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タイトル:公表特許公報(A)_アクリル酸を含むアルカリ膨潤性アクリルエマルション、水性配合物におけるこの使用、およびこれを含有する配合物
出願番号:2013515979
年次:2013
IPC分類:C08F 2/10,C08F 220/06,C08F 220/10,C08F 220/58,C09K 3/00,A61K 8/06,A61K 8/81


特許情報キャッシュ

スオウ,ジヤン−マルク JP 2013532217 公表特許公報(A) 20130815 2013515979 20110608 アクリル酸を含むアルカリ膨潤性アクリルエマルション、水性配合物におけるこの使用、およびこれを含有する配合物 コアテツクス・エス・アー・エス 398051154 特許業務法人川口國際特許事務所 110001173 スオウ,ジヤン−マルク FR 1055077 20100625 C08F 2/10 20060101AFI20130719BHJP C08F 220/06 20060101ALI20130719BHJP C08F 220/10 20060101ALI20130719BHJP C08F 220/58 20060101ALI20130719BHJP C09K 3/00 20060101ALI20130719BHJP A61K 8/06 20060101ALI20130719BHJP A61K 8/81 20060101ALI20130719BHJP JPC08F2/10C08F220/06C08F220/10C08F220/58C09K3/00 103GA61K8/06A61K8/81 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW IB2011001285 20110608 WO2011161508 20111229 19 20130204 4C083 4J011 4J100 4C083AD091 4C083AD092 4C083DD31 4C083EE07 4C083FF01 4C083FF05 4J011AA05 4J011HA02 4J011HA08 4J011HB16 4J100AE69S 4J100AE69T 4J100AJ02P 4J100AL03Q 4J100AL08R 4J100AL62S 4J100AL62T 4J100AL63S 4J100AL63T 4J100AL74S 4J100AL74T 4J100AL75S 4J100AL75T 4J100AM21R 4J100AM21S 4J100AM24S 4J100AM24T 4J100AQ21S 4J100AQ21T 4J100BA04R 4J100BA08R 4J100BA56R 4J100BA56S 4J100CA03 4J100CA06 4J100DA09 4J100EA06 4J100FA19 4J100JA01 4J100JA15 4J100JA57 4J100JA67 本発明は、新しいメタクリル酸不含アルカリ膨潤性増粘剤エマルションに関する。このモノマーは、この型のエマルションにおいてこれまでは不可欠であったので、製造業者はこの原料に依存していた。これらの新しいエマルションは、一定量の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(すなわちAMPS(登録商標)、CAS番号:40623−75−4)を含有する。これらは、界面活性剤を使用せずに作製される場合もあり、このことは泡の形成を防ぐ。最後に、これらは、皮膚などのpH5から6までの間の媒体を含む水性媒体を増粘させるのに効果的である。 水性配合物は、非常に多くの分野において鉱物充てん剤を含みうることがわかっている。すなわち、水性塗料、紙コーティング用分散液、鉱物懸濁液、洗浄剤、化粧品配合物の水性配合物、またはコンクリートおよびセメントの水性配合物である。 製造段階ならびに水性配合物の輸送中、保管中またはそれらの実施過程の両方において、それらのレオロジーを制御することが必要である。これらの各工程レベルにおける実用的制約の多様性は、レオロジー挙動の多様性を反映している。塗料の場合、例えば、経時的安定性の理由から、ならびに使用時の塗料の飛散の防止、または使用後の塗料のたれの防止など、塗料を垂直面へ適用する場合における理由から、当業者としては増粘作用を得ることの必要性があることが要約されうる。 実際、このレオロジー挙動を制御するのに貢献する生成物は、増粘剤と称されている。これらの増粘剤の中でも、界面活性剤を使用して水中に乳化されるポリマーである、アルカリ膨潤性アクリルエマルションという特定のカテゴリーについて当業者は以前より既知であり、前記ポリマーは、メタクリル酸を含む少なくとも1種の非水溶性モノマー、および少なくとも1種の中和可能なアルカリ水溶性モノマーからなっている。 本出願人は、「水中でのポリマーの直接エマルション」という表現が、ポリマー粒子の水中での安定で均一な分散を指す(ここでは、一方は水相、他方は油相である異なる2相の存在を伴う水中油型または油中水型エマルションは指していない)ことを明記する。