タイトル: | 公表特許公報(A)_生物変換プロセスおよび装置 |
出願番号: | 2015517467 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | C12P 1/00,C02F 3/10,C02F 1/00,C12M 1/40,C12P 5/02 |
ラザヴィ‐シラジ,ファテメ ドリー,モハマド・アリ ラザヴィ,アミーン(エヌエムエヌ) JP 2015525078 公表特許公報(A) 20150903 2015517467 20130614 生物変換プロセスおよび装置 マイクロヴァイ・バイオテック・インコーポレイテッド 514319788 奥山 尚一 100099623 有原 幸一 100096769 松島 鉄男 100107319 河村 英文 100114591 中村 綾子 100125380 森本 聡二 100142996 角田 恭子 100154298 田中 祐 100166268 徳本 浩一 100170379 渡辺 篤司 100161001 児玉 真衣 100179154 水島 亜希子 100180231 増屋 徹 100184424 ラザヴィ‐シラジ,ファテメ ドリー,モハマド・アリ ラザヴィ,アミーン(エヌエムエヌ) US 61/689,924 20120615 US 61/689,943 20120615 C12P 1/00 20060101AFI20150807BHJP C02F 3/10 20060101ALI20150807BHJP C02F 1/00 20060101ALI20150807BHJP C12M 1/40 20060101ALI20150807BHJP C12P 5/02 20060101ALI20150807BHJP JPC12P1/00 ZC02F3/10 ZC02F1/00 PC12M1/40 ZC12P5/02 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC US2013046018 20130614 WO2013188844 20131219 44 20150216 4B029 4B064 4D003 4B029AA27 4B029BB01 4B029CC10 4B029DF03 4B029GB02 4B064AA01 4B064CA35 4B064CB01 4B064CB29 4B064CC03 4B064CC22 4B064CD02 4B064CD05 4B064DA16 4D003AA01 4D003AA13 4D003BA02 4D003CA02 4D003CA10 4D003EA01 4D003EA14 4D003EA17 4D003EA19 4D003EA20 4D003EA21 4D003EA22 4D003EA24 4D003EA30 4D003EA38 4D003FA01 4D003FA10[関連出願の相互参照] 各々、その全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする、以下の米国仮特許出願番号に対する優先権を主張する。 2012年6月15日出願の61/689,924号、および、 2012年6月15日出願の61/689,943号。公法112−29の適用可能なセクションに基づいて特許性の決定がなされる権利が、本出願により留保される。[発明の分野] 本発明は、共通の水性媒体中で2種以上の生体触媒を使用して、少なくとも1種の化学的生成物を生成するための、少なくとも1種の基質の生物変換のためのプロセスおよび装置に関し、この生体触媒は、開放型、多孔性の高度に親水性のポリマーの内部に実質的に不可逆的に保持された微生物または単離された酵素(生物活性材料)を含む。 代謝プロセスは、同化性生物変換および異化性生物変換のために長きにわたって提唱されてきた。種々の型の微生物が、これらの生物変換のために提唱されており、これには、その両方が原核生物である細菌および古細菌、真菌ならびに藻類が含まれる。代謝プロセスは、元来使用されており、いくかは、ヨーグルトの培養およびアルコールを生成するための糖の発酵から、夾雑物を除去するための水の処理に至るまでの、同化性生物変換および異化性生物変換のために、数千年にわたって人類による使用に適合されてきた。代謝プロセスは、低いエネルギー消費、比較的安価な処理設備における高い効率の生物変換の可能性を提供し、したがって、化学的な合成および分解の方法とは代替的に実行可能であり得、しばしば実行可能である。しばしば、同化プロセスは、再生可能または環境的観点から好ましいが、例えば、二酸化炭素のバイオ燃料および他の生体生成物への変換などの化学的合成にとって望ましくない原材料を使用し得る。異化性生物変換は、基質を分解でき、長きにわたって廃水処理に使用されてきた。産業的使用のために代謝プロセスを改善すること、ならびに種々の代謝プロセスの代替法を化学的な合成および分解まで拡大することにおいて、かなりの興味が存在している。 代謝プロセスの採用に影響を与える種々の課題が存在し、これは、供給の性質および代謝プロセスの意図した目的に依存して変動される。課題が存在し得る分野の例として、いくつかのシナリオが提示されている。1つのシナリオは、その品質に有害な影響を与える夾雑物を含み得る、地表水、表面水、都市廃水および産業廃水などの種々の供給源からの水の処理に関する。水が、望まれる目的のため、例えば、飲用もしくは産業的使用のため、または環境への排出のため、または改善のために使用され得るように、これらの夾雑物の除去が望まれ得る。多くの場合、水は、いくつかの異種の夾雑物を含む。 逆浸透、イオン交換、化学的処理および生物学的処置などの多数のプロセスが、特定の夾雑物の除去のために提案されている。水が異種の夾雑物を含む場合、処理は、夾雑物の各々の求められる低減を達成するために必要とされる異なるユニット操作の数に起因して、複雑かつ高価になり得る。処理される水は、例えば、金属、半金属、硝酸塩、過塩素酸塩、有機物、アンモニア、殺生物剤などを含み得る。各型の夾雑物の除去のために異なるユニット操作が必要とされない可能性があるだけでなく、1種の夾雑物が、別の夾雑物を除去するためのユニット操作に有害な影響を与え得ることもある。 処理プロセスの複雑性は、かかるプロセスを、小さい容量の水が処理される場合、例えば、家庭または企業などの産業の現場に水を提供する井戸での使用にとって、実行可能でないものにし得る。同様に、改善の現場や油および天然ガスの生成操作などにおける一時的処理施設は、その施設の費用を償却するのに十分な時間にわたって必要とされるわけではない可能性がある。したがって、任意のかかる施設は、好ましくは、現場から現場へ移動させることが可能であるべきである。しかし、水供給源を処理するために必要とされるユニット操作の数は、合理的な経費で移動可能な施設を提供することにおいて困難をもたらし得る。 産業の現場のために意図される処理施設に関するさらなる問題は、操作費用を低減させるため、高度に訓練された個人の必要性を回避するため、および、ダウンタイムを回避するために、処理施設の維持が最低限であり複雑でないことが必要であるということである。プロセス、例えば、イオン交換および化学的処理は、計画的な操作を必要とする。そして、生物学的処置は、細胞残骸および他の固体を定期的に除去することを、ほぼ常に必要とする。 処理される水の特に課題のある供給源は、任意の油および天然ガスの生成操作から発生する「生成された水」である。典型的には、生成された水は、大量に発生し、井戸の開発の初期段階において、50,000ガロン以上の生成された水が生成され得る。生成された水は、炭化水素が取得される地層中に天然に存在する炭化水素および無機塩を含む顕著な濃度の夾雑物により汚染されている。生成された水は、掘削泥水、摩擦低減化学物質、人工潤滑剤、ポリマー破壊剤、殺生物剤、粘性化剤、架橋性触媒、防食剤、防氷剤および使用済みの破砕流体を含む「破砕フローバック水」などの、井戸穴中に導入される人造夾雑物もまた含み得る。これらの夾雑物は、水の再使用または環境への排出の前に、除去すべきである。 さらに、大量の有機夾雑物が存在する場合、生成された水は、微生物による夾雑に絶好のものであり得る。水が地下貯水池中に導入される場合、微生物は、望ましくない生物学的活性を生じ得、設備およびパイピングを攻撃する酸の発生をもたらし得る。例えば、米国特許出願公開第20090127210号は、添加剤、即ち増粘剤を分解し、生成貯水池において問題を引き起こす微生物を死滅させ、その増殖を防止するために、殺生物剤で破砕水を処理することを開示している。米国特許出願公開第20110056693号は、水性流中の硫酸塩還元細菌の有害な影響を防止または阻害するためのロテノンの使用を開示している。硫酸塩還元細菌は、金属を攻撃し得、したがってパイピングおよび設備の耐用年数を低減させる硫化水素を生成する。次亜塩素酸ナトリウムおよび添加剤を使用して、硫酸塩還元細菌の問題にも取り組んでいる、米国特許出願公開第20100307757号もまた参照のこと。 他の例示的な種類の課題は、例えば基質を生化学的物質およびバイオ燃料へと生物変換するための、同化プロセスに関する。1つのかかる課題は、経済的に実現可能な商業規模のプラントを提供するために、求められる化学的生成物に対する選択性と生成力を有する生体触媒を決定することである。別の課題は、原料中の基質の、求められる化学的生成物への高い変換を達成するための生体触媒に関するものである。なおさらなる課題は、原料を精製するための過度の資本および操作経費を回避し、生物変換自体の生成物を耐容し、生物変換プロセスの持続時間の間の生体触媒の非活性化を回避するために、生体触媒が原料中の他の成分を耐容することを可能にすることを含む。さらに、ある場合には、化石炭化水素から合成される生成物と経済的に競合する生成物を生成する生物変換プロセスを提供するために、生物変換は、生体触媒からの生成物の分離を含む連続的モードで実施されることが必要である。 同化性バイオプロセスおよび異化性バイオプロセスに影響を与えるこの広い範囲内の課題を解決するための1つの示唆されたアプローチは、選択性および生成力を増加させ、または供給中の他の成分もしくは生物変換からの生成物に対する耐性を増加させるために、微生物を遺伝子操作することであった。 別の潜在的なアプローチは、1つより多い種類の微生物を使用することであった。微生物は、同じ基質について競合し得、互いの増殖に影響を与え得、制御することが困難であるので、混合培養ブロスは、実際的な困難を課し得る。したがって、2つ以上の順次的バイオリアクタの使用が提案されており、1つのバイオリアクタ中では、少なくとも1種の化学的生成物を生成するために、少なくとも1種の基質を含む水性媒体中で微生物が使用され、第1の微生物の除去後に、第2の引き続くバイオリアクタ中で、第1のバイオリアクタからの化学的生成物または先行するバイオリアクタからの少なくとも1種の消費されていない基質のいずれかから、少なくとも1種の第2の化学的生成物を生成するために、別の微生物が、先行するバイオリアクタからの水性媒体と接触させられる。微生物が栄養素について競合し、競合の懸念を提示し、持ち越された微生物がより頑強であり、引き続くバイオリアクタにおいて望まれる微生物よりも迅速にその集団を増加させる場合に、段階間での微生物の除去は必須である。 順次的なバイオリアクタの使用により、各バイオリアクタ中の代謝プロセスの持続時間を、化学的生成物への基質の望ましい全体的変換を達成するために制御することが可能になる。したがって、かかる提案されたプロセスは、複数のバイオリアクタおよび関連する器具類ならびに支持設備の必要性、ならびに引き続くバイオリアクタ中へと導入される前の水性媒体からの微生物の効率的な分離の必要性を伴う。さらに、水性媒体の一部分が、分離された微生物と共に喪失される。喪失の量は微量であり得るが、喪失の大きさは、基質および他の栄養素の喪失に起因して大きい容量の生成が生じる場合、感知可能であり得る。さらに、喪失された水性媒体は、廃棄物処理の負担を追加する。 Eitemanらは、米国特許出願公開第2010/0129883号において、基質である加水分解されたリグノセルロースを、複数の糖選択性細胞に生化学的物質を生成させる条件下において複数の糖選択性細胞と同時に接触させることによって、生化学的物質を生成するための方法を提案している。より具体的には、彼らは、1種の微生物が1種の糖を代謝できるが他の糖は代謝できず、次いで、第2の微生物が第2の糖を代謝できるが第1の糖は代謝できないような、微生物の遺伝子改変または遺伝子操作を開示している。そうであっても、彼らは、第2段階へ送られる前に加水分解物のアセテート含量を低減させるために、順次的なリアクタが第1段階において使用されることを提案している。 Contagは、米国特許出願公開第2012/0124898号において、バイオ燃料を生成するために、光合成ポリサッカライド生成微生物を、ポリサッカライド消費性のバイオ燃料生成非光合成微生物と共に共培養することを開示している。 本発明のプロセスによれば、2種以上の生体触媒が、異なる代謝的変換をもたらすために、生体触媒において使用される微生物間での過度の競合なしに、同じ水性媒体中で使用され得る。生体触媒は、開放型、多孔性の高度に親水性のポリマーの内部に実質的に不可逆的に保持された微生物を含み、代謝的生物変換の間の微生物の代謝活性からの残骸生成は本質的に存在しない。したがって、プロセスの柔軟性が、同化性プロセスおよび異化性プロセスの両方において課題に取り組むために提供される。 その広い態様では、本発明のプロセスは、 a.水性媒体を含むバイオリアクタ中に少なくとも1種の基質を導入するステップと、ここで、水性媒体は、少なくとも2種の生体触媒を含み、 i.生体触媒のうち少なくとも1種は、少なくとも1種の基質を中間体化学物質および求められる化学的生成物のうち少なくとも1種に生物変換することが可能であり、 ii.少なくとも1種の他の生体触媒は、少なくとも1種の基質または中間体化学物質を化学的生成物または中間体化学物質生成物に生物変換することが可能であり、 iii.前記生体触媒のうち少なくとも1種は、 約5から100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000、好ましくは少なくとも約5000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団を有し、 iv.生体触媒のうち少なくとも1種は、化学的生成物を提供し、 b.前記少なくとも1種の基質の、少なくとも1種の化学的生成物への生物変換に適した代謝条件下で、水性媒体を維持するステップと、 c.水性媒体から前記少なくとも1種の化学的生成物を回収するステップとを含む。 好ましくは、生体触媒の各々は、その中に実質的に不可逆的に保持された微生物を含む。好ましくは、生体触媒は、生体触媒の内部構造に外因性微生物が入らないようにする外側構造を有する。本発明のプロセスは、バッチ、半バッチまたは連続的であり得る。 少なくとも1種の基質は、最初に提供され得るか、生物変換の間に間欠的にまたは連続的に提供され得る。基質は、ガス状基質および液体基質のうち1種または複数であり得る。生体触媒が中間体化学物質を提供する本発明のプロセスでは、かかる中間体化学物質は、少なくとも1種の他の生物活性材料の基質として適切であり得る。一実施形態では、2種以上の微生物は、異なる場所にあるが同じ多孔性マトリクス中に不可逆的に保持される。 1つの好ましい実施形態では、本発明のプロセスは、異種の夾雑物を含む水を処理するために使用され、このプロセスは、 (i)前記水を、複数の生体触媒を含む生体反応ゾーン中に連続的に導入するステップと、 (ii)異種の夾雑物の濃度を低減させるのに十分な時間にわたって、代謝条件下で水を前記生体触媒と接触させるステップと、 (iii)複数の異種の夾雑物を含む生体反応ゾーンから、低減された濃度の異種の夾雑物を有する水を引き出すステップとを含み、前記生体反応ゾーンにおいて、生体触媒の一部分が、少なくとも1種の異種の夾雑物を代謝的に分解するように適合された1つの型の微生物をその中に実質的に不可逆的に保持しており、生体触媒の少なくとも1つの他の一部分が、少なくとも1種の他の異種の夾雑物を代謝的に分解するように適合された別の型の微生物をその中に実質的に不可逆的に保持しており、前記生体触媒が、 約5から100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000、好ましくは少なくとも約5000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団を含む。 本発明のこの態様の好ましいプロセスは、異種の夾雑物が、還元的代謝的分解に供されるメタレート、硝酸塩および過塩素酸塩のうち少なくとも1種、ならびに酸化的代謝的分解に供される約1〜6個の炭素原子の炭化水素およびアルカノールのうち少なくとも1種を含み、他の夾雑物が存在し得る、水を処理する。メタレートは、ホウ素、ヒ素、セレン、ラジウム、ウラン、タングステン、モリブデン、クロムおよびマンガンの1種または複数のオキシアニオン、ヒドロキシルまたは塩を頻繁に含む。生体触媒と接触させる水は、好ましくは、酸化的代謝的分解を提供するために、1リットル当たり少なくとも約1ミリグラム、しばしば少なくとも約2ミリグラム、例えば、4〜10ミリグラム以上の遊離酸素を含む。生体触媒は、水中のいくらかの遊離酸素の存在下で還元的代謝的分解を可能にする場合が多い。本発明の一態様では、処理される水は生成された水である。本発明の別の態様では、処理される水は、化石燃料生成、例えば、油井もしくはガス井または石炭鉱業のための地下破砕によって汚染された地表水である。1つの好ましい実施形態では、生体反応ゾーンは、移動可能なバイオリアクタである。別の好ましい実施形態では、生体反応ゾーンは、使用アセンブリの地点であり、最も好ましくは、家庭もしくは企業または単回の建築使用のための使用アセンブリの地点である。 別の好ましい実施形態では、異なる生体触媒の一部分が、生体反応ゾーン中で混合される。ある場合には、生体触媒は、膨張層または流動床中に存在する。水が微生物を含む場合、好ましくは、生体触媒は、夾雑している微生物の少なくとも一部分を生体触媒の表面から除去するために、間欠的に洗浄される。水がメタレートを含む場合、金属は還元され、沈降物が形成され、これは、多くの場合、生体触媒中に保持される。引き続く限外濾過ユニット操作の使用は、処理された水中に入るこれらの沈降物のいずれかの除去を確実にするために使用され得る。沈降物が生体触媒中に保持される場合、金属沈降物を含むロードされた生体触媒を生体反応ゾーンから除去するために、密度が使用され得る。メタレートの代謝的還元が可能な新たな生体触媒が、反応ゾーンにおける望ましい活性を維持するために、生体反応ゾーンに添加され得る。微生物のための栄養素は、バイオリアクタに添加される処理される水中に含まれ得るか、または必要に応じて微生物によるアクセスのために生体触媒中に取り込まれ得る。 本発明の装置は、少なくとも1種の基質の、少なくとも1種の化学的生成物への生物変換のためのバイオリアクタに広く関し、バイオリアクタは、 a.内部容量を規定する容器と、 b.容器の内部容量の少なくとも一部分中に含まれる水性媒体と、 c.水性媒体内に分配された少なくとも2種の生体触媒であって、そのうち少なくとも1種が、 約5ミクロンから100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000、好ましくは少なくとも約5000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する、水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団とを含む。 好ましくは、生体触媒の各々は、その中に不可逆的に保持された微生物を含む。この好ましい実施形態では、多孔性マトリクスは、混合され得るまたは物理的に分離され得る。