生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_苦味薬剤の味の良い水性液体組成物
出願番号:1998508251
年次:2006
IPC分類:A61K 9/08,A61K 31/135,A61K 31/19,A61K 31/43,A61K 31/485,A61K 31/515,A61K 31/52,A61K 31/60,A61K 31/661,A61K 47/10,A61K 47/28,A61K 47/32


特許情報キャッシュ

アーナエボーナム アロイシウス オー クレメント エメット フォージー アブデル エイ JP 3778518 特許公報(B2) 20060310 1998508251 19970807 苦味薬剤の味の良い水性液体組成物 アーセント ペディアトリクス インコーポレイテッド 中村 稔 大塚 文昭 宍戸 嘉一 竹内 英人 今城 俊夫 小川 信夫 村社 厚夫 アーナエボーナム アロイシウス オー クレメント エメット フォージー アブデル エイ US 08/692,081 19960807 20060524 A61K 9/08 20060101AFI20060427BHJP A61K 31/135 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/19 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/43 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/485 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/515 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/52 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/60 20060101ALI20060427BHJP A61K 31/661 20060101ALI20060427BHJP A61K 47/10 20060101ALI20060427BHJP A61K 47/28 20060101ALI20060427BHJP A61K 47/32 20060101ALI20060427BHJP JPA61K9/08A61K31/135A61K31/19A61K31/43A61K31/485A61K31/515A61K31/52A61K31/60A61K31/661A61K47/10A61K47/28A61K47/32 A61K9/08,31/135,31/19,31/43,31/485,31/515,31/52,31/60,31/661,47/10,47/28,47/32 特開平3−232816(JP,A) ALFONSO R GENNARO著,Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,1990,pages 1294−1295 (MACK PUBLISHING COMPANY) 20 US1997014018 19970807 WO1998005312 19980212 2000505093 20000425 16 19990601 2003018495 20030922 森田 ひとみ 中野 孝一 谷口 博 技術分野本発明は、液体薬剤組成物、より詳細には、その他の苦味薬剤を含む味の良い(pleasant-tasting)水性液体組成物に関する。従来技術有用かつ効果的な薬剤の多くは、液体形態で溶解したとき又は丸剤若しくは錠剤として投与したとき、苦味を呈する。前記薬剤の代表例は、アセトアミノフェン、テルフェナジン、グアイフェネシン、トリメトプリム、プレドニゾロン、イブプロフェン、リン酸ブレドニゾロンナトリウム、メタコリン、ネオスチグミン、エピネフリン、アルブテロール、偽エフェドリン塩酸塩、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フェノチアジン、クロルプロマジン、クロルジアゼポキシド、アミトリプチリン、バルビツール酸塩、ジフェニルヒダントイン、カフェイン、モルヒネ、デメロール、コデイン、ロモチル、リドカイン、サリチル酸、スルホンアミド、リン酸ブレドニゾロンナトリウム、クロロキン、ビタミン製剤、無機物及びペニシリン系抗生物質(penicillins)である。