タイトル: | 公表特許公報(A)_ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04による呼吸器疾患の治療 |
出願番号: | 2014514154 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 35/74,A61P 11/00,A61P 11/02,A61P 9/00,A61P 11/04,A61P 27/16,A61P 43/00,A61P 11/14,C12N 1/20,A23L 1/30,C12N 5/0787,C12N 5/0786 |
デイヴィッド・パイン ニコラス・ウエスト アラン・クリップス サンポ・ラティーネン JP 2014517003 公表特許公報(A) 20140717 2014514154 20120608 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04による呼吸器疾患の治療 デュポン ニュートリション バイオサイエンシーズ エーピーエス 397060588 結田 純次 100127926 竹林 則幸 100140132 デイヴィッド・パイン ニコラス・ウエスト アラン・クリップス サンポ・ラティーネン US 61/495,614 20110610 GB 1110095.5 20110615 A61K 35/74 20060101AFI20140620BHJP A61P 11/00 20060101ALI20140620BHJP A61P 11/02 20060101ALI20140620BHJP A61P 9/00 20060101ALI20140620BHJP A61P 11/04 20060101ALI20140620BHJP A61P 27/16 20060101ALI20140620BHJP A61P 43/00 20060101ALI20140620BHJP A61P 11/14 20060101ALI20140620BHJP C12N 1/20 20060101ALI20140620BHJP A23L 1/30 20060101ALI20140620BHJP C12N 5/0787 20100101ALN20140620BHJP C12N 5/0786 20100101ALN20140620BHJP JPA61K35/74 GA61P11/00A61P11/02A61P9/00A61P11/04A61P27/16A61P43/00 107A61P11/14C12N1/20 EA23L1/30 ZC12N5/00 202PC12N5/00 202N AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA GB2012051302 20120608 WO2012168732 20121213 51 20140127 4B018 4B065 4C087 4B018MD81 4B018MD86 4B018MD87 4B018ME14 4B018MF13 4B065AA01X 4B065AA21X 4B065AA30X 4B065AA49X 4B065AA79X 4B065AC20 4B065BD01 4B065CA42 4B065CA44 4C087AA01 4C087AA02 4C087BC12 4C087BC32 4C087BC56 4C087BC59 4C087BC61 4C087MA02 4C087MA52 4C087NA05 4C087NA14 4C087ZA20 4C087ZA34 4C087ZA36 4C087ZA59 4C087ZA62 4C087ZB22 本発明は、呼吸器疾患の治療方法およびそのためのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の使用に関する。 豪州健康福祉研究所(Australian Institute of Health and Welfare)による2006年報告書によれば上部呼吸器疾患URTIは、一般診療において二番目に最も一般的に扱われている問題であり、かつ小児の間の入院の大きな原因である(Welfare、2006年)。これらの感染症はかなりの経済的負担を伴う。仕事を休む全時間の四分の一はURTIが原因であり(Leder等、2003年)、一方、経済的分析は、米国において呼吸器感染症の直接費を90億ドルと見積もった(Dixon、1985年)。多くの事例においてこれらの疾患は、社会的交流、健康、および快適な暮らしを低減させる(HashemおよびHall、2003年)。URTIは、その母集団中の部分群の臨床的有意性を増大させている場合がある。呼吸器疾患に罹らないままであることは、疾患に罹らないままである者が疾患を届け出た同等の者よりも良いパフォーマンスをすることを示す証拠を考慮に入れると運動選手にとって重要である(Pyne等、2001年)。これらの感染症の流行を減らすことは、経済的かつ地域社会レベルの両方でかなりの利点を有すると思われる。 一般的な呼吸器疾患に関しては、プロバイオティクス単独の効力(de Vrese等、2006年、およびCox等、2008年)および他の予防薬と言われているものとの併用の効力(Pregliasco等、2008年)を試験した幾つかのプラセボ対照臨床研究が存在する。これらの研究は、プロバイオティクスの補給が、プラセボの補給と比較して疾患の人数、持続期間、および重症度を低減させることを示している(de Vrese等、2005年、Winkler等、2005年、およびde Vrese等、2006年)。より最近になって、運動選手集団での研究(平均年齢27.0±11.6才、平均±SD、自己報告トレーニング負荷約10時間/週)は、プロバイオティクスの規則的な補給がURTIの発生頻度を減らすのに有益であることを報じており、それは冬季のトレーニングおよび試合の間の唾液IgAレベルのより良好な維持と関係がある場合がある。これらの研究は、プロバイオティクスの補給が、一般的な感染性疾患の発生頻度、持続期間、および重症度を低減させる有用な栄養製品である場合があることを示している。 本発明者等は、驚くべきことにビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)(Barrangou R.等の論文、J.Bacteriol.191:4144〜4151(2009))の使用が、健康で体をよく動かす成人の集団において他のプロバイオティクス細菌またはプラセボと比較した場合、呼吸器疾患の治療および予防においてプロバイオティクス効果の向上をもたらすことを見出した。 本発明は、呼吸器疾患の治療および/または予防におけるプロバイオティクス細菌ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)(Langebrogade 1,PO Box 17,DK−1001 Copenhagen K,DenmarkのDuPont Nutrition BioSciences Aps(以前のDanisco A/S)から入手できる)の使用が有益な結果をもたらすという本発明者等の驚くべき発見に基づく。この細菌が他のプロバイオティクス細菌およびプロバイオティクス細菌の混合物と比べて治療効果を向上させることは、特に驚くべきことである。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)はまた、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)の亜種ラクティスBL−04(lactis BL−04)としても知られ、これらの用語は本明細書中で区別なく使用される。ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)はまた、DGCC2908およびRB4825としても知られている。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)は、そもそもは健康な成人由来の糞便試料から単離された。これは、菌株SD5219として使用されており、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection(ATCC))保管所に預けられている市販の菌株である(Barrangou R.等の論文、J.Bacteriol.191:4144〜4151(2009)参照)。 これは公的に利用できる菌株である。 本発明者等は、健康な体をよく動かす成人へのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の投与が、呼吸器疾患の重症度、持続期間、および発生頻度に関して改良された効果を生むことを発見した。従来技術では、プロバイオティクス細菌の投与から恩恵を受けると言われた患者群は、一般にあまり強健でない免疫系を有する者、すなわち小児および/または免疫障害を持つ患者であった。健康な体をよく動かす成人は、一般に最も強健な免疫系を有し、したがって一般に闘うのがより困難なより過酷またはより伝染力の強い感染症に感染するようになるに過ぎないので、この予期せざる発見は驚くべきことである。 したがって本発明の一態様では、被験者における呼吸器疾患の治療または予防に使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを提供する。 本発明の別の態様では、被験者に有効量のビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを投与することを含む呼吸器疾患の治療または予防の方法を提供する。 本発明の更なる態様では、呼吸器疾患の治療用の薬剤(medicament)の製造におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートの使用を提供する。 本発明の別の態様では、被験者における薬物(medication)(例えば、感冒および/またはインフルエンザの薬物)摂取量を変更するために使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを提供する。 本発明の別の態様では、被験者に有効量のビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを投与することを含む、被験者における薬物(例えば、感冒および/またはインフルエンザの薬物)摂取量を変更するための方法を提供する。 本発明の更なる態様では、被験者の薬物(例えば、感冒および/またはインフルエンザの薬物)摂取量を変更するための薬剤の製造におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートの使用を提供する。本発明を示すために行われた実験の概略図である。被験者の採用、処理手続き、および解析を詳述するコンソルトフローチャートである。 本発明の詳細な態様を下記に述べる。部分的にはこれら詳細な態様の幾つかは別々の節において考察される。これは言及を容易にするためであり、決して限定するものではない。文脈に明確な別段の指示がない限り、下記に述べる実施形態のすべては本発明のすべての態様に等しく適用される。 本明細書中で使用される用語「呼吸器疾患」とは、上部呼吸器および下部呼吸器の両方の疾患を指す。本明細書中で使用される疾患という用語は、障害という用語と同義である。 一実施形態では呼吸器疾患は上部呼吸器疾患である。 上部呼吸器疾患には、例えば扁桃炎、中耳炎、鼻炎(鼻粘膜の炎症)、副鼻腔炎または静脈洞炎(前頭骨、篩骨、上顎骨、および蝶形骨を含めた鼻腔および副鼻腔の炎症)、鼻咽頭炎、鼻咽喉炎、または一般的感冒(鼻腔、咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭炎(咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭蓋炎または声門上炎(喉頭の上部および声門上部部分の炎症)、喉頭炎(喉頭の炎症)、喉頭気管炎(喉頭、気管、および声門下部位の炎症)、および気管炎(気管および声門下部位の炎症)が挙げられる。 一実施形態ではその呼吸器疾患は、扁桃炎、中耳炎、鼻炎(鼻粘膜の炎症)、副鼻腔炎または静脈洞炎(前頭骨、篩骨、上顎骨、および蝶形骨を含めた鼻腔および副鼻腔の炎症)、鼻咽頭炎、鼻咽喉炎、または一般的な感冒(鼻腔、咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭炎(咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭蓋炎または声門上炎(喉頭の上部および声門上部位の炎症)、喉頭炎(喉頭の炎症)、喉頭気管炎(喉頭、気管、および声門下部位の炎症)、および気管炎(気管および声門下部位の炎症)のうちの1つまたは複数からなる群から選択される。 本発明の実施形態では呼吸器疾患は、喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、または咳のうちの1つまたは複数からなる群から選択される。 喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、または咳の1つまたは複数が、上部呼吸器疾患の症状である。 一実施形態では本発明による組成物を、上部呼吸器疾患の症状である喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、または咳のうちの2つ以上(3つ以上または4つ以上またはすべてを含む)の治療または予防のために使用することができる。 喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、または咳のうちの1つまたは複数は、扁桃炎、中耳炎、鼻炎(鼻粘膜の炎症)、副鼻腔炎または静脈洞炎(前頭骨、篩骨、上顎骨、および蝶形骨を含めた鼻腔および副鼻腔の炎症)、鼻咽頭炎、鼻咽喉炎、または一般的な感冒(鼻腔、咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭炎(咽頭、下咽頭、口蓋垂、および扁桃の炎症)、咽頭蓋炎または声門上炎(喉頭の上部および声門上部位の炎症)、喉頭炎(喉頭の炎症)、喉頭気管炎(喉頭、気管、および声門下部位の炎症)、および気管炎(気管および声門下部位の炎症)からなる群のうちの1つまたは複数の症状である。 