タイトル: | 特許公報(B2)_粉末油脂組成物 |
出願番号: | 1998090617 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | C11B 15/00,A23D 9/007,A23D 9/06,A61K 9/16,A61K 9/48,A61K 47/42,A23L 1/39 |
中村 哲也 鈴木 寿嗣 JP 3930140 特許公報(B2) 20070316 1998090617 19980320 粉末油脂組成物 長谷川香料株式会社 000214537 中村 哲也 鈴木 寿嗣 20070613 C11B 15/00 20060101AFI20070524BHJP A23D 9/007 20060101ALI20070524BHJP A23D 9/06 20060101ALI20070524BHJP A61K 9/16 20060101ALI20070524BHJP A61K 9/48 20060101ALI20070524BHJP A61K 47/42 20060101ALI20070524BHJP A23L 1/39 20060101ALN20070524BHJP JPC11B15/00A23D9/00 514A23D9/06A61K9/16A61K9/48A61K47/42A23L1/39 C11B 15/00 A23D 9/007 A23D 9/06 A61K 9/16 A61K 9/48 A61K 47/42 A23L 1/39 JST7580(JDream2) JSTPlus(JDream2) Science Direct 特開平08−047378(JP,A) 2 1999269483 19991005 8 20020813 近藤 政克 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、各種の飲食品、化粧品、医薬品等に利用することができ、保存安定性、粉体流動性に優れ、特に、水に溶解した際には速やかに油脂成分を放出して濁りを生じない粉末油脂組成物に関する。更に詳しくは、油脂類の放出速度が調整されているので、例えば、野菜スープやインスタントラーメンスープ等の濁りのないのが特徴であるスープ類に用いた場合、香味油がスープ表面に瞬時に又は徐々に放出され、しかも、スープに濁りが生じないので商品価値を減ずることがない、油脂被覆皮膜が硬度調整された新規な粉末油脂組成物に関する。【0002】【従来の技術】従来、各種の飲食品、化粧品、医薬品等に利用される粉末油脂類の製法としては、例えば、油脂類をゼラチンのような蛋白質溶液、デキストリンのような加工澱粉溶液あるいはアラビアガムのような天然ガムなどの賦形剤で乳化し、熱風の流れる乾燥室中で圧力または遠心力を利用して液滴を噴霧することによって微粒化し、短時間に水分を蒸発させ乾燥粉末化する噴霧乾燥法などが用いられている。【0003】しかしながら噴霧乾燥法によって得られる粉末油脂類は、製造工程中に油脂類を比較的高温で乾燥しているため、油脂類の着色、酸化、劣化、変質等の恐れが多分にあり、得られる粉末の油脂類含有量はかなり制約を受ける。また、製造工程中に乳化処理を行っているため、得られた粉末油脂類を水に溶解した場合に濁りを生じ、透明度を要求される飲食品等への利用は制限されるなどの欠点があった。【0004】上記の欠点を解決するため、種々の提案がなされている。例えば、DE18以下の澱粉加水分解物の粘度0〜800cP(30℃)の水溶液を、内圧3〜6kg/cm2 (温度140〜170℃)の条件下にドラムドライヤーで乾燥粉末化し、得られる粉末を粉末化基剤として、油脂類と混合することを特徴とする粉状含油組成物の製造方法(特公昭60−12399号公報参照)、DE18以下の澱粉加水分解物および該澱粉加水分解物の10〜40重量%の香味油脂を混合して、得られた香味油脂を吸着した澱粉加水分解物の0.5〜5重量%のプルランを水溶液として噴霧しながら、流動層造粒することを特徴とする粉末香味料の製造法(特開平8−47378号公報参照)及び油脂、油脂包含用基材およびポリオールからなる油脂含有組成物で、その水分含量が15重量%以下であり、粒子径が最大10mm以下で、かつ平均粒子径が5mm以下、安息角が70°以下であることを特徴とする粒状油脂(特開平1−27430号公報)などが提案されている。