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タイトル:特許公報(B2)_ナフトキノンジアジド化合物及び感光性組成物
出願番号:1994316653
年次:2005
IPC分類:7,G03F7/00,C07C309/88,G03F7/022


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佐々木 充 JP 3625505 特許公報(B2) 20041210 1994316653 19941220 ナフトキノンジアジド化合物及び感光性組成物 コダックポリクロームグラフィックス株式会社 399053623 志賀 正武 100064908 高橋 詔男 100108578 渡邊 隆 100089037 青山 正和 100101465 鈴木 三義 100094400 西 和哉 100107836 村山 靖彦 100108453 佐々木 充 20050302 7 G03F7/00 C07C309/88 G03F7/022 JP G03F7/00 503 C07C309/88 G03F7/022 7 G03F 7/00 C07C309/00 CA(STN) REGISTRY(STN) ソ連国特許発明第00376748(SU,A) 4 1996176095 19960709 20 20010531 前田 憲彦 【0001】【産業上の利用分野】本発明はポジ型感光性組成物に関する。更に詳しくは、高感度で耐薬品性に優れ、感光性平版印刷版やフォトレジストに適したポジ型感光性組成物に関する。【0002】【従来の技術】従来より、種々のキノンジアジド化合物がポジ型平版印刷版やフォトレジストの分野で使用されてきた。これらのキノンジアジド化合物は通常ノボラック樹脂等のバインダー樹脂に混合されて、ポジ型感光性組成物として使用されているが、薬品に対する耐性が低いという問題があった。この耐薬品性を向上させるために、多くの検討がなされている。例えば、バインダー樹脂の分子量を高くする方法や、フェノール性水酸基を有するアクリル系バインダー(特開昭50−55406号、同51−33620号、同51−34711号、同51−36129号各公報参照)、ポリウレタンバインダー(特開昭63−261350号、同63−287942号、特開平2−77748号、同2−156241号、同2−287546号、同4−85542号各公報参照)、スルホンアミドバインダー(特開平2−167550号公報参照)、アクリル樹脂のキノンジアジドスルホン酸エステル(特開昭51−39023号、同51−39024号公報参照)を使用する方法等が挙げられる。しかし、これらの方法では、まだ耐薬品性が十分でなかったり、感度の低下を伴う等の問題があった。【0003】また、該感光性組成物を平版印刷版に適用する場合には有機酸または有機酸無水物等を配合することで感度等を向上させることが一般的ではあるが、従来の感光性組成物では、配合量を多くすると、耐薬品性が低下するため、配合量を低くする必要があった。【0004】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感度の低下等の問題がなく、耐薬品性に優れたキノンジアジド化合物を含有する感光性組成物を提供するものである。また、該感光性組成物を平版印刷版に適用した場合には従来以上に有機酸または有機酸無水物等を配合することが可能となり、より高感度な感光性平版印刷版を実現できる。【0005】【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的のため、鋭意検討した結果、特定のジスルホニルクロライド化合物とジヒドロキシ化合物を縮合させ、ナフトキノンジアジド骨格を分子主鎖内に有するナフトキノンジアジド化合物が高感度で耐薬品性にも優れることを見出し本発明に到達した。かかる本発明の目的は、下記一般式(1)で表されるジスルホニルクロライド化合物のスルホニルクロライド基とジヒドロキシ化合物の水酸基が反応してスルホン酸エステル結合で縮合した骨格を有することを特徴とするナフトキノンジアジド化合物、によって容易に達成される。【0006】【化2】【0007】(式中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。)【0008】以下に本発明につき、詳細に説明する。本発明に用いる前記一般式(1)で表されるジスルホニルクロライド化合物としては、1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−3,6−ジスルホニルクロライド、1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4,6−ジスルホニルクロライド、1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4,7−ジスルホニルクロライド等が挙げられ、4,6−体、4,7−体がより好ましい。