生体触媒は、容器中で構造(例えば、固定または充填)を形成し得るか、または水性媒体内に自由に分散され得る。あるいは、生体触媒は、各々がその中に不可逆的に保持された微生物を含む少なくとも2つの異なる領域を備える層状生体触媒であり得る。ある場合には、層状生体触媒は、別の領域への生体生成物の組成および量を制御する1つの領域中に、1つの種類の微生物を含み得るか、または例えば他の領域に接近した環境中の水性媒体のpH、酸化還元電位などを変化させることによって、別の領域中の環境を変化させ得る。生体触媒が自由に分散されている場合、容器の内部容量は、異なる微生物を含む生体触媒を分割するために、生体触媒に対して実質的に非透過性である流体透過性障壁を備え得る。異なる自由に分散された生体触媒を含む、本発明に従う装置の模式図である。異なる自由に分散された生体触媒を分離するためのバッフルとしても機能する定常生体触媒を含む、本発明に従う装置の模式図である。<詳細な説明> この詳細な説明で言及される全ての特許、公開された特許出願および論文は、その全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする。<定義> 本明細書で使用する場合、以下の用語は、特に示さない限り、またはその使用の文脈から明らかでない限り、以下に示される意味を有する。 用語「1つの(a)」および「1つの(an)」の使用は、記載された要素のうち1つまたは複数を含む意図である。例示的な要素のリストは、記載された要素のうち1つまたは複数の組み合わせを含む意図である。用語「〜し得る(may)」とは、本明細書で使用する場合、要素の使用が任意選択であり、実施可能性に関するいずれの暗示を提供することも意図しないことを意味する。 生体触媒の固体構造に付着するとは、生物活性材料が、生体触媒の内部の空洞中に位置付けられ、その中に実質的に不可逆的に保持されるが、極端な条件および処理(即ち、生物活性材料を使用した生物変換のための通常の生物変換条件ではない)が、ある場合には、生物活性材料に生体触媒を抜け出させ得る場合があることを意味する。付着には、多孔性マトリクスの壁を形成するポリマーへの表面付着、ならびに生物活性材料が、ポリマー性表面に近接した、例えば、約10または20ミクロン以内であるが、その表面と直接接着しているわけではない、保持された微生物である場合が含まれる。したがって、付着には、物理的接着および静電気的接着が含まれる。ある場合には、生体触媒を作製するために使用されるポリマーは、細胞の周囲で、またはさらには微生物の細胞壁中もしくは細胞壁上で、細胞外ポリマー性物質中に包埋され得る。 生物活性材料は、微生物および単離された酵素のうち一方または両方である。 生物変換活性は、生物活性材料1グラム当たり1時間当たりの基質の消費の速度である。生物変換活性における増加または減少が本明細書において言及される場合、かかる増加または減少は、水性媒体中の基質および生成物の濃度を含む類似の生物変換条件下で確認される。生体生成物への生物変換活性は、生物活性材料1グラム当たり1時間当たりの生体生成物の生成の速度である。 バイオフィルムとは、通常ポリサッカライドから構成される細胞外ポリマー性物質(EPS)内に包埋された微生物の凝集体を意味し、1種または複数のタンパク質、細胞外DNA、生体触媒を作製するために使用されるポリマーなどの他の成分を含み得る。バイオフィルムの厚さは、連続的EPS構造内に含まれる凝集体のサイズによって決定されるが、連続的EPS構造は、分離されたバイオフィルム間に延び得る細線維を含まない。ある場合には、バイオフィルムは、ランダムな3次元様式で延び、厚さは、遠位端間の最大の直線距離として決定される。薄いバイオフィルムは、任意の所与の方向で約10ミクロンを超えないバイオフィルムである。 生体生成物とは、同化生成物または異化生成物であり得る生物変換の生成物を意味し、これには、一次代謝物および二次代謝物が含まれるがこれらに限定されない。 化学的生成物は、生成されることが望まれる1種または複数の化学物質である。プロセスの目的が、媒体から成分を除去することである場合、その成分は基質であり、化学的生成物は、任意の有用性を有していてもいなくてもよく、分解生成物であり得る、生物変換生成物である。あるいは、化学的生成物は、別の化学的プロセスでの使用のための中間体などの、有用性を有する化学物質、例えば、食料品、栄養素、界面活性剤、医薬品、殺虫剤、除草剤、増殖促進剤もしくは増殖調節剤、燃料、溶媒または添加剤としてであるがこれらに限定されない適用をそれ自体が有するモノマーまたは原料または化学物質であるがこれらに限定されない。 夾雑する微生物は、基質の生物変換について微生物を妨害し得るか、または微生物と競合し得る微生物であり、外来性であり得るか、または上流の生物変換プロセス由来であり得る。 分解とは、処理されている水から除去され得る形態への、夾雑物の変換を意味する。例えば、硝酸塩の代謝的分解は、化学的生成物として窒素を生成する。一方、メタレートアニオンの分解は、元素セレンに分解され得るセレネートおよびホウ素に分解され得るボレートなどの、金属酸化物または原子金属であり得る、沈降する還元種を提供する。 異種の夾雑物は、2種以上の夾雑物である。好ましい異種の夾雑物は、還元的代謝的分解および酸化的代謝的分解などの分解のための代謝経路において異なる夾雑物である。 本質的均衡状態とは、微生物集団が、代謝的生物変換活性の実質的な休止を起こしているが、蘇生され得ることを意味する。本質的均衡状態の条件の存在は、生物変換活性を測定することによって確認され得る。本質的均衡状態の条件は、微生物のための通常の操作条件と同じであってもなくてもよい、好気性、無酸素性または嫌気性であり得る。均衡状態が求められる場合、温度は、典型的には、通常の操作条件において使用される温度とは異なり得る、約0℃〜25℃、例えば、4℃〜15℃の範囲である。 エキソネットワークは、鎖状の形態の細胞外ポリマー性物質によって相互接続された個々の細胞またはバイオフィルムの形態であり得る、空間的に離れた微生物の群集である。エキソネットワーク中の微生物またはバイオフィルム間の間隔は、それらの間での栄養素および基質の通過を可能にするのに十分であり、しばしば少なくとも約0.25ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロンであり、5ミクロンまたは10ミクロンもしくはそれ以上の大きさであり得る。 外部皮膜は、生体触媒の内部構造中の主要なチャネルよりも開きが小さい、生体触媒上のポリマーの外部層である。生体触媒は、皮膜を有していてもいなくてもよい。皮膜が存在する場合、皮膜は、表面孔を有していてもいなくてもよい。表面孔が存在しない場合、流体は、皮膜を通って拡散する。孔が存在する場合、これらの孔は、約1ミクロンから10ミクロンの間の平均直径を有する場合が多い。 完全に水和したとは、生体触媒が、生体触媒の表層容量のさらなる膨張が知覚されなくなるまで、25℃で水中に浸漬されることを意味する。 生体触媒についての「水和膨張容量」(HEV)は、生体触媒の容量が安定化されるまで25℃で水中で生体触媒を水和させ、生体触媒の表層容量(Vw)を測定し、水から生体触媒を取り出し、乾燥させることなくその外部から過剰の水を除去し、生体触媒の容量が安定化されるのに十分な時間にわたって、25℃でエタノール中に生体触媒を浸漬し、次いで、生体触媒の表層容量(Vs)を測定することによって、決定される。 容量パーセントでのHEVは、[Vw/Vs]×100%の量として計算される。 エタノールを用いた脱水を確実にするためには、生体触媒に対して大きい容量比のエタノールが使用されるか、新たなエタノール中での生体触媒の逐次的浸漬が使用されるかのいずれかである。エタノールは、初めに脱水されたエタノールである。 不可逆的に保持されたおよび実質的に不可逆的に保持されたとは、生物活性材料が、開放型の多孔性空洞を規定するポリマー性構造に付着していることを意味する。不可逆的に保持された生物活性材料は、生体触媒の外部表面上に位置付けられた微生物を含まない。生物活性材料は、生体触媒が、生物活性材料の退出を可能にするのに十分なサイズの外部孔を有する場合であっても、不可逆的に保持される。 高度に親水性のポリマーは、水が誘引される、即ち、吸湿性のポリマーである。しばしば、ポリマーは、フィルムとして成型される場合、純粋な蒸留水の5マイクロリットルの液滴を使用する液滴法によって測定した場合、約60°未満、時折約45°未満、ある場合には約10°未満の水接触角を示す。 高度に水和したとは、生体触媒の容量(微生物の容量を除く)が、少なくとも約90パーセント水であることを意味する。 単離された酵素は、細胞から取り出された酵素であり、他の代謝的に活性または不活性な材料との混合物中に存在してもしなくてもよい。 マトリクスは、開放型の多孔性ポリマー性構造であり、ポリマー性構造によって規定される相互接続された複数のチャネルまたは空洞(本明細書では「大空洞」)を有する製品であり、前記空洞は、最小寸法が約5ミクロンから100ミクロンの間であり(その中に含まれる任意の微生物を除く)、流体は、マトリクスの外部から大空洞に入り、マトリクスの外部へと大空洞を出ることができる。多孔性マトリクスは、大空洞よりも大きいおよび小さいチャネルまたは空洞を含み得、マトリクスの外部に対して開放されていないチャネルおよび空洞を含み得る。大空洞、即ち、最小寸法が約5または10〜70または100ミクロンの間の開放型の相互接続された領域(その中に含まれる任意の微生物を除く)は、約300ミクロン未満、好ましくは約200ミクロン未満の名目主要寸法を有し、時折、少なくとも約10ミクロンの最小寸法を有する。用語開放型の多孔性とは、したがって、それらの間の開口部によって相互接続されたチャネルまたは空洞の存在を指す。 代謝条件には、温度、圧力、酸化、pH、ならびに生体触媒中の微生物に必要とされるまたは望ましい栄養素(微量栄養素を含む)および添加剤の条件が含まれる。栄養素および添加剤には、増殖促進剤、緩衝液、抗生物質、ビタミン、ミネラル、窒素供給源、ならびに他の方法で提供されない場合には硫黄供給源および炭素供給源が含まれる。 メタレートは、金属または半導体元素のオキシアニオン、ヒドロキシルまたは塩である。 酸化された有機生成物とは、2〜100炭素、しばしば2〜50炭素を有する1つまたは複数の酸化された有機化合物を含み、かつヒドロキシル、カルボニル、エーテルおよびカルボキシルからなる群より選択される少なくとも1つの部分を含む、生成物を意味する。 透過性とは、成分が、生体触媒の外部から大空洞に進入し、生体触媒の外部へと大空洞を出ることができることを意味する。 表現型の変化もしくは変更または表現型シフトは、環境因子からの微生物の形質または特徴における変化であり、したがって、微生物の遺伝子構成における変化とは異なる。 微生物の集団とは、所与の容量中の微生物の数を指し、実質的に純粋な培養物および混合培養物が含まれる。 不活発とは、生体触媒中の水性媒体が静止していることを意味するが、しかし、栄養素および基質および生体生成物のフローが、拡散および毛細管フローを介して水性媒体中で生じ得る。 保持された固体とは、固体が、生体触媒の内部に保持されていることを意味する。固体は、生体触媒の皮膜中の孔を通過することが可能でないことによって、微生物によって形成されたバイオフィルムもしくはポリサッカライド構造中に捕捉されることによって、生体触媒のポリマー性構造中に保持されることによって、または生体触媒の構造もしくは微生物内に立体的に絡まることによって保持されることが含まれるが、これらに限定されない、任意の適切な機構によって保持され得る。 最小寸法とは、大空洞の長さ、幅および高さを規定する最大寸法のうち最短のものの最大寸法を意味する。通常、マトリクス中の大空洞の優勢は、幅および高さが実質的に対称的である。したがって、最小寸法は、例えば光学顕微鏡または電子顕微鏡によって2次元横断面において観察される空洞の最大幅によって近似され得る。 ポリマーのための可溶化された前駆体は、固体が裸眼によって見ることができずかつ安定なように溶解または分散された、モノマーまたはプレポリマーまたはポリマー自体である。例えば、固体は、固体が溶解されていない場合であっても、高度に水和され得、水性媒体中に懸濁され得る。 収着(sorption)とは、任意の物理的または化学的な誘引を意味し、吸着(adsorption)または吸収であり得、比較的弱い、例えば約10キロジュール/モルであり得るか、または収着剤との化学的相互作用であり得る。好ましくは、収着剤による収着的誘引は、水と基質との間の誘引よりも大きいが、過度のエネルギーが基質を脱着するために必要とされるほど大きくはない。しばしば、収着強度は、約10キロジュール/モルから約70キロジュール/モルの間、例えば、15キロジュール/モルから60キロジュール/モルの間である。収着剤は、少なくとも1つの基質に対する収着能を有する固体である。 微生物の安定な集団とは、微生物の集団が、50パーセントよりも多くは減少せず、400パーセントよりも多くは増加しないことを意味する。 基質は、微生物によって代謝されることが可能な炭素供給源、電子供与体、電子受容体および他の化学物質であり、これらの化学物質は、微生物に対して持続的な価値を提供してもしなくてもよい。 糖とは、5〜12個の炭素原子を有する炭水化物を意味し、これには、D−グリセルアルデヒド、L−グリセルアルデヒド、D−エリスロース、L−エリスロース、D−トレオース、L−トレオース、D−リボース、L−リボース、D−リキソース、L−リキソース、D−アロース、L−アロース、D−アルトロース、L−アルトロース 2−ケト−3−デオキシ D−グルコネート(KDG)、D−マンニトール、グルロネート(guluronate)、マンヌロネート(mannuronate)、マンニトール、リキソース、キシリトール、D−グルコース、L−グルコース、D−マンノース、L−マンノース、D−グルオース(gluose)、L−グルオース、D−イドース、L−イドース、D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−キシロース、L−キシロース、D−アラビノース、L−アラビノース、D−タロース、L−タロース、グルクロネート、ガラクツロネート(galacturonate)、ラムノース、フラクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、インスリン、マンナンオリゴ糖(MOS)、オリゴアルギネート、マンヌロネート、グルロネート、アルファケト酸または4−デオキシ−L−エリスロ−ヘキソースウロースウロナート(4−deoxy−L−erythro−hexoselulose uronate)(DEHU)が含まれるがこれらに限定されない。 化学的生成物のための典型的な分離技術には、ガス状化学物質生成物のための相分離、スチール(still)の使用、蒸留塔、液体/液体相分離、ガスストリッピング、フロースルー遠心分離、液体−液体抽出のためのKarrカラム、ミキサーセトラーまたは膨張層吸着が含まれる。分離工程および精製工程は、遠心分離、濾過、減圧蒸発、液/液相分離、メンブレン、蒸留および/または本特許出願に列挙される他の方法論が含まれ得る種々の方法論を組み合わせるいくつかのアプローチのいずれかによって進行し得る。標準的な分離工程および精製工程の原理および詳細は、例えば、「Bioseparations Science and Engineering」、Roger G.Harrisonら、Oxford University Press(2003)、およびMembrane Separations in the Recovery of Biofuels and Biochemicals−−An Update Review、Stephen A.Leeper、99〜194頁、Separation and Purification Technology、Norman N.LiおよびJoseph M.Calo編、Marcel Dekker(1992)において、当該分野で公知である。 細胞の湿重量または湿質量は、遊離水が除去された、即ち、初期湿気の点にある細胞の質量である。細胞の質量に対する全ての言及は、細胞の湿質量に基づいて計算される。 本明細書の有機酸に対する言及は、対応する塩およびエステルを含むとみなすべきである。 本明細書の生体触媒の寸法および容量に対する言及は、特に示さない限りまたは文脈から明らかでない限り、完全に水和した生体触媒のものである。<生体触媒> A.生体触媒の概要 本発明の生体触媒は、生物活性材料がマトリクスの内部に保持されている、相互接続された大空洞を規定するポリマー性構造(マトリクス)を有する、即ち、開放型の多孔性マトリクスである。生物活性材料が微生物を含む場合、微生物およびそれらの群集は、とりわけ、それらの集団を調節すると考えられる。また、マトリクス中の微小環境の感知された性質と併せて、微生物は、群集の成員間に空間的な関係性を確立すると考えられる。 マトリクス中に保持される微生物は、しばしば、エキソネットワークを形成する能力を有する。空洞の不活発な性質は、エキソネットワークを形成し、次いで、任意の形成されたエキソネットワークを維持することを促進する。識別可能なエキソネットワークは、微生物集団における表現型変更、例えば、集団モジュレーションおよび代謝シフトを達成するのに本質的ではないと考えられる。エキソネットワークが発達する場合、しばしば、EPSの鎖は、近接した微生物を相互接続し、表面に微生物を接続し、エキソネットワークを形成する。ある場合には、微生物は、薄いバイオフィルムを形成し、これらの薄いバイオフィルムは、エキソネットワーク中に包含される。生体触媒には、薄いバイオフィルムよりも大きいその内部に、バイオフィルムが実質的に存在しない。したがって、生体触媒において最終的に形成し得る任意のバイオフィルムは、厚さが比較的薄い、例えば、最大約10ミクロン、好ましくは最大約2または5ミクロンであり、サイズが安定している。したがって、各薄いバイオフィルムは、数個の細胞のみである場合が多く、エキソネットワーク中で接続される。 微生物間の連絡は、自己誘導因子が含まれるがこれに限定されない化学的物質を放出することを介して生じると考えられ、連絡には、群集挙動のためおよびシグナル伝達のための連絡が含まれる。しばしば、本発明のプロセスにおいて使用される生体触媒の調製は、定常状態レベルで実質的に存在する、生体触媒の内部に最初に位置付けられている微生物の集団を生じ得る。生体触媒中の微生物のこれらの密度において、生体触媒の形成の間に始まると考えられる群集連絡が促進され、代謝的保持を可能にし、微生物の集団をモジュレートする表現型シフトが生じる。 この連絡の結果であると考えられる、生体触媒において生じる別の表現型変更は、代謝シフトである、即ち、再生に向かう群集の代謝機能が減じ、求められる生物変換は継続する。生体触媒中の微生物の集団は、代謝活性におけるこのシフトに起因して、老いた平均齢を有する傾向があり得る。より老いた細胞は、操作条件に適合されているので、より老いた微生物はまた、より若い細胞と比較して、より頑強かつ持続可能な性能を提供する傾向がある。 この連絡のさらなる利点は、外来性の微生物を回避し、系統種の均一性を維持する際に群集によって示される群集レベルの強度または適応度における増加であり得る。ある場合には、生体触媒の使用の間の微生物は、群集中の系統種をより元気にするため、または微生物の群集の生存に別の利益を提供するために、天然の選択を起こし得る。ある場合には、微生物間の連絡は、微生物の集団に、多細胞性または多細胞様の挙動を示させ得る。したがって、本発明の生体触媒中の微生物の集団は、異なる状況に適合しているが、群集の利益になるようになおも合同して働く微生物を有し得る。 ある場合には、多孔性マトリクスは、利用可能な基質を含む代謝経路の最適化をもたらすために、微生物に対する基質および栄養素の改変を提供し得、これらの経路は、十分な基質および他の栄養素が利用可能な場合に第1に使用される経路であってもなくてもよい。