するためには、基質が加えられないので、生成されたリノレン酸の総量を、産生されたオレイン酸とリノレン酸の合計で除し100を乗ずる。デサチュラーゼ活性の結果を以下の表1に示す。Δ15-デサチュラーゼ対照クローンは16.3%の基質の変換を示した。Ma524 cDNAを発現するpCGR-5クローンは、6%の基質のGLAへの変換を示し、該遺伝子がΔ6-デサチュラーゼをコードすることを示した。Ma648 cDNAを発現するpCGR-7クローンは、63.4%の基質のLAへの変換を示し、該遺伝子がΔ12-デサチュラーゼをコードすることを示した。バックグラウンド(基質の非特異的変換)は、これらの場合では0〜3%であった。また、我々は異なる濃度の基質を用いることによって活性の基質阻害を見出した。基質を100μMまで加えた場合、基質を25μMまで加えた場合と比較して生成物への変換率(%)が低下した(下記参照)。さらに、基質濃度を5μMから200μMの間で変化させると、変換率は約5%〜約75%高くなることが分かった。これらのデータは、異種系において異なる基質特異性を有するデサチュラーゼが発現され得、多不飽和長鎖脂肪酸を生成するのに用いることができるということを示している。表2に、表示したプラスミドによって酵母宿主S.cerevisiae 334から抽出された脂質の総量のパーセントとして対象の脂肪酸を示す。増殖培地にはグルコースは存在していなかった。アフィニティーガスクロマトグラフィーを用いて各脂質を分離した。GC/MSを用いて生成物の種類を確認した。B.napusΔ15-デサチュラーゼについて予測される生成物であるα-リノレン酸は、その基質であるリノール酸を誘導酵母培地に外部から加えたときに検出された。この知見は、デサチュラーゼ遺伝子の酵母での発現によって、その場合の増殖条件下で機能的酵素及び検出可能な量の生成物が産生することができることを示している。この外部から添加された両基質は酵母に取り込まれるが、何れかを誘導酵母培地に遊離形態で加えると、より長い鎖のPUFA、ジホモ-γ-リノレン酸(20:3)が酵母に組込まれる量はリノール酸(18:2)より僅かに少ない。S.cerevisiae 334(pCGR-5)の誘導および発現の間にリノール酸が存在した場合にγ-リノレン酸が検出された。このPUFAの存在は、pCGR-5(MA524)からのΔ6-デサチュラーゼ活性を示す。S.cerevisiae 334(pCGR-7)の発現から抽出した脂質において同定されたリノール酸により、M.alpina由来のcDNA MA648はΔ12-デサチュラーゼとして分類する。実施例6培養条件の最適化表3Aは、外来遊離脂肪酸基質濃度の、酵母による取込み及び脂肪酸生成物への変換への影響を、抽出された酵母脂質の総量のパーセンテージで示す。全ての場合において、少量の外来基質(1〜10μM)は、低い脂肪酸基質取込み及び生成物形成を示した。増殖培地及び誘導培地における25〜50μMの濃度の遊離脂肪酸により形成された脂肪酸生成物の最も高いパーセンテージが得られたが、100μMの濃度及びその後の高いレベルの酵母への取込みは、デサチュラーゼ活性を低下または阻害するようであった。基質であるオレイン酸は内在酵母脂肪酸であるため、Δ12-デサチュラーゼを発現する酵母の脂肪酸基質の量は、同一の増殖条件下で近似した。pCGR-5(Δ6)のための追加基質としてα-リノレン酸を使用することにより、予想していた産物であるステアリドン酸が産生された(表3A)。この高脂肪酸基質濃度のフィードバック阻害は、表3Bにおける各脂肪酸基質の各生成物に対する変換率(%)の比較によりよく示された。全ての場合において、増殖培地における100μMの基質濃度は生成物への変換率(%)を低下させた。α-リノレンの取込みは遊離形態で加えた他のPUFAに匹敵した。ステアリドン酸産物へのΔ6-デサチュラーゼ変換率(%)は3.8%〜17.5%で、全ての試験基質の中で最も低かった(表3B)。Δ12-デサチュラーゼの変換率に対する培地の影響(例えばYPD(富化培地)対グルコース含有最小培地)は劇的であった。オレイン酸からリノール酸への変換率が低下しただけでなく(表3B)、酵母デサチュラーゼΔ12発現のための増殖および誘導に富化培地を使用した場合には形成されたリノール酸のパーセントが11%低下した(表3A)。培地組成の影響も、Δ6-デサチュラーゼに対して増殖培地にグルコースが存在する場合に明らかであり、これは基質取り込み率が25μMで低下したことによる(表3A)。しかし、Δ6-デサチュラーゼについては、グルコースの存在下で、変換率は同じレベルのままで、形成された生成物のパーセントが低下した。表4は、異なる量の遊離脂肪酸基質を用いた場合の、組換えデサチュラーゼにより誘導された酵母培養物から生成された脂肪酸の量を示す。増殖条件を変化させた場合、例えば酵母増殖及び誘導培地にグルコースが存在する場合に脂質の総量が劇的に変化したため、脂肪酸の重量を求めた。組換えデサチュラーゼがPUFA生成物の大半を生成する場合の条件をよりよく決定するため、個々の脂肪酸の量を測定した。グルコースが存在しない場合、組換えΔ12-デサチュラーゼによって生成されるリノール酸の量は三分の一まで劇的に低下した。Δ12-デサチュラーゼの場合、全酵母脂質の量はグルコースの存在下でほぼ半分に低下した。逆に、Δ6-デサチュラーゼ用の酵母増殖培地中にグルコースが存在した場合には、生成されるγ-リノレン酸がほぼ半分に低下し、生成される酵母脂質の総量は、グルコースの存在/不在によって変化しなかった。これは、グルコースが、Δ6-デサチュラーゼ活性のモジュレーターとしての役割を果たす可能性があることを指摘している。実施例7酵母脂質分画中のPUFAの分布表5は、遊離脂肪酸の取込み及び主要な脂質分画に分布した酵母脂質中に形成されたそれらの新たな生成物を示す。全脂質抽出物は上記のように比較した。脂質抽出物はTLCプレート上で分離し、その分画は標準との比較によって同定した。バンドは掻爬によって回収し、内部標準を加えた。次にこの分画を上記のように鹸化してメチル化し、ガスクロマトグラフィーにかけた。このガスクロマトグラフィーで標準値との比較により脂肪酸の量を計算した。リン脂質画分は、Δ6-デサチュラーゼ活性について最高量の基質および生成物PUFAを含有していた。基質はリン脂質の形態でデサチュラーゼに接触できると思われる。実施例8さらなる培養最適化及びΔ6-及びΔ12-デサチュラーゼの同時発現この実験は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)中でのデサチュラーゼの最適活性のための増殖及び誘導条件を評価するために計画された。γ-リノレン酸(GLA)生産能を有するサッカロミセス・セレビシエ株(SC334)を増殖させ、酵母中でのPUFAの製造の実行可能性を評価した。M.アルピナ由来のΔ6-及びΔ12-デサチュラーゼの遺伝子をSC334中で同時発現させた。Δ12-デサチュラーゼの発現は、(酵母中に存在する)オレイン酸をリノール酸に変換した。リノール酸は、Δ6-デサチュラーゼによる基質として用いられ、GLAが生産された。生産されたGLAの量は、SC334培養物中で生産された全脂肪酸のうちの5-8%の間であり、リノール酸からγ-リノレン酸への変換率は、30%と50%の間であった。誘導温度を最適化し、宿主株並びにΔ6及びΔ12(それぞれ、Ma524及びMa648)デサチュラーゼ遺伝子の発現に関する上流のプロモーター配列の変更の効果も測定した。プラスミド構築pCGR5並びにpCGR7のクローニングは上記で考察した。pCGR9a及びpCGR9bを構築するために、Δ6-及びΔ12-デサチュラーゼ遺伝子を下記のプライマーセットを用いて増幅した。プライマーpRDS1及び3はXhol部位を有しており、プライマーpRDS2及び4はXbal部位を有していた(太字で示した)。こられのプライマーの配列は、配列番号15-18に示す。pCGR5及びpCGR7構築物は、それぞれΔ6及びΔ12-デサチュラーゼの増幅のための鋳型DNAとして用いた。増幅産物を、Xbal及びXholで消化して「付着末端」を生成させた。PCRは、Xhol-Xbal末端を有するΔ6-デサチュラーゼを増幅し、Xhol-Xbalによって切断したpCGR7中にクローニングされるようにした。この手順により、誘導プロモーターGAL1の制御下に、Δ12-デサチュラーゼの後にΔ6-デサチュラーゼを配置した。この構築物をpCGR9aと命名した。同様に、pCGR9bを構築するために、Xhol-Xbal末端を有するΔ12-デサチュラーゼをpCGR5のXhol-Xbal部位中にクローニングした。pCGR9b中では、Δ12-デサチュラーゼは、GALプロモーターから遠く離れて、Δ6-デサチュラーゼ遺伝子の後であった。pCGR10を構築するために、構成的(constitutive)グリセルアルデヒド3-リン酸デヒロドゲナーゼ(GPD)プロモーターを含む、ベクターpRS425をBamH1で消化し、pCGR5をBamH1-Xholで消化して、Δ6-デサチュラーゼ遺伝子を放出させた。このΔ6-デサチュラーゼ断片及びBamH1切断pRS425をKlenowポリメラーゼを用いてフィルインし、平滑末端を生成させて連結し、それぞれセンス及びアンチセンス配向のΔ6-デサチュラーゼ遺伝子を含むpCGR10a及びpCGR10bが得られた。pCGR11及びpCGR12を構築するために、Δ6及びΔ12-デサチュラーゼ遺伝子を、EcoR1-Xholダブル消化を用いて、それぞれpCGR5及びpCGR7から単離した。Δ6及びΔ12-デサチュラーゼのEcoR1-Xhol断片を、EcoR1-Xholによって消化されたpYX242ベクター中にクローニングした。