一実施形態では呼吸器疾患は下部呼吸器疾患である。 下部呼吸器疾患には、例えば気管支炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍が挙げられる。 本発明の実施形態ではその呼吸器疾患は、胸部鬱血を伴う咳および喘鳴を伴う咳のうちの1つまたは複数からなる群から選択される。 本発明の一実施形態では呼吸器疾患は、胸部鬱血を伴う咳および喘鳴を伴う咳の両方からなる群から選択される。 胸部鬱血を伴う咳および喘鳴を伴う咳のうちの1つまたは複数は、下部呼吸器疾患の症状である。 胸部鬱血を伴う咳および喘鳴を伴う咳のうちの1つまたは複数は、気管支炎、急性気管支炎、肺炎、および肺膿瘍からなる群のうちの1つまたは複数の症状である。 一実施形態では本発明は、呼吸器疾患、例えば上部呼吸器疾患または下部呼吸器疾患の発現率、持続期間、または重症度のうちの1つまたは複数(好ましくは発現率)を低減させることに関する。 別の実施形態では本発明は、呼吸器疾患、例えば上部呼吸器疾患または下部呼吸器疾患の症状の発現率、持続期間、または重症度(好ましくは発現率)の低減に関する。 好ましくは、呼吸器疾患または呼吸器疾患の症状の発現率(人数または発生頻度)、持続期間、または重症度の低減は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の投与後に、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の投与なしの比較被験者における呼吸器疾患または呼吸器疾患の症状のそれぞれ発現率(人数または発生頻度)、持続期間、または重症度と比較される。 一実施形態ではこの組成物は、7日間を超えて症状を示す被験者において呼吸器疾患の発現率(人数または発生頻度)、持続期間、または重症度を低減させるのに特に有効である。理論に拘束されることを望むものではないが、7日間を超えてそれらの症状を示す場合、それは重症の呼吸器疾患の徴候である。一実施形態では本発明の組成物は、重症の呼吸器疾患の発現率、持続期間、または重症度(好ましくは発現率)を低減させるのに特に有効である。 一実施形態では用語「発現率」とは、呼吸器疾患またはその症状の人数および/または発生頻度を指す。更なる実施形態では用語「発現率」とは、少なくとも3日間、または少なくとも5日間、または少なくとも7日間続く呼吸器疾患またはその症状の人数および/または発生頻度を指す。 一実施形態では「予防」は、少なくとも3日間、または少なくとも5日間、または少なくとも7日間続く呼吸器疾患またはその症状に関係している。更なる実施形態では「予防」は、重症の呼吸器疾患またはその症状に関係している。 本明細書中で使用される用語「ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物」は、適切な培養液中でビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を培養(例えば発酵)することにより生ずる組成物、あるいはその上清または画分または構成成分を意味する。一実施形態ではビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、適切な培養液中でビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を培養(例えば発酵)することにより生ずる全組成である。この発酵産物は使用の前に乾燥することができる。 一実施形態におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、生存可能なビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含むことができる。別の実施形態におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、無細胞発酵産物であることができる。無細胞発酵産物は、適切な培養液中でビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を培養(例えば発酵)することにより生じさせるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物であることができる。それを、細菌細胞を除去および/または不活性にするために修飾して無細胞発酵物を得た。別の実施形態ではビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、全体であっても溶解されていてもよい生存能力のないビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含むことができる。 本明細書中で使用される用語「無細胞」とは、その発酵産物(好ましくは発酵物)が実質的に生菌細胞を含まず、一般には発酵産物1mL当たり約105個未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約104個/mL未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約103個/mL未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約102個/mL未満の生菌細胞、または発酵産物1mL当たり約10個/mL未満の生菌細胞を含有することを意味する。好ましくは発酵産物は実質的に生菌細胞を含まず、一般には発酵産物1mL当たり約105個/mL未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約104個/mL未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約103個/mL未満の生菌細胞、発酵産物1mL当たり約102個/mL未満の生菌細胞、または発酵産物1mL当たり約10個/mL未満の生菌細胞を含有する。 一態様では、1個または複数個の細胞を発酵産物(例えば発酵物)から分離することができる。そのような分離は、遠心分離および/または濾過を含めた当業界で知られている任意の手段によって達成することができる。例えば、発酵産物を濾過(多段階工程で1回または数回)して粒状物質、細胞等のような構成成分を除去することができる。別法では、またはこれに加えて、1個または複数個の細胞および/または1個または複数個の胞子を遠心分離によって発酵産物(例えば発酵物)から分離し、こうして上清を生成させることができる。遠心分離の速度および持続時間に応じて、その上清は無細胞(すなわち無細胞上清)であることもでき、またその上清は細胞を含有することもでき、これを濾過またはさらに遠心分離して無細胞上清を得ることができる。 幾つかの態様ではビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、培養液の粗抽出物であることができる。 幾つかの態様ではビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の培養後に(例えば培養の終わりに)存在する構成物質の混合物を含むことができる。したがって発酵産物という用語は、有効成分に加えて粒状物質、固形物、培養中に利用されなかった基質、デブリ、培地、および細胞屑などの他の構成成分を含むことができる。 本明細書中で使用される用語「ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼート」とは、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)細胞の溶解によって生みだされる細胞のデブリおよび液を意味する。好ましくはそのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)細胞は、溶解される前に単離される。 好ましくはそのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)細胞は下記の方法によって溶解される。すなわち、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を、0.05%システインを補ったMRS(または別の適切な培養液)中で37℃において嫌気的に培養する。その細菌細胞を遠心分離(6000rpm/5分)によって集める。その上清を吸引し、ペレットを任意選択で−70℃で凍結する。1.5mLの細菌細胞培養物のペレットを150μLのT10E1(10mM Tris−HCl(pH 7.5)、1mM EDTA)に加え、ボルテックスにかけて細胞ペレットを再懸濁させる。再懸濁した細菌の各ペレット(1〜1.5mLの培養物)に1μLのReady−Lyse(商標)Lysozyme(Epicentre,Vol 10,No.3,2003)を加える。37℃で30分間乃至一晩インキュベートする。各1〜1.5mLのペレット状培養物に対して1μLのProteinase K(50μg/μL)を150μLの2X T&C Lysis Solution中で希釈する(両方ともMasterPure DNA Purification Kit中で提供されるか、あるいは別々に販売されている)。150μLのProteinase K/Lysis溶液を試料に加え、十分に混合する。65℃〜70℃で15分間インキュベートする。5分ごとに短いボルテックスを行う。試料を37℃まで冷却する。各試料に1μLのRNase A(5μg/μL、Kit中で提供されるか、あるいは別々に販売されている)を加え、十分に混合する。37℃で30分間インキュベートする。試料を氷上に置く。 グラム陽性細菌に対する代わりの溶菌方法(当業者に知られている)を用いてビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を溶解することもできる。 好適には、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物は、0.05%のシステインを補ったMRS(または別の適切な培地)中での嫌気的37℃の条件下で培養したビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の培養物から単離した上清相の中に存在する発酵産物であることができる。 一実施形態ではこの発酵産物は、培養液中でλ600における培養物のODが少なくとも0.6、好ましくは0.6〜1.5に達するまで細菌を培養し、任意選択で遠心分離および/または濾過(例えば、25℃、5分間、3000gでの遠心分離および/または濾過滅菌法など)により細菌を除去して有効成分を含む無細胞発酵産物を生じさせることによって得ることができる(得ることが好ましい)。 好適にはこの発酵産物は、1.0%の糖を含むまたは糖を含まないMRS培養液を使用して得ることができる(得ることが好ましい)。好適にはこの発酵産物は、37℃で細菌を培養することによって得ることができる(得ることが好ましい)。好適にはこの発酵産物は、細菌を嫌気的に培養することによって得ることができる(得ることが好ましい)。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の培養は、約1〜約72時間、約5〜約60時間、あるいは約10〜約54時間または24〜48時間で行うことができる。 一態様では培養は、栄養の枯渇(好ましくは完全な栄養)が起こるまで行うことができる。 一態様では培養は、細菌の成長の静止期に達するのに効果のある一時である。 培養中の温度は、約30〜約50℃、約32〜約40℃、または約34〜約38℃、または約37℃であることができる。 培養中のpHは、約5〜約9、約5〜約6、約6〜約7、約7〜約8のpHであることができる。 一態様では培養は、好ましくは曝気下で行われる。 バッチおよび連続培養が当業者に知られている。本発明の発酵産物は、バッチまたは連続培養を使用して調製することができる。 好適には発酵産物は、培養工程の間またはその終わりに収穫することができる。 一態様では本発明の発酵産物は、対数期の間またはその終わりに収穫される。 一態様では本発明の発酵産物は、静止期にまたはその間に収穫される。 本発明の一態様では発酵産物は、商業条件下の大桶中で生成させることができる。 一態様では培養中(例えば発酵中)に培養物を激しく動かすか、またはかき混ぜる。 一態様では酸素添加のレベルを培養中に監視および/または制御する。 好適には、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物、またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物、またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、凍結前または後に細菌懸濁液の形態であることもでき、また乾燥、凍結乾燥、または凍結形態のいずれかの濃縮物の形態であることもできる。形態がどうであろうとその菌株を凍結することができる。 一実施形態では本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物は、更なる微生物を含まない、例えば更なるプロバイオティクス細菌を含まない。 一実施形態では本発明による組成物は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)と、例えば賦形剤、希釈剤、または担体とからなる。 好適には、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、1種類または複数種類の添加剤を含有することができる。好適には添加剤は、組成物の乾燥中および/または凍結乾燥中に加えることができる。 