タイトル: | 特許公報(B2)_レクチン組成物およびその使用 |
出願番号: | 1998502524 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 38/00,A61P 1/00,A61P 43/00 |
アーパド ジャノス プスタイ スザンナ マグドルナ バードス リチャード マイケル ジョン パーマー ニール ウイリアム フィッシュ ジョージ ジェイ.コテルズ JP 4379924 特許公報(B2) 20091002 1998502524 19970620 レクチン組成物およびその使用 アリザイム セラピューティクス リミティッド 清水 初志 新見 浩一 アーパド ジャノス プスタイ スザンナ マグドルナ バードス リチャード マイケル ジョン パーマー ニール ウイリアム フィッシュ ジョージ ジェイ.コテルズ GB 9613070.3 19960621 20091209 A61K 38/00 20060101AFI20091119BHJP A61P 1/00 20060101ALI20091119BHJP A61P 43/00 20060101ALI20091119BHJP JPA61K37/02A61P1/00A61P43/00 105A61P43/00 111 A61K 38/16 A61P 1/00 A61P 43/00 CAPlus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) Lectins:Biology, Biochemistry, Clinical Biochemistry, 1993, Vol.9, pp.131-138 6 GB1997001668 19970620 WO1997049420 19971231 2001510447 20010731 33 20040402 瀬下 浩一 本発明は、粘膜細胞の増殖の制御、細胞障害性要素により惹起される障害の軽減および/または治療、および代謝障害の軽減および/または治療のための薬剤の製造におけるレクチンの使用ならびにレクチンを含む組成物および食物に関し、さらに医学的および非医学的分野におけるそれらの使用および上記薬剤および組成物の製造における大豆廃棄物、殊に大豆乳清(soya whey)画分の使用に関する。レクチンは特定の複合糖質構造を認識しそれに付着する典型的には植物または微生物または動物起源のタンパク質、すなわち糖タンパク質である。インゲンマメ(ファセオルス ヴルガリス)レクチン、フィトヘマグルチニン(PHA)などのレクチンを経口投与すると、ラット腸に対する外部からの強力な成長因子となり得、小腸の完全に可逆的な、ポリアミン依存性の過形成の成長を誘発することができる(バルドス(Bardocz)ら,1992)。レクチンは刷子縁(brush border)に強く結合して一部はトランスサイトーシスを受け循環に入る(プスタイ(Pusztai)ら,1991)。特定の投与量では、PHAなどのレクチンは腸壁を損傷し、内腔内で大腸菌型の腸内細菌の過成長を惹き起こし(プスタイ(Pusztai)ら,1993)、脂質代謝およびグルコース酸化の速度を増加させ(グラント(Grant)ら,1987)、そして骨格筋でのタンパク合成の部分速度を顕著に減少させる(パーマー(Palmer)ら,1987;バルドス(Bardocz)ら,1992)。こうしてPHAなどのレクチンは、高い経口投与量で体の脂質、グリコゲンおよび筋肉タンパク質のひどい減少(プスタイ(Pusztai),1991)そしておそらく死を誘発するので栄養毒と一般にみなされている。ヒトおよび他の動物に対するレクチンの経口投与における安全な、非毒性な閾値は知られていない。粘膜細胞とは粘膜(多くの管状構造を裏打ちする湿った膜)を構成する細胞である。多くは外部環境と動物の内部器官の間に保護用の層を提供する細胞である。粘膜細胞の例としては、皮膚の上皮細胞、食道の内張り、眼を覆う組織および肺および鼻の内張りが挙げられる。幾つかの粘膜細胞の障害が知られており、その中には細胞分裂が促進される状態、減速される状態、粘膜細胞が障害されまたは粘液などの保護用の外層が失われる状態が含まれる。粘膜細胞の増殖の異常な制御に関連する状態としては、皮膚癌、乾癬、刺激性腸症候群、炎症性腸疾患および粘膜炎が挙げられる。粘膜炎は急速に成長している上皮細胞および粘膜細胞が障害を受けそして外部の粘膜層が剥離しそして/または十分に素早く置換されない、苦痛が激しく患者を衰弱させる状態である。粘膜炎は、例えば口内または腸内に存在する微生物の感染を招くことがある。この状態は癌治療の主要な副作用とみられている。粘膜炎の発症率およびその重篤度は癌治療のラウンドが増すにつれ増加しそして終には患者治療のコンプライアンスおよび生存にも影響を与えうる。粘膜細胞(または他の細胞)を障害しそして粘膜炎を惹起し得る要素(agents)には、化学療法剤、放射線治療、化学物質(有機または無機の)、毒素、酸、アルカリ、放射線源およびフリーラジカルが含まれる。化学療法および放射線療法の何れかの使用、両方の使用または外科手術との併用は、癌治療のための主要な治療的アプローチである。化学療法は標的細胞のDNAを直接損傷させる細胞毒作用物質を使用する。細胞毒作用物質の十分な投与量を標的組織、すなわち腫瘍に与えると、DNAの修復の誤りが終には細胞死に至るDNAの突然変異や損傷や染色体異常の蓄積を招くことがある。放射線療法は標的細胞のDNAを直接損傷させるためかまたはDNA細胞を切断することができるフリーラジカルを作りだすイオン化放射線の能力を利用するために放射線を使用する(スティール,1996)。癌治療のために使用される化学療法の原理は細胞毒性薬物が細胞分裂を阻止し終には細胞死に至らしめるために投与されるというものである。癌細胞は正常細胞よりもより速く成長するのが通常であるから、細胞毒性薬物が正常細胞よりもより多く癌細胞を殺すことを期待している。しかしながら、放射線療法と異なり細胞毒性薬物は体全体にわたり全身的に作用するように投与される。骨髄を含む極めて重大な組織に対する毒性などの深刻な副作用のため、患者を殺さずに投与することができる細胞毒性薬物の投与量が制限されることがある。同様に、癌を治療するための放射線の使用は癌組織と正常組織の間を区別しない。従って、放射線療法の使用は、放射線を標的化することにより正常組織を回復不可能な程に損傷させることなく癌細胞に最大の損傷を誘発させようと試みる一つの妥協である。多くの細胞毒性薬物が癌治療のために開発され評価された。これらの薬物が作用する主な原理はこれらが細胞分裂経路における重要な段階を妨害しまたは阻止するというものである。主要な薬物群はDNA複製、DNA修復、染色体分配または細胞質分裂のいずれかを標的とする。細胞毒性薬物のほとんど大部分はDNAの合成および複製を妨害する。5−フルオロウラシル(5−FU)はこのクラスでは最も普通に使用される細胞毒性薬物の一つである。5−FUの活性はカルシウムロイコボリン(calcium leucovorin)(イサコフら,1994)などの還元型葉酸の添加により調節することもできる。DNAを作るために使用される異種のデオキシリボヌクレオチド、例えばシタラビン(cytarabine)を標的とし、DNAの合成や複製を阻害する他の細胞毒性薬物が知られている。シタラビンを含むDNA鎖はDNAポリメラーゼの活性を直接阻害する(アーキムンドおよびトーマス(Archimund & Thomas,1994)。細胞毒性薬物の第2の主要なクラスはDNA鎖の切断を直接誘導するもの、またはDNAの切断の修復を阻害するものである。シクロホスファミドはDNA鎖を直接切断することができる薬物の1例である(スパラノおよびウイアニク,1994)。第3の主要なクラスの薬物はチューブリンの形成および分解を実際に破壊するものであり、こうして有糸分裂および細胞分裂を直接阻害する。パクリタクセル(paclitaxel)やドセタクセル(docetaxel)などのタクセイン(taxanes)はチューブリンを安定な微小管束に重合させる薬物である。ビノレルビン(vinorelbine)などの合成ビンカアルカロイドはチューブリンから微小管への組立てを阻害することによりその抗腫瘍効果を及ぼす紡錘体毒である(ディーラスおよびプイラート,1995)。現在行われている放射線療法は癌を治療するためある範囲の放射線源を使用する。最も普通に使用される線源はX線、ガンマ線、αまたはβ放射物の陽子または中性子源である。実用的には、数日間にわたる連続低投与放射線療法が正常組織と癌組織とを識別する最も良い機会を与える。しかしながら、この技術は二、三の腫瘍型、例えば甲状腺癌、に対してのみ現在有効な放射性同位元素の使用に限られる。臨床的には、多くの放射線療法技術は癌組織に光線として焦点を絞って高い放射線量を用いる。可能な場合には、鉛の遮蔽物の使用によりあるいは正常組織が癌細胞よりも低い線量を受けるように患者を回転させることにより、正常組織の露光を減少させる。このアプローチは効果的ではあり得るが、その使用は放射線への正常組織の曝露の蓄積および高放射線量に対する多くの腫瘍の耐性のために制限されることがある。ある種のタイプの癌では、単一の細胞毒要素または線源がより適していることは当技術分野で良く知られている。例えば、シスプラチンは精巣の癌に広く使用されており、タクセインは乳癌により適しており、そして5−FUは結腸直腸癌に対し広く使用されている。しかしながら、単一剤療法は癌の完全な治癒をもたらすことはほとんどなく、生存率も低い。