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タイトル:特許公報(B2)_低融点および/または揮発性作用物質のための作用物質プラスター
出願番号:1994503895
年次:2007
IPC分類:A61K 9/70


特許情報キャッシュ

メルクレ,ハンス,ペーター ナーゲルス,クラウス シャハト,ディートリッヒ ヴォルフ,ハンス−ミヒャエル JP 3877006 特許公報(B2) 20061110 1994503895 19930717 低融点および/または揮発性作用物質のための作用物質プラスター シュヴァルツ ファルマ アクチエンゲゼルシャフト 矢野 敏雄 山崎 利臣 久野 琢也 ラインハルト・アインゼル メルクレ,ハンス,ペーター ナーゲルス,クラウス シャハト,ディートリッヒ ヴォルフ,ハンス−ミヒャエル DE P4224325.4 19920723 20070207 A61K 9/70 20060101AFI20070118BHJP JPA61K9/70 A61K 9/70 特公平03−031685(JP,B2) 特公平01−046546(JP,B2) 15 DE1993000638 19930717 WO1994002123 19940203 1995509453 19951019 20 20000512 油科 壮一 本発明は、裏層あるいは支持層、およびこれに結合しSEBS3元ブロックコポリマーから成り作用物質投与のための粘着−および制御層として作用する貯蔵層からなる揮発性作用物質の制御された外用または経皮投与のための作用物質プラスター、および溶融物からこの作用物質プラスターを製造する方法に関する。この皮膚プラスターは、プラスターの使用前、すなわち皮膚上に貼付の前に貯蔵層から剥離される保護フィルムで覆われる。有効成分の制御された皮膚上への投与を可能とする作用物質プラスターは、文献からすでに公知である。作用物質が薄い粘着層中に溶解または均一に分散させられており、拡散制御されて放出されるこのようなプラスターの態様は、概念的に簡単で大量生産に原理的に適合する経皮または外用系の製造に好適である。しかし、実際には、このような作用物質プラスターの開発および/または製造は、以下に選択して列挙するような欠点と結びついており、そのため高価となっている。−貯蔵層の粘着性は、作用物質含有量が高い場合には最適に調節できず、そのため使用の間には皮膚表面に良好に接着させ、また使用後には完全で痛みがなく皮膚からプラスターを剥離できるようにするために、別の接着層を設けなければならない。−十分な量の作用物質のプラスター内への混入を可能とし、および/または追加して空間的および機能的に付着層から離れて貯蔵箇所(Depot)を設けるために、貯蔵層は多層構成としなければならない。−制御された連続的な作用物質放出を、より長い投与期間中に維持し、および/またはその単位時間当たりの作用物質投与率において皮膚刺激および/または全身的副作用を少なくとも制限するために、別に制御層が必要である。−接着性貯蔵層を溶液から製造すると、残留溶剤の吸引、および場合によればこれによる揮発性作用物質の蒸発の問題が起こる。作用物質を負荷させる粘着層の製造に溶剤を使用すると、多くの原因から不利となる。溶液の製造には、技術的に費用がかかる少なくとも1段の工程を必要とする。医学的目的で、粘着性貯蔵層中にその残留物を残さないようにするために、純度が高く、そのために高価な溶剤を粘着剤あるいはその出発原料の溶解に使用しなければならない。別の問題は、プラスター中に溶剤を含まないようにすることである。このために、技術的に費用がかかる乾燥ラインおよび吸引装置が必要となる。さらに、環境への負荷を防ぐために、溶剤の回収および分離が技術的に保証されていなければならない。その上、溶剤の可燃性から、危険性が増える。また、大部分の有機溶剤は人体に有害であり、運転に係わる人員に対して、費用がかかる防護手段を講じなければならない。ヨーロッパ特許(EP)第0144486号明細書から、ブプラノロールの経皮適用のための皮膚用プラスターにおいて、作用物質が多層構造の貯蔵体中に含まれ、その際、作用物質投与の制御のための要素として、付加的に外側から、すなわち支持フィルムに接した貯蔵層から皮膚に向かい、多段的に作用物質濃度低下をさせたプラスターが公知となっている。