生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_検証用システム
出願番号:2015090980
年次:2015
IPC分類:G01N 1/00,G01N 1/22


特許情報キャッシュ

熊谷 樹 浅見 哲司 久森 陽介 JP 2015222251 公開特許公報(A) 20151210 2015090980 20150428 検証用システム 株式会社堀場製作所 000155023 西村 竜平 100121441 齊藤 真大 100154704 熊谷 樹 浅見 哲司 久森 陽介 JP 2014094331 20140430 G01N 1/00 20060101AFI20151113BHJP G01N 1/22 20060101ALI20151113BHJP JPG01N1/00 101TG01N1/22 MG01N1/00 C 8 2 OL 14 2G052 2G052AA02 2G052AA39 2G052AB01 2G052AB12 2G052AC20 2G052CA38 2G052FD01 2G052HB08 2G052HC09 2G052HC29 2G052JA09 本願発明は、排ガスを分析する排ガス分析システムの検証に用いられる検証用システムに関するものである。 従来、排ガスを分析する排ガス分析システムとしては、排ガスに希釈ガスを混合して希釈する排ガス希釈装置と、この排ガス希釈装置により生成される希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備するものが知られている。 より詳細に、排ガス希釈装置としては、定流量希釈サンプリング装置など、希釈排ガスを一定の流量(以下、設定流量ともいう)にするものが用いられており、この設定流量を変更することで、排ガスと希釈ガスとの流量比、すなわち希釈比を変更することができる。 分析計としては、上述した排ガス希釈装置により種々の希釈比で希釈された排ガスを分析すべく、分析レンジを変更可能に構成されたものが用いられている。 上述した構成により、設定流量と分析レンジとを変更することで、例えば、車両の型式や車両の走行モードなど、種々の分析条件に応じて排ガスを分析することが可能になる。 ところで、一般には、この種の排ガス分析システムにおいて分析精度を担保すべく、排ガスを分析するまえに、所定の基準ガスを用いて当該分析精度を検証するようにしている。 この検証方法としては、例えば非特許文献1に記載されているプロパンショットと呼ばれる方法が知られており、具体的には、密度が既知であるプロパンガスを排ガスの代わりに排ガス分析システムに供給し、その回収率を評価するようにしている。 上述した検証において、例えばプロパンガスの濃度を、分析計に予め設定された分析レンジで分析するためには、プロパンガスを適切な希釈比で希釈する必要があり、これには、設定流量及び分析レンジに基づいて、プロパンガスの供給流量を適切に設定しなければならない。 ところが、設定流量及び分析レンジは、上述したように、分析条件に応じて適宜変更させるものであることから、種々の分析条件における分析精度を担保するためには、設定流量の数と分析レンジの数とを掛け合わせた多数の組み合わせそれぞれに対して、異なる供給流量でのプロパンショットを行わなければならず、その手間が膨大となる。 上述した問題は、定流量希釈サンプリング装置のみならず、例えばバックミニダイリュータなど、排ガスを希釈して希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、この希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムに共通する問題である。新訂エンジンエミッション計測ハンドブック(養賢堂)27頁〜28頁 そこで本願発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであって、手間をかけることなく排ガス分析システムを検証できるようにすることをその主たる課題とするものである。 すなわち本願発明に係る検証用システムは、上述した排ガス分析システムの検証に用いられるものであり、排ガスに代えて基準ガスを供給する基準ガス供給部を具備してなり、該基準ガス供給部からの基準ガスの供給量と分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成されたものであって、排ガス希釈装置の設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出し、前記基準ガス供給部による基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように該基準ガス供給部を制御する制御部をさらに具備していることを特徴とするものである。 このような検証用システムであれば、制御部が、設定流量及び分析レンジに基づき目標供給量を算出し、基準ガスの供給量が目標供給量となるように基準ガス供給部を制御するので、基準ガスの供給量を自動で検証に適した流量にすることができる。 これにより、設定流量と分析レンジとの組み合わせそれぞれに対して、自動的に基準ガスの供給量を設定することができ、手間をかけることなく排ガス分析システムの検証を行うことが可能になる。 