タイトル: | 公表特許公報(A)_マイクロカプセルの製造方法 |
出願番号: | 2013515906 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | C11D 3/50,C11D 17/08,C11B 9/00,A61Q 5/02,A61Q 5/12,A61Q 5/06,A61Q 19/10,A61Q 19/00,A61Q 15/00,A61K 8/11,B01J 13/16 |
ホッズ,ユッタ デニュエル,ウォルフガング JP 2013534952 公表特許公報(A) 20130909 2013515906 20110624 マイクロカプセルの製造方法 ジボダン エス エー 501105842 葛和 清司 100102842 三橋 規樹 100135943 ホッズ,ユッタ デニュエル,ウォルフガング GB 1010701.9 20100625 C11D 3/50 20060101AFI20130823BHJP C11D 17/08 20060101ALI20130823BHJP C11B 9/00 20060101ALI20130823BHJP A61Q 5/02 20060101ALI20130823BHJP A61Q 5/12 20060101ALI20130823BHJP A61Q 5/06 20060101ALI20130823BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20130823BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20130823BHJP A61Q 15/00 20060101ALI20130823BHJP A61K 8/11 20060101ALI20130823BHJP B01J 13/16 20060101ALI20130823BHJP JPC11D3/50C11D17/08C11B9/00 ZA61Q5/02A61Q5/12A61Q5/06A61Q19/10A61Q19/00A61Q15/00A61K8/11B01J13/02 D AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2011060599 20110624 WO2011161229 20111229 17 20130220 4C083 4G005 4H003 4H059 4C083AC511 4C083AC512 4C083AC791 4C083AC792 4C083AD071 4C083AD072 4C083BB41 4C083BB44 4C083CC05 4C083CC17 4C083CC23 4C083CC32 4C083CC33 4C083CC38 4C083DD14 4G005AA01 4G005AB14 4G005BA03 4G005BB05 4G005BB12 4G005BB15 4G005DB01X 4G005DC42Y 4G005DC46Y 4G005DD04W 4G005DD07W 4G005DD12W 4G005DD35Z 4G005DD67W 4G005DE08X 4G005EA03 4G005EA05 4G005EA07 4H003BA12 4H003CA18 4H003DA01 4H003DA02 4H003FA26 4H059BA20 4H059BA30 4H059BA36 4H059BC23 4H059DA09 4H059EA35 本願は、マイクロカプセルの製造方法および消費者製品におけるこれらの微粒子の使用に関する。 マイクロカプセルは、コアおよびコアを囲む壁材料からなる、粉末または粒子であって、ここで、コアは固体、液体または気体物質であり、固体、一般的にはポリマーの壁材料で囲まれる。これらは、固体であってもよく、すなわち、単一の材料からなってもよい。マイクロカプセルは、平均で、1〜1000μmの直径を有する。 多数のシェル材料が、マイクロカプセルを製造するために知られている。シェルは、天然、半合成または合成材料のいずれからかなることができる。天然シェル材料は、例えば、アラビアガム、寒天、アガロース、マルトデキストリン、アルギン酸またはその塩、例えばアルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸カルシウム、脂肪および脂肪酸、セチルアルコール、コラーゲン、キトサン、レシチン、ゼラチン、アルブミン、セラック、デンプンまたはデキストランなどのポリサッカライド、ポリペプチド、タンパク質加水分解物、ショ糖およびワックスである。