タイトル: | 特許公報(B2)_フェノール酸化酵素、過酸化水素源及び増強剤の使用を含む漂白方法 |
出願番号: | 1996513600 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,D06L3/02,C12N9/02,C12N9/08,C12S11/00,D06P5/00 |
ペデルセン,アンデルス ヒェルホルト キエラルフ,イェスペル バレンテイン JP 3679123 特許公報(B2) 20050520 1996513600 19951018 フェノール酸化酵素、過酸化水素源及び増強剤の使用を含む漂白方法 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 石田 敬 鶴田 準一 福本 積 日野 あけみ 中村 和広 渡邉 陽一 西山 雅也 樋口 外治 ペデルセン,アンデルス ヒェルホルト キエラルフ,イェスペル バレンテイン DK 1216/94 19941020 DK 803/95 19950707 20050803 7 D06L3/02 C12N9/02 C12N9/08 C12S11/00 D06P5/00 JP D06L3/02 C12N9/02 C12N9/08 C12S11/00 D06P5/00 121 7 D06L 3/02 C12N 9/02 D06P 5/00 国際公開第92/018683(WO,A1) 国際公開第94/012621(WO,A1) 13 DK1995000418 19951018 WO1996012846 19960502 1998507495 19980721 24 20021018 深草 亜子 発明の分野本発明は染色された布、特にセルロース布、たとえばデニムの表面の色密度において漂白された外観をもたらす方法に関する。技術背景デニム布またはジーンズにおける漂白された軽石などで洗った外観をもたらす、もっとも普通の方法は、前記布から作られたデニムまたはジーンズを軽石の存在下に洗浄することにより所望の局所的な布の色淡色化をもたらすものである。次いで漂白工程が続き、そこで布は60℃,pH11〜12で20分間まで次亜塩素酸ナトリウムで処理され、中和段階及びすすぎが続く。亜塩素酸塩自体が望ましくないという理由及び中和が実質的に廃物処理及び汚染問題をもたらす大量の塩を発生させるという理由の両方で次亜塩素酸塩を用いることは望ましくない。漂白酵素たとえばペルオキシダーゼと共に過酸化水素またはオキシダーゼと共に酸素が、単独でまたはフェノール、たとえばp−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロルフェノール、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、バニリンもしくはp−ヒドロキシ安息香酸と共にのいずれかで染色された織物の漂白(WO 92/18683号参照)のために提案された。その開示された方法は本発明の例1から分るように効果的ではない。したがって、いまだに染色された布における漂白された外観をもたらすためのニーズがある。多くの建染染料、特にインジゴは水に溶解せず、繊維表面上で非常に密集した構造を有し、酵素がそれらを攻撃するのを困難にさせるので、解決されるべき問題は容易でない。発明の概要驚くべきことに、染色された布の色密度において漂白された外観をもたらす非常に効率の良い方法を創造することが可能であることが見い出された。その方法は水性媒体中で染色された布をフェノール酸化酵素系及び下記式の増強剤と接触させることを含む。式:式中、式Xは(−O−)または(−S−)を表わし、置換基R1〜R9は同一または異なっていて、独立に、次の基、すなわち、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル、アリール−C1〜C5−アルキル基のいずれかを表わし、前記カルバモイル、スルファモイル及びアミノ基はさらに置換されていないか、または置換基R10で1回もしくは2回置換されており、前記フェニル基はさらに置換されていないか、または1もしくはそれよりも多い置換基R10で置換されており、前記C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル及びアリール−C1〜C5−アルキル基は飽和または不飽和、有枝または非有枝であって、さらに置換されていないか、または1もしくはそれよりも多い置換基R10で置換されており、前記置換基R10は次の基、すなわち、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、アミノアルキル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピロリジン−1−イル、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシ基のいずれかを表わし、前記カルバモイル、スルファモイル及びアミノ基はさらに置換されていないか、または1回もしくは2回、ヒドロキシ、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシ基で置換されており、前記フェニル基はさらに次の基:すなわち、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、並びにスルファモイル基の1またはそれよりも多い基で置換されていてもよく、前記C1〜C5−アルキル及びC1〜C5−アルコキシ基はさらに飽和または不飽和、有枝または非有枝であって、さらに次の基:すなわち、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこのエステル及び塩並びにスルファモイルのいずれかで1回または2回置換されていてもよいか、または、前記一般式において置換基R1〜R9の2つがいっしょになって基−B−を形成してもよく、Bは次の基:(−CHR10−N=N−),(−CH=CH−)n,(−CH=N−)nまたは(−N=CR10−NR11−)のいずれかを表わし、その基においてnは1〜3の整数を表わし、R10は上に定義された置換基であってR11はR10と同じである。発明の詳細な説明染色された布本発明の工程は、セルロース含有布、たとえば綿、ビスコース、レーヨン、ラミー、麻、テンセル(Tencel、商標)またはそれらの混合物、またはこれらの繊維の任意の混合物またはこれらの任意の繊維と合成繊維との混合物、たとえば綿とスパンデックスとの混合物(伸縮性デニム)にもっとも便利に適用できる。特に布はデニムである。本発明の工程を他の天然材料、たとえば絹にも適用し得る。布を建染染料、たとえばインジゴまたはインジゴ関連染料、たとえばチオインジゴで染めてもよい。本発明の工程のもっとも好ましい態様では、それらから製造された布類品目を含む、インジゴ染めデニムである。フェノール酸化酵素系用語「フェノール酸化酵素系」によって、過酸化水素または分子状酸素を用いることによって、酵素がフェノール基を含有している有機化合物を酸化できる系を意味する。上記酵素の例はペルオキシダーゼ及びオキシダーゼである。フェノール酸化酵素系が過酸化水素源を必要とするなら、その源は過酸化水素または過酸化水素の現場製造のための過酸化水素前駆体、たとえば過炭酸もしくは過ホウ酸、または過酸化水素発生酵素系、たとえばオキシダーゼ及びオキシダーゼのための基質、またはアミノ酸オキシダーゼ及び適当なアミノ酸、または過オキシカルボン酸もしくはそれらの塩である。過酸化水素を工程の始めまたは間に、0.001〜25mM H2O2に相当する濃度で加えることができる。フェノール酸化酵素系が分子状酸素を必要とするなら、環境からの分子状酸素が通常十分な量で存在するだろう。