タイトル: | 公開特許公報(A)_水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤 |
出願番号: | 2014239528 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 8/55,A61K 8/06,A61Q 19/00,A61Q 5/12 |
田中 佳祐 鈴木 敏幸 JP 2015127323 公開特許公報(A) 20150709 2014239528 20141127 水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤 株式会社コスモステクニカルセンター 301068114 日光ケミカルズ株式会社 000226437 日本サーファクタント工業株式会社 000228729 田中 佳祐 鈴木 敏幸 JP 2013247213 20131129 A61K 8/55 20060101AFI20150612BHJP A61K 8/06 20060101ALI20150612BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20150612BHJP A61Q 5/12 20060101ALI20150612BHJP JPA61K8/55A61K8/06A61Q19/00A61Q5/12 5 OL 10 4C083 4C083AA082 4C083AA122 4C083AB032 4C083AB051 4C083AB172 4C083AB212 4C083AB232 4C083AB242 4C083AB332 4C083AB362 4C083AB432 4C083AC012 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC122 4C083AC422 4C083AC542 4C083AC582 4C083AC642 4C083AC901 4C083AC902 4C083AD022 4C083AD152 4C083AD162 4C083AD172 4C083AD332 4C083AD642 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC05 4C083CC13 4C083CC14 4C083CC33 4C083DD22 4C083DD32 4C083DD41 4C083DD44 4C083EE01 4C083EE07 4C083EE16 本発明は、β分岐型モノアルキルリン酸エステル塩が形成する液晶を水相に保持した油中水型乳化組成物、及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤に関する。 従来の香粧品分野において、水中油型乳化物の外相である水相部に液晶構造を持つ乳化組成物や乳化膜表面に液晶を構築した水中油型乳化物の技術(特許文献1及び2)など、水中油型乳化物における液晶構造に関する報告は、数多く知られている。しかしながら、液晶構造を形成した水相を油相中に乳化または分散した油中水型組成物はいまだ報告されていない。これは水相中で形成した液晶構造が乳化または分散する際の機械力に弱く、調製中に崩壊してしまうこと、また乳化した際の他成分の影響で構造が変化してしまうこと、特に油剤と混合した際の影響が大きく、液晶構造が崩壊してしまうことなどが原因である。さらに水中で室温付近の25〜30℃において、結晶などを析出せず安定な液晶構造を構築するイオン性界面活性剤は少なく、一般的なイオン性界面活性剤は強い親水基を持つため、クラフト温度が高いので室温付近の25〜30℃では溶解しにくい。そのため、水中で液晶などの高次構造体を取りにくいことも、水相に液晶構造を有した油中水型乳化組成物の調製の妨げとなっている。特開2008−115612特開2010−280587 本発明は、これまで調製がなされていない水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物を調製すること、及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤を提供することを課題とする。 これらの実情を鑑み、本発明者らは、水相に液晶構造を保持したまま安定な油中水型乳化組成物及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤の調製について鋭意検討した結果、水相中にβ分岐型モノアルキルリン酸エステルと特定の中和剤、水によって液晶構造を構築し、その後、外相である油および界面活性剤および/または有機変性粘土鉱物等と混合することにより、目的である水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物、及びそれを含有する化粧料又は皮膚外用剤を得るに至った。 すなわち、本発明は、水相中に(a)β分岐型モノアルキルリン酸エステルと(b)塩基性アミノ酸、有機塩基、無機塩基から選ばれる1種または2種以上の中和剤と(c)水を必須成分として含有することで、水中に液晶構造を構築し、これを油中に乳化又は分散させたことを特徴とする全く新しい剤型の油中水型乳化組成物である。 本発明は、従来調製できなかった水中に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物をβ分岐型のモノアルキルリン酸エステルと特定の中和剤を用いることにより、調製した新規油中水型乳化組成物、及びこれを含有する化粧料又は皮膚外用剤である。本発明者らは、β分岐型モノアルキルリン酸エステル塩は、クラフト点が非常に低く、室温付近の25〜30℃で安定な液晶構造を構築しうることに着目し、このβ分岐型モノアルキルリン酸エステル塩を用いることで水中に安定な液晶構造を保持したまま、油中水型乳化組成物を調製することが可能であることを見出した。さらに、本発明により得られる新規化粧料及び新規皮膚外用剤は従来の製剤とは異なり、水中に液晶構造を保持することで従来の油中水型乳化組成物よりも高い保湿効果が得られることが期待される。