多重薬剤療法の使用においてかなりの改善がなされてきた(アウ(Au)ら,1996)。幾つかの化合物が放射線や化学療法の効果に対し癌細胞を感受性にさせる能力(正常組織にはほとんど作用しない)について評価されてきた。しかしながら、ビタミンK模倣物であるシンカビット(Synkavit)やメナディオンなどの放射線増感剤およびスルフヒドリル含有化合物であるシステイン、システアミンおよびエチオール(Ethyol)などの保護剤の使用も期待はずれであった(ディーンカンプ(Denekamp),1996)。化学療法および放射線療法は癌に対し最も広く使用されている治療法であるが、生存率は幾つかの要因により制限される。重要な因子は細胞毒性薬物または放射線が正常組織と癌組織の間を差別しないということである。多くの場合、すべての癌組織を確実に殺すのに十分量の細胞毒性薬物または放射線を投与することは、それが患者にとって致死的であるので、不可能である。現行の治療法の共通の副作用としては、毛髪の脱毛、骨髄の抑制、悪心、嘔吐および下痢が含まれる(ポールセン(Paulsen)ら,1996)。さらに、放射線療法の使用、殊に骨盤部分への使用が胃腸の機能の変化を生じ(ヨー(Yeoh)ら,1993)そして外科手術を必要とする腸管への長期損傷を与えた(バンハルテレン(van Halteren)ら,1993)という多くの例もある。主要な革新は造血成長因子の利用が可能になった最近10年間になされた。今や、より高投与量の細胞毒性薬物および放射線を投与し次いで骨髄や白血球などの組織を顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(エルキシス(Erkisis)ら,1996)などの組換え成長因子を投与することにより救済することが可能である。このようなアプローチは達成される予後や生存率の改善を可能とした。表皮成長因子などの表皮に特異的な成長因子は知られているが、腸の成長の調節は複雑であるため、有効な腸の「救済」法を開発することは困難となっている(ポドルスキー(Podolsky),1993)。腸に対するそのような成長因子は現在存在しないので、細胞毒性薬物および放射線による胃腸管の損傷は投与量制限の原因となっている。本発明は放射線療法および/または化学療法により障害を受けた生物物質を保護し修復するレクチンの低投与量の組織保護性および代謝的効果を利用する。本発明は放射線療法および/または化学療法などの処置の前のレクチン組成物(積極的成長因子)の顕著な予防的効果の故に特に興味深い。代謝障害としては、体の代謝に関連するおよび/または代謝の結果である障害、特に肥満症および高血糖症(II型糖尿病)などの肥満関連障害、心臓血管病、発作、胃腸および胃腸関連状態が含まれる。代謝障害は粘膜細胞増殖の制御を必要とすることがあり、あるいは粘膜細胞増殖の制御は代謝障害とは無関係であることもある。当技術分野では、レクチンの高投与量は動物の代謝にとって有害であり得るということが知られている。例えば、レクチンの高投与量は胸腺を妨害し、膵臓の肥大化および栄養および成長の劣化をもたらす大腸菌型の過成長を惹起することがある。本発明は第一に、レクチンの低投与量の経口投与の有益な代謝効果を記述する。驚くべきことに、低投与量のレクチンの投与が体脂肪含量の減少を生ずること、そしてこれは肥満に対する治療としてそして非治療的な体重減少にも使用することができることが見出された。ヒトの食物における大豆の使用は増加しておりそして大豆タンパク質は動物栄養における食餌タンパク質の大部を占めることもしばしばである。不幸にも、大豆は幾つかの抗栄養素、主にレクチンとトリプシンインヒビターを含んでいるので、大豆産物を含む食餌の栄養素としての利用効率は、その化学的組成から期待されるよりも低い(グプタ(Gupta),1987)、殊にこれを長期間(ラキス(Rackis)ら,1986)そして大豆抗栄養素の大部分を含む大豆乳清(グラント(Grant)ら,1986)と共に与えるときはそうである。その抗栄養素効果が減少するならば、大豆産物はもっと広く人および動物両者の食事に利用することができるであろうというのは普通に言われる見解である。大豆産物の大部分の抗栄養素内容物は種々の熱処理法に基づく処理により一般に除去される(リーナー(Liener),1994)。しかしながら、これらの大部分は費用がかかり、必須アミノ酸の喪失と毒性の副産物の形成を生じ得る。より安価でより効率的な熱処理法がやっと開発されたが、大豆産物の抗栄養素効果を減少させるための他の選択枝としては食事操作および新規な食餌戦略の設計が含まれる。大豆産物を、特にそのほとんど利用されない乳清画分を、抗栄養素の主たる負の効果を含まないようにすることは食餌産業および動物飼育業者に対し相当な経済的利益をもたらすことができよう。本発明はレクチンの有益な代謝効果を最大にするための食餌と食餌戦略を提供する。特に、大豆画分は、抗−栄養素画分の負の効果が減少するように使用することができる。さらに、レクチンの低投与量の有益な効果は、栄養学的に貧弱な大豆画分の飼料への転換を高めるために使用することができる。従って、本発明は、第1の側面として、粘膜細胞の増殖を制御するための薬剤の製造におけるレクチンの使用を提供する。粘膜細胞の増殖の制御には、粘膜細胞および/または粘膜組織の障害の軽減および/または治療が挙げられる。このテキストを通じて、「軽減」とは損傷または医学的障害を如何なる程度まででも緩和する効果を意味し、予防を含む。このテキストを通じ、「治療」とは障害、病気、症候、状態、苦痛またはこれらの二つ以上の組み合わせの改善を意味する。特に、本発明の第1の側面は粘膜炎および/または腸障害の軽減および/または治療における粘膜細胞増殖の制御に関する。粘膜細胞増殖の制御は細胞を障害する要素により惹起される障害を軽減および/または治療する際に特に有用である。本発明のあらゆる側面の典型的な細胞障害性要素としては、放射線療法、化学療法またはそれらの組み合わせが挙げられる。本出願において、「放射線」および「放射線療法」という用語は、治療技術として適用されることもそうでないこともあるが、放射の線源であるという意味で同じ意味を持つものとして使用される。本発明の第1の側面は、放射線療法、化学療法またはそれらの組み合わせ療法の前、その期間またはその後における粘膜細胞の増殖の制御に特に有効である。本発明はレクチンの保護能力および修復能力の結果として達成される。粘膜細胞とは、粘膜(多くの管構造や孔構造を内張りする湿った膜)を構成する細胞である。多くは動物の外部環境と内部器官の間にある保護用の層を供給する細胞である。粘膜細胞/組織には、鼻洞、呼吸器、皮膚、胃腸管並びに胆嚢系および膵臓系の細胞が含まれる。口の表面も粘膜で内張りされている。粘膜は粘液を分泌する腺を含む上皮の表層と粘膜の内部境界を形成する結合組織および粘膜筋の下層とから成っている。粘膜細胞増殖の制御のためのレクチンの使用は胃腸管の細胞に関して特に有用である。この制御は胃腸管の機能および/または長さの増強に対するものあるいは胃腸細胞に発現した表面糖タンパク質の性質および/または密度の制御に対するものでありうる。粘膜細胞増殖の制御に関する他の使用には、炎症性腸疾患および刺激性腸症候群などの腸障害の軽減および/または治療並びに消化管病変の軽減および/または治療、および放射腺療法、化学療法またはそれらの二つ以上の組み合わせ療法の前、間または後における粘膜細胞の修復および置換が含まれる。これらの制御の適用には下記のものが含まれる、(a)例えば、外科手術または事故により消化管が損傷を受けた場合に有用な治療法となりうるであろう消化管の機能的領域および長さの増強をもたらす消化管細胞の増殖、および/または(b)発現された表面糖複合体の性質および密度を制御させる消化管細胞の交替速度の制御。これらの糖複合体は細胞が老化するにつれ進行的により複雑になるからである。糖複合体は細菌付着の傾向などのある種の消化管の性質に影響を与えるので、レクチン投与はこれらの性質に対する治療的または予防的制御と解することができよう。特に、細胞増殖の制御は小腸の栄養摂取能力の増強を達成するためおよび/または消化管細胞の糖複合体発現を制御するために使用することができる。このような効果は必ずしも医学的障害ではなく、満足すべき医学的レベルを越えて単に美容上のまたは機能的なものにすぎないかも知れない。本発明の第2の側面によれば、細胞障害性要素により惹起される障害の軽減および/または治療のための薬剤の製造におけるレクチンの使用が提供される。細胞障害性要素としては、放射線療法、化学療法またはそれらの組み合わせ療法が挙げられる。障害には消化管病変および/または特に粘膜炎が挙げられる。本発明の第1および第2の側面にとって、放射線療法の線源は、これらに限定されるわけではないが、X線、ガンマ線、陽子または中性子、αまたはβ放射体またはこれらの二つ以上の組み合わせが挙げられる。放射線療法はメトトレキセート、シスプラチンおよび/または5−フルオロウラシルなどの細胞毒性物質を用いる化学療法と組み合わせて使用され、そして外科的手法とも組み合わせて使用される。本発明の第1および第2の側面にとって、化学療法剤とはいかなる細胞毒性物質を含み、そして5−フルオロウラシル、シスプラチン、ドキソルビシン(doxorubicn)、メトトレキセート、タキソール(taxol)またはそれらの二つ以上の組み合わせを含むが、これらに限定されない。上述のように、一つ以上の化学療法剤は放射線療法および/または外科的手法と組み合わせて使用することができる。