タイトル: | 公表特許公報(A)_(20R)−2−メチレン−19−ノル−24−ジフルオロ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の結晶化 |
出願番号: | 2015515008 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | C07C 401/00,A61K 31/593,A61P 3/02 |
フローレス アグニーツカ エイ. ホールデン ヘイゼル エム. ソーデン ジェームズ ビー. デルーカ ヘクター エフ. JP 2015523343 公表特許公報(A) 20150813 2015515008 20130430 (20R)−2−メチレン−19−ノル−24−ジフルオロ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の結晶化 ウイスコンシン アラムニ リサーチ ファンデーション 509087922 清水 初志 100102978 春名 雅夫 100102118 山口 裕孝 100160923 刑部 俊 100119507 井上 隆一 100142929 佐藤 利光 100148699 新見 浩一 100128048 小林 智彦 100129506 大関 雅人 100114340 五十嵐 義弘 100114889 川本 和弥 100121072 フローレス アグニーツカ エイ. ホールデン ヘイゼル エム. ソーデン ジェームズ ビー. デルーカ ヘクター エフ. US 61/652,959 20120530 US 13/828,195 20130314 C07C 401/00 20060101AFI20150717BHJP A61K 31/593 20060101ALN20150717BHJP A61P 3/02 20060101ALN20150717BHJP JPC07C401/00A61K31/593A61P3/02 102 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC US2013038885 20130430 WO2013180880 20131205 29 20150108 4C086 4H006 4C086AA03 4C086DA16 4C086ZC23 4H006AA01 4H006AA02 4H006AB20 4H006AD15 4H006AD17 4H006BB11 4H006BB14 4H006BC51 4H006UA13 4H006UA41 4H006UA42関連出願の相互参照 本出願は、米国特許法§119(e)の下で、2012年5月30日出願の米国仮特許出願第61/652,959に対する恩典を主張する。その内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。連邦により支援された研究または開発に関する言明 この発明は、国立衛生研究所から授与されたDK047814の政府支援によりなされた。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。 本発明の分野は、有機化合物の精製、特に化合物、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(本明細書において「F-24」と呼ぶ)を結晶型で調製することによる、その精製に関する。 有機化合物、特に薬学的使用に指定されたものの精製は、そのような化合物を合成する化学者にとって非常に重要である。化合物の調製は、通常、多くの合成段階を必要とし、したがって、最終生成物には、手順の最後の合成段階に由来する副生成物だけでなく、前の段階で生じた化合物も混入している可能性がある。クロマトグラフィ精製は、非常に効率的であるが比較的時間のかかるプロセスであり、そのような精製でさえ、通常、薬物として使用するのに十分には純粋な化合物を提供しない。 1α-ヒドロキシビタミンD化合物を合成するために用いた方法に応じて、最終生成物は、様々な少量の望ましくない化合物を伴い得る。したがって、例えば、ビタミンDの5,6-トランス幾何異性体の直接C-1ヒドロキシル化、それに続くSeO2/NMO酸化および光化学照射[Andrewsら,J. Org. Chem. 51, 1635 (1986) (非特許文献1);Calverleyら,Tetrahedron 43, 4609 (1987) (非特許文献2);Choudryら,J. Org. Chem. 58, 1496 (1993) (非特許文献3)を参照されたい]が実施される場合、最終の1α-ヒドロキシビタミンD生成物には、1β-ヒドロキシ-ならびに5,6-トランス異性体が混入し得る。前記方法が、プレビタミンD化合物の4-フェニル-1,2,4-トリアゾリン-3,5-ジオン付加物のC-1アリル酸化、それに続く塩基性条件下での修飾付加物の逆環化[Nevinckxら,Tetrahedron 47, 9419 (1991) (非特許文献4);Vanmaeleら,Tetrahedron 41, 141 (1985) (非特許文献5)および40, 1179 (1994) (非特許文献6);Vanmaeleら,Tetrahedron Lett. 23. 995 (1982) (非特許文献7)]からなる場合、所望の1α-ヒドロキシビタミンにはプレビタミン5(10)、6,8-トリエン、および1β-ヒドロキシ異性体が混入し得ることが予想できる。