タイトル: | 特許公報(B2)_多糖、ポリペプチド(タンパク質)および表面を変性するための求電子性ポリエチレンオキサイド類 |
出願番号: | 1996509637 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 47/48,C07K 17/08,C08G 65/332 |
ドレンス,エリック・ケイ フ,チェン−ヅェ ツァン,レイ サンダース,クリフトン・ジー オサキ,シゲマサ JP 4250202 特許公報(B2) 20090123 1996509637 19950908 多糖、ポリペプチド(タンパク質)および表面を変性するための求電子性ポリエチレンオキサイド類 サーフェス・エンジニアリング・テクノロジーズ・ディビジョン・オブ・イナーダイン・インコーポレイテッド 青山 葆 山本 宗雄 ドレンス,エリック・ケイ フ,チェン−ヅェ ツァン,レイ サンダース,クリフトン・ジー オサキ,シゲマサ US 08/304,656 19940909 20090408 A61K 47/48 20060101AFI20090318BHJP C07K 17/08 20060101ALI20090318BHJP C08G 65/332 20060101ALI20090318BHJP JPA61K47/48C07K17/08C08G65/332 A61K 47/48 C07K 17/08 C08G 65/332 特表平05−504902(JP,A) 特表平04−504872(JP,A) 米国特許第05122614(US,A) 欧州特許出願公開第00632082(EP,A1) 旧東ドイツ専用特許287951号, 1983年10月27日 5 US1995011255 19950908 WO1996007670 19960314 1998505088 19980519 18 20020805 松岡 弘子 発明の分野本発明は、ポリオキシアルキレン鎖を結合した基剤表面をコーティングするための組成物に関する。前記鎖は、生体活性化合物(例えば、多糖類、ポリペプチド、タンパク質および他の薬剤)を表面に共有結合させることができる。そのような生体活性化合物の一つは、上記のような表面を抗血栓性にするヘパリンである。この抗血栓性表面を含むメンブランコーティングは、特に、バイオメディカル素子と関連した用途に適している。発明の背景ここで引用する公報および他の文献は、その内容をここに挿入するものであって、以下の記述において番号順に引用し、また請求の範囲の直前に添付した参考文献にそれぞれ集約している。本発明は、ポリエチレンオキサイド(ポリエチレングリコールともいう。)およびポリプロピレングリコールのようなポリオキシアルキレンのポリマー鎖の共有結合を用いた、アミノグリカン、タンパク質およびアミン被覆した表面の化学変性に関する。バイオテクノロジーやバイオメディカル応用でのポリエチレングリコール(PEG)の用途は、拡張し続けており、近年、再認識されている(1)。酵素の変性(2)、RGDペプチド(3)、リポゾーム(4)、およびCD4−IgGグリコプロテイン(5)は、ポリエチレングリコールの用途における近年の進捗の幾つかである。毒性、薬物運力学、生体学的分布および他の生体学的機能の変更は、この単純なポリマーの用途について期待されている領域のいくつかである。PEGで処理した表面は、タンパク質析出を防止することが分かっており、生体物質と接触している血管に塗布するとトロンボジェニシティ(thrombogenicity)を高める(6)。したがって、特に微孔性中空ファイバーまたは他のプラスチック部品の「連続」コーティングに関する、様々なポリマー材料へのPEG系コーティングの適用は、医療用素子に非常に有用である。連続コーティング応用についてのPEGのような求電子性の活性化ポリオキシアルキレンは、以下の要求を満たさなければならない。1.アミノ基塗布した表面および/またはアミノ含有バイオ分子と求電子性活性化PEGとの間の反応速度は、穏やかな条件下でも速い反応速度でなければならない。2.理想的には、求電子性活性化PEGは、pH7.5〜8.5の水中で、見かけの加水分解半減期を有している。これは、有機溶媒への曝露に耐えるこができない、塗布するポリマー基剤に関して、特に重要である。3.アミノ含有バイオ分子と求電子性活性化PEGとの間の共有結合の式は、化学が期待どおりに進んでいくことを示すために、核磁気共鳴法および/または赤外分光法のような顕微鏡的手段によって示されるべきである。4.塗布工程において有機溶媒を用いなければならず、求電子性活性化PEGの安定性は、経済的理由により明白でなければならない。5.