フェノール酸化酵素系の酵素はペルオキシダーゼ活性を示す酵素またはラッカーゼまたは下記のようなラッカーゼ関連酵素である。本発明によると、染色された布の表面の色密度における局所的な変化が起こる水性媒体中のフェノール酸化酵素の濃度は、デニム1g当り酵素タンパク質0.001〜10000μg、好ましくはデニム1g当り酵素タンパク質0.1〜1000μg、より好ましくはデニム1g当り酵素タンパク質1〜100μgであり得る。ペルオキシダーゼ及びペルオキシダーゼ活性を有する化合物ペルオキシダーゼ活性を有する化合物は酵素分類(EC 1.11.1.7)に包含される任意のペルオキシダーゼまたはペルオキシダーゼ活性を示す、それらに由来する任意の断片、またはそれらの合成もしくは半合成誘導体(たとえば、ポリフィリン環系またはミクロペルオキシダーゼ、たとえば米国特許第4,077,768号、欧州特許第537,381号、WO 91/05858号及びWO 92/16634号参照)であり得る。本発明の方法で用いられるペルオキシダーゼは好ましくは植物(たとえばセイヨウワサビ ペルオキシダーゼまたはダイズ ペルオキシダーゼ)または微生物、たとえば真菌または細菌により産生し得る。いくつかの好ましい真菌は、不完全菌類亜門、線菌綱に属する株、たとえばフザリウム属、フミコーラ属(Humicola)、トリコデルマ属(Tricoderma)、ミロセシウム属(Myrothecium)、バーティシリウム属、アースロミセス属(Arthromeces)、カルダリロミセス属(Caldariomyces)、ウロクラジウム属(Ulocladium)、エンベリシア属(Embellisia)、クラドスポリウム属、ドレシュレラ属(Dreschlera)、特にフザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum,DSM 2672)、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)、トリコデルマ レシー(Tricoderma resii)、ミロセシウム バールカナ(Myrothecium verrucana,IFO 6113)、バーティシルム アルボートルム(Verticillum alboatrum)、バーティシルム ダーリー(Verticillum dahlie)、アースロミセス ラモス(Arthromyces ramosus,FERM P-7754)、カルダリオミセス フマゴ(Caldariomyces fumago)、ウロクラジウム チャータルム(Ulocladium chartarum)、エンベリシア アリ(Embellisia alli)またはドレシュレラ ハロデス(Dreschlera halodes)を含む。他の好ましい真菌は担子菌類亜門、担子菌綱に属する株、たとえばコプリヌス属(Coprinus)、ファネロカエテ属(Phanerochaete)、コリオルス属(Coriolus)またはトラメテス属(Trametes)、特に、コプリヌス シネレウス エフ.ミクロスポルス(Coprinus cinereus f.microsporus,IFO 8371)、コプリヌス マクロリツス(Coprinus macrorhizus)、ファネロカエテ クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium、たとえばNA-12)またはトラメテス属(以前はポリポラス属と呼ばれていた)、たとえば、トラメテス バーシカラー(T.versicolor、たとえばPR4 28−A)を含む。さらに好ましい真菌は接合菌類亜門、マイコラセアエ綱(Mycoraceae)に属する株、たとえばクモノスカビ属またはケカビ属、特にケカビ属ヒエマリス(Mucor hiemalis)を含む。いくつかの好ましい細菌は放線菌目の株、たとえばストレプトミセス スフェロイデス(Streptomyces spheroides,ATTC 23965)、ストレプトミセス サーモビオラセウス(Streptomyces thermoviolaceus,IFO 12382)またはストレプトバーチシルム バーチシリウム亜種バーチシリウム(Streptoverticillum verticillium ssp.verticillium)を含む。他の好ましい細菌は、バシラス プミルス(Bacillus pumilus,ATCC 12905)、バシラス ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、ロードバクター スファエロイデス(Rhodobacter apharoides)、ロードモナス パルストリ(Rhodomonas palustri)、乳連鎖状球菌、シュードモナス プロキニア(Pseudomonas purrocinia,ATCC 15958)またはシュードモナス フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens,NRRL B-11)を含む。さらに好ましい細菌はミクソコッカス属(Myxococcus)に属する株、たとえばミクソコッカス ビレセンス(M.virescens)を含む。ペルオキシダーゼは前記ペルオキシダーゼをコードするDNA並びにペルオキシダーゼをコードするDNAの発現を可能にする因子をコードするDNA配列を担持する組換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞を培地中でペルオキシダーゼの発現を可能にする条件下で培養し、培養からペルオキシダーゼを回収することを含む方法により産生し得るものでよい。特に組換えで産生されたペルオキシダーゼはコプリヌス種からのペルオキシダーゼ、特にWO 92/16634号に従ってコプリヌス マクロリツス、もしくはコプリヌス シネレウスまたはそれらの変異体、たとえばWO 94/12621号に記載された変異体である。この発明の文脈では化合物を活性化させるペルオキシダーゼは、シトクロム、ヘモグロビンまたはペルオキシダーゼ酵素からのペルオキシダーゼ活性断片、またはそれらの合成もしくは半合成誘導体、たとえばポルフィン鉄、ポルフィリン鉄及びフタロシアニン鉄及びそれらの誘導体を含む。ペルオキシダーゼ活性の測定:1ペルオキシダーゼ単位(PODU)は次の分析条件に従って1分当り1μモルの過酸化水素の変換を触媒する酵素の量である。0.88mMの過酸化水素、1.67mMの2,2′−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホネート)、0.1Mリン酸塩緩衝液pH7.0を30℃でインキュベートし、その後418nmで測光する。ラッカーゼ及びラッカーゼ関連酵素この発明の文脈では、ラッカーゼ及びラッカーゼ関連酵素は酵素分類(EC 1.10.3.2)に含まれる任意のラッカーゼ、酵素分類(EC 1.10.3.1)に含まれる任意のカテコールオキシダーゼ酵素、酵素分類(EC 1.3.3.5)に含まれる任意のビリルビンオキシダーゼまたは酵素分類(EC 1.14.99.1)に含まれる任意のモノオキシゲナーゼを意図する。ラッカーゼ酵素は微生物源及び植物源から既知である。微生物のラッカーゼ酵素は細菌または真菌(糸状菌及び酵母を含む)からのものでよく、適当な例はアスペルギルス属、アカパンカビ属、たとえば、アカパンカビ クラッサ(N.Crassa)、ポドスポラ属(Podospora)、ボトリチス属(Botrytis)、コリビア属(Collybia)、ホメス属(Fomes)、レンチヌス(Lentinus)、プリューロツス属(Pleurotus)、トラメテス属(以前はポリポラス属と呼んだ)、たとえば、トラメテス ビロサ(T.villosa)及びトラメテス バーシカラー、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、たとえば、リゾクトニア ソラニ(R.solani)、コプリヌス属、たとえば、コプリヌス プリカチリス及びコプリヌス シネレウス、プサチレラ属(Psatyrella)、マイセリオフトラ属(Myceliophthora)、たとえばマイセリオフトラ サーモフィラ(M.thermophila)、シタリジウム属(Schytalidium)、フレビア属(Phlebia)、たとえばフレビア ラジタ(P.radita,WO 92/01046号)またはコリオルス属(Coriolus)、たとえばコリオルス ヒルスツス(C.hirsutus,JP 2-238885)の株から得られるラッカーゼを含む。