生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_エンテカビルの医薬組成物および製造方法
出願番号:2015514297
年次:2015
IPC分類:A61K 45/00,A61K 31/522,A61P 31/20,A61K 9/16,A61K 31/513,A61K 38/21,A61K 31/662,A61K 31/7072,A61K 31/675,A61K 47/38,A61K 47/02,A61K 47/26,A61K 47/10,A61K 47/36,A61K 47/32,A61K 47/12,A61K 47/14,A61K 9/20,A61K 9/48,A61K 47/48,A61K 47/44,A61P 1/16


特許情報キャッシュ

フィリップ,マシュー タルワール,ナレシュ JP 2015521191 公表特許公報(A) 20150727 2015514297 20130528 エンテカビルの医薬組成物および製造方法 ファーマサイエンス・インコーポレイテッド 511283918 PHARMASCIENCE INC. 高岡 亮一 100114775 小田 直 100121511 高橋 香元 100191086 フィリップ,マシュー タルワール,ナレシュ CA 2,779,052 20120531 A61K 45/00 20060101AFI20150701BHJP A61K 31/522 20060101ALI20150701BHJP A61P 31/20 20060101ALI20150701BHJP A61K 9/16 20060101ALI20150701BHJP A61K 31/513 20060101ALI20150701BHJP A61K 38/21 20060101ALI20150701BHJP A61K 31/662 20060101ALI20150701BHJP A61K 31/7072 20060101ALI20150701BHJP A61K 31/675 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/38 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/02 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/26 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/10 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/36 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/32 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/12 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/14 20060101ALI20150701BHJP A61K 9/20 20060101ALI20150701BHJP A61K 9/48 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/48 20060101ALI20150701BHJP A61K 47/44 20060101ALI20150701BHJP A61P 1/16 20060101ALI20150701BHJP JPA61K45/00A61K31/522A61P31/20A61K9/16A61K31/513A61K37/66 GA61K31/662A61K31/7072A61K31/675A61K47/38A61K47/02A61K47/26A61K47/10A61K47/36A61K47/32A61K47/12A61K47/14A61K9/20A61K9/48A61K47/48A61K47/44A61P1/16 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC CA2013000517 20130528 WO2013177672 20131205 17 20150114 4C076 4C084 4C086 4C076AA31 4C076AA36 4C076AA53 4C076BB01 4C076CC35 4C076CC41 4C076DD25 4C076DD26 4C076DD38 4C076DD41C 4C076DD67 4C076EE16B 4C076EE23 4C076EE30 4C076EE30B 4C076EE31 4C076EE38 4C076EE38B 4C076EE53C 4C076EE59 4C076FF02 4C076FF04 