本発明により使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物は、組成物1g当たり細菌を106〜1012CFU、より具体的には組成物1g当たり細菌を108〜1012CFU、好ましくは凍結乾燥形態で1g当たり109〜1012CFU含むことができる。 好適には、本発明により使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物は、1回分当たりビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を約106〜約1012CFU、好ましくは1回分当たりビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を約108〜約1012CFUの用量で投与することができる。用語「1回分当たり」とは、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)のこの量が、1日当たりまたは1回の摂取量当たりのどちらか、好ましくは1日当たりで被験者に与えられることを意味する。例えば、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)が食物中(例えばヨーグルト中)に投与されることになる場合、そのヨーグルトは、好ましくはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を約108〜約1012CFU含有することになる。しかしながら別法では、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)のこの量は、任意の特定の時間(例えば、各24時間周期)中に被験者が受けるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の全体の量が、約106〜約1012CFUのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)、好ましくは約108〜約1012CFUのビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)である限り、それぞれがより少量の微生物負荷からなる多回投与に分けることもできる。 本発明によればビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の有効量は、1回分当たりの微生物が少なくとも106CFU、好ましくは1回分当たりの微生物が約106〜約1012CFU、好ましくは1回分当たりの微生物が約108〜約1012CFUであることができる。 一実施形態では、好ましくは本発明により使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)は、1日当たりの微生物を約106〜約1012CFU、好ましくは1日当たりの微生物を約108〜約1012CFUの用量で投与することができる。したがってこの実施形態における有効量は、1日当たりの微生物が約106〜約1012CFU、好ましくは1日当たりの微生物が約108〜約1012CFUであることができる。 一実施形態では、好ましくは本発明により使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)は、1日当たりの微生物が約108〜約1010CFU、好ましくは1日当たり約1×109〜3×109CFU、例えば1日当たり約2×109CFUの用量で投与される。 CFUは「コロニー形成単位」を表す。 一実施形態では、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、被験者における薬物(例えば、感冒および/またはインフルエンザの薬物)摂取量を変更するために使用することができる。 一実施形態では用語「変更する」とは「低減する」を意味する。 薬物の変更および/または低減は、プラセボ対照と比較した変更および/または低減を意味する。 プラセボ対照は、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを投与されない。プラセボ対照はスクロースを投与してもよい。 本明細書中で使用される用語「薬物」とは、好ましくは感冒および/またはインフルエンザの薬物を意味する。これには、のどの痛みの治療薬、カタルの治療薬、咳の治療薬、充血除去薬、抗ヒスタミン剤、解熱剤、鎮痛剤、鎮咳剤(咳止め)、抗生物質、または去痰薬(粘液を希薄にするための)の薬物の種類のうちの1種類または複数種類が含まれる。 この薬物は、充血除去薬、抗ヒスタミン剤、解熱剤、鎮痛剤(例えば、頭痛および/または他のうずきおよび痛みのための)、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、咳止め(または鎮咳剤)、抗生物質、または去痰薬(粘液を希薄にするための)のうちの1種類または複数種類を含むか、またはこれらのうちの1種類または複数種類であることができる。 鎮痛剤は、例えばパラセタモール、アスピリン、イブプロフェンの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 解熱剤は、例えばアスピリン、イブプロフェン、サリチル酸マグネシウム、ナプロキセンの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 充血除去薬は、例えばフェニルプロパノールアミン(PPA)および/またはプソイドエフェドリンおよび/またはフェニルエフリンの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 鎮咳剤(咳止め)は、例えばフォルコジンおよび/またはノスカピン(noscoapine)を含むことができる。 去痰薬は、例えばグアイフェネシン、アセチルシステイン、またはアンブロキソールの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 抗ヒスタミン剤は、例えばブロムフェニラミン、クロロフェニラミン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、ロラタジン、セチリジン、またはフェキソフェナジンの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 抗生物質は、例えばアジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、ペニシリン、アモキシシリン、リマシリン(rimacillin)、またはアンピシリンの有効成分のうちの1種類または複数種類を含むことができる。 本明細書中で使用される用語「薬物摂取量」とは、被験者によって取り込まれる(感冒および/またはインフルエンザの)延べ薬物数および/または被験者が(感冒および/またはインフルエンザの)薬物を使用する延べ日数を意味する。 一実施形態では、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートを使用して被験者が取り込む感冒および/またはインフルエンザの延べ薬物数を減らし、かつ/または被験者が感冒および/またはインフルエンザ薬物を使用する延べ日数を減らすことができる(例えばプラセボ対照と比較して)。本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、食品中にまたは食品として投与することもでき、また薬学的に許容できる組成物として投与することもできる。 一実施形態では本発明の方法および使用は、被験者における顆粒球(好中球)の食細胞活性の増加を引き起こす。好ましくはこの活性の増加は、少なくとも1%、少なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも7%、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも15%、少なくとも17%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%である。 一実施形態では本発明の方法および使用は、被験者における単核白血球の食細胞活性の増加を引き起こす。好ましくはこの活性の増加は、少なくとも1%、少なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも7%、少なくとも10%、少なくとも12%、少なくとも15%、少なくとも17%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%である。 本発明の一実施形態では、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、少なくとも1種類の更なるプロバイオティクス微生物、好ましくは少なくとも1種類の更なるプロバイオティクス細菌を含む。 本明細書中で用語「プロバイオティクス微生物」は、適切な量が生きたままで(例えば生存可能に)投与された場合、宿主に健康の利益を与える任意の非プロバイオティクス微生物を包含するものと定義される。これらのプロバイオティクス菌株は、一般に消化管の上部を通り抜けて生き残る能力を有する。それらは、非病原性、非毒性であり、かつ一方では消化管中の定住フローラとの生態学的相互作用を介して、また他方では「GALT」(腸管関連リンパ系組織)を通して積極的に免疫系に影響を与えるそれらの能力を介してそれらの有益な影響を健康に与える。プロバイオティクスの定義にもよるがそれらの微生物は十分な数が与えられた場合、生きたまま腸を通って進む能力を有するが、それらは腸管バリアを横断せず、したがってそれらの最初の影響は胃腸管の内腔および/または壁中に生じる。次いでそれらは投与期間中に定住フローラの一部を形成する。このコロニー形成(または一時的コロニー形成)は、そのプロバイオティクス微生物が、フローラ中に存在する潜在的に病原性の微生物の抑制などの有益な影響を及ぼすことを可能にする。 好ましい実施形態では、この更なるプロバイオティクス微生物は、細菌、好ましくはプロバイオティクス乳酸菌および/またはプロバイオティクス・ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)である。幾つかの実施形態ではこの細菌は、ラクトコッカス(Lactococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、およびバゴコッカス(Vagococcus)属の1種類または複数種類由来の細菌であることができる。一つの好ましい実施形態ではその少なくとも1種類の更なるプロバイオティクス微生物は、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、およびサッカロミケス(Saccharomyces)属から選択される。 好ましくは本発明により使用されることになる更なる微生物は、安全と一般に認められている微生物であり、好ましくはGRAS認可のものである。 当業者は、食品産業および/または農産業において使用され、またヒトおよび/または動物の消費に適していると一般に考えられている本明細書中で述べた属内からの微生物の特定の種およびまたは菌株に容易に気付くはずである。 好ましくは本発明により使用される更なる微生物は、ヒトおよび/または動物の消費に適したものである。 一実施形態では、好ましくはこの更なる微生物は、ラクトバシラス(Lactobacillus)属またはビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属由来のものまたはそれらの混合物である。好適には微生物は、L・アシドフィラス(L.acidophilus)種、L・クルヴァトゥス(L.curvatus)種、L・ラムノーサス(L.rhamnosus)種、L・カゼイ(L.casei)種、L・パラカゼイ(L.paracasei)種、L・サリバリウス(L.salivarius)種、B・ラクティス(B.lactis)種、B・アニマリス(B.animalis)種、B・ロングム(B.longum)種、および/またはB・ビフィドゥム(B.bifidum)種由来の菌株であることができる。一実施形態では好ましくは微生物は、L・アシドフィラス(L.acidophilus)種、L・クルヴァトゥス(L.curvatus)種、L・サリバリウス(L.salivarius)種、および/またはB・ラクティス(B.lactis)種由来の菌株であることができる。 一実施形態では好ましくは微生物は、ストレプトコッカス(Streptococcus)属のものである。 一実施形態では好ましくは微生物は、エンテロコッカス(Enterococcus)属のものである。 好ましくは微生物は、例えばB・ラクティス420(B.lactis 420)またはB・ラクティスHN019(B.lactis HN019)などのB・ラクティス(B.lactis)種由来の菌株であることができる。 幾つかの実施形態についてはこの更なる微生物は、2種類以上のプロバイオティクス微生物(好ましくは2種類以上のプロバイオティクス細菌)の混合物、より多くの乳酸菌を上回る混合物、あるいは1種類または複数種類のプロバイオティクス微生物(好ましくはプロバイオティクス細菌)と1種類または複数種類の乳酸菌の混合物であることができる。好ましくはこの混合物は、ラクトバシラス(Lactobacillus)種および/またはビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)種由来の1種類または複数種類の菌株を含むことができる。 本発明により使用される更なる微生物、好ましくはラクトバシラス(Lactobacillus)種、例えばL・アシドフィラス(L.acidophilus)、L・サリバリウス(L.salivarius)、およびL・クルヴァトゥス(L.curvatus)などは、好ましくはグラム陽性菌株である。 