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タイトル:特許公報(B2)_メチレンホスフィン酸を含むペプチド連結単位
出願番号:1993512613
年次:2004
IPC分類:7,C07K14/81,C07F9/30,C12N9/99,A61K31/66,A61K38/55


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ジャンダ キム ディー ワーシング ピーター イケダ ショウジ JP 3547432 特許公報(B2) 20040423 1993512613 19930111 メチレンホスフィン酸を含むペプチド連結単位 ザ スクリップス リサーチ インスティテュート 593052785 中村 稔 100059959 大塚 文昭 100067013 宍戸 嘉一 100065189 今城 俊夫 100074228 小川 信夫 100084009 村社 厚夫 100082821 浅井 賢治 100093300 ジャンダ キム ディー ワーシング ピーター イケダ ショウジ US 819,356 19920109 20040728 7 C07K14/81 C07F9/30 C12N9/99 A61K31/66 A61K38/55 JP C07K14/81 C07F9/30 C12N9/99 A61K37/64 A61K31/66 7 C07K 14/81 C07F 9/30 C12N 9/99 CA/REGISTRY(STN) BIOSIS/WPI(DIALOG) 特開昭62−033197(JP,A) 7 US1993000228 19930111 WO1993014114 19930722 1995503013 19950330 35 20000111 三原 健治 技術分野本発明は、ペプチド配列を繋ぐための連結単位、ペプチド及びプソイドペプチドを形成するためにかかる連結単位を使用すること、並びにアスパラギン酸プロテイナーゼ(aspartic proteinase)酵素を阻害するプソイドペプチド(pseudo peptide)に関する。より詳しくは、本発明は、アスパラギン酸プロテイナーゼ酵素により開裂されるペプチド配列内の位置においてアミド結合の代わりにホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合(破壊的遷移状態類似体(exploding transition state analog))を含むプソイドペプチドに関する。背景技術ペプチド連結単位はペプチドの構築に用いられる。最も簡単な場合には、天然に存在するL−アミノ酸がペプチド連結単位として役立つ。しかしながら、種々の非天然L−アミノ酸や広い多様性のあるD−アミノ酸もペプチド連結単位として役立ち得る。該ペプチド連結単位は、その連結を形成するのにペプチド結合を用いなくてもよい。数種のプソイドペプチドが開示され、先行技術においてペプチド連結単位として用いられている。ペプチド連結単位は、2つのペプチド配列を連結するのに用いてもペプチドの終端で用いてもよい。ペプチド連結単位のどちらかの側に存在するペプチドは、機能的に別のものであってもよい。ペプチド連結単位は、合成プロテイナーゼ阻害物質の構築に用いられる。多くのプロテイナーゼ基質は、開裂部位のどちらかの側の側面に位置するプロテイナーゼ結合領域又は認識領域を含んでいる。従って、合成プロテイナーゼ阻害物質の1つのクラスでは、既知のプロテイナーゼ基質の該結合領域又は認識領域と相同なアミノ酸配列を有するペプチドが用いられる。かかるペプチド2つを合成プロテイナーゼ阻害物質、即ち、開裂部位のどちらかの側の側面に位置する該結合領域又は認識領域と相同な配列を有するペプチドに用いる場合には、該2つのペプチドを用いて一緒に連結することができる。この場合、ペプチド連結単位は、開裂部位又はその近傍に位置することになろう。タンパク質分解に抵抗性でかつ該プロテイナーゼの活性部位に堅く結合するペプチド連結単位は、合成プロテイナーゼ阻害物質の構築に特に有用である。アスパラギン酸プロテイナーゼ酵素(EC3.4.23)は、タンパク質及びポリペプチド鎖を開裂(加水分解)する関連酵素の1ファミリーである。これら酵素は、中性の酸側で等電点を有し、菌類酵素では35,000〜45,000ダルトン(D)の分子量を有し、ペプシンについては約35,500ダルトンの分子量を有する。このクラスの適例となる酵素には、哺乳動物の胃のプロテイナーゼであるペプシン、リソソーム系の細胞内アスパラギン酸プロテイナーゼであってそのレベルが繰り返し発生する肺癌〔タンドン(Tandon)ら,N.Eng.J.Med.,322:297(1990)〕及びアルツハイマーペストにおけるアミロイド形成〔カタルド(Cataldo)ら,Brain Res.,513:181(1991)〕と正に相関するカテプシンD、アンギオテンシノーゲンを開裂してアンギオテンシンIを生成することによって血圧を調節するレニン、及びチーズを作る際の最初の工程として乳タンパク質を開裂するキモシン(正式にはレンニンと呼ばれる)が含まれる。P.janthinellumからの微生物酵素であるペニシロペプシンはこのファミリーのもう1つのメンバーであるのに対して、嚢状葉植物の消化プロテイナーゼであるネペンテシン(nepenthesin)は植物アスパラギン酸プロテイナーゼの適例である。HIV−1ウィルスもアスパラギン酸プロテイナーゼを含有している。その酵素は、Pr5514融合タンパク質のp17〜p24領域を開裂することが知られている。モーア(Moore)ら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,159:420(1989)。このファミリーの酵素作用の正確なメカニズムはセリンプロテイナーゼのファミリーほどにはよく知られていないが、2つのアスパラギン酸基が活性部位で水と作用して加水分解されるペプチド結合の加水分解を起こすと考えられる。加水分解されたペプチド結合は、典型的には疎水性残基間の結合である。セリンプロテイナーゼファミリーの場合のような共有結合性中間体がこの酵素とその基質との間で形成されるとは考えられない。このファミリーの酵素は、酵素−基質反応で一般的であるような酵素−基質複合体を形成する。結合は、共有結合が形成されなくても2段階プロセスであることがしばしば見出されている。アスパラギン酸プロテイナーゼの作用を阻害する幾つかのペプチド及び偽ペプチド化合物が文献に報告されている。かかる阻害物質の適例となる議論は、リッチ(Rich),Proteinase Inhibitors,Chapter 5,Volume 12,Barrett and Salveson eds.,Dingle and Gordon general eds.,Elsevier Science Publishers BV,Amsterdam(1986)、及びリッチ,Peptide Inhibitors.Comprehensive Medicinal Chemistry,Chapter 8.2,Sammes eds.,Pergamon Press,Oxford,Volume 2(1990)に見られる。幾つかの阻害物質には、酵素の天然基質に配列が類似し、天然に存在するL−アミノ酸の代わりに1又は2以上のD−アミノ酸も含むポリペプチドが含まれる。もう1つのグループの阻害物質は、それらの間で加水分解が起こるLeuとAlaの如き2つの残基の代わりにAHMHA又はスタチン(Sta)と呼ばれる代用(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸を含有する。該スタチン含有グループの阻害物質は、最初、ペプシンカテプシンDを約10-10〜10-11MのKi値で及びレニンを10-6MのKi値でそれぞれ阻害するペプスタチンとして知られる、天然に存在する阻害物質中に見出された。ペプチド結合代用物としてヒドロキシエチルアミン部分を含有する阻害物質も報告されている。ここで特に興味のあるヒドロキシエチルアミン代用結合を含有する阻害物質が、ロベルツ(Roberts)ら,Science,248:358(1990)、クローン(Krohn)ら,J.Med.Chem.,34:3740(1991)及びリッチら,J.Med.Chem.,34:1222(1991)に報告されている。幾つかのHIV関連アスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質についての結果を議論する考察が、ハフ(Huff),J.Med.Chem.,34:2305(1991)に見られる。ルビイ(Luby)ら,J.Med.Chem.,31:532(1988)に報告されたいま1つのグループの阻害物質は、開裂可能なLeu−Valジペプチドがイソプロピルスルフィドエタノール誘導体代用物で置き換えられたアンギオテンシノーゲンのオリゴペプチド類似体を用いた。ロベルツらは、J.Med.Chem.,33:2326(1990)で、レニン阻害性分子内の開裂したアンギオテンシノーゲンLeu−Val結合のロイシンに隣接するアミノ末端3残基を置き換えるために、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピラジン誘導体を代用物として用いることを報告した。他の最近の報文〔バートレット(Bartlett)ら,J.Org.Chem.,55:6268(1990)〕に、ペプシン及びペニシロペプシンのホスホネート、ホスフィネート及びホスフィンアミド含有プソイドペプチド阻害物質が報告された。それら阻害物質は、それら酵素により正常に開裂されるであろう切断容易なアミド結合の代わりにリン含有結合を含むプソイドペプチドであった。ホスホネート基は−P(O)(OH)O−結合を有し、この場合、リン原子の示した結合手が炭素に結合してアミドカルボニル基の場所を占め、酸素のフリーの結合手が別の炭素原子に結合してアミド−NH−基の場所を占める。ホスフィネート基は−P(O)(OH)−結合を有する結果、リン原子は2つの炭素原子に結合する。ホスフィンアミドは−P(O)(NH2)−結合を有する結果、リン原子が2つの炭素原子に結合して−NH2側基を含む。上の結合から分かるように、それぞれ約1.5及び3.0のpKA値を有するホスホネート及びホスフィネート含有化合物は、生理的pH値、例えば、pH7.2〜7.4でアニオン電荷を有すると考えられる。上のバートレットらは、ホスホン酸誘導体の調製における中間体としてホスホン酸エステル結合〔−P(O)(OCH3)O−〕を含有する化合物の調製を開示したが、それらエステルを用いて開裂させ被分析ホスフィネートを生成させた阻害データは報告されなかった。