4C076FF06 4C076FF09 4C076GG05 4C076GG12 4C076GG14 4C084AA01 4C084AA02 4C084AA17 4C084BA42 4C084BA44 4C084DA21 4C084MA05 4C084MA35 4C084MA37 4C084MA41 4C084MA52 4C084NA05 4C084NA10 4C084ZA751 4C084ZB331 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC42 4C086CB07 4C086DA34 4C086DA38 4C086EA17 4C086GA05 4C086GA07 4C086GA16 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA41 4C086MA52 4C086NA05 4C086NA10 4C086ZA75 4C086ZB33発明の分野 本発明は、B型肝炎ウイルス感染の処置のための経口医薬組成物に関する。より具体的には本発明は、接着剤不含医薬組成物、接着剤不含でグアニン系抗ウイルス活性医薬成分を含む顆粒を含む医薬組成物、および前記医薬組成物の製造工程を対象とする。発明の背景 エンテカビルは、B型肝炎感染の処置において用いられる経口抗ウイルス薬である。エンテカビルは、B型肝炎ウイルス(HBV)に対して選択的活性を有するグアノシンヌクレオシド類似体であり、ウイルス複製工程における逆転写、DNA複製および転写を阻害する。 エンテカビルは、B型肝炎ウイルスの多重化および新しい肝細胞への感染の予防も援助し、HIV/AIDSに感染した成人における慢性B型肝炎の処置にも適応される。 エンテカビルの化学名は、2−アミノ−1,9−ジヒドロ−9−[(1S,3R,4S)−4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−メチレンシクロペンチル]−6H−プリン−6−オン一水和物である。その分子式は、C12H15N5O3・H2Oであり、分子量295.3に対応する。 エンテカビルは、以下の構造式を有する: エンテカビルは、わずかに水溶性の薬物であり(2.4mg/mL)、水中の飽和溶液のpHは、25±0.5℃で7.9である。これにより、低用量のエンテカビルを含む即時放出性投与剤型を配合させることが非常に困難となる。これは、同じく堅牢な配合剤およびそれを製造する方法の開発を困難にする。 そのような低溶解度は、多くの場合、不十分な溶解挙動をもたらす可能性があり、多くの場合、特に胃腸管の通過時間が限定されれば、低い生物学的利用度を与える可能性がある。 BARACLUDE(登録商標)は、エンテカビルを含有するフィルムコート錠である。World Standard Drug Databaseによれば、BARACLUDE(登録商標)フィルムコート錠の市販の配合剤は、以下のものを含有する:活性医薬成分(API)としてのエンテカビル(0.5mgおよび1mg)および以下の非有効成分:ラクトース一水和物、微結晶セルロース、クロスポビドン、ポビドン、およびステアリン酸マグネシウム。該錠剤コーティングは、二酸化チタン、ヒプロメロース、ポリエチレングリコール400、ポリソルベート80、および赤色酸化鉄を含有する。 エンテカビルの調製は、以下の参考資料に開示される:カナダ特許第2,053,339号(米国特許第5,206,244号、および欧州特許第0481754号に対応)、国際公開WO98/09964号、カナダ特許出願第2,569,484号(国際公開WO2005/118585号に対応)、およびカナダ特許出願第2,508,811号(国際公開WO2004/52310号に対応)。 エンテカビル含有投与剤型を作製するための様々な技術が、以下の先行技術に記載される:カナダ特許第2,401,569号(国際公開WO2001/064221号に対応)、米国特許第6,627,224号(欧州特許1267880号に対応)、カナダ特許出願第2,462,886号、インド特許出願第IN2009MUM00913号、および国際公開WO2011/128623号。 この研究領域に関与する薬学研究者の間では、既存の製品を改良すること、または可能な限り多くの要件を満たす特性を備えた新規な材料を開発することに、大きな関心が注がれている。例えば、表題”Stability of low concentration of guanine based antivirals in sucrose or maltitol solutions”(International Journal of Pharmaceutics,342/2007,p.87−94)の文献を参照されたい。 カナダ特許第2,053,339号(米国特許第5,206,244号、および欧州特許第0481754号に対応)には、エンテカビルおよびB型肝炎を処置する際のその使用が開示される。