本発明は哺乳類組織、より具体的にはヒトの組織における障害の軽減および/または治療に特に適している。癌の治療における放射線療法および/または化学療法の必要性が高いため、本発明はヒトの組織に特に重要である。しかしながら、本発明は農場動物やペットを含む獣医産業にも適用可能である。本発明の第1の側面は粘膜細胞および/または粘膜組織のすべてに関係し、そして体全体の内部並びに体全体の外部の粘膜細胞、および組織を含み、さらに単離された粘膜細胞および粘膜組織を含む。本発明の第2の側面は体全体およびその部分を含むすべての生物学的物質に関係し、そして粘膜細胞や粘膜組織を含む単離された器官および単離された組織を含む。本発明は、意図的であろうとなかろうと細胞障害性要素に曝された物質にも関係する。本発明は放射線療法および/または化学療法剤などの細胞障害性要素に特に感受性の高い生物学的物質に対し特に有用である。本発明の第1の側面によればこのような生物学的物質には、消化管、口、鼻孔、食道、胃、肺、小腸、大腸(結腸および肛門を含む)、上皮組織(例えば、眼を覆っているもの)の粘膜被覆(mucosal coverings)並びに他のすべての粘膜細胞および/または粘膜組織が含まれる。本発明の第2の側面によればこのような生物学的物質には、上に規定した粘膜細胞および粘膜組織のすべて並びに骨髄、脾、すべての造血細胞、血液組織、胸腺、造毛組織、眼組織および精巣/前立腺組織が含まれる。細胞障害性要素による損傷に対する消化管の感受性はその代謝的状態に関係がある。細胞障害性要素の投与に先立っておよびその間における予防的および/または治療的効果において重要であると考えられるものは、特に消化管(および特に小腸)に対するレクチンの成長因子効果である。レクチンは「毒性」かまたは「非毒性」と分類することができる。毒性のレクチンは2型リボソーム不活性化タンパク(RIPs)を含みまたはそれと分類される。これらは、細胞内に入った後タンパク合成を不可逆的に阻害する毒性のサブユニット(A)と細胞内へのRIPの進入を促進するレクチンサブユニット(B)を含むハイブリッド分子である。リシン(Ricin)などの2型RIPsはkg体重当たり0.1gという低さの潜在的LD50値を持つ、ヒトに知られた最も毒性の強い物質の一部である。これらは哺乳類に長期間投与すると不可逆的に障害を与え終には死に至らしめることができる。レクチンの細胞への結合は大きく変わる。一部は弱く結合しそして他のものは結合が非常に強い。10mgをラットに経口的に投与するとき、75%以上(および100%まで)がその消化管に結合する場合にレクチンは強く結合すると記述する。インゲンマメ・レクチンは強く結合するレクチンの1例である。ある場合には、強い結合は毒性をもたらし、そしてこれらのレクチンは毒性であると呼ばれる。本発明のレクチンには、天然に生ずる組成物中のレクチンまたはそれから精製された(いかなる程度であれ)レクチン、化学的に合成されたレクチン、修飾されたレクチンまたはそれらの誘導体(天然に生じたものまたは合成されたもの)のいずれもが含まれる。レクチンの誘導体には多重サブユニットレクチンの一つ以上のサブユニットが含まれる。レクチンの製造法は当技術分野では良く知られており、天然資源からのレクチンの精製(プスタイおよびパーマー,1977、カルバルホ,1993)および米国特許第4,889,842号に記述されたようなバイオテクノロジーにより誘導されたレクチンが含まれる。どのレクチンも本発明の第1の側面に従って使用することができる。多くのレクチンが知られている。レクチンの特性を決定するために広く使用されている方法はその炭水化物結合特異性である。幾つかの炭水化物結合性の特異的グループとしては、N−アセチル−D−ガラクトサミン、−D−マンノース、−L−フコース、ベータ−ラクトース、ガラクトシル−ベータ−(1−3)−N−アセチル−D−ガラクトサミン、D−グルコース、N−アセチル−グルコサミン、N−アセチルノイラミン酸が挙げられる。一部のレクチンは二つ以上の炭水化物結合性特異的グループの中にはいる。本発明にとって特に興味深いのは、インゲンマメ、大豆、タチナタマメ、小麦の麦芽、ミヤコグサの種、玉葱、ヒラマメ、トマト、馬鈴薯およびこれらの二つ以上の組み合わせからのレクチンである。レクチンはタンパク質であるから、熱、酸、アルカリ等などの幾つかのパラメータによる不安定化/変性をはっきりと受ける。レクチンの一部は他のものよりもこれらの影響に対して抵抗性が強い。本発明における(本発明を通じて)レクチンの使用はそのタンパク質としての性質を必要とするから、レクチンはその使用に先立ってまたはその使用の間(例えば、胃の強酸条件下でそして消化管下部の穏和なアルカリ条件下で)完全に破壊されまたは変性されることのないことが重要である。従って、本発明で使用するためのレクチンは処理および/または投与の間にどのような影響を受けるかについて先ず特徴付ける必要がある。このような特徴付けは標準的技術であり、当技術分野の熟練者は容易にこれを行うことができる。本発明のどの側面にとっても必要なレクチンの濃度はレクチンが幾らか変性されまたは不安定化されたときは変化することになる。このテキストで提供されたレクチンの濃度は変性または不安定化によりその活性の減少が効果的にみられないその天然の性質に基づいて決められている。こうして、提供されるレクチンの濃度は絶対的なものではなく、レクチンの活性を反映するものとなる。従って、例えば、半分だけその活性が減少したレクチンを2倍の濃度で含む組成物は活性に変更がないレクチンの半量を含む組成物と同一である。さらに、レクチンの活性は、例えば、組換えによる生産の過程での修飾によりおよび/または高い活性を持つ切断された突然変異体を作成することにより増強することができる。レクチンの活性対濃度に関すると同じ考察が増強された活性を持つレクチンに対しても適用される。修飾されたレクチンはすべて本発明に含まれ、そして活性が増強されまたは減少させられたレクチンも含まれ、そして例えば、完全な活性または修飾された活性を持つ切断されたレクチンモノマーも含まれる。本発明に記載のレクチンは組織保護剤である。本発明の第1および第2の側面は薬剤の製造に関する。かかる薬剤の具体的な投与法は最終的には治療医により決定され、使用されるレクチンまたは複数のレクチン、動物のタイプ、年齢、体重、症候の重篤度および/または適用されるべきまたは適用されている治療の過酷さ、組成物の投与方法、害反応および/または他の禁忌などの諸因子を考慮に入れられることになる。特定の定められた投与量範囲は患者の進行と回復を十分に監視しながら行う標準的な設計された臨床的試行により決定することができる。このような試行はヒトにおける出発投与量として動物における最高許容投与量の低いパーセンテージを用い、投与量を増加させる設計で使用することができる。投与量範囲に対する予備的手引きはこのテキストの実験の部に示す結果から取ることができそしてヒトに外挿された下記の範囲によることができる。適当な上限は、1日当たりkg体重当たり約0.3gまでのレクチンの濃度であるようにみえる。1日当たりkg体重当たり0.3gの濃度は患者の胃−腸管を不調にすることがよくあるが、これらの症候は患者が癌のような病気から生き残る機会が増加するという観点から許容されうるものである。適当な下限は1日当たりkg体重当たり約0.0001mg(0.1μg)のレクチン濃度であるようである。好ましい中間的投与濃度としては、1日当たりkg体重当たり約0.2g、0.15gおよび0.05gまでのレクチン、その後は1日当たりkg体重当たり約1mg、0.5mg、0.1mg、0.01mgおよび0.005mgの濃度のレクチンの存在が挙げられる。これらの所与の濃度のどれかが上限および/または下限として使用することができ、こうして有用な濃度範囲の多様さを提供することができる。投与のためのレクチンの濃度については、治療効果または予防効果のために使用されないときは、レクチンの投与量は僅かに増加させてもよい。本発明のすべての側面のための薬剤は1日当たり1回以上の「摂取」で必要な濃度のレクチンを与えるために使用することができる(「摂取」はいかなる形の投与をも含む)。本発明のある側面では、高濃度レクチンの1回摂取が適しており、一方、他の側面では同一期間にわたる均等または不均等な間隔で、ただし1回摂取または分割投与当たりのレクチン濃度を低くして、多数回摂取が適している。本発明による薬剤の製造におけるレクチンの使用は適当な薬学的担体および/または賦形剤と組み合わせることができる。このような担体および賦形剤は当技術分野で良く知られている(例えば、ハンドブック オブ ファーマシューティカル エクシピエンツ(1994)第2版、エイ.ウエイド/ピー.ジェイ.ウエラー編、ザ ファーマシューティカル プレス、アメリカ薬学会)。本発明によれば、結腸用薬物送達システムまたはカプセル中に製剤化されている組成物および/または薬剤が特に有用である。本発明の第1および第2の側面は細胞保護剤と組み合わせての使用をも包含する。細胞保護剤は放射線増感剤、化学保護剤(フリーラジカル スカベンジャーを含む)、成長因子またはそれらの二つ以上の組み合わせであることが好ましい。細胞保護剤の上記リストから、下記の例が好ましい。放射線増感剤:シンカビット(Synkavit)またはメナディオンなどのビタミンK模倣物、ガドリニウム テキサフィリン(gadolinium texaphyrin)またはイオベングアン(iobenguane)(([3-ヨード-13311)フェニル]メチル]グアニジン)。