タイトル: | 特許公報(B2)_単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の除去方法 |
出願番号: | 1995226773 |
年次: | 2004 |
IPC分類: | 7,G01N23/207 |
堀 俊彦 吉田 寿文 JP 3570643 特許公報(B2) 20040702 1995226773 19950904 単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の除去方法 株式会社リガク 000250339 山本 寿武 100101867 堀 俊彦 吉田 寿文 20040929 7 G01N23/207 JP G01N23/207 7 G01N 23/00 - 23/227 G21K 1/06 特開平05−164708(JP,A) 特開平05−087748(JP,A) 特開平05−113416(JP,A) 実開昭62−121550(JP,U) 3 1997072865 19970318 9 20020819 鈴木 俊光 【0001】【発明の属する技術分野】この発明は、四軸型X線回折装置を使用して単結晶試料で反射した回折X線の反射強度を測定するX線回折測定方法において、いわゆる多重反射効果の結果生ずることのある測定誤差を除去するための多重反射効果の除去方法に関する。【0002】【従来の技術】結晶材料の結晶構造解析には、X線の回折現象を利用したX線回折測定が知られている。すなわち、結晶材料にX線をあてると、結晶中の各原子で反射した散乱X線が加え合わされる。そして、X線が単色の場合には、各原子による散乱X線が干渉し、特定の方向に強い回折X線が生じる。単結晶材料に対するX線回折測定は、単結晶試料にX線を照射するとともに、入射X線に対する該単結晶試料の方位を少しずつ変化させながら、次々に発生する回折X線の強度を正確に測定していき、得られた回折X線の強度データをフーリエ変換して原子の配列、すなわち結晶構造を明らかにしようとするものである。【0003】さて、結晶材料のX線回折現象を、理論的に説明するものとして逆格子および反射球の概念が導入されている。逆格子とは、基本ベクトルがa1,a2,a3 で与えられる空間格子に対し、その相反系b1,b2,b3 を基本ベクトルとする別の空間格子をいう。ここで、a1,a2,a3 とb1,b2,b3 との間には、(ai,ak)=δik (i=1,2,3),δik =1(i=k),δik =0(i≠k)という関係がある。【0004】逆格子における格子点の位置ベクトル r=h・b1+k・b2+l・b3 (h,k,lは整数)は、もとの空間格子におけるミラー指数(h k l)の格子面に対応しこれに垂直である。また、その格子面間隔をdとすると、d=1/|r*|という関係がある。r* は、rと同方向で原点にもっとも近い逆格子点の位置ベクトルで、h,k,lの公約数nでrを割ったものである。rを(h,k,l)で表わすこともある。(以上、岩波書店発行、理化学辞典、「逆格子」の項目参照)。【0005】また、反射球は、結晶の空間格子の逆格子空間で定義される球であり、この反射球によって回折X線の表われる方向などを示すことができる。図1は、反射球とX線の回折条件との関係を示している。すなわち、逆格子空間の原点(逆格子原点)OにX線が入射するものとした場合、そのX線の入射方向と逆向きに波数1/λ(λは波長)の距離にある点をAとし、Aを中心として1/λを半径とする球が反射球である。【0006】そして、X線の回折条件は、この反射球上に逆格子点H (h,k,l)があるとき、AH方向に回折X線の反射が生じるという形で与えられる。単結晶試料に対するX線の入射方向AOおよび回折X線の反射方向AHの単位ベクトルを、それぞれs0 ,s、OHのベクトルをr (h,k,l)とすれば、r=s/λ−s0/λで、hi (i=1,2,3)は整数であるからラウエ条件と一致する。一方、sとs0 の角を2θとすると、OHのベクトルr の大きさに関する逆数をdと書けば、2dsinθ=λのブラッグ条件が導かれる。(以上、岩波書店発行、理化学辞典、「反射球」の項目参照)。【0007】反射球とX線の回折条件との関係を換言すると、反射球上の逆格子原点Oを単結晶試料のX線照射点とし、A点から逆格子原点Oに向かってX線を照射したとき、A点から反射球上に乗る逆格子点Hに向かう方向へ回折X線が反射する。そして、逆格子の性質から、もとの空間格子における(h,k,l)の格子面がこの場合の反射面Pになる。【0008】【発明が解決しようとする課題】四軸型X線回折装置を使用した単結晶試料のX線回折測定においては、反射球上に乗った逆格子点(反射面)で反射した回折X線の反射強度を測定し、その測定データに基づいて単結晶試料の結晶構造解析を行なっていく。いま、反射球上に一つの逆格子点のみが乗っている状態であれば、単結晶試料内の一の反射面だけでX線の回折現象が生じるため、得られた回折X線の反射強度は誤差を含まない。