前記及びその他の苦味薬剤は、通常、被覆丸剤若しくは錠剤又はカプセル内の粉末若しくは小球として経口投与用に構成され、経口投与の間、苦味薬剤が舌に接触しないようにしている。前記の被覆錠剤又はカプセル内の小球形態での供給は、これらの薬剤を使用するほとんどの成人集団用の数種の価値ある薬剤についての不快な味の問題を克服しているけれども、多くの成人及び多くの子供は、丸剤又は錠剤を嚥下することが困難であるか又は嚥下することができない。このため、これらの薬剤の恩恵を受けない。最近、付与された米国特許第5,455,049号明細書は、経口投与されたテルフェナジンに関する苦味の問題の克服に成功した1つの技術を示している。以下に示す開示は、丸剤、カプセル等を嚥下することが困難な又は嚥下することができない成人及び子供に適用される、苦味及び丸剤又はカプセル等の固形剤形の経口投与の問題の両者を克服することに成功した別の、より一般的な溶液並びに一般大衆用の代替の送達様式を示している。発明の概要透明な液体医薬組成物が、本発明によって企図される。組成物は、エタノールを含まない水性媒体中に溶解又は分散した苦味薬剤の薬学的有効量を含む。水性媒体は、水、約5〜約30重量%のポリビニルピロリドン(PVP)、約35〜約55重量%のC3−C6ポリオール、約0.01〜約0.5重量%のグリシルリジン酸アンモニウム及び1種以上の調味料(flavorant)から本質的に構成される。水性液体組成物は透明であり、経口投与したとき良好な味を呈する。すなわち、苦味薬剤に関連する苦味を免れる。好ましい態様において、薬剤は約0.5〜約5重量%の量で存在し、グリシルリジン酸アンモニウムは薬剤に対して約1:50〜約2:1、好ましくは約1:50〜約1:10の重量比で存在する。好ましくは、PVPは約5〜約20重量%、より好ましくは約7〜約15重量%の量で存在し、薬剤は約1〜約3重量%の量で存在し、グリシルリジン酸アンモニウムは薬剤に対して前記の重量比で、最も好ましくは約1:20の重量比で存在する。本発明は幾つかの利益及び利点を有する。1つめの利益は、企図される組成物が、苦味薬剤を服用する子供について通常見られる嫌気なしに、子供へ投与することを許容する良好な味を有していることである。本発明の利点は、苦味薬剤含有組成物が、丸剤、錠剤又はカプセル等の通常の固形形態を嚥下することが困難又は嚥下することができない者により服用することができる液体として供給されることである。本発明のもうひとつの利益は、企図される組成物はエタノールを含まないため、普通はエタノール含有医薬組成物を投与されない子供が服用することができることである。本発明のもうひとつの利点は、企図される組成物が透明であり、均一に分散し、かつ沈澱しないため、各投与前に組成物内で薬剤を再懸濁する必要がなく、各投与量は所望量の薬剤を含むことができることである。本発明の更なる利益及び利点は、以下に示す開示より、当業者にとって明らかになるだろう。発明の詳細な説明本発明は、標準的に苦味を有する薬剤を活性成分として含む液体医薬組成物を企図する。もし経口投与した時に美味(good taste)ではないとしても、企図される組成物は少なくとも良い味を有している。別の方法で又は標準的に苦味を有する薬剤を、透明な水性媒体中に溶解又は分散する。すなわち、薬剤及び調味料以外の成分からなる組成物は、たとえ真溶液を形成しなくても、水性媒体中で濁らず又は乳白色にならない。薬剤及びその他の成分を含む水性媒体が真溶液又は沈澱しない分散液であるかどうかは現在不明である。しかし、以下で検討する種々の構成成分を含む組成物は、真溶液又はコロイド分散液であろうと透明である。企図される医薬組成物はエタノール(エチルアルコール)を含まない。エタノールは、活性薬剤用溶剤として水性医薬組成物中でしばしば使用されている。しかしながら、子供に対する潜在的な作用のため、エタノールは企図される組成物では利用されない。使用する場合は、約2容量%、好ましくは1容量%以下の量で存在する。企図される組成物は、水が主成分として存在するという点で水性媒体を有するものとしてみなされる。苦味薬剤の薬学的効果量は、企図される組成物中に活性成分として存在する。