【0009】また、本発明に用いられるジヒドロキシ化合物としては、2′,4′−ジヒドロキシアセトフェノン、2′,5′−ジヒドロキシアセトフェノン、2′,6′−ジヒドロキシアセトフェノン、3′,5′−ジヒドロキシアセトフェノン、3,5−ジヒドロキシアニソール、1,2−ジヒドロキシアントラキノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、1,8−ジヒドロキシアントラキノン、2,6−ジヒドロキシアントラキノン、2,2′−ジヒドロキシアゾベンゼン、2,2′−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,5−ジヒドロキシ−1,4ベンゾキノン、ビフェノール、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、1,4−ジヒドロキシ−2,3−ジメチルアントラキノン、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2′,4′−ジヒドロキシ−3′−メチルアセトフェノン、1,8−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、2′,4′−ジヒドロキシ−3′−メチルブチロフェノン、2,4′−ジヒドロキシ−3′−メチルヘキサノフェン、2′,4′−ジヒドロキシ−3′−メチルプロピオフェン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2′,4′−ジヒドロキシプロピオフェン、2′,5′−ジヒドロキシプロピオフェン、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2,6−ジヒドロキシトルエン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタンビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)スルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕スルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)エタン、1,4−ビス(α−ヒドロキシイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、3,3−ビス(ヒドロキシメチル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,1′−ビス(2−ヒドロキシナフチル)スルフィド、ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールA等が挙げられ、好ましくは2′,4′−ジヒドロキシアセトフェノン、2′,5′−ジヒドロキシアセトフェノン、2′,6′−ジヒドロキシアセトフェノン、3′,5′−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−3′−メチルアセトフェノン、2′,4′−ジヒドロキシ−3′−メチルアセトフェノン、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドである。【0010】前記一般式(1)で表されるジスルホニルクロライド化合物とジヒドロキシ化合物を反応させる方法としては、一般のキノンジアジドスルホン酸エステルを合成する方法が用いられる。例えば、ほぼ等量の両成分を通常はジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノールまたはグリコールモノメチルエーテル等の溶剤に溶かし、20℃〜70℃でスルホニルクロライド基とほぼ当量の塩基を少量ずつ加えることによって合成できる。塩基としては重炭酸アルカリ、炭酸アルカリ、水酸化アルカリ、トリエチルアミン、ピリジン等の無機及び有機の塩基性化合物を用いることができるが、弱アルカリの方が好ましい。オルトキノンジアジド化合物の単離は、反応混合物を希塩酸のような希酸中に加え、析出物を濾別、乾燥することによって行われる。【0011】また、別の合成法としては相間移動触媒を用いる方法も挙げることができる。例えば、ジヒドロキシ化合物をアルカリ性水溶液に溶かした溶液に、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムヨーダイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロサルフェート、テトラブチルアンモニウムヨーダイド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリラウリルメチルアンモニウムクロライド、ジ硬化午脂アルキルジメチルアンモニウムアセテート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロキサイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、セチルテトラブチルホスホニウムブロマイド、セチルトリエチルブロマイド等のホスホニウム塩、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6,15−クラウン−15、ベンゾ−15−クラウン−5,18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8,15−クラウン−5、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8等のクラウンエーテル類、2,1,1−クリプテイト、2,2,1−クリプテイト、2,2,2−クリプテイト、ベンゾ−2,2,2−クリプテイト等のクリプタンド類、等の相間移動触媒を触媒量から等量加え、これに前記一般式(1)で表されるジスルホニルクロライド化合物を水と混ざらない有機触媒、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等のハロゲン化炭化水素、クロロベンゼン、トルエン、ベンゼン等の芳香族化合物、酢酸エチル等のエステル類等に溶かした溶液を加え、室温から70℃の間で激しく攪拌し、希酸で中和後、析出物をそのまま、または有機層に貧溶媒を加えた時の析出物を濾取、乾燥する。【0012】生成物の確認は、その末端にスルホニルクロライド基や水酸基が残るため、これらの基の完全な消失は必ずしも確認できないが、薄層クロマトグラフィー(以下、TLCと略す。)