したがって、生体触媒中の微生物は、第1に使用される経路についての増強された生物活性または通常は抑制される代謝活性を示し得る。 微小環境も、遺伝子交換または遺伝子水平伝播を促進し得ると考えられる。プラスミドおよび染色体エレメントの移入を含む、接合または細菌の交配もまた促進され得る。さらに、微生物が溶解すると、微小環境中のDNAおよびRNAの鎖は、これらの微小環境中の微生物によって取り込まれるために、より容易にアクセス可能になる。これらの現象は、微生物の機能的能力を増強し得る。 生体触媒は、毒素に対する増加した耐性を示す。ある場合には、微生物間の連絡およびエキソネットワークは、毒素に対する防御を確立する集団を促進し得る。毒素の存在に対する群集応答が、本発明の生体触媒において観察されている。例えば、生体触媒は、エタノールおよび次亜塩素酸ナトリウムなどの毒素の添加を生き抜き、元の生物変換活性は迅速に回復され、したがって、本質的に群集全体の生存を示す。 まとめると、生体触媒中の微小環境、微生物間の連絡および微生物が起こす表現型変更に起因して、生体触媒は、以下が含まれるがこれらに限定されない、いくつかのプロセス関連の利点を提供する:・固体残骸が生成されない、・バイオリアクタ中の高密度の生物活性材料の可能性、・延長された時間期間にわたる微生物の安定な集団および生物活性、・増殖および炭素フローシフトよりも、生成に向かう微生物の代謝シフト、・延長された持続時間にわたって本質的均衡状態を起こす微生物の能力、・供給の基質速度および濃度における変化に迅速に応答する能力、・ジオーキシーの減弱、・生体触媒の微小環境におけるpHおよび酸化還元バランスの制御および調整の増強、・基質、生体生成物および夾雑物に対するより高い耐性、・超低濃度で基質を生物変換する能力、・より緩徐な増殖およびあまり頑強でない微生物ならびに競合に対する抵抗性の増加を使用する能力、・増強された微生物株純度の可能性、・インサイチュー抗微生物処理に供される能力、・完全操作において必要とされる生物活性材料の密度が生体触媒中に含まれるために、バイオリアクタを迅速に開始させる能力、・生体触媒を気相基質と接触させる能力、ならびに・それによって連続的操作を促進する、生体触媒からの生体生成物の分離の容易さ。 望まれる場合には、生体触媒は、微生物を含む場合、代謝プロセスでの使用の前に、エキソネットワーク、および望まれる場合には薄いバイオフィルムの形成を増強するために処理され得る。しかし、多孔性マトリクスの性能は、エキソネットワーク形成の程度に一般に依存するわけではなく、しばしば、生物変換活性は、微生物がポリマー性構造に付着する前の時間と、広範なエキソネットワーク構造が生成された時間との間で、比較的未変化のままである。 B.多孔性マトリクスの物理的記述 本発明の生体触媒は、マトリクスの少なくとも大空洞中に不可逆的に保持された生物活性材料を伴う、開放型の多孔性内部構造を有するマトリクスを含む。 マトリクスは、自己支持型構造であり得、あるいはフィルム、繊維もしくは中空繊維、または成形物品などの予め形成された構造上またはかかる構造中に配置され得る。予め形成された構造は、金属、セラミック、ポリマー、ガラス、木材、複合材料、天然繊維、石および炭素が含まれるがこれらに限定されない任意の適切な材料から構築され得る。自己支持型の場合、マトリクスは、シート、シリンダー、複葉構造、例えば三葉押出成形品、中空繊維、または球形、楕円形もしくは自由な形態であり得るビーズの形態である場合が多い。マトリクスは、自己支持型であるにしろ、予め形成された構造上またはかかる構造中に配置されているにしろ、好ましくは、約5センチメートル未満、好ましくは約2センチメートル未満、例えば、約0.01センチメートル〜1センチメートルの間の厚さまたは軸方向寸法を有する。 多孔性マトリクスは、等方性を有し得、または好ましくは、最も高密度の構造を有する横断面の外部部分を有する異方性構造を有し得る。大空洞は、異方性構造が存在する場合であっても、マトリクスの内部を通じたサイズまたは大空洞のサイズにおいて比較的均一であり得、その頻度は、生体触媒の横断面にわたって変動し得る。 本発明の生体触媒は、大空洞、即ち、最小寸法が約5または10〜70または100ミクロンの間(その中に含まれる任意の微生物を除く)の開放型の相互接続された領域を有する。寸法を確認する目的のために、微生物の寸法は、エキソネットワーク中の任意の質量を含む。多くの場合、大空洞は、約300ミクロン未満、好ましくは約200ミクロン未満の名目主要寸法を有し、時折少なくとも約10ミクロンの最小寸法を有する。しばしば、生体触媒は、大空洞と開放連絡しているより小さいチャネルおよび空洞を含む。頻繁に、より小さいチャネルは、約0.5〜20ミクロンの間、例えば、1〜5または10ミクロンの最大横断面直径を有する。生体触媒の容量に対する、微生物によって占められた容量および微生物に関連する質量を除く大空洞の累積容量は、一般に、約40または50〜70または99容量パーセントの範囲にある。多くの場合、大空洞は、触媒全体の容量の約70パーセント未満を構成し、残りは、より小さいチャネルおよび孔を構成する。大空洞を構成する生体触媒の容量分率は、その横断面から概算され得る。横断面は、任意の適切な顕微鏡技術、例えば、走査型電子顕微鏡および高倍率光学顕微鏡を介して観察され得る。マトリクスについて総孔容量は、マトリクスの容量測定的測定ならびにポリマーの量および密度、ならびにマトリクスを作製するために使用される任意の他の固体から概算され得る。 生体触媒は、しばしば少なくとも約1平方メートル/グラムを超える、時折は少なくとも約10平方メートル/グラムの、高い内側表面積を有することを特徴とする。ある場合には、完全に水和した生体触媒によって維持され得る水の容量(微生物の容量を除く)は、90〜99またはそれ以上のパーセントの範囲である。好ましくは、生体触媒は、少なくとも約1000パーセント、頻繁には少なくとも約5000パーセント、好ましくは少なくとも約20,000パーセント、時折50,000パーセントから200,000パーセントの間の水和膨張容量(HEV)を示す。 通常、選択されたポリマーの型およびマトリクスの空隙容量パーセントは、マトリクスが、生物変換プロセスにおける取扱、貯蔵および使用を可能にするのに適切な強度を有するようなものである。 多孔性マトリクスは、外部皮膜を有しても有さなくてもよい。好ましくは、マトリクスは、多孔性マトリクスの内部チャネルへの成分の流入およびかかるチャネルからの成分の流出をモジュレートする際に補助するための外部皮膜を有する。また、皮膜は高度に親水性であるので、夾雑する微生物または外来性の微生物が、生体触媒の外部上の強いバイオフィルムを確立することにおいて困難を有する場合、さらなる利益が得られる。これらの夾雑する微生物は、生体触媒の周りの流体のフローなどによる低い物理的力の下でさえも、除去に曝される場合が多い。したがって、生体触媒の汚染は、洗浄によって、または使用の間の流体フローによって、実質的に排除または軽減され得る。 存在する場合、皮膜は、典型的には、約1ミクロンから10ミクロンの間の平均直径の、好ましくは平均直径が2〜7ミクロンの孔を有する。孔は、外側表面積の約1〜30パーセント、例えば、2〜20パーセントを構成し得る。外側皮膜は、好ましくは、生体触媒の内部への外来性の微生物の進入に対する障壁を提供することに加えて、流体フローおよび他の固体表面との接触などの物理的力を介して皮膜の外側側面への微生物の付着を低減させるために、比較的平滑である。しばしば、皮膜は、約2または3ミクロンよりも大きい孔以外、異常が実質的にない。皮膜が存在する場合、その厚さは、通常、約50ミクロン未満、例えば、約1ミクロンから25ミクロンの間である。皮膜の厚さは、多孔性マトリクスが、マトリクスの外部における最も高密度の構造を有する異方性構造を有する場合、識別が困難であり得ることを理解すべきである。 高濃度の単離された酵素およびまたは高密度の微生物が、生体触媒内の定常状態操作において存在し得る。フローチャネルおよびチャネルを規定するポリマー性構造の高い浸透性の組み合わせは、複数の独自の微小環境およびナノ環境ではあるが、マトリクスの至る所で生存微生物集団を可能にする。ある場合には、生物活性材料が微生物を含む場合、マトリクスの容量に基づく細胞密度は、好ましくは少なくとも約100グラム/リットル、好ましくは少なくとも約200グラム/リットル、しばしば約250から750グラム/リットルの間である。<ポリサッカライド含有生体触媒> 本発明の生体触媒の1つの好ましい態様では、生体触媒の内部にポリサッカライドを取り込むことによって、微生物集団の生存度が維持され得ることが見出されている。典型的には、ポリサッカライドは、ほとんどの微生物には使用可能でない。しばしば、ポリサッカライドは、生体触媒中に保持された細胞1グラム当たり、少なくとも約0.1グラム、例えば、少なくとも約0.2〜100グラムの量で提供され、時折、生体触媒は、完全に水和した生体触媒の容量1リットル当たり、25グラムから500グラムの間のポリサッカライドを含む。生体触媒を調製する際に使用されるポリサッカライド粒子は、好ましくは、約50ミクロン未満、好ましくは約20ミクロン未満、しばしば約0.1〜5ミクロンの間の主要寸法を有する。固体ポリサッカライド粒子は、好ましくは、顆粒状であり、しばしば約1:10〜1:1の間、例えば1:2〜1:1の間の最小横断面寸法対最大横断面寸法のアスペクト比を有する。 生体触媒中の微生物の生存度を維持するポリサッカライドの能力に起因して、生体触媒の使用のための貯蔵、取扱いおよびプロセスが促進され得る。例えば、生体触媒は、炭素欠乏様式で操作される生物変換プロセスにおいて使用され得る。炭素供給源が、微生物を維持するために添加されるが、生体生成物への基質の求められる生物変換には使用されない代謝プロセス、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩および過塩素酸塩アニオンの異化作用、ならびにメタレートの代謝的還元では、ポリサッカライドは、炭素の唯一の供給源として機能し得、それにより、炭素供給源を添加する必要性を排除し得るか、または添加される炭素供給源の量を低減させ得る、即ち、炭素欠乏操作を可能にし得る。流出物が本質的にCODを有さないようにバイオプロセスが操作され得ることが利点である。生体触媒は、基質の存在下での崩壊を耐容し、生物変換活性を迅速に回復することが可能な増強された能力もまた有する。また、生体触媒は、離れて製造され得、生体触媒の生物変換活性に対する過度の有害な影響なしに、使用の場所に出荷され得る。生体触媒は、温度などの望ましい貯蔵条件における逸脱が生じる場合であっても、微生物複合への基質および他の栄養素の供給の非存在下で、延長された時間の持続時間にわたって本質的均衡状態の状態に入ることが可能である。この生物活性は、一時休業の延長された間欠的な発生、原料の崩壊または原料の変動性の後であっても、バイオリアクタ中で迅速に回復され得る。これらの生体触媒は、密封された樽、タンクなど中に包装され得、出荷され得る。ポリサッカライドは、セルロース性ポリサッカライドまたはデンプンが含まれるがこれらに限定されない任意の適切な供給源に由来し得る。ポリサッカライドは、グリコシド結合によって一緒に連結された反復単位によって特徴付けられる炭水化物であり、実質的に水中に不溶性である。ポリサッカライドは、ホモポリサッカライドまたはヘテロポリサッカライドであり得、典型的には、約200から15,000またはそれ以上の間、好ましくは約200から5000の間の重合度を有する。好ましいポリサッカライドは、反復単位の約10パーセント、より好ましくは、少なくとも約20パーセントがアミロース(D−グルコース単位)であるポリサッカライドである。最も好ましくは、ポリサッカライドは、少なくとも約20パーセント、より好ましくは、少なくとも約30パーセントの、アミロースである反復単位を有する。ポリサッカライドは、例えば、アセテート、硫酸塩、ホスフェート、ピルビル環状アセタールなどで官能化されていてもされていなくてもよいが、かかる官能化は、ポリサッカライドを約50℃未満の温度で水溶性にすべきではない。好ましいクラスのポリサッカライドは、デンプンである。 ポリサッカライドの供給源には、天然に存在するおよび合成の(例えば、ポリデキストロース)ポリサッカライドが含まれる。ポリサッカライドを提供する種々の植物ベースの材料には、セルロースおよびヘミセルロースを提供する木質植物材料、ならびに典型的にはデンプンを提供するコムギ、オオムギ、ジャガイモ、サツマイモ、タピオカ、トウモロコシ、モロコシ、キャッサバ、ミロ、ライムギおよびフスマが含まれるがこれらに限定されない。<固体収着剤含有生体触媒> 生体触媒は、固体収着剤を含み得る。固体収着剤は、構造を形成する親水性ポリマーであり得るか、または固体構造中に含まれる粒状物、即ち、別個の固体構造(形状に関わらない)であり得る。収着剤は、基質もしくは栄養素または求められる代謝活性に影響を与える他の化学物質、例えば限定ではなく、共代謝物、誘導剤および促進剤のための、または微生物に対して有害であり得る成分、例えば限定ではなく、毒素、ファージ、生体生成物および副生成物のための、任意の適切な固体収着剤であり得る。固体収着剤は典型的に、収着が収着剤の表面上で生じる、収着剤である。粒状物固体収着剤は、好ましくは、約5ミクロン未満、好ましくは約5ナノメートル〜3ミクロンの間の主要寸法を有するナノ材料である。固体収着剤がポリマーから構成される場合、固体構造は、本質的に完全にポリマーから構成され得るか、または固体構造の約5質量パーセントから90質量パーセントの間(水を除く)を構成するブロックコポリマーもしくはポリマー性混合物であり得る。固体収着剤が生体触媒中の別々の粒状物である場合、生体触媒は、生体触媒の質量の約5〜90質量パーセントの間を構成し得る(水および微生物を除くが、親水性ポリマーおよび粒状物の両方を含む)。1種より多い固体収着剤が、生体触媒において使用され得る。好ましくは、固体収着剤は、生体触媒の内部の至る所に比較的に均一に分散されるが、固体収着剤は、生体触媒内の変動する分布を有し得る。分布が変動される場合、より高い濃度の固体収着剤を有する領域は、生体触媒の表面に向かって見出される場合が多い。 粒状物収着剤が使用される場合、収着剤は、求められる収着能を有する有機材料または無機材料を含む。固体収着剤の例には、特に極性部分を有するポリマー性材料、炭素(活性炭が含まれるがこれに限定されない)、シリカ(ヒュームドシリカが含まれるがこれに限定されない)、シリケート、粘土、分子ふるいなどが含まれるがこれらに限定されない。分子ふるいには、ゼオライト、ならびにケイ素、アルミニウム、チタン、銅、コバルト、バナジウム、チタン、クロム、鉄、ニッケルなどのうち1つまたは複数の酸化物およびリン酸塩を含む合成の結晶性構造が含まれるが、これらに限定されない。収着特性は、固体収着剤の表面上の物理的または化学的または準化学的収着のうち1つまたは複数を含み得る。したがって、表面積および構造は、ある種の固体収着剤の収着特性に影響を与え得る。頻繁に、固体収着剤は多孔性であり、したがって、高い表面積および物理的収着能を提供する。しばしば、固体収着剤中の孔は、有効直径が約0.3〜2ナノメートルの範囲である。 固体収着剤は、好ましくは生体触媒の調製の間に、任意の簡便な様式でポリマー性構造中に取り込まれ得る。<リン光性生体触媒> 本発明の別の好ましい態様は、リン光性材料および光合成微生物、即ち、代謝プロセスにおいて光エネルギーを使用する微生物を含む、生体触媒に関する。好ましくは、微生物は、藻類、最も好ましくは、微細藻類、またはシアノバクテリアである。 光合成微生物の生物活性は、日光などの広範囲にわたる光供給源を使用して、発現された生体生成物を生成するために増強され得る。本発明によれば、光合成微生物は、UV光から、約400nmから800nmの間、好ましくは約450nmから650nmの間の波長を有する光までシフトすることが可能であり、少なくとも約5秒間にわたって持続する場合が多い光の発光で持続性を示すことが可能なリン光性材料を生体触媒の内部が含む生体触媒中に、不可逆的に保持される。リン光性材料は、励起された状態へと電磁放射線によって励起される能力を有する材料であるが、貯蔵されたエネルギーは、段階的に放出される。リン光性材料からの発光は、持続性を有する、即ち、かかる材料からの発光は、励起供給源が取り除かれた後、数秒間、数分間またはさらには数時間にわたって持続し得る。ルミネセンス材料は、励起状態へと励起された後に、電磁放射線を発することが可能な材料である。持続性は、照射を中断した後の、光ルミネセンス物体から発散される光ルミネセンス発光が閾値検出可能性まで減少するのにかかる時間である。 照射の持続性は、光供給源に曝露されたがなおも生成性である培養物液体の領域においておよびかかる領域の外側で、微生物が循環されるのを可能にする。より長い持続性の持続時間では、光合成微生物は、光強度の非存在下または光強度における低減下で、光生物変換を継続し得る。延長された時間期間、しばしば少なくとも約30日間、ある場合には少なくとも1年間にわたって生体触媒が光合成活性を維持する能力、リン光性材料の費用は、増加した生成、バイオリアクタの低減された設置面積、および促進された生体生成物回収によってかなり相殺される。 高度に水和している生体触媒は、生体触媒の内部に保持された光合成微生物に対する光照射の顕著な分配器であり、光呼吸から微生物を保護するようにも機能する。培養液体(代謝プロセスのための栄養素を含む水性溶液)中の固体残骸は、本質的には排除されないとしても、生体触媒中に不可逆的に保持されている微生物に起因して、かなり低減され得る。したがって、濁度は低減され、したがって、所与の光強度が、培養液体中のより深い深度において見出すことができる。本発明の生体触媒によって提供されるこれらの利点は、リン光性材料が使用されるかされないかに関わらず、任意の光合成プロセスで実現され得る。 リン光性材料の例としては、米国特許第3,595,804号に記載されるような、ZnCdS:Cu:Al、ZnCdS:Ag:Al、ZnS:Ag:Al、ZnS:Cu:Alなどの金属硫化物蛍光体、ならびに米国特許第3,957,678号に記載されるような、希土類元素で共活性化される金属硫化物であるリン光性材料が含まれるがこれらに限定されない。金属硫化物色素よりも発光強度が高くかつ発光持続性が長い蛍光体には、一般にアルカリ土類アルミネートまたはアルカリ土類シリケートである母材を含む組成物が含まれる。母材は一般に、活性化剤としてユーロピウムを含み、1種または複数の共活性化剤、例えば、ランタニド系列の元素(例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウム)、スズ、マンガン、イットリウムまたはビスマスを含む場合が多い。かかる蛍光体の例は、米国特許第5,424,006号に記載されている。 高い発光強度および持続性のリン光性材料は、式MOmAl2O3:Eu2+,R3+を有するアルカリ土類アルミネートオキシドであり得、式中、mは、1.6〜約2.2までの範囲の数であり、Mは、アルカリ土類金属(ストロンチウム、カルシウムまたはバリウム)であり、Eu2+は活性化剤であり、Rは、ランタニド系列の三価希土類材料(例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)、イットリウムまたはビスマスのうち1つまたは複数の共活性化剤である。かかる蛍光体の例は、米国特許第6,117,362号に記載されている。