「アルカリ膨潤性ポリマー」という表現に関しては、媒体がアルカリ性のときに、前記ポリマーが、ゲルが形成されるような水の量を含むことができるということを意味する。 アルカリ膨潤性アクリル増粘剤には、2つの主な群:ASE(アルカリ膨潤性エマルション)型の増粘剤およびHASE(疎水変性アルカリ膨潤性エマルション)型の増粘剤がある。一番目は、メタクリル酸とメタクリル酸の非水溶性エステルとの共重合体を示し、二番目は、(メタ)アクリル酸の非水溶性エステルと、いわゆる「会合性」疎水基を有するモノマーとのメタクリル酸系共重合体を示す。加えて、これらの共重合体は、架橋されうる。 これらの生成物の作用機構は異なる。ASE型のポリマーは、中和状態でのみ増粘し、したがって「アルカリ膨潤性」という表現:イオン反発機構は次いで、ポリマー鎖上のさまざまなカルボキシレート基の間で誘発される。これらのイオン化基は、水分子を分極させ、このことにより媒体の粘度が上昇する。上記イオン現象に加えて、HASE型のポリマーは、会合性疎水基間の相互作用を用い、これも媒体の増粘に寄与する。これらの機構、特に、中性に近いpHでのこれらのエマルションのアルカリ膨潤性質、および水性媒体を増粘させる能力は、文献WO2007/144721および「Practical guide to associative thickeners」(Proceedings of the Annual Meeting Technical Program of the FSCT、2000、78th、644−702)に記載されている。 これらの増粘剤のための多くの用途が、塗料、コーティング分散剤または化粧品において、見い出すことができる(特許出願FR2693203A1、FR2872815A1、FR2633930A1、FR2872815A1を参照)。加えて、これらは、市販の形態、特にCOATEX S.A.S.社から販売されている製品Rheocarb(商標)、Rheocoat(商標)、Thixol(商標)、Rheotech(商標)、Polyphobe(商標)およびViscoatex(商標)の範囲で存在する。 ASEおよびHASE型エマルションの構成に戻ると、これらの増粘剤ポリマーの少なくとも20重量%を構成するメタクリル酸は、今日では、不可避のモノマーと思われる。メタクリル酸は、そのカルボン酸官能基のため、既述のイオン現象によって媒体の粘度を上昇させる一因となり、会合性モノマーを含む疎水性モノマーを有する界面活性剤の存在下で、水性エマルションにおいて容易に重合可能である。 エマルションにおけるこれらの重合は、科学文献で広く説明されている。刊行物「Synthesis of an alkali−swellable emulsion and its effect on the rate of polymer diffusion in poly(vinyl acetate−butyl acrylate)latex films」(Journal of Polymer Science、Part A:Polymer Chemistry、2005、43(22)、pp.5632−5642)、「Structural and rheological properties of hydrophobically modified alkali−soluble emulsion solutions」(Journal of Polymer Science、Part B:Polymer Physics、2002、40(18)、pp.1985−1994)「Viscoelastic properties of hydrophobically modified alkali−soluble emulsion in salt solutions」(Polymer、1999、40(23)、pp.6369−6379)、「Dissolution behaviour in water of a model hydrophobic alkali−swellable emulsion polymer with C20H41 groups」(Canadian Journal of Chemistry(1998)、76(11)、pp.1779−1787)、およびASEに関しては、特許出願EP0089213A1、EP0646606A1、EP0979833A1、およびHASEに関しては、EP0013836A1、WO93/2454A1、US4268641A1、US4421902A1、US3915921A1が参照されうる。 今日では、メタクリル酸は、ASEおよびHASE型エマルションにおいて不可欠なモノマーと考えられている:このデータは、産業界に広く浸透しており、当業者によって疑問視されることはない。しかし、問題なのはまさにメタクリル酸の必然的な性質である。原料の不足とそのコスト変動が原油バレルのコスト変動に連動するというデータを繰り返す、化学工業の時代である。したがって、1つの材料に排他的に付随するテクノロジーは、この製造業者および使用者にとって、戦略的にリスクを伴うようになってきている。 