生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_粒子状医薬組成物
出願番号:2013536448
年次:2014
IPC分類:A61K 38/00,A61K 9/14,A61K 9/20,A61K 9/32,A61K 9/48,A61K 47/26,A61K 47/32,A61K 47/36,A61K 47/38,A61P 1/00,A61P 1/10


特許情報キャッシュ

西浦 希 芦原 賢一 今井 兼平 室 篤志 西川原 典 JP 5553132 特許公報(B2) 20140606 2013536448 20120928 粒子状医薬組成物 アステラス製薬株式会社 000006677 森田 憲一 100090251 山口 健次郎 100139594 森田 拓 100098501 矢野 恵美子 100109357 鈴木 ▲頼▼子 100117846 濱井 康丞 100137464 西浦 希 芦原 賢一 今井 兼平 室 篤志 西川原 典 US 61/541,478 20110930 20140716 A61K 38/00 20060101AFI20140626BHJP A61K 9/14 20060101ALI20140626BHJP A61K 9/20 20060101ALI20140626BHJP A61K 9/32 20060101ALI20140626BHJP A61K 9/48 20060101ALI20140626BHJP A61K 47/26 20060101ALI20140626BHJP A61K 47/32 20060101ALI20140626BHJP A61K 47/36 20060101ALI20140626BHJP A61K 47/38 20060101ALI20140626BHJP A61P 1/00 20060101ALI20140626BHJP A61P 1/10 20060101ALI20140626BHJP JPA61K37/02A61K9/14A61K9/20A61K9/32A61K9/48A61K47/26A61K47/32A61K47/36A61K47/38A61P1/00A61P1/10 A61K 38/00 A61K 9/14 A61K 9/20 A61K 9/32 A61K 9/48 A61K 47/26 A61K 47/32 A61K 47/36 A61K 47/38 A61P 1/00 A61P 1/10 CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) 特表2012−500196(JP,A) 特表2008−534530(JP,A) 特開平7−275688(JP,A) 特表平10−504300(JP,A) 特表2003−517446(JP,A) 米国特許出願公開第2003/0152624(US,A1) 17 JP2012075175 20120928 WO2013047795 20130404 28 20140326 加藤 文彦 本発明は、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含有してなる粒子状医薬組成物、及びその製造方法に関する。 多くの治療用ポリペプチドが水溶液で製剤化されている。この形状が最も高い活性を示すからである。しかしながら、ほとんどのポリペプチドが水溶液中で特に安定であるわけではなく、このような製剤は、しばしば、半減期が短く、冷凍保存が必要である。ポリペプチドの水溶液が凍結乾燥、スプレードライ、又はそれ以外の方法で乾燥できるにもかかわらず、そのような乾燥製剤も不安定で、ポリペプチド水溶液と比べて活性が低下することがある。水溶液および乾燥製剤の両方で起こりうる典型的な分解機構には、凝集および酸化、あるいは加水分解が含まれる。従って、ほとんどの治療用ポリペプチドは、水溶液又は乾燥製剤であるかを問わず、その限られた安定性のために、冷凍状態で保存される。 リナクロタイドは、アミノ酸配列:Cys1 Cys2 Glu3 Tyr4 Cys5 Cys6 Asn7 Pro8 Ala9 Cys10 Thr11 Gly12 Cys13 Tyr14(配列番号1)を有するペプチドである。経口投与が可能なリナクロタイドは、過敏性腸症候群(IBS)および慢性便秘(CC)を含む、胃腸障害および症状の治療に有用である。リナクロタイドを含有するいくつかの製剤では、時間超過に伴う分解を避けるために、冷凍保存を必要とした。しかしながら、冷凍保存は、薬の商業的流通および患者による保存の両面において不便であった。従って、室温でも改善された安定性を有するリナクロタイド固体製剤を求めるニーズが存在する。 前記ペプチドに関して、特許文献1には、胃腸障害、肥満、うっ血性心不全、および良性前立腺過形成を含む種々の障害を治療するための方法および組成物を提供するため、グアニル酸シクラーゼC(GC-C)レセプターの活性化能を有する特定のペプチドを含んでなる薬学的組成物が開示されている。 また、特許文献2〜5には、凝集、酸化、加水分解等の典型的な分解機構に対するペプチドの安定性を改善するため、製薬学的に許容される担体、ペプチド、及びカチオン及び/又はアミンからなる組成物が開示されている。 安定性および効能が改良された更なる医薬組成物に関するニーズが依然として存在する。国際公開WO2004/069165号パンフレット(特許第4584911号明細書)国際公開WO2010/027404号パンフレット国際公開WO2010/019266号パンフレット国際公開WO2010/027405号パンフレット国際公開WO2011/017502号パンフレット リナクロタイドを含有する更に安定な医薬組成物を提供する改善の余地がある。 上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討した結果、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含有する安定な医薬組成物、及びその製造方法を見出した。 本発明の粒子状医薬組成物の特徴は、核に、防湿作用を有する物質を含む層、薬物層、及び防湿作用を有する物質を含む層を被覆した三層構造であり、リナクロタイドの薬物層の内外の層に防湿作用を有する物質を含む層を施す点に存する。 また、本発明の製造方法の特徴は、造粒工程時に本発明の組成物中の水分を調節するために乾燥工程を含むこと、また流動空気に調湿した空気を用いる点に存するものである。 すなわち、本発明は、[1]核に、(1)防湿作用を有する物質を含む層、(2)リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含む薬物層、及び(3)防湿作用を有する物質を含む層が被覆されてなる粒子状医薬組成物、[2]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、透湿度が20g/(m2・h)以下である物質を含む、[1]の粒子状医薬組成物、[3]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS、PVAコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーLD及びエチルセルロースからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[1]又は[2]の粒子状医薬組成物、[4]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS及びPVAコポリマーからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[1]〜[3]のいずれかの粒子状医薬組成物、[5]防湿作用を有する物質の配合量が、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の重量に対して100重量%以上50000重量%以下である、[1]〜[4]のいずれかの粒子状医薬組成物、[6]防湿作用を有する物質の配合量が、核の重量に対して0.5重量%以上30重量%以下である、[1]〜[5]のいずれかの粒子状医薬組成物、[7]更に造粒されてなる、[1]〜[6]のいずれかの粒子状医薬組成物を含む製剤、[8]リナクロタイドとしての配合量が2.7μg以上6mg以下である、[7]の製剤、[9]造粒に用いられる結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[7]又は[8]の製剤、[10]造粒品の含水率が0.3%以上4%以下である、[7]〜[9]のいずれかの製剤、[11][7]〜[10]のいずれかの製剤が、散剤、細粒剤、ドライシロップ剤、カプセル剤、錠剤、口腔内崩壊錠、丸剤、及びトローチ剤からなる群より選択される製剤、[12]リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物及びその分解物に対する分解物の総量の割合が8%以下、かつCys1-IMDが2%以下、及びCys1-Ketoneが2%以下である[1]〜[11]のいずれかの粒子状医薬組成物又は製剤、[13]核に、(1)防湿作用を有する物質を含む層を被覆する工程、(2)リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含む薬物層を被覆する工程、及び(3)防湿作用を有する物質を含む層を被覆する工程、を含む粒子状医薬組成物の製造方法、[14]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、透湿度が20g/(m2・h)以下である物質を含む、[13]の粒子状医薬組成物の製造方法、[15]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS、PVAコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーLD及びエチルセルロースからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[13]又は[14]の粒子状医薬組成物の製造方法、[16]防湿作用を有する物質を含む層(1)又は(3)が、防湿作用を有する物質として、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS及びPVAコポリマーからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[13]〜[15]のいずれかの粒子状医薬組成物の製造方法、[17]防湿作用を有する物質の配合量が、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の重量に対して100重量%以上50000重量%以下である、[13]〜又は[16]のいずれかの粒子状医薬組成物の製造方法、[18]防湿作用を有する物質の配合量が、核の重量に対して0.5重量%以上30重量%以下である、[13]〜[17]のいずれかの粒子状医薬組成物の製造方法、[19]更に造粒工程を含む、[13]〜[18]のいずれかの粒子状医薬組成物を含む製剤の製造方法、[20]リナクロタイドとしての配合量が2.7μg以上6mg以下である、[19]の製剤の製造方法、[21]造粒に用いられる結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、[19]又は[20]の製剤の製造方法、[22]間歇噴霧法を用いて造粒される、[19]〜[21]のいずれかの製剤の製造方法、[23]造粒品の含水率が0.3%以上4%以下である、[19]〜[22]のいずれかの製剤の製造方法に関する。 