代表的な苦味薬剤には、アセトアミノフェン、テルフェナジン、グアイフェネシン、トリメトプリム、プレドニゾロン、イブプロフェン、リン酸ブレドニゾロンナトリウム、メタコリン、ネオスチグミン、エピネフリン、アルブテロール、偽エフェドリン塩酸塩、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フェノチアジン、クロルプロマジン、クロルジアゼポキシド、アミトリプチリン、バルビツール酸塩、ジフェニルヒダントイン、カフェイン、モルヒネ、デメロール、コデイン、ロモチル、リドカイン、サリチル酸、スルホンアミド、リン酸ブレドニゾロンナトリウム、ビタミン製剤、1種以上の無機物、例えば鉄塩及びビタミン製剤と1種以上の無機物との混合物、クロロキン並びにペニシリン系抗生物質が含まれる。苦味の測定は、標準的な周知のプラクティスにより行われ、これは、例えば以下のテキスト(The Merck Index, 11th ed., S. Budavariら編,Merck & Co., Inc., Rahway, NJ (1989)及びRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., A. Gennaro ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1990))の薬剤に関する記載に掲載される特徴である。苦味薬剤の薬学的効果量とは、予め決められた容量の組成物中に存在するとき、治療量(therapeutic dosage)を提供する薬剤濃度のことである。苦味薬剤の薬学的効果量は各薬剤で異なるものであるか又は異なるものであることができるということは明らかである。更に、その量は、子供用及び成人用に製剤化された組成物が企図される場合、同一の薬剤で異なることもできる。企図される苦味薬剤の治療量は周知であり、前記のテキスト及びPhysicians' Desk Reference, Medical Economics Company, Inc., Oradell, NJ又はGoodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th ed., Gilmanら編,McGraw Hill, Inc., New York, NY (1993)から入手可能である。代表的な苦味薬剤の代表的治療量及び治療的効果量を以下に示す。活性な苦味薬剤の代表的な量は、企図される組成物の約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.5〜約5重量%の量で存在する。苦味薬剤は、より好ましくは企図される組成物の約1〜約3重量%の量で存在する。水及び苦味薬剤に加えて、企図される組成物は、約5〜約30重量%、好ましくは約5〜約20重量%、より好ましくは約7〜約15重量%のポリビニルピロリドン(PVP)を含んでいる。PVPは、多くの名称の下、多くの供給者より入手可能である。商標名コリドン(KOLLIDON)K25、K30及びK90(それぞれ、28,000〜34,000、44,000〜54,000及び1,000,000〜1,500,000の重量平均分子量を有する)が本発明の使用に対して好ましい。K25及びK30が特に好ましい。PVPは、水性媒体の水の中に溶解又は分散して、媒体中における苦味薬剤の溶解及び分散並びに苦味薬剤の風味のマスキングの補助として役立つ。の開示は、幾つかの薬剤の可溶化の補助及びアセトアミノフェンの苦味のマスキングのためのPVPの使用を教示している。経口用PVP及びアセトアミノフェン含有組成物の代表的製剤は、前記のテキスト、113頁、表81に提供されているが、本発明者等の知る限り、商業的液体製品は、成分の組合せ及び作用の利点を利用していない。このことは、この薬剤の脱苦味効果(debittering effect)は有用な製品を提供するには不十分であることを示している。企図される組成物は、約35〜約55重量%、好ましくは約45〜約55重量%(固体又は非揮発性液体として)のC3−C6ポリオールを含んでいる。代表的なC3−C6ポリオールには、プロピレングリコール、グリセリン(グリセロール)、トレオース、トレイトール、エリトロース、エリトリトール、リボース、リキソース、ソルビトール、ソルボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシロース及びフルクトース等が含まれる。