タイトル: | 特許公報(B2)_ピラジンジカルボン酸誘導体及びその製造方法 |
出願番号: | 1996216689 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | C07D 241/28 |
柳沢 篤 高橋 弘 JP 3986587 特許公報(B2) 20070720 1996216689 19960730 ピラジンジカルボン酸誘導体及びその製造方法 日本曹達株式会社 000004307 志賀 正武 100064908 高橋 詔男 100108578 渡邊 隆 100089037 青山 正和 100101465 鈴木 三義 100094400 西 和哉 100107836 村山 靖彦 100108453 松橋 泰典 100113860 柳沢 篤 高橋 弘 20071003 C07D 241/28 20060101AFI20070913BHJP JPC07D241/28 C07D CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) 米国特許第03043780(US,A) J. Am. Chem. Soc., 1955, Vol.77, pp.2243-2248 新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II,pp.1151-1152, 平成元年5月25日発行 丸善株式会社 新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II,pp.943-944, 平成元年5月25日発行 丸善株式会社 新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II,pp.1008-1010, 平成元年5月25日発行 丸善株式会社 実験化学講座20 有機化合物の合成II,pp.477-482, 昭和31年12月25日発行 丸善株式会社 1 1998045727 19980217 11 20030707 伊藤 幸司 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、新規な3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸誘導体(以下、単に、「ピラジンジカルボン酸」と言う場合がある。)及びその製造方法に関する。本発明のピラジンジカルボン酸誘導体は、蛍光色素、医薬、農薬、蛍光染料等の中間体、及びポリマーの原料として有用である。【0002】【従来の技術】ピラジンジカルボン酸誘導体のほとんどは新規化合物であるが、その内3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸は、E.C.Taylor等により下記反応式に示される方法に従って製造されている[J.Am.Chem.Soc.,77,2243(1955)]。【0003】【化10】【0004】また、2、5−ビス(メチルアミノ)−3,6−ビス−N−メチルカルバモイルピラジンは、H.Bredereck等により製造されている(Chem.Ber.,1954,87,1268)。【0005】【発明が解決しようとする課題】ピラジンジカルボン酸誘導体は、3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸より製造することができる。しかし、出発原料である3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸を工業的スケールで製造する場合には、前述の従来法では、原料の入手が困難であったり、収率が低いといった問題があった。従って、3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸を簡便、かつ高収率で得ることができる製造方法が望まれていた。【0006】【課題を解決するための手段】 かかる課題を解決すべく、本発明は以下の内容をその構成とする。 一般式(I−1)【0007】【化11】【0008】{式中、R1,R2,R3及びR4は、同一又は相異なって、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のアルキニル基又は炭素数1〜18のアラルキル基を表し、これらの基はハロゲン原子、OH基、Or6基(r6は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)、OCOr7(r7は炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を示す。)、CN基、NO2基又はCO2r8基(r8は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で置換されていてもよい。}で表される3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド誘導体を、アルカリ水溶液で加水分解することを特徴とする一般式(I−2)【0009】【化12】【0010】(式中、R1,R2,R3及びR4は前記と同じ意味を示す。)で表される3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸誘導体の製造方法。