このpYX242ベクターは、構成的発現を可能にするTP1(酵母のハウスキーピング遺伝子)のプロモーターを有している。酵母形質転換及び発現pCGR5、pCGR7、pCGR9a、pCGR9b、pCGR10a、pCGR11及びpCGR12の異なる組合せを、サッカロミセス・セレビシエの種々の宿主株中に導入した。形質転換は、PEG/LiAcプロトコール[Methods in Enzymology,194巻(1991):186-187)を用いて行った。形質転換体を、適当なアミノ酸を欠いた合成培地上に播くことによって選択した。pCGR5、pCGR7、pCGR9a及びpCGR9bは、ウラシルを欠いた培地で選択できる。pCGR10、pCGR11及びpCGR12構築物は、ロイシンを欠いた培地で選択できる。培養物の増殖及び脂肪酸分析は、上記実施例5と同様に行った。GLAの生産GLAの生産には、酵母には存在しない2つの酵素(Δ6及びΔ12-デサチュラーゼ)の発現が必要となる。最適レベルでこれらの酵素を発現させるために、下記の構築物又は構築物の組合せを、種々の宿主株に導入した。1)pCGR9a/SC3342)pCGR9b/SC3343)pCGR10a及びpCGR7/SC3344)pCGR11及びpCGR7/SC3345)pCGR12及びpCGR5/SC3346)pCGR10a及びpCGR7/DBY7467)pCGR10a及びpCGR7/DBY746pCGR9a構築物は、誘導GALプロモーターの制御下に、Δ6及びΔ12-デサチュラーゼの両方の遺伝子を有する。この構築物によって形質転換されたSC334宿主細胞は、全脂肪酸中でGLA蓄積を全く示さなかった(図6A及びB、レーン1)。しかしながら、Δ6及びΔ12-デサチュラーゼ遺伝子が、GALプロモーターによって個々に制御されたときは、制御構築物は、それらのそれぞれの基質の生成物への変換によって明かなように、Δ6及びΔ12-デサチュラーゼを発現することができた。pCGR9a/SC334中での18:1ω9から18:2ω6への変換によって明らかなように、pCGR9a中のΔ12-デサチュラーゼ遺伝子は発現したが、一方、18:2ω6が18:3ω6に変換されなかったので、Δ6-デサチュラーゼ遺伝子は、発現しなかった又は活性ではなかった(図6A及びB、レーン1)。pCGR9b構築物も、GALプロモーターの制御下にΔ6及びΔ12-デサチュラーゼの両方の遺伝子を有しているが、pCGR9aとは逆順である。この場合は、ほんのわずかのGLA(<1%)がpCGR9b/SC334培養物中に見られた。Δ12-デサチュラーゼの発現も、全脂肪酸中の18:2ω6の低いパーセンテージから明かなように、非常に低かった(図6A及びB、レーン1)。独立のプロモーターの制御下での両酵素の発現がGLA生産を増加させるか否かを試験するために、Δ6-デサチュラーゼ遺伝子をpRS425ベクター中にクローニングした。pCGR10aの構築物は、構成的(constitutive)GPDプロモーターの制御下で、正しい配向でΔ6-デサチュラーゼを有している。pCGR10bは、逆の配向でΔ6-デサチュラーゼ遺伝子を有しており、負の調節(negative control)として働く。pCGR10a/SC334細胞は、pCGR9aと比較して、顕著に高いレベルでGLAを生産した(全脂肪酸の5%、図6、レーン3)。18:1ω9→18:2ω6の変換は65%であり、一方、18:2ω6→18:3ω6(Δ6-デサチュラーゼ)の変換は30%だったので(図6、レーン3)、Δ6-及びΔ12-デサチュラーゼの両方の遺伝子は、高いレベルで発現していた。予想されたように、負の調節pCGR10b/SC334は、GLAを全く示さなかった。さらにGLA生産を最適化するために、Δ6及びΔ12遺伝子をpYX242ベクター中に導入し、それぞれpCGR11及びpCGR12を作製した。pYX242ベクターは、TP1プロモーターの構成的発現を可能とする[Alber,T.及びKawasaki,G.(1982),J.Mol.& Appl.Genetics 1:419]。pCGR11及びpCGR7のSC334中への導入により、SC334の全脂肪酸の約8%のGLAが得られた。18:1ω9→18:2ω6及び18:2ω6→18:3ω6の変換率は、それぞれ約50%及び44%であった(図6A及びB、レーン4)。SC334中のpCGR12及びpCGR5の存在により、それぞれ、18:1ω9→18:2ω6及び18:2ω6→18:3ω6の両方に対して約50%の変換率をもって、全脂肪酸中で6.6%のGLAが得られた(図6A及びB、レーン5)。このように、全脂肪酸中のGLAの量は、pCGR11/pCGR7の構築物の組合せ中でより高く、基質から生成物への変換率は、pCGR12/pCGR5の組合せがより高かった。宿主株の変更によりGLA生産が増加するか否かを調べるために、pCGR10a及びpCGR7を宿主株BJ1995及びDBY746(Yeast Genetic Stock Centre,1021 Donner Laboratory,Berkeley,CA 94720より入手。DBY746株の遺伝子型はMatα,his3-Δ1,leu2-3,leu2-112,ura3-32,trp1-289,galである。)中に導入した。結果を図7に示す。BJ1995中での、GLA量は全脂肪酸のたった1.31%であり、18:1ω9→18:2ω6の変換率は約17%だったので、宿主株をBJ1995に変えても、GLA生産は改善されなかった。DBY746中ではGLAは全く観察されず、18:1ω9→18:2ω6の変換は非常に低く(対照中で<1%)、Δ12-デサチュラーゼの発現に要求されるコファクター(cofactor)がDB746中には存在しないことを示唆している(図7、レーン2)。GLA生産への温度の影響を決定するために、pCGR10a及びpCGR7を含むSC334培養物を15℃及び30℃で増殖させた。より高いレベルのGLAは、30℃で増殖させた培養物中よりも、15℃で増殖させ、誘導された培養物中に見出された(4.23%に対して1.68%)。これは、18:1ω9→18:2ω6のより高い変換率(30℃での60%に対して65%)にも拘わらず、30℃の培養物での18:2ω6→18:3ω6のより低い変換率(15℃での29%に対して11.6%)による(図8)。これらの結果は、Δ12-及びΔ6-デサチュラーゼが異なる最適発現温度を有することを示唆している。この研究で検討した種々のパラメーターのうち、増殖温度、酵母宿主株及び培地成分が、デサチュラーゼの発現に最も顕著な影響を有していたが、一方、基質添加の時期及び誘導物質の濃度は、デサチュラーゼ発現に顕著には影響しなかった。これらのデータは、LAをGLAに、又はオレイン酸をLAに変換できるデサチュラーゼをコードする2つのDNAが、モルティエレラ・アルピナから単離でき、個別に又は組合せのいずれかで、異種システム中で発現でき、そして多不飽和長鎖脂肪酸を製造するのに使用できることを示している。酵母中でのΔ12-及びΔ6-デサチュラーゼの発現によるオレイン酸からのGLAの生産を例証する。実施例9M.alpinaΔ5及びΔ6デサチュラーゼの相同体の同定推定上のΔ5デサチュラーゼをコードする核酸配列を、Ma29のアミノ酸100-446をクエリーとして用いたNCBIによるエクスプレスド・シーケンス・タグデータベースのTBLASTNサーチにより同定した。Ma29配列の切断された一部分を用いて、デサチュラーゼのN末端におけるチトクロームb5部分に基づく相同性を選択することを回避した。Dictyosterium discoideum(受託番号C25549)からのestの推定アミノ酸配列はMa29に対して非常に有意な相同性を示し、そしてMa524に対してもそれより低い程度であるが依然として有意な相同性を示す。このDNA配列を配列番号19として示す。アミノ酸配列を配列番号20として示す。実施例10他のPUFA産生生物におけるM.alpinaΔ5及びΔ6相同体の同定PUFAの産生に関与するデサチュラーゼを得るために、Phaeodactylum tricornutumから単離された全RNAからcDNAライブラリーを構築した。プラスミドベースのcDNAライブラリーを、市販のキット(GIBCO-BRL)をその使用説明書に従って用いて、pSPORT1(GIBCO-BRL)中に構築した。無作為なcDNAクローンを配列決定し、推定されるΔ5またはΔ6デサチュラーゼをコードする核酸配列を、データベースのBLASTサーチ及びMa29及びMa524配列との比較によって同定した。Ma29及びMa524と相同性を有する1種のクローンがPhaeodactylumライブラリーから同定された。これを144-011-B12と称する。このDNA配列を配列番号21として示す。そのアミノ酸配列を配列番号22として示す。実施例11他のPUFA産生生物におけるM.alpinaΔ5及びΔ6相同体の同定PUFAの産生に関与するデサチュラーゼを得るために、Schizochytrium種から単離された全RNAからcDNAライブラリーを構築した。プラスミドベースのcDNAライブラリーを、市販のキット(GIBCO-BRL)をその使用説明書に従って用いて、pSPORT1(GIBCO-BRL)中に構築した。無作為なcDNAクローンを配列決定し、推定されるΔ5またはΔ6デサチュラーゼをコードする核酸配列を、データベースのBLASTサーチ及びMa29及びMa524配列との比較によって同定した。Ma29及びMa524と相同性を有する1種のクローンがSchizochytriumライブラリーから同定された。