ラッカーゼまたはラッカーゼ関連酵素はさらに前記ラッカーゼをコードするDNA配列並びにラッカーゼをコードするDNA配列の発現を可能にする因子をコードするDNA配列を担持する組換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞を、培地中でラッカーゼ酵素の発現を可能にする条件下で培養し、培養からラッカーゼを回収することを含む方法により産生し得るものでよい。ラッカーゼ活性の測定(LACU)ラッカーゼ活性は好気性条件下のシリンガアルダジンの酸化から測定する。産生されたすみれ色を530nmで測光する。分析条件は19μMのシリンガアルデヒド、23.2mM酢酸塩緩衝液、pH5.5,30℃、反応時間1分間である。1ラッカーゼ単位(LACU)はこれらの条件で1分間に1.0μモルのシリンガアルダジンの変換を触媒する酵素の量である。増強剤本発明で用いられる増強剤は次の式により記載される:すなわち:式Xは(−O−)または(−S−)を表わし、置換基R1〜R9は同一または異なっていて、独立して、次の水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル、アリール−C1〜C5−アルキル基のいずれかを表わし、前記カルバモイル、スルファモイル、及びアミノ基はさらに置換されていないか、または置換基R10で1回もしくは2回置換されており、前記フェニル基はさらに置換されていないか、または1もしくはそれより多い置換基R10で置換されており、前記C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル及びアリール−C1〜C5−アルキル基は飽和または不飽和、有枝または非有枝であって、さらに置換されていないか、または1もしくはそれより多い置換基R10で置換されており、前記置換基R10は次の、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、アミノアルキル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピロリジン−1−イル、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシ基のいずれかを表わし、前記カルバモイル、スルファモイル及びアミノ基はさらに置換されていないか、またはヒドロキシ、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシで1回もしくは2回置換されており、前記フェニルはさらに次のハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこのエステル及び塩、並びにスルファモイルの1またはそれよりも多い基で置換されていてもよく、前記C1〜C5−アルキル及びC1〜C5−アルコキシ基は飽和または不飽和、有枝または非有枝であって、さらに次の、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこのエステル及び塩並びにスルファモイル基のいずれかで1または2回置換されていてもよいか、または、前記一般式の置換基R1〜R9の2つがいっしょになって−B−基を形成し、前記Bは次の(−CHR10−N=N−),(−CH=CH−)n,(−CH=N−)nまたは(−N=CR10−NR11−)のいずれかの基を表わし、前記基においてnは1〜3の整数を表わし、R10は上に定義された置換基であり、R11はR10定義される。(上記の式が2またはそれよりも多いR10置換基を含むなら、これらのR10−置換基は同じであっても異なっていてもよいものと理解すべきである。)特定の態様では、増強剤は、10−メチルフェノチアジン、フェノチアジン−10−プロピオン酸、フェノチアジン−10−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミド塩、10−エチル−フェノチアジン−4−カルボン酸、10−エチルフェノチアジン、10−プロピルフェノチアジン、10−イソプロピルフェノチアジン、フェノチアジン−10−プロピオン酸メチル、10−フェニルフェノチアジン、10−アリルフェノチアジン、10−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル)フェノチアジン、10−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)フェノチアジン、2−メトキシ−10−メチル−フェノチアジン、1−メトキシ−10−メチルフェノチアジン、3−メトキシ−10−メチルフェノチアジン、3,10−ジメチルフェノチアジン、3,7,10−トリメチルフェノチアジン、10−(2−ヒドロキシエチル)フェノチアジン、10−(3−ヒドロキシプロピル)フェノチアジン、3−(2−ヒドロキシエチル)−10−メチルフェノチアジン、3−ヒドロキシメチル−10−メチルフェノチアジン、3,7−ジブロムフェノチアジン−10−プロピオン酸、フェノチアジン−10−プロピオンアミド、クロルプロマジン、2−クロル−10−メチルフェノチアジン、2−アセチル−10−メチルフェノチアジン、10−メチルフェノキサジン、10−エチルフェノキサジン、フェノキサジン−10−プロピオン酸、10−(2−ヒドロキシエチル)フェノキサジンまたは4−カルボキシフェノキサジン−10−プロピオン酸である。本発明の増強剤はデニム1g当り0.005〜1000μモル、好ましくはデニム1g当り0.05〜500μモル、さらに好ましくはデニム1g当り0.5〜100μモルの濃度で存在し得る。増強剤の遊離基の安定性いずれの理論に限定されるものではないが、増強剤が適切な水性媒体中で形成する遊離基の半減基とそれのフェノール酸化酵素系といっしょに染色された布の表面の色密度に漂白された外観をもたらす効率との間に明確な相関関係があること及びこの半減期はp−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロルフェノール、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、バニリン及びp−ヒドロキシ安息香酸(すなわち、WO 92/18683号に開示されている増強剤)からなる群から選択されたいずれの物質の半減期よりも著しく長いことが現在考えられている。したがって、この発明はさらに染色された布の表面の色密度における漂白された外観をもたらす方法に関し、その方法は水性媒体中で染色された布とフェノール酸化酵素系及び増強剤とを接触させる方法を含み、前記増強剤は水性媒体中で、同じ水性媒体中で試験された、p−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロルフェノール、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、バニリン及びp−ヒドロキシ安息香酸から選択された物質のいずれか一つの遊離基の半減期より少くとも10倍長い半減期の遊離基を生成することが可能であり、特に前記増強剤は、前記水性媒体中で試験された、p−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロルフェノール、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、バニリン及びp−ヒドロキシ安息香酸からなる群から選択されたいずれか1つの物質の遊離基の半減期の少くとも100倍である前記水性媒体中での半減期を有する遊離基を形成することが可能である。