有利にはそれは、乳酸の産生を引き起こすホモ発酵代謝を有するカタラーゼ陰性菌株であることができる。 本発明により使用される更なる微生物、好ましくはラクトバシラス(Lactobacillus)種、例えばL・アシドフィラス(L.acidophilus)、L・サリバリウス(L.salivarius)、およびL・クルヴァトゥス(L.curvatus)などはまた、他の微生物に対して活性な、例えばラクタシン(lactacin)などのバクテリオシンを産生することができる。 好ましくは本発明により使用される更なる微生物、好ましくはラクトバシラス(Lactobacillus)種、例えばL・アシドフィラス(L.acidophilus)、L・サリバリウス(L.salivarius)、およびL・クルヴァトゥス(L.curvatus)などは、酸性pH条件下での良好な耐ペプシン性、良好な耐パンクレアチン性、および/または胆汁塩に対する良好な耐性を有する。 一実施形態では本発明による更なる微生物、好ましくはラクトバシラス(Lactobacillus)種、例えばL・アシドフィラス(L.acidophilus)などは、「疎水性」と呼ぶことができる微生物、例えばL・アシドフィラス(L.acidophilus)などの好ましくはラクトバシラス(Lactobacillus)種、すなわち極性または非極性の疎水性有機溶媒、例えばn−デカン、クロロホルム、ヘキサデカン、またはキシレンなどと強い親和性を有するものであることができる。 本発明による好ましいラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)は、ラクトバシラス・アシドフィラスPTA−4797(Lactobacillus acidophilus PTA−4797)であることができる。ラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)のこの菌株は、Rhodia Chimie,26,quai Alphonse Le Gallo,92 512 BOULOGNE−BILLANCOURT Cedex Franceによってブタペスト条約に従ってアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)に登録され、これは登録番号PTA−4797で記録されている。 本発明によるこの組成物が、薬剤、食品、または栄養補助食品として処方することができることは理解されるはずである。好ましい実施形態ではこの組成物は、栄養補助食品として処方される。 その製品が食材である場合、このビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライゼートは、その食品が小売店によって売りに出されている間の通常の「賞味期限」または「使用期限」を通して有効なままである(例えば細菌が生存可能なままである)ことが有利である。好ましくは有効時間は、食品の損傷が明らかになる通常の鮮度保持期間の終わりまでそのような期日を越えて延ばすべきである。望ましい時間の長さおよび通常の貯蔵寿命は食材によって変わるはずであり、また当業者は貯蔵寿命時間が食材の種類、食材のサイズ、貯蔵温度、加工条件、包装材料、および包装設備によって変わることになることを認めるはずである。 好ましくは本発明の方法および使用は、少なくとも1種類のサイトカインの発現の調節を引き起こす。好ましくはこのサイトカインは、GM−CSF、IL−1RA、IL−6、IL−8、IL−10、TNF−α、およびINF−γからなる群から選択される。 一実施形態では組成物中のビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)および/または本発明のその発酵産物は、好ましくは生存可能である。 用語「生存可能」とは、微生物(細菌)が代謝的に活性であるか、または分化することができることを意味する。 好ましい実施形態ではこの組成物は、生存可能なビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む。 幾つかの実施形態ではこのビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)(例えば生細胞)は、それが培養された培地から、または本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む組成物を形成する前の発酵産物から単離される。被験者 本明細書中で使用される用語「被験者」は動物を意味する。好ましくは被験者は、例えば家畜(ウシ、ウマ、ブタ、ニワトリ、およびヒツジを含めた)およびヒトを含めた哺乳動物である。本発明の幾つかの態様では動物は、例えばイヌまたはネコなどの伴侶動物(ペットを含めた)である。本発明の幾つかの態様では被験者は、好適にはヒトであることができる。 一実施形態では被験者はヒトである。 一実施形態では被験者は女性であることができる。 一実施形態では被験者は男性であることができる。 一実施形態では被験者は小児ではない。本明細書中で使用される用語「小児」は、7歳以下のヒトを意味する。 一実施形態では被験者は8歳以上のヒトである。 一実施形態では被験者は16歳以上のヒトである。 一実施形態では被験者は18歳以上のヒトである。 一実施形態では被験者は、免疫無防備状態の被験者ではない。 一実施形態では被験者は、健康な被験者である。 一実施形態では被験者は、運動が誘発する免疫抑制性被験者ではない。 一実施形態では被験者は運動選手ではなく、例えば一流運動選手ではなく、例えば長距離ランナーではない。 一実施形態では被験者は、健康な体をよく動かす成人である。本明細書中で使用される成人は、18歳以上のヒトを意味することができる。 一実施形態では被験者は、十分に発達し欠陥のない免疫系を有する。利点 本発明者等は、驚くべきことにビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の使用が、他のプロバイオティクス細菌またはプラセボと比較した場合、健康で体をよく動かす成人において呼吸器疾患(例えば、URTIおよび/または下部呼吸器疾患)の発現率、持続期間、および/または重症度、あるいは呼吸器疾患の症状を顕著に低減させることを見出した。 驚くべきことにこの効果を、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の単一菌株を使用して(例えば、組成物において単独で、または更なる微生物なしに)見出した。 本発明の一つの利点は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)が、URTIおよび下部呼吸器疾患の両方の発現率、持続期間、および/または重症度を顕著に低減させ、あるいはURTIおよび下部呼吸器疾患の両方の症状の発現率、持続期間、および/または重症度を顕著に低減させることである。 ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の菌株が、URTIおよび下部呼吸器疾患の両方に、またはURTIおよび下部呼吸器疾患の両方の症状に効果があることが明らかになったのは初めてである。 被験者が健康で体をよく動かす成人であることが重要である。これは、小児または免疫抑制性の個体で(すなわち、かれらの免疫系が十分に発達していないか、または何らかの方法で立ち向かうかのいずれかの個体で)行われた以前の研究と対比される。幾つかの研究は一流運動選手(例えば、長距離ランナー)に焦点が合わされてきた(この場合もやはり、彼ら個体は激しいトレーニングを受け、運動誘発性の免疫抑制に苦しむ)。 本発明の場合、本発明者等は驚くべきことにこれら非免疫抑制性個体において有益な効果を見出した。 これに加えて本発明者等は、驚くべきことにシンバイオティクス組成物あるいはビタミンおよび/またはミネラルを伴う組成物ではない場合でさえ、呼吸器疾患(例えば、URTIおよび/または下部呼吸器疾患)あるいは呼吸器疾患の症状の発現率、持続期間、および/または重症度を顕著に低減させることを見出した。 本発明者等は、本明細書中で見られる有利な効果が、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を単独で使用して得ることができることを見出した。これは、栄養補助食品の生産を簡単にすること、および/またはその栄養補助食品と栄養補助食品自体の製造コストを低減することを含めた多くの利点につながる可能性がある。 更なる利点は、追加のプロバイオティクス細菌なしに使用できることである。これは、その栄養補助食品に関する安定性の問題を単純にするという利点を有する。したがって本発明の一つの利点は、当業者が2種類以上の細菌よりはむしろ単一細菌の安定性にのみ関心があるので、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)(例えば、単独すなわち別の微生物の存在なしに)を含む組成物の安定化がより容易なことである。 これに加えて、または別法では、組成物中での単一細菌株の使用は、混合菌株の組成物と比較してその組成物の使用時のコストを低減するという利点を有することができる。 本発明の著しい更なる利点は、本発明者等が、驚くべきことに本発明による組成物(ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含む)の使用が被験者における薬物摂取量を変更または減少するために用いることができることを見出したことである。 したがって本発明は、個体による薬物使用の減少に結びつくことができると有利である。それには、その個体により使用される薬剤、すなわち充血除去薬、抗ヒスタミン剤、解熱剤、鎮痛剤(例えば、頭痛および/または他のうずきおよび痛みのための)、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、咳止め(または鎮咳剤)、抗生物質、または去痰薬(粘液を希薄にするための)のうちの1種類または複数種類の量を減らすことが含まれる。薬剤 本発明に関して本明細書中で使用される用語「薬剤」は、ヒトおよび獣医用薬剤においてヒトおよび動物の両方に利用される薬剤を包含する。さらに、本明細書中で使用される用語「薬剤」は、治療上のかつ/または有益な効果をもたらす任意の物質を意味する。本明細書中で使用される用語「薬剤」は、販売承認を必要とする物質に必ずしも限定されず、化粧品、栄養補助食品、食品(例えば飼料および飲料を含めた)および生薬に使用することができる物質を含めることができる。治療 治療に関する本明細書中のすべての参考文献は治療処置、待機的治療、および予防的治療を含むことを理解されたい。実質上純粋な形態および/または単離された形態 幾つかの態様の場合、本発明による微生物および/または発酵産物および/または細胞ライゼートは、実質上純粋な形態であることもでき、また単離された形態であることもできる。 用語「実質上純粋な形態」は、本発明による微生物および/または発酵産物および/または細胞ライゼートが高レベルで存在することを指すために使用される。微生物および/または発酵産物および/または細胞ライゼートが実質上純粋な形態である場合、その微生物および/または発酵産物および/または細胞ライゼートは、望ましくは組成物中に存在する支配的な構成成分である。好ましくは、それは30%を超える、50%を超える、75%を超える、90%を超える、さらには95%を超えるレベルで存在する。前記レベルは、検討される全ての組成物について乾燥重量/乾燥重量を基準にして決定される。 きわめて高いレベルでは(例えば、90%を超える、95%を超える、または99%を超えるレベルでは)、その微生物および/または発酵産物および/または細胞ライゼートは、「単離されている」とみなすことができる。 本発明の生物学的に活性な物質(ポリペプチド、核酸分子、スクリーニングにより特定された/特定可能な炭水化物、スクリーニングにより特定された/特定可能な脂質、スクリーニングにより特定された/特定可能な部分などを含めた)は、その物質が一般的なら随伴する可能性のある1種類または複数種類の異物を実質上含まない形態で提供することができる。したがって、例えばそれらは1種類または複数種類の場合により汚染性のポリペプチドおよび/または核酸分子を実質上含まない。それらを、他の細胞構成成分(例えば、細胞膜、細胞質など)を実質上含まない形態で提供することができる。組成物が所定の異物を実質上含まない場合、その異物は低レベル(例えば、前述の乾燥重量/乾燥重量を基準にして10%未満、5%未満、または1%未満のレベル)であることになる。他の構成成分との併用 本発明で使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートは、他の構成成分と組み合わせて使用することができる。したがって本発明はまた合剤に関する。このビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートを、本明細書中では「本発明の組成物」と呼ぶことができる。 本発明の合剤は、本発明の組成物と、動物またはヒトの消費に適した別の構成成分とを含み、消費者に医療的または生理学的な利点を与えることができる。 本発明の合剤の他の構成成分には、Litesse(登録商標)などのポリデキストロース、ならびに/あるいはマルトデキストリンおよび/またはラクチトールが挙げられる。これらの他の構成成分は、乾燥工程を支援し、また微生物の生き残りを助けるために任意選択で組成物に加えることができる。 他の好適な構成成分の更なる例には、増粘剤、ゲル化剤、乳化剤、結合剤、結晶調節剤、甘味料(人工甘味料を含めた)、レオロジー調整剤、安定剤、酸化防止剤、染料、酵素、担体、媒体、賦形剤、希釈剤、滑沢剤、着香料、着色剤、懸濁化剤、崩壊剤、造粒用結合剤などのうちの1種類または複数種類が挙げられる。これらの他の構成成分は、天然のものであってもよい。これらの他の構成成分は、化学的および/または酵素的技術を使用して調製することもできる。 一実施形態ではこの微生物および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートをカプセル化することができる。 