リン光性材料には、式MkAl2O4:2xEu2+,2yR3+を有するアルカリ土類アルミネートオキシドも含まれ、式中、k=1−2x−2yであり、xは、約0.0001〜約0.05までの範囲の数であり、yは、約x〜3xまでの範囲の数であり、Mは、アルカリ土類金属(ストロンチウム、カルシウムまたはバリウム)であり、Eu2+は活性化剤であり、Rは、三価希土類材料(例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)、イットリウムまたはビスマスのうち1つまたは複数の共活性化剤である。米国特許第6,267,911号を参照のこと。 リン光性材料には、米国特許第6,117,362号および米国特許第6,267,911号に記載されるような、ホストマトリクス中のAl3+の一部分がMg2+またはZn2+などの二価イオンで置き換えられたもの、およびアルカリ土類金属イオン(M2+)がLi+、Na+、K+、Cs+またはRb+などの一価アルカリ金属イオンで置き換えられたものも含まれる。 高い強度および高い持続性のシリケートは、米国特許第5,839,718号に開示されており、例えば、Sr.BaO.Mg.MO.SiGe:Eu:Lnであるが、式中、Mは、ベリリウム、亜鉛またはカドミウムであり、Lnは、希土類材料、3A族元素、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、インジウム、タリウム、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、スズおよび鉛からなる群より選択される。特に有用なものは、ジスプロシウム、ネオジム、ツリウム、スズ、インジウムおよびビスマスである。これらの化合物中のXは、少なくとも1つのハロゲン化原子である。 他のリン光性材料には、式MO.Al2O3.B2O3:Rのアルカリ土類アルミネートが含まれ、式中、Mは、1つより多いアルカリ土類金属(ストロンチウム、カルシウムもしくはバリウムまたはそれらの組み合わせ)の組み合わせであり、Rは、Eu2+活性化剤、および少なくとも1つの三価希土類材料共活性化剤、(例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)、ビスマスまたはマンガンの組み合わせである。かかる蛍光体の例は、米国特許第5,885,483号中に見出すことができる。米国特許第5,424,006号に記載されるMAl2O4型のアルカリ土類アルミネートは、米国特許第6,953,536号に記載されるような供与系および受容系を含むリン光性材料と同様、適用を見出し得る。 理解され得るように、多くの他の蛍光体が適用を見出し得る。例えば、YenおよびWeber、Inorganic Phosphors:Compositions,Preparation and Optical Properties、CRC Press、2004を参照のこと。 このリン光性材料は、別個の粒子であり得るか、またはマトリクスを形成するポリマー中での取り込みおよび保持を促進するためのコーティングを有する粒子であり得る。粒子は、任意の適切な形状のものであり得る。一般に、粒子の最大寸法は、約1ミリメートル未満、好ましくは約0.1ミリメートル未満である。粒子はナノ粒子であり得る。 リン光性材料によって示される持続性の時間は、短い持続時間、例えば、約5〜10秒間から、10または20時間もしくはそれ以上の長い時間までの範囲であり得、使用されるリン光性材料に依存する。好ましいリン光性材料は、少なくとも約1分間の持続性を示す。マトリクスのポリマーから発光された照射の強度は、一部、ポリマー中のリン光性材料の濃度およびリン光性材料の性質に依存する。典型的には、リン光性材料は、生体触媒中に、少なくとも約0.1質量パーセント、例えば、0.2質量パーセントから5または10質量パーセントの間のポリマー(水和していない)の量で提供される。1種または複数のリン光性材料が、生体触媒において使用され得る。複数のリン光性材料が使用される場合、組み合わせは、照射供給源のバンド幅中に含まれる異なる光波長からの波シフトおよび異なる持続性時間の提供のうち1つまたは複数を提供するように選択され得る。好ましい実施形態では、リン光性材料は、例えば、約10nmから10μmの間の主要寸法を有するナノ粒子の形態である。ある場合には、ポリマー内のリン光性材料の取り込みを促進するために相溶化剤でリン光性材料を被覆することが望まれ得る。相溶化剤には、ヒドロキシル、チオール、シリル、カルボキシルまたはホスホリル基のうち1種または複数を有する分子が含まれるがこれらに限定されない。 C.生体触媒を作製するための方法 生体触媒を作製するために使用される生物活性材料を含む成分および生体触媒の調製のために使用されるプロセス条件は、本発明の広い態様にとって重要ではなく、上記の原理が一旦理解されれば、当該分野で十分理解されるように広く変動し得る。任意の事象において、不可逆的に代謝的に保持される微生物を有する生体触媒を作製するための成分およびプロセス条件は、微生物に有害な影響を与えるべきではない。 生体触媒は、生物活性材料と、重合可能なもしくは固化可能な成分またはマトリクスを形成するように、可溶性もしくは結合性の固体のうち1つまたは複数であり得る親水性ポリマーのための、可溶化された前駆体とを含む液体媒体から調製され得る。水性媒体は、ほとんどの微生物および酵素と水との適合性に起因して、最もしばしば使用される。しかし、他の液体に耐性のある生物活性材料を用いれば、そのような液体は、液体媒体の全てまたは一部分を調製するために使用され得る。かかる他の液体の例には、液体炭化水素、過酸化された液体、液体カルボキシ含有化合物などが含まれるがこれらに限定されない。混合液体媒体もまた、生体触媒を調製するために使用され得る。混合媒体は、混和性または非混和性の液相を含み得る。例えば、生物活性材料は、分散された水性相中に懸濁され得、重合可能なまたは固化可能な成分は、連続的溶媒相中に含まれ得る。 生体触媒を調製するために使用される液体媒体は、特に、微生物が同じ基質について顕著に競合しない場合、1つより多い種類の微生物を含み得、1つまたは複数の単離された酵素または機能的添加剤、例えば、ポリサッカライド、固体収着剤およびリン光性材料などを含み得る。好ましくは、生体触媒は、単一の種類の微生物を含む。生体触媒を作製するために使用される液体媒体中の微生物の濃度は、少なくとも約60グラム/リットルでなければならない。上で議論したように、微生物の濃度は、好ましくは、生体触媒中の微生物の求められる濃度を近似すべきである。生体触媒を形成する際の微生物およびポリマー性材料の相対量は、広く変動し得る。生体触媒の形成後の微生物の集団の増殖が企図され、生体触媒形成プロセスの間の微生物の集団のいくらかに対して損傷を与える可能性がある。それにもかかわらず、より高い微生物濃度が一般に好ましく、例えば、生体触媒を作製するために使用される液体媒体1リットル当たり、少なくとも約100グラム、好ましくは少なくとも約200グラム、しばしば約250グラムから750グラムの間である。 任意の適切なプロセスは、ポリマー性材料を固化もしくは重合させるために、または、その中に生物活性材料が不可逆的に保持された開放型の多孔性ポリマー性マトリクスを形成するための粒子を付着もしくは融合させるために使用され得る。適切なプロセスの条件は、生物活性材料に過度に有害な影響を与えるべきではない。生物活性材料が、温度、圧力および他の化学物質の存在に対する耐性において異なる場合、いくつかのマトリクス形成プロセスが、別の種類の生物活性材料にとってよりも、1つの種類の生物活性材料にとって有利であり得る。 好ましくは、ポリマー性マトリクスは、生体触媒が形成される際に生体触媒の内部に微生物の集団が提供されるように、高分子量材料の固化から、プレポリマーの重合または架橋によって、形成される。例示的なプロセスには、溶液重合、スラリー重合(2つ以上の開始相を有することを特徴とする)、および溶媒の冷却または除去による固化が含まれる。 生体触媒は、固体構造を形成するために、固化条件(例えば、冷却または蒸発)に媒体を供することまたは触媒、架橋剤もしくは凝固剤などの成分を添加することによって、固体の重合または架橋または凝集を生じさせることによって、液体媒体中でインサイチューに形成され得る。あるいは、液体媒体は、触媒、架橋剤もしくは凝固剤などの固化剤を含む溶液中に押し出され得、または基質上に被覆され得、次いで複合が、固体生体触媒を形成するための条件に供され得る。 生体触媒を作製するために使用されるポリマー性材料は、有機または無機の骨格を有し得るが、マトリクス中に取り込まれた際に生体触媒の求められる水和膨張容量を提供するのに十分な水収着特性を示す親水性のポリマーを提供するのに十分な親水性部分を有する。ポリマー性材料は、それらが、その使用のために意図される生物変換プロセスの条件下で固体のままである生体触媒を形成し、水和膨張容量が達成できるような十分な親水性特性を有する限り、高分子量物質、例えば、ワックス(重合プロセスによって調製されるかどうかによらない)、オリゴマーなどを含むこともまた意図される。上述のように、ポリマー性材料が、ポリマー性マトリクスを形成する際に、架橋されまたはさらに重合されることは本質的ではない。 ポリマー性材料の例には、架橋されていてもされていなくてもよいホモポリマーおよびコポリマーが含まれ、高い親水性を提供し、水和膨張容量が得られるのを可能にする縮合ポリマーおよび付加的なポリマーが含まれる。ポリマーは、例えば親水性部分およびより疎水性の部分の、ホモポリマーまたはコポリマーであり得る。分子量および分子量分布は、好ましくは、当該分野で公知のように、親水性および強度の組み合わせを提供するために選択される。ポリマーは、親水性を増強するために親水性部分により官能化され得る。親水性部分の例には、ヒドロキシル、アルコキシル、アシル、カルボキシル、アミド、および、チタン、モリブデン、リン、硫黄および窒素の1つまたは複数のオキシアニオン、例えば、ホスフェート、ホスホネート、硫酸塩、スルホネートおよび硝酸塩が含まれるがこれらに限定されず、親水性部分は、例えば、ヒドロキシアルコキシド、アセチルアセトネートなどの親水性部分でさらに置換され得る。典型的には、ポリマーは、特に、グリコール部分などのいくつかの隣接する親水性部分において、カルボニル基およびヒドロキシル基を含む。ある場合には、ポリマーの骨格は、親水性を増強するためにエーテル酸素を含む。ある場合には、ポリマー中の酸素対炭素の原子比は、約0.3:1〜5:1の間である。 マトリクスを形成する際に使用を見出し得るポリマーには、官能化されたまたは官能化されていないポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスルフィド、ポリシリコーン、オレフィン性ポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ゴムおよびポリスチレン、ナイロン、ポリチルオキサジオリン(polythyloxazyoline)、ポリエチレングリコール、ポリサッカライド、例えば、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、寒天、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン、デキストラン硫酸、ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、キトサン、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、水溶性セルロース誘導体およびカラギーナン、ならびにタンパク質、例えば、ゼラチン、コラーゲンおよびアルブミンが含まれ、これらは、ポリマー、プレポリマーまたはオリゴマー、ならびに以下のモノマー、オリゴマーおよびプレポリマーからのポリマーおよびコポリマーであり得る:モノメタクリレート、例えば、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フタル酸水素メタクリロイルオキシエチル、コハク酸水素メタクリロイルオキシエチル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシメタクリレートおよびエチルメタクリレート;モノアクリレート、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、シリコン変性アクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、コハク酸水素アクリロイルオキシエチルおよびラウリルアクリレート;ジメタクリレート、例えば、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリルオキシプロパン、2,2−bis−4−メタクリルオキシエトキシフェニルプロパン、3,2−bis−4−メタクリルオキシジエトキシフェニルプロパンおよび2,2−bis−4−メタクリルオキシポリエトキシフェニルプロパン;ジアクリレート、例えば、エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2−bis−4−アクリルオキシエトキシフェニルプロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリルオキシ−3−メタクリルオキシプロパン;トリメタクリレート、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート;トリアクリレート、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリアクリレート、グリセロールPO付加トリアクリレートおよびエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート;テトラアクリレート、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートおよびジトリメチロールプロパンテトラアクリレート;ウレタンアクリレート、例えば、ウレタンアクリレート、ウレタンジメチルアクリレートおよびウレタントリメチルアクリレート;アミノ含有部分、例えば、2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、モノメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、p−アミノスチレン、o−アミノスチレン、2−アミノ−4−ビニルトルエン、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ピペリジノエチルエチルアクリレート、ピペリジノエチルメタクリレート、モルホリノエチルアクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、2−エチル−5−ビニルピリジン、ジメチルアミノプロピルエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルエチルメタクリレート、2−ビニルピロリドン、3−ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルスルフィド、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、2−ピロリジノエチルアクリレート、2−ピロリジノエチルメタクリレート、ならびに他のモノマー、例えば、アクリルアミド、アクリル酸およびジメチルアクリルアミドが含まれる。 上で列挙したポリマーの全てが、それ自体で有用ではないだろうが、官能化されることが必要とされ得るか、または高度に親水性のポリマーとのコポリマーを形成するために使用され得る。 トリエタノールアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジベンジルアミノ、N−ベンジルエタノールアミン、N−イソプロピルベンジルアミノ、テトラメチルエチレンジアミン、過硫酸カリウム、テトラメチルエチレンジアミン、リジン、オルニチン、ヒスチジン、アルギニン、N−ビニルピロリジノン、2−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾール、9−ビニルカルバゾン(carbazone)、アクリル酸および2−アリル−2−メチル−1,3−シクロペンタンジオンなどの、架橋剤、促進剤、重合触媒および他の重合添加剤が使用され得る。ポリビニルアルコールポリマーおよびコポリマーについては、ホウ酸およびリン酸が、ポリマー性マトリクスの調製において使用され得る。上述のように、架橋剤の量は、マトリクスが高い親水性および高い水和膨張容量を有する能力を保持することを確実にすることに限定される必要があり得る。上に示される物理的特性を有する多孔性マトリクスを作製するためのポリマーおよび架橋剤および他の添加剤の選択は、水溶性かつ高度に親水性のポリマーの合成の分野における当業者の技術範囲内である。 生体触媒は、構造的完全性を増強するために、または、成分を誘引もしくは隔離したり栄養素を提供するなど、微生物に有益な活性を提供するために役立ち得る他の添加剤の存在下で形成され得る。添加剤は、例えば、ブロス中で浮くまたは沈む傾向があるのではなく、水性媒体中に懸濁されるのに適した密度を提供するためにも使用され得る。典型的な添加剤には、デンプン、グリコーゲン、セルロース、リグニン、キチン、コラーゲン、ケラチン、粘土、アルミナ、アルミノシリケート、シリカ、リン酸アルミニウム、珪藻土、炭素、ポリマー、ポリサッカライドなどが含まれるがこれらに限定されない。これらの添加剤は、ポリマー性マトリクスが形成される場合には固体の形態であり得、その場合、主要寸法が約0.01〜100ミクロンの範囲である場合が多い。 望まれる場合、生体触媒が微生物を含む場合には、当該分野で公知のように、微生物はストレスに供され得る。ストレスは、飢餓、化学的条件もしくは物理的条件のうち1つまたは複数であり得る。化学的ストレスには、毒素、抗微生物剤、および阻害濃度の化合物が含まれる。物理的ストレスには、光強度、UV光、温度、機械的撹拌、圧力または圧縮、および乾燥または浸透圧が含まれる。ストレスは、微生物をショックから保護する調節された生物学的反応を生じ得、ストレスは、より弱い細胞が死につつも、より頑健な微生物が生存するのを可能にし得る。<生物活性材料> 生物活性材料は、単離された酵素および微生物の1つまたは複数である。本発明のプロセスでは、少なくとも1種の生体触媒が微生物を含み、好ましくは、少なくとも2種の生体触媒が微生物を含む。別の態様では、生体触媒は、微生物に加えて、基質もしくは他の栄養素、または微生物の生体生成物もしくは副生成物もしくは共生成物であり得るか、あるいは毒素、ファージなどであり得る成分に対する触媒的変化を引き起こすために、生体触媒の内部に1種または複数の細胞外酵素を含み得る。 酵素の例には、オキシドレダクターゼ(oxidorectase)、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼおよびリガーゼの1種または複数が含まれるがこれらに限定されない。酵素は、1つまたは複数の代謝的変換を引き起こし得る。例えば、酵素は、生体触媒中の微生物によって、供給中の成分が生物変換され得るまたはより容易に生物変換され得るように、供給中の成分を代謝し得る。酵素は、求められる生体生成物を提供するために、微生物の代謝物を代謝するためにも使用され得る。酵素は、微生物にとって有害であり得る供給中の成分または微生物由来の共代謝物を、微生物に対してあまり有害でない代謝物へと代謝するために使用され得る。望まれる場合、2つ以上の異なる酵素が、供給中の成分または微生物由来の代謝物に対して一連の代謝的変換をもたらすために使用され得る。 