半合成シェル材料は、とりわけ、化学的に修飾したセルロース、特にセルロースエステルおよびセルロースエーテル、例えばセルロースアセテート、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースであり、デンプン誘導体、特にデンプンエーテルおよびデンプンエステルでもある。合成シェル材料は、例えば、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンなどのポリマーである。 シェル材料の種類および製造方法に依存して、マイクロカプセルはそれぞれの場合、直径、サイズ分布、および物理的および/または化学的特性が考慮される限り、異なる特性を有して形成される。 したがって、個々の必要性に応じた特性を有するマイクロカプセルを提供することのできる、新規な製造方法の開発に、継続的な必要性が存在する。 本願の第1の主題は、したがって、シェルおよびフレグランスオイルコアを含む、マイクロカプセルの製造方法に関し、ここで、保護コロイドの水溶液および、少なくとも2種の構造的に異なる、少なくとも二官能性のイソシアネート(A)および(B)の前記オイル中の混合物を、エマルジョンを形成するまで一緒にし(bring together)、ここへ、少なくとも二官能性のアミンを添加し、そしてマイクロカプセルが形成するまで、少なくとも60℃の温度まで加熱し、ここで、イソシアネート(B)は、アニオン修飾イソシアネートから、またはポリエチレンオキサイド含有イソシアネートまたはこれらの種類の混合物から選択され、イソシアネート(A)は、非荷電であるが、ポリエチレン含有イソシアネートではない。 当該方法は、目標とした手法において、所望のサイズまたはサイズ分布のマイクロカプセルが製造できる利点を有し、特に、10〜60μmの直径を有する比較的小さなマイクロカプセルを製造することが可能である。さらに、更に機械的に安定なカプセルが得られる。ここで、特に、シェルが液体原料に対して低透過性しか有さない、これらのカプセルが得られる。 原則として、保護コロイドの水溶液は、常に製造され、このために、このイソシアネート(A)および(B)は、後にマイクロカプセルのコアを形成するフレグランスオイルに溶解される;そして、アミン成分を添加し、混合物をエマルジョンが形成するまで加熱する。イソシアネートとアミン成分との反応のための温度は、十分に迅速な反応進行を確保するために、少なくとも60℃でければないが、より良くは70℃、好ましくは75〜90℃、特に85〜90℃である。 ここで、それまで段階的に温度を上昇することが好ましく(例えば、その都度10℃ずつ)、続いて反応が完了し、分散体を室温(21℃)まで冷却する。反応時間は、典型的には、使用される量および温度に依存する。通常、しかしながら、マイクロカプセルを形成するための高温の温度は、およそ60分から6時間または8時間までの間で達成される。 本教示にしたがって、アミンの添加は、好ましくは、エネルギー投入を伴って、例えば、撹拌装置を使用して行われる。 本方法においてエマルジョンを形成するために、それぞれの混合物を当業者に周知の方法で、例えば、混合物が乳化するまで、適した攪拌機を使用した撹拌を介して混合物にエネルギーを投入することによって、乳化させる。pHは、好ましくは、水溶性塩基を使用して調節され、水酸化ナトリウム溶液(例えば、5重量%強度)を使用することが好ましい。 少なくとも2種の、構造的に異なる、イソシアネート(A)および(B)を使用することが、本方法にとって重要である。本方法において、これらは、混合物の形態で、またはそれぞれ別々に、保護コロイドを含有する水性プレミックス(1)へ添加することができ、そして、乳化させ、アミンと反応させる。(A)および(B)の両混合物において測定することも、個々のイソシアネート(A)および(B)を、個別に、異なる時間において測定することも想定される。 好ましい一態様において、本発明は以下の様に行われる:(a) プレミックス(I)を水および保護コロイドから調製する;(b) このプレミックスを5〜12の範囲のpHに調節する;(c) さらなるプレミックス(II)を、イソシアネート(A)および(B)と共に、フレグランスオイルから調製する;(d) 2つのプレミックス(I)および(II)を、エマルジョンが形成するまで一緒にする:(e) そして、少なくとも二官能性のアミンを計量して、工程(d)からのエマルジョンに添加する、(f) そして、マイクロカプセルが形成されるまで、少なくとも60℃の温度までエマルジョンを加熱する。 