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タイトル:公開特許公報(A)_KCNQ1遺伝子の多型に基づいた治療方法
出願番号:2015093382
年次:2015
IPC分類:A61K 31/454,A61K 31/496,A61P 25/18,A61P 25/24,A61P 9/06,C12Q 1/68,C12N 15/09


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ウルフギャング, カート ポリメロポウロス, ミハエル, エイチ. JP 2015180639 公開特許公報(A) 20151015 2015093382 20150430 KCNQ1遺伝子の多型に基づいた治療方法 ヴァンダ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 507021702 池田 成人 100107456 山口 和弘 100148596 野田 雅一 100123995 ウルフギャング, カート ポリメロポウロス, ミハエル, エイチ. US 61/167,136 20090406 A61K 31/454 20060101AFI20150918BHJP A61K 31/496 20060101ALI20150918BHJP A61P 25/18 20060101ALI20150918BHJP A61P 25/24 20060101ALI20150918BHJP A61P 9/06 20060101ALI20150918BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20150918BHJP C12N 15/09 20060101ALN20150918BHJP JPA61K31/454A61K31/496A61P25/18A61P25/24A61P9/06C12Q1/68 AC12N15/00 A 13 2012504743 20100405 OL 23発明の詳細な説明[関連出願の相互参照] 本出願は、これによって本明細書に組み込まれる2009年4月6日出願の同時係属の米国特許仮出願第61/167,136号の利益を主張する。[発明の背景][技術分野] 本発明は、概して、抗精神病薬を投与すること、より具体的には、個体のKCNQ1遺伝子型に基づいて抗精神病薬を投与することに関する。[背景] 心電図のQT間隔の延長(Q波の始めからT波の終わりまでの間の時間)は、QT延長症候群(LQTS)と称される。LQTSは遺伝要素を含む可能性がある。一部のLQTS患者では、QT延長は慢性的な状態になり得る。一部の人では、LQTSはQT間隔を延長する活性医薬成分の投与によって誘発され得る。 薬物の安全性の評価において焦点になる領域は、非心臓性の薬物療法のQT間隔に対する影響である。非心臓性の薬物療法によってQT間隔の持続時間が延長される作用の一次機構は、心室再分極に直接関与するカリウムチャネルであるヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(Human Ether−a−go−go related Gene)(HERG)チャネルが阻害されることによると考えられている。QT延長及び多形性心室頻拍(torsades de pointes)不整脈とのその関連性は規制当局からますます注目を受け、その結果、一部の抗精神病薬のラベル上に警告がなされている。 QT間隔は、心拍数の変化とともに変化するので、QT間隔は多くの場合補正QT(QTc)間隔として測定される。QTcを算出するために、例えば、とりわけ、Fridericia式(QTcF)、Bazett式(QTcB)及びRautaharju式(QTp)を含めた式をいくつでも使用することができる。 KCNQ1などの、電位開口型カリウムチャネルにおけるDNA変異体は、患者に薬物関連の「後天性」LQTSの素因を与えることが同定されており、先天性LQTS遺伝子であると考えられている。 KCNQ1遺伝子は、心臓の活動電位の再分極段階に必要とされる電位開口型カリウムチャネルのためのタンパク質をコードする。遺伝子産物は、2つの他のカリウムチャネルタンパク質、KCNE1及びKCNE3とヘテロ多量体を形成することができる。KCNQ1遺伝子における突然変異は、遺伝性LQTS、ロマノ・ワード症候群、ジャーベル・ランゲニールセン症候群及び家族性心房細動に関連する。この遺伝子は、癌及びベックウィズ・ヴィーデマン症候群において異常に刷り込まれた多くの近接する遺伝子を含有する第11染色体の領域に位置する。 KCNQ1アルファサブユニットはKCNE1ベータサブユニットと共集合して、心臓の活動電位の再分極に重要な、緩慢な遅延整流K+電流(IKs)を伝導するチャネルを形成する。KCNQ1における突然変異により、IKsが低下し、LQTSが引き起こされる。 抗精神病薬は、典型的なもの、典型的でないものどちらも、QTc間隔の持続時間の増加に関連している。いくつかの抗精神病薬のQTc持続時間に対する影響を比較した試験により、チオリダジンが、最高度のQTc延長に関連し、ジプラシドンがそれに続くことが示された。クエチアピン、リスペリドン、オランザピン及びハロベリドールもQTc間隔の延長に関連した。この試験では、QTcにおける最低の増加は、代謝阻害によってQTcが倍加したハロペリドールを除いて、CYP450アイソザイムの代謝阻害剤がそれぞれの薬物の代謝に関与する場合に観察された。 他の抗精神病薬で見られるのと同様に、イロペリドンがQTc持続時間にいくらかの影響を有することが観察されている。イロペリドンはCYP2D6によって代謝される。CYP2D6の阻害剤を加えることによる代謝阻害により、イロペリドンのQTcF持続時間に対する影響が増す。個体のCYP2D6遺伝子型に基づいてイロペリドンを投与するための方法は、本明細書に組み込まれる国際出願公開第WO2006039663号に記載されている。 イロペリドンに加えていくつもの他の化合物が、QT延長を引き起こす能力があると考えられている。これらの化合物としては、アミオダロン、三酸化ヒ素、ベプリジル、クロロキン、クロルプロマジン、シサプリド、クラリスロマイシン、ジソピラミド、ドフェチリド、ドンペリドン、ドロペリドール、エリスロマイシン、ハロファントリン、ハロペリドール、イブチリド、レボメタジル、メソリダジン、メサドン、ペンタミジン、ピモジド、プロカインアミド、キニジン、ソタロール、スパルフロキサシン及びチオリダジンが挙げられる。 