遊離基の半減期は、特に水性媒体のpH、温度及び緩衝液に依存するので、種々の増強剤の遊離基の半減期を比較した時、すべてのこれらの因子が同じであることが非常に重要である。工業的な用途本発明の方法は典型的には漂白された外観の布を製造する機械で用いられる。通常、本発明の方法は、すでに軽石などで洗った布に実施されるであろうが、その方法は前もって軽石などで洗う工程を受けなかった布にも適用し得る。もっとも一般的には、布を製造者の指示によって機械の容量にしたがって機械に加える。布は機械に水を導入する前に加えるか、または布を水を加えた後に加えてもよい。本発明のフェノール酸化酵素及び増強剤は布を加える前に水中に存在するか、または布を湿らせた後に加えてもよい。フェノール酸化酵素系は増強剤と同時に加えるか、または別々に加えてもよい。布を本発明のフェノール酸化酵素系に接触させた後で、布が完全にぬれるのを保証し、酵素系及び増強剤の作用を保証するのに十分な時間機械の中で布を撹拌すべきである。最適漂白条件は、酵素の最適安定性、酵素の最適活性、増強剤の遊離基の最適安定性及びその遊離基の最適反応性(酸化能力)並びに、緩衝系の選択(緩衝液の能力、緩衝液の毒性、緩衝液のコスト等)の間の妥協であるだろうこと(下記の例参照)を我々は見出した。本発明をさらに下記の例で説明するが、請求された発明の範囲をいかなるようにも限定するものではない。例1ラッカーゼ及び異った増強剤を用いるデニムの漂白デニムの漂白の試験手順を下記のように実施した。増強剤:増強剤をシグマ−アルドリッチ(Sigma Aldrich)、ジャンセン ヒミカ(Janssen Chimica)、コダック(Kodak)、東京カサイ有機薬品(Kasai Organic Chemicals)、第一純薬(Pure Chemical)株式会社またはベーリンガー マンハイム(Boehringer Mannheim)から入手した。フェノチアジン及びフェノキサジンのN−メチル誘導体はコーネル ボデア(Cornel Bodea)及びイオアン シルバーグ(Ioan Silberg)により「フェノチアジンの化学における最近の進歩(Recent Advances in the Chemistry of Phenothiazines)」(「Advances in heterocyclic chemistry」vol.9,1968、第321〜460頁)に、B.カーデイロ(B.Cardillo)及びG.カスナチ(G.Casnati)により「テトラヘドロン」vol.23,1967、第3771頁に記載されているように、ヨウ化メチルを用いるメチル化によって製造し得る。フェノチアジンプロピオン酸及びフェノキサジンプロピオン酸は「J.Org.Chem.」15 1950、第1125〜1130に記載されているように製造し得る。フェノチアジン及びフェノキサジンのヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル誘導体はG.カウキル(G.Cauzuil)により「Bulletin de la Society Chemique de France」1960年第1049頁に記載されたように製造し得る。酵素:トラメテス ビロサからのラッカーゼ(SP 504,ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)を用いた。手順:18mlの0.01M B&R(Britt & Robinson)緩衝液(pH4.6または8)を50ml円錐フラスコに加えた。棒磁石(4cm)及び軽石などで洗った円形片(直径3.5cm、約0.4g)1枚を、1mlの試験される増強剤の貯蔵液及び1mlの酵素と共にそのフラスコに加えデニム:液体(w/w)比を1:50にした。増強剤及び酵素の最終濃度は下記の表1〜2に示されている。フラスコを水浴中で磁気撹拌器上で2〜3時間インキュベートした(50℃及び約200rpm)。酵素による漂白後、デニムの小切れを蒸留水ですすぎ、空気乾燥させた。その後、それを漂白の程度について評価した。評価は、ミノルタChroma Meter CR200またはミノルタChroma Meter CR300を用いて視覚的に実施した。評価:ミノルタChroma Meter CR200またはCR300(ミノルタ会社から入手できる)を製造者の指示にしたがって、漂白の程度を評価するのに、並びに、色空間座標L* a* b*(CIELAB-system)における変化を用いるすべての変色を評価するのに用いた。L*は白/黒における変化を0〜100の目盛で示し、a*は緑(−a*)/赤(+a*)における変化を示し、b*は青(−b*)/黄(+b*)における変化を示す。L*の減少は黒色の増加(白色の減少)を意味し、L*の増加は白色の増加(黒色の減少)を意味し、a*の減少は、緑色の増加(赤色の減少)を意味し、a*の増加は赤色の増加(緑色の減少)を意味し、b*の減少は青色の増加(黄色の減少)を意味し、b*の増加は黄色の増加(青色の減少)を意味する。漂白された軽石などで洗ったデニムの小切れを処理していない軽石などで洗ったデニムの小切れと比較した。ミノルタChroma Meter CR200またはミノルタChroma Meter CR300をL* a* b*色空間(座標系)で操作した。用いられた光源はCIE光標準Cであった。各々の測定値は3測定値の平均であった。器具をミノルタ調整板(白)を用いて調整した。10枚の処理していないデニムの小切れを各2回測定し、座標L* a* b*の平均を計算し、参考として入力した。次に試料の座標を、座標L* a* b*の参考値からの各々の小切れの3測定値の平均の差(Δ)として計算した。表1表1は試験された系で処理された小切れと処理されない小切れの間のpH4,6及び8でのΔ(L*/a*/b*)を示す。5付近のΔL*が視覚的に顕著な効果を示すので、表1に提示された結果から、すべての試験された系はデニムを漂白するのにpH4〜6で顕著な効果を有することが分かる。表2表2はWO 92/18683に記載された増強剤+ラッカーゼ(78μg酵素タンパク質/デニムのg〜780μg酵素タンパク質/デニムのgに相当する0.1〜1.0LACU/ml)で処理された小切れと処理されてない小切れの間のpH4,6,8でのΔ(L*/a*/b*)を示す。表2に提示された結果から、増強剤を記載した先行技術のいずれもがデニムの漂白に顕著な効果を有しないことが分かる。例2異なった緩衝液を用いるラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸でのデニムの漂白デニムの漂白性能に関する異なった緩衝液の影響を説明するために次の試験を行なった。11種の異なった緩衝液及び3つの型の水を用いた。各緩衝液を0.01Mの濃度で製造し、NaOHまたは相当する酸でpH6.5にpHを調節した。80mlの問題の緩衝液を200mlのガラス製ビーカーに棒磁石(4cm)及び円形片のデニム(直径3.5cm、約0.4g)8枚と共に加え、1:25のデニム:液体比とした。ガラス製のビーカーを水浴中、60℃で磁性撹拌機(300rpm)上でインキュベートし、pHをpH6.5に監視し、調整するためにpH電極棒をビーカーの中央の液体に浸した(すなわち、pHが6.5より高くなった時には相当する酸(0.1M)で自動的に滴定しながら、Radiometer pH-stat(PHM 82またはPHM 62 pHメーター、TTT 80滴定器、ABU 80自動ビュレット)を用いてpH−安定条件下で実験を行った。)