【0005】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、特公昭60−12399号公報記載の製造法で得られる粉末油脂類は、水に溶解した際に、完全に透明に溶解せず、また粉体の流動性も、特に油脂類含有率が高い場合には基剤粒子表面がべとついて流動性が悪くなるという欠点があった。【0006】また、特開平8−47378号公報記載の製造法で得られる粉末油脂類は、粉体流動性の点で改善は見られるものの、透明スープへの適用については考慮されたものではなく、また、特開平1−27430号公報記載の製造方法で得られる粒状油脂はスープは乳化白濁はしないものの、油脂類の表面は被覆されていないため、保存安定性に難点があった。【0007】本発明の目的は、各種の飲食品、化粧品、医薬品等に利用できる保存安定性、粉体流動性に優れ、特に、水に溶解した際には速やかに油脂成分を放出して濁りを生じない粉末油脂組成物を提供するにある。【0008】【課題を解決するための手段】本発明者らは上記欠点を有する従来型の粉末油脂について、その欠点を解決すべく鋭意研究を行った結果、油脂類を粉末化基材と混合した油脂含有粉末に、ゼラチンに多価アルコール、糖、寒天、グルコマンナン、カラギーナンの群から選ばれる皮膜硬度調整剤を配合した被覆剤を噴霧して該油脂含有粉末を被覆することにより、前記課題が解決され、且つ、皮膜の硬度を調整することによって、例えば、香味油がスープ表面に瞬時に又は徐々に放出されるように調整できることも見出し、本発明を完成するに至った。【0009】なお、「皮膜硬度調整剤」とは、油脂含有粉末を被覆する皮膜の硬度を調整する為に配合する物質を指す用語とする。【0010】すなわち、本発明は、粉末又は顆粒状の粉末化基材40〜95部に、油脂類5〜60部を混合して油脂含有粉末とした後、ゼラチンと皮膜硬度調整剤の配合比が1:20〜50:1の被覆剤水溶液を噴霧して該油脂含有粉末を被覆して得られる粉末油脂組成物である。【0011】【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に述べる。【0012】本発明において使用しうる粉末化基材は、澱粉誘導体、アラビアガム及び大豆多糖類の群から選ばれる1種又は2種以上である。澱粉誘導体の1例として、例えば、澱粉加水分解物を挙げることができるが、これは、サツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、キャッサバ、コムギ、コメ等の各種の澱粉の加水分解により得られるものであり、通常、デキストリンと称せられるもののうち粉末状のもので、市場で容易に入手でき、例えば、パインフロー(松谷化学工業株式会社製)、オイルキュー(日澱化学株式会社製)等を挙げることができる。【0013】また、澱粉誘導体の他の例としてエステル化化工澱粉を挙げることができるが、例えば、サクシニルコハク酸エステル化澱粉である、カプシュール、ピュリティーガムBE(ともに日本エヌエスシー社製)を好ましく例示することができる。