タイトル: | 公表特許公報(A)_TLR7および/またはTLR9阻害剤を用いる治療の方法 |
出願番号: | 2013515317 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | C12N 15/09,C12N 15/113,A61K 38/21,A61K 45/00,A61P 37/06,A61P 29/00,A61P 19/02,A61P 21/00,A61P 17/06,A61K 48/00 |
バラット フランク コフマン ロバート エル. グイドゥッチ クリスティアーナ JP 2013531989 公表特許公報(A) 20130815 2013515317 20101214 TLR7および/またはTLR9阻害剤を用いる治療の方法 ディナバックス テクノロジーズ コーポレイション 512324845 清水 初志 100102978 春名 雅夫 100102118 山口 裕孝 100160923 刑部 俊 100119507 井上 隆一 100142929 佐藤 利光 100148699 新見 浩一 100128048 小林 智彦 100129506 渡邉 伸一 100130845 大関 雅人 100114340 五十嵐 義弘 100114889 川本 和弥 100121072 バラット フランク コフマン ロバート エル. グイドゥッチ クリスティアーナ US 61/355,547 20100616 US 61/415,289 20101118 C12N 15/09 20060101AFI20130719BHJP C12N 15/113 20100101ALI20130719BHJP A61K 38/21 20060101ALI20130719BHJP A61K 45/00 20060101ALI20130719BHJP A61P 37/06 20060101ALI20130719BHJP A61P 29/00 20060101ALI20130719BHJP A61P 19/02 20060101ALI20130719BHJP A61P 21/00 20060101ALI20130719BHJP A61P 17/06 20060101ALI20130719BHJP A61K 48/00 20060101ALI20130719BHJP JPC12N15/00 AC12N15/00 GA61K37/66 GA61K45/00A61P37/06A61P29/00 101A61P19/02A61P21/00A61P17/06A61P29/00A61K48/00 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2010060365 20101214 WO2011159328 20111222 147 20130213 特許法第30条第1項適用申請有り 4B024 4C084 4B024AA01 4B024BA80 4B024CA01 4B024DA02 4B024EA04 4B024GA11 4B024HA17 4C084AA02 4C084AA13 4C084AA19 4C084DA21 4C084MA02 4C084NA14 4C084ZA891 4C084ZA892 4C084ZA961 4C084ZA962 4C084ZB081 4C084ZB082 4C084ZB111 4C084ZB112 4C084ZB151 4C084ZB152関連出願の相互参照 本出願は、2010年6月16日に出願された米国仮特許出願第61/355,547号および2010年11月18日に出願された米国仮特許出願第61/415,289号に対する優先権の恩典を主張し、これらの開示は全体として参照により本明細書に組み入れられる。技術分野 本出願は、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物などの、TLR7および/またはTLR9の阻害剤を含む、免疫応答を調節する組成物および方法に関する。本出願はまた、TLR7および/またはTLR9の阻害剤を含む治療に対する疾患の応答性を予測および/または決定するための組成物および方法に関する。背景 免疫は、一般的に、自然免疫または適応免疫として分類することができる。自然免疫応答は、典型的に感染直後に生じて、感染症に対する早期バリアを提供するのに対して、適応免疫応答は、抗原特異的エフェクター細胞の生成、および多くの場合に長期防御免疫を伴って遅れて生じる。自然免疫応答は、持続的な防御免疫をもたらすわけではないが、後に生じる適応免疫応答の発生において役割を果たすようである。 Toll様受容体(TLR)は、いくつかの異なる抗原を認識し、サイトカイン産生ならびに樹状細胞およびマクロファージの活性化などの免疫応答/炎症反応を開始するという理由で、自然免疫応答に不可欠である。特に、TLR2、TLR3、TLR4、TLR7、TLR8、およびTLR9は、糖タンパク質、一本鎖または二本鎖RNA、および非メチル化5'-CG-3'配列を含むポリヌクレオチドなどのウイルスまたは細菌のリガンドを認識する。免疫刺激核酸分子は、哺乳動物TLR9受容体との相互作用および該TLR9受容体を介したシグナル伝達を通して免疫応答を刺激する。Hemmi et al. (2002) Nat. Immunol. 3:196-200を参照されたい。哺乳動物DNAは、CG配列が低頻度であること、およびCG配列の大部分がメチル化シトシンを有することにどうやら起因して、一般的に免疫刺激活性をもたない。したがって、哺乳動物の免疫系細胞は、TLR9受容体を介して細菌DNAと自己DNAを区別するようである。対照的にTLR7は、ウリジンリッチな一本鎖RNAを認識することによってウイルス感染を感知する主要な受容体の1つである。 自己核酸による形質細胞様樹状細胞前駆体(PDC)およびB細胞におけるTLR7およびTLR9の誘発は、全身性エリテマトーデス(SLE)の発病における重要な点である。