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タイトル:公開特許公報(A)_飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステム
出願番号:2014045902
年次:2015
IPC分類:C12Q 1/04,C12M 1/34


特許情報キャッシュ

行縄 陽介 北澤 秀基 盛田 隆行 ダニエル・デマルコ ジャクリーン・マリエ・ハリス JP 2015167531 公開特許公報(A) 20150928 2014045902 20140310 飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステム 日清オイリオグループ株式会社 000227009 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 390023674 E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 行縄 陽介 北澤 秀基 盛田 隆行 ダニエル・デマルコ ジャクリーン・マリエ・ハリス C12Q 1/04 20060101AFI20150901BHJP C12M 1/34 20060101ALI20150901BHJP JPC12Q1/04C12M1/34 B 14 5 OL 16 特許法第30条第2項適用申請有り 平成25年9月17日 「第34回日本食品微生物学会学術総会講演予稿集」(第48頁)における公開 4B029 4B063 4B029AA07 4B029BB02 4B029CC01 4B029FA01 4B063QA01 4B063QA13 4B063QA18 4B063QQ15 4B063QQ42 4B063QQ52 4B063QR08 4B063QR32 4B063QR35 4B063QR55 4B063QR62 4B063QS12 4B063QS25 4B063QS32 4B063QX02 本発明は、飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムに関する。より詳細には、飼料中のサルモネラを検査するに当たり、まず飼料を培養してサルモネラの増菌培養液を得た後、得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて核酸を抽出し、抽出された核酸をPCR法によって検出するという、従来よりも感度が良く、かつ検査時間が短縮された飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムに関する。 サルモネラ属に属する細菌(以下「サルモネラ」という。)による汚染は、飼料産業において深刻な問題を引き起こす。すなわち、飼料中のサルモネラ汚染は、家畜などに対する感染源となり、家畜などに基づき生産された食品の汚染につながるものである。その結果、前記食品がヒトにおいて食中毒を引き起こす原因となる可能性も否定できない。そこで、サルモネラのような病原性微生物に汚染された飼料が、製造、使用及び販売されないように、家畜などに供される飼料は、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律によって厳重に規制されている。例えば、平成10年には、農林水産省より、「飼料製造に係るサルモネラ対策ガイドライン」が通知され(平成19年改正)、それ以降、飼料工場における管理体制が強化された。そのため、近年、飼料のサルモネラ陽性率は減少しているが、依然として2%前後の陽性率で推移しており、安心できる状況ではない。 また、上記「ガイドライン」では、飼料工場に対して、飼料原料、製品及び製造工程中のサルモネラの定期検査を求めているが、平成20年には、「飼料分析基準」が通知され、これには、サルモネラ菌を検査するための培養法(いわゆる公定培養法)が規定されている。しかしながら、この公定培養法は、結果がわかるまでに5日間も要するため、迅速性と簡便性が求められる飼料工場においては実用性に欠け、公定培養法に代えて、迅速性のある簡易検査キット法を用いて検査することも、本ガイドラインでは容認されている。そのため、これまで、簡易検査キット法による飼料中のサルモネラの迅速検査方法が、精力的に検討されてきているが、依然として検査を終了するまでに2〜3日かかり、より迅速で簡便な方法が求められていた。 そこで登場したのが、クオリバックス(登録商標)システムなどのPCR原理を利用した簡易迅速検査方法である(非特許文献1)。非特許文献1では、飼料中のサルモネラを対象に、公定培養法と自動測定装置クオリバックス(登録商標)システムによる検査方法(以下「BAX法」という。)とを比較し、飼料工場における品質管理に用いる検査方法として、BAX法が公定培養法と同程度に有用であることを確認している。しかしながら、このようなBAX法を用いても、試料の調製から判定に至るまでに最短でも24時間を要し、より迅速で簡便な方法が求められていた。 