発明の要旨本発明は、2つのペプチド配列、即ち、アミノ末端ペプチド配列とカルボキシ末端ペプチド配列を繋ぐための連結単位を意図する。好ましい態様においては、該連結単位は、第1アミノ酸残基(aa1)、第2アミノ酸残基(aa2)、及び第1アミノ酸残基と第2アミノ酸残基との間の“破壊”結合を有するジペプチドを含む。第1アミノ酸残基は、主鎖カルボニル基を欠く代わりにホスフィン酸基を有する残基、即ち、(aa1−POOH−)であることを除いては従来のものである。第2アミノ酸残基も従来のものであって、主鎖アミノ基を含む残基、即ち、(−NR−aa2)(RはH又はCである)である。第1アミノ酸残基と前記第2アミノ酸残基との間の破壊結合はペプチド結合を欠いているが、その代わりにメチレン基を有する。このメチレン基は、第1アミノ酸残基のホスフィン酸基と第2アミノ酸残基の主鎖アミノ基の両方に結合する。生成するホスフィン酸−メチレン−アミノ結合は“破壊”結合を形成する。酸性pHでは、この“破壊”結合は、次の式、即ち:(aa1−POOH)−CH2−(NR−aa2)で表すことができる。生理的pH又はその近傍では、ホスフィン酸とアミノ基は両性イオンのホスフィネートとアンモニウム基になる。この場合、“破壊”結合は、次の式、即ち:(aa1−POO-)−CH2−(NHR+−aa2)で表すことができる。上のジペプチドは、アミノ酸残基又は配列を連結するのに用いることができる連結単位を構成する。該ジペプチド内の第1アミノ酸残基(aa1)は、“フランキング”アミノ酸のカルボキシル基と又はアミノ末端ペプチド配列のカルボキシル基とペプチド結合を形成するのに用いることができる結合可能なアミノ基を含んでもよい。更に又は別に、該ジペプチド内の第2アミノ酸残基(aa2)は、“フランキング”アミノ酸のアミノ基と又はカルボキシル末端ペプチド配列のアミノ基とペプチド結合を形成するのに用いることができる結合可能なカルボキシル基を含んでもよい。生成するオリゴ又はポリペプチドは、“破壊”メチレン結合を有するそのジペプチドを伴う連結単位を含むので改良される。“破壊”メチレン結合は、2つのペプチド配列、即ち、アミノ末端ペプチド配列とカルボキシル末端ペプチド配列の間に位置しても、これら配列の1つにだけ結合してもよい。本発明は、アスパラギン酸プロテイナーゼ酵素の阻害物質も意図している。該阻害物質はプソイドペプチドであって、酵素により開裂されるペプチド性アミド結合の代わりに該プソイドペプチド配列内のその位置で、通常はホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合(PO2-CH2NHa+)として両性イオン型で存在するホスフィン酸−メチレン−アミン結合〔PO(OH)CH2NHa〕を含み、“a"は0、1又は2である。ここではその新規な結合をときどき破壊性遷移状態類似体という。かくして、本発明の阻害物質のホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合により占められる位置でペプチド結合を有するオリゴペプチドは、アスパラギン酸プロテイナーゼにより開裂される。プソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質は、典型的には、3〜約15アミノ酸残基、好ましくは4〜約10残基の長さを有し、リン原子がペプチド結合のカルボニル炭素原子の代わりにP1に結合し、メチレンアミンがペプチド結合のアミド窒素を置換しているホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合により構成されるP1からP1'への結合を含有する。本発明の特に好ましいプソイドペプチドは、下記両性イオン式により表すことができる。R1−X1−Xaaψ〔PO2-CH2NHa+〕X2−Z式中、X1は、アミノ酸残基又は約10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;aは、0、1又は2の水素が存在できるように、それぞれ0、1又は2であり;Xaaは、アミノ酸側鎖を有する代用アミノ酸残基であり;X2は、アミノ酸残基又は約10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;Zは、NH2、NH−C1〜C6アシル、OH、O−C1〜C6アルキル、NH−C1〜C6アルキル及び2−アミドインダノールからなる群から選ばれ;そしてR1は、水素、C1〜C6アシル、トリフルオロアセチル、キノリン−2−イルカルボニル及びt−BOCからなる群から選ばれる。プソイドペプチドは、約10-6〜約10-11M、より好ましくは約10-8〜約10-11Mの阻害定数でアスパラギン酸プロテイナーゼのin vitro活性を好ましくは競合的に阻害する。好ましい実施態様においては、XaaはLeu、Tyr又はPhe残基の側鎖を有し、X2のアミノ末端残基はTyr、Leu、Val、Met、Pro、Ala又はPheである。また、X2はピペリジン−2(s)カルボキシル基(PIC)又は(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン−3(S)カルボキシル基(DIQ)、又はそのアミド若しくはエステルであってもよい。生理学的に許容できるキャリヤー又は希釈剤中に溶解又は分散した上のプソイドペプチドを、アスパラギン酸プロテイナーゼを阻害するのに十分な量で含有する医薬組成物も意図している。更に、アスパラギン酸プロテイナーゼを阻害する方法も意図している。そこでは、上の組成物を該酵素及び該酵素の基質と水性溶媒中で混合して阻害混合液を形成する。そうして形成した該阻害混合液を、該酵素のアスパラギン酸プロテイナーゼ活性が阻害されるのに十分な時間維持する。定義本発明の化合物は、スパトラ(Spatola),Chemistry and Biochemistry of:Amino Acids,Peptides and Proteins,Weinstein,ed.,Volume 7,Chapter 5,Marcel Dekker,Inc.,New York,pages 267−357(1983)に記載された主鎖修飾を有するオリゴペプチド類似体についての“プサイ大括弧”(ψ〔)命名法を用いて示される。その命名法に従えば:(a)アミノ酸残基間のハイフンは、該残基を繋ぐペプチド結合の存在を示し;(b)ハイフンが存在せずに記号ψ(プサイ)と結び付いているのは、α−炭素及びその側鎖を残してアミドペプチド結合要素が除去されていることを示し;(c)ψ記号に隣接しかつその中の構造基と結合している残基の間にある大括弧〔〕の存在は、該大括弧内で特定された構造基がペプチド性アミド結合と置き換わっていることを示し;(d)“代用物”という用語は、天然に存在する存在物の非天然置換物のことをいうので、プサイ付括弧で括られた構造基はペプチド性アミド結合の代用物であると同時に、該結合代用物を含有する残基はアミノ酸残基の代用物であり;(e)“プソイドペプチド”という用語は、ペプチド主鎖修飾を有するペプチド類似体のことをいい;(f)“プソイドジペプチド”は、代用結合又は代用アミノ酸残基を含有する修飾されたジペプチド構造単位であり;そして(g)プソイドペプチド主鎖の一部ではないプソイドペプチド末端におけるハイフンは、単に結合を意味しているに過ぎない。本発明の化合物は、ペプチド性アミドカルボニル基の代わりにP(OH)CH2基を含有する。かくして、そのような化合物は、ペプチド性アミド結合の代用物としてψ〔PO(OH)CH2NHa〕で記されるホスフィン酸−メチレン−アミンの一部として5価の四面体リン原子を含有する。その結合は、両性イオン型のホスフィネート−メチレン−アンモニウムとしてψ〔PO2-CH2NHa+〕と記される。該結合は、以下で説明するように、pH値及びP1'のアミノ酸残基に依り、ψ〔PO3HCH2NH+〕、ψ〔PO(OH)CH2NH2+〕、ψ〔PO2-CH2N〕等として存在することもできる。意図しているオリゴプソイドペプチドは、通常、両性イオン型で存在するので、該ペプチド性アミド結合代用物を、通常、ホスフィネート−メチレン−アンモニウム基又は結合という。“オリゴペプチド”という用語はその通常の意味で用いられ、10又はそれより少ないアミノ酸残基を含有するペプチドを意味する。同じく、“オリゴプソイドペプチド”という用語は、10又はそれより少ないアミノ酸残基及びそれらの代用物を含有するプソイドペプチドのことをいう。ここで用いるもう1つの命名法は、ヒドロラーゼ酵素のペプチド基質を記載するために開発されたシェフター(Schechter)とバーガー(Berger),Biochem.Biophys.Res.Commun.,27:157(1967)の命名法である。その命名法に従えば、ヒドロラーゼ酵素のペプチド基質は、加水分解点から2方向に番号付けされる。開裂されるジペプチド部分のアミノ酸残基はP1及びP1'と番号付けされるが、これは、開裂後に、P1残基が一方の開裂部分のカルボキシ末端残基になり、P1'残基が他方の部分のアミノ末端残基になるように付される。P1'含有部分のカルボキシ末端に向かう残りの残基は、カルボキシ末端に向かってP2'、P3'、P4'・・・と番号付けされる。P1残基を含有する部分の残りの残基は、その部分のアミノ末端に向かってP2、P3、P4・・・と番号付けされる。かくして、開裂されるヒドロラーゼ基質オリゴペプチドのジペプチド部分は、P1−P1'と定義される。シェフターとバーガーの命名法は、P1及びP1'残基を連結している結合がペプチド結合であってもなくても、また加水分解が可能であってもなくても用いられるので、P1−P1'が先に定義した開裂されないプソイドジペプチドを構成するプソイドペプチドで有用である。従って、シェフターとバーガーの命名法は、その化合物がオリゴペプチド又はプソイドペプチドのいずれであるかに拘らず、正常に開裂する結合を特定するだけでなく、そのいずれの側の残基の位置をも特定する。その命名法に従えば、以下に記載する意図するプソイドペプチドの残基P1及びP1'は、ホスフィネート−メチレン−アンモニウム基により繋がれる。発明の詳細な説明I.背景本発明は、アスパラギン酸プロテイナーゼに可逆的に結合してその活性を競合的に阻害するプソイドペプチド化合物に関する。意図するオリゴペプチド類似体は、該酵素の基質の存在下でその酵素活性を阻害するので、競合的阻害物質である。ここで意図する化合物は、サブユニットアミノ酸の殆どがペプチド性アミド結合によって連結されているとはいえ、2つのかかる残基がペプチド性アミド結合代用物であるホスフィン酸−メチレン−アミン基(両性イオンとしてはホスフィネート−メチレン−アンモニウム基)によって連結されているので、プソイドペプチドという。