タイトル: | 公開特許公報(A)_睡眠改善剤及びそれを用いた飲食品 |
出願番号: | 2014101037 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 31/7004,A61P 25/20,A23L 1/30 |
宮崎 歴 大石 勝隆 山本 幸織 林田 幸吉 佐々木 重夫 JP 2015218119 公開特許公報(A) 20151207 2014101037 20140515 睡眠改善剤及びそれを用いた飲食品 国立研究開発法人産業技術総合研究所 301021533 株式会社タイショーテクノス 593157910 近藤 利英子 100098707 菅野 重慶 100135987 山田 龍也 100175787 岡田 薫 100161377 宮崎 歴 大石 勝隆 山本 幸織 林田 幸吉 佐々木 重夫 A61K 31/7004 20060101AFI20151110BHJP A61P 25/20 20060101ALI20151110BHJP A23L 1/30 20060101ALI20151110BHJP JPA61K31/7004A61P25/20A23L1/30 Z 4 OL 9 4B018 4C086 4B018MD28 4B018ME14 4C086AA01 4C086AA02 4C086EA01 4C086MA01 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZA05 本発明は、睡眠の質を改善する睡眠改善剤、及びそれを用いた飲食品に関する。 睡眠は最も基本的な生理機能である。睡眠の生理的な意義は未だ解明の途上にあるが、心身の疲労回復だけでなく、記憶の定着や再構成などの高次機能に関与することが知られている。現代における24時間化社会やグローバル化による時差を超えた移動、高齢化、様々な社会環境から負荷されるストレスなどが生理機能にとって不可欠な睡眠を乱していることが大きな問題となっている。 脳波を測定することによって、睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠に分別される。ノンレム睡眠は、脳の活動を休めている状態の深い睡眠である。また、レム睡眠は、身体が脱力して休息する一方で、脳が活発に活動して記憶定着や夢をみる状態に相当する睡眠である(非特許文献1)。睡眠障害には、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠度の低下、昼間の眠気といった様々な時間帯で多様に発生する点に特徴がある。そして、ストレス性睡眠障害の場合は、入眠障害や中途覚醒などの愁訴が多い。また、加齢性睡眠障害の場合は、中途覚醒、早朝覚醒、或いは熟眠度の低下などの愁訴が多い(非特許文献2)。 このような睡眠障害に対しては、睡眠薬等を用いる治療も一般的に行われている。しかしながら、副作用や服用に対する不安、或いは依存性の問題から、睡眠障害に対する十分な解決策になっていないのが現状である。また、睡眠障害の認識はあるものの重篤な障害ではない場合や、医療機関での診断や服薬に進展しない未病状態の場合が圧倒的に多い。具体的には、睡眠状態にはあるものの、眠りが浅くウトウトした状態(半睡状態)、或いは眠ったにもかかわらず寝た気がしないなど、医師等の専門家の診断を受けても病気とは診断されず、有効な対処法が存在しない場合が多い。このため、食品由来の機能性成分を有効成分として含有する睡眠改善剤の開発が望まれている。 睡眠の質を改善するための組成物等としては、例えば、テアニンを含有する睡眠促進組成物(特許文献1)、グリシンを有効成分とする熟眠障害改善剤(特許文献2)、オルニチンを含有する寝付き及び寝起き改善剤(特許文献3)、セサミンを含有する睡眠障害改善剤(特許文献4)、アブラナ科抽出物を含有する睡眠改善剤(特許文献5)、並びにγ−アミノ酪酸を含有する睡眠の質改善用組成物(特許文献6)などが報告されている。 また、D−リボースにはうつ様症状を改善する効果があることが報告されている(特許文献7)。