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タイトル:公開特許公報(A)_プラチナシールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術のいずれかを用いた抗ウイルス繊維
出願番号:2014012002
年次:2014
IPC分類:D06M 11/83,A01N 25/34,A01N 59/16,A01P 1/00,A01P 3/00,D06M 23/08,A61P 31/12,A61P 31/16,A61P 31/04,A61K 33/24


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鍬本 功 溝垣 友通 JP 2014122457 公開特許公報(A) 20140703 2014012002 20140127 プラチナシールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術のいずれかを用いた抗ウイルス繊維 株式会社バイオフェイス東京研究所 509180658 佐藤 勝 100110434 鍬本 功 溝垣 友通 JP 2010287507 20101224 D06M 11/83 20060101AFI20140606BHJP A01N 25/34 20060101ALI20140606BHJP A01N 59/16 20060101ALI20140606BHJP A01P 1/00 20060101ALI20140606BHJP A01P 3/00 20060101ALI20140606BHJP D06M 23/08 20060101ALI20140606BHJP A61P 31/12 20060101ALI20140606BHJP A61P 31/16 20060101ALI20140606BHJP A61P 31/04 20060101ALI20140606BHJP A61K 33/24 20060101ALN20140606BHJP JPD06M11/83A01N25/34 BA01N59/16 ZA01P1/00A01P3/00D06M23/08A61P31/12A61P31/16A61P31/04A61K33/24 4 1 2012532400 20111222 OL 28 4C086 4H011 4L031 4C086AA01 4C086AA02 4C086HA12 4C086MA03 4C086MA05 4C086NA10 4C086ZB33 4C086ZB35 4H011AA02 4H011AA03 4H011AA04 4H011BB18 4H011DA10 4H011DD07 4L031AB01 4L031BA04 4L031DA12 本発明は、プラチナ(白金)シールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術のいずれかを用いた抗ウイルス繊維に関する。 従来、繊維等の抗菌性製品については、種々の技術が提案されている。例えば特許文献1では、抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液と繊維を接触させることを特徴とする抗菌性繊維の製造方法が提案されている。これは、優れた抗菌効果を長時間にわたり安定して維持することができ、しかも、繊維製品の風合いを損なわず加工が容易で、変色することがない抗菌性繊維の製造方法を提供することを目的とするものである。特開平07−109674号公報 しかしながら、前述した先行技術は、抗菌効果や消臭効果、アンチエイジング効果、美肌効果、美髪効果、疲労回復効果、健康維持効果、安眠・快眠効果の全てを高めるものではない。 今日では、プラチナをナノサイズの微小粒子にした所謂「プラチナ(白金)ナノコロイド」が、これらの効果を高めるものとして注目されているが、プラチナナノコロイドを利用した製品は実現されていないのが実状である。 そこで、本発明は、上述した技術的な課題に鑑みて、プラチナナノコロイドの白金粒子を被処理物の表面に付着させることで、抗ウイルス、ウイルス不活性化、防かび機能のいずれかを現す、プラチナシールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術のいずれかを用いた抗ウイルス繊維を提供することを目的とする。 上述した技術的な課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る抗ウイルス繊維は、プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、インフルエンザウイルス或いはノロウイルスに対する抗ウイルス性を高めたことを特徴とする。 本発明の第2の態様に係る抗ウイルス繊維は、プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維を遠心管に入れ、ウイルス液を該繊維に染み込ませ、室温において所定時間作用させた後、該繊維をストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加えてストマッカー袋中で該繊維を揉み出す操作によりウイルスを誘出し、このウイルス誘出液を感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められることを特徴とする。 本発明の第3の態様に係る抗ウイルス繊維は、プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維をプラスチックシャーレに入れ、供試ウイルス液を該繊維に接種し、さらにポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと該繊維との接触効率を高め、乾燥しないように保湿した密閉容器に静置し、室温にて所定時間作用させた後、該繊維をフィルムごと滅菌ストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加え、該繊維を揉みだす操作によりウイルスを誘出し、この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められることを特徴とする。 本発明の第4の態様に係る抗ウイルス繊維は、プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させ、インフルエンザウイルス或いはノロウイルスに対する抗ウイルス性、口蹄疫ウイルスに対するウイルス不活性化効果、腸管出血性大腸菌O157及び/又は腸管出血性大腸菌O111に対する殺菌性、白癬菌に対する防かび性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とする。 本発明に係るプラチナシールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術のいずれかを用いた抗ウイルス繊維によれば、抗ウイルス、ウイルス不活性化、防かび機能のいずれかが現れる。さらに本発明に係る抗ウイルス繊維によれば、経時的にウイルスの感染価の減少が認められる。本発明のプラチナシールド技術の各種機能を説明するための図。本発明の他の実施形態としての加湿器の構成図。 以下、本発明のプラチナナノコロイド加工が施された製品(以下、プラチナ加工製品と略記する)に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明のプラチナ加工製品は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。