このペプチド性アミド結合代用物をしばしば両性イオンの名称で呼ぶ。また、ペプチド結合及びアミノ酸側鎖を有する部分を連結する他の結合を含有する化合物もときどき偽ペプチド化合物と呼ぶ。意図するプソイドペプチドは、アスパラギン酸プロテイナーゼに可逆的に結合して酵素−阻害物質複合体を形成する。かかる結合及び複合体形成は、酵素速度論の分野における専門化によく知られており、ときどき“自己不活化阻害物質(suicide inhibitor)”といわれる、酵素に非可逆的に結合して反応する物質の相互作用とは区別されるべきである。かくして、意図するプソイドペプチドは、アスパラギン酸プロテイナーゼに結合する(又は結合される)が、該酵素と化学的に反応することはない。ホスホンアミデート含有化合物は、カルボキシペプチダーゼA、サーモリシン及びアンギオテンシン転換酵素(ACE)の如きメタロペプチダーゼに対する遷移状態類似阻害物質として用いられてきた。例えば、リッチ,Peptidase Inhibitors.Comprehensive Medicinal Chemistry,Chapter 8.2,Sammes,eds.,Pergamon Press,Oxford,Volume 2(1990)を参照のこと。加えて、幾つかのホスホンアミデートS−及びO−エステルは、セリンプロテイナーゼの非可逆的リン酸化剤として研究されてきた。例えば、サンプソン(Sampson)ら,Biochem.,30:2255(1991);オレクシスジン(Oleksyszyn)ら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,161:143(1989);及びプラット(Pratt),Science,246:917(1989);及びバートレットら,Bioorg.Chem.,14:356(1986)を参照のこと。メタロペプチダーゼ及びセリンプロテイナーゼは、アスパラギン酸プロテイナーゼとは異なる様式でそれらの基質に作用する。加えて、未エステル化ホスホンアミデートは、アスパラギン酸プロテイナーゼ酵素が一般に作用する酸性pH条件下で不安定であるので、阻害物質に用いるのは好ましくない候補である。ここで意図する破壊的遷移状態類似体含有プソイドペプチドは、アスパラギン酸プロテイナーゼが作用する酸性pHで安定である。アスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質の調製に用いる1つの戦略は、切断容易なP1−P1'ペプチド結合を、アミド結合加水分解の遷移状態の四面体炭素原子についての同配体(isostere)である非加水分解性結合代用物で置き換えることである。これまで記された、バートレットら,J.Org.Chem.,55:6268(1990)に記載されたホスフィン酸及びホスホン酸プソイドペプチド誘導体及びペプスタチンAのスタチン基は、その機能を満たしている。ここに記載した化合物のホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合は、アミド加水分解遷移状態の同配体と見ることもできる。ホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合は、アミド加水分解の後期遷移状態の同配体、即ち、カルボニル基/窒素原子結合が殆ど壊れそうになるまで伸びて、水和したカルボニル基と窒素原子に電荷が発生する水和した酵素結合基質に対する同配体に相当すると考えられる。ホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合の構造的特徴には、次のものが含まれる:(a)ペプチド結合の加水分解で発生する電荷を真似る正及び負の電荷;(b)ホスフィネート部分が、水和した遷移状態において四面体になるアシル炭素の優れた相当物である;(c)メチレン単位が、約2.2Åだけ2つの荷電したヘテロ原子を離すスペーサーとして作用する;(d)このペプチド結合代用物は、ホスホネート及びホスホンアミデートに比較して酸性及び塩基性の両方で安定である;そして(e)生理学的pH値、即ち、約pH7.2〜7.4における両性イオン性が、該プソイドペプチドの水溶性を高める。ここで両性イオンとして意図するホスフィネート−メチレン−アンモニウム基は、生活生体内で遭遇するpH値で電気的に中性でもある(正味のイオン性電荷がない)から、プソイドペプチドが細胞膜を通過するのに寄与する。II.プソイドペプチド意図している好ましいプソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質は、3〜約15、より好ましくは4〜約10アミノ酸残基の長さを有することができ、リン原子が(i)ペプチド結合のカルボニル炭素原子の代わりにP1で炭素に結合し、そして(ii)ペプチド結合のアミド窒素原子の代わりに(両性イオンとしての)メチレン−アンモニウム基に結合するホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合(基)により構成されるP1からP1'への結合代用物を有する。かかる阻害物質は、典型的には、10-6〜10-11Mの阻害定数、つまりKi値で、アスパラギン酸プロテイナーゼのin vitro活性を阻害する。この阻害定数は、以下で説明するように、該酵素についての通常の負の基質の存在下で容易に確認することができる。意図する阻害物質の残基の長さは、P1−P1'位があたかもペプチド結合によって連結しているようにして決められる。かくして、このために、P1位代用残基は、正常な場合に存在するカルボキシル基がたとえ四面体リン含有部分によって置換されていようとも、アミノ酸残基であるとして考慮される。特に好ましい意図するプソイドペプチドは、下式を有する。R1−X1−Xaaψ〔PO2-CH2NHa+〕X2−Z式中、X1は、アミノ酸残基又は約10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;aは、0、1又は2であり;Xaaは、アミノ酸側鎖を有する代用アミノ酸残基であり;X2は、アミノ酸残基又は約10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;Zは、NH2、NH−C1〜C6アシル、OH、O−C1〜C6アルキル、NH−C1〜C6アルキル及び2−アミドインダノールからなる群から選ばれ;そしてR1は、水素、C1〜C6アシル、トリフルオロアセチル、キノリン−2−イルカルボニル及びt−BOCからなる群から選ばれる。ホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合代用ペプチド結合内の水素の隣の添字である“a"は、先に記したように、存在する水素(プロトン)の数を示し、pH値及びP1'残基に依り0、1又は2であってもよい。その代用物の窒素原子はアミドとしてよりはむしろアミンとして存在し、その結果、アミド窒素原子が普通はプロトン化されない生理学的pH値及びそれより低いpH値でプロトン化され得る。そのアンモニウム基は、より高いpH値では脱プロトン化されてフリーのアミンであることもできる。天然に存在するアミノ酸の全てのα−アミノ基は、2級アミンであり1つの水素原子だけを含有するプロリン(Pro)を除いて、2つの水素原子を含有する1級アミンである。かくして、プロリン以外の天然に存在するアミノ酸残基についての“a"は、非プロトン化(フリーのアミン)型で1であり、プロトン化(アンモニウム)型で2である。プロリンについては“a"は非プロトン化型で0であり、プロトン化型で1である。特異な2つアミノ酸である(以下に記載する)PIC及びDIQも2級アミンなので、PIC又はDIQを含有するオリゴプソイドペプチドでは“a"は0又は1である。代用結合のアミノ基は、代用物のアミノ基の塩基性度からみて、通常、ここではプロトン化されたものとして示されるから、“a"は通常1又は2である。前に説明したホスフィネート基の比較低いpKA値からみて、代用結合のホスフィネート含有部分は、アスパラギン酸プロテイナーゼが普通に機能する生理学的pH値及び僅かに酸性のpH値において、普通、水溶液中で脱プロトン化されている。かくして、その部分をPO2-として示す。従って、代用ホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合は、ここではときどき、ホスフィネートが脱プロトン化されて負に荷電し、アミンがプロトン化されて正に荷電したものとして示される両性イオンとして示される。この両性イオンと非イオン化型とは等価であると解釈される。しかしながら、ホスフィネート及びアミノ部分のプロトン化は、プソイドペプチドが存在するか又はそれが得られる溶媒のpH値で変動し得ることが理解されるべきである。特に好ましいプソイドペプチドは、4〜約10アミノ酸残基の長さを有し、約10-8〜約10-11Mの阻害定数でアスパルチルプロテイナーゼ(aspartyl proteinase)のin vitro活性を競合的に阻害する。R1及びZの適例となるC1〜C6アシル基には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、イソブタノイル、イソバレリル(Iva)、ヘキサノイル、シクロペンチルカルボニル等が含まれる。t−BOC基は、固相ペプチド合成において保護基としてしばしば用いられるターシャリー−ブチルオキシカルボニル基であり、ここではアミノ末端アミン又はリシン残基のε−アミノ基に結合させて用いられる。N−末端キノリン−2−イルカルボニル(QC)基も意図している。Zの適例となるC1〜C6アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(t−ブチル;ターシャリー−ブチル又はtBu)、ペンチル、2−メチルブチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル等が含まれるので、プソイドペプチドは、カルボキシ末端C1〜C6アルキルエステルとして存在する。Xaa基は、アミノ酸の側鎖を有する代用アミノ酸残基である。Xaaは天然に存在する20アミノ酸のうちの1種の如何なる側鎖を有してもよいが、Xaaは好ましくはLeu、Tyr又はPheアミノ酸の側鎖を有する。Xaa基は、意図するプソイドペプチドのP1位にある。X1とX2それぞれは、アミノ酸残基又は約10で、好ましくは約5アミノ酸残基までのオリゴペプチドであってもよい。