。pH6.5の平衡化後、0.02Mのエタノール中のフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えて最終濃度を250μM(≒6.3μモル/g)に及びトラメテス ビロサ(TvL)(水中の20 LACU/ml、ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)からのラッカーゼを共に加えて最終濃度0.1 LACU/ml(≒39μg/g)にした。30分後、デニムの小切れを生水ですすぎ、ろ紙上で一晩空気乾燥させ、漂白の結果の程度を上記例1のように測定した。結果を表3に示す。表3250μM(≒6.3μモル/g)のPPT及び0.1 LACU/ml(≒39μg/g)のTvLを用いてpH6.5(pHを安定に保つ)で30分間、すべて0.01M(種々の源の水を用いる系以外は)の異なる緩衝液中で、漂白が行なわれた。pHをたえず監視し、ホウ酸塩緩衝液及びグリシン緩衝液についてはpHを0.1M HClで滴定しながら調整し、脱イオン水について、Milli Q UF水について及び生水についてはpHを0.1M H2SO4で滴定しながら調整した以外は、相当する酸で滴定しながらpH6.5に調整した。表3で得られた結果は、一般的な相関関係に従う種々のpHでの種々の緩衝液中におけるPPT遊離基安定性(T1/2)を測定して得られた結果と一致する。すなわち、高遊離基安定性は高漂白性能を与え、低遊離基安定性は低漂白性能を与えるだろう。例3異なったpH値でのラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸を用いるデニムの漂白デニムの漂白に関するpHの影響を説明するために、pHプロフィールを次のように作成した。0.01Mシュー酸塩緩衝液を、おおよそpH4.0〜pH7.5の範囲のpHにシュー酸またはシュー酸塩を用いて調節した。80mlの緩衝液を200mlのガラス製ビーカーに棒磁石(4cm)及びデニムの円形片(直径3.5cm、約0.4g)8枚と共に加え、デニム:液体比1:25とした。ガラス製のビーカーを50℃の水浴中で磁性撹拌機(300rpm)上でインキュベートし、4.0〜7.0の範囲内の所望のpHにpHを監視し、調整するために、ビーカーの中央の液体中にpH電極棒を浸した(すなわち、pHが設定された点をこえた時には0.1Mシュー酸を用いる自動滴定でRadiometer pH-stat(PHM 82またはPHM 62 pHメーター、TTT 80滴定器、ABU 80自動ビュレット)を用いてpH−安定条件下で実験を行った)。所望のpHでの平衡化に続いて、96%エタノール中の0.02Mのフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えて最終濃度83.3μM(≒2.1μモル/g)とし、トラメテス ビロサ(TvL)またはマイセリオフトラ サーモフィラ(MtL)(TvLはノボ ノルディスクA/Sから入手でき、MtLはPCT/US95/06815に記載されているように製造する)からのラッカーゼもいっしょに加えて最終濃度0.1 LACU/ml(≒39μg/g)(TvL)及び54μg/g(MtL)とした。10及び20分後、83.3μM(≒2.1μモル/g)に相当するPPTを加えた(用いられたPPTの合計量は250μM(≒6.3μモル/g)である。)。30分後デニムの小切れを生水中ですすぎ、ろ紙上で一晩乾燥させ、生じた漂白の程度を上記例1のように測定した。結果を表4に示す。表4漂白を250μM PPT(3×83.3μM)(≒6.3μモル/g)及び0.1 LACU/mlのTvLまたはMtL、約39μg/g(TvL)及び約54μg/g(MtL)を用い、pH4.0〜7.5(pH−安定)で50℃の0.01Mシュー酸塩緩衝液中で30分行った。pHをたえず監視し0.1Mシュー酸で滴定しながら設定されたpHに調整した。上記条件を用いる時トラメテス ビロサ ラッカーゼについてのデニム漂白方法の最適pHはpH6.5付近で、マイセリオフトラ サーモフィラ ラッカーゼについてのデニム漂白方法のpH最適値はpH5.5付近であることが、表4から分かる。例4異なった温度でのラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸を用いるデニムの漂白デニムの漂白方法に関する温度の影響を説明するために温度プロフィールを下記のように作成した。0.01Mシュー酸塩緩衝液をシュー酸またはシュー酸塩を用いて適当なpHに調節した。80mlの緩衝液を200mlのガラス製ビーカーに、棒磁石(4cm)及びデニムの円形片(直径3.5cm、約0.4g)8枚と共に加え、1:25のデニム:液体比とした。ガラス製のビーカーを30℃〜80℃範囲の適当な水浴中で磁性撹拌機(300rpm)上でインキュベートし、所望のpHにpHを監視し、調整するためにビーカーの中央の液体中にpH電極棒を浸した(すなわち、pHが設定点よりも増加した時には0.1Mシュー酸で自動滴定しながら、Radiometer pH-stat(PHM 82またはPHM 62 pHメーター、TTT 80滴定器、ABU 80自動ビュレット)を用いてpH−安定条件下で実験を行った)。所望のpHでの平衡化に続いて、0.02Mのエタノール中のフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えて、最終濃度83.3μM(≒2.1μモル/g)に、及びトラメテス ビロサ(TvL)またはマイセリオフトラ サーモフィラ(MtL)(TvLはノボ ノルディスクA/Sから入手でき、MtLはPCT/US95/06815に記載されているように製造する)からのラッカーゼもいっしょに加えて、最終濃度0.1 LACU/ml、約39μg/g)(TvL)及び約54μg/g(MtL)にした。10分及び20分後、83.3μM(≒2.1μモル/g)に相当するPPTを加えた(PPTの合計量は6.3μモル/gである)。30分後、デニムの小切れを生水ですすぎ、ろ紙上で一晩空気乾燥し、生じた漂白の程度を上記例1のように測定した。結果を表5に示す。表5250μM PPT(3×83.3μM)(≒6.3μモル/g)及び0.1 LACU/mlのTvLまたはMtL、約39μg/g(TvL)または約54μg/g(MtL)を用い、それぞれpH6.5及びpH5.5で、0.01Mシュー酸塩緩衝液中で30分間、漂白を行った。pHをたえず監視し、0.1Mシュー酸で滴定しながら設定されたpHに調整した。上記条件を用いる時トラメテス ビロサ ラッカーゼについてのデニム漂白方法の最適温度は60℃付近でマイセリオフトラ サーモフィラ ラッカーゼについてのデニムの漂白方法の最適温度は60〜70℃付近であることが表5から分かる。例5デニムの漂白方法における酵素投与量応答デニムの漂白方法における酵素投与量応答を説明するために、次のように酵素投与量応答プロフィールを作成した。0.01Mシュー酸塩緩衝液をシュー酸またはシュー酸塩を用いて適当なpHに調節した。80mlの緩衝液を200mlのガラス製ビーカーに棒磁石(4cm)及びデニムの円形片(直径3.5cm、約0.4g)8枚と共に加え、1:25のデニム:液体比にした。ガラス製ビーカーを適当な温度の水浴中で撹拌機(300rpm)上でインキュベートし、pHを所望のpHに監視し、調整するためにビーカーの中央の液体中にpH電極棒を浸した(すなわち、pHが設定点よりも増加した時には、0.1Mシュー酸で自動滴定しながらRadiometer pH-stat(PHM 82またはPHM 62 pHメーター、TTT 80滴定器、ABU 80自動ビュレット)を用いてpH−安定条件下で実験を行った)。