による原料の消失とゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)による分子量の増加からポリエステルタイプの化合物が生成したと確認した。【0013】ナフトキノンジアジド化合物の分子量は本発明の目的のためには大きいほうが好ましいが、100,000を超えると塗布溶媒への溶解性や現像性や感度の点で不利となると思われる。前記ナフトキノンジアジド化合物と併用するアルカリ可溶性樹脂としては、従来公知のバインダーとして使用可能な樹脂はいずれでも使用可能であるが、例えば特開平2−137850号公報に記載のノボラック樹脂やビニル系重合体樹脂、特開平2−866号公報に記載の高分子化合物、米国特許第3,751,257号明細書に記載されているポリアミド樹脂、米国特許3,660,097号明細書に記載されている線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフタレート化樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから縮合されたエポキシ樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセテートフタレート等のセルロース類等があげられ、ノボラック樹脂やビニル系重合体樹脂およびその組合わせ等が好適な例としてあげられる。【0014】また、本発明の感光性組成物に配合する有機酸は、pKa値(25℃、水中)が6未満であり、6以上の場合は地汚れ等の問題が生じる可能性がある。好ましい有機酸としては、イソフタル酸、コハク酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジメチル安息香酸、ジメチルマロン酸、メソ酒石酸、スベリン酸、セバシン酸、p−トルイル酸、2−ヒトロキシ−m−トルイル酸、2−ヒトロキシ−p−トルイル酸、2−ヒトロキシ−o−トルイル酸、フタル酸、フマル酸、没食子酸、マレイン酸、メチルマロン酸、プロピルマロン酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、3,5−ジメトキシ安息香酸、β−エチルグルタル酸、グリセリン酸、グルタコン酸、グルタル酸、β,β−ジエチルグルタル酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、β,β−ジメチルグルタル酸、テレフタル酸、ピメリン酸、β−プロピルグルタル酸、マンデル酸、β−メチルグルタル酸、β,β−メチルプロピルグルタル酸、リンゴ酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、メルドラム酸、アスコルビン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、m−ベンゼンジスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、ベンジルスルフィン酸、メタンスルフィン酸、フェニルホスホン酸、メチルホスホン酸、クロルメチルホスホン酸、ジメチルホスフィン酸、リン酸ジフェニル、亜リン酸ジフェニル、エチル硫酸、トリフルオロ酢酸、2,6−ジクロロ安息香酸や化学便覧基礎編II(丸善(株)1984年、第339〜342頁)に記載されているpKaが6未満の有機酸をあげることができる。これらのうち、カルボン酸類がより好ましい。添加量は多過ぎるとアルカリ耐性が低くなり、少な過ぎると現像性が悪くなる。【0015】同様に、有機酸無水物としては、特開昭52−80022号公報、特開昭58−11932号公報、特開平4−63350号公報に記載されたものをあげることができ、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸をあげることができる。添加量は多過ぎるとアルカリ耐性が低くなることがり、少な過ぎると現像性が悪くなることがある。【0016】本発明の感光性組成物には以上の各素材のほか、必要に応じて他の添加剤を含むことができる。例えば、活性光線の照射によりハロゲン遊離基を生成する化合物を含有することができるが、このような化合物としては、下記一般式(2)及び(3)で示されるトリハロアルキル化合物及びジアゾニウム塩化合物が好ましく用いられる。【0017】【化3】【0018】(式中、Xaは炭素原子数1〜3個のトリハロアルキル基を示し、WはN,S,Se,P,Cの各原子を示し、ZはO,N,S,Se,Pの各原子を示す。Yは発色団基を有し、かつWとZを環化させるに必要な非金属原子群を示す。但し、非金属原子群により形成された環が前記Xaを有していてもよい。)【0019】【化4】【0020】(式中、Arはアリール基を表わし、Xは無機化合物の対イオンを表す。)具体的には、例えば一般式(2)のトリハロアルキル化合物としては、下記一般式(4)、(5)又は(6)で表される化合物が含まれる。【0021】【化5】【0022】(式中、Xaは炭素原子1〜3個を有するトリハロアルキル基、Lは水素原子またはメチル基、Jは置換若しくは非置換アリール基又は複素環基を表し、nは0,1または2である。)一般式(4)で表わされる化合物としては具体的には、【0023】【化6】【0024】等のゲベンゾフラン環を有するオキサジアゾール化合物、特開昭54−74728号公報に記載されている2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール化合物、又は【0025】【化7】【0026】【化8】【0027】また、一般式(5)又は(6)で表わされる化合物としては具体的には、特開昭53−36223号公報に記載されている4−(2,4−ジメトキシ−4−スチリル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン化合物、特開昭48−36281号公報に記載されている2,4−ビス−(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−ジメチルアミノスチリル−s−トリアジン化合物等が挙げられる。