生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_化合物製剤
出願番号:2013541414
年次:2013
IPC分類:A61K 31/5415,A61P 25/28,A61P 21/02,A61P 43/00,A61K 9/20,A61K 9/48,A61K 9/32,A61K 9/28,A61K 47/38,A61K 47/12,A61K 47/32,A61K 47/36,A61K 47/26


特許情報キャッシュ

カーン、カラール、アーマッド JP 2013544272 公表特許公報(A) 20131212 2013541414 20111130 化合物製剤 ウィスタ ラボラトリーズ リミテッド 507092676 穂坂 道子 100128624 村上 晃一 100138483 カーン、カラール、アーマッド US 61/418,164 20101130 A61K 31/5415 20060101AFI20131115BHJP A61P 25/28 20060101ALI20131115BHJP A61P 21/02 20060101ALI20131115BHJP A61P 43/00 20060101ALI20131115BHJP A61K 9/20 20060101ALI20131115BHJP A61K 9/48 20060101ALI20131115BHJP A61K 9/32 20060101ALI20131115BHJP A61K 9/28 20060101ALI20131115BHJP A61K 47/38 20060101ALI20131115BHJP A61K 47/12 20060101ALI20131115BHJP A61K 47/32 20060101ALI20131115BHJP A61K 47/36 20060101ALI20131115BHJP A61K 47/26 20060101ALI20131115BHJP JPA61K31/5415A61P25/28A61P21/02A61P43/00 105A61K9/20A61K9/48A61K9/32A61K9/28A61K47/38A61K47/12A61K47/32A61K47/36A61K47/26 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN GB2011001662 20111130 WO2012072977 20120607 39 20130627 4C076 4C086 4C076AA36 4C076AA37 4C076AA42 4C076AA53 4C076AA60 4C076BB01 4C076CC01 4C076DD41C 4C076DD67A 4C076EE16A 4C076EE16B 4C076EE31A 4C076EE31Q 4C076EE32B 4C076EE32H 4C076EE38B 4C076EE42H 4C076FF63 4C076GG03 4C076GG05 4C076GG11 4C076GG12 4C076GG14 4C076GG16 4C086AA01 4C086BC89 4C086GA15 4C086MA02 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA52 4C086NA03 4C086ZA15 4C086ZA16 4C086ZA94 4C086ZC41 本発明は、塩化メチルチオニニウムの固体剤形およびかかる固体剤形の調製方法に関する。具体的には、好ましい実施態様において、本発明は、活性成分の多形形態が安定である錠剤製剤に関する。 一般的にメチレンブルーとして知られる、塩化メチルチオニニウム(MTC)[3,7−ビスジメチルアミノフェナゾチオニウムクロライド、C16H18ClN3S、319.85g/モル]は、1876年に最初に調製された(The Merck Index、第13版、Merck & Co., Inc.、 2001年、エントリー6085)。MTCのさまざまな合成法が知られ、最近、PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号に要約された。PCT国際特許出願公開第WO2006/032879号は、多数のメチレンブルーの用途も開示し、それは、医療用染料として、酸化還元指示薬として、腎結石の治療および予防のための、ならびにメラノーマ、マラリア、およびウイルス感染症の治療のための、消毒剤としての使用を含む。MTCは、酸化剤として、ならびに、一酸化炭素、亜硝酸塩およびアニリン中毒の場合の解毒剤としても使用されてきた。 MTCは、軽度〜中度のアルツハイマー型認知症(DAT)の治療にも提案されており、DATは、重度の不可逆性の神経変性疾患であって理解力の完全な喪失をもたらす、アルツハイマー病(AD)としても知られている。 例えば、PCT国際特許出願公開第WO96/30766号は、ADを含むさまざまなタンパク質凝集性疾患の治療のための、MTCを含むタウ凝集阻害剤の使用を記載する。神経変性疾患の領域におけるフェノチアジンの他の開示としては、PCT国際特許出願公開第02/075318号、同第WO2005/030676号、同第WO02/055720号、同第WO2007110627号、同第WO2009/060191号、同第WO2009/044127号が挙げられる。 活性医薬成分として有用な多くの固体物質と同様に、MTCは多形性を示し、すなわち、典型的に原薬の異なる結晶および水和形態である多形として知られる、1つを超える物理的形状で存在する。水和物は、結晶構造中に取り込まれたさまざまな量の水を含む結晶性固体である。 Flukaカタログは、非常に大ざっぱに、MTCが22%以下の水を含みうると記載する(Fluka Catalogue 1997/1998、Fluka Chemie AG、1997)。MTCは一般に、三水和物として存在すると考えられるが、これには80年も前に異議が唱えられ、代わりにMTCによる非特異的な水の吸着が提唱された(H.Wales, O.A. Nelson、J.Am.Chem.Soc. 45(1923)1657ページ)。後に、数人の著者により、単結晶X線データを含む五水和物が記載された(J.O.Warwicker、 J.Chem.Soc.(1995)251ページ、およびH.E.Marr III、J.M.Stewart、M.F.Chiu、Acta Cryst.B29(1973)847ページ)。この五水和物は、結晶のα軸に対して垂直な平面上に配置されたMTC分子のττ−積み上げ柱状物(ττ−stacked column)から成る。水分子および塩素イオンがこれらの層の間に位置するが、塩素イオンは、水の平面に対してほとんど垂直かつ柱の軸に平行な平面に集中している。塩素イオンは、3/2個の水分子からの3つの水素結合に配位している。おそらく、同構造は先に四水和物に起因するだろう(W.H.Taylor、Z.Krist. 91(1935)450ページ)。 「A形態」として知られるMTC多形は五水和物として、「B形態」は二水和物として確認されている。A形態は、高い相対湿度(RH)から約35%RHまで安定であると考えられる。五水和物(A形態)の高い動力学的安定性は、20%未満に至るRHにおいてさえ観察される。 C形態、D形態およびE形態と呼ばれるMTCの他のいくつかの多形も確認されている。二水和物BおよびDが全範囲の水分活性にわたって準安定性であり、或る調製条件下でのみ動力学的に有利であることが分かった。B形態は、A形態の不完全な乾燥の産物であるとみられる。D形態は、沈殿実験から得られた。無水物形態は確認されていないが、X線ディフラクトグラムは、既知の5つの形態のいずれにも帰することのできないピークを含む。したがって、MTCの多形性は、これまで立証されたよりもさらに複雑であるかもしれない。 先に出願された未公開の特許出願PCT/IB2010/002526号およびPCT/IB2010/002543号は、ジアミノフェノチアジンの結晶形に関し、さまざまな多形形態の特徴的な回折ピークについてのより詳細な情報を提供する。特に、かかるパターンおよびピークに関するこれらの出願(および対応する優先権書類)の開示は、特別に本明細書に組み込まれる。 薬剤分子の多形形態が異なる化学的および/または物理的特性を有しうることが知られている。例えば、多形は、融点、化学的反応性、粒子サイズ、形状、流動特性、粘結性、水和または溶媒和度、光学的および電気的特性、蒸気圧および密度において実質的に異なることができる。結果として、所与の環境条件下で、薬剤分子の或る多形は他のものよりも安定であることができる。 MTCは、剤形へのその製剤化をかなり困難にする多くの特性を有する。