同じように、米国特許(US)第4668232号明細書は、なかでもβ−ブロッカーを含む作用物質プラスターを記載しており、これによると、粘着性でブプラノロールまたはプロプラノロールを含有する貯蔵層を2層の部分層として構成し、その際、この場合には、貯蔵層に、その作用物質放出特性の改善ならびに制御のために、水中で膨潤するポリマーを添加している。ヨーロッパ特許(EP)第0186071号明細書からは、外用における認容性の理由で、貯蔵層からの作用物質放出を不連続の制御層を用いて20μg/cm2/時間に制限した、β−ブロッカーのチモロールを使用する経皮投与系が公知となっている。作用物質プラスターの開発および製造における溶剤の使用に関連する欠点は、溶融物からの自己粘着作用物質貯蔵体の製造を迂回しなければならない点にある。すなわち、例えば米国特許(US)第4485077号明細書からは、インドメタシンを含む溶融接着剤が公知となっており、日本特許(JP)第63203616号明細書中にはプラスターまたは類似品、殊にはエトフェナマート(Etofenamat)のための溶融接着剤が記載されている。ドイツ特許(DE−P)第3743947号明細書によると、提案されたどちらの応用形態も高い加工温度を有する溶融接着剤に適合するが、低融点および/または揮発性の作用物質、例えば、低沸点で高い揮発速度を有し変質し易いニコチンには適合しない。ドイツ特許(DE−P)第3743947号明細書は、溶融接着剤を用いるニコチン貯蔵体を加工温度40〜80℃で製造することを記載している。粘着層から空間的および機能的に分離または分離していないニコチン貯蔵箇所を有する種々のニコチンプラスターが記載されている。例えば、これから一層系による溶融接着剤の作用物質混入法、またはこれらの粘着剤配合の含有能力の記載は、上記の出願には含まれていない。その上、上記の器具は、ニコチンを含む溶融接着剤層に対して、より高い濃度を有する一個または数個のニコチン貯蔵箇所を有し、これにより、より高いニコチンの投与が可能となり、交換しなければならなくなる迄に器具をより長く使用できることが記載されている。プラスターに別の貯蔵箇所を設けることは、追加の技術的費用となり、そのため開発および製造に費用がかかる。ヨーロッパ特許(EP)第0521761号明細書は、可塑剤を含むS−EB−Sタイプのブロックコポリマーから成る混合物から形成されるプラスチックマトリックスから成る特殊な創傷治癒性包帯を開示している。この発明の思想は、創傷を外部の環境から保護し、創傷からの滲出を抑え、しかしながら、その際、湿潤環境を保証するようなマトリックス創傷包帯の提供である。これらは、成長および細胞分裂に有利であり、包帯を取り除く際の創傷への付着による皮膚層の損傷を防ぎ、同様に良い条件下で被覆組織形成を助けるものでなくてはならない。ここでは主にS−EB−Sタイプのブロックコポリマーが記載されているが、これは常に可塑剤との混合物を意味し、これらの可塑剤は接着剤としてのみ用いられる。最後に、使用する物質には、治療に有効な量の薬剤作用物質を含んでも良いことを指摘する。しかし粘着剤の作用物質含有量、作用物質または作用物質群が適用できるのかの主張、またはこれらの粘着剤配合の含有能力のデータはない。ヨーロッパ特許(EP)第0356382号明細書には、作用物質投与が可能の貯蔵できる層が、アルカン−またはアルカジエンホモポリマーとのスチレン−ブロック共重合体の混合物から成る多層プラスチックが記載されている。しかしさらに、この貯蔵層は、作用物質に皮膚透過性を与える少なくとも一種の薬剤を含まなくてはならない。場合によれば、別の制御剤、例えば膜が存在しなければならない。上記の理由から、このようなプラスターの構成は、技術的に製作が困難であるだけではなく、さらに必然的に含まれる皮膚透過性促進剤のために望ましくない。ヨーロッパ特許出願公開(EP)第0249979号明細書は、最終的には布地に固定しなければならない吸収器具への応用に適するタイプA−B−A(三元ブロックコポリマー)またはA−B−A−B−A(多元ブロックコポリマー)のホットメルト接着剤を開示している。このような器具の例として衛生帯またはおしめを上げている。この用途のために、上記のブロックコポリマーは、必要ならば多数の添加剤が添加されている。これらの粘着剤タイプが薬剤用作用物質を含むという示唆は、これらの文献からは察知できない。この薬剤作用物質のための粘着剤のタイプが、付着−および制御層として使用できるとの記載はない。ヨーロッパ特許(EP)第0186019号明細書は、水中で膨潤可能で粘着フィルム中には溶解しないポリマーを含む作用物質含有プラスター系を記載している。この特殊な膨潤可能ポリマーの添加は、再現可能、全適用期間で制御され、多量で治療的に意味のある作用物質量の作用物質投与を保証する。