この最大の欠点に対処するために、本出願人は、ASEおよびHASE型エマルションにおいて、メタクリル酸をアクリル酸で置き換えることを目的として、研究に取りかかった。しかし、最新技術の文献は、メタクリル酸を含まず、疎水性モノマーの存在下での、直接エマルションにおけるアクリル酸の重合(このような場合、重合される少なくとも20重量%のモノマーを表す)の技術を開示していない。 本出願人は、一定量の特定モノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(すなわちAMPS(登録商標)、CAS番号:40623−75−4)を使用する限り、直接エマルションにおけるこのような重合が可能であることを、明らかにすることができた。まったく驚くべき有益な方法で、メタクリル酸を含まないASEおよびHASE型の本物のエマルションがこうして製造された。 現在、当業者に知られているアクリル酸系増粘剤は、溶媒の沈殿によって得られる架橋アクリル酸ポリマー(文献EP0584771A1を参照)、または油中水型逆エマルションにおいて架橋もしくは疎水変性されたポリマー(文献FR2873126A1およびFR2782086A1を参照)、または最後に、水溶液中で得られて乾燥される高分子ポリマー(10,000,000g/モル超)(高吸収性ポリマー、すなわちSAPの名称で知られている;特に、文献EP0371421A1およびUS5221722A1を参照)である。最新技術には、少なくとも20重量%のアクリル酸を含有し、メタクリル酸を含まないアルカリ膨潤性エマルションを製造する方法は存在していない。 加えて、本出願の目的である方法は、他の利点を生み出す優先的な変形形態を有する:方法は、界面活性剤および水以外の溶媒を使用せずに実施されうる。現在、水性配合物においてASEおよびHASE型のエマルションを実施する際に、これらの後者が多くの問題を生じることがよく知られている。 塗料の場合には、不均質の形成、さらには水性配合物が乾燥することによる、最終製品、つまり塗料の乾燥塗膜の性質変化が起こりうる。塗膜表面の美的外観および性質を損なう不均質である、「クレーター」または不溶性粒子の形成もまた、観察されうる(力学的側面だけでなくまた、表面の光学的性質および状態)。最後に、塗料配合物における界面活性剤の存在が、乾燥塗膜の耐水洗性を最終的に低下させることがよく知られている(「Effect of surfactants used for binder synthesis on the properties of latex paints」、Progress in Organic Coatings、2005、53(2)、pp.112−118を参照)。 新しいメタクリル酸不含ASEおよびHASE型エマルションの他の利点は、市販の乾燥抽出物(25乾燥重量%超の有効成分)を有し、経時的に安定であり、粒径が先行技術のエマルションと同様であることを特徴とするということである。最後に、それらの増粘効果は明らかにされている。国際公開第2007/144721号仏国特許出願公開第2693203号明細書仏国特許出願公開第2872815号明細書仏国特許出願公開第2633930号明細書欧州特許出願公開第0089213号明細書欧州特許出願公開第0646606号明細書欧州特許出願公開第0979833号明細書欧州特許出願公開第0013836号明細書国際公開第93/2454号米国特許第4268641号明細書米国特許第4421902号明細書米国特許第3915921号明細書欧州特許出願公開第0584771号明細書仏国特許出願公開第2873126号明細書仏国特許出願公開第2782086号明細書欧州特許出願公開第0371421号明細書米国特許第5221722号明細書「Practical guide to associative thickeners」(Proceedings of the Annual Meeting Technical Program of the FSCT、2000、78th、644−702)「Synthesis of an alkali−swellable emulsion and its effect on the rate of Polymer diffusion in poly (vinyl acetate−butyl acrylate) latex films」(Journal of Polymer Science、Part A:Polymer Chemistry、2005、43(22)、pp.5632−5642)「Structural and rheological properties of hydrophobically modified alkali−soluble emulsion solutions」(Journal of Polymer Science、Part B:Polymer Physics、2002、40(18)、pp.1985−1994)「Viscoelastic properties of hydrophobically modified alkali−soluble emulsion in salt solutions」(Polymer、1999、40(23)、pp.6369−6379)「Dissolution