タイトル: | 特許公報(B2)_新規なβ−グルコシダーゼ、その製造法および用途 |
出願番号: | 1995349631 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | C12N 9/42,C12G 3/12,C12P 19/14,C12R 1/66 |
間瀬 民生 森 茂治 横江 正明 JP 3761236 特許公報(B2) 20060120 1995349631 19951220 新規なβ−グルコシダーゼ、その製造法および用途 天野エンザイム株式会社 000216162 間瀬 民生 森 茂治 横江 正明 20060329 C12N 9/42 20060101AFI20060309BHJP C12G 3/12 20060101ALI20060309BHJP C12P 19/14 20060101ALN20060309BHJP C12R 1/66 20060101ALN20060309BHJP JPC12N9/42C12G3/12C12P19/14 ZC12N9/42C12R1:66 C12N 9/14-9/46 JSTPlus(JOIS) BIOSIS/WPI(DIALOG) 特開平04−144693(JP,A) Phytochem., 1988, Vol.27, No.7, pages 1973-6 Appl. Microbiol. Biotechnol., 1992, Vol.37, No.5, pages 590-3 MIRCEN J., 1988, Vol.4, No.4, pages 425-30 Agric. Biol. Chem., 1986, Vol.50, No.7, pages 1703-11 Lebensm. -Wiss. u. -Technol., 1994, Vol.27, No.6, pages 587-9 4 FERM P-15340 1997168385 19970630 12 20021121 松田 芳子 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、新規なβ−グルコシダーゼおよびその製造法に関する。更に詳細にはアスペルギルス(Aspergillus)属に属し、β−グルコシダーゼを生産する能力を有する微生物から得られ、β−1,4−グルコシド結合を切断する活性を有する新規なβ−グルコシダーゼ及びその製造法に関する。本発明のβ−グルコシダーゼは食品用酵素等各種の用途に利用される。【0002】【従来の技術】β−グルコシダーゼとはβ−D−グルコピラノシド結合に対して特異性を示す加水分解反応を触媒する酵素の総称として用いられる。本酵素は広く細菌、糸状菌、植物及び動物に分布し、起源により各種基質に対する加水分解速度は著しく異なっている。例えば、ゲンチオビオースに特異性の高いときはゲンチオビアーゼと称したり、セロビオースに特異性が高い酵素はセロビアーゼと称することもある。【0003】例えば、Candida属由来、Aspergillus属由来、Thermoascus属由来、Botryodiplodia属由来及びSaccharomyces属由来のβ−グルコシダーゼはその各種性質が比較検討されている[Enzyme Microb. Technol., 4巻、73頁(1982)]。また、そのほかにもSaccharomyces属由来(特開昭63-28389)、Bacillus属由来(特開平2-286083)の酵素が報告されている。【0004】更に、Aspergillus oryzae由来の酵素(表3において▲1▼と示す)[J. Biochem., 85巻、335頁(1979)]、Aspergillus niger由来の酵素(表3において▲2▼と示す)[Bios. Biot. Biochem., 57巻、12号、2172頁(1993)]、Aspergillus niger由来の酵素(表3において▲3▼と示す)[Methods in Enzymology, 160巻、575頁(1988)]、Aspergillus niger由来の酵素(表3において▲4▼と示す)[Eur. J. Biochem., 206巻、651頁(1992)]及びAspergillus niger由来の酵素(表3において▲5▼と示す)[Appl. Biochem. Biotechnol., 39巻、(1993)]等が報告されている。