D−リボースは糖の一種であり、体内のエネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)の構成物質である。そして、添加物や甘味料としても認められており、サプリメントやエネルギー補給飲料などにも使用されている。さらに、心筋と骨格筋においてATPの生合成を促進させる作用があり、心臓虚血患者の回復期に効果を示すことが知られている(非特許文献3)。特開2005−289948号公報国際公開第2005/067738号特開2006−342148号公報特開2010−285427号公報特開2007−031371号公報特開2007−063236号公報特開2007−529494号公報千葉茂、サーカディアンリズム睡眠障害の臨床、新興医学出版社、2003年、「睡眠障害の疫学」Siegel JM, Science, 2001, 294: 1058-1063Shecterle LM, Terry KR, St Cyr JA. Recent Pat. Cardiovasc. Drug Discov., 2010, 5(2): 138-42 病気とまでは言えないまでも、睡眠状態が必ずしも良好な状態にないと、活気のある生活を望むことができず、ひいては様々な生産性が低下することにも繋がりかねない。このため、多くの人の睡眠状態が良好な状態にないことは、潜在的な社会問題となっている。したがって、病気とまでは言えない症状を緩和して睡眠の質を向上させること、及びそのための剤を提供することなどが社会的に強く要望されている。しかしながら、特許文献1〜6で報告された組成物等を用いた場合であっても、その効果については個人差もあり、必ずしも十分であるとは言えなかった。また、特許文献7においても、D−リボースの睡眠に対する影響については報告されていなかった。 本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、睡眠の質を効果的に改善することができるとともに、安全性に優れており、かつ、長期的に摂取することが可能な睡眠改善剤、及びそれを用いた飲食品を提供することにある。 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、D−リボースを有効成分とすることによって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明によれば、以下に示す睡眠改善剤が提供される。 [1]D−リボースを有効成分として含有する睡眠改善剤。 [2]1日当たり350〜3000mg/kg体重の前記D−リボースがヒトに対して投与されるように用いられる前記[1]に記載の睡眠改善剤。 [3]就寝後の深部体温の低下を促す前記[1]又は[2]に記載の睡眠改善剤。 また、本発明によれば、以下に示す飲食品が提供される。 [4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の睡眠改善剤を含有する飲食品。 本発明の睡眠改善剤及び飲食品は、睡眠の質を効果的に改善することができるとともに、安全性に優れており、かつ、長期的に摂取することが可能なものである。正常マウスの覚醒時間、ノンレム睡眠時間、及びレム睡眠時間の一日の変化を示すグラフである。睡眠障害マウスの覚醒時間、ノンレム睡眠時間、及びレム睡眠時間の一日の変化を示すグラフである。睡眠障害マウスの休息期におけるノンレム睡眠累積時間の推移を示すグラフである。睡眠障害マウスの深部体温変化に対するD−リボースの影響を示すグラフである。睡眠障害マウスの深部体温変化に対するD−リボースの影響を示すグラフである。 以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。 従来、睡眠改善剤のスクリーニングは、実験動物であるマウスやラットを用いて実施されていた。このため、睡眠状態が正常な時の改善効果、又は覚醒した時間帯に与えることにより睡眠が誘発される効果に基づいて評価されていた。