タイトル: | 公表特許公報(A)_新規な水痘帯状疱疹ウイルス株及びそれを用いた水痘及び帯状疱疹ウイルスワクチン |
出願番号: | 2013555367 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | C12N 15/09,C07K 14/01,C12N 1/19,C12N 1/21,C12N 5/10,C12N 1/15,C12P 21/02,A61K 39/25,A61P 31/22,A61K 39/39 |
キム グン ヒ クウォン シ ネ イ チャン ヒ ユン ヨプ JP 2014508522 公表特許公報(A) 20140410 2013555367 20120224 新規な水痘帯状疱疹ウイルス株及びそれを用いた水痘及び帯状疱疹ウイルスワクチン モガム バイオテクノロジー リサーチ インスティチュート 504385351 正林 真之 100106002 林 一好 100120891 芝 哲央 100165157 岩池 満 100126000 キム グン ヒ クウォン シ ネ イ チャン ヒ ユン ヨプ US 61/446,284 20110224 C12N 15/09 20060101AFI20140314BHJP C07K 14/01 20060101ALI20140314BHJP C12N 1/19 20060101ALI20140314BHJP C12N 1/21 20060101ALI20140314BHJP C12N 5/10 20060101ALI20140314BHJP C12N 1/15 20060101ALI20140314BHJP C12P 21/02 20060101ALI20140314BHJP A61K 39/25 20060101ALI20140314BHJP A61P 31/22 20060101ALI20140314BHJP A61K 39/39 20060101ALI20140314BHJP JPC12N15/00 AC07K14/01C12N1/19C12N1/21C12N5/00 101C12N1/15C12P21/02 CA61K39/25A61P31/22A61K39/39 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN KR2012001408 20120224 WO2012115474 20120830 27 20130821 4B024 4B064 4B065 4C085 4H045 4B024AA01 4B024AA14 4B024BA32 4B024CA04 4B024CA20 4B024DA02 4B024DA03 4B024GA11 4B064AG32 4B064CA10 4B064CA19 4B064CC24 4B064DA01 4B065AA90X 4B065AA93X 4B065AA95Y 4B065AB01 4B065AC14 4B065BA02 4B065CA24 4B065CA45 4C085AA03 4C085AA38 4C085BA79 4C085BB11 4C085CC08 4C085CC21 4C085DD62 4C085EE01 4C085FF02 4C085FF12 4C085FF14 4H045AA11 4H045AA20 4H045AA30 4H045CA01 4H045DA86 4H045EA31 4H045FA74 本発明は、新規な水痘帯状疱疹ウイルス株及びそれを用いた水痘及び帯状疱疹ウイルスワクチンに関し、より詳細には、韓国人患者から分離して弱毒化したVZV MAV06のゲノムDNA、そのオープンリーディングフレーム(open reading frame、以下「ORF」)、前記VZV MAV06のゲノムDNA及びそのORFによりコードされたタンパク質、並びに前記タンパク質を有効成分とするワクチン組成物に関する。 水痘帯状疱疹ウイルス株(Varicella Zoster virus、以下「VZV」)はヘルペスウイルス科(Herpesviridae)に属するウイルスであり、2つの異なる症状を示す疾患(水痘及び帯状疱疹)の原因である。 臨床検体から分離した水痘帯状疱疹ウイルス株(非特許文献1)として、Dumas株(Dumas strain)の完全なヌクレオチド配列が最初に報告された。また、現在までparent Oka株、Oka株由来の3つのワクチンウイルス株(弱毒化vOKa株、VARIVAX OKa株、VARILRIX OKa株)を含み、総23個の水痘帯状疱疹ウイルス株の完全な全体ヌクレオチド配列がNCBI Genbankデータベースに報告されている。 現在、ワクチンウイルス株と臨床ウイルス株の全体ヌクレオチド配列の比較分析は、ワクチン株の弱毒化のための特定部位に関する研究を可能とした(Argaw et al.,2000;Gomi et al.,2002;Tillieux et al.,2008;Yamanish,2008)。 一方、株式会社ミドリ十字(Green Cross Crop.)は、1994年から水痘に対する弱毒化ワクチンとして「SuduVax」を生産している。前記SuduVaxの生産に用いられるMAV06ウイルス株は、1989年水痘に感染した33ヶ月の韓国人患者の水疱から水痘ウイルスを分離してヒト胎児肺細胞に初代培養することで得られ、様々な水痘ウイルス特性試験を行うことにより、新規な水痘帯状疱疹ウイルスであることを確認した(非特許文献2)。 前記SuduVaxは1994年以後に韓国で商品化されており、1998年から海外市場に拡大されて用いられている。しかし、SuduVaxの効能及び安定性が市場で立証されているが、これに対するワクチンの効能及び弱毒化のメカニズムを説明することができる分子生物学的特性はまだ報告されていない。 