明瞭な青い色は、加工処理と洗浄が難題であることを示す。より重要なのは、極めて多くの多形の存在が問題となることである。具体的には、多形のA形態が加熱および/または貯蔵中に多形のB形態とD形態に変換しうるため、その物理的安定性が問題となることである。医薬品の同一性がその貯蔵期間全体を通して保証されなければならないというのが一般的な規制条件であるため、製造および/または貯蔵中における医薬品中のMTCの個々の結晶多形の相互変換は望ましくない。 すべてのMTC多形形態の限られた安定領域は、一貫性のある剤形を製造するために、製剤に対する革新的なアプローチを必要とする。製品品質は、製造時点ならびに世界のほとんどの国において典型的に遭遇するレベルの温度および相対湿度での貯蔵において一貫性および再現性がなければならない。錠剤が迅速に溶解して薬が吸収可能となるように、迅速な溶解などの製剤における他の望ましい特性、そして、優れた圧縮性および頑健性などの特性、ならびに製造の容易さもさらに求められるかもしれない。したがって、優れた貯蔵安定性および迅速な溶解が、即時放出型の錠剤製剤およびカプセルにとって重要かつ望ましい属性である。 錠剤処方およびフィルムコーティングに使用される方法は、しばしば、乾燥過程の間の低い湿度を伴う熱の使用を必要とする。MTCなどの複雑な多形性を有する材料にとって、かかる方法が、活性成分の物理的形状の変化をもたらす可能性があり、したがって、製品の性能を不安定性にする可能性があることは明らかである。 固体剤形の調製にもっとも一般的に使用される方法は、湿式造粒法である。これは、造粒液(granulating fluid)の粉末への添加を含む。造粒液は、水、または後で乾燥によって除去可能な十分に揮発性の何らかの他の溶媒であってよい。造粒液は、結合剤も含んでよい。溶媒が除去されたら、得られた塊は粉砕される。 湿式造粒法は、製剤中のさまざまな成分の物理的性質に関連した任意の問題を克服する可能性がより高いため、直接打錠法よりもしばしば好ましい。湿式造粒法は、許容可能な固体剤形を得るために必要な流動性と凝集性を有する材料を提供する。すべての顆粒は通常、同量の薬剤を含むため、一般に、固体剤形の含量均一性は湿式造粒によって改善される。賦形剤からの薬剤の分離も回避される。 直接打錠法において、圧縮される組成物の個々の構成成分は、先に造粒することなく混合され、その後直接圧縮される。これが洗練されかつ単純な方法と思われる一方、十分な強度を有してなお投与後に十分迅速に崩壊する商業的に有用な錠剤をそれによって得ることは困難である。また、多くの活性物質は直接打錠法によって加工処理されることはできず、なぜなら、それらは造粒ステップなしに圧縮されることができないからである。 発明の開示 本発明は、新規製剤(錠剤およびカプセル)、具体的には、製造時における一貫性および再現性のある組成、世界のほとんどの国において典型的に遭遇するレベルの温度および相対湿度での貯蔵における安定性、迅速な溶解、頑健性、および製造の容易さなどの上記の望ましい特性のうちの1つ以上を有するMTCの即時放出型製剤を提供する。 以下により詳細に記載されるとおり、本発明のさまざまな態様において、錠剤剤形、ならびに(単純直接打錠などの)直接打錠、乾式造粒、または賦形剤の湿潤造粒、それに続く乾燥、およびさらに造粒しながらの活性成分の添加により提供されるその製造が提供される。実施例に示されるとおり、かかる方法は、熱または過剰の水分のMTCへの適用を回避することができるが、それでも、上記の望ましい特性のうちの1つ以上を有する製剤を作り出す。 例えば、驚くべきことに、MTC、特に多形A形態のMTCだけでなく、他の形態またはB形態とC形態の混合物などの多形混合物も、固体剤形、具体的には錠剤への直接打錠に特別によく適合することがここに見出された。MTCは、製造および貯蔵の間に、錠剤などの直接打錠された固体剤形中で安定であり、かつ、他の多形形態に変換されない(具体的には、A形態がB、CまたはD形態に変換されない)ことも見出された。これは、例えば、A形態のMTCがB、Cおよび/またはD形態に実質的な範囲まで変換されうる慣用の造粒方法によって加工処理された場合のMTCの挙動とは対照的である。 したがって、本発明の第一の態様によれば、活性成分としてMTCを含む、固体剤形の医薬組成物が提供され、該組成物はさらに、直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤を含み、MTCが実質的に純粋かつ安定な多形形態で存在することを特徴とする。 本発明の第二の態様によれば、第一の態様による医薬組成物の製造方法が提供され、該方法は、実質的に純粋な多形形態のMTCの密な粉末混合物、直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤および場合により1つ以上の他の賦形剤の直接打錠を含む。 本発明の第三の態様によれば、実質的に純粋な多形形態のMTC、直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤、および場合により1つ以上の他の賦形剤を含む、自由流動性で凝集性の粉末が提供され、該粉末は、第一の態様の医薬組成物に直接打錠されることができる。 以下により詳細に説明されるとおり、本発明のさまざまな態様および実施態様においても、MTCを含む固体剤形の他の医薬組成物が提供され、該組成物は、乾式造粒などに基づく他の乾式圧縮、または賦形剤の湿式造粒、それに続く乾燥、およびさらに造粒しながらの活性成分の添加に適した少なくとも1つの希釈剤をさらに含む。用語「直接打錠」がその目的に好適な成分に関して使用される場合、それは、変更すべきところは変更して、本明細書に記載のこれらの他の乾式圧縮法にあてはまると理解されるであろう。 本明細書中で使用される「乾式圧縮」は、活性成分(本明細書では、MTC)に関して、過剰の熱または水分の使用を含まない、圧縮技術を意味する。 したがって、本発明は、本発明の化合物および乾式造粒に好適な少なくとも1つの希釈剤および場合により1つ以上の他の賦形剤(具体的には、滑沢剤)を含む、自由流動性で凝集性の粉末も提供する。以下に説明するように、これは、「スラッギング」などの方法または「乾式圧縮造粒機」を用いる方法において使用されることができる。かかる方法は、本発明のさらなる実施態様を形成する。一実施態様において、乾式造粒は、場合により滑沢剤と、混合ステップの前に乾燥される湿った塊の賦形剤とMTCを混合することによって実施される。 本発明による固体剤形は、活性成分であるMTCの長期の化学的および結晶学的安定性を示す。本発明による医薬組成物は、長期の貯蔵の後でさえ非常に優れた溶解速度を有する。 MTCの「実質的に純粋な」多形形態は、その中の優勢なMTCの多形形態が、材料の少なくとも80%w/w、または少なくとも90%w/w、または少なくとも95%w/wを占めるものである。言い換えれば、該材料は、20%w/w未満、または10%w/w未満、または5%w/w未満の、優勢の形態以外の多形形態を含む。 MTCの「実質的に純粋かつ安定な多形形態」は、制御された温度および湿度条件下での長期の貯蔵後でさえ、優勢な多形形態が組成物中で実質的に純粋なままであるものである。 したがって、固体剤形中のMTCは、選ばれた環境条件下で貯蔵された場合、その多形性の同一性を実質的に維持するであろう。 より具体的には、好ましい実施態様において、規定された期間にわたって制御された条件下で貯蔵された場合、組成物中のMTCの優勢な多形形態は、該優勢な形態以外の多形形態への1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10%未満の変換を示すであろう。 好ましい制御された条件は、実質的に水分を通さないブリスターパック(好ましくは、アルミニウムキャビティおよびアルミニウム箔を有するもの)中での貯蔵である。制御された温度は、25℃であり、制御された貯蔵湿度は、65%RHである。規定された期間は9ヶ月である。しかしながら、本発明の好ましい実施態様は、より高温または異なる湿度(例えば、30または40℃/75%RH)および10.5ヶ月、12ヶ月、24ヶ月または36ヶ月などのより長期においてさえ、安定性を示すことができる。 多形形態間の変換は、X線粉末回折によって都合よく評価されることができる。この目的のために、ブリスターパックが開けられ、XRPDサンプルホルダー上に準備されうる好適な粉末を得るために錠剤コアがわずかに砕かれる。異なる多形は、12°未満の2q範囲内で特徴的なシグナルを示し、これは、賦形剤由来のシグナルを本質的に含まないであろう。この2q範囲内のXRPDシグナルの評価は、サンプル中の固体の状態のMTC多形形態の明白な指定を可能とする。