その結果、睡眠の質を改善する効果があったとしても検出が困難である、或いは覚醒を要する時間帯に催眠効果を発揮するような物質しか見出せないという問題があった。そこで、本発明者らは、水を張ったケージにセットした回転輪上でモデルマウスを飼育し、慢性的なストレスを負荷することでモデルマウスに睡眠障害を引き起こす方法を確立した。そして、意図的に睡眠障害が引き起こされたモデルマウスに各種の食品由来成分を与えて影響評価を行い、睡眠の質を改善する成分のスクリーニングを実施した。 その結果、驚くべきことに、エネルギー供給の改善に効果があるとされていたD−リボースが、ストレス負荷により睡眠障害が生じたモデルマウスのノンレム睡眠の増加を促進する効果と、レム睡眠の減少を抑制する効果を示すことが判明した。一方、ストレスを負荷していない健常なマウスに対しては、D−リボースは上記の効果をほとんど示さないことが判明した。 また、ノンレム睡眠及びレム睡眠の増加は休息期にのみ認められ、D−リボースを摂取しても活動期に睡眠は誘発されず、日内リズムは健全に保たれていることが分かった。さらに、D−リボースを摂取することで、就寝後の深部体温の低下が促されることも判明した。以上のことから、本発明者らは、ストレス負荷による睡眠障害時にD−リボースが睡眠の質を改善しうる有効な成分であることを見出し、本発明を完成するに至った。以下、本発明の睡眠改善剤の詳細について説明する。<睡眠改善剤> 本発明の睡眠改善剤は、D−リボースを有効成分として含有する。なお、本発明における「D−リボース」には、D−リボースだけでなく、D−リボースの誘導体及び生体内でD−リボースに変換されうる誘導体も包含される。 本発明の睡眠改善剤は、睡眠の質を効果的に改善することができるものである。ここで、本発明における「睡眠の質の改善」とは、自然の睡眠導入の促進(入眠促進)、熟眠感の向上など、睡眠全般の質が向上することをいう。より具体的には、睡眠薬や睡眠導入薬を服用するほどではないが、眠りが浅い、寝覚めがすっきりしない、寝つきがよくない等の睡眠に関する不満を有する人達の睡眠満足度を高めることを意味する。 本発明の睡眠改善剤に有効成分として含有されるD−リボースの量は、通常、5〜100質量%であり、好ましくは10〜80質量%、さらに好ましくは15〜70質量%である。D−リボースの含有量が5質量%未満であると、効果が発揮されるのに大量に摂取する必要が生ずるからである。 本発明の睡眠改善剤は、通常、ドリンク剤として用いることが好ましい。なお、ドリンク剤には、いわゆるスポーツドリンク(スポーツ飲料)、エナジードリンク、ゼリー飲料なども含まれる。また、シロップ剤等の経口液剤;注射剤、輸液等の静脈内投与製剤;トローチ剤、舐薬、チュアブル剤、ゼリー剤、サプリメント等の経口固形製剤等として用いることもできる。これらの製剤は、従来公知の手法にしたがって製造することができる。さらに、本発明の睡眠改善剤を飲料や食品等の飲食品に添加して摂取してもよい。例えば、睡眠改善剤を添加した病院食を入院患者に与えることで、入院患者の睡眠の質を改善することもできる。 本発明の睡眠改善剤は、1日当たり350〜3000mg/kg体重のD−リボースが投与されるように用いられることが好ましく、1日当たり500〜2500mg/kg体重のD−リボースが投与されるように用いられることがさらに好ましく、1日当たり750〜2000mg/kg体重のD−リボースが投与されるように用いられることが特に好ましい。D−リボースの投与量(摂取量)が上記の数値範囲となるように用いることで、睡眠の質をより効果的に改善することができるとともに、無理なく長期的に摂取することが可能となる。なお、1日に1回投与(摂取)するだけでなく、複数回に分けて摂取することも、無理なく長期的に摂取することができるために好ましい。 本発明の睡眠改善剤が投与される対象は、主にヒトである。但し、睡眠する動物などに投与して睡眠の質を改善することもできる。睡眠改善剤が投与される対象となりうる動物としては、例えば、イヌ、ネコ、馬、牛、豚、羊、マウス、ラット、モルモット、ハムスター等の哺乳類;ジュウシマツ、インコ、オウム等の鳥類を挙げることができる。 