前記基準ガス供給部が、前記基準ガスが流れる基準ガス流路に設けられた臨界流量オリフィスと、前記基準ガス流路における前記臨界流量オリフィスより上流に設けられ、前記基準ガスの圧力を制御する調圧器とを具備し、前記制御部が、前記基準ガス供給部による基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように前記調圧器を制御するものが好ましい。 これならば、基準ガスの供給量が臨界流量オリフィスの開口径と基準ガスの圧力とによって定まるところ、制御部が調圧器を制御するので、当該基準ガスの供給量を自動で目標供給量に設定することができる。 前記基準ガス供給部が、前記基準ガスが流れる基準ガス流路に並列して設けられ、互いに異なる開口径を有する複数の臨界流量オリフィスと、前記基準ガス流路における前記各臨界流量オリフィスより上流に設けられた複数の開閉弁とを具備し、前記制御部が、前記各開閉弁の開閉状態を制御することにより、前記基準ガスを、前記複数の臨界流量オリフィスのうち1又は複数の臨界流量オリフィスに選択的に流して、当該基準ガスの供給量が前記目標供給量となるようにするものが好ましい。 これならば、臨界流量オリフィスの開口径と基準ガス圧力とによって供給流量が定まるところ、制御部が各開閉弁を制御して、基準ガスを、1又は複数の臨界流量オリフィスに選択的に流すので、当該基準ガスの供給量を自動で目標供給量に設定することができる。 排ガス分析システムを検証するための具体的な実施態様としては、前記基準ガスの密度、前記基準ガスの供給流量及び前記基準ガスの供給時間をパラメータとして得られる供給質量と、前記分析計により測定される前記基準ガスの濃度、前記設定流量及び前記供給時間をパラメータとして得られる測定質量とを比較して、前記排ガス分析システムの分析精度を検出する分析精度検出部をさらに具備するものが挙げられる。 各ガスの具体的な実施態様としては、前記希釈ガスが空気であり、前記基準ガスがプロパンガスであるものが挙げられる。 本願発明の効果が顕著になる実施態様としては、前記排ガス分析システムが、定流量希釈サンプリング装置を具備しているものが挙げられる。 また、本願発明に係る基準ガス供給部は、排ガス及び希釈ガスを混合して予め定められた設定流量の希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、前記希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムに用いられ、前記排ガスに代えて供給された基準ガスの供給量と前記分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成された検証用システムを構成するものであって、前記設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出する制御部からの制御信号に基づき、前記基準ガスを前記目標供給量となるように供給するものであることを特徴とするものである。 さらに、本願発明に係る検証用プログラムは、排ガス及び希釈ガスを混合して予め定められた設定流量の希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、前記希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムに用いられ、前記排ガスに代えて供給された基準ガスの供給量と前記分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成された検証用システムに適用される検証用プログラムであって、前記設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出し、前記基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように制御する制御部の機能をコンピュータに発揮させることを特徴とするものである。 このような基準ガス供給部及び検証用プログラムによれば、上述した検証用システムと同様の作用効果を得ることができる。 このように構成した本願発明によれば、排ガス分析システムの検証を自動化することができ、当該排ガス分析システムの検証にかかる手間を少なくすることができる。本実施形態の検証用システムの構成を模式的に示す全体図。同実施形態の基準ガス供給部の構成を模式的に示す図。 以下に本願発明に係る検証用システム200を用いた排ガス分析システム100について図面を参照して説明する。 本実施形態に係る排ガス分析システム100は、希釈サンプリング方式のものであり、排ガス希釈装置を用いて、例えばエンジン等の内燃機関から排出される排ガスを大気から精製される希釈ガスで数倍に希釈して濃度測定を行うものである。以下、本実施形態では、排ガス希釈装置として、排ガス全量をサンプリングして、希釈ガスで希釈して一定流量(以下、設定流量ともいう)にする定流量希釈サンプリング装置101を用いたものについて説明する。 