本発明は、安定性の改善されたリナクロタイドを含有する医薬組成物を提供することができる。 吸湿性である結晶セルロースの核に防湿作用を有する物質を含む層を被覆する構造とすることにより、結晶セルロースに含まれる水分との反応を抑制する効果をもたらす。 薬物層に防湿作用を有する物質を含む層を被覆する構造とすることにより、外部環境中に存在する湿気と薬物層との反応を抑制する効果をもたらす。 以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。 本明細書において「粒子状医薬組成物」とは、1種又は2種以上の医薬添加剤と共に、種々の形態として経口投与を行う薬物含有粒子状組成物を意味する。 本明細書において「核」とは、製薬学的に許容される粒となり得る基になるものを意味する。核は、本発明の粒子状医薬組成物を構成し、本発明で用いられる被覆物質で被覆されるための基である。核として、例えば、結晶セルロース(粒)を用いることもできる。核の大きさとして、例えば、1μm以上1000μm以下、他の態様として5μm以上500μm以下を挙げることができる。 本明細書において「防湿作用を有する物質を含む層」とは、薬物が水や湿気と反応して分解物が一定量以上生成するのを防ぎ、安定性を改善する膜を意味する。また、核、又は薬物層とは混じり合わずに別々の層を形成し、核からの水分、及び外部環境中に含まれる水分が薬物層へ透過するのを防ぐ機能を有する形態を意味する。従って、例えば、防湿作用を有する物質を薬物層中に結合剤として用い、薬物と混じり合った状態で用いられる形態は除かれる。 本明細書において「安定性を改善」とは、防湿作用を有する物質を含む層を施した形態と、前記層を施していない形態とを比較して、湿度条件下において、後者形態と比べて前者形態における分解物の量が抑制低下されることを意味する。例えば、医薬組成物を40℃75%湿度条件下で6ヶ月静置後、他の態様として、医薬組成物を40℃75%湿度条件下で3ヶ月静置後、更なる態様として、医薬組成物を40℃75%湿度条件下で2ヶ月静置後、更に他の態様として、医薬組成物を60℃条件下で21日静置後、高速液体クロマトグラフ法により測定したリナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物及びその分解物に対する分解物の総量の割合が8%以下、かつCys1-IMDが2%以下、及びCys1-Ketoneが2%以下であると規定する。 主分解物量Cys1-IMD及びCys1-Ketoneは、試験例1に記載した高速液体クロマトグラフ法で測定した場合、分解物の中で最も多い分解物(保持時間=1.12分)、及び二番目に多い分解物(保持時間=1.18分)をそれぞれ意味する。 リナクロタイドは、アミノ酸配列:Cys1 Cys2 Glu3 Tyr4 Cys5 Cys6 Asn7 Pro8 Ala9 Cys10 Thr11 Gly12 Cys13 Tyr14(配列番号1)を有するペプチドである。例えば、“WHO Drug Information, Vol 21, No.3, 2007, page 253, International Nonproprietary Names for Pharmaceutical Substances.”を参照のこと。本発明の粒子状医薬組成物においては、任意の所望形状のリナクロタイドを用いることができ、例えば、前記ペプチドの製薬学的に許容される塩又は水和物、もしくは前記ペプチドの単離物および/又は精製物を挙げることができる。 異なる塩を1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。 本発明の粒子状医薬組成物は、GC-C受容体のアゴニストによる治療に反応する疾患、障害、又は状態を治療するために使用することができる。また、本発明の粒子状医薬組成物は、任意の胃腸障害および/もしくは症状、又はそれに関連する炎症や痛みを有する患者(例えば、哺乳動物又はヒト)を治療するために使用することができる。好適な胃腸障害や症状には、以下に限定されるものではないが、過敏性腸症候群、便秘型過敏性腸症候群、消化不良(機能性ディスペプシア又は非潰瘍性消化不良を含む)、消化管運動障害、機能性胃腸障害、胃食道逆流症(GERD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、機能的な胸焼け、胃不全麻痺、便秘に伴う慢性腸偽閉塞(又は擬似閉塞結腸)、ならびに便秘に関連する障害および状態、例えば、慢性便秘、突発性便秘、オピオイド誘発性便秘、術後便秘(術後イレウス)、および神経因性疾患に関連する症状、又は、それらの症状の組み合わせ(例えば、過敏性腸症候群と慢性便秘の組み合わせ)が含まれる。いくつかの実施態様では、1又はそれ以上の胃腸障害又は状態と診断された患者(例えば、哺乳動物又はヒト)の胃腸障害を治療する方法であって、患者への有効量の組成物を投与する前記方法を提供する。 治療対象における所望の効果(例えば、所望の治療および/又は症状の緩和)を達成するために必要なリナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含む医薬組成物の有効量は、いくつかの理解された要因、例えば、治療対象障害の識別および重篤度、ならびに治療対象患者の年齢、体重等に依存する。 本発明の粒子状医薬組成物の投与が疾患又は障害の有効な治療処方である対象又は患者は、好ましくはヒトであるが、スクリーニングや活動実験に関連する実験動物を含め、あらゆる動物であることができる。従って、当業者によって容易に理解できるように、本明細書に記載の方法、化合物および組成物は、任意の動物への投与、特に哺乳類への投与に特に適しており、以下に限定されるわけではないが、人間、齧歯類および非齧歯類(例えば、ネコ又はイヌ)、家畜(以下に限定されないが、例えば、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、およびブタ)、野生動物(野生状態にあろうと、動物園にいようと)、研究動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコ等)、鳥類(例えば、鶏、七面鳥、小鳥等)が含まれる(これらは、例えば、獣医医療用)。 ヒト成人のためのリナクロタイドとしての有効投与量は、例えば、経口投与で一日当たり2.7μg以上6mg以下であり、別の態様では、経口投与で一日当たり25μg以上2mgである。更に別の態様では、ヒト成人の投与量は、経口投与で一日当たり50μg以上1mg以下(例えば、50μg、62.5μg、100μg、125μg、150μg、200μg、250μg、300μg、350μg、400μg、450μg、500μg、550μg、600μg、650μg、700μg、750μg、800μg、850μg、900μg、950μg、又は1mg)である。更に別の態様では、経口投与で一日当たり100μg以上600μgであり、更に別の態様では、経口投与で一日当たり50μg、62.5μg、100μg、125μg、150μg、200μg、250μg、300μg、400μg、500μg、又は600μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり50μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり62.5μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり100μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり100μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり125μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり200μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり250μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり300μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり400μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり500μgである。更に別の態様では、経口投与で一日当たり600μgである。 リナクロタイドとしての小児用有効投与量は、経口投与で一日当たり、例えば、0.05μg以上2mg以下であり、別の態様では0.05μg以上100μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上90μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上50μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上25μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上10μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上5μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上1μg以下であり、更に別の態様では0.1μg以上0.5μg以下である。