一実施形態では本発明に使用される微生物および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートを、1種類または複数種類の脂質と組み合わせて使用することができる。 例えば、本発明に使用される微生物および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートは、1種類または複数種類の脂質ミセルと組み合わせて使用することができる。この脂質ミセルは、単純な脂質ミセルでも、また複雑な脂質ミセルでもよい。 この脂質ミセルは、両親媒性物質の配向分子の凝集体であることができる。 この脂質ミセルは、両親媒性物質の配向分子のコロイドの大きさの凝集体(それを形成する化学種と溶液中に平衡状態で存在する)であることができる。ミセルは一般には帯電している。水溶液中ではミセル凝集体の個々の分子は、それらの極性基がその水性媒体の方を向き、かつそれらの疎水性部分がミセルの中心の方を向いてその中心になる状態に配向する。 この脂質ミセルは、脂質および/または油を含むことができる。 本明細書中で使用される用語「増粘剤またはゲル化剤」は、粒子、すなわち不混和性脂質の液滴、空気、または不溶性固体のいずれかの動きを遅くするかまたは妨げることによって分離を防止する製品を指す。増粘は、個々の水和分子が粘度の増加を引き起こす場合に起こり、その分離を遅らせる。ゲル化は、水和分子がつながって粒子を捕捉する三次元網目を形成する場合に起こり、それによって粒子を固定化する。 本明細書中で使用される用語「安定剤」は、製品(例えば食品)が経時的に変化しないようにする成分または複数成分の組合せとして定義される。 本明細書中で使用される用語「乳化剤」は、エマルションの分離を防止する成分(例えば食品成分)を指す。エマルションは、一方が液滴の形態で他方の中に包含されて存在する2種類の不混和性物質である。エマルションは、その液滴または分散相が油であり、連続相が水である水中油か、または水が分散相になり、連続相が油である油中水からなることができる。液体中気体(gas−in−liquid)である発泡体、および液体中固体(solid−in−liquid)である懸濁液もまた、乳化剤の使用により安定化することができる。空気が液状油によって閉じ込められ、次いで乳化剤で安定化させた凝集塊化脂肪結晶によって安定化される三相系ではエレーションが起こる可能性がある。乳化剤は、水に対して親和性を有する極性基(親水性)と、油に引き付けられる非極性基(親油性)とを有する。それらはこれら2種類の物質の界面に吸収され、エマルションを安定化させる役割を果たす界面薄膜を提供する。乳化剤の親水性/親油性特性は、その分子の構造によって影響を受ける。それらの特性は、親水性/親油性バランス(HLB)値によって特定される。低HLB値ほど大きな親油性傾向を示し、油中水エマルションを安定化するために使用される。高HLB値は親水性乳化剤のせいであり、一般に水中油エマルションに使用される。これらの値は単純系から得られる。多くの場合、食品は乳化特性に影響を与える他の成分を含有するので、そのHLB値は必ずしも乳化剤選択の信頼できる道しるべであるとは限らない。 本明細書中で使用される用語「結合剤」は、その製品を物理的または化学的反応により結び付ける成分(例えば食品成分)を指す。例えば「ゲル化」の間に水を吸収し、結合効果を与える。しかしながら結合剤は油などの他の液体を吸収することもでき、それらを製品内に保持する。本発明との関連では一般には結合剤は、固形または低水分製品、例えばベーキング製品、すなわちペーストリー、ドーナツ、パンなどで使用される。 本明細書中で使用される用語「結晶調節剤」は、脂肪または水のいずれかの結晶化に影響を与える成分(例えば食品成分)を指す。氷の結晶の安定化は2つの理由で重要である。第一は、分離の観点から製品の安定性に直接に関係する。製品が受ける凍結/解凍サイクルが多いほど、氷の結晶は大きくなる。細胞壁の場合のように自然に起こるか、または「発揚状態」によって生み出されるこれらの大きな結晶は、製品構造を破壊する恐れがある。水がもはや所定の位置に保持されないために、製品は解凍後にシネレシスまたは滲出を示す恐れがある。第二に、冷凍して消費される製品の場合、それらの大きな結晶は望ましくないザラザラした食感を引き起こす。 「担体」または「媒体」は、化合物投与に適した材料を意味し、当業界で知られている任意のそのような材料、例えば、非毒性であり、かつ有害な形で組成物のいずれかの構成成分と相互に作用しない任意の液体、ゲル、溶媒、液状希釈剤、可溶化剤などが挙げられる。 栄養学的に許容できる担体の例には、例えば水、食塩水、アルコール、シリコーン、ワックス、ワセリン、植物油、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、リポソーム、糖、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、界面活性剤、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペトロエスラル脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。 賦形剤の例には、微結晶セルロースおよび他のセルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、グリシン、デンプン、乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールのうちの1種類または複数種類が挙げられる。 崩壊剤の例には、デンプン(好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモ、またはタピオカのデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、およびある種の複雑ケイ酸塩のうちの1種類または複数種類が挙げられる。 造粒用結合剤の例には、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、マルトース、ゼラチン、およびアラビアゴムのうちの1種類または複数種類が挙げられる。 滑沢剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、およびタルクのうちの1種類または複数種類が挙げられる。 希釈剤の例には、水、エタノール、プロピレングリコール、およびグリセリン、およびこれらの組合せのうちの1種類または複数種類が挙げられる。 他の構成成分を同時に(例えば、それらが混合状態である場合、またはそれらが別々の経路により供給される場合でさえ)あるいは連続して(例えば、それらは別々の経路により供給されてもよい)使用することもできる。 本発明の組成物が任意の他の構成成分と混ぜ合わされる場合、その微生物は生き残ることが好ましい。 本明細書中で使用される用語「動物またはヒトの消費に適した構成成分」とは、栄養面での利点のある可能性のある栄養補助食品、例えば繊維代替物として本発明の組成物に加えられるか、または加えることができる、あるいは消費者に全般的な有益な効果を与える化合物を意味する。これら成分は、不必要な粘度を加えることなしにゲル化すること、質感を加えること、安定化すること、懸濁化すること、膜形成および構造化すること、多汁性を保持することを必要とする種々様々な製品に使用することができる。好ましくはこれら成分は、その生存可能な培養物の貯蔵寿命および安定性を向上させることができる。 これら構成成分はプレバイオティクス、例えばアルギナート、キサンタン、ペクチン、ローカストビーンガム(LBG)、イヌリン、グアールガム、ガラクト−オリゴサッカリド(GOS)、フルクト−オリゴサッカリド(FOS)、ポリデキストロース(すなわち、Litesse(登録商標))、ラクチトール、ラクトスクロース、ダイズ−オリゴサッカリド、パラチノース、イソマルト−オリゴサッカリド、グルコ−オリゴサッカリド、およびキシロ−オリゴサッカリドであることができる。 本発明の合剤に使用される組成物の最適量は、処理される製品、および/またはその製品を組成物と接触させる方法、および/または合剤の意図する用途によって決まることになる。組成物中で使用される生存可能な微生物の量は、上記組成物を含有する食品の芳香、風味、まろやかさ、堅さ、外観、こく(body)、口あたり、粘度、構造特性および/または感覚器を刺激する特性、栄養分、および/または健康上の利益を向上させるのに有効であるために、また十分有効なままであるために十分な量であるべきである。その有効性の時間の長さは、その製品の少なくとも利用期間まで延ばすべきである。濃縮物 本発明に使用される組成物は濃縮物の形態であることができる。一般にはこれらの濃縮物は、かなり高い濃度のビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)(例えば、生存可能なビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04))および/またはその発酵産物および/または細胞ライゼートを含む。使える状態の組成物を得るために、濃縮物の形態の粉末、顆粒、および液状組成物を水で希釈するか、あるいは水または他の適切な希釈剤、例えば乳汁またはミネラルまたは植物油などの適切な成長培地中に再懸濁させることができる。 濃縮物の形態の本発明の合剤は、当業界で知られている方法に従って調製することができる。 本発明の一態様ではその製品が濃縮形態の組成物に接触する。好ましくは製品が、噴霧乾燥かつ/または再懸濁した組成物に接触する。 本発明の組成物は、当業界で知られている方法によって噴霧乾燥または凍結乾燥することができる。 噴霧乾燥法を用いて粒子を作製する一般的な方法は、適切な溶媒中に溶解させた固体材料(例えば、発酵培地中の微生物の培養物)に関係している。別法ではこの材料を非溶媒中に懸濁または乳化させて懸濁液またはエマルションを形成することもできる。任意選択で他の成分(上記で考察した)、あるいは殺菌剤、安定化剤、染料、および乾燥工程を支援する薬品などの構成成分をこの段階で加えることもできる。 次いでこの溶液を噴霧化して液滴の微細なミストを形成する。液滴はすぐに乾燥チャンバに入り、そこでそれらは乾燥ガスと接触する。溶媒は液滴から乾燥ガス中へ蒸発して液滴を凝固させ、それによって粒子を形成する。次いで粒子を乾燥ガスから分離し、回収する。製品 この組成物から恩恵を受けることができる任意の製品を、本発明において使用することができる。それらには、これらに限定されないが酪農食品および酪農食品から誘導される製品、栄養補助食品、および医薬製品が挙げられる。一例として本発明の組成物を、ソフトドリンク、乳清タンパク質を含む果汁または飲料、健康茶、ココア飲料、ミルク飲料および乳酸菌飲料、ヨーグルトおよびドリンクヨーグルト、チーズ、アイスクリーム、氷菓子およびデザート、菓子、ビスケットケーキおよびケーキミックス、スナック食品、栄養調整食品および飲料、フルーツフィリング、保護グレーズ、チョコレートベーカリーフィリング、チーズケーキ香味付けフィリング、フルーツ香味付けケーキフィリング、ケーキおよびドーナツの糖衣、即席ベーカリーフィリングクリーム、クッキー用のフィリング、すぐ食べられるベーカリーフィリング、低カロリーフィリング、成人用栄養飲料、酸性化大豆/ジュース飲料、無菌/レトルトチョコレート飲料、バーミックス、飲料粉末、カルシウム強化大豆/プレーンおよびチョコレートミルク、カルシウム強化コーヒー飲料の成分として使用することができる。 組成物はさらに、アメリカンチーズソース、粉および細切りチーズ用の固化防止剤、チップディップ、クリームチーズ、ドライブレンドホイップトッピング無脂肪サワークリーム、凍結/解凍した乳製品ホイップクリーム、凍結/解凍に安定なホイップチップ、低脂肪および低カロリー(light)ナチュラルチェダーチーズ、低脂肪スイス型ヨーグルト、気泡入り冷凍デザート、ハードパックアイスクリーム、ラベルに害を与えずに(label friendly)ハードパックアイスクリームの経済性および迎合性(indulgence)の改善、低脂肪アイスクリーム、ソフトクリーム、バーベキューソース、チーズディップソース、コテッジ・チーズドレッシング、ドライミックスアルフレドソース、ミックスチーズソース、ドライミックストマトソースなどの食品中の成分として使用することができる。 幾つかの態様の場合、好ましくは本発明は、ヨーグルトの生産、例えば発酵ヨーグルト飲料、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、チーズ、発酵クリーム、ミルク系デザートなどに関連して使用することができる。好適には組成物は、更にチーズ用途、食肉用途、または保護用培養物を含む用途のうちの1つまたは複数において成分として使用することができる。 本発明はまた、食品または食品成分の調製方法を提供し、この方法は本発明による組成物を別の食品成分と混ぜ合わせることを含む。 有利には本発明は、本発明の組成物と(また任意選択で他の構成成分/成分と)接触させた製品に関し、この組成物は製品の栄養分および/または健康上の利益を向上することができる量で使用される。本明細書中で使用される用語「接触させた」とは、製品に本発明の組成物を間接にまたは直接に塗布することを指す。使用することができる塗布方法の例には、これらに限定されないが、組成物を含む材料中で製品を処理すること、組成物を製品と混合することにより直接に塗布すること、製品表面へ組成物を噴霧すること、または製品を組成物の調合液中に浸漬することが挙げられる。 本発明の製品が食材である場合、本発明の組成物は、好ましくは製品と混ぜ合わせられる。別法では、組成物を食材のエマルションまたは未加工成分中に含めることもできる。 更なる代替案では組成物を調味料、グレーズ、着色剤混合物などとして塗布することもできる。 幾つかの用途の場合、組成物は、影響を受ける/または処理される製品の表面で利用可能にされる、またはその表面を与えることが重要である。