この特許には、経口投与のための効果的な抗ウイルス性用量が約1.0〜50mg/kg体重の範囲内であること、および所望の用量が適切な間隔で1日に数回投与され得ることが開示される。 インド特許出願第IN2009MUM00913には、B型肝炎ウイルス感染および/または共感染の経口処置のためのエンテカビルの医薬組成物が開示され、その特許は、そのような組成物の調製方法にも関し、特に直接打錠が開示される。 国際公開WO2011/128623号には、少なくとも1種の水に不溶性の抗ウイルス薬と、少なくとも1種の水溶性担体材料と、を含み、該水に不溶性の抗ウイルス薬がナノ分散形態で水溶性担体材料に分散されている、組成物が開示される。 カナダ特許出願第2,462,886号(国際公開WO2003/030868号に対応) およびカナダ特許第2,311,734号には、スーパー崩壊剤の組み合わせが生物学的同等性および安定性を高めるために用いられる、口内で急速に分散するエンテカビルを含むフラッシュメルト医薬投与剤型が開示される。任意の溶媒を使用せずに賦形剤を薬剤および適切な従来成分、例えば着香剤および甘味剤と乾式造粒して、特別な取扱い技術を必要とせずに従来の器具により投与剤型に即座に打錠し得る安定した顆粒を形成することにより、該フラッシュメルト医薬投与剤型が調製され得ることも開示される。 カナダ特許第2,401,569号(国際公開WO2001/064221号および欧州特許第1267880号に対応)には、低用量エンテカビル配合剤およびその使用が開示される。好ましい医薬組成物は、高度の粘着性を有するポリマー材料などの接着物質を使用することにより、医薬的に許容し得る担体基質に接着されたエンテカビル約0.01mg〜約10mgを含有する。適切な接着材料としては、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、グアーガム、およびキサンタンガム、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、ポビドンが好ましい。該組成物は、最初に、担体基質粒子の表面にエンテカビルを注意深く付着させることにより調製される。このステップは、溶媒中のエンテカビルと接着物質との溶液を約25℃〜約80℃の範囲内の温度で形成させて、担体粒子の運動中に該溶液をスプレーまたは流動体(stream)として塗布することにより遂行される。条件が、粒子の凝集を最小限にするように制御される。続いて溶媒を担体表面から除去して、担体基質の表面に接着されたエンテカビル粒子を残留させる。これにより、エンテカビルが基質から分離するのを防ぎ、次の加工の間のエンテカビル消失が最小限になる。教示された組成物は、錠剤またはカプセルの形態で経口投与用に配合されており、そのような組成物中で一般に用いられる増量剤、潤滑剤、崩壊剤、結合剤などの医薬的に許容し得る賦形剤を更に含有する。そのような組成物は、活性物質と賦形剤を単に混合することでは、良好な含量均一性で調製することができない。造粒の伝統的方法は、有効成分をそのような低用量で含有する製品にも適さない。 カナダ特許第2,401,569号には、接着剤を使用してエンテカビルが基質から分離するのを防ぐ、低用量エンテカビル配合剤の製造が開示される。精製水へのエンテカビルの溶解度は、2.4mg/mlで低く、このため担体基質に取り込ませるのに多量の溶媒が必要となる。高剪断造粒のような伝統的な造粒方法により、多量の溶媒を接着剤と一緒に担体基質に添加することで、加工の問題(過造粒、顆粒の多孔性喪失、圧縮不足、低溶解など)を生じる可能性がある。接着剤を溶媒に添加してAPIを担体基質に接着させること、および良好な含量均一性を有することは、混合の剪断力が併さって該溶液が担体基質により強く結合するため、製造の複雑さを増大させる。多量の溶媒を組み入れることは、担体粒子を流動化させて、溶媒を担体基質に一定速度で噴霧する噴霧造粒工程により実現することができる。エンテカビルの溶解度が、pH調整された(精製水中の酸または塩基の添加による)水を添加することにより上昇し得ることも言及されているが、それは一般的実務ではなく、薬物が溶媒に溶解されるため製品を分解させる可能性がある。 先に議論された技術および方法の1つ以上を利用する特定の配合剤には、数多くの他の例が存在する。しかしそれらはそれぞれ、加工に関して幾つかの限定を有し、そのような技術による投与剤型を製造することが困難であるか、または高価であり、得られた投与剤型は、環境要因に対して脆いか、または感受性がある。 それゆえ、エンテカビルを低用量で提供する配合剤が、求められている。本発明は、湿式造粒によるエンテカビルを含有する接着剤不含医薬組成物、および接着剤不含でエンテカビルを含む顆粒を含む医薬組成物を提供する。