behaviour in water of a model hydrophobic alkali−swellable emulsion polymer with C20H41 groups」(Canadian Journal of Chemistry(1998)、76(11)、pp.1779−1787)「Effect of surfactants used for binder synthesis on the properties of latex paints」、Progress in Organic Coatings、2005、53(2)、pp.112−118 本発明の別の目的は、本発明の最終目的を構成する水性配合物における、上記エマルションの増粘剤としての使用にある。 また、本発明の第一の目的は、各モノマーの重量%で表される:a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、d)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)の合計は100%に等しい)、または、a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)10重量%から25重量%の疎水基含有モノマー、d)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、e)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)+e)の合計は100%に等しい)の重合反応を含むことを特徴とする、ポリマーの直接水性エマルションにおける製造方法からなる。 この方法の他の特性(温度、触媒系の選択、移動剤の使用、見込まれる架橋剤の利用)は、当業者が参照できる上記文献を含む、最新技術に記載されているものである。 この方法はまた(メタ)アクリル酸のエステルが、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする。 この方法はまた、疎水基含有モノマーが、一般式:[式中、−m、n、pおよびqは整数であり、m、n、pは150未満であり、qは0超であり、m、n、およびpの中からの少なくとも1つの整数はゼロ以外である。−Rは重合性ビニル官能基を含み、−R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、水素原子またはアルキル基を表し、−R’は、少なくとも6個であり36個以下の炭素原子を有する疎水基である。]を有することを特徴とする。 この方法はまた、架橋モノマーが、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ポリオールから得られるアリルエーテルの中から選択されることを特徴とする。 この方法はまた、水性エマルションが、総重量に対して10乾燥重量%から50乾燥重量%までの間のポリマーを含む乾燥抽出物を生じることを特徴とする。 この方法はまた、エマルションが、50nmから500nmまでの間の粒径を有することを特徴とする。 この方法はまた、ポリマーが、20,000g/モルから1,000,000g/モルまでの間の重量平均モル質量を呈することを特徴とする。 好ましい変形形態では、この方法は、界面活性剤または水以外の溶媒を使用しない。 本発明の別の目的は、メタクリル酸をアクリル酸に完全に置き換えることを可能にする、ASEまたはHASE型のエマルション製造方法における薬剤としての、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の使用からなる。 本発明の別の目的は、各モノマーの重量%で表される:a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、d)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)の合計は100%に等しい)、または、a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)10重量%から25重量%の疎水基含有モノマー、d)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、e)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)+e)の合計は100%に等しい)からなることを特徴とする、ポリマーの直接水性エマルションである。 このエマルションはまた、疎水基含有モノマーが、一般式:[式中、−m、n、pおよびqは整数であり、m、n、pは150未満であり、qは0超であり、m、nおよびpの中からの少なくとも1つの整数はゼロ以外である。−Rは重合性ビニル官能基を含み、−R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、水素原子またはアルキル基を表し、−R’は、少なくとも6個であり36個以下の炭素原子を有する疎水基である。]を有することを特徴とする。 