C3−C6ポリオールは、系の溶媒として及び苦味風味のマスキング剤としての2つの機能を提供する。1つの好ましい態様においては、2種以上のC3−C6ポリオールの混合物が使用される。そのような好ましい混合物は、C3ポリオール、例えばグリセリン又は1,3−プロパンジオール(プロピレングリコール)並びに1種以上のC6ポリオール、例えばマルチトールNF(少なくとも約50%がD−マルチトールであり、約15%以下がD−ソルビトールである固形分約75重量%を含むデンプン加水分解物であり、商標名リカシン(LYCASIN)でローケット(Roquette Corp.)、ガーニー(Gurnee)、イリノイより入手可能);フルクトース、例えば商標名クライスター(KRYSTAR)(約77重量%がフルクトースである水性液体であり、A.E.ステ−リイ Mgf.Co.(A.E. Staley Mgf. Co.)、ディケーター、イリノイより入手可能)及びグルコース、キシリトール、ソルビトール等を利用する。各マルチトール分子は、互いに結合した複数のC6ポリオールから構成され、スクロースと同様にC3−C6ポリオールとみなされることに注意すべきである。この混合物は、使用するとき、通常は、C3対C6ポリオールが、非揮発性物質として1:4〜約3:5の重量比で存在している。別の好ましい態様においては、C6ポリオール以外のポリオールは、全組成物の約5重量%未満を構成している。驚くべきことに、前記C3−C6ポリオールのPVPと一緒の使用は、苦味薬剤の苦味を適切にマスキングするには不十分である。たとえ、甘味料、例えばサッカリンナトリウムUSPが0.05〜2重量%存在するか、又はアスパルテームが約0.1〜約2重量%存在し、更に調味料を組成物と混合したとしても、前記の事実は変わらなかった。更に脱苦味剤が存在することが要求される。更なる脱苦味剤は、グリシルリジン酸アンモニウム自身として約0.01〜約0.5重量%の量で存在することができるグリシルリジン酸アンモニウムであることが見出されている。グリシルリジン酸アンモニウムは、その他の苦味薬剤に対して好ましくは約1:50〜約2:1、より好ましくは約1:50〜約1:10、特に好ましくは約1:20の重量比で存在する。グリシルリジン酸アンモニウムは、グリセリン又はプロピレングリコール中の10重量%溶液として、商標名マグナスイート(MGNASWEET)MM110又はMM115の下、マクアンドリュー・アンド・フォーブス(MacAndrews & Forbes Company)、カムデン、ニュージャージーより入手可能であり、白色無定形粉末はMM150として入手可能である。グリシルリジン酸アンモニウムは、グリチルレチン酸のアグリコン及び互いに結合した2つのグルクロン酸単位の糖部分から構成されるトリテルペノイドサポニンのモノアンモニウム塩である。製造者によると、この物質はスクロースよりも約50〜約100倍甘く、苦味のマスキングに有用であることが知られている。グリシルリジン酸アンモニウムは、PVPと同様に、既知の苦味マスキング剤であるけれども、物質単独又は前記甘味料及び調味料との組合せいづれでも、企図される苦味薬剤の苦味をマスキングするには不充分である。むしろ、PVP及びグリシルリジン酸アンモニウムは、互いを増強して、所望の苦味マスキング効果を提供するらしい。苦味のマスキングを達成する機構は不明である。しかしながら、理論に束縛されることを望まないが、特にわずかのグリシルリジン酸塩の存在により、PVP、薬剤及びグリシルリジン酸アンモニウムとの間に複合体が形成すると考えている。前記は、PVPは、芳香族化合物、特に水素結合を形成することができる親水性基、例えばカルボキシル基、ヒドロキシル基及びアミン基を有する薬剤と複合体を形成することを教示している。Horn et al., J. Pharm. Sci., 71:1021-126 (1982)も参照のこと。企図される苦味薬剤は、1以上の環(そのほとんどは芳香族である)を有しており、そのためPVPは苦味薬剤と複合体を形成すると考えている。の文献の40頁の表20は、幾つかの複合体についての相互作用定数を掲載している。ただし、本明細書において極めて有用であるトリメトプリムについて測定された定数はない。Horn et al., J. Pharm. Sci., 71:1021-1026 (1982)も参照のこと。