これを81-23-C7と称する。このクローンは〜1kbのインサートを有する。ユニバーサルフォワード及びリバースシークエンシングプライマーを用いてクローンの各末端から部分配列を得た。フォワードプライマーから得たDNA配列を配列番号23として示す。そのペプチド配列を配列番号24として示す。リバースプライマーから得たDNA配列を配列番号25として示す。リバーズプライマーから得られたアミノ酸配列を配列番号26として示す。実施例12ヒトデサチュラーゼ遺伝子配列長鎖多不飽和脂肪酸生合成に関与している可能性のあるヒトデサチュラーゼ遺伝子配列を、ヒトcDNA配列とMortierella alpinaのデサチュラーゼ遺伝子配列との相同性に基づいて単離した。膜結合デサチュラーゼに保存されていることが知られている3種の保存「ヒスチジンボックス」が認められた。他のいくつかの膜結合デサチュラーゼのように、最終HXXHHヒスチジンボックスモチーフがQXXHHであることが判った。推定上のヒトデサチュラーゼのアミノ酸配列は、M.alpinaΔ5、Δ6、Δ9、及びΔ12デサチュラーゼとの相同性を示した。M.alpinaΔ5-デサチュラーゼ及びΔ6デサチュラーゼcDNA配列を用いて、Incyte Pharmaceuticals,Inc.,Palo Alto,California 94304のLifeSeqデータベースをサーチした。Δ5デサチュラーゼ配列は、断片1)アミノ酸番号1〜150、2)アミノ酸番号151〜300、及び3)アミノ酸番号301〜446に分けられた。Δ6デサチュラーゼ配列は、3つの断片、1)アミノ酸番号1〜150、2)アミノ酸番号151〜300、及び3)アミノ酸番号301〜457に分けられた。これらのポリペプチド断片について、”tblastn”アルゴリズムを用いてデータベースを検索した。このアルゴリズムは、タンパク質のクエリー配列を、(両鎖の)6種の全てのリーディングフレームに動的に翻訳されたヌクレオチド配列データベースと比較するアルゴリズムである。M.alpinaΔ5及びΔ6のポリペプチド断片2及び3は、表6に概要を示したCloneID配列と相同性を有する。このCloneIDはIncyte LifeSeqデータベースからの個々の配列を示す。”tblastn”の結果を検討した後、異なるCloneID番号について、>=50の厳密性(Stringency)、及び<=100の積スコア(Productscore)のデフォルトの設定でクローン情報(Clone Information)を検索した。クローン情報結果(Clone Information Results)は、ClusterID、CloneID、Library、HitID、HitDescriptionを含む情報を表示する。選択時に、ClusterID番号はそのClusterIDに属する全てのクローンのクローン情報を表示する。Assembleコマンドにより、そのClusterIDを含む全てのクローンIDが集められる。以下のデフォルト設定は、GCG(Genetic Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,Madison,Wisconsin 53705)Assemblyのために用いられたものである。ワードサイズ(Word Size):7最少重複(Minimum Overlap):14厳密性(Stringency):0.8最少同一性(Minimum Identity):14最大ギャップ(Maximum Gap):10ギャップ重み(Gap Weight):8長さ重み(Length Weight):2GCG Assembly Resultsは、CloneID内の配列情報に基づいて生成されたコンティグを表示した。コンティグはこれらの配列間の相同な領域に基づくDNA配列のアライメントである。コンティグ内においてアライメントされたDNA配列に基づいて新たな配列(コンセンサス配列)を生成した。CloneIDを含むコンティグが同定され、コンセンサス配列の曖昧な部位はCloneIDのアライメント(配列番号27〜配列番号32参照)に基づいて編集し、最も可能性の高い配列を生成した。この手順を表6に挙げた6種の全てのCloneIDについて繰り返した。これにより5種のユニークなコンティグが生成された。5種のコンティグの編集されたコンセンサス配列を、Sequencherソフトウェアプログラム(Gene Codes Corporation,Ann Arbor,Michigan 48 105)にインポートした。これらのコンセンサス配列を組み立てた。コンティグ2511785はコンティグ3506132と重複しており、この新たなコンティグは2535(配列番号33)と称する。Sequencherプログラムからのコンティグを、GCGのSequence Analysisソフトウェアパッケージにコピーした。6種の全てのリーディングフレームにおいて各コンティグをタンパク質配列に翻訳した。M.alpinaΔ5(MA29)及びΔ6(MA524)配列を、FastAサーチ(クエリー配列及び同じ種類(核酸またはタンパク質)の配列群との間の類似性についてのPearson and Lipmanサーチ)を用いて、翻訳された各コンティグと比較した。これらの配列間の相同性は、各コンティグのオープンリーディングフレームを示唆するものである。コンティグ2535及び3854933に対するM.alpinaΔ5及びΔ6の間の相同性を利用して、253538aと称する最終コンティグを形成した。図13は、最終コンティグ253538aとMA29とのFastAマッチであり、図14は、最終コンティグ253538aとMA524とのFastAマッチである。種々のコンティグのDNA配列を配列番号27〜配列番号33に示す。種々のペプチドの配列を配列番号34〜配列番号40に示す。2つのコンティグを合わせることによりオープンリーディングフレームが生成されるが、コンティグ2535はこのコンティグの最初の部分にコンティグ3854933と一致しないユニークな配列が存在することを示している。従って、これらのコンティグがヒト遺伝子のような独立したデサチュラーゼから生成されたものである可能性がある。コンティグ253538aは、432個のアミノ酸をコードするオープンリーディングフレームを含む。このオープンリーディングフレームはGln(CAG)から始まり、終止コドン(TGA)で終わる。コンティグ253538aはM.alpinaΔ5及びΔ6配列の双方とアライメントされ、これはこのコンティグが前記デサチュラーゼの何れかで有り得るとともに、互いに相同性を共有する他の公知のデサチュラーゼであり得ることを示唆している。表18に挙げた個々のコンティグ並びに中間コンティグ2535及び最終コンティグ253538aを利用してヒトデサチュラーゼの完全な遺伝子を単離することができる。ヒトデサチュラーゼの使用これらのヒト配列は、先の実施例で説明した手順を用いて酵母及び植物で発現することができる。哺乳類細胞及びトランスジェニック動物での発現については、これらの遺伝子は優位コドンバイアスを与え得る。これらのヒトの配列は、近縁デサチュラーゼ配列を同定するために用いることもできる。さらに、上記配列は、他の生物から関連デサチュラーゼ遺伝子を単離するために使用することができる。実施例13I 乳幼児用製剤A.Isomil▲R▼鉄分含有大豆製剤用法:牛乳にアレルギーや不耐症を持つ乳幼児、小児、成人の飲用。ラクトースを避けなければならない障害(ラクターゼ欠損症、ラクトース不耐症、ガラクトース血症)の患者の食餌特徴:・大豆タンパク質単離物により牛乳由来タンパク質へのアレルギー、過敏症の症状を防ぐ・ラクトース非含有の組成がラクトース性の下痢を防ぐ・低いオスモル濃度(240mOsm/kg水)が浸透圧性の下痢の危険を抑える・2種の炭水化物(コーンシロップ、ショ糖)が炭水化物の吸収を促進するように設計されており、弱った腸の吸収力を超過する危険を抑える・100カロリーあたり1.8mgの鉄分(硫酸第一鉄として)が鉄分欠乏症を防ぐ・推薦量のビタミン、ミネラル・植物油により推奨量の脂肪酸を供給・乳白色、牛乳と同程度のコンシステンシー、心地よい香り成分:(Pareve▲U▼)85%水、4.9%コーンシロップ、2.6%糖(ショ糖)、2.1%大豆油、1.9%大豆タンパク質単離物、1.4%ココナッツオイル、0.15%クエン酸カルシウム、0.11%リン酸カルシウム三塩基、クエン酸カリウム、リン酸カリウム一塩基、塩化カリウム、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、カラゲナン、アスコルビン酸、L-メチオニン、塩化マグネシウム、リン酸カリウム二塩基、塩化ナトリウム、塩化コリン、タウリン、硫酸第一鉄、m-イノシトール、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、L-カルニチン、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンB.Isomil▲R▼DF整腸用大豆製剤用法:乳幼児の下痢時食餌管理における短期間の食餌特徴:・第一乳幼児用製剤は特に整腸用に添加された大豆繊維由来の食物繊維を含む・乳幼児の中程度から重度の下痢において、ゆるく水っぽい便の期間を短縮することが臨床的に示されている・乳幼児の栄養学的要求を完全に満たしている・大豆タンパク質単離物と添加L-メチオニンは乳幼児の必要とする全ての必須アミノ酸量に合致またはそれを上回っている・ラクトース非含有の配合がラクトース性下痢を防ぐ・低いオスモル濃度(240mOsm/kg水)が浸透圧性の下痢の危険を抑える・2種の炭水化物(コーンシロップ、ショ糖)