ジプラシドンに加えて他の化合物は、QT間隔を延長する能力がある疑いがあるが、そのような延長は決定的に確立されていない。これらの化合物としては、アルフゾシン、アマンタジン、アジスロマイシン、抱水クロラール、クロザピン、ドラセトロン、フェルバメート、フレカイニド、ホスカルネット、ホスフェニトイン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グラニセトロン、インダパミド、イスラジピン、レボフロキサシン、リチウム、モエキシプリル、モキシフロキサシン、ニカルジピン、オクトレオチド、オフロキサシン、オンダンセトロン、クエチアピン、ラノラジン、リスペリドン、ロキシスロマイシン、タクロリムス、タモキシフェン、テリスロマイシン、チザニジン、バルデナフィル、ベンラファキシン及びボリコナゾールが挙げられる。 LQTSを罹患する危険性がある個体は、さらに他の化合物について、QT間隔を延長する可能性があり得るので、これを使用しないよう忠告される。これらの化合物としては、アルブテロール、アミトリプチリン、アモキサピン、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、アトモキセチン、クロロキン、シプロフロキサシン、シタロプラム、クロミプラミン、コカイン、デシプラミン、デクスメチルフェニデート、ドブタミン、ド−パミン、ドキセピン、エフェドリン、エピネフリン、フェンフルラミン、フルコナゾール、フルオキセチン、ガランタミン、イミプラミン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レバルブテロール、メタプロテレノール、メチルフェニデート、メキシレチン、ミドドリン、ノルエピネフリン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェンテルミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、リトドリン、サルメテロール、セルトラリン、シブトラミン、ソリフェナシン、テルブタリン、トルテロジン、トリメトプリム−サルファ及びトリミプラミンが挙げられる。[発明の概要] 本発明は、QTc間隔を延長する能力がある化合物を投与するための方法及び個体がそのようなQTc延長の素因を持つかどうかを予測するための方法を提供する。 本発明の第1の態様は、患者を、QT間隔を延長する能力がある化合物で処置する方法であって、患者のKCNQ1遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップと、患者のKCNQ1遺伝子配列に基づく量の該化合物を患者に投与するステップとを含む方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、患者のCYP2D6遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップをさらに含む。 本発明の第2の態様は、個体がQTc間隔の延長の素因を持つかどうかを決定する方法であって、個体のKCNQ1遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップを含む方法を提供する。 本発明の第3の態様は、患者を、QT間隔を延長する能力がある化合物で処置する方法であって、患者のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるステップと、特徴づけられた発現産物に基づく量の該化合物を患者に投与するステップとを含む方法を提供する。 本発明の第4の態様は、個体がQTc間隔の延長の素因を持つかどうかを決定する方法であって、個体のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるステップを含む方法を提供する。 本発明の例示的な態様は、本明細書に記載の問題及び当業者が見出すことができる考察されていない他の問題を解決するように意図されている。[詳細な説明] 上に示したように、本発明は、抗精神病薬を個体のKCNQ1遺伝子型に基づいて投与するための方法を提供する。 上記のように、多くの化合物が、LQTSを罹患していない個体を含めた一部の個体においてQT延長を誘発する能力があることが分かっている、又はQT延長を誘発する能力がある疑いがある。そのような化合物の1つはイロペリドンである。イロペリドンは、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,364,866号、同第5,658,911号及び同第6,140,345号に開示されている。イロペリドンの代謝産物も同様にQT間隔を延長する能力がある可能性がある。イロペリドンの代謝産物、例えば、1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールが、これも同様に参照により本明細書に組み込まれる、国際出願公開第WO03020707号に記載されている。他のイロペリドン代謝産物としては、1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−ヒドロキシフェニル]エタノン;1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]−2−ヒドロキシエタノン;4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−ヒドロキシ−α−メチルベンゼンメタノール;4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−2−ヒドロキシ−5−メトキシ−α−メチルベンゼンメタノール;1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル]エタノン;及び1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−2,5−ジヒドロキシフェニル]エタノンが挙げられる。