工程(b)におけるpHを8〜12の値に調節することが有利であり得る。ここで、好ましいのは、水性塩基、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。工程(d)においてだけでなく、工程(e)においても、エマルジョンの形成は、好ましくは、好ましい攪拌機を使用して確保される。 他の同様に好ましい態様は、以下を想定する:(a) プレミックス(I)を水および保護コロイドから調製する;(b) このプレミックスを5〜12の範囲のpHに調節する;(c) さらなるプレミックス(II)を、イソシアネート(A)と共に、フレグランスオイルから調製する;(d) プレミックス(I)および(II)から、撹拌することによりエマルジョンを形成する、そしてこれに、(e) 第2のイソシアネート(B)を添加し、そしてエマルジョンのpHを5〜10の値に調節する;(f) そして、少なくとも二官能性のアミンを計量して、工程(e)からのエマルジョンに添加する、(g) そして、マイクロカプセルが形成するまで、少なくとも60℃の温度まで加熱する。 この手順において、イソシアネート(A)および(B)は、アミンの添加の前に、保護コロイドへ個別に添加され、マイクロカプセルを生じる反応が起こる。エマルジョンの形成は、工程(e)における混合の様に、好ましくはここで、撹拌装置を使用して行うこともできる。 工程(e)におけるpHは、好ましくは7.5〜9.0の値に調節する。工程(b)のために、値は同様に8〜12に調節することができる。この目的のために好ましいのは、特に水性塩基、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。マイクロカプセル 本教示の中において、マイクロカプセルは、少なくとも2種の異なる、少なくとも二官能性のイソシアネートとアミン、好ましくはポリアミンとの反応生成物から作られるシェルを有する。反応はイソシアネートとアミンとの間の共重合であり、これによりポリウレア誘導体をもたらす。 マイクロカプセルは、水性分散体の形状で存在してもよく、これらの分散体のカプセルにおける重量割合は、好ましくは、15〜45重量%、好ましくは20〜40重量%である。マイクロカプセルは、1〜500μm、好ましくは1〜50μmまたは5〜25μmの範囲の平均直径を有する。 フレグランスオイルの量は、カプセルの重量に基づいて、10〜95重量%の範囲に変動し得、ここで、70〜90重量%の割合が有利であり得る。本方法の結果として、コア/シェル比(w/w)20:1〜1:20、好ましくは5:1〜2:1、特に4:1〜3:1を典型的に有するカプセルが得られる。 本方法によって製造されるマイクロカプセルは、好ましくはホルムアルデヒドを含まない。保護コロイド イソシアネートおよびアミンの間の反応の間、保護コロイドが存在しなければならない。これは好ましくはポリビニルピロリドン(PVP)である。保護コロイドは、懸濁体または分散体におけるポリマー系であり、乳化、懸濁または分散した物質が一塊となること(凝集、凝固、凝結)を防止する。溶媒化の間、保護コロイドは、大量の水に結合し、水溶液において、濃度に依存した高粘度を生み出す。本明細書において記載する方法の中において、保護コロイドは乳化特性も有し得る。水性保護コロイド溶液は、同様に、好ましくは撹拌で調製する。 保護コロイドは、カプセルセルの成分であり得るが、そうである必要はなく、カプセルの重量に基づいて、0.1から多くて15重量%まで、好ましくは1〜5重量%、特に1.5〜3重量%の量が可能である。イソシアネート イソシアネートは、シアン酸の遊離状態における互変異性体であるイソシアン酸(HNCO)のN−置換有機誘導体(R−N=C=O)である。有機イソシアネートは、イソシアネート基(−N=C=O)が、有機ラジカルに結合した化合物である。多官能性のイソシアネートは、分子中に1または3以上のイソシアネート基を有する化合物である。 本発明において、少なくとも二官能性の、好ましくは多官能性のイソシアネートを使用し、すなわち、少なくとも2つの反応性イソシアネート基を有するという条件で、全ての芳香族、脂環式および脂肪族イソシアネートが適している。 適した多官能性のイソシアネートは、好ましくは平均2つから多くて4つのNCO基を含む。ジイソシアネート、すなわち一般構造O=C=N−R−N=C=O、式中Rは、脂肪族、脂環式または芳香族ラジカルである、のイソシアン酸のエステルを使用することが好ましい。 