が炭水化物の吸収を促進するように設計されており、弱った腸の吸収力を超過する危険を抑えている・アメリカ小児科学会栄養学委員会の推薦値、乳幼児調合乳法の要求値を満たすかまたは上回るビタミンとミネラルのレベル・100カロリーあたり1.8mgの鉄分(硫酸第一鉄として)が鉄分欠乏症を防ぐ・植物油により推奨量の脂肪酸を供給成分:(Pareve▲U▼)86%水、4.8%コーンシロップ、2.5%糖(ショ糖)、2.1%大豆油、2.0%大豆タンパク質単離物、1.4%ココナッツオイル、0.77%大豆繊維、0.12%クエン酸カルシウム、0.11%リン酸カルシウム三塩基、0.10%クエン酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム一塩基、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、カラゲナン、塩化マグネシウム、アスコルビン酸、L-メチオニン、硫酸カリウム二塩基、塩化ナトリウム、塩化コリン、タウリン、硫酸第一鉄、m-イノシトール、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、L-カルニチン、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンC.Isomil▲R▼SF鉄分含有ショ糖非含有大豆製剤用法:牛乳のタンパク質に対するアレルギーや過敏症またはショ糖への不耐症を持つ乳幼児、小児、成人の飲用。ラクトース、ショ糖を避けなければならない疾患を有する患者の食餌。特徴:・大豆タンパク質単離物により牛乳由来タンパク質へのアレルギー、過敏症の症状を防ぐ・ラクトース非含有の配合がラクトース性の下痢を防ぐ(炭水化物はPolycose▲R▼グルコースポリマー)・ショ糖不耐性患者のためにショ糖非含有・低いオスモル濃度(180mOsm/kg水)が浸透圧性の下痢の危険を抑える・100カロリーあたり1.8mgの鉄分(硫酸第一鉄として)が鉄分欠乏症を防ぐ・推薦量のビタミン、ミネラル・植物油により推奨量の脂肪酸を供給する・乳白色、牛乳と同程度のコンシステンシー濃度、心地よい香り成分:(Pareve▲U▼)75%水、11.8%加水分解コーンスターチ、4.1%大豆油、4.1%大豆タンパク質単離物、2.8%ココナッツオイル、1.0%改質コーンスターチ、0.38%リン酸カルシウム三塩基、0.17%クエン酸カリウム、0.13%塩化カリウム、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、塩化マグネシウム、アスコルビン酸、L-メチオニン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化コリン、カラゲナン、タウリン、硫酸第一鉄、m-イノシトール、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、L-カルニチン、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンD.Isomil▲R▼20鉄分含有大豆製剤、そのまま摂取可能、20Cal/fl oz用法:大豆食餌が望ましい場合成分:(Pareve▲U▼)85%水、4.9%コーンシロップ、2.6%糖(ショ糖)、2.1%大豆油、1.9%大豆タンパク質単離物、1.4%ココナッツオイル、0.15%クエン酸カルシウム、0.11%リン酸カルシウム三塩基、クエン酸カリウム、リン酸カリウム一塩基、塩化カリウム、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、カラゲナン、アスコルビン酸、L-メチオニン、塩化マグネシウム、硫酸カリウム二塩基、塩化ナトリウム、塩化コリン、タウリン、硫酸第一鉄、m-イノシトール、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、L-カルニチン、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンE.Similac▲R▼乳幼児用製剤用法:乳幼児用製剤が必要なとき:一歳児になる前に母乳を中止する決定がなされたとき、母乳の補助が必要なとき、あるいは母乳を使用していない場合に通常の食餌として特徴:・良好な増殖に適した質、量のタンパク質、熱変性され乳性腸失血の危険を低減する・植物油混合物(二回ホモゲナイズしたもの)由来の脂肪が、容易に吸収される必須のリノール酸を供給する・ラクトースとしての炭水化物中の比率が母乳におけるものと類似する・低腎溶質負荷が発達中の器官の負担を最小化する・粉末、濃縮液体、及びそのまま摂取できるものの三種の形態成分:(▲U▼-D)水、脱脂乳、ラクトース、大豆油、ココナッツオイル、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、アスコルビン酸、カラゲナン、塩化コリン、タウリン、m-イノシトール、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、ナイアシンアミド、硫酸第一鉄、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンF.Similac▲R▼NeoCare鉄分含有未熟児製剤用法:退院後の未熟児の特別な栄養要求用。Similac NeoCareは、未熟児の増殖を追いつかせ、発達を支持するために必要なカロリー、タンパク質、ビタミン、及びミネラル分を追加した、栄養学的に完全な製剤である。特徴:・カロリーとビタミンの補充の必要性を低減する。標準期間製剤(20Cal/fl oz)よりも多いカロリー(22Cal/fl oz)・中鎖トリグリセリド(MCTオイル)を配合した高吸収性混合脂肪が未熟児の特別な消化の要求に答えるのを助ける・100カロリーあたりのより高いレベルのタンパク質、ビタミン、及びミネラルが、入院時に始められた栄養学的支持を延長する・骨の石化改良のためのより多くのカルシウムとリン酸成分:▲U▼-D固形コーンシロップ、脱脂乳、ラクトース、乳清タンパク質濃縮物、大豆油、高オレイン酸ベニバナ油、分画化ココナッツオイル(中鎖トリグリセリド)、ココナッツオイル、クエン酸カリウム、リン酸カルシウム三塩基、炭酸カルシウム、アスコルビン酸、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、タウリン、硫酸第一鉄、m-イノシトール、塩化コリン、パルチミン酸アスコルビル、L-カルニチン、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、ナイアシンアミド、混合トコフェロール、クエン酸ナトリウム、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、塩化チアミン塩酸塩、パルミチン酸ビタミンA、βカロテン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、硫酸マンガン、フィロキノン、ビオチン、亜セレン酸ナトリウム、ビタミンD3、及びシアノコバラミンG.Similac Natural Care低鉄分母乳増強剤、そのまま使用可能、24Cal/fl oz用法:母乳混合用あるいは低出生体重児に母乳に代替して給餌するために設計成分:▲U▼-D水分、脱脂乳、加水分解コーンスターチ、ラクトース、分画化ココナッツオイル(中鎖トリグリセリド)、乳清タンパク質濃縮物、大豆油、ココナッツオイル、リン酸カルシウム三塩基、クエン酸カリウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、炭酸カルシウム、モノグリセリド、ジグリセリド、大豆レシチン、カラゲナン、塩化コリン、m-イノシトール、タウリン、ナイアシンアミド、L-カルニチン、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、塩化カリウム、パントテン酸カルシウム、硫酸第一鉄、硫酸第二銅、リボフラビン、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、ビオチン、葉酸、硫酸マンガン、フィロキノン、ビタミンD3、亜セレン酸ナトリウム、及びシアノコバラミン本発明の種々のPUFAは、上記の乳幼児用製剤及び当業者に知られるその他の乳幼児用製剤に代替し及び/またはそれらに添加し得る。II 栄養製剤A.ENSURE▲R▼用法:ENSUREは低残渣液体食品で、主として、食事と共に、もしくは食間に使用される経口栄養補助剤として、あるいは適量で食事の代替物として使用されるように設計されたものである。ENSUREはラクトース、グルテンを含まず、低コレストロールダイエットを含む調整食餌療法での使用に適している。主として経口補助剤であるが、チューブでの給餌も可能である。患者の条件:・調整食餌療法を行っている患者・栄養的に問題のある年配の患者・不本意な減量状態にある患者・病気や手術から回復途上にある患者・低残渣食餌療法を要する患者成分:▲U▼-D水分、糖(ショ糖)、マルトデキストリン(コーン)、カゼイン酸カルシウム、カゼイン酸ナトリウム、高オレイン酸ベニバナ油、大豆タンパク質単離物、大豆油、キャノーラ油、クエン酸カリウム、リン酸カルシウム三塩基、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム二塩基、人工香料、塩化ナトリウム、大豆レシチン、塩化コリン、アスコルビン酸、カラゲナン、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、ゲランガム、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸マンガン、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、葉酸、モリブデン酸ナトリウム、塩化クロム、ビオチン、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウムB.ENSURE▲R▼ BARS用法:ENSURE BARSは食事と共にまたは食間に補助的に使用するための完全でバランスの取れた栄養剤である。