部分的には、SEBSタイプの三元ブロック−ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)ポリスチレン−コポリマーの使用も記載されている。しかし、このポリマーは、水中で膨潤可能なポリマーの必須の混合物として専ら有機溶剤中で使用されている。この引用文献の教示によると、この接着材料、膨潤可能ポリマーおよび有機溶剤から成る組み合わせのみが、再現可能で、全適用期間を通じてできるだけ制御した作用物質投与を保証し、合計した作用物質量が多い作用物質プラスターを提供できるとしている。SEBSタイプの粘着剤が、治療に利用できる作用物質プラスターの製造のために単独で使用可能であり、作用物質の含有およびプラスターから投与される作用物質量を制限するいかなる物質の追加も別に存在しないという示唆は、この文献からは察知できない。最後に、ヨーロッパ特許(EP)第0439180号明細書には、作用物質ツロブテロールを用いた経皮治療用系が記載されている。この文献では、スチレン−1,3−ジエン−スチレン−ブロックコポリマーをポリマー成分として使用している。この文献から、このポリマーは、作用物質ツロブテノールを含むプラスターの製剤のためだけであり、同じ作用物質分類であるβ−交感神経興奮剤に属する作用物質サルブタモールには適しないことが察知できる。さらに、上記のブロックコポリマーは、化学的に不飽和の基を構成成分として有し、このためにこれは、酸化およびせん断応力による分解に対して、加工の間にも保護しなければならないエラストマーである。その上、貯蔵の間の薬剤としての製品プラスター中における保護手段および保護フィルムの使用の際に制約がある。患者は、適用の間に、光ならびに消毒剤、例えば塩素またはオゾンを含む洗浄水に暴露できる透明フィルムを要求する。しかし、この文献には、中間ブロックに化学的な飽和基を構成成分として有するSEBSタイプのコポリマーが、下記のようにして本発明に従って使用したとしても、一般に、作用物質プラスター中で付着層および作用物質投与のための制御層の機能を同時に有し、上記の欠点を回避して使用できることは記述されていない。従って、本発明の課題は、低融点および/または揮発性作用物質、殊にはニコチンおよびβ−受容体ブロッカー、例えばブプラノロールの外用および/または経皮適用のための皮膚プラスター類の上記の欠点を避けることである。意外にも、皮膚に対する作用物質の制御投与のために膨潤可能なポリマーの添加なしで、裏層、それと結合した溶融接着剤から成る粘着フィルムおよび粘着フィルムを被覆し再度剥離できる層からなり、溶融接着剤が、ポリ−スチレン−ブロック−コポリ(エチレン−ブチレン)−ブロック−ポリ−スチレン(SEBS)から成る三元ブロックコポリマーを濃度10〜80重量%、有利には20〜40重量%、および溶融接着剤の加工温度において液状の作用物質を濃度2.5〜25重量%で含有し、場合により粘着付与剤を含有する作用物質プラスターが、付加的貯蔵箇所および制御要素および/または制御層なしで、また溶剤を含まずに貯蔵層の負荷能力を高めることが見出された。有利には、SEBS三元ブロックコポリマーのスチレン含有量は、10〜50重量%、殊には10〜30重量%である。本発明による作用物質プラスターの粘着フィルムには、さらに有利には粘着付与剤20〜90重量%、殊に有利には40〜70重量%、ならびに必要ならば老化防止剤0.1〜1%を含有する。有利な粘着付与剤は、SEBSポリマーの末端ブロックおよび/または中間ブロックと相容性がある脂肪族および/または芳香族炭化水素樹脂である。さらに、ヒドロアビエチルアルコールおよび/またはその誘導体が粘着付与剤として用いるのが有利である。老化防止剤としては、酸化防止剤、例えばトコフェロール、置換フェノール、ヒドロキノン、ピロカテキンおよび芳香族アミンが使用できる。本発明による作用物質プラスターは、溶融接着剤の成分を、作用物質の添加前に、100〜200℃、有利には110〜170℃に加熱して、不活性ガス中で均質な溶融物が得られるまで混合させ、引き続き不活性ガス中で粘着剤の溶融物中で、加工温度100〜200℃、有利には110〜130℃において作用物質を溶解させて製造できる。有利には、均一で作用物質を含有する溶融接着剤を再剥離できる保護層または非接着性基体上に、押出、キャスティング、ロールコーティング、ドクターブレードコーティング、噴霧または印刷法により被覆し、裏層で覆う。