好ましいイソシアネートは、例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MOI)、水素化MDI(H12MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシロールジイソシアネート(TMXDI),4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジ−およびテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、任意に混合物である、トリレンジイソシアネート(TDI)の異性体、1−メチル−2,4−ジイソシアン酸シクロヘキサン、1,6−ジイソシアン酸−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアン酸−2,4,4−トリメチルヘキサン、1−イソシアン酸メチル−3−イソシアン酸1,5,5−トリメチルシクロヘキサン、塩化および臭素化ジイソシアネート、リン含有ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアン酸フェニルパーフルオロエタン、テトラメトキシブタン1,4−ジイソシアネート、ブタン1,4−ジイソシアネート、ヘキサン1,6−ジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、フタル酸ビスイソシアン酸エチルエステル、また、反応性ハロゲン原子を有するポリイソシアネート、例えば1−クロロメチルフェニル−2,4−ジイソシアネート、1−ブロモメチルフェニル−2,6−ジイソシアネート、3,3−ビスクロロメチルエーテル4,4’−ジフェニルジイソシアネートである。 硫黄含有ポリイソシアネートは、例えば2モルのヘキサメチレンジイソシアネートを1モルのチオジグリコールまたは硫化ジヒドロキシジヘキシルと反応させて得る。さらに適したジイソシアネートは、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアン酸ブタン、1,2−ジイソシアン酸ドデカンおよびダイマー脂肪酸ジイソシアネート。 本方法の重要な1つの特徴は、2種の構造的に異なるイソシアネート(A)および(B)の必須の使用である。 適したタイプ(A)のイソシアネートは、少なくとも二官能性の化合物(すなわち、少なくとも2つのイソシアネート基−N=C=Oを含有する化合物)である。 典型的な代表例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、またはその誘導体、例えば、HDIビウレット(例えばDesmodur N3200として、商業的に入手可能)、HDI三量体(Desmodur N3300として、商業的に入手可能)または、あるいはジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(Desmodur Wとして、商業的に入手可能)であり得る。トルエン2,4−ジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートも同様に適している。 第2のタイプ(B)のイソシアネートは、タイプ(A)のイソシアネートからは構造的に異なり、特に、タイプ(B)のイソシアネートは、アニオン修飾イソシアネートまたはポリエチレンオキサイド含有イソシアネートのいずれか(またはこれらの2種のイソシアネートタイプのあらゆる好ましい混合物)でなければならない。 アニオン修飾イソシアネート自体は知られている。好ましくは、これらのタイプ(B)のイソシアネートは、分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を含む。1または2以上のスルホン酸ラジカルが、アニオン基として、好ましくは存在する。好ましくは、タイプ(B)のイソシアネートは、ヘキサン1,6−ジイソシアネート(HDI)のオリゴマー、特に三量体、から選択される。これらのアニオン修飾イソシアネートの市販製品は、例えば、Bayhydur(Bayer)、Bayhydur XPのブランドで、既知である。 ポリエチレンオキサイド含有イソシアネート(少なくとも2つのイソシアネート基を有する)も既知であり、例えば、US 5,342,556に記載されている。これらのイソシアネートのいくつかは、水中で自己乳化性であり、個別の乳化工程を免除することが可能であり得るため、本方法の状況において、有利であり得る。 