睡眠の質が改善されるか否かを評価する方法としては、睡眠改善剤をヒトに投与して状態を観察する方法の他、例えば、睡眠障害モデルマウス作成装置(メルクエスト、型番「SW−15−SD」)等を使用して穏やかなストレスを継続的に負荷して作成(飼育)したモデルマウスを用いてスクリーニングする方法などがある。<睡眠改善用の飲食品> 本発明の飲食品は、上述の睡眠改善剤を含有する。本発明の飲食品を摂食することにより、睡眠改善剤に有効成分として含まれるD−リボースを容易に摂取することができるので、睡眠の質を無理なく効果的に改善することができる。 D−リボースは、一般的には甘味料として使用可能な成分であるため、本発明の飲食品をD−リボースの甘味を利用した加工飲食品等とすることができる。加工飲食品の具体例としては、パイ、クラッカー、チップス、プリン、チョコレート、カステラ、ワッフル、ドーナツ、クッキー、ビスケット、ケーキ、クリーム、せんべい、おこし、まんじゅう、ういろう、あん類、羊羹、水羊羹、ゼリー、飴玉等の菓子類;パン類、餅類、麺類、マカロニ類、米飯類、プレミックス粉類等の主食類;人造肉、蒲鉾、ちくわ、てんぷら類の魚肉製品類;塩辛、みりん干し等の各種珍味類;ハム、ソーセージ、ベーコン等の食肉加工品;醤油、味噌等の調味料;スポーツドリンク、ゼリー飲料等の各種飲料;加工のり、ポテトサラダ、肉じゃが、筑前煮、煮豆、佃煮、昆布巻き等の惣菜食品等を挙げることができる。 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。(実施例1:正常時の睡眠脳波に対するD−リボースの影響) マウス(C3H)12匹に麻酔下で睡眠脳波測定用送信器(DSI、TA10M2−F20−EET)の留置手術を行った。具体的には、マウスの頭蓋の2カ所に脳波測定用電極、頸部筋肉2カ所に筋電位測定用電極をそれぞれ留置するとともに、背部皮下に送信器を格納した。術後1〜2日間は通常ケージ内にて、その後12〜13日間は回転輪つきケージ内にて術後回復を行った。送信器を格納したマウスの入ったケージを受信ボード(DSI、RPC−1)上に載置して測定を開始した。また、検出データはデータ解析ソフト(DSI、Dataquest A.R.T.)を用いてPC上に取得した。D−リボースを投与する前の脳波を3日間測定した後、D−リボース水溶液(3.5mg/mL)を飲水にて投与した。1日当たりの摂取量は平均6mLであり、1日当たり1000mg/kg体重のD−リボースを摂取した換算となった。投与してから1日経過後に脳波を3日間測定し、正常時のD−リボース投与の睡眠脳波測定データとした。データ解析ソフトで取得した各3日ずつのデータを睡眠解析ソフト(キッセイコムテック、Sleep Sign)により解析し、覚醒、ノンレム(NREM)睡眠、及びレム(REM)睡眠のステージ判定を行った。また、NREM睡眠については脳波周波数解析を行い、デルタ波睡眠の程度を評価した。結果を図1に示す。 図1に示すように、通常飼育下での覚醒時間及びNREM睡眠時間については、D−リボースを投与した影響がほとんど認められなかった。なお、日内変動についてもほとんど影響がないものと推測される。また、REM睡眠時間については、D−リボースを投与することで短くなる傾向が認められた。(実施例2:睡眠障害時の睡眠脳波に対するD−リボースの影響) 前述の実施例1において、正常時のD−リボース投与の睡眠脳波測定データを得た後、すべてのマウスの飲水を水道水とし、体内に残存するD−リボースが代謝されるまでそのまま3日間飼育した。マウスを6匹ずつの2群に分け、一方の群(D−リボース群)のマウスについては、ケージの床敷きをD−リボース水溶液に変更するとともに、飲水ボトルに入れたD−リボース水溶液(3.5mg/mL)を自由飲水にて摂取させた。また、他方の群(コントロール群)のマウスについては、ケージの床敷きを水道水に変更するとともに、飲水ボトルに入れた水道水を自由飲水にて摂取させた。