参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,364,866号並びに国際特許出願公開第WO9309276号及び同第WO9511680号を参照されたい。 上記のKCNQ1におけるDNA変異体を、イロペリドン誘発QT延長との相関について試験した。これらの一塩基多型(SNP)を以下の表1に示す。 CYP2D6遺伝子型及びQT延長に対する素因に関する初期の試験からの個体を、上記のKCNQ1 SNPのそれぞれについて遺伝子型決定した。22個体に8mgの用量のイロペリドンを1日2回与え、30個体に12mgを1日2回与え、22個体に24mを毎日与えた。 79764位のSNPについての結果を表2及び表3に示す。これに見られるように、C>G多型についてホモ接合である個体が、イロペリドンを投与した後のQTc間隔に有意に大きな増加を示した。実際に、GG遺伝子型を有する個体におけるQTcの変化の平均は、非GG遺伝子型を有する個体における変化の2倍を超えた。 ジプラシドンを1日2回、80mgの用量で投与した場合も結果は同様であった。各遺伝子型についてのQTcの変化を表4及び表5に示す。 286414位のSNPについても同様の結果が観察され、その結果を以下の表6及び表7に示す。G>A多型についてホモ接合である個体で生じたQTc増加の平均は、非AA遺伝子型の個体で生じたQTc増加の平均の2倍を超えた。 78927位のSNPについても同様の結果が得られ、それを以下の表8及び表9に示す。さらにまた、A>C多型についてホモ接合である個体で生じたQTc増加の平均が非CC遺伝子型を有する個体で生じたQTc増加の平均の2倍を超えた。 上記のように、及び国際出願公開第WO2006/039663号に記載のように、個体のイロペリドンを代謝する能力を、個体のCYP2D6遺伝子型に基づいて予測することができる。CYP2D6遺伝子は高度に多型性であり、70を超える対立遺伝子の変異体が今までのところ記載されている(http://www.cypalleles.ki.se/を参照されたい)。 コーカサス人種の集団におけるCYP2D6遺伝子内の2つの最も一般的な多型であるCYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tにより「低代謝者」表現型が生じ、したがって、血中を循環する薬物のレベルが高くなる。CYP2D6G1846A多型は、スプライスジャンクションを1つの塩基対分移動させるイントロン3とエクソン4との間のジャンクションにおけるGからAへの転移を示し、その結果タンパク質がフレ−ムシフトし中途終止する。CYP2D6C100T多型は、CYP2D6P34Sとしても公知であり、34位のプロリンのセリンによる置換を生じるCからTへの変化を示す。これらの多型はどちらも種々の基質に対する酵素活性の低下に関連している。 興味深いことに、上記のKCNQ1多型と個体の代謝者としてのステータス(すなわち、「高」、「中間」又は「低」)との間に、個体がCYP2D6G1846A多型及びCYP2D6C100T多型の1つ又は両方を有するかどうかによって、予測される通り、関連性が見出された。 以下の表10及び表11に、KCNQ1の79764位のSNPにおいてそれぞれGG遺伝子型及び非GG遺伝子型を有する個体についてのベースラインからのQTcFmax変化と対照した、CYP2D6代謝者としてのステータスを示す。 これに見られるように、79764 SNPがGGである個体で、非GGである個体よりも大きなQTc延長が生じた。さらに、各群内、特にGG個体間で、CYP2D6代謝者としてのステータスにより、個体に生じるQTc延長の相対的な程度が高度に予測される。したがって、KCNQ1の79764 SNPがGGである個体及びCYP2D6低代謝者は、その個体に重篤なQT延長が生じる可能性が高いので、その個体に低用量のイロペリドン又は他のQT延長性化合物を投与することができる。あるいは、個体に、QT延長を引き起こすことが分かってもいない、又は疑われてもいない化合物を代わりに投与することもできる。 そのような延長に対するCYP2D6構成要素を評価するために、QTcの変化を、CYP2D6G1846A多型及びCYP2D6C100T多型と別々に比較した。これらの結果を以下の表12及び表13に示す。これに見られるように、野生型対立遺伝子についてホモ接合である個体(CYP2D6G1846AについてG、CYP2D6C100TについてC)で、1つ又は2つの突然変異対立遺伝子(CYP2D6G1846AについてA、CYP2D6C100TについてT)を有する個体で生じたQT延長よりも低度のQT延長が生じた。 以下の表14及び表15に、KCNQ1の79764、CYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tの遺伝子型に従ってグループ分けされた個体におけるQTcの変化を示す。これは、KCNQ1の79764で非GGであり、且つCYP2D6遺伝子座において野生型対立遺伝子についてホモ接合(すなわち、CYP2D6G1846AについてGG、CYP2D6C100TについてCC)であった個体で、最小のQT延長が生じたことを示している。同様に、KCNQ1の79764においてGGであり、且つCYP2D6遺伝子座において1つ又は2つの突然変異対立遺伝子を有した(すなわち、CYP2D6G1846AにおいてAG又はAA、CYP2D6C100TにおいてCT又はTT)個体で、最大のQT延長が生じた。 これにより、例えば、QTc間隔を延長する能力がある化合物を投与することに関連する危険性を管理することが可能になり得る。KCNQ1及びCYP2D6遺伝子座において野生型対立遺伝子のみを有する個体は、比較的小さなQTc延長が生じることを相当に予想することができ、一方、1つ又は複数の突然変異対立遺伝子を有する個体は、大きなQTc延長を生じることを予想することができ、延長の程度は、突然変異対立遺伝子の数が増加するとともに上昇する。次に、個体に、個体のKCNQ1遺伝子型及び/又はCYP2D6遺伝子型に基づく投与量の該化合物を投与する、或いは、QTc間隔を延長することが分かってもいない、又は疑われてもいない他の化合物を代わりに投与することもできる。 表14及び表15のデータも、KCNQ1多型がQTc延長に対してCYP2D6多型が有する影響よりも大きな影響を有することを示唆している。