他方、近年、核酸を回収する方法においては目覚ましい進歩があり、核酸を含む試料中の夾雑物を所望の方法で除去し、核酸を固相担体に吸着させ回収した後、担体を洗浄し、担体から核酸を液相に回収するという、いわゆる固相に核酸を吸着、固定化等の手段によって核酸を抽出・精製する技術が多数提案されている。例えば、非特許文献2では、高分子多孔質メンブレンフィルターに核酸を吸着させ、次いでこれを脱着して、生体試料から迅速かつ簡便に核酸を抽出する方法が提案されている。この高分子多孔質メンブレンを用いた迅速かつ簡便な核酸抽出システムはクイックジーン(登録商標)と呼ばれるものであるが、これまで、このような方法は、全血や動物組織から核酸を抽出するためのものであって、医療業界では一定の実績があるものの、飼料業界では全く実績がなく、サルモネラを含む飼料の増菌培養液から核酸を抽出できるどうかかは全く試されていなかった。千原哲夫ほか、「クオリバックスTMシステムによる飼料中のサルモネラの迅速検出法の検討」、日本食品微生物学会雑誌、2008年、第25巻、第3号、p.109−119牧野快彦ほか、「Quickgene-800:高分子多孔質メンブレンを用いた迅速かつ簡便な核酸抽出システムの開発」、FUJIFILM RESEARCH & DEVELOPMENT、2006年、第51号、p.39−47 本発明の課題は、従来よりも感度がよく、かつ検査時間が短縮された飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムを提供することである。 本発明者らは、飼料中のサルモネラの迅速検査方法について鋭意研究を行った結果、まず飼料を培養してサルモネラの増菌培養液を得た後、得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて核酸を抽出し、抽出された核酸をPCR法によって検出することによって、迅速かつ簡便に飼料中のサルモネラを検出できることを見出し、本発明を完成させた。そして、驚くべきことに、本検査方法を採用すると、従来よりもサンプル調整作業がはかどるだけでなく、極めて高い感度で飼料中のサルモネラを検出できることを見出した。さらに、核酸を抽出する際、洗浄工程を省略すると、エラーが少なく、かつ感度が高い検査が行えることを見出した。また、このような感度のよい検査方法を確立した結果、従来の前増菌培養時間を大幅に短縮できることも見出した。 すなわち、本発明の一態様によれば、飼料中のサルモネラの迅速検査方法であって、 (a)前記飼料を培地で培養して、サルモネラの増菌培養液を得る工程、 (b)得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて、サルモネラの核酸を抽出する工程、 (c)抽出された核酸をPCR法によって検出する工程、を含む方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記前記培地が、MP培地である、飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記PCR法が、リアルタイムPCRである、飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の抽出において、洗浄工程を含まない、飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の抽出が、クイックジーン(登録商標)で行われる飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の検出が、クオリバックス(登録商標)で行われる飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記サルモネラの検出が、9〜11時間以内で終了する、飼料中のサルモネラの迅速検査方法を提供することができる。 また、本発明の一態様によれば、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムであって、 (a)前記飼料中のサルモネラを増菌するための培地、 (b)高分子多孔質メンブレンフィルターを用いる核酸の抽出装置、 (c)PCR法を用いる核酸の検出装置、を含むシステムを提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記培地が、MP培地である、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供できる。 本発明の好ましい態様によれば、上記PCR法が、リアルタイムPCRである、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の抽出において、洗浄工程を含まない、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の抽出装置が、クイックジーン(登録商標)である、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記核酸の検出装置が、クオリバックス(登録商標)である、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供することができる。 