この誘発によってPDCからI型IFNの産生が起こり、これは患者の血液中のIFN調節遺伝子(IFNシグネチャー)の上方制御によって検出することができ、またB細胞から抗DNA抗体および抗RNP抗体の産生が起こり、これは死細胞由来のDNAまたはRNAと免疫複合体(IC)を形成する(Barrat and Coffman, 2008;Marshak-Rothstein, 2006)。PDCは、核酸含有ICによって誘導されるIFN-aの主要な供給源である。ひとたび自己DNA/クロマチンまたはsnRNP含有ICによって活性化されると、PDCは血液から、皮膚および腎臓を含む炎症組織中に移動する。 IFN-aおよびPDCは、IFN-aシグネチャーを特徴とする他の自己免疫疾患の発病にも寄与することが提唱されている。実際に、I型IFNを産生するPDCは、糖尿病、皮膚筋炎、およびシェーグレン症候群を患っている人のそれぞれ膵臓、筋肉、および唾液腺に蓄積し、PDC活性化の調節不全が、自己免疫疾患のより一般的な特徴であり得ることが強く示唆される(Barrat and Coffman, 2008;Guiducci et al., 2009;Ueno et al., 2007)。 SLE患者は、細胞傷害薬、抗マラリア化合物、およびグルココルチコイド(GC)を含む強力な免疫抑制療法によって治療を受ける場合が多い。グルココルチコイド(「GC」)は、獲得免疫および自然免疫の両方の機能に対して強力な抗炎症作用を及ぼす。グルココルチコイドは、B細胞およびT細胞応答、ならびに単球および好中球のエフェクター機能を阻害する。細胞レベルにおいて、GCはNF-kB活性を阻害し、これは、GCがその抗炎症作用を発揮する主要な機構であると考えられている。ループスでは、GCは典型的に毎日経口投与されるが、それは典型的な1日おきの投与計画では疾患管理を維持することができないためである。40 mg/日を超える用量が必要である場合には、患者は静脈内メチルプレドニゾロン(Solumedrol)パルス療法(30 mg〜1 g/kg/日)を受ける。このような治療は疾患活動性を一時的に低下させることはできるが、多くの場合、寛解を誘導することまたは終末器官損傷を防ぐことはない。SLEの治療が、他の多くの自己免疫疾患よりもはるかに高いGC用量を必要とする理由は、不明である。 本明細書において引用した特許、特許出願、および出版物はすべて、全体として参照により本明細書に組み入れられる。概要 本発明は、TLR9および/またはTLR7の阻害剤(例えば、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物)ならびにその使用の方法に関する。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、個体における疾患を治療する方法であって、治療が試料中のインターフェロンシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく方法を本明細書に提供する。 (a) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階;ならびに(b) 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を選択された個体に投与する段階を含む、疾患を治療する方法もまた本明細書に提供する。 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いのか、または応答する可能性が低いのかを評価する方法であって、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いことまたは応答する可能性が低いことを示す方法を本明細書にさらに提供する。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いまたは応答する可能性が低い、疾患を有する個体を同定する方法であって、(A) 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階;ならびに(B) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を同定する段階を含む方法もまた本明細書に提供する。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、個体における疾患を治療する方法であって、治療応答または治療応答の欠如が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される方法もまた本明細書に提供する。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む疾患治療に対する個体の応答性または応答性の欠如をモニタリングする方法であって、応答性が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される方法もまた本明細書に提供する。 個体を、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づき、治療を継続するのに適している可能性が高いまたは疾患治療を継続するのに適している可能性が低いと同定する方法であって、治療が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む方法もまた本明細書に提供する。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、IFNシグネチャーはI型IFNシグネチャーである。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、試料中のIFNシグネチャーは参照のIFNシグネチャーと相関する。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、IFNシグネチャーは、参照と比較した、試料中のBATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む。