【0005】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これらのβ−グルコシダーゼは、その基質特異性において満足できるものではなく、より広い基質に作用する新規なβ−グルコシダーゼの開発が望まれていた。【0006】【課題を解決するための手段】このような状況を鑑み、本発明者らは鋭意検討を加えた結果、土壌より新たに採取した微生物がより広い基質特異性を有する新規なβ−グルコシダーゼを著量生産することを見い出し本発明を完成した。【0007】新たに土壌より採取した微生物の菌学的性質を以下に記載する。【0008】各種培地における生育▲1▼ポテトデキストロース寒天斜面生育良好。白色菌叢は旺盛で高く盛り上がる。黒色分生子頭は疎ら綿毛状【0009】▲2▼麦芽寒天平板(Blakeslee's)生育はかなり速やか。白色菌糸は綿毛状で良く盛り上がる。集落の周縁はやや極限的生育を示す。分生子柄は突出して、高く長く気中へ伸長し、大小の分生子頭は黒褐色で、全面を粗に覆う。裏面は白〜淡黄色。【0010】▲3▼チャペック寒天平板菌糸の生育は始め悪いが、日を経て広く拡大的に成長する。菌叢は白色綿毛状で、分生子柄は突出して気中へ伸長する。大小の分生子頭は黒色粗に全面を覆う。裏面は白色。【0011】形態▲1▼菌糸 :有隔壁、無色、φ2〜4μm▲2▼分生子頭 :分割、円盤状、黒褐色、φ100〜500μm▲3▼分生子柄 :平滑、厚壁、淡褐色、φ6〜14、長さ1〜8mm▲4▼頂嚢 :球状、大小様々(10〜80μm)▲5▼ファイライド:二段、3×6、4×8μm(時に大型亜球、梨型あり)▲6▼分生子 :球〜亜球型、φ3〜5μm、突起又は粗面、黒褐色▲7▼菌核 :なし▲8▼閉子嚢核 :なし【0012】ポテトデキストロース寒天培地、麦芽寒天培地で共に菌叢は高く綿毛状。分生子頭は黒色でカラム状に良く分割。比較的粗密なため下部の白色菌糸が目立つ。分生子柄は長く、7〜8mmにも達する。フィアライドは異常に大きく、直径が10〜20μm。しかも四角異形のものも認める。以上の特徴から本菌株はアスペルギルス・プルベルレンタス(Aspergillus pulverulentus)と同定され、アスペルギルス・プルベルレンタス YM-80と命名した。【0013】参考文献▲1▼ K. B. Raper, D. I. Fennel.(1965) "The Genus Aspergillus" p.293, 357 Williams & Wilkins Co.【0014】▲2▼ J. C. Gilman.(1966) "A manual of Soil Fungi" p.214 The Iowa State Univercity【0015】▲3▼井上憲政(1959)"応用黴学の理論と実際" p.61技報堂(東京)【0016】▲4▼友田宜孝(1957)"微生物工学講座-1" p.191共立出版(東京)【0017】尚、本菌株は、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に第15340号(FERM P-15340)として寄託されている。【0018】本菌株を使用して新規なβ−グルコシダーゼを生産蓄積させる為の培養方法としては、液体培養法、固体培養法の何れでもよいが、好ましくは固体培養法が行われる。【0019】例えば固体培養は、それ自体公知の方法で行われる。菌体増殖に必要な成分を含む固体基質(例えば、小麦ふすま単独或いは小麦ふすまに種々の添加物、例えば、きな粉、大豆粉、アンモニウム塩、硝酸塩、尿素、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリペプトン、コーンスティープリカー、肉エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物などの有機及び無機の窒素化合物などを添加し、又、適当な無機塩類を加えることもできる)などに水分を含有させたものを培養器に入れ、これに本菌株を接種して該菌株の生育できる温度で培養すればよい。