本発明の好ましい態様によれば、上記サルモネラの検査が、9〜11時間以内で終了する、飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムを提供することができる。 本発明によれば、飼料を培養してサルモネラの増菌培養液を得た後、得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて核酸を抽出し、抽出された核酸をPCR法によって検出することによって、従来よりも感度がよく、かつ検査時間が短縮された飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムを提供することができる。 また、本発明によれば、飼料工場における工程汚染の早期発見や安全性が確認された製品の迅速な出荷を可能とするため、例えば、被害の拡大を未然に防止できるだけでなく、在庫保管料などのコストを大幅に削減し、機器の初期費用や分析消耗品費用などを考慮しても、十分採算のとれる実用性の高いサルモネラの検査方法及びシステムを飼料業界に提供することができる。図1は、前増殖培地を選定する手順を示す図である。図2は、各前増殖培地によるサルモネラの増殖を比較した図である。図3は、人工汚染油粕と自然汚染サンプルを用いて、通常法と新検査法の感度を比較した図である。図4は、サルモネラの純培養液を段階的に希釈したサンプルを用いて、通常法と新検査法の感度を比較した図である。図5は、通常法と新検査法のフローを比較した図である。図6は、エラー発生原因(洗浄工程)を分析した図である。図7は、洗浄工程を含まない新検査法で人工汚染油粕を測定した場合の感度を通常法と比較した図である。図8は、洗浄工程を含まない新検査法で自然汚染サンプルを測定した場合の感度を通常法と比較した図である。図9は、人工汚染油粕を新検査法で測定する場合における前増菌培養時間の短縮を検討した図である。図10は、自然汚染サンプルを新検査法で測定する場合における前増菌培養時間の短縮を検討した図である。 以下、本発明の飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムについて順を追って説明する。 本発明において「飼料」とは、家禽などが栄養目的で経口的に摂取するもの全てを意味し、具体的には養分含量の面から分類すると、粗飼料、濃厚飼料、無機物飼料、特殊飼料の全てを包含し、また公的規格の面から分類すると、配合飼料、混合飼料、単体飼料の全てを包含する。また、給餌方法の面から分類すると、直接給餌する飼料、他の飼料と混合して給餌する飼料、あるいは飲料水に添加し栄養分を補給するための飼料の全てを包含する。 本発明において「サルモネラ」とは、グラム陰性通性嫌気性桿菌の腸内細菌科の一属であるサルモネラ属に属する細菌のことであり、主にヒトや動物の消化管に生息する腸内細菌の一種である。サルモネラ属に属する細菌の一部は、ヒトや動物に経口感染して食中毒を引き起こす。サルモネラによる食中毒は人獣共通の感染症である。 本発明において「培地」とは、当業者に既知の非選択的および/または軽度に選択的な一般的細菌用増殖培地のいずれもが含まれる。例えば、MP培地、BPW、EEMブイヨン、BLB培地またはこれと同様なタイプの培地が含まれる。本培地は、潜在的に損傷を受けたサルモネラの迅速な回復と増殖を可能にする非選択培地および/または軽度に選択的な培地のいずれでもよく、さらに、十分なサルモネラの増殖を可能にし、その結果、サルモネラが最初のサンプルに存在している場合には、少なくとも1個の生存力のあるサルモネラを含むことが可能となるように調製できる培地が含まれる。 適切な非選択増殖培地の例としては、MP培地(MP Media、MP)、緩衝ペプトン水(Buffered Peptone Water、BPW)、EEMブイヨン(EEM Broth、EEM)、BTB加乳糖ブイヨン(Lactose Broth with BTB、BLB)および当業者に既知の他の非選択的培地および/または軽度に選択的培地が挙げられる。以上の培地は、デュポン株式会社(MP培地)、関東化学株式会社(BPW)、メルク社(EEM培地、LB培地)から入手可能である。この中で特に本発明で使用される好ましい培地は、MP培地である。本発明においてMP培地を用いると、培養時間が短縮されるため、好ましい。すなわち、BPW培地、EEM培地、LB培地を用いた場合には18時間必要であるが、MP培地を用いた場合は14時間に短縮できる。 増菌用の培地成分としては、サルモネラの生育に適したものが選択される。例えば、肉エキス、ペプトン、酵母エキス等の栄養成分、乳糖、ブドウ糖等の糖類、及びサルモネラ以外の細菌の生育を抑制するための選択剤や抗生物質を含有する培地成分が用いられる。糖類としては、被検体試料中に混在している可能性が高い大腸菌群が特に資化する乳糖を用いるのが、サルモネラに対する選択性を向上させる上で好ましい。選択剤としては、マラカイトグリーンや塩化マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、胆汁酸塩類等が好ましく、さらに抗生物質としては、プロテウス属に有効なノボビオシンの添加が有効である。ノボビオシンまたはそのナトリウム塩は1〜50μg/mlの濃度で添加できる。