このエマルションはまた、架橋モノマーが、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ポリオールから得られるアリルエーテルの中から選択されることを特徴とする。 このエマルションはまた、総重量に対して10乾燥重量%から50乾燥重量%までの間のポリマーを含む乾燥抽出物を生じることを特徴とする。 このエマルションはまた、50nmから500nmまでの間の粒径を有することを特徴とする。 このエマルションはまた、ポリマーが、20,000g/モルから1,000,000g/モルまでの間の重量平均モル質量を呈することを特徴とする。 好ましい変形形態では、このエマルションが、界面活性剤および水以外の溶媒を含まないことを特徴とする。 本発明の別の目的は、水性配合物における上記エマルションの増粘剤としての使用にある。具体的に、エマルションは、増粘作用を得るために、pHが中性付近に維持された増粘されるべき媒体に導入される。当業者は、日常の実験によって、増粘現象が観察し始められるpHを発見することができる。 この使用はまた、前記配合物が、水性塗料、紙コーティング用分散液、鉱物質の水性懸濁液、洗浄剤、化粧品配合物、または水硬性結合剤、最後に化粧品配合物、より具体的には、pHが5から6の間の皮膚もしくは体の部位に塗布される化粧品配合物から選択されることを特徴とする。 本発明の最終目的は、水性塗料、紙コーティング用分散液、鉱物質の水性懸濁液、洗浄剤、化粧品配合物、または水硬性結合剤を含有する配合物、pHが5から6の間の皮膚もしくは体の部位に塗布される化粧品配合物から選択される、上記エマルションを含有する水性配合物にある。[実施例1] 本発明による試験番号1 この試験は、各モノマーの重量%で表される:a)36.4%アクリル酸、b)62.4%アクリル酸エチル、c)1.2%AMPSからなる、共重合体を含有するASE型エマルションの製造に関する。 機械撹拌および油浴型加熱システムを備える1リットルの反応器に、550gのバイパーミューテッド水(bipermuted water)および7.0gのAMPS溶液(AMPS 2405の名称でLUBRIZOL(商標)社から販売されている、水酸化ナトリウムで中和された水中のAMPS55%溶液)を導入する。 媒体を78℃に加熱し、次いで10gのバイパーミューテッド水に溶解した0.96gの過硫酸アンモニウムおよび10gのバイパーミューテッド水に溶解した0.096gのメタ重亜硫酸ナトリウムからなる触媒系を、漏斗を使用して導入する。 次に、236gのアクリル酸エチルおよび85gのアクリル酸(90%)を、連続的で段階的な方法で導入する。 添加の全期間にわたって、反応媒体の温度を78℃(±2)に維持する。 添加が完了すると、ポンプを20gのバイパーミューテッド水で洗浄し、反応を78℃(±2)で30分間継続する。 次いで、温度を80℃(±2)に維持したまま、25gの水中に溶解した0.10gの過硫酸アンモニウムを30分かけて添加し、反応を87℃(±2)で1時間継続する。 32.4乾燥重量%の有効成分を含有し、Dynamic Light Scatteringで測定した粒径が99nmに等しいエマルションは、こうして得られる。 比較試験 最初に、試験1と同様のポリマーを製造することを試みたが、AMPS、つまり、36.5重量パーセントのアクリル酸および63.5重量%のアクリル酸エチルからなるポリマーを使用しなかった。 そのために、最初にAMPSを導入すること以外は、上記と同様のプロトコルを使用した。87℃で1時間反応を進行させた後、溶液中に濁った沈殿物の形成が観察され、この一部は反応器(捨て石)の軸深さに沈んだ。形成された粒子のサイズは、500nmを超えていた。非常に不均質で大きな粒子に富んだ媒体は、取り扱い、特にポンプ操作に不都合が生じる。加えて、保管は、生成物の沈降を増大させる危険を冒す。 利用したモノマー全質量の22重量%超の量のAMPSを、次いで試験番号1で記載したものと同一の操作手順に従って使用し、次いで、各モノマーの重量%で表される:a)36.5%アクリル酸、b)38.5%アクリル酸エチル、c)25.0%AMPSで共重合体を構成した。 媒体中に沈殿する不溶性種の形成を、次いで観察した。 次に、AMPS(1.2%、重量/重量)を次いで、ASEおよびHASEエマルションに使用する別のモノマー:アクリル酸エチルに交換した。不均質なエマルションの形成は起こらなかった;観察は前回のものと同様であり、沈殿物の形成、捨て石現象およびこれが原因となる有害な結果を伴った。 AMPSを次いで、同一の結果(不溶性物質の存在および捨て石現象)の原因により、スチレン、ラウリルメタクリレート、2−スルホエチルメタクリレート、スチレンスルホン酸ナトリウム、1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート(Sipomer COPS 1)のナトリウム塩によって置き換えた(常に1.2%重量/重量)。 本発明による試験番号2から11 試験番号2から11は、他のエマルションの合成に関し、上記と同様の操作手順により本発明を例示している。 