【0009】しかしながら、従来のX線回折測定においては、単結晶試料の方位によって、測定点である逆格子点とともに、測定点以外の逆格子点が反射球上に乗ってしまうことがあった。この場合、反射球上に乗った測定点以外の逆格子点(反射面)で反射した分だけ、本来の測定点である逆格子点(反射面)に入射するX線が弱められ、その結果、検出した回折X線の反射強度は、本来の値より小さくなってしまう。また、測定点以外の逆格子点(反射面)で反射した回折X線が、X線源からの入射X線に重畳して測定点である逆格子点(反射面)に入射し、該逆格子点(反射面)における回折X線の反射強度を増大させてしまうことがあった。【0010】一般にこのような現象を、単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果と称しており、従来のX線回折測定では、この多重反射効果によるデータの誤差を取り除くことができなかった。もっとも、この多重反射効果が顕著に表われることは少なく、通常の単結晶構造解析においては、該多重反射効果による誤差を無視して扱っても、概ね満足しうる解析結果を得ることができた。【0011】しかしながら、重原子を含まない単結晶に対する絶対構造の解析、単結晶内の電子密度分布の精密測定や電子波動関数の決定、結晶格子歪の精密決定、あるいは結晶構造決定における原子欠損やその占有率の決定など、いわゆる精密測定に属するX線回折測定を実施する場合には、上記多重反射効果による誤差を無視することはできない。【0012】従来、この種の精密測定に属するX線回折測定では、データ解析者の経験によって、多重反射効果による誤差が含まれているか否かを主観的に判断し、そのような誤差を含むと思われる測定データを取り除いて、単結晶の構造を解析していくことが行なわれていた。【0013】この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、客観的手法をもって多重反射効果による誤差をなくし、高精度な単結晶試料のX線回折測定を実現することを目的とする。【0014】【課題を解決するための手段】上記目的を達成するためにこの発明は、四軸型X線回折装置を使用して単結晶試料にX線を照射し同試料で反射した回折X線の反射強度を測定する強度測定工程を含むX線回折測定において、単結晶試料に対するX線の照射点を通り回折X線の反射面に直交する軸(ψ軸)を中心に、単結晶試料を任意の角度回転させて前記強度測定工程を繰り返すようにしたことを特徴としている。【0015】この発明を、図1に示した反射球とX線の回折条件との関係図を参照して説明すると、X線回折測定は、反射球上の逆格子原点O(すなわち、単結晶試料のX線照射点)を中心として、単結晶試料中の逆格子点を結ぶ直線(ψ軸)を回転させていき、反射球上に乗った逆格子点(反射面)で反射した回折X線の反射強度を測定していく。この反射強度の測定に際して、測定点である逆格子点H以外の逆格子点が反射球上に乗っていた場合にも、上記直線(ψ軸)を中心に単結晶試料を任意の角度回転させることにより、先の測定で反射球上に乗っていた測定点以外の逆格子点が反射球から離間するため、該逆格子点は回折条件を満たさないことになり、その結果、該測定点以外の逆格子点における回折X線の反射がなくなり、多重反射効果を取り除くことができる。【0016】なお、上述の逆格子点を結ぶ直線(ψ軸)を中心に単結晶試料を任意の角度回転させる動作を換言すると、単結晶試料に対するX線の照射点Oを通り回折X線の反射面Pに直交する軸(ψ軸)を中心に単結晶試料を任意の角度回転させることである。【0017】この発明をX線回折測定に取り入れた場合、各測定点で複数の測定データを得ることになる。したがって、これらの測定データのうち、多重反射効果による誤差を含むデータと、該誤差を含まないデータとを判別する方法が必要となる。【0018】そこで、請求項2の発明では、単結晶試料に対するX線の照射点を通り回折X線の反射面に直交する軸を中心に、単結晶試料を任意の角度回転させて強度測定工程を少なくとも二回繰り返し、それら強度測定工程で得られた少なくとも三つの測定データを比較して、少なくとも他の二つの測定データと明らかに異なる値を示した測定データを多重反射効果を含む測定データとして取り除くようにしてある。【0019】さらに、請求項3の発明では、多重反射効果を含むとして取り除いた測定データ以外の測定データの平均値をもって適正な測定データとして測定精度の向上を図っている。【0020】【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。X線回折測定に用いられる四軸型X線回折装置は、入射X線に対する単結晶試料の方位設定,測定点である逆格子点の移動、計数管の移動などを自動的に行なうために四軸型ゴニオメータと称する測角器を備えている。【0021】図2は、四軸型ゴニオメータの回転軸構成を示す模式図である。同図に示すように、四軸型ゴニオメータは、結晶の方向を決めるΩ軸と、その上に乗っているΧ−Φアッセンブリおよび回折X線を検出する2Θ軸を備えている。