それゆえ本発明は、同様に配合および製造の際にこれらの限定を軽減または排除する発明の概要 本発明は、少なくとも1種のグアニン系抗ウイルス活性医薬成分および少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤を含む接着剤不含顆粒と;少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と;場合により水分バリアコーティングと、を含み、B型肝炎ウイルス感染の処置に用いられる医薬組成物を提供する。 更に本発明は、包装された製品中にある時に良好な安定性を示す、エンテカビルの接着剤不含医薬組成物を提供する。特定の例において、水分バリアコーティング(例えば、PVA系Opadry(登録商標)、Opadry(登録商標)AMB、Opadry(登録商標)200など)でコートされたエンテカビル錠が、通常のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)系コーティングに比較して、若干の追加的安定性を提供することが、確定された。 本発明の別の態様によれば、先行技術の工程よりも潜在的に簡便で安価である、エンテカビルの接着剤不含医薬組成物を製造するための湿式造粒工程が提供される。 該接着剤不含医薬組成物の使用は、良好な物理的安定性を有する安価で簡便なエンテカビル配合剤をもたらす。 本発明の更なる態様によれば、少なくとも1種のわずかに可溶性のグアニン系抗ウイルス活性医薬成分および少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤を含む接着剤不含顆粒と;少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と;場合により水分バリアコーティングと、を含む経口投与用の医薬組成物であって、前記接着剤不含医薬組成物が、B型肝炎ウイルス感染の処置に用いられる、医薬組成物が提供される。 好ましくは、前記医薬組成物のグアニン系抗ウイルス活性医薬成分は、エンテカビル、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは溶媒和物である。 前記組成物中のエンテカビルの量は、約0.1mg〜約5.0mgの範囲内である。本発明の好ましい実施形態において、存在するエンテカビルの量は、約0.1mg、約0.5mg、および約1.0mgである。 本発明の別の態様は、エンテカビル、またはその医薬的に許容し得る塩もしくは溶媒和物を、充填剤、希釈剤、潤滑剤、崩壊剤、コーティングポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1種の医薬的に許容し得る賦形剤と共に含む医薬組成物を提供する。 好ましくは充填剤は、セルロース、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、スクロース、ラクトース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、マルトール、プレゼラチン化デンプン、コーンスターチ、ジャガイモデンプンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。 より好ましくは充填剤は、ラクトース一水和物であり、組成物全体の約30%w/w〜約70%w/wの範囲内の量で存在する。 同じく好ましくは充填剤は、微結晶セルロースであり、組成物全体の約30%w/w〜約70%w/wの範囲内の量で存在する。 好ましくは崩壊剤は、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、プレゼラチン化デンプンナトリウム、変性コーンスターチおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。より好ましくは崩壊剤は、クロスポビドンであり、組成物全体の約2.0%w/w〜約10%w/wの範囲内の量で存在する。 好ましくは潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。 より好ましくは潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムであり、組成物全体の約0.1%w/w〜約2%w/wの範囲内の量で存在する。 更に好ましくは水分バリアコーティングは、PVA系Opadry(登録商標)、Opadry(登録商標)AMB、Opadry(登録商標)200、およびそれらの混合物からなる群より選択される。 より好ましくは本発明は、エンテカビル、ラクトース、微結晶セルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、および場合により水分バリアコーティングを含み、錠剤またはカプセルの形態である、経口投与用の接着剤不含医薬組成物を対象とする。 