試験番号2−8は、AMPS質量レベルを1.2%に固定した他のモノマー組成を例示し、試験番号9−11は、他のAMPSレベルを例示する(アクリル酸エチルとアクリル酸との間の一定質量比は維持された。)。 得られたエマルションの特性を、表1に示す。 この表において、MethC22OE25は、式(I)(式中、Rはメタクリレート官能基を示し、m=p=0であり、n=25であり、R’はメチル基を指す)のモノマーを示し、EAはアクリル酸エチルを示し、BuAはアクリル酸ブチルを示し、MEMはメタクリル酸メチルを示し、AAおよびMAは、アクリル酸およびメタクリル酸を示す。[実施例2] この実施例は、乾燥ポリマー中5%の有効成分容量を得るために水中で実施する、本発明によるエマルションの増粘力を明らかにする。 水中に導入した後、水酸化ナトリウムの添加によって媒体を4.9から5.5までの間のpHに中和し、25℃および100RPMでの媒体のBrookfield(商標)粘度を測定する。測定した値を表2に示す。 製造されたエマルションの増粘特性を、エマルションがアルカリ性条件下におかれた時点によってこうして明らかにする。 その上、増粘作用が、このような低pHでもたらされることに留意するのは、驚くべきことである;通常は、ASEおよびHASE型のエマルションは、6から7までの範囲のpHで増粘される。 この「低pH」増粘は、得ることが特に難しく、増粘作用が、皮膚の範囲におけるpH、すなわち5から6pH単位までの間の範囲であると考えられている化粧品分野において、非常に興味深い。このことは、文献EP2027169A1で報告されている。[実施例3] この実施例は、コンクリート、市販のASE型(界面活性剤を含有する)の増粘エマルション、および界面活性剤を含まない本発明によるエマルションの配合物における実施を例示する。 そのために、文献に十分に記載されている技術に従って、−300kgのCEM I 52.5Nセメント;−880の大きな10/20石;−110kgの0/4砂;(ここで、水対セメントの比W/Cを0.5に設定し、セメントの乾燥重量に対して:−Ethacryl(商標)1030の名称で、COATEX(商標)社から販売されている分散剤1.23重量%;−Empilan PF 7169の名称で、HUNTSMANN(商標)社から販売されている、消泡剤1重量%をこの中へ導入する。)からなるコンクリートを調製する。 試験A、B、CおよびDを、コンクリート0.7重量%の配合物において:−Viscoatex(商標)730の名称でCOATEX(商標)社から販売されている、界面活性剤を含有するASE型エマルション;−Rheocoat(商標)35の名称でCOATEX(商標)社から販売されている、界面活性剤を含有するASE型エマルション;−Rheocoat(商標)66の名称でCOATEX(商標)社から販売されている、界面活性剤を含有するHASE型エマルション;−試験番号1で記載された、本発明によるエマルションでそれぞれ実施する。 試験A、B、CおよびDのそれぞれに関して、標準EN 12350−7に従って、吸蔵空気(occluded air)を測定した。得られた結果は、それぞれ9.5%、12.0%、12.5%および3.0%であった。 本発明による増粘エマルションは、このように、配合物に導入される空気量を大幅に減少させる。ついに、抵抗が改善された、より密度が高い製品がこうして完成する。 ポリマーの直接水性エマルションにおける製造方法であって、 各モノマーの重量%で表される:a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、d)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)の合計は100%に等しい)、または、a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)10重量%から25重量%の疎水基含有モノマー、d)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、e)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)+e)の合計は100%に等しい)の重合反応を含み、及び前記水性エマルションが、総重量に対して10乾燥重量%から50乾燥重量%までの間のポリマーを含む乾燥抽出物を生じることを特徴とする、前記方法。 (メタ)アクリル酸のエステルが、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 疎水基含有モノマーが、一般式:[式中、−m、n、pおよびqは整数であり、m、n、pは150未満であり、qは0超であり、m、n、およびpの中からの少なくとも1つの整数はゼロ以外であり、−Rは重合性ビニル官能基を含み、−R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、水素原子またはアルキル基を表し、−R’は、少なくとも6個であり36個以下の炭素原子を有する疎水基である。]を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。 