これにより、上記の危険性の管理方法、試験方法及び治療方法の詳細をもたらすことができる。 追加のKCNQ1 SNPを、QTc延長についての素因に対する任意の相関について試験した。これらのSNPを以下の表16に示す。本発明の実施において有用なSNPとして上に列挙したSNP及び以下の表16のSNPが挙げられ、それらを単独で、又は2つ以上の任意の組合せで使用することができる。 表16に示したSNPの中で、SNP_A−2279707(rs179407)においてTTである遺伝子型により、QTc延長に対する素因が正確に予測されることが示された。したがって、SNP_A−2279707(rs179407)においてTTの遺伝子型を有する個体を、QTc延長の素因を持つと予測することができる。 以下の表17は、174個体の試験結果を示す。各個体を、rs179407遺伝子座について遺伝子型決定し、2週間、1日2回、1日当たり24mgのイロペリドンを経口投与した後のQT間隔を測定した。 表17に見られるように、SNP_A−2279707(rs179407)遺伝子座における個体のKCNQ1配列により、イロペリドンを投与した後に個体にQT延長が生じるかどうかが高度予測可能である。例えば、QTc間隔における変化(ベースラインから第2週の終わりまでの間)について5ミリ秒超の最低の閾値を使用して(正常なQTc間隔は、男性では0.30秒〜0.44秒の間であり、女性では0.30秒〜0.45秒の間である)、QT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有する102個体でQT延長を生じ(SNP_A−2279707(rs179407)に対する遺伝子型がTTである場合に検定陽性とみなす)、そのような個体でQT延長が生じなかったのは47個体のみであった。同様に、QT延長が生じた個体のうち、QT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有した個体(102)は、QT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有さなかった個体(15)のほぼ7倍であった。この結果、感度(個体でQT延長が生じた場合に、個体がQT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有する確率)は0.87、特異度(個体でQT延長が生じなかった場合に、個体がQT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有さない確率)は0.29、陰性適中率(個体がQT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有さない場合に、個体がQT延長を生じない確率)は0.56、陽性適中率(個体がQT延長に対する素因に関連するSNPの遺伝子型を有する場合に、個体でQT延長が生じる確率)は0.68であった。 高い閾値(すなわち、QTが15ミリ秒超及び30ミリ秒超)を使用することにより、陰性適中率が著しく上昇した(それぞれ0.74及び0.94)。陽性適中率が、QT5ミリ秒超に対して0.68からQT30ミリ秒に対して0.17までに関連して減少したことにより、追加の因子が重篤なQT延長に影響を与えていることが示唆されている。 表17のデータに示されるように、上記のSNP遺伝子座における個体のKCNQ1配列を使用して、個体が、QT間隔を延長する能力がある化合物を投与されることによってQT延長する素因を持つかどうかを予測することができる。すなわち、QT延長に対する素因に関連する1つ又は複数のSNPの遺伝子型を有する個体について、QT間隔を延長する能力がある化合物を投与した後にQT間隔の延長が生じる(すなわち、QT間隔が少なくとも5ミリ秒延長される)ことを確実に予測することができる。同様に、QT延長に対する素因に関連する上記のSNPの遺伝子型のいずれも有さない個体について、QT間隔を延長する能力がある化合物を投与した後に重篤なQT延長(すなわち、15ミリ秒超のQT間隔の延長)が生じないことを確実に予測することができる。 本発明による方法は、個体のKCNQ1遺伝子及び/又はCYP2D6遺伝子を直接配列決定若しくは遺伝子型決定すること、又は遺伝子の発現産物を特徴づけることに関し得る。例えば、上記のように、CYP2D6G1846A多型により、CYP2D6タンパク質の中途終止が生じ、CYP2D6C100T多型により、34位においてプロリンのセリンによる置換が生じる。これらの多型のいずれかを、生じたタンパク質又はRNAから決定することができる。したがって、本発明は、遺伝子及び/又はそれらの発現産物を試験することを含む。 前述した本発明の種々の態様の説明は、例示及び説明のために提示し、網羅的又は本発明を開示したものと全く同じ形態に制限するものではなく、明らかに、改変及び変形が可能である。当業者に明らかであろう改変及び変形は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に含まれるものとする。 患者を、QT間隔を延長する能力がある化合物で処置する方法であって、患者のKCNQ1遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップと、患者のKCNQ1遺伝子配列に基づく量の前記化合物を患者に投与するステップとを含む方法。 投与される化合物の量が、参照配列AJ006345.1の79764位における患者のKCNQ1遺伝子型がGGである場合に、患者の遺伝子型がGGでない場合よりも少ない、請求項1に記載の方法。 投与される化合物の量が、参照配列AJ006345.1の286414位における患者のKCNQ1遺伝子型がAAである場合に、患者の遺伝子型がAAでない場合よりも少ない、請求項1に記載の方法。 投与される化合物の量が、参照配列AJ006345.1の78927位における患者のKCNQ1遺伝子型がCCである場合に、患者の遺伝子型がCCでない場合よりも少ない、請求項1に記載の方法。 