タイトル: | 公表特許公報(A)_ベポタスチン組成物 |
出願番号: | 2013548453 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/56,A61K 31/4545,A61K 9/12,A61K 47/34,A61K 31/573,A61K 31/58,A61K 31/57,A61P 11/02,A61P 37/08,A61K 9/72,A61P 43/00,A61K 9/08 |
パディーラ,エンジェル バクラヤン,ジョージ JP 2014501779 公表特許公報(A) 20140123 2013548453 20120103 ベポタスチン組成物 イスタ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド 513088777 ISTA PHARMACEUTICALS,INC. 田辺三菱製薬株式会社 000002956 特許業務法人 津国 110001508 津国 肇 100078662 柳橋 泰雄 100131808 伊藤 佐保子 100119079 小澤 圭子 100135873 三宅 俊男 100116528 小國 泰弘 100122736 田中 洋子 100122747 生川 芳徳 100132540 柴田 明夫 100146031 角野 ゆり子 100173772 パディーラ,エンジェル バクラヤン,ジョージ US 61/429,721 20110104 A61K 31/56 20060101AFI20131220BHJP A61K 31/4545 20060101ALI20131220BHJP A61K 9/12 20060101ALI20131220BHJP A61K 47/34 20060101ALI20131220BHJP A61K 31/573 20060101ALI20131220BHJP A61K 31/58 20060101ALI20131220BHJP A61K 31/57 20060101ALI20131220BHJP A61P 11/02 20060101ALI20131220BHJP A61P 37/08 20060101ALI20131220BHJP A61K 9/72 20060101ALI20131220BHJP A61P 43/00 20060101ALI20131220BHJP A61K 9/08 20060101ALI20131220BHJP JPA61K31/56A61K31/4545A61K9/12A61K47/34A61K31/573A61K31/58A61K31/57A61P11/02A61P37/08A61K9/72A61P43/00 113A61K9/08 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN US2012020028 20120103 WO2012094283 20120712 54 20130703 4C076 4C086 4C076AA12 4C076AA25 4C076AA26 4C076AA93 4C076BB25 4C076CC03 4C076CC04 4C076CC10 4C076DD09 4C076DD19R 4C076DD22Z 4C076DD23D 4C076DD23T 4C076DD25T 4C076DD26Z 4C076DD30Z 4C076DD38 4C076DD43T 4C076DD43Z 4C076DD49 4C076DD67T 4C076EE23 4C076EE31 4C076EE32G 4C076FF14 4C076FF17 4C076FF39 4C076FF52 4C076FF61 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC21 4C086DA08 4C086DA10 4C086DA12 4C086GA07 4C086GA08 4C086MA02 4C086MA03 4C086MA04 4C086MA05 4C086MA13 4C086MA17 4C086MA59 4C086NA05 4C086NA10 4C086ZA34 4C086ZB13 4C086ZC13 本願は、2011年1月4日に出願された同時係属の米国仮出願第61/429,721号の優先権の主張を伴うものである。この米国仮出願第61/429,721号は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み入れられる。 ベポタスチン、すなわち、(+)−(S)−4−[4−[(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ]ピペリジノ]酪酸は、非鎮静性の、ヒスタミンH1受容体の高選択的アンタゴニストである。ベポタスチンは、肥満細胞に対して安定化効果を有し、そして、好酸球の炎症組織への遊走を抑制する。ベポタスチンは、3つの作用機序:肥満細胞安定剤、ヒスタミンアンタゴニスト、及び好酸球の調節/阻害を有する。ベポタスチン及びその薬理学的に許容しうる塩は、抗ヒスタミン作用及び抗アレルギー作用を有する。これらは、また、従来の抗ヒスタミン剤の場合にしばしば見られる中枢神経の刺激又は抑制などの二次的効果を最小限に抑えることができ、そして、ヒト及び動物を処置するための効果的な医薬品として使用することができることを特徴とする(PCT特許公報第WO98/29409号)。 ベポタスチンベシル酸塩は、日本において、2000年からアレルギー性鼻炎の処置、そして、2002年から蕁麻疹/掻痒の処置の全身投与用として承認されている。これは、日本において、Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation(以前は、Tanabe Seiyaku Co., Ltd)から、TALIONR(登録商標)という商品名で販売されている。ISTA Pharmaceuticalsのベポタスチンベシル酸塩の点眼製剤、BEPREVER(登録商標)(ベポタスチンベシル酸塩点眼薬)1.5%(w/v)が、2009年9月に、アレルギー性結膜炎に伴う眼の掻痒の処置用に米国食品医薬品局(FDA)により承認された。発明の詳細な説明 本明細書において、とりわけ、ベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として、及び少なくとも1つのコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として含む、新規組成物が提供され、本組成物は、鼻腔炎症状態を抑制するために効果的である。 本発明は、下記に関する:[1]少なくとも1つのコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として含む医薬組成物であって、ベポタスチンが、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)(両端値を含む)の濃度であり、少なくとも1つの薬学的に適合しうる賦形剤を有し、鼻腔用スプレーとして処方される、医薬組成物。 [2]ベポタスチン濃度が、2.00%(w/v)〜4.00%(w/v)(両端値を含む)である、上記[1]の組成物。 [3]賦形剤が、増粘剤であり、そして、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である、上記[1]〜[2]のいずれかの組成物。 [4]増粘剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、上記[3]の組成物。 [5]防腐剤をさらに含む、上記[1]〜[4]のいずれかの組成物。 [6]防腐剤が、塩化ベンザルコニウムである、上記[5]の組成物。 [7]防腐剤の濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)である、上記[5]〜[6]のいずれかの組成物。 [8]少なくとも1つの薬学的に適合しうる緩衝液、等張化剤、キレート剤、懸濁剤、及び任意の矯味剤をさらに含む、上記[1]〜[7]のいずれかの組成物。 [9]薬学的に適合しうる緩衝液が、リン酸緩衝液及びクエン酸緩衝液の各々である、上記[8]の組成物。 [10]リン酸緩衝液が、リン酸水素ナトリウム七水和物であり、そして、クエン酸緩衝液が、クエン酸一水和物である、上記[9]の組成物。 [11]緩衝液の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)である、上記[8]〜[10]のいずれかの組成物。 [12]等張化剤が、塩化ナトリウムである、上記[8]の組成物。 [13]等張化剤の濃度が、0.1%(w/v)〜0.9%(w/v)である、上記[8]又は[12]のいずれかの組成物。 [14]キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸である、上記[8]の組成物。 [15]キレート剤の濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)である、上記[8]又は[14]のいずれかの組成物。 [16]賦形剤が、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む懸濁剤である、上記[1]の組成物。 [17]賦形剤が、HPMC、AVICEL(登録商標)、及びポリソルベート80を含む懸濁剤である、上記[1]の組成物。 [18]懸濁剤の濃度が、AVICEL(登録商標)については0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80については0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)である、上記[16]〜[17]のいずれかの組成物。 [19]AVICEL(登録商標)が、AVICEL(登録商標)CL-611である、上記[16]〜[18]のいずれかの組成物。 [20]任意の矯味剤が、クエン酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ポリオール甘味料、高甘味度甘味料、及び/又は香味剤である、上記[8]の組成物。 [21]任意の矯味剤が、スクラロースである、上記[8]又は[20]のいずれかの組成物。 [22]任意の矯味剤の濃度が、0%〜1.00%(w/v)である、上記[8]、[20]、又は[21]のいずれかの組成物。 [23]薬学的に許容しうるベポタスチン塩が、ベシル酸塩である、上記[1]〜[22]のいずれかの組成物。 [24]コルチコステロイド濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)(両端値を含む)であり、そして、コルチコステロイドが、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フロ酸モメタゾン一水和物、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、ブデソニド遊離酸、シクレソニド、ベクロメタゾンナトリウム、デキサメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、及びそれらの混合物からなる群より選択される、[1]〜[23]のいずれかの組成物。 [25]ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドのその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ならびに以下のいずれか1つ:微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/もしくはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含む、医薬組成物。 [26]ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;そして、使用する場合、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度が、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)であるか;又は使用する場合、HPMCの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、そして、矯味剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、上記[25]の組成物。 [27]ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、そして、使用する場合、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度が、2.00%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であるか;又は使用する場合、HPMC E15LVの濃度が、0.10%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、そして、矯味剤が、スクラロースであり、そして、その濃度が、0.10%(w/v)である、上記[25]の組成物。 [28]実質的に不純物のない、上記[25]〜[27]のいずれかの組成物。 [29]ソルビトールを場合により含有する、上記[25]〜[28]のいずれかの組成物。 [30]pH4〜9を有する、上記[25]〜[29]のいずれかの組成物。 [31]AVICEL(登録商標)CL-611及びポリソルベート80を含有し、そして、pH6.4を有するか、又はHPMC E15LV、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含有し、そして、pH6.8を有する、上記[25]〜[30]のいずれかの組成物。 [32]鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎(sinusitis)、鼻副鼻腔炎(rhinosinusitis)、及び、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを処置するための、鼻腔内投与用に処方された上記[25]〜[31]のいずれかの組成物の使用。 [33]鼻炎が、急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、感染性鼻炎、及び萎縮性鼻炎を含む、上記[32]の使用。 [34]組成物が、鼻腔用スプレー、点鼻薬、点鼻液滴、又はそれらの組み合わせとして処方される、上記[32]〜[33]のいずれかの使用。 [35]組成物が、定量噴霧式吸入器(MDI)により鼻腔内投与される、上記[32]〜[34]のいずれかの使用。 [36]MDIが、呼吸作動式MDI、ドライパウダー吸入器、MDIを組み合わせたスペーサー/ホールディングチャンバー、及びネブライザーのいずれかである、上記[35]の使用。 [37]組成物が、湿式スプレー製剤又はドライスプレー製剤である、上記[35]〜[36]のいずれかの使用。 [38]組成物が、定量プランジャースプレーポンプにより鼻腔内投与される、上記[32]〜[35]のいずれかの使用。 [39]そのような処置を必要とする患者において、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、鼻副鼻腔炎、及び、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを処置する方法であって、コルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、水溶液中、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)の濃度範囲で含む医薬組成物を、それを必要とする患者に、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、鼻副鼻腔炎、及び、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを処置するために効果的な投薬計画で鼻腔内投与することを含む、方法。 [40]投与される組成物中のベポタスチンが、2.00%(w/v)〜4.00%(w/v)の濃度範囲であり、そして、投与される組成物中のコルチコステロイドが、0.01%(w/v)〜1%(w/v)の濃度範囲である、上記[39]の方法。 [41]投与が、1日に1回〜1日に4回である、上記[39]〜[40]のいずれかの方法。 [42]投与される組成物中のベポタスチンが、3.00%(w/v)又は4.00%(w/v)のいずれかの濃度であり、そして、投与が、1日に1回である、上記[41]の方法。 [43]投与される組成物中のベポタスチンが、3.00%(w/v)又は4.00%(w/v)のいずれかの濃度であり、そして、投与が、12時間超の間隔である、上記[41]の方法。 [44]投薬計画が、アレルギー性鼻炎を処置するために効果的である、上記[41]〜[43]のいずれかの方法。 [45]投与される組成物が、リン酸水素ナトリウム七水和物を、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で;塩化ナトリウムを、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)の濃度で;エデト酸二ナトリウムを、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)の濃度で;塩化ベンザルコニウムを、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)の濃度で;ならびに以下のいずれか1つ:微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))を、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)の濃度で、及びポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)の濃度で、又はHPMC E15LVを、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で、クエン酸一水和物を、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で、そして、矯味剤を、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で含む、上記[39]〜[44]のいずれかの方法。 [46]投与される組成物が、リン酸水素ナトリウム七水和物を、0.70%(w/v)の濃度で、塩化ナトリウムを、0.30%(w/v)の濃度で、エデト酸二ナトリウムを、0.020%(w/v)の濃度で、塩化ベンザルコニウムを、0.020%(w/v)の濃度で、ならびに以下のいずれか1つ:AVICEL(登録商標)を、2.00%(w/v)の濃度で、及びポリソルベート80を、0.015%(w/v)の濃度で、又はHPMC E15LVを、0.10%(w/v)の濃度で、クエン酸一水和物を、0.10%(w/v)の濃度で、及びスクラロースを、0.10%(w/v)の濃度で含む、上記[39]〜[44]のいずれかの方法。 [47]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩である、上記[39]〜[46]のいずれかの方法。 [48]AVICEL(登録商標)が、AVICEL(登録商標)CL-611である、上記[45]〜[46]のいずれかの方法。 [49]コルチコステロイドが、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フロ酸モメタゾン一水和物、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、ブデソニド遊離酸、シクレソニド、ベクロメタゾンナトリウム、デキサメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、及びそれらの混合物からなる群より選択される、上記[39]〜[48]のいずれかの方法。 [50]上記[1]〜[31]のいずれかの組成物を含有する容器に接続された定量プランジャースプレーポンプ、及び定量プランジャースプレーポンプを使用して組成物を投与するための使用説明書を含む、キット。 [51]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む、医薬組成物。 [52]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含む、医薬組成物。 [53]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩であり、そして、ベポタスチンの濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;AVICEL(登録商標)の濃度が、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり;そして、ポリソルベート80の濃度が、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)である、上記[51]の組成物。 [54]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩であり、そして、ベポタスチンの濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;HPMC E15LVの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、そして、矯味剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、上記[52]の組成物。 [55]ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)CL611の濃度が、2.00%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)である、上記[51]又は[53]のいずれかの組成物。 [56]ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、HPMC E15LVの濃度が、0.10%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、そして、矯味剤が、スクラロースであり、そして、その濃度が、0.10%(w/v)である、上記[52]又は[54]のいずれかの組成物。 [57]実質的に不純物のない、上記[51]〜[56]のいずれかの組成物。 [58]ソルビトールを場合により含有する、上記[51]〜[57]のいずれかの組成物。 [59]pH4.0〜pH9.0のpHを有する、上記[51]〜[56]のいずれかの組成物。 [60]pH5.0〜pH6.0のpHを有する、上記[51]〜[56]のいずれかの組成物。 [61]pH4.0〜pH5.5のpHを有する、上記[51]〜[56]のいずれかの組成物。 [62]ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む、医薬組成物。 [63]コルチコステロイドが、プロピオン酸フルチカゾンであり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、プロピオン酸フルチカゾンの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH7.0に調整されている、上記[62]の組成物。 [64]コルチコステロイドが、ブデソニド遊離酸であり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、ブデソニドの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.0に調整されている、上記[62]の組成物。 [65]コルチコステロイドが、フロ酸モメタゾン一水和物であり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、フロ酸モメタゾン一水和物の濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH4.0〜pH5.5に調整されている、上記[62]の組成物。 [66]コルチコステロイドが、トリアムシノロンアセトニドであり、そして、組成物が、クエン酸ナトリウムをさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、トリアムシノロンアセトニドの濃度が、0.055%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.02%(w/v)であり、クエン酸ナトリウムの濃度が、0.40%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、2.00%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.0に調整されている、上記[62]の組成物。 [67]コルチコステロイドが、ジプロピオン酸ベクロメタゾンであり、そして、組成物が、クエン酸ナトリウムをさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、ジプロピオン酸ベクロメタゾンの濃度が、0.05%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.02%(w/v)であり、クエン酸ナトリウムの濃度が、0.40%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、2.00%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.8に調整されている、上記[62]の組成物。 [68]少なくとも1つのコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として含む医薬組成物であって、ベポタスチンが、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)(両端値を含む)の濃度で、そして、懸濁剤が、増粘剤と交換可能であり、鼻腔用スプレーとして処方される、医薬組成物。 用語「薬学的に許容しうる塩」は、当技術分野においてよく知られた様々な有機及び無機対イオンから誘導される塩を指し、そして、水溶性の任意の薬学的に許容しうる塩は、水溶液を形成する。用語「有効量」又は「治療有効量」は、所望の生物学的結果を誘導するために十分な活性薬剤の量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の緩和、又は生物系の任意の他の所望の変化であってもよい。用語「治療有効量」は、本明細書において、病変部に一定期間繰り返し適用したときに、病状の実質的な改善をもたらす、製剤の任意の量を表すために使用される。この量は、処置される状態、状態の進行段階、ならびに適用される製剤の種類及び濃度に応じて変更される。所与の場合における適量は、当業者にとって容易に理解されるであろうし、又は日常的な実験により決定することが可能である。 本明細書において使用される「処置」又は「処置する」又は「軽減する」又は「改善する」は、互換的に使用される。これらの用語は、非限定的に、治療的有益性及び/又は予防的有益性を含む、有益な又は所望の結果を得るためのアプローチを指す。治療的有益性とは、処置される基礎疾患の根絶又は改善を意味する。また、治療的有益性は、患者が基礎疾患を依然患っているにもかかわらず、患者において改善が認められるよう、基礎疾患と関連する1つ又は複数の生理学的症状の根絶又は改善により達成される。