特に生態学的分子と求電子性活性化PEGの反応は、決定的な受容体および/または活性部位がブロックされないように方向付けられた状態でなければならない。その結果として、保持された生態学的機能が、適切な分析結果によって示されるべきである。6.求電子性活性化PEGの質または機能性は、迅速な顕微鏡的手段によって、製造過程中に、容易に決定されなければならない。7.アミノ基がアシル化すると脱離する脱離基は、反応媒体に高い溶解性、変性した基剤への最小限の吸収を有し、かつ理想的には非毒性でなければならない。8.求電子性活性化PEGは、保存寿命貯蔵目的のために長期間の安定性を有するべきである。9.形成された共有結合は、コーティング条件下およびその後の「実際の使用」条件下の両者において加水分解耐性がなければならない。共有結合するために、PEGの水酸基は、「活性化」されなければならない。このことは、シアヌリレート(7〜9)、トレシレート(10〜11)、N-ヒドロキシスクシンイミド(18〜20)、イミダゾイルホルメート(21〜22)、4-ジチオピリジン(23)、イソシアナート(24)、およびエポキシド(25)を含む多数の反応性官能基の使用によって達成されると報告されている。上記の官能基それぞれは、脱離基毒性から、生理学的条件下で加水分解しかつ共役過程において反応速度を低下させる傾向のある共役物に及ぶ短所を有している。放射線ラベルしたウレタンPEG誘導体の安定性は、様々な生理学的条件下で証明されている(26)。十分な反応性PEGカーボネートによって生成された加水分解耐性ウレタン結合は、共役性共有結合の加水分解を避けるのに重要な利点を与えることがある。現在まで、PEGカーボネートの用途についての文献報告は、タンパク質またはポリペプチドの変性に集中している。微孔性中空ファイバー上での共有結合ヘパリンのための連続コーティングプロセスを開発する興味に駆り立てられて、我々は、アミノグリカンD-グルコサミンおよび数種の市販のナトリウムヘパリン類と種々のPEGカーボネートとの反応性を探求した。発明の要旨本発明は、式:(式中、R1は、N-ベンゾトリアゾール基、N-2-ピロリジノン基および2-オキシピリミジン基からなる群より選ばれ;R2、R3およびR4は、独立して、好ましくは炭素数約2〜約3の低級アルキレン基から選ばれ、かつ同一または異なってよく;R5は、水素、メチル、カルボニロキシ-N-ベンゾトリアゾール基、カルボニロキシ-N-2-ピロリジノン基およびカルボニル-2-オキシピリミジンからなる群より選ばれ;aは、1〜1000までの整数であり、bおよびcそれぞれは、0〜1000までの整数であり、並びにa、bおよびcは、a、bおよびcの和が3〜1000の間の整数であるように選択される。)で表される化合物を提供する。R2、R3およびR4が、独立して、-CH2CH2-もしくは-CH2CH(CH3)-またはそれらの組み合わせである式(I)の化合物が好ましい。上記化合物は、ホモ2官能価またはヘテロ2官能価であってよく、様々な生体活性化合物を変性すること、並びに生体活性化合物をメンブランまたはポリマー表面に結合するための鎖として活性化するのに適している。好ましい観点によれば、本発明は、多糖またはポリペプチドのような変性した生体活性化合物、あるいはウレタン結合を介して下記の構造:(式中、R5は、カルボニロキシ-N-ベンゾトリアゾール基、カルボニロキシ-N-2-ピロロジノン基またはカルボニル-2-オキシピリミジン基からなる群より選ばれ、R2、R3およびR4は、エチレンであり、R6は、アミノグリカン多糖、ポリペプチド、タンパク質または他の反応性薬剤化合物からなる群より選ばれる生体活性化合物であり、並びにa、bおよびcは、式(I)に関する定義と同一である。)で表されるポリオキシエチレンの少なくとも1分子を上記物質と共役している他の薬剤の製造法も提供する。ポリオキシアルキレン基を共有結合した上記変性した生体活性化合物は、生体内での種々の用途を有しているため、そのような物質は、腎臓クリアランスの低下した速度および/またはセルとの高まった関係、および特定の場合には、低下した免疫原性を示し得る。さらに、別の観点によれば、本発明は、カルボニロキシ-N-ベンゾトリアゾール基、カルボニロキシ-N-2-ピロリジノン基またはカルボニル-2-オキシピリミジン基で活性化したポリオキシアルキレン(例えば、PEG)を用いて、反応性アミノ基または他の適する求核剤を有する表面にアミノグリカン多糖類、ポリペプチドまたはタンパク質を共有結合する方法を提供する。また、ポリオキシアルキレン鎖の各端に異なる活性基を有している、上記によって生成したヘテロ2官能価ポリオキシアルキレンは、結合または鎖として有用である。この鎖の使用は、アミノグリカン多糖類、ポリペプチドまたはタンパク質を、アミノまたは適する求核基を有する他の物質に固定させることができる。