最初の評価として、実質的に純粋なA形態五水和物の剤形を試験する場合、より低級の水和物由来の任意のシグナルの不存在が確かめられることができる(ここでは、シグナルの不存在は、典型的に、ノイズの3倍を超えないシグナル強度により定義されるだろう)。 以下の例は、LynxEye検出器を備えたBruker D8 Advanceを用いて、40kV/40mAのCu Kα線(λが約1.54180Å)を用いたブラッグ−ブレンターノ反射型光学配置(Bragg−Brentano reflection geometry)において実施した測定による多形の分析を示す。データ点は、2θにおける0.02のステップサイズおよびステップあたりの蓄積時間(accumulation time)37秒で収集された。サンプルは深さ1.0mmで直径12mmのシリコン単結晶サンプルホルダー上に準備された。すべてのサンプルは測定中、30rpmで回転された。 最初の評価に続いて、異なる多形の混合物の適切な基準測定を用いることにより、(存在する場合には)各多形の定量が行われることができる。 したがって、本発明のさらなる態様は、医薬組成物中の実質的に純粋なMTC多形の安定性を高めるための、希釈剤を含む系および直接打錠法(または乾式造粒法)の使用を提供する。 本発明の好ましい実施態様において、MTCは多形A形態で使用される。上記のとおり、本発明の使用は、A形態からB、CまたはD形態への変換を最小化する。 コーティングされていない組成物中のMTCの量は、一般に、約10%w/w超であるが、20%w/w超、または30%w/w超であることもできる。MTCの量は、一般に、約70%w/w未満であり、通常、60%w/w未満、または50%w/w未満である。したがって、コーティングされていない組成物中のMTCの量は典型的に、約10%(または20%もしくは30%)w/wから約70%(または60%もしくは50%)w/wである。コーティングが組成物に適用される場合、以下に記載のとおり、組成物の総重量が増加し、したがって、組成物全体中のMTCのパーセンテージはいくらか減少する。 MTCは、本質的に圧縮可能でなく、したがって、圧縮を助けるために好適な希釈剤の添加を必要とする。 したがって、本発明の医薬組成物は、一般的に、少なくとも15%w/w、より一般的には少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%w/wの希釈剤(単数または複数)を含む。 使用されうる希釈剤としては、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウムおよび炭酸カルシウムなどのカルシウム塩、ならびにラクトース、シュークロース、デキストロースおよびマルトデキストリンなどの糖のうちの1つ以上が挙げられる。 好ましい希釈剤は、微結晶性セルロース、ラクトースおよびマンニトールである。ラクトースおよびマンニトールの噴霧乾燥形態がこれらの化合物の特に好ましい形態である。 特定の多形形態(例えば、A形態)のMTCが、微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、無水ラクトースおよびマンニトールのうちの1つ以上などの直接打錠用希釈剤とともに製剤化された場合、得られた固体剤形は、長期貯蔵後でさえ、MTCの多形形態が保存され、かつ、MTCが化学的に安定のままであるという意味で安定である、ということが思いがけなく見出された。したがって、本発明は、安定であり、許容可能な溶解プロフィール、許容可能な硬度およびチッピングに対する耐性ならびに短い崩壊時間を有する、低用量、中用量または高用量のMTC錠剤の調製方法を提供する。 医薬組成物は、一般に、滑沢剤も含むであろう。滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、グリセリルベハプテート(glycerylbehaptate)、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドポリマー(例えば、登録商標CarbowaxのもとにUnion Carbide,Inc.,Danbury, CTから入手可能なもの)、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物、および水素化植物油が挙げられる。好ましい滑沢剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリルフマル酸ナトリウムが挙げられる。滑沢剤として最も好ましいのは、ステアリン酸マグネシウムである。滑沢剤は一般に、総(コーティングされていない)錠剤重量の約0.5〜約5.0%を構成する。使用される滑沢剤の量は、一般に、約1.0〜約2.0%、好ましくは0.5〜2.0%w/wである。 希釈剤(単数または複数)および滑沢剤(単数または複数)に加えて、他の慣用の賦形剤も本発明の医薬組成物中に存在してよい。かかる追加の賦形剤としては、崩壊剤、結合剤、風味剤、着色剤および流動促進剤が挙げられる。いくつかの賦形剤は、結合剤と錠剤崩壊剤の両方としてなどの、複数の機能を果たすことができる。 錠剤崩壊剤は、迅速な溶解を達成するために必要な量で存在することができる。 崩壊剤は、剤形が水性環境中におかれた場合、錠剤またはカプセル中の粒子結合の物理的力に対抗する。崩壊剤の例としては、架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム)、およびアルファ化デンプンが挙げられる。一般に、崩壊剤の量は、組成物の0〜約25%w/w、より一般的には、約1%〜約15%w/w、かつ、通常は10%未満または5%w/w未満である。 結合剤は、固体製剤中の粒子の接着に寄与する賦形剤である。結合剤の例としては、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、微結晶性セルロース)ならびにラクトース、シュークロース、デキストロース、グルコース、マルトデキストリンなどの糖、ならびにマンニトール、キシリトール、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ソルビトール、アルファ化デンプン、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウムなどのその塩、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。一般に、結合剤の量は、組成物の0%〜95%w/wなど、大きく変化しうる。上記のとおり、賦形剤は、複数の機能を果たす。例えば、打錠用希釈剤も結合剤としての役割を果たす。 流動促進剤は、その流動性を改善するために粉末に添加される物質である。流動促進剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、(Aerosilとして販売されるグレードなどの)コロイド状二酸化ケイ素、デンプンおよびタルクが挙げられる。流動促進剤は、0〜約5%w/wのレベルで医薬組成物中に存在することができる。しかしながら、ここでも、賦形剤は複数の機能を果たしうることに注意すべきである。例えばステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤は、流動促進剤としても機能することができる。 本発明の医薬組成物中に組み込まれることのできる着色剤の例としては、二酸化チタニウムおよび/またはFD&C染料として知られるものなどの食品に適した染料及び天然の着色剤が挙げられる。着色剤は、本発明の第二の態様によって圧縮された粉末混合物中で用いられることはなさそうだが、以下に記載するように、組成物に適用されるコーティングの一部を形成することができ、その場合、着色剤は約2.0%w/w以下の量でフィルムコーティング中に存在することができる。 組成物が錠剤である場合、これは慣用のフィルムコーティングで被覆されることがのぞましく、該コーティングは、最終製品に堅牢性、飲み込み易さおよび優美な外観を与える。多くのポリマーフィルムコーティング材料が本分野で知られている。好ましいフィルムコーティング材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)または部分的に加水分解されたポリビニルアルコール(PVA)(polyvinyl alcohol−part hydrolysed)である。HPMCおよびPVAは、コーティング助剤として働く賦形剤を含む登録商標Opadryのコーティング製剤中で、Colorconなどから購入可能である。