【0028】一方、一般式(3)で表わされるジアゾニウム塩化合物としては、露光によって強力なルイス酸を発生するジアゾニウム塩が好ましく、対イオン部分としては無機化合物の対イオンが推奨される。このような化合物の具体例としては、ジアゾニウム塩のアニオン部分がフッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化アンチモンイオン、塩化アンチモンイオン、塩化スズイオン、塩化ビスマスイオン及び塩化亜鉛イオンの少なくとも1種である芳香族ジアゾニウム塩が挙げられ、好ましくはパラジアゾフェニルアミン塩が挙げられる。【0029】上記活性光線の照射によりハロゲン遊離基を生成する化合物の全感光層中に含まれる量は0.01〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは0.2〜10重量%である。本発明の感光性組成物においては、好ましくは上記活性光線の照射によりハロゲン遊離基を生成する化合物と共に、その光分解生成物と相互作用をすることによってその色調を変える変色剤が含有される。このような変色剤としては、発色するものと退色又は変色するものとの2種類がある。退色又は変色する変色剤としては、例えばジフェニルメタン、トリフェニルメタン系チアジン、オキサジン系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられる。【0030】これらの例としては具体的には次のようなものが挙げられる。ブリリアントグリーン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルー2B、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、ビクトリアピュアブルーBOH〔保土谷化学(株)製〕、オイルブルー#603〔オリエント化学工業(株)製〕、オイルピンク#312〔オリエント化学工業(株)製〕、オイルレッド5B〔オリエント化学工業(株)製〕、オイルスカーレット#308〔オリエント化学工業(株)製〕オイルレッドOG〔オリエント化学工業(株)製〕、オイルレッドRR〔オリエント化学工業(株)製〕オイルグリーン#502「オリエント化学工業(株)製〕、スピロンレッドBEHスペシャル〔保土谷化学工業(株)製〕、m−クレゾールパープル、クレゾールレッド、ローダミンB、ローダミン6G、ファーストアシッドバイオレッドR、スルホローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボステアリルアミノ−4−p−ジヒドロオキシエチルアミノーフェニルイミノナフトキノン、p−メトキシベンゾイル−p′−ジエチルアミノ−o′−メチルフェニルイミノアセトアニリド、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルイミノアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノー5−ピラゾロン、1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン。【0031】また、発色する変色剤としてはアリールアミン類を挙げることができる。この目的に適するアリールアミン類としては、第一級、第二級芳香族アミンのような単なるアリールアミンのほかにいわゆるロイコ色素も含まれ、これらの例としては次のようなものが挙げられる。ジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4,4′−ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、o−ブロモーN,N−ジメチルアニリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、アニリン、2,5−ジクロロアニリン、N−メチルジフェニルアミン、o−トルイジン、p,p′−テトラメチルジアミノジフェニルメタン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,p″−ヘキサメチルトリアミノトリフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノトリフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノジフェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェニルメタン、p,p′,p″−トリアミノトリフェニルカルビノール、p,p′−テトラメチルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−トリアミノトリフェニルメタン、p,p′,p″−ヘキサプロピルトリアミノトリフェニルメタン。【0032】本発明においては上記変色剤のうちpH領域1〜5で変色しうる色素が好ましい。上記の変色剤の感光性組成物中に占める割合は、0.01〜10重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.02〜5重量%で使用される。また、本発明の感光性組成物には好ましくは下記一般式(7)で表わされる置換フェノール類とアルデヒド類との縮合樹脂及び/又は該樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を含む。