特定の態様において、IFNシグネチャーは、参照と比較した、試料中のBATF2、CMPK2、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、炎症性サイトカインの差次的レベルは、試料中のIL-1α、IL-1β、TNF-α、IL-6、およびIL-17からなる群より選択される1つまたは複数の炎症性サイトカインマーカーの差次的レベルを含む。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、試料中の差次的レベルは、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルは、(a) 個体が治療に対して応答する可能性が高いこと、または(b) 個体が治療のために選択されることを示す。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、試料中の差次的レベルは、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルは、(a) 個体が治療に対して応答する可能性が低いこと、または(b) 個体が治療のために選択されないことを示す。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、試料中の差次的レベルは、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルは、(a) 個体が治療に対して応答しないこと、または(b) 個体が治療を継続するのに適している可能性が低いことを示す。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、差次的レベルは、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルは、(a) 個体が治療に対して応答すること、または(b) 個体が治療を継続するのに適している可能性が高いことを示す。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、参照とは、疾患を有する第2の個体または患者群のIFNシグネチャーである。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、参照とは治療開始時の前記個体のIFNシグネチャーである。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、試料は、末梢血細胞または皮膚組織を含む試料である。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、式:5'-RγJGCNz-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであり、式中、各Rはヌクレオチドであり、γは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、かつzは約1〜約100の整数である。特定の態様において、γは0であり、かつzは約1〜約50である。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、式:5'-RγJGCNz-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであり、式中、各Rはヌクレオチドであり、γは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、かつzは約1〜約100の整数である。特定の態様において、γは0であり、かつzは約1〜約50であり、これは式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含み、式中、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:のヌクレオチド配列からなり、式中、各R、K、およびLはヌクレオチドであり、γは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、またはG-テトラッド(tetrad)形成を妨げ得るおよび/もしくはフーグスティーン塩基対形成を妨げ得る分子であり、aは約1〜約20の整数であり、かつβは約1〜約20の整数である。例えば、ポリヌクレオチドは、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含み、式中、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである。特定の態様において、S1、S2、S3、およびS4のうちの1つまたは複数はIである。特定の態様において、S1、S2、S3、およびS4はGである。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:5'-GIGG-3'のヌクレオチド配列を含む。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、式であり、式中、各E、F、およびЗはヌクレオチドであり、ζ、θ、およびfは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、1つまたは複数のヌクレオチドは修飾を含む。特定の態様において、修飾は2'-糖修飾である。特定の態様において、2'-糖修飾は2'-O-メチル糖修飾または2'-O-メトキシエチル糖修飾である。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、ポリヌクレオチドはSEQ ID NO:1〜146を含む。 個体における免疫応答を調節するのに十分な量のポリヌクレオチドを個体に投与する段階を含む、個体における免疫応答を調節する方法であって、ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなる群より選択される方法もまた本明細書に提供する。 