Opadry製剤は、タルク、ポリデキストロース、トリアセチン、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、二酸化チタニウムおよび1つ以上の染料またはレーキを含みうる。ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンおよび酢酸ポリビニルなどのビニルコポリマーならびにアクリル酸−メタクリル酸コポリマーを含む他の好適なフィルム形成性ポリマーも使用されてよい。フィルムコーティングの使用は、取扱いの容易さのために有益であり、それは、青色のコーティングされていないコアは、飲み込む間に口の内側を染めてしまうかも知れないからである。コーティングは、剤形の光安定性も改善する。 錠剤のコーティングは、慣用のコーティングパンを用いて都合よく実施されることができる。該方法の好ましい実施態様において、コーティングパンは加熱された流入空気を用いて排気温度が35〜55℃、より好ましくは40〜50℃に達するまで予熱される。これは、典型的に、45〜75℃、好ましくは50〜65℃の入り口温度の加熱された流入空気の適用を必要としうる。その後、MTC錠剤がコーティングパンに加えられ、水性のフィルムコートが適用される。噴霧速度は、所望の重量増加(コーティング重量)が達成されるまで、床温が38〜48℃、より好ましくは42〜44℃に維持されるように制御される。 本発明の一態様は、本明細書に記載の固体剤形組成物の治療的有効量を患者に投与することを含む、該患者における病気の状態の治療または予防方法に関する。 本発明の一態様は、本明細書に記載の固体剤形組成物の治療的有効量を患者に投与することを含む、該患者におけるタウオパチー状態の治療または予防の方法に関する。 本明細書に照らして、「予防」は、完全な成功、すなわち、完全な保護または完全な阻止、に限定されると理解するべきでない。本明細書における予防はむしろ、前兆となる状態の検出に先立って、その特別な状態を遅らせ、和らげ、または回避することを助けることによって健康を保つことを目的として投与される手段を意味する。 当業者は、「タウオパチー」として知られる病気のスペクトルをよく知っている。アルツハイマー病(AD)と同様、ピック病および進行性核上性麻痺(PSP)などの神経変性疾患の病因は、歯状回および新皮質の星状錐体細胞中の病的な切断されたタウの凝集体とそれぞれ相関するように見える。他の認知症としては、前頭側頭型認知症(FTD);17番染色体にパーキンソニズムを伴うFTD(FTDP−17);行動型FTD(bvFTD);進行性非流暢性失語(PNFA)(Josephs,KA、Petersen,RC、Knopman,DSら(2006)Clinicopathologic analysis of frontotemporal and corticobasal degenerations and PSP. Neurology 66:41〜48ページ);脱抑制−認知症−パーキンソニズム−筋萎縮症複合(DDPAC);淡蒼球−橋−黒質変性症(PPND);グアム−ALS症候群;淡蒼球−黒質−ルイ体変性症(PNLD);皮質基底核変性症(CBD);嗜銀顆粒性認知症(AgD);ボクサー認知症(DP)が挙げられ、ここで、組織分布は異なるが、NFTはADにおいて観察されるものと類似する(Hof P.R.、Bouras C.、 Buee L.、 Delecourte A.、 Perl D.P.およびMorrison J.H.(1992 Differential distribution of neurofibrillary tangles in the cerebral cortex of dementia pugilistica and Alzheimer's disease cases. Acta Neuropathol. 85, 23〜30ページ)。他は、Wischikらの記事において議論される(「Neurobiology of Alzheimer's Disease」、 第2版、2000年、 Dawbarn, D.およびAllen, S.J.編、The Molecular and Cellular Neurobiology Series, Bios Scientific Publishers, Oxford;特に表5.1)。 NFT中の異常なタウは、ダウン症候群(DS)においても見出される(Flament Sl.、Delacourte A.およびMann D.M.A.(1990)Phosphorylation of tau proteins:a major event during the process of neurofibrillary degeneration. A comoparative study between AD and Down's syndrome. Brain Res.、516、15〜19ページ)。レビー小体認知症(DLB)においても見出される(Harrington, C.R.、Perry, R.H.、 Perry, E.K.、 Hurt, J.、 McKeith, I.G.、 Roth, M. & Wischik, C.M.(1994)Senile dementia of Lewy body type and Alzheimer type are biochemically distinct in terms of paired helical filaments and hyperphosphorylated tau protein. Dementia 5、215〜228ページ)。タウ陽性のNFTは、脳炎後パーキンソニズム(PEP)においても見出される(Hof P.R.、 Charpiot, A.、 Delacourte A.、 Buee, L.、 Purohit, D.、 Perl D.P.およびBouras, C.(1992)Distribution of neurofibrillary tangles and senile plaques in the cerebral cortex in postencephalitic parkinsonism. Neurosci. Lett. 139、10〜14ページ)。グリア細胞のタウの蓄積した封入体(glial tau tangles)が、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)において見出される(Ikeda K.、Akiyama H.、Kondo H.、Arai T.、Arai N.およびYagishita S.(1995) Numerous glial fibrillary tangles in oligodendroglia in cases of subacute sclerosing panencephalitis with neurofibrillary tangles. Neurosci. Lett.、 194、133〜135ページ)。 他のタウオパチーとしては、C型ニーマン・ピック病(NPC)(Love, S.、Bridges, L.R.およびCase, C.P.(1995)、Brain、118、119〜129ページ);B型サンフィリポ症候群(またはムコ多糖症IIIB型、MPS III B)(Ohmi, K.、Kudo, L.C.、Ryazantsev, S.ら(2009)PNAS、106、8332〜8337ページ);筋強直性ジストロフィー(DM)、DM1(Sergeant, N.、Sablonniere, B.、Schraen−Maschke, S.ら、(2001) Human Molecular Genetics、10、2143〜2155ページ及びそこで引用された参考文献)およびDM2(Maurage, C.A.、Udd, B.、Ruchoux, M.M.ら、(2005)Neurology、65、1636〜1638ページ)およびラフォラ病(Greene, V.およびPapasozomenos, S.C.(1987) J. Neuropathol. Exp. Neurol. 46:345ページ、およびPuri, R、Suzuki, T、Yamakawa, K、Ganesh, S(2009) Hyperphosphorylation and aggregation of tau in laforin deficient mice, an animal model for Lafora disease. J. Biol. Chem. 284:22657〜22663ページ)が挙げられる。 さらに、文献中では、タウ病理が、軽度認知機能障害(MCI)を含む、認知障害および認知機能低下にもより一般的に関与しうるというコンセンサスが高まっている(例えば、Braak, H.、 Del Tredici, K、 Braak, E.