化学保護剤:スルクラフェート(Sulcraphate)、システイン、システアミン、エチオール(Ethyol)、バラジポン(balazipone)またはドスマルフェート(dosmalfate)。フリーラジカル・スカベンジャー:WR 3689(2-[[3-メチルアミノ)プロピル]アミノ]エタンジオール ジヒドロゲンホスフェートエステル、AD 20(2-[[2-メトキシフェニル)アセチル]アミノ]-2-プロペン酸またはニトロキサイド(niroxide)抗酸化剤。成長因子:顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、エリスロポエチン(EPO)、表皮成長因子(EGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、トランスフォーミング成長因子(TGFαおよびβ)、IL−11およびIL−15を含むインターロイキン類、インスリン様成長因子(IGF)、神経成長因子(NGF)、血小板由来増殖因子(PDGR)、ボンベシン(Bombesin)、リラクシン(Relaxin)、カルシトニン(Calcitonin)、初乳由来成長因子(CDGF)、アムレクサノクス(amlexanox)またはアモクサノクス(amoxanox)、プロテグリン(protegrin)、ピロカルピン(pilocarpine)塩酸塩、幹細胞因子(STF)、トロンボポエチン、スティール因子(steel factor)、インターフェロンを含むインターフェロンまたは何らかのサイトカイン。細胞保護剤に加え、この薬剤は一つ以上の他の薬学的化合物/物質を含むことができる。特に、抗微生物用物質を含むことができる。このような物質としては、感染、例えば、粘膜炎、炎症性腸疾患、刺激性腸症候群と関連する二次感染に拮抗するものが挙げられる。本発明のどの側面により製造される薬剤も、(消化管の一つ以上の部分への経路の容易さのために)口または直腸から投与することが好ましいが、この薬剤の非経口投与も使用することができる。本発明の第3の側面は代謝障害の軽減および/または治療のための薬剤の製造におけるレクチンの使用を提供する。本発明の第3の側面によっても体重のロス/減少を達成するための薬剤の製造におけるレクチンの使用が含まれる。このような体重のロス/減少は必ずしも医学的状態(例えば代謝障害)に関係するものではなく、純粋に美容的体重ロス/減少であってもよい。このレクチンは本発明のどのレクチンであってもよく、最も有利なものは大豆またはインゲンマメ由来のレクチンである。代謝障害としては、体の代謝に関係している障害および/またはその結果である障害、特に肥満、および高血糖(II型糖尿病)、心臓血管、発作、胃腸のおよび胃腸関連状態などの肥満関連障害が挙げられる。代謝障害は粘膜細胞増殖の制御を必要とすることがあり、あるいは粘膜細胞増殖の制御は代謝障害と無関係であることもある。本発明の第1および第2の側面の関係のある特徴はすべて第3の側面にも当てはまる。レクチンの濃度が高ければ高い程、代謝障害の予防または治療はより早くなる。しかしながら、ここに論ずるように、様々な要因がレクチン投与量の好ましい濃度に影響することがある。本発明の第4の側面によれば、粘膜細胞増殖の制御、細胞障害性要素により惹起される障害の軽減および/または治療、代謝障害の軽減および/または治療、またはこれらの二つ以上の組み合わせに使用するための、レクチンを含んで成る組成物が提供される。本発明のこの側面は、これまで医学的用途を持つことが知られていなかったレクチンに対して特に当てはまる。本発明の第1、第2および第3の側面の関係のある特徴は本発明の第4の側面にも関係する。本発明の第5の側面によれば、レクチンと細胞保護剤を含んで成る組成物がある。このような本発明の側面は、本発明の第1または第2の側面に従って製造される薬剤の一つの態様でありうるから、本発明の第1および/または第2の側面に関係する。従って、上述の本発明の第1および第2の側面の関係のある特徴は本発明の第5の側面にも当てはまる。特に好ましい組成物はレクチンが少なくとも部分的に精製されまたは単離されているものである。本発明の第5の側面の組成物は、投与のための混合された調製物であってもよく、あるいは同時、分割または逐次使用(または投与)のための組み合わせ調製物であってもよい。組み合わせ調製物の場合は、この組成物のレクチン部分かまたは細胞保護剤の部分をまず投与することができる。本発明の第5の側面は細胞障害性要素、特に放射線および/または化学療法により惹起される障害の軽減または治療に使用するために特に適している。従って、本発明の第1および第2の側面により記述されたように組成物中に薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を含めることが適当である。これも本発明の第1および第2の側面により記述されたように、この組成物は細胞障害性要素、特に放射線および化学療法に最も感受性の高い生物学的物質に対して最も効果的である。本発明の側面1から4までの関係のある特徴はすべて第5の側面にも当てはまる。本発明の第6の側面は本発明の第5の側面による組成物の製造法に適用される。この方法はレクチンと細胞保護剤を混合する工程を含んで成る。必要に応じ、追加的な細胞保護剤、抗微生物剤および/または薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体などの成分一つ以上と組み合わせることができる。また、同時に、別々にまたは逐次的に投与される異なる成分を持つ組成物については、個々の成分が調製される。個々の成分については薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を含む他の成分と組み合わせてもよい。本発明の第7の側面は本発明の第1の側面に記載の粘膜細胞増殖の制御、本発明の第2の側面に記載の細胞障害性要素により惹起された障害の軽減および/または治療、および本発明の第3の側面に記載の代謝障害(関連する特徴を含む)の軽減および/または治療、のための方法を提供する。側面1から6までの関連する特徴も本発明の第7の側面に当てはまる。この方法は1日当たりkg体重当たり0.3gまで、より好ましくは0.2gまでの総食事レクチン濃度の摂取を含んで成るものである。代謝障害は上述のもののどれでもよい。このレクチンも上述のもののどれでもよく、大豆またはインゲンマメ(PHA)由来のものが好ましい。本発明の治療的側面(のみ)(すなわち、レクチンが何らかの治療、細胞障害性要素源などの後にのみ使用される場合)すべてに対して、レクチンの好ましい投与量は1日当たりkg体重当たり0.2g未満である。本発明の第8の側面によれば、2から5日の期間にわたる、または無限定の(長期の)期間にわたるレクチンを含んで成る食事が提供される。本発明の側面1から7までの関連する特徴は第8の側面にも当てはまる。このレクチンは本発明の第1の側面に記載のもののどれでもよく、大豆または大豆乳清由来のレクチンが最も好ましい。本発明の第8の側面に記載の食事は1日当たりkg体重当たり0.3gまで、好ましくは0.2gまでの総レクチン含量を含むことが好ましい。1日当たりkg体重当たり0.3g、好ましくは0.2gの濃度まで食事摂取レクチンの総量をもってくる食事補給剤も提供される。このレクチンは本発明の第1の側面に記載の上記のいずれか一つでもよく、二つ以上の組み合わせでもよい。食事のレクチンは大豆および/またはインゲンマメ(PHA)由来のものが好ましい。このような食事および/または食事補給剤は本発明の第1の側面に記載の粘膜細胞増殖の制御に、本発明の第2の側面に記載の細胞障害性要素により惹起される障害の軽減および/または治療に、本発明の第3の側面に記載の代謝障害の軽減および/または治療に、またはこれらの二つ以上の組み合わせに有用である。食事および/または食事補給剤は非医学的に関連する体重ロス/減少に対しても役立ちうる。この食事および/または食事補給剤はヒトを含むどの動物にも適用される。本発明の第8の側面に記載の食事はその後の一定期間に高品質の食事が投与される場合に特に有用である。本発明に記載の高品質の食事とは、動物の正常な成長に必要な必須タンパク質゛脂肪、炭水化物、ミネラルおよびビタミンのすべてを与える食事と定義することができる。高品質食事の必須成分は最適割合で含まれていることが好ましい。高品質食事は動物の成長や発育を遅くしたり阻害したりする如何なる成分をも含むべきでない。高品質食事の好ましい特徴は食べた食物の体重への積極的転換が行われるものである。高品質食事は本発明の第8の側面に記載のレクチン食事の直後にまたは短期間(2日間まで)の後に与えることが好ましい。高品質食事は7日間までの期間が最も有用であり、5日の期間が有利である。この食事は代謝障害の長期間(1カ月以上、好ましくは1年以上)治療や美容的体重ロスに使用するのにも有利である。細胞障害性要素と組み合わせて使用する(必ずしも同時に投与する必要はないが)ときは、食事のレクチン添加部分は5日までの期間に制限するのが最もよい。その理由は小腸の交替の完全サイクルが終了し、これによりこのサイクルの制御フィード部分におけるより高い栄養吸収と利用速度の利益を得るには48〜72時間で十分であることが多いからである。このサイクルの高品質フィード部分はフィード転換効率における最大の向上を達成するため約5日に制限するのが最も良い。