グリシルリジン酸アンモニウムは、芳香族性を含んでいないが、幾つかの親水性基、例えばヒドロキシル基及びカルボキシル基並びにPVP重合体バックボーンにより溶媒和されることができる疎水性アグリコン部分を含んでいる。したがって、3成分が水性媒体中で現在未同定の複合体を形成し、その複合体が、苦味薬剤に固有に存在する苦味から味蕾を遮断すると考えられている。前記したように、企図される組成物は、追加の甘味料、調味料、着色料及び増粘剤を含むことができる。バブルガム及びチョコレート香料等の調味料は、企図される組成物に不透明性又は半透明性を提供することができる。一方、調味料以外の組成物透明である。代表的な増粘剤には、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン又はポリアルキレンオキシド、例えばポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリエチレンターポリマー(30の重合プロピレンオキシド単位の両側に平均75の重合エチレンオキシド単位を有する商標名プルロニック(PLURONIC)F68、39の重合プロピレンオキシド単位の両側に62の重合エチレンオキシド単位を有する商標名プルロニックF87又は39の重合プロピレンオキシド単位の両側に平均約97に重合エチレンオキシド単位を有する商標名プルロニックF88、BASF社、マウントオリーブ、ニュージャージーより入手可能)が含まれる。通常の防腐剤、例えば安息香酸ナトリウムNF、メチルパラベンNF及びプロピルパラベンNFが存在することができ、好ましくは存在する。企図される水性液体医薬組成物は、25℃における水の粘度とコーンシロップの粘度との間の粘度(25℃)を有する。企図される組成物は、約2〜約8、好ましくは約3〜約5、より好ましくは約3.5〜約4.5の最終pH値を有する。水酸化ナトリウム(1N)及び塩酸(10N)又はクエン酸及びクエン酸ナトリウムを、pH値調節及び維持のために通常用いる。企図される水性液体医薬組成物は、容易に製造される。したがって、C3ポリオールを使用する代表的な手順においては、約30重量%のPVP溶液又は懸濁液を水中で製造する。約1重量部の苦味薬剤を、約5重量部のC3ポリオール(グリセリン若しくはプロピレングリコール又は両者)用いてスラリーにする。2つの成分を混合し、連続的に撹拌しながら約45℃まで加熱した。透明、非沈澱溶液又は分散液が形成するまで、同一温度下で撹拌を続けた。通常約30分を要した。5重量%未満のC3ポリオールを使用又はポリオールを使用しない場合は、苦味薬剤を水性PVPと直接混合する。形成した水性組成物を、約30℃未満の温度で冷却し、グリシルリジン酸アンモニウム、その他のC3−C3ポリオール、調味料、使用する場合は着色料及び残りの成分を、均一な組成物が得られるまで混合する。これらの添加は、各混合物間において混合物を均一にしながら、連続的に行った。その後、所望によりpH値を調節した。以下に示す実施例は、これらの手順をより十分に説明している。本発明を実施するための最良の態様実施例1:グアイフェネシン含有シロップ以下に示す成分を以下に示す量で含む、液体鎮咳シロップを製造した。PVPを、25ml純水中に溶解又は分散した。アルギン酸ナトリウムを組成物に添加し、得られた混合物を均一になるまで混合し、A相を形成した。グアイフェネシン及びグリセリンを混合し、B相としての滑らかなスラリーを形成した。連続撹拌しながら、A相をB相に添加した。混合物を45℃に加熱し、この温度を混合しながら約30分間維持し、透明な組成物としてC相を形成した。C相を30℃未満に冷却した。クエン酸及びクエン酸ナトリウムを、水5ml中で溶解し、D相を形成した。同様にして、安息香酸ナトリウム及びサッカリンナトリウムを、別の水5ml中に溶解し、E相を形成した。D相をC相と混合し、約5分間混合して均一にした。同様にして、E相を、均一な組成物と混合し、F相を形成した。同様にして、マルチトールをF相と混合し、G相を形成した。G相に、グリシルリジン酸アンモニウムを添加し、更に約5分間混合した。調味料及び着色料を混合し、約5分間混合した。続いて、必要量の液体フルクトースを添加し、所望の容量を得、均一になるまで混合した。その後、クエン酸又はクエン酸ナトリウム溶液を使用して、pH値を4〜5に調節した。得られた組成物は、5ml(ティースプーン)あたり100mgのグアイフェネシンを提供した。