| タイトル: | 特許公報(B2)_消臭用組成物並びにこれを配合した食品および化粧品 |
| 出願番号: | 1992098492 |
| 年次: | 2005 |
| IPC分類: | 7,A61L9/01,A23L1/30,A61K7/00 |
石郷岡 博 柴田 浩志 JP 3633634 特許公報(B2) 20050107 1992098492 19920326 消臭用組成物並びにこれを配合した食品および化粧品 サントリー株式会社 000001904 小野 信夫 100086324 石郷岡 博 柴田 浩志 20050330 7 A61L9/01 A23L1/30 A61K7/00 JP A61L9/01 R A23L1/30 B A61K7/00 K 7 A61L 9/00 - 9/04 A61L 9/14 - 9/22 A23L 1/30 A61K 7/00 - 7/50 A61K 35/78 CA(STN) BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) 特開昭58−028245(JP,A) 特開昭58−036368(JP,A) 特開昭58−071867(JP,A) 特開昭63−304964(JP,A) 特開昭63−135176(JP,A) 特開平04−193277(JP,A) 特開平04−099712(JP,A) 4 1993269187 19931019 17 19990316 榎本 佳予子 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、甜茶抽出物を有効成分とする消臭用組成物並びにこれを配合した食品および化粧品に関する。【0002】【従来の技術】特開昭60−153778号公報には、茶を含むツバキ科植物の葉の抽出物を有効成分とする消臭用組成物が記載されているが、この消臭用組成物は、代表的悪臭成分であるメチルメルカプタンなどのSH化合物に対する消臭効果が弱いために口臭等の除去効果が不十分であるという欠点があった。 特に、これは、弱酸性下において、SH化合物に対する消臭効果が弱いことが知られていた。【0003】【発明が解決しようとする課題】メチルメルカプタンなどのSH化合物が口臭等の指標成分である以上、SH化合物に対して強い消臭効果を示し、真に口臭等を除去する消臭用組成物が強く求められていた。 そして、この消臭用組成物については、更に安全性が極めて高く、望ましくは天然物に由来するものであることも同時に求められていた。【0004】【課題を解決するための手段】係る課題を解決するため、本発明者らはSH化合物に対し極めて有効な消臭効果を示し、かつ安全性の高い物質を、特に天然物中から見いだすべく鋭意探索を行なった結果、甜茶抽出物がこれらの条件を満足するものであることを見いだし、本発明を完成するに至った。【0005】すなわち本発明の目的は、甜茶抽出物を有効成分とする消臭用組成物を提供することである。また、本発明の他の目的は、上記消臭用組成物を配合した食品および化粧品を提供することである。【0006】本発明の消臭組成物において、有効成分として用いられる甜茶抽出物は、例えば甜茶を水系溶剤で抽出することにより得られる。原料である甜茶は、中国で古来より甘茶として用いられている、バラ科の多年性灌木である。 この甜茶は、その葉または茎、特に葉を天日で乾燥したものを原料とし、抽出に付すことができる。【0007】抽出に用いる溶剤としては、水単独もしくは水とメタノール、エタノール等低級アルコール、アセトン等の1種または2種の極性溶媒との任意の混合溶媒等を用いることができる。 しかし、極性溶媒だけの使用では本発明の有効成分を効率よく抽出できないので、水との混合溶媒とし、かつ、その混合率は極性溶媒が90容量%以下であることが望ましい。これらの溶剤のうちでは、抽出物が最終的に食品等に配合されることを考慮すると、安全性の点で、水、エタノール、またはこれらの混合物を用いるのが好ましい。【0008】また、抽出に際しての甜茶と溶剤との比率も特に限定されるものではないが、甜茶1に対して溶剤2−1000重量倍程度、特に抽出操作、効率の点で5−100重量倍程度とすることが好ましい。【0009】更に、抽出温度は、室温−常圧下での溶剤の沸点の範囲とするのが便利であり、抽出時間は10分から24時間の範囲とするのが好ましい。【0010】このようにして得られた甜茶抽出物は、これをそのまま、またはその濃縮物、溶剤を除去した乾燥物等、いかなる状態のものでも使用することができるが、保存性、有機溶媒の安全性の点で乾燥物の状態にするのが好ましい。【0011】また、得られた甜茶の溶剤抽出液を固形化するには、これを水溶性有機高分子化合物、例えばデキストリン、アラビアガム、CMC、ゼラチンなどの賦形剤と共に粉霧乾燥して粉末化すればよい。 