所望のpHでの平衡化に続いて、0.02Mのエタノール中のフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えて最終濃度83.3μM(≒2.1μモル/g)にし、トラメテス ビロサ(TvL)またはマイセリオフトラ サーモフィラ(MtL)(TvLはノボ ノルディスクA/Sから入手でき、MtLはPCT/US95/06815に記載されているように製造する)からのラッカーゼもいっしょに加えた。10分及び20分後、83.3μM(≒2.1μモル/g)に相当するPPTを加え、PPTの合計量を6.3μモル/gにした。30分後、デニムの小切れを生水ですすぎ、ろ紙上で一晩乾燥させ、生じた漂白の程度を上記例1のように測定した。結果を表6に示す。表6250μM PPT(3×83.3μM)(≒6.3μモル/g)及び異った濃度のTvLまたはMtLを用い、それぞれ、pH6.5及びpH5.5、それぞれ、60℃及び70℃で0.01Mシュー酸塩緩衝液中で30分間、漂白を行った。pHをたえず監視し、0.1Mシュー酸で滴定しながら設定pH点に調整した。上記条件を用いた時、両酵素は典型的な酵素投与量応答プロフィールを示し、トラメテス ビロサ ラッカーゼについてのデニムの漂白方法の最適酵素投与量は0.5 LACU/ml(≒195μg/g)付近で、マイセリオフトラ サーモフィラ ラッカーゼについてのデニムの漂白方法の最適酵素投与量は0.1 LACU/ml(≒54μg/g)付近であることが表6から分かる。例6デニムの漂白における時間の関数としての漂白応答デニムの漂白方法における時間の関数としての漂白応答を説明するために、時間プロフィールを次のように作成した。2つの異なった緩衝液を用いた(B&R緩衝液及びシュー酸塩緩衝液)。各緩衝液を0.01Mの濃度に調製し、pHをNaOHまたは相当する酸で適当なpHに調節した。20mlの問題の緩衝液を棒磁石(4cm)及びデニムの円形片(直径3.5cm、約0.4g)2枚と共に50mlの円錐フラスコに加え、1:25のデニム:液体比とした。フラスコを60℃の水浴中で磁性撹拌機(300rpm)上でインキュベートした。平衡化後、フェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えて最終濃度の250μM(96%エタノール中で0.02M)、(≒6.3μモル/g)に、トラメテス ビロサ(TvL)からのラッカーゼをいっしょに加えて最終濃度の0.1 LACU/ml(≒39μg/g)にした。TvLはノボ ノルディスクA/Sから入手できる。漂白後、デニムの小切れを生水中ですすぎ、ろ紙上で一晩空気乾燥させ、生じる漂白の程度を上記例1のように測定した。各緩衝液系を6つの同等のフラスコで作成し、漂白の程度を5,10,15,30,45及び60分後にそれぞれ測定した。結果を表7に示す。表7漂白は、250μMのPPT(≒6.3μモル/g)(実験の最初に加えた)、0.1 LACU/ml(≒39μg/g)のTvLを使用して、60℃で異なった緩衝液系について時間の関数として得た。上記条件を用いる時、漂白方法は最初の10〜15分について非常に早く進行し、トラメテス ビロサ ラッカーゼについてのデニムの漂白方法についての最適漂白時間は、B&R緩衝液及びシュー酸塩緩衝液を用いたとき、それぞれ60分付近及び45分付近であることが表7から分かる。例7緩衝液として(NH4)2SO4/NaHSO4を用いる、大規模(300ml)でのデニムの漂白実験を大規模で(300ml規模)、洗濯機(launder-ometer)で実施した。20mMの(NH4)2SO4/NaHSO4におけるpHプロフィールを作成した。Atlas LP2洗濯機を用いた。300mlの0.02M(NH4)2SO4/NaHSO4をpH1.5〜7.0の範囲内の適当なpHに調節した。300mlの緩衝液を12gのデニム(1片)といっしょに1200mlのビーカーに加え、1:25のデニム:液体とした。さらに30 LACU(≒469μg)のトラメテス ビロサ ラッカーゼ(TvL−ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)及び0.020gのフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えると、39μg/gのラッカーゼ濃度及び6.2μモル/gのPPT濃度になった。ビーカーを密封し、洗濯機の中に置き、55分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間15分、保持時間40分)。処理後、処理液の試料をメタノールで希釈し(10〜25倍)、HPLCによりPPTの残存量について分析した。HPLC法は以下に基づいた:カラム:Supelcosil LC-18-DB,RP C-18,3.6×250mm、溶離液:70%メタノール、30% 25mM緩衝液pH6.5、流量:1.0ml/分、検出:UV/Visダイオード列(238,296及び600nmで監視)、注入:20μl、試料の希釈:メタノール。得られた結果を表8に示す。表8漂白をpHの因子として洗濯機中で得た。条件:300mlの0.02Mの(NH4)2SO4/NaHSO4緩衝液を12gのデニム(1片)、30 LACU(≒469μg)のTvL及び0.020gのPPTといっしょに1200mlのビーカーに加えた。ビーカーを密封し、洗濯機中に置き、55分処理した(22℃〜60℃への加熱時間15分、保持時間40分)。高い程度の漂白は3.3〜5.1の範囲の初期pHで達成され、初期pH値が約3.6の時に最高の程度の漂白が達成されることが表8から分かる。例8緩衝液として酢酸塩を用いる大規模(300ml)でのデニムの漂白(NH4)2SO4/NaHSO4を用いるシリーズ(例7参照)と同様な実験を酢酸塩緩衝液中で行った。条件:Atlas LP2洗濯機を用いた。300mlの10mM酢酸緩衝液pH3.5〜6.5を12gのデニム(1片)と共に1200mlのビーカーに加え、1:25のデニム:液体比を得た。さらに30 LACU(≒469μg)のトラメテス ビロサ ラッカーゼ(TvL)または30 LACU(≒652μg)のマイセリオフトラ サーモフィラ ラッカーゼ(MtL)(TvLはノボ ノルディスクA/Sから入手でき、MtLはPCT/US95/06815に記載されているように製造する)及び0.02gのフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を加えた。条件は次のとおりであった:39μg/gのTvLまたは54μg/gのMtL及び6.3μモル/g PPT。ビーカーを密封し、洗濯機中に置き、40分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間10分、保持時間30分)。処理後、処理液の試料をメタノールで希釈し(10〜25倍)、HPLCでPPTの残存量を分析した。HPCL法は以下に基づいた:カラム:Supelcosil LC-18-DB,RP C-18,3.6×250mm、溶離液:70%メタノール、30% 25mM PO4緩衝液pH6.5、流量:1.0ml/分、検出:UV/Visダイオード列(238,296及び600nmで監視)、注入:20μl、試料の希釈:メタノール。得られた結果を下記の表9〜10に示す。表9漂白は洗濯機中でpHの関数として得た。条件:300mlの0.01M酢酸緩衝液を12gのデニム(1片)、30 LACUのTvL(0.1 LACU/mlに対する)及び0.020gのPPT(250μMに対する)と共に1200mlのビーカーに加えた。ビーカーを密封し、洗濯機中に置き、40分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間10分、保持時30分間)。