【0033】【化9】【0034】(式中、R5 及びR6 はそれぞれ水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表わし、R7 は炭素原子数2以上のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。)【0035】上記一般式(7)で表わされる置換フェノール類において、R5 およびR6 は各々水素原子、アルキル基(炭素原子数1ないし2のアルキル基は特に有用である。)またはハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の各原子の内、特に塩素原子および臭素原子が好ましい。)を表し、R7 は炭素原子数2以上のアルキル基(好ましくは炭素原子数15以下であり、炭素原子数3ないし8のアルキル基は特に有用である。)またはシクロアルキル基(炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基は特に有用である。)を表す。【0036】上記置換フェノール類の例としては、イソプロピルフェノール、tert−ブチルフェノール、tert−アミルフェノール、ヘキシルフェノール、tert−オクチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、3−メチル−4−クロロ−5−tert−ブチルフェノール、イソプロピルクレゾール、tert−ブチルクレゾール、tert−アミルクレゾール、ヘキシルクレゾール、tert−オクチルクレゾール、シクロヘキシルクレゾール等が挙げられ、そのうち特に好ましくはtert−オクチルフェノールおよびtert−ブチルフェノールが挙げられる。【0037】また、上記アルデヒド類の例としてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、フルフラール等の脂肪族および芳香族アルデヒドが挙げられ、炭素原子数1ないし6のものを包含する。そのうち好ましくはホアルムアルデヒドおよびベンズアルデヒドである。該置換フェノール類とアルデヒド類とを縮合させた樹脂は、一般式(7)により表される置換フェノールと、アルデヒド類とを酸性触媒の存在下で重縮合して合成される。使用される酸性触媒としては、塩酸、しゅう酸、硫酸、リン酸等の無機酸や有機酸が用いられ、置換フェノール類とアルデヒド類との配合比は、置換フェノール類1モル部に対しアルデヒド類が0.7〜1.0モル部用いられる。反応溶媒としては、アルコール類、アセトン、水、ストラヒドロフラン等が用いられる。【0038】所定温度(−5〜120℃)、所定時間(3〜48時間)反応後、減圧下加熱し、水洗して脱水させて得るか、又は水結析させて反応物を得る。上記置換フェノール類とアルデヒド類との重合樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は前記縮合樹脂を適当な溶媒、例えば、ジオキサン等に溶解させて、これにo−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドを投入し、加熱攪拌しながら、炭酸アルカリ等のアルカリを当量点まで滴下することによりエステル化させて得られる。【0039】前記エステル化物において、フェノール類の水酸基に対するo−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドの縮合率(水酸基1個に対する反応率%)は、5〜80%が好ましく、より好ましくは20〜70%、更に好ましくは30〜60%である。該縮合率は、元素分析によりスルホニル基の硫黄原子の含有量を求めて計算する。【0040】本発明の感光性組成物中に占める前記一般式(7)で表される置換フェノール類とアルデヒド類とを縮合させた樹脂および該樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物の量は0.05〜15重量%が好ましく、特に好ましくは1〜10重量%であり、重量平均分子量Mwは好ましくは、5.0×102 〜5×103 の範囲であり、更に好ましくは7.0×102 〜3.0×103 の範囲である。その数平均分子量Mnは3.0×102 〜2.5×103 の範囲であることが好ましく、更に好ましくは4.0×102 〜2.0×103 の範囲である。【0041】上記分子量の測定は、GPCによって行う。数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwの算出は、柘植盛男、宮林達也、田中誠之著“日本化学会誌”800頁〜805頁(1972年)に記載の方法により、オリゴマー領域のピークを均する(ピークの山と谷の中心を結ぶ)方法にて行うものとする。本発明の感光性組成物には更に分子構造中に下記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくとも1種を有する化合物を含有することもできる。【0042】【化10】【0043】(式中、nは2〜5000の整数を表わす。)【0044】本発明に用いられる前記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくとも1種を有する化合物としては、上記構造単位〔A〕及び〔B〕の一方又は両方を有する化合物であればいかなるものでもよいが、特にnが2〜5000の範囲内の整数であり、かつ沸点が240℃以上である化合物が好ましく、更に好ましくはnが2〜500の範囲内の整数であり、かつ沸点が280℃以上である化合物であり、最も好ましいものはnが3〜100の範囲内の化合物である。このような化合物としては、例えば、【0045】【化11】【0046】(ただし、ブロックポリマー、ランダムポリマーを含む)・ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル(末端がアルキルエーテルを形成している)(ただし、ランダムポリマーを含む)【0047】【化12】【0048】等が挙げられる。