レクチンのフィード期間、それに続く高品質食事のフィード期間を含んで成る食事は少なくとも2回繰り返して食事サイクルを形成させることが好ましい。このサイクルは20回まで繰り返すことができ、好ましくは10回まで、最も好ましくは6回まで繰り返すことができる。記述した食事サイクルはレクチン投与によって媒介される栄養素摂取効率の一過性の増加を招く。従って、レクチン含有食事とレクチンを含まない食事のサイクルにより、栄養学的依存状態の亢進を設計することができる。例えば、適当な食事時間の調節により、運動選手は主要な大会における成果を最大限にあげることができる。本発明の第8に記載の食事は放射線および/または化学療法による治療法に先立ってまたはその後に特に有用である。このような状況では、この食事は本発明の第1および第2の側面で記述されたもののような細胞保護剤と組み合わせて使用するときさらに一層効果的でありうる。本発明の第9の側面によれば、本発明のどの側面または関連する側面で記載された大豆乳清をも含む大豆廃棄産物の使用が提供される。このような大豆廃棄産物の使用は、食物素材として使用される前に大豆産物からレクチンを除去する必要性を減少させ、価値の低い大豆廃棄産物を有効に利用させることになる。本発明は幾つかの非制限的実施例により以下に例示する。これら実施例は下記の添付図面を参照する。図1はフィトヘマグルチニンの異なる量を含む食餌を10日間与えられたラットの乾燥体重を示す(実験1a,b,c)。図1aは乾燥体重:1日当たりのmgPHAであり、図1bは比乾燥体重:log10(mgPHA/日)である。(〇,実験1a、□,実験1b、△,実験1c)。図2は実験を通じて対照の食餌を与えられた対のラットの成長と比較したときの、大豆アルブミン食餌続いてラクトアルブミン食餌を反復サイクルで投与されたラットの成長を示す。異なる食餌にラットを切り換える時点および食物摂取の時点も示してある。図3は生の体重(fresh body weight)に対する5−FUおよびPHA投与の効果を示す。図4は毎日の食物摂取に対する5−FUおよびPHA投与の効果を示す。図5は放射線の6.75Gy投与を受けた後、30日後の、レクチン含有食餌の動物生存に対する効果を示す。実施例材料および方法PHAの精製肥満および化学療法の実施例のために、PHAをプスタイおよびパーマー(1977)の方法を多少改良して(カルバルホ,1993)用い、セファロース4B−フェトゥイン上のアフィニティクロマトグラフィーにより精製した。インゲンマメを0.05Mの硼酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)で抽出し、0.033M酢酸ナトリウム緩衝液、pH5.0に対して透析することによりグロブリンとアルブミンとに分離した。E型PHA(エリスロアグルチニン化)画分をpH7.6(0.05Mトリス−塩酸)でセファロース4B−フェトゥイン上に吸着させ、そして0.5MNaClをも含む0.05Mグリシン−塩酸緩衝液(pH3.0)で脱着し、続いて透析し凍結乾燥した。L型(リンホアグルチチン化)PHAの精製のためには、アルブミンからセファロース4B−フェトゥインを用いて少量のE型PHAを除去した後、非吸着性画分を0.1M NaClを含む0.005M酢酸ナトリウム−酢酸緩衝液(pH3.8)中、スルホプロピルカチオン交換HPLCカラム(TSK SP-5PW,21.5mmx150mm、アナケムGB Ltd)上で分画しそしてプログラムされたイオン強度増加勾配(0.1-0.5M NaCl)で溶出した。最後に、より低い分子量の不純物をセファデックスG-100A上のクロマトグラフィーで除去し、透析および凍結乾燥した後純粋のL型PHAを回収した。回収:100kgのインゲンマメ粉末当たりE型およびL型PHAがそれぞれ0.32gおよび0.61gであった。放射線療法の実施例のため、PHAは50gのインゲンマメを1mmのポアサイズの篩を用いた粉砕機中で粉砕することにより単離した。0.1gのアスコルビン酸を含む0.02M酢酸の500mlを添加し室温で30分間攪拌した。そのpHを1M NaOHで5.0に調整し、この溶液を室温でさらに2時間攪拌した。この溶液を4℃に一晩放置し、ついで9000rpmで15分間遠心分離した。0.075g CaCl2を上清に添加し、pHを1M NaOHで9.0に調整した。この上清を再度4℃で一晩放置し、この試料を3000rpmで10分間回転させた。次いで、試料をトリス(pH7.6)に対して透析した後フェトゥイン−セファロース4Bアフィニティカラム上で精製した。PHAのピークは0.05Mグリシン緩衝液で溶出され、ついでこのPHA画分を水に対し透析した後凍結乾燥した。インスリン検定免疫反応性の血漿インスリン濃度は二重抗体沈殿法(マックレー(MacRae)ら,1991)およびラットインスリン標準(インクスターコーポレーション、スティルウオーター、MIN.USA)を用いて測定した。125I標識化ウシインスリン、5μCi/0.1μg(ref.IM38)はアマシャム・インターナショナルplc(Amersham,Bucks)からそしてモルモットで形成されたブタインスリンに対する抗血清はマイルス・サイエンティフィック(Stoke Poges,Slough)により供給された。抗モルモットIgG血清および正常モルモット血清はスコティッシュ・アンティボディ・プロダクション・ユニット(Law Hospital,Carluke,Lanarkshire)から入手した。血漿グルコース血漿試料中のグルコースの濃度はトリンダー(Trinder)(1967)のオートアナライザー法により行った。抗体生産KTI、BBI、LAに対する抗体は既に記述されている(ハジョス(Hajos)ら,1995)ようにハーボエおよびイングリッド(Harboe and Inglid)(1973)の方法に従ってウサギで形成させた。SBAに対する抗体はシグマ・ケミカル・コウ(UK Ltd)から入手した。競争的間接ELISA間接ELISA検定は消化管試料中のSBAの定量に使用した(ハジョス(Hajos)ら,1995)。しかし、LAに関しては、ELISAプレートはLAで被覆しそして免疫複合体はウサギ抗LA IgG型抗体を用いて形成させた。結果は回収された物質の胃内でインキュベートされた投与量のパーセントとして表した。消化管試料中の抗栄養素の電気泳動による分離SDS ゲル電気泳動およびそれに続くニトロセルロース膜上への半乾燥移転および抗栄養素に対する抗原特異的抗体での免疫染色は従来(ハジョス(Hajos)ら,1995)のように行った。実験用食餌の組成すべての成分はkg食餌当たりのg成分として示してある。ビタミンおよびミネラル混合物の組成についてはカルバルホ(1993)を参照。すべての成分は食餌kg当たりの成分gとして示してある。ビタミンとミネラル混合物の組成についてはグラント(Grant)(1993)を参照のこと。すべての食餌成分は食餌kg当たりのgとして示してある。インゲンマメのPHA含量は2.6%である。従って、6gという制限された食餌摂取では、マウス当たりのPHAの取り込みは20mgであった。ビタミン混合物の組成は、チアミン1000mg、ピリドキシン(B6)1000mg、リボフラビン100mg、p-アミノ安息香酸1000mg、ニコチン酸3000mg、パントテン酸カルシウム2000mg、葉酸500mg、ビオチン550mg、イノシトール40,000mg、α−トコフェロール25g、レチニルアセテート1150mg、カルシフェロール(D3)1500mg、ビタミンB122.5mg、メナディオン500mg、コリンクロライド100g、トウモロコシ澱粉5000gである。5−FUの投与5−フルオロウラシル300mgを蒸留水14ml中で攪拌した。5−FUが溶解するまで1M NaOHを徐々に添加した。この溶液を最終容量20mlとした。この溶液の最終pHは8.3であった。kg体重当たり150mgの投与量を腹腔内注射により動物に投与した。注射の直後にラットに対照食餌15gを与え、実験の残りについては食物は随意に摂取できるようにした。放射線源コバルト60のCo銃、6.75Gy総ボディ暴露、投与速度:0.3Gy/分。実施例1同一設計で3種の別々の実験(1a,b,c)を行った。19日で離乳したラットに貯蔵食餌で11日間飼育し、LA−食餌を3日間(表1)与えて出発体重が82-84gに達した。次いでこのラットを体重により5頭のラットの群に分け、各群内ではそれらは処置のため無差別に割り当てられた。各群のラットは毎日6gの食餌を朝与えられた。食餌は、対照、LA−食餌またはその毎日のPHA摂取が0.65と42mg/ラット(0.007と0.45g/kg体重)の間になるように異なるレベルのPHAを含むLA−食餌に基づく食餌であった。10日後にラットは朝それぞれの食餌2gを与えられそして正確に2時間後に殺された。腓腹筋を切除し濯ぎ、体と筋肉の両方を凍結乾燥して秤量した。実験1cでは体を粉末に磨り潰し、クロロホルム−メタノール(2:1,v/v)で抽出し脂質を測定した。実験1a,b,cの対照群の平均体重は極めて似ており23.2と24gの間にあった。0から42mg/ラット/日(0から0.45g/kg体重)の範囲のPHAを含む食餌をラットに与えるとそれらの体重は2相を構成して減少した(図1a,b、表4、5)。PHAの低いレベルでさえも体重には少しの減少が見られた(例えば、3.5mg/ラット/日、0.04g/kg体重の場合で4%)、その後は比較的大量のレクチン投与量(約0.32g/kg)が体重のさらなる中程度の減少をもたらした。