(2003) Spectrum of pathology. In Mild cognitive impairement: Aging to Alzheimer's disease、Petersen, R.C.編:149〜189ページ)。 異常なタウ凝集を主にまたは部分的に特徴とするこれらの病気のすべては、本明細書において「タウオパチー」または「タウタンパク質凝集性疾患」と呼ばれる。 タウオパチーに関する本発明のこのおよび他のすべての態様において、タウオパチーは、上記の適応症から成るリスト、すなわち、AD、ピック病、PSP、FTD、FTDP−17、DDPAC、PPND、グアム−ALS症候群、PNLD、およびCBDおよびAgD、DS、SSPE、DP、PEP、DLBおよびMCI、から選ばれることが好ましい。 好ましい一実施態様において、タウオパチーはアルツハイマー病(AD)である。 他の実施態様において、本発明の組成物は、TDP−43に関連した前頭側頭葉型認知症(FTLD−TDP43)などのTDP−43タンパク質症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および重複症候群ならびに意味認知症およびFTDP−17の治療または予防に使用されることができる(Chen−Plotkin, AS、Lee, VMY、Trojanowski, JQ(2010) TAR DNA−binding protein 43 in neurodegenerative disease. Nature Reviews Neurology 6:211〜220ページ)。 本発明の一態様は、治療法によるヒトまたは動物の体の(タウオパチー状態またはTDP−43タンパク質症などの)治療または予防方法における、本明細書に記載の固体剤形組成物の使用に関する。 本発明の一態様は、状態の治療または予防における使用のための医薬品の製造における、本明細書に記載の固体剤形組成物の使用に関する。 さらなる実施態様は、本明細書に記載のタンパク質凝集性疾患の治療または予防方法であって、該方法は、上記疾患の状態に関連する(タウタンパク質などの)タンパク質の凝集を阻害するなどのために固体剤形組成物を対象に投与することを含む。 さらなる実施態様において、上記のタンパク質凝集性疾患の治療または予防方法における使用のための、本発明の固体剤形組成物が開示され、該方法は、上記疾患状態に関連するタンパク質の凝集を阻害するなどのために上記固体剤形組成物を対象に投与することを含む。 さらなる実施態様において、上記のタンパク質凝集性疾患の治療または予防方法における使用のための医薬品の調製における本発明の固体剤形組成物の使用が開示され、該方法は、上記疾患状態に関連するタンパク質の凝集を阻害するなどのために上記組成物を対象に投与することを含む。 一実施態様において、哺乳動物の脳におけるタンパク質の凝集を調節する方法が開示され、該凝集は、上記の疾患状態に関連し、治療は、治療を必要とする上記哺乳動物に、上記凝集の阻害剤の予防的または治療的有効量を投与することを含み、ここで、該阻害剤は、本発明の固体剤形組成物である。 本発明の一態様は、哺乳動物の脳における(例えば、対らせん状細繊維(PHFs)の形態、場合により神経原線維封入体(neurofibrillary tangles)(NFTs)の形態の)タンパク質凝集体の生成を阻害する方法であり、該治療は本明細書に記載のとおりである。 一態様において本発明は、タンパク質凝集に関連する疾患状態に罹った哺乳動物における該疾患状態の治療のための薬剤製品を提供し、該薬剤製品は、該製品が上記疾患の治療のためであることを示すラベルがつけられているかまたは伴う容器を含み、該容器は、それぞれが本発明の固体剤形組成物を含む単位服用量を1つ以上含む。 本発明の第二の態様の製造方法の第一の実施態様は、単純な直接打錠である。この実施態様において、錠剤成分、すなわち、MTC、希釈剤(単数または複数)および他の任意の賦形剤、は一緒に固体微粒子形態に混合されて、タンブリングブレンダーなどの中で密な混合物を作り出し、次いで、打錠機を用いて圧縮される。 上記方法の第二の実施態様において、組成物は乾式造粒法により調製される。乾式造粒は、造粒液を使用しない造粒方法を意味する。材料が乾式造粒されるためには、その成分の少なくとも1つ、活性成分または希釈剤のいずれかが、凝集特性を有さなければならない。乾式造粒は、「スラッギング」として知られる方法によって実施されることができる。「スラッギング」において、造粒される材料は、最初、典型的に大きな平面的工作機械設備(flat−faced tooling)を備えた打錠機(米国特許第4,880,373号にリニアプレス(linear press)の一例が図示されている)を用いて大きな圧縮された塊または「スラッグ」とされる。圧縮される材料からの空気の脱出に十分な時間を可能とすることにより、かなり密度の高いスラッグが形成されることができる。圧縮されたスラッグはその後、粉砕ミル(comminuting mill)などにより、手動または自動的に所望のメッシュスクリーンを通して粉砕される。「スラッギング」による顆粒の形成も、先行圧縮として知られている。錠剤が造粒されてスラッグとされた材料から作られる場合、この方法は、「二重圧縮法(double compression method)」と呼ばれる。 乾式造粒は、「ローラー圧縮機」を用いて実施されることもできる。ローラー圧縮機においては、材料粒子は、2つの高圧ローラーの間を通過することによって圧密化され、圧縮される。ローラー圧縮機からの圧縮された材料はその後、粉砕によって均一な粒径に縮小される。その後、均一な顆粒は、(例えばロータリー打錠機によって)材料を打錠するために滑沢剤などの他の物質と混合されることができる。医薬用途に加えて、食品産業、動物飼料産業および肥料産業などの他の産業においてローラー圧縮が使用される。 今日、乾式造粒は、一般にローラー圧縮またはスラッギングを意味すると理解され、本分野の当業者に周知である(例えば、Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets(Lieberman, Lachman, and Schwartz(編);Marcel Dekker, Inc, 第2版、1989年)およびRemington's Pharmaceutical Sciences (A.R. Gennaro(編);Mack Publishing Co, Easton, PA, 第18版、1990年を参照のこと)。 本発明のさらなる実施態様において、MTC錠剤は、賦形剤の湿式造粒およびさらに造粒しながらのMTCの取り込みにより調製される。典型的に、かかる方法は、場合によりポリビニルピロリドンなどの結合剤を添加したラクトースおよび/または微結晶性セルロースと水などの湿式塊状化(wet massing)希釈剤を含む。湿った塊は、メッシュを通され、乾燥されて顆粒を形成する。MTCおよび滑沢剤などの任意の残留賦形剤は、その後、乾燥した顆粒と混合され、圧縮されて錠剤を形成する。 本発明のさらなる態様において、希釈剤および場合により本明細書に記載の他の賦形剤とともに製剤化されたMTCを含むカプセルが提供される。かかるカプセルは、ゼラチン、ゼラチン/PEG、HPMCなどの本分野で周知の材料から調製されることができる−「Pharmaceutical Capsules;改訂第2版」Podczeck & Jones(編)、Pharmaceutical Press 2004年を参照のこと。 本明細書中の任意の副題は、便宜のみのために含まれ、いかなる方法によっても開示を制限するものと理解されるべきでない。 本発明はここに、以下の非限定的な図面及び実施例に関連して記載される。本発明の他の実施態様は、これらに照らして当業者に思い浮かぶ。 本明細書に引用されるすべての参考文献の開示は、本発明の実施するためにそれが本分野の当業者により使用されうる程度まで、相互参照により特別に本明細書に組み込まれる。図1Aは、MTCのA形態のX線ディフラクトグラムを示す。図1Bは、MTCのB形態のX線ディフラクトグラムを示す。図1Cは、MTCのC形態のX線ディフラクトグラムを示す。図1Dは、MTCのD形態のX線ディフラクトグラムを示す。図1Eは、MTCのE形態のX線ディフラクトグラムを示す。図2は、MTC五水和物のサンプルについてのDSC測定の結果を示す。図3は、固定したT(25℃)におけるRHの関数としての、A、BおよびC形態の自由エネルギーを示す。図4は、MTCのA形態の安定領域を示す。 実施例1 MTCの異なる固体形態の物理化学的特性 1.1 MTC水和物(固体形態)の粉末X線回折(XRPD)試験 LynxEye検出器を備えたBruker D8 Advance回折計を用いて、粉末X線ディフラクトグラムを得た。