したがって、本発明は、ポリアルキレン鎖を用いた、アミノグリカン多糖類、ペプチド、もしくはタンパク質、または他の薬剤活性物質から選ばれた生体活性化合物をポリマー表面に共有結合する方法を包含し、該方法は、フリーアミノ基を有するアミノグラフト化ポリマー表面を持つ基剤が式(I)の化合物と接触して、それと共有結合した活性化したポリオキシアルキレン基を有する変性したポリマー表面を与えること;および変性したポリマー表面を生体活性化合物と接触させることから成る。特に好ましい観点によれば、本発明は、カルバメート結合によってポリオキシアルキレン鎖の一方の端(鎖のもう一方の端は、カルバメート結合によって生体活性分子と共有結合している。)と共有結合した、式:(式中、Rは、炭素数1〜5の脂肪族基であり、およびnは、2〜約10の整数である。)で表されるヒドロシクロシロキサンモノマーのプラズマ重合から形成されるメンブランを含んで成るコーティングを提供する。生体活性分子が、ヘパリンのような抗血栓性または血液凝固制御性を有する化合物、組織プラスモゲン活性剤、ストレプトキニーズ、プロスタグランジンおよび抗血小板剤、から選ばれると、抗血栓性の高まったコーティングが与えられる。別の好ましい観点によれば、生体活性化合物は、デフェロキサミンのような金属キレート化剤である。1,3,5,7-テトラメチルヒドロシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9-ペンタメチルヒドロシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11-ヘキサメチルヒドロシクロヘキサシロキサン、および1,3,5,7,9-ペンタメチルシクロペンタシロキサンと1,3,5,6,9,11-ヘキサメチルシクロヘキサシロキサンモノマーの混合物からなる群より選ばれたヒドロシクロシロキサンモノマーのプラズマ重合から調製したコーティングが、特に好ましい。【図面の簡単な説明】図1は、本発明の特定の求電子性PEG類似物を表す。図2は、D-グルコサミンおよびN-トリメチルシリルアリルアミンと本発明のPEG類似物の反応スキームを表す。図3は、天然起源物質(挿入部)および95%13C濃縮PEG1−ヘプタン共役カーボンNMRスペクトルを表す。図4は、ナトリウムヘパリンと、1、2、3、4および5から生成したPEG共役物のゲル濾過高圧液体クロマトグラフを表す。発明の詳細な説明本発明は、式:(式中、R1は、N-ベンゾトリアゾール基、N-2-ピロリジノン基または2-オキシピリミジン基からなる群より選ばれ;R2、R3およびR4は、独立して、低級アルキレン基を選択し、同一または異なってよく;R5は、水素、メチル、カルボニロキシ-N-ベンゾトリアゾール基、カルボニロキシ-N-2-ピロリジノン基またはカルボニル-2-オキシピロミジン基からなる群より選ばれ;a、bおよびcの和が3〜1000の間の整数であるようにaは、1〜1000までの整数であり、bおよびcそれぞれは、0〜1000までの整数である。)で表されるポリアルキレンオキサイド1、2および3(図1参照)に基づく数種のカーボネートを提供する。適する低級アルキレン基は、炭素数2〜約3のものを包含する。R2、R3およびR4が、独立して、-CH2CH2-もしくは-CH2CH(CH3)-またはそれらの組み合わせである式(I)の化合物が好ましい。特に好ましくは、R2、R3およびR4は、エチレンである。好ましい観点によれば、a、bおよびcは、PEG部位について、約500〜約20,000、特に3000〜4000の分子量を与えるように選択される。好ましいポリアルキレン類似物ある観点によれば、本発明は、図1中、1、2および3で表され、かつアミノグリカン多糖類またはタンパク質を変性および表面結合するためのポリオキシレンビス-(2-ヒドロキシピリミジル)カーボネート3、ポリオキシレンビス-(N-ヒドロキシベンゾトリアゾイル)カーボネート1、ポリオキシレンビス-(N-ヒドロキシ-2-ピロリジノニル)カーボネート2を包含する新規のカーボネートPEG類似物の合成および使用に方向づけられる。好ましい観点によれば、PEG部分の鎖長は、約500〜約20,000、特に約3000〜約4000の分子量に対応するように選択される。カーボネート1、2、3、PEGクロロホルメート4およびPEGカーボネートから誘導されたN-ヒドロキシスクシンイミド5(米国特許第5,122,614号公報、ザリプスキー(Zalipsky)参照)のアミノ基共有結合は、通常、13C濃縮カーボネートPEG類似物の合成と結び付けた13C核磁気共鳴スペクトルを用いて証明され得る。