前記分子生物学的特性は、弱毒化ワクチンの有効性、安全性及び同質性を保障及び保証するための品質管理及び品質保証の正確度を増加させるために非常に重要であり、これは解決すべき急務の課題となっている。Davison、A.J.and Scott、J.E、1986Park et al.,Propagation of Varicella−Zoster Virus isolated in Korea,J Kor Soc Virol 21,1−9,1991 上記の問題点を解決するために、本発明者らは、韓国人患者から分離した新規なVZV MAV06のゲノム配列を明らかにし、これに対するORF分析及び系統発生学的分析を含む分子生物学的分析を行って、本発明を成すに至った。 本発明の目的は、VZV MAV06のゲノムDNAを提供することにある。 本発明の他の目的は、VZV MAV06のゲノムDNAのORFを提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、VZV MAV06のゲノムDNAのORFによりコードされたタンパク質を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、VZV MAV06のゲノムDNA又はそのORFを含む組換え発現ベクターを提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、VZV MAV06のゲノムDNA又はそのORFを含む形質転換体を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、VZV MAV06のゲノムDNA又はそのORFによりコードされたVZV MAV06のタンパク質の製造方法を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、VZV MAV06のタンパク質を有効成分とするワクチン組成物を提供することにある。 上記の目的を果たすために、本発明は、VZV MAV06のゲノムDNA及びそのORFを提供する。 以下、本発明について詳細に説明する。 本明細書で用いられた用語「オープンリーディングフレーム」又は「ORF」は、アミノ酸配列に翻訳されるDNA塩基配列であって、翻訳開始コドン(例:ATG)から終止コドン(例:TGA、TAA、TAG)までを含む塩基配列を意味する。 本発明は、配列番号1の塩基配列からなる水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella−zoster virus、VZV)MAV06のゲノムDNAを提供する。 本発明は、VZV MAV06のゲノムDNAのORFを提供する。より詳細には、前記ORFは、配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されることを特徴とする。 本発明は、前記VZV MAV06のゲノムDNA及びそのオープンリーディングフレームによりコードされたタンパク質を提供する。より詳細には、配列番号1の塩基配列からなるVZV MAV06のゲノムDNA、配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されるオープンリーディングフレームによりコードされたタンパク質を提供する。 本発明は、前記VZV MAV06のゲノムDNA及びそのオープンリーディングフレームを含む組換え発現ベクターを提供する。より詳細には、配列番号1の塩基配列からなるVZV MAV06のゲノムDNA、配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されるオープンリーディングフレームを含む組換え発現ベクターを提供する。 本発明において「組換えベクター」とは、適当な宿主細胞で目的タンパク質を発現することができる発現ベクターであって、遺伝子挿入物が発現するように作動可能に連結された必須的な調節エレメントを含む遺伝子作製物をいう。本発明において、「作動可能に連結された(operably linked)」とは、一般的機能を行うために、核酸発現調節配列と、目的タンパク質をコードする核酸配列とが機能的に連結されていることをいう。組換えベクターとの作動的連結は、本発明が属する技術分野で公知されている遺伝子組換え技術を用いて製造することができ、部位特異的DNAの切断及び連結は、本発明が属する技術分野で一般に知られている酵素などを用いて容易に行うことができる。 本発明で用いられる適切な発現ベクターは、プロモーター、開始コドン、終止コドン、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサー(enhancer)などの発現調節エレメントの他にも、膜標的化又は分泌のためのシグナル配列を含むことができる。開始コドン及び終止コドンは、通常、免疫原性標的タンパク質をコードするヌクレオチド配列の一部とみなされ、遺伝子作製物が投与された時、個体において必ず作用を示さなければならず、コード配列とインフレーム(in frame)にあるべきである。一般のプロモーターは、構成的又は誘導性である。原核細胞としてはlac、tac、T3及びT7のプロモーターが挙げられるが、これに限定されない。真核細胞としては、サルウイルス40(SV40)、マウス乳腺腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーター、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、例えばHIVの長末端反復部(LTR)プロモーター、モロニーウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターだけでなく、β−アクチンプロモーター、ヒトヘモグロビン、ヒト筋肉クレアチン、ヒトメタロチオネイン由来のプロモーターが挙げられるが、これに限定されない。