【0023】上記式中、炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル,エチル,n−プロピル,イソロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t−ブチル,n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、各種オクチル,各種ノニル、各種デシル、各種ウンデシル、各種ドデシル、各種トリデシル、各種テトラデシル、各種ペンタデシル、各種ヘキサデシル、各種ヘプタデシル、各種オクタデシル基などの直鎖若しくは分枝のアルキル基を例示することができ、炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。【0024】炭素数1〜18のアルケニル基としては、エテニル,2−プロピニル,1−プロペニル,イソプロペニル,1−ブテニル,2−ブテニル,1,3−ブタジエニルなどであり、好ましくは炭素数2〜4のものである。炭素数1〜18のアルキニル基としては、エチニル,2−プロピニル,1−ブチニル,2−ブチニルなどを例示することができ、炭素数2〜4のものが好ましい。【0025】また、炭素数1〜18のアラルキル基としては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α、α−ジメチルベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等を例示することができ、アリール基としては、フェニル,ナフチル基などを好ましく例示することができる。【0026】【発明の実施の形態】本発明化合物の製造方法は、ニトリルを硫酸で加水分解し、アミドにする第1工程、アミドをアルカリで加水分解し、カルボン酸にする第2工程、カルボン酸を塩基存在下、ハロゲン化アルキルを作用させ、エステル化をする第3工程および、カルボン酸あるいはエステルのアミノ基を塩基存在下、ハロゲン化アルキルを作用させ、アルキル化する第4工程からなる。また,エステル化とアルキル化は同時に行うことができる。【0027】第1工程における反応は、50重量%以上、好ましくは80%以上の硫酸中で、0〜50℃、好ましくは10〜30℃で行われる。【0028】第2工程における反応は、1〜50%、好ましくは1〜20%のアルカリ水溶液中で、20℃〜還流温度、好ましくは40℃〜還流温度で行われる。反応に使用することができるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの有機酸の塩を例示することができる。【0029】第3工程における反応は、不活性溶媒中、1〜20%、好ましくは5〜15%のアルカリ溶液中で行われる。反応に用いることのできる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル等を使用することができ、これらは単独あるいは混合して用いることができる。また、塩基としては、1,8−ジアザビシクロ[5、4 、0]ウンデセン(DBU)、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩を使用することができる。反応は、塩基として水酸化物を使用する場合は0℃〜室温で、アミン類、炭酸塩を使用する場合には、室温から用いられる溶媒の沸点の温度範囲で円滑に進行する。【0030】第4工程における反応は、不活性溶媒中、0.1〜30%、好ましくは1〜20%のアルカリ溶液中で行われる。反応に用いることのできる溶媒としては、DMF,DMACあるいはNMPといったアミド系溶媒、DMSO,テトラヒドロフラン(THF)や1,2−ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類あるいはアセトニトリルが使用でき、これらは混合して使用することもできる。また、用いることのできる塩基としては、1,8−ジアザビシクロ[5、4 、0]ウンデセン(DBU)、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、酢酸ナトリウムなどの有機酸の塩等を例示することができる。反応は、塩基として水酸化物を使用する場合は0℃〜室温で、アミン類、炭酸塩を使用する場合には、室温から用いられる溶媒の沸点の温度範囲で円滑に進行する。【0031】本反応の最初の原料となる3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボニトリル(以下、「SDPK」と言う。)は、例えば、塩基存在下、青酸とジスルフィドとの反応により2,3−ジアミノ−3−(フェニルチオ)アクリロニトリルを得たのち、次いで、酸の存在下、空気酸化を伴う環化二量化反応によって製造することができる(WO88/01264号公報等参照)。反応式を以下に示す。【0032】【化17】【0033】本発明の化合物の構造は、NMR,IR,MASS等から決定した。【0034】【実施例】次に、実施例、比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。【0035】実施例13,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド(化合物1)の製造純度95%のSDPK8.43g(50.0mmol)に97%硫酸50mlを加えて、室温で2時間攪拌した。反応液を氷水50mlの中に注ぎ、濃水酸化ナトリウム水溶液で中和し、析出物を濾取した。水、次いでアセトンで洗浄後減圧乾燥し、橙色粉末の3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド(化合物1)を9.74g(49.6mmol)を得た。収率99%。