非常に広範囲で多用途の最も有用なC-1ヒドロキシル化法の1つは、Paarenらにより詳しく述べられた実験的に単純な手順である[J. Org. Chem. 45, 3253 (1980) (非特許文献8)およびProc. Natl Acad. Sci U.S.A. 75, 2080 (1978) (非特許文献9)を参照されたい]。この方法は、ビタミンDトシレートにおける緩衝化された加溶媒分解から容易に得られる3,5-シクロビタミンD誘導体の、SeO2/t-BuOOHによるアリル酸化と、それに続く、所望の1α-ヒドロキシ化合物への酸触媒逆環化からなる。この合成経路を考慮すると、最終生成物には、1α-ヒドロキシエピマー、5,6-トランス異性体、およびプレビタミンD形態が混入し得ると考えるのが妥当である。1α-ヒドロキシビタミンD4は、ビタミンD2またはエルゴステロールから合成された1α-ヒドロキシビタミンD化合物に見出される別の望ましくない混入物である。1α-ヒドロキシビタミンD4は、ビタミンD4のC-1酸化の結果として生じ、ビタミンD4は、市販のエルゴステロール材料の混入物に由来している。典型的には、最終生成物は、最大で約1.5重量%までの1α-ヒドロキシビタミンD4を含み得る。したがって、最終生成物中の1α-ヒドロキシビタミンD4を除去するか、またはその量を約0.1〜0.2%未満にまで実質的に低減する精製技術は、非常に望ましいであろう。 ビタミンD共役トリエン系は、熱および光感応性であるだけでなく、酸化もされやすく、非常に高極性の化合物の複雑な混合物を生じる。酸化は、通常、ビタミンD化合物が長期間保存された場合に生じる。ビタミンD化合物の部分的分解を引き起こし得る他の種類のプロセスは、いくつかの水脱離反応からなる。そのような反応の駆動力は、ヒドロキシ基のアリル(1α-)位およびホモアリル(3β-)位である。そのような前述の酸化生成物および脱離生成物の存在は、薄層クロマトグラフィによって容易に検出することができる。 通常、すべての1α-ヒドロキシル化手順は、少なくとも1回のクロマトグラフィ精製を必要とする。しかしながら、クロマトグラフィ精製された1α-ヒドロキシビタミンD化合物は、均質性を示唆する一貫した分光学的データを示すが、経口、非経口、または経皮投与することができる治療薬に対して要求される純度基準を満たしていない。したがって、1α-ヒドロキシル化ビタミンD化合物F-24の好適な精製方法が必要とされていることは、明らかであった。Andrewsら,J. Org. Chem. 51, 1635 (1986)Calverleyら,Tetrahedron 43, 4609 (1987)Choudryら,J. Org. Chem. 58, 1496 (1993)Nevinckxら,Tetrahedron 47, 9419 (1991)Vanmaeleら,Tetrahedron 41, 141 (1985)Vanmaeleら,Tetrahedron 40, 1179 (1994)Vanmaeleら,Tetrahedron Lett. 23. 995 (1982)Paarenら,J. Org. Chem. 45, 3253 (1980)Paarenら,Proc. Natl Acad. Sci U.S.A. 75, 2080 (1978)概要 本明細書には、結晶化によりF-24を精製して、結晶型のF-24を得る方法が開示される。溶媒は、結晶化プロセスにおいて重要な役割を果たし、典型的には、個々の液体物質または別個の液体の好適な混合物である。F-24を結晶化するために、最も適した溶媒および/または溶媒系は、以下の因子: (1)低い毒性; (2)低い沸点; (3)温度に対する、溶解度特性の顕著な依存性(満足な結晶化収率を得るために必須の条件);および (4)比較的低い費用によって特徴付けられる。 興味深いことに、結晶化のために非常に頻繁に用いられるヘキサンは、F-24の結晶化のための単独の溶媒としてはあまり適切ではないことが判明した。しかしながら、2-プロパノールとヘキサンとの混合物は、F-24の結晶化にとって最も有用であることが判明した。特に、約10体積%〜約20体積%の2-プロパノールと約90体積%〜約80体積%のヘキサンとの(好ましくは、15体積%の2-プロパノールと約85体積%のヘキサンとの)混合物が良好に機能することが、明らかとなった。前記2-プロパノール/ヘキサン溶媒混合物は、蒸発または他の周知の方法によって除去することも容易であった。すべての場合において、結晶化プロセスは、容易かつ効率的に生じた。沈澱した結晶は、ろ過または他の手段によって確実に回収するのに十分大きく、よってx線分析に適していた。 したがって、本明細書には、結晶型の、以下の式を有する化合物が開示される:。より具体的には、化合物は結晶型で(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3、または「F-24」と呼ばれる。本明細書において発見され明示される、原子の位置パラメーターによって規定されるF-24の三次元分子構造の例示である。詳細な説明 本明細書では、以下に示す式Iによって特徴付けられる薬理学的に重要な化合物である(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3 (F-24)を結晶型で開示する:。 F-24の精製方法も開示する。精製技術は、F-24を得るために、精製される材料を、2-プロパノールとヘキサンとで構成される混合物を溶媒として使用して溶解させる結晶化手順を用いることによって、結晶型のF-24生成物を得る段階を伴う。好ましくは、前記混合物は、約10体積%〜約20体積%の2-プロパノールと約90体積%〜約80体積%のヘキサンとを、好ましくは、約15体積%の2-プロパノールと約85体積%のヘキサンとを含む。