40kV/40mAのCu Kα線(λが約1.54180Å)を用いたブラッグ−ブレンターノ反射型光学配置(Bragg−Brentano reflection geometry)において測定を実施した。データ点は、2θにおける0.02のステップサイズおよびステップあたりの蓄積時間(accumulation time)37秒で収集した。サンプルを、深さ1.0mmで直径12mmのシリコン単結晶サンプルホルダー上に準備した。すべてのサンプルを、測定中、30rpmで回転させた。 図1A〜1Eは、それぞれ、MTCのA〜E形態のX線ディフラクトグラムを示す。 A〜E形態のそれぞれについて、ディフラクトグラム中に生じたピークを表1A〜1Eに列挙する(vs=非常に強い強度;s=強い強度;m=中度の強度;w=弱い強度)。 1.2 熱重量分析(TG) 水和物であるA形態のTGおよびTG−FTIRは一致して、21.7%の重量減少を示し、それは、MTCの分子あたり5分子の水への正確な近似に相当する。水の損失と分解の分離は、TG−FTIRよりもTGにおいてずっとはっきりしており、これは、異なる測定条件の設定により説明されうる(オープンパン対微細穴を有するパン)。 1.3 MTC五水和物の示差走査熱量測定(DSC) MTC五水和物についてのDSC測定を、100K/分のスキャン速度で密閉ゴールドパン中において実施した(図2を参照されたい)。約75℃から125℃の間において、90℃の補正ピーク温度で、発熱事象を観察した。このシグナルは、水和水の喪失(AH=116J/g)に起因する。もっと小さな広いピークが、約150℃から180℃の間で観察され、これは、液相中に残った固体の解離に起因しうる。190℃超では、分解の証拠がある(発熱シグナル)。 実施例2 MTC水和物の熱力学的安定性 温度(T)および相対湿度(RH)などの所与の環境条件の組み合わせについて、MTC水和物の熱力学的安定性を定義する。 図3は、固定したT(25℃)におけるRHの関数としての、A、BおよびC形態の自由エネルギーを示す。ΔGが最も低い水和物は、熱力学的に安定な形態を表す。A形態が、約40%のRHまで(a(H2O)=0.4)もっとも安定であることがわかる。この値未満では、C形態が最も安定である。B形態の破線は、常にC形態の曲線よりも上にある。したがって、B形態は、C形態よりも安定性が低い。しかしながら、B形態の曲線は、a(H2O)=0.35でA形態の曲線と交差し、すなわち、この値未満では、B形態はA形態よりも安定である。 MTCのB形態は熱力学的に安定でないが、一定範囲のTおよびRHでは動力学的に安定であることがわかる。A形態は、高いRHおよび比較的低いTにおいて熱力学的に安定である。A形態は、より広い範囲のTおよびRHにおいて準安定状態としても存在しうる。 他の水和物形態(すなわちC,DおよびE)は、この範囲の外で最も熱力学的に安定となる。しかしながら、A形態の安定領域の境界と交差する場合、最も安定な形態(すなわち、C形態)への転換は、力学的に妨害されうる(図3中の赤い矢印)。その場合、A形態は、所与のTおよびRH条件下で、A形態よりも力学的により容易にアクセス可能で熱力学的により安定な他の形態に転換しうる(図3中の緑の矢印)。これは、それでも任意のTおよびRHにおいてC形態よりも安定でないB形態の場合にそうである。 熱力学的観点から、B形態は、C形態に(そして、おそらくD形態にも)転換可能である。長期の貯蔵およびフィルムコーティングなどの加工処理の間に、B形態のCまたはD形態への転換も起こりうるというリスクがある。 図4は、MTCのA形態の安定領域を示す。影付き領域は、A形態が熱力学的に安定な水分活性(RH)と温度のすべての組み合わせを表す。黒い点は、A形態とC形態の間の転換についての平衡TおよびRH値について実験データ点を表す。該図は、A形態が、40℃において50%未満のRH、および25℃において40%未満のRHでは、比較的不安定であることを示す。 実施例3 直接打錠法による、MTC錠剤の調製 以下の組成を有する錠剤を直接打錠法によって調製した。 MTC(A形態)、微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、架橋ポリビニルピロリドンおよびステアリン酸マグネシウムをタンブリングブレンダー中で混合し、次いで、打錠機を用いて圧縮した。 類似の製剤を、乾式造粒法によって調製した。微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、架橋ポリビニルピロリドンおよびステアリン酸マグネシウムの混合物は、ローラー圧縮機を用いて乾式造粒し、次いで転動造粒機などにより粉砕することができる。その場合、ステアリン酸マグネシウムの半量をローラー圧縮の前に使用し、ステアリン酸マグネシウムの半量を慣用の打錠機での圧縮の前に顆粒に添加し混合してよい。その後、Opadry blue(一連のフィルムコーティング系についてのColorconのColorcon登録商標)の水性懸濁液により錠剤コアをフィルムコーティングすることができる。 実施例4 直接打錠法によるMTC錠剤の調製 以下の組成を有する錠剤を、直接打錠法により調製した。 MTC(A形態)、微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、架橋ポリビニルピロリドンおよびステアリン酸マグネシウムをタンブリングブレンダー中で混合し、次いで、打錠機を用いて圧縮した。 類似の製剤を、乾式造粒法によって調製することができる。微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、架橋ポリビニルピロリドンおよびステアリン酸マグネシウムの混合物は、ローラー圧縮機を用いて乾式造粒され、次いで20メッシュのスクリーンを用いる転動造粒機により粉砕されることもできる。その場合、ステアリン酸マグネシウムの半量をローラー圧縮の前に使用し、ステアリン酸マグネシウムの半量を慣用の打錠機での圧縮の前に顆粒に添加し混合してよい。その後、Opadry blue(一連のフィルムコーティング系についてのColorconの登録商標)の水性懸濁液により錠剤コアをフィルムコーティングすることができる。 実施例5 直接打錠法によるMTC錠剤の調製 以下の組成を有する錠剤を、直接打錠法により調製した。 MTC(A形態)および賦形剤をタンブリングブレンダー中で混合し、次いで、打錠機を用いて圧縮した。 類似の製剤を、乾式造粒法によって調製することができる。或いは、賦形剤の混合物をローラー圧縮機を用いて乾式造粒し、次いで20メッシュのスクリーンを用いる転動造粒機により粉砕してもよい。その場合、ステアリン酸マグネシウムの半量をローラー圧縮の前に使用し、ステアリン酸マグネシウムの半量を慣用の打錠機での圧縮の前に顆粒に添加し混合してよい。その後、Opadry blue(一連のフィルムコーティング系についてのColorconの登録商標)の水性懸濁液により錠剤コアをフィルムコーティングすることができる。 実施例6 直接打錠法におるMTC錠剤の調製 以下の組成を有する錠剤を、直接打錠法により調製した。 錠剤の特性は以下のとおりである: 実施例7 直接打錠法および乾式造粒法による、MTC三水和物(四水和物および二水和物の混合物)錠剤の製造 a)MTC30mg錠剤;微結晶性セルロース(155mg/錠剤)、スプレー乾燥されたラクトース(50mg)およびデンプングリコール酸ナトリウムとの直接打錠により調製した;250mg、丸型: 混合した材料を、3つの異なる圧力で重量250mgの錠剤に圧縮した。得られた錠剤の特性は以下のとおりである。 b)MTC30mg錠剤;微結晶性セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムとの直接打錠により調製した;錠剤重量250mg: 混合した材料を、250gの錠剤重量に圧縮した。得られた錠剤の特性は以下のとおりであった。 c)MTC30mg錠剤;微結晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトースおよびクロスカルメロースナトリウムとの直接打錠により調製した;錠剤重量250mg: 混合した材料を、250gの錠剤重量に圧縮した。得られた錠剤の特性は以下のとおりであった。 d)MTC30mg錠剤;微結晶性セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムとの直接打錠により調製した;210mg丸型: 混合した材料を、210gの錠剤重量に圧縮した。得られた錠剤の特性は以下のとおりであった。 使用した崩壊剤は、圧縮性、崩壊および溶解特性に影響せずにクロスポビドンに交換可能である。 