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タイトル:特許公報(B2)_ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法
出願番号:1996285873
年次:2006
IPC分類:G01N 33/14,C12C 7/00


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三谷 優 秋山 普史 石田 文人 JP 3790309 特許公報(B2) 20060407 1996285873 19961009 ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法 サッポロビール株式会社 303040183 久保田 藤郎 100074077 矢野 裕也 100086221 三谷 優 秋山 普史 石田 文人 20060628 G01N 33/14 20060101AFI20060608BHJP C12C 7/00 20060101ALI20060608BHJP JPG01N33/14C12C9/02 CAPLUS(STN) G01N 33/14、G01N33/00、 A47J31/00、C12C9/02、 C12C13/00、C12G1/00 特開平7−194362(JP,A) 特開平8−116956(JP,A) Wilson, R.J.H. & Booer, C.D.,Control of the dimethyl sulphide content of beer by regulation of the copper boil,J. Inst. Brew.,1979年,Vol. 85, No.3,p. 144-148 1 1998111285 19980428 11 20030901 小原 博生 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法に関し、詳しくは、ビール又は発泡酒の製造工程における、麦汁煮沸時の揮発性物質発散効率(発散速度)によって、煮沸装置の煮沸制御方式や装置構造等が揮発性物質の分離発散に適しているかどうかの度合いを評価判定する、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法に関する。【0002】【従来の技術】ビール又は発泡酒の製造工程において、仕込み工程では、麦芽と副原料となる米,小麦,コーン,スターチなどを細砕し、麦芽中或いは外来の酵素を作用させた後、穀皮や凝固物を取り除いて得た麦汁を煮沸釜(煮沸装置)でホップとともに煮沸することからなる。【0003】この麦汁煮沸操作により、▲1▼添加したホップ中に含まれる苦味や香りを付加すると同時に、▲2▼麦汁中の凝固性タンパク質を凝固させ、液を澄ませ、▲3▼また、麦汁中に残存する酵素の失活及び麦汁の殺菌を図り、▲4▼さらに余分な水分の蒸発による除去と、香味にとって好ましくない揮発性物質を揮発発散により除去する。【0004】この中で、▲4▼中の揮発性物質の揮発発散度合いについては、これまで水分の蒸発率が一つの目安とされてきた。すなわち、麦芽,ホップ等の原料に由来する揮発性物質は、水分の蒸発と連動して揮発発散する。そして、それら揮発成分の揮発発散度合いは、水分の蒸発率に何らかの関連性を有する量と解釈されている。一方、揮発成分の揮発発散量を直接的に知る方法として、揮発性物質の一つである硫化ジメチル(dimethyl sulphide ;以下、DMSと略称する。)の煮沸後における麦汁中の減少量(残存量)を測定し、これでもって揮発成分全体の蒸発度合いを推測する方法がある。【0005】この評価方法によれば、硫化ジメチルの残存量の多少により、麦汁煮沸経過の良し悪しを評価することが出来る。しかしながら、この方法では、麦汁としての麦汁からの揮発発散効率を一般化された基準で評価することは出来なかった。【0006】すなわち、麦汁煮沸操作の揮発性物質揮発発散効率を評価するには、煮沸工程における煮沸条件を統一した上で、煮沸工程でのDMSの減少量に基づいて評価する必要があり、煮沸装置毎に規模、仕様が異なる場合には、上記従来の評価では、発散効率の比較評価は出来ない。【0007】【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従来の問題点を解決するもので、DMSの麦汁中での生成から気相への発散に至る反応、変化を解析し、煮沸条件に左右されない評価基準を設定するようにしたものである。換言すれば、本発明は、ビール又は発泡酒の製造工程における、麦汁煮沸時の揮発性物質発散効率(発散速度)によって、煮沸装置の煮沸制御方式や装置構造等が揮発性物質の分離発散に適しているかどうかの度合いを評価判定する、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法を提供することを目的とするものである。【0008】【課題を解決するための手段】本発明者らは、麦汁煮沸中において、DMSの揮発発散が、その前駆体物質である S−メチルメチオニン( S-methylmethionine ; 以下、SMMという。)