化合物が、アミオダロン、三酸化ヒ素、ベプリジル、クロロキン、クロルプロマジン、シサプリド、クラリスロマイシン、ジソピラミド、ドフェチリド、ドンペリドン、ドロペリドール、エリスロマイシン、ハロファントリン、ハロペリドール、イブチリド、イロペリドン、レボメタジル、メソリダジン、メサドン、ペンタミジン、ピモジド、プロカインアミド、キニジン、ソタロール、スパルフロキサシン、チオリダジン、アルフゾシン、アマンタジン、アジスロマイシン、抱水クロラール、クロザピン、ドラセトロン、フェルバメート、フレカイニド、ホスカルネット、ホスフェニトイン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グラニセトロン、インダパミド、イスラジピン、レボフロキサシン、リチウム、モエキシプリル、モキシフロキサシン、ニカルジピン、オクトレオチド、オフロキサシン、オンダンセトロン、クエチアピン、ラノラジン、リスペリドン、ロキシスロマイシン、タクロリムス、タモキシフェン、テリスロマイシン、チザニジン、バルデナフィル、ベンラファキシン、ボリコナゾール、ジプラシドン、アルブテロール、アミトリプチリン、アモキサピン、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、アトモキセチン、クロロキン、シプロフロキサシン、シタロプラム、クロミプラミン、コカイン、デシプラミン、デクスメチルフェニデート、ドブタミン、ド−パミン、ドキセピン、エフェドリン、エピネフリン、フェンフルラミン、フルコナゾール、フルオキセチン、ガランタミン、イミプラミン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レバルブテロール、メタプロテレノール、メチルフェニデート、メキシレチン、ミドドリン、ノルエピネフリン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェンテルミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、リトドリン、サルメテロール、セルトラリン、シブトラミン、ソリフェナシン、テルブタリン、トルテロジン、トリメトプリム−サルファ、トリミプラミン、並びにそれらの代謝産物、薬学的に許容される塩及び組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 化合物が下式[式中、Rは、独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、低級ヒドロキシケトン、低級アルカノール、ヒドロキシル酢酸、ピルビン酸、エタンジオ−ル、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、アミノ、低級モノアルキルアミノ又は低級ジアルキルアミノ、ニトロ、低級アルキルチオ、トリフルオロメトキシ、シアノ、アシルアミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロアセチル、アミノカルボニル、モノアルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、ホルミル、であり、アルキルは、分岐又は直鎖の、飽和又は不飽和の低級アルキルであり、アシルは、カルボニルによって結合した低級アルキル又は低級アルキルオキシであり、アリールは、フェニル又は、少なくとも1つの基R5で置換されたフェニルであり、それぞれのR5は、独立に、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、低級モノアルキルアミノ、低級ジアルキルアミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシであり、ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子Q3を有する五員アリール環又は六員アリール環であり、それぞれのQ3は、独立に、−O−、−S−、−N(H)−又は−C(H)=N−であり、WはCH2又はCHR8又はN−R9であり、R1は−H、低級アルキル、−OH、ハロ、低級アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ又はアミノであり、R2はC2〜C5のアルキレン、アルケニレン(シス又はトランス)又はアルキニレンであり、少なくとも1つのC1〜C6の線状アルキル基、フェニル基又は(式中、Z1は低級アルキル、−OH、低級アルコキシ、−CF3、−NO2、−NH2又はハロゲンである)で置換されていてもよく、R3は低級アルキル又は水素であり、R7は水素、低級アルキル又はアシルであり、R8は低級アルキルであり、R9はヒドロキシ、低級アルコキシ、又は−NHR10であり、R10は水素、低級アルキル、C1〜C3のアシル、アリール、であり、X1、X2及びX3は、独立に、−O−、−S−、=N−又は−N(R3)−である、又は、X1及びX2は互いに共有結合しておらず、独立に、−OH、=O、−R3又は=NR3であり、低級とは炭素原子1〜4個であり、mは1、2又は3であり、nは1又は2である]を有する、請求項5に記載の方法。 Rが−C(O)CH2OH、−CH(OH)C(O)CH2OH、−C(O)OH、CH(OH)CH3又はC(O)CH3であり、R1がハロであり、X1及びX2が異なり、=O、−OH、=N−又は−O−であり、R2がC2〜C4のアルキレン又はアルケニレンであり、R3が水素、メチル又はエチルであり、X3が−O−であり、Rが式1Aに示した通り置換されている、請求項6に記載の方法。 式1の化合物が、式1Bに示す1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノンである、請求項7に記載の方法。 式1の化合物が、式1Cに示す1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールである、請求項7に記載の方法。 患者のCYP2D6遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 投与される化合物の量が、患者のCYP2D6G1846A遺伝子型がAA又はGAである場合に、患者の遺伝子型がGGである場合よりも少ない、請求項10に記載の方法。 投与される化合物の量が、患者のCYP2D6C100T遺伝子型がTT又はCTである場合に、患者の遺伝子型がCCである場合よりも少ない、請求項10に記載の方法。 