前記発現ベクターは、ベクターを含有する宿主細胞を選択するための選択性マーカーを含むことができる。選択マーカーは、ベクターで形質転換された細胞を選別するためのもので、薬物耐性、栄養要求性、細胞毒性剤に対する耐性又は表面タンパク質の発現といった選択可能な表現型を付与するマーカーが用いられることができる。選択剤(selective agent)が処理された環境では選別マーカーを発現する細胞のみが生存するため、形質転換された細胞が選別可能である。また、ベクターは、複製可能な発現ベクターの場合、複製が開始される特定の核酸配列である複製起点(replication origin)を含むことができる。組換え発現ベクターとしては、プラスミド、ウイルス、コスミドなどの様々な形態のベクターを用いることができる。組換えベクターの種類は、原核細胞及び真核細胞の各種宿主細胞で目的の遺伝子を発現し、目的のタンパク質を生産する機能を行うものであれば特に限定されないが、強い活性を示すプロモーターと強い発現力を有しながら自然状態と同様の形態の外来タンパク質を大量生産することができるベクターが好ましい。 本発明による配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質を発現させるために、様々な発現宿主/ベクターの組み合わせが用いられることができる。真核宿主に適した発現ベクターとしては、SV40、ウシパピローマウイルス、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス(adeno−associated virus)、サイトメガロウイルス、及びレトロウイルス由来の発現調節配列などが用いられることができるが、これに限定されるものではない。細菌宿主に使用可能な発現ベクターとしては、pET、pRSET、pBluescript、pGEX2T、pUCベクター、col E1、pCR1、pBR322、pMB9及びこれらの誘導体のような大膓菌(Escherichia coli)由来の細菌性プラスミド、RP4のようにより広い宿主域を有するプラスミド、λgt10とλgt11、NM989のように非常に多様なファージλ(phage lambda)誘導体で例示されるファージDNA、及びM13や繊維状1本鎖DNAファージなどの他のDNAファージが含まれる。酵母細胞に有用な発現ベクターは、2℃プラスミド及びその誘導体である。昆虫細胞に有用なベクターは、pVL941である。 前記組換えベクターは宿主細胞に挿入されて形質転換体を形成する。この際、適当な宿主細胞は、大膓菌、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)、ストレプトマイセス属(Streptomyces sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、プロテウスミラビリス(Proteus mirabilis)又はスタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)などの原核細胞であることができ、また、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)などの真菌、ピキアパストリス(Pichia pastoris)、サッカロミセスセレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces sp.)及びニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)などの酵母、その他の下等真核細胞、及び昆虫からの細胞のような高等真核生物の細胞などの真核細胞であることができる。 また、前記宿主細胞は、好ましくは植物、哺乳動物由来のものであることができるが、サル腎臓細胞7(COS7:monkey kidney cells)、NSO細胞、SP2/0、チャイニーズハムスター卵巣(CHO:chinese hamster ovary)細胞、W138、ベビーハムスター腎臓(BHK:baby hamster kidney)細胞、MDCK、ミエローマ細胞株、HuT78細胞及びHEK293細胞などが利用可能であり、これに限定されない。特に、CHO細胞が好ましい。 本発明において宿主細胞への「形質転換」は,核酸を有機体、細胞、組職又は機関に取り入れる如何なる方法も含まれ、当分野で公知されたように、宿主細胞に応じて適当な標準技術を選択して行うことができる。このような方法には、エレクトロポーレーション(electroporation)法、プロトプラスト融合法、リン酸カルシウム(CaPO4)沈殿法、塩化カルシウム(CaCl2)沈殿法、炭化ケイ素繊維を用いた撹拌法、アグロバクテリアを介した形質転換法、PEG、デキストラン硫酸、リポフェクタミン及び乾燥/抑制を介した形質転換法などが含まれるが、これに限定されない。 組換えベクターが発現される形質転換された宿主細胞を栄養培地で培養することで、本発明による配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質を大量生産することができる。培地及び培養条件は宿主細胞に応じて適宜選択して用いることができる。培養時、細胞の生育及びタンパク質の大量生産に適するように、温度、培地のpH及び培養時間などの条件を適当に調節することができる。