X1とX2の配列は、如何なるアミノ酸残基を含有していてもよい。好ましくは、X2のアミノ末端残基(P1'位残基)は、Tyr、Leu、Val、Met、Pro、Ala及びPheからなる群から選ばれる。X2は、また、ピペリジン−2(s)カルボキシル基(PIC)又は(4aS,8aS)−デカヒドロイソキノリン−3(S)カルボキシル基(DIQ)であってもよい。これらX2部分は、プロリンの類似体とみることができる。R1又はZ基を除くプソイドペプチドの全長は、3〜約15アミノ酸残基、より好ましくは4〜約10アミノ酸残基である。かくして、X1とX2それぞれの長さが別々に約10アミノ酸残基までであるとはいえ、両方が10アミノ酸残基を含むことはできない。それでも、X1は10アミノ酸残基を含む(該配列の位置P2〜P11を占める)ことができ、X2は4残基を含む(該配列の位置P1'〜P4'を占める)ことができる。同様に、X2が10アミノ酸残基を含んで、X1が4残基を含むこともできる。X1及びX2内にはあらゆるアミノ酸残基が存在してもよいが、システインのメルカプタン、アスパラギン酸及びグルタミン酸のカルボキシル基の如きカルボキシル基、及びリシンのε−アミノ基の如き反応性側鎖は、一般的には、X1及びX2配列、及びXaa基の側鎖に存在しない。それら反応性側鎖は比較的親水性でもある。この親水性側鎖が存在しないことも、比較的疎水性の側鎖に、特にP1及びP1'位に好みを示すこのファミリーの酵素の活性部位の機能である。X1及びX2のアミノ酸残基又はXaaの側鎖は、D−又はL−のいずれの配置でオリゴペプチド類似体配列内に存在してもよく、以下には“D−”を前書きしていない限り全ての残基がL−配置である例が示されている。オリゴペプチド類似体に用いるのにD−及びL−アミノ酸残基の両方を意図しているだけでなく、特にプソイドペプチドのアミノ末端及びカルボキシ末端において又はその隣においては、修飾されたアミノ酸残基及び特異なアミノ酸残基、アミン及びカルボン酸も意図している。例えば、2,2−ジエチルグリシン又は2,2−ジメチルグリシン残基が両末端のいずれか又は双方に存在してもよく、又、2−アミノインダノールがカルボキシ末端残基にアミド結合して2−アミドインダノール基を形成してもよい。同様に、3−メチルブタノイル(インバレリル;Iva)の如き先に説明したC1〜C6アシル基がアミノ末端で有用であるが、カルボキシ末端で反応して3−メチルブチルアミド(イソアミルアミド;Iaa)を形成する3−メチルブチルアミン、アミルアミド(Avl)を形成するアミノバレリアン酸もやはり有用である。上の末端置換基及び修飾されたアミノ酸残基は、少なくとも2つの機能に役立つ。第1に、それらの存在がプソイドペプチドからイオン電荷を取り除いて膜の通過を助長する。第2に、それらは、in vivoで存在して他のやり方でプソイドペプチドを開裂するトリプシン及びカルボキシペプチダーゼAの如き他のプロテイナーゼ及びペプチダーゼ酵素による分解からプソイドペプチドを保護するのを助長する。意図するプソイドペプチドは、アスパラギン酸プロテイナーゼに結合して、通常分析される天然基質の存在下で約10-6〜約10-11、好ましくは約10-8〜約10-11モル(M)の阻害定数、つまりKiで、該酵素のin vitro活性を阻害する。意図するプソイドペプチドの配列は、前に説明したようにホスホンアミデートエステル結合を除いては、所与のアスパラギン酸プロテイナーゼにより可逆的に結合されるオリゴペプチド、オリゴペプチド類似体、タンパク質又はポリタンパク質(基質)の配列である。意図する阻害物質のKi値は、レニンについてのアンギオテンシノーゲンのように、酵素についての通常の基質の解離定数に比較して吟味することもできる。意図する阻害物質は、通常の基質よりも約105〜106倍堅くそのアスパラギン酸プロテイナーゼに結合する。かくして、酵素とその基質についての解離定数が約10-3である場合は、同じ酵素と意図する阻害物質についての解離定数は約10-8〜10-9である。アスパラギン酸プロテイナーゼファミリーの酵素の作用メカニズムは実質的に同一であるとはいえ、異なる基質及び阻害物質では、該酵素は異なる結合特性及び開裂特性を示す。かくして、アスパラギン酸プロテイナーゼファミリーの異なるメンバーについては異なる配列の阻害物質を用いる。それでも、それぞれの意図する異なる配列は、該阻害物質のP1及びP1'残基の間にホスフィネート−メチレン−アンモニウム結合を含有する。以下の表1に、アスパラギン酸プロテイナーゼファミリーのメンバーの実例及び該列挙した酵素それぞれについての適例となる意図する阻害物質の型を挙げる。III.プソイドペプチド合成意図するプソイドペプチドの合成は、殆どの分子長がオリゴペプチドにより構成されているが故に、比較的簡単である。1つの好ましい方法は、P2含有部分(X1−Xaa)用の予備調製第1オリゴペプチドとP1'含有部分(X2)用の予備調製第2オリゴペプチドを用いる。次いで、それら2つの部分をリン含有セグメントに繋いでこの分子を形成する。配列CH3C(O)−Ser−Leu−Asn−Pheψ[PO2-CH2NH+]Pro−Ile−Val−OCH3(配列番号:23)を有するHIV−1オリゴプソイドペプチド阻害物質の合成例を以下に示す。上のオリゴプソイドペプチドの合成は、N−カルボベンゾキシ(CBZ)ホスフィン酸類似体(化合物1)で始めた。〔ベイリス(Baylis)ら,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.I,2845(1984)〕該著者らは、幾つかの関連する技術を用いて、幾つかのアミノ酸類似亜ホスホン酸の調製を報告した。説明すると、目的のアミノ酸側鎖を有するアルデヒドを還流しているジオキサン中で次亜リン酸のジフェニルメチルアミン塩と反応させる。続いて、臭化水素酸を用いて100℃、45〜120分間でジフェニルメチル基を切断する。次いで、通常の技術を用いて目的のCBZ誘導体を調製することができる。該著者らは、還流しているエタノール中で(+)−α−メチルベンジルアミンと塩を形成することによってCBZ保護亜リン酸を分割することも報告した。塩化メチレン中、トリエチルアミン(ET3N)の存在下で化合物1と塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)を5℃で約4時間反応させ、続いてホルムアルデヒド(CH2O)と反応させた後、亜リン酸トリメチル〔P(OMe)3〕と90℃で約5時間反応させて、化合物2を約70%収率で得た。塩化メチレン中、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)とET3Nの存在下で化合物2と塩化トリフルオロメタンスルホニルを約−50℃で約2時間反応させて、ヒドロキシメチル基をトリフルオロメタンスルホン酸エステル(化合物3)に転化した。これら工程を以下のスキーム1に纏める。オリゴプソイドペプチドの残りの合成はスキーム2に概説したようにして行い、以下に説明した。化合物3を、前もって調製したトリペプチドメチルエステルであるPro−Ile−Val−OCH3と反応させて、代用P1−P1'結合並びに残基P2'及びP3'を含有するテトラプソイドペプチド(化合物4)を得た。この反応は、テトラヒドロフラン(THF)中、室温で約3時間行い、約65%収率で化合物4を得た。化合物4のCBZ基を、メタノール/酢酸エチルを溶媒として活性炭担持パラジウムで室温で約3時間水素化することによって脱保護した。前もって調製した保護トリペプチドであるAc−(O−ベンジル)Ser−Leu−Asnを、溶媒として酢酸エチル/DMF混合液中、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HBOT)の存在下で5℃で約24時間、エチル〔(ジメチルアミノ)プロピル〕カルボジイミド(EDCI)と反応させることによって、化合物4にカップリングさせて保護ヘプタプソイドペプチド(化合物5)を約60%収率で得た。その後、O−ベンジル(O−Bn)保護基を、メタノール/酢酸溶媒中、活性炭担持水酸化パラジウム〔Pd(OH)2/C〕で室温で約18時間水素化することによって除去した。該脱保護工程後、乾燥t−ブチルアミン(t−BuNH2)中、約40〜50℃で反応することにより該ホスフィン酸メチルエステルを除去して、脱保護したヘプタプソイドペプチド(化合物6)を約50%収率でエナンチオマーである化合物6aと6bの混合物として得た。P1残基におけるそれらの具体的な立体化学は不明であるが、説明のために上に示してある。エナンチオマーの分割は、幾つかの工程のうちのいずれかで行うことができる。例えば、保護した亜ホスホン酸(化合物1)を、ブルシン又はα−メチルベンジルアミンの如き通常のアミン分割剤を用いて塩を形成することによって分割することができる。同様に、化合物4からのCBZ基除去後に生成した脱保護テトラプソイドペチドを、R−酒石酸を用いて塩を形成することによって分割することができる。合成し終えたオリゴプソイドペプチド阻害物質のカルボキシ末端がフリーのカルボン酸を含有する場合は、再度ブルシンで分割を行うことができる。同様に、合成し終えたオリゴプソイドペプチドがフリーのN−末端アミノ基を含有する場合は、分割するのにR−酒石酸を用いることができる。化合物5の如きオリゴプソイドペプチドエステルは、エステル基の存在のためにリン原子において第2のキラル中心を含有する結果、化合物5は、ここで行ったようにクロマトグラフィーで分割することができる一対のジアステレオマーとして存在する。その後、分割したジアステレオマーからエステル基を除去するとリンのキラル中心がなくなり、エナンチオマー化合物6aと6bが得られる。当業者に周知のなお更なる分割方法を用いることもできる。阻害物質プソイドペプチドのX1とX2部分を構成する、先に記載した予備調製オリゴペプチドは、あらゆる周知の方法によって調製することができる。ここで用いた2つの保護トリペプチドは、標準的な溶液反応によって調製した。メリフィールド(Merrifield)らによって開発された固相法も有用である。溶液及び固相合成法の両方は当業者によってよく知られている。C1〜C6アシル基であるR1基は、P2含有ペプチド部分(X1−Xaa)に、該ペプチドがその合成用樹脂上にある間に付加してもよく、また、ここで行ったように合成中にN−アシル保護(Ac)アミノ酸の付加によって行ってもよい。好ましくは、ペプチドをその合成樹脂から開裂させた後にトリフルオロアセチル又はt−BOC基を付加する。好ましくは、固相法を用いた場合にペプチドを樹脂から開裂させた後、Z基をそのP1'含有ペプチド部分(X2)に付加する。