2つのイソシアネート(A)および(B)の重量比は、好ましくは、10:1〜1:10の範囲において、しかし特に、5:1〜1:5の範囲において、特に3:1〜1:1の範囲において調節する。 タイプ(A)および(B)の異なるイソシアネートの混合物を使用することも可能である。本発明の方法において、イソシアネート(A)および(B)に加えて、更なるイソシアネートをさらに使用することもできる。 しかしながら、好ましくは、本方法において、アニオン修飾イソシアネートのみを成分(B)として使用する。アミン 本発明の方法において、少なくとも二官能性のアミン、好ましくはポリエチレンイミン(PEI)、を更なる成分として使用する。ポリエチレンイミン、一般的に、主鎖において、2つのメチレン基によって、離れたNH基が存在する、ポリマーである: ポリエチレンイミンは、高分子電解質および錯化ポリマーに属する。相応に高い割合の第1級アミノ基を有する、短鎖、直鎖ポリエチレンイミン、すなわち一般式H2N[CH2−CH2−NH]nH(n=2:ジエチレントリアミン; n=3:トリエチレンテトラミン; n=4:テトラエチレンペンタミン)の生成物は、しばしポリエチレンアミンまたはポリアルキレンポリアミンと呼ばれる。 本発明の方法において、少なくとも500g/mol、好ましくは600〜30,000または650〜25,000g/mol、特に700〜5000g/molまたは850〜2500g/molの分子量を有するポリエチレンイミンが好ましく使用される。保護コロイド 本発明の方法において、PVPを保護コロイドとして使用する。PVPは、ポリビニルピロリドン(ポリビドンとしても知られる)の略語である。Roempp Chemie Lexikon, Online-edition 3.6, 2010によれば、これらは、[ポリ(1−ビニルピロリジン−2−オン)]、すなわち、一般式:に一致するポリマー(ビニルポリマー)である。標準的な商業用ポリビニルピロリドンは、およそ2500〜750,000g/molの範囲におけるモル質量を有し、これらはK値を示すことで特徴付けられ、‐K値に依存して‐、130〜175℃のガラス転移温度を有する。これらは、白い、吸湿性の粉末または水溶液として提供される。 本発明の方法において、高い分子量、すなわち、400,000g/molより高い、好ましくは500,000g/mol〜2,000,000g/mol、を有するPVPが好ましい。60より高い、好ましくは75よりも高い、特に80よりも高いK値を有するポリビニルピロリドンがさらに好ましい。K値の好ましい範囲は65〜90である。フレグランスオイル 上述の方法を使用して製造されたマイクロカプセルは、フレグランスオイルのコアを含有する。イソシアネートは、コアを形成するオイルに溶解すべきである。「フレグランスオイル」の用語は、香料成分の1つまたは、任意に望ましいにおいを消費者製品に与えることを目的として使用される、好適な溶媒、希釈剤、キャリアまたは他の補助剤と混合された香料成分の混合物を意味する。 当業者に明確であるように、あらゆる種類の香料原料を用いることができる、本明細書において、包括的なリストを提供する必要はない。かかるフレグランスオイルの調整のために使用することのできる、典型的な香料成分およびそれらの混合物は、エッセンシャルオイル、アブソリュート、レジノイド、樹脂、コンクリートなどの天然生成物、ならびに、飽和および不飽和化合物、芳香族、炭素環式および複素環式化合物を含む、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、酸、エステル、アセタール、ケタール、ニトリルなどの合成香料成分を含み得る。 かかる香料成分の例は:ゲラニオール、ゲラニルアセタート、リナロール、リナリルアセタート、テトラヒドロリナロール、シトロネロール、シトロネリルアセタート、ジヒドロミルセノール、ジヒドロミルセニルアセタート、テトラヒドロミルセノール、テルピネオール、テルピニルアセタート、ノポール、ノピルアセタート、2−フェニルエタノール、2−フェニルエチルアセタート、ベンジルアルコール、ベンジルアセタート、ベンジルサリチラート、ベンジルベンゾアート、スチラリルアセタート、アミルサリチラート、ジメチルベンジルカルビノール、トリクロロメチルフェニカルビニルアセタート、p−tert.ブチルシクロヘキシルアセタート、イソノニルアセタート、ベチベリルアセタート、ベチベロール、アルファ−n−アミルシナミックアルデヒド、アルファ−ヘキシルシンナミックアルデヒド、2−メチル−3−(p−tert.ブチルフェニル)プロパナール、2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)プロパナール、3−(p−tert.