e)MTC60mg錠剤;微結晶性セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムとの直接打錠により調製した;420mg楕円形: 混合した材料を、420mg(楕円形錠剤)に圧縮した。得られた錠剤の特性は以下のとおりであった: 実施例8 乾式造粒(スラッギング)法によるMTC錠剤の調製 a)MTC30mg錠剤;微結晶性セルロース、ラクトース一水和物50mgおよびデンプングリコール酸ナトリウムを用いるスラッギング法により調製した;錠剤重量250g: 製造方法: 1.MTCおよび他の成分を30メッシュスクリーンを通過させた。 2.MTC、微結晶性セルロース、ラクトース、デンプングリコール酸ナトリウムの半量およびステアリン酸マグネシウムの半量を混合した。 3.混合した材料を打錠機上でスラッグに圧縮し、該スラッグを16メッシュスクリーンを通して粉砕した。 4.粉砕した材料ならびに残りの半量のデンプングリコール酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムを混合した。 5.混合した材料を、250mgの錠剤重量に圧縮した。 得られた錠剤は以下の特性を有した: 実施例9 賦形剤の湿式造粒およびさらに造粒しながらのMTCの取り込みによる、MTC錠剤の調製 a)MTC30mg錠剤;賦形剤を造粒し、さらに造粒しながらデンプングリコール酸ナトリウムとともにMTCを添加することにより、調製した。 製造方法: 1.ラクトースと微結晶性セルロース(Avicel PH 102)を混合した。 2.200mlの脱イオン水にポビドン(Plasdone K30)を溶解した。 3.ステップ2のポビドン(Plasdone)造粒溶液を、ステップ1由来のラクトースと微結晶性セルロース混合物に添加した。 4.湿った塊を12メッシュスクリーンを通過させた。 5.湿った塊を乾燥させた。 6.乾燥させた塊を16メッシュスクリーンを通過させて、乾燥させた顆粒を生成した。 7.MTC、デンプングリコール酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムを30メッシュスクリーンを通過させた。 8.上記材料を、ステップ7由来の乾燥させた顆粒と混合した。 9.混合した材料を、250mgの錠剤重量に圧縮した。 得られた錠剤は以下の特性を有した: b)MTC30および60mg錠剤;賦形剤を造粒し、さらに造粒しながらクロスカルメロースナトリウムとともにMTCを添加することによって調製した;210mg丸型 実施例9a)に類似の方法によって調製した。 実施例10 溶解試験 医薬剤形から吸収され、作用部位において利用可能となる活性成分の速度と割合をバイオアベイラビリティーと定義する(Chen, M.L.ら、Bioavailabiliby and bioequivalence:an FDA regulatory overview, Pharm. Res.2001年、18、1645〜1648ページ)。しかしながら、作用部位において薬剤を測定することはめったに実現可能でない。したがって、バイオアベイラビリティーは、全身循環中の薬剤濃度に基づいて評価される。活性薬剤の血液または血漿中濃度を、薬剤投与に続いて多数の時点で測定すること、および濃度−時間曲線下面積(AUC)の計算によって全身曝露を決定する。血液/血漿薬剤濃度の時間プロフィールは、溶解、溶解度、吸収、代謝および排泄の力学に影響される。 投与後の固体経口投与剤形からの吸収は、一連の同時および連続的な過程から生じる固体経口投与剤形の溶解ならびに胃腸管の腸壁を横切る透過性に依存しうる。Biopharmaceutical Classification Systemのもとでの薬剤物質の分類(高い溶解性/高い透過性;高い溶解性/低い透過性;低い溶解性/高い透過性;低い溶解性/低い透過性)によって、インビトロの溶解は、インビボの血漿濃度の予測、したがってバイオアベイラビリティーに関連しうる(Guidance for Industry, Dissolution Testing of Immediate Release Solid Oral Dosage Forms, U.S. Department of Health and Human Services, Food and Drug Administration, Center for Drug Evaluation and Research (CDER)、8月、1997年)。 この全般的考察に基づき、錠剤およびカプセルなどの即時放出型固体経口投与剤形についてのインビトロの溶解試験を使用して、薬剤製品の質を評価する。即時放出型製品は、薬剤の溶解または吸収のいかなる遅れまたは延長も引き起こさずに、成分または活性部分が胃腸管中で溶解することを可能とする。即時放出型製品の溶解試験のための要件は、Guidance for Industry(CDER 1997)「Dissolution testing for immediate release solid oral dosage forms」、(CDER 1997)「Immediate release solid oral dosabe forms−Scale up and Postapproval Changes」、ICH Guidance Q6A、Specifications:Test procedures and Acceptance Criteria For New Drug Substances And New Drug Products中に述べられている。米国およびヨーロッパ薬局方(第6版)に記載された、もっとも一般的に使用される溶解試験法は。バスケット法(USP1)およびパドル法(USP2)である。記載された方法は、単純で、頑健、よく標準化され、かつ、世界的に使用されている。それらは、さまざまな薬剤製品の溶解試験を可能とするのに、十分にフレキシブルである。溶解挙動に影響する以下のパラメーターは、例えば、即時放出型固体経口製品のための適切なインビトロの溶解試験条件:装置、撹拌スピード、溶解媒体および温度を選択するのに適しているかもしれない。MTCの生物薬剤学的特性およびその期待される上部胃腸管における望ましい吸収特性により、MTCの迅速に溶解する錠剤の製造は好ましいものであった。 本発明による組成物は、900mlの0.1N HCl中、USP−2装置において50〜75rpmで回転するへらを用いて溶解試験されることができる。本発明による組成物は、USP32(米国薬局方、米国薬局方協会編、12601 Twinbrook Parkway, Rockville, MD 20852;Rand McNally, Inc.出版、第32版、2008年)中のStage 1(S1)試験のための合格基準を少なくとも示す。 合格基準:各錠剤は、コーティングされた錠剤の0.1N HCl中への挿入後、30分以内の85%の溶解を達成した。 実施例11 MTC錠剤のフィルムコーティング a)水性フィルムコーティング−方法1 錠剤を入れていないコーティングパンを、45℃から75℃の間、好ましくは50〜65℃の吸気温度で、10〜15分間、排気温度が35〜55℃、好ましくは40〜50℃に達するまで、温めた。MTC錠剤に、床温が38〜48℃、好ましくは42〜44℃に維持されるような噴霧速度で、水性フィルムコートを噴霧した。必要な重量増加が達成されたら、噴霧を中止し、入り口温度の制御のスイッチを切った。床温が室温に達するまで、ジョグサイクル(jog cycle)において錠剤を放冷した。 類似の方法を非水性フィルムコーティングに使用することができる。 b)水性フィルムコーティング−方法2 錠剤とともにコーティングパンを、約50℃、好ましくは約40℃の吸気温度で10分間、床温が30〜45℃、好ましくは35〜40℃に達するまで、温めた。MTC錠剤に、床温28〜44℃、好ましくは30〜35℃に維持されるような開始噴霧速度で、水性フィルムコートを噴霧した。約1%の重量増加が達成されたら、入り口温度を約50℃、好ましくは45℃に上昇させ、床温を28〜44℃、好ましくは35〜40℃に保持するための噴霧速度を用いた。約2%の重量増加が達成されたら、入り口温度を約60℃、好ましくは50℃に上昇させ、床温を28〜44℃、好ましくは35〜40℃に保持するための噴霧速度を用いた。必要な重量増加が達成されたら、噴霧を中止し、入り口温度の制御のスイッチを切った。床温が室温に達するまで、ジョグサイクルにおいて錠剤を放冷した。 類似の方法を非水性フィルムコーティングに使用することができる。 上記方法のうちの一つによってフィルムコーティングされうる錠剤製剤の例は以下のとおりである: 実施例12 錠剤の長期貯蔵後のMTC多形形態のXRPDによる分析 MTC錠剤をさまざまな錠剤含量で製造し、制御された温度および相対湿度条件下で貯蔵し、XRPDによって多形形態を分析した。 