人体のリンパ液アルブミンのようなタンパク質またはD-グルコサミン、D-グルコサミン-6-スルフェートもしくはナトリウムヘパリンのようなアミノグルカン類をpH8.5の水へ溶解した後、周囲の室温で30分間固体カーボネートPEGの添加し、次いで限外濾過(D-グルコサミンとD-グルコサミン-6-スルフェート用の人体リンパ液アルブミン−PEGメンブランおよび500mw分離メンブラン)することによって、凍結乾燥後に、白色固体が得られた。反応は、エタノール中、N-トリメチルシリルアリルアミンを用いて行った(図2参照)。上記固体は、1Hおよび13C核磁気共鳴を用いて、ウレタン結合の信号について同定した(図3、並びに表1および4参照)。各PEGカーボネートのpH7.5〜8.5でのおよその半減期は、FT−赤外分光法を用いて決定した(表2参照)。N-移動性生成物6が、アミノ求核基の不存在下において優位であったため、ポリオキシエチレンビス-(2-ヒドロキシピリミジル)カーボネート3についての加水分解は決定できなかった。類似物2は、1または5に比べて、延長された半減期を示した。この水中での延長された半減期は、水性コーティング条件にただ耐え得るプラスチック部分をコーティングするのに有用であることを証明する。メタノールおよびエタノールのようなアルコール溶媒は、1と迅速に反応して、アルキルカーボネートを形成する。しかしながら、1の優れた安定性は、周囲の水分から未保護のジクロロメタン中で6カ月まで証明されている。カーボネート2および3並びに5は、1H NMRスペクトルでの検証により、エタノール中で優れた安定性を有している。ヘパリンのようなアミノグリカン並びに他のタンパク質およびペプチドは、変性用の基剤であることから、フッ素製プローブ蛍光アミンを用いてヘパリンアミノ含量を決定した。主にアミノ含量について、様々な市販のおよび化学変性したヘパリンを分析した(表3参照)。評価した全てのヘパリンは、95%13C濃縮カーボネートの合成および種々のヘパリンとの反応によって証明されるように、化学変性に必要な、十分なアミノ基であることが明らかでった。サイズ排除HPLCクロマトグラフィーは、多糖類の鎖へのPEGの取り込み程度を決定するナトリウムヘパリンの場合に有用であった(表4および図4参照)。出発物質であるヘパリンと比較した遅延時間に基づいて、ヘパリンへのPEGの取り込みは、含まれているアミノ基の数に従って小さかった。しかしながら、13C NMRに基づくPEGとヘパリン水酸基の間でのカーボネート基の形成は無視できない。アンチトロンビンIII(「AT」)の存在下での因子X活性の抑制を、PEG-ウレタン-ヘパリンについて決定した。アンチトロンビンIIIの存在下で因子Xを抑制する共役物の性能は、PEG共役によって低下する。十分な活性が残っており、AT III結合部位が全体的に崩壊していないことを示している。テトラメチルシクロテトラヒドロシロキサンプラズマ蒸着した、N-トリメチルシリルアリルアミンプラズマグラフト化微小孔中空ファイバーを、上記のPEGカーボネートで処理して蒸発させた。ファイバーを、ポリオキエチレンビス-(N-ヒドロキシベンゾトリアゾリル)カーボネート1(溶媒:ジクロロメタン、滞留時間10分)で被覆し、ジクロロメタン洗浄した後、ナトリウムドウェックス(Dowex)カチオン交換処理済ナトリウムヘパリンのpH8.5溶液で処理して(滞留時間10分)、水洗した。AT III存在下において因子Xを抑制する性能は、色原体基剤S-2222を用いてファイバー表面について評価した。USP K2ヘパリン標準に対する表面活性は、7.8〜14.0ミリIU/cm2の範囲であった(表5)。好ましいポリオキシアルキレン変性メンブランおよびコーティング好ましい観点によれば、カルバメート結合によってポリオキシアルキレン鎖の一方の端(鎖のもう一方の端は、カルバメート結合によって生体活性分子と共有結合している。)と共有結合した、式:(式中、Rは、炭素数1〜約5の脂肪族基であり、およびnは、2〜約10の整数である。)で表されるヒドロキシシクロシロキサンモノマーのプラズマ重合から形成された基剤上にメンブランまたはコーティングを含んでなるポリオキシアルキレン変性したポリマーメンブランまたはコーティングが提供される。通常譲渡された米国特許出願第08/152,176号公報「ヒドロシクロシロキサン・メンブラン・プレペアード・バイ・プラズマ・ポリマリゼーション・プロセス(Hydrocyclosiloxane Membrane Prepared by Plasma Polymerization Proces)」1993年11月12日出願(この開示内容を、ここに挿入する。)には、好ましいメンブランおよびその調製法が記載されている。