4つの異なる風味及び色を有する透明シロップを、前記の成分を使用して製造した。これらのシロップは、オレンジ/バニラ風味の無色シロップ、バニラ風味の無色シロップ、チョコレート風味の褐色シロップ及びガム果物風味(gum-fruit-flavored)の赤色シロップであった。各シロップにおいて、グアイフェネシンの苦味は十分にマスキングされていた。実施例2:味の比較実験実施例1のガム果物風味の赤色シロップ及び商業的に入手可能なグアイフェネシン含有組成物(商標名ロビツシン(ROBITUSSIN)で販売)を使用して、風味容認研究(flavor acceptance study)を行った。3〜6歳の子供81名(少年33名、少女48名)が研究に参加した。より詳細には、研究は、全ての被験者が各製品についてティースプーン1/2杯を評価する、二元交叉デザイン(two-way crossover design)にしたがった。2つの製品を、1調査日で評価した。製品の順序は、被験者間で無作為化した。参加した全ての被験者が、研究プロトコルの全ての面を完了した。有害事象は報告されなかった。味の順序スコア(ordinal taste score)(1=大嫌い、2=少し嫌い、3=ちょうどO.K.、4=少し好き、5=大好き)の一次分析は、投薬順序、順番内の被験者(subject within sequence)、投与量順序及び製品についての因子を含む分散の分析であった。順序の影響を、被験者(順序)を使用して、誤差について試験したところ、有意ではなかった。投薬量順序及び製品の影響を、残余誤差の変動について試験した。全ての試験は、5%水準で行った。二次分析では、符号テストを使用して製品の嗜好について試験した。結果は、味についての子供の順序による格付けの一次分析に基づくと、商標名ロビツシン(平均=2.86±1.63)に対して実施例1のシロップ(平均=3.42±1.52)の統計学的に有意な嗜好性(p=0.013)を示した。二次分析においては、59.3%の子供(48/81)が、商標名ロビツシン(33/81)に対して実施例1のシロップの嗜好性を述べた。このことは、一次分析の結果を支持する傾向を示している。分散の分析は、順序についての統計学的に有意な効果を示さなかった。しかしながら、投与量順序は、味のスコアについての統計学的に有意な効果(p=0.004)を示した。2回目に試験した製品は、1回目よりも高く評価される傾向にあった。したがって、平均の味のスコア±標準偏差は、1回目の試験では実施例1の組成物については3.03±1.56であった。2回目の試験では3.80±1.38であった。全体のスコアでは3.42±1.52であった。商業的ロビツシン製品は、1回目の試験では2.61±1.70、2回目の試験では3.13±1.54、全体のスコアでは2.86±1.63のスコアを示した。実施例3:トリメトプリム経口用液体#1以下に示す成分を以下に示す量で使用して、経口用液体医薬組成物を製造した。ここで、純水110kgを、1.25LのHClを用いて酸性化し、そこへトリメトプリムを添加し、溶解するまで混合した。PVPを撹拌しながら混合し、均一な透明組成物が得られるまで撹拌を続けた。プロピレングリコールの大部分(40kg)を混合して均一にし、続いてグリセリンを混合した。得られた混合物を45℃に加熱し、撹拌しながら温度を約10分間維持し、A相を形成した。パラベンを、残りのプロピレン12.5kg中で溶解し、B相を形成した。安息香酸ナトリウム及びサッカリンナトリウムを、純水15kg中で溶解し、C相を形成した。マルチトールを、A相と約5分間混合し、ソルビトールを添加して更に約5分間撹拌し、D相を形成した。B相をD相と混合し約5分間撹拌し、E相を形成した。EにC相を添加し約5分間混合し、F相を形成した。グリシルリジン酸アンモニウムをF相と混合し、5分間撹拌して、G相を形成し、そこへバブルガム調味料を添加し、均一になるまで撹拌した。液体フルクトースを用いて、容量を500Lにし、得られた組成物を均一になるまで撹拌した。その後、組成物のpH値を、所望により水酸化ナトリウム及び/又は塩酸を用いて調節し、pH値3.5〜4.5にした。得られた液体医薬組成物は、通常トリメトプリムに関連する苦味を有しておらず、ティースプーンあたり50mgのトリメトプリムを提供した(50mg/5ml)。