また従来では困難であったイオン性界面活性剤であるにもかかわらず、室温付近の25〜30℃の範囲で安定な液晶構造を構築可能であることで、新規の油中水型乳化組成物が得られることは今後の香粧品分野への展開において非常に有用である。例えば、油中水型乳化組成物の油相由来の保湿効果に加えて、水相に液晶構造を保持することでより一層の保湿効果が得られると期待される。さらに、より一層のしっとりとした感触を製剤に付与できる。 以下、本発明について詳述する。 本発明に使用される成分(a)β分岐型モノアルキルリン酸エステルは、好ましくはアルキル基の炭素数が12〜36、より好ましくは12〜30であり、さらに好ましくは14〜22である。このようなアルキル鎖長を変えたアルキルリン酸エステルは容易に合成することができ、一般的に五酸化リンによるアルコールのリン酸化方法や塩化フォスフォリルによるアルコールのリン酸化方法(油化学、Vol. 43、No. 6、1990、 P250-258)、リン酸によるアルコールの直接リン酸化方法(油化学、Vol. 43、No. 6、1990、P259-266)等により、任意に鎖長を変えたアルキルリン酸エステルを得ることが可能である。本発明では、このようにして得られたβ分岐型モノアルキルリン酸エステルの1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明で使用される成分(b)塩基性アミノ酸、有機塩基、無機塩基より選ばれる1種または2種以上の中和剤としては、具体的には、アルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン等の塩基性アミノ酸類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジオール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基が挙げられる。これらのうち、好ましくは塩基性アミノ酸であり、特に好ましくはアルギニンである。 さらに、本発明の油中水型乳化組成物を調製するための油相及び乳化剤その他の成分については、特に制限はなく、通常の油中水型乳化物を調製する際に使用される原料であればいずれも使用することができる。 本発明に使用される油性成分は、その油剤の組成や性状により本発明の水相中の液晶構造に影響を与えることはなく、通常化粧料などに使用されるものであれば特に制限されるものではない。またこれらの成分を組み合わせて使用することもできる。具体的には、スクワラン、流動パラフィンなどの炭化水素類、オリーブ油、マカデミアンナッツ油、ホホバ油などの植物油、牛脂などの動物油、トリイソオクタン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸イソオクチルなどのエステル類、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、シクロメチコンなどのシリコーン類、メトヒキケイヒ酸エチルヘキシル、オクトクリレン、サリチル酸エチルヘキシル、ホモサレート、ポリシリコーン‐15などの紫外線吸収剤などが挙げられる。また固体油、極性脂質なども同様に使用でき、具体的には、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコールなどの高級アルコール、極性脂質としては、セラミド類、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、糖脂質類などが挙げられる。 本発明に使用される乳化剤については、界面活性剤、有機変性粘土鉱物などがあるが、その種類によって本発明の水相中の液晶構造に影響を与えることはなく、通常油中水型乳化組成物に利用されるものであれば特に制限されるものではない。またこれらの成分を組み合わせて使用することもできる。界面活性剤としては、具体的には、POEアルキルエーテル類、POE脂肪酸エステル類、POEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、POE・POPアルキルエーテル類、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POE変性シリコーン、ショ糖脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、等のノニオン型界面活性剤。脂肪酸セッケン類、硫酸エステル類、アシル化アミノ酸塩類、リン酸エステル類等アニオン性界面活性剤。第4級アンモニウム塩などがある。有機変性粘土鉱物としては、好ましくは四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理したカチオン変性粘土鉱物であり、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が挙げられる。市販品としては、エレメンティスジャパン社製のベントン38VCG(ジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト)等が挙げられる。 本発明の水相に液晶構造を有する油中水型乳化組成物は、成分(a)〜(c)を含む水相を60℃以上で均一に混合し、室温まで攪拌冷却後する。次に任意の油相を攪拌しながら、あらかじめ調製した水相を徐々に添加することで調製することができる。 また、本発明の化粧料または皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品または皮膚外用剤に用いられる各種の成分、例えば、活性成分、保湿成分、抗菌成分、粘度調整剤、色素、香料等を配合できる。 