上記のように組換えで生産された配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質は培地又は細胞分解物から回収されることができ、通常の生化学分離技術により分離、精製することができる(Sambrook et al.,Molecular Cloning:A laborarory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989);Deuscher,M.,Guide to Protein Purification Methods Enzymology,Vol.182.Academic Press.Inc.,San Diego、CA(1990))。これには、電気泳動、遠心分離、ゲル濾過、沈澱、透析、クロマトグラフィー(イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、免疫吸着クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーなど)、等電点電気泳動(isoelectric focusing)及びその様々な変形及び複合方法などが利用可能であるが、これに限定されない。 本発明は、配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質を有効成分とするワクチン組成物を提供する。この際、前記ワクチン組成物には、薬学的に許容される免疫アジュバント(adjuvant)又は付形剤がさらに含まれることができる。免疫アジュバントとしては、体内への注入時に抗体形成を増進する役割をして本発明の目的を達成することができるものであれば使用可能であり、特に、アルミニウム塩(Al(OH)3、AlPO4)、スクアレン(squalene)、ソルビタン(sorbitan)、ポリソルベート80(polysorbate 80)、CpG、リポソーム、コレステロール、MPL(monophosphoryl lipid A)及びGLA(glucopyranosyl lipid A)から選択される一つ以上が好ましいが、これに限定されるものではない。 本発明は、韓国人患者から分離した水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella−zoster virus、VZV)MAV06の全体ゲノム配列を分析し、前記VZV MAV06の全体配列と23個のVZVウイルス株の配列とを比較することで、繰り返し配列及び複製開始点の変形に起因した種の間のゲノム長の多型性を確認することができた。また、VZV MAV06ウイルスの全体配列は、生物情報学的研究及び比較誘電体研究などによって弱毒化されたVZVワクチンウイルス株の分子特性を理解するに助けとなることができる。本発明によるVZV MAV06(以下、図面では「SuduVax」と表示する)のORFマップを示す図である。全体ヌクレオチド配列に基いた24個のVZVウイルス株の系統樹を示す図である。非コード(non−coding)ヌクレオチド配列に基いた24個のVZV ウイルス株の系統樹を示す図である。ワクチンウイルス株と臨床ウイルス株との間の12個のORF区分に基いたワクチンウイルス株の特徴的な系統樹を示す図である。VZVウイルス株のゲノム長と繰り返し配列との間の相関関係を示す図である。本発明によるVZV MAV06のORF0とOkaワクチンウイルス株との間の突然変異を示す図である。本発明によるVZV MAV06のORF17において3bpの欠失部位を示す図である。本発明によるVZV MAV06のORF56において3bpの欠失部位を示す図である。本発明によるVZV MAV06のORF29において15bpの欠失部位を示す図である。本発明によるVZV MAV06のORF60において3bpの挿入部位を示す図である。 以下、本発明を実施例及び添付図面を参照して詳細に説明する。しかし、これらは本発明をより詳細に説明するためのものであり、本発明の権利範囲が下記の実施例によって限定されるものではない。 [実施例1]ウイルス及びDNAシークエンシング MAV06ウイルス株は、1989年水痘に感染された33ヶ月の韓国人患者の水疱から水痘ウイルスを分離し、ヒト胎児肺細胞に初代培養することで得られた(Hwang,K.K.,Park,S.Y.,Kim,S.J.,Ryu,Y.W.&Kim,K.H.(1991).Restriction Fragment Length Polymorphism Analysis of Varicella−Zoster Virus isolated in Korea.JKorSocVirol21、201−210.)。 前記培養されたMAV06ウイルス株を34℃〜36℃でヒト及びモルモットの胎児正常二倍体肺細胞で(embryonic diploid Lung cell)55回継代培養した後、細胞感受性及び温度敏感性試験を行って弱毒化されたことを確認した(Hwang et al.,Marker test for attenuation of varicella−zoster viruses isolated in Korea)。前記弱毒化されたウイルス株を「MAV06」と命名し、これをSuduVaxの生産に用いた。 前記弱毒化MAV06ウイルス株をヒト胎児正常二倍体肺細胞で連続継代培養してマスターウイルス株(virus seed)を作製し、これから連続継代培養して製造用ウイルス株(virus seed)を生産した。 また、最終ワクチンである「SuduVax」は製造用ウイルスバンクから継代培養されたものを用いて生産し、配列分析には5回継代培養されたウイルスを用いた。 QIAamp DNAミニキット(QIAGEN)を用いてMAV06ウイルス株ストックから5.5ug/100ulの濃度でDNAを抽出した。