予防的有益性については、疾患の診断が行われていない場合であっても、本組成物を、特定の疾患を発症するリスクを有する患者、又は疾患の1つ又は複数の生理学的症状を報告する患者に投与してもよい。処置には、疾患を予防すること、すなわち、疾患の誘導前に予防的組成物の投与によって疾患の臨床症状を発生させないこと;疾患を抑制すること、すなわち、誘導事象の後であるが、疾患の臨床的所見又は再発の前に予防的組成物の投与によって疾患の臨床症状を発生させないこと;疾患を阻害すること、すなわち、最初の所見の後に予防的組成物の投与によって臨床症状の発生を停止させること;疾患の再発を予防及び/又は疾患を軽減すること、すなわち、最初の所見の後に予防的組成物の投与によって臨床症状を退行させることが含まれる。 「被験体」、「個体」又は「患者」は、本明細書において互換的に使用され、脊椎動物、好ましくは、哺乳動物、より好ましくは、ヒトを指す。哺乳動物としては、マウス、サル、ヒト、家畜、競技用動物(sport animal)、及び愛玩動物が挙げられるが、これらに限定されない。in vitroで得られた又はin vitroで培養された生物学的実体の組織、細胞及びそれらの子孫も包含される。 本明細書において使用される用語「含有しない」、「を含有しない」、「実質的に含有しない」又は「を実質的に含有しない」は、医薬組成物又は医薬組成物の1つもしくは複数の特性(例えば、その防腐効果)に、重大な効果を及ぼさない量、又は重大な利点を付与しない量が存在することを意味する。いくつかの実施態様においては、「含有しない」、「を含有しない」、「実質的に含有しない」又は「を実質的に含有しない」は、存在しないことを意味する。 本明細書において使用される用語「防腐効果」又は「防腐有効性」又は「抗菌効果」は、本組成物が、プロトコール<51> p.1681, United States Pharmacopeia, 1995: Antimicrobial effectiveness testing; The United States Pharmacopeia, 32nd rev ed., and the National Formulary, 27th ed. Rockville, MD: USPC; 2009に定義されるUSP基準を満たすことを意味する。例えば、防腐剤は、(a)生菌の濃度が、14日目に初期濃度の0.1%以下に減少する;(b)酵母及びカビ生細胞の濃度が、最初の14日間、初期濃度以下に維持される;及び(c)各試験微生物の濃度が、28日の試験期間の残りの期間、これらの表示レベル以下に維持される場合に、試験した生成物において効果的である。類似の基準が、BP基準(Efficacy of Antimicrobial Preservation, Appendix XVI C, 1995)、及びPhEur基準(Efficacy of Antimicrobial Preservation, Chapter VIII.14, 1992)に定義されている。 本明細書において、とりわけ、ベポタスチンをその遊離塩基、ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩、例えば、ベポタスチンベシル酸塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、及びコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として含む、新規組成物が提供される。いくつかの実施態様においては、本組成物は、鼻腔用組成物、例えば、鼻腔用スプレー組成物を提供するように処方される。他の態様の中で、本組成物は、少なくとも防腐剤、例えば、約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含み、そして/又は増粘剤、例えば、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物、例えば、AVICEL(登録商標)、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC、Hypromellose(USAN))、例えば、HPMC E15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、エチレンジアミン四酢酸又はその塩(例えば、EDTA又はその等価体)をさらに含む。従って、本明細書において提供される組成物は、繰り返し使用した後でさえ許容しうる寿命を有しうる。 今般、ベポタスチンのその遊離塩基、又は薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体を、コルチコステロイドのその遊離形態、又は薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体と有利に組み合わせて、好ましくは、鼻腔又は眼の処置のための、安定で、非常に効果的な組み合わせ生成物又は製剤を提供することができることが見出された。その組み合わせは、単回投与又は投薬計画において、両者の間で任意の大きな干渉、又はin situで有害反応を伴うことなく、ベポタスチンの抗ヒスタミン特性及びステロイドの抗炎症(及び/又はその他)特性を提供することができる。 従って、一態様においては、本発明は、一般的に、季節性アレルギー及び環境刺激物から生じる鼻の症状を含む、アレルギー又は非アレルギー性鼻炎の症状を処置するための、ベポタスチンとコルチコステロイドを組み合わせた鼻腔用スプレーに関する。前記鼻腔用スプレーは、通常「鼻詰まり」と呼ばれる状態を生じる、鼻の粘膜の腫れ及び鼻水の流出の際に使用してもよい。また、別の態様においては、本発明の生成物又は製剤は、アレルギー性結膜炎の症状を処置するために使用してもよい。 中でも本発明の鼻腔用スプレーに有用なコルチコステロイドは、例えば、ベクロメタゾン、モメタゾン、フルチカゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、シクレソニド、ベクロメタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。 好ましくは、前記鼻腔用スプレーに組み込まれるベポタスチンの濃度は、0.5%(w/v)〜10%(w/v)の範囲、より好ましくは、2%(w/v)、4%(w/v)、6%(w/v)、又は8%(w/v)である。 コルチコステロイド濃度は、1噴霧あたり、10mcg〜100mcg、好ましくは、50mcgのコルチコステロイドを提供するために、0.01%(w/v)〜1%(w/v)の範囲、好ましくは、0.05%(w/v)である。鼻腔用スプレーは、アレルギー又は非アレルギー性鼻炎の症状を処置するために、1日あたり最大8噴霧を提供するように使用してもよい。 鼻腔用スプレーは、好ましくは、液体として利用されるが、粉末形態で使用してもよい。 本明細書において、とりわけ、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを含む新規組成物が提供される。いくつかの実施態様においては、本組成物は、鼻腔用組成物、例えば、鼻腔用スプレー組成物を提供するように処方される。他の態様の中で、本組成物は、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含んでもよく、そして/又はヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、エチレンジアミン四酢酸又はその塩(例えば、EDTA又はその等価体)をさらに含む。従って、本明細書において提供される組成物は、繰り返し使用した後でさえ許容しうる寿命を有しうる。 さらに、追加の増強される特性は、本明細書において提供される組成物(例えば、鼻腔用スプレー組成物)を使用して達成することができる。例えば、いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、実質的に均一の液滴粒度分布(例えば、ガウス粒度分布)を有する。さらに、いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される新規組成物は、ベポタスチンベシル酸塩などの不快な味を有する成分が存在するにもかかわらず、許容しうる味を有する。 特に断りのない限り、全ての濃度は%(w/v)で表され、そして、全ての範囲は包括的である(すなわち、上限値及び下限値もその範囲に含まれる)。 本明細書において提供される組成物の抗ヒスタミン及び/又は抗アレルギー効果のための第一の活性成分は、下記式(I):を有する(+)−(S)−4−[4−[(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ]ピペリジノ]酪酸(ベポタスチン)(その誘導体又は薬学的に許容しうる塩を含む)である。 用語「薬学的に許容しうる塩」は、当技術分野においてよく知られた様々な有機及び無機対イオンから誘導される塩を指し、そして、水溶液を形成する水溶性の任意の薬学的に許容しうる塩を含む。これらは、一例として、塩基性塩(basis salt)、例えば、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム塩、及び他の金属塩、例えば、ストロンチウム塩など;ならびに酸付加塩、例えば、無機酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、及び有機酸付加塩、例えば、ベシル酸塩、安息香酸塩、トルエンスルホン酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など;ハロゲン化水素酸との塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩など;無機酸との塩、例えば、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩など;有機酸との塩、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、2−ヒドロキシプロピオン酸塩、ピルビン酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ジヒドロキシフマル酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、サリチル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、4−アミノサリチル酸塩などを含む。本明細書において提供される組成物において使用される上記の化合物は、一般的に、好ましくは、酸付加塩であり、そして、これらの酸付加塩の中でも、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)及び安息香酸塩がより好ましい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物の活性成分は、式(II):で表されるベポタスチンベシル酸塩である。 いくつかの実施態様においては、ベポタスチンのベシル酸塩形態の分子量に基づいて計算される、本組成物中の(+)−(S)−4−[4−[(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ]ピペリジノ]酪酸、その薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体(例えば、ベポタスチンベシル酸塩)の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)(例えば、約0.5%(w/v)、約1%(w/v)、約2%(w/v)、約3%(w/v)、約4%(w/v)、約5%(w/v)、約6%(w/v)、約7%(w/v)、約8%(w/v)、約9%(w/v)、又は約10%(w/v))である。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約5%(w/v)〜約10%(w/v)のベポタスチンベシル酸塩の濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約10%(w/v)〜約20%(w/v)(例えば、約10%(w/v)、約11%(w/v)、約12%(w/v)、約13%(w/v)、約14%(w/v)、約15%(w/v)、約16%(w/v)、約17%(w/v)、約18%(w/v)、約19%(w/v)、又は約20%(w/v))のベポタスチンベシル酸塩の濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、20%(w/v)超のベポタスチンベシル酸塩を有する。 (+)−(S)−4−[4−[(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ]ピペリジノ]酪酸又はその薬学的に許容しうる塩は、例えば、PCT特許公報第WO98/29409号、第WO2008/123701号、第WO2009/075504号などに記載の方法により生成することができる。 第二の活性成分は、炎症状態、例えば、鼻腔炎症状態を抑制するために有用なコルチコステロイドである。コルチコステロイドは、遊離形態であってもよく、あるいはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体であってもよい。コルチコステロイドの薬学的に許容しうる塩としては、ナトリウム塩が挙げられる。溶媒和物としては、水和物が挙げられる。生理学的に機能的な誘導体としては、低級アルカン酸(例えば、酢酸、プロピオン酸)、フランカルボン酸などとのエステル;アセトニドが挙げられる。好ましい例としては、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フロ酸モメタゾン一水和物、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、シクレソニド、ベクロメタゾンナトリウム、デキサメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、及びそれらの混合物が挙げられる。 