特定の態様において、個体における免疫応答を調節することは疾患を治療および/または予防する。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様においては、免疫応答が阻害される。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様においては、TLR7依存的免疫応答が阻害される。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様においては、TLR9依存的免疫応答が阻害される。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、疾患は自己免疫疾患である。特定の態様においては、自己免疫疾患の1つまたは複数の症状が改善される。本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様においては、自己免疫疾患の発症が妨げられるかまたは遅延される。特定の多様において、自己免疫疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、皮膚筋炎、およびシェーグレン症候群からなる群より選択される。 本明細書に提供する方法のいずれかの特定の態様において、疾患は炎症と関連している。特定の態様において、炎症は無菌性炎症である。特定の態様において、無菌性炎症は肝臓の無菌性炎症である。 本発明は、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145を含むポリヌクレオチドをさらに含む。本発明はまた、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなるポリヌクレオチドを含む。 本発明はさらに、好ましくは本発明の方法を実施するためのキットに関する。本発明のキットは、一般的に本発明の免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物(一般的には適切な容器中)を含み、個体の免疫調節において免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物を使用するための説明書をさらに含み得る。いくつかの態様において、キットは他の治療剤をさらに含む。図1A〜Cは、単独または被験IRPの存在下のいずれかでのR848によるTLR7リガンド刺激後の、マウス脾細胞におけるIL-6レベル(pg/ml)を示す。図2A〜Dは、10 mpkまたは100 mpkのSEQ ID NO:42またはSEQ ID NO:109(IRS)の投与後(A、B)、ならびに90 mpkのSEQ ID NO:42、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144の投与後(C、D)のラット体重増加/減少を経時的に示す。図3A〜Bは、表示用量のSEQ ID NO:42(A)およびSEQ ID NO:109(B)の投与後の、投薬前に対する重量増加の割合を経時的に示す。図3Cは、100 mg/kgのSEQ ID NO:42、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144の投与後の、投薬前に対する重量増加の割合を経時的に示す。図4A〜Dは、100 mg/kgのSEQ ID NO:42、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144の投与後の、肝臓、心臓、腎臓、または脾臓の臓器重量を示す。図5A〜Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合(A)、および単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合(B)を示す。図6AおよびBは、それぞれ脾細胞およびB細胞における、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合、または産生されたIL-6のレベル(pg/ml)を示す。図6CおよびDは、それぞれ脾細胞およびB細胞における、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合、または産生されたIL-6のレベル(pg/ml)を示す。図7Aは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合を示す。図7Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合を示す。図7CおよびDは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、インフルエンザウイルス(C)またはHSV(D)で刺激した場合に産生されたIFN-aの、ウイルス単独と比較した割合を示す。図8Aは、単独または被験IRPの存在下で、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIFN-aのレベルを示す。図8BおよびCは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、DNA-IC(B)またはRNP-IC(C)で刺激した場合に産生されたIFN-aの、DNA-IC単独と比較した割合を示す。図9AおよびBは、HSVで刺激した場合の、PDCにおける被験IRPのIC50値を示す。図9CおよびDは、インフルエンザウイルスで刺激した場合の、PDCにおける被験IRPのIC90値を示す。図10Aは、単独または様々な濃度のSEQ ID 73の存在下のいずれかで、TLR9L HSVまたはTLR71FLUで刺激したヒトPDCの用量反応曲線を示す。図10Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、インフルエンザウイルスで刺激した場合に産生されたIFN-aの、ウイルス単独と比較した割合を示す。