通常譲渡された米国特許出願公報「プラズマ・グラフティング・オブ・サーフェイシーズ・ユージング・N−プロテクテッド・アミンズ(Plasma Grafting of Surfaces Using N-protected Amines)」には、好ましいN-保護されたアミン類およびその使用のための、プラズマグラフトしてアミングラフト化メンブランを与える方法が記載されている。その後、このアミングラフト化メンブランを、通常、ここに記載した求電子性(electroplytic)カーボネート-ポリオキシアルキレンと反応させて、ポリオキシアルキレン変性メンブランまたはコーティングを与えることができる。結果として、これを、適した生体活性化合物と反応させて、生体活性化合物をメンブランまたはコーティングに結合するポリオキシアルキレン鎖を有したポリオキシアルキレン変性メンブランまたはコーティングを与えることができる。特に好ましい観点によれば、生体活性分子は、ヘパリンであり、得られるメンブランまたはコーティングは、改良された抗血栓性を示している。そのようなメンブランまたはコーティングは、血管内酸素発生剤を含むバイオメディカル素子での用途に適している。本発明を理解するのを助けるために、以下の実施例は、一連の実験の結果を記載したものを包含している。本発明に関する以下の実施例は、当然、本発明を特に限定されるものではない解されるべきであり、また当業者の範囲内である、既知のまたは後に改良されるそのような本発明の変更は、後述する請求の範囲としての本発明の範囲内であると解される。実施例1:ポリオキシエチレンビス-(N-ヒドロキシベンゾトリアゾリル)カーボネート1の合成−PEGカーボネートの一般的な製法窒素下において、温トルエン2L中のポリエチレングリコール(MW3350、1000g、0.299モル)のトルエン共沸溶液をカニューラによってゆっくりと1時間かけて、トルエン(0.965モル)中ホスゲン(注意:適切な換気法を用いること。)と炭酸ナトリウム(63.6g、0.600モル)の500mL溶液に0℃で移した。反応混合物を、窒素環境下において2時間撹拌した。氷浴を取り除いて、水流アスピレーターを接続し、激しく撹拌しながら真空にした。浴を温水で満たして、引き続き30分間真空にした。濾過し易くするために溶液を無水ジクロロメタン2Lで希釈し、粗い目のガラス漏斗を通して素早く濾過した。粗クロロホルメートの溶液を、ウォーターバス付きロータリーエバポレーターで、40〜42℃において濃厚化した。得られた半固体を、乾燥アセトニトリル2.5Lへ即座に溶解して、窒素環境下において、5L3つ口丸底フラスコに移した。このフラスコを、内部温度計で測定し、激しく撹拌しながら、0〜3℃に冷却した。N-ヒドロキシ化合物、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(130.4g、0.965モル)を、乾燥アセトニトリル100mLおよびトリエチレンアミン(135mL、0.965モル)中に溶解した。この溶液を、クロロホルメートの冷却した溶液へ、内部温度が5℃を超えない程度の速度で滴下した。反応系を15分間撹拌した後、混合物を粗い目のガラス漏斗を通して濾過してトリエチルアミン塩酸塩を除去した。反応混合物を、40℃を超えないようにしたウォーターバスを装備したロータリーエバポレーターで濃厚化して、アセトニトリルを除去した。その後、厚い油/懸濁液を、ジクロロメタン2Lおよび蒸留水2L中に溶解した。混合物を分液漏斗に流し入れて、水相を、ジクロロメタン1Lで3回抽出した。溜まった有機相を、2.5%HCl水溶液、1M炭酸水素ナトリウム水溶液、および水で十分に洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、粗い目のガラス漏斗を通して吸引濾過した。ジクロロメタンをロータリーエバポレーターで除去して、油として粗カーボネートを得た。この油を、それぞれに氷冷した酢酸エチルを含む4L2個の機械的に撹拌した5Lのアーレンメイヤーフラスコに(各フラスコに油を約半分ずつ)流し入れた。ジクロロメタン(100mL)を用いて、酢酸エチル中に流し入れたカーボネートの入っていいたフラスコを洗い流した。フラスコを防爆型冷蔵庫に一晩入れて、カーボネートが沈殿するのを助けた。次に、吸引濾過によって固体カーボネートを回収し、氷冷した最少量の酢酸エチルで洗浄して、真空下で乾燥させた(916g)。濾液を真空下で減量させ、酢酸エチル中で沈殿させて、第2段階のカーボネートを得た。粒状のオフホワイトの固体の収率は94%であった。