好ましくはノボビオシンの濃度は20〜40μg/mlで、より好ましい濃度は約25μg/mlである。また、他の抗生物質(例えばバンコマイシン、ペニシリン、アンピシリンおよびアミカシン)を適切な濃度で培地に添加することもできる。 本発明において「核酸」とは、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを意味し、前記オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは修飾されたり、または修飾された塩基を含むことができる。オリゴヌクレオチドは、2〜60のヌクレオチドを含むヌクレオチドの単一鎖重合体である。ポリヌクレオチドは、2以上のヌクレオチドを含むヌクレオチドの重合体である。ポリヌクレオチドは、第2鎖が第1オリゴヌクレオチドの逆相補的配列のオリゴヌクレオチドとアニーリングされたオリゴヌクレオチドを含む二重鎖DNA、単一鎖RNA、二重鎖RNAまたはRNA/DNAヘテロデュプレックスを含む単一鎖核酸重合体でありうる。核酸は、ゲノムDNA、cDNA、mRNA、rRNA、tRNA、切片化された核酸を含むが、これらに限定されるものではない。 本発明において「核酸」は、標識を含んでいてもよく、前記標識はヌクレオチド、ヌクレオチド重合体、または核酸結合因子に結合されたいかなる化学的部分をも意味することができ、前記結合は、共有結合または非共有結合でありうる。望ましくは、前記標識は、検出可能であり、本発明の実験者に検出されうる前記ヌクレオチドまたはヌクレオチド重合体でありうる。検出可能な標識は、発光分子、化学発光分子、蛍光色素、蛍光クエンチング剤、色調分子、放射性同位元素などを含む。検出可能な標識は、任意の有用なリンカー分子(例えば、ビオチン、アビジン等)、重金属、酵素(例えば、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ及びルシフェラーゼ等)、電子供与体/受容体、アクリジウムエステル、染料及び熱量測定基質などを含む。また、当業者は、前記で言及されていない有用な検出可能な標識についても容易に認識できるものであり、それらもまた、本発明の実施に使用される。 核酸増幅のための標的になるサルモネラの核酸配列は、当業界に知られているサルモネラの核酸配列から選択できる。この標的核酸配列には、亜種: enterica(I)、salamae(II)、arizonae(IIIa)、diarizonae(IIIb)、houtenae(IV)及びindica(VI)が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、サルモネラ・エンテリカ種及びサルモネラ・ボンゴリ種に由来する核酸配列も含まれるが、これらに限定されるものではない。例えば、亜種サルモネラ・エンテリカの血清群及び血清型は、米国特許第7659381号明細書で確認することができる。 本発明において増幅の標的になる例示的なサルモネラ核酸配列は、下記文献に開示されており、これらは、本明細書に参照として挿入される。 LiuWQ et al.,“Salmonella paratyphi C:genetic divergence from Salmonella choleraesuis and pathogenic convergence with Salmonella typhi”,PLoS One,2009;4(2):e4510;Thomson NR et al.,“Comparative genome analysis of Salmonella enteritidis PT4 and Salmonella gallinarum 287/91 provides insights into evolutionary and host adaptation pathways,“Genome Res,2008 Oct;18(10):1624-37;Encheva V et al.,“Proteome analysis of serovars typhimurium and Pullorum of Salmonella enterica subspeciesI”,BMC Microbiol,2005 Jul 18;5:42;McClell and M et al.,“Comparison of genome degradation in Paratyphi A and Typhi,human-restricted serovars of Salmonella enterica that cause typhoid”,Nat Genet,2004 Dec;36(12):1268-74;Chiu CH et al.,“Salmonella enterica serotype Choleraesuis:epidemiology,pathogenesis,clinical disease, and treatment,“Clin Microbiol Rev,2004 Apr;17(2):311-22;Deng W et al.,“Comparative genomics of Salmonella enterica serovar Typhi