図10CおよびDは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIL-6のレベル(pg/ml)、または産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合を示す。図11AおよびBは、肝臓および腎臓における被験IRPの組織濃度を示す。図11CおよびDは、試験した用量での、肝臓、腎臓、脾臓、および心臓におけるSEQ ID NO:73およびSEQ ID NO:109の組織濃度を示す。図12AおよびBは、試験した用量での、肝臓、腎臓、脾臓、および心臓のSEQ ID NO: 73の組織濃度を経時的に示す。図12CおよびDは、研究終了時の、肝臓、腎臓、および脾臓におけるSEQ ID NO: 73および109の組織濃度を示す。GC治療を受けたSLE患者におけるPDC誘導性IFNシグネチャーの発現レベルが循環血液PDCと厳密に相関したことを示す。(A) 精製PDCを、単独で培養するか、あるいは単独またはGC(10-5 M)もしくはIRSを伴うかのいずれかで、Fluまたは精製抗RNP-ICと共に培養し、3時間の時点でIFN-a分泌についてアッセイした。(B) 上段パネル:未治療(n=30)の、5〜10 mg(n=29)または20〜30 mg(n=6)の連日経口プレドニゾンで治療を受けている、およびIVメチルプレドニゾロンパルス(3回の連続した用量)で治療を受けた(n=6)SLE患者における、インターフェロンモジュール発現レベル(IFNモジュール内の転写物からの平均)。中段および下段パネル:未治療(n=13)の、5〜10 mgの連日経口GC(n=27)、20〜30 mgの連日経口GC(n=16)で治療を受けている、およびIVパルスの翌日(n=6)のSLE患者における血中PDC数および単球数。(C) IVパルス前ならびにIVパルス後1日目および6日目のPDCの代表的なフローサイトメトリー解析。(D) 上段:健常対照(n=9)、IVパルス前(n=26)ならびにパルス後1日目(n=1)および8日目(n=2)のSLE患者における、平均インターフェロンモジュールレベル発現の定量化(Nanostring、図17を参照のこと)。下段:IVパルス前(D0、n=10)ならびにパルス後1日目(n=9)および6日目(n=2)の患者における、CD 11 c集団中のPDC頻度。データは平均値±SEMとしてプロットしてある。GCが、TLR誘導性NF-kB活性化に対する活性の欠如に起因して、TLR7およびTLR9活性化PDCの生存度に影響を及ぼさなかったことを示す。(A〜D) 精製PDCを表示されているように培養し、24時間後に生存度を評価した。(A) PDCを、単独または表示通りのいずれかで、GC(10-5 Mまたは10-6 M)と共に培養した。6〜12名の独立したドナーの平均値±SEMを示す。**単独のTLRL対IRSと共に培養したTLRLでp=0.01。(B) PDCを、単独または表示通りのいずれかで、GC(10-5 M)と共に培養した。5〜8名の独立したドナーの平均値±SEM。(C〜D) PDCを、単独またはp38 MAPK、PI3キナーゼ、もしくはNF-kB阻害剤を加えるかのいずれかで、CpG-Cと共に培養した。6〜8名の独立したドナーの平均値±SEMを示す。(E〜G) 表示通りに培養した後、精製PDC(E〜F)または単球(G)由来の核抽出物を調製し、NF-kBの転写活性を評価した。IKK-2は0.5μMで使用した。データは、少なくとも4回の独立した実験のOD値(平均値±SEM)として示してある。インビボにおけるTLR9活性化が、GC処置に対してPDCをより抵抗性にしたことを示す。(A、B) 129マウスに段階的用量のデキサメタゾンを注射し、18時間後に血液(A)または脾臓(B)から細胞を調製した。データは、血液(A)では細胞数/ml血液として表し、脾臓(B)では全細胞数として表してある。群当たりn=マウス6匹。(C〜D) 129マウスを未処置のままにしておくか、あるいは単独またはCpG-C ISS(50μg/マウス)もしくはCpG-C ISS+IRS(100μg/マウス)の存在下で、1 mgデキサメタゾンで処置した;(C)では血液中の細胞数/mlを示し、(D)では脾臓中の全細胞数を示してある。2回の独立した実験;群当たりn=マウス8匹の累積データを示す。プロットしたデータは、平均値±平均値の標準誤差を表す **p=0.01、***p=0.001ループス易発性マウス由来のPDCが、自己核酸によるTLR7およびTLR9活性化に起因して、WTマウスと比較してGC誘発性細胞死に対する内因性抵抗性を有したことを示す。(A〜B) 正常動物(黒記号)およびループス易発性動物(白記号)を、未処置のままにしておくか、またはデキサメタゾン(GC)で処置した。18時間後に、血液中の細胞数(A、事前採血に対する変化倍率)および脾臓中の細胞数(B、未処置に対する変化倍率)を評価した。少なくとも3回の独立した実験の累積データを示す。***p=0.001は、両ループス株といずれかの正常株との差を示す。(C) (NZB×NZW)F1マウスおよび(D) TLR7.Tg.6マウスを、未処置のままにしておくか、あるいは単独のGCで、またはGC処置の前の10日間にわたり3日ごとに投与したIRSもしくは対照(CTRL) ODN(100μg/マウス s.c.)の存在下でGCで処置した。DEXの18時間後に、脾臓において生存度を評価した。2回の独立した実験の累積データを示す。GC治療を受けたSLE患者におけるPDC誘導性IFNシグネチャーの一時的レベルを示す。精製ヒトPDCを、単独で培養するか、あるいは単独のまたはGC(10-5 Mまたは10-6 M)もしくはIRS(0.5μM)と組み合わせた、Flu(2 MOI)、またはSLE患者から単離された精製抗RNP ICの存在下で培養した。3時間後、細胞をIFN-a分泌についてアッセイし、5名のドナーの累積データをMFI(平均値±平均値の標準誤差)として示した。TLR誘導性シグナルが、GC誘発性細胞死からPDCを保護したことを示す。