DNA配列を、ハイスループットスクリーニング法(high−throughput sequencing method)であるキアゲン(QIAGEN)によりサービスされるロシュダイアグノスティックス(Roche Diagnostics)のゲノムシーケンサFLXスタンダードシステム(Genome Sequencer FLX Standard System)によって決定した。 平均長さ〜400bpの23,722配列断片を得て、これらをConsedプログラム(http://bozeman.mbt.washington.edu/consed/consed.html)を利用して組み合わせ及び可視化した。配列断片の平均クォリティは99.99%であった。総99.38%の124,759配列が、導き出されたコンセンサス配列と一致し、包含範囲はヌクレオチド当り83リード(reads)であった。これらを2つの参照ウイルス株Dumas(NC_001348)及びVarilRix(DQ008354)に対して整列し、コンティグ(contig)の間のギャップは隣接したコンティグから得られたプライマーを用いたPCRシークエンシングにより満たした。 MAV06ウイルス株の完成された全体ゲノム配列は、NCBI Genbankデータベースに2011年8月9日登録(JF306641)し、配列番号1に示した。配列番号1に示したように、MAV06ウイルス株のゲノムは124,759bpの長さを有すると確認された。 [実施例2]オープンリーディングフレーム分析 2つの参照ウイルス株Dumas(NC_001348)及びVarilRix(DQ008354)に対するBLAST検索(Blast search)により、全体ゲノム配列でMAV06ウイルス株のオープンリーディングフレーム(ORF)の位置を検索した。結果データは、MAV06ウイルス株のゲノムにおける各ORFの一番目と最後のヌクレオチド位置及びORFの方向を含むことを確認することができた。 ORF情報を、CLCシーケンスビューア(CLC Sequence Viewer)(version 6.1 http://www.clcbio.com/index.php)及びNCBIにより提供されるORF FinderのようなORF確認プログラムによって検証した。BLAST検索結果がORF確認プログラムの結果と一致しない場合、該当ORFのヌクレオチド配列をBioEdit Sequence Alignment Editor(Department of Microbiology,North Carolina State University、version 5.0.9、http://www.mbio.ncsu.edu/BioEdit/bioedit.html)で調査し、手作業で編集して開始及び終止コドンの位置を決定した。最後に、配置された全てのORFを、翻訳されたアミノ酸配列を確認することで確認した。 前記分析結果を下記(1)〜(4)に示した。 (1)MAV06ウイルス株ゲノム構造及びORFマッピング MAV06ウイルス株ゲノム構造は、ゲノムが6部位、TRL、UL、IRL、IRS、US及びTRSに分けられるという点で、VZVウイルス株の典型的な構造であった。各部位の長さはそれぞれ88bp、104,799bp、88bp、7,267bp、5,232bp及び7,276bpであった。 MAV06ウイルス株ゲノムのG+C含量は約46.1%であり、ゲノムの総長さは24個のVZVウイルス株と酷似していた。下記表1に、本発明で分析したVZVウイルス株及びこれらのジェンバンク(Genbank)登録番号、ゲノム長及びGC含量を示した。 MAV06ウイルス株は74個のORFを含んでおり、これらのうち64個はUL遺伝子、4個はUS遺伝子であることを確認した。 IRS内の3個の遺伝子(ORFs 62−64)はTRS(ORFs 69−71)内で逆方向に繰り返して存在し、74個のORFのうち70個は正方向に、34個は逆方向に存在した。また、ORF方向はVZV菌株で100%保存されていた。MAV06ウイルス株のORFマップを図1(全ての図面では「SuduVax」と表示する)に示した。 (2)MAV06ウイルス株の系統発生学的分析 前記表1のウイルス株の全体ヌクレオチド配列に基いて、近隣結合法(neighbor joining method)を利用して系統樹を作製した。 MAV06ウイルス株のORFヌクレオチド配列を、ClustalW(ver2.0.1)により、NCBIジェンバンクデータベースに登録された前記表1の24個のVZVウイルス株のヌクレオチド配列及びアミノ酸と多重整列した後、手作業で編集した。 結果出力ファイルを、Phylipパッケージ(version3.69、http://evolution.genetics.washington.edu/phylip.html)に含まれたDnadist及びneighbourプログラムを利用して系統樹を作成するために用いた。距離マトリックスを木村2パラメータ(Kimura−2−parameter)により得た。クラスター分析を近隣結合法(neighbour−joining、NJ)及び最尤法(maximum−likelihood、 ML)により行い、結果ツリーファイルをツリービュー(Treeview)プログラム(version1.6.6)によって可視化した。系統樹の有意性をブートストラップ(bootstrap)分析により検証した。系統樹をSeqbootプログラムにより生成された1000個のレプリケート(replicates)から構築し、コンセンサスツリーをコンセンス(Consense)プログラムで確認した。 