リナクロタイドの小児用有効投与量は、経口投与で一日当たり、更に別の態様では0.1μgであり、更に別の態様では0.25μgであり、更に別の態様では0.5μgであり、更に別の態様では3.5μgであり、更に別の態様では15μgであり、更に別の態様では45μgであり、更に別の態様では60μgであり、更に別の態様では90μgである。 或る態様では、単位投与剤形と一日投与量とは同等である。別の態様では、単位投与剤形は、食事と一緒に一日の任意の時間に投与され、食事なしで一日の任意の時間に投与され、一晩の絶食の後に食事と一緒に(例えば、朝食と共に)投与される。更に別の態様では、単位投与剤形は、一日一回、一日二回、又は一日三回、投与される。更に別の態様では、1、2、又は3個の単位投与剤形が、リナクロタイドの一日当たり経口投与量を含む。患者に投与する化合物の正確な量は、担当内科医の責任である。しかしながら、使用する投与量は、患者の年齢・性別、治療対象疾患およびその重篤度の正確さを含む多くの要因に依存するであろう。 又は、リナクロタイドの配合量は、本発明の粒子状医薬組成物中に0.01重量%以上10重量%以下、他の態様として0.05重量%以上1重量%以下である。 又は、リナクロタイドの配合量は、単一製剤中に2.7μg以上6mg以下、他の態様として20μg以上1000μg以下である。 本発明で用いる結晶セルロースは、核として使用できる限り、その嵩密度及び平均重合度等に制限なく用いることができるが、例えば、線維性植物からパルプとして得たα−セルロースを酸で部分的に解重合し精製することによって得られるもの(第十六改正日本薬局方)を挙げることができる。 具体的な結晶セルロースの例としては、セオラスPH101、セオラスPH102、セオラスPH101D、セオラスKG802、セオラスKG801、セオラスUF711、セオラスUF702、セオラスKG1000、セオラスPH301、セオラスPH301D、セオラスPH301Z、セオラスPH302、セオラスPH F20JP、セルフィアCP102、セルフィアCP203、セルフィアCP305、セルフィアCP507(何れも旭化成)、Avicel PH101、Avicel PH112、Avicel PH113、Avicel PH200、Avicel PH301、Avicel PH302、Avicel HFE−102、Avicel DG、Avicel PH−105(何れもFMC Biopolymer)、Celex 101(International Specialty Products)、Emcocel 90M、Emcocel LM50M、Emcocel 50M、Vivacel 12、VIVAPUR(登録商標) 101 Premium、VIVAPUR 105、VIVAPUR 301(J.Rettenmaier & Sohne)、Pharmacel 101(DMV-Fonterra Excipients)、セルフィア(三栄源エフ・エフ・アイ)が挙げられる。 結晶セルロースの形状は、粒状、針状等、特に制限されない。針状のものを粉砕して使用することもできる。また、攪拌造粒又は高速攪拌造粒により、針状のものを粒状として使用することもできる。他の態様としては、粒状のものが挙げられる。 また、他の添加剤(カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グァーガムなど)と複合化された混合物として市販されているものを用いることもできる。 また、結晶セルロースは、グレード、形状、平均粒子径等の異なるものを1種又は2種以上適宜組合せて使用することができる。 結晶セルロースの配合量は、防湿作用を有する物質を含む層が被覆できる量であれば特に制限されない。 ある態様としては、本発明の粒子状医薬組成物中に結晶セルロースが1重量%以上99.9重量%以下、他の態様として30重量%以上99重量%以下、さらに別の態様として80重量%以上99重量%以下であるか、あるいはリナクロタイドの重量に対し1000重量%以上100000重量%以下、他の態様として10000重量%以上100000重量%以下、さらに別の態様として、10000重量%以上50000重量%以下である。 本発明に用いられる防湿作用を有する物質としては、製薬学的に許容され、防湿作用を有し、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の分解を抑制するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、結晶セルロースに吸着する水分等の核に由来する湿度、あるいは製造時の製造環境に由来する湿度、造粒時に使用する添加剤(例えば、D-マンニトール等の糖類や高分子物質)や溶媒(例えば、水、メタノール)に由来する湿度によりリナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の分解を抑制するものであれば、限定されない。 具体的には、例えば、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略すことがある)、メタクリル酸コポリマーS、PVAコポリマー、エチルセルロースなどの水不溶性セルロースエーテル、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アクリル酸メチル・メタクリル酸メチルコポリマーが挙げられる。別の態様としては、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS、PVAコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーLD及びエチルセルロースが挙げられる。また別の態様としては、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマーS、及びPVAコポリマーが挙げられる。さらに別の態様としては、ポリビニルアルコールが挙げられる。 別の態様として、JISZ0208:1976「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」条件Aに準拠し、23℃±1℃、50±5%RHの条件下での透湿度が、20g/(m2・h)以下である化合物が挙げられる、また別の態様としては、透湿度が、5g/(m2・h)以下である化合物が挙げられる、さらに別の態様としては、透湿度が、2g/(m2・h)以下である化合物が挙げられる。 PVAは、その分子量、平均重合度、及びけん化度等、特に制限なく用いることができる。具体的なPVAとしては、例えば、ゴーセノール(登録商標)EG-40、ゴーセノール(登録商標)EG-40P、ゴーセノール(登録商標)EG-05、ゴーセノール(登録商標)EG-05P、ゴーセノール(登録商標)NH-17Q(日本合成化学)、デンカポバール(登録商標)(電気化学工業)等が挙げられる。PVAはグレード、粘度等の異なるものを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。 メタクリル酸コポリマーSは、メタクリル酸とメタクリル酸メチルの共重合体であって、pH7.0以上で溶解する。化学名は、ポリメタクリル酸メチルメタクリレートである。具体的なメタクリル酸コポリマーSとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit S100(EVONIK)等が挙げられる。 PVAコポリマーの化学名は、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体である。PVAコポリマーは、その分子量、及び平均重合度等、特に制限なく用いることができる。具体的なPVAコポリマーとしては、例えば、POVACOAT(登録商標)R、POVACOAT(登録商標)L、POVACOAT(登録商標)F、POVACOAT(登録商標)FL、POVACOAT(登録商標)MP(大同化成工業)等が挙げられる。 具体的なエチルセルロースとしては、アクアコートECD(大日本住友製薬)等が挙げられ、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit E100(EVONIK)、Eudragit EPO(EVONIK)等が挙げられ、メタクリル酸コポリマーLとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit L100(EVONIK)等が挙げられ、メタクリル酸コポリマーLDとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit L100-55(EVONIK)、Eudragit L30D-55(EVONIK)等が挙げられ、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRSとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit RL100(EVONIK)、Eudragit RLP0(EVONIK)、Eudragit RS100(EVONIK)、Eudragit RSP0(EVONIK)等が挙げられ、アクリル酸メチル・メタクリル酸メチルコポリマーとしては、オイドラギット(登録商標)Eudragit NE30D(EVONIK)等が挙げられる。 防湿作用を有する物質の配合量は、通常リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の安定性を改善できる量であれば特に制限されない。例えば、核の重量に対して0.5重量%以上30重量%以下、他の態様として1重量%以上15重量%以下である。あるいは、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の重量に対して、100重量%以上50000重量%以下、他の態様として500重量%以上5000重量%以下、さらに別の態様として、1000重量%以上4000重量%以下である。 本発明の粒子状医薬組成物には、所望によりさらに各種医薬添加剤が適宜使用され、製剤化される。かかる医薬添加剤としては、製薬的に許容され、かつ薬理的に許容されるものであれば特に制限されない。