ここで、本発明の製品は、プラチナをナノサイズの微小粒子にしたプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤などの加工剤との混合液に被処理物を浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に該白金ナノコロイドを浸透させ、抗菌、制菌、殺菌、防臭、消臭、吸水・速乾、発熱、保湿、冷却、紫外線遮蔽効果、及びアンチエイジング、美肌、美髪、健康維持、抗ウイルス、ウイルス不活性化、防かび機能のいずれかが現れたことを特徴とするものである。このような処理を、プラチナ加工及び配合と称し、このような処理の下、生成されたものをプラチナ繊維、プラチナ資材、プラチナ美容品、プラチナ健康品と称する。 本発明の一実施形態に係るプラチナ加工製品の被処理物としては、天然繊維、合成繊維等の繊維を採用することができ、更にセラミックや金属、樹脂、紙、木材等も採用することができる。 この実施形態で用いるプラチナナノコロイドの水溶液、即ち抗菌処理液としては、例えば平均粒径が1〜10nmの白金粒子を含むコロイド溶液からなるものが挙げられる。このようなコロイド溶液は、例えば、塩化白金銀イオン(PtCl42−)とアスコルビン酸などの白金イオンに対して還元能力を有する還元剤を水中で反応させ、白金イオンを還元することで調整することができる。コロイド溶液を調製するための水中における白金イオン(塩化白金酸イオン)の濃度は0.001〜0.1mol/Lとすることが望ましく、還元剤の濃度は白金イオンの濃度の5〜20倍とすることが望ましい。なお、水中において白金イオンを安定に存在させるために、クエン酸などのヒドロキシカルボン酸(ナトリウム塩などの塩の形態であってもよい)を安定化剤として添付することが望ましい。水中における安定化剤の濃度は白金イオンの濃度の0.5〜2倍とすることが望ましい。 被処理物には、プラチナナノコロイドが付着される。より具体的には、被処理物をプラチナナノコロイドの水溶液に浸した後、乾燥させることで、被処理物の表面にプラチナナノコロイドの白金粒子が定着(浸透)することになる。或いは、被処理物に霧吹き等でプラチナナノコロイドの水溶液を噴霧し、乾燥させることで、被処理物の表面にプラチナナノコロイドの白金粒子が定着(浸透)することになる。 或いは、被処理物を抗菌防臭(又は消臭)剤とプラチナナノコロイドの水溶液の混合液に浸した後、乾燥させることで、被処理物の表面にプラチナナノコロイドの白金粒子が定着(浸透)することになる。或いは、被処理物に霧吹き等で抗菌防臭(又は消臭)剤とプラチナナノコロイドの水溶液の混合液を噴霧し、乾燥させることで、被処理物の表面にプラチナナノコロイドの白金粒子が定着(浸透)することになる。 ここで、「プラチナナノコロイド」とは、白金をナノサイズの微小粒子にした白金粒子が均一に分散した状態のものである。プラチナナノコロイドの白金粒子の平均粒径は、例えば1〜10nmとなっている。この場合、プラチナナノコロイドの水溶液とは、平均粒径が1〜10nmの白金粒子が均一に分散されたプラチナナノコロイドの水溶液である。但し、これに限定されないことは勿論である。 プラチナナノコロイドは、白金の触媒作用によって皮膚表面等の活性酸素を除去する抗酸化作用を有している。特に、十数種類ある活性酸素のほぼ全ての活性酸素を除去する効果が認められている。さらに、プラチナナノコロイドは触媒として作用するために、持続的に抗酸化作用を発揮することができる。これにより、アンチエイジング、美肌、美髪効果が奏される。さらに、消臭効果、抗菌効果も奏される。プラチナナノコロイドの中には、社団法人繊維評価技術評議会が定める「防奥抗菌加工/制菌加工繊維製品」のSEKマークの特定赤マークを取得したものもある。また、白金自体は食品添加物として厚生労働省より認可が下りているものであるのである。従って、安全性は十分である。 ここで、本発明のプラチナ加工製品、抗ウイルス繊維、及び加湿器を実現するにあたっては、以下のいずれかの技術・製法を用いている。 a)プラチナシールド技術(:消臭抗菌付着製法) 空気清浄機や加湿器などを使用し、空気・水蒸気などを通じプラチナ粒子の付着作用によりシールド(壁)で包み込み、抗ウイルス・消臭・抗菌・美容効果などの効果を奏する技術であり、また、水溶液でも上記のシールド技術で効果を生み出す。 i)空気感染抑制/院内感染抑制/サウナ体臭抑制/インテリアや壁や天井の消臭/抗ウイルス/アトピーや皮膚荒れの抑制・美容効果などの効果を奏する。 ii)手洗いの消毒/医療器具の消毒/汚物などの消臭抗ウイルス化を図る。 iii)体の細胞に付着し、一般的に発がんの過程の細胞の遺伝子変異、腫瘍化、悪性化(がん)などを抑制し、他組織へ転移.なども抑制する効果などを奏する。 b)プラチナ触媒化学技術(:化学反応速度効果向上製法) プラチナ粒子の付着作用により、他の液体の抗菌剤・消臭剤・発熱剤などの粒子に付着し化学反応を発生し、元の薬剤の効果の速度・効果を速めたり向上させたりする技術である。 i)洗濯後10回後に抗菌力を向上させる。 ii)一定の薬剤の抗菌・消臭・発熱・遮断・吸収・速乾の能力を向上させる。 c)プラチナ固定技術(:粒子物体固定製法) 繊維や物体に水溶液・水蒸気を通じて一度付着させ、その物の原型さえ維持できれば洗濯や摩擦では取れない技術である。 i)粒子を固定した壁などに塩水を72時間かけても、消臭抗菌効果を維持する。 ii)3年前の消臭抗菌加工が3年後にも効果維持している。 iii)洗濯50回をしても抗菌力が高く維持している(赤SEK)。 以下、プラチナシールド技術、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術による効果について述べる。(1)吸水・速乾性 プラチナナノコロイドを付着させた繊維製品である製品について(財)日本紡績検査協会によりJIS-L-1907吸水速度滴下法による吸水性の試験を行った。さらに、同協会によりボーケンII法による蒸散性の試験を行った。蒸散性に関するボーケンII法では、標準状態で放置した試料と時計皿の重量を測定(W)し、時計皿に0.1mlの水を滴下し、その上に試料を乗せ、重量を測定(W0)する。次に標準状態の試験室に放置し、所定時間ごとの重量を測定(Wt)する。そして、次の式によって蒸散率を求めるものである。 蒸散率(%)=(WO-Wt)/(WO-W)×100 その結果を以下に示す。 吸水性に関しては、12秒以下が合格基準である中、3秒という結果が出ており、吸水性が極めて高いことが分かる。また、蒸散性についても、60分経過で70%以上の蒸散率であることが合格基準である中、74.6%という結果が出ており、蒸散性も極めて高いことが分かる。即ち、吸水・速乾性は極めて良好である。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、JIS-L-1907吸水速度滴下法による吸水性の試験の結果、吸水性に関して3秒という結果を得ると共に、ボーケンII法による蒸散性の試験を行い、即ち標準状態で放置した試料と時計皿の重量を測定(W)し、時計皿に0.1mlの水を滴下し、その上に試料を乗せ、重量を測定(W0)し、次に標準状態の試験室に放置し、所定時間ごとの重量を測定(Wt)し、次の式によって蒸散率を求め、 蒸散率(%)=(WO-Wt)/(WO-W)×10060分経過で74.6%という結果を得ることを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。(2)発熱性 プラチナナノコロイドを付着させた繊維製品である製品について(財)日本紡績検査協会により温度測定の試験を行った。即ち、提出した製品(20cm×20cmに採取)を乾燥機において4時間処理し、シリカゲル入りのデシケータ内で一晩放置する。処理後の試料を二つ折りにし、その中心に熱電対温度センサを取り付け、さらに二つ折りにし、試験体とする。そして、恒温恒湿器を用いて試験体を20℃、40%RHの環境下で2時間処理した後、恒温恒湿器の設定を20℃、90%RHに変化させたときの温度変化を1分毎に30分間測定するものである。 その結果を以下に示す。 