全体ヌクレオチド配列に基いて最尤法により系統樹を作成した結果、図2から確認できるように、MAV06ウイルス株を含む4個の弱毒化生ウイルスワクチンのウイルス株(vOka、VarilRix、VariVax)とクラスターを形成し、M2DRウイルス株と8ウイルス株が隣接したクラスターを形成した。また、CA123ウイルス株は単独で形成、11、22、03−500、及びHJ0ウイルス株がクラスターを形成、残りの臨床ウイルス株がともにクラスターを形成した。 非コードヌクレオチド配列に基いた最尤法により系統樹を作成した結果、図3から確認できるように、韓国で分離したMAV06ウイルス株と日本で分離したOkaウイルス株は(Japan−Korean(J−K)cluster)独特のクラスターを形成した。全体ヌクレオチド配列及び共通のアミノ酸配列に基いた24個のVZVウイルス株の系統樹ではpOkaウイルス株が4個のワクチンウイルス株(vOka、VarilRix、VariVax、MAV06)と19個の臨床ウイルス株との間に位置するが、非コードヌクレオチド配列に基いた24個のVZVウイルス株の系統樹ではワクチンウイルス株の間に位置していた。即ち、4個のワクチンのウイルス株(vOka、VarilRix、VariVax、MAV06)は全体ヌクレオチド配列及び共通のアミノ酸配列に基いた24個のVZVウイルス株の系統樹ではJapan−Korean(J−K)クラスター内で下位クラスターを形成することを確認することができたが、非コードヌクレオチド配列に基いた24個のVZVウイルス株との系統樹ではそうではなかった。 ワクチンウイルス株と臨床ウイルス株とを区分するための主なORFを確認するために、ORFによる74個の系統樹を作成し、そのうち12個のORFで図4のようにワクチンウイルス株の特徴的な系統樹を確認することができた。ワクチンウイルス株の特徴的な系統樹が得られるORFとしては、ORF0、1、6、18、31、35、39、59、62、64、69及び71がある。 (3)繰り返し配列(Reiteration sequences)とゲノム長の多型性の分析 VZVウイルス株のORFの長さは殆ど変化がなかった。VZVウイルス株の74ORFのうち63番目は、ウイルス株の間に長さ差が殆どないことを確認することができた。3個のORF(ORF11、14、22)は下記表2から確認できるように、繰り返された配列の長さのため、系統の間に長さの多型性が比較的高く存在することを確認することができた。 即ち、R1はORF11に位置し、18bpのエレメント(コンセンサス:GGACGCGATCGACGACGA)及び15bpのエレメント(コンセンサス:GGGAGAGGCGGAGGA)の多様な配列の組み合わせで構成されていた。MAV06ウイルス株は、ORF11内の15bpのエレメントが追加的に繰り返されるため、Okaワクチンウイルス株とは長さが異なった。 また、R2はORF14に位置し、多様な42bpのエレメント(コンセンサス:ACCTCGGCCGCTT/aCCCGAAAG/taCCCGATCCCGCCGTCGCGCCC:小文字は和の小さい偏差を示す)で構成され、その部分的な32bpのエレメントがさらに追加されている。MAV06ウイルス株はOkaワクチンウイルス株のようにORF11内の42bpのエレメントが7回繰り返されていた。 また、R3はORF22の3/末端の中間に位置し、9bpのエレメントが繰り返して複製されている。9bpのコンセンサス配列はGC/tCCGC/tG/cCA/g(小文字は和の小さい偏差を示す)である。繰り返し回数(n)は系統の間に大きく異なる。03−500ウイルス株は繰り返し回数が73回であり、vOkaウイルス株は繰り返し回数が3回である。MAV06ウイルス株は9bpのエレメントが11回繰り返されているが、VarilRix及びVariVaxウイルス株は8回繰り返されている。 また、R4とR5は非コード(non−coding)部位である。R4は27bpのエレメント(コンセンサス:CCCCGCCGATGGGGAGGGGGCGCGGTA)で構成され、その部分的な11bpエレメントがさらに追加されている。R4(R4a)はIRS内のORF62と63との間に位置しており、それに相補的なR4bの位置はTRS内のORF70と71との間に位置している。R4aの長さはR4b長さと同一であるが、HJ0ウイルス株の場合はR4aとR4bの長さが異なる。HJ0ウイルス株のR4bの長さは、27bpのエレメントが4回さらに繰り返されるため、R4aより108bp長い。VarilRix及びVariVaxウイルス株の場合は、27bpのエレメントが5回さらに繰り返されている。MAV06ウイルス株は、27bpのエレメントが3回さらに繰り返されている。 R5はORF60と61との間に位置しており、24bpのエレメントが含まれた88bpのエレメントで構成されている。前記2個のエレメントは、他の繰り返し配列と異なって、2つのタイプの繰り返し配列が存在した。MAV06ウイルス株は大部分のウイルス株と同様に、2個の88bpのエレメント及び1個の24bpのエレメントを含んでいたが、vOka及びpOkaウイルス株は3個の88bp及び2個の24bpのエレメントを含んでいた。 24個のVZVウイルス株のゲノム配列と繰り返し配列の長さを比較することで、VZVウイルス株のゲノムの長さの多様性は、繰り返し配列の長さによるものであることを確認した。BCウイルス株は最長のゲノムであり、最長の繰り返し配列を含んでいたが、MAV06ウイルス株は最短のゲノムであり、二番目に短い繰り返し配列を含んでいた。最長のゲノムと最短のゲノムとの間の長さ(700bp)は、最長の繰り返し配列と最短の繰り返し配列との差(724bp)とほぼ同様であった。もし繰り返し配列がゲノムから除去されると、CV(変動係数)の変化とともにゲノム長が短くなる。