他の操作方法では、均一で作用物質を含有する溶融接着剤を裏層上に、押出、キャスティング、ロールコーティング、ドクターブレードコーティング、噴霧または印刷法により被覆し、再剥離できる保護層で覆う。有利には、作用物質プラスターの分割は、切断および/または型打ちで行う。さらに、意外にも、SEBS三元ブロックコポリマーは、低融点および/または揮発性作用物質、例えばニコチンおよびブプラノールと一緒に貯蔵層を形成することが判明し、これは、1.溶融物から、100℃以上の加工温度において、作用物質および/またはポリマーを分解させることなく製造可能で、2.その凝集力および粘着力を損失することなく、大量の作用物質を飽和でき、付加的貯蔵箇所および/または作用物質を結合し接着材料中に不溶性の物質の組み込みが不要であり、3.これを用いて、作用物質放出が、付加的制御層がなくても、SEBS三元ブロクコポリマーのスチレン含有量および/またはSEBSブロックコポリマーの末端ブロックおよび/または中間ブロックと相容性がある粘着付与剤の使用により、必要な速度で調整できる。さらに意外にも、本発明によるSEBSを基とする作用物質貯蔵体を溶融物から製造することにより、溶液から製造の場合よりも高いプラスターの放出速度が得られ、これによりプラスターの放出能力を、同様に構成され組み合わされた溶液ベースの系に対して、低下させずに貯蔵体内の作用物質の割合を低下させることができる。技術的費用およびその結果、プラスターのコストは、溶剤、付加的貯蔵層および制御層の不要化ならびに作用物質の濃度低下により低く保ことができる。本発明を以下の実施例により説明する。例1a〜1fホットメルト法による製造クラトン(Kraton)G1657(SEBS三元ブロックコポリマー)、レガルレス(Regalrez)1094(脂肪族炭化水素樹脂)、アビトール(Abitol)(ヒドロアビエチルアルコール)およびイルガノックス(Irganox)1010(酸化防止剤)を、実験用混練機中、110〜150℃で、下記の量(表1参照)を用いてアルゴン雰囲気中で溶融させ、均一になるまで混合させる(所要時間約60分)。透明な溶融物中にブプラノロール23.9gを、アルゴン雰囲気中、140℃で溶かす(所要時間約20分)。このようにして得たブプラノロール含有溶融接着剤を、冷却可能で付着防止に被覆された金型中で、厚さ約250μmのフィルムとなるように注ぎ込み、5分以内に12〜14℃に冷却し、厚さ70μmのポリエステルフィルム(裏層)で覆う。このようにして得られた粘着フィルムおよび裏層から成る積層体の開放側の粘着表面を、両面にシリコーンで被覆した厚さ100μmのポリエステルフィルム(再剥離可能な保護層)に張り合わせる。その後、面積8cm2の個々のプラスターに打ち抜く。比較例1a’〜1f’溶剤法による製造表1に記載したブプラノロールを含む成分をヨウ素価フラスコ中に秤量して入れ、振とうしながら石油ベンジン50mlおよびトルエン15mlの混合物中に溶解させた。この溶剤を含む材料を塗布ブレードを用いて厚さ100μmのポリエステルフィルム上に塗布して、3日間、25℃で空気循環乾燥器により乾燥させると、約174g/cm2の粘着フィルムとなる。このようにして得られた粘着フィルムおよび裏層から成る積層体の開放側の接着表面を、両面にシリコーン被覆した厚さ100μmのポリエステルフィルム(再剥離可能な保護層)に張り合わせる。その後、面積8cm2の個々のプラスターに打ち抜く。作用物質の放出作用物質放出の測定のためには、面積8cm2のプラスター片を用いる。試験は、米国薬局方(USP)XXIIに準拠してパドルオーバーディスク(Paddle-Over-Disk)法により、放出媒体としてのリン酸塩緩衝液pH5.5の600ml中で実施し、試料採取は15分毎に行う。試料溶液中のブプラノロール含有量は、液体クロマトグラフィー法により測定する。2,4,6,8,12および24時間後の作用物質放出の結果は、表2aに例1a〜1f、また表2bに相当する比較例を総括する。表2aおおび2bの測定結果を比較して分かるように、接着材料の同一の組成および作用物質濃度において、完全に溶剤を含まないけれども、ホットメルトプラスターの方が意外にも溶剤ベースの系よりもすべての測定点で、一部は著しく、優れている。例2a〜2fホットメルト法による製造クラトンG1657(SEBS三元ブロックコポリマー)、レガルレス1094(脂肪族炭化水素樹脂)、クリスタレックス(Kristalex)F85(芳香族炭化水素樹脂)、アビトール(粘着付与剤)およびイルガノックス1010(酸化防止剤)を、実験用混練機中、110〜150℃で、下記の量(表3参照)を用いてアルゴン雰囲気中で溶かし、均一になるまで混合させる(所要時間約60分)。