Z基の付加には周知のエステル及びアミド形成反応が用いられ、そのような反応はかなり周知であるのでここでは扱わない。なお、ここに記載した例においては、バリンメチルエステル塩酸塩を出発原料として用いたので、カップリング後のエステル化は不要であった。HIV−1ウィルスを阻害するのに用いるより短いプソイドペプチドの合成は、上に説明した合成に似ているが以下に説明する。かくして、例えば、酸ハライド又は無水物を用いてアセチル基をペプチドに付加する段階で、QC基を付加してもよい。同様に、まず、PIC−NH−tBu又はDIQ−NH−tBuをそれらのそれぞれのアミノ酸から合成し、次いで、上のスキーム2に示したトリペプチドエステルを用いる代わりに、該スキームに示した化合物3の如きリン含有化合物と反応させてもよい。IV.医薬組成物生理学的に許容できるキャリヤー又は希釈剤中に溶解又は分散させた先に記載した本発明のプソイドペプチドを活性物質として含有する医薬組成物も意図している。かかる組成物中に、プソイドペプチド阻害物質は、選んだアスパラギン酸プロテイナーゼのアスパラギン酸プロテイナーゼ活性を阻害するのに十分な量(有効阻害量)で存在する。医薬組成物は、その全てのものがプソイドペプチド活性物質とそのキャリヤーを混合することを含む、薬学分野で周知のあらゆる方法によって調製される。治療的用途には、本発明で用いられるプソイドペプチドを通常の医薬組成物の形態で投与することができる。かかる組成物は、経口又は非経口投与に適するように、又は座薬として製剤することができる。これら組成物において、典型的には、この物質を生理学的に許容できるキャリヤー又は希釈剤中に溶解又は分散する。キャリヤー又は希釈剤は活性化合物を投与するのに有用な物質であり、該組成物の他の成分と適合しかつその受容者に有害ではないという意味において“薬学的に受け入れられるもの”でなければならない。かくして、ここで用いる場合、“薬学的に許容さるもの”又は“薬学的に受け入れられるもの”という語句は交換可能であり、哺乳動物に投与した際に胃の不調、めまい等の如きアレルギー又は類似の副作用を生じない分子状存在物及び組成物をいう。生理学的に許容できるキャリヤーは、投与のために望まれる製剤及び意図された投与経路に依り、広い多様性のある形態を取ることができる。有用な組成物の例として、無菌懸濁液若しくは溶液の如き液体組成物中に又は適当な保存剤を含有する等張性製剤として、本発明の化合物(活性物質)を利用、溶解又は分散することができる。この目的に特によく適するものは、水性の注射可能な緩衝化された又は緩衝化されていない等張性で無菌の食塩水又はグルコース溶液により構成される注射可能な媒質、並びに水単独、又は水性エタノール溶液である。これら化合物を加えることのできる追加の投与用液体形態には、綿実油、ごま油、ココナッツ油、ピーナッツ油等の如き食用油、並びにエリキシル及び類似の製薬用溶剤での矯味エマルジョンが含まれる。適例となる更なる液体希釈剤は、Remmington's Pharmaceutical Sciences,Hack Publishing Co.,Easton,PA(1980)に見出すことができる。活性物質は、リポソームの形態で投与することもできる。当該技術分野で既知であるように、リポソームは一般にリン脂質又は他の脂質物質から誘導される。リポソームは、水性媒質中に分散された単ラメラ又は多重ラメラ水和液晶により形成される。リポソームを形成できるあらゆる無毒の薬学的に受け入れられかつ代謝可能な脂質を用いることができる。リポソーム形態にある本組成物は、活性物質に加えて安定剤、保存剤、賦形剤等を含有することができる。好ましい脂質は、天然及び合成両方のリン脂質及びホスファチジルコリン(レシチン)である。リポソームを形成する方法は、当該技術分野で既知である。例えば、プレスコット(Prescott),Ed.,Methods in cell Biology,Vol.XIV,Academic press,New York,N.Y.(1976),p.33〜を参照のこと。活性物質プソイドペプチドは、好ましくは、単位投与量の該化合物を含有する錠剤及び丸剤の如き組成物にも用いることができる。この目的のために、該物質(活性成分)を、無毒で生理学的に許容できるキャリヤーとしてのコーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、ガス又は類似の物質の如き通常の錠剤成分と混合する。錠剤又は丸剤を積層するか又は他の方法で混合して、長期間の又は遅延した作用を与える単位投与形態を提供することができる。前述のキャリヤー成分に加えて、ここに記載した医薬組成物は、適切な場合には、希釈剤、緩衝剤、矯味剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、滑剤、保存剤(酸化防止剤を含む)等の如き1又は2以上の追加のキャリヤー成分、及び該製剤を意図する受容者の血液と等張性であるようにするための物質を含んでもよいことが理解されるべきである。錠剤及び丸剤は、胃内での崩壊に抵抗性であるようにして活性成分を無傷で十二指腸の中に通過させるのに又は徐放性であるのに役立つ薬袋の形で、腸溶性層で提供することもできる。ポリマー酸、又はそのような酸とシェラック、シェラックとセチルアルコール、セルロースアセテートフタレート等の如き物質との混合物を含む種々の物質を、かかる腸溶性層又はコーティングに用いることができる。特に適する腸溶性コーティングは、スチレン−マレイン酸コポリマーを該コーティングの腸溶性に寄与する既知の物質と共に含む。腸溶性コーティングされた錠剤の製造方法は、シポス(Sipos)への米国特許第4,079,125号に記載されている。なお、該特許は参照によってここに組み入れられるものとする。ここで用いる場合、“単位投与量”という用語は、温血動物に投与するのに1回分の投与量として適する物理的に分けられた単位をいい、かかる単位それぞれは、望ましい治療効果をもたらすように計算された所定量の活性物質を薬学的に受け入れられる希釈剤と共に含有する。本発明による適する単位投与形態の例は、錠剤、カプセル、丸剤、粉末小包、顆粒剤、オブラート剤、カシェ剤、茶匙での投与、点滴びんでの投与、アンプル剤、バイエル剤、これらの幾つかを別個に投与する形態等である。本発明のプソイドペプチドは、望ましい阻害を行うのに有効な量でかかる医薬組成物中に存在する。例えば、in vitroでの酵素阻害が目的である場合は、約1nM〜約1μMの酵素濃度及び約10〜約2,000マイクロモル(μM)の基質濃度で、本発明の化合物を約0.01〜約2,000ナノモル(nM)の濃度をもたらすのに十分な量で用いることができる。用いる酵素、基質及び阻害物質の量は都合に応じて大きく変動するが、基質は典型的には酵素より大過剰(例えば、100〜10,00倍過剰)を用いる。in vivoで用いるには、本発明の化合物の有効量は、約0.1〜約50mg/kg体重又は血流に約0.01〜約100μg/mLの濃度を供給するのに十分な量である。V.方法アスパラギン酸プロテイナーゼを阻害する方法も意図している。ここでは、アスパラギン酸プロテイナーゼ阻害量の先に説明したプソイドペプチドを含有する先に説明した医薬組成物を、水性媒質中でアスパラギン酸プロテイナーゼと該酵素についての基質の存在下で混合して、阻害混合液を形成する。該阻害混合液を該阻害物質がアスパラギン酸プロテイナーゼを阻害するのに十分な時間、典型的には、5分間〜5時間維持する。酵素の結合特性又は作用のメカニズムを研究する場合のようにin vitroで行う場合は、例えば、阻害反応を典型的には分光光度計で追跡する。そのような場合における水性媒質は、典型的には緩衝溶液である。適例となるin vitro法をこのあとに開示する。レニンが阻害される酵素であるような阻害反応をin vivoで行う場合は、水性媒質は、血液、リンパ液、胃液等の如き体液により構成され、酵素の阻害は、レニンについての血圧降下によるように、体機能によって分析される。適例となる分析をこのあとに説明する。VI.分析操作アスパラギン酸プロテイナーゼ酵素についての分析操作は、当該技術分野でよく知られている。従って、そのような分析の二、三種類だけをここに例として説明する。A. in vitroペプシン阻害分析ブタ胃粘膜ペプシン(シグマ化学)をクロマトグラフィーで精製して、使用直前にpH3.5の0.1M酢酸ナトリウム緩衝液中に溶解して希釈した。役に立つ基質は、バートレットら,J.Org.Chem.,55:6268(1990)に記載された次のオクタペプチド類似体:Lys−Pro−Ala−Glu−Phe−p(NO2)Phe−Arg−Leu(配列番号:31)である。基質加水分解の初期速度は、基質及びプソイドペプチド阻害物質溶液を37℃でキュベット中で約3分間平衡化した後、1.00mL最終容量当たり3.0ピコモルのペプシンを添加して反応を開始させることによって測定する。基質加水分解は、310nmでの吸光度の減少を観察することによって測定する。初期速度は、0.5分から10%以下の基質が加水分解されるまでを測定する。次いで、普通の方法によって阻害定数を決定する。B. in vitroレニン阻害分析精製したヒトレニン〔ステイン(Stein)ら,J.Fed.Proc.,Fed.Am.Soc.Exp.Biol.,44:1363(1985)〕を、純粋なアンギオテンシノーゲン〔ドーラー(Dorer)ら,Anal.Biochem.,87:11(1978)〕を用いて、pH6.0でマレイン酸緩衝液中で分析する。分析系の添加前に該溶液が10%DMSOと0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するように、阻害物質をDMSO中に溶解させて希釈する。最終インキュベーション混合液(100μL)は、0.135Mマレイン酸緩衝液(pH6.0)、3mMのEDTA、1.4mMのフッ化フェニルメタンスルホニル、0.21μMアンギオテンシノーゲン、0.24mGU〔バンガム(Bangham)ら,Clin.Sci,Mole.Med.,48:1355(1975)〕、BSA0.44%及び1%のDMSOを含有する。IC50値(50%活性を阻害する濃度)を夾叉する幾つかの濃度の阻害物質プソイドペプチドを37℃で約5分間レニンと予備インキュベートする。次いで、基質を添加してインキュベーションを約10分間続ける。メタノール/ドライアイス浴内で該溶液を凍結させることにより反応を停止し、4℃で解凍した後、市販キット(NENリサーチ)を用いてアンギオテンシンIについてアリコートを分析する。加水分解反応の阻害率(%)を測定し、回帰分析によってIC50値を計算する。