【0020】また、培養方法には特に制限はなく、静置培養によってもよく、培養物を常時混合するような回転培養や流動層培養などによっても行うことができるが、設備投資の少ない培養装置としては静置培養が好ましい。【0021】本発明において、培養の形態は、例えば固体培養で、培養温度は通常15から45℃、好ましくは25から35℃程度で、1から20日間、好ましくは2から10日間程度培養する。【0022】ついで、このようにして得られた培養物より水、生理食塩水、または、緩衝液などを用いて抽出をおこない、固形分をのぞいて培養抽出液を得る。そして、このようにして得た培養抽出液からβ−グルコシダーゼを単離し、本発明のβ−グルコシダーゼを得る。【0023】まず、培養抽出液からβ−グルコシダーゼを単離精製するためには、例えば、限外ろ過濃縮、硫安分画処理、有機溶媒分画処理、イオン交換クロマトグラフィー処理、疎水クロマトグラフィー処理、ゲルろ過処理、分取ゲル電気泳動処理などのいずれかを必要に応じて組み合わせた処理を行い、必要ならば、脱水あるいは乾燥を行い目的とする酵素を製造する。【0024】また、液体培養の場合は、当該微生物が良好に生育し、酵素を順調に生産するために必要な炭素源、窒素源、無機塩、必要な栄養源等を含有する合成培地又は天然培地を用いることができる。【0025】例えば、炭素源としては、澱粉又はその組成画分、焙焼デキストリン、加工澱粉、澱粉誘導体、物理処理澱粉及びα−澱粉等の炭水化物が使用できる。具体例としては、可溶性澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、デキストリン、アミロペクチン、アミロース等があげられる。【0026】窒素源としては、ポリペプトン、カゼイン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー或いは大豆又は大豆粕などの抽出物等の有機窒素源物質、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機塩窒素化合物、グルタミン酸等のアミノ酸類が挙げられる。【0027】そして無機塩類としては、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の鉄イオン含有化合物、リン酸カリウム塩、リン酸ナトリウム塩等のリン酸塩、硫酸マグネシウム等のマグネシウム塩、塩化カルシウム等のカルシウム塩、炭酸ナトリウム等のナトリウム塩等が用いられる。【0028】培養は、振盪培養若しくは、通気攪拌培養等の好気的条件下に於いて、培地をpH4〜8の範囲、好ましくはpH6〜7の範囲に調整し、温度20〜35℃の範囲、好ましくは、25〜30℃で実施し、通常1〜5日間培養するのが望ましいが、この条件以外であっても微生物が生育し、目的とする酵素を生成する条件であれば特に制限されない。【0029】ついで、これらの粗酵素液を限外ろ過膜で脱塩、濃縮した後、硫安塩析又は有機溶媒沈降等により酵素を回収する。その後、上述したようにして精製し、高純度の新規なβ−グルコシダーゼ標品を得ることができる。このようにして得られた新規なβ−グルコシダーゼの酵素化学的性質について以下に述べる。【0030】▲1▼ 活性測定法:10mMのp−ニトロフェニル−β−D−グルコシド(以下、PNPGと略す)0.5mlに50mMマッキルバイン緩衝液(pH4.0)0.4mlを加え、酵素液0.1mlを添加して、50℃で15分間反応する。反応後、100mMの炭酸ナトリウム液4mlを加えて反応を停止した後、遊離したp−ニトロフェノール量を波長420nmで比色定量する。1分間当たり、1μmolに相当するp−ニトロフェノールを生成する酵素量を1単位とする。【0031】▲2▼ 基質特異性:各種基質を使用して活性測定法に準じて測定した。10mM濃度の各種基質に対する相対活性を表1にまとめて表示する。【0032】【表1】【0033】表より明らかなように、セロビオース、ゲンチオビオース、ヘリシン、フェニール β−グルコシド、アルブチン、ソホロース等に良く作用し、サリシンやフロリジンにも作用することが判る。【0034】▲3▼ 至適pH :10mM PNPGを基質として、各種pHの緩衝液(50mM マッキルバイン緩衝液及びトリス-塩酸緩衝液)を用いて50℃、30分間反応した。