非常に高い程度の漂白が初期pH値約5.5で達成されることが表9から分かる。表10漂白をpHの関数として洗濯機中で行った。条件:300mlの10mM酢酸緩衝液を12gのデニム(1片)、30 LACUのMtL(0.1 LACU/mlに対する)及び0.020gのPPT(250μMに対する)と共に1200mlのビーカーに加えた。ビーカーを密封し、洗濯機中に置き、40分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間10分、保持時30分間)。非常に高い程度の漂白が初期pH値約5.5で達成されたことが表10から分かる。例9大規模(300ml)におけるフェノチアジン−10−プロピオン酸に関する投与量応答PPTに関する投与量−応答を説明するために洗濯機規模における一連の実験を行った。Atlas LP2洗濯機を用いた。300mlの20mM(NH4)2SO4/NaHSO4 pH5.4を12gのデニム(1片)、30 LACUトラメテス ビロサ(TvL)(ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)(0.1 LACU/mlに対する)及び50μM〜500μMの範囲のPPTと共に1200mlのビーカーに加えた。条件は次のようであった:1:25のデニム:液体比、39μg/gデニムのTvL,1.3μモル/gデニム〜12.5μモル/gデニムのPPT。ビーカーを密封し、洗濯機の中に置き、55分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間15分、保持時間40分)。得られた結果を表11に示す。表11洗濯機規模におけるPPTに関する投与量−応答条件:300mlの0.02M(NH4)2SO4/NaHSO4 pH5.4を12gのデニム(1片)、30 LACUのTvL(0.1 LACU/mlに対する)及び50μM〜500μMの範囲のPPTと共に加えた。ビーカーを密封し、洗濯機中に置き、55分間処理した(22℃〜60℃への加熱時間15分、保持時間40分)。上記の条件では漂白の程度はPPTの増加と共に増加することが表11から分かる。例10異なった緩衝液を用いるペルオキシダーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を用いるデニムの漂白ペルオキシダーゼを用いる漂白方法を説明するために、増強剤としてPPTを用いて2高性能緩衝液の比較を行った。方法:各緩衝液を濃度0.01Mで調製し、NaOHまたは相当する酸でpH6.5にpHを調節した。80mlの問題の緩衝液を棒磁石(4cm)とデニムの円形片(直径3.5cm、約0.4g)8枚と共に200mlのガラス製ビーカーに加え、1:25のデニム:液体比とした。ガラス製ビーカーを50℃の水浴中で磁性撹拌器(300rpm)上でインキュベートし、pH6.5にpHを監視し、調整するために、ビーカーの中央の液体中に電極棒を浸した(すなわち、pHがpH6.5をこえた時は相当する酸(0.1M)を用いる自動滴定でRadiometer pH-stat(PHM 82またはPHM 62 pHメーター、TTT 80滴定器、ABU 80自動ビュレット)を用いてpH−安定条件下で実験を行った)。pH6.5での平衡化に続いて、PPT(96%エタノール中0.02M)を加えて最終濃度250μM(≒6.3μモル/g)とし、コプリヌス シネレウス(CiP、ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)を共に加えて最終濃度1PODU/ml、約5μg/gとした。最終濃度0.125mM H2O2に相当する0.1mlのH2O2(0.1M)を加えて反応を開始した。H2O2の濃度を過酸化物棒を用いて監視した(Merckoquant Perohid-Test,Merck.art.10011)。その棒がH2O2の濃度が2mg/l(0.059mM)より低いことを示したとき、さらに0.1mlのH2O2を加えた。しかしながら、PPT遊離基は、PPT遊離基自体(H2O2の存在なしで)がその棒を着色させ得るという点で測定を妨げるようであった。しかし、この目的のためにはH2O2の低濃度及び問題のPPTの低濃度の表示のみに興味があった。というのは、PPT遊離基が存在している限り、濃度が0であっても過酸化水素の添加は必要なかったからである。H2O2及びPPT遊離基の両方の濃度が低または0のときだけ、さらなるH2O2を加えるべきである。30分後、デニムの小切れを生水中ですすぎ、ろ紙上で一晩乾燥させ、生じた漂白の程度を例1に記載したように測定した。結果を下記表12に示す。表12酢酸塩及びシュー酸塩緩衝液中で250μMのPPT及び1PODU/mlのペルオキシダーゼ(CiP)を用い、pH6.5及び50℃で、漂白性能の比較をした。H2O2を半連続的に時間をかけて、0.1M H2O2の貯蔵液の0.1mlのアリコートを加えながら加えた。高い程度の漂白はペルオキシダーゼ、PPT及び緩衝液として酢酸塩またはシュー酸塩を用いた時に達成できることが表12から分かる。例11大規模試験(40l)ラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を用いるデニムの漂白の大規模実験(40l)を実施し、下記の結果を得た。105.32gの(NH4)2SO4,25.48gのNaHSO4×1H2O,2.7gのPPT及び1.6kgの軽石などで洗ったデニムを洗濯器(wascator)中に入れ、1:25のデニム:液体比及び6.3μモル/gデニムのPPTとした。40lの冷生水を4000 LACU、約62500μgのトラメテス ビロサ ラッカーゼ(TvL−ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)と共に加え0.1 LACU/mlまたは39μg/gのデニムのTvLとした。温度を60℃に上げ、総処理時間の60分、60℃に保ち、15分間80℃でNa2CO3(1g/l)を用いるすすぎ/不活性化段階、生水を用いるすすぎが続いた。漂白後、デニムを慣用の回転式乾燥機で乾燥した。その方法は漂白レベルΔL*=16〜17をもたらした。例12吸収された有機ハロゲン(AOX)塩素のない漂白方法の結果として、AOXは慣用の次亜塩素酸塩に基づく方法に比較して、酵素の取り組みを用いると顕著に低いことが予期された。下記表13では、AOXデータは酵素の取り組みと慣用の取り組みを用いる種々の漂白レベルについて示している。表13慣用の次亜塩素酸塩法及び酵素法を用いるデニムの漂白後の処理液の結果として生じたAOX値の比較。すべての実験は洗濯器規模(20〜40l)で行った。AOX値はVKI(デンマーク水品質協会、the Danish Water Quality Institute)により測定された。例13強度低下本発明の酵素/増強剤漂白方法はインジゴに非常に特異的な攻撃をもたらし、綿の損傷をもたらさない。これは処理されたデニムの強度低下について説明する。酵素/増強剤漂白方法を用いると、慣用の次亜塩素酸塩法を用いるよりも、ずっと強度低下が低い。このことは下記表14に説明されている。軽石などで洗ったデニムを次亜塩素酸塩を用い、及びラッカーゼ/PPTを用いて同じレベルまで漂白し、強度低下(処理されていないデニムの引裂強度に比較した、処理されたデニムの引裂強度)を測定した。結果を下記の表14に示す。表14次亜塩素酸塩を用いる、及びラッカーゼ/PPTを用いる、デニムの漂白に対する引張強度低下の比較。例14大規模実験ラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を用いるデニムの漂白の大規模実験を縮絨機械(約14rpmで操作された直径1m、深さ0.4mのステンレススチール製ドラム)中で実施した。