C. in vivoレニン阻害分析麻酔をかけたナトリウム除去マルモセット内での阻害物質プソイドペプチドの降圧活性をこの分析に用いる。2時間の平均動脈圧(MAP)の降下量を分析値として用いる。このモデルで用いられるカプトプリル(1.0mg/kg,iv)又はCGP385−60Aと呼ばれる化合物〔ブールメイヤー(Buhlmayer)ら,J.Med.Chem.,31:1839(1988);デガスパロ(DeGasparo)ら,J.Clin.Pharmac.,27:587(1989)〕の如き既知の降圧剤を用いる内部標準も用いることができる。静脈内(iv)投与については、阻害物質を医薬組成物中約1〜5mg/kg与える。経口(po)投与については、10〜100mg/kgのオーダーの量を用いる。この研究のために用いたマルモセットを25mg/kg/日poのフロセミドで処理し低ナトリウム飼料を与えることによって、2日間ナトリウムを除去する。最後のフロセミドを投与した1時間後に、イナクチン(Inactin)を120mg/kg腹腔内(ip)投与し、続いて10mg/kg/時間でiv維持点滴(iv maintenance infusion)して麻酔を行う。グールド・ストラサム(Gould Stratham)P23圧力変換器及びレクトロメド(Lectromed)M19チャートレコーダーで、頸動脈内のカテーテルから血圧を測定する。阻害物質注射及び麻酔点滴用に頸静脈にカニューレを挿入する。各動物は、それ自身の血圧コントロールとして役立つ。D. HIV−1PR阻害のHPLC分析用操作典型的な反応は、1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び2mMジチオスレイトール(DTT)を含有する総容量150μlの100mM MES緩衝液(pH6.2)+0.1%(v/v)トリトンX−100中で室温(25℃)で行った。まず、合成HIV−1プロテイナーゼ〔0.5μg,スクリップス・リサーチ・インスティチュートのステフェン・ケント(Stephen Kent)博士から得た;Cell,54:363−368(July 29,1988)を参照のこと〕を緩衝液中で種々の濃度の“阻害物質”と(又は阻害物質なしで)25℃で30分間インキュベートした。次いで、HIV基質IV(バケム・バイオサイエンス(Bachem Bioscience)社)を固定濃度で添加することによって、プロテイナーゼ反応を開始した。HIV基質IVは、配列Lys−Ala−Arg−Val−Nle−p−NO2Phe−Glu−Ala−Nle−NH2(配列番号:32)を有する。適当な3時点(普通は15、30及び45分)で、該反応からの40μlアリコートを40μlの調製した停止溶液に添加することによって加水分解を停止した。該停止溶液は、1:4のアセトニトリル:水(3%トリフルオロ酢酸;TFA)であり、HPLCスタンダードとして役立つ150μM m−トルイル酸を含有した。停止したアリコートを逆相HPLC(日立製装置;VYDAC C18カラムNo.201TP54)内に注入し、20%アセトニトリル/80%水(0.1%TFA)の濃度勾配のない(isocratic)混合液で2.0ml/分の流速で溶出させた。反応の進行は、254nMで検出される基質IV開裂生成物の吸光度(ピークの高さ)の増加を追跡することによってモニターした。阻害研究により、化合物6の一方の立体異性体は約600μMのKiを有するのに反して、他方の異性体のKi値は約10±5nMであることが示された。このより活性な異性体についての結果は、化合物6と同じ配列を有するが、そのP1−P1'結合が、プロリン窒素に結合してヒドロキシエチルアミン同配体を形成する−CHOHCH2−基を含むプソイドペプチドについての0.66nMというリッチ(Rich)ら,J.Med.Chem.,33:1288(1990)により得られたKiの結果に比べて優っている。クローンら,J.Med.Chem.,34:3340(1991)は、同じプソイドペプチドのR,S−及びS−体それぞれについて0.6及び2.4nMのIC50値を報告した。上の本発明に係わる結果は、ロベルトら,Science,248:358(1991)の結果に比べても優っている。彼らは、やはりヒドロキシエチルアミン同配体を用いて下記の如き化合物について0.4nM未満までの数百のIC50値を報告した。CBZ−Asn−Pheψ[CH(OH)CH2N]Pro−OtBu;QC−Asn−Pheψ[CH(OH)CH2N]PIC−NH−tBu;及びQC−Asn−Pheψ[CH(OH)CH2N]DIQ−NH−tBu式中、CBZ、‘Bu、QC、PIC及びDIQは先に定義した通りである。該著者らは、ヒドロキシエチレンアミン同配体のR又はS立体化学に基づきIC50値に約2〜約20倍の差があり、R異性体がより大きな活性を有することも報告した。本発明のペプチド結合代用物はアキラルなので、ヒドロキシエチレンアミン同配体のR,S−異性体問題は存在しない。VII.オリゴペプチド合成スキーム2に示した2つのトリペプチドを以下に説明する溶液反応を用いて調製した。A. Pro−Ile−Val−OCH3の調製DMF/酢酸エチル中、室温で、N−メチルモルホリン及びHOBTの存在下でEDCIを用いて、BOC−イソロイシンを塩酸バリンメチルエステルにカップリングさせて、N−保護ジペプチドメチルを約95%収率で生成させた。塩化メチレン中、室温で約1時間をかけてTFAでBOC基を除去し、生成したジペプチドメチルエステルを炭酸水素ナトリウムで中和して、脱保護ジペプチドメチルエステルを約98%収率で得た。次いで、該脱保護ジペプチドメチルエステルを約4時間の反応時間で上のようにしてCBZ−プロリンとカップリングさせて、N−保護トリペプチドメチルエステルを約90%収率で得た。Pd/Cを用いて室温で約3時間水素化し、表題の化合物を約90%収率で得た。かくして通し収率は約75%となった。B. Ac−(O−Bn)Ser−Leu−Asnの調製BOC−(O−Bn)セリンを3時間の反応時間で先に記載したようにして塩酸ロイシンメチルエステルとカップリングさせて、二重保護ジペプチドメチルエステルを約95%収率で得た。先に説明したようにしてBOC基を除去し、無水酢酸を用いて、ピリジン中、室温で3時間をかけて生成したN−末端アミンをアセチル化し、保護ジペプチドメチルエステル、つまり(N−アセチル)Ac−(O−Bn)Ser−Leu−OCH3を約96%収率で得た。THF中、室温で約3時間の1N水酸化ナトリウムとの反応によりメチルエステルを除去し、保護ジペプチドのフリーの酸を約90%収率で得た。該保護ジペプチドのフリーの酸を先に記載したようにして塩酸アスパラギン酸t−ブチルエステルとカップリングさせて、保護トリペプチドt−ブチルエステルを約90%収率で得た。塩化メチレン中、室温で約1時間のTFAとの反応によりt−ブチルエステルを除去し、表題の化合物を約90%収率で得た。ここでの通し収率は約66%となった。ここまで一定の好ましい態様によって本発明を説明し、そしてそれに関して例を挙げてきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく種々の修飾、変更、省略及び置換を行えることを、当業者は容易に理解できるであろう。配列表(1)一般的情報:(i)出願人:ジャンダ,キムバーシング,ピーターイケダ,ショウジ(ii)発明の名称:ペプチド連結単位(iii)配列の数:32(iv)通信連絡先:(A)受信人:ザ・スクリプス・リサーチ・インスティチュート,オフィス・オブ・パテント・カウンセル,(B)通り:10666ノーストレイ・パインズロード,TPC8(C)市:ラジョラ(D)州:CA(E)国:アメリカ合衆国(F)ZIP:92037(v)コンピューター読み取り可能型:(A)媒体タイプ:フロッピィディスク(B)コンピューター:IBM PC適合種(C)作動システム:PC−DOS/MS−DOS(D)ソフトウェア:ワードパーフェクト(vi)現出願データ:(A)出願番号:(B)出願日:(C)分類:(vii)先行出願データ:(A)出願番号:US 07/819,356(B)出願日:1992年1月9日(viii)弁理士/代理人情報:(A)氏名:ルイス,ドナルドG(B)登録番号:28,636(C)整理/ドケット番号:tsri279.0(PC)(ix)電気通信情報:(A)電話:1−619−5542937(B)テレファックス:1−619−554−6312(2)配列番号:1の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−t−BOC−D−Pheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはD−Trpである”(xi)配列;配列番号:1:(2)配列番号:2の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:4アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−t−BOC−D−Pheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはアミノバレリアン酸に結合したPheアミドである”(xi)配列;配列番号:2:(2)配列番号:3の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:3:(2)配列番号:4の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:2(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはD−Pheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:4:(2)配列番号:5の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはD−Leuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:5:(2)配列番号:6の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたD−Pheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはLeuエチルエステルである”(xi)配列;配列番号:6:(2)配列番号:7の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:8アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