からのDMSの熱反応生成と気相への発散という逐次過程を経て行なわれることに着目して、この逐次過程における反応速度式を設定し、麦汁煮沸中におけるSMM及びDMSの生成量の実測値を代入して、各逐次過程の「反応速度係数」及び「発散速度係数」を求め、このうち発散速度係数が、煮沸時における熱供給速度に依存して増大すること、また、煮沸装置形状によって異なることを見出した。【0009】すなわち、熱供給速度が増大するほど、煮沸装置内での麦汁の流動状態は激しくなり、麦汁の気相接触度合いが増大し、麦汁からの揮発成分の揮発発散は、より進行し易くなるので、発散速度係数は増大する。また、同一の熱供給速度においても、麦汁の流動混合が活発で気液接触が旺盛な煮沸装置ほど、揮発成分の揮発発散がより進行し易いため、発散速度係数が大きくなる。【0010】これらのことから、麦汁煮沸操作及び麦汁煮沸装置の揮発性物質の揮発発散効率は、揮発性物質の発散速度係数を比較評価することにより、その良し悪しを判断することが出来る。但し、厳密な反応速度的観点からは、DMSの揮発発散効率の評価には、単にDMSの揮発発散過程の発散係数のみを比較するのでなく、その前工程であるSMMからのDMSへの変換反応生成も考慮しなければならない。しかし、このDMS生成反応は、主に温度に依存して増大する性質を有する。従って、麦汁が沸騰温度でほぼ変化しない麦汁煮沸操作では、ほぼ不変とみなすことが出来るため、発散速度係数が発散効率の良し悪しを決定付ける第一要因となる。【0011】従って、本発明は、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能を評価するにあたり、当該煮沸装置の麦汁煮沸時における硫酸ジメチル(DMS)の気相への発散速度係数を用いることにより評価することを特徴とする、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法を提供するものである。【0012】【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。本発明は、以下に示すように、DMSの逐次反応発散過程を反応速度的に解析し、煮沸工程でのDMSの発散効率を、発散速度係数として得ることにより、煮沸装置の揮発性物質の分離発散性能を評価できるようにしたことを特徴とするものである。【0013】麦汁煮沸時のDMSの反応挙動は、主にDMS前駆体であるSMMからの生成と気相への発散であることが、これまでの報告で分かっている(例えば、 J. Inst. Brew. 88. p244(1982) 、Anness, B. J. and Bamforth, C. W. (1982)著)。【0014】すなわち、麦汁煮沸時にSMMの生成はなく、また、DMSのdimethyl sulfoxide(DMSO)などへの変換量は少ない。従って、次の逐次過程を描くことができる。【0015】【数1】【0016】逐次過程の反応速度及び発散速度をそれぞれ次式のように仮定する。r1=k1[S]r2=k2([D]L −[D]G )【0017】但し、r1はSMMのDMSへの変換速度(μmol/L・min )、r2はDMSの発散速度(μmol/L・min )、k1は反応速度係数(1/min )、k2は発散速度係数(1/min )、[S]はSMMの液相中濃度(μmol/L )、[D]L はDMSの液相中濃度(μmol/L )、[D]G はDMSの気相中濃度(μmol/L )とする。)【0018】本仮定では、SMMのDMSへの変換は、液相中のSMM濃度にのみ依存し、かつ1次反応速度式が成り立つ。また、DMSの発散速度は、気相中と液相中の濃度差を駆動力とする。よって、SMM及びDMS減少速度は、それぞれ次式のように書き改められる。【0019】d[S]/dt=−k1[S] (1)d[D]L /dt=k1[S]−k2([D]L −[D]G ) (2)【0020】(1)式の解は、[S]/[S]0 = exp( −k1t) (3)【0021】但し、[S]0 は反応開始時のSMMの液相中濃度(μmol/L )を表す。よって、(2)式は、【0022】d[D]L /dt=k1[S]0 exp(−k1t)−k2[D]L +k2[D]G (4)【0023】ここで、気相中のDMSは、常に系外へ排出されるため、ごく低濃度でほぼ一定と見なせるとすると、(4)式は、一階線形微分方程式と取り扱うことができる。その解は、【0024】【0025】ただし、Cは積分定数とする。(5)式を解くと、[D]L ={k1/(k2−k1)}[S]0 exp(−k1t)+[D]G +Cexp(−k2t)(5)'【0026】当然のことながら、沸騰前後で麦汁濃度や気液接触効率は異なるため、揮発性物質の発散速度も異なる。本発明で問題とするのは沸騰中の麦汁であるので、初沸時を時間「0」(t=0)とする。よって、初沸時のSMM及びDMSの液相中濃度は、それぞれ次のように書ける。【0027】[S]=[S]0 [D]L =[D]L0【0028】これを(5)'式に代入してCを求めると、C=[D]L0−〔{k1/(k2−k1)}[S]0 +[D]G 〕 (6)【0029】(6)式を(5)式に代入すると、【0030】実際には、液相中のDMS濃度が1L当たりμmol オーダーと低く、また、前述の通り気相は常に排出されているため、気相中のDMSレベルは気液移動抵抗となり得ないほど低いと思われる。