IRSは、TLR7/9刺激したヒトPDCにおいてIFN-a産生を阻害したが、細胞死を誘導せず、外因性IFN-aは、NF-kB活性化の非存在下でPDCを救済しなかった。(A) 精製ヒトPDCを、単独(白色バー)またはGC(10-5 M)の存在下(黒色バー)で、CpG-C ISS(0.5μM)、IL-3(5 ng/ml)、TNF-a(20 ng/ml)、IL-7(10 ng/ml)、FTL-3L(10 ng/ml)と共に培養した。24時間後に生存度を評価した。5回の独立した実験における、10名(左パネル)および13名(右パネル)の独立したドナーの平均値±平均値の標準誤差を示す **p=0.01、***p=0.001。P値は、CpG+GC群とサイトカイン+GC群との間のものである。(B) 精製ヒトPDCを、単独のまたは様々な濃度のGCと組み合わせた、CpG-C ISS(0.5μM)、Flu(2 MOI)と共に培養した。24時間後に、生存度およびIFN-aの産生を評価した。10名の独立したドナーの平均値を示す。(C、D) 精製PDCを、単独またはIRS(1μM)の存在下で、CpG-C ISS(0.5μM)、Flu(2 MOI)、またはRNP-IC(0.5 mg/ml)と共に培養した。(C) 24時間後に生存度を評価した。(D) ELISAによってIFN-aを測定した。3回の独立した実験の累積データを示す。n=10。(E) 精製PDCを、単独または表示濃度のNF-kB阻害剤IKK-2の存在下のいずれかで、可溶性IFN-a(20 ng/ml)を加えるかまたは加えずに、CpG-C ISS(0.5μM)と共に培養した。24時間後に生存度を評価した。10名の独立したドナーの平均値±平均値の標準誤差を示す。GCが、PDCにおけるTLR誘導性p65リン酸化に影響しなかったことを示す。陰性精製したPDCを未処理のままにしておくか、あるいは単独またはGC(10-5 M)もしくはNF-kB阻害剤IKK-2(0.5μM)の存在下で、CpG-C ISS(0.5μM)(A)、Flu(2 MOI)(B)と共に90分間培養し、その後細胞を直ちに固定し、PermBuffer IIIを用いて氷上で30分間透過処理し、Alexa-647抗ヒトNF-kB p65(pS529)(BD bioscience)で染色し、次いでフローサイトメトリーによって解析した。少なくとも3回の別個の実験の代表的なヒストグラム。IRSが、インビボにおいてサイトカインのCpG-C ISS媒介性誘導を有意に減少させたことを示す。129マウスを未処置のままにしておくか、または単独でもしくはIRS(50μg/マウス)と共にCpG-C ISS(50μg/マウス)で処置し、6時間後に血清を採取した。ELISAによって、IFN-aおよびIL-6を評価した。群当たりn=マウス6匹±平均値の標準偏差。ループス易発性マウスにおけるPDCの抵抗性の増加が、TLR7およびTLR9刺激によるものであったことを示す。(A) (NZB×NZW)F1マウスおよび(B) TLR7.Tg.6マウスを未処置のままにしておくか、または単独でもしくはIRSと共にGC(0.5 mg)で処置した。IRS(100μg/マウス s.c.)は、GC処置の前の10日間にわたって3日ごとに投与した。GCの注射の18時間後に、異なる細胞サブセットの生存度を評価した。データは血液中の細胞数/mlを指す。2回の独立した実験 n=マウス8〜12匹/群の累積データ±平均値の標準偏差。TLR阻害剤によるループス易発性マウスの処置が、ループス易発性マウスにおいてGCの非存在下ではインビボの生存度に影響を及ぼさず、GC処置したWTマウスに対して何の影響も及ぼさないことを示す。ループスマウスにおけるGC誘発性細胞死に対するPDCの抵抗性は、細胞活性化を必要とする。(A) (NZB×NZW)F1マウスまたは(B) TLR7.Tg.6マウスを未処置のままにしておくか、または10日間にわたって3日ごとにIRS(100μg/マウス s.c.)で処置し、最後のIRS投与の18時間後に、脾臓において細胞数をフローサイトメトリーによって測定した。データは、脾臓 群当たりn=マウス6匹における全細胞数の平均値±平均値の標準偏差を指す。血流中においても同様のデータが得られた(表示せず)。(C) 129マウスを、図16に記載したように、未処置のままにしておくか、またはGC 0.5 mgもしくはGC+IRS(100μg/マウス s.c.)で処置した。GCを注射して18時間後に、PDCの生存度を評価した。群当たりn=マウス6匹。(D) 129動物または(NZB×NZW)F1ループス易発性動物(3週齢または16週齢)を、図16と同様に、未処置のままにしておくか、またはGCで処置した。ここでは、マウスの重量に基づいてGCの用量を調整し、3週齢のマウスには0.25 mgを投与し、成体マウスには0.5 mgを投与した。18時間後に、血液および脾臓中のPDC細胞数を評価した。データは、各マウスについて、未処置マウスに対する変化倍率として表してある。TLR阻害剤でループス易発性マウスを処置すると、IFN誘導性遺伝子のレベルが低下したことを示す。(A) (NZB×NZW)F1マウスを図16に記載されているように処置したが、マウスにIRSを投与した場合には、異なる用量のGCを使用した(ここでは、マウス当たりのmg表示) (B) (NZB×NZW)F1マウスおよび(C) TLR7.Tg.6マウスを未処置のままにしておくか、または10日間にわたって3日ごとにIRS(100μg/マウス s.c)で処置し、最後のIRS注射の18時間後に脾臓を摘出した。動物の脾臓からRNAを調製し、I型IFN調節遺伝子のレベルを定量的解析(Taqman)によって測定した。群当たりn=マウス6〜10匹についての平均値±平均値の標準偏差。皮膚損傷が、PDCによるIFN-aの産生および好中球によるNETの分泌を含む、白血球の浸潤および活性化を誘発したことを示す。(A) 129マウスの皮膚における細胞浸潤物を、テープ剥離による炎症の24時間後にフローサイトメトリーによって特徴決定した。