【0036】実施例2N,N,N’,N’−テトラメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド(化合物2)の製造N,N,N’,N’−テトラメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボニトリル 216mg(1.00mmol)に97%濃硫酸 2mlを加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物に濃水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、析出物を濾取した。水、次いでアセトンで洗浄し、減圧乾燥後、黄色結晶のN,N,N’,N’−テトラメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド(化合物2)を241mgを得た。収率96%。【0037】実施例33,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸(化合物3)の製造3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド 7.85g(40.0mmol)に5%水酸化カリウム水溶液150mlを加え、2.5時間加熱還流した。放冷後、氷冷しながら濃塩酸で酸性にし、析出した結晶を濾取した。水、アセトンで洗浄し、減圧乾燥後、赤色結晶の3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸(化合物3)を 7.59g(38.3mmol)得た。収率96%。【0038】実施例43,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸のメチルエステル化(化合物4,5,6の製造)3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸 298mg(1,50mmol)の無水DMF(5ml)溶液に、氷冷下、ヨウ化メチル 0.67ml(10.8mmol)、次いでDBU 1.62ml(10.8mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル20mlを加え、よく攪拌した後、濾過し、不溶物(P)と濾液(A)を得た。不溶物(P)には、目的とする3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジメチル(化合物4)を、濾液(A)には目的物のエステルのほか更にアミノ基がアルキル化された2種のエステル(化合物5、6)を含んでおり、それぞれを以下の手順で単離した。【0039】不溶物(P)からの目的とするエステル(化合物4)の単離;不溶物(P)を水、酢酸エチルでよく洗浄し、更に飽和重曹水、水、アセトンの順で洗浄した(このときの洗浄液を洗液(W)とする)。減圧乾燥後、目的の化合物4を89mg得た。濾液(A)からの各エステル(化合物4,5,6)の単離;濾液(A)と洗液(W)を合わせ分液後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、希塩酸、飽和重曹水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、シリカゲルを担体としたカラムクロマト(ベンゼン:酢酸エチル=5:1〜2:1)により分離し、N,N’−ジメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンカルボン酸ジメチル(化合物6)を1mg、N−メチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジメチル(化合物5)を8mgおよび化合物4を3mg得た(流出順)。【0040】それぞれの収量および収率は次の通りである。化合物4;89+3=92mg(0.41mmol) 収率27%化合物5;8mg (0.03mmol) 収率 2%化合物6;1mg (0.004mmol)収率 0.3%【0041】実施例53,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸のブチルエステル化(化合物13,14,15の製造)3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸 2.97g(15.0mmol)の無水DMF(30ml)溶液に、氷冷下、ヨウ化ブチル6.82ml(60.0mmol)を加え、次いでDBU6.80ml(45.5mmol)を5分間かけて滴下し、室温で19時間攪拌した。反応混合物に水150mlと酢酸エチル200mlを加え、よく攪拌した後、濾過し、析出物(P)と濾液(A)を得た。析出物(P)には目的とする3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチル(化合物13)を、濾液(A)には目的物のエステルのほか更にアミノ基がアルキル化された2種のエステル(化合物14,15)を含んでおり、それぞれを以下の手順で単離した。【0042】析出物(P)からの目的とするエステル(化合物13)の単離;析出物(P)にアセトン700mlを加え、数分還流した。濾液の溶媒を減圧下留去し、得られた結晶を酢酸エチルで洗浄した(このときの洗浄液を洗液(W)とする)。減圧乾燥後、目的物の化合物13を2.07g得た。【0043】濾液(A)と洗液(W)からの各エステル(化合物13、14,15)の単離;濾液(A)を分液後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。