具体的に、この排ガス分析システム100は、図1に示すように、排ガス全量と希釈ガスとを合わせた総流量が常に設定流量となるように制御して、希釈された排ガス(以下、希釈排ガスともいう)の一部及び希釈ガスの一部を採取する定流量希釈サンプリング装置101と、採取された希釈排ガスを収容する希釈排ガスサンプリングバッグB1と、採取された希釈ガスを収容する希釈ガスサンプリングバッグB2と、各サンプリングバッグB1、B2に採取されたガス中の所定成分(例えばHC、CO、CO2等)の濃度を分析する分析計102とを具備する。 定流量希釈サンプリング装置101は、図1に示すように、例えば図示しない内燃機関から排出される排ガスが導入される排ガス流路L1と、排ガス流路L1に合流するとともに、希釈ガスが流れる希釈ガス流路L2と、排ガス流路L1及び希釈ガス流路L2の合流点より下流に設けられ、希釈排ガスの流量を一定にする定流量機構10を有するメイン流路L3とを備えている。 なお、本実施形態の希釈ガスは、例えば図示しない空気精製装置により精製された空気である。 定流量機構10は、図1に示すように、臨界流量ベンチュリCFV及び吸引ブロア11とからなる臨界流量ベンチュリ方式のものである。本実施形態の定流量機構10は、並列に設けられた複数の臨界流量ベンチュリCFVを備え、例えばオペレータが入力手段(キーボードやマウス等)を用いて入力した設定流量信号に応じて、希釈排ガスが流れる臨界流量ベンチュリCFVが自動で切り替わるように構成されている。具体的には、図示しない開閉弁等が前記設定流量信号を受け付けるとともに開閉状態が切り替わり、希釈排ガスが流れる臨界流量ベンチュリCFVが自動で変更されて、設定流量つまり希釈排ガスの流量が変更される。その他、定流量機構10としては、臨界流量ベンチュリCFVを手動で交換できるように構成されていても良い。 なお、図1には、予め定められた1つの臨界流量ベンチュリCFVのみを示している。 また、前記吸引ブロア11は、吸引ポンプでも良い。 上述した定流量希釈サンプリング装置101は、図1に示すように、メイン流路L3から希釈排ガスを分取するための希釈排ガス採取管21と、希釈ガス流路L2から希釈ガスを分取するための希釈ガス採取管22とをさらに具備するものである。 具体的に希釈排ガス採取管21は、一端がメイン流路L3内に設けられ、他端が希釈排ガスサンプリングバッグB1に接続されたものである。この希釈排ガス採取管21には希釈排ガス採取ポンプ31が設けられている。 なお、希釈排ガス採取管21は、定流量機構10よりも上流側に設けられている。 また、希釈ガス採取管22は、一端が希釈ガス流路L2内に設けられ、他端が前記希釈ガスサンプリングバッグB2に接続されたものである。この希釈ガス採取管22には希釈ガス採取ポンプ32が設けられている。 分析計102は、各サンプリングバッグB1、B2に採取されたガス中の所定成分の濃度を測定するものであり、本実施形態では、THCの濃度を測定する水素炎イオン化検出法(FID)を用いたTHC計である。 この分析計102は、例えば当該分析計102を管理する図示しないホストコンピュータにオペレータが所望の分析レンジを入力することで、分析レンジが変更されるように構成されている。本実施形態では、例えば9段階の分析レンジの中からオペレータによって1つが選択されるようにしてある。 なお、この分析計102は、NOXの濃度を測定する化学発光方式(CLD)を用いたNOX計、HC、CO、CO2等の濃度を測定する非分散型赤外線吸収方式(NDIR)を用いた赤外線ガス分析計、O2の濃度を測定する磁気圧力式(PMD)を用いたO2計、CH4の濃度を測定するガスクロマトグラフ/水素イオン化検出器(GC−FID)を用いたCH4計などであっても良い。 このように構成された排ガス分析システム100に用いられる検証用システム200は、当該排ガス分析システム100の分析精度を検証するためのであり、具体的には、排ガスに代えて、成分が既知の基準ガスを供給し、その供給した基準ガスの供給量と、分析計102により測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成されたものである。 本実施形態の検証用システム200は、いわゆるプロパンショットと呼ばれる方法を採用しており、排ガス分析システム100に接続されるとともに基準ガスとして密度が既知のプロパンガスを排ガス分析システム100に供給し、その回収率を評価することにより、排ガス分析システム100の分析精度を検証可能に構成されている。 より詳細には、プロパンガスを排ガス流路L1から定流量希釈サンプリング装置101に供給して、実際に供給したプロパンガスの供給量である供給質量Minと、分析計102により希釈排ガスサンプリングバッグB1に回収されたプロパンを測定して得られる測定値である測定質量Moutとを下記の式(1)、(2)に基づき算出し、これらの値を比較するように構成されている。 Min=ρ×q×t・・・(1) Mout=(Cs−Ca)×Q×t・・・(2) ここで、ρはプロパンガスの密度、qはプロパンガスの供給流量、tはプロパンガスの供給時間、Csは分析計102により得られる希釈排ガスサンプリングバッグB1内のHC濃度、Caは分析計102により得られる希釈ガスサンプリングバッグB2内のHC濃度、Qは定流量希釈サンプリング装置100の設定流量である。 次に、検証用システム200の具体的な構成について説明する。 