実施例4:トリメトプリム経口用液体#2第二のトリメトプリム含有経口用液体医薬組成物を製造した。組成物は、5重量%未満のC3ポリオール、すなわちグリシルリジン酸アンモニウムにより寄与されるC3ポリオールのみを含んでいた。組成物は、以下に示す成分を以下に示す量で有していた。この組成物を製造するために、純水を、0.25mlの塩酸で酸性化した。トリメトプリムを、撹拌しながら、水へ約5分間かけて添加した。次いでPVPを、撹拌しながら、均一になるまで約10分間かけて添加した。続いてマルチトールと混合し、更に5分間撹拌した。得られた混合物を45〜60℃に加熱し、組成物が清澄になり、粒子が見られなくなるまで混合を続けながら温度を維持した。加熱を停止し、組成物を30℃未満に冷却し、グリシルリジン酸アンモニウムを添加した。組成物を約5分間混合し、A相を得た。安息香酸ナトリウム及びサッカリンナトリウムを、約30gの液体フルクトース中に溶解し、B相を形成した。B相をA相に添加し、得られた組成物を約5分間混合した。その後、調味料及び着色料を添加し、更に5分間混合した。pH値を3.5〜4.5に調節し、次いで液体フルクトースを用いて組成物の最終容積を100mlにした。得られた組成物を更に5分間撹拌し、トリメトプリム含有経口用液体医薬組成物を形成した。組成物は均一かつ透明であり、特に通常のトリメトプリムの苦味と比較して良好な味を示し、組成物5mlあたり50mgのトリメトプリムを提供した。実施例5:リン酸プレドニゾロンナトリウム経口用液体活性成分としてリン酸プレドニゾロンナトリウムを含む経口投与用の2つの味の良い液体を、液体1及び液体2についての以下に示す表に示される成分を、示される量で含ませることにより製造した。純水、USPを釜に入れ、水の撹拌を開始した。ポビドン(Povidone)25、USPを、混合している水中に添加し、得られた混合物を、全てのポビドン25が溶解するまで撹拌し、第1相を形成した。更に、純水、USPを別の容器に添加し、水の撹拌を開始した。撹拌溶液に、リン酸プレドニゾロンナトリウム、USPを添加し、全ての粒子が溶解するまで撹拌し、第2相を形成した。更に、純水、USPを第三の容器に添加し、水の撹拌を開始した。安息香酸ナトリウム、NFを混合し、全ての粒子が溶解するまで撹拌し、第3相を形成した。第1相、第2相及び第3相を、撹拌しながら互いに混合し、続いて、ソルビトール溶液70%、USP、マグナスィート(Magnasweet)、エタノール、調味料、マルチトール溶液、NFと混合し、得られた組成物を、必要量の液体フルクトースを用いて希釈した。均一になるまで撹拌を続けた。pH値を測定し、必要によりクエン酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムを用いてpHを7.0(±0.3)に調節した。実施例6:経口用液体ビタミン製剤鉄又はビタミンB12を有する2つの味の良い経口用ビタミン製剤を、以下に示す表に示される成分を示される量で含ませることにより製造した。窒素ガスをパージした純水、USPを、ヘッドスペースを窒素でパージした密閉容器に添加した。乾燥硫酸第一鉄、USPを、水中に添加し、1時間混合した。その後、ポビドン25、USPを添加し、全ての粒子が溶解するまで混合した。液体フルクトース溶液の第一の部分(全体の約20%)を均一になるまで混合し、次いでアスコルビン酸、USPと、全ての粒子が溶解するまで混合した。その後、ナイアシンアミド、USP、ピリドキシン塩酸塩、USP、チアミン塩酸塩、USP及びサッカリンナトリウム、USPのそれぞれを添加し、逐次均一になるまで混合した。ビタミンB12が、硫酸第一鉄の代わりに製剤中に存在する場合、ビタミンを添加し、サッカリンナトリウムを添加した後、均一になるまで混合し、第1相の製造を完了した。第2相は、安息香酸ナトリウム、USP及びリン酸リボフラビンナトリウム、USPを、純水、USPの別部分へ逐次混合し、全ての粒子が溶解するまで撹拌することにより形成した。ポリエチレングリコール(40)ヒマシ油を、ステンレス鋼容器中に置き、撹拌しながら60℃に加熱した。加熱した材料へ、ビタミンAパルミチン酸塩、USP、ビタミンD3及びビタミンE酢酸塩、USPを逐次添加し、形成した各組成物を、油相の分散が形成するまで、60℃で撹拌した。プロピレングリコール及び追加量の純水、USPを混合し、60℃に加熱し、約60℃で油相をゆっくりと撹拌し、第3相を形成した。