いくつかの実施態様においては、コルチコステロイドのそれぞれの無水塩形態の分子量に基づいて計算される、本組成物中のコルチコステロイドのその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体の濃度は、約0.01%(w/v)〜約1%(w/v)である。 本明細書において提供される組成物は、有効量の抗菌防腐剤を含んでもよい。防腐剤は、本組成物中の微生物(例えば、細菌又は酵母)の増殖を阻害するために使用することができる。防腐剤の「有効量」は、本組成物中の微生物の増殖を防止するために必要な量である。いくつかの実施態様においては、防腐剤の濃度又は量は、一般的に、少なくとも6ヶ月の保存期間、本組成物中の微生物の増殖を防止するために必要な濃度又は量である。ある実施態様においては、防腐剤の濃度又は量は、プロトコール<51> p.1681, United States Pharmacopeia, 1995, Antimicrobial effectiveness testing; The United States Pharmacopeia, 32nd rev ed., and the National Formulary, 27th ed. Rockville, MD: USPC; 2009に定義されるUSP基準を満たすのに必要な濃度又は量である。 薬学的に許容しうる防腐剤の例としては、塩化ベンゼトニウム、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、チメロサール、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、オキシクロロ錯体(あるいは、PURITER(登録商標)としても知られる)、酢酸フェニル水銀、クロロブタノール、ベンジルアルコール、パラベン、及びチメロサール又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様においては、防腐剤は、塩化ベンザルコニウム(BAK)である。いくつかの実施態様においては、本組成物は、以下に記載するようなキレート剤と組み合わせた防腐剤を含む。 一実施態様においては、抗菌防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム)は、本組成物中に、約0.002%(w/v)〜約0.200%(w/v)の量で存在してもよい。別の実施態様においては、抗菌防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム)は、本組成物中に、約0.005%(w/v)〜約0.100%(w/v)の量で存在してもよい。さらに別の実施態様においては、抗菌防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム)は、本組成物中に、約0.010%(w/v)〜約0.050%(w/v)の量で存在してもよい。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の防腐剤は、塩化ベンザルコニウムである。いくつかの実施態様においては、塩化ベンザルコニウムは、本組成物中に、約0.008%(w/v)〜約0.015%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.008%(w/v)〜約0.010%(w/v)、約0.010%(w/v)〜約0.012%(w/v)、約0.012%(w/v)〜約0.015%(w/v)、又は0.015%(w/v)超の塩化ベンザルコニウムの濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.008%(w/v)、約0.009%(w/v)、約0.010%(w/v)、約0.0011%(w/v)、約0.012%(w/v)、約0.013%(w/v)、約0.014%(w/v)、又は約0.015%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、単一のみの防腐剤を含む。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、2つのみの防腐剤を含む。 本明細書において提供される組成物は、有効量のキレート剤を含むことができる。用語「キレート剤」は、化学分野の当業者に理解されるような、金属を錯体化することが可能な処方において使用される化合物又は化合物の混合物を指す。キレート剤は、鉄、銅及び鉛などの金属イオンを錯体化し、そして、これらの重金属が触媒する酸化反応では抗酸化共力剤として作用しうる。本明細書において好ましいキレート剤としては、非限定的に、様々なエデト酸の塩が挙げられる。これらには、非限定的に、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。一実施態様においては、キレート剤は、本組成物中に、約0.005%(w/v)〜約0.100%(w/v)の量で存在してもよい。別の実施態様においては、キレート剤は、本組成物中に、約0.010%(w/v)〜約0.050%(w/v)の量で存在してもよい。さらに別の実施態様においては、キレート剤は、本組成物中に、約0.010%(w/v)〜約0.020%(w/v)の量で存在してもよい。 いくつかの実施態様においては、本組成物中のキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸又はその塩である。いくつかの実施態様においては、塩化ベンザルコニウムは、本組成物中に、約0.002%(w/v)〜約0.200%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.002%(w/v)〜約0.010%(w/v)、約0.010%(w/v)〜約0.050%(w/v)、約0.050%(w/v)〜約0.200%(w/v)、又は0.200%(w/v)超のエチレンジアミン四酢酸又はその塩の濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.005%(w/v)、約0.010%(w/v)、約0.020%(w/v)、約0.030%(w/v)、又は約0.040%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、1つのみのキレート剤を含む。 本明細書において提供される組成物は、有効量の粘性剤を含むことができる。本明細書において使用される用語「粘性剤」又は「増粘剤」は、本明細書において提供される組成物の粘性を増加させる本組成物中の分子種を指す。好ましい増粘剤としては、例えば、ポリオール、ポリマー、糖、及び多糖が挙げられる。いくつかの実施態様においては、粘性剤は、約12〜18mPA・sの2%水溶液粘度(USP/EP/JP)を有する。 粘性剤が懸濁剤であってもよく、そして、懸濁剤が、粘性剤であってもよいことが当業者に明らかであろう。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の粘性剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LV(HPMC E15LV)(約28〜30%のメトキシル含量、約7〜12%のヒドロキシプロピル含量、及び約12〜18mPA・sの2%水溶液粘度(USP/EP/JP)を有する水溶性セルロースエーテル、DowからMETHOCELR(登録商標)として入手可能である)である。いくつかの実施態様においては、HPMC E15LVは、本組成物中に、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.01%(w/v)〜約0.05%(w/v)、約0.05%(w/v)〜約0.10%(w/v)、約0.10%(w/v)〜約0.50%(w/v)、約0.50%(w/v)〜約1.00%(w/v)、又は1.00%(w/v)超のHPMC E15LVの濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.02%(w/v)、約0.05%(w/v)、約0.10%(w/v)、約0.20%(w/v)、又は約0.30%(w/v)のHPMC E15LVを有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、単一のみの粘性剤を含む。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の粘性剤は、液体中において活性成分の均一な分散を多かれ少なかれ促進する、すなわち、それは、懸濁剤である。そのような薬剤は、依然として、スプレー又は他の投与オリフィスからの本組成物の発現を依然可能にするチキソトロピー特性を有益に提供しながら、鼻腔組織において活性成分の滞留時間を増加又は最適化させ、そして、鼻腔組織外(例えば、咽喉)において薬剤成分を最小限に抑える。そのような懸濁剤の例としては、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物、例えば、AVICEL(登録商標)(FMC)、例えば、AVICEL(登録商標)CL-611、AVICEL(登録商標)RC-581、AVICEL(登録商標)RC-591、及び他の薬学的に許容しうるチキソトロピー剤が挙げられる。AVICEL(登録商標)CL-611及びAVICEL(登録商標)RC-591は、強力な懸濁剤の例である。製造業者によれば、AVICEL(登録商標)CL611は、AVICEL(登録商標)RC-591とよく似ている。AVICEL(登録商標)CL-611は、溶液中のより高い塩濃度に適合性が高く、AVICEL(登録商標)RC-591の粘性及び懸濁特性は、溶液中の塩の量に感受性が高い。AVICEL(登録商標)CL-611は、また、物理的特性の粘性を付与し、そのため、懸濁剤と増粘剤の両方として考慮される。一実施態様においては、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度は、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)である。一実施態様においては、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度は、2.00%(w/v)である。懸濁剤の別の例は、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)であり、例えば、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)であり;一実施態様においては、0.015%(w/v)である。 一実施態様においては、開示の組成物の処方において、AVICEL(登録商標)を、約5分間の高速混合により約75%の水に溶解させた。ポリソルベート80を少量の水と混合し、AVICEL(登録商標)溶液に加え、そして、高速で約5分間混合した。得られた混合物に混合しながらリン酸ナトリウムを加え、続いて、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム)、キレート剤(例えば、EDTA)ならびにベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを加えた。pHをNaOHで調整した。防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム)を最後に加え、続いて、水を加えて100%にした。 本明細書において提供される組成物は、場合により、有効量の矯味剤を含んでもよい。いくつかの実施態様においては、コルチコステロイドの存在下のベポタスチン製剤は、矯味剤を含有しない。矯味剤は、有効量で存在するとき、場合により一緒にして、本明細書において提供される組成物の1つ又は複数の成分の(潜在的な)不快な味をうまく隠す又は覆う、1つ又は複数の剤又は化合物である。いくつかの実施態様においては、本組成物は、2つ以上の矯味剤、例えば、ポリオール甘味料及び高甘味度甘味料を含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、任意の他の甘味料、香味料又は矯味剤の非存在下で、単一のみの矯味剤を含む。 いくつかの実施態様においては、矯味剤は、クエン酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせである。 いくつかの実施態様においては、矯味剤は、ポリオール甘味料である。ポリオール甘味料の1つの分類の具体例としては、糖、特に、デキストロース、スクロース、マルトース、フルクトース、ラクトース、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される糖が挙げられる。別のポリオール甘味料の分類の別の具体例としては、糖アルコール、特に、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、イソマルトール、イソマルト、エリトリトール、ラクチトール、マルトデキストリン、水素化デンプン加水分解物、D−キシロース、トレハロース、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される糖アルコールが挙げられる。 いくつかの実施態様においては、矯味剤は、高甘味度甘味料又は香味料である。有用な高甘味度甘味料は、スクラロース、ネオテーム、アスパルテーム、アセスルファムの塩、特に、アセスルファムのカリウム塩(アセスルファムK)、アリターム、サッカリン及びその塩、シクラミン酸及びその塩、グリチルリチン、ジヒドロカルコン、例えば、NHDC、タウマチン、モネリン、ステビオシド、Twinsweet(アスパルテーム−アセスルファム塩)、ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択してもよい。