このものに上記洗液(W)を加え、溶媒留去後、シリカゲルを担体としたカラムクロマト(ベンゼン〜ベンゼン:酢酸エチル=10:1)により分離し、N,N’−ジブチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチル(化合物15)を0.32g、N−ブチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチル(化合物14)を0.77gおよび化合物13を0.31g得た(流出順)。【0044】それぞれの収量および収率は次の通りである。化合物13; 2.07+0.31=2.38g(7.7mmol)収率 51%化合物14; 0.77g (2.1mmol)収率 14%化合物15; 0.32g (0.8mmol)収率 5%【0045】実施例63,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸のベンジルエステル化(化合物18,19の製造)3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸 299mg(1.51mmol)の無水DMF(5ml)溶液に、氷冷下、臭化ベンジル1.28ml(10.8mmol)、次いでDBU1.62ml(10.8mmol)を順に加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に水10mlと酢酸エチル20mlを加え、よく攪拌した後、濾過し、析出物(P)と濾液(A)を得た。析出物(P)には目的とする3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジベンジル(化合物18)を、濾液(A)には目的のエステルのほか更にアミノ基がアルキル化されたエステル(化合物19)を含んでおり、それぞれを以下の手順で単離した。【0046】析出物(P)からの目的とするエステル(化合物18)の単離;析出物(P)を酢酸エチル、水次いでアセトンで十分洗浄することにより(このときの洗浄液を洗液(W)とする)、減圧乾燥後、目的の化合物18を269mg得た。【0047】濾液(A)と洗液(W)からの各エステル(化合物18,19)の単離;濾液(A)と洗液(W)を合わせ、酢酸エチルと希塩酸を加え、分液した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、希塩酸、飽和重曹水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、シリカゲルを担体としたカラムクロマト(ベンゼン:酢酸エチル=10:1〜6:1)により分離し、N−ブチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジベンジル(化合物19)を31mgおよび化合物18を61mg得た(流出順)。【0048】それぞれの収量および収率は次の通りである。化合物18;269+61=330mg(0.87mmol)収率 58%化合物19;31mg (0.07mmol)収率 5%【0049】実施例73,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチルのメチル化(化合物16,17の製造)3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチル 310mg(1.00mmol)の無水DMF(5ml)溶液に、室温下、炭酸カリウム1.10g(8.0mmol)、無水硫酸ナトリウム0.28g、次いでヨウ化メチル1.0ml(16.1mmol)を順に加え、160℃で1時間攪拌した。放冷後、水を加え、酢酸エチル、次いでジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、シリカゲルを担体としたカラムクロマト(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)により分離し、N,N,N’,N’,−テトラメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ジブチル(化合物16)を211mgおよびN,N,N’,N’,−テトラメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸ブチルメチル(化合物17)を58mg得た(流出順)。それぞれの収量および収率は次の通りである。化合物16; 221mg (0.58mmol) 収率 58%化合物17; 58mg (0.09mmol) 収率 9%【0050】本発明の化合物の代表例を表1に、代表化合物の吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルのデータを表2に示した。【0051】【表1】【0052】【表2】【0053】*1 1H NMR(DMSO-d6) 6.43(4H,s),7.50(2H,s),7.68(2H,S) ppm13C NMR(DMSO-d6) 126.75, 146.5, 167.61 ppmIR(KBr) 3433, 3392, 3326, 3210, 1695, 1588, 1444, 1388, 1224, 711 cm-1*2 本化合物は参考化合物である。化合物としては既知、製法は新規である。