【0014】また、本発明で混合され粉末化基剤に吸着保持される油脂類は従来より食品、化粧品、医薬品等で用いられている液体乃至固体状の油脂類が利用でき、具体的には、例えば、大豆油、ゴマ油、ピーナッツ油、コーン油、菜種油、ヤシ油、パーム油などの植物油脂類及びそれらの硬化油;牛脂、豚脂、魚油などの動物油脂類及びそれらの硬化油;バター、マーガリン、ショートニングなどの加工油脂類;ビタミンE、DHA、EPA、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、月見草油、ボラージ油、レシチン、オクタコサノール、γ−オリザノールなどの機能性油脂類;精油、香味油、オレオレジン、天然香料、合成香料およびそれらの2種以上の調合物などの油溶性香料類などが挙げられる。これらを1種または2種以上の混合物として使用することができる。【0015】上記の油脂類には、通常用いられている抗酸化剤、例えば、ビタミンE、茶抽出物、生コーヒー豆抽出物、クロロゲン酸、香辛料抽出物、カフェ酸、ローズマリー抽出物、ビタミンCパルミテート、ルチン、ケルセチン、ヤマモモ抽出物などを適宜配合することにより、これら油脂類の劣化を防止することができる。【0016】前記油脂類を粉末化基材に吸着保持する方法は単に、粉末化基材と油脂類とを混合するのみで足り、極めて容易に調製することができる。油脂類が液体の場合はそのまま、また、固体状の場合はあらかじめ油脂類を加熱溶解後に粉末化基材に添加し、または油脂類に粉末化基材を添加して実施できる。【0017】なお、粉末化基材に、香味増強を目的としてあらかじめ、酸味料、甘味料、調味料、粉末香料等の添加物を添加混合した後、油脂類と混合をしてもなんら差し支えはない。【0018】混合機としては公知の、例えば、リボンミキサー、ナウタミキサー、バーチカルグラニュレーター、ドラムミキサー、高速攪拌混合機、パポーズミキサー、万能混合機、ケーキミキサー、シュギ式連続造粒機などが使用でき、混合温度は、約10〜約60℃、好ましくは約20〜約50℃で、約1分〜約2時間、好ましくは約5分〜約1時間混合することにより容易に目的とする油脂含有粉末が得られる。【0019】本発明で油脂含有粉末の被覆剤として皮膜硬度調整剤とともに用いられるゼラチンは、市場で入手できる食品用のものを用いればよいが、好ましくは、ゼリ強度50ブルーム〜350ブルーム、より好ましくは、100ブルーム〜300ブルームのものを用いればよい。【0020】また、皮膜硬度調整剤は、多価アルコール、糖、寒天、グルコマンナン、カラギーナンの群から選ばれる1種又は2種以上である。【0021】多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、エリスリトール及びその他の糖アルコールを挙げることができるが、好ましくはグリセリン、ソルビトールを挙げることができる。【0022】また、糖としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類から選んで用いれば良く、好ましくは砂糖、グルコース、フラクトース、より好ましくは砂糖を挙げることができる。【0023】ゼラチンに皮膜硬度調整剤を配合して得られる被覆剤は、本発明においては重要な要素であり、ゼラチンと皮膜硬度調整剤の配合比は1:20〜50:1、より好ましくは、1:10〜30:1である。この配合比率は用途及び目的に応じて選択する必要があり、油脂成分が瞬時に放出されるような皮膜硬度にするには、例えば、ゼラチンにグリセリンを1:2〜1:10の範囲内で配合すればよい。この範囲外では皮膜が形成されないか、瞬時の放出が不満足になる場合があり好ましくない。【0024】また、保存安定性を重視する場合には、より高硬度の皮膜にする必要があり、この場合には、例えば、ゼラチンに寒天を1:0.1〜1:1の範囲内で配合すればよい。この範囲外では皮膜が硬くなりすぎ、溶解が不十分になったり、油脂成分が徐々に放出されるような皮膜硬度にするには、好ましくない場合がある。【0025】上記のように調整した被覆剤は0.5〜80%の水溶液にして、例えば、流動層造粒機中で油脂含有粉末を流動させながら噴霧すればよい。