その結果、至適pHは約4.0付近にある。(図1)【0035】▲4▼ 至適温度 :10mM PNPGを基質として、50mM マッキルバイン緩衝液(pH4.0)を用いて各温度で30分間反応した。その結果、至適温度は約60℃付近にある。(図2)【0036】▲5▼ pH安定性 :10mM PNPGを基質として、酵素液を50mM マッキルバイン緩衝液(pH3〜7)を用いて40℃、60分間処理した後反応した。その結果、pH安定性はpH3〜7付近にある。(図3)【0037】▲6▼ 熱安定性 :10mM PNPGを基質として、酵素を50mM マッキルバイン緩衝液(pH4.0)に溶解し、各温度で10分間処理した後反応した。その結果、熱安定性は約60℃まで安定である。(図4)【0038】▲7▼ 分子量 :約118,000(SDS-PAGE)【0039】▲8▼ 等電点 :約4.5±0.1【0040】▲9▼ 阻害剤 :各種阻害剤(1mM)を含む10mM PNPGを基質として活性測定法に従って反応した。その結果を表2に示す。【0041】【表2】【0042】表より明らかなようにNa+,K+,Mn2+,Al3+,Fe2+,Mg2+,Zn2+,Ba2+,Cd2+,Cu2+,Ni2+,Co2+,Ca2+,EDTA,N−エチルマレイミド,モノヨード酢酸で実質的に阻害されず、SDS,Hg2+,Ag+,pCMBで強く阻害され、Sn2+,Fe3+でも阻害される。【0043】本発明のβ−グルコシダーゼを従来より知られている酵素と比較する。その結果を表3に示す。【0044】【表3】【0045】表より明らかなように、本発明のβ−グルコシダーゼは従来より知られている酵素とは明らかに異なり新規なβ−グルコシダーゼであると言える。【0046】更に、本発明の新規なβ−グルコシダーゼの用途について記載する。本発明の酵素は、上述したようにβ-1,4-結合持つオリゴ糖や配糖体を分解する作用を持つため、各種の食品に応用する際に有用である。例えば、焼酎醸造に於ける醗酵歩合の向上、製パンにおける酵素の利用、各種果汁の清澄化にペクチナーゼと併用する等、広く利用することができる。これらの場合の利用方法については、通常の方法が適用できる。【0047】以下、実施例により本発明を詳述する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。【0048】【実施例】実施例1 アスペルギルス・プルベルレンタス YM-80の培養下記の組成の種培地100ml(pH4.7)を用いてアスペルギルス・プルベルレンタス YM-80(FERM P-15340)を接種し、30℃で2日間培養した。【0049】【0050】次いで、下記組成の培地に培養した種培地20mlを接種し、29℃に4日間培養した。培養後、500mlの水を添加し、ろ過して粗酵素液とした。【0051】実施例2 酵素の精製実施例1で得られた粗酵素液(400ml)を限外濾過膜濃縮後、40%飽和となるように固形硫安を添加、塩析した。次いで塩析沈殿物を脱塩後、10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、DEAE−Toyopearl 650Mカラムにより不純蛋白質を吸着分離した。【0052】非吸着画分をDEAE−Toyopearl 650Mカラム(pH8.5)に流し、吸着した活性画分を食塩濃度を直線的に上げて溶出した。溶出活性画分に硫安を2M添加溶解し、同様の硫安を含む緩衝液で平衡化したButyl−Toyopearl 650Mカラムに流し、吸着した活性画分を硫安濃度を直線的に低下させて流出した。最後に、溶出活性画分はSepacryl 200Sカラムによるゲル濾過で精製し、単一の精製酵素を得た。本精製酵素を用いて、前述したとおりの酵素化学的性質を明らかにした。【0053】実施例3 麦焼酎醸造の醗酵に及ぼす効果一次仕込みとして、ビーカーに焼酎白麹25g、くみ水30mlに前培養した、協会焼酎2号酵母を1×109ケ添加し、25℃で6日間発酵させた。【0054】二次仕込みとして、掛原料50g及び本発明のβ−グルコシダーゼを含むくみ水90mlを加え、25℃で15日間発酵させた。