具体的には例えば以下のようなものが好ましい。すなわち、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等である。【0049】上記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくとも1種を有する化合物の感光性組成物中に占める割合は0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜10重量%である。また、上記化合物は上記含有量の範囲内であれば、単独で用いてもよいし2種以上組合わせて使用してもよい。【0050】本発明の感光性組成物は、必要に応じて更に増感剤、可塑剤、界面活性剤などを添加することができる。以上説明した感光性組成物を下記の溶媒に溶解させ、更にこれを適当な支持体の表面に塗布乾燥させることにより、感光性平版印刷版とすることができる。感光平版印刷版を形成する際に感光性組成物の各成分を溶解する際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ類、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のジエチレングリコールエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独で、あるいは2種以上混合して使用することができる。【0051】上記感光性組成物を支持体表面に塗布する際に用いる方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等が可能である。この際塗布量は用途により異なるが、例えば固形分として0.5〜5.0g/m2 が好ましい。【0052】前記、支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましいのはアルミニウム板である。更に好ましくは砂目立て処理、陽極酸化処理および必要に応じて封孔処理等の表面処理が施されているアルミニウム板である。【0053】これらの処理には公知の方法を適用することができる。砂目立て処理の方法としては、例えば、機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げられる。アルミニウム材の組成物等に応じて上述の各種方法を単独あるいは組み合わせて用いることができる。好ましいのは電解エッチングによる方法である。【0054】電解エッチングはりん酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独ないし2種以上混合した浴で行なわれる。砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリあるいは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、クロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種または2種以上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解して行なわれる。形成された陽極酸化皮膜量は1〜50mg/dm2 が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2 である。陽極酸化皮膜量は、例えば、アルミニウム板をリン酸クロム酸溶液(リン酸85%液:35ml、酸化クロム(VI):20gを1リットルの水に溶解して作製)に浸漬し、酸化皮膜を溶解し、板の皮膜溶解前後の重量変化測定等から求められる。【0055】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例として挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対して、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。このようにして製造された感光性平版印刷版は、通常の方法で現像処理することができる。例えば、透明陽画フィルムを通して超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ等の光源により露光し、次いで、種々のアルカリ現像液にて現像する。この結果末露光部分のみが支持体表面に残り、ポジ−ポジ型のレリーフ像が形成される。【0056】上記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩の濃度は0.1〜10重量%が好ましい。又、該現像液中に必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤やアルコール等の有機溶媒を加えることができる。【0057】【実施例】以下、本発明を実施例により詳述するが、本発明はその要旨を超えない限りこれら実施例に制限されるものではない。合成例1メカニカルスターラー、ジムロート、10ml滴下ロートを備えた50ml4口フラスコに0.67gの2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、1.10gの1,2−ナフトキノンジアジド−4,6−ジスルホニルクロライド、12mlの1,4−ジオキサンを入れ、60℃で攪拌した。この中に、0.55gのK2 CO3 を3mlの水に溶かした溶液を45分かけて滴下後、60℃で4時間攪拌した。TLCにより原料スルホニルクロライド化合物が消失したことを確認した後、反応混合物を100mlの0.1N塩酸溶液中に入れ、析出物を濾取し、1,4−ジオキサン、水で洗い、乾燥し0.90gの化合物を得た。