本発明の別の態様は、以下のステップ: (1)造粒溶液の調製; (2)造粒; (3)乾燥; (4)顆粒外混合; (5)潤滑、および (6)打錠、を含む、接着剤不含医薬組成物を製造する方法を提供する。 好ましくは、工程が以下のステップ: (1)無水アルコールおよび精製水を含有する含水アルコール溶液にエンテカビルを溶解するステップと; (2)顆粒溶液を調製するステップと; (3)ラクトース一水和物、微結晶セルロース、およびクロスポビドンXLを高剪断造粒機に添加して混合するステップと; (4)ステップ(2)の造粒溶液をステップ(3)の混合ブレンドに添加するステップと; (5)コンテナを無水アルコールおよび精製水ですすぎ、この溶液を高剪断ボウルに混合しながら添加するステップと; (6)ステップ(5)から得られた湿性顆粒を乾燥させるステップと; (7)ステップ(6)の乾燥された顆粒をふるいにかけて、均一で塊のない顆粒を得るステップと; (8)ステップ(7)のふるいにかけられた顆粒をビンブレンダーに添加するステップと; (9)微結晶セルロースおよびクロスポビドンをステップ(8)のブレンドに添加して混合するステップと; (10)ステップ(7)の顆粒にステアリン酸マグネシウムを添加するステップと; (11)ステップ(10)の顆粒をステップ(9)のブレンドに添加して混合するステップと; (12)ステップ(11)の内容物を打錠するステップと; (13)場合により、ステップ(12)の内容物をコーティング分散体でコーティングするステップと、を含む、治療有効量のエンテカビルおよび少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤を含む接着剤不含顆粒と;少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と;場合により水分バリアコーティングと、を含む、経口投与用の接着剤不含医薬組成物を製造する方法。 本発明は、約0.1mg〜約5.0mgの範囲内の量のエンテカビルを含む、B型肝炎ウイルス感染を有する患者の処置のための、接着剤不含医薬組成物の使用にも関する。 本発明のこれらおよび他の態様、利点および特色を、以下の詳細な記載および実施例に示す。発明の詳細な記載 用語「有効成分」および「活性剤」(ならびに当業者がよく認知している他の用語)は、薬物の製造において用いられる活性薬品である活性医薬成分(API)を指す。活性剤は、治療薬、予防薬、または診断薬であってもよい。 用語「治療有効量」は、処置が意図される状態の進行を停止または低減する、さもなければ状態を完全もしくは部分的に治癒する、または一時緩和的に作用する活性剤の量を説明するものとする。 用語「接着剤不含顆粒」は、グアニン系抗ウイルス活性医薬成分を、接着性物質または材料が不含の少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤と共に含有する顆粒を記載するために用いられる。接着性物質は、高度の粘着性を有するポリマー材料を含む。適切な接着材料としては、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、グアーガムおよびキサンタンガム、ならびにそれらの混合物が挙げられる。 本発明によれば、グアニン系抗ウイルス活性医薬成分は、抗ウイルス薬からなる群より選択される。好ましくは抗ウイルス薬は、ラミブジン、ペグインターフェロン、アデホビル、エンテカビル、テルビブジン、テノホビル、およびそれらの組み合わせである。より好ましくは抗ウイルス薬は、エンテカビルである。 グアニン系抗ウイルス活性医薬成分に加えて、本発明による医薬組成物は、様々な目的で該組成物に添加される少なくとも1種の医薬的に許容し得る賦形剤を含有する。非限定的に希釈剤、充填剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、滑剤、および酸性化剤をはじめとする、少なくとも1種の医薬的に許容し得る賦形剤が、本発明の配合剤中に存在していてもよい。当業者に理解される通り、これらの賦形剤は、標準的であり医薬品業界で周知である。 本発明による充填剤は、セルロース、微結晶セルロース、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、マルトール、プレゼラチン化デンプン、コーンスターチ、ジャガイモデンプンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。好ましくは充填剤は、単独または組み合わせでのラクトース一水和物および微結晶セルロースからなる群より選択される。 本発明による崩壊剤は、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、プレゼラチン化デンプンナトリウム、変性コーンスターチおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。