【0031】すなわち、(7)式において、 [D]G ≒0【0032】よって、液相中DMS濃度は次式のごとく得られる。【0033】以上の如く、液相中のSMM濃度及びDMS濃度は、それぞれ(3)と(8)式に導出された。【0034】すなわち、SMM濃度の減少速度、つまりSMMからのDMSへの変換反応生成速度は、(3)式によって表される。従って、反応速度係数k1は、煮沸時間に対して、([S]/[S]0 )の対数値をプロットし、この点を内挿する直線の傾きより、近似解として求まる。【0035】また、DMSの濃度変化、すなわちSMMからの生成と揮発発散による減少量は、(8)式によって表される。(8)式中の[D]L 、[D]L0、[S]0 は、それぞれ麦汁中のDMS及びSMMを測定することにより得られ、反応速度係数k1は、先の(3)式より実験的に求まる。しかし、(8)式は非線形であり、これらを単純に代入しても発散速度係数k2は求まらないが、RUNGE-KUTTA 法などの数値解法を適用して、近似解を求めることが出来る。【0036】【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではない。実施例1本発明の方法に用いる煮沸装置の構造の1例を図1に示す。この煮沸装置は、煮沸するための麦汁を溜める煮沸釜1と、該釜1内に設けられた麦汁煮沸用の加熱装置(以下、『熱交換器2』という。)と、該熱交換器2の先端より突沸する麦汁を煮沸釜1内に溜まっている麦汁に戻す傘状部材4とで構成されている。熱交換器2は、円錐状の先端部2Aと円筒部2Bとから構成されており、円筒部2Bの構造は図2に示すように、複数の伝熱チューブ3を備える。この伝熱チューブ3の周辺を、温水、高温蒸気或いは高温の熱媒体が流通するようになっており、煮沸装置内に充填された麦汁を沸点まで加熱する。沸点に達した麦汁は、伝熱チューブ3より突沸し、装置内を、釜内→熱交換器(伝熱チューブ)→傘状部材→麦汁液面→釜底と循環する。なお、熱交換器2は、円筒部外径:430mm、伝熱チューブ長さ:1280mm、伝熱チューブ内径:34.5mm、伝熱チューブ本数:20本で、伝熱チューブトータルの伝熱面積は、2.77mm2 となる。【0037】煮沸装置の煮沸釜に麦汁を満たした後、昇温を開始し、沸騰を開始するまでは熱供給速度を210Mcal/Hに保った。沸騰開始後に、それぞれ280Mcal/H、210Mcal/H及び120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件下で煮沸を行った。【0038】検体の採取は、昇温開始前、昇温終了10分前、初沸時、初沸5分後、初沸15分後に、それぞれ行い、SMM濃度及びDMS濃度を測定した。【0039】初沸時を0時とした時のSMM濃度変化及びDMS濃度変化を、図3(a),(b),(c)に示す。図3(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【0040】このようにして得られたSMM濃度に基づき、SMMからDMSへの変換反応速度係数k1を、(3)式を用い、初沸10分前以降の4点の(・・・・)より求めた。なお、([S]/[S]0 )の対数値をプロットし、この点を内挿する直線の傾きは、最少二乗法による直線近似によって求めた。求まった変換反応速度係数k1を第1表(タイプIの方)に示した。【0041】続いて、この求まった変換反応速度係数k1と麦汁中のDMS測定値より、発散速度係数k2を、数値解法の一つであるRUNGE-KUTTA 法により求めた。求まった発散速度係数k2の近似解を第2表(タイプIの方)に示した。本近似解を、(8)式に代入して得られるDMSの値と、煮沸麦汁の実測結果との比較を図4に示した。図4(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【0042】両プロットは良く一致しており、(8)式の数値解法によって得られた近似解が妥当であることが分かる。【0043】実施例2煮沸装置として、タイプIの代わりに、下記に示すタイプIIを用いたこと以外は、実施例1と同様にして行った。本実施例における煮沸装置タイプIIと、実施例1における煮沸装置タイプIとの差異は、熱交換器2の形状が異なる。すなわち、熱交換器2は、伝熱チューブ長さ:804mm、伝熱チューブ内径:44.8mm、伝熱チューブ本数:24本で、伝熱チューブトータルの伝熱面積が、2.72mm2 となっている点で異なる。実施例1と比較して、この実施例2の方が、加熱部分が太く、短い。【0044】煮沸装置タイプIIにおけるSMM濃度変化及びDMS濃度変化の実測値を図5(a),(b),(c)に示す。求まった変換反応速度係数k1を第1表(タイプIIの方)に示す。さらに、実施例1と同様に発散速度係数k2を求めた。結果を第2表(タイプIIの方)に示す。DMSの計算値と実測値との比較を図6に示す。図6(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。実施例1と同様に、双方は極めて近似している。【0045】【表1】【0046】【表2】【0047】第1表と第2表の結果をグラフ化し、SMMからDMSへの反応速度係数(k1)及びDMSの総括発散速度係数(k2)と、煮沸釜の形状及び熱供給速度との関係を比較(解析)してみた。