例えば、賦形剤、結合剤、安定化剤、抗酸化剤、崩壊剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、凝固防止剤、抗菌性の添加剤、着色剤、緩衝剤、界面活性剤などが使用される。 賦形剤としては、例えば、結晶セルロース、D-マンニトール、イソマルト、ソルビトール、デキストロース、キシリトール、ショ糖、デンプン、乳糖、ブドウ糖などが挙げられる。 「薬物層」に用いられる結合剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、デンプン(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルファ化デンプン(pre-gelatinized potato starch)(STARCH1500(登録商標)、STARCH 1500 LM(登録商標))、米デンプン、小麦デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等)、マルトデキストリン、ゼラチン、天然ゴム、アカシアのような合成ゴム、粉末トラガント、ガーガム、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース(例えば、TC-5E、ETHOCEL E5 Premium LVなど))、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース(例えば、AVICEL-PH-101(登録商標)、AVICEL-PH-103(登録商標)、AVICEL-PH-105(登録商標)のようなAVICEL(登録商標):FMC Corporation)、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキサイド、ポリビニルスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリアルギニン、ポリカーボフィル、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、ポロキサマ―(例えば、Pluronic(登録商標))などが挙げられる。他の態様として、ポリビニルアルコールが挙げられる。 「造粒」に用いられる結合剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、デンプン(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルファ化デンプン(pre-gelatinized potato starch)(STARCH1500(登録商標)、STARCH 1500 LM(登録商標))、米デンプン、小麦デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等)、マルトデキストリン、ゼラチン、天然ゴム、アカシアのような合成ゴム、粉末トラガント、ガーガム、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース(例えば、AVICEL-PH-101(登録商標)、AVICEL-PH-103(登録商標)、AVICEL-PH-105(登録商標)のようなAVICEL(登録商標):FMC Corporation)、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキサイド、ポリビニルスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリアルギニン、ポリカーボフィル、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、ポロキサマ―(例えばPluronic(登録商標))、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールなどが挙げられる。他の態様として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールが挙げられる。更なる態様として、ポリビニルアルコール、イソマルト、及びマルトースが挙げられる。 特に、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールなどの糖類は、高分子と比較して溶媒への溶解度が高いため、結合剤液を調製する際に使用する溶媒量が少なくて済む。また、糖類を含む結合液は高分子を含む結合液と比較して蒸発が速い。本発明では、本明細書に記載の薬物が水分によって加水分解するため、造粒工程中に使用する水分量が少ない糖類を選択するのが好ましい。 安定化剤としては、例えば、WO2010/019266に記載されているカチオン(cation)、及び立体性の一級アミン(sterically hindered primary amine)が挙げられる。 他の態様として、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムなどのカチオンなどが挙げられる。 また、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、バリンなどのアミノ酸などが挙げられる。 抗酸化剤としては、例えば、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、ビタミンE、安息香酸、アスコルビン酸とその製薬学的に許容される塩、又はエステル類、トコフェロールとそのエステル類、アルファ脂肪酸、ベータカロテンなどが挙げられる。 崩壊剤としては、例えば、カンテン、炭酸カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、バレイショデンプン、タピオカデンプン、その他のデンプン、α化デンプン、その他のアルギン、その他のセルロース、ガム、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。 酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。 発泡剤としては、例えば、重曹などが挙げられる。 人工甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。 香料としては、例えば、レモン、レモンライム、オレンジ、メントールなどが挙げられる。 滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、植物油、グリセリン、ソルビトール、D-マンニトール、ポリエチレングリコール、その他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えば、ピーナッツ油、綿種油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、大豆油等)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、カンテン、シリカゲル(SYLOID(登録商標)、AEROSIL(登録商標) 200)、凝固性エアロゾル合成シリカ(a coagulated aerosol of synthetic silica)(Evonik Degussa Co., Plano, TX USA)、発熱性二酸化ケイ素(CAB-O-SIL、Cabot Co., Boston, MA USA)、ロイシン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケイ酸、及びショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。 凝固防止剤としては、例えば、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素、及びタルクなどが挙げられる。 抗菌性の添加剤(anti-microbial additives)としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニウム、クレゾール、クロロブタノール、デヒドロ酢酸、エチルパラベン、メチルパラベン、フェノール、フェニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、及びチモールなどが挙げられる。 着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、赤色三二酸化鉄、黒色酸化鉄、食用黄色4号、5号、食用赤色3号、102号、食用青色3号などが挙げられる。 緩衝剤としては、例えば、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸又はその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン又はその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸又はその塩類などが挙げられる。 界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。 医薬添加剤としては、1種又は2種以上組合せて適宜適量添加することができる。 いずれの医薬添加剤についても、本発明の所望の効果が達成される範囲内の量で使用される。 安定化剤(カチオン及び/又は一級アミン)とリナクロタイドの比率については、カチオン:立体性一級アミン:リナクロタイドのモル比(例えば、カルシウムイオン:ロイシン:リナクロタイド)は、例えば、5-100:5-50:1である。カチオン:立体性一級アミンのモル比(例えば、カルシウムイオン:ロイシン)は、等しいか、あるいは、2:1より大きい(例えば、5:1〜2:1)ことが好ましい。従って、或る態様では、カチオン:立体性一級アミン:リナクロタイドのモル比(例えば、カルシウムイオン:ロイシン:リナクロタイド)は、100:50:1、100:30:1、80:40:1、80:30:1、80:20:1、60:30:1、60:20:1、50:30:1、50:20:1、40:20:1、20:20:1、10:10:1、10:5:1、又は5:10:1である。結合剤(例えば、メチルセルロース)を使用する場合、0.5重量%以上2.5重量%以下(例えば、0.7重量%以上1.7重量%以下、又は、0.7重量%以上1重量%以下、又は、1.5重量%、又は、0.7重量%)で結合剤を配合することができる。 本発明の粒子状医薬組成物は、種々の医薬組成物の製剤とすることができる。