この結果からも明らかなように、6分経過で温度が19.5℃から22.6℃まで3.1℃上昇しており、発熱性が極めて高いことが明らかになった。 さらに、上記同様の試験方法で、100%綿生地で、プラチナナノコロイド加工を施した(スプレー加工)製品(1)と無加工の製品(2)について、1分毎に15分間測定した結果を以下に示す。 この結果では、プラチナナノコロイド加工を施した製品(1)について4分経過で温度が19.5℃から23.9まで4.4℃上昇しており、合格基準が2℃以上の上昇とされる中、当該合格基準を満たすだけでなく、極めて高い発熱性が現れた。また、5分経過時に無加工品(2)は22.7℃、加工品(1)は23.7℃となっており、合格基準が加工と無加工の温度差0.5℃以上とされる中、当該合格基準を満たすだけでなく、温度差1℃と高い発熱性が現れた。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、乾燥機において4時間処理し、シリカゲル入りのデシケータ内で一晩放置し、処理後の試料を二つ折りにし、その中心に熱電対温度センサを取り付け、さらに二つ折りにし、試験体とし、恒温恒湿器を用いて試験体を20℃、40%RHの環境下で2時間処理した後、恒温恒湿器の設定を20℃、90%RHに変化させたときの温度変化を1分毎に30分間測定する試験の結果、6分経過で温度が19.5℃から22.6℃まで3.1℃上昇したことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。(3)紫外線遮蔽率 プラチナナノコロイドを付着させた繊維製品である製品について(財)日本化学繊維検査協会により紫外線遮蔽率の試験を行った。試験方法は、紫外線カット素材の加工効果統一評価方法(日本化学繊維協会)、分光光度計・全波長域平均法による。 その結果を以下に示す。 この結果からも紫外線遮蔽率は95%と極めて良好であることが分かった。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、紫外線カット素材の加工効果統一評価方法(日本化学繊維協会)、分光光度計・全波長域平均法による紫外線遮蔽率の試験の結果、95%という結果を得たことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。(4)消臭性 プラチナナノコロイドを付着させた繊維製品である製品について(財)日本紡績検査協会により消臭性の試験を行った。消臭性能試験方法は、(社)繊維評価技術協議会の消臭加工繊維製品認証基準に基づき機器分析実施マニュアル(検知管法、ガスクロマトグラフィー法)に従い実施された。洗濯処理方法は、JIS L 0217 103法、10回繰り返し、吊り干しにより、洗濯使用洗剤としてはJAFET標準洗剤を使用した。ガス初期濃度は以下の通りであり、測定時間は2時間後である。 アンモニア 100ppm(10×10cm) 酢酸 50ppm(10×10cm) 硫化水素 4ppm(10×10cm) イソ吉草酸 約38ppm(6×8cm) ノネナール 約14ppm(6×8cm) その結果を以下に示す。 この結果から、洗濯0回よりも、洗濯10回後の方が、アンモニア、酢酸、硫化水素、ノネナールの各減少率(%)の値が高くなっており、消臭性が高まっていることが明らかになった。 さらに、プラチナナノコロイドの水溶液2%+DAB−35消臭剤7%の試料について(財)日本紡績検査協会により消臭性の試験を行った。消臭性能試験方法は、(社)繊維評価技術協議会の消臭加工繊維製品認証基準に基づき機器分析実施マニュアル(検知管法、ガスクロマトグラフィー法)に従い実施された。ガス初期濃度は以下の通りであり、測定時間は2時間後である。 その結果を以下に示す。 この結果から、プラチナナノコロイド加工が施された製品は、消臭性が極めて高いことが明らかになった。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、(社)繊維評価技術協議会の消臭加工繊維製品認証基準に基づき機器分析実施マニュアル(検知管法、ガスクロマトグラフィー法)に従い消臭性試験を実施し、洗濯処理方法はJIS L 0217 103法、10回繰り返し、吊り干しにより、洗濯使用洗剤としてはJAFET標準洗剤を使用し、ガス初期濃度は上記の通りであり、測定時間は2時間後であり、上記表4の通り、プラチナナノコロイドの触媒作用により、10回洗濯後において、洗濯前よりも消臭性が高まったことが確認されたことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。 ここで、上記の如く、洗濯0回よりも、洗濯10回後の方が、アンモニア、酢酸、硫化水素、ノネナールの各減少率(%)の値が高くなり、消臭性が高まっていることは、本発明のプラチナナノコロイドを付着させた繊維製品について、触媒化学が作用していることに起因している。プラチナナノコロイドは、自身は他と反応しにくいが、自身は変化しないで他のものを反応させる触媒作用を有する。ここで、一般に「触媒」とは、物質を活性化する働きを備え、温度を上昇させなくても反応速度を促進させることができ、反応式には出てこないが反応には必要なものである。(5)抗菌性 プラチナナノコロイドを付着させた繊維製品である抗菌消臭発熱性製品について(財)日本紡績検査協会により抗菌性の試験を行った。試験菌株は黄色ぶどう球菌であり、試験方法はJIS L 1902 :2008定量試験(菌液吸収法)による。但し、洗濯方法は、JIS L 0217 103号の試験方法による。洗剤は、JAFET標準洗剤を使用した。 試験結果を以下に示す。 増殖値算出方法:log b-log a (試験成立条件;増殖値が1.0以上であること) 各活性値の算出方法:殺菌活性値=log a-log c 静菌活性値=(log b-log a)-(log c-log o) この結果から、洗濯0回よりも、洗濯10回後の方が、殺菌活性値、静菌活性値が高い値となっており、抗菌効果が高まっていることが明らかになった。このように、洗濯0回よりも、洗濯10回後の方が、値が高くなり、抗菌性が高まっていることは、本発明のプラチナナノコロイドを付着させた繊維製品について、触媒化学が作用していることに起因している。 一方、(財)日本化学繊維検査協会による抗菌性試験も行った。その結果を以下に示す。 表9,10は普通の抗菌剤のみを使用した試料の試験結果を示しており、表9は洗濯0回及び洗濯10回後を、表10は洗濯20回後の試料についての試験結果である。表11,12はプラチナ配合した抗菌剤を使用した試料の試験結果を示しており、表11は洗濯0回及び洗濯10回後を、表12は洗濯20回後の試料についての試験結果である。 表10の抗菌加工、プラチナなし、洗濯20回後の試料の18時間培養後の生菌数の対数値と表12の抗菌加工、プラチナ入り、洗濯20回後の試料の18時間培養後の生菌数の対数値を比較すると、後者が飛躍的に良好な数値となっていることから、本製品の抗菌性の高さが証明される。また、表11,12に示されるように、抗菌加工、プラチナ入りのカラー生地では、洗濯10回後よりも洗濯20回後の方が静菌活性値の値が高くなっており、抗菌性が高まっていることが明らかとなった。このように、洗濯10回よりも、洗濯20回後の方が、値が高くなり、抗菌性が高まっていることは、本発明のプラチナナノコロイドを付着させた繊維製品について、触媒化学が作用していることに起因している。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナ(白金)ナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、(財)日本紡績検査協会による抗菌性の試験、即ち試験菌株は黄色ぶどう球菌、試験方法はJIS L 1902 :2008定量試験(菌液吸収法)により、但し、洗濯方法は、JIS L 0217 103号の試験方法により、洗剤は、JAFET標準洗剤を使用した試験を行い、洗濯10回後において、プラチナナノコロイドの触媒作用により、洗濯前よりも殺菌活性値、静菌活性値の値が高くなり、抗菌性が高まったとの結果を得たことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。