その後、前記溶媒は、減圧を伴うかまたは伴わない蒸発あるいは周知の他の手段によって除去することができ、あるいは得られた結晶を母液からろ過してもよい。前記技術は、その任意の公知の合成から得られた、様々な濃度、マイクログラム量からキログラム量の範囲、のF-24を含有する広範囲の最終生成物を精製するために使用することができる。当業者に周知であるように、用いられる溶媒の量は、精製すべきF-24の量に応じて調節され得る。 以下の実施例は例示であり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。 本発明の結晶化手順の有用性および利点を、以下の具体的実施例に示す。結晶化の後、沈澱した材料を顕微鏡下で観察して、その結晶型を確認した。結晶の収率は比較的高く、得られた結晶は、163〜164℃の比較的シャープな融点を示した(F-24)。 合成F-24生成物の、説明した結晶化プロセスは、有用な精製法であり、合成経路に由来するほとんどの副生成物を除去することができる。そのような不純物は、出発原材料の混入物の結果である。結晶化プロセスは、容易かつ効率的に行われた。沈澱した結晶は、ろ過または他の手段によって確実に回収するのに十分大きく、よってx線分析に適していた。実施例1(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(F-24) 2-プロパノール/ヘキサンからの結晶化。(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(9mg)をヘキサン(4mL)に懸濁させ、次いで2-プロパノールを前記懸濁液に滴加した。前記混合物を水浴において加熱して前記ビタミンを溶解させ、次いで室温で約1時間放置し、最後に冷蔵庫で約48時間保存した。析出した結晶をろ別し、少量の冷(0℃)2-プロパノール/ヘキサン(3:1)混合物で洗浄し、乾燥させて、結晶物質を得た。飽和点を得るために、過剰な2-プロパノールは避けるべきである(すなわち、約1モル以下のみの2-プロパノールしか加えるべきではない)ことに留意されたい。 実験。構造解析のために0.42×0.01×0.01mmの寸法の無色のプリズム形状の結晶を選択した。PROTEUMソフトウェアスイート(Bruker AXS Inc.、マディソン、WI)によって制御されるBruker AXS Platinum 135 CCD検出器を使用して強度データを収集した。x線源は、50kVおよび90mAにおいて作動させた、Montel opticsを備えるx線発生装置Rigaku RU200からのCuKα放射線(1.54178Å)であった。x線データは、SAINTバージョン7.06A(Bruker AXS Inc.)で処理し、SADABSバージョン2005/1(Bruker AXS Inc.)で内部スケーリングした。前記試料をグラスファイバーに取り付け、100Kにおいて回折データを収集した。強度データは、90〜180秒/フレームでそれぞれ1°の一連のφおよびω振動フレームとして測定した。検出器は、1024×1024モードで作動させ、試料から5.0cmの距離に位置決めした。格子パラメータは、2.65<θ<49.14°の範囲における8490個のピークの非線形最小二乗近似により特定した。前記データは、R(int)=0.0920での1310個の独立したデータのセットを形成するように統合した。 単斜晶系の空間群C2は、消滅則および統計的検定によって特定し、続いて精密化によって検証した。構造は、直接法で解析し、F2の完全行列最小二乗法によって精密化した((a)G. M. Sheldrick(1994), SHELXTL Version 5 Reference Manual, Bruker AXS Inc.;(b)International Tables for Crystallography, Vol.C, Kluwer:Boston(1995))。水素原子の位置を異なるピークから特定し、最終的に、理想的な幾何学構造のライディングモデルによって精密化した。非水素原子は、異方性変位パラメータを用いて精密化した。合計290個のパラメータを、1つの束縛および1310個のデータに対して精密化して、w=1/[s2(F2)+(0.1139P)2](式中、P=[Fo2+2Fc2]/3)の重量に対してwR2=0.1867およびS=1.022を得た。最終R(F)は、1310個の観察データに対して0.0669であった。最大シフト/s.u.は、最終精密化サイクルにおいて0.001であり、最終的な差の分布図は、最大および最小がそれぞれ0.256e/Å3および-0.238e/Å3であった。絶対構造は、Flackパラメータの精密化によって特定した(H.D.Flack, Acta Cryst. A, Vol.39,876-881(1983))。 以下の物理データと本明細書において説明し計算した原子位置パラメーター(表1〜8)によって規定されるF-24の三次元構造を、図1に示す。 (表1)F-24の結晶データおよび構造精密化 (表2)F-24の原子座標(Å2×104)および等価等方性置換パラメーター(Å2×103)。U(eq)は、直交したUijテンソルのトレースの1/3として規定される。 (表3)F-24の結合長[Å] (表4)F-24の結合角[°] (表5)F-24の異方性変位パラメーター(Å2×103)。異方性変位因子べき指数は、以下の形態を取る:-2π2[h2a*2U11+...