患者が、統合失調症、統合失調感情障害、鬱病、双極性躁/鬱病、心不整脈、トゥレット症候群、精神障害、妄想性障害及び統合失調症様障害からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項1に記載の方法。 患者が、妄想性統合失調症、緊張性統合失調症、解体型統合失調症、未分化統合失調症及び残遺型統合失調症からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項13に記載の方法。 患者が、短期精神障害、特定不能の精神障害、全身病状による精神障害及び物質誘発精神障害からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項13に記載の方法。 個体がQTc間隔の延長の素因を持つかどうかを決定する方法であって、個体のKCNQ1遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップを含む方法。 決定するステップが、参照配列AJ006345.1の79764、参照配列AJ006345.1の286414位及び参照配列AJ006345.1の78927位からなる群から選択される少なくとも1つの一塩基多型(SNP)遺伝子座における個体の遺伝子型を決定するサブステップを含む、請求項16に記載の方法。 個体のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGG、参照配列AJ006345.1の286414位におけるAA、又は参照配列AJ006345.1の78927位におけるCCのいずれかを含む場合に、個体がQTc間隔の延長の素因を持つと結論付けるステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。 個体のCYP2D6遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。 決定するステップが、個体のCYP2D6遺伝子配列がCYP2D6G1846A多型を含むかどうかを決定するサブステップを含む、請求項19に記載の方法。 決定するステップが、個体のCYP2D6遺伝子配列がCYP2D6C100T多型を含むかどうかを決定するサブステップを含む、請求項19に記載の方法。 患者を、QT間隔を延長する能力がある化合物で処置する方法であって、患者のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるステップと、特徴づけられた発現産物に基づく量の前記化合物を患者に投与するステップとを含む方法。 特徴づけられた発現産物が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGG KCNQ1遺伝子型、参照配列AJ006345.1の286414位におけるAA KCNQ1遺伝子型、又は参照配列AJ006345.1の78927位におけるCC KCNQ1遺伝子型のいずれかに対応する場合に化合物の量を減少させる、請求項22に記載の方法。 患者のCYP2D6遺伝子の発現産物を特徴づけるステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。 特徴づけられた発現産物が、CYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tからなる群から選択されるCYP2D6多型に対応するかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。 化合物が、アミオダロン、三酸化ヒ素、ベプリジル、クロロキン、クロルプロマジン、シサプリド、クラリスロマイシン、ジソピラミド、ドフェチリド、ドンペリドン、ドロペリドール、エリスロマイシン、ハロファントリン、ハロペリドール、イブチリド、イロペリドン、レボメタジル、メソリダジン、メサドン、ペンタミジン、ピモジド、プロカインアミド、キニジン、ソタロール、スパルフロキサシン、チオリダジン、アルフゾシン、アマンタジン、アジスロマイシン、抱水クロラール、クロザピン、ドラセトロン、フェルバメート、フレカイニド、ホスカルネット、ホスフェニトイン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グラニセトロン、インダパミド、イスラジピン、レボフロキサシン、リチウム、モエキシプリル、モキシフロキサシン、ニカルジピン、オクトレオチド、オフロキサシン、オンダンセトロン、クエチアピン、ラノラジン、リスペリドン、ロキシスロマイシン、タクロリムス、タモキシフェン、テリスロマイシン、チザニジン、バルデナフィル、ベンラファキシン、ボリコナゾール、ジプラシドン、アルブテロール、アミトリプチリン、アモキサピン、アンフェタミン、デキストロアンフェタミン、アトモキセチン、クロロキン、シプロフロキサシン、シタロプラム、クロミプラミン、コカイン、デシプラミン、デクスメチルフェニデート、ドブタミン、ド−パミン、ドキセピン、エフェドリン、エピネフリン、フェンフルラミン、フルコナゾール、フルオキセチン、ガランタミン、イミプラミン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レバルブテロール、メタプロテレノール、メチルフェニデート、メキシレチン、ミドドリン、ノルエピネフリン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェンテルミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、リトドリン、サルメテロール、セルトラリン、シブトラミン、ソリフェナシン、テルブタリン、トルテロジン、トリメトプリム−サルファ、トリミプラミン、並びにそれらの代謝産物、薬学的に許容される塩及び組合せからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。 個体がQTc間隔の延長の素因を持つかどうかを決定する方法であって、個体のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるステップを含む方法。 