スペクトルデータ:IR(TF、NaCl)2942,2885,1773および1754(カーボネートのカルボニル),1494,1465,1434,1359,1344,1302,1281,1258,1241,1148,1113,1061,962,843,767,748cm-1;1H NMR(CDCl3)δ8.22(ddd,J=1,2,および8.4Hz,1H,原子H),8.00(ddd,J=1,2,および8.4Hz,1H,原子H),7.79(ddd,J=8.4および2Hz,1H,原子H),7.56(ddd,J=8.4および2Hz,1H,原子H),4.69(ペントレット、J=3.3および9.6Hz,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンa),4.58(ペントレット,J=3.3および9.6Hz,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンa−得られ得る構造異性体),4.28(高分子量PEGカーボネートに起因する非常に小さなpentet),3.92(ペントレット,J=3.6および9.3Hz,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンb),3.88(m,13C同位体サイドバンド),3.64(大きなシングレット,PEG主鎖),3.40(m,13C同位体サイドバンド);13C NMR(CDCl3)d146.90(カーボネートのカルボニル);113.03,132.44,132.37,125.98,115,35,114,90(芳香族炭素);70.47,70.24(PEG主鎖);68.12,67.65。実施例2:ポリオキシエチレンビス-(N-ヒドロキシ-2-ピロリジノニル)カーボネート2の合成法実施例1の一般的な製法に追従し、N-ヒドロキシ化合物としてN-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物の代わりにN-ヒドロキシ-2-ピロリジノンを用いて、標記の化合物を調製した。収率は93%であった。スペクトルデータ:IR(KBr)2880,1790,1732,1465,1358,1278,1113,946,842cm-1;1H NMR(CDCl3)δ4.40(ペントレット,J=2.7および9.6Hz,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンa),3.88(m,13C同位体サイドバンド),3.76(ペントレット,J=3.0および9.6Hz,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンb),3.64(大きなシングレット,PEG主鎖および重ね書きされた2H,NCH2CH2CH2CO),3.40(m,13C同位体サイドバンド),2.40(t,J=7.2および8.4Hz,2H,NCH2CH2CH2CO),2.10〜2.22(m,2H,NCH2CH2CH2CO);13C NMR(CDCl3)d170.41(NCH2CH2CH2CO),152.76(カーボネートのカルボニル),70.14(PEG主鎖),68.56,68.07,46.39(NCH2CH2CH2CO),26.43(NCH2CH2CH2CO),14.95(NCH2CH2CH2CO)。実施例3:ポリオキシエチレンビス-(2-ヒドロキシピリミジル)カーボネート3の合成法以下の如く、カーボネート1の合成のための実施例1に記載の一般的製法を用い、N-ヒドロキシ化合物としてN-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物の代わりに2-ヒドロキシピリミジン塩酸塩を用いて、PEG 3350 4のクロロホルメートを合成した。粗PEGクロロホルメートを、クロロホルム2.0Lに溶解し、窒素環境下に放置した。この溶液に、固体の2-ヒドロキシピリミジン塩酸塩(170g、1.257モル)を添加した。トリブチルアミン(300mL、1.247モル)を滴下した。反応混合物を還流させて、CDCl3によるプロトンNMRを用いて反応完了をモニターした。モニターは、N-移動性生成物6が最少量であることを確かめるのに重要であった。プロトンNMRで全てのクロロホルメートが消費された時点において、反応混合物を氷浴で冷却して、過剰の2-ヒドロキシピリミジン塩酸塩を析出させた。次に、冷却した反応混合物を、粗い目のガラス漏斗を通して、氷冷却したジエチルエーテル(各3Lずつ)を含む3つの5L吸引フラスコへ濾過し、カーボネート生成物の沈殿させた。濾過により、固体を回収した。この時点で、固体は、トリブリツアミンとその塩酸塩を含んでいた。