好ましくは崩壊剤は、クロスポビドンである。 本発明による潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。好ましくは潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。 本発明によれば、水分バリアコーティングは、PVA系Opadry(登録商標)、Opadry(登録商標)AMB、Opadry(登録商標)200、およびそれらの混合物からなる群より選択される。Opadry(登録商標)は、Colorcon Incの登録商標である。 更に本発明は、85重量%〜115重量%の含量均一性に関するUSP許容値および6%未満の相対標準偏差(RSD)を有する、エンテカビルの安定した接着剤不含医薬組成物を開示する。 ALU/ALU冷間成形ブリスタにおける40℃および75%RHで1ヶ月間の安定性データは、RRT1.98で未知の分解生成物を示し、水分バリアコーティングでコーティングされた錠剤で、通常の非バリアコーティングシステムでコートされた錠剤に比較して増加していない。これらの接着剤不含医薬組成物は、良好な含量均一性および安定性を示す。 以下の実施例は、好ましい実施形態を示している。実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。実施例1エンテカビルの接着剤不含医薬組成物ステップ1:造粒溶液の調製 エンテカビルの必要量(2.65g)を、無水アルコールおよび精製水の50:50v/v(540.0g)を含有する含水アルコール溶液に、室温で撹拌しながら溶解した。撹拌は、透明な溶液が得られるまで継続した。この溶液を、造粒溶液として用いた。ステップ2:造粒 ラクトース一水和物、微結晶セルロース、およびクロスポビドンXLを、必要量(表1参照)で高剪断造粒機に添加して、5分間混合した。ステップ1の造粒溶液を、高剪断ボウルに混合しながら添加した。溶液が完全に添加されたら、コンテナを50:50v/v無水アルコール/精製水ですすいだ。この溶液は、高剪断ボウルにも混合しながら添加した。ステップ3:乾燥 ステップ(2)の湿性顆粒を、2〜3%の乾燥減量(LOD)値が得られるまで、流動床中で乾燥させた。その後、これまでのステップの乾燥させた顆粒を、1100μmふるいでふるいにかけて、均一で塊のない顆粒を得た。ステップ4:顆粒外混合 ステップ(3)のふるいにかけられた顆粒を、ビンブレンダーに添加した。微結晶セルロースおよびクロスポビドンXLの必要量を、これまでのステップの顆粒収率に基づいて調整した。これらの成分を、手動で425μmふるいでふるいにかけて、ブレンダーに添加して10分間ブレンドした。ステップ5:潤滑 ステアリン酸マグネシウムの必要量(表1参照)を、顆粒収率に基づいて調整し、手動で425μmふるいで更にふるいにかけて、ステップ(4)のブレンダーに添加して2分間ブレンドした。ステップ6:打錠 得られたブレンドを、平均重量200mgで打錠機により打錠して、0.5mg/錠のエンテカビルを得た(表1参照)。 実施例1の配合および製造ステップを、表1に示す。 実施例1により製造された錠剤を、更に水分バリアコーティングでコートした。エンテカビルの打錠された錠剤の分析 錠剤の含量均一性を、10個の個別の錠剤について評価した。結果を、表2に要約する。 実施例2エンテカビルの接着剤不含医薬組成物の安定性 実施例1により製造された錠剤を、2種の異なるコーティングシステム(一方は非水分バリアコーティングシステム、他方は水分バリアコーティングシステム)で更にコートして、包装された最終生成物の安定性を評価した。比較した安定性データを、表3に要約する。 非水分バリアコーティングシステム(HPMC系Opadry(登録商標))でコートされた錠剤を、配合剤Aと呼称した。 水分バリアコーティングシステム(PVA系Opadry(登録商標))でコートされた錠剤を、配合剤Bと呼称した。 水分バリアコーティングシステム(Opadry(登録商標)AMB)でコートされた錠剤を、配合剤Cと呼称した。 水分バリアコーティングシステム(Opadry(登録商標)200)でコートされた錠剤を、配合剤Dと呼称した。注:4種の試験された配合剤分解生成物(既知および未知)は全て、初期解析の際に報告の必要な閾値未満であった。化合物1:2−アミノ−6−ヒドロキシプリンRRT:相対保持時間コメント:ALU/ALU冷間成形ブリスタにおける40℃/75%RTで1ヶ月間の安定性データは、RRT 1.98の未知分解生成物が、通常の非バリアコーティングシステムでコートされた錠剤に比較して水分バリアコーティングでコートされた錠剤で、相対的に一定したままであることを示している。