結果を下記に示す。デニム(75×100cm)を「脚」(デニムの円筒)に縫った。各々の重さは約350〜375gであった(軽石などで洗ってない)。重さ合計1458gの4本の軽石などで洗ったデニムの「脚」、40.8gのNa2−シュー酸塩、12.0gのシュー酸×2H2O及び1.82gのPPTを縮絨機械に詰め込み、20lの温(55℃)生水を加え、5分間にpH5.5〜7.2に増加させた。液体を60℃に加熱し、pHを2mlの72% H2SO4でpH5.6に調節し、1824 LACU=28500μg TvL(トラメテス ビロサ ラッカーゼ、ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)を加えた。用いられた条件は、0.02Mのシュー酸塩緩衝液、pH5.6〜6.0、デニム:液体の比=1:14、336μM PPT=4.6μモルPPT/gデニム、0.09 LACU/ml=19.5μg酵素タンパク質/gデニムだった。漂白を30分後に停止し、デニムを2回、20lの温(55℃)生水で1〜2分間すすいだ。漂白に続き、デニムを慣用の回転乾燥機中で乾燥させた。方法は漂白レベルΔL*:17〜18をもたらした。例15大規模試験デニム(75×100cm)を「脚」(デニムの円筒)に縫った。各々の重さは約350〜375gであった(軽石などで洗っていない)。重さ合計1480gの4本の軽石などで洗ったデニムの「脚」、24.2gのNa2−シュー酸塩、12.5gのシュー酸×2H2O及び1.75gのPPTを縮絨機械に詰め込み、14lの温(55℃)生水を加え、60℃に加熱し、pH4.8となった。pHを1.5mlの50% NaOHでpH5.7に調節した。1755 LACU=27422μg TvLを加えた(TvL=トラメテス ビロサ ラッカーゼ、ノボ ノルディスクA/Sから入手できる)。用いられた条件は、0.02Mのシュー酸緩衝液、pH5.7〜5.9、デニム:液体の比=1:10、461μM PPT=4.4μモルPPT/gデニム、0.13 LACU/ml=18.5μg酵素タンパク質/gデニムだった。漂白を30分後に停止し、デニムを2回、40lの温(55℃)生水で1〜2分すすいだ。漂白後、デニムを慣用の回転式乾燥機中で乾燥させた。方法は漂白レベルΔL*:14〜15をもたらした。例16工業規模の実験(450l)ラッカーゼ及びフェノチアジン−10−プロピオン酸(PPT)を用いるデニムの漂白の工業規模の実験(450l)を前面詰め込み洗浄抽出機(wash extractor、型“Cherry Tree”)中で、50kgのデニム(ジーンズ60対)及び450lの水を用いて、デニム:液体(w/w)比1:9として実施した。条件と適用量は次のとおりであった:漂白に続き、デニムを回転乾燥機で乾燥させた。方法は漂白レベルはΔL*=16(実験1)及びΔL*=21(実験2)を生じた。 建染染料によって染色された布の表面の色密度において漂白された外観をもたらす方法であって、水性媒体中で、染色された布とフェノール酸化酵素系及び下記式の増強剤とを接触させることを含んで成る、式中、式Xは(−O−)または(−S−)を表わし、置換基R1〜R9は、同一または異なっていて、独立に次の、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル、アリール−C1〜C5−アルキルのいずれかの基を表し、前記カルバモイル、スルファモイル及びアミノ基はさらに置換されていないか、または置換基R10で1または2回置換されており、前記フェニル基はさらに置換されていないか、または1以上の置換基R10により置換されており、前記C1〜C14−アルキル、C1〜C5−アルコキシ、カルボニル−C1〜C5−アルキル及びアリール−C1〜C5−アルキル基は飽和または不飽和、有枝または非有枝であって、さらに置換されていないか、または1以上の置換基R10で置換されており、前記置換基R10は次の、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、スルファモイル、ニトロ、アミノ、フェニル、アミノアルキル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピロリジノ、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシ基のいずれかを表わし、前記カルバモイル、スルファモイル及びアミノ基はさらに置換されていないか、またはヒドロキシ、C1〜C5−アルキル、C1〜C5−アルコキシ基で1もしくは2回置換されており、前記フェニル基はさらに次のハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこれらのエステル及び塩、並びにスルファモイルの1以上の基で置換されていてもよく、前記C1〜C5−アルキル及びC1〜C5−アルコキシ基はさらに飽和または不飽和、有枝または非有枝であり、さらに次のハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、カルボキシ並びにこれのエステル及び塩、カルバモイル、スルホ並びにこれのエステル及び塩、並びにスルファモイル基のいずれかで1または2回置換されていてもよいか、または一般式において置換基R1〜R9の2つの基がいっしょになって基−B−を形成してもよく、その場合Bは次の、(−CHR10−N=N−),(−CH=CH−)n,(−CH=N−)nまたは(−N=CR10−NR11−)の基のいずれかを表わし、前記基においてnは1〜3の整数を表わし、R10は上に定義された置換基であり、R11はR10と定義される、前記方法。 布がセルロースの布またはセルロース繊維の混合物またはセルロース繊維及び合成繊維の混合物である請求項1に記載の方法。 布がデニムである請求項1または2に記載の方法。 フェノール酸化酵素系がペルオキシダーゼ及び過酸化水素源である請求項1に記載の方法。 ペルオキシダーゼがセイヨウワサビ・ペルオキシダーゼ、ダイズ・ペルオキシダーゼまたはコプリヌス属またはバシラス属またはミクソコッカス属から得られるペルオキシダーゼ酵素である請求項4に記載の方法。 過酸化水素源が、過酸化水素または過酸化水素前駆体または過酸化水素発生酵素系または過オキシカルボン酸もしくはその塩である請求項4または5に記載の方法。 水性媒体が0.001〜25mM H2O2に相当する濃度のH2O2またはH2O2の前駆体を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 フェノール酸化酵素系がラッカーゼまたはラッカーゼ関連酵素に加えて酸素である請求項1に記載の方法。 ラッカーゼがトラメテス属またはマイセリオフトラ属またはコプリヌス属である請求項8に記載の方法。 フェノール酸化酵素の濃度が1gのデニム当り0.001〜10000μgの酵素タンパク質に相当する請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 増強剤がフェノキサジン−10−プロピオン酸、フェノキサジン−10−ヒドロキシエチル、フェノチアジン−10−エチル−4−カルボキシ、フェノチアジン−10−プロピオン酸、プロマジン塩酸塩及びフェノチアジン−10−エチルアルコールからなる群に属する請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。 増強剤が水性媒体中に濃度0.005〜1000μモル/gデニムで存在する請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。 処理液中にAOX値0または検出限界より低いAOX値をもたらす請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。