ブチルフェニル)プロパナール、トリシクロデセニルアセタート、トリシクロデセニルプロピオナート、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒド、4−アセトキシ−3−ペンチルテトラヒドロピラン、メチルジヒドロジャスモナート、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、3−メチル−2−ペンチルシクロペンタノン、n−デカナール、n−ドデカナール、9−デセノール−1,フェノキシエチルイソブチラート、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ゲラノニトリル、シトロネロニトリル、セドリルアセタート、3−イソカンフィルシクロヘキサノール、セドリルメチルエーテル、イソロンギホラノン、アウベピンニトリル、アウベピン、ヘリオトロピン、クマリン、オイゲノール、バニリン、ジフェニルオキシド、ヒドロキシシトロネラール、イオノン、メチルイオノン、イソメチルイオノン、鉄、cis−3−ヘキセノールおよびそれらのエステル、インダンムスクフレグランス、テトラリンムスクフレグランス、イソクロマンムスクフレグランス、大環状ケトン、マクロラクトンムスクフレグランス、エチレンブラシレート、芳香性ニトロムスクフレグランスである。フレグランスオイルは、上で特に言及したものを含むあらゆる香料原料の前駆体またはプロフレグランスを含有し得る。 上述の香料のための好適な溶媒、希釈剤またはキャリアは、例えば:エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチルフタラート、クエン酸トリエチル等である。一般的にフレグランスオイルと一緒に使用する、キャリア材料、希釈剤、溶媒および他の補助剤の例は、例えば、S. Arctander,「Perfume and Flavour Materials of Natural Origin」, Elizabeth, N.J., 1960、S. Arctander,「Perfume and Flavour Chemicals」, Vol. I およびII, Allured Publishing Corporation, Carol Stream, 1994、およびJ.M. Nikitakis (Ed.),「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」, 1st ed., The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Inc., Washington, 1988において見出される。 本発明は、分散体の合計重量に基づいて、5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%の上記方法によって製造することのできるマイクロカプセルを含むさらに水性分散体を提供する。さらに好ましい範囲は、20〜35重量%である。これらの水性分散体は、好ましくは、上述の方法から直接得られる。 本方法によって得られる、マイクロカプセル分散体は、あらゆる種類の消費者製品に賦香するために使用することができる。消費者製品の包括的なリストを本明細書において提示することはできないが、当業者は、かかるマイクロカプセルのための利用品の範囲を十分理解するであろう。消費者製品の説明に役立つ例は、柔軟剤、液体洗剤、および粉末洗剤を含む、全ての洗濯利用品;シャンプー、コンディショナー、コーミングクリーム、洗い流さないコンディショナー、スタイリングクリーム、石鹸、ボディークリームなどを含む全てのパーソナルケアおよびヘアケア利用品;デオドラントおよび制汗剤;および全ての家庭用洗利用品を含む。 本発明は、フレグランスオイルコア、および少なくとも2種の異なる、少なくとも二官能性のイソシアネート(A)および(B)、ここで、イソシアネート(B)は、アニオン修飾イソシアネートまたはポリエチレンオキサイド含有イソシアネートまたはこれらのタイプの混合物でなければならず、および少なくとも二官能性のアミンの反応生成物のシェルを含有する、好ましくはホルムアルデヒドを含まないマイクロカプセルをさらに提供し、ただし、マイクロカプセルの製造の間、イソシアネート(A)および(B)の重量比は、10:1〜1:10である。好ましくは、上述の重量比は、調節することができ、ここで、3:1〜1:1の比率は、格別重要と考えられる。 