代表的な酵素には、限定ではなく以下が含まれる:セルラーゼ、セロビオヒドロラーゼ(例えば、CBHI、CBHII)、アルコールデヒドロゲナーゼ(A、BおよびC)、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ、アミラーゼ、アルファアミラーゼ、グルコアミラーゼ、ベータグルカナーゼ、ベータグルコシダーゼ、インベルターゼ、エンドグルカナーゼ(例えば、EGI、EGII、EGIII)、ラクターゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、ヒドロゲナーゼ、プルラナーゼ、フィターゼ、ヒドロラーゼ、リパーゼ、ポリサッカラーゼ(polysaccharase)、リグニナーゼ、Accellerase(登録商標)1000、Accellerase(登録商標)1500、Accellerase(登録商標)DUET、Accellerase(登録商標)TRIOまたはCellic CTec2酵素、ホスホグルコースイソメラーゼ、イノシトール−1−リン酸シンターゼ、イノシトールモノホスファターゼ、ミオ−イノシトールデヒドロゲナーゼ、ミオ−イノソース−2−デヒドラターゼ、イノシトール 2−デヒドロゲナーゼ、デオキシ−D−グルコン酸イソメラーゼ、キナーゼ、5−デヒドロ−2−デオキシグルコノキナーゼ、デオキシホスホグルコン酸アルドラーゼ、3−ヒドロキシ酸デヒドロゲナーゼ、イソメラーゼ、トポイソメラーゼ、デヒドラターゼ、モノサッカライドデヒドロゲナーゼ、アルドラーゼ、ホスファターゼ、プロテアーゼ、DNase、アルギン酸リアーゼ、ラミナリナーゼ(laminarinase)、エンドグルカナーゼ、L−ブタンジオールデヒドロゲナーゼ、アセトインレダクターゼ、3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ、またはcis−アコニット酸デカルボキシラーゼ(cis−aconitate decarboxylase)。酵素には、その全体が参照により本明細書に組み込まれるHeinzelmanら(2009)PNAS 106:5610〜5615に記載されるものが含まれる。 酵素は、生体触媒の形成の前に生体触媒の親水性ポリマーのための前駆体に結合され得るか、または例えば、生体触媒を形成するための液体媒体への添加によって、生体触媒の調製の間に導入され得る。酵素もしくはその断片、または核酸を固体支持体上に提供するための、当業者に公知の多数の方法が存在する。かかる方法のいくつかの例には、例えば、静電気的液滴生成、電気化学的手段、吸着を介した方法、共有結合を介した方法、架橋を介した方法、化学反応もしくはプロセスを介した方法が含まれる。種々の方法は、Methods in Enzymology、Immobilized Enzymes and Cells、C部.1987.Academic Press.S.P.ColowickおよびN.O.Kaplan編.第136巻;Immobilization of Enzymes and Cells.1997.Humana Press.G.F.Bickerstaff編.Series:Methods in Biotechnology、J.M.Walker編;DiCosimo,R.、McAuliffe,J.、Poulose,A.J.Bohlmann,G.2012.Industrial use of immobilized enzymes.Chem.Soc.Rev.;およびImmobilized Enzymes:Methods and Applications.Wilhelm Tischer and Frank Wedekind、Topics in Current Chemistry、第200巻.95〜126頁に記載されている。 典型的には、細胞外酵素は、固体表面、例えば、親水性ポリマー、固体添加剤、細胞壁および細胞外ポリマー性物質などに、結合または付着する。したがって、酵素は、生体触媒の内部に実質的に不可逆的に保持され得る。本発明の生体触媒の構造に起因して、微生物および酵素は、ごく接近していてもよく、したがって、有効な協同的生物変換が得られ得る。酵素と生体触媒の内部表面との会合は、典型的に、温度、pH、または酵素の熱安定性もしくは操作安定性に関する他の因子における変化に起因する変性に対する、酵素(単数または複数)の抵抗性を増加させる。また、生体触媒中に保持されることによって、バイオリアクタ中の酵素の使用は促進され、望ましくない後反応が軽減され得る。 生物活性材料が微生物を含む場合、微生物は、単細胞であり得るか、または線維状増殖微生物および出芽増殖微生物などの単一細胞微生物として挙動する多細胞であり得る。しばしば、多細胞微生物の細胞は、単独で存在する能力を有する。微生物は、好気性菌、嫌気性菌、通性嫌気性菌、従属栄養生物、独立栄養生物、光独立栄養生物、光従属栄養生物、化学独立栄養生物および/または化学従属栄養生物である微生物が含まれるがこれらに限定されない、任意の種類のものであり得る。細胞を含む細胞活性は、増殖好気性、微好気性または嫌気性であり得る。細胞は、誘導(lag)(または伝導(conduction))、対数、移行(transition)、定常、死滅、休眠中、栄養成長、胞子形成などを含む、増殖の任意の期にあり得る。1種または複数の微生物は、好冷菌(−10℃〜25℃において最適の増殖)、中温菌(20〜50℃において最適の増殖)、好熱菌(45℃〜80℃において最適の増殖)または超好熱菌(80℃〜100℃において最適の増殖)である。1種または複数の微生物は、グラム陰性細菌またはグラム陽性細菌であり得る。細菌は、球菌(球形)、桿菌(桿状)またはらせん菌(らせん形;例えば、ビブリオまたはコンマ細菌)であり得る。微生物は、表現型的および遺伝子型的に多様であり得る。 微生物は、野生型(天然に存在する)微生物または組換え(遺伝子操作された微生物が含まれるがこれらに限定されない)微生物であり得る。組換え微生物は、1つまたは複数の異種核酸配列(例えば、遺伝子)を含み得る。1つまたは複数の遺伝子は、例えば相同組換えによって、本明細書に記載される方法、組成物またはキットにおいて使用される微生物中に導入され得る。1つまたは複数の遺伝子は、例えばベクターを用いて、微生物中に導入され得る。1つまたは複数の微生物は、1つまたは複数のベクターを含み得る。ベクターは、自律的に複製するベクター、即ち、その複製が染色体複製から独立している染色体外実体として存在するベクター、例えば、線状もしくは閉鎖環状プラスミド、染色体外エレメント、ミニ染色体または人工染色体であり得る。ベクターは、自己複製のための手段を含み得る。ベクターは、宿主細胞中に導入されると、宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得、それが組み込まれた1つまたは複数の染色体と一緒に複製し得る。かかるベクターは、宿主染色体の特定の望ましい部位中への組換えを可能にし得る特異的配列を含み得る。ベクター系は、単一のベクターもしくはプラスミド、宿主細胞のゲノム中に導入される総DNAを一緒になって含む2つ以上のベクターもしくはプラスミド、またはトランスポゾンを含み得る。ベクターの選択は、典型的には、そのベクターが導入される宿主細胞とベクターとの適合性に依存する。ベクターは、コードされたポリペプチドのうち1つもしくは複数とインフレームで融合され得るかまたは別々に発現され得る、緑色蛍光タンパク質(GFP)などのレポーター遺伝子を含み得る。ベクターは、適切な形質転換体の選択のために使用され得る抗生物質抵抗性遺伝子などの選択マーカーもまた含み得る。生物を遺伝子操作する手段は、例えば、Current Protocols in Molecular Biology、最終更新日2011年7月25日、Wiley、Print ISSN:1934〜3639に記載されている。いくつかの実施形態では、副生成物形成に関与する1つまたは複数の遺伝子が、微生物において欠失されている。いくつかの実施形態では、副生成物形成に関与する1つまたは複数の遺伝子は、欠失されていない。微生物中に導入される核酸は、微生物にコドン最適化され得る。遺伝子は、得られる遺伝子産物(例えば、酵素)の活性を増加させるために、改変(例えば、変異)され得る。野生型または遺伝子改変された微生物における求められる特性は、しばしば、環境中での頑強性または生物活性などの増強された特性を示す微生物などの株改善を得るための数世代の選択的収集を含む、天然の改変プロセスまたは自己操作型プロセスを介して増強され得る。例えば、Ben−Jacobら、Self−engineering capabilities of bacteria、J.R.Soc.Interface 2006、3、doi:10.1098/rsif.2005.0089、2006年2月22日を参照のこと。 生体触媒において使用される選択された微生物は、求められる活性に対して標的化され得る。したがって、生体触媒は、実質的に純粋な株型の微生物を含む場合が多く、標的化に起因して、高い生物活性の達成を可能にし、生体触媒中の微生物の安定な集団を提供する。 本発明の生体触媒を作製するための代表的微生物には、米国特許出願公開第2011/0072714号、特に第0122段落;米国特許出願公開第2010/0279354号、特に第0083段落から第0089段落;米国特許出願公開第2011/0185017号、特に第0046段落;米国特許出願公開第2009/0155873号;特に第0093段落;および米国特許出願公開第20060063217号、特に第0030段落および第0031段落に示される微生物、ならびに付属書Aに示される微生物が含まれるがこれらに限定されない。 光合成微生物には、光照射によって活性化される生体触媒活性を有する、細菌、藻類およびカビが含まれる。高級な酸化された有機化合物生成のための光合成微生物の例には、藻類、例えば、Bacillariophyceae株、Chlorophyceae、Cyanophyceae、Xanthophyceaei、Chrysophyceae、Chlorella(例えば、Chlorella protothecoides)、Crypthecodinium、Schizocytrium、Nannochloropsis、Ulkenia、Dunaliella、Cyclotella、Navicula、Nitzschia、Cyclotella、PhaeodactylumおよびThaustochytrids;酵母、例えば、Rhodotorula、SaccharomycesおよびApiotrichum株;ならびに真菌種、例えば、Mortierella株が含まれるがこれらに限定されない。遺伝学的に増強された光独立栄養性のシアノバクテリア、藻類および他の光独立栄養性生物は、エタノール、ブタノール、ペンタノールおよび他の高級アルコールならびに他のバイオ燃料へと直接的に、微生物の内側の炭水化物を生物変換するように適合されている。例えば、ピルビン酸デカルボキシラーゼ(pdc)およびアルコールデヒドロゲナーゼ(adh)酵素をコードするDNA断片を含む構築物を有する遺伝子改変されたシアノバクテリアは、米国特許第6,699,696号に記載されている。シアノバクテリアは、代謝および増殖のために光、無機元素、水および炭素供給源、一般に二酸化炭素を使用する光合成細菌である。遺伝子操作されたシアノバクテリアを使用したエタノールの生成は、PCT公開特許出願WO2007/084477号にも記載されている。<プロセス配置> 本発明の生物変換プロセスおよび装置は、少なくとも2種の生体触媒を使用し、そのうち少なくとも1種は、多孔性マトリクス中に不可逆的に保持された微生物を有する。生体触媒に加えて微生物の自由懸濁物が使用される場合、他の微生物を含む生体触媒は、自由懸濁した微生物に対して実質的に非透過性である外部表面を有するべきである。好ましくは、少なくとも1つの型の微生物が水性媒体中に自由に懸濁される場合、プロセス条件は、生体触媒の表面の過度の汚染が生じないような条件である。 生体触媒の配置またはモードは、以下に記載されるような1つまたは複数の結果を提供するために選択され得る 複数基質消費モード:複数基質消費モードでは、少なくとも2種の基質が水性媒体に供給され、そのうち少なくとも1種は、少なくとも1種の生体触媒によって実質的に変換されないが、別の生体触媒によって生物変換される。生体触媒による生物変換の化学的生成物は、同じでも異なってもよい。一態様では、生体触媒は、基質を同じ化学的生成物に変換する。複数基質消費モードの一例は、C5糖およびC6糖が水性媒体に供給され、1種の生体触媒がC5糖をエタノールおよび副生成物に変換し、別の生体触媒がC6糖をエタノールおよび副生成物に変換する場合である。複数基質消費モードの別の例は、供給が複数の夾雑物を含む水性流であり、異なる生体触媒が異なる夾雑物を分解する場合である。 順次的消費モード:順次的消費モードでは、水性媒体に供給される少なくとも1種の基質が、少なくとも1種の生体触媒によって中間体化学物質生成物に生物変換され、少なくとも1種の他の生体触媒が、中間体化学物質生成物を化学的生成物に変換する。順次的消費モードの一例は、糖が水性媒体に供給され、1種の生体触媒が、糖をエタノールおよびアセテート、中間体化学物質生成物に変換し、別の生体触媒が、アセテートをエタノールに変換する場合である。 複数消費モードと順次的消費モードとの組み合わせ:複数モードと順次的モードとの組み合わせは、少なくとも2種の基質が水性媒体に提供され、少なくとも1種の生体触媒が、基質のうち1種を第1の中間体化学物質生成物に変換し、少なくとも1種の他の生体触媒が、基質のうち別のものを第2の中間体化学物質生成物に変換し、次いで、第3の生体触媒が、少なくとも1種の化学的生成物のために第1の中間体化学物質生成物および第2の中間体化学物質生成物を少なくとも必要とする、複数モードと順次的モードとの組み合わせである。このモードでは、第3の生体触媒による生物変換は、化学的生成物を生成するために第1の中間体化学物質および第2の中間体化学物質の両方を必要とし得るか、または第1の中間体化学物質および第2の中間体化学物質の各々を、異なるもしくは同じ化学的生成物に変換し得る。 誘導モード:このモードでは、1種の生体触媒が、基質を生物変換するために水性媒体中の別の生体触媒によって使用される誘導剤、促進剤または共代謝物である化学的生成物を生成する。 副生成物排除モード:副生成物消費モードでは、第1の生体触媒が、化学的生成物および中間体化学物質を生成し、少なくとも1種の他の生体触媒が、中間体化学物質を、化学的生成物を作製するためには使用されない別の中間体化学物質に生物変換する。このモードでは、第1の生体触媒を使用して生成される中間体化学物質は、第1の生体触媒にとって有害であり得るか、または環境的考慮事項もしくはさらなるプロセシング考慮事項に起因して、他の理由で水性媒体中で望まれない可能性がある。 本発明のプロセスは、本明細書で「層状」生体触媒と呼ばれる、異なる微生物を有する領域を含む単一の生体触媒構造の使用もまた含む。「層状」とは、少なくとも1つの領域中の微生物の基質が、生成され、または別の領域を通過することを意味する。異なる領域中の微生物は、上記モードのいずれかで動作し得る。しかし、微生物は領域中に代謝的に保持されているので、競合は制限され得、微生物の各々の安定な集団が維持され得る。層状生体触媒は、任意の適切なプロセスによって作製され得る。例えば、生体触媒が調製され得、次いで、包含している生体触媒を作製するために、生体触媒が溶液に添加され得る。あるいは、好気性である微生物および嫌気性である微生物が使用される場合、生体触媒は、微生物の混合物を用いて作製され得、最終的に各々の種が生体触媒の領域中で支配的になり、受容可能な環境を提供する。 生体触媒の選択は、典型的に、求められる生体触媒配置モード、基質および求められる化学的生成物に基づく。さらに、選択された生体触媒は、温度および栄養素、ならびに基質を提供する原料中の夾雑物に対する耐性ならびに共通の水性媒体中に存在し得る基質、化学的生成物および中間体化学物質の濃度に対する耐性を有するなどの、共通の生物変換条件下で動作することが可能であるべきである。さらに、類似の好気性条件または嫌気性条件を好む生体触媒と共に使用される好気性条件、嫌気性条件または無酸素性条件を好む生体触媒を有することが典型的には望まれるが、生体触媒は、望ましい酸素濃度を提供する微小環境を提供する場合が多い。したがって、好気性生体触媒は時折、共通の水性媒体中で嫌気性生体触媒と共に使用されることができる。 本発明の好ましい態様は、生体触媒の各々の相対的量が所望の範囲に維持されるのを可能にする。この能力は、基質または中間体化学物質のうち1種または複数のビルドアップを回避するために、連続的生物変換プロセスにおいて特に有益である。<一般的プロセス> 本発明の装置は、少なくとも1種の基質の、少なくとも1種の化学的生成物への生物変換のためのバイオリアクタに広く関し、このバイオリアクタは、内部容量を規定する容器;容器の内部容量の少なくとも一部分中に含まれる水性媒体;および水性媒体内に分配された少なくとも2種の生体触媒を含む。この装置およびプロセスは、連続的、半連続的またはバッチ生物変換のために適合され得る。この容器は、密封容器であり得るか、または池もしくは開放タンクなどの開放容器であり得る。容器の材料は、水性媒体に対して実質的に不浸透性である任意の適切な材料であり得、金属、セラミック、ポリマー性、粘土などであり得る。容器は、バッグまたはポリマー性フィルムとして、剛性または可撓性であり得る。 バイオリアクタは、任意の適切な設計のものであり得る。例示的な設計には、気泡塔リアクタ、撹拌リアクタ、充填層リアクタ、トリクルベッドリアクタ、流動床リアクタ、栓流(管型)リアクタおよびメンブレン(バイオフィルム)リアクタが含まれるがこれらに限定されない。光合成生物変換を実施する場合、リアクタは、光エネルギーの移行を可能にするように設計され得る。 2種以上の生体触媒が使用される場合、両方の全ての生体触媒が自由に移動可能であり得、少なくとも1種の生体触媒が移動可能であり少なくとも1種の他の生体触媒が固定され得、または全てが固定され得る。1種より多い生体触媒が固定される場合、これは、少なくとも1種の他の固定された生体触媒を伴って散在され得るまたは少なくとも1種の他の固定された生体触媒とは別であり得る。少なくとも2種の生体触媒が自由に移動可能である場合、生体触媒は、水性媒体中に散在され得るまたは流体透過性障壁によって分離され得る。流体透過性障壁は、例えば、共通の水性媒体が生体触媒と接触させられる場合、スクリーン、ドラフトチューブおよびループ型リアクタであり得る。1つより多いリアクタ容器が使用され得る。例えば、リアクタ容器は、並行したまたは順次的なフローシリーズであり得る。 バイオリアクタ中の水性媒体は、バッチリアクタ中などのように、任意の外側の混合力に供されない可能性がある。あるいは、水性媒体は、水性媒体のポンピングされた再循環によって、または機械的撹拌によって、リアクタへの供給のフローによって撹拌され得る。光活性化生体触媒プロセスについて、生体触媒を含む水性媒体が、光への曝露を増強し撹拌を提供するために噴霧され得るか、または生体触媒が、生体触媒上を流れる水性媒体と共に、光供給源への高い表面積曝露を形成し得る、もしくは形成するために支持され得る。好ましくは、撹拌は、生体触媒にとって過度に有害ではない。 バイオリアクタは、水性媒体および生体触媒にエネルギーが供給されるのを可能にするように設計され得る。エネルギーは、熱、電気および照射のうち1種または複数であり得る。光活性化生体触媒プロセスについて、照射は、天然または人工であり得る。 生体触媒を使用する代謝プロセスは、生体触媒が基質を求められる生体生成物へと変換するのに十分な代謝条件を使用することによって、任意の適切な様式で実施され得る。代謝条件には、温度、圧力、酸化、pHならびに生体触媒中の微生物に必要とされるまたは望ましい栄養素(微量栄養素が含まれる)および添加剤の条件が含まれる。本発明の生体触媒に関連する微小環境および表現型変更に起因して、プランクトン微生物に適したものよりも広い範囲の代謝条件が、効率的に使用され得る場合が多い。 