PDCはCD11C+ PDCA1+120G8+として同定し、cDCはCD1 1c+PDCA1- 120G8-として同定し、好中球はLY6G+(1A8) F480-として同定し、皮膚マクロファージはF480+ LY6G低として同定し、T細胞はCD4+CD3+およびCD8+CD3+として同定した。少なくとも10匹のマウスの代表的なFACSプロットを示す。(B) 129マウスをテープ剥離し、24時間後に、PDC浸潤細胞をフローサイトメトリー解析によってIFN-a産生について評価した。好中球(LY6G+)およびT細胞(CD3+)を陰性対照として使用した。CpG-ISSで3時間刺激した培養骨髄由来PDCを、陽性対照として使用した。同様の結果を有する3回の独立した実験の代用例を示す。(C)骨髄(不活性化好中球の供給源として)または(D)テープ剥離の24時間後のマウスの皮膚から単離された場合の、NETを形成する好中球の能力を、好中球を検出するためのLy6GおよびDNAを染色するためのSyTox色素を用いる免疫染色によって判定した。特異的色素を用いる免疫染色により、LL-37を含むDNA(E)またはRNA(F) NET繊維の存在が検出された。10匹のマウスの代表例を示す。図25A〜Bは、MyD88シグナル伝達経路が、I型IFN調節遺伝子および炎症誘発性遺伝子の両方の上方制御に必要であったことを示す。A) MyD88-/-マウス(縞模様のヒストグラム)および年齢の一致したWT C57/BL6マウス(黒色ヒストグラム)を、未処置のままにしておくか(ナイーブ)、またはテープ剥離して炎症を誘発した。24時間後、皮膚生検標本を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。IFNAR-/-マウス(縞模様のヒストグラム)および年齢の一致したWT 129マウス(黒色ヒストグラム)を、未処置のままにしておくか(ナイーブ)、またはテープ剥離して炎症を誘発した。24時間後、皮膚生検標本を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。少なくとも2回の独立した実験 群当たりn=15〜20からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。ナイーブ(未処置)群は、C57/BL6マウスおよび129マウスについてのみ示す。少なくとも2回の独立した実験 群当たりn=15〜20からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。TLR7およびTLR9の刺激が、皮膚損傷後の皮膚炎症の誘導に必要であったが、皮膚損傷後の細胞浸潤には必要でなかったことを示す。129マウスを未処置のままにしておくか(ナイーブ、白色ヒストグラム)、テープ剥離するか(テープ、黒色ヒストグラム)、または二重TLR7およびTLR9阻害剤であるSEQ ID NO:42および/もしくはSEQ ID NO:109(IRS)(100μg;sc)による処置(s.c)後直ちにテープ剥離した。A) 24時間後、皮膚浸潤細胞を単離し、図24Aと同様にPDCおよび好中球を同定した。ヒストグラムは、2×2 cm皮膚生検標本(n=マウス10匹)から得られた全細胞数を示す(平均値±SEM)。B) 遺伝子発現レベルをTaqmanによって評価した。少なくとも2回の独立した実験 n=マウス10〜15匹からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。PDCと好中球の両方の活性化が、テープ剥離損傷後の炎症性遺伝子の突発に極めて重要であったことを示す。129マウスを未処置のままにしておくか、またはテープ剥離した。特異的抗体を用いて、テープ剥離の前にPDCおよび/または好中球を枯渇させた。-2日目および0日目のテープ剥離の8時間前に、マウスに、PDCの枯渇のための抗120G8 Abまたは好中球の枯渇のための抗GR1-LY6G Abをi.p.により250μg注射した。血流および皮膚浸潤物の両方において、95%を超える細胞枯渇が達成された。テープ剥離の24時間後、皮膚浸潤細胞(A)および皮膚生検標本(B)において遺伝子発現レベルを測定した。ナイーブ群は、未処置マウスについてのみ示す。3回の独立した実験 n=マウス14匹からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。ループス易発性(NZB×NZW)F1マウスが、テープ剥離後に、ヒトCLEに類似した重度の慢性皮膚疾患を発症したことを示す。(A) ループス易発性マウス(NZB×NZW)F1ならびに年齢の一致した129マウスおよびC57/BL6マウスをテープ剥離し、24時間後、4日後、および20日後に皮膚生検標本を採取し、遺伝子発現レベルを評価した(I型IFN調節遺伝子として、IRF7、ISG15、およびIFITを解析し、炎症性遺伝子として、TNF-a、IL1-A、IL1Bを解析した)。24時間の時点の遺伝子発現レベルを100と設定し、テープ剥離の4日後および20日後に得られたレベルと比較した。3回の独立した実験からの累積データを示す n=10 (平均値±SEM) *p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。(B) (NZB×NZW)F1、129、およびC57/BL6マウスにおけるテープ剥離の15〜23日後の、開放病変を有する領域の定量化。少なくとも2回の独立した実験からの累積データ n=15 (平均値±SEM)。(C〜H) (C) 無傷の(NZB×NZW)F1マウス由来の皮膚の、またはテープ剥離の15〜23日後の(D) 129マウス、(E) C57/BL6マウス、もしくは(F〜H) (NZB×NZW)F1マウスの皮膚からの代表的な切片、スケールバー 200μm。PDCおよびTLR7&TLR9シグナル伝達が、ループス易発性マウスにおける皮膚疾患形成に必要であったことを示す。