透明は溶融物中に表に記載の量のブプラノロールをアルゴン雰囲気中、140℃で溶かした(所要時間約20分)。このようにして得たブプラノロール含有溶融接着剤を、加熱した水冷却可能の付着防止剤で被覆した金型中に、厚さ約250μmのフィルムとなるように注ぎ込み、5分以内に12〜14℃に冷却し、厚さ70μmのポリエステルフィルム(裏層)で覆う。このようにして得られた溶融接着剤および裏層から成る積層体の開放側の溶融接着剤両面に、シリコーン被覆した厚さ100μmのポリエステルフィルム(再剥離可能な保護層)に張り合わせる。その後、面積8cm2の個々のプラスターに打ち抜く。作用物質の放出作用物質放出の測定のためには、面積8cm2のプラスター断片を用いる。試験は、例1に記載のパドルオーバーディスク法により実施する。2,4,6,8,12および24時間後の作用物質放出の結果は、表4に例2a〜2fを総括する。表4に記載した結果から分かるように、放出作用物質は、芳香族炭化水素樹脂の使用により遅延される。SEBSポリマー、脂肪族および芳香族炭化水素樹脂の割合の変化は、要求される放出パターンが維持できるので、制御用の膜を追加しなくても、従来の技術で可能である。同時に、要求される調製剤の調整は、粘着能力、水蒸気透過性および皮膚に認容性の放出挙動を考慮して、作用物質負荷を変化しなくても達成することができる。例3a〜3eおよび4a〜4eホットメルト法による製造。クラトンG1657(SEBS三元ブロックコポリマー)またはカリフレックス(Cariflex)TR1107(SIS三元ブロックコポリマー)、レガルレス1094(脂肪族炭化水素樹脂)、アビトール(粘着付与剤)およびイルガノックス1010(酸化防止剤)を、実験用混練機中、110〜150℃で、下記の量(表5参照)を用いてアルゴン雰囲気中で溶融させ、均一になるまで混合させる(所要時間約60分)。接着材料を取り出し、4℃に冷却する。製造された接着材料の一部を実験用混練機中、110〜150℃で溶融させる(所要時間約10分)。接着材料をアビトールで希釈して、表6に記載の組成に定量的に到達させる。透明な溶融物を表6および7に記載の量のブプラノロールを加え、アルゴン雰囲気中、140℃で溶かした(所要時間約20分)。このようにして得たブプラノロール不含およびブプラノロール含有の溶融接着剤を、加熱した水冷却可能で付着防止剤で被覆した金型中に、厚さ約250μmのフィルムとなるように注入し、5分以内に12〜14℃に冷却し、厚さ70μmのポリエステルフィルム(裏層)で覆った。このようにして得られた溶融接着剤および裏層から成る積層体の開放側の溶融接着剤を両面にシリコーンで被覆した厚さ100μmのポリエステルフィルム(再剥離可能な保護層)に張り合わせる。その後、面積8cm2の個々のプラスターに打ち抜く。動的機械的解析中間ブロック温度範囲の特性解析作用物質不含および作用物質含有の溶融接着剤を動的機械的解析で特性解析した。作用物質の含有量は、ブプラノロール2.5、5、10および20%であった。中間ブロックのガラス転移の温度範囲における動的機械的挙動の測定は、レオメトリックス(Rheometrics)RDS 7700を用いて実施した。制御装置として、ソフトウエアRHIOS 3.01により駆動されるPCを使用した。平行板モードで作動させた。平板の直径は8mmであった。正弦波励起の波長は、1 Hzおよび6.28rad/sであった。試験した温度範囲は、−10〜35℃であった。温度は4℃の段階で低下させた。開始温度は35℃であった。試料の温度平衡化時間は120秒であった。タンジェントデルタ(減衰率)、タンジェントデルタの最大および最大での温度、損失−およびせん断弾性率を測定した。タンジェントデルタが最大に達する温度をカリフレックスTR1107およびクラトンGX1657について測定した。結果を表8に示す。末端ブロック温度範囲の特性解析作用物質不含および作用物質含有溶融接着剤を動的機械的解析で特性解析した。作用物質の負荷は、ブプラノロール2.5、5、10および20%であった。使用温度(32℃)およびポリスチレンのガラス転移温度範囲における動的機械的挙動の測定は、レオメトリックスRDS 7700を用いて実施した。制御装置として、ソフトウエアRHIOS 3.01により駆動されるPCを使用した。平行板モードで作動させた。平板の直径は25mmであった。正弦波励起の波長は、1 Hzおよび6.28rad/sであった。