上記不純物を、固体を中圧エキタイクロマトグラフィーカラムに充填することにより、固体から除去し、プロトンNMRによるモニターによってトリブチルアミンとその塩酸塩の信号が全て消失するまで、氷冷却したジエチルエーテルをカラムを通してポンピングした。使用したジエチルエーテルは、単純なロータリーエバポレーターで抽出工程に再循環できる。トリブチルアミンとその塩酸塩を全て除去すると、固体を真空下で乾燥させて、淡黄色固体を得た。スペクトルデータ:IR(TF,NaCl)2885,1775,1735,1630,1465cm-1;1H NMR(CDCl3)δ8.54(d,J=4.8Hz,2H,ピリミジル),7.16(t,J=4.8Hz,1H,ピリミジル),4.10〜4.20(m,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンa),3.68(m,13C同位体サイドバンド),3.57(大きなシングレット,PEG主鎖),3.20(m,13C同位体サイドバンド);13C NMR(CDCl3)d159.8,159.6,151.29(カーボネートのカルボニル),119.28,69.93(PEG主鎖),67.79,66.45。ウレタンN-再配列生成物−ポロキシエチレンビス-(1-ピリミジル-2-オン)カルバメート6:1H NMR(CDCl3)δ9.19(d,J=8.1Hz,1H,ピリミジル),7.62(d,J=14.1Hz,1H,ピリミジル),5.69(dd J=8.1および14.1Hz,1H,ピリミジル)4.10〜4.20(m,カーボネート酸素に対する4つのPEGメチレンプロトンα),3.68(m,13C同位体サイドバンド),3.57(大きなシングレット,PEG主鎖),3.20(m,13C同位体サイドバンド)。実施例4:PEGカーボネートの加水分解半減期(t1/2)の決定pHスタット(1.0M水酸化ナトリウム水溶液)を用いてpH8.5とした蒸留水100mLのフラスコに、固体PEGカーボネート5.0gを激しく撹拌しながら加えた。試料10mLを、5、15、30、60、90、120、180および320分後に採取した。各試料は、ジクロロメタン25mLで即座に抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して蒸発させた。残留物を塩化ナトリウム水溶液に加えて、FTIRを測定した。カーボネートのカルボニルに基づくピーク強度を測定し、約1462cm-1に位置するPEG主鎖ピークと比較した。ピーク強度の比を、時間に対してプロットした。カーボネートのピーク強度が、開始時のカーボネートに比べて50%減少した時間を、pH8.5におけるおよその加水分解半減期と決定した。実施例5:D-グルコサミン、ナトリウムヘパリン、および人体リンパ液のアルブミン(HSA)とPEGのカップリング蒸留水10mL中のD-グルコサミン塩酸塩288mg(1.33ミリモル)の溶液を、0.1M水酸価ナトリウム水溶液を用いたpHスタット[メトローム(Metrohm)702型]により、pH8.5に調節した。この溶液に、固体としてPEGカーボネート(0.133ミリモル)を加え、pHスタットをpH8.5に戻した。混合物を30分間撹拌した後、生成物を、ジクロロメタンによる抽出によって、または限外濾過[アミコン(Amicon)メンブランYM1:mwco 500]および親液性化することによって単離した。生成物精製および限外濾過による単離についての収率は、より高かった。PEGカーボネートとナトリウムヘパリンの反応は、PEGカーボネートとナトリウムヘパヘパリンの等重量を用いて、全ての可能なフリーアミノ基の完全アシル化を確かめたこと以外、同様の形態で行った。粗反応混合物を、使用したPEGカーボネート1.0gにつき蒸留水1.5L用いて限外濾過した(アミコンYM1:mwco 10,000)。実施例6:アミングラフト化ポリマー表面へのPEGカーボネートのカップリング本発明のPEGカーボネートは、通常、以下の方法にしたがって、プラズマアミングラフト化テトラメチルヒドロシクロテトラシロキサンKDF-190ポリプロピレンファイバー(例えば、通常譲渡されると同時に出願された米国特許出願公報「プラズマ・グラフティング・メソッド・アンド・カンパウンズ(Plasma Grafting Method and Compounds)」に記載されているもの)にカップリングできる。アミン−グラフト化被覆されたファイバーを、ディップ塗布するか、またはPEGカーボネート濃度が約3〜約10%(約4.25%が好ましい)の所望のPEGカーボネートのジクロロメタン溶液から引き取る。ディップ塗布手順では、接触時間が約10分である。引き取り手順では、滞留時間が約10分である。その後、ファイバーを取り出して、ジクロロメタンで洗浄する。