+2hka*b*U12] (表6)F-24の水素座標(Å2×104)および等方性変位パラメーター(Å2×103) (表7)F-24のねじれ角[°] (表8)F-24の構造因子の観測値と計算値参考文献実施例2F-24の合成 基本構造Iを有するF-24の調製は、通常の一般的な方法、すなわち、二環式ウィンダウス-グルンドマン型ケトンIIをアリルホスフィンオキシドIIIと縮合させて、対応する19-ノル-ビタミンD類縁体IVとし、続いて、後者の化合物IVをC-1およびC-3で脱保護して化合物I (F-24)を得ることによって達成することができる。 ホスフィンオキシドIIIにおいて、Y1およびY2は、好ましくは、ヒドロキシ保護基、例えばシリル保護基など、である。t-ブチルジメチルシリル(TMDMS)基は、特に有用なヒドロキシ保護基の一例である。前述のプロセスは、収束的合成概念の適用を意味し、これは多くのビタミンD化合物の調製に対して有効に適用されている(Lythgoeら,J. Chem. Soc. Perkin Trans. I,590(1978);Lythgoe,Chem. Soc. Rev. 9,449(1983);Tohら,J. Org. Chem. 48,1414(1983);Baggioliniら,J. Org. Chem. 51,3098(1986);Sardinaら,J. Org. Chem. 51,1264(1986);J. Org. Chem. 51,1269(1986);DeLucaら,米国特許第5,086,191号;DeLucaら,米国特許第5,536,713号;およびDeLucaら,米国特許第5,843,928号を参照されたく、なお、これらのすべては、完全に本明細書に明記されているかのごとく、参照によりその全体があらゆる目的のために本明細書に組み入れられる)。 ホスフィンオキシドIIIは、多数の19-ノル-ビタミンD化合物を調製するために使用することができる便利な試薬であり、Sicinskiら,J. Med. Chem.,41,4662(1998)、DeLucaら,米国特許第5,843,928号;Perlmanら,Tetrahedron Lett. 32,7663(1991);およびDeLucaら,米国特許第5,086,191号に記載の手順に従って調製し、なお、これらの参考文献は、すべてが本明細書に明記されているかのごとく、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。 化合物Iの合成の全プロセスは、「2-Alkylidene-19-Nor-Vitamin D Compounds」なる標題の米国特第5,843,928号において、より完全に例示および説明されており、なお、前記明細書は、参照により明確に本明細書に組み入れられる。 結晶型の、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3と命名された、以下の式を有する化合物: 。 空間群C2ならびに単位格子寸法a=23.84Å、b=6.27Å、c=20.71Å、α=90°、β=126.52°、およびγ=90°によって定義される分子パッキング配列を有する、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の結晶型。 請求項2において詳述される分子パッキング配列によって定義されるような、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の三次元構造。 (a)ヘキサンを含む溶媒を調製する工程; (b)精製対象の(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を含有する生成物を該ヘキサンに加えて、該ヘキサン中において該生成物の懸濁液を形成する工程; (c)該懸濁液に2-プロパノールを滴加して、該ヘキサンおよび2-プロパノール中において該生成物の混合物を形成する工程; (d)該混合物を加熱して、精製対象の(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を含有する該生成物を該混合物に溶解させる工程; (e)該混合物および溶解した生成物を、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3結晶の析出物を形成するのに十分な時間、周囲温度未満に冷却する工程;ならびに (f)(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3結晶を該溶媒から分離する工程を含む、(20R)-2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の精製方法。 前記混合物および溶解した生成物を、周囲温度未満に冷却する前に、周囲温度まで冷却させるさらなる工程を含む、請求項4記載の方法。 分離する工程が、結晶を得るために混合物および析出物をろ過することを含む、請求項4記載の方法。 工程(b)の生成物として工程(f)から回収した結晶を使用して工程(a)から(f)までを繰り返すことを含むさらなる工程(g)を含む、請求項4記載の方法。 前記混合物が、約15体積%の2-プロパノールおよび約85体積%のヘキサンを含む、請求項4記載の方法。 化合物(20R>2-メチレン-19-ノル-24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を精製して結晶型の前記化合物を得る方法を開示する。前記方法は、典型的には、前記化合物を含有する生成物を、ヘキサンおよび2-プロパノールを含む溶媒に溶解させる工程、結晶の析出物を形成するのに十分な時間、前記溶媒および溶解した前記生成物を周囲温度未満に冷却する工程、および前記結晶を回収する工程を含む。式(I)。