適切な矯味剤のさらに他の例としては、グルコン酸ナトリウムなどのグルコン酸の塩が挙げられる。 いくつかの実施態様においては、矯味剤は、場合により、1つ又は複数の食用酸と組み合わされる、1つ又は複数の香味剤である。本発明の組成物において使用することができる香味料としては、ココナツ、コーヒー、コーラ、チョコレート、バニラ、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、メントール、甘草、アニス、アンズ、カラメル、ハチミツ、パイナップル、イチゴ、ラズベリー、トロピカルフルーツ、サクランボ、シナモン、ペパーミント、ウィンターグリーン、スペアミント、ユーカリ及びミント香味料が挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様においては、香味料は、メントール、カラメル、コーヒー、コーラ、及びそれらの組み合わせ、特に、メントールとカラメルの組み合わせから選択される。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の矯味剤は、スクラロースである(例えば、他の甘味料、香味料又は矯味剤の非存在下)。いくつかの実施態様においては、スクラロースは、本組成物中に、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.01%(w/v)〜約0.05%(w/v)、約0.05%(w/v)〜約0.10%(w/v)、約0.10%(w/v)〜約0.50%(w/v)、約0.50%(w/v)〜約1.00%(w/v)、又は1.00%(w/v)超のスクラロースの濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.02%(w/v)、約0.05%(w/v)、約0.10%(w/v)、約0.20%(w/v)、又は約0.30%(w/v)のスクラロースを有する。 本明細書において提供される組成物は、等張化剤又は緩衝液などの他の成分(ingredient)及び構成成分(component)をさらに含むことができる。本明細書において使用される用語「等張化剤」は、薬学的に許容しうる等張化剤を表す。等張化剤は、製剤の張性を調節するために使用される。製剤は、低張性、等張性又は高張性であることができる。等張性は、一般的に、通常ヒト血清の浸透圧に対する溶液の浸透圧に関する。本発明の製剤は、低張性、等張性又は高張性であることができるが、好ましくは、等張性であろう。等張性製剤は、液体、又は固体形態、例えば、凍結乾燥形態から再構成される液体であり、そして、比較される他の溶液、例えば、生理食塩水及び血清と同じ張性を有する溶液を表す。適切な等張化剤としては、金属塩化物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム)、グリセリン、及びアミノ酸、糖、特に、グルコースの群からの任意の成分が挙げられるが、これらに限定されない。等張化剤は、一般的に、約5mM〜約500mMの量で使用される。好ましい製剤においては、等張化剤の量は、約50mM〜約300mMの範囲である。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、1つのみの等張化剤(例えば、塩化ナトリウム)を含む。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の等張化剤は、塩化ナトリウムである。いくつかの実施態様においては、塩化ナトリウムは、本組成物中に、約0.10%(w/v)〜約1.00%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.10%(w/v)〜約0.20%(w/v)、約0.20%(w/v)〜約0.50%(w/v)、約0.50%(w/v)〜約0.75%(w/v)、約0.75%(w/v)〜約1.00%(w/v)、又は1.00%(w/v)超の塩化ナトリウムの濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.20%(w/v)、約0.30%(w/v)、約0.40%(w/v)、約0.50%(w/v)、又は約0.70%(w/v)の塩化ナトリウムを有する。 本明細書において使用される用語「緩衝液」は、薬学的調製物のpHを安定化させる薬学的に許容しうる賦形剤を表す。好ましい薬学的に許容しうる緩衝液は、ホウ酸緩衝液、ヒスチジン緩衝液、クエン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、酢酸緩衝液、酒石酸緩衝液、及びリン酸緩衝液を含むが、これらに限定されない。上記の緩衝液は、一般的に、約1mM〜約100mM、好ましくは、約5mM〜約50mM、より好ましくは、約10mM〜20mMの量で使用される。 いくつかの実施態様においては、本組成物中の緩衝液は、クエン酸(例えば、クエン酸一水和物)及び/又はリン酸ナトリウム(例えば、リン酸水素二ナトリウム七水和物)である。いくつかの実施態様においては、クエン酸及び/又はリン酸ナトリウム緩衝液は、本組成物中に、約0.10%(w/v)〜約1.00%(w/v)の量で存在してもよい。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.10%(w/v)〜約0.20%(w/v)、約0.20%(w/v)〜約0.50%(w/v)、約0.50%(w/v)〜約0.75%(w/v)、約0.75%(w/v)〜約1.00%(w/v)、又は1.00%(w/v)超のクエン酸又はリン酸ナトリウムの濃度を有する。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、約0.20%(w/v)、約0.30%(w/v)、約0.40%(w/v)、約0.50%(w/v)、又は約0.70%(w/v)のクエン酸又はリン酸ナトリウムを有する。 pHは、当技術分野において公知の酸又は塩基、例えば、塩酸、酢酸、リン酸、硫酸及びクエン酸、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムで、約4.0〜約9.0、好ましくは、約5.0〜約8.0、さらに好ましくは、約6.0〜約7.0の値に調整することができる。本明細書において提供される組成物のpHは、約4.0、5.0、又は6.0以上、約8.5、8.0、又は9.0以下に調整される。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、1つのみの緩衝液を含む。他の実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、2つのみの緩衝液を含む。 本明細書において提供される組成物は、溶媒を含んでもよい。いくつかの実施態様においては、溶媒は水である。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、単一のみの溶媒(例えば、水)を含む。本明細書において提供される組成物において、他の類似の又は類似しない効果的な成分を、本発明の目的を損なうことがないように適宜加えてもよい。 本明細書において、(+)−(S)−4−[4−[(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ]ピペリジノ]酪酸をその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、及びコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、上述したような、防腐剤、場合により、キレート剤、場合により、粘性剤、場合により、矯味剤、ならびに場合により、等張化剤及び緩衝液と組み合わせて含む、組成物(例えば、鼻腔用スプレー組成物などの鼻腔用組成物)が提供される。いくつかの実施態様においては、本発明は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを含む組成物に関する。 いくつかの実施態様においては、本組成物は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを含み、そして、防腐剤、例えば、塩化ベンザルコニウムをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.010%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.0125%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。本組成物は、キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸又はその塩をさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.002%(w/v)〜約0.200%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.02%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。本組成物は、粘性剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。本組成物は、矯味剤、例えば、スクラロースをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイド、ならびに少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.010%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.0125%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。本組成物は、キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸又はその塩をさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.002%(w/v)〜約0.200%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.02%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。本組成物は、粘性剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。本組成物は、矯味剤、例えば、スクラロースをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。本組成物は、防腐剤、例えば、塩化ベンザルコニウムをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.010%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、少なくとも約0.0125%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含む。本組成物は、キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸又はその塩をさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.002%(w/v)〜約0.200%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.02%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。本組成物は、矯味剤、例えば、スクラロースをさらに含んでもよい。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.01%(w/v)〜約1.00%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、約0.10%(w/v)のスクラロースを含む。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイド、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウム、ならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、エチレンジアミン四酢酸又はその塩をさらに含む。いくつかの実施態様においては、本組成物は、矯味剤、例えば、スクラロースをさらに含む。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、約0.0125%(w/v)の塩化ベンザルコニウム、約0.1%(w/v)のヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LV、約0.1%のスクラロース、約0.02%(w/v)のエチレンジアミン四酢酸又はその塩を含む。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイド、クエン酸、リン酸ナトリウム、金属塩化物、スクラロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、約0.008%(w/v)〜約0.015%(w/v)の塩化ベンザルコニウム、水酸化ナトリウム及び水のみを含有する。いくつかの実施態様においては、金属塩化物は、塩化ナトリウムである。いくつかの実施態様においては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVである。いくつかの実施態様においては、鼻腔用組成物は、ベポタスチンベシル酸塩、クエン酸、リン酸ナトリウム、金属塩化物、スクラロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、約0.0125%(w/v)〜約0.015%(w/v)の塩化ベンザルコニウム、水酸化ナトリウム及び水からなる。