架橋モノマーが、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ポリオールから得られるアリルエーテルの中から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 エマルションが、50nmから500nmまでの間の粒径を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 ポリマーが、20,000g/モルから1,000,000g/モルまでの間の重量平均モル質量を呈することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 界面活性剤および水以外の溶媒を使用しないことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 ポリマーの直接水性エマルションであって、 各モノマーの重量%で表される:a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、d)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)の合計は100%に等しい)、または、a)20重量%から80重量%のアクリル酸、b)10重量%から90重量%の(メタ)アクリル酸の少なくとも1種のエステル、c)10重量%から25重量%の疎水基含有モノマー、d)0.05重量%から22重量%の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、e)0から1重量%の少なくとも1種の架橋モノマー(a)+b)+c)+d)+e)の合計は100%に等しい)からなり、及び総重量に対して10乾燥重量%から50乾燥重量%までの間のポリマーを含む乾燥抽出物を生じることを特徴とする、前記直接水性エマルション。 請求項8に記載のエマルションであって、 疎水基含有モノマーが、一般式:[式中、−m、n、pおよびqは整数であり、m、n、pは150未満であり、qは0超であり、m、nおよびpの中からの少なくとも1つの整数は、ゼロ以外であり、−Rは重合性ビニル官能基を含み、−R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、水素原子またはアルキル基を表し、−R’は、少なくとも6個であり36個以下の炭素原子を有する疎水基である。]を有することを特徴とする、前記エマルション。 架橋モノマーが、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルマレエート、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、ポリオールから得られるアリルエーテルの中から選択されることを特徴とする、請求項8または9のいずれか一項に記載のエマルション。 50nmから500nmまでの間の粒径を有することを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載のエマルション。 ポリマーが、20,000g/モルから1,000,000g/モルまでの間の重量平均モル質量を呈することを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載のエマルション。 界面活性剤および水以外の溶媒を含まないことを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載のエマルション。 水性配合物の増粘剤としての、請求項8から13のいずれか一項に記載のエマルションの使用。 前記配合物が、水性塗料、紙コーティング用分散液、鉱物質の水性懸濁液、洗浄剤、化粧品配合物、または水硬性結合剤を含有する配合物、より具体的には、pHが5から6の間の皮膚もしくは体の部位に塗布される化粧品配合物から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の使用。 水性塗料、紙コーティング用分散液、鉱物質の水性懸濁液、洗浄剤、化粧品配合物、または水硬性結合剤を含有する配合物、pHが5から6の間の皮膚もしくは体の部位に塗布される化粧品配合物から選択されることを特徴とする、請求項8から12のいずれか一項に記載のエマルションを含有する水性配合物。 本発明は、メタクリル酸を含まない新規のアルカリ膨潤性増粘エマルションに関する。このモノマーは今までは不可欠であり、製造業者はこの原料に依存していた。前記新規のエマルションは、特定量の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(すなわちAMPS、CAS番号:40623−75−4)を含有する。加えて、これらのエマルションは、界面活性剤を使用せずに製造され得、これによって泡の形成を防ぐことができる。その上、前記エマルションは、水性媒体、例えば皮膚などの5から6までの間のpHを有する媒体の増粘に効果的である。


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