この検証用システム200は、図1に示すように、一端が排ガス流路L1に接続されるとともに他端が例えば図示しないガスボンベに接続され、このガスボンベから送られるプロパンガスである基準ガスが流れる基準ガス流路L4と、基準ガス流路L4に設けられ、基準ガスを排ガス流路L1に供給する基準ガス供給部201と、基準ガス供給部201に制御信号を送信して、基準ガスの供給流量を制御する制御部である制御装置202とを具備するものである。 基準ガス流路L4は、図2に示すように、図示しないガスボンベに接続される主流路L41と、主流路L41上の分岐点Xから分岐するとともに、主流路L41上の合流点Yで主流路L41に合流する分岐流路L42とからなるものである。 基準ガス供給部201は、図2に示すように、主流路L41における分岐点Xより上流に設けられ、主流路L41を流れる流体の圧力を調整する調圧器40、前記流体の圧力を測定する圧力計P及び前記流体の温度を測定する温度計Tと、主流路L41における分岐点Xと合流点Yとの間に設けられた第1開閉弁51及び第1臨界流量オリフィス61と、分岐流路L42に設けられた第2開閉弁52及び第2臨界流量オリフィス62とを具備するものである。 本実施形態の臨界流量オリフィス61、62は、互いに異なる開口径を有するものであり、基準ガス流路L4に並列して設けられている。 各開閉弁51、52は、対応する臨界流量オリフィス61、62の上流に設けられた電磁弁である。 上述した臨界流量オリフィス61、62及び開閉弁51、52により、本実施形態の基準ガス供給部201は、開閉弁51、52の開閉状態が切り替わることで、基準ガスをいずれか一方の臨界流量オリフィス61、62に選択的に流せるように構成されている。 上述した構成により、調圧器40により調整された基準ガスの圧力(以下、基準ガス圧力ともいう)と、基準ガスが流れる臨界流量オリフィス61、62の開口径とによって、基準ガス供給部201から供給される基準ガスの供給流量が決定する。 そして、本実施形態に係る検証用システム200は、上述した基準ガスの供給流量を自動で設定すべく、制御装置202から基準ガス供給部201に制御信号が送られるように構成されている。 以下、この制御装置202について説明する。 制御装置202は、分析計102による基準ガスの分析結果が、当該分析計102に設定されている分析レンジ内に収まるように、基準ガスの供給量を制御するものである。 具体的にこのものは、CPU、メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を備えたものであり、前記CPUやその周辺機器が協働することにより、図2に示すように、設定流量受付部71、分析レンジ受付部72、目標流量算出部73、供給流量設定部74、分析精度検出部75及び検証部76としての機能を発揮するものである。 設定流量受付部71は、上述した定流量希釈サンプリング装置101に設けられた定流量機構10から、設定流量を示す信号である設定流量信号を受け付けるものである。 分析レンジ受付部72は、分析計102から、複数の分析レンジの中から例えばオペレータにより設定された分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を取得するものである。 目標流量算出部73は、前記設定流量受付部71及び前記分析レンジ受付部72から設定流量及び分析レンジを取得し、これらをパラメータとして基準ガスの目標供給量である目標流量を算出するとともに、算出された目標流量を示す目標流量信号を後述する供給流量設定部74に送信するものである。 より詳細にこの目標流量算出部73は、下記の式(3)に基づき、目標流量を算出するように構成されている。 q=Q×kR・・・(3) ここで、qは目標流量、Qは流量、kは比例係数、Rは分析レンジである。なお、kは任意に設定することができ、本実施形態では0.8である。 供給流量設定部74は、前記目標流量算出部73により送信された目標流量信号を受け付けて、上述した基準ガス供給部201に制御信号を送信することにより、供給流量を目標流量に設定するものである。 より詳細にこの供給流量設定部74は、図2に示すように、目標流量とともに上述した圧力計Pの測定圧力及び温度計Tの測定温度を取得し、下記の式(4)を用いて、目標流量と測定温度とに基づき、基準ガス圧力を算出する。 q=(A0+A1×P+A2×P2)/T1/2・・・(4) ここで、qは目標流量、A0〜A2はオリフィス校正係数、Pは基準ガス圧力、Tは測定温度である。 本実施形態では、前記供給流量設定部74は、前記測定圧力を用いて例えばフィードバック制御により基準ガス圧力を制御するとともに、調圧器40、第1開閉弁51及び第2開閉弁52に制御信号を送るように構成されている。 より詳細には、上述した制御信号に基づき、調圧器40は、基準ガス流路L4内の圧力を供給流量設定部74により決定された基準ガス圧力に調整し、各開閉弁51、52は、供給流量設定部74により選択された臨界流量オリフィス61、62に基準ガスが流れるように開閉状態を切り替える。 これにより、供給流量が自動で目標流量に設定される。 分析精度検出部75は、前記供給流量設定部74により設定された供給流量をパラメータとして得られる供給データと、分析計102により測定されるサンプリングバッグB1、B2内の基準ガスの濃度をパラメータとして得られる測定データとを比較して分析精度を検出するものである。 