結果を図7に示す。【0048】上記したように、麦汁煮沸時のDMSの反応挙動は、主にSMMからの生成と気相への発散であり、SMM→DMS反応の反応速度係数(k1)及びDMS→発散の発散速度係数(k2)として反応速度式を構築し、麦汁中のDMS残存量の測定データを代入して各係数を導いた。測定については、煮沸装置の熱供給速度〔初沸後(麦汁が沸点に達した時)の熱供給速度〕を変化させること(3段階)、及び装置形状の違いについて、各速度係数を比較した。【0049】SMMからDMSへの反応速度係数である(k1)は、煮沸釜の形状や熱供給速度の変化に対し、殆ど影響を受けない。これは、変換反応が温度にのみ依存するためと考えられる(熱供給速度が所定以上ならば、麦汁温度は沸点を保つため)。つまり、反応速度係数(k1)は、熱供給速度及び装置形状に依存しないことが分かる。【0050】一方、DMSの発散速度係数である(k2)は、煮沸装置タイプIIの方が煮沸装置タイプIよりも大きく、しかも熱供給速度の増加に応じて増加しており、煮沸釜の形状と熱供給速度の両方に対し、高い依存性を示すことが分かる。つまり、(k2)の値が大きいほど、煮沸装置の揮発性物質の発散効率がよいという当初の予測が裏付けられた。【0051】同じ熱供給速度の状態においても、煮沸装置タイプIに対して、煮沸装置タイプIIの発散速度係数 k2 が大きい、すなわち、揮発性物質の発散効率が良い理由は、タイプIIの方が、伝熱チューブの本数が多く、さらにチューブ長さが短いため、熱交換器2からの麦汁の単位時間当たりの噴出量が大きくなり、煮沸釜1内の気相と麦汁との接触機会が多くなると推測される。なお、伝熱チューブ内では、供給される熱により麦汁中の水分が蒸発し、水蒸気となって体積が膨張して麦汁は加熱装置外に噴出される。この噴出流は麦汁の流動混合を活発化するためには重要である。従って、伝熱チューブの長さは単純に短くすれば良いわけではなく、麦汁の噴出流が一定レベルに保たれる程度に熱交換能力を有している必要がある。【0052】なお、煮沸装置タイプIIは、同じ熱供給速度でも、煮沸装置タイプIより気液接触量が大きいと推定されるため、DMSの発散効率が良い。【0053】以上の解析結果から、煮沸装置の発散速度係数を求めて、その絶対値を比較検討することにより、煮沸装置の分離発散性能の善し悪しを判断できた。【0054】従って、本発明によれば、「総括発散速度係数」を用いることにより、煮沸装置の煮沸制御方法や装置構造など、装置そのものが揮発性物質の分離発散に好適か否かを、相対的に評価する(あるものと比較して、その優劣を評価する)ことができる。【0055】【発明の効果】本発明によれば、発散速度係数を利用することにより、煮沸装置の煮沸制御方法や装置構造など、装置そのものが揮発性物質の分離発散に好適か否かの相対評価をすることが可能である。【0056】このように、本発明の評価方法によって優れた評価を得た煮沸装置を用いることにより、製品の香味にとって好ましくない揮発性物質をより効率的に揮発させることができる。【0057】上記のように本発明の評価方法を用いて煮沸装置の揮発性物質発散効率を評価することにより、香味にとって好ましくない揮発性物質の発散性能を改善することができるため、より美味しいビール又は発泡酒を得ることが可能である。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の方法に用いる煮沸装置の構造の1例を示す説明図である。【図2】図1に示す煮沸装置の円筒部の構造を示す説明図である。【図3】煮沸装置タイプIについて、初沸時を0時とした時のSMM濃度変化とDMS濃度変化を示す図である。図3(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【図4】煮沸装置タイプIにおけるDMSの実測値と計算値とを示す図である。図4(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【図5】煮沸装置タイプIIについて、初沸時を0時とした時のSMM濃度変化とDMS濃度変化を示す図である。図5(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【図6】煮沸装置タイプIIにおけるDMSの実測値と計算値とを示す図である。図6(a),(b),(c)は、それぞれ順に280Mcal/H,210Mcal/H,120Mcal/Hの3段階の熱供給速度条件別に示したものである。【図7】SMMからDMSへの反応速度係数(k1)及びDMSの総括発散速度係数(k2)と、煮沸釜の形状及び熱供給速度との関係を比較したグラフである。【符号の説明】1 煮沸釜2 熱交換器2A 先端部2B 円筒部3 伝熱チューブ4 傘状部材 ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能を評価するにあたり、当該煮沸装置の麦汁煮沸時における硫酸ジメチルの気相への発散速度係数を用いることにより評価することを特徴とする、ビール又は発泡酒の製造に用いる煮沸装置における揮発性物質の分離発散性能の評価方法。


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