第1相と第3相を、初期温度約55℃で混合した。撹拌を中断し、全液体フルクトースの約2/3を混合し、続いて調味料を撹拌しながら添加し、次いでマグナスィートを撹拌しながら添加した。その後、第2相を撹拌しながら組成物へ添加し、組成物の最終希釈を、撹拌なしで添加した液体フルクトースの必要量を用いて行った。撹拌を再開し、均一性及び最終pH値3.3を達成した。前記の説明及び実施例は、説明を意図するものであり、限定することを意図するものではない。本発明の精神及び範囲内にある更なる他の変形が可能であり、それは当業者とって容易に明らかであろう。 エタノールを含まない水性媒体中に溶解又は分散した薬学的有効量の苦味薬剤を含む液体医薬組成物であって、該水性媒体が、水、5〜30重量%ポリビニルピロリドン、35〜55重量%のC3−C6ポリオール、0.01〜0.5重量%のグリシルリジン酸アンモニウム及び1種以上の調味料から本質的に構成され、該苦味薬剤が、グアイフェネシン、トリメトプリム及びリン酸プレドニゾロンナトリウムからなる群より選ばれ、該液体組成物は透明であり、かつ良い味を有することを特徴とする組成物。 ポリビニルピロリドンが7〜15重量%の量で存在する、請求項1に記載の液体医薬組成物。 C3−C6ポリオールが、C3ポリオール及びC6ポリオールの混合物として存在する、請求項1に記載の液体医薬組成物。 グリシルリジン酸アンモニウムが、薬剤に対して1:50〜2:1の重量比で存在する、請求項1に記載の液体医薬組成物。 薬剤が0.5〜5重量%の量で存在する、請求項1に記載の液体医薬組成物。 エタノールを含まない水性媒体中に溶解又は分散した0.5〜5重量%の苦味薬剤を含む液体医薬組成物であって、該苦味薬剤が、グアイフェネシン、トリメトプリム及びリン酸プレドニゾロンナトリウムからなる群より選ばれ、該水性媒体が、水、5〜20重量%ポリビニルピロリドン、35〜55重量%のC3−C6ポリオール、0.01〜0.5重量%のグリシルリジン酸アンモニウム及び1種以上の調味料から本質的に構成され、グリシルリジン酸アンモニウムが、該薬剤に対して1:50〜1:10の重量比で存在し、該液体組成物が透明かつ良い味を有することを特徴とする組成物。 C3−C6ポリオールが、C3ポリオール及びC6ポリオールの混合物として存在する、請求項6に記載の液体医薬組成物。 C3ポリオール対C6ポリオールの重量比が1:4〜3:5である、請求項7に記載の液体医薬組成物。 C6ポリオール以外のポリオールが、組成物の5重量%未満を構成する、請求項6に記載の液体医薬組成物。 薬剤が1〜3重量%の量で存在する、請求項6に記載の液体医薬組成物。 C3−C6ポリオールが、45〜55重量%の量で存在する、請求項6に記載の液体医薬組成物。 グリシルリジン酸アンモニウムが、薬剤に対して1:50〜1:10の重量比で存在する、請求項6に記載の液体医薬組成物。 苦味薬剤がリン酸プレドニゾロンナトリウムである、請求項6に記載の液体医薬組成物。 苦味薬剤がグアイフェネシンである、請求項6に記載の液体医薬組成物。 苦味薬剤がトリメトプリムである、請求項6に記載の液体医薬組成物。 エタノールを含まない水性媒体中に溶解又は分散した薬学的有効量の苦味ビタミンを含む液体医薬組成物であって、該水性媒体が、水、5〜30%(w/v)ポリビニルピロリドン、35〜55%(w/v)のC3−C6ポリオール、0.01〜0.5%(w/v)のグリシルリジン酸アンモニウム及び1種以上の調味料から本質的に構成され、該液体組成物は透明であり、かつ良い味を有することを特徴とする組成物。 苦味ビタミンが、チアミン(ビタミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB6)、ナイアシンアミド及びリボフラビンからなる群より選ばれる、請求項16に記載の液体医薬組成物。 更に、ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD3、ビタミンE及び硫酸第一鉄からなる群より選ばれるビタミン又は無機物を含む、請求項17に記載の液体医薬組成物。 更に、1種以上の無機物を含む、請求項16又は17に記載の液体医薬組成物。 無機物が硫酸第一鉄である、請求項19に記載の液体医薬組成物。


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