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約0.5%(w/v)〜約10%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約2%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約4%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約6%(w/v)である。いくつかの実施態様においては、ベポタスチンベシル酸塩の濃度は、約8%(w/v)である。 当業者であれば、いくつかの実施態様において、活性成分、すなわち、ベポタスチン及びコルチコステロイド以外の上記で詳述した本組成物の成分を、医薬品製剤分野における公知の実務に沿って除去又は置換してもよいことが理解されるだろう。 本明細書において、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、及び/又はそれらを伴う症状を処置する方法が提供される。鼻の症状としては、鼻炎又は副鼻腔炎を有する患者にとって問題である公知の症状:鼻腔の掻痒、鼻漏(鼻水)、鼻閉(鼻詰まり)、及びくしゃみが挙げられる。本明細書において使用される用語「鼻炎」は、例えば、風邪、インフルエンザ、又はアレルギーから生じる鼻腔粘膜の炎症を指す。鼻炎は、例えば、鼻漏、くしゃみ、鼻閉、及び鼻汁の増加を含む、1つ又は複数の風邪のような症状を特徴としうる。鼻炎としては、急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、感染性鼻炎、及び萎縮性鼻炎を挙げることができる。本明細書において使用される用語「副鼻腔炎」は、感染(例えば、細菌、真菌又はウイルス)、アレルギー又は自己免疫が原因で生じうる副鼻腔の炎症を指す。副鼻腔の炎症は、典型的には、鼻腔の炎症を引き起こさない場合もあるので、副鼻腔炎のより新しい分類として、「鼻副鼻腔炎」という状態を指すこともできることを理解すべきである。 本発明によれば、鼻炎としては、一般的に、鼻腔粘膜の任意の炎症を挙げることができる。鼻炎の症状としては、一般的に、例えば、鼻漏、鼻汁の増加、鼻閉、くしゃみ及びカタルを含む、1つ又は複数の風邪のような症状を挙げることができる。鼻炎は、また、アレルギー性鼻炎と非アレルギー性鼻炎の両方を含むことができる。「アレルギー性鼻炎」は、鼻粘膜の任意のアレルギー反応を指し、そして、花粉熱(季節性アレルギー性鼻炎)及び通年性鼻炎(非季節性アレルギー性鼻炎)を含んでもよい。「非アレルギー性鼻炎」は、好酸球性非アレルギー性鼻炎を指し、皮膚試験で陰性の被験体、及び鼻汁内に多数の好酸球を有する被験体に見られる。いくつかの実施態様においては、本明細書において提供される組成物は、アレルギー性鼻炎の処置に有用である。 副鼻腔炎としては、一般的に副鼻腔の炎症を特徴とする鼻炎に似た状態を挙げることができる。副鼻腔炎は、急性(すなわち、4週間未満)、亜急性(すなわち、4〜12週間)又は慢性(すなわち、12週間以上)であることができ、そして、頭痛、上顎及び歯痛、眼瞼及び眼組織の腫れ、ならびに鼻の圧迫に伴う表面的な疼痛などの症状を挙げることができる。 鼻腔用組成物の鼻腔内投与のために、点滴、液滴及びスプレーを生成するための様々なデバイスが当技術分野において利用可能である。例えば、鼻腔用スプレー組成物は、ガラス、プラスチック又は金属分注管を含む、点滴器(又はピペット)を用いて被験体の鼻腔に投与することができる。微細液滴及びスプレーは、当技術分野においてよく知られている鼻腔内ポンプ分注器又はスクイーズボトルにより提供することができる。 定量噴霧式吸入器(MDI)を介した吸入などの鼻腔用組成物を送達するための他の手段も、また、本発明に従って使用してもよい。いくつかの種類のMDIが、吸入による投与のために度々使用されている。これらの種類のデバイスとしては、呼吸作動式MDI、ドライパウダー吸入器(DPI)、MDIを組み合わせたスペーサー/ホールディングチャンバー、及びネブライザーを挙げることができる。本明細書において使用される用語「MDI」は、例えば、場合により1つ又は複数の賦形剤と共に噴射剤中に溶解又は懸濁した活性薬剤を含有するキャニスター、定量バルブ、アクチュエータ、及びマウスピースを含む、吸入送達システムを指す。キャニスターには、通常、活性薬剤、例えば、鼻腔用スプレー組成物と噴射剤、例えば、1つ又は複数のヒドロフルオロアルカンの溶液又は懸濁液が充填されている。アクチュエータが押し下げられたとき、定量の溶液が吸入のためにエアロゾル化される。活性薬剤を含む粒子がマウスピースに向かって進み、そこで、被験体により吸入されてもよい。 水性すなわち「湿式」スプレー製剤、又はヒドロフルオロアルカンにより推進される圧縮非水性エアロゾル「ドライ」スプレー製剤のいずれを使用してもよく、それぞれ内蔵式用量カウンターを含有してもよい。 一実施態様においては、送達システムは、定量プランジャースプレーポンプである。ポンプ及びアクチュエータは、市販されている(Aptar(Valois))(ポンプ:VP7A/100 CS-20-AG 908EVAE2 EM24、100μLスプレー、20mmクリンプ、24mm浸漬管長;ポリプロピレン(PP)本体、11R51又は12R10ステンレス製のバネ、エチレン酢酸ビニル(EVA)ガスケット、アルミニウムフェルール)(アクチュエータ:CB18 NAC/3/B Bepaule + CAP B25A、ポリプロピレン本体)。一実施態様においては、ポンプは、医薬のベポタスチンベシル酸塩組成物を含有する容器の首に連結されている。連結方法としては、容器へのクリンプシール、容器の整合ネジ上へのトルク連結、容器の所定の位置へのスナップキャップポンプの押し下げなどが挙げられるが、これらに限定されない。上記送達システムは、例えば、鼻腔用スプレー組成物用の特定のボトルなどに適合するように物理的に改変してもよい。 一実施態様においては、キットは、ポンプ、容器、及び開示のベポタスチンベシル酸塩組成物を用いて患者を処置するために使用する使用説明書を含有する。 鼻腔用スプレー組成物をスクイーズボトルに適切にパッケージングした後、例えば、鼻腔用組成物を、被験体の鼻腔の一方又は両方に所望の用量で鼻腔内投与してもよい。例えば、プラスチック分注管を、被験体の鼻孔の1つに適切に入れてもよい。次に、スクイーズボトルを押し込んで、鼻腔用スプレー組成物が微細液滴ミストにエアロゾル化され、そして、被験体の鼻粘膜全体に拡散させてもよい。鼻腔用スプレー組成物の投薬頻度は、被験体の個人的又は医学的な必要性に応じて変更してもよい。一般的に、投薬頻度は、鼻孔あたり、1日あたり約1回〜毎日約4回の範囲であってもよい。典型的な用量は、例えば、鼻孔あたり1日2回(BID)で、2噴霧を包含してもよい。 下記実施例は、本発明のある特定の実施態様を説明するものであり、そして、本発明の範囲を限定することを意図しない。実施例1非限定例のコルチコステロイドとしてプロピオン酸フルチカゾンを使用した、ベポタスチンベシル酸塩/コルチコステロイド鼻腔用スプレーの成分、処方、製造 ベポタスチンベシル酸塩は、白色〜オフホワイトの無臭の結晶性粉末である。ベポタスチン薬物物質の生理学的作用機序は、ヒスタミンH1受容体を阻害して、アレルギー性鼻炎に伴う典型的な症状を軽減することである。ベポタスチン薬物物質の含水率、溶解性、粒子の粒度分布及び水和状態は、ベポタスチンベシル酸塩鼻腔用スプレー懸濁剤の性能又は製造性に影響を及ぼさない。ベポタスチン薬物物質は、鼻腔用スプレー製剤のビヒクルに容易に溶解する非吸湿性の白色結晶性粉末である。 プロピオン酸フルチカゾンは、喘息及びアレルギー性鼻炎に関連する炎症症状を処置するために使用される、白色〜オフホワイトの結晶性合成トリフッ素化コルチコステロイドである。薬品に関して、プロピオン酸フルチカゾンは、実質的に水に不溶性であり、そして、水性懸濁液中に適切にサイズ化された粒子形態で留まっている。 下記表に、臨床製剤(プラセボを含む)中に見出される賦形剤、ならびに適用可能な公定等級(compendial grade)及び鼻腔用スプレー薬品の各々の賦形剤成分の各々の主要機能を列挙する。列挙する全ての賦形剤成分は公定であり;新しい賦形剤原料はない。ベポタスチンベシル酸塩/プロピオン酸フルチカゾン鼻腔用スプレーの賦形剤 ビヒクル製剤については、標的pH6.4でのその良好な緩衝能、ならびに薬物物質との適合性からリン酸緩衝液を選択した。 最初に、生成物の浸透圧を275〜400mOsm/kgに維持するために等張化剤として塩化ナトリウムを加えた。AVICEL(登録商標)CL-611(微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロース)及びポリソルベート80を、プロピオン酸フルチカゾン粒子が水性マトリクス中に懸濁された状態を維持するための薬剤として加えた。製剤中のEDTAはキレート剤として加えた。 他の鼻腔製剤において防腐剤として長く使用されてきたため、塩化ベンザルコニウム(BAK)(0.200mg/mLの濃度)を防腐剤として選択した。BAKは、また、以前の眼内安定化研究において、ベポタスチン薬物物質と適合性であることが知られている。BAKは、この濃度で、効果的な防腐剤であることが実証されている。 一実施態様においては、ベポタスチン/フルチカゾン鼻腔用スプレー薬品を、懸濁液形態で鼻腔用スプレーポンプを介して送達した。 ベポタスチンベシル酸塩薬物物質は、これまでに、米国のISTA Pharmaceuticals, Inc.からBEPREVER(登録商標)という商品名で眼の掻痒のための点眼薬として処方及び販売されている。 プロピオン酸フルチカゾンは、これまでに、アレルギー性鼻炎に伴う症状の処置のために、市販の鼻腔用スプレー懸濁液形態で処方されている(例えば、FLONASER(登録商標)、GlaxoSmithKline)。フルチカゾン活性成分は水に不溶性であるため、鼻腔用スプレーポンプを介して投与するために懸濁液形態にする必要がある。微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロース(AVICEL(登録商標)CL-611)の使用により、フルチカゾン粒子を懸濁液マトリクス中に均一に分散させた。固体のフルチカゾン粒子を適切な小さな粒径に破砕して、プロピオン酸フルチカゾンの薬学的作用をさらに最適化した。 一実施態様においては、ベポタスチン/フルチカゾン鼻腔用スプレーは、定量スプレーポンプを介して鼻腔に局所投与した。水溶液に可溶化したベポタスチン及び/又は懸濁液のプロピオン酸フルチカゾンを鼻粘膜と接触させ、続いて、そこで両方を周囲の組織及び血管に浸透させ、薬学的効果を発揮させることができる。 ベポタスチン/フルチカゾン鼻腔用スプレー懸濁剤のpHは、リン酸緩衝液で標的pH6.4に最適化した。リン酸緩衝液中の標的pHは、ベポタスチンベシル酸塩とプロピオン酸フルチカゾンの両方の化学安定性を維持した。pHは、分子が細胞膜を介して浸透するために最適な条件を与えると予測される、最大オクタノール−水分配係数の範囲内であった。 均質な懸濁液を確実に製造するために、他の成分を加える前にAVICEL(登録商標)CL-611を溶液中に分散させた。これは、最初に、高せん断ミキサー又はホモジナイザーを使用して、バッチに対して約80%の全精製水とAVICEL(登録商標)を混合することにより達成した。AVICEL(登録商標)は、互いに及び水と相互作用して安定な懸濁液マトリクスを形成する、可溶性(カルボキシメチルセルロース)成分と不溶性(微晶質セルロース)成分の両方を含有する。AVICEL(登録商標)は、懸濁液マトリクスの安定性及び流動学的特性を損なうことがないように任意の他の成分の前に加えた。 AVICEL(登録商標)の分散の後、フルチカゾンをAVICEL(登録商標)中にスラリーとして分散させて、そして、高せん断ミキサー又はホモジナイザーで混合した。次に、成分を完全に溶解させるために塩の賦形剤を連続して混合しながら加えた。次に、ベポタスチンベシル酸塩を溶液に加え、そして、pHを水酸化ナトリウム又は塩酸で調整した。pH調整後、塩化ベンザルコニウムを加え、そして、pHが6.4になるように最終pH工程を実施した。精製水を適量加えて、最終重量にした。 製造プロセスは、製剤及び剤形の要件及び特性に応じて選択したが、具体的には、生成物は、非無菌の水性懸濁液であった。これは、一実施態様においては、標準定量鼻腔用スプレーポンプで投薬される。実施例2プラセボ及びベポタスチンベシル酸塩鼻腔用スプレーの活性剤濃度の組成 上記表の組成物(実施例2)は、USP51防腐効果試験に合格しなかった。実施例3プラセボ及びベポタスチンベシル酸塩鼻腔用スプレーの活性剤濃度の組成 上記表の組成物(実施例3)は、USP51防腐効果試験に合格した;特定の理論に束縛されるものではないが、これは、実施例3において塩化ベンザルコニウムの濃度の増加(製剤1では0.005%のBAKであるが、実施例3においては0.0125%)及び/又はこの製剤中のEDTAの存在に起因する可能性が高い。実施例4 矯味剤 ベポタスチンベシル酸塩の活性成分の苦味を実験的に隠すことができた成分を同定するための実験室研究を実施した。成分の各々又は組み合わせの苦味を隠す能力を評価するために代替の苦味モデルを使用した(データは示さない)。これらの実験では、代替の苦味剤としてカフェインを使用し、そして、製剤の成分、例えば、ソルビトール及びスクラロース;塩;クエン酸及びリン酸緩衝液;ならびにオレンジ、タンジェリン、及びレモン香味剤と混合した。製剤マトリクスの味の結果に基づいて、スクラロース及びソルビトールは、他の成分と比較して苦味に最も大きい影響を及ぼした。 ベポタスチン及びコルチコステロイドは、懸濁剤として処方してもよい。AVICEL(登録商標)CL-611、RC-591は、強力な懸濁剤/増粘剤であり、そして、活性剤が可溶性である、従って、懸濁を必要としないか(例えば、コルチコステロイドを含有しないベポタスチン)、又は低可溶性である、従って、懸濁を必要とするか(例えば、コルチコステロイド、例えば、フルチカゾンを含有するベポタスチン)にかかわらず加えてもよい。