結晶試料は、各軸の中心Cに取り付けられる。また、2Θ軸を中心としてX線計数管が回動して回折X線を検出する。ここで、四軸各軸の零点は次のように定められる。【0022】2Θ=X線の入射ビーム方向 (2θ=0)Ω=ΧサークルがX線の入射ビームに垂直な位置 (ω=0)Χ=Φ軸がΩ軸と一致した位置 (χ=0)Φ=任意に決める (φ=0)なお、2Θ,Ω,Χ,Φはゴニオメータの各サークルの名称で、2θ,ω,χ,φは角度を表している。【0023】また、四軸型ゴニオメータは、コンピュータ制御によって自動的に作動するが、該コンピュータ制御における初期設定やデータ解析などの基準となる座標系として、図3に示すようなX軸,Y軸,Z軸の直交座標系を設定している。ここで、Y軸はX線の入射方向に設定し、Z軸はΩ軸方向に設定し、X軸はこれらY軸およびZ軸と直交する方向に設定してある。単結晶試料に対するX線回折測定は、このような四軸型ゴニオメータを備えた四軸型X線回折装置を使用して自動的に行なう。【0024】図4は、四軸型X線回折装置により単結晶試料の構造を自動解析する場合の一般的な工程を示すブロック図である。まず、四軸型X線回折装置の試料台に単結晶試料を取り付け、反射強度のピーク点を探索する(S1)。この反射強度のピーク点探索は、図2に示した2Θ,Ω,Χの各軸を固定しておき、Φ軸周りに単結晶試料を回転させて行なう。さらに、Χ軸を一ステップ回転させ、同様にΦ軸周りの回転によって反射強度のピーク点を探索していく。このようにして、20〜25個の反射強度ピーク点を探索する。【0025】次に、上記探索して得た反射強度のピーク点に基づいて、単結晶試料の単純単位格子を決定し、さらに同試料のミラー指数(h,k,l)を決定する(S2)。続いて、デロウネイ(Delaunay)格子変換を行ない、上記決定した単純単位格子からさらにブラベー格子を決定するとともに、最小自乗法により格子定数を決定する(S3)。【0026】その後、ラウエ(Laue)パターンの対称性確認(S4)、反射強度データ収集条件の決定(S5)、格子定数の精密化(S6)等の工程を経て、反射強度データの収集に移行する(S7)。なお、反射強度データの収集条件としては、例えば、走査範囲(Δω),標準反射強度,受光スリットの大きさがある。そして、収集した反射強度データに基づいて単結晶試料の構造解析を行なう(S8)。【0027】図5は、図4に示した反射強度データの収集工程を具体的に示すフローチャートである。この発明の実施形態に係る多重反射効果の除去方法は、該反射強度データの収集工程に組み込まれている。なお、同図に示した各ステップの処理は、コンピュータによって自動的に実行される。【0028】同図に示すように、まず図4に示したS2の工程で決定したミラー指数(h,k,l)に基づいて、ミラー指数(h,k,l)の初期設定を行なう(S10)。続いて、ωをθに設定するためのいわゆる対称設定法(U.W.Arndt and B.T.M.Willis : Single Crystal Diffractometry(Cambridge)(1966))によって、四軸型ゴニオメータの角度2θ,ωs,χs,φsを計算し、単結晶試料の方位を設定する(S11)。ここでは、積分強度の測定回数を計数するカウンタNの数値を0とするとともに、ψ軸周りの回転角度も0としておく。【0029】この状態から積分強度(反射強度)の測定を行なう(S12)。さて、この積分強度の測定状態が、図1に示した反射球の上に複数の逆格子点が乗るような状態となっていた場合、前述したとおり多重反射効果が生じて、得られた積分強度データは誤差を含むことになる。そこで、この実施形態では、一回目の積分強度の測定が終了した後、カウンタNを1つ増加してN+1とし(S13)、かつ単結晶試料をψ軸周りにΔψだけ回転させた状態を形成する(S15)。【0030】もし仮に、先の積分強度の測定で反射球上に複数の逆格子点が乗るような状態となっていても、このψ軸周りの回転によって、測定点以外の逆格子点は反射球から離間した状態となり、多重反射効果による誤差を取り除くことができる。もっとも、ψ軸周りにΔψだけ回転させたことにより、逆に今回の測定で多重反射が生じる可能性もある。そこで、この実施形態では、角度ψを変えて少なくとも三回の積分強度測定を行ない、それらの測定データを比較して明らかに他の二つと異なる値を示した測定データを、多重反射効果による誤差を含んだ測定データとして取り除くようにしている。【0031】上記のように単結晶試料をψ軸周りにΔψだけ回転させると、これに伴い四軸型ゴニオメータの角度2θ,ω,χ,φにもずれを生じるため、Δψ回転後の2θ,ωs+Δω(ψ),χs+Δχ(ψ),φs+Δφ(ψ)を計算して、四軸型ゴニオメータの回転角度を調節する。(S16)。【0032】このようにして再び積分強度を測定する(S12)。S12〜S17のステップは、カウンタNの数が、あらかじめ設定した最大カウント数に達するまで繰り返す。上記のように、この実施形態では、角度ψを変えて少なくとも三回の積分強度測定を行なうようにしているので、最大カウント数は3以上の任意の数に設定しておく。