(6)保湿性 未加工、タンドルALO-200加工;花柄、ストライフ゜柄の合計4点について、保湿試験を行った。保湿性能試験方法は、デシケータ中に一点時間放置した後の布重量を測定し、次式により求まる保湿率を比較する(放置時間=2時間、5時間) 保湿率(%)=((各時間後の布重量−絶乾布の重量)/絶乾布の重量)×100 洗濯については、JIS L-0217 103号に基づいて10回行った。 その結果を以下に示す。 この結果から、プラチナナコロイド加工が施された製品(花柄)は、洗濯10回後において、2時間後の保湿率が8.17(%)、5時間後の保湿率が8.53(%)となっており、未加工品(花柄)に比べて保湿率の上昇率が高くなっていることがわかった。同様にプラチナナコロイド加工が施された製品(ストライフ゜柄)は、洗濯10回後において、2時間後の保湿率が7.50(%)、5時間後の保湿率が7.87(%)となっており、未加工品(花柄)に比べて保湿率の上昇率が高くなっていることがわかった。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭(又は消臭)剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、デシケータ中に一点時間放置した後の布重量を測定し、次式により求まる保湿率を2時間後、5時間後の測定値で比較し、 保湿率(%)=((各時間後の布重量−絶乾布の重量)/絶乾布の重量)×100 洗濯については、JIS L-0217 103号に基づいて10回行い、洗濯10回後において、2時間後の保湿率から5時間後の保湿率への上昇率が、未加工品より高くなっていることを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。(7)抗ウイルス性 次に、抗ウイルス繊維について、白金ナノ粒子溶液で加工した生地(ふきん)および不織布(マスク)の抗ウイルス効果を検討した。 (供試ウイルスとウイルス液の調製方法) ・A型インフルエンザウイルス(Influenza A virus (H1N1)) インフルエンザウイルスは発育鶏卵の?尿膜腔に接種し、ふ卵器で培養後、?尿液を採取し密度勾配遠心法により精製したウイルス液を供試ウイルス液とした。 ・ネコカリシウイルス(Feline calicivirus F-9 株、ノロウイルス代替ウイルス) ウイルスをネコ腎臓細胞(CRFK: Crandell-Reese feline kidney)に感染させ、細胞培養面積の約90%以上が細胞変性効果(CPE: Cytopathogenic effect)を示したとき−80℃の冷蔵庫に凍結保存した。その後、凍結融解操作を2回繰り返し、3,500rpmで10分間遠心した上澄みを採取し、限外ろ過膜で濃縮精製したウイルス液を供試ウイルスとした。 (試験品および作用条件) ・試験品: 白金ナノ粒子加工生地(ふきん) 白金ナノ粒子加工不織布(マスク) ・作用時間: インフルエンザウイルス;0(初期)、8時間、18時間 ネコカリシウイルス ;0(初期)、18時間 (試験方法) 1)白金ナノ粒子加工生地(ふきん)による抗ウイルス効果検討試験 試験品0.4gを50mL容遠心管に入れ、ウイルス液0.2mLを試験品に染み込ませ、室温において所定時間作用させた。作用後、試験品をストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline :PBS)10mLを加えてストマッカー袋中で試験品を揉み出す操作によりウイルスを誘出した。このウイルス誘出液を感染価測定用試料の原液として用いた。なお、作用時間0時間(初期)は未加工生地(ふきん)にウイルス液をしみこませた後、ただちにウイルスを誘出した液を用いた。 2)白金ナノ粒子加工不織布(マスク)による抗ウイルス効果検討試験 試験品(4cm×4cm)をプラスチックシャーレに入れ、供試ウイルス液0.2mLを試験品に接種し、さらに4cm角のポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと試験品との接触効率を高めた。乾燥しないように保湿した密閉容器に静置し、室温にて所定時間作用させた。作用後、試験品をフィルムごと滅菌ストマッカー袋に入れ、PBS10mLを加え、試験品を揉みだす操作によりウイルスを誘出した。この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた。なお、作用時間0時間(初期)は未加工不織布(マスク)にウイルス液をしみこませた後、ただちにウイルスを誘出した液を用いた。 3)ウイルス定量法 ウイルス感染価測定用試料原液をPBSで10倍段階希釈した後、測定用試料原液または希釈ウイルス液50μLと5%ウシ胎児血清(FBS: fetal bovine serum)を含むDulbecco's modified Eagle's Medium(DMEM)に懸濁したウイルス感染価測定用の細胞を96ウエルプレートに植え込んだ。その後、炭酸ガスふ卵器で4日間培養を行った。培養後、顕微鏡下でCPEを確認し、Reed-Muench法を用いてウイルス感染価(TCID50/mL)を求めた。 (試験結果) インフルエンザウイルスに対する試験結果を表14に、ネコカリシウイルスに対する結果を表15に示す。 1)A型インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果 未加工生地(ふきん)における初期ウイルス感染価は、1.0×107 TCID50/mLであり、8時間後、18時間後の感染価は、6.3×106 TCID50/mL、2.0×106 TCID50/mLとなり、初期値から0.2〜0.7log10減少した。加工生地(ふきん)にウイルスを作用させた場合、8時間後にウイルス感染価は検出限界値(6.3×102 TCID50/mL)以下となり、4.2log10以上のウイルス感染価対数減少値が認められた。一方、未加工不織布(マスク)の初期ウイルス感染価は、5.3×106 TCID50/mLであり、8時間後、18時間後の感染価は7.9×105 TCID50/mLとなり、初期値から0.8log10減少した。加工品では経時的にウイルスの感染価の減少が認められ、18時間作用後には9.3×101 TCID50/mLとなり、4.8log10の対数減少値が認められた。 2)ネコカリシウイルスに対する抗ウイルス効果 未加工生地(ふきん)における初期ウイルス感染価は、3.5×106 TCID50/mLであり、18時間後に、7.4×106 TCID50/mLとなり、初期値からほとんど変動が認められなかった。一方、加工生地(ふきん)にウイルスを18時間作用させた場合、ウイルス感染価は7.2×101 TCID50/mLとなり、初期値から4.7log10減少した。一方、未加工不織布(マスク)の初期ウイルス感染価は、7.4×105 TCID50/mLであり、18時間後には、1.0×106 TCID50/mLとなり、初期値からほとんど変動が認められなかった。加工品では、18時間後に検出限界値(6.3×101 TCID50/mL)以下となり、4.1log10以上の対数減少値が認められた。 一般に、抗菌試験においては、抗菌効果の判定基準として抗菌活性値が2.0以上を効果ありとして規定している。これに対して、抗ウイルス効果についての判断基準は定められていないが、抗菌試験の判断基準を適応した場合、本試験においては、両試験品(ふきんとマスク)共にA型インフルエンザウイルスおよびネコカリシウイルスに対して抗ウイルス効果があると判断される。 