GPCによる分子量はMw=1500であった。【0058】合成例2メカニカルスターラーを備えた500ml 3口フラスコに0.67gの2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、0.70gのK2 CO3 、0.23gのn−Bu4 NBr、40mlの水を加え、10分間攪拌後、1.10gの1,2−ナフトキノンジアジド−4,6−ジスルホニルクロライドを40mlのトルエンに溶解した溶液を加え、激しく5時間攪拌した。TLCによりトルエン層の原料スルホニルクロライド化合物が消失していることを確認後、析出物を濾取、乾燥し、1.37gの化合物2を得た。GPCによる分子量はMw=2,500であった。【0059】合成例30.67gの2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの代わりに0.72gのビスフェノールAを用いた以外は合成例2と同様にし、1.02gの化合物3(Mw=1300)を得た。合成例40.67gの2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの代わりに、0.69gのビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドを用いた以外は合成例2と同様にし、1.21gの化合物4(Mw=1200)を得た。【0060】合成例50.67gの2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの代わりに0.46gの2′,4′−ジヒドロキシアセトフェノンを用いた以外は合成例2と同様にし、0.84gの化合物5(Mw=1400)を得た。実施例1〜7、比較例1〜2厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を5%水酸化ナトリウム水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行った後、0.5モル/1の塩酸水溶液中で温度;25℃、電流密度;60A/dm2 、処理時間;30秒間の条件で電解エッチング処理を行った。次いで、5%水酸化ナトリウム水溶液中で60℃、10秒間のデスマット処理を施した後、20%硫酸溶液中で温度;20℃、電流密度;3A/dm2 処理時間;1分間の条件で陽極酸化処理を行った。更に又、90℃の熱水で20秒間、熱水封孔処理を行い、平版印刷版材料用支持体のアルミニウム板を作製した。上記のように作製したアルミニウム板に下記組成の感光性組成物塗布液を回転塗布機を用いて塗布し、90℃で4分間乾燥し、感光層膜厚が2.2g/m2 のポジ型感光性平版印刷版を得た。【0061】【表1】〔感光性組成物塗布液〕・1,2−ナフトキノンジアジド化合物…添加量は表−1に記載・フェノールとm−、p−混合クレゾール(フェノール:m−クレゾール:p−クレゾール=5:57:38)とホルムアルデヒドの共重縮合樹脂重量平均分子量(Mwは表−1記載)…添加量は表−1に記載。・p−tert−オクチルフェノールとホルムアルデヒドより合成されたノボラック樹脂(Mw=1,800)とナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸クロライドとのエステル化合物(縮合率50%)…1部・有機酸または有機酸無水物…添加量は表−1に記載・2−トリクロロメチル−5−〔β−(2−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール…1部・ビクトリアピュアーブルーBOH(保土谷化学(株)製)…1部・メチルエチルケトン…800部【0062】こうして得られた感光製平版印刷版上に、ステップタブレット(イーストマン・コダック社製No.2、濃度差0.15ずつで21段階のグレースケール)を密着し、1kWメタルハライドランプ(岩崎電気(株)製、“アイドルフィン2000”)を光源として60秒間露光し、コニカ(株)製現像液“SDR−1”の6倍希釈溶液で25℃、45秒間皿現像し、クリア段数と耐薬品性を評価した。耐薬品性は上記現像後の末露光部を、印刷中に非画線部に発生する地汚れ除去する洗浄液として用いられるウルトラプレートクリーナー(UPC)(A.B.C.ケミカル社製)に2時間浸漬した後のやられ具合を目視で評価した。結果を表−1に示す。【0063】【表2】【0064】【発明の効果】本発明のナフトキノンジアジド化合物を含む感光性組成物は高感度で耐薬品性にも優れる。 下記一般式(1)(式中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す)で表されるジスルホニルクロライド化合物のスルホニルクロライド基とジヒドロキシ化合物の水酸基が反応してスルホン酸エステル結合で縮合した骨格を有することを特徴とするナフトキノンジアジド化合物、アルカリ可溶性樹脂、及び、pKa値が6未満の有機酸を含有し、前記pKa値が6未満の有機酸の含有量がナフトキノンジアジド化合物100重量部に対して1〜50重量部であることを特徴とする感光性組成物。 一般式(1)で表されるジスルホニルクロライド化合物において、Rが水素原子であることを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。 更に有機酸無水物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の感光性組成物。 有機酸無水物の含有量がナフトキノンジアジド化合物100重量部に対して1〜50重量部であることを特徴とする請求項3記載の感光性組成物。


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