これは、組成物が有利な特徴、すなわち栄養分および/または健康上の利益のうちの1つまたは複数を与えることを可能にする。 本発明の組成物を塗布して、制御された量の生存可能な微生物を製品に散在、被覆、および/または含浸させることができる。食品 本発明の組成物は食品として、または食品の調製において使用することができる。ここで用語「食品」は広い意味に使用され、ヒト用の食品および動物用の食品(すなわち飼料)を包含する。好ましい態様では食品はヒトの消費用である。 この食品は、用途、および/または塗布の様式、および/または投与の様式に応じて、溶液の形態であることも、また固体として存在することもできる。 食品(例えば機能性食品)としてまたはその調製において使用される場合、本発明の組成物は、栄養学的に許容できる担体、栄養学的に許容できる希釈剤、栄養学的に許容できる賦形剤、栄養学的に許容できるアジュバント、栄養学的に有効な成分のうちの1種類または複数種類と一緒に使用することができる。 好ましくは組成物は、発酵乳、あるいはスクロース強化乳、あるいはスクロースおよび/またはマルトースを含む乳酸生成培地(lactic medium)に使用される。この場合、組成物のすべての構成成分を含有する得られた培地、すなわち本発明による上記微生物は、例えば106〜1010cfuの1日量を与える最終製品中の濃度などの適切な濃度でヨーグルトミルクに成分として加えることができる。本発明による微生物は、ヨーグルトの発酵の前に使用することも、また後に使用することもできる。 幾つかの態様については本発明による微生物または本発明による組成物は、家畜飼料などの動物飼料、具体的には家禽(ニワトリなど)の飼料またはペットフードとして、またはその調製において使用される。食品成分 本発明の組成物は、食品成分および/または飼料成分として使用することができる。 本明細書中で使用される用語「食品成分」または「飼料成分」は、栄養補給剤として機能性の食品または食材に加えられる、または加えることができる配合物を含む。 この食品成分は、使用、および/または塗布の様式、および/または投与の様式に応じて溶液の形態であることも、また固体として存在することもできる。栄養補助食品 本発明の組成物は栄養補助食品であることもでき、またそれに加えることもできる。機能性食品 本発明の組成物は機能性食品であることもでき、またそれに加えることもできる。 本明細書中で使用される用語「機能性食品」とは、栄養学的効果をもたらすことができるだけでなく、消費者に更なる有益な効果を与えることができる食品を意味する。 したがって機能性食品は、その食品に純粋な栄養学的効果以外の特定の機能的効果、例えば医学的または生理学的利益を与える構成成分または成分(本明細書中で述べたものなど)がその中に取り込まれている一般的な食品である。 機能性食品の法的な定義づけは存在しないが、この分野で利害関係のある団体の大部分は、それらが基本的な栄養学的効果以上の特定の健康効果を有するものとして市販されている食品であることに同意している。 幾つかの機能性食品は栄養補助食品である。ここで用語「栄養補助食品」とは、栄養学的効果および/または味覚の満足感をもたらすことができるだけでなく、消費者に治療上の(または他の有益な)効果を与えることができる食品を意味する。栄養補助食品は、食品と薬剤の間の従来の境界線を越える。プロバイオティクス 幾つかの用途の場合、本発明の組成物中の生存可能なビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)は、プロバイオティクス培養効果を発揮することができると考えられる。本発明の組成物に更なるプロバイオティクスおよび/またはプレバイオティクスを加えることもまた本発明の範囲内にある。 ここでプロバイオティクスは「1種類または限られた数の有益な細菌の成長および/または活性を選択的に刺激することによって宿主に有益な影響を与える非消化性食品成分」である。 本明細書中で使用される用語「プロバイオティクス培養物」は、例えば十分な数で摂取されるか、または局所的に塗布された場合に、宿主生物に有益な影響を与える、すなわち宿主生物に1つまたは複数の明白な健康上の利益を与えることによって有益な影響を与える生きた微生物(例えば、細菌または酵母を含めた)を定義する。プロバイオティクスは、1種類または複数種類の粘膜表面での微生物バランスを改善することができる。例えばその粘膜表面は、腸、尿道、気道、または皮膚であることができる。本明細書中で使用される用語「プロバイオティクス」はまた、免疫系の有益な支系を刺激し、同時に粘膜表面、例えば腸管の炎症反応を減少させることができる生きた微生物を包含する。 プロバイオティクス摂取量に対する下限値または上限値は存在しないが、1日量として少なくとも106〜1012cfu、好ましくは少なくとも106〜1010cfu、好ましくは少なくとも108〜109cfuが、ヒトなどの宿主生物で有益な健康効果を達成するために有効であることが示唆されている。 本発明による微生物が有することができるこのプロバイオティクス効果に加えて、合剤中にこの組成物と一緒に含めることができる他の化合物としてのプレバイオティクスを提供することもまた本発明の範囲内にある。本発明の組成物を含む合剤のプレバイオティクス構成成分は、大腸中での緩慢な発酵を特徴とする。このようなプレバイオティクスは腸管内菌叢に対して、特に結腸の左側、すなわち障害、具体的には腸癌および潰瘍性結腸炎を特に起こしがちな腸管の部位でプラス効果を与える。 一般にはプレバイオティクスは、上部消化管中で分解または吸収されない非消化性炭水化物(オリゴサッカリドまたはポリサッカリド)または糖アルコールである。市販製品中で使用され、かつ本発明により有用な既知のプレバイオティクスには、イヌリン(フルクト−オリゴサッカリドすなわちFOS)およびトランスガラクト−オリゴサッカリド(GOSまたはTOS)が挙げられる。他の好適なプレバイオティクスには、パラチノースオリゴサッカリド、ダイズオリゴサッカリド、ゲンチオオリゴサッカリド、キシロオリゴマー、非分解性デンプン、ラクトサッカロース(lactosaccharose)、ラクチュロース、ラクチトール、マルチトール、ポリデキストロース(すなわち、Litesse(登録商標))などが挙げられる。 一実施形態では本発明は、本発明によるビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートと、プレバイオティクスとの合剤に関する。 プレバイオティクスは、本発明によるこの微生物および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートと同時に(例えば、混合状態で一緒に、または同じまたは異なる経路で同時に送り出す)投与することもでき、またそれに続いて(同じまたは異なる経路により)投与することもできる。シンバイオティクス 本発明はまた、本発明の組成物と一緒に合剤中の成分としてプレバイオティクスおよびプロバイオティクスの両方の使用を意図する。これらは組み合わせた場合にシンバイオティクスになる。この目的は、有益な細菌と本体自体の有益な細菌の刺激との効果を組み合わせることである。このような混合物の幾つかは強い相乗的な栄養上および/または健康上の効果をはっきりと示すので、これらの開発および消費には高い将来性がある。 したがって本発明の組成物は、消費者にシンバイオティクス効果を与えることができる種々の構成成分を含有するように特に設計することもできる。医薬品 本発明の組成物は、医薬品としてまたはその調製において使用することができる。ここで用語「医薬品」は広い意味に使用され、ヒト用だけでなく動物用の医薬品(すなわち獣医用途)を包含する。好ましい態様では医薬品は、ヒト用および/または畜産用である。 この医薬品は治療目的のものであることができ、それらは現実には治療または苦痛緩和または予防であることができる。その医薬品は診断目的のものでさえあることができる。 医薬品としてまたはその調製において使用される場合、本発明の組成物は、薬学的に許容できる担体、薬学的に許容できる希釈剤、薬学的に許容できる賦形剤、薬学的に許容できるアジュバント、薬学的に有効な成分のうちの1種類または複数種類と一緒に使用することができる。 この医薬品は、使用、および/または適用の様式、および/または投与の様式に応じて溶液の形態であることも、また固体として存在することもできる。医薬品成分 本発明の微生物は、医薬品成分として使用することができる。ここで、その組成物は単独の活性構成成分であることもでき、またそれは複数種類(すなわち2種類以上)の活性構成成分のうちの少なくとも1種類であることもできる。 医薬品成分は、使用、および/または適用の様式、および/または投与の様式に応じて溶液の形態であることも、また固体として存在することもできる。剤形 本発明の微生物および/またはその発酵産物および/またはその細胞ライゼートは、単独の場合であろうと、また他の構成成分または成分と組み合わせて存在する場合であろうと任意の適切な剤形で使用することができる。同様に、本発明の組成物と、他の構成成分および/または成分(すなわち、食品成分、機能性食品成分、または医薬品成分)とを含む合剤もまた、任意の適切な剤形で使用することができる。 本発明の微生物または本発明の組成物は、固体または液体製剤の形態、あるいはその代わりとなる形態で使用することができる。固体製剤の例には、これらに限定されないが錠剤、カプセル剤、粉剤、粒剤、および散剤が挙げられ、それらは水和性でも、噴霧乾燥されていても、また凍結乾燥されていてもよい。液体製剤の例には、これらに限定されないが水溶液、有機溶液、または水性有機溶液、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。 剤形の好適な例には、即時放出、遅延放出、調節放出、持続放出、パルス放出、または制御放出用途のための錠剤、丸剤、カプセル剤、オビュール剤、液剤、または懸濁剤のうちの1種類または複数種類が挙げられ、これらは香味料または着色剤を含有することができる。 一例として本発明の組成物が錠剤の形態で使用される場合(機能性成分として使用する場合など)、その錠剤はまた、微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、およびグリシンなどの賦形剤と、デンプン(好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモ、またはタピオカのデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、およびある種の複雑ケイ酸塩などの崩壊剤と、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチン、およびアラビアゴムなどの造粒用結合剤と、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、およびタルクなど滑沢剤のうちの1種類または複数種類を含有することができる。 これら剤形の製剤化の際に使用される栄養学的に許容される担体の例には、例えば水、食塩水、アルコール、シリコーン、ワックス、ワセリン、植物油、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、リポソーム、糖、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、界面活性剤、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペトロエスラル脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。 剤形用の好ましい賦形剤には、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖、または高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。 水性懸濁剤および/またはエリキシル剤の場合、本発明の組成物は、様々な甘味剤または着香料、色素または染料と、また乳化剤および/または懸濁化剤と、また水、プロピレングリコール、およびグリセリン、およびこれらの組合せなどの希釈剤と組み合わせることができる。 これら剤形にはまた、ゼラチンカプセル剤、食物繊維カプセル剤、食物繊維錠剤など、または食物繊維飲料さえも挙げることができる。 剤形の更なる例は、例えばクリームの形態である。幾つかの態様については微生物および/またはその代謝産物を、医薬用および/または化粧用クリーム、例えば日焼け止めクリームおよび/またはアフターサンクリームなどに含ませることができる。 一態様では本発明による組成物はエーロゾルの状態で、例えば呼吸器に投与するために、例えば鼻腔用スプレーによって投与することができる。 本発明を下記の実施例および別添の図を参照して更に記述することにする。 図1は、本発明を示すために行われた実験の概略図を示す。 図2は、被験者の採用、処理手続き、および解析を詳述するコンソルトフローチャートを示す。方法 実験手法:この試験は、150日間プロバイオティクスを補給することにより2010年6月から10月の間の冬季中のURTIが減少するかどうかを確証するために地域社会からの健康で体をよく動かす個体の二重盲検プラセボ対照試験を伴った(図1)。男子157人、女子152人の309人の同等数の健康で体をよく動かす成人を含む2組の実験群、すなわちプラセボ群およびプロバイオティクス群が存在した。参加者は、プロバイオティクスおよびプロバイオティクス補給剤/強化食品、ならびに免疫調節用薬物または補給剤のすべての使用を中止した14日間の馴らしを終えた。ベースラインのサンプリングの後、被験者は150日間の補給期間に取り組んだ。すべての参加者に、毎日の病気日誌を維持管理して疾患のパターン(持続期間および重症度)を記録することを求めた。被験者の集団を、免疫および細菌学的機能の二次分析のために各群から選択した。参加者の各集団は、腸内およびURTの微生物相、生来の免疫機能(NK細胞機能および食作用)の指標に及ぼす補給効果を試験するために血液および糞便試料と咽頭スワブとを提供した。