特徴づけられた発現産物が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGG KCNQ1遺伝子型、参照配列AJ006345.1の286414位におけるAA KCNQ1遺伝子型、又は参照配列AJ006345.1の78927位におけるCC KCNQ1遺伝子型のいずれかに対応するかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。 個体のCYP2D6遺伝子の発現産物を特徴づけるステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。 特徴づけられた発現産物が、CYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tからなる群から選択されるCYP2D6多型に対応するかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。 【課題】向精神薬を投与する患者において、心電図のQT間隔(Q波の始めからT波の終わりまでの間の時間)を延長する能力がある化合物で処置する方法場合における、化合物のQT間隔に対する影響を予測し、患者への向精神薬の投与量を決定する方法の提供。【解決手段】患者の電位開口型カリウムチャンネルに関連するKCNQ1遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップと、患者のシトクロムP450 2D6(CYP2D6)遺伝子配列の少なくとも一部を決定するステップを更に含む、患者のKCNQ1遺伝子配列に基づく量の向精神薬である化合物を患者に投与するステップとを含む方法。【選択図】なし配列表20150528A16333全文3 患者に投与する活性医薬成分の有効量を決定する方法であって、 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップと、 患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連するかどうかを決定するステップと、 患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連する場合に、前記活性医薬成分の有効量を、QT延長の危険性の上昇に関連しないKCNQ1遺伝子型を有する個体に有効な前記活性医薬成分の量よりも少ない量に決定するステップと、を含み、 前記活性医薬成分がイロペリドン又は1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールである、方法。 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップが、参照配列AJ006345.1の79764位、参照配列AJ006345.1の286414位、又は参照配列AJ006345.1の78927位の1又は複数における患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。 参照配列AJ006345.1の79764位における患者のKCNQ1遺伝子型がGGである場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連し、患者の前記遺伝子型がGGでない場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連しない、請求項2に記載の方法。 参照配列AJ006345.1の286414位における患者のKCNQ1遺伝子型がAAである場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連し、患者の前記遺伝子型がAAでない場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連しない、請求項2に記載の方法。 参照配列AJ006345.1の78927位における患者のKCNQ1遺伝子型がCCである場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連し、患者の前記遺伝子型がCCでない場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連しない、請求項2に記載の方法。 前記活性医薬成分がイロペリドンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 前記活性医薬成分が1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 患者のCYP2D6遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 患者のCYP2D6G1846A遺伝子型がAA又はGAである場合、患者のCYP2D6G1846A遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連し、患者の遺伝子型がGGである場合、患者のCYP2D6G1846A遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連しない、請求項8に記載の方法。 患者のCYP2D6C100T遺伝子型がTT又はCTである場合、患者のCYP2D6C100T遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連し、患者の遺伝子型がCCである場合、患者のCYP2D6C100T遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連しない、請求項8に記載の方法。 患者が、統合失調症、統合失調感情障害、鬱病、双極性躁/鬱病、心不整脈、トゥレット症候群、精神障害、妄想性障害及び統合失調症様障害からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。 患者が、妄想性統合失調症、緊張性統合失調症、解体型統合失調症、未分化統合失調症及び残遺型統合失調症からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項11に記載の方法。 患者が、短期精神障害、特定不能の精神障害、全身病状による精神障害及び物質誘発精神障害からなる群から選択される少なくとも1つの状態に罹患している、請求項11に記載の方法。 