本発明の生体触媒を使用する代謝プロセスは、水和した生体触媒を維持するのに十分な水を、生体触媒に提供する。生物変換プロセスは、基質含有ガスとの直接的接触、またはしばしば水性媒体である液体媒体との接触を含み得る。この水性媒体のための水は、水道水、脱塩水、蒸留水、およびプロセス流または廃水流が含まれるがこれらに限定されない、任意の適切な供給源から提供され得る。この水性媒体は、当該分野で公知のように、栄養素および添加剤、例えば、共代謝物、強化剤、増強剤、誘導剤増殖促進剤、緩衝液、抗生物質、ビタミン、ミネラル、窒素供給源および硫黄供給源を含み得る。望まれる場合、消泡剤が、水性媒体において使用され得る。添加剤が代謝プロセスに望ましいまたは必要とされるいくつかの場合には、本発明の生体触媒は、他の点が全て実質的に同じ、プランクトン自由懸濁システムと比較して、より低い濃度のかかる添加剤で、少なくとも等価な生物変換活性を示す。 プロセスは、水性媒体中に提供される全ての炭素要求または炭素供給源欠乏ベースで実施され得る。炭素供給源欠乏において操作する場合、水性媒体は、炭素栄養素の炭素に基づき、少なくとも約50質量パーセント、頻繁には少なくとも約75質量パーセント、例えば、80質量パーセント〜100質量パーセント未満を提供する場合が多い。ある場合には、ポリサッカライドが、炭素供給源欠乏操作が関与する場合、生体触媒中に含まれる。炭素供給源欠乏は、代謝プロセスの間に間欠的にまたは連続的に生じ得る。 生物変換プロセスは、1つまたは複数の目的を達成するために最適化され得る。例えば、プロセスは、生体生成物への基質の高い変換を提供するように設計され得るか、または生体生成物への変換に対する資本およびエネルギー費用のバランスを取るように設計され得る。生体触媒は高度に水和しているので、一般にその密度は、水の密度と近い。したがって、水性供給流を使用した流動床リアクタ設計を用いると、エネルギー消費は、より高密度の支持体が使用される場合よりも低い。例えば、アルカノールへの糖の変換または窒素ガスへの硝酸塩アニオンの生物変換において、代謝プロセスがガスを生成するいくつかの場合には、ガスは生体触媒中に蓄積して、浮揚性を増加させ得る。この蓄積されたガスは、流動床操作のためのエネルギー消費を低減させ得、ジェットループバイオリアクタなどの他のバイオリアクタ設計の使用を促進し得る。 生体生成物は、典型的な分離技術を含む任意の適切な様式で水性媒体から回収され得る。 本発明のプロセスによって実行するのに適した同化プロセスまたは異化プロセスの例には、以下が含まれるがこれらに限定されない。・合成ガス、即ち、酸化された有機生成物および炭化水素への変換のための、一酸化炭素および任意選択で水素を含むガス。酸化された有機生成物への合成ガスの変換のための典型的な先行技術のプロセスでは、生成力に対する限定要因は、気相から水性媒体の液相への一酸化炭素および水素の質量移動である。合成ガスの生物変換のために本発明の生体触媒を使用することによって、質量移動は増強され得る。・酸化された有機生成物および炭化水素への変換のための二酸化炭素含有ガス。同化性変換は、例えば、アルコール、バイオディーゼルなどを生成するために、藻類、シアノバクテリアまたは他の光活性化微生物によってもたらされ得る。生体生成物を生成するために二酸化炭素を使用する他の生物変換プロセスには、有機酸およびエステルならびに二酸およびジエステル、例えば、コハク酸および乳酸を作製するためのプロセスが含まれる。・例えば、固体廃棄物の処分またはエネルギーの生成からの燃焼ガスであって、基質は、ガスから除去されることが求められる夾雑物、例えば酸化されたハロゲン化物、スルホキシ部分、酸化窒素、重金属化合物などを含む。・例えば、揮発性有機化合物;溶媒、例えば、塩素含有溶媒、ケトン、アルデヒド、過酸化物など;アンモニアまたは揮発性アミン;メルカプタンおよび他の硫黄含有化合物;酸化窒素;などを含む、産業プロセス廃ガス。産業プロセス廃ガスは、塗装作業からの排気など、空気ベースであり得、または、パージまたは廃ガスなど、空気を欠いていてもよい。熱酸化ユニットについて温度を維持するために天然ガスまたは他の燃料がしばしば必要とされるので、これらの基質を異化性分解に供する能力は、しばしば熱酸化ユニット操作の必要性を排除し得、資源節約およびエネルギー節約の両方を生じることができる。・天然ガス(地下破砕(underground fracturing)プロセスによって回収されるガス、即ち、破砕ガス(frac gas)が含まれるがこれに限定されない)であって、異化処理のための基質は、酸化物、例えば、酸化窒素、酸化硫黄;過塩素酸塩;硫化物、アンモニア;メルカプタン;などのうち1つまたは複数であり得る。・水から除去可能な、硝酸塩、過塩素酸塩、味覚および臭気化合物、有機物、塩素付加炭化水素など。水の供給源は、水処理施設、地表供給源、表面供給源、都市廃棄物処理および産業廃水由来であり得る。水流は、トウモロコシエタノールプロセスなどの、基質が完全には消費されない他の生物変換プロセスから誘導され得る。・酸化された有機生成物および炭化水素への変換のための、セルロース、ヘミセルロース、デンプンおよび糖が含まれるがこれらに限定されない炭水化物。・生物変換および隔離による水からの除去のための、硫黄、リン、セレン、タングステン、モリブデン、ビスマス、ストロンチウム、カドミウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、亜鉛、銅、ヒ素、バナジウム、ウラン、ラジウム、マンガン、ゲルマニウム、インジウム、アンチモン 水銀および希土類金属のオキシアニオン、ヒドロキシルまたは可溶性塩。 しばしば、生体触媒中に保持される微生物は、毒素および抗微生物剤に対する耐性を示す。この増強された耐性は、水性媒体への抗微生物剤の連続的または間欠的な添加によって、水性媒体中の競合的微生物の集団を制御または排除するために、特に魅力的であり得る。好ましくは、抗微生物剤は無菌化剤であり、最も好ましくは酸化剤である。これらの好ましい無菌化剤は、比較的安価であり、これには、過酸化水素、過酢酸、アルデヒド(特に、グルタルアルデヒドおよびo−フタルアルデヒド)、オゾンおよびヒポクロリットが含まれる。静菌剤の例には、ニトロイミダゾール、ニトロフラン、リファンピン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、アミノグリコシド、マクロライドおよびリンコサミドが含まれる。静菌剤は、夾雑している微生物の集団の増殖の阻害がプロセスの望ましい操作を維持するのに十分である場合に、好まれ得る。<バイオ燃料および生体生成物の実施形態および配置> 本発明のプロセスは、基質からバイオ燃料および生体生成物を生成するために使用され得る。 基質は、生物(植物もしくは動物)中の天然もしくは生体異物物質であり得、または他の供給源から取得され得る。したがって、基質には、植物、動物もしくは化石燃料供給源であり得るもの、または植物、動物もしくは化石燃料供給源から誘導され得るもの、あるいは化学的プロセスもしくは産業的プロセスによって生成され得るものが含まれるが、これらに限定されない。生体触媒は、同化活性または異化活性の結果として代謝物を生成し、代謝物は、一次代謝物または二次代謝物であり得る。本発明のプロセスは、任意の型の同化代謝物を生成するために使用され得る。 生体生成物は、最大44または50炭素の炭化水素、ならびにヒドロキシル、アシル、カルボキシル、アミン、アミド、ハロ、ニトロ、スルホニルおよびホスフィノ部分のうち1つまたは複数で置換された炭化水素、ならびに窒素、硫黄、酸素およびリン原子が含まれるがこれらに限定されない1つまたは複数のヘテロ原子を含む炭化水素が含まれるがこれらに限定されない、脂肪族化合物および芳香族化合物の1つまたは複数であり得る。代謝プロセスからの最終生成物としての有機生成物の例は、特に第0129段落から第0149段落までに示されるような、米国特許出願公開第2010/0279354号に列挙されたものである。米国特許出願公開第2011/0165639号もまた参照のこと。他の生体生成物には、p−トルエート(toluate)、テレフタレート、テレフタル酸、アニリン、プトレシン、シクロヘキサノン、アジペート、ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、6−アミノカプロン酸、マレート、アクリレート、アジピン酸、メタクリル酸、3−ヒドロキシプロピオン酸(3HP)、サクシネート、ブタジエン、プロピレン、カプロラクタム、脂肪アルコール、脂肪酸、グリセレート、アクリル酸、アクリレートエステル、メタクリル酸、メタクリル酸、フコイダン、ムコネート(muconate)、ヨウ素、クロロフィル、カロテノイド、カルシウム、マグネシウム、鉄、ナトリウム、カリウムおよびホスフェートが含まれる。生体生成物は、植物または動物またはヒトに関して生物学的活性を提供する化学物質であり得る。生物学的活性は、抗ウイルス剤、抗生物質、抑制剤、刺激剤、増殖促進剤、ホルモン、インスリン、繁殖剤、誘引剤、忌避剤、殺生物剤などのいくつかの異なる活性のうち1つまたは複数であり得る。抗生物質の例には、アミノグリコシド(例えば、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン);アンサマイシン(例えば、ゲルダナマイシン、ハービマイシン);カルバセフェム(ロラカルベフ);カルバペネム(例えば、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム/シラスタチン、メロペネム);セファロスポリン(第1世代、例えば、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチン、セファレキシン);セファロスポリン(第2世代、例えば、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム);セファロスポリン(第3世代、例えば、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン);セファロスポリン(第4世代、例えば、セフェピム);セファロスポリン(第5世代、例えば、セフトビプロール);グリコペプチド(例えば、テイコプラニン、バンコマイシン、テラバンシン);リンコサミド(例えば、クリンダマイシン、リンコマイシン);マクロライド(例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン スペクチノマイシン);モノバクタム(例えば、アズトレオナム);ニトロフラン(例えば、フラゾリドン、ニトロフラントイン);ペニシリン(例えば、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、テモシリン、チカルシリン);ペニシリン合剤(例えば、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、チカルシリン/クラブラネート);ポリペプチド(例えば、バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB);キノロン(例えば、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン);スルホンアミド(例えば、マフェニド;スルホンアミドクリソイジン(sulfonamidochrysoidine)、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニリミド(sulfanilimide)、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム、トリメトプリム・スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(TMP−SMX);テトラサイクリン(例えば、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン);マイコバクテリアに対する薬物(例えば、クロファジミン、ダプソン、カプレオマイシン、サイクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、ピラジナミド、リファンピン、リファブチン、リファペンチン、ストレプトマイシン)およびその他(例えば、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、フシジン酸、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、プラテンシマイシン、キヌプリスチン(1uinupristin)/ダルホプリスチン、リファキシミン、チアンフェニコール、チニダゾール)が含まれるがこれらに限定されない。<水処理の実施形態および配置> 水処理は、夾雑物を分解または他の方法で除去するために、本発明のプロセスの複数基質消費モードであり得る。本発明のプロセスを使用して処理され得る水中の夾雑物の例には、代謝的に還元または酸化することが可能な有機および無機の化合物が含まれる。夾雑物の性質は、処理される水が異種の夾雑物を含む場合以外、本発明にとって広く重要なわけではない。したがって、本発明のプロセスは、地表水、表面水、都市廃水および産業水の流れなどの広範な種々の供給源からの、広範な種々の水組成物を処理するように適合され得る。本発明のプロセスは、しばしば、処理されることが求められていない夾雑物、例えば、塩および天然に存在する微生物を水が含み得る場合、例えば、地表水供給源または表面水供給源から水が誘導される場合に、有利に使用され得る。本発明のプロセスによって実現され得るさらなる利点は、生体触媒中に実質的に不可逆的に保持された微生物を維持することによる利点であり、これらの微生物による処理された水の微生物夾雑は、実質的に回避され得る。 水中の夾雑物の例には、炭化水素、例えば、アルカン、アルケンおよびアルキン、ならびに芳香族、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンを含む、1〜50個またはそれ以上の炭素の脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素;1〜50個またはそれ以上の炭素の、エーテル、ケトン、アルデヒド、アルコール、カルボン酸およびエステル;ハロゲン化炭化水素、例えば、パークロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化ビニル、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびポリ塩素付加ビフェニル(PCB)を含む、臭素付加炭化水素および塩素付加炭化水素、ならびに硝酸塩、ニトライト、硫酸塩、サルファイト、ホスフェート、ホスファイトおよび他のメタレートを含む、可溶性金属および半金属化合物が含まれるがこれらに限定されない。これらのプロセスは、非常に低い濃度で水中に存在し得る夾雑物を実質的に低減するためにも使用され得る。これらの夾雑物には、アオコの生成物、例えば、メチルイソボレアール(methylisoboreal)(MIB)およびゲオスミン、1,4−ジオキサンならびにN−ニトロソジメチルアミン(NDMA)が含まれる。そのうち多くが上記されている夾雑物の分解に有用な微生物を同定することは、当業者の技術範囲内である。 生体生成物は、特に夾雑物が水から除去される場合、分解生成物であり得る。かかる分解生体生成物には、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、硫化カルボニル、硫化水素、水、ならびに塩、例えば、アンモニウム、または1属〜16属(IUPAC)の金属、例えば、ナトリウム、カリウム、マンガン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、鉄、銅、コバルト、スズ、セレン、ラジウム、ウラン、ビスマス、カドミウム、水銀、モリブデンおよびタングステンの炭酸塩、炭酸水素塩、硫化物塩、亜硫酸塩、硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩およびホウ酸塩が含まれるがこれらに限定されない。<図面> 図面は、本発明の広い態様の理解を促進するために提供され、本発明の限定ではない。図1は、水性媒体中に自由に分散された第1の生体触媒102および第2の生体触媒104のビーズをその中に有する水性媒体を含む容器100を有するバイオリアクタの模式図である。基質および栄養素は、ライン106を介して提供され、フローが、水性媒体の撹拌およびその中の生体触媒の分散を促進する。ライン108は、化学的生成物回収のために水性媒体を取り出すように機能する。撹拌器110は、水性媒体を混合し、生体触媒を分散したまま維持することを促進するように機能する。代替的に、生体触媒102および生体触媒104は、例えばスクリーンを用いて、固定床中に散在および維持され得、基質および栄養素は、ライン108を介して供給され、水性媒体は、床を通じて下方に流れ、ライン106を介して引き出される。 図2は、水性媒体を含む容器200を有するバイオリアクタの模式図である。容器200は、3種の生体触媒を含んでいる。この例示の目的のために、生体触媒202のビーズは、3次元メッシュ支持体204上の第3の生体触媒の固定構造によって、生体触媒206のビーズから分離される。複合生体触媒およびメッシュ支持体204は、水性媒体に対して透過性であるが、生体触媒202および206に対しては透過性でない。基質および栄養素は、ライン208を介してバイオリアクタに提供され、水性媒体は、生成物回収のためにライン210を介して引き出される。 