おいしく、栄養に富む、他のスナック類の代替物を供給する。ENSURE BARSが含むラクトースはバー一本当たり1g未満であり、チョコレートファッジブラウニーフレーバーはグルテンを含まない(ハニーグラハムクランチフレーバーはグルテンを含む)。患者の条件:・カロリー、タンパク質、ビタミン、及びミネラルを余分に必要とする患者。・十分なカロリー、栄養分を摂取していない人に特に有用。・咀嚼、嚥下が可能な人・ピーナッツアレルギー、または豆類に対する何らかのアレルギーを持つ人には使用不可成分:ハニーグラハムクランチ--高フルクトースコーンシロップ、大豆タンパク質単離物、ブラウンシュガー、蜂蜜、マルトデキストリン(コーン)、クリスプライス(粉状米、糖分[ショ糖]、塩[塩化ナトリウム]、麦芽)、オートブラン、部分的に水素化された綿実油と大豆油、大豆多糖類、グリセリン、乳清タンパク質濃縮物、ポリデキストロース、フルクトース、カゼイン酸カルシウム、ココアパウダー、人工香料、キャノーラ油、高オレイン酸ベニバナ油、脱脂粉乳、乳清粉末、大豆レシチン、コーンオイル。豆類を加工処理する設備で生産される。ビタミン及びミネラル:リン酸カルシウム三塩基、リン酸カリウム二塩基、酸化マグネシウム、塩(塩化ナトリウム)、塩化カリウム、アスコルビン酸、オルトリン酸第二鉄、酢酸α-トコフェリル、ナイアシンアミド、酸化亜鉛、パントテン酸カルシウム、グルコン酸銅、硫酸マグネシウム、リボフラビン、βカロテン、塩酸ピリドキシン、一硝酸チアミン、葉酸、ビオチン、塩化クロム、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質:ハニーグラハムクランチ - タンパク質源は大豆タンパク質単離物と牛乳タンパク質の混合物である。大豆タンパク質単離物 74%牛乳タンパク質 26%脂肪:ハニーグラハムクランチ - 脂肪源は、部分的に水素化された綿実油と大豆油、キャノーラ油、高オレイン酸ベニバナ油、コーン油、大豆レシチンの混合物である。部分的に水素化された綿実油と大豆油 76%キャノーラ油 8%高オレイン酸ベニバナ油 8%コーン油 4%大豆レシチン 4%炭水化物:ハニーグラハムクランチ - 炭水化物源は、高フルクトースシロップ、ブラウンシュガー、マルトデキストリン、蜂蜜、クリスプライス、グリセリン、大豆多糖類、及びオートブランの組合せである。高フルクトースシロップ 24%ブラウンシュガー 21%マルトデキストリン 12%蜂蜜 11%クリスプライス 9%グリセリン 9%大豆多糖類 7%オートブラン 7%C.ENSURE▲R▼ HIGH PROTEIN用法:ENSURE HIGH PROTEINは、食餌療法としてカロリー、タンパク質、ビタミン、ミネラルを余分に摂取しなければならない人のために設計された濃縮高タンパク液体食品である。食事と共にまたは食間に経口栄養補助剤として用いることができ、適量で食事代替物としても使用できる。ENSURE HIGH PROTEINはラクトース、グルテンを含まず、一般的な手術や腰部骨折から回復途上にある人々や圧迫潰瘍の危険がある患者に適している。患者の条件・一般的な手術や腰部骨折から回復途上にある人々や圧迫潰瘍の危険がある患者、低コレステロール食餌療法を行っている患者のように、カロリー、タンパク質、ビタミン、ミネラルを余分に摂取しなければならない患者特徴・低飽和脂肪・服用量あたり含有全脂肪6g、5mg未満のコレステロール・豊かでクリーミーな味わい・タンパク質、カルシウム、その他の必須ビタミン、ミネラルの優秀な供給源・低コレステロール食餌療法用・ラクトース非含有、消化しやすい成分:バニラシュプリーム:▲U▼-D水分、糖(ショ糖)、マルトデキストリン(コーン)、カゼイン酸カルシウム、カゼイン酸ナトリウム、高オレイン酸ベニバナ油、大豆タンパク質単離物、大豆油、キャノーラ油、クエン酸カリウム、リン酸カルシウム三塩基、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム二塩基、人工香料、塩化ナトリウム、大豆レシチン、塩化コリン、アスコルビン酸、カラゲナン、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、ゲランガム、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸マンガン、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、葉酸、モリブデン酸ナトリウム、塩化クロム、ビオチン、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質:タンパク質源は2種類の高生物価タンパク質、カゼインと大豆の混合物である。カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム 85%大豆タンパク質単離物 15%脂肪:脂肪源は3種の油、高オレイン酸ベニバナ油、キャノーラ油、大豆油の混合物である。高オレイン酸ベニバナ油 40%キャノーラ油 30%大豆油 30%ENSURE HIGH PROTEINの脂肪レベルは、アメリカ心臓学会(AHA)のガイドラインに合致している。ENSURE HIGH PROTEIN中の6gの脂肪は全カロリー中の24%を占め、脂肪中の2.6%は飽和脂肪酸、7.9%は多不飽和脂肪酸からのものである。これらの数値は、脂肪由来は全カロリーの30%以下、飽和脂肪酸由来は10%未満、多不飽和脂肪酸由来は10%以下というAHAガイドラインの範囲内である。炭水化物:ENSURE HIGH PROTEINはマルトデキストリン及びショ糖の組合せを含む。マイルドな甘さとフレーバーの種類(バニラシュプリーム、チョコレートロワイヤル、ワイルドベリー、バナナ)、それに加えて、ピーカン、チェリー、イチゴ、レモン、オレンジのVARI-FLAVORSO▲R▼フレーバーパックは風味への飽きを防ぎ、患者の服用承諾を助ける。バニラ及びその他のチョコレート以外のフレーバーショ糖 60%マルトデキストリン 40%チョコレートショ糖 70%マルトデキストリン 30%D.ENSURE▲R▼ LIGHT用法:ENSURE LIGHTは、食事と共にまたは食間に経口栄養補助剤として用いるように設計された低脂肪液体食品である。ENSURE LIGHTはラクトース、グルテンを含まず、低コレステロール食餌療法を含む調整食餌療法における使用に適している。患者の条件:・適正または過剰体重の患者で、ENSUREと比して50%減の脂肪、20%減のカロリーを含む栄養補助剤の余分な栄養を必要とする患者・適正な食事を取っていない余分な栄養が必要な健康な成人特徴:・低脂肪、低飽和脂肪・服用量あたり3gの全脂肪、5mg未満のコレステロール・豊かでクリーミーな味わい・カルシウムやその他の必須ビタミン、ミネラルの優秀な供給源・低コレステロール食餌療法用・ラクトース非含有、消化しやすい成分:フレンチバニラ:▲U▼-D水、マルトデキストリン(コーン)、糖(ショ糖)、カゼイン酸カルシウム、高オレイン酸ベニバナ油、キャノーラ油、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リン酸カリウム二塩基、リン酸マグネシウム二塩基、天然香料、人工香料、リン酸カルシウム三塩基、セルロースゲル、塩化コリン、大豆レシチン、カラゲナン、塩(塩化ナトリウム)、アスコルビン酸、セルロースガム、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、ナイアシンアミド、硫酸マンガン、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、塩化チアミン塩酸塩、パルミチン酸ビタミンA、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、塩化クロム、葉酸、モリブデン酸ナトリウム、ビオチン、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質:タンパク質源はカゼイン酸カルシウムである。カゼイン酸カルシウム 100%脂肪脂肪源は高オレイン酸ベニバナ油、キャノーラ油の2種のオイルの混合物である。高オレイン酸ベニバナ油 70%キャノーラ油 30%ENSURE LIGHTの脂肪レベルは、アメリカ心臓学会(AHA)のガイドラインに合致している。ENSURE LIGHTの3gの脂肪は全カロリー中の13.5%を占め、脂肪中の1.4%は飽和脂肪酸、2.6%は多不飽和脂肪酸からのものである。これらの数値は、脂肪由来は全カロリーの30%以下、飽和脂肪酸由来は10%未満、多不飽和脂肪酸由来は10%以下というAHAガイドラインの範囲内である。炭水化物ENSURE LIGHTはマルトデキストリンとショ糖の組合せを含む。チョコレートフレーバーはコーンシロップも含む。