実施例3エンテカビルの接着剤不含医薬組成物−安定性に関する比較試験 実施例1により製造された錠剤を、2種の異なるコーティングシステム(一方は非水分バリアコーティングシステム、他方は水分バリアコーティングシステム)で更にコートして、包装された最終生成物の安定性を評価した。比較した安定性データを、表4に要約する。注:4種の試験された配合剤分解生成物(既知および未知)は全て、初期解析の際に報告の必要な閾値未満であった。化合物1:2−アミノ−6−ヒドロキシプリンRRT:相対保持時間配合剤A−非水分バリアコーティングシステム(HPMC系Opadry(登録商標))でコートされた錠剤。配合剤B−水分バリアコーティングシステム(PVA系Opadry(登録商標))でコートされた錠剤。配合剤C−水分バリアコーティングシステム(Opadry(登録商標)AMB)でコートされた錠剤。配合剤D−水分バリアコーティングシステム(Opadry(登録商標)200)でコートされた錠剤。コメント:HDPE瓶における40℃/75%RHで1ヶ月間の安定性データは、通常の非バリアコーティングシステムでコートされた錠剤に比較して水分バリアコーティングでコートされた錠剤で増加しないRRT 1.98の未知分解生成物を示している。 a)i)少なくとも1種のグアニン系抗ウイルス活性医薬成分、および ii)少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤、を含む接着剤不含顆粒と、 b)少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と、 c)場合により水分バリアコーティングとを含み、B型肝炎ウイルス感染の処置に適する、医薬組成物。 前記グアニン系抗ウイルス活性医薬成分が、ラミブジン、ペグインターフェロン、アデホビル、エンテカビル、テルビブジン、テノホビル、およびそれらの組み合わせからなる抗ウイルス薬の群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物。 前記グアニン系抗ウイルス活性医薬成分が、エンテカビルまたはその医薬的に許容し得る塩である、請求項2に記載の医薬組成物。 エンテカビルが、約0.1mg〜約5.0mgの範囲内の量で存在する、請求項3に記載の医薬組成物。 約0.1mgのエンテカビルを含む、請求項3に記載の医薬組成物。 約0.5mgのエンテカビルを含む、請求項3に記載の医薬組成物。 約1.0mgのエンテカビルを含む、請求項3に記載の医薬組成物。 a)治療有効量のエンテカビルおよび少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤を含む接着剤不含顆粒と、 b)少なくとも1種の顆粒外の医薬的に許容し得る賦形剤と、 c)場合により水分バリアコーティングとを含み、B型肝炎ウイルス感染の処置が意図される、医薬組成物。 前記医薬的に許容し得る賦形剤が、充填剤、希釈剤、潤滑剤、崩壊剤、コーティングポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。 前記充填剤が、微結晶セルロース、セルロース、二塩基性リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、マルトール、プレゼラチン化デンプン、コーンスターチ、ジャガイモデンプンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載の医薬組成物。 前記充填剤が、ラクトース‐水和物である、請求項10に記載の医薬組成物。 ラクトースが、前記組成物全体の約30%w/w〜約70%w/wの範囲内の量で存在する、請求項11に記載の医薬組成物。 前記充填剤が、微結晶セルロースである、請求項9に記載の医薬組成物。 微結晶セルロースが、前記組成物全体の約30%w/w〜約70%w/wの範囲内の量で存在する、請求項13に記載の医薬組成物。 前記崩壊剤が、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、プレゼラチン化デンプンナトリウム、変性コーンスターチおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載の医薬組成物。 前記崩壊剤が、クロスポビドンである、請求項15に記載の医薬組成物。 クロスポビドンが、前記組成物全体の約2.0%w/w〜約10%w/wの範囲内の量で存在する、請求項16に記載の医薬組成物。 前記潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載の医薬組成物。 前記潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウムであり、前記組成物全体の約0.1%w/w〜約2%w/wの範囲内の量で存在する、請求項18に記載の医薬組成物。 