活性成分としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、エラグ酸、ルシノールなどの美白剤、アミノ酸などのNMF成分、水溶性コラーゲン、エラスチン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、セラミドなどの肌荒れ防止剤、レチノール、ビタミンA酸などの抗老化剤や各種ビタミン類やその誘導体などが挙げられる。 保湿成分としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどを挙げられる。 また本発明にかかる化粧料または皮膚外用剤の使用用途は特に限定されるものではないが、例えば、乳液、ゲル、クリーム、ヘアトリートメントなど、種々の製品に応用することが可能である。 以下に実施例を示しながら本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また以下に示す質量%とは、組成物全体に対する質量%のことである。特に純度記載のない分岐型モノアルキルリン酸エステルについては、モノアルキル純度は90%以上を指す。 表1および2に示す処方で水相に液晶構造を有する油中水型乳化組成物を調製した。表中Bに示す相を加熱混合し、室温まで冷却後、あらかじめ混合しておいた表中Aに示す相を攪拌しながら、B相を徐々に混合し、調製終了とした。(1)水相の液晶構造確認 調製後の油中水型乳化組成物の水相に液晶構造を保持しているかの確認は偏光顕微鏡を用いて観察した。偏光顕微鏡下で液晶構造の存在を意味する光学異方性が確認されたものを○、調製直後から3か月までは確認できるが、その後確認しにくくなるものを△、調製直後から確認できなかったものを×とした。モイスチャークリーム(A)NIKKKOL ニコムルスWO 4.0(質量%) ジメチコン(6cs) 5.0 シクロペンタシロキサン 15.0(B)分岐C18リン酸エステル 1.0 分岐C16リン酸エステル 1.5 アルギニン 1.0 グリセリン 10.0 防腐剤 適量 精製水 残量(C)ヒアルロン酸ナトリウム(1%水溶液) 1.0 精製水 5.0調製方法:Bを加温し、均一溶解後室温まで冷却する。その後、BとCを室温で混合する。Aを攪拌しながら、B+Cを徐々に加える。均一攪拌後、調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。美白ミルク(A)NIKKKOL HEXAGLYN PR−15 3.0(質量%) マカデミアンナッツ油 10.0 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 15.0 テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 3.0(B)分岐C20リン酸エステル 1.0 分岐C16リン酸エステル 0.5 水酸化カリウム 0.2 グリセリン 8.0 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:Bを加温し、均一溶解後室温まで冷却する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に加える。均一攪拌後、調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。モイスチャーゲル(A)NIKKOL ニコムルスWO 4.0(質量%) シクロペンタシロキサン 10.0(B)1,3−ブチレングリコール 3.0 グリセリン 25.0 分岐C20リン酸エステル 3.0 分岐C14リン酸エステル 1.0 トリエタノールアミン 2.0 防腐剤 適量 精製水 残量(C)ヒアルロン酸ナトリウム(1%水溶液) 1.0 精製水 5.0調製方法:Bを加温し、均一溶解後室温まで冷却する。その後、BとCを室温で混合する。Aを攪拌しながら、B+Cを徐々に加える。均一攪拌後、調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。ヘアトリートメント(A)NIKKOL ニコムルスWO 3.0(質量%) ジメチコン(6cs) 15.0 アモジメチコン 0.5 パンテノール 0.5(B)分岐C24リン酸エステル 2.0 分岐C18リン酸エステル 0.5 グリセリン 7.0 アルギニン 1.0 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:Bを加温し、均一溶解後室温まで冷却する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に加える。均一攪拌後、調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。マスカラ(A)NIKKOL ニコムルスWO 3.0(質量%) NIKKOL ニコムルスWO−NS 3.0 イソドデカン 13.0 水添ポリイソブテン 10.0 パラフィン 7.5 シリカ 1.0 カルナウバロウ 3.5 酸化鉄 4.0 タルク 3.0(B)塩化ナトリウム 1.0 1,3−ブチレングリコール 1.0 分岐型C20リン酸エステル 2.0 アルギニン 0.8 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:A,Bを加温し、均一溶解する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に添加する。均一攪拌後、室温まで攪拌冷却し調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。※NIKKOL ニコムルスWO−NS:ポリリシノレイン酸ポリグリセリルー6、イソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジステアルジモニウムヘクトライトサンスクリーンミルク(A)シクロペンタシロキサン 35.0(質量%) パルミチン酸エチルヘキシル 3.0 PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1.0 ジメチコン(6cs) 4.5 酸化チタン 9.0 酸化亜鉛 13.0 PEG−10ジメチコン 4.5(B)1,3−ブチレングリコール 5.0 塩化ナトリウム 0.5 分岐型C24リン酸エステル 3.2 トリエタノールアミン 1.5 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:A,Bを加温し、均一溶解する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に添加する。