かかる医薬組成物の製剤としては、例えば、散剤、細粒剤、ドライシロップ剤、カプセル剤、錠剤、口腔内崩壊錠、丸剤、トローチ剤等が挙げられる。別の態様としては、錠剤が挙げられる。 以下に本発明の医薬組成物の製造方法に関して説明する。 本発明の粒子状医薬組成物の製造方法は、少なくとも、核に対しリナクロタイドを含む薬物層をコーティングする前後に防湿作用を有する物質を含む層のコーティング工程を含む。所望により、例えば、薬物層と防湿作用を有する物質を含む層の間に遮断層を含んでもよい。また、コーティング工程の後に実施可能な混合工程、造粒工程、成型工程、フィルムコーティング工程、包装工程を含むことができる。コーティング工程 本発明の粒子状医薬組成物を得るには、核に対し薬物層をコーティングする前後に防湿作用を有する物質を含む層をコーティングする。 核に、防湿作用を有する物質を含む層、薬物層を通常製薬学的にコーティングできる方法であれば、装置、手段とも特に制限されない。 コーティング装置としては、例えば、流動層コーティング装置、転動コーティング装置、遠心転動コーティング装置などが挙げられる。他の態様として流動層コーティング装置が挙げられる。 例えば、流動層側方噴霧式コーティング装置中で核を温風で流動させながら、スプレーガンにて防湿作用を有する物質を含有する液を必要量噴霧する。次に、薬物、及び医薬添加剤を含有する液を必要量噴霧する。更に防湿作用を有する物質を含有する液を必要量噴霧する。噴霧液は、水、エタノール、メタノール等の溶媒に溶解又は分散して調製される。またこれらの溶媒を適宜混合し用いることも可能である。 コーティング中、および/又はコーティング後に乾燥することもできる。乾燥方法は、通常製薬学的に乾燥する方法であれば特に制限されない。 核に対して、防湿作用を有する物質を含む層あるいは薬物層を被覆する際の好ましい品温は20℃以上70℃以下であり、他の態様として30℃以上60℃以下である。 コーティング中の粒子状医薬組成物が含有する水分率として、好ましい含水率は6%以下である。他の態様として0.3%以上6%以下、更なる態様として0.3%以上4%以下である。 コーティング時に湿度を調節した空気を流動させてもよい。例えば、14℃で露点に達する濃度の水分を含む空気等が挙げられる。他の態様として、露点温度12℃以上16℃以下の空気、更なる態様として、露点温度13℃以上15℃以下の空気が挙げられる。造粒工程 本発明では含量均一性の観点から造粒工程を含むことが望ましい。 コーティング工程で得られたコーティング品、及び各種添加剤を造粒機に入れ、結合剤液で噴霧する。 造粒機として、例えば流動層造粒機等が挙げられる。造粒方法として、例えば、流動層造粒法、溶融造粒法、高速攪拌造粒法、解砕(粉砕)造粒法、押出造粒法、転動造粒法、噴霧造粒法、乾式造粒法などが挙げられる。他の態様として流動層造粒法である。 結合剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、デンプン(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルファ化デンプン(pre-gelatinized potato starch)(STARCH1500(登録商標)、STARCH 1500 LM(登録商標))、米デンプン、小麦デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等)、マルトデキストリン、ゼラチン、天然ゴム、アカシアのような合成ゴム、粉末トラガント、ガーガム、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース(例えば、AVICEL-PH-101(登録商標)、AVICEL-PH-103(登録商標)、AVICEL-PH-105(登録商標)のようなAVICEL(登録商標):FMC Corporation)、メタクリレートポリマー、シクロデキストリン、デキストラン、ポリアクリル酸、キトサン、キサンタンガム、ポリエチレンポリプロピレンオキサイド、ポリビニルスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリアルギニン、ポリカーボフィル、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、ポロキサマ―(例えばPluronic(登録商標))、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールなどが挙げられる。他の態様として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールが挙げられる。更なる態様として、ポリビニルアルコール、イソマルト、及びマルトースが挙げられる。 トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールなどの糖類は、高分子と比較して溶媒への溶解度が高いため、結合剤液を調製する際に使用する溶媒量が少なくて済む。また、糖類を含む結合液は高分子を含む結合液と比較して溶媒の蒸発が速い。本発明では、本明細書に記載のリナクロタイドが水分によって加水分解するため、造粒工程中に使用する水分が少ない糖類を選択するのが好ましい。 結合剤液は、水、エタノール、メタノール等の溶媒に溶解又は分散して調製される。またこれらの溶媒を適宜混合し用いることも可能である。 噴霧液の調製条件は適宜選択されれば特に制限されないが、固形分濃度として、0.5重量%以上50重量%以下が好ましい。固形分濃度が高い程、使用する水分量が少なく、薬物の安定性に寄与する。また、固形分濃度が50重量%を超えると、均一に造粒することが困難となる。 結合剤液の噴霧方法は、互いに結合する粒子を促進し、造粒品が得られる、例えば、連続噴霧法、造粒工程の途中で乾燥工程や更にシェーキング工程を設ける間歇噴霧法などが挙げられる。他の態様として間歇噴霧法が挙げられる。 間歇噴霧法とは、断続的な噴霧を意味する。間歇噴霧法は、噴霧、乾燥、及びシェーキングのうち、2、又は3つの工程を含むことができる。例えば、一定時間噴霧した後、一定時間乾燥等のサイクルを繰り返して行う、造粒のための噴霧方法である。このサイクルは、製造を行っていく上で適宜設定することができる。例えば、5秒以上30秒以下で噴霧した後、造粒品を30℃以上40℃以下で10秒以上50秒以下乾燥する。乾燥時間が無いと結合剤液に含まれる溶媒が乾燥されずにリナクロタイドの分解を誘発する原因となる。また、乾燥時間が長すぎると造粒出来ない、又は造粒されない微粉を含む造粒品となる。 結合剤液の噴霧量は、造粒できれば特に限定されない。例えば、固形分として粒子状医薬組成物を含む医薬組成物の0.5重量%以上10重量%以下である。 噴霧速度は、造粒できれば特に限定されない。例えば、1kgの造粒品を製造する際の噴霧速度は6g/min以上30g/min以下が挙げられる。噴霧量を多くすることにより、造粒されない粒子(微粉)を少なくすることができる。また、間歇造粒中に乾燥工程を設けることにより、粒子中の含水率を抑えることができる。 造粒後に乾燥することもできる。乾燥方法は、通常製薬学的に乾燥する方法であれば特に制限されないが、例えば、通風乾燥や減圧乾燥が挙げられる。乾燥温度は、例えば、40℃以上90℃以下であり、他の態様として50℃以上80℃以下である。乾燥時間は、例えば、1分以上60分以下であり、他の態様として5分以上30分以下である。 造粒の際の好ましい品温は30℃以上60℃以下であり、他の態様として40℃以上50℃以下である。品温が30℃を下回ると、造粒中の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物の水分含率が増加し、医薬組成物の分解が加速する可能性がある。 造粒中の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)が含有する水分率は、薬物の安定性に影響を及ぼさない限り特に制限されないが、例えば、賦形剤としてD-マンニトールを使用した際の、好ましい含水率は、6%以下であり、他の態様として0.3%以上6%以下であり、更なる態様として0.3%以上4%以下である(測定装置:ハロゲン水分計(メトラー・トレド社製)、測定条件:105℃30分)。 造粒時に湿度を調節した空気を流動させてもよい。例えば、14℃で露点に達する濃度の水分を含む空気等が挙げられる。他の態様として、露点温度12℃以上16℃以下の空気、更なる態様として、露点温度13℃以上15℃以下の空気が挙げられる。混合工程 混合工程では、造粒品と各種添加剤を混合する。成型工程 成型工程では、造粒品、又は混合品をカプセルに充填しカプセル剤とすることができる。 あるいは、造粒品、又は混合品を、回転式打錠機を用いて圧縮成型し、打錠品とすることもできる。 圧縮工程としては、本発明の医薬組成物を成型する方法であれば装置、手段とも特に制限されない。例えば、コーティング品と適当な医薬添加剤を混合後に圧縮成型し錠剤を得る直接打錠法、造粒品に更に滑沢剤を混合した後に圧縮成型し錠剤を製する方法が挙げられる。 打錠装置としては、例えば回転式打錠機、単発打錠機、オイルプレスなどが挙げられる。打錠圧などの打錠条件としては、錠剤を成型でき、製造工程中に錠剤が破損しない打錠圧であれば特に制限されない。フィルムコーティング工程 適宜打錠後に錠剤表面にフィルムコーティングを施してもよい。 方法としては、通常製薬学的にフィルムコーティングする方法であれば特に制限されない。例えば、パンコーティング、ディップコーティングなどが挙げられる。 フィルムコーティング剤としては、錠剤をフィルムコーティングできる物質であれば特に制限されない。例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテートフタレート、エチルセルロース、ゼラチン、製薬品表面の艶(pharmaceutical glaze)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアセテートフタレート、セラック、ショ糖、酸化チタン、カルナウバロウ、微結晶ワックス(microcrystalline wax)などが挙げられる。フィルムコーティング剤は、1種又は2種以上組合せて適宜適量添加することができる。 フィルムコーティング率は、錠剤にフィルムを形成する率であれば特に制限されない。例えば、錠剤重量に対して1重量%以上5重量%以下等である。 フィルムコーティング後に乾燥してもよい。方法としては、通常製薬学的に乾燥できる方法であれば特に制限されない。