前記顆粒内医薬賦形剤が、充填剤および崩壊剤を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。 前記充填剤が、微結晶セルロースおよびラクトースを含む、請求項20に記載の医薬組成物。 前記崩壊剤が、クロスポビドンを含む、請求項20または21に記載の医薬組成物。 前記顆粒外医薬賦形剤が、充填剤および崩壊剤を含む、請求項1〜8および20〜22のいずれか1項に記載の医薬組成物。 前記充填剤が、微結晶セルロースを含む、請求項23に記載の医薬組成物。 前記崩壊剤が、クロスポビドンを含む、請求項22または23に記載の医薬組成物。 潤滑剤を含む、請求項1〜8および20〜25のいずれか1項に記載の医薬組成物。 前記潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウムである、請求項26に記載の医薬組成物。 前記水分バリアコーティングが、PVA系Opadry(登録商標)、Opadry(登録商標)AMB、Opadry(登録商標)200、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜27のいずれか1項に記載の医薬組成物。 a)エンテカビル; b)ラクトース; c)微結晶セルロース; d)クロスポビドン; e)ステアリン酸マグネシウム;および f)場合により水分バリアコーティングを含み、B型肝炎ウイルス感染の処置に意図される、経口投与用の接着剤不含医薬組成物。 前記経口医薬組成物が、錠剤またはカプセルである、請求項1〜29のいずれか1項に記載の医薬組成物。 湿式造粒法により製造される、請求項1〜30のいずれか1項に記載の医薬組成物。 以下のステップ: (1)造粒溶液の調製; (2)造粒; (3)乾燥; (4)顆粒外混合; (5)潤滑;および (6)打錠、を含む、請求項1に記載の接着剤不含医薬組成物を製造する方法。 工程が以下のステップ: (1)無水アルコールおよび精製水を含有する含水アルコール溶液にエンテカビルを溶解するステップと; (2)顆粒溶液を調製するステップと; (3)充填剤および崩壊剤を高剪断造粒機に添加して混合するステップと; (4)ステップ(2)の造粒溶液をステップ(3)の混合ブレンドに添加するステップと; (5)コンテナを無水アルコールおよび精製水ですすぎ、この溶液を前記高剪断ボウルに混合しながら添加するステップと; (6)ステップ(5)から得られた前記湿性顆粒を乾燥させるステップと; (7)ステップ(6)の乾燥された顆粒をふるいにかけて、均一で塊のない顆粒を得るステップと; (8)ステップ(7)の顆粒をビンブレンダーに添加するステップと; (9)充填剤および崩壊剤をステップ(8)のブレンドに添加して混合するステップと; (10)ステップ(7)の顆粒に潤滑剤を添加するステップと; (11)ステップ(10)の顆粒をステップ(9)のブレンドに添加して混合するステップと; (12)ステップ(11)の内容物を打錠するステップと; (13)場合により、ステップ(12)の内容物をコーティング分散体でコーティングするステップとを含む、治療有効量のエンテカビルを含む接着剤不含顆粒と、少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤と、少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と、場合により水分バリアコーティングとを含む、経口投与用の医薬組成物を製造する方法。 ステップ(3)に含まれる前記充填剤が、ラクトースおよび微結晶セルロースを含む、請求項33に記載の医薬組成物を製造する方法。 ステップ(9)に含まれる前記充填剤が、微結晶セルロースを含む、請求項33または34に記載の医薬組成物を製造する方法。 前記崩壊剤が、クロスポビドンである、請求項33〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物を製造する方法。 前記潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウムである、請求項33〜36のいずれか1項に記載の医薬組成物を製造する方法。 本発明は、少なくとも1種のグアニン系抗ウイルス活性医薬成分を含む、B型肝炎ウイルス感染の処置のための接着剤不含医薬組成物に関する。より具体的には本発明は、治療有効量のエンテカビルおよび少なくとも1種の顆粒内の医薬的に許容し得る賦形剤を含む接着剤不含顆粒と、少なくとも1種の顆粒外医薬賦形剤と、場合により水分バリアコーティングと、を含む、経口医薬組成物に関係する。接着剤不含医薬組成物を製造する方法も、開示される。【選択図】なし


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