マイルドな甘さとフレーバーの種類(フレンチバニラ、チョコレートシュプリーム、ストロベリースワール)、それに加えてピーカン、チェリー、イチゴ、レモン、オレンジのVARI-FLAVORS▲R▼フレーバーパックは、風味への飽きを防ぎ、患者の服用承諾を助ける。バニラ及びチョコレート以外のフレーバーショ糖 51%マルトデキストリン 49%チョコレートショ糖 47.0%コーンシロップ 26.5%マルトデキストリン 26.5%ビタミン及びミネラルENSURE LIGHTの8-fl-ozの服用量で、24の重要ビタミンとミネラルのRDIの少なくとも25%が供給される。カフェインチョコレートフレーバーは8-fl-ozあたり2.1mgのカフェインを含む。E.ENSURE PLUS▲R▼用法:ENSURE PLUSは高カロリー、低残渣の液体食品で、カロリーと栄養は余分に必要だが通常濃度のタンパク質が必要である場合に使用する。主として、食事と共に、もしくは食間に使用する経口栄養補助剤として、あるいは適量で食事の代替物として設計されたものである。ENSURE PLUSはラクトース、グルテンを含まない。主として経口栄養補助剤であるが、チューブでの給餌も可能である。患者の条件:・制限容量内で、余分なカロリーと栄養分を必要とし、タンパク質は通常濃度要している患者用・健康的な体重を獲得または維持する必要のある患者用特徴・豊かでクリーミーな味わい・必須なビタミン、ミネラルの良好な供給源成分バニラ:▲U▼-D水、コーンシロップ、マルトデキストリン(コーン)、コーン油、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム、糖(ショ糖)、大豆タンパク質単離物、塩化マグネシウム、クエン酸カリウム、リン酸カルシウム三塩基、大豆レシチン、天然香料、人工香料、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化コリン、アスコルビン酸、カラゲナン、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸マンガン、硫酸第二銅、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、パルミチン酸ビタミンA、葉酸、ビオチン、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、亜セレン酸ナトリウム、フィロキノン、シアノコバラミン、及びビタミンD3タンパク質タンパク質源は2種の高生物価タンパク質、カゼインと大豆の混合物である。カゼイン酸カルシウム、カゼイン酸カルシウム 84%大豆タンパク質単離物 16%脂肪脂肪源はコーンオイルである。コーンオイル 100%炭水化物ENSURE PLUSはマルトデキストリンとショ糖の組合せを含む。マイルドな甘さとフレーバーの種類(バニラ、チョコレート、イチゴ、コーヒー、バターピーカン、エッグノッグ)、それに加えてピーカン、チェリー、イチゴ、レモン、オレンジのVARI-FLAVORS▲R▼フレーバーパックは、風味への飽きを防ぎ、患者の服用承諾を助ける。バニラ、イチゴ、バターピーカン、コーヒーフレーバーコーンシロップ 39%マルトデキストリン 38%ショ糖 23%チョコレート、エッグノッグフレーバーコーンシロップ 36%マルトデキストリン 34%ショ糖 30%ビタミン及びミネラルENSURE PLUS 8-fl-oz服用量で、25の重要ビタミンとミネラルのRDIの少なくとも15%が供給される。カフェインチョコレートフレーバーは8-fl-ozあたり3.1mgのカフェインを含む。コーヒーフレーバーはごく微量のカフェインを含む。F.ENSURE PLUS▲R▼ HN用法:ENSURE PLUS HNは栄養学的に完全な高カロリー、高窒素の液体食品であり、より高いカロリーやタンパク質を必要としているか、あるいは制限量の摂取しかできない人のために設計されたものである。経口栄養補助剤や、チューブによる総合栄養支持剤に用い得る。ENSURE PLUS HNはラクトース、グルテンを含まない。患者の条件:・手術、外傷などの後の、高いカロリー、タンパク質を必要としている患者・制限量しか摂取できない患者や初期飽満の患者特徴・補助または総合栄養剤・経口またはチューブでの摂取用・1.5CaVmL・高窒素・高カロリー密度成分バニラ:▲U▼-D水、マルトデキストリン(コーン)、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム、コーン油、糖(ショ糖)、大豆タンパク質単離物、塩化マグネシウム、クエン酸カリウム、リン酸カルシウム三塩基、大豆レシチン、天然香料、人工香料、クエン酸ナトリウム、塩化コリン、アスコルビン酸、タウリン、L-カルニチン、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、ナイアシンアミド、カラゲナン、パントテン酸カルシウム、硫酸マンガン、硫酸第二銅、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、パルミチン酸ビタミンA、葉酸、ビオチン、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、亜セレン酸ナトリウム、フィロキノン、シアノコバラミン、及びビタミンD3G.ENSURE▲R▼ POWDER用法:ENSURE POWDER(水により再構成する)は、低残渣の液体食品で、主として、食事と共に、もしくは食間に使用する経口栄養補助剤として設計されたものである。ENSURE POWDERはラクトース、グルテンを含まず、低コレステロール食餌療法を含む調整食餌療法での使用に適している。患者の条件:・調整食餌療法中の患者・栄養的危険のある年配の患者・病気または手術から回復途上の患者・低残渣食餌療法を要する患者特徴・手軽で簡単に混ぜられる・低飽和脂肪・服用量あたり全脂肪量9g、5mg未満のコレステロール・高ビタミン、高ミネラル・低コレステロール食餌療法用・ラクトース非含有、消化しやすい成分:▲U▼-Dコーンシロップ、マルトデキストリン(コーン)、糖(ショ糖)、コーン油、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム、大豆タンパク質単離物、人工香料、クエン酸カリウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、リン酸カルシウム三塩基、塩化カリウム、大豆レシチン、アスコルビン酸、塩化コリン、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、硫酸マンガン、塩化チアミン塩酸塩、硫酸第二銅、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、パルミチン酸ビタミンA、葉酸、ビオチン、モリブデン酸ナトリウム、塩化クロム、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質タンパク質源は2種の高生物価タンパク質、カゼイン及び大豆の混合物である。カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム 84%大豆タンパク質単離物 16%脂肪脂肪源はコーンオイルである。コーンオイル 100%炭水化物ENSURE POWDERは、コーンシロップ、マルトデキストリンとショ糖の組合せを含む。ENSURE POWDERのマイルドな甘さに加えてピーカン、チェリー、イチゴ、レモン、オレンジのVARI-FLAVORS▲R▼フレーバーパックは風味への飽きを防ぎ、患者の服用承諾を助ける。バニラコーンシロップ 35%マルトデキストリン 35%ショ糖 30%H.ENSURE▲R▼ PUDDING用法:ENSURE PUDDINGは、非液体形態のバランスのとれた栄養を与える高栄養密度補助剤で、食事と共にまたは食間に使用される。コンシステンシー調整食餌療法(例えば、ソフト、ピューレ、あるいは完全な液体)または嚥下障害を持つ患者に適している。ENSURE PUDDINGはグルテンを含まない。患者の条件:・コンシステンシー調整食餌療法(例えばソフト、ピューレ、あるいは完全な液体)中の患者・嚥下障害を持つ患者特徴・豊かでクリーミーな味わい、美味・必須なビタミン、ミネラルの良好な供給源、冷蔵不要で便利・グルテン非含有5oz当たりの栄養組成:カロリー 250、タンパク質 10.9%、全脂肪 34.9%、炭水化物 54.2%成分:バニラ:▲U▼-D脱脂乳、水分、糖(ショ糖)、部分的に水素化された大豆油、改質食用スターチ、硫酸マグネシウム、ナトリウムステアロイルラクチレート、リン酸ナトリウム二塩基、人工香料、アスコルビン酸、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、塩化コリン、ナイアシンアミド、硫酸マンガン、パントテン酸カルシウム、FD&C黄色5号、クエン酸カリウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、FD&C黄色6号、葉酸、ビオチン、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質タンパク質源は脱脂乳である。脱脂乳 100%脂肪脂肪源は水素化された大豆油である。水素化された大豆油 100%炭水化物ENSURE PUDDINGは、ショ糖と改変食用スターチの組合せを含む。マイルドな甘さとフレーバーの種類(バニラ、チョコレート、バタースコッチ、タピオカ)は風味への飽きを防ぐ。製品は服用量あたり9.2gのラクトースを含む。