乾燥条件としては、例えば製剤の安定性を考慮して適宜設定されれば特に制限されない。包装工程 包装工程においては、医薬組成物を保存できる包装形態であれば特に制限されない。 例えば、アルミニウム袋、アルミニウム-アルミニウムブリスター、ガラス瓶、プラスチックボトルなどが挙げられる。 これらの包装体に乾燥剤を入れても良い。乾燥剤としては、包装体内の水分を吸着するものであれば特に制限されない。 例えば、シリカゲル、合成ゼオライト、シリカアルミナゲル、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、モンモリロナイト、アロフェンなどが挙げられる。他の態様として、シリカゲル、合成ゼオライトが挙げられる。 乾燥剤の収容方法は、乾燥剤が収容できる方法であれば特に制限されない。 例えば、モイストキャッチ(登録商標)等のように包装体内に積層される態様、乾燥剤を通気性を有する袋に収容し包装体内に配置する態様、シート状にした乾燥剤を包装体内に配置する態様などが挙げられる。 以下、実施例、比較例及び試験例をあげて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定解釈されるものではない。 リナクロタイドは、WO2004/069165に記載の方法により製造したものを使用した。《実施例1》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学製、製品名 ゴーセノールEG-05P、以下同じ。)1000gを精製水4000gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液3000gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-15、第2層は同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-305)20kgに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 リナクロタイド48.06gを精製水7601gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別にL-ロイシン123.8g(J.T.Baker製、製品名 L-Leucine, USP、以下同じ)、塩化カルシウム277.6g(SPECTRAUM製、製品名 Calcium Chloride(Dihydrate)、以下同じ)、ヒプロメロース(HPMC)126.1g(Dow chemical製、製品名ETHOCEL E5 Premium LV)を精製水5858gに溶解させ、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。第1層を被覆した粒子17.981kgに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液300gを流動層造粒装置(Glatt社製、製品名GPCG-1)を用いて、第2層を被覆した粒子1000gに噴霧し、第3層を被覆し、本発明の粒子状医薬組成物を調製した。(4)カプセル充填 第3層を被膜した粒子25.3mgを2号のゼラチンカプセルに充填し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(カプセル剤)を調製した。《実施例2》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液360gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-1)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-102Y)1200gに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 リナクロタイド2.937gを精製水363.9gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別に部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。また、別途L-ロイシン7.56g、塩化カルシウム16.96gを精製水198.9gに溶解させ、先に製した部分けん化ポリビニルアルコール溶解液77.0gを添加し、添加後、10%塩酸を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。第1層を被覆した粒子1096.8gに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液270gを流動層造粒装置を用いて、第2層を被覆した粒子900gに噴霧し、第3層を被覆し、第3層を被膜した粒子を調製した。(4)造粒 マルトース(三和澱粉工業製、製品名サンマルトS、以下同じ)200gを精製水800gに溶解した。流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-1)を用いて、第3層を被覆した粒子86.9g、D-マンニトール(ロケット製、製品名Pearitol 50C、以下同じ)781.9gを流動層内で混合し、その混合品にマルトース溶液217.0gを10g/minで噴霧し、造粒した(品温約40℃、噴霧圧0.08MPa、風量0.2m3/min)。造粒は、噴霧15秒、乾燥40秒、シェーキング5秒を含む間歇噴霧法で行った。造粒品の品温が47℃になるまで乾燥し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)を得た。(5)混合、錠剤化 前記粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)521.2g、デンプングリコール酸ナトリウム(DMV製、製品名プリモジェル、以下同じ)26g、ステアリン酸マグネシウム(メルク製、製品名Parteck LUB MST、以下同じ)2.6gをポリエチレンバックを用いて混合後、ロータリー打錠機(株式会社畑鐡工所製、X-20)で圧縮成型することにより、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)を得た。《実施例3〜6》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール1500gを精製水13.5kgに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液6000gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-15、第2層は同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-305)20kgに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 リナクロタイド48.06gを精製水6778gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別にL-ロイシン123.8g、塩化カルシウム277.6g、ヒプロメロース(HPMC)126.1g(Dow chemical製、製品名ETHOCEL E5 Premium LV)を精製水5816gに溶解させ、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。第1層を被覆した粒子17.948kgに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液714gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-1)を用いて、第2層を被覆した粒子1000gに噴霧し、第3層を被覆し、本発明の粒子状医薬組成物を調製した。(4)混合 第3層を被覆した粒子25.8mgとD-マンニトール232mgとをガラス瓶に入れ、インダクションシールを施し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(実施例3)を調製した。 D-マンニトールをラクチトール(三菱商事フードテック製 製品名ミルヘン微粉(登録商標)、以下同じ)に替えて実施例4の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。D-マンニトールをマルチトール(ロケット製:製品名Sweet Pearl P200、以下同じ)に替えて実施例5の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。D-マンニトールをトレハロース(林原商事製、製品名トレハ、以下同じ)に替えて実施例6の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。《実施例7》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール1000gを精製水4000gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液3000gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-15、第2層は同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-305)20kgに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 リナクロタイド48.06gを精製水7601gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別にL-ロイシン123.8g、塩化カルシウム277.6g、ヒプロメロース(HPMC)126.1g(Dow chemical製、製品名ETHOCEL E5 Premium LV)を精製水5858gに溶解させ、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。第1層を被覆した粒子17.981kgに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液300gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-1)を用いて、第2層を被覆した粒子1000gに噴霧し、第3層を被覆し、本発明の粒子状医薬組成物を調製した。