:7:(2)配列番号:8の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:8アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−t−BOC−Hisである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:8:(2)配列番号:9の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:10アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:9:(2)配列番号:10の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:10アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:10(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−ε−t−BOC−Lysメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:10:(2)配列番号:11の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:8アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:11:(2)配列番号:12の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:8アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:12:(2)配列番号:13の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:13アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:10(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:13:(2)配列番号:14の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:10アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Leuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(xi)配列;配列番号:14:(2)配列番号:15の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:5アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:15:(2)配列番号:16の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:4アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−3−メチルブタノイル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはPheメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:16:(2)配列番号:17の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−3−メチルブタノイル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはAlaメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:17:(2)配列番号:18の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:16アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはhomo−Argである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:9(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはhomo−Argである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:10(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはhomo−Argである”(xi)配列;配列番号:18:(2)配列番号:19の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:19:(2)配列番号:20の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:6アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(xi)配列;配列番号:20:(2)配列番号:21の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:4アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(C)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−3−メチルブタノイル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:2(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはAlaイソアミルアミドである”(xi)配列;配列番号:21:(2)配列番号:22の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:5アミノ酸(B)型:アミノ酸(C)鎖の数:一本鎖(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modifed−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−3−メチルブタノイル−Valである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたLeuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはAlaエチルエステルである”(xi)配列;配列番号:22:(2)配列番号:23の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:7アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:7(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはValメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:23:(2)配列番号:24の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:7アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−バレリル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:7(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはValメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:24:(2)配列番号:25の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:7アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:2(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはD−Leuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:7(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはValメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:25:(2)配列番号:26の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:7アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたTyrである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:7(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはValメチルエステルである”(xi)配列;配列番号:26:(2)配列番号:27の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:5アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはピペリジン−2(S)−カルボニルtert−ブチルアミドである”(xi)配列;配列番号:27:(2)配列番号:28の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:5アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Serである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaは(4aS,8aS)−デカヒドロ−3(S)−イソキノリンカルボニルtert−ブチルアミドである”(xi)配列;配列番号:28:(2)配列番号:29の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