均一攪拌後、室温まで攪拌冷却し調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。リップバーム(A)パラフィン 8.00(質量%) ミツロウ 8.00 キャンデリラロウ 6.00 カルナウバロウ 5.00 トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 35.00 ひまし油 13.00 NIKKOL ニコワックスLM 9.00(B)ヘプタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリルー10 2.00 セタノール 3.50(C)分岐型C18リン酸エステル 0.80 水酸化ナトリウム 0.15 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:A,B、Cをそれぞれ加温し、均一溶解する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に添加する。その後、Cを徐々に添加する。均一攪拌後、室温まで攪拌冷却し調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。※NIKKOL ニコワックスLM:(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリルー10、パルミチン酸デキストリン軟膏(A)NIKKKOL HEXAGLYN PR−15 2.00(質量%) オレイン酸ポリグリセリルー2 0.50(B)グルタミン酸ナトリウム 1.00 精製水 5.00(C)ミネラルオイル 10.00 トリエチルヘキサノイン 5.00(D)グリセリン 8.00 塩化マグネシウム 0.75 分岐型C18リン酸エステル 2.50 分岐型C16リン酸エステル 2.50 アルギニン 1.00 水酸化ナトリウム 0.75 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:すべての相をそれぞれ加温溶解する。A相にB相を攪拌しながら添加する。A+B相をC相に攪拌しながら添加し、均一混合する。そこにD相を徐々に添加し、室温まで攪拌冷却後、調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。BBクリーム(A)NIKKOL ニコムルスWO 6.0(質量%) シクロペンタシロキサン 30.0 KSG−16 2.0 KSP−100 2.0 酸化チタン 10.0 酸化鉄 2.0 タルク 5.0(B)グリセリン 10.0 硫酸マグネシウム 0.3 分岐型C14リン酸エステル 0.7 分岐型C12リン酸エステル 0.3 アルギニン 0.6 防腐剤 適量 精製水 残量調製方法:A,Bを加温し、均一溶解する。Aを攪拌しながら、Bを徐々に添加する。均一攪拌後、室温まで攪拌冷却し調製終了とする。液晶構造確認:偏光顕微鏡により、水相に光学異方性を確認した。※KSG−16:(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ジメチコン※KSP−100:(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 本発明の水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物またはそれを含有する化粧料または皮膚外用剤は、従来は調製困難であった油中水型乳化組成物の水相に液晶構造を安定に保持できる、今までにない新しい剤型の化粧料または皮膚外用剤を提供できる。水相中に次の(a)〜(c)を必須成分として含有することを特徴とする、水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物。(a)β分岐型モノアルキルリン酸エステル(b)塩基性アミノ酸、有機塩基、無機塩基から選ばれる1種または2種以上の中和剤(c)水前記成分(a)のアルキル基の炭素数が12〜36である請求項1に記載の水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物。前記成分(a)のモノエステル含量が90%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物。請求項1〜3のいずれか1項に記載の水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物を含むことを特徴とする化粧料。請求項1〜3のいずれか1項に記載の水相に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物を含むことを特徴とする皮膚外用剤。 【課題】水相中の液晶構造が機械的および化学的に不安定であるために、従来、調製が困難であった水相中に液晶構造を持った油中水型乳化組成物を、安定かつ容易に調製すること及びそれを配合した化粧料又は皮膚外用剤を提供することを課題とした。【解決手段】水相中に(a)β分岐型モノアルキルリン酸エステル、(b)塩基性アミノ酸、有機塩基、無機塩基から選ばれる1種または2種以上の中和剤、(c)水を必須成分として含有することにより、水相中に液晶構造を構築し、さらにその水相を油中に乳化、分散させた際に、油性成分や乳化剤の種類に影響を受けることなく、水槽中に液晶構造を保持した油中水型乳化組成物を安定かつ容易に調製できることを見出し、上記課題を解決するに至った。【選択図】なし