strains Ty2 and CT18,”J Bacteriol,2003 Apr;185(7):2330-7;Parkhil lJ et al.,“Complete genome sequence of amultiple drug resistant Salmonella enterica serovar Typhi C T18”,Nature,200 1Oct 25;413(6858):848-52;McClell and M et al.,“Complete genome sequence of Salmonella enterica serovar typhimurium LT2,“Nature,2001 Oct 25;413(6858):852-6. なお、Salmonella enterica subsp.enterica serovar typhimurium str.LT2の完全なゲノム(4857432bp)の例示的なヌクレオチド配列は、GenBank Accession番号:NC_003197で確認することができる。 当業者であれば、これらの核酸配列に基づき、本発明において、サルモネラを検出するためのプローブ、プライマーを適宜作製することができる。 上記サルモネラのゲノム上の標的核酸配列は、PCR、逆転写酵素PCR(RT−PCR)、リアルタイムPCR、リアルタイムRT−PCR、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介等温増幅(LAMP)、他の任意の等温核酸増幅、核酸プローブ、および/またはバイオセンサーなどの従来の手法により検出することができる。 ここで、リアルタイムPCRは、核酸増幅と増幅した核酸の蛍光検出とを結び付けるものであり、簡潔に言うと、標的核酸の増幅を目的とする標準的なPCRを、標的核酸に結合した場合に蛍光シグナルを特異的に生じるプローブの存在下で実施し、PCRサイクルが進行する間、蛍光発光をモニターすることによって行うものである。PCRから放出された蛍光が閾値を上回って(すなわち、バックグラウンド蛍光レベルを上回って)測定されるサイクルを閾値サイクル(Ct)と呼ぶ。Ctは、PCRにおいて最初に存在する標的核酸の量の常用対数に比例することが示されている。故に、Ctの測定は、試料中の標的核酸の初期濃度の測定を可能にする。 本発明では、サルモネラを効率よく迅速に検出する観点から、リアルタイムPCR又はリアルタイムRT−PCRを用いることが好ましい。また、本発明で好適に用いられる一具体例としては、クオリバックス(登録商標)システムが挙げられる。クオリバックス(登録商標)システムでは、PCR増幅された標的核酸断片の2本鎖はサイバーグリーンと結合して蛍光を発するが、温度上昇に伴い1本鎖に変性して蛍光を消失する。この光学的シグナルを70〜95℃の範囲でプロットして得られるメルティングカーブプロファイルを自動的に解析し、陽性あるいは陰性を判定する。なお、不確定と表示され、判定が保留(エラー)となる場合がある。また、前記メルティングカーブプロファイルは、試料ごとに確認が可能であり、サルモネラが陽性である場合には、78〜80℃の範囲にコントロールピークならびに85、88、90℃にターゲットピークが認められ、陰性である場合には、コントロールピークのみが認められる。その違いから、試料が陽性であるかあるいは陰性であるかを判定することができる。 また、本発明では、サルモネラの核酸を高分子多孔質メンブレンフィルターに吸着させ回収した後、当該フィルターから核酸を回収するという、核酸の抽出方法が用いられる。本方法では、微量にしか核酸を含まない試料から全量の核酸を回収することができるので、核酸含有量が低い試料でも高分子多孔質メンブレンフィルターに核酸を濃縮させて回収できるというメリットがある。このため、少量の核酸をロスなく増幅反応に供することができ、感度のよい測定が可能となる。したがって、従来行われていたサルモネラの2次培養を省略でき、サルモネラの溶菌と核酸の抽出を同時に行うことができるため、飼料中のサルモネラの検査に必要な工程を短縮することができる(図5を参照されたい)。 本発明を実施するにあたり、核酸を吸着及び回収できる高分子多孔質メンブレンフィルターであれば、特に制限はされないが、例えば、アセチルセルロースの表面鹸化物が好ましい。アセチルセルロースとしては、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースのいずれでもよいが、特にはトリアセチルセルロースが好ましい。 高分子多孔質メンブレンフィルターの好適な一具体例としては、クイックジーン(登録商標)システムが例示される。このクイックジーン(登録商標)システムは、迅速かつ簡便に生体試料から核酸を抽出する自動システムとして開発されたものであり、高分子多孔質メンブレンフィルターと処理液のキット、および専用自動機からなるものである。本システムのメンブレンは、ガラス繊維(1mm)に比べると非常に薄く(80μm)、不純物の混入が少ない核酸が得られる点にメリットがある。また、メンブレンの孔径は均一性が高く、空気加圧によるろ過に適しており、装置が小型化できるという特徴もある。