試験した温度範囲は、25〜130℃であった。温度は6℃の段階で上昇させた。開始温度は25℃であった。試料の温度平衡化時間は90秒であった。タンジェントデルタ(減衰率)、損失−およびせん断弾性率を測定した。表9に示した測定値を比較すると、せん断弾性率が10000Pa以下に低下する温度は、比較可能なポリスチレン負荷の場合に、作用物質含有量が増加すると、それぞれに急激に低下することが分かる。10000Paの領域で、接着剤系は溶融の状態に移行する。使用温度とこの転移温度との間隔が、粘着物質としての接着材料の適合性の目安となる。作用物質を含まないカリフレックスTR1107の値は、ブプラノロール20重量%を含有するクラトンGX1657の範囲にある。飽和した中間ブロックを有するクラトンGX1657の温度低下は、作用物質含有量が増加するとほぼ線型に低下するが、ブプラノロール10重量%以上のTR1107では、意外にも急激な低下が観察される。温度低下は、ブプラノロール20重量%を含むTR1107ベース粘着系に対しては、使用温度の範囲内で粘着系に必要な凝集性がなくなるほど著しい。これにより、凝集性が低下すると、粘着系が、一方では支持層から離れ、他方では皮膚から粘着系が剥離して、皮膚上へ大量の接着材料が残留する。表10中には、皮膚温度(32℃)におけるせん断弾性率に対する動的機械的特性解析を示した。文献〔サタス(Satas D. (Ed.), Handbook of Pressure-sensitive adhesive technology, Van Nostrand Reinhold, New York, 158頁以降、1989]を参照すると、使用温度におけるせん断弾性率(G')が50000および200000Paの間に存在すると、良好な粘着性能が期待できる。表8には、動的機械的特性解析の結果を示した。測定値は、クラトンGX1657をベースとした調製剤がこの範囲内にあることを示しているが、TR1107をベースとした調製剤の測定値は、50000Paの値より著しく低い。ブプラノロール20%以下の負荷率の場合には、GX1657の上記の配合例で、作用物質プラスターの粘弾性の要求に適合する支持層が製造できる。カリフレックスTR1107をベースとする担体系の場合には、上記のいずれの配合例でも、粘着性貯蔵体が得られるような使用温度範囲における粘弾性を確保できない。例5a、bおよび6a、b接着材料の製造例5a、bクラトンG1657(SEBS三元ブロックコポリマー)またはカリフレックスTR1107(SIS三元ブロックコポリマー)、レガルレス1094(脂肪族炭化水素樹脂)、アビトール(粘着性付与剤)を、実験用混練機中、160℃で、下記の量(表11参照)を用いて溶融させ、均一になるまで混合させる(所要時間約60分)。この操作は空気が侵入しないようにして行い、保護ガス雰囲気は使用しない。透明な溶融物にブプラノロールを加える。引き続き全面的に空気と接触させてさらに混合および混和する。120、180、240、300および360分後に、混和槽中から試料約10gを取り出し、分子量を測定する。例6a、bクラトンG1657(SEBS三元ブロックコポリマー)またはカリフレックスTR1107(SIS三元ブロックコポリマー)、レガルレス1094(脂肪族炭化水素樹脂)、アビトール(粘着性付与剤)およびイルガノックス1010(酸化防止剤)を、実験用混練機中、160℃、アルゴン雰囲気中で、下記の量(表12参照)を用いて溶融させ、均一になるまで混合させる(所要時間約60分)。透明な溶融物にブプラノロールを加える。引き続き空気を遮断して、アルゴン雰囲気中でさらに混合および混和する。120、180、240、300および360分後に、混和槽中から試料約10gを取り出す。試料の分子量はGPCで測定する。分子量測定分子量測定は、ゲル透過クロマトグラフィーを用いて行った。使用した装置は、ポンプ(Lichrograph L-6000 HPLC-Pumpe、Merck, D-Darmstadt)、カラムサーモスタットT-6300(Merck)、ERC-7512屈折率計(Erma, 東京)およびD-2520GPC積分器(Merck)から成っていた。またポリマーラボラトリーズ(Polymer Laboratories, UK-Shropshire)PL−ゲル5μミックスカラムを用いた。カラムは長さ300mm、内径7.5mmであった。カラム充填物の粒径は5μmであった。カラムの校正はポリスチレンを用いて行い、これにはポリマーラボラトリーの分子量標準:ポチスチレン−媒体分子量校正キットを用いた。