このように、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、抗ウイルス性を高めたことを特徴とする抗ウイルス繊維が提供される。 更に白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維を遠心管に入れ、ウイルス液を該繊維に染み込ませ、室温において所定時間作用させた後、該繊維をストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加えてストマッカー袋中で該繊維を揉み出す操作によりウイルスを誘出し、このウイルス誘出液を感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められたことを特徴とする抗ウイルス繊維が提供される。 更に白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維をプラスチックシャーレに入れ、供試ウイルス液を該繊維に接種し、さらにポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと該繊維との接触効率を高め、乾燥しないように保湿した密閉容器に静置し、室温にて所定時間作用させた後、該繊維をフィルムごと滅菌ストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加え、該繊維を揉みだす操作によりウイルスを誘出し、この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められたことを特徴とする抗ウイルス繊維が提供される。(8)ウイルス不活化効果 次に、白金ナノ粒子溶液によるコクサッキーウイルスの不活化効果を評価した。(試験品) 白金ナノ粒子溶液(2倍希釈液)(供試ウイルス) コクサッキーウイルス B6(Coxackie virus B6)(試験方法) 1)供試ウイルスの培養方法 ウイルスをウイルス培養細胞に感染させ、細胞培養面積の約90%以上が細胞変性効果(CPE: Cytopathic effect)を示したとき−80℃の冷凍庫に凍結保存した。その後、凍結融解操作を2回繰り返し、3,500rpmで10分間遠心した上澄みを採取し、限外ろ過膜で濃縮精製したウイルス液を供試ウイルスとした。 2)試験手順 試験管内に900μLの試験品と試験ウイルス液100μLをそれぞれ加え、ボルテックスでよく混合して、室温で所定の時間反応させた。所定時間作用後、直ちにこの混合液100μLを0.2%のウシ胎児血清(FBS: fetal bovine serum)を含むDulbecco's modified Eagle's Medium(DMEM)9.9mLに添加し、100倍に希釈して試験品の作用を停止させた。この液をウイルス感染価測定用試料原液としてウイルス感染価を測定した。なお、作用時間0分の試料は試験品溶液の代わりにリン酸緩衝生理食塩水(PBS: phosphate buffered saline)を用いて実施した。 3)ウイルス感染価の測定 ウイルスの感染価測定用試料原液をPBSで10倍段階希釈した後、測定用試料原液または希釈ウイルス液25μLをあらかじめ96穴プレートに単層培養しておいたウイルス感染価測定用細胞に加え、37℃の炭酸ガスふ卵器内で1時間静置した。静置後、0.2%FBSを含むDMEMを1穴当たり100μL加え、37℃の炭酸ガスふ卵器内で4日間培養を行った。培養後、倒立顕微鏡下でウイルスの増殖によるCPEを観察してReed-Muench法を用いてウイルス感染価(TCID50/mL)を求めた。(試験結果) コクサッキーウイルスに対するウイルス不活化効果 初期感染価8.3×104TCID50/mLのウイルスをコントロール(PBS)に60分間作用させた場合、ウイルス感染価の変動はほとんど認められなかった。一方、試験品を60分間作用させた場合、感染価は検出限界値(1.3×101TCID50/mL)以下となり、3.8log10以上の感染価対数減少値が認められた。(コメント) コクサッキーウイルスを、以下の理由から、口蹄疫ウイルスの代替ウイルスとして用いた。即ち、偶蹄目の家畜における口蹄疫の原因となる病原体の口蹄疫ウイルスと同じピコルナウイルスに属し、ウイルスの構造が似ているからである。 以上より、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、ウイルス不活性化効果を高めた抗ウイルス繊維が提供される。(9)細菌に対する殺菌効力 試験品による試験菌に対する殺菌効力を評価した。(試験品) 白金ナノ粒子溶液「lot;PTNS 833-555-22532」(試験条件) 作用時間:直後(対照のみ)、60分 作用温度:25±2℃ 作用濃度:2倍希釈(試験菌) Escherichia coli(O157:H7)RIMD509939(腸管出血性大腸菌O157) Escherichia coli(O111:HUT)RIMD05092017(腸管出血性大腸菌O111)(試験方法) 1)試験菌液の調製 凍結保存した菌株をTryptic Soy Agar(Difco, 以下「TSA培地」)で36±1℃、18〜24時間培養した。この培養菌を新たなTSA培地に移植して、36±1℃、18〜24時間培養した。発育した集落をかき取り、減菌イオン交換水に懸濁して約107CFU/mLに調製し、これを試験菌液とした。 2)試験液の調製 試験品を、滅菌蒸留水(大塚製薬)で2倍に希釈し、作用温度である25±2℃で保持したものを試験液として試験に供した。 3)殺菌効力試験 試験液を50mL容量の遠心管に10mLずつ分取した。ここに試験菌液0.1mLを接種、混合して作用させた。所定時間作用後に1mLを取り出して不活性化剤9mLに入れ、試験液の殺菌成分を不活性化した。これを菌数測定用試料液として菌数を測定した。また、試験液の代わりに滅菌生理食塩液を用いて同様に操作したものを対照とした。 不活性化剤:SCDLP培地(栄研化学) 4)菌数測定 菌数測定用試料液を原液として、滅菌生理食塩液で10倍段階希釈列を作製し、試料液または希釈液の各1mLを無菌的にシャーレに移し、TSA培地20mLと混合後、固化させて36±1℃で48時間培養した。培養後、培地上に発育した集落を数えて、試験液1mLあたりの試験菌数を求めた(定量下限値10CFU/試験液1mL)。(試験結果) 腸管出血性大腸菌O157の試験結果を表18に、腸管出血性大腸菌O111の試験結果を表19に示す。 両試験菌とも、対照60分作用後の試験菌数は、直後の菌数とほぼ変わらず、試験系に問題はないと判断した。試験品60分間作用後の試験菌数は、定量下限値未満(<10)となり、同条件の対照菌数と比較して4桁以上減少し、両試験菌に対する殺菌効力を認めた。 以上より、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させれば、腸管出血性大腸菌O157、腸管出血性大腸菌O111に対する殺菌効果を高めた抗ウイルス繊維が提供される。(10)防かび性 日本紡績検査協会により、白金ナノ粒子(色 無色透明) 綿100%生地について、防かび性試験を行った。(試験菌株) 白癬菌(Trichophyton menntagrophytes NBRC 32412)(試験方法) かびの定量試験 1/20サブロー液体培地で調製した菌液を試料に接種し、27±1℃のインキュベーターで18時間培養後の試料上の生菌数を測定した。(試験結果) 試験結果は以下の通りである。 ここで、抗かび活性値とは、無加工布菌数を抗菌加工品であるナノ粒子(色 無色透明)綿100%生地の生菌数で除した数の対数値であり、この例では、便宜上、無加工布菌数を100000と近似して計算している。一般に、SEK基準では、抗かび活性値が2以上で合格とされているので、合格基準を満たしているといえる。 以上より、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させれば、白癬菌に対する防かび性を高めた抗ウイルス繊維が提供される。