フィルター表面の親水性を上げると核酸の収量は増加するが、高分子多孔質メンブレンフィルターはガラス繊維ではなく、有機高分子からできているため、各種官能基による表面の改質が容易であり、フィルターへの核酸の吸着、脱着を制御することができる。本システムでは、フィルターの表面特性、および核酸を含むライゼート、洗浄液、回収液の極性を適切に制御することにより、核酸をフィルター表面に吸着させ脱着させることが可能となる。例えば、エタノールのような有機溶媒を添加することによりライゼートの極性を低下させると、フィルターに核酸が吸着する。遊離前に極性の低い液でフィルターを洗浄することにより、目的の核酸は吸着させた状態でフィルターに留まっている核酸以外の成分を洗浄することができる。最後に極性の高い液により核酸を溶離して回収する。このような工程を経ることにより、純度の高い核酸の試料が比較的簡単に得ることができる。なお、後述するように、核酸の吸着及び回収について、洗浄工程を含まないことが好ましい。 次に、実施例および比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。 [実施例1]前増菌培地の選定 前増菌培地として最適な培地を選定するため、図1に示される実験を行った。すなわち、油粕とサルモネラ菌液を混合し、100cfu/25gである油粕を得た(cfuはコロニー形成単位を表す)。なお、供試した菌株は、製造環境由来の2株である(O1、3、19群とO7群)。これを25gずつ、4つのストマッカー袋に入れ、それぞれBPW、EEM培地、LB培地、MP培地を注ぎ、BPW、EEM培地、LB培地については35℃で18時間培養し、MP培地については42℃で14時間培養した。 その結果を図2に示す。この図から明らかであるように、MP培地を用いた場合、培養時間1〜5時間の初期段階から活発的な増殖が得られ、培養時間5〜14時間にかけて相対的に高い増菌効率が得られた。一方、BPW、EEM培地、LB培地を用いた場合は、培養時間1〜5時間の初期段階ではほとんど増菌は見られず、培養時間5〜14時間ではMP培地よりも低い増菌効率しか得られなかった。したがって、本実験により、サルモネラを増菌する培地としては、MP培地が特に好ましいことが判明した。そこで、以下の実験ではMP培地を用いることに決定した。 本発明の方法を以下「新検査法」といい、これまで行われていた方法を「通常法」という。 [実施例2]サルモネラの検査方法(新検査法) (1)材料の調製 人工汚染油粕を用いた実験のため、サンプルとして、100cfu/25gの油粕を19検体得た。また、サンプルとして、101cfu/25gの油粕を8検体得た。なお、供試した菌株は、製造環境由来の1株である(O1、3、19群)。 自然汚染サンプルを用いた実験のため、サンプルとして、製造環境由来ダストを32検体準備し、作業床(ふき取り)を6検体準備した。 上記サンプルをMP培地で14時間、前増菌培養をし、サルモネラの増菌培養液を得た。 (2)溶菌サンプルの調製 2mlのPCRチューブに200μlの上記増菌培養液を入れ、これに180μlのMDT(組織溶菌緩衝液)と20μlのEDT(プロテイナーゼK)を加えた。これを2500rpmで15秒間ボルテックスし、室温で2分間静置した。さらに、180μlのLDT(溶菌緩衝液)を加え、2500rpmで15秒間ボルテックスした。次に、これを70℃で10分間加温して、240μlのエタノールを加え、2500rpmで15秒間ボルテックスした。以上の操作により、サルモネラのライゼート液を得た。 (3)DNAの精製 DNAの精製には、クイックジーン(登録商標)システム(クラボウ社製)を用いた。上記のようにして得られたライゼート液を専用カートリッジ(高分子多孔質メンブレンフィルターを含む)へ移し、カートリッジホルダーにセットした。次に、専用カートリッジを加圧して不要な溶液を廃棄し、750μlのWDT(洗浄緩衝液)を加え、加圧して当該洗浄液を廃棄した。この洗浄操作を3回繰り返し、洗浄工程を終了し、DNAを精製した。 (4)検出サンプルの調製 上記(3)で精製を終えた後、ポンプのチューブホルダーの設定ポジションを廃棄から抽出へ切り替えた。200μlのクオリバックス(登録商標)用のライシス液を加えて、加圧して核酸を含むサンプルを回収した。このうち、30μlがクオリバックス(登録商標)システムのサンプルとなる。 (5)DNAの検出 DNAの検出には、クオリバックス(登録商標)システム(デュポン社製)を用いた。上記30μlのサンプルに錠剤試薬を混ぜて、クオリバックス(登録商標)システム装置にセットした。約1時間強で、試験結果の判定が得られた。このクオリバックス(登録商標)システムは、リアルタイムPCRで行われたものであり、その試験結果の判定は、陽性判定アイコン又は陰性判定アイコンで表示された。その結果を図3に示す。なお、図3には、陽性判定された数のみを示した。 なお、上記錠剤試薬には、PCRに必要なポリメラーゼ、プライマー、プローブや蛍光試薬などの反応材料が含まれている。また、この錠剤には、内部陽性コントロールも含まれており、陽性コントロールの準備や検量線の作成も不要である。このように、クオリバックス(登録商標)システムでは、PCRで最も煩雑な工程の1つである試薬調製工程を必要としないので、迅速性を必要とする本発明の実施において特に好ましい。 [比較例]サルモネラの検査方法(通常法) (1)材料の調製 上記実施例1の(1)と同じように材料を調製し、サルモネラの増菌培養液を得た。 (2)溶菌サンプルの調製 上記増菌培養液をさらに、ブレインハートインフュージョン(BHI)培地で37℃3時間培養した。他方、12mlの溶菌緩衝液に150μlのプロテアーゼを加えて溶菌試薬を準備した。PCRチューブにこの溶菌試薬を200μl分注し、さらに上記増菌培養液5μl加えて、37℃で20分加熱し、さらに95℃で10分加熱して、クーリングブロックでチューブを急冷し、サルモネラのライゼート液を得た。 (3)検出サンプルの調製 上記実施例1の(3)のDNAの精製を省略し、サンプルの調製を行った。上記サルモネラのライゼート液に、50μlのクオリバックス(登録商標)用のライシス液を加えて、クオリバックス(登録商標)システム用のサンプルとした。 (4)DNAの検出 上記実施例1の(5)と同じように、クオリバックス(登録商標)システム(デュポン社製)を用いて、DNAを検出した。本試験の結果は、図3に示される。なお、図3には、陽性判定された数のみを示した。 図3に示されるように、通常法と新検査法(QuickGene法)とを比較すると、新検査法の方が、通常法よりもサルモネラの検出感度が高いことが判明した。すなわち、100cfu/25gである人工汚染油粕10検体において、通常法では7検体しか検出できないが、新検査法では9検体が検出された。このように、低濃度でサルモネラを含む検体からサルモネラを検出する能力が、新検査法では高いことが示唆された。また、自然汚染サンプル38検体においても同様に、通常法では17検体しか検出できないが、新検査法では19検体が検出された。このことからも、新検査法は、通常法よりも検出感度が高いことが示唆された。 [実施例3]通常法と新検査法における感度分析 上記実施例2及び比較例において、新検査法は、通常法よりも高い検出感度を示すことが示唆されたので、そのことを確認するため、実施例1で得られたサルモネラ純培養液(MP培地で14時間培養、108cfu/ml)を段階的に希釈し、菌濃度が104cfu/ml、103cfu/ml、102cfu/ml、101cfu/ml又は100cfu/mlであるサンプルを得て、これを出発点とし、通常法及び新検査法の両方を、実施例2及び比較例と同様にして2回実施した。その結果を図4に示す。 図4の結果から明らかであるように、新検査法は、通常法に比べて10倍から100倍高い感度を示した。すなわち、新検査法では、菌濃度が102cfu/mlまたは101cfu/mlである低濃度サンプルでも検出することができたが、通常法では、菌濃度が103cfu/ml以上の高濃度サンプルしか検出できなかった。このことから、新検査法は、通常法よりも高い検出感度を有することが確認された。 しかし、図4にあるように、新検査法を用いた場合、101cfu/ml又は100cfu/mlの低濃度サンプルでエラーが生じた。そこで、エラーの発生原因について次に検討した。 [実施例4]エラーの発生原因についての検討 新検査法の工程を鋭意検討した結果、DNA以外のものを洗い出す洗浄工程に原因があることが判明した。そこで、実施例2の(3)の洗浄工程を3回から順に1回ずつ減らして、菌濃度が101cfu/ml又は100cfu/mlである低濃度サンプルにおいて、エラーが発生するかどうかを確認した。その結果を図6に示す。 図6に示すように、洗浄工程を3回又は2回行った場合には、エラーが発生した。他方、洗浄工程を1回又は0回とした場合には、エラーは発生しなかった。このことから、洗浄回数が少ない場合、エラーは発生しない、そして、洗浄試薬が混入するとエラーが発生することが判明した。もし洗浄工程を実施しなければエラーの発生リスクは減り、しかも、洗浄作業の手間が少なくなるので、検査の迅速性を高める上で都合がよいと考えた。そこで次に、洗浄工程を行わない場合について、検出感度がどのようになるかについて実験を行った。 [実施例5]洗浄工程を行わない検査方法 洗浄工程を行わない新検査法について、通常法よりも高い感度を示すかどうかについて実験を行った。 (1)人工汚染油粕(100cfu/25g)を用いた実験 実施例2の(1)と同様にして、人工的に100cfu/菜種粕25gに汚染させたものをサンプルとして、現行法及び新検査法を実施例2及び比較例と同様に実施した。サンプルは10検体用意した。その結果を図6に示す。 (2)工程内溜粕(自然汚染物)を用いた実験 実施例2の(1)と同様にして、自然汚染サンプルを調製し、現行法及び新検査法を実施例2及び比較例と同様にして実施した。サンプルは18検体用意した。その結果を図7に示す。 図6及び7から明らかであるように、洗浄工程を行わない新検査法は通常法よりも高い検出感度を示した。すなわち、人工汚染油粕を用いた実験において、検体10番は、通常法では陰性と判断されたが、新検査法では陽性と判断された。ここで、公定培養法によれば、検体10番は陽性であったことから、通常法では陽性が1検体見逃されたことになる。 また、自然汚染物を用いた実験において、検体6番は、通常法では陰性と判断されたが、新検査法では陽性と判断された。