流動層造粒機の条件としては、例えば、吸気温度60〜90℃、被覆剤噴霧空気圧1.0〜2.0Kg/cm2 、被覆剤の使用量1〜20%(基剤に対して)で造粒することにより、平均粒径50〜2000ミクロン、粒度100メッシュパス20%以下、ゆるめ嵩密度0.2〜0.8g/cm3 、圧縮度5〜50%、安息角20〜70°の粉末油脂組成物が得られる。なお、上記の流動層造粒機に代えて、撹拌造粒機、例えば、奈良ミキサーグラニュレーター(奈良機械社製)を用いても同様の粉末油脂組成物が得られる。【0026】次に、本発明の粉末油脂組成物の調製法の好ましい一実施態様を示せば、例えば、澱粉加水分解物200gに、油脂類150gをケーキミキサーにて約30〜40℃で、約5〜30分混合して油脂含有粉末を得る。得られた油脂含有粉末を流動層造粒機に移し、ゼラチンの5%水溶液とグリセリンを4:1で混合した被覆剤水溶液を油脂含有粉末を流動させながら、上記のような条件下で造粒することにより、保存安定性、粉体流動性に優れ、特に、水に溶解した際には速やかに油脂成分を放出して濁りを生じない粉末油脂組成物を得ることができる。【0027】上述のようにして得られる粉末油脂組成物は、例えば、飲料、粉末飲料、デザート、チューインガム、錠菓、スナック類、水産加工食品、畜肉加工食品、レトルト食品などにも利用することができるが、ラーメンスープや野菜スープなどの濁りのないスープが好まれるスープ類に利用することが最適である。【0028】【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。【0029】実施例1粉末化基材としてパインフロー(松谷化学工業株式会社製澱粉加水分解物)250kgを用い、ラード200kgを加えて万能混合機内で10分間、温度40℃で混合し、油脂含有粉末を得た。得られた油脂含有粉末200kgをシュギ式連続造粒機(パウレック社製)に移した後、ゼリー強度300ブルームのゼラチンCLV(新田ゼラチン社製)10kgを水90kgに溶解したゼラチン水溶液50kgとグリセリン20kgを混合して調整した被覆剤水溶液を3.51/分の噴霧量で5分間、60℃の温風下で流動している油脂含有粉末に噴霧して、本発明品198kgを得た(本発明品1)。【0030】実施例2粉末化基材としてカプシュール(日本エヌエスシー社製)500gを用い、肉野菜炒め香味油(長谷川香料社製)80gを加えて万能混合機内で30分間、温度40℃で混合し、油脂含有粉末を得た。得られた油脂含有粉末200gを流動層造粒機(ユニグラット社製)に移した後、ゼリー強度100ブルームのゼラチンINA−S(新田ゼラチン社製)20gを水80gに溶解したゼラチン水溶液60gと砂糖40gを混合溶解して調整した被覆剤水溶液を8ml/分の噴霧量で10分間、60℃の温風下で流動している油脂含有粉末に噴霧して、本発明品203gを得た(本発明品2)。【0031】実施例3粉末化基材としてアラビアガム500gを用い、ネギ着香油(長谷川香料社製)100gを加えて万能混合機内で30分間、温度40℃で混合し、油脂含有粉末を得た。得られた油脂含有粉末200gを流動層造粒機(ユニグラット社製)に移した後、ゼリー強度200ブルームのゼラチンMJ(新田ゼラチン社製)5gを水95gに溶解したゼラチン水溶液100gと寒天1gを混合溶解して調整した被覆剤水溶液を10ml/分の噴霧量で10分間、60℃の温風下で流動している油脂含有粉末に噴霧して、本発明品188gを得た(本発明品3)。【0032】実施例4粉末化基材として大豆多糖類600gを用い、ネギ着香油(長谷川香料社製)100gを加えて万能混合機内で30分間、温度40℃で混合し、油脂含有粉末を得た。得られた油脂含有粉末200gを流動層造粒機(ユニグラット社製)に移した後、ゼリー強度60ブルームのゼラチンYK(野洲化学工業社製)5gを水95gに溶解したゼラチン水溶液80gとグルコマンナン0.5gを混合溶解して調整した被覆剤水溶液を15ml/分の噴霧量で5分間、60℃の温風下で流動している油脂含有粉末に噴霧して、本発明品187gを得た(本発明品4)。