A形態MTC錠剤;アルミニウムブリスター中で貯蔵 実施例13 MTCカプセルの調製 錠剤製剤に関して上記したものに質的に類似した希釈剤、崩壊剤および滑沢剤とMTCの組成物を用いて、例えば、ゼラチンまたはHPMC中のMTCカプセルが調製されうる。ゼラチンまたはHPMCカプセルシェル中に遊離塩基当量で25、50、75、100mgのMTCを含む例示的なカプセル組成物は以下のとおりである: 上記のものに代わって、実施例5(Avicel、噴霧乾燥されたラクトース)、実施例6(クロスカルメロースナトリウム)、実施例7(デンプングリコール酸ナトリウム)などの上記実施例中に記載されたいずれかであってよい他の希釈剤、崩壊剤および滑沢剤が(非限定的な例として)使用可能であることは理解されるであろう。 活性成分としてMTCを含む、固体剤形の医薬組成物であって、前記組成物がさらに、直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤を含み、前記MTCが実質的に純粋かつ安定な多形形態で存在することを特徴とする、前記医薬組成物。 前記MTCが、多形A形態である、請求項1に記載の組成物。 前記組成物中のMTCの量が、約10%w/w超、または20%w/w超、または30%w/w超である、請求項1または請求項2に記載の組成物。 前記MTCの量が、約75%w/w未満、または60%w/w未満、または50%w/w未満である、請求項3に記載の組成物。 前記組成物中のMTCの量が、約10%(または20%または30%)w/w〜約70%(または60%または50%)w/wである、請求項4に記載の組成物。 少なくとも15%w/w、少なくとも20%w/w、少なくとも30%w/w、少なくとも40%w/w、または少なくとも50%w/wの希釈剤(単数または複数)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。 前記希釈剤(単数または複数)が、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウムおよび炭酸カルシウムなどのカルシウム塩、ならびに、ラクトース、シュークロース、デキストロースおよびマルトデキストリンなどの糖から成る群から選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。 さらに滑沢剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。 前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、グリセリルベハプテート、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドポリマー、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物、および水素化植物油から成る群から選ばれる、請求項8に記載の組成物。 前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムである、請求項8に記載の組成物。 約0.5〜約5.0%w/wの滑沢剤を含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の組成物。 架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム)およびアルファ化デンプンから成る群から選ばれる、1つ以上の崩壊剤をさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。 セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、微結晶性セルロース)ならびにラクトース、シュークロース、デキストロース、グルコース、マルトデキストリンなどの糖、ならびにマンニトール、キシリトール、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、ソルビトール、アルファ化デンプン、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウムなどのその塩、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ポリエチレングリコールなどから成る群から選ばれる結合剤をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。 錠剤である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。 カプセルである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。 フィルムコーティングが適用されている、請求項14に記載の組成物。 前記フィルムコーティングが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)または部分的に加水分解されたポリビニルアルコール(PVA)を含む、請求項14に記載の組成物。 前記カプセルが、HPMCまたはゼラチンカプセルである、請求項14に記載の組成物。 実質的に純粋な多形形態のMTC、直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤、および場合により1つ以上の他の賦形剤を含む、自由流動性で凝集性の粉末であって、前記粉末が、請求項1〜18のいずれか1項に記載の医薬組成物に直接打錠されることができる、前記粉末。 請求項1に記載の医薬組成物の製造方法であって、実質的に純粋な多形形態のMTCと直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤、および場合により1つ以上の他の賦形剤の密な粉末混合物の乾式圧縮プロセスを含む、前記方法。 実質的に純粋な多形形態のMTCと直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤、および場合により1つ以上の他の賦形剤の密な粉末混合物の直接打錠を含む、請求項20に記載の方法。 MTC、希釈剤(単数または複数)および他の任意の賦形剤が一緒に固体微粒子形態に混合されて、密な混合物を作り出し、次いで、打錠機を用いて圧縮される、直接打錠法である、請求項20に記載の方法。 MTC、希釈剤(単数または複数)および他の任意の賦形剤が圧縮された塊に形成され、粉砕され、次いで、打錠機を用いて圧縮される、乾式造粒法である、請求項20に記載の方法。 希釈剤(単数または複数)が造粒液を用いて湿式塊状化され、次いで、該湿った塊が乾燥されて、その後MTCと混合され、圧縮されて錠剤を形成する顆粒を形成する、湿式造粒法である、請求項20に記載の方法。 前記錠剤にフィルムコーティングを適用するステップをさらに含む、請求項20〜24のいずれか1項に記載の方法。 前記フィルムコーティングを適用するステップが、コーティングパン中で実施され、かつ、コーティングされる錠剤の導入前にコーティングパンを予熱することを含む、請求項25に記載の方法。 コーティングの間、前記錠剤の温度が、38〜48℃、より好ましくは、42〜44℃の温度に維持される、請求項26に記載の方法。 請求項1〜18のいずれか1項に記載の固体剤形組成物の治療的有効量を患者に投与することを含む、該患者における病気の状態の治療または予防方法。 前記病気がタウオパチーである、請求項28に記載の方法。 タウタンパク質凝集に関連した病気の状態に罹った哺乳動物における前記病気の状態の治療のための薬剤製品であって、該薬剤製品が前記病気の治療のためであることを示すラベルがつけられているかまたは伴う容器を含み、該容器が、それぞれが請求項1〜18のいずれか1項に記載の固体剤形組成物を含む単位服用量を1つ以上含む、前記製品。 医薬組成物中の実質的に純粋なMTC多形の安定性を高めるための、希釈剤を含む系および直接打錠法の使用。 前記医薬組成物が、請求項1〜14のいずれか1項または請求項16または請求項17に記載された固体剤形組成物である、請求項31に記載の使用。 直接打錠に好適な少なくとも1つの希釈剤をさらに含む、塩化メチルチオニニウム(MTC)の固体剤形。MTCは、実質的に純粋かつ安定な多形形態で存在する。好ましくは、上記固体剤形は直接打錠方法によって調製されることができる。


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