バニラ及びその他のチョコレート以外のフレーバーショ糖 56%ラクトース 27%修飾食用スターチ 17%チョコレートショ糖 58%ラクトース 26%修飾食用スターチ 16%I.ENSURE▲R▼ WITH FIBER用法:ENSURE WITH FIBERは、栄養学的に完全な繊維含有液体食品で、高食物繊維及び栄養分が有用な人用に設計されたものである。ENSURE WITH FIBERは低残渣食餌療法が必要でない人に適している。経口でもチューブでも給餌でき、日々の食餌療法のための栄養補助剤として、または適量で食事の代替としても用いることができる。ENSURE WITH FIBERはラクトース、グルテンを含まず、低コレステロール食餌療法を含む調整食餌療法での使用に適している。患者の条件・高食物繊維及び栄養分から利益を受ける患者特徴・新規な進歩した組成 - 低飽和脂肪でより高い食物繊維と栄養分・服用量あたり全脂肪6g、5mg未満のコレステロール・豊かでクリーミーな味わい・食物繊維の良好な供給源・必須ビタミン、ミネラルの優秀な供給源・低コレステロール食餌療法用・ラクトース、グルテン非含有成分バニラ:▲U▼-D水、マルトデキストリン(コーン)、糖(ショ糖)、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム、オート麦繊維、高オレイン酸ベニバナ油、キャノーラ油、大豆タンパク質単離物、コーン油、大豆繊維、リン酸カルシウム三塩基、塩化マグネシウム、クエン酸カリウム、セルロースゲル、大豆レシチン、リン酸カリウム二塩基、クエン酸ナトリウム、天然香料、人工香料、塩化コリン、リン酸マグネシウム、アスコルビン酸、セルロースガム、塩化カリウム、カラゲナン、硫酸第一鉄、酢酸α-トコフェリル、硫酸亜鉛、ナイアシンアミド、硫酸マンガン、パントテン酸カルシウム、硫酸第二銅、パルミチン酸ビタミンA、塩化チアミン塩酸塩、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、葉酸、塩化クロム、ビオチン、モリブデン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、及びシアノコバラミンタンパク質タンパク質源は2種の高生物価タンパク質、カゼイン及び大豆の混合物である。カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウム 80%大豆タンパク質単離物 20%脂肪脂肪源は3種のオイル、高オレイン酸ベニバナ油、キャノーラ油、コーン油の混合である。高オレイン酸ベニバナ油 40%キャノーラ油 40%コーン油 20%ENSURE WITH FIBERの脂肪レベルは、アメリカ心臓学会(AHA)のガイドラインに合致する。ENSURE WITH FIBERの6gの脂肪は全カロリー中の22%を占め、脂肪中の2.01%は飽和脂肪酸、6.7%は多不飽和脂肪酸からのものである。これらの数値は、脂肪由来は全カロリーの30%以下、飽和脂肪酸由来は10%未満、多不飽和脂肪酸由来は10%以下とするAHAガイドラインの範囲内である。炭水化物ENSURE WITH FIBERは、マルトデキストリンとショ糖の組合せを含む。マイルドな甘さとフレーバーの種類(バニラ、チョコレート、バターピーカン)、それに加えてピーカン、チェリー、イチゴ、レモン、オレンジのVARI-FLAVORS▲R▼フレーバーパックは、風味への飽きを防ぎ、患者の服用承諾を助ける。バニラ及びその他のチョコレート以外のフレーバーマルトデキストリン 66%ショ糖 25%オート麦繊維 7%大豆繊維 2%チョコレートマルトデキストリン 55%ショ糖 36%オート麦繊維 7%大豆繊維 2%繊維ENSURE WITH FIBERで用いられている繊維混合物は、オート麦繊維と大豆多糖類からなる。この混合物は、8-fl-oz一缶あたり4gの総食物繊維量を含む。不溶性対水溶性繊維の比率は、95:5である。上記及びその他の当業者に知られる種々の栄養補助剤は、本発明のPUFAにより代替され、及び/または補充され得る。J.OxepaTM栄養剤Oxepaは低炭水化物、高カロリー密度腸吸収性栄養剤であり、ARDSの患者ないしその危険性がある患者の食餌管理のために設計されたものである。エイコサペンタエン酸(魚油由来EPA)、γ-リノレン酸(ルリヂサ油由来GLA)、及び高レベルの抗酸化剤からなる特許取得済オイル混合物を含む、ユニークな成分の組合せを有する。カロリー分布:・カロリー密度は、エネルギー要求に合致する容量を最小にするために、1.5Cal/mL(355Cal/8fl oz)と高くなっている。・Oxepaのカロリー分布を表7に示す。脂肪:・Oxepaは、8-fl oz服用量当たり22.2gの脂肪を含む(93.7g/L)。・脂肪源は、31.8%のキャノーラ油、25%の中鎖トリグリセリド(MCT)、20%のルリヂサ油、20%の魚油、3.2%の大豆レシチンの油混合物である。Oxepaの典型的な脂肪酸組成を表8に示す。・Oxepaは表10に示すように、バランスの取れた量の、多不飽和脂肪酸、単不飽和脂肪酸、及び飽和脂肪酸を与える。・中鎖トリグリセリド(MCT、脂肪混合物の25%)は、胆汁酸による乳化なしに腸管で吸収されるので胃を空にする助けになる。OxepaTM栄養剤の種々の脂肪酸組成は、本発明のPUFAにより代替及び/または補充され得る。炭水化物・8-fl-oz服用量当たり25.0gの炭水化物を含む(105.5g/L)。・炭水化物源は、45%マルトデキストリン(複合炭水化物)と55%ショ糖(単純糖)で、双方とも消化、吸収しやすい。・Oxepaの高脂肪、低炭水化物含量は、二酸化炭素(CO2)生産を最低限にするために設計されたものである。高い二酸化炭素レベルは、人口呼吸器依存患者の自立を困難なものにする。低レベルの炭水化物は、ストレス性高血糖症を起こした患者にも有効であり得る。・Oxepaはラクトースを含まない。食物炭水化物、タンパク質由来のアミノ酸、脂肪のグリセロール部分は体内でブドウ糖に変換される。この過程を通じて、グルコース依存性組織(中枢神経系や赤血球等)の炭水化物要求が満たされる。これに対し、炭水化物なしの食餌はケトーシス、組織タンパク質の過剰な異化、及び液体、電解質の不足をを引き起こす。これらの作用は、カロリー摂取量が適当ならば、毎日50〜100gの可消化炭水化物を摂取することで防ぎ得る。Oxepaの炭水化物レベルは、エネルギー要求が満たされている場合には、糖新生を最小にするのにも充分である。タンパク質:・Oxepaは、8-fl-oz服用当たり14.8gのタンパク質を含む(62.5g/L)。・全カロリー対窒素の比率(150:1)は、ストレス下にある患者の要求に合致する。・Oxepaは同化を促進し、呼吸の問題を促進することなく少ない体重を維持するのに充分なタンパク質を供給する。呼吸障害のある患者にとって、高タンパク質摂取は懸念事項である。タンパク質はCO2生産にほとんど影響しないものの、高タンパク質の食餌は呼吸器系の運動を増加させる。・Oxepaのタンパク質源はカゼイン酸ナトリウム86.8%、カゼイン酸カルシウム13.2%である。・表11に示すように、Oxepa中のタンパク質系のアミノ酸プロフィールは、National Academy of Sciencesにより設定されている高品質タンパク質の基準を満たすまたはそれを上回っている。・Oxepaはグルテンを含有しない。本明細書で挙げた全ての刊行物及び特許出願は、本発明が属する技術的分野の当業者の技術の水準を示している。全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物及び特許出願が具体的かつ個々に引用により示されているのと同様に、引用により本明細書の一部とする。本発明についての記載は以上であるが、添付の請求の範囲の概念あるいは範囲から逸脱することなく多くの変更及び改変を加え得ることは当業者に明らかであろう。配列表配列番号:1配列の長さ:1617塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:2配列の長さ:457アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:3配列の長さ:1488塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:DNA(ゲノム)配列配列番号:4配列の長さ:399アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:5配列の長さ:355アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:6配列の長さ:104アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:7配列の長さ:252アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:8配列の長さ:125アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:9配列の長さ:131アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:10配列の長さ:87アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:11配列の長さ:143アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:12配列の長さ:35塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