更に、甜茶抽出物を多孔性無機物の担体に含有させても固形化し、加熱蒸散型消臭用成型物とすることができる。【0012】本発明の消臭用組成物は、上記のようにして得られた甜茶抽出物を有効成分とし、常法に従って液剤、粉剤、顆粒剤、シロップ剤、錠剤、ゲル化剤、エアゾールなどの剤型に製剤化することにより調製される。【0013】本発明の消臭用組成物は、例えば食品に有効に配合することができ、口臭除去用の飴、飲料、チュウイングガムなどを製造できるほか、豆乳・野菜ジュース・薬用植物エキス飲料・ハム・ソーセージ・珍味類などの異臭、濃縮果汁のイモ臭及びかまぼこ・はんぺんなどの魚臭も除くことができる。 更に、タバコに含有させることにより、刺激臭の除去や、缶詰製造時に添加しておくことにより缶臭の除去など、きわめて広範囲の食品に使用できるものである。【0014】本発明の消臭用組成物を用いて食品を製造する際には、製品の種類に応じて通常用いられる適宜な成分を使用することが出来る。 例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソシド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアゴム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等、通常の食品原料として使用されているものを適宜配合して製造することが出来る。【0015】また、本発明の消臭用組成物は化粧品に有効に配合することができる。本発明の消臭用組成物が配合される化粧品の例としては、悪臭を除去するシャンプー・リンス・ヘアートニック・化粧クリーム・石鹸・洗剤・ボディーローション・オーデコロン、油脂臭のない口紅・ネールラッカー、チオグリコール酸臭のないコールドパーマ液、アンモニア臭のない染毛剤、制汗剤、口臭を除くための練り歯磨き、粉歯磨き、洗口液などが挙げられる。【0016】化粧品を製造する場合には、植物油等の油脂類、ラノリンやミツロウ等のロウ類、炭化水素類、脂肪酸、高級アルコール類、エステル類、種々の界面活性剤、色素、香料、ビタミン類、植物・動物抽出成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、防腐・殺菌剤等、通常の化粧品原料として使用されているものを適宜配合して製造することが出来る。【0017】本発明の消臭用組成物は、更に、冷蔵庫・自動車などの脱臭剤、室内及びトイレの消臭用スプレー、工場排気の脱臭剤、フィルター型空気清浄器用薬剤、塗料の薬品臭の除去剤などにも、あるいは消臭繊維もしくはウェットティッシュなどの製造においても好適に用いることができる。 更にまた、麻布・不織布・フェルト・ポリウレタン・ゴムのスポンジ・各種の紙などに本発明の消臭用組成物を包含させた消臭材は靴の中敷あるいはヘルメット内の消臭材などに用いることができる。【0018】本発明の消臭用組成物の調製のために用いる甜茶は、古来より中国では甘茶として用いられており、本発明で使用するその抽出物は安全性の点での問題はない。 しかし、甜茶抽出物の配合量は、消臭用組成物の場合、乾燥重量換算で0.0005−25%程度、食品及び化粧品の場合、0.0001−5.0%程度の範囲とすることが望ましい。【0019】【発明の効果】本発明の甜茶抽出物よりなる消臭用組成物は、メチルメルカプタンなどのSH化合物、トリメチルアミンなどのアミン化合物等の有臭成分に対して緑茶あるいはウーロン茶抽出物などのツバキ科の茶葉抽出物を上回る消臭効果を有する。特にメチルメルカプタンなどのSH化合物に対して、甜茶抽出物は弱酸性下においても消臭効果を有するほか、中性付近のpHにおいても最小有効量がウーロン茶抽出物などのツバキ科の茶葉抽出物の1/10以下であるので、10倍以上の消臭効果を有することになる。SH化合物は代表的口臭成分であるので、本発明の甜茶抽出物よりなる消臭用組成物は口臭の除去に著効を示し、食品のほか、化粧品、日用品等にも広く好適に配合されるが、甜茶抽出物の長年の食経験が示すようにその安全性は、確立されているので、安心して用いることができる。【0020】【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本発明がこれらの実施例になんら制約されるものでないことは言うまでもない。【0021】実 施 例 1甜 茶 抽 出 物 の 製 造:甜茶100gを3000mlの三角フラスコにいれ、熱水1000mlを加え、沸騰水浴中で3時間抽出を行った。これを濾過し、得た濾液を凍結乾燥し、抽出物32.3gを得た(甜茶抽出物1)。【0022】実 施 例 2甜 茶 抽 出 物 の 製 造:甜茶100gを3000mlの三角フラスコにいれ、50容量%のエタノール1000mlを加え、室温下で、一時間ごとに軽く攪拌し、24時間、抽出を行なった。 