溶離剤としてテトラヒドロフランを用いた。カラム温度は35℃、圧力は25バールであった。溶離剤の流速は、1ml/分に調整した。試料をテトラヒドロフラン中に溶かし、同量のトルエンと混合させた。表13および14に、例5aおよび5bにおける同様なパラメーターの場合の分子量分布の変化を示す。カリフレックスTR1107をベースとした安定化しない接着材料の場合には、熱処理の間に著しいポリマー分解が起こり、これは分子量分布の低分子量への移動から分かる。GX1107をベースとした安定化しない接着材料の場合には、変化は著しく小さかった。安定化した例6aおよび6b(表15および16)と比較すると、この場合にもGX1107をベースとした接着材料は著しく変動が小さいことが認められる。意外にも、安定化した調製剤の例6aの場合にも、実質的にかなりのポリマー分解があり、これは特に非処理ポリマーの分子量分布を比較すると分かる。飽和中間ブロックを有するポリマーをベースとする調製剤は、ホットメルト方による加工の間に高い安定性を示す。必要な安定剤の量は、不飽和中間ブロックを有する比較ポリマーに対して、著しく少なくできる。また安定剤およびその誘導体には、皮膚刺激の可能性を予想しなければならないので、本発明の溶融接着剤の組成物について上記のような利点が認められる。例7ニコチンプラスタークラトンG1657(SEBS三元ブロックコポリマー)1039.5gおよびイルガノックス1010の16.5gを混練機内で170℃に加熱する(所要時間約45分)。引き続き少量づつレガルレス1094(脂肪族炭化水素樹脂)1419gおよびアビトール(ヒドロアビエチルアルコール)561gを均一になるまで混入させる(所要時間約240分)。透明な溶融物中に、不活性ガス中、150℃でニコチン299.5gを滴下して溶かす(所要時間約30分)。このようにして得た温度150℃の温度ニコチン含有溶融接着剤を連続的にスリットダイを通してプレスし、速度5m/分で、厚さ約150μmで、冷却しシリコーン加工を施したポリエステルフィルム(保護層)上に被覆する。開放側の粘着表面には、冷却しながら厚さ15μmのポリエステルフィルム(裏層)を積層する。得られた積層材を大きさ16cm2の個々のプラスターに打ち抜く。比較例7’プラシーボプラスター製造は例5と同様に行ったが、ニコチンの添加は行わなかった。動的機械的解析弾性率の測定例7および7’で製造したニコチン−およびプラシーボプラスターの弾性率G’は、DMTA装置モデルエプレキサー(Eplexor, Gabo社)を用い、温度依存性を測定した。測定は、せん断弾性率で、粘着フィルムおよび裏層から成り、DIN53513に準拠した14x14mmの試料を用い周波数10Hzで実施した。試験した温度範囲は、−50〜80℃であり、その際、温度は−50℃から1℃の段階で上昇させた。試料の温度平衡に達した後、それぞれのせん断弾性率G’を測定した。このようにして測定した弾性率G’は、皮膚温度の32℃において、作用物質含有でも、作用物質不含でもいずれでも同一で1,1E5Paであった。これから、プラスターの接着性の判断に対して重要なこれらの数値は、溶融接着剤の比較的高い(約8%)ニコチン含有量にもかかわらず変化しなかった。比較例8ニコチンプラスター溶液の製造ニコチン 170gカリフレックスTR1107 350g(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン−三元ブロックコポリマー)ハーキュレス(Herculez)C 350g(脂肪族炭化水素樹脂)アビトール 280g(ヒドロアビエチルアルコール)エルセマ (Elcema)P050 450g(ニコチン結合のためのセルロース)溶剤として特殊ベンジン80−110 1050gから成るニコチン含有接着材料を、厚さ約100μmでシリコーン加工保護フィルム上に、溶剤除去の後で約77.75g/m2の粘着剤層となるように塗布する。これらの粘着剤層2枚を、同時に1枚の保護層のを取り除いて、厚さ20μmのポリエステルフィルムに重ね合わせると、約155.5g/m2の粘着フィルムを有するニコチンプラスターが得られる。得られた積層材から、大きさ16cm2の個々のプラスターを打ち抜く。作用物質放出例7および比較例8のニコチン放出の測定は、USPXXIIのパドルオーバーディスク法により水中、32℃で行う。16cm2当たりに1、2および3時間後に放出されたニコチン量を液体クロマトグラフィーで測定する。試験結果を表17に記載する。