唾液試料を収集したが、分析は有益な臨床的結果が特定されるかどうかによって決まることになる。二次分析は、プロバイオティクス補給が旅行中の抗生物質耐性大腸菌(Escherichia coli)のコロニー化を低減させるかどうかを判断するためのアジアに旅行した被験者の糞便スワブの収集を伴った。 倫理委員会の認可は、豪州スポーツ研究所倫理委員会(Ethics Committees of the Australian Institute of Sport)(2010年2月19日)およびグリフィス大学(Griffith University)(2010年3月11日)によって与えられた。被験者および採用 地域社会の268人の健康で体をよく動かすメンバーがこの試験に採用された。それらのうちで226個体が、身体活動および疾患項目の統計分析に含められた。統計分析に含められた者の被験者の特徴を表1に詳述する。それら群間に統計的な差は存在しなかった。組み入れ基準 試験への組み入れは身体活動レベルに従って決められ、参加者は週に最低限3回の運動セッションを行っていることが必要とされた。除外基準 すべての参加者は、彼らが基礎免疫機能に影響する可能性のあるダイエット補助食品および/またはエルゴジェニックエイドを使用していることを打ち明けることを必要とされた。ステロイド系抗喘息治療を受けている者を含めた免疫調節薬物使用中のすべての参加者が排除された。前月に抗生物質治療を受けた被験者もまた排除された。クローン病、セリアック病、および関係する状態などの胃腸疾患のいずれかの症状を有する被験者も排除された。主要評価項目 主要な臨床評価項目は、試験期間中の参加者のURT疾患であった。被験者は、毎日の病気日誌上に試験期間中のURTIおよび胸部疾患のいずれかの症状を記録することが必要とされた。手短に言えば、URTI症状には、咽頭痛、くしゃみ、鼻詰まりまたは鼻感冒、および咳が挙げられる。下部呼吸器疾患症状は、胸部鬱血および/または喘鳴を伴う咳を含む。2つ以上の症状が連日記録された場合、疾患のエピソードの分類を行った。体をよく動かす個体についての症状の機能的影響または重症度は、その日の日周活動に与えるそれら症状の影響に基づいて軽度、中等度、重度(軽度は変化なし、中等度は正常な活動の減退、また重度は活動の完全な停止)として自己評価された。副次評価項目 自覚ストレスおよび回復力:参加者の自覚ストレスおよび回復力を補給前および後のアンケート調査によって測定した。心理的および社会的要因は、免疫および健康に影響を与える可能性のあるストレス源を代表する。すべての被験者は、補給の前および終わりにConnor Davidson Resilienceアンケート調査を受けた。 投与群のそれぞれからの参加者の集団(B・ラクティス BL−04(B.lactis BL−04)群が53人、プラセボ群が51人)が、下記の副次評価項目のための試料を提供した。糞便微生物学 ・総細菌数(ユーバクテリア) ・糞便試料中の細菌群の定量化 それらの群には、これらに限定されないが、バクテロイデス(Bacteroidetes)門、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、ラクトバシラス(Lactobacillus)種、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)種、クロストリジウム(Clostridium)属菌クラスターXIVおよび他のクロストリジウム菌クラスター、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、コリンゼラ(Collinsella)、大腸菌(Escherichia coli)、エンテロコッカス(Enterococcus)種、フィーカリバクテリウム・パラウスニッツィイ(Faecalibacterium prausnitzii)、ロゼブリア(Roseburia)種、ベイヨネラ(Veillonella)種、および硫酸塩還元菌を挙げることができる。細菌の定量化は、qPCRを用いて、かつ/または他の関連した培養非依存的方法を用いて行われることになる。qPCRによる咽頭スワブ細菌の分析は、特に関連のある細菌群に焦点を合わせることになり、それらには黄色ブドウ細菌(Staphylococcus aureus)、肺炎球菌(Pneumococcus)種、およびストレプトコッカス(Streptococcus)種を挙げることができるがこれらには限定されない。 ・抗生物質耐性大腸菌(Escherichia coli) ・L・アシドフィルス(L.acidophilus)NCFM、ならびにB・ラクティス(B.lactis)Bi−07およびB・ラクティス(B.lactis)BL−04血清 ・ナチュラルキラー細胞活性 ・ファゴサイトーシスデータ解析 プロバイオティクス処理の臨床的および生理的影響に関する推定(結論)を行うための現実的な手法が使用された。この手法は幾つかの論文(6)中に詳述されている。この手法はまた、医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Medical Journal Editors)の治験評価のためのガイドラインと整合する。仮説検定および統計的有意性に基づく手法の欠点の幾つかに対処するこの手法の長所はよく認められている。この手法は、臨床的に重要な値の閾値に関して影響の真の値の不確実性の範囲がどこに収まるかに基づいている。真の値の不確実性は信頼区間である。この試験には多数の影響が存在するので、信頼区間については99%の控えめの水準を選択した。換言すれば、それぞれの影響の真の値がそのためにデータから計算される信頼区間の範囲に入る確率は99%である。信頼区間が、有益および有害などの幾つかのプラスおよびマイナスの意味でかなりの値を含む場合、その影響は有益および有害の両方である可能性があり、この場合、その影響は「決定的でない」または「不明確である」と推論された。そうでない場合はその影響は明確であると推論され、その影響に割り付けられる大きさは、有益、取るに足りない、または有害な差などの観察される大きさである。 臨床的に重要であるとして選択される閾値は、その試験における様々な種類の結果変数ごとに異なる。症状の激しさなどの3段階での計量値の場合、プロバイオティクス処理の影響は単純な平均値の差分、すなわちプラセボの平均を引いたプロバイオティクスの平均として解析された。この種類の影響の場合、デフォルト閾値は、2つの群におけるプールした被験者間標準偏差の0.20に等しい平均値の正または負の差分である。最小の重要な影響に対するこの手法は標準化として知られ、中程度の影響、大きい影響、および非常に大きい影響(標準偏差0.60、1.20、および2.0)の閾値を提供する。このように大きさの閾値を選択する他の計量値は、100日当たり服用された薬物の数、身体活動の激しさ、週当たりの運動日数、週当たりの総運動時間、週当たりの総作業負荷(週当たりの運動の強度と運動日数の積の和)、および唾液試料の計量値であった。唾液試料の計量値は、それらがこの処理のいずれかの影響の仕組みとしての潜在的な役割をどの程度有するか測定された。トレーニング時間およびトレーニング負荷の尺度は、処理の影響がパーセントとして適切に解析されることを可能にするために解析に先立って対数変換されたが、影響の大きさは対数変換した計量値について求めた。唾液の尺度もまた解析に先立って対数変換されたが、それらの計量値のばらつきおよび影響は一般にトレーニングの計量値の場合よりもずっと大きく、したがって係数として表した。 症状の存在および回数を表すまたはこれらを伴う計量値についての大きさの閾値は、このような計量値に対する標準偏差の使用が適切でないために別のやり方で求めなければならなかった。問題になっている計量値は、所定の症状の100日当たりのエピソードの回数、その症状の100日当たりの延べ日数、およびその症状の100日当たりの総負荷(症状の激しさと症状の100日当たりの日数の積の和)である。これらのすべての計量値に与えるプロバイオティクス処理の影響は、プロバイオティクス群の平均をプラセボ群の平均で除した比として解析された。本発明者等は、比1.10(すなわち、プロバイオティクス群における計量値の10%大きい平均値)を実質的増加の閾値とみなした。統計的理由の場合、したがってプロバイオティクス群における実質的減少の閾値は、比1/1.2すなわち0.83である。これらの比は、公衆衛生の調査における疾患および負傷のリスク比に似ており、疫学者は、リスク比1.1〜1.3をリスクの実質的増加を表すと考える。不幸にして今までのところ中程度、大きい、および非常に大きいリスクの増加および減少を表す閾値に関する意見の一致はない。 補給の開始および終了後2週間として定義される「ショルダー」期間からのデータを、線形重み係数を用いて解析し、トレーニングおよび症状の得点の適切な割合をベースライン期間および全処理期間に割り当てた。したがって処理の開始後の最初の日に被験者の値の13/14をベースライン期間に割り付け、また1/14を処理期間に割り付けた。ショルダーの2日目に関してはその比は12/14および2/14などである。 ベースラインからのデータもまた考慮に入れた。ベースラインの値を記録する場合、処理の得点からベースラインの得点を差し引くことによってベースラインにおける被験者間の差に合わせて調整するのが一般的である。この方策は通常、処理の得点だけの解析によって得られるものよりも処理の影響について高い精度をもたらし、それによってより小さな試料サイズの使用が可能になる。しかしながら、このやり方でベースラインの得点に合わせて調整することは、解析される計量値が合理的で信頼性がある(すなわち、被験者の得点が処理前および後の試行において互いに一貫して異なる傾向がある)場合にのみ良好な精度をもたらすとは一般には考えられていない。この検討では処理のみの得点としての症状およびトレーニングの計量値を解析した。症状に与える処理の影響が処理のみの解析の場合により正確であるのに対し、トレーニングに与える影響が処理ベースラインを変えた場合により正確であることは明白である。すなわち、明らかに被験者のトレーニングが被験者の疾患の症状よりも信頼性があり、ベースラインの監視によって正確に規定される。したがって症状の場合には処理のみの解析値を示し、またトレーニングの場合には処理ベースラインの解析値を示す。処理のみと処理ベースラインの関係の解析値を使用することについて決定する際には、影響の大きさを調べることを意図的に避け、処理の影響の推定値の精度を比較することにのみ焦点を合わせた。唾液の計量値もまた、処理ベースライン解析値として示した。 通常の分析的手法は症状の持続期間に関係する尺度について正当化することが難しい仮定を伴うので、症状の得点の信頼限界は、ブートストラッピングとして知られる経験による方法によって推定した。ブートストラッピングはまた、トレーニングの尺度でも使用した。これらの解析は、Statistical Analysis Systemに書かれているプログラムを用いて行った。処理 補給剤Zは、一緒にしたラクトバシラス・アシドフィラスNCFM(Lactobacillus acidophilus NCFM)とビフィドバクテリウム・ラクティスBi−07(Bifidobacterium lactis Bi−07)を含有した。その用量は、各細菌について5×109CFU/日、したがって109CFU/日の総用量であった。 補給剤Xは、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)を含有した。その用量は、2×109CFU/日であった。 プラセボ補給剤Yは、スクロースを含有した。 補給剤ZおよびXは、清涼飲料(アルコールは摂取されないことになり、またこの飲料は熱くない)中に混ぜ合わせた凍結乾燥細菌であった。結果 被験者の採用、処理手続き、および解析を詳述するコンソルトフローチャートを図2に示す。被験者の詳細 身体的および生理的特徴:解析に含まれる被験者の特徴の詳細を群のそれぞれについて表1に詳述する。性別、年齢、または体格指数で群間の実質的な違いは存在しなかった。遵守 遵守の詳細および各群において参加者が達成した平均補給日数を表2に詳述する。副作用 4人の被験者が補給の開始時に下痢および腹痛を経験した。これらの被験者のうちの3人が離脱し、症状は第三期(in the third)で落ち着いた。1人の被験者は補給と共に始まった頭痛のせいで、割り当てられた補給剤の摂取の中断後を含めて離脱した。1人の被験者は補給を開始した後に蕁麻疹を経験し、離脱した。1人の被験者は、アジアに旅行した後に腸の痛みを経験した。旅行の日付が補給剤の摂取と一致し、この被験者は離脱した。食物情報 処理群のそれぞれにおける食物繊維摂取に関する食物情報を表3に示す。食物繊維供給の群間の実質的な違いはなかった。身体活動情報 試験の間の処理群による参加者トレーニングの詳細を表4に示す。身体活動パターンの群間の実質的な違いはなかった。疾患のエピソード上部呼吸器疾患: 様々な持続期間の呼吸器疾患のエピソードの回数に与えるプロバイオティクス補給の影響を表5aに示す。B・ラクティスBL04(B.lactis BL04)は、持続期間の長い呼吸器疾患の回数を減少させた。さらにこの影響は、疾患のエピソードがより長くなるにつれてより顕著であった。肺感染症(下部呼吸器感染症): 肺感染症に与えるB・ラクティス(B.lactis)の影響を表5bに示す。URTIに与えるB・ラクティスBL04(B.lactis BL04)の影響と同様に、補給は、5日間持続した肺感染症のエピソードの回数を、より短い持続期間続いたエピソードと比べて減少させた。疾患のパターン 処理期間中のプロバイオティクス群とプラセボ群の間の上部呼吸器疾患の発生頻度、持続期間、重症度、および複合負荷の違いを表6に示す。プラセボと比べてBL−04を摂取した者では実質的により低い疾患負荷および持続期間が存在した。性別に関してはそれらの減少はまた、男子よりも女子においてより顕著であった。 処理期間にわたるプロバイオティクス群とプラセボ群の間の肺疾患(下部呼吸器疾患)の発生頻度、持続期間、重症度、および複合負荷の違いを表7に示す。