懸濁液は、チキソトロピー性であり、そして、使用の際に除去するためにわずかに移動させたときでさえすぐさま液化した。製造業者(FMC)によれば、AVICEL(登録商標)CL-611は、AVICEL(登録商標)RC-591とよく似ている。AVICEL(登録商標)CL-611は、溶液中のより高い塩濃度に適合性が高く、AVICEL(登録商標)RC-591の粘性及び懸濁特性は、溶液中の塩の量に感受性が高い。AVICEL(登録商標)CL-611は、また、物理的特性の粘性を付与し、そのため、懸濁剤と増粘剤の両方として考慮される。実施例5ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを含む組成物プロピオン酸フルチカゾンを含む鼻腔用スプレーの成分の濃度ブデソニドを含む鼻腔用スプレーの成分の濃度モメタゾンを含む鼻腔用スプレーの成分の濃度トリアムシノロンを含む鼻腔用スプレーの成分の濃度ベクロメタゾンを含む鼻腔用スプレーの成分の濃度 ポリソルベート80及びAVICEL(登録商標)RC-591、CL-611は、任意の粘性剤を加えることなく懸濁剤として使用してもよく、そして、フルチカゾン及び他のステロイドを懸濁液中に維持するために使用される。 非限定例として、ベポタスチン/フルチカゾン製剤開発を用いる処方は、以下のとおりである。ベポタスチン/フルチカゾン鼻腔用スプレー懸濁剤のpHは、リン酸緩衝液で標的pH6.4に最適化した。リン酸緩衝液中の標的pHは、ベポタスチンとフルチカゾンの両方の化学安定性を維持するために重要であった。pHが、分子が細胞膜を介して浸透するために最高の条件を与えると予測される、最大オクタノール−水分配係数の範囲内であるので、このpHは、ベポタスチンの場合にも重要であった。 製剤が商業的な実用寿命を達成する可能性が高いか否かを決定するために、化学安定性研究を実施した。水分不浸透性の琥珀色のガラスボトル中、25℃及び40℃で研究を実施した。高温での4ヶ月の安定性結果は、製剤が室温で商業的な実用寿命期間安定である可能性が高いことを実証した(データは示さない):プラセボ組み合わせ物の安定性結果 25℃/40%RHNA=該当なしプラセボ組み合わせ物の安定性結果 40.C/20%RHNA=該当なしフルチカゾン/ベポタスチン組み合わせ物の安定性結果 25℃/40%RHNA=該当なし;ND=非検出;LOQ=定量限界(0.08%)フルチカゾン/ベポタスチンの安定性結果 40℃/20%RHNA=該当なし;ND=非検出 製剤は以下のとおりである。製剤1及びプラセボを、濃度範囲と特定の実施態様の場合について、それぞれ、以下の2つの表に示す: 製剤1及びプラセボ(濃度範囲)製剤1及びプラセボ(特定の濃度) 製剤2及びプラセボを、濃度範囲と特定の実施態様の場合について、それぞれ、以下の2つの表に示す:製剤2及びプラセボ(範囲) 製剤2及びプラセボ(特定) 製剤3及びプラセボ(特定) 製剤4及びプラセボ(特定) 製剤5及びプラセボ(特定) 製剤1及び製剤2の各々についての関連する抗菌防腐有効性試験データ、製剤1についての25℃及び40℃の両方での12ヶ月の安定性データ、ならびに製剤2についての25℃及び40℃の両方での4ヶ月の安定性データを決定して、十分な防腐効果を得て、そして、商業的な実用寿命期間安定である(データは示さない)。 ベポタスチン/フルチカゾン鼻腔用スプレー製剤の全てにおいて利用した防腐剤は、点眼薬及び鼻腔用スプレーを含む、局所用製剤において効果的な防腐剤として歴史上長く使用されてきた、塩化ベンザルコニウムである。塩化ベンザルコニウムとベポタスチンが適合性であることが、これまでに確認されている(データは示さない)。塩化ベンザルコニウム及びフルチカゾンは、また、FLONASER(登録商標)などのプロピオン酸フルチカゾン懸濁剤の市販の調製物において適合性であることが知られている。異なる鼻腔用スプレー製剤の各々において、BAKの抗菌有効性を決定するために、USP<51>ごとに抗菌防腐有効性試験について研究した。薬品は、カテゴリー2の薬品についてのUSP<51>基準を満たした。抗菌防腐有効性試験の検証(中和能力)も実施した。プラセボ製剤についてのLog10(対数)減少率の結果ベポタスチン/フルチカゾン組み合わせ製剤についてのLog10(対数)減少率の結果プロピオン酸フルチカゾン製剤についてのLog10(対数)減少率の結果ベポタスチンベシル酸塩製剤についてのLog10(対数)減少率の結果 安定性評価の間、ベポタスチンの不純物をモニタリングした。唯一見出された不純物は、ベポタスチン合成からのベポタスチンのエチルエステル前駆体であった。製剤を溶媒和及び静置したところ、ベポタスチン分子上のエチルエステル基が加水分解され、ベポタスチン薬物を形成する。結果を以下に示す:40℃で保存した製剤2(処方量のパーセント)25℃で保存した製剤2(処方量のパーセント) ベポタスチン(ベシル酸との塩)とコルチコステロイドを組み合わせた製剤のいずれにおいても、その後の全ての評価に2.00%の濃度のAVICEL(登録商標)CL-611を使用した。 製剤ならびに関連するAETデータ及び安定性データを決定して、十分な防腐効果及び商業的な実用寿命期間の安定性を得た。 本明細書に記載の実施例及び実施態様が単に説明を意図するものであり、そして、それらを考慮して様々な改変又は変更が当業者に提案され、これも本願の精神及び範囲ならびに添付の特許請求の範囲内に包含されることを理解されたい。本明細書に引用されている全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的で参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。 少なくとも1つのコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として含む医薬組成物であって、ベポタスチンが、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)(両端値を含む)の濃度であり、少なくとも1つの薬学的に適合しうる賦形剤を有し、鼻腔用スプレーとして処方される、医薬組成物。 ベポタスチン濃度が、2.00%(w/v)〜4.00%(w/v)である、請求項1に記載の組成物。 賦形剤が、増粘剤であり、そして、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である、請求項1〜2のいずれかに記載の組成物。 増粘剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、請求項3に記載の組成物。 防腐剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。 防腐剤が、塩化ベンザルコニウムである、請求項5に記載の組成物。 防腐剤の濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)である、請求項5〜6のいずれかに記載の組成物。 少なくとも1つの薬学的に適合しうる緩衝液、等張化剤、キレート剤、及び任意の矯味剤をさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。 薬学的に適合しうる緩衝液が、リン酸緩衝液及びクエン酸緩衝液の各々である、請求項8に記載の組成物。 リン酸緩衝液が、リン酸水素ナトリウム七水和物であり、そして、クエン酸緩衝液が、クエン酸一水和物である、請求項9に記載の組成物。 緩衝液の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)である、請求項8〜10のいずれかに記載の組成物。 等張化剤が、塩化ナトリウムである、請求項8に記載の組成物。 等張化剤の濃度が、0.1%(w/v)〜0.9%(w/v)である、請求項8又は12のいずれかに記載の組成物。 キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸である、請求項8に記載の組成物。 キレート剤の濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)である、請求項8又は14のいずれかに記載の組成物。 賦形剤が、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む懸濁剤である、請求項1に記載の組成物。 賦形剤が、HPMC、AVICEL(登録商標)、及びポリソルベート80を含む懸濁剤である、請求項1に記載の組成物。 懸濁剤の濃度が、AVICEL(登録商標)については0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80については0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)である、請求項16〜17のいずれかに記載の組成物。 AVICEL(登録商標)が、AVICEL(登録商標)CL-611である、請求項16〜18のいずれかに記載の組成物。 任意の矯味剤が、クエン酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ポリオール甘味料、高甘味度甘味料、及び/又は香味剤である、請求項8に記載の組成物。 任意の矯味剤が、スクラロースである、請求項8又は20のいずれかに記載の組成物。 任意の矯味剤の濃度が、0%〜1.00%(w/v)である、請求項8、20、又は21のいずれかに記載の組成物。 薬学的に許容しうるベポタスチン塩が、ベシル酸塩である、請求項1〜22のいずれかに記載の組成物。 コルチコステロイド濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり、そして、コルチコステロイドが、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フロ酸モメタゾン一水和物、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、ブデソニド遊離酸、シクレソニド、ベクロメタゾンナトリウム、デキサメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜22のいずれかに記載の組成物。 ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドのその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ならびに以下のいずれか1つ:微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/もしくはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含む医薬組成物。 ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;そして使用する場合、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度が、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)であるか;又は使用する場合、HPMCの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、そして、矯味剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、請求項25に記載の組成物。 ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、そして、使用する場合、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度が、2.00%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であるか;又は使用する場合、HPMC E15LVの濃度が、0.10%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、そして、矯味剤が、スクラロースであり、そして、その濃度が、0.10%(w/v)である、請求項25に記載の組成物。 実質的に不純物のない、請求項25〜27のいずれかに記載の組成物。 ソルビトールを場合により含有する、請求項25〜28のいずれかに記載の組成物。 pH4〜9を有する、請求項25〜29のいずれかに記載の組成物。 AVICEL(登録商標)CL-611及びポリソルベート80を含有し、そして、pH6.4を有するか、又はHPMC E15LV、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含有し、そして、pH6.8を有する、請求項25〜30のいずれかに記載の組成物。 鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、鼻副鼻腔炎(、及び、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを処置するための、鼻腔内投与用に処方された請求項25〜31のいずれかに記載の組成物の使用。 鼻炎が、急性鼻炎、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、感染性鼻炎、及び萎縮性鼻炎を含む、請求項32に記載の使用。 組成物が、鼻腔用スプレー、点鼻薬、点鼻液滴、又はそれらの組み合わせとして処方される、請求項32〜33のいずれかに記載の使用。 組成物が、定量噴霧式吸入器(MDI)により鼻腔内投与される、請求項32〜34のいずれかに記載の使用。 MDIが、呼吸作動式MDI、ドライパウダー吸入器、MDIを組み合わせたスペーサー/ホールディングチャンバー、及びネブライザーのいずれかである、請求項35に記載の使用。 組成物が、湿式スプレー製剤又はドライスプレー製剤である、請求項35〜36のいずれかに記載の使用。 