(11)ガン細胞増殖抑制効果 (検体) 白金ナノ粒子 (試験目的) 食品成分などの抗腫瘍作用を探索する一次スクリーニング法の一つとして、腫瘍細胞の増殖の程度を呈色反応として検出する手法が知られている。マウス白血病細胞P388(以下「P388細胞」とする)は、このような抗腫瘍作用の検定に用いられる標準細胞株の一つとして、研究分野において広く知られている。本試験では、P388細胞と検体を共存させた際に生じる生細胞由来の酸化還元酵素と、この酵素と反応する発色試薬より生成するホルマザン色素の生成量から細胞増殖率を求め、検体が細胞増殖に与える影響を調べる。 (試験方法) 1)試験液の調製 検体を培地により希釈し、検体濃度20、10及び5μL/mLの試験液を調製した。 2)試験操作 P388細胞を96ウェルプレートに播種後、20,10及び5μL/mLの各試験液を添加した(検体の終濃度は10,5及び2.5μL/mL)。培地のみを加えたものを未処置対照、カンプトテシン[和光純薬工業株式会社]を終濃度5ng/mLとなるように加えたものを陽性対照として同様に試験を行った。また、P388細胞を含まない培地を添加した後、同様に操作したものをサンプルブランクとした。37℃で3日間反応後、Cell Counting Kit-8[株式会社 同仁化学研究所]を添加し、37℃で3時間反応させた。 主な試験条件を以下に示す。 細胞 P338[ヒューマンサイエンス振興財団] 培地 RPMI-1640培地 牛胎児血清:10% Penicillin-Streptomycin : 1% HEPES solution : 1.5% 3)測定方法 マイクロプレートリーダー[SpectraMax M2e, Molecular Devices Corporation]を用い、生成したホルマザン色素の吸光度を測定した(測定波長:450nm 対照波長:650nm)。 4)算出方法 未処置対照の吸光度に対する各試験液の吸光度から、次式により細胞増殖率を算出した。 陽性対照は各試験液と同様に算出した。 細胞増殖率(%)=((Sa-SBL)/((CN-SBL)の平均値))×100 CN:未処置対照の吸光度 Sa:各試験液の吸光度 SBL:サンプルブランクの吸光度の平均値(n=2) 5)試験結果 細胞増殖率を表21に示す。 以上の通り、検体5μL/mLのサンプルにおいて、5ng/mLのカンプトテシンとほぼ同等の細胞増殖抑制効果が見られた。また、検体10μL/mLではほぼ100%、細胞増殖を抑制することが明らかになった。 以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、被処理物を白金粒子が分散したプラチナ(白金)ナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナ(白金)ナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。 さらに、被処理物の少なくとも一部の領域に、白金粒子が分散したプラチナ(白金)ナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液を噴霧し、乾燥させることで、該一部の領域に係る被処理物の表面に上記プラチナ(白金)ナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。 また、被処理物を白金粒子が分散したプラチナ(白金)ナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナ(白金)ナノコロイドの上記白金粒子を定着させた後、更に被処理物の一部の領域に、白金粒子が分散したプラチナ(白金)ナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液を噴霧し、乾燥させることで、該一部の領域に係る被処理物の表面に上記プラチナ(白金)ナノコロイドの上記白金粒子を更に定着させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とするプラチナ加工製品が提供される。 以上、本発明の一実施形態について説明したが、本実施形態に係るプラチナ加工製品としては、例えば、枕カバー(ピロケース)、布団カバー(掛け布団カバー、敷き布団カバー)、布団の衿カバー、敷きパット、枕パット(ピロパット)、シーツ等の寝具カバーや、キャミソール、タンクトップ、ショーツ、ブリーフ、トランクス、ブラジャー等の下着や、靴下やパンティストッキング等の靴下類や、パジャマやネグリジェ等の寝間着や、綿布団、羊毛布団、羽毛布団、羽根布団、化繊布団等の布団や、ハンドタオル、フェイスタオル、マスク、ボディタオル、バスタオル、スポーツタオル、ビーチタオル等のタオル等が実現される。さらに、ブーツやスニーカー、スリッパ、サンダル等の靴類や、その中敷き、財布やカバン等のナイロン製品、はらまきやシャツ、ズボン、学生服、ドレス等の衣服、カーテンやテーブルクロス、バスマットやキッチンマット、トイレタリー製品等が実現される。この他、本発明は、生活雑貨、日用製品一般に適用可能である。 そして、本発明の実施形態に係るプラチナ加工製品及び抗ウイルス繊維は、プラチナシールド技術を用いているが、当該技術によれば、前述したような各種効果が奏される。即ち、図1に示されるように、プラチナシールド技術1によれば、吸水・速乾機能10、発熱機能11、紫外線遮蔽機能12、消臭機能13、抗菌機能14、保湿機能15、抗ウイルス機能16、ウイルス不活化機能17、殺菌機能18、防かび機能19が奏される。各機能の詳細については、前述した通りである。なお、これら機能は、プラチナ触媒化学技術、プラチナ固定技術においても奏される。 例えば、プラチナ加工製品として、マスクに適用された場合には、被処理物としてのマスクを白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、吸水・速乾機能10、発熱機能11、紫外線遮蔽機能12、消臭機能13、抗菌機能14、保湿機能15、抗ウイルス機能16、ウイルス不活化機能17、殺菌機能18、防かび機能19の少なくともいずれかを奏することを特徴とするマスクが提供される。 次に、本発明の他の実施形態として、家電製品としての加湿器への適用例について言及する。 加湿器には、電熱線により水を沸騰させて発生したスチームをファンによって放出・拡散させるスチーム式加湿器や、超音波によって水を微細な粒子にして放出するもの超音波式加湿器や、ファンにより水を含んだ目の粗いスポンジ状のフィルタや不織布等に空気を通して加湿する気化式加湿器、基本的には気化式であり、湿度低下の場合に他方法に切り替えるハイブリッド式加湿器等があるが、各々に使用される水に本発明のプラチナナノコロイドの水溶液を含めれば、プラチナシールド技術により、前述したような各種効果が広範囲で実現されることになる。 ここで、図2には一例としてハイブリッド式加湿器の構成を示し説明する。図2に示されるように、加湿器100の上部には、タンク101が配設されており、当該タンク101内にはヒータ102が設置されている。更に、このタンク101には、プラチナナノコロイド水溶液のカートリッジ109が装着自在となっている。更に、このタンク101は、内部のプラチナナノコロイド水溶液を含んだ水が、ポンプ106、加湿素子107、流路108を介して循環するように構成されている。この他、モータ104で駆動されるファン105が加湿素子107の背面に配設されている。そして、全体の制御を司るマイクロコンピュータ等の制御部103が、ヒータ102、ポンプ106、モータ104にそれぞれ接続されている。 このような構成において、加湿器100の上部にプラチナナノコロイド水溶液のカートリッジ109が装着されることで、タンク101の水は、プラチナナノコロイド水溶液を含んだものとなる。