本実施形態の分析精度検出部75は、上述した式(1)、(2)に基づき、基準ガスの供給質量MinとサンプリングバッグB1、B2に回収された基準ガスを測定して得られる測定質量Moutとを算出して、例えばこれらの比を分析精度として検出するように構成されている。 検証部76は、前記分析精度検出部75により検出された分析精度が、許容誤差範囲内であるかを検証するものである。 具体的には、下記の式(4)に基づき、精度誤差zを算出し、この精度誤差zが、例えば±2%ないし±3%以内であるかを検証して、その検証結果を例えばディスプレイなどの表示部80に表示するものである。 z=(Mout/Min)×100−100・・・(4) このように構成された本実施形態に係る検証用システム200によれば、制御装置202が、定流量希釈サンプリング装置101の設定流量と分析計102の分析レンジとに基づいて、基準ガスの供給流量を自動で目標流量に設定するので、設定流量と分析レンジとの組み合わせそれぞれに対して、手間をかけることなく排ガス分析システム100の分析精度を検出することができる。 また、上述した分析精度の検出により、当該分析精度が許容誤差範囲内であるかを検証することで、定流量希釈サンプリング装置101と分析計102とを具備する排ガス分析システム100全体の検証をすることができる。 なお、分析精度が許容誤差範囲を外れる場合は、排ガス分析システム100の点検が必要であり、この場合に考えられる主な要因としては、定流量希釈サンプリング装置101に設定された設定流量の精度、分析計102の不良、システム内の流体漏れ、サンプリング箇所又はサンプリングバッグ内の混合不良、基準ガス注入時の精度、供給質量算出誤差などが挙げられる。 さらに、種々の分析条件に応じて目標流量が幅広く変更されても、供給流量設定部74が、供給流量を目標流量に設定する際に、基準ガス圧力と臨界流量オリフィス61、62の径との2つのパラメータを用いて設定することができるので、供給流量を確実に目標流量に設定することができる。 そのうえ、検証部76が、分析精度検出部75による検出結果を検証して、表示部80に表示するので、排ガス分析システム100全体を検証するほぼ全ての工程を自動化することができる。 なお、本願発明は前記実施形態に限られるものではない。 例えば、前記実施形態では、排ガス希釈装置が定流量希釈サンプリング装置であったが、その他には、バックミニダイリュータなどであっても良い。 また、前実施形態では、2つの臨界流量オリフィスが並列に設けられていたが、3つ以上の臨界流量オリフィスを並列に設けても良い。 さらに、前記実施形態の設定流量受付部は、定流量希釈サンプリング装置の設定流量を受け付けるものであったが、例えば、複数の中から選択された臨界流量ベンチュリに関する校正係数などの固有値を受け付けて、この固有値をパラメータとして設定流量を算出するものであっても良い。 そのうえ、設定流量受付部及び分析レンジ受付部は、例えばオペレータによりキーボードなどの入力手段を用いて入力された設定流量及び分析レンジを、それぞれ設定流量信号及び分析レンジ信号として受け付けるものであっても良い。 また、前記実施形態の分析精度検出部は、基準ガスの供給質量と測定質量とを比較することにより、分析精度を検出するように構成されていたが、例えば、単位時間当たりの供給質量と単位時間当たりの測定質量との比較や基準ガスの密度と分析計により測定された基準ガスの測定濃度との比較など、種々の物理量を比較することにより分析精度を検出するように構成しても良い。 また、前記実施形態の供給流量設定部は、所定の算出式を用いて、目標流量及び測定温度に基づき基準ガス圧力を算出していたが、例えば、前記メモリの所定領域に記憶されているルックアップテーブルを参照して、目標流量と測定温度とに基づき、基準ガス圧力と臨界流量オリフィスの開口径とを決定するように構成されていても良い。 さらに、分析精度検出部及び検証部は、前記実施形態のように制御装置の機能である必要はなく、制御装置とは別の、例えば演算装置の機能としても良い。 さらに、前記実施形態の基準ガスはプロパンガスであったが、成分や密度が既知であるその他のガスであっても良いし、校正粒子を含むガスであっても良い。 また、前記実施形態の排ガス分析システムは、サンプリングバッグを具備するものであったが、例えば、サンプリングバッグを用いることなく連続分析するシステムであっても良い。 その他、本願発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。