患者が、化合物を投与されることによるQT間隔の延長の危険性を有するかどうかを決定する方法であって、 前記化合物がイロペリドン又は1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールであり、 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップを含み、 前記患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連する場合、患者がQT間隔の延長の危険性を有する、方法。 前記患者のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGG KCNQ1遺伝子型、参照配列AJ006345.1の286414位におけるAA KCNQ1遺伝子型、又は、参照配列AJ006345.1の78927位におけるCC KCNQ1遺伝子型である場合、患者のKCNQ1遺伝子型がQT延長の危険性の上昇に関連する、請求項14に記載の方法。 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップが、患者のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるサブステップを含む、請求項14に記載の方法。 患者のCYP2D6遺伝子の発現産物を特徴づけるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。 特徴づけられた発現産物が、CYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tからなる群から選択されるCYP2D6多型に対応するかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。 化合物が、イロペリドンである、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。20150626A16333全文3 個体がQTc間隔の延長の素因を持つかどうかを決定する方法であって、個体のKCNQ1遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップを含み、 決定するステップが、参照配列AJ006345.1の79764、参照配列AJ006345.1の286414位及び参照配列AJ006345.1の78927位からなる群から選択される少なくとも1つの一塩基多型(SNP)遺伝子座における個体のKCNQ1遺伝子型を決定するサブステップを含む、方法。 個体のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGGを含む場合に、個体がQTc間隔の延長の素因を持つと結論付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 個体のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の286414位におけるAAを含む場合に、個体がQTc間隔の延長の素因を持つと結論付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 個体のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の78927位におけるCCを含む場合に、個体がQTc間隔の延長の素因を持つと結論付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 個体のCYP2D6遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。 個体のCYP2D6遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップが、個体のCYP2D6遺伝子配列がCYP2D6G1846A多型を含むかどうかを決定するサブステップを含む、請求項5に記載の方法。 個体のCYP2D6遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップが、個体のCYP2D6遺伝子配列がCYP2D6C100T多型を含むかどうかを決定するサブステップを含む、請求項5に記載の方法。 個体のKCNQ1遺伝子型の少なくとも一部を決定するステップが、個体のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるサブステップを含む、請求項1に記載の方法。 患者が、化合物を投与されることによるQT間隔の延長の危険性を有するかどうかを決定する方法であって、 前記化合物がイロペリドン又は1−[4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシフェニル]エタノールであり、 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップを含み、 前記患者のKCNQ1遺伝子型が、参照配列AJ006345.1の79764位におけるGG KCNQ1遺伝子型、又は、参照配列AJ006345.1の78927位におけるCC KCNQ1遺伝子型である場合、患者がQT間隔の延長の危険性を有する、方法。 患者のKCNQ1遺伝子型を決定するステップが、患者のKCNQ1遺伝子の発現産物を特徴づけるサブステップを含む、請求項9に記載の方法。 患者のCYP2D6遺伝子の発現産物を特徴づけるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。 特徴づけられた発現産物が、CYP2D6G1846A及びCYP2D6C100Tからなる群から選択されるCYP2D6多型に対応するかどうかを決定するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。 化合物が、イロペリドンである、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。


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