付属書A 代表的な微生物には、限定なしに以下が含まれる:Acetobacter種、Acetobacter aceti、Achromobacter、Acidiphilium、Acidovorax delafieldi P4−1、Acinetobacter種(A.calcoaceticus)、Actinomadura、Actinoplanes、Actinomycetes、Aeropyrum pernix、Agrobacterium種、Alcaligenes種(A.dentrificans)、Alloiococcus otitis、Ancylobacter aquaticus、Ananas comosus(M)、Arthrobacter種、Arthrobacter sulfurous、Arthrobacter種(A.protophormiae)、Aspergillus種、Aspergillus niger、Aspergillus oryze、Aspergillus melleus、Aspergillus pulverulentus、Aspergillus saitoi、Aspergillus sojea、Aspergillus usamii、Bacillus alcalophilus、Bacillus amyloliquefaciens、Bacillus brevis、Bacillus circulans、Bacillus clausii、Bacillus cereus、Bacillus lentus、Bacillus licheniformis、Bacillus macerans、Bacillus stearothermophilus、Bacillus subtilis、Beijerinckia種、Bifidobacterium、Brevibacterium種HL4、Brettanomyces種、Brevibacillus brevis、Burkholderia cepacia、Campylobacter jejuni、Candida種、Candida cylindracea、Candida rugosa、Carboxydothermus(Carboxydothermus hydrogenoformans)、Carica papaya(L)、Cellulosimicrobium、Cephalosporium、Chaetomium erraticum、Chaetomium gracile、Chlorella種、Citrobacter、Clostridium種、Clostridium butyricum、Clostridium acetobutylicum、Clostridium kluyveri、Clostridium carboxidivorans、Clostridium thermocellum、Cornynebacterium種 株m15、Corynebacterium(glutamicum)、Corynebacterium efflciens、Deinococcus radiophilus、Dekkera、Dekkera bruxellensis、Escherichia coli、Enterobacter種、Enterococcus、Enterococcus faecium、Enterococcus gallinarium、Enterococcus faecalis、Erwinia種、Erwinia chrysanthemi、Gliconobacter、Gluconacetobacter種、Hansenula種、Haloarcula、Humicola insolens、Humicola nsolens、Kitasatospora setae、Klebsiella種、Klebsiella oxytoca、Klebsiella pneumonia、Kluyveromyces種、Kluyveromyces fragilis、Kluyveromyces lactis、Kocuria、Lactlactis、Lactobacillus種、Lactobacillus fermentum、Lactobacillus sake、Lactococcus、Lactococcus lactis、Leuconostoc、Methylosinus trichosporum OB3b、Methylosporovibrio methanica 812、Methanothrix種 Methanosarcina種、Methanomonas種、Methylocystis、Methanospirilium、Methanolobus siciliae、Methanogenium organophilum、Methanobacerium種、Methanobacterium bryantii、Methanococcus種、Methanomicrobium種、Methanoplanus種、Methanosphaera種、Methanolobus種、Methanoculleus種、Methanosaeta種、Methanopyrus種、Methanocorpusculum種、Methanosarcina、Methylococcus種、Methylomonas種、Methylosinus種、Microbacterium imperiale、Micrococcus種、Micrococcus lysodeikticus、Microlunatus、Moorella(例えば、Moorella(Clostridium)thermoacetica)、Moraxella種(株B)、Morganella、Mucor javanicus、Mycobacterium種 株GP1、Myrothecium、Neptunomonas naphthovorans、Nitrobacter、Nitrosomonas(Nitrosomonas europea)、Nitzchia種、Nocardia種、Pachysolen種、Pantoea、Papaya carica、Pediococcus種、Pediococcus halophilus、Penicillium、Penicillium camemberti、Penicillium citrinum、Penicillium emersonii、Penicillium roqueforti、Penicillum lilactinum、Penicillum multicolor、Phanerochaete chrysoporium、Pichia種、Pichia stipitis、Paracoccus pantotrophus、Pleurotus ostreatus、Propionibacterium種、Proteus、Pseudomonas(P.pavonaceae、Pseudomonas ADP、P.stutzeri、P.putida、Pseudomonas 株PS1、P.cepacia G4、P.medocina KR、P.picketti PK01、P.vesicularis、P.paucimobilis、Pseudomonas.種DLC−P11、P.mendocina、P.chichhori、株IST 103)、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas denitrificans、Pyrococcus、Pyrococcus furiosus、Pyrococcus horikoshii、Ralstonia種、Rhizobium、Rhizomucor miehei、Rhizomucor pusillus Lindt、Rhizopus、Rhizopus delemar、Rhizopus japonicus、Rhizopus niveus、Rhizopus oryzae、Rhizopus oligosporus、Rhodococcus、(R.erythropolis、R.rhodochrous NCIMB 13064)、Salmonella、Saccharomyces種、Saccharomyces cerevisiae、Schizochytriu種、Sclerotina libertina、Serratia種、Shigella、Sphingobacterium multivorum、Sphingobium(Sphingbium chlorophenolicum)、Sphingomonas(S.yanoikuyae、S.種RW1)、Streptococcus、Streptococcus thermophilus Y−I、Streptomyces、Streptomyces griseus、Streptomyces lividans、Streptomyces murinus、Streptomyces rubiginosus、Streptomyces violaceoruber、Streptoverticillium mobaraense、Synechococcus種、Synechocystis種、Tetragenococcus、Thermus、Thiosphaera pantotropha、Trametes、Trametes versicolor、Trichoderma、Trichoderma longibrachiatum、Trichoderma reesei、Trichoderma viride、Trichosporon種、Trichosporon penicillatum、Vibrio alginolyticus、Xanthomonas、Xanthobacter種(X.autotrophicus GJ10、X.flavus)、酵母、Yarrow lipolytica、Zygosaccharomyces rouxii、Zymomonas種、Zymomonus mobilis、Geobacter sulfurreducens、Geobacter lovleyi、Geobacter metallireducens、Bacteroides succinogens、Butyrivibrio fibrisolvens、Clostridium cellobioparum、Ruminococcus albus、Ruminococcus flavefaciens、Eubacterium cellulosolvens、Clostridium cellulosolvens、Clostridium cellulovorans、Clostridium thermocellum、Bacteroides cellulosolvensおよびAcetivibrio cellulolyticus Gliricidia種、Albizia種、またはParthenium種 Cupriavidus basilensis、Cupriavidus campinensis、Cupriavidus gilardi、Cupriavidus laharsis、Cupriavidus metallidurans、Cupriavidus oxalaticus、Cupriavidus pauculus、Cupriavidus pinatubonensis、Cupriavidus respiraculi、Cupriavidus taiwanensis、Oligotropha carboxidovorans、Thiobacillus種、Thiobacillus denitrificans、Thiobacillus thioxidans、Thiobacillus ferrooxidans、Thiobacillus concretivorus、Acidithiobacillus albertensis、Acidithiobacillus caldus、Acidithiobacillus cuprithermicus、Rhodopseudomonas、Rhodopseudomonas palustris、Rhodobacter sphaeroides、Rhodopseudomonas capsulate、Rhodopseudomonas acidophila、Rhodopseudomonas viridis、Desulfotomaculum、Desulfotomaculum acetoxidans、Desulfotomaculum kuznetsovii、Desulfotomaculum nigrificans、Desulfotomaculum reducens、Desulfotomaculum carboxydivorans、Methanosarcina barkeri、Methanosarcina acetivorans、Moorella thermoacetica、Carboxydothermus hydrogenoformans、Rhodospirillum rubrum、Acetobacterium woodii、Butyribacterium methylotrophicum、Clostridium autoethanogenum、Clostridium ljungdahlii、Eubacterium limosum、Oxobacter pfennigii、Peptostreptococcus productus、Rhodopseudomonas palustris P4、Rubrivivax gelatinosus、Citrobacter種Y19、Methanosarcina acetivorans C2A、Methanosarcina barkeri、Desulfosporosinus orientis、Desulfovibrio desulfuricans、Desulfovibrio vulgaris、Moorella thermoautotrophica、Carboxydibrachium pacificus、Carboxydocella thermoautotrophica、Thermincola carboxydiphila、Thermolithobacter carboxydivorans、Thermosinus carboxydivorans、Methanothermobacter thermoautotrophicus、Desulfotomaculum carboxydivorans、Desulfotomaculum kuznetsovii、Desulfotomaculum nigrificans、Desulfotomaculum thermobenzoicum亜種thermosyntrophicum、Syntrophobacter fumaroxidans、Clostridium acidurici、Desulfovibrio ajricanus、C.pasteurianum、C.pasteurianum DSM 525、Paenibacillus polymyxa、Acanthoceras、Acanthococcus、Acaryochloris、Achnanthes、Achnanthidium、Actinastrum、Actinochloris、Actinocyclus、Actinotaenium、Amphichrysis、Amphidinium、Amphikrikos、Amphipleura、Amphiprora、Amphithrix、Amphora、Anabaena、Anabaenopsis、Aneumastus、Ankistrodesmus、Ankyra、Anomoeoneis、Apatococcus、Aphanizomenon、Aphanocapsa、Aphanochaete、Aphanothece、Apiocystis、Apistonema、Arthrodesmus、Artherospira、Ascochloris、Asterionella、Asterococcus、Audouinella、Aulacoseira、Bacillaria、Balbiania、Bambusina、Bangia、Basichlamys、Batrachospermum、Binuclearia、Bitrichia、Blidingia、Botrdiopsis、Botrydium、Botryococcus、Botryosphaerella、Brachiomonas、Brachysira、Brachytrichia、Brebissonia、Bulbochaete、Bumilleria、Bumilleriopsis、Caloneis、Calothrix、Campylodiscus、Capsosiphon、Carteria、Catena、Cavinula、Centritractus、Centronella、Ceratium、Chaetoceros、Chaetochloris、Chaetomorpha、Chaetonella、Chaetonema、Chaetopeltis、Chaetophora、Chaetosphaeridium、Chamaesiphon、Chara、Characiochloris、Characiopsis、Characium、Charales、Chilomonas、Chlainomonas、Chlamydoblepharis、Chlamydocapsa、Chlamydomonas、Chlamydomonopsis、Chlamydomyxa、Chlamydonephris、Chlorangiella、Chlorangiopsis、Chlorella、Chlorobotrys、Chlorobrachis、Chlorochytrium、Chlorococcum、Chlorogloea、Chlorogloeopsis、Chlorogonium、Chlorolobion、Chloromonas、Chlorophysema、Chlorophyta、Chlorosaccus、Chlorosarcina、Choricystis、Chromophyton、Chromulina、Chroococcidiopsis、Chroococcus、Chroodactylon、Chroomonas、Chroothece、Chrysamoeba、Chrysapsis、Chrysidiastrum、Chrysocapsa、Chrysocapsella、Chrysochaete、Chrysochromulina、Chrysococcus、Chrysocrinus、Chrysolepidomonas、Chrysolykos、Chrysonebula、Chrysophyta、Chrysopyxis、Chrysosaccus、Chrysophaerella、Chrysostephanosphaera、Clodophora、Clastidium、Closteriopsis、Closterium、Coccomyxa、Cocconeis、Coelastrella、Coelastrum、Coelosphaerium、Coenochloris、Coenococcus、Coenocystis、Colacium、Coleochaete、Collodictyon、Compsogonopsis、Compsopogon、Conjugatophyta、Conochaete、Coronastrum、Cosmarium、Cosmioneis、Cosmocladium、Crateriportula、Craticula、Crinalium、Crucigenia、Crucigeniella、Cryptoaulax、Cryptomonas、Cryptophyta、Ctenophora、Cyanodictyon、Cyanonephron、Cyanophora、Cyanophyta、Cyanothece、Cyanothomonas、Cyclonexis、Cyclostephanos、Cyclotella、Cylindrocapsa、Cylindrocystis、Cylindrospermum、Cylindrotheca、Cymatopleura、Cymbella、Cymbellonitzschia、Cystodinium