(4)造粒 ヒプロメロース(信越化学工業製、製品名TC-5E)50gを精製水450gに溶解した。第3層を被覆した粒子86.8g、及びD-マンニトール781.5gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-1)内で混合し、その混合品にヒプロメロース溶液259gを6g/minで噴霧し、造粒した。造粒は、噴霧30秒、乾燥20秒、及びシェーキング10秒を含む間歇噴霧法で行った。造粒品を47℃になるまで乾燥し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)を得た。造粒中の水分値は0.3%以上0.8%以下であった。 製造中の製造条件は以下のとおりである。《実施例8》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール1000gを精製水9000gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液5400gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-15、第2層も同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-102Y)18000gに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 精製水11610gに希塩酸(小堺製薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。その中に、塩化カルシウム227.5gを入れ、完全に溶解後、リナクロタイド81.25gを溶解させた。リナクロタイドが完全に溶解後、L-ロイシン104gを入れ完全に溶解させた。別に部分けん化ポリビニルアルコール208gを精製水832gに溶解させた。この2つの液を混合後、希塩酸(小堺製薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。第1層を被覆した粒子16068gに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール500gを精製水4500gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液4620gを流動層造粒装置を用いて、第2層を被覆した粒子15405gに噴霧し、第3層を被覆し、第3層を被膜した粒子を調製した。(4)造粒 マルトース750gを精製水3000gに溶解した。流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-15)を用いて、第3層を被覆した粒子1322.25g、D-マンニトール12102.75gを流動層内で混合し、その混合品にマルトース溶液3750gを260g/minで噴霧し、造粒した(品温約43℃、噴霧圧0.20MPa、風量7.5m3/min)。造粒は、噴霧15秒、乾燥35秒、シェーキング15秒を含む間歇噴霧法で行った。造粒品の品温が50℃になるまで乾燥し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)を得た。(5)混合、錠剤化 前記粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)14175g、クロスカルメロースナトリム(ニチリン化学工業製、製品名キッコレートND-2HS、以下同じ)750g、結晶セルロース(旭化成製、製品名セオラスUF711、以下同じ)1500g、ステアリン酸マグネシウム75gをポリエチレンバックを用いて混合後、ロータリー打錠機(株式会社畑鐡工所製、X-20)で圧縮成型することにより、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)を得た。(6)フィルムコーティング フィルムコート剤(オパドライ85F42205)1000gを精製水4000gに分散し、フィルムコート剤を調製した。フィルムコーティング機(フロイント産業製、製品名アクアコーター48/60 60型)を用いて、前記、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)に、フィルムコート剤の水分散液500gを噴霧コーティングし、1錠当たり170mgの本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)を得た。《実施例9》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール300gを精製水2700gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液1650gを流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-5、第2層も同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-102Y)5500gに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)第2層の調製 リナクロタイド25gを精製水3570gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別に部分けん化ポリビニルアルコール64gを精製水256gに溶解した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。第1層を被覆した粒子4944gに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。(3)第3層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール200gを精製水1800gに溶解した。部分けん化ポリビニルアルコール溶解液1463gを流動層造粒装置を用いて、第2層を被覆した粒子4878gに噴霧し、第3層を被覆し、第3層を被膜した粒子を調製した。(4)造粒 マルトース240gを精製水960gに溶解した。流動層造粒装置(Glatt製、製品名GPCG-5)を用いて、第3層を被覆した粒子414.7g、D-マンニトール3881.3gを流動層内で混合し、その混合品にマルトース溶液1200gを100g/minで噴霧し、造粒した(品温約40℃、噴霧圧0.2MPa、風量0.2m3/min)。造粒は、噴霧15秒、乾燥35秒、シェーキング15秒を含む間歇噴霧法で行った。造粒品の品温が47℃になるまで乾燥し、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)を得た。(5)混合、錠剤化 前記粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)4252.5g、クロスカルメロースナトリウム225g、結晶セルロース450g、ステアリン酸マグネシウム22.5gをポリエチレンバックを用いて混合後、ロータリー打錠機(株式会社畑鐡工所製、X-20)で圧縮成型することにより、本発明の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)を得た。《比較例1》(1)第1層の調製 部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。リナクロタイド2.937gを精製水363.9gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別に、部分けん化ポリビニルアルコール100gを精製水900gに溶解した。また、別途L-ロイシン7.56g、塩化カルシウム16.95gを精製水198.9gに溶解させ、先に製した部分けん化ポリビニルアルコール溶解液77.0gを添加し、添加後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-102Y)1064.9gに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。(2)造粒 ヒプロメロース(信越化学工業製、製品名TC-5E)100gを精製水900gに溶解した。第1層を被覆した粒子81.9g、D-マンニトール737.1gを流動層内で混合し、その混合品にヒプロメロース溶液245.0gを6g/minで噴霧し、造粒した(品温40℃、噴霧圧0.08MPa、風量0.2-0.3m3/min)。造粒は、噴霧30秒、乾燥20秒、及びシェーキング10秒を含む間歇噴霧法で行った。造粒品を48℃になるまで乾燥し、比較用の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)を得た。(3)混合、錠剤化 前記粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(造粒品)482g、クロスポビドン(ISP製、製品名XL-10)24.1g、ステアリン酸マグネシウム2.6gをポリエチレン袋を用いて混合後、ロータリー打錠機(株式会社畑鐡工所製、X20)で圧縮成型することにより、比較用の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(錠剤)を得た。《比較例2〜5》(1)第1層の調製 リナクロタイド48.06gを精製水7601gに分散した後、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。別にL-ロイシン123.8g、塩化カルシウム277.6g、ヒプロメロース(HPMC)(信越化学工業製、製品名TC-5E)126.1gを精製水5858gに溶解させ、10%塩酸(和光純薬製)を適量滴下し、pH1.5から2.0の間に調整した。完全に溶解した後、上記2液を混合した。結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ製、製品名CP-102Y)17.425kgに対し、混液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第1層を被覆して比較用の粒子状医薬組成物を調製した。