これを濾過し、得た濾液を減圧下濃縮してエタノールを除去後、水を加えて凍結乾燥し、抽出物31.1gを得た(甜茶抽出物2)。【0023】実 施 例 3メチルメルカプタンに対する消臭効果試験:実施例1で得た本発明品(甜茶抽出物1)と、緑茶のエタノール抽出物(緑茶抽出物)およびウーロン茶の茶屑の45%エタノール抽出物(ウーロン茶抽出物)とについて、メチルメルカプタンに対する消臭効果試験を下記の方法により行なった。 1分経過後の空試験値を100として、メチルメルカプタンの残存率を種々の条件下で求めた結果を第1〜3表に示す。【0024】( 試験方法 )30%メチルメルカプタン溶液を、10容量%メタノールで66倍に希釈した液 330μlを20ml容バイアル瓶にとり、密閉して室温で3分間放置した。 この後、ヘッドスペースから0.2mlを抜取り、20ml容バイアル瓶に注入し、室温に1時間以上放置する。このバイアル瓶のヘッドスペースから0.1mlを抜きとって20mlバイアル瓶に注入し、次いで、クエン酸−リン酸緩衝液あるいは各抽出物を同緩衝液に溶かした被験溶液各10mlを注入して、37℃で、毎秒2往復振とうする。1、5、10分後のヘッドスペース中のメチルメルカプタン残存量をガスクロマトグラフ法にて測定した。ガスクロマトグラフの分析条件;1,2,3−TCEP 25% カラム(内径 3 mm,長さ 3 m),キャリヤーガスは He 50ml/min., カラム温度 100℃,インジェクター温度 150℃, ディテクター温度 150℃,FPDにて検出, Range 10, Sample Size 800μl,ピーク高さより、メチルメルカプタン濃度を算出した。メチルメルカプタン初濃度は 5.0 ppm であった。【0025】【0026】【0027】【0028】実 施 例 4トリメチルアミンに対する消臭効果試験:実施例3で用いた各供試品について、下記方法によりトリメチルアミンに対する消臭効果を行なった。 1分経過後の空試験値を100とした時のトリメチルアミンの残存量は第4表に示すとおりであった。( 試験方法 )10%トリメチルアミン水溶液5μlを20ml容バイアル瓶にとり、密閉して室温に1時間以上放置した後、各抽出物を乾燥重量換算で500ppm含む水溶液 2mlを注入して、37℃で毎秒2往復振とうする。1、5、10分後のヘッドスペース中のトリメチルアミン残存量をガスクロマトグラフ法にて測定した。ガスクロマトグラフの分析条件;( Diglycerol 15% + TEP 15% + KOH 2% )カラム(内径 3mm, 長さ2m), キャリヤーガスは He 50ml/min., カラム温度 70℃インジェクター温度 80℃, ディテクター温度 80℃, FIDにて検 出, Range 103, Sample Size 800μl, ピーク面積よりトリメチルアミン濃度を算出した。トリメチルアミン初濃度は 22,000ppm であった。【0029】【0030】実 施 例 5消 臭 液 剤:実施例1で得た甜茶抽出物1の6gを50%エタノール94mlに溶かして消臭液剤を得た。【0031】実 施 例 6エアゾールタイプの消臭剤:実施例5で得た消臭剤液 3gをエタノール50mlに溶解濾過し、フレオン約50mlを混合溶解することによりエアゾールタイプの消臭剤100mlを得た。【0032】実 施 例 7消 臭 用 顆 粒 剤:甜茶抽出物1 25部、乳糖 65部、デキストリン 10部に水を加えて練り合わせた後、造粒機を用いて顆粒状に成型することにより消臭用顆粒剤を得た。【0033】実 施 例 8消 臭 用 錠 剤:甜茶抽出物1 25部、乳糖 60部、デキストリン 10部に水を加えて練り合わせ、顆粒とし、更にタルク 5部を加えて打錠機を用いて打錠して消臭用裸錠剤を得た。【0034】実 施 例 9ゲ ル 化 消 臭 剤:甜茶抽出物1 2部、寒天 2部、防腐剤 0.2部および水 95.8部の混合物を加熱し、均一に溶解させた後、一定の容器に充填し、室温で固化せしめ、ゲル化消臭剤を得た。【0035】【0036】【0037】【0038】【0039】【0040】【0041】【0042】【0043】【0044】【0045】【0046】【0047】【0048】【0049】【0050】実 施 例 25消 臭 材:実施例5で得た消臭液剤を厚さ2mmの多孔質のポリウレタンシートに2〜5g/m2の割合で噴霧して吸収させ、消臭材を得た。以 上 甜茶抽出物を有効成分とする消臭剤。 化粧品に配合するものである請求項1記載の消臭剤。 化粧品中に、甜茶抽出物を有効成分とする消臭剤を配合することを特徴とする化粧品の消臭方法。 化粧品中に、甜茶抽出物を有効成分とする消臭剤を配合することを特徴とする悪臭除去用化粧品の製造方法。