【0033】実施例5粉末化基材としてパインフロー300gを用い、ネギ着香油(長谷川香料社製)100gを加えて万能混合機内で30分間、温度40℃で混合し、油脂含有粉末を得た。得られた油脂含有粉末200gを流動層造粒機(ユニグラット社製)に移した後、ゼリー強度300ブルームのゼラチン21(新田ゼラチン社製)10gを水90gに溶解したゼラチン水溶液70gとカラギーナン0.3gを混合溶解して調整した被覆剤水溶液を13ml/分の噴霧量で5分間、60℃の温風下で流動している油脂含有粉末に噴霧して、本発明品190gを得た(本発明品5)。【0034】比較例1〜5実施例1〜5で調製した、被覆剤で被覆する前の油脂含有粉末をそれぞれ比較例とした。比較例1:パインフローにラードを吸着させたもの(比較品1)比較例2:カプシュールに肉野菜炒め香味油を吸着させたもの(比較品2)比較例3:アラビアガムにネギ着香油を吸着させたもの(比較品3)比較例4:大豆多糖類にネギ着香油を吸着させたもの(比較品4)比較例5:パインフローにネギ着香油を吸着させたもの(比較品5)【0035】上記実施例及び比較例の状態比較本発明品及び比較品の保存安定性試験、粉体流動性試験及び水に溶解時の油脂放出状態観察を下記のようにして行った。【0036】(保存安定性試験)幅20cmの低密度ポリエチレン袋に試料50gを入れ、ヒートシールをして5℃、50℃でそれぞれ4週間、遮光下で保存する。その後、温水に溶解して官能評価をするとともに、過酸化物価(POV)を測定した。【0037】(粉体流動性試験)得られた粉末の圧縮度を測定し、流動性の指標とした。圧縮度の数値が小さいほど流動性が良いことを示す。圧縮度の測定方法は、直径50mm、容積100ccの容器に軽く充填した際の重量から「ゆるめ比容(A)」を求め、次に、その容器の上に同径のわくをはめて粉末を追加しタッピング装置にかけ、落差18mmで180回タッピングを行う。わくをはずして粉末をすり切って計量した重量から「かため比容(B)」を求める。「圧縮度(C)」は以下の式で表される。C=(A−B)/A×100 (%)【0038】(油脂放出状態観察)試料1gを200mlビーカーに入れ、80℃の温水を100ml加えて完全に試料が溶解する時間を測定した。【0039】上記の各試験結果を下記表1に示した。【0040】官能評価方法粉末を温水に溶解した時に放出される油脂類の香気の変化を良く訓練されたパネラーが下記5段階で判定した。5 油脂の劣化変敗臭が全くなく良好4 油脂の劣化変敗臭がごく僅かに感じられるが良好3 油脂の劣化変敗臭がやや感じられる2 油脂の劣化変敗臭がやや強く感じられる1 油脂の劣化変敗臭が強く感じられ不良【0041】表1から、本発明品は比較品に比べて全ての試験において優れていることが分かる。特に、油脂放出状態の観察試験においては、被覆剤の皮膜硬度の調整効果が明確に確認でき、本発明の効果が認められた。【0042】【発明の効果】本発明によれば、保存安定性、粉体流動性に優れ、水に溶解した際には速やかに油脂成分を放出して濁りを生じないので、特に、スープ類への利用に適し、また、各種の飲食品、化粧品、医薬品等にも利用することができる粉末油脂組成物を提供することができる。 粉末又は顆粒状の粉末化基材40〜95部に、油脂類5〜60部を混合して油脂含有粉末とした後、ゼラチンと多価アルコールおよび/または単糖、二糖、オリゴ糖から選ばれる糖からなる皮膜硬度調整剤の配合比が1:20〜50:1の被覆剤水溶液を噴霧して該油脂含有粉末を被覆してなる粉末油脂組成物。 粉末化基材が、澱粉誘導体、アラビアガム及び大豆多糖類の群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1記載の粉末油脂組成物。