このようにして、10mg PHA/日(0.12g/kg体重)以下の投与量での実験の全体を平均すると、平均体重減少は対照に比べると、1.14(標準誤差0.25)g(対照体重の4.9%)であった。10と27mgの間のPHA毎日投与量(0.12と0.32g/kg体重の間)では、さらに0.64(標準誤差0.21)g(対照体重の2.7%)の減少があった。しかしながら、より高い投与量(0.20-0.45g/kg体重)では、減少はより容易に評価できるようになった。比乾燥体重(ゼロ投与量の対照の割合として)RBDWと27mg/d以下のPHA投与量の3種の別々のフィード試行(実験1a,b,c)からのmg/dで表されたPHA投与量との間の関係は次のようであった。PBDW=0.918(se0.008)−0.0334(se0.0062)x log10(PHA投与量/27)このPHA投与量より上では、方程式は次のようであった。RBDW=0.918(se0.008)−0.5138(se0.0876)x log10(PHA投与量/27)腓腹(骨格)筋の乾燥重量における変化はレクチン摂取の増加と類似の傾向を示した(表4、5)。対照ラットに比べた筋肉重量の減少の割合は体重の同等の減少の割合の約1.5-2.0倍となる傾向があった(表4、5)が、1日投与量10mgPHA(0.12g/kg体重)未満では、体重と筋肉重の減少割合の間には、有意の差はみられなかった(p>0.05)。体重および筋肉重の減少に似て、ラットの体の脂質含量が食餌中のPHAの投与量の増加により減少した(表5、実験1c)。しかしながら、割合としては、脂質の減少は、すべての投与量について減少の割合がほぼ一定に保たれたが、体および骨格筋両者の減少を凌駕した。すべての投与量は1群5ラットでテストされた。PHAは、高レベルのPHA(0.8-1.0g/kg体重)を含むインゲンマメタンパク質を専ら与えられたラットが数日間で死んでしまう(プスタイ,1991)ことから、広くは栄養上の毒素であるとみなされている。しかしながら、PHAは無菌ラットでは有害でないことから、通常の微生物叢を有するラットにおけるその毒性効果は小腸内腔における大腸菌−それは0.2g/kg未満では無視できたものが食餌中のPHAレベルの増加と比例して急激に増加する(プスタイイら,1993)−の劇的な過成長の結果であるように思われる。実施例1は、細菌の成長が起こらないこの低い濃度範囲(0.2g/kg未満)では、レクチンに10日間暴露した後の体重減少が最低であることから、PHAの抗栄養的効果が通常の微生物叢を持つラットでは僅かであることを示す。さらに、高投与量(0.45g/kgおよびそれ以上)で観察された筋萎縮とは対照的に、0.10g/kg体重のPHA投与量未満の骨格筋重量の減少は僅かであり、最終体重の減少に比例した(表4、5)。しかし、対照に比べて、脂質の減少割合は筋肉の減少割合よりも高かったが、両者の間の比はほぼ一定を保った(表4、5)。このようにして、レクチンの第1の効果は体の脂質異化作用の刺激であり、こうしてレクチンの低投与量が肥満などの代謝障害に対する適当な治療となりうる。実施例2実施例2−5ではPHAに対するラットのインスリン応答をテストした。実施例2では、ラットに42mg/dのPHAを含む食餌を与え、9日および10日後にそれぞれ血中インスリンレベルを測定した。個室に入れた雄フーディッド・リスターspf(特異的病原フリー)ラットで19日で離乳したものを約14日間、貯蔵食餌(スペシャル・ダイエット・サービシーズ、Manea、Cambridgeshire)で随意に飼育し、その後、対照、ラクトアルブミン系食餌(LA、表1)を用いて5日間制限した食餌(8g/ラット/日)を与えた。ラットには毎日3回フィードした。09.00amに2.5g、13.00pmに1.0g、そして18.00pmに4.5gであった。第5日目に、ラットにLA食餌1.5gを9.00と9.30amの間に与え、そして2時間後に実験前血液試料を尾の血管から採取した。ヘパリン化したチューブ(26 USPユニット/チューブを含む25μlヘパリン溶液)に血液を集め、ベンチ−トップ遠心分離機を用い、+1℃で15分間遠心分離した。赤血球からの血漿の分離を助けるため可塑性の顆粒を使用した。それを100μlずつに分け検定するまで-20℃に貯蔵した。ついでラットを無差別に13頭ずつの2群に分け、個々に収容した。グループ1はインゲンマメを含む食餌(KB-食餌、表1)を10日間(8g食餌/ラット/日、3度の食餌に分け、09.00amに2.5g、13.00pmに1gそして18.00pmに4.5g)専ら与えたが、一方対照群は同一条件下でLA食餌を対にして与えた。第9日目に、KB-食餌1.5gを朝与えた後正確に2時間後に血液試料を採取し、そしてこのプロトコルを第10日目(最後の日)にも繰り返した。次いで、エーテル麻酔下にラットを殺し、腹部を切開し、その血液の残りを心臓から集めた。膵臓と共に胃腸管を除去し氷冷した水で迅速に濯いだ後、それらを液体窒素中で凍結した。対照のラットを同様に処理した。ただし、血液試料を採取する前にラットに1.5gのLA-食餌を与えた点を除く。血漿試料はインスリン検定を行うまで凍結して保存した。インスリンは膵臓(各群から無差別に選択された6頭のラットのもの)から抽出した。すなわち、この組織の試料(乾燥重量で約25-50mg)を冷室中で酸性エタノール(エタノール:水:濃硫酸=96:18:2.5、v/v/v)を用いて一晩ホモジナイズし、ついで冷室中1,500gで10分間遠心分離した後得られた。澄明な上清は、インスリンの放射線免疫検定に使用する前に、インスリン検定用緩衝液で約1:200(v/v)に希釈した。42mg PHA/ラット/日(0.45g/kg体重)を含むKBを10日間フィードしたラットでは、実験前のレベルの2.97(sd 0.84)ng/mlから実験の第9日目の0.36(sd 0.05)まで血漿インスリン濃度が有意に減少した(表6)。第10日目に採取された血液試料も同様に低い、0.23(sd 0.06)ngインスリン/mlであったから、この低下はPHAと接触している間は永続的であることが明らかであった。対照的に、対照の血漿インスリンレベルは、フィーディングの第9日目および第10日目のそれぞれで、3.31(sd 0.30)および1.55(sd 0.21)ng/mlの高さを維持した。PHAの最高投与量のKB−食餌を10日間与えられたラットの膵臓の絶対および相対乾燥重量は対にして投与された対照群と比較すると有意に増加した(表6)。対照的に、μg/膵臓かまたはμg/gタンパクで表された膵臓のインスリン含量は有意に減少した。インスリンレベルの高度に有意な減少にもかかわらず、血漿グルコースの濃度はKB-投与動物で有意に変化せず、処理ラットと対照ラットの両方に対して1.7(sd 0.1)mgグルコース/mlという全体の平均値を与えた。脂質、炭水化物およびタンパク質の体代謝に対するPHA高投与量の強い異化効果と血漿インスリンレベルをPHAが低下させることとの間の既に示唆された関係(プスタイ,1991)は今回も確認された。実際、インスリンレベルはラットをPHAに経口的に10日間接触させる間の血液還流における減少ばかりでなく、膵臓のインスリン含量もこれらの動物で有意に減少した。実施例319日で離乳したラットを8-10ラットのグループで飼育し、12日間貯蔵食餌を与えた。ついで、これらを無差別に二つの群(各群13ラット)に分け、実験の残りのために個々に収容し、さらに8日間貯蔵食餌を与えた。一晩飢餓させた後ラットに朝2gの貯蔵食餌を与え、2時間後に血液を採取(実験前試料)した。この直後、ラットの胃内にKBの抽出物1ml(50mg、5-7mg PHA)を注入した。一方、対照には0.01Mリン酸緩衝化食塩水(0.9% NaCl、w/v、PBS)を投与した。インキュベーション後15分、60分および120分に各動物から血液試料を採取した。可溶性KBタンパク試料の1回投与により血漿インスリンの漸次減少が惹起された。1.78(sd 0.22)ngインスリン/ml血漿という実験前値は120分後に1.05(sd 0.22)ng/mlまで減少した。すなわち、初期値のなんと59%である(表7)。対照のラットでは、インスリンレベルはすべての時点で実験誤差の範囲内でほぼ一定に保持された[1.76(sd 0.42)ng/ml]。実施例4実施例4は、テスト動物に5mgのE型かまたはL型のレクチンの溶液1mlをチューブで投与したことを除き、実施例3と同様に行った。これらのレクチン試料の一部は125I(総カウント2.5-3,000,000cpm)で標識された。対照にはPBSを投与した。前と同様に、0、15、60および120分に血液試料を採取した。十二指腸中に送達されたPHAの実際の量を測定するため、インキュベーション後1または2時間後に殺した一部のラットの胃と小腸の両洗浄液中の放射活性を測定した。純粋なE型PHAと共にインキュベートされたラットでは、実験前血漿インスリンレベルも、KBタンパクを投与された動物で見出されたものと類似の仕方で最初の60分間に1.03(sd 0.32)ng/mlまで減少した(表7)。しかしながら、次の60分以内に僅かに回復するように見えた。すなわち、実験前値と有意に異ならない(p>0.05)インスリンレベルに120分には変化した。L型PHAの1回投与も血漿インスリンの漸次減少を惹起するようにみえたが、その変化は実験の120分の間のどの時点でも有意ではなかった(120分で、1.39,sd 0.35ng/ml)。