そして、カウンタNの数が最大カウント数に達したとき(S14)、ミラー指数(h,k,l)の設定を変えて(S20)、再びS11〜S17のステップを実行して積分強度データを収集する。【0033】なお、S16のステップにおいて計算した各角度値が、四軸型ゴニオメータの回転可能範囲を越える場合には、ψの基準角度(ψ0)をずらして再びS15のステップを実行する(S18)。ψの基準角度(ψ0)が、最大角度(ψmax)を越えるようであれば(S19)、該ミラー指数(h,k,l)での積分強度測定を打切り、次のミラー指数(h,k,l)の設定に進む(S20)。【0034】以上のようにして、各ミラー指数(h,k,l)における積分強度の収集を行なった後、多重反射効果による誤差を含んだ積分強度データの除去、並びにそれ以外の適正積分強度データの平均化を行なう。この工程は、図4に示したS7とS8の工程の間に挿入してある。すなわち、各ミラー指数(h,k,l)において、角度ψを変えて収集した少なくとも三つの測定データを比較すると、多重反射効果による誤差を含んだ積分強度データは、他の測定データとは明らかに異なった値を示す。この他の測定データとは明らかに異なった値の積分強度データを測定データから取り除くことによって、多重反射効果による誤差を含まない測定結果を得ることができる。【0035】残りの測定データはいずれも多重反射効果による誤差を含んでいないため、そのいずれを選択してもよいが、この実施形態では、それらの測定データの平均値をとって積分強度データとしている。明らかに異なった値を示す測定データがない場合は、該測定において多重反射が生じなかったものと考えられる。この場合には、該ミラー指数(h,k,l)における全ての積分強度測定データを平均化するか、またはそのうちの任意の測定データを選択すればよい。【0036】なお、上述した多重反射効果による誤差を含んだ積分強度データの除去、並びにそれ以外の適正積分強度データの平均化は、図4のS7に示した工程中、すなわち図5のフローチャート内で逐次処理することもできる。例えば、設定したミラー指数における積分強度データの収集を終了した後(S14)、次のミラー指数における積分強度データの収集(S20)に移る前に、これらの処理を挿入してもよい。また、この発明方法は、χ軸の代わりにκ軸を用いたκ型ゴニオメータ等、各種タイプの四軸型ゴニオメータを使用して実施することができる。【0037】【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、単結晶試料に対するX線の照射点を通り回折X線の反射面に直交する軸を中心として、単結晶試料を任意の角度回転させて強度測定工程を繰り返すことにより、客観的手法をもって多重反射効果による誤差をなくし、高精度な単結晶試料のX線回折測定を実現することができる。【図面の簡単な説明】【図1】反射球とX線の回折条件との関係を示す模式図である。【図2】四軸型ゴニオメータの回転軸構成を示す模式図である。【図3】四軸型ゴニオメータの回転軸に対応した直交座標系を示す図である。【図4】X線回折測定により単結晶試料の構造を解析するまでの工程例を示すブロック図である。【図5】この発明の実施形態に係る多重反射効果の除去方法を示すフローチャートである。【符号の説明】H:逆格子点 O:逆格子原点P:反射面 四軸型X線回折装置を使用して単結晶試料にX線を照射し同試料で反射した回折X線の反射強度を測定する強度測定工程を含むX線回折測定において、前記単結晶試料に対するX線の照射点を通り前記回折X線の反射面に直交する軸を中心に、前記単結晶試料を任意の角度回転させて前記強度測定工程を繰り返すことにより、各強度測定工程で得られた測定データから多重反射効果による誤差を含む測定データを判別することを特徴とする単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の判別方法。 四軸型X線回折装置を使用して単結晶試料にX線を照射し同試料で反射した回折X線の反射強度を測定する強度測定工程を含むX線回折測定において、前記単結晶試料に対するX線の照射点を通り前記回折X線の反射面に直交する軸を中心に、前記単結晶試料を任意の角度回転させて前記強度測定工程を少なくとも三回行い、それら強度測定工程で得られた少なくとも三つの測定データを比較して、少なくとも他の二つの測定データと明らかに異なる値を示した測定データを多重反射効果による誤差を含む測定データとして取り除くことを特徴とする単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の除去方法。 請求項2記載の単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の除去方法において、前記取り除いた測定データ以外の測定データの平均値をもって適正な測定データとすることを特徴とする単結晶試料のX線回折測定における多重反射効果の除去方法。