全体ゲノムから繰り返し配列が除去されると0.000129値が削除され、CVは0.00179に計算される。 実際に、下記図5から確認できるように、ゲノムの長さの順を繰り返し配列の長さの順にした時に、相関係数(r2)は0.9854の値を有し、VZVウイルス株のゲノムと繰り返し配列の長さが略直線関係になった。 (4)複製開始点(Origin of replication) VZVウイルス株の複製(origin of replication、ORI)配列はORF62とORF63との間に位置していた。ORI配列の長さは、36ウイルス株では80bpであり、HJ0ウイルス株では、ORI配列の配列中間にTAとGAのジヌクレオチドの繰り返し数が異なるため108bpであった。 MAV06ウイルス株のORI配列は、下記表3から確認できるように、ゲノムの110,080番目と110,183番目の位置の間に位置しており、15タンデム(tandem)GAの繰り返し塩基が15回、TAの繰り返し塩基が11回含まれていた。 ゲノムの110,235位置内の繰り返し塩基数は異なるが、Okaワクチンウイルス株及びMAV06ウイルス株は、通常、参照ウイルス株であるDumas内の110,235の該当ヌクレオチド位置でGA繰り返しのうち1つがAがGで置換されている。ORI配列は、HJ0及びVarilRixウイルス株を除き、正確に相互補完的な形態にORF70とORF71との間に重複されていた:(TA)3(GA)2はHJoウイルス株で欠失されており、VarilRixウイルス株では1個のGA繰り返し塩基が欠失されていた。 (5)MAV06ウイルス株のORFの特性分析 MAV06ウイルス株のORF0の長さは突然変異のため長かった。終止コドンであるTGA(ヌクレオチド位置388−390)がアルギニン(Agr)をコードするCGAに突然変異されていた。終止コドンと推定されるTGAはORF1とともに重なっている下端部位で探すことができた。拡張されたORF0は221個のアミノ酸残基を有する新しいタンパク質をエンコードした。同一の突然変異を、他の類似のvOka、VarilRix、及びVariVaxワクチンウイルス株でも確認することができた(図6)。 全ての臨床ウイルス株のうちpOkaウイルス株は、129個のアミノ酸をコードする390bpの長さのORF0を含んでいた。 参照ウイルス株であるDumasと比べると、MAV06ウイルス株のORF17(配列番号3)とORF56(配列番号5)の長さは、それぞれ658〜660位置のTCTと367〜369位置のTCAが欠失されて、3bpの差があった(図7及び図8)。上記のような全ての欠失は、セリン(Serine、S)アミノ酸残基の欠失をもたらした。一方、MAV06ウイルス株のORF60(配列番号6)には、28番目の位置に3個のヌクレオチドATGが挿入されていた(図10)。興味深いことに、pOkaウイルス株を含む全てのOkaワクチンウイルス株で、1つの挿入及び2つの欠失を確認することができた。 また、Okaワクチンウイルス株だけでなくMAV06ウイルス株で、ORF29(配列番号4)がDumasおよび大部分の臨床ウイルス株より15bp((AACATTTCAGGGTCA)短かった。参照ウイルス株であるDumasおよび大部分の臨床ウイルスは、15bpの配列を連続的に且つ繰り返して含んでいた。M2DR、CA123及び8の臨床ウイルス株は、Okaワクチンウイルス株及びMAV06ウイルス株と同様に、ORF60の長さが同一であった(図9)。 配列番号1はVZV MAV06ゲノムDNAを示す。 配列番号2はVZV MAV06ゲノムDNAのORF0を示す。 配列番号3はVZV MAV06ゲノムDNAのORF17を示す。 配列番号4はVZV MAV06ゲノムDNAのORF29を示す。 配列番号5はVZV MAV06ゲノムDNAのORF56を示す。 配列番号6はVZV MAV06ゲノムDNAのORF60を示す。 配列番号1の塩基配列からなる水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella−zoster virus、VZV)MAV06のゲノムDNA。 配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されることを特徴とする、VZV MAV06のゲノムDNAのオープンリーディングフレーム(Open Reading Frame、ORF)。 請求項2又は3に記載のVZV MAV06のゲノムDNAのオープンリーディングフレームによりコードされたタンパク質。 配列番号1の塩基配列からなるVZV MAV06のゲノムDNA、配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されるオープンリーディングフレームを含む、組換え発現ベクター。 請求項4に記載の発現ベクターで形質転換された宿主細胞。 宿主細胞は、動物細胞、植物細胞、酵母、大膓菌、昆虫細胞から選択されるものであることを特徴とする、請求項5に記載の宿主細胞。 前記形質転換された宿主細胞は、サル腎臓細胞7(COS7:monkey kidney cells)、NSO細胞、SP2/0細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO:chinese hamster ovary)細胞、W138、ベビーハムスター腎臓(BHK:baby hamster kidney)細胞、MDCK、ミエローマ細胞株、HuT78細胞及び293細胞、大膓菌、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)、ストレプトマイセス属(Streptomyces sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、プロテウスミラビリス(Proteus mirabilis)又はスタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、ピキアパストリス(Pichia pastoris)、サッカロミセスセレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces sp.)及びニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の宿主細胞。 配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質の製造方法。 請求項8に記載のVZV MAV06のタンパク質を有効成分とするワクチン組成物。 体内への注入時に抗体形成を増進させる役割をする薬学的に許容される免疫アジュバント(adjuvant)をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のワクチン組成物。 前記免疫アジュバントは、アルミニウム塩(Al(OH)3、AlPO4)、スクアレン(squalene)、ソルビタン(sorbitane)、ポリソルベート80(polysorbate 80)、CpG、リポソーム、コレステロール、MPL(monophosphoryl lipid A)、GLA(glucopyranosyl lipid A)から選択される一つ以上であることを特徴とする、請求項10に記載のワクチン組成物。 本発明は、新規な水痘帯状疱疹ウイルス株及びそれを用いた水痘及び帯状疱疹ウイルスワクチンに関し、より詳細には、韓国人患者から分離したVZV MVA06のゲノムDNA、そのオープンリーディングフレーム(open reading frame、ORF)、前記VZV MVA06のゲノムDNA及びそのORFによりコードされたタンパク質、並びに前記タンパク質を有効成分とするワクチン組成物に関する。【選択図】図1 配列表20130821A16333全文3 配列番号1の塩基配列からなる水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella−zoster virus、VZV)MAV06のゲノムDNA。 配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されることを特徴とする、VZV MAV06のゲノムDNAのオープンリーディングフレーム(Open Reading Frame、ORF)。 請求項1又は2に記載のVZV MAV06のゲノムDNAのオープンリーディングフレームによりコードされたタンパク質。 配列番号1の塩基配列からなるVZV MAV06のゲノムDNA、配列番号2の塩基配列からなるORF0、配列番号3の塩基配列からなるORF17、配列番号4の塩基配列からなるORF29、配列番号5の塩基配列からなるORF56、及び配列番号6の塩基配列からなるORF60から選択されるオープンリーディングフレームを含む、組換え発現ベクター。 請求項4に記載の発現ベクターで形質転換された宿主細胞。 宿主細胞は、動物細胞、植物細胞、酵母、大膓菌、昆虫細胞から選択されるものであることを特徴とする、請求項5に記載の宿主細胞。 前記形質転換された宿主細胞は、サル腎臓細胞7(COS7:monkey kidney cells)、NSO細胞、SP2/0細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO:chinese hamster ovary)細胞、W138、ベビーハムスター腎臓(BHK:baby hamster kidney)細胞、MDCK、ミエローマ細胞株、HuT78細胞及び293細胞、大膓菌、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)、ストレプトマイセス属(Streptomyces sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、プロテウスミラビリス(Proteus mirabilis)又はスタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、ピキアパストリス(Pichia pastoris)、サッカロミセスセレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces sp.)及びニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の宿主細胞。 配列番号1〜6から選択される何れか1つの塩基配列によりコードされたVZV MAV06のタンパク質の製造方法。 請求項8に記載のVZV MAV06のタンパク質を有効成分とするワクチン組成物。 体内への注入時に抗体形成を増進させる役割をする薬学的に許容される免疫アジュバント(adjuvant)をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のワクチン組成物。 前記免疫アジュバントは、アルミニウム塩(Al(OH)3、ALPO4)、スクアレン(squalene)、ソルビタン(sorbitane)、ポリソルベート80(polysorbate 80)、CpG、リポソーム、コレステロール、MPL(monophosphoryl lipid A)、GLA(glucopyranosyl lipid A)から選択される一つ以上であることを特徴とする、請求項10に記載のワクチン組成物。A16330配列表3配列表