1日当たりの摂取量は平均6mLであり、D−リボース群のマウスについては、1日当たり1000mg/kg体重のD−リボースを摂取した換算となった。いずれの群のマウスについても回転輪上で飼育し、慢性的なストレスを負荷して睡眠障害を誘発させた。そして、ストレス負荷を開始してから1日経過後、3日間脳波を測定した。結果を図2及び3に示す。 図2に示すように、睡眠障害を誘発させたマウスについては、D−リボースを摂取させることで、休息期(8:00〜20:00)において覚醒時間の減少及び睡眠時間の増加が認められた。特に、休息期の後半(12:00〜20:00)においては、覚醒時間の減少及び睡眠時間の増加が顕著であることから、D−リボースの摂取による影響をより強く受けていると考えられる。さらに、NREM睡眠及びREM睡眠のいずれについても、D−リボースを投与した影響が認められた。また、図3に示すように、休息期のNREM睡眠の累積時間は、D−リボース群で増加する傾向にあることが認められた。(実施例3:深部体温の日内変動に対するD−リボースの影響) マウス(C3H−HeN)8匹を、回転輪付きのケージ内で1匹ずつ4週間飼育して輪回し行動に馴化させた。麻酔薬(マイラン製薬、セボフルレン)を使用した麻酔下で、体温測定用のデータロガー(KNラボラトリーズ、サーモクローンSL)を腹腔内に留置した。そして、3日間の術後回復を経た後に以下の実験に用いた。D−リボース水溶液(3.5mg/mL)を投与するD−リボース群と、水道水を投与するコントロール群の2群(各4匹ずつ)にマウスを分け、以下に示す(1)〜(4)の順で飼育しつつ連続的に体温データを測定した。なお、1日当たりの摂取量は平均6mLであり、D−リボース群のマウスについては、1日当たり1000mg/kg体重のD−リボースを摂取した換算となった。結果を図4に示す。また、ストレス飼育2週目の6〜7日目にかけての体温データから、体温平均値の24時間変動を解析した。結果を図5に示す。 (1)投与前6日間 (2)投与中7日間 (3)ケージに水を張って回転輪上で飼育するストレス飼育1週目(7日間) (4)上記のストレス飼育2週目(7日間) 深部体温に日内変動が認められること、及び深部体温の日内変動が睡眠の誘導や覚醒と深く結びついていることが知られている。図4に示すように、ストレスを負荷する前の段階においては、深部体温の日内変動に対してD−リボースがほとんど影響しないことが分かる。具体的には、D−リボース群とコントロール群で最高体温及び最低体温の平均値に違いが認められなかった。これに対して、ストレスを負荷して睡眠障害を誘発させたマウスにD−リボースを投与したところ、ストレスを負荷した1週目から深部体温が低めに推移し、2週目にも深部体温が低めに推移したことが分かる。また、図5に示すように、1日の深部体温の推移をみても、D−リボースの影響がストレスを負荷してから2日以降に認められ、ストレスを負荷している期間中、深部体温が低下していることが分かる。このことは、睡眠障害時にD−リボースを摂取することで深部体温の低下が誘導され、休息期の睡眠が誘導された可能性を示唆している。 本発明の睡眠改善剤及び飲食品を用いれば、睡眠薬や睡眠導入薬を服用するほどではないが、眠りが浅い等の睡眠に関する不満を有する人達の睡眠満足度を高めることができる。 D−リボースを有効成分として含有する睡眠改善剤。 1日当たり350〜3000mg/kg体重の前記D−リボースがヒトに対して投与されるように用いられる請求項1に記載の睡眠改善剤。 就寝後の深部体温の低下を促す請求項1又は2に記載の睡眠改善剤。 請求項1〜3のいずれか一項に記載の睡眠改善剤を含有する飲食品。 【課題】睡眠の質を効果的に改善することができるとともに、安全性に優れており、かつ、長期的に摂取することが可能な睡眠改善剤、及びそれを用いた飲食品を提供する。【解決手段】D−リボースを有効成分として含有する睡眠改善剤、及びこの睡眠改善剤を含有する飲食品である。例えば、1回当たり350〜3000mg/kg体重のD−リボースが、ヒトに対して1日1回以上投与されるように用いられ、就寝後の深部体温の低下を促すことができる。【選択図】なし