測定値から分かるように、本発明による貯蔵層からの易揮発性ニコチンの放出は、比較例より著しく遅い。 裏層、および前記裏層と結合したマトリックス層として構成される作用物質含有溶融接着剤からなる不水溶性粘着フィルム、および前記粘着フィルムを被覆し再度剥離できる層からなる作用物質の皮膚への制御された放出のための作用物質プラスターにおいて、マトリックス層が、水中で膨潤可能なポリマーを添加していないポリスチレン−ブロック−コポリ(エチレン−ブチレン)−ブロック−ポリ−スチレン(SEBS)からなる化学的に飽和した三元ブロックコポリマーである溶融接着剤を10〜80重量%の濃度、および溶融接着剤の加工温度で液状の、低融点および/または揮発性の作用物質を2.5〜25重量%の濃度で含有することを特徴とする作用物質プラスター。 三元ブロックコポリマー(SEBS)を20〜40重量%の濃度で含有することを特徴とする、請求項1記載の作用物質プラスター。 SEBS−三元ブロックコポリマーのスチレン含有量が10〜50重量%であることを特徴とする、請求項1または2記載の作用物質プラスター。 SEBS−三元ブロックコポリマーのスチレン含有量が10〜30重量%であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の作用物質プラスター。 溶融接着剤が、ポリスチレン−ブロック−コポリ(エチレン−ブチレン)−ブロック−ポリ−スチレン(SEBS)から成る三元ブロックコポリマーを、10〜80重量%の濃度で、粘着性付与剤20〜90重量%および場合により老化防止剤0.1〜1重量%を含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の作用物質プラスター。 溶融接着剤が、粘着付与剤40〜70重量%および場合により老化防止剤0.1〜1重量%を含有することを特徴とする、請求項5記載の作用物質プラスター。 溶融接着剤が、粘着付与剤として、SEBS三元ブロックコポリマーの末端ブロックおよび/または中間ブロックと相容性である脂肪族および/または芳香族炭化水素樹脂を含有することを特徴とする、請求項5または6記載の作用物質プラスター。 溶融接着剤が、粘着性付与剤としてヒドロアビエチルアルコールを含有することを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項記載の作用物質プラスター。 作用物質としてニコチンを含有することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の作用物質プラスター。 作用物質としてβ受容体ブロッカーを含有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の作用物質プラスター。 溶融接着剤のマトリックス層を形成する成分を、作用物質の添加前に、100〜200℃に加熱しながら、不活性ガス雰囲気中で均質な溶融物が得られるまで混合し、引き続き作用物質を不活性ガス中で、接着剤溶融物中で、加工温度100〜200℃において溶解させ、この均質な混合物を作用物質不透過性の上層に塗布することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の作用物質プラスターの製造方法。 溶融接着剤の成分を、作用物質の添加前に、110〜170℃に加熱しながら、不活性ガス中で均質な溶融物が得られるまで混合させ、引き続き作用物質を不活性ガス雰囲気中で接着剤溶融物中で、加工温度110〜130℃において溶解させることを特徴とする、請求項11記載の作用物質プラスターの製造方法。 均質な作用物質含有溶融接着剤を、再剥離が可能な保護層または非接着性基体上に、押出、キャスティング、ローラー塗布、ドクターブレード塗布、噴霧または印刷法により塗布し、裏層で覆うことを特徴とする、請求項11または12記載の作用物質プラスターの製造方法。 均質な作用物質含有溶融接着剤を、裏層上に押出、キャスティング、ローラー塗布、ドクターブレード塗布、噴霧または印刷法により塗布し、再剥離が可能な保護層で覆うことを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項記載の作用物質プラスターの製造方法。 作用物質プラスターの個別化を切断および/または型打ちにより行うことを特徴とする、請求項11から14までのいずれか1項記載の作用物質プラスターの製造方法。


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