Dactylococcopsis、Debarya、Denticula、Dermatochrysis、Dermocarpa、Dermocarpella、Desmatractum、Desmidium、Desmococcus、Desmonema、Desmosiphon、Diacanthos、Diacronema、Diadesmis、Diatoma、Diatomella、Dicellula、Dichothrix、Dichotomococcus、Dicranochaete、Dictyochloris、Dictyococcus、Dictyosphaerium、Didymocystis、Didymogenes、Didymosphenia、Dilabifilum、Dimorphococcus、Dinobryon、Dinococcus、Diplochloris、Diploneis、Diplostauron、Distrionella、Docidium、Draparnaldia、Dunaliella、Dysmorphococcus、Ecballocystis、Elakatothrix、Ellerbeckia、Encyonema、Enteromorpha、Entocladia、Entomoneis、Entophysalis、Epichrysis、Epipyxis、Epithemia、Eremosphaera、Euastropsis、Euastrum、Eucapsis、Eucocconeis、Eudorina、Euglena、Euglenophyta、Eunotia、Eustigmatophyta、Eutreptia、Fallacia、Fischerella、Fragilaria、Fragilariforma、Franceia、Frustulia、Curcilla、Geminella、Genicularia、Glaucocystis、Glaucophyta、Glenodiniopsis、Glenodinium、Gloeocapsa、Gloeochaete、Gloeochrysis、Gloeococcus、Gloeocystis、Gloeodendron、Gloeomonas、Gloeoplax、Gloeothece、Gloeotila、Gloeotrichia、Gloiodictyon、Golenkinia、Golenkiniopsis、Gomontia、Gomphocymbella、Gomphonema、Gomphosphaeria、Gonatozygon、Gongrosia、Gongrosira、Goniochloris、Gonium、Gonyostomum、Granulochloris、Granulocystopsis、Groenbladia、Gymnodinium、Gymnozyga、Gyrosigma、Haematococcus、Hafniomonas、Hallassia、Hammatoidea、Hannaea、Hantzschia、Hapalosiphon、Haplotaenium、Haptophyta、Haslea、Hemidinium、Hemitoma、Heribaudiella、Heteromastix、Heterothrix、Hibberdia、Hildenbrandia、Hillea、Holopedium、Homoeothrix、Hormanthonema、Hormotila、Hyalobrachion、Hyalocardium、Hyalodiscus、Hyalogonium、Hyalotheca、Hydrianum、Hydrococcus、Hydrocoleum、Hydrocoryne、Hydrodictyon、Hydrosera、Hydrurus、Hyella、Hymenomonas、Isthmochloron、Johannesbaptistia、Juranyiella、Karayevia、Kathablepharis、Katodinium、Kephyrion、Keratococcus、Kirchneriella、Klebsormidium、Kolbesia、Koliella、Komarekia、Korshikoviella、Kraskella、Lagerheimia、Lagynion、Lamprothamnium、Lemanea、Lepocinclis、Leptosira、Lobococcus、Lobocystis、Lobomonas、Luticola、Lyngbya、Malleochloris、Mallomonas、Mantoniella、Marssoniella、Martyana、Mastigocoleus、Gastogloia、Melosira、Merismopedia、Mesostigma、Mesotaenium、Micractinium、Micrasterias、Microchaete、Microcoleus、Microcystis、Microglena、Micromonas、Microspora、Microthamnion、Mischococcus、Monochrysis、Monodus、Monomastix、Monoraphidium、Monostroma、Mougeotia、Mougeotiopsis、Myochloris、Myromecia、Myxosarcina、Naegeliella、Nannochloris、Nautococcus、Navicula、Neglectella、Neidium、Nephroclamys、Nephrocytium、Nephrodiella、Nephroselmis、Netrium、Nitella、Nitellopsis、Nitzschia、Nodularia、Nostoc、Ochromonas、Oedogonium、Oligochaetophora、Onychonema、Oocardium、Oocystis、Opephora、Ophiocytium、Orthoseira、Oscillatoria、Oxyneis、Pachycladella、Palmella、Palmodictyon、Pnadorina、Pannus、Paralia、Pascherina、Paulschulzia、Pediastrum、Pedinella、Pedinomonas、Pedinopera、Pelagodictyon、Penium、Peranema、Peridiniopsis、Peridinium、Peronia、Petroneis、Phacotus、Phacus、Phaeaster、Phaeodermatium、Phaeophyta、Phaeosphaera、Phaeothamnion、Phormidium、Phycopeltis、Phyllariochloris、Phyllocardium、Phyllomitas、Pinnularia、Pitophora、Placoneis、Planctonema、Planktosphaeria、Planothidium、Plectonema、Pleodorina、Pleurastrum、Pleurocapsa、Pleurocladia、Pleurodiscus、Pleurosigma、Pleurosira、Pleurotaenium、Pocillomonas、Podohedra、Polyblepharides、Polychaetophora、Polyedriella、Polyedriopsis、Polygoniochloris、Polyepidomonas、Polytaenia、Polytoma、Polytomella、Porphyridium、Posteriochromonas、Prasinochloris、Prasinocladus、Prasinophyta、Prasiola、Prochlorphyta、Prochlorothrix、Protoderma、Protosiphon、Provasoliella、Prymnesium、Psammodictyon、Psammothidium、Pseudanabaena、Pseudenoclonium、Psuedocarteria、Pseudochate、Pseudocharacium、Pseudococcomyxa、Pseudodictyosphaerium、Pseudokephyrion、Pseudoncobyrsa、Pseudoquadrigula、Pseudosphaerocystis、Pseudostaurastrum、Pseudostaurosira、Pseudotetrastrum、Pteromonas、Punctastruata、Pyramichlamys、Pyramimonas、Pyrrophyta、Quadrichloris、Quadricoccus、Quadrigula、Radiococcus、Radiofilum、Raphidiopsis、Raphidocelis、Raphidonema、Raphidophyta、Peimeria、Rhabdoderma、Rhabdomonas、Rhizoclonium、Rhodomonas、Rhodophyta、Rhoicosphenia、Rhopalodia、Rivularia、Rosenvingiella、Rossithidium、Roya、Scenedesmus、Scherffelia、Schizochlamydella、Schizochlamys、Schizomeris、Schizothrix、Schroederia、Scolioneis、Scotiella、Scotiellopsis、Scourfieldia、Scytonema、Selenastrum、Selenochloris、Sellaphora、Semiorbis、Siderocelis、Diderocystopsis、Dimonsenia、Siphononema、Sirocladium、Sirogonium、Skeletonema、Sorastrum、Spermatozopsis、Sphaerellocystis、Sphaerellopsis、Sphaerodinium、Sphaeroplea、Sphaerozosma、Spiniferomonas、Spirogyra、Spirotaenia、Spirulina、Spondylomorum、Spondylosium、Sporotetras、Spumella、Staurastrum、Stauerodesmus、Stauroneis、Staurosira、Staurosirella、Stenopterobia、Stephanocostis、Stephanodiscus、Stephanoporos、Stephanosphaera、Stichococcus、Stichogloea、Stigeoclonium、Stigonema、Stipitococcus、Stokesiella、Strombomonas、Stylochrysalis、Stylodinium、Styloyxis、Stylosphaeridium、Surirella、Sykidion、Symploca、Synechococcus、Synechocystis、Synedra、Synochromonas、Synura、Tabellaria、Tabularia、Teilingia、Temnogametum、Tetmemorus、Tetrachlorella、Tetracyclus、Tetradesmus、Tetraedriella、Tetraedron、Tetraselmis、Tetraspora、Tetrastrum、Thalassiosira、Thamniochaete、Thorakochloris、Thorea、Tolypella、Tolypothrix、Trachelomonas、Trachydiscus、Trebouxia、Trentepholia、Treubaria、Tribonema、Trichodesmium、Trichodiscus、Trochiscia、Tryblionella、Ulothrix、Uroglena、Uronema、Urosolenia、Urospora、Uva、Vacuolaria、Vaucheria、Volvox、Volvulina、Westella、Woloszynskia、Xanthidium、Xanthophyta、Xenococcus、Zygnema、Zygnemopsis、Zygonium、Chloroflexus、Chloronema、Oscillochloris、Heliothrix、Herpetosiphon、Roseiflexus、Thermomicrobium、Chlorobium、Clathrochloris、Prosthecochloris、Allochromatium、Chromatium、Halochromatium、Isochromatium、Marichromatium、Rhodovulum、Thermochromatium、Thiocapsa、Thiorhodococcus、Thiocystis、Phaeospirillum、Rhodobaca、Rhodobacter、Rhodomicrobium、Rhodopila、Rhodopseudomonas、Rhodothalassium、Rhodospirillum、Rodovibrio、Roseospira、Nitrobacteraceae種、Nitrobacter種、Nitrospina種、Nitrococcus種、Nitrospira種、Nitrosomonas種、Nitrosococcus種、Nitrosospira種、Nitrosolobus種、Nitrosovibrio種、Thiovulum種、Thiobacillus種、Thiomicrospira種、Thiosphaera種、Thermothrix種、Hydrogenobacter種、Siderococcus種、Aquaspirillum種 Methanobacterium種、Methanobrevibacter種、Methanothermus種、Methanococcus種、Methanomicrobium種、Methanospirillum種、Methanogenium種、Methanosarcina種、Methanolobus種、Methanothrix種、Methanococcoides種、Methanoplanus種、Thermoproteus種、Pyrodictium種、Sulfolobus種、Acidianus種、Bacillus subtilis、Saccharomyces cerevisiae、Streptomyces種、Ralstonia種、Rhodococcus種、Corynebacteria種、Brevibacteria種、Mycobacteria種、油性酵母、Arabidopsis thaliana、Panicum virgatum、Miscanthus giganteus、Zea mays(植物)、Botryococcus braunii、Chlamydomonas reinhardtiiおよびDunaliela salina(藻類)、Synechococcus種PCC 7002、Synechococcus種PCC 7942、Synechocystis種PCC 6803、Thermosynechococcus elongatus BP−1(シアノバクテリア)、Chlorobium tepidum(緑色硫黄細菌)、Chloroflexus auranticusI、Chromatium tepidumおよびChromatium vinosum(紫色硫黄細菌)、Rhodospirillum rubrum、Rhodobacter capsulatusおよびRhodopseudomonas palusris(紫色非硫黄細菌)。 a.水性媒体を含むバイオリアクタ中に少なくとも1種の基質を導入するステップと、ここで、前記水性媒体は、少なくとも2種の生体触媒を含み、 i.前記生体触媒のうち少なくとも1種は、少なくとも1種の基質を中間体化学物質および求められる化学的生成物のうち少なくとも1種に生物変換することが可能であり、 ii.少なくとも1種の他の生体触媒は、少なくとも1種の基質または中間体化学物質を化学的生成物または中間体化学物質生成物に生物変換することが可能であり、 iii.前記生体触媒のうち少なくとも1種は、 約5から100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 前記内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、前記固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団を有し、 iv.前記生体触媒のうち少なくとも1種は、化学的生成物を提供し、 b.前記少なくとも1種の基質の、少なくとも1種の化学的生成物への生物変換に適した代謝条件下で、前記水性媒体を維持するステップと、 c.前記水性媒体から前記少なくとも1種の化学的生成物を回収するステップとを含む、代謝プロセス。 少なくとも2種の生体触媒が、その中に不可逆的に保持された異なる微生物を含む、請求項1に記載のプロセス。 前記生体触媒の各々が、その中に不可逆的に保持された微生物を含む、請求項2に記載のプロセス。 生体触媒が少なくとも2種の微生物を含む、請求項2に記載のプロセス。 前記生体触媒が層状生体触媒である、請求項4に記載のプロセス。 第1の生体触媒が、少なくとも1種の基質を少なくとも1種の中間体化学物質に生物変換し、少なくとも1種の他の生体触媒が、少なくとも1種の中間体化学物質を少なくとも1種の化学的生成物に生物変換する、請求項1に記載のプロセス。 第1の生体触媒が、少なくとも1種の基質を少なくとも1種の化学的生成物および少なくとも1種の中間体化学物質に生物変換し、少なくとも1種の他の生体触媒が、少なくとも1種の中間体化学物質を、さらなる中間体化学物質または少なくとも1種の化学的生成物に生物変換する、請求項1に記載のプロセス。 前記さらなる中間体化学物質が、前記水性媒体中の別の生体触媒の基質である、請求項7に記載のプロセス。 前記別の生体触媒が前記第1の生体触媒である、請求項8に記載のプロセス。 少なくとも2種の基質が前記水性媒体中に導入され、前記基質のうち少なくとも1種が、前記生体触媒のうち少なくとも1種によって生物変換され、前記基質のうち他の少なくとも1種は、前記少なくとも1種の生体触媒によって実質的に生物変換されないが、少なくとも1種の他の生体触媒によって生物変換される、請求項1に記載のプロセス。 少なくとも1種の基質が、少なくとも1種の生体触媒によって少なくとも1種の中間体化学物質に生物変換され、少なくとも1種の中間体化学物質が、少なくとも1種の他の生体触媒によって化学的生成物に生物変換される、請求項10に記載のプロセス。 前記少なくとも1種の基質および少なくとも1種の他の基質が、同じ化学的生成物に変換される、請求項10に記載のプロセス。 少なくとも1種の基質が、少なくとも1種の生体触媒によって少なくとも1種の中間体化学物質に生物変換され、少なくとも1種の他の基質が、少なくとも1種の他の生体触媒によって少なくとも1種の他の中間体化学物質に生物変換され、前記中間体化学物質および他の中間体化学物質が、少なくとも1種のさらなる生体触媒によって化学的生成物に生物変換される、請求項10に記載のプロセス。 異種の夾雑物を含む水を処理するためのプロセスであって、 (i)前記水を、複数の生体触媒を含む生体反応ゾーン中に連続的に導入するステップと、 (ii)異種の夾雑物の濃度を低減させるのに十分な時間にわたって、前記水を代謝条件下で前記生体触媒と接触させるステップと、 (iii)複数の異種の夾雑物を含む前記生体反応ゾーンから、低減された濃度の異種の夾雑物を有する水を引き出すステップとを含み、前記生体反応ゾーンにおいて、前記生体触媒の一部分が、少なくとも1種の異種の夾雑物を代謝的に分解するように適合された1つの型の微生物をその中に実質的に不可逆的に保持しており、前記生体触媒の少なくとも1つの他の一部分が、少なくとも1種の他の異種の夾雑物を代謝的に分解するように適合された別の型の微生物をその中に実質的に不可逆的に保持しており、前記生体触媒が、 約5から100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 前記内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、前記固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団を含む、プロセス。 前記異種の夾雑物が、還元的代謝的分解に供されるメタレート、硝酸塩および過塩素酸塩の少なくとも1種、ならびに、酸化的代謝的分解に供される炭素数が約1〜6個の炭化水素およびアルカノールの少なくとも1種を含み、他の夾雑物が存在し得る、請求項14に記載のプロセス。 前記処理される水が生成された水である、請求項14に記載のプロセス。 前記処理される水が、化石燃料生成のための地下破砕によって汚染された地表水を含む、請求項14に記載のプロセス。 前記生体反応ゾーンが、移動可能なバイオリアクタである、請求項14に記載のプロセス。 前記生体反応ゾーンが、バイオリアクタの使用地点である、請求項14に記載のプロセス。 少なくとも1種の基質の、少なくとも1種の化学的生成物への生物変換のためのバイオリアクタであって、 a.内部容量を規定する容器と、 b.前記容器の内部容量の少なくとも一部分中に含まれる水性媒体と、 c.前記水性媒体内に分配された少なくとも2種の生体触媒であって、そのうち少なくとも1種が、 約5から100ミクロンの間の最小寸法および少なくとも約1000のHEVを有する複数の相互接続された大空洞を有する内部構造を規定する水和された親水性ポリマーの固体構造、ならびに 前記内部構造中に実質的に不可逆的に保持された微生物の集団であって、前記微生物は、完全に水和された場合、前記固体構造の外部によって規定される容量に基づいて、少なくとも約60グラム/リットルの濃度である、微生物の集団を含む、少なくとも2種の生体触媒とを備える、バイオリアクタ。 開放型、多孔性の高度に親水性のポリマーの内部に実質的に不可逆的に保持された微生物または単離された酵素を含む2種以上の生体触媒が共通の水性媒体中で使用される、生物変換プロセスが開示される。本発明の1つの好ましい態様では、1種の生体触媒が、少なくとも1種の他の生体触媒に対する基質である化学的生成物を生成する。本発明の別の好ましい態様では、供給は、2種以上の基質を含み、1種の生体触媒が少なくとも1種の基質を生物変換し、別の生体触媒が少なくとも1種の他の基質を生物変換する。