これらのマイクロカプセルは、1〜50μmの直径、好ましくは2〜45μmの直径を好ましくは有する。これらは、水性分散体の形状で存在し得、ここで、カプセルの割合は、1〜90重量%、好ましくは5〜50重量%である。 本発明を説明する役割のための、一連の例を以下に示す。例1−カプセル化 オイル相を、Desmodur W (Bayer)およびBayhydur XP2547 (Bayer)を香料オイルにそれぞれ12.6%および3.4%のレベルで添加して調製した。 水性相(溶液S1)を、水に、4.5%のレベルでLuviskol k90 (BASF)を添加して調製した。pH=10のバッファーを0.5%添加して、溶液のpHを10に調節した。 水性相(溶液S2)を、水に、20%のレベルでLupasol PR8515 (BASF) を添加して調製した。 カプセルを、以下の手順に従って調製した: 1000rpmで駆動しているMIG攪拌機を備えた1L反応器において、300gのオイル相を、600gの溶液S1と混合し、水中油型エマルジョンを形成した。混合の30分後、100gの溶液S2を1分間の間に添加した。30分後、スラリーを70℃(1時間)まで加熱し、70℃で2時間維持し、そして、80℃まで加熱し、80℃で1時間維持し、そして85℃に加熱し、85℃で1時間維持し、そして70℃に冷却して、25℃の最終冷却の前に、70℃で1時間維持した。例2−ヘアケア利用品 ヘアースイッチ(hair switches)テストを、0.2%の香料の用量で、標準的なヘアプロトコルを使用して行われた。カプセルを例1において与えられたレシピにしたがって調製した。香料組成物は、以下の表に示す。カプセルの性能を、フリー香料(非カプセル化オイル)と直接比較して評価した。シャンプーのためのプロトコル ・ 使用したスイッチ:ヨーロッパ人の髪、ヴァージン、ダメージなし(数回再使用されている) ・ スイッチを温かいお湯で湿らし、重量はかりに置いた ・ 2.5gのシャンプーを、シリンジを使用してスイッチに沿って絞り出す ・ 30秒間ヘアースイッチにシャンプーをなじませる ・ 手が熱くない程度の流温水で約30秒間流す前に、泡につけたスイッチを染み込ませるために1分間放置する ・ 余分な水を除去するために、2つの指でスイッチを絞る ・ スイッチの乾燥;空気乾燥するまで吊るすか、またはすぐにヘアドライヤーを使用してブロードライする ・ 空気乾燥したサンプルを、においのない部屋で24時間吊したまま放置する ・ 梳かす前および後のスィッチそれぞれを、10段階評価を使用して評価する: 0=においなし、9=非常に強いヘアコンディショナーのためのプロトコル: コンディショナーを利用品する前に、フレグランスの付与されていないシャンプーでスイッチを前もって洗ったこと以外は、コンディショナーに関しても同じプロトコルに従った。例3−ファブリックケア利用品 例1に示したレシピにしたがって、カプセルを調整した。香料組成は以下の表に示す。カプセルの性能を、調製したてのサンプルにおいて、および37℃で1ヶ月保存後に、フリー香料(非カプセル化オイル)と直接比較して評価した。洗濯洗剤利用品のためのプロトコル 洗濯条件:100gの賦香された粉末洗剤、1kgのコットンタオル、ヨーロッパの洗濯機。賦香されたサンプルは、標準的な粉末洗剤ベースにおいて、0.5%香料のレベルで調製し、洗濯条件は以下に従った: − 洗濯の総重量は1kg − ヨーロッパの洗濯機 − ライン上の乾燥およびタンブル乾燥したタオルを擦る前および後で評価を行い、5段階評価を使用して評価する:0=においなし、5=非常に強い柔軟剤利用品のためのプロトコル 賦香されたサンプルを、13%のQuaternium ammonium ARQUAD 2HT75(Akzoから)、0.3%のSilicone Dow Corning DB110(Dow Corningから)、0.6%のCaCl2(Merckから)および0.15%のBronidox(Henkelから)を含む標準的な柔軟剤ベースにおいて、0.5%香料のレベルで調製し、使用された洗濯条件は以下のとおりである: − 洗濯の総重量は0.2kg − 賦香されていない洗濯粉末(90gの標準的なGivaudan内部の洗濯粉末)での洗浄を、35gの賦香された柔軟剤を添加する前に行う − ヨーロッパの洗濯機 − ライン上の乾燥およびタンブル乾燥したタオルを擦る前および後で評価を行い、5段階評価を使用して評価する:0=においなし、5=非常に強い 