ここで、公定培養法によれば、検体6番は陽性であったことから、通常法では陽性が1検体見逃されたことになる。 上記結果から、洗浄工程を行わない新検査法は通常法に比べて感度がよく、正確な判定ができることが判明した。また、洗浄工程を省略しても十分な感度が得られることも判明した。したがって、本発明は、核酸の抽出において、洗浄工程を含まないことが好ましい。 [実施例6]前培養時間の短縮 これまでの実施例1〜5で、新検査法は感度が良いことがわかったので、前培養時間を短縮化することで、さらに迅速化を図り、当日中に検査結果が判明できるようになるかどうかを実験した。 (1)人工汚染油粕(100cfu/25g)を用いた実験 実施例2の(1)と同様にして、人工的に100cfu/25gに汚染させたものをサンプル1〜7として、現行法及び新検査法を実施例2及び比較例と同様に実施した。なお、各サンプルについて、前増菌培養時間を6時間、7時間、8時間、及び9時間とした。その結果を図8に示す。 (2)工程内溜粕(自然汚染物)を用いた実験 実施例2の(1)と同様にして、自然汚染サンプルを調製し、現行法及び新検査法を実施例2及び比較例と同様にして実施した。なお、各サンプルについて、前増菌培養時間を6時間、7時間、8時間、及び9時間とした。その結果を図9に示す。 図8から明らかであるように、人工汚染油粕を用いた実験においては、前増菌培養時間を9時間まで短縮できることが判明した。また、図9から明らかであるように、自然汚染サンプルを用いた実験においては、前増菌培養時間を7時間まで短縮できることが判明した。 このように、新検査法は通常法よりも感度が高いため、従来、14時間必要であった前増菌培養時間を7〜9時間まで短縮できることが判明した。そして、前増菌培養時間を7〜9時間まで短縮できれば、クイックジーン(登録商標)システムによる核酸の抽出(約1時間)、クオリバックス(登録商標)システムによる核酸の検出(約1時間)を合わせても、合計9〜11時間で飼料中のサルモネラを検査することができ、当日中に検査結果が判明することがわかった。迅速性及び簡便性が要求される飼料工場において、当日中に検査結果が判明することは極めて有用であり、本発明は、製造現場において有効な方法になり得ることは明らかである。 飼料中のサルモネラの迅速検査方法であって、 (a)前記飼料を培地で培養して、サルモネラの増菌培養液を得る工程、 (b)得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて、サルモネラの核酸を抽出する工程、 (c)抽出された核酸をPCR法によって検出する工程を含む、当該方法。 前記培地が、MP培地である、請求項1に記載の方法。 前記PCR法が、リアルタイムPCRである、請求項1又は2に記載の方法。 前記核酸の抽出において、洗浄工程を含まない、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。 前記核酸の抽出が、クイックジーン(登録商標)で行われる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。 前記核酸の検出が、クオリバックス(登録商標)で行われる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。 前記サルモネラの検査が、9〜11時間以内で行われる、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。 飼料中のサルモネラを迅速に検査するシステムであって、 (a)前記飼料中のサルモネラを増菌するための培地、 (b)高分子多孔質メンブレンフィルターを用いる核酸の抽出装置、 (c)PCR法を用いる核酸の検出装置、を含むシステム。 前記培地が、MP培地である、請求項8記載のシステム。 前記PCR法が、リアルタイムPCRである、請求項8又は9に記載のシステム。 前記核酸の抽出において、洗浄工程を含まない、請求項8乃至10のいずれか1項に記載の方法。 前記核酸の抽出装置が、クイックジーン(登録商標)である、請求項8乃至11のいずれか1項に記載のシステム。 前記核酸の検出装置が、クオリバックス(登録商標)である、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のシステム。 前記サルモネラの検出が、9〜11時間以内で行われる、請求項8乃至13のいずれか1項に記載のシステム。 【課題】本発明の課題は、従来よりも感度がよく、かつ検査時間が短縮された飼料中のサルモネラの迅速検査方法及びそのシステムを提供することである。【解決手段】飼料を培地で培養してサルモネラの増菌培養液を得た後、得られた増菌培養液から高分子多孔質メンブレンフィルターを用いて核酸を抽出し、抽出された核酸をPCR法によって検出することである。ここで、前記培地はMP培地であることが好ましい。また、前記PCR法はリアルタイムPCRであることが好ましい。さらに、前記核酸の抽出において、洗浄工程が含まれないことが好ましい。【選択図】図5


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