【0055】東洋濾紙No.5Cでろ過後、ろ液について各種分析を行った。その結果を各3ロットの平均値で表3に示す。【0056】【表4】【0057】本発明のβ−グルコシダーゼを添加使用することにより、焼酎発酵歩合が向上することが明らかとなった。【0058】実施例4 製パンへの応用小麦粉100g、食塩1.5g、ショートニング3g、イースト2g、ブロム酸カリ1.5mgと適当量の水を用いてストレート・ドウ法での最適水吸収量、最適攪拌時間を用いて28℃で2時間生地発酵した。ガス抜きや型入れは機械的に行い、焼成は218℃で24分行った。なお、しょ糖の添加量は適宜変化させて、本発明の酵素による効果を調べた。その結果、ドウ組成に本発明のβ−グルコシダーゼを添加することによって、特にしょ糖の添加量が少ない場合において、本発明の酵素を使用することによって、ガス生成量及びローフ容積への効果が著しかった。【0059】実施例5 オリゴ糖の製造グルコース 1gに、pH4.0、50mMマッキルバイン緩衝液0.5ml及び本発明のβ−グルコシダーゼ溶液0.5mlを添加し、50℃で8時間反応させた。反応後、100℃に5分間放置した後、室温に冷却した。【0060】生成したオリゴ糖をトヨパールHW-40Sカラムで精製し、生成オリゴ糖量を測定した。その結果を表4に示す。【0061】【表5】【0062】【発明の効果】本発明により、広い基質特異性を有する新規なβ−グルコシダーゼが提供される。本発明の新規なβ−グルコシダーゼは、各種食品業界において、有効に利用される。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の新規なβ−グルコシダーゼの至適pHを示す図である。【符号の説明】図中で黒丸はマッキルバイン緩衝液を使用した場合を示し、三角はトリス−塩酸緩衝液を使用した場合を示す。【図2】本発明の新規なβ−グルコシダーゼの至適温度を示す図である。【図3】本発明の新規なβ−グルコシダーゼのpH安定性を示す図である。【図4】本発明の新規なβ−グルコシダーゼの熱安定性を示す図である。 下記の酵素化学的性質を有するアスペルギルス・プルベルレンタスYM-80に由来する新規なβ−グルコシダーゼ。(a) 作用:多糖類、オリゴ糖類及び配糖体類のβ−D−グルコピラノシド結合に作用し、グルコースを遊離する。(b) 基質特異性:セロオリゴ糖、ゲンチオビオース、ヘリシン、サリシン、フェニル−β−グルコシド、ソホロース、アルブチンに作用し、フロリジンにも作用するが、ステビオシドには実質的に作用しない。そして、ρ−ニトロフェニル−β−D-グルコシド(PNPG)を100とした場合の相対活性は、ゲンチビオースが、126であり、セロビオースが、125であり、ソホロースは、90である。(c) 至適pH:4.0(d) 至適温度:60℃(e) pH安定性:pH3〜7(40℃、60分)(f) 熱安定性:60℃,60分間(pH5.0)(g) 分子量:118,000(SDS-PAGE)(h) 等電点: 4.5±0.1 アスペルギルス・プルベルレンタスYM-80を栄養培地に培養し、以下の酵素化学的性質を有する新規なβ−グルコシダーゼを生産蓄積せしめ、これを採取することを特徴とする新規なアミラーゼの製造法。(a) 作用:多糖類、オリゴ糖類及び配糖体類のβ−D−グルコピラノシド結合に作用し、グルコースを遊離する。(b) 基質特異性:セロオリゴ糖、ゲンチオビオース、ヘリシン、サリシン、フェニル−β−グルコシド、ソホロース、アルブチンに作用し、フロリジンにも作用するが、ステビオシドには実質的に作用しない。そして、ρ−ニトロフェニル−β−D-グルコシド(PNPG)を100とした場合の相対活性は、ゲンチビオースが、126であり、セロビオースが、125であり、ソホロースは、90である。(c) 至適pH:4.0(d) 至適温度:60℃(e) pH安定性:pH3〜7(40℃、60分)(f) 熱安定性:60℃,60分間(pH5.0)(g) 分子量:118,000(SDS-PAGE)(h) 等電点: 4.5±0.1 請求項1記載の新規なβ−グルコシダーゼを含んでなる食品用酵素剤。 請求項1記載の新規なβ−グルコシダーゼを用いて麦焼酎の醪発酵を促進する方法。