100・・・排ガス分析システム200・・・検証用システム101・・・定流量希釈サンプリング装置102・・・分析計10 ・・・定流量機構CFV・・・臨界流量ベンチュリ201・・・基準ガス供給部202・・・制御装置40 ・・・調圧器51 ・・・第1開閉弁61 ・・・第1臨界流量オリフィス52 ・・・第2開閉弁62 ・・・第2臨界流量オリフィス 排ガス及び希釈ガスを混合して予め定められた設定流量の希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、前記希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムの検証に用いられるものであり、 前記排ガスに代えて基準ガスを供給する基準ガス供給部を具備してなり、該基準ガス供給部からの基準ガスの供給量と前記分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成されたものであって、 前記設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出し、前記基準ガス供給部による基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように該基準ガス供給部を制御する制御部をさらに具備していることを特徴とする検証用システム。 前記基準ガス供給部が、 前記基準ガスが流れる基準ガス流路に設けられた臨界流量オリフィスと、 前記基準ガス流路における前記臨界流量オリフィスより上流に設けられ、前記基準ガスの圧力を制御する調圧器とを具備し、 前記制御部が、前記基準ガス供給部による基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように前記調圧器を制御することを特徴とする請求項1記載の検証用システム。 前記基準ガス供給部が、 前記基準ガスが流れる基準ガス流路に並列して設けられ、互いに異なる開口径を有する複数の臨界流量オリフィスと、 前記基準ガス流路における前記各臨界流量オリフィスより上流に設けられた複数の開閉弁とを具備し、 前記制御部が、前記各開閉弁の開閉状態を制御することにより、前記基準ガスを、前記複数の臨界流量オリフィスのうち1又は複数の臨界流量オリフィスに選択的に流して、当該基準ガスの供給量が前記目標供給量となるようにすることを特徴とする請求項1又は2記載の検証用システム。 前記基準ガスの密度、前記基準ガスの供給流量及び前記基準ガスの供給時間をパラメータとして得られる供給質量と、前記分析計により測定される前記基準ガスの濃度、前記設定流量及び前記供給時間をパラメータとして得られる測定質量とを比較して、前記排ガス分析システムの分析精度を検出する分析精度検出部をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項に記載の検証用システム。 前記希釈ガスが空気であり、 前記基準ガスがプロパンガスであることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一項に記載の検証用システム。 前記排ガス分析システムが、定流量希釈サンプリング装置を具備していることを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか一項に記載の検証用システム。 排ガス及び希釈ガスを混合して予め定められた設定流量の希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、前記希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムに用いられ、前記排ガスに代えて供給された基準ガスの供給量と前記分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成された検証用システムを構成するものであって、 前記設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出する制御部からの制御信号に基づき、前記基準ガスを前記目標供給量となるように供給するものであることを特徴とする基準ガス供給部。 排ガス及び希釈ガスを混合して予め定められた設定流量の希釈排ガスを生成する排ガス希釈装置と、前記希釈排ガスに含まれる成分を測定する分析計とを具備する排ガス分析システムに用いられ、前記排ガスに代えて供給された基準ガスの供給量と前記分析計で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成された検証用システムに適用される検証用プログラムであって、 前記設定流量を示す信号である設定流量信号及び前記分析計の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出し、前記基準ガスの供給量が前記目標供給量となるように制御する制御部の機能をコンピュータに発揮させることを特徴とする検証用プログラム。 【課題】手間をかけることなく排ガス分析システム100を検証できるようにする。【解決手段】排ガスに代えて基準ガスを供給する基準ガス供給部201を具備してなり、該基準ガス供給部201からの基準ガスの供給量と分析計102で測定された基準ガスの測定値との整合性を検証可能に構成されたものであって、設定流量を示す信号である設定流量信号及び分析計102の分析レンジを示す信号である分析レンジ信号を受け付け、各信号が示す設定流量及び分析レンジに基づいて基準ガスの目標供給量を算出し、基準ガス供給部201による基準ガスの供給量が目標供給量となるように該基準ガス供給部201を制御する制御部202をさらに具備するようにした。【選択図】図2


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