組成物が、定量プランジャースプレーポンプにより鼻腔内投与される、請求項32〜35のいずれかに記載の使用。 鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、鼻副鼻腔炎、及び、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを、そのような処置を必要とする患者において処置する方法であって、コルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として、水溶液中、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)の濃度範囲で含む医薬組成物を、それを必要とする患者に、鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、鼻副鼻腔炎、及び鼻炎、鼻炎を伴う粘膜炎症、副鼻腔炎、又は鼻副鼻腔炎を伴う症状の少なくとも1つを処置するために効果的な投薬計画で鼻腔内投与することを含む、方法。 投与される組成物中のベポタスチンが、2.00%(w/v)〜4.00%(w/v)の濃度範囲であり、そして、投与される組成物中のコルチコステロイドが、0.01%(w/v)〜1%(w/v)の濃度範囲である、請求項39に記載の方法。 投与が、1日に1回〜1日に4回である、請求項39〜40のいずれかに記載の方法。 投与される組成物中のベポタスチンが、3.00%(w/v)又は4.00%(w/v)のいずれかの濃度であり、そして、投与が、1日に1回である、請求項41に記載の方法。 投与される組成物中のベポタスチンが、3.00%(w/v)又は4.00%(w/v)のいずれかの濃度であり、そして、投与が、12時間超の間隔である、請求項41に記載の方法。 投薬計画が、アレルギー性鼻炎を処置するために有効である、請求項41〜43のいずれかに記載の方法。 投与される組成物が、リン酸水素ナトリウム七水和物を、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で;塩化ナトリウムを、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)の濃度で;エデト酸二ナトリウムを、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)の濃度で;塩化ベンザルコニウムを、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)の濃度で;ならびに以下のいずれか1つ:微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))を、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)の濃度で、及びポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)の濃度で、又はHPMC E15LVを、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で、クエン酸一水和物を、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で、及び矯味剤を、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)の濃度で含む、請求項39〜44のいずれかに記載の方法。 投与される組成物が、リン酸水素ナトリウム七水和物を、0.70%(w/v)の濃度で、塩化ナトリウムを、0.30%(w/v)の濃度で、エデト酸二ナトリウムを、0.020%(w/v)の濃度で、塩化ベンザルコニウムを、0.020%(w/v)の濃度で、ならびに以下のいずれか1つ:AVICEL(登録商標)を、2.00%(w/v)の濃度で、及びポリソルベート80を、0.015%(w/v)の濃度で、又はHPMC E15LVを、0.10%(w/v)の濃度で、クエン酸一水和物を、0.10%(w/v)の濃度で、及びスクラロースを、0.10%(w/v)の濃度で含む、請求項39〜44のいずれかに記載の方法。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩である、請求項39〜46のいずれかに記載の方法。 AVICEL(登録商標)が、AVICEL(登録商標)CL-611である、請求項45〜46のいずれかに記載の方法。 コルチコステロイドが、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フロ酸モメタゾン一水和物、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、ブデソニド遊離酸、シクレソニド、ベクロメタゾンナトリウム、デキサメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項39〜48のいずれかに記載の方法。 請求項1〜31のいずれかに記載の組成物を含有する容器に接続された定量プランジャースプレーポンプ、及び定量プランジャースプレーポンプを使用して組成物を投与するための使用説明書を含む、キット。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む、医薬組成物。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、リン酸水素ナトリウム七水和物、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、クエン酸一水和物、及び矯味剤を含む、医薬組成物。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩であり、そして、ベポタスチンの濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;AVICEL(登録商標)の濃度が、0.5%(w/v)〜2.5%(w/v)であり;そして、ポリソルベート80の濃度が、0.005%(w/v)〜0.050%(w/v)である、請求項51に記載の組成物。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩が、ベシル酸塩であり、そして、ベポタスチンの濃度が、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)であり;コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり;リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり;塩化ナトリウムの濃度が、0.9%(w/v)(0.5%のベポタスチンのとき)、0.4%(w/v)(2.00%〜3.00%のベポタスチンのとき)、0.3%(w/v)(4.00%のベポタスチンのとき)、0.2%(w/v)(6.00%のベポタスチンのとき)、0.1%(w/v)(8.00%のベポタスチンのとき)であり;エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.005%(w/v)〜0.100%(w/v)であり;塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.002%(w/v)〜0.200%(w/v)であり;HPMC E15LVの濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)〜1.00%(w/v)であり、そして、矯味剤の濃度が、0.01%(w/v)〜1.00%(w/v)である、請求項52に記載の組成物。 ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)CL-611の濃度が、2.00%(w/v)であり、そして、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)である、請求項51又は53のいずれかに記載の組成物。 ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、コルチコステロイドの濃度が、0.01%(w/v)〜1%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、HPMC E15LVの濃度が、0.10%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、そして、矯味剤が、スクラロースであり、そして、その濃度が、0.10%(w/v)である、請求項52又は54のいずれかに記載の組成物。 実質的に不純物のない、請求項51〜56のいずれかに記載の組成物。 ソルビトールを場合により含有する、請求項51〜57のいずれかに記載の組成物。 pH4.0〜pH9.0のpHを有する、請求項51〜56のいずれかに記載の組成物。 pH5.0〜pH6.0のpHを有する、請求項51〜56のいずれかに記載の組成物。 pH4.0〜pH5.5のpHを有する、請求項51〜56のいずれかに記載の組成物。 ベポタスチンの薬学的に許容しうる塩及び少なくとも1つのコルチコステロイド、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、微晶質セルロースとカルボキシメチルセルロースの配合物(AVICEL(登録商標))及び/又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を含む、医薬組成物。 コルチコステロイドが、プロピオン酸フルチカゾンであり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、プロピオン酸フルチカゾンの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH7.0に調整されている、請求項62に記載の組成物。 コルチコステロイドが、ブデソニド遊離酸であり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、ブデソニドの濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.0に調整されている、請求項62に記載の組成物。 コルチコステロイドが、フロ酸モメタゾン一水和物であり、そして、組成物が、リン酸水素二ナトリウム七水和物及びクエン酸一水和物をさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、3.00%(w/v)であり、フロ酸モメタゾン一水和物の濃度が、0.05%(w/v)であり、リン酸水素ナトリウム七水和物の濃度が、0.70%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.60%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.0125%(w/v)であり、クエン酸一水和物の濃度が、0.10%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、1.20%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.01%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH4.0〜pH5.5に調整されている、請求項62に記載の組成物。 コルチコステロイドが、トリアムシノロンアセトニドであり、そして、組成物が、クエン酸ナトリウムをさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、トリアムシノロンアセトニドの濃度が、0.055%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.02%(w/v)であり、クエン酸ナトリウムの濃度が、0.40%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、2.00%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.0に調整されている、請求項62に記載の組成物。 コルチコステロイドが、ジプロピオン酸ベクロメタゾンであり、そして、組成物が、クエン酸ナトリウムをさらに含み、ベポタスチンベシル酸塩の濃度が、4.00%(w/v)であり、ジプロピオン酸ベクロメタゾンの濃度が、0.05%(w/v)であり、塩化ナトリウムの濃度が、0.30%(w/v)であり、エデト酸二ナトリウムの濃度が、0.020%(w/v)であり、塩化ベンザルコニウムの濃度が、0.02%(w/v)であり、クエン酸ナトリウムの濃度が、0.40%(w/v)であり、AVICEL(登録商標)の濃度が、2.00%(w/v)であり、ポリソルベート80の濃度が、0.015%(w/v)であり、そして、pHが、2N NaOHでpH5.0〜pH6.8に調整されている、請求項62に記載の組成物。 少なくとも1つのコルチコステロイドをその遊離形態、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、又は生理学的に機能的な誘導体として、及びベポタスチンをその遊離塩基、薬学的に許容しうる塩、溶媒和物又は生理学的に機能的な誘導体として含む医薬組成物であって、ベポタスチンが、0.5%(w/v)〜8.00%(w/v)(両端値を含む)の濃度であり、そして、懸濁剤が、増粘剤と交換可能であり、鼻腔用スプレーとして処方される、医薬組成物。 ベポタスチンベシル酸塩及びコルチコステロイドを含む新規組成物が提供され、組成物は、少なくとも約0.008%(w/v)の塩化ベンザルコニウムを含み、そして、組成物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースE15LVを含む。