引き取り工程(連続塗布工程)では、基準寸法の塗布装置を使用することができる。実施例7:PEGカーボネートカップリングしたファイバーのヘパリンへのカップリング実施例6で調製したカーボネートカップリングしたファイバーは、通常、実施例5の記載と同様の方法を用いて、ヘパリンにカップリングできる。例えば、PEGカーボネートカップリングしたファイバーを、ヘパリン溶液のタンクの中にパスして、乾燥区分を通した後、スプールに巻き取ることができる。実施例8:色原対基剤S-2222を用いる、ヘパリン媒介したBouvine因子Xの抵血栓剤III抑制の決定被覆したファイバーのヘパリン活性の決定は、ヘレナ・ラボラトリーズ(Helena Laboratories)から市販のコアテスト(Coatest、登録商標)分析キットの改良品を用いて達成した。この改良品は、インキュベーション期間中の超音波処理と、酢酸を用いた酸停止方法論を包含していた。試料を付着したファイバー表面での再現性を高めたインキュベーション期間中の超音波処理は、溶液可溶性試料に影響を及ぼさなかった。較正標準化は、市販の米国薬局法K2標準ヘパリンと対照させた。吸収変化が、405nmでモニターされた。溶液ヘパリンとヘパリン−PEG試料の活性は、固体のIU/mgとして表した。表面ヘパリン活性は、表面積1cm2当たりmIUで表した。ここに記載したPEGカーボネートの一つを用いてヘパリンとカップリングしたプラズマアミングラフト化テトラメチルヒドロシクロテトラシロキサンKDF-190ポリプロピレンファイバーは、約7〜約14mIU/cm2の範囲の表面ヘパリン活性を有することが分かった。参考文献1.ポリエチレングリコール・ケミストリー:バイオテクニカルおよびバイオメディカル応用(J.M.ハリス編)、プレナム・プレス、ニューヨーク、1992年。2.チュー,H.;ザリプスキー,S.;コペッコヴァ,P.;コパセック,J.著(1993年)、低/高分子量基剤に対するチモトチプシンとそのポリエチレングリコール共役物の酵素活性(Enzymatic Activity of Chymotrypsin and Its Poly(ethyleme glycol)Conjugates toward Low and High Molecular Weight Substrates)、バイオコンジュゲイト・ケミストリー、第4号、290〜295頁。3.ブラーツ,J.A.;ヤスダ,Y.;オールデン,K.;ヤマダ,K.M.;ハイフェルツ,A.H.著(1993年)、延長された循環性半減期を有する機能性ペプチド−ポリウレタン共役物(Functional Peptide-Polyurethane Conjugates with Extended Circulatory 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ポリマー表面が、式:(式中、Rは、炭素数1〜5の脂肪族基であり、およびnは、2〜10の整数である。)で表されるヒドロシクロシロキサンモノマーのプラズマ重合から形成されるメンブランを含んで成る請求項1記載の方法。 前記ヒドロシクロシロキサンモノマーが、1,3,5,7-テトラメチルヒドロシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9-ペンタメチルヒドロシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11-ヘキサメチルヒドロシクロヘキサシロキサン、および1,3,5,7,9-ペンタメチルシクロペンタシロキサンと1,3,5,6,9,11-ヘキサメチルシクロヘキサシロキサンモノマーの混合物からなる群より選択される請求項2記載の方法。 プラズマグラフト化反応条件下において、プラズマ反応室内のトリメチルシリルアリルアミンの気体との反応により、フリーアミノ基をポリマー表面にグラフト化する請求項3記載の方法。 (a)第1級アミン基を有するアミングラフト化ポリマー表面を持つ物体を、式:(式中、R1は、N-ベンゾトリアゾール基、N-2-ピロリジノン基、または2-オキシピリミジン基から選ばれ;R2、R3およびR4は、独立して、炭素数2〜3のアルキレン基から選択され、かつ同一または異なってよく;R5は、水素、メチル、カルボニロキシ-N-ベンゾトリアゾール基、カルボニロキシ-N-2-ピロリジノン基およびカルボニル-2-オキシピリミジン基から選ばれ;aは、1〜1000の整数であり、並びにbおよびcはそれぞれ、0〜1000の整数である(ただし、a+b+cは、3〜1000の整数である。))で表される化合物と接触させること;および(b)物体をヘパリン溶液に接触させることを含んでなる抗血栓性コーティングを調製する方法。