そして、加熱加湿動作時には、タンク101の水がヒータ102により温められ、制御部103の制御の下、ポンプ106により流路108を循環され、加湿素子107に散水され、加湿素子107の表面よりプラチナナノコロイドを含んだ水が気化され、ファン105の風により放出される。この放出により、室内にはプラチナナノコロイドの白金粒子を含んだ水蒸気が広がり、前述したような各種機能を奏するプラチナシールドがなされることになる。気化式加湿動作のみを行う場合には、ヒータ102は制御部103の制御によりオフとされる。 このように、本発明の別の実施形態として、水を収容するタンクと、このタンクに装着自在のプラチナナノコロイド水溶液のカートリッジと、このタンクのプラチナナノコロイド水溶液を含有した水を加熱するヒータと、タンクより水を循環するポンプと、タンクからの水が循環される流路と、タンクのプラチナナノコロイド水溶液を含有した水をポンプにより汲み出され、その表面に散水された水を気化する加湿素子と、加湿素子に向けて風を送り加湿素子の表面の水の気化を促すファンと、上記ヒータ及び加湿素子による加熱加湿動作と、上記加湿素子による気化式加湿動作を切替え制御する制御部と、を備えたことを特徴とする加湿器が提供される。 これによれば、空気中にプラチナナノコロイド水溶液を含有した水が気化されて放出されるので、空気中に白金粒子を含んだ水蒸気が広まり、プラチナシールドが実現され、吸水・速乾機能、発熱機能、紫外線遮蔽機能、消臭機能、抗菌機能、保湿機能、抗ウイルス機能、ウイルス不活化機能、殺菌機能、防かび機能の少なくともいずれかが奏されることになる。尚、加湿器のほか、空気清浄機やクーラー、扇風機等の家電製品一般に適用可能であることは勿論である。 最後に、プラチナシールド技術による消臭実験の結果を説明する。 先ず、試験場所を8畳フローリング試験所とし、試験時間を6時間、12時間として臭数値の測定を行った。試験対象として、サンプル布(綿100%)水洗い後(ブランク綿布)、プラチナナノコロイドの水溶液を500倍に薄めてタンクの水に含めた場合(プラチナ500NVという)、プラチナナノコロイドの水溶液を200倍に薄めてタンクの水に含めた場合(プラチナ200NVという)、を採用した。 測定場所としては、 A:加湿器 真上2.5m B:加湿器 1.5m離れた机上 C:加湿器 対角線上の高さ2.5mとした。以下、結果を示す。 S1:ブランク綿布 S2:プラチナ500NV 6時間 S3:プラチナ200NV 6時間 S4:プラチナ500NV 12時間 S5:プラチナ200NV 12時間 以上の結果より、プラチナ濃度が濃い程、良好な結果(臭数値が低い)が出ており、放置時間が長い程、効果が高まっていることも分かる。 そして、このプラチナ500NVとプラチナ200NVの測定で使った布をビニール袋に保管し、3日後、1週間後の臭数値を測定した結果は次のようになった。 プラチナ500NV 3日後 A:143 B:150 C:148 1週間後 A:130 B:138 C:138 プラチナ200NV 3日後 A: 83 B:109 C:120 1週間後 A: 80 B:100 C:116 以上の結果から、プラチナシールド技術による効果が持続していることが分かる。 また、別の実験では、試験場所を8畳フローリング試験所とし、試験時間を6時間として臭数値の測定を行った。試験対象として、サンプル布(綿100%)水洗い後(ブランク綿布)と、プラチナナノコロイドの水溶液を800倍に薄めてタンクの水に含めた場合(プラチナシールド800NVという)、200倍に薄めてタンクの水に含めた場合(プラチナシールド200NVという)、を採用した。 測定場所としては、 A:加湿器 真上2m B:加湿器 1.5m離れた机上 C:加湿器 対角線上の高さ2.5mとした。以下、結果を示す。 S1:ブランク綿布 S2:他社製品1 6時間 S3:他社製品2 6時間 S4:他社製品3 6時間 S5:プラチナシールド800NV 6時間 S6:プラチナシールド200NV 6時間 以上の結果より、プラチナシールド技術を用いた加湿器では、他社製品1〜3に比して良好な結果(臭数値が低い)を得ることができた。また、プラチナナノコロイドの水溶液の濃度が濃い程、良好な値(臭数値が低い)を得ることが分かった。 尚、本発明には、以下の内容も含まれる。(1) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、抗ウイルス性を高めたことを特徴とする抗ウイルス繊維。(2) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維を遠心管に入れ、ウイルス液を該繊維に染み込ませ、室温において所定時間作用させた後、該繊維をストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加えてストマッカー袋中で該繊維を揉み出す操作によりウイルスを誘出し、このウイルス誘出液を感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められたことを特徴とする抗ウイルス繊維。(3) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維をプラスチックシャーレに入れ、供試ウイルス液を該繊維に接種し、さらにポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと該繊維との接触効率を高め、乾燥しないように保湿した密閉容器に静置し、室温にて所定時間作用させた後、該繊維をフィルムごと滅菌ストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加え、該繊維を揉みだす操作によりウイルスを誘出し、この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められたことを特徴とする抗ウイルス繊維。(4) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させ、口蹄疫ウイルスに対するウイルス不活性化効果、腸管出血性大腸菌O157及び/又は腸管出血性大腸菌O111に対する殺菌性、白癬菌に対する防かび性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とする抗ウイルス繊維。(5) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 社団法人繊維評価技術協議会の消臭加工繊維製品認証基準に基づき機器分析実施マニュアル、即ち検知管法、ガスクロマトグラフィー法に従い消臭性試験を実施し、洗濯処理方法はJIS L 0217 103法、10回繰り返し、吊り干しにより、洗濯使用洗剤としてはJAFET標準洗剤を使用し、所定のガス初期濃度の下、所定の測定時間で測定した結果、プラチナナノコロイドの触媒作用により10回洗濯後において洗濯前よりも消臭性が高まったとの結果を得たことを特徴とするプラチナ加工製品。(6) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 財団法人日本紡績検査協会による抗菌性の試験を実施し、即ち試験菌株は黄色ぶどう球菌とし、試験方法はJIS L 1902 :2008定量試験の菌液吸収法により、洗濯方法はJIS L 0217 103号の試験方法により、洗剤はJAFET標準洗剤を使用した試験を行い、プラチナナノコロイドの触媒作用により、洗濯10回後において洗濯前よりも殺菌活性値、静菌活性値の値が高くなり、抗菌性が高まったとの結果を得たことを特徴とするプラチナ加工製品。