レクチンをインキュベートされたラットの胃の排出速度は遅く、そして二つの型のPHAの間に有意の差はなかった(p>0.05)。E型では、初期投与量の約52%が120分後に小腸に到達したが、L型PHAではこれより僅かに多く約63%であった。血漿グルコースレベルは、1.6(sd 0.2)から1.4(sd 0.2)mg/mlまでのPHAおよび/またはKBアルブミンへの急性暴露の際、僅かに減少したが、その減少は有意ではなかった(p>0.05)。純粋なE型かまたはL型PHAを含む食餌は、インゲンマメタンパクを含む食餌で見たように、血清インスリンの減少をもたらすことができた。このようにして、減少した血清インスリンの影響はPHAの直接の効果によるものであり、豆タンパクの栄養学的品質の貧弱さによるものではない。実施例519日目に離乳し、実験の期間個々に収容された16頭のラットに、15日間貯蔵食餌を与え、ついでLA−食餌(8g食餌/ラット/日)を5日間与えた。次に、無差別に選択された12頭のラットを次の3日間インゲンマメ・アルブミンを含む食餌(KBA−食餌、表1)に切り換え、ラット当たりの毎日の摂取量が約30mg PHAとなるようにした。一方、4頭の対照ラットにはLA−食餌を継続した。第3日目の夕方に、夕食の代わりにKBA−食餌のラットには、25mg PHAを含むKBA試料の100mgの溶液1mlを胃内に挿管して注入し、一方、対照にはLA-食餌の夕食の部分を与えた。この後、動物には次の朝まで再び与えることをせず、その朝にすべてにLA-食餌2gを与えてその血漿インスリンレベルを増幅した。その正確に2時間後にラットから血液を採取(実験前試料)した。KBAを予め与えたラットを無差別に選んで4群とし、その一部が125Iで標識された20mg KBAレクチンか、5mg E型PHAレクチンか、5mg L型PHAレクチンかのいずれかの1ml溶液をチューブで投与した。4頭の対照ラットには比較のためKBA(40mg、4〜6mg PHA)を投与した。120分でラットから血液を採取し、殺しそして膵臓を除去し、インスリン検定のため凍結した。KBアルブミンタンパクを含む食餌または対照の食餌を予め与えそして3日間挿管してPHAを投与されたラットに、精製したPHAイソレクチンを1回投与して胃内インキュベーションを行うと、血流中の血漿インスリンの濃度がかなり減少した。E型レクチンとL型レクチン両者については、実験前値〔0.59(sd 0.05)ng/ml]と120分値[(0.15(sd 0.09)ng/ml]の間のインスリンレベルの差は有意であった(p<0.05)。前投与も、投与量の80%以上が最初の60分以内に十二指腸に到達したのであるから、胃内に投与されたE型レクチンの胃排出速度を早めるようにみえた。対照的に、L型レクチンは十二指腸に到達するのがなお遅く、最初の60分後にPHAの初期量の約50%が胃の中に留まっていた。KBA食餌(低い)の前投与を受けたラットと対照の食餌(中程度に高い)で飼育されたラットの間の絶対血漿インスリン濃度に差があるにもかかわらず、KBアルブミンタンパクを注入された後は、血漿インスリンの比例的減少は両ラット群において同様であった。膵臓のインスリン含量は僅かであったが、KBA食餌を3日間前投与された後の減少は、対照の58.3(sd 10.8)から42.5(sd 8.3)(gインスリン/膵臓)までと有意でなかった。しかしながら、実験前における約1.6(sd 0.2)mg/mlという平均血漿グルコースレベルには、この値は実験の間僅かに減少したものの、有意の変化はなかった。3日間のPHAへの曝露後における体重および筋肉重の有意の変化もみられなかった。実施例6高含量の凝集素を有する大豆乳清にラットを短い周期で接触させた後の食餌転換効率の増加を利用することによる大豆の抗栄養素効果を克服するための食餌戦略19日目に離乳した雄フーディッド−リスター・ラットを貯蔵食餌(ラブシュア、Manea、UK)に自由にアクセスさせ、7日後にこれらのラットにLA対照食餌(100gラクトアルブミンタンパク/kg、表2)を3日間随意に与え、その後5日間同じ食餌を6g/ラット/日でフィードした。水は常に自由に飲ませた。次いで、ラットを各群5頭の2群に分けた。実験群のための食餌はSBALB系(表2)の100g/kgタンパクを含んでいた。対照群のラットには実験を通じLA食餌を与え、その量はテストラットの自発的摂取に制限した。実験計画は次のようなもの(図2)であった。先ず大豆グループにはそれぞれ7日間大豆食餌を与え、8日間LA食餌に切り換え、その後7日間大豆食餌を与えそして7日間のLA食餌期間であった。次に、大豆食餌をさらに6日間、その後LA食餌を20日間与えた後、ラットに最後に5日間の大豆食餌を与えた。組み合わせフィード実験の第61日目であった翌日の朝に、すべてのラットに2gのLA食餌を与え、その後、大豆グループには2ml食塩水に溶解した280mgのSBALBを胃内でインキュベートし、一方、対照には食塩水のみを与えた。ラットをハロセンの過剰投与により正確に90分後に殺し、完全に解剖した。胃と小腸は切り取り、後者は10cmの長さの切片に切断した。各組織の管腔を2mlの氷冷蒸留水で洗浄し、凍結乾燥し、後に蒸留水(1mg乾燥物/100μl)で再構成させてELISAに使用した。洗浄した小腸の切片2cm(ピロルスから5〜7cmの間)を組織学的検査のために採取した。すべての組織は凍結乾燥して秤量した。ラットの体も凍結乾燥しそしてタンパク含量および脂質含量の測定に使用した。胃および小腸の切片は0.1M D-ガラクトース溶液(5ml/乾燥試料)でホモジナイズ(3回)し、これらの抽出物はELISAに使用した。この実験を通じて糞は毎日集め、窒素の測定に使用した。対照実験では、切り換え実験の第1サイクルが繰り返されたが、今度はSBALB群に加え、テストラットの第2セットにはSBALBの代わりにLD−SBALBを含む食餌を7日間まずフィードし、その後8日間のLA食餌を与えた。一方、対照ラットは実験の全15日間LA食餌が対としてフィードされた。この二つのテストグループの体重増加、消化性、および食餌転換効率をサイクルの二つの別の部分にある対照グループのものと比較した。フィード実験に使用した調製物はELISAにより38.7 gSBA/kg含むことが示された。LD−SBALBは4g SBA/kgよりも少なかった。大豆とLA食餌を交互に与えられたラットの重量は、対応する対として与えられた対照ラットの重量よりも、各大豆フィード期間−最後の期間も含め−の終わりにおいて常に有意に少なかった(表8および9)。しかしながら、テストグループのラットは大豆フィードの後のLA食餌期間では、全期間を通してをLA食餌で飼育された対照ラットよりも常により速く成長した(図2、表9)。さらに、LA期間中のテストグループの食餌転換効率は対照のそれよりも常に有意に高かった(表9)。大豆フィード期間における、テストグループの糞の重量および窒素含量は対照ラットのそれよりも有意に高かった。しかしながら、LA期間では、テストグループのラットと対照グループのラットの間ではこれらの糞の価には有意の差は見られなかった。さらに、脂質含量およびタンパク含量にもラット体におけるそれらの濃度にも両者の間で有意の差は見られなかった(表8)。テスト期間にLD−SBALBをフィードされたラットはSBALBをフィードされたものよりも体重が増加し食餌転換効率もより良好であったが、その行動(performance)はLA食餌を与えたラットのそれよりもなお低かった(表10)。しかしながら、対照期間中にLD−SBALBからLA食餌に切り換えられたラットは、このサイクルのLA食餌フィード部分におけるSBALBラットと比較すると食餌転換効率の有意の改善は示さなかった(表10)。内部器官に対する影響。胃、小腸および大腸、脾臓、腎臓、胸腺、肺臓、心臓および腓腹筋の重量は大豆食餌とLA食餌を61日間交互にラットにフィードすることにより影響されなかった。しかしながら、膵臓の重量は対照よりもテストグループで有意により高く、肝臓の重量は低かった。結論として、ラットに大豆またはラクトアルブミンを含む食餌を短いサイクルで交互に与えた食餌−切り換えは、高品質の食餌が与えられるとき、SBAまたはレクチンにより誘導される増殖性の成長を高品質の栄養素の吸収および利用の両方の改善に活用することが可能であるということを示した。この新規な方法を用いれば、大豆または他のレクチン含有食物材料の処理は必ずしも必要でなく、そして、さらに、大豆廃棄産物または高い量のレクチンを含む他のレクチン含有食物材料(特に多くの産業の用途のために大豆グロブリンタンパクの除去後に残る乳清画分を含め)が使用可能となる。実施例7経口的に摂取されたPHAが化学療法の高線量からラットを保護する能力、および特にその消化管に対する組織保護剤効果が研究された。各グループ5ラットからなる4グループを正確な食餌計画の基に7日間飼育した(表11)。PHAを前投与したラット(約100g)に10%のラクトアルブミンを含む対照食餌(表1)10gを与えた。各動物にチューブを通して0.9%食塩水に溶かした20mg PHA同等物を与えた。ラットは1000および1700時間に2回の投与で対照食餌を与えた。与えた食物の量はPHA前投与動物が食べた食餌の量に厳格に対になるようにした。動物にPHAを直後投与したときは、このレクチンは5−フルオロウラシル注射2時間後にチューブを通して投与した。PHAを事前にも事後にも投与しなかった動物には0.9%の食塩水1mlをチューブを通して投与した。