プラセボと比べてBL−04において肺感染症の症状の重症度の軽減が存在した。 処理期間にわたる群間の薬物使用の発生頻度、持続期間、重症度、および複合負荷の違いを表8に示す。手短に言えばBL−04に対する参加者は、プラセボに対する参加者と比べて延べ薬物数および薬物の延べ日数が実質的により低かった。性別により調べた場合、影響は男性では維持されたが、女性ではそれより低かった。結論 結果は、B・ラクティスBL−04(B.lactis BL−04)の補給は、上部および下部呼吸器疾患の回数の実質的な減少と、URTIおよび下部呼吸器症状の重症度および持続期間の低減とを引き出したことを示す。全データ解析 99%の信頼区間での中間データ解析は、B・ラクティスBL−04(B.lactis BL−04)が、呼吸器感染症を予防するのに有効である場合があり、また呼吸器感染症に関連した薬物の必要性を減らす場合があることを示唆した(表5a、5b、6、7、8参照)。この勇気づける中間結果は、下記に示すように全データ解析を正当化した。 全データ解析(n=399)は、臨床的有意差検定と統計的有意差検定の両方の判定に基づいた。統計的有意性は、従来の95%信頼区間を用いて判定した。臨床的有意差検定の場合、臨床的関連性に関する予め決められた閾値を、プラセボ群と比べて症状の20%減に設定した。 表9に示すようにB・ラクティスBl−04(B.lactis BL−04)による処理は、上部呼吸器疾患の症状を著しく軽減した。軽減効果は、持続期間が長い疾患の場合ほど、すなわち疾患のエピソードが深刻なほど強かった。7日間以上の持続期間を有する疾患は、プラセボと比較して46%軽減した。疾患持続期間のすべてのカテゴリー(3日、5日、7日またはそれ以上)において、その軽減は臨床的有意性の予め決められたカットオフ値に等しいか、それ以上であった。驚くべきことに上部呼吸疾患に与えるBL−04の影響は、NCFMおよびBi−07の組合せの場合よりも強かった。これは、BL−04プロバイオティクスがこのプロバイオティクスの組合せよりも低用量で投与されたので、特に驚くべきことであった。 BL−04と、NCFMおよびBi−07の組合せの両方が、下部呼吸器の肺感染症を減らすのに同様に有効であった(表9参照)。別個の解析はまた、NCFM+Bi−07の組合せと、単一菌株としてのBL−04の両方が、疾患のエピソードの持続期間に関して有意な減少効果を有することを示した。 表9:疾患持続期間によって層別した上部および下部呼吸器疾患の比率、ならびに感冒およびインフルエンザ薬物使用に与えるプロバイオティクス補給剤の影響。臨床的有意性の予め決められたカットオフ値(20%減少)を超える効果を肉太で記録した。プラセボと対比したBl−04群の疾患減少比は、プラセボと対比したNCFM+Bi−07の組合せ群よりも高かった。参考文献1.Albers,R.,J.M.Antoine,R.Bourdet−Sicard,P.C.Calder,M.Gleeson,B.Lesourd,S.Samartin,I.R.Sanderson,J.Van Loo,F.W.Vas Dias,and B.Watzl.Markers to measure immunomodulation in human nutrition intervention studies.Br J Nutr.94:452〜481,20052.Berg,A.,H.M.Muller,S.Rathmann,and P.Deibert.The gastrointestinal system−an essential target organ of the athlete’s health and physical 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呼吸器疾患が、胸部うっ血を伴う咳および喘鳴を伴う咳からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項1、3、または6のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 対象者における顆粒球の食細胞活性が増加する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 対象者における単核白血球の食細胞活性が増加する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 使用が予防的である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む組成物が、1日当たり108〜1012CFUの用量のビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)で処方される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物が、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、およびサッカロミケス(Saccharomyces)属から選択される、請求項10に記載の使用するための組成物。 組成物が、薬剤、食品、または栄養補助食品である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 細菌が栄養補助食品として処方される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の使用するための組成物。 対象者にビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の発酵産物、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の細胞ライセートを含む組成物を投与することを含む、該対象者における呼吸器疾患の治療または予防の方法。 呼吸器疾患が上気道疾患である、請求項16に記載の方法。 呼吸器疾患が下気道疾患である、請求項16に記載の方法。 呼吸器疾患が、扁桃腺炎、中耳炎、鼻炎、鼻副鼻腔炎、静脈洞炎、鼻咽頭炎、鼻咽喉炎、感冒、咽頭炎、咽頭蓋炎、声門上炎、喉頭炎、喉頭気管炎、および気管炎からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項16または17に記載の方法。 呼吸器疾患が、喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、および咳からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項16、17、または19のいずれか一項に記載の方法。 呼吸器疾患が、気管支炎、急性気管支炎、肺炎、および肺膿瘍からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項16または18に記載の方法。 呼吸器疾患が、胸部うっ血を伴う咳および喘鳴を伴う咳からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項16、18、または21のいずれか一項に記載の方法。 対象者における顆粒球の食細胞活性が増加する、請求項16〜22のいずれか一項に記載の方法。 対象者における単核白血球の食細胞活性が増加する、請求項16〜23のいずれか一項に記載の方法。 方法が予防である、請求項16〜24のいずれか一項に記載の方法。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む前記組成物が、1日当たり108〜1012CFUの用量のビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)で処方される、請求項16〜25のいずれか一項に記載の方法。 少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物を投与することを含む、請求項16〜26のいずれか一項に記載の方法。 少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物が、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、およびサッカロミケス(Saccharomyces)属から選択される、請求項27に記載の方法。 組成物が、薬剤、食品、または栄養補助食品として処方される、請求項16〜28のいずれか一項に記載の方法。 組成物が栄養補助食品として処方される、請求項16〜29のいずれか一項に記載の方法。 対象者の呼吸器疾患の治療または予防のための組成物の製造におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の発酵産物、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の細胞ライセートの使用。 呼吸器疾患が上気道疾患である、請求項31に記載の使用。 呼吸器疾患が下気道疾患である、請求項31に記載の使用。 呼吸器疾患が、扁桃腺炎、中耳炎、鼻炎、鼻副鼻腔炎、静脈洞炎、鼻咽頭炎、鼻咽喉炎、感冒、咽頭炎、咽頭蓋炎、声門上炎、喉頭炎、喉頭気管炎、および気管炎からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項31または32に記載の使用。 呼吸器疾患が、喉の痛み、くしゃみ、鼻詰まり、鼻水、および咳からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項31、32、または34のいずれか一項に記載の使用。 呼吸器疾患が、気管支炎、急性気管支炎、肺炎、および肺膿瘍からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項31または33に記載の使用。 前記呼吸器疾患が、胸部うっ血を伴う咳および喘鳴を伴う咳からなる群のうちの1つまたは複数から選択される、請求項31、33、または36のいずれか一項に記載の使用。 対象者における顆粒球の食細胞活性が増加する、請求項31〜37のいずれか一項に記載の使用。 対象者における単核白血球の食細胞活性が増加する、請求項31〜38のいずれか一項に記載の使用。 使用が予防である、請求項31〜39のいずれか一項に記載の使用。 ビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む前記組成物が、1日当たり108〜1012CFUの用量のビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)で処方される、請求項31〜40のいずれか一項に記載の使用。 組成物が、少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物を含む、請求項31〜41のいずれか一項に記載の使用。 少なくとも1つの更なるプロバイオティクス微生物が、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、およびサッカロミケス(Saccharomyces)属から選択される、請求項42に記載の使用。 組成物が、薬剤、食品、または栄養補助食品である、請求項31〜43のいずれか一項に記載の使用。 細菌が栄養補助食品として処方される、請求項31〜44のいずれか一項に記載の使用。 対象者の薬物摂取量を変更するために使用されるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライセートを含む組成物。 対象者にビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライセートを含む組成物の有効量を投与することを含む対象者の薬物摂取量を変更するための方法。 対象者の薬物摂取量を変更するための薬剤の製造におけるビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の発酵産物、および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL−04(Bifidobacterium lactis BL−04)の細胞ライセートの使用。 薬物が風邪またはインフルエンザの薬物である、請求項46に記載の組成物、請求項47に記載の方法、または請求項48に記載の使用。 薬物摂取が減少する、請求項46もしくは49に記載の組成物、請求項47もしくは49に記載の方法、または請求項48もしくは49に記載の使用。 薬物が、うっ血除去薬、抗ヒスタミン剤、解熱剤、鎮痛剤、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、鎮咳剤(または咳止め)、抗生物質、および去痰薬(粘液を希薄にするための)からなる群のうちの1種類または複数種類から選択される、請求項46、49もしくは50のいずれか一項に記載の組成物、請求項47、49もしくは50のいずれか一項に記載の方法、または請求項48、49もしくは50のいずれか一項に記載の使用。 薬物摂取は、対象者によって摂取される薬物の合計数および/または対象者が薬物を使用する延べ日数である、請求項46もしくは49〜51のいずれか一項に記載の組成物、請求項47もしくは49〜51のいずれか一項に記載の方法、または請求項48もしくは49〜51のいずれか一項に記載の使用。 本明細書中で実施例および図を参照して一般的に教示される方法、使用、または組成物。 本発明は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)を含む組成物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の発酵産物および/またはビフィドバクテリウム・ラクティスBL04(Bifidobacterium lactis BL04)の細胞ライセートを対象者に投与することを含む上記対象者の呼吸器疾患の治療または予防の方法に関する。