(7) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭又は消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 デシケータ中に一点時間放置した後の布重量を測定し、次式により求まる保湿率を2時間後、5時間後の測定値で比較し、 保湿率(%)=((各時間後の布重量−絶乾布の重量)/絶乾布の重量)×100 洗濯については、JIS L-0217 103号に基づいて10回行い、 洗濯10回後において、2時間後の保湿率から5時間後の保湿率への上昇率が、未加工品よりも高くなること を特徴とするプラチナ加工製品。(8) 被処理物を白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性を高めたことを特徴とするプラチナ加工製品。(9) 被処理物の少なくとも一部の領域に、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液を噴霧し、乾燥させることで、該一部の領域に係る被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性を高めたことを特徴とするプラチナ加工製品。(10) 被処理物を白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させた後、 更に被処理物の一部の領域に、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液を噴霧し、乾燥させることで、該一部の領域に係る被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を更に浸透させて、抗菌性、消臭性、発熱性、保湿性を高めたことを特徴とするプラチナ加工製品。(11) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 JIS-L-1907吸水速度滴下法による吸水性の試験の結果、吸水性に関して3秒という結果を得ると共に、 ボーケンII法による蒸散性の試験を行い、即ち標準状態で放置した試料と時計皿の重量を測定(W)し、時計皿に0.1mlの水を滴下し、その上に試料を乗せ、重量を測定(W0)し、次に標準状態の試験室に放置し、所定時間ごとの重量を測定(Wt)し、次の式によって蒸散率を求め、 蒸散率(%)=(WO-Wt)/(WO-W)×10060分経過で70%以上という結果を得ることを特徴とするプラチナ加工製品。(12) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 乾燥機において4時間処理し、シリカゲル入りのデシケータ内で一晩放置し、処理後の試料を二つ折りにし、その中心に熱電対温度センサを取り付け、さらに二つ折りにし、試験体とし、恒温恒湿器を用いて試験体を20℃、40%RHの環境下で2時間処理した後、恒温恒湿器の設定を20℃、90%RHに変化させたときの温度変化を1分毎に30分間測定する試験の結果、6分経過で温度が3.0℃以上上昇したことを特徴とするプラチナ加工製品。(13) 白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液或いは該水溶液と抗菌防臭剤又は抗菌消臭剤との混合液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を浸透させて、 分光光度計・全波長域平均法による紫外線遮蔽率の試験の結果、95%という結果を得たことを特徴とするプラチナ加工製品。(14) 加湿機能を備えた家電製品であって、 水を収容するタンクと、 上記タンクに装着自在のプラチナナノコロイド水溶液のカートリッジと、 上記タンクのプラチナナノコロイド水溶液を含有した水を加熱するヒータと、 上記タンクより水を循環するポンプと、 上記タンクからの水が循環される流路と、 上記タンクのプラチナナノコロイド水溶液を含有した水をポンプにより汲み出され、その表面に散水された水を気化する加湿素子と、 上記加湿素子に向けて風を送り加湿素子の表面の水の気化を促すファンと、 上記ヒータ及び加湿素子による加熱加湿動作と、上記加湿素子による気化式加湿動作を切替え制御する制御部と、を備え、 上記カートリッジを上記タンクに装着することで、上記タンクの水がプラチナナノコロイド水溶液を含んだものとし、そのプラチナナノコロイド水溶液を含有した水を上記加湿素子で気化して上記ファンの風により放出することで、空気中に白金粒子を含んだ水蒸気を広めて、プラチナシールドを実施すること を特徴とする家電製品。(15) 上記加湿素子による気化並びに上記ファンによる放出により白金粒子を含んだ水蒸気を広めることで、抗菌効果に加えて、吸水・速乾機能、発熱機能、紫外線遮蔽機能、消臭機能、保湿機能、抗ウィルス機能、ウィルス不活化機能、殺菌機能、防かび機能の少なくともいずれかをなすこと を特徴とする(14)に記載の家電製品。 1 プラチナシールド技術10 吸水・速乾機能11 発熱機能12 紫外線遮蔽機能13 消臭機能14 抗菌機能15 保湿機能16 抗ウイルス機能17 ウイルス不活化機能18 殺菌機能19 防かび機能 プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、インフルエンザウイルス或いはノロウイルスに対する抗ウイルス性を高めたことを特徴とする抗ウイルス繊維。 プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維を遠心管に入れ、ウイルス液を該繊維に染み込ませ、室温において所定時間作用させた後、該繊維をストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加えてストマッカー袋中で該繊維を揉み出す操作によりウイルスを誘出し、このウイルス誘出液を感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められることを特徴とする抗ウイルス繊維。 プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させて、この定着させた繊維をプラスチックシャーレに入れ、供試ウイルス液を該繊維に接種し、さらにポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと該繊維との接触効率を高め、乾燥しないように保湿した密閉容器に静置し、室温にて所定時間作用させた後、該繊維をフィルムごと滅菌ストマッカー袋に入れ、リン酸緩衝生理食塩水を加え、該繊維を揉みだす操作によりウイルスを誘出し、この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた結果、経時的にウイルスの感染価の減少が認められることを特徴とする抗ウイルス繊維。 プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させ、インフルエンザウイルス或いはノロウイルスに対する抗ウイルス性、口蹄疫ウイルスに対するウイルス不活性化効果、腸管出血性大腸菌O157及び/又は腸管出血性大腸菌O111に対する殺菌性、白癬菌に対する防かび性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とする抗ウイルス繊維。 【課題】本発明はプラチナシールド技術、更にはプラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、プラチナ固定化技術を用いた抗ウイルス繊維であって、白金粒子が分散したプラチナナノコロイドの水溶液に浸し、乾燥させることで、被処理物の表面に上記プラチナナノコロイドの上記白金粒子を定着させ、インフルエンザウイルス或いはノロウイルスに対する抗ウイルス性、口蹄疫ウイルスに対するウイルス不活性化効果、腸管出血性大腸菌O157及び/又は腸管出血性大腸菌O111に対する殺菌性、白癬菌に対する防かび性の少なくともいずれかを高めたことを特徴とする。【選択図】 図1


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