3日後に、3グループの動物に150mg/kg体重の投与量で5−FUを投与した。各動物の体重を毎日記録し、平均体重を計算した。図3(下記の図3のデータも参照のこと)は5−FUの投与後の動物の体重に対する食餌の影響を示す。未処理の対照グループの動物は実験を通じて定常速度で成長した(データは示していない)。ラクトアルブミン食餌で維持された動物は5−FUを投与された後2日間成長を続け、その後体重が減少し始めた。このグループは、食餌中のPHAの存在のため摂取が減少したPHA前投与グループと対にしてフィードされたから、食物が随意に再導入されたときは5−FUの細胞毒性効果が十分に現れる前にこれらの動物の食物摂取に補償的増加が起こった。5−FUを受ける前3日間にPHAを前投与され、その後にラクトアルブミン含有食餌を投与された動物はその後4日間安定な体重を維持し、正常のように見えた。残りの処置においては、これらの動物は5−FU投与の後の4日間で5〜10%の体重減少を示した。各動物の食物摂取は毎日記録し、平均食物摂取を計算した(図4および下記の図4のデータ)。PHAで前投与したすべての処置で、動物は5−FU注射の前に食物摂取の一定の増加を示した。未処理対照の動物は毎日の食物摂取の定常的増加を維持した(データは示していない)。ラクトアルブミンのみの食餌を与えた動物は5−FU投与を受けた後ほぼ一日食物摂取を減少させた。3日間PHAを前投与した動物は5−FU注射の後の4日間、ほぼ7g/日で一定の食物摂取を維持した。残りの処置では5−FU投与の後の4日間は食物摂取の大きな減少を示した。実験の終わりに、動物を犠牲にしついで解剖した。主要な器官の乾燥重量を各動物について記録し、その平均重量を計算した。各処理に対する胃腸管の主要な器官の平均乾燥重量は表12に示す。図データ付録この結果は5−FU投与の前または後におけるPHAの投与が胃乾燥重量に対しほとんど影響しなかったことを示す。しかしながら、PHA投与は小腸の乾燥重量に対して確かに効果を示した。ラクトアルブミンのみが食餌に含まれていたときは、小腸は5−FUによる障害を受け、その乾燥重量はほとんど50%まで減少した。しかしながら、PHAが直前(処置3)に3日間投与され、または直前および直後にPHAが投与された(処置4)とき、このレクチンは5−FUによる障害から小腸を保護することができ、そしてその乾燥重量は対照のそれと同様であったのである。小腸の内部では、空腸および回腸の組織が5−FUによる障害に最も感受性であった(表12)。しかしながら、5−FU注射の直前かまたは直前および直後にPHAが投与されたときは、このレクチンは有意の組織保護剤効果、特に空腸に対し保護剤効果を及ぼすことができた。5−FU投与の3日前に動物にPHAを前投与したときも、小腸全体に対し有意の保護効果を示した(表12)。5−FU投与直前(処置3)かまたは5−FU投与直前および直後(処置4)のPHA投与は最良の組織保護効果を示した。この結果は投与されたPHAの投与量が成長を刺激し、小腸における生細胞を修復しそして5−FUの細胞毒性効果に対する保護を与えることができることを示唆する。7日後に、動物から血液を集め、重要な分子成分や細胞成分の両者を分析した。その結果は表13に示してある。ラクトアルブミン含有食餌を与えたラットに5−FUを投与した後、予想された細胞毒性が白血球の数と血小板の両方に観察された。どの処理も、赤血球カウント、ヘモグロビンおよびヘマトクリット含量、平均球容積またはヘモグロビン濃度に、未処理の対照と比べて有意の影響を持たなかった。5−FU投与直前のPHAの投与(処理3)はラクトアルブミンのみの処理(処理2)と比べると測定されたパラメータのどれに対してもほとんど影響を与えなかった。投与直前および直後のPHA投与(処理4)ではラクトアルブミン対照と比べ生産された白血球の数は増加した。上の結果は細胞毒性薬物に関してレクチンの経口投与を行う相対的タイミングがその薬物の血液学的毒性に影響しうることを示唆する。実施例85−FUによる障害から胃腸管を保護するPHA前投与の投与量範囲の確認3グループのラット(各グループ5頭)に標準食餌(表1)を与えそして200、100および50mg/kg/日のいずれかのPHAを3日間毎日チューブで投与した。各ラットの食物摂取を毎日記録した。対照ラット3グループ(各グループ5ラット)の第2のセットに標準食餌を与えそして1mlの食塩水を3日間毎日チューブで投与した。対照グループの各動物をPHA投与グループの動物と対にして投与した。第4日目の朝に、各動物に150mg/kg体重の5−FUを注射し、ついで標準食餌を6日間フィードした。2頭のラットには9日間随意に標準食餌を与えた。第9日目にラットを殺し、解剖した。液体窒素中で凍結した後、湿組織重量を記録した。5−FU注射前に200mg/kg/日のPHAを前投与することにより、未注射処理および対で行った対照に比べ、有意の保護効果が空腸に観察された(表14)。PHAの投与量を100かまたは50mg/kg/日に減少してもなお、未注射処理および対の対照処理に比べ有意の空腸組織保護が観察された。回腸組織については、未注射の対照に比べて、PHAは試験した投与量ではこのような強い組織保護効果を及ぼすようには見えなかった。しかしながら、すべての場合に、PHAを前投与した動物は対応する対投与の対照よりもより大きな回腸組織を持っていた。上の例は化学療法が動物の成長および生存性をひどく弱めうるものであることを証明する。食餌の操作、および特に細胞毒性薬物投与の前または後のレクチン添加は、化学療法に対する保護を与えることができる。特に、この保護は胃腸組織の生存性および成長に関している。細胞毒性薬物投与後の胃腸組織の保護は200mg/kg/日から50mg/kg/日までのレクチン投与量で見られた。実施例9経口的に摂取されたPHAが放射線の致死量からマウスを保護する能力、そして特に消化管に対するその組織保護効果が研究された。各グループが12頭のアルビノ雄マウスから成る8グループにそれぞれ6.75Gyの放射線(0.3Gy/分)で照射した。各グループのマウスを30日間正確な食餌プログラムで飼育した(表15)。30日後に生存していたマウスの数およびその平均体重を記録した。図5は30日後の動物生存に対する食餌の効果を示す。放射線を受けていない対照処理6、7および8の動物は生存に対する標準市販食餌、ラクトアルブミン食餌およびインゲンマメ食餌投与の影響を示さなかった。死亡は観察されなかった。逆に、照射後に標準市販食餌、ラクトアルブミン食餌およびPHA食餌を投与された放射線処理グループ1、2および3の動物は有意の死亡率(処理3は飢餓期間を含む)を示した。処理1〜3では全部で2頭しか放射線処理後に生存できなかった。動物が照射直前にPHA含有食餌をフィードされた場合(処理4および5)は動物生存の有意の増加が観察された。生存動物の数は照射直前に動物がPHA食餌で飼育された時間の長さと密接に相関していた。30日後に対照処理6〜8の動物の体重は30〜32gであった(表16)。処理1〜3の動物は高い死亡率を示した。しかしながら、処理グループ4および5の動物は照射前にPHA含有食餌を与えられた時間と相関する体重増加を示した。処理グループ5(照射前PHA含有食餌で3日間飼育)では、平均体重は対照処理のそれと類似であった。研究した投与量では、食餌へのPHAの投与は悪影響を示さなかった。レクチンが照射前に投与された場合にはPHAの有意の保護効果が観察された。動物の照射後に、各処理(表17)について、小腸、脾臓および睾丸の平均湿重を測定した。処理グループ7に対する平均重量は測定しなかった。これらの結果は睾丸組織が照射の影響に最も感受性が高かったことを示す。照射前または後のPHA投与は睾丸の成長に対しあまり効果を示さなかった。処理1〜3は照射後の生存率が低いことを示す。処理4および5の結果は、動物が照射前にPHA含有食餌で飼育された時間と相関する小腸重量の容量依存性増加を示唆する。処理4および5の脾臓組織の平均重量は対照のそれと同様であった。この例は照射が動物の生育力をひどく弱め、そして照射が生育力を弱める程度を緩和させるため食餌操作を使用することができることを証明する。照射の前の飢餓は照射効果に対し保護を与えないだけでなく、それは実際は有害である。食餌のPHAは測定したパラメータ類(グループ6と比較したグループ7および8のデータ)に対し有害な効果を持たず、そして研究したものの中でも睾丸組織は体重減少でみた照射による障害に最も感受性が高かった。記述した例では、PHAの前投与は照射障害に対する保護を与え、その程度はPHA投与の時間に依存するようであった。参考文献アーチムンド(Archimund,E.)およびトーマス(Thomas,X.)(1994)、急性骨髄性白血病の治療における連続注入による細胞毒性薬物の投与、Journal 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薬剤が0.3gから0.1μg/kg体重/日までの濃度でレクチンを与えるものである、請求項1〜3いずれか1項に記載のレクチンの使用。 レクチンがインゲンマメ、大豆、タチナタマメ、小麦の麦芽、ミヤコグサの種(lotus seed)、タマネギ、ヒラマメ、トマト、馬鈴薯、またはこれらの二つ以上の組み合わせ由来のものである、請求項1〜4いずれか1項に記載のレクチンの使用。 薬剤が、化学療法および/または放射線療法の前に、または当該療法の前および期間中に投与される、請求項1〜5いずれか1項に記載のレクチンの使用。