柔軟剤、液体洗剤、および粉末洗剤を含む、洗濯利用品;シャンプー、コンディショナー、コーミングクリーム、洗い流さないコンディショナー、スタイリングクリーム、石鹸、ボディークリームを含むパーソナルケアおよびヘアケア利用品;デオドラントおよび制汗剤;および全ての家庭用洗利用品からなる群から選択される消費者製品であって、フレグランスオイルコア、および少なくとも2種の異なる少なくとも二官能性のイソシアネート(A)および(B)、ここでイソシアネート(B)はアニオン修飾イソシアネートまたはポリエチレンオキサイド含有イソシアネートまたはこれらのタイプの混合物でなくてはならない、および少なくとも二官能性のアミンの反応生成物のシェルを含み、ただし、マイクロカプセルの製造の間、イソシアネート(A)および(B)の重量比が、10:1〜1:10の範囲内である、マイクロカプセルを含有する前記消費者製品。 マイクロカプセルが1〜50μmの直径を有する、請求項1に記載の消費者製品。 マイクロカプセルが水性分散体の形状で存在する、請求項1または2に記載の消費者製品。 マイクロカプセルが、保護コロイドの水溶液、およびフレグランスオイル中の少なくとも2種の、構造的に異なる、少なくとも二官能性のジイソシアネート(A)および(B)の混合物の溶液を、エマルジョンを形成するまで一緒にし、ここへ少なくとも二官能性のアミンを添加し、そして、マイクロカプセルが形成するまで少なくとも60℃の温度まで加熱する方法によって製造され、ここで、イソシアネート(B)は、アニオン修飾イソシアネートまたはポリエチレンオキサイド含有イソシアネートから選択され、イソシアネート(A)は、非荷電であり、ポリエチレンオキサイド含有イソシアネートではない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の消費者製品。 ポリビニルピロリドンを保護コロイドとして使用する、請求項4に記載の消費者製品。 イソシアネート(A)が、ヘキサン1,6−ジイソシアネート、ヘキサン1,6−ジイソシアネートビウレットまたはヘキサン1,6−ジイソシアネートのオリゴマー、特にその三量体またはジシクロヘキサンメチレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項4または5に記載の消費者製品。 イソシアネート(B)が、少なくとも1つのスルホン酸基、好ましくはアミノスルホン酸基を分子中に含む、アニオン修飾ジイソシアネートの群から選択される、請求項4〜6のいずれか一項に記載の消費者製品。 使用される少なくとも二官能性のアミンが、ポリエチレンイミンである、クレーム4〜7のいずれか一項に記載の消費者製品。 イソシアネート(A)および(B)の重量比が、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、特に3:1〜1:1の範囲内である、請求項4〜8のいずれか一項に記載の消費者製品。 マイクロカプセルのコアシェル比(w/w)が、20:1〜1:10、特に5:1〜2:1、特に4:1〜3:1である、請求項4〜9のいずれか一項に記載の消費者製品。 マイクロカプセルを形成する方法が、以下の工程:(a) プレミックス(I)を水および保護コロイドから調製する;(b) このプレミックスを5〜12の範囲のpHに調節する;(c) さらなるプレミックス(II)を、フレグランスオイルと共に、イソシアネート(A)および(B)から調製する;(d) 2つのプレミックス(I)および(II)を、エマルジョンが形成するまで一緒にする、(e) そして、少なくとも二官能性のアミンを計量して、工程(d)からのエマルジョンに添加する、(f) そして、マイクロカプセルが形成するまで、少なくとも60℃の温度までエマルジョンを加熱する、に従って進む、請求項4〜10のいずれか一項に記載の消費者製品。 工程(b)におけるpHを8〜12に調節する、請求項11に記載の消費者製品。 柔軟剤、液体洗剤、および粉末洗剤を含む、洗濯利用品;シャンプー、コンディショナー、コーミングクリーム、洗い流さないコンディショナー、スタイリングクリーム、石鹸、ボディークリームを含むパーソナルケアおよびヘアケア利用品;デオドラントおよび制汗剤;および全ての家庭用洗利用品からなる群から選択される消費者製品に賦香するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの使用。 本出願は、ポリウレアで作られているシェルおよびその内側で囲むフレグランスオイルコアを含むマイクロカプセルの製造方法であって、シェルが、2種の構造的に異なるジイソシアネートをエマルジョンの形態において反応させることによる得る、前記方法を記載する。