(2)混合 第1層を被覆した粒子23.4mgとD-マンニトール211mgとをガラス瓶に入れ、インダクションシールを施し、比較用の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物(比較例2)を調製した。 D-マンニトールをラクチトールに替えて比較例3の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。D-マンニトールをマルチトールに替えて比較例4の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。D-マンニトールをトレハロースに替えて比較例5の粒子状医薬組成物を含む医薬組成物を調製した。《参考例1》 部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学製、ゴーセノールEG-05P)及びエチルセルロース(大日本住友製、製品名アクアコートECD)15gをイオン交換水250mLに溶解させた溶液を、テフロン(登録商標)製平皿に流し込み、40℃で24時間乾燥させた。アミノアクリルメタクリレートコポリマーE(EVONIK製、製品名オイドラギットE)15gをエタノール250mLに溶解させた溶液をテフロン(登録商標)製平皿に流し込み、23℃で24時間乾燥させた。メタクリル酸コポリマーLD(EVONIK製、製品名オイドラギットL30D55)の原液を外径70mm×内径10mm×厚さ1mmのアルミ板の中心部に流し込み23℃で24時間乾燥させた。 得られたフィルムを用いて、JISZ0208:1976「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」条件Aに準拠し、23℃±1℃、50±5%RHの条件下で透湿度試験を実施した。 透湿度試験の結果を表19に示す。《試験例1》 実施例1の粒子状医薬組成物10gを2重ポリ袋に入れたものをアルミニウム袋に入れ密閉したものを40℃75%RH条件下で6ヶ月静置した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。YMC-Pack Pro(登録商標)C18 カラム(寸法: 3.0×150 mm, 3.0 urn; YMC)又はその同等品を使用し、40℃に維持する。溶離液A(MPA)は、2%アセトニトリル: 98%水、0.1%トリフルオロ酢酸からなり、溶離液B(MPB)は、95%アセトニトリル: 5%水、0.1%トリフルオロ酢酸からなる。分解物の溶出は、0% 4分、MPB 0%-10% 9分、MPB 10%-23% 43分、MPB 23%-34% 49分、MPB 34%-80% 59分、MPB 80%-0% 60分、MPB 0% 67分の勾配で実施する。流速は0.6mL/分で、220nmのUVで検出する。分析試料は、所定量の造粒品又は錠剤を0.1N塩酸に添加し、0.2μgリナクロタイド/mLの標的濃度となるように調製する。この溶液100μLを前記カラムに注入する。 同様に調製したリナクロタイド外部標準に対して調製試料中のリナクロタイド濃度を測定することにより、リナクロタイド含量を決定する。 表20に示す「Cys1-IMD」は、保持時間1.12分のリナクロタイドホルムアルデヒドイミダゾリジノン産物を表す。表20に示す「Cys1-Ketone」は、保持時間1.18分のリナクロタイド分解物を表す。 リナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表20に示す。《試験例2》 実施例1のカプセル剤1個をアルミニウム−アルミニウムブリスター(ダブルチャンバータイプ:粒状シリカゲルを含む乾燥袋1個)に入れ密閉したものを40℃75%RH条件下で3ヶ月静置した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。これらにより得られたリナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表21に示す。《試験例3》 実施例2及び比較例1の錠剤1錠をモイストキャッチ(登録商標)4方シールに充填したものを60℃、湿度は成り行きで21日間静置した。 リナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表22に示す。《試験例4》 実施例3〜6、比較例2〜5として顆粒と糖又は糖アルコールの混合品をガラス瓶に充填したものを40℃75%RH条件下で3ヶ月保管した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。これらにより得られたリナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表23に示す。《試験例5》 実施例7の造粒品をモイストキャッチ(登録商標)4方シールに充填したものを40℃75%RH条件下で2ヶ月静置した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。これにより得られたリナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表24に示す。《試験例6》 実施例8の錠剤1錠をモイストキャッチ(登録商標)4方シールに充填したものを40℃75%RH条件下で6ヶ月保管した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。これらにより得られたリナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表25に示す。《試験例7》 実施例9の錠剤1錠をモイストキャッチ(登録商標)4方シールに充填したものを40℃75%RH条件下で3ヶ月保管した。 保存後の分解物量は、高速液体クロマトグラフ法により測定した。これらにより得られたリナクロタイド及びその分解物の総量に対する分解物の総量および主分解物(保持時間=1.12分および1.18分)の割合を表26に示す。 本発明によれば、安定性の改善されたリナクロタイドを含有する粒子状医薬組成物、特に該粒子状医薬組成物を含む錠剤を提供することができる。 以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。 配列表の配列番号1の配列で表される塩基配列は、合成ペプチドである。 核に、(1)防湿作用を有する物質を含む層、(2)リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含む薬物層、及び(3)防湿作用を有する物質を含む層が被覆されてなり、防湿作用を有する物質がポリビニルアルコールである粒子状医薬組成物。 防湿作用を有する物質の配合量が、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の重量に対して100重量%以上50000重量%以下である、請求項1に記載の粒子状医薬組成物。 防湿作用を有する物質の配合量が、核の重量に対して0.5重量%以上30重量%以下である、請求項1又は2に記載の粒子状医薬組成物。 さらに造粒されてなる、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の粒子状医薬組成物を含む製剤。 リナクロタイドとしての配合量が2.7μg以上6mg以下である、請求項4に記載の製剤。 造粒に用いられる結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、請求項4又は請求項5に記載の製剤。 造粒品の含水率が0.3%以上4%以下である、請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の製剤。 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載の製剤が、散剤、細粒剤、ドライシロップ剤、カプセル剤、錠剤、口腔内崩壊錠、丸剤、及びトローチ剤からなる群より選択される製剤。 リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物及びその分解物に対する分解物の総量が8%以下、かつCys1-IMDが2%以下、及びCys1-Ketoneが2%以下である請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の粒子状医薬組成物又は製剤。 核に、(1)防湿作用を有する物質を含む層を被覆する工程、(2)リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を含む薬物層を被覆する工程、及び(3)防湿作用を有する物質を含む層を被覆する工程、を含み、防湿作用を有する物質がポリビニルアルコールである、粒子状医薬組成物の製造方法。 防湿作用を有する物質の配合量が、リナクロタイドもしくは製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の重量に対して100重量%以上50000重量%以下である、請求項10に記載の粒子状医薬組成物の製造方法。 防湿作用を有する物質の配合量が、核の重量に対して0.5重量%以上30重量%以下である、請求項10又は請求項11に記載の粒子状医薬組成物の製造方法。 更に造粒工程を含む、請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載の粒子状医薬組成物を含む製剤の製造方法。 リナクロタイドとしての配合量が2.7μg以上6mg以下である、請求項13に記載の製剤の製造方法。 造粒に用いられる結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、PVAコポリマー、トレハロース、ソルビトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、オリゴ糖、及びマルチトールからなる群より選択される1又は2以上の物質を含む、請求項13又は請求項14に記載の製剤の製造方法。 間歇噴霧法を用いて造粒される、請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の製剤の製造方法。 造粒品の含水率が0.3%以上4%以下である、請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の製剤の製造方法。配列表


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