:13配列の長さ:33塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:14配列の長さ:33塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:15配列の長さ:39塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:16配列の長さ:39塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:17配列の長さ:39塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:18配列の長さ:39塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸配列配列番号:19配列の長さ:746核酸配列の型:核酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:核酸配列配列番号:20配列の長さ:227アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号21配列の長さ:494核酸配列の型:核酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:核酸配列配列番号:22配列の長さ:87アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:23配列の長さ:520核酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:核酸配列配列番号:24配列の長さ:153アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:25配列の長さ:420核酸配列の型:核酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:核酸配列配列番号:26配列の長さ:125アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:無関係トポロジー:直鎖状配列の種類:ペプチド配列配列番号:27配列の長さ:1219塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ2692004)配列配列番号:28配列の長さ:655塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ2153526)配列配列番号:29配列の長さ:304塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ3506132)配列配列番号:30配列の長さ:918塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ3854933)配列配列番号:31配列の長さ:1686塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ2511785)配列配列番号:32配列の長さ:1843塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(コンティグ2535)配列配列番号:33配列の長さ:2257塩基対配列の型:核酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:他の核酸(編集されたコンティグ253538a)配列配列番号:34配列の長さ:411アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ2692004の翻訳)配列配列番号:35配列の長さ:218アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ2153526の翻訳)配列配列番号:36配列の長さ:86アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ3506132の翻訳)配列配列番号:37配列の長さ:306アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ3854933の翻訳)配列配列番号:38配列の長さ:566アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ2511785の翻訳)配列配列番号:39配列の長さ:619アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ2535の翻訳)配列配列番号:40配列の長さ:757アミノ酸配列の型:アミノ酸鎖の数:一本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:アミノ酸(コンティグ253538aの翻訳)配列 以下の(a)又は(b)のポリペプチドである、脂肪酸分子を不飽和化することができる精製又は単離されたポリペプチド:(a)配列番号2で示される457アミノ酸の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、脂肪酸のカルボキシル末端から6番目の炭素において脂肪酸分子を不飽和化することができるポリペプチド、(b)配列番号4で示される399アミノ酸の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、脂肪酸のカルボキシル末端から12番目の炭素において脂肪酸分子を不飽和化することができるポリペプチド。 配列番号2で示される457アミノ酸の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のポリペプチド。 配列番号4で示される399アミノ酸の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のポリペプチド。 配列番号2で示されるアミノ酸配列を含む、請求項2に記載のポリペプチド。 配列番号4で示されるアミノ酸配列を含む、請求項3に記載のポリペプチド。 請求項1、2又は4に記載された6番目の炭素において脂肪酸分子を不飽和化することができるポリペプチドをコードする単離された核酸。 請求項1、3又は5に記載された12番目の炭素において脂肪酸分子を不飽和化することができるポリペプチドをコードする単離された核酸。 配列番号1で示される塩基配列を含む、請求項6に記載の単離された核酸。 配列番号3で示される塩基配列を含む、請求項7に記載の単離された核酸。 プロモーターに機能しうる形で連結された請求項6又は8に記載された核酸を含む、核酸構築物。 プロモーターに機能しうる形で連結された請求項7又は9に記載された核酸を含む、核酸構築物。 請求項10に記載の核酸構築物によって形質転換された宿主細胞。 微生物宿主細胞である、請求項12に記載の宿主細胞。 酵母細胞である、請求項13に記載の宿主細胞。 請求項11に記載の核酸構築物によって形質転換された宿主細胞。 微生物宿主細胞である、請求項15に記載の宿主細胞。 酵母細胞である、請求項16に記載の宿主細胞。 脂肪酸であるγ-リノレン酸の製造方法であって、リノール酸の存在下でΔ6-デサチュラーゼを産生する請求項12、13又は14に記載の宿主細胞の培養物を、該デサチュラーゼのポリペプチドの発現によって該リノール酸がγ-リノレン酸に変換される条件下で増殖させること、及び該培養物から脂肪酸であるγ-リノレン酸を回収することを含む方法。 脂肪酸であるリノール酸の製造方法であって、オレイン酸の存在下でΔ12-デサチュラーゼを産生する請求項15、16又は17に記載の宿主細胞の培養物を、該デサチュラーゼのポリペプチドの発現によって該オレイン酸がリノール酸に変換される条件下で増殖させること、及び該培養物から脂肪酸であるリノール酸を回収することを含む方法。 以下の群:前記脂肪酸及び製薬上許容される担体を含む医薬組成物、栄養製剤、乳幼児用製剤、食餌補充剤、代用食、化粧品、並びに動物飼料、より選択される製品中に前記脂肪酸を配合することをさらに含む、請求項18又は19に記載の方法。 栄養製剤、乳幼児用製剤、食餌補充剤又は代用食が、ココナッツ油、大豆油、キャノーラ油、モノ及びジグリセリド、ブドウ糖、食用乳糖、電気透析されたホエー、電気透析されたスキムミルク、ミルクホエー、大豆タンパク質並びに他のタンパク質加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種の多量養素を含む、請求項19又は20に記載の方法。 栄養製剤、乳幼児用製剤、食餌補充剤又は代用食が、ビタミンA、C、D、E、及びB複合体からなる群から選択される少なくとも1種のビタミン;並びにカルシウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、ナトリウム、カリウム、リン、銅、塩素、ヨウ素、セレン及び鉄からなる群から選択される少なくとも1種のミネラルを含む、請求項21に記載の方法。 脂肪酸の製造のための、請求項13、14、16又は17に記載の微生物宿主細胞の使用。 以下の群:前記脂肪酸及び製薬上許容される担体を含む医薬組成物、栄養製剤、乳幼児用製剤、食餌補充剤、代用食、化粧品、並びに動物飼料、より選択される前記脂肪酸を含む製品を製造するための、請求項23に記載の使用。