13C NMR(DMSO-d6) 125.7, 147.8, 167.1 ppmIR(KBr) 3427, 3300, 3025, 1702, 1611, 1500, 1457, 1229, 747 cm-1*3 1H NMR(DMSO-d6) 3.31(6H,s),6.55(s) ppmIR(KBr) 3470, 3303, 1693, 1596, 1463, 1438, 1410, 1324, 1195, 1142, 1070, 799 cm -1*4 1H NMR(CDCl3) 1.26(6H,t,J=7.3Hz),1.42(6H,t,J=7.3Hz),3.49(4H,q, J=7.3Hz),7.02(2H,broad s) ppmIR(KBr) 3371, 2976, 2931, 2877, 1691, 1532, 1329, 1154, 1111 cm-1Mass(FD) 310(M)【0054】*5 1H NMR(CDCl3) 1.26(6H,d,J=6.8Hz),1.39(6H,d,J=6.2Hz),1.42(6H,d, J=6.2Hz),4.18(1H,m),5.23(2H,s),5.61(2H,s),7.08(1H,d,J=0.5Hz) ppmIR(KBr) 3475, 3369, 3329, 2971, 2928, 1688, 1613, 1567, 1484, 1453, 1387, 1316, 1173, 1144, 1104, 1085 cm -1*6 1H NMR(CDCl3) 0.97(6H,t,J=7Hz),1.48(4H, 6 重線,J=7Hz),1.76(4H, 5 重線,J=7Hz),2.98(12H,s),4.35(4H,t,J=7Hz) ppm13C NMR(CDCl3) 13.72, 19.16, 30.70, 40.27, 65.38, 127.77, 147.69, 165.77 ppmMass(EI) 366(M)*7 1H NMR(CDCl3) 0.97(3H,t,J=7Hz),1.48(2H,6重線,J=7Hz),1.75(2H, 5 重線,J=7Hz),2.98(12H,s),3.94(3H,s),4.35(2H,t,J=7Hz)ppm13C NMR(CDCl3) 13.69, 19.16, 30.67, 40.27, 52.52, 65.41, 126.24 127.55, 147.63, 147.87, 165.68, 165.96 ppmIR(KBr) 1725 cm -1Mass(EI) 324(M)*8 1H NMR(CDCl3) 5.37(8H,s),7.18 〜7.58(16H,m),8.06〜8.10(4H,m) ppmIR(KBr) 3406, 1721, 1273 cm -1Mass(FD) 558(M)【0055】比較例13,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸(化合物3)の製造(ピラジンジカルボニトリルのアルカリ加水分解による直接的カルボン酸への反応)【0056】【化18】【0057】純度95%のSDPK 0.51g(3.0mmol)に10%水酸化カリウム水溶液30mlを加え、30分間加熱還流した。反応終了後、氷冷しながら反応混合物中に濃塩酸を加えて酸性とし、析出した結晶を濾取した。水、メタノール、アセトンの順で洗浄し、減圧乾燥して赤色結晶を0.51g得た。このものには目的物(化合物3)のほか3,6−ジアミノ−5−ヒドロキシ−2−ピラジンカルボキシアミド(化合物21)を含み、分離できなかったので、NMRによりその比率を求めた。収量および収率は次の通りである。化合物3 0.275g(1.39mmol) 収率 46%化合物21 0.235g(1.39mmol) 収率 46%【0058】化合物21の物性値およびスペクトルデータを次に示す。DSC値 287℃(吸熱ピーク)MASS(Cl) 170(M+1) 1H NMR(DMSO−d6 ) 5.66(2H,s) 6.64(2H,s) 6.85(1H,s)6.85(1H,s) 6.90(1H,s) 11.50(1H,broad s)ppm13C NMR(DMSO−d6 )100.4 141.2 141.8 152.1 169.0 ppm吸収スペクトル λmax 358,289nm(in DME)蛍光スペクトル λem 442nm(λex306nm)(in DME)IR(KBr) 3375, 3285, 3197, 1684, 1652, 1622, 1555,1416, 1370 cm-1【0059】【発明の効果】本発明のピラジンジカルボン酸誘導体は、医薬、農薬等の含窒素化合物の中間体として有用なばかりでなく、それ自身(蛍光)色素として有用であり。また、蛍光染料、プテリジン誘導体等の合成中間体、およびポリアミドやポリエステル等のポリマーの原料としても有用な化合物である。本発明の製造方法も簡便で、高収率(実施例1〜3と比較例1との対比)であり、工業的に実用的なものである。 一般式(I−1){式中、R1,R2,R3及びR4は、同一又は相異なって、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のアルキニル基又は炭素数1〜18のアラルキル基を表し、これらの基はハロゲン原子、OH基、Or6基(r6は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)、OCOr7(r7は炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を示す。)、CN基、NO2基又はCO2r8基(r8は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で置換されていてもよい。}で表される3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボキシアミド誘導体を、アルカリ水溶液で加水分解することを特徴とする一般式(I−2)(式中、R1,R2,R3及びR4は前記と同じ意味を示す。)で表される3,6−ジアミノ−2,5−ピラジンジカルボン酸誘導体の製造方法。