:4アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Leuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはピペリジン−2(S)−カルボニルtert−ブチルアミドである”(xi)配列;配列番号:29:(2)配列番号:30の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:4アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:1(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはN−アセチル−Leuである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:3(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaはそのカルボニル基がPO(OH)CH2基によって置換されたPheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:4(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“Xaaは(4aS,8aS)−デカヒドロ−3(S)−イソキノリンカルボニルtert−ブチルアミドである”(xi)配列;配列番号:30:(2)配列番号:31の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:8アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはP−ニトロ−Pheである”(xi)配列;配列番号:31:(2)配列番号:32の情報:(i)配列の特性:(A)長さ:9アミノ酸(B)型:アミノ酸(D)トポロジー:直鎖状(ii)配列の種類:ペプチド(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:5(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはNleである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:6(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはP−ニトロ−Pheである”(ix)配列の特徴:(A)名称/キー:modified−site(B)存在位置:9(D)他の情報:/ラベル=Xaa/注意=“XaaはNleアミドである”(xi)配列;配列番号:32: アミノ末端ペプチド配列、カルボキシル末端ペプチド配列、及び前記アミノ末端ペプチド配列と前記カルボキシル末端ペプチド配列とを繋ぐための連結単位を有する改良されたポリペプチドであって、前記連結単位が、第1アミノ酸残基(aa1)、第2アミノ酸残基(aa2)、及び前記第1アミノ酸残基と前記第2アミノ酸残基との間の破壊結合を有するジペプチドを含み、前記第1アミノ酸残基は、α−アミノ酸残基であるが、主鎖カルボニル基を欠き、その代わりにホスフィン酸基を有する残基、即ち、(aa1−POOH−)であり、前記第2アミノ酸残基が、主鎖アミノ基を有する残基、即ち、(−NR−aa2)(式中、Rは、前記第2アミノ酸の主鎖アミン基が第1アミンである場合には、Hであり、前記第2アミノ酸の主鎖アミン基が第2アミンである場合には、前記第2アミノ酸残基(aa2)の部分を形成する炭素原子である。)であり、前記第1アミノ酸残基と前記第2アミノ酸残基との間の前記破壊結合が、ペプチド結合を欠くがその代わりにメチレン基を有し、前記メチレン基が、前記第1アミノ酸残基の前記ホスフィン残基に前記メチレン基を連結する第1結合を有し、前記メチレン基が、前記第2アミノ酸残基の該主鎖アミノ基に前記メチレン基を連結する第2結合を有し、前記ジペプチド及び前記破壊結合が、酸性pHで式、(aa1−POOH)−CH2−(NR−aa2)により表され、前記ジペプチドの前記第1アミノ酸残基(aa1)が、前記アミノ末端ペプチド配列とのペプチド結合を有し、前記ジペプチドの前記第2アミノ酸残基(aa2)が、前記カルボキシル末端ペプチド配列とのペプチド結合を有し、それによって、前記アミノ末端ペプチド配列が前記ジペチドにより前記カルボキシル末端ペプチド配列に連結されており、前記カルボキシル末端ペプチド配列が2〜9のアミノ酸残基を含むオリゴペプチドからなることを特徴とするポリペプチド。 第1アミノ酸残基(aa1)、第2アミノ酸残基(aa2)、及び前記第1アミノ酸残基と前記第2アミノ酸残基との間の破壊結合を有するジペプチドを有する連結単位、及び主鎖ペプチド結合によって前記連結単位に連結された第3アミノ酸を含むペプチドであって、前記第1アミノ酸残基は、α−アミノ酸残基であり、主鎖カルボニル基を欠くがその代わりにホスフィン酸基、即ち、(aa1−POOH−)を有し、前記第2アミン酸残基は、主鎖アミノ基を有する残基、即ち、(−NR−aa2)(式中、Rは、前記第2アミノ酸の主鎖アミン基が第1アミンである場合には、Hであり、前記第2アミノ酸の主鎖アミン基が第2アミンである場合には、前記第2アミノ酸残基(aa2)の部分を形成する炭素原子である。)であり、前記第1アミノ酸残基と前記第2アミノ酸残基との間の前記破壊結合は、ペプチド結合を欠くがその代わりにメチレン基を有し、前記メチレン基は、前記第1アミノ酸残基の前記ホスフィン残基に前記メチレン基を連結する第1結合を有し、前記メチレン基は、前記第2アミノ酸残基の該主鎖アミノ基に前記メチレン基を連結する第2結合を有し、前記ジペプチド及び前記破壊結合が、酸性pHで式、(aa1−POOH)−CH2−(NR−aa2)により表され、前記第三アミノ酸が、前記第2アミノ酸残基(aa2)に結合する2〜9のアミノ酸残基を含むオリゴペプチドからなることを特徴とするペプチド。 4〜15アミノ酸残基の長さを有し、かつホスフィン酸−メチレン−アミン結合により構成されるP1からP1'への結合を含有するアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質プソイドペプチドであって、前記結合において、リン原子が(i)ペプチド結合のカルボニル炭素原子の代わりにP1に結合し、(ii)ペプチド結合のアミド窒素原子の代わりにメチレンアミン基に結合しており、2〜9のアミノ酸残基を含むオリゴペプチドがP1'残基に結合していることを特徴とするプソイドペプチド。 式、R1−X1−Xaaψ[PO(OH)CH2NHa]X2−Z[式中、X1は、アミノ酸残基又は10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;aは、0又は1であり;Xaaは、アミノ酸側鎖を有する代用アミノ酸残基であり;X2は、3〜10アミノ酸残基の配列を含有するオリゴペプチドであり;Zは、NH2、NH−C1〜C6アシル、OH、O−C1〜C6アルキル及び2−アミドインダノールからなる群から選ばれ;そしてR1は、水素、C1〜C6アシル、トリフルオロアセチル、キノリン−2−イルカルボニル及びt−BOCからなる群から選ばれる。]のプソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質であって、5〜21アミノ酸残基の長さを有することを特徴とするプソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質。 式、R1−X1−Xaaψ[PO(OH)CH2NHa]X2−Z[式中、X1は、アミノ酸残基又は10アミノ酸残基までの配列を含有するオリゴペプチドであり;aは、0又は1であり;Xaaは、Leu、Tyr、Val及びPheからなる群から選ばれる側鎖を有するアミノ酸代用物であり;X2は、アミン末端残基がTyr、Leu、Val、Met、Pro、Ala及びPheからなる群から選ばれる3〜10アミノ酸残基の配列を含有するオリゴペプチドであり;Zは、NH2、NH−C1〜C6アシル、OH、O−C1〜C6アルキル及び2−アミドインダノールからなる群から選ばれ;そしてR1は、水素、C1〜C6アシル、トリフルオロアセチル、キノリン−2−イルカルボニル及びt−BOCからなる群から選ばれる。]のオリゴプソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質であって、5〜21アミノ酸残基の長さを有することを特徴とするオリゴプソイドペプチドアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質。 生理学的に許容できる希釈剤中に溶解又は分散させた、有効阻害量で存在するアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害物質プソイドペプチドを含むアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害剤であって、前記プソイドペプチド阻害物質が、3〜15アミノ酸残基の長さを有し、かつホスフィン酸−アミン結合により構成されるP1からP1'への結合を含有し、前記結合において、リン原子が、(i)ペプチド結合のカルボニル炭素原子の代わりにP1に結合し、(ii)ペプチド結合のアミド窒素原子の代わりにメチレンアミン基に結合しており、2〜9のアミノ酸残基を含むオリゴペプチドがP1'残基に結合していることを特徴とする阻害剤。 アスパラギン酸プロテイナーゼに対する有効阻害量のプソイドペプチド阻害物質を含有するアスパラギン酸プロテイナーゼ阻害剤であって、前記阻害剤が、水性媒質中で、アスパラギン酸プロテイナーゼ及び該酵素の基質と混合されて阻害混合液を形成し、前記プソイドペプチド阻害物質が、前記アスパラギン酸プロテイナーゼの活性を阻害するのに十分な時間、前記阻害混合液が維持され、前記プソイドペプチド阻害物質が、3〜15アミノ酸残基の長さを有し、かつホスフィン酸−メチレン−アミン結合により構成されるP1からP1'への結合を含有し、前記結合において、リン原子が(i)ペプチド結合のカルボニル炭素原子の代わりにP1に結合し、(ii)ペプチド結合のアミド窒素原子の代わりにメチレンアミン基に結合しており、2〜9のアミノ酸残基を含むオリゴペプチドがP1'残基に結合していることを特徴とする阻害剤。


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