(A) (NZB×NZW)F1マウス(未処置)、SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)の週1回の注射によって処置した(NZB×NZW)F1、ならびに実験過程中にPDCを枯渇させていた(NZB×NZW)F1マウス(PDC枯渇)におけるテープ剥離の15〜23日後の、開放肉眼的皮膚病変病変を有する領域の定量化。少なくとも2回の独立した実験の累積データ n=12 (平均値±SEM)を示す。(B) 無傷の(NZB×NZW)F1(ナイーブ)由来の皮膚の、または(C) 未処置のままの、もしくは(D〜E) IRSで処置した、もしくは(F〜G) PDCを枯渇させた(NZB×NZW)F1からテープ剥離の15〜23日後に単離された皮膚からの代表的な切片。スケールバー 200μm。SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)を用いた、慢性皮膚炎症を有するループス易発性マウスの治療的処置により、CLE様の表現型が有意に改善されたことを示す。(A) 未処置のままの(NZB×NZW)F1マウス、または治療設定(図36における処置のスキーム)においてIRSで4〜20日目に処置した(NZB×NZW)F1マウスにおける、テープ剥離の15〜23日後の、開放病変を有する領域の定量化。2回の独立した実験の累積データ n=12 (平均値±SEM)。(B、C)未処置のままの、または(D、E)SEQ ID NO:42および/もしくはSEQ ID NO:109(IRS)で4日目から処置した(NZB×NZW)F1由来の皮膚の代表的な切片、スケールバー 200μm。図31A〜Bは、白血球が浸潤している損傷皮膚において、MyD88シグナル伝達経路が、I型IFN調節遺伝子および炎症誘発性遺伝子の両方の上方制御に必要であったことを示す。A) MyD88-/-マウス(縞模様のヒストグラム)および年齢の一致したWT C57/BL6マウス(黒色ヒストグラム)を、未処置のままにしておくか(ナイーブ)、またはテープ剥離して炎症を誘発した。24時間後、浸潤白血球を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。IFNAR-/-マウス(縞模様のヒストグラム)および年齢の一致したWT 129マウス(黒色ヒストグラム)を、未処置のままにしておくか(ナイーブ)、またはテープ剥離して炎症を誘発した。24時間後、皮膚生検標本を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。少なくとも2回の独立した実験 群当たりn=15〜20からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。ナイーブ(未処置)群は、C57/BL6マウスおよび129 WTマウスについてのみ示す。少なくとも3回の独立した実験 群当たりn=15〜20からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05;**p=0.01;***p=0.001。TLR7およびTLR9刺激が、皮膚剥離後の細胞浸潤に必要でなかったことを示す。図26と同様に、129マウスを未処置のままにしておくか(ナイーブ、白色ヒストグラム)、テープ剥離するか(テープ、黒色ヒストグラム)、または二重TLR7およびTLR9阻害剤であるSEQ ID NO:42および/もしくはSEQ ID NO:109(IRS)(100μg;sc)による処置(s.c)後直ちにテープ剥離した。24時間後、皮膚浸潤細胞を単離し、図24Aと同様に細胞集団を同定した。ヒストグラムは、2×2 cm皮膚生検標本(n=マウス10匹)から得られた全細胞数を示す(平均値±SEM)。TLR7およびTLR9の刺激が、皮膚炎症の誘導に必要であったことを示す。129 WTマウスを、図26に記載されているように処置した。皮膚生検標本において、遺伝子をTaqmanによって測定した。少なくとも2回の独立した実験(n=マウス10〜15匹)からの累積データを示す(平均値±SEM)。*p=0.05; ***p=0.001。(NZB×NZW)F1マウスのテープ剥離が、SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)によって阻害され得る強い炎症反応を誘発したことを示す。ループス易発性マウスにおける、テープ剥離による炎症後の皮膚細胞浸潤物の特徴決定。(NZB×NZW)F1マウスを剪毛し、未処置のままにしておくか(A)、またはテープ剥離した(B、C);24時間後、皮膚浸潤細胞を単離し(B、C)、遺伝子発現レベル(D)をTaqmanによって評価した。細胞は、図24Aに記載されているように特徴決定した。(C) ヒストグラムは、2×2 cm皮膚生検標本(n=マウス8匹)から得られた全細胞数を示す(平均値±SEM)。(D) (NZB×NZW)F1マウスを未処置のままにしておくか(ナイーブ、白色ヒストグラム)、テープ剥離するか(テープ、黒色ヒストグラム)、または二重TLR7およびTLR9阻害剤であるSEQ ID NO:42および/もしくはSEQ ID NO:109(IRS)による処置後直ちにテープ剥離した。24時間後、遺伝子発現レベルをTaqmanによって評価した。n=マウス6匹を示す(平均値±SEM)。*p=0.05。テープ剥離の20日後の(NZB×NZW)F1における病変の組織病理学的特徴の詳細を示す。テープ剥離から15〜23日後の(NZB×NZW)F1由来の皮膚の代表的な切片。(A〜C) 真皮の線維性硬化および著明な炎症性浸潤を伴う過形成および角質増殖(元の倍率 100×)。(D) 炎症性浸潤物を特徴とする真皮表皮接合部の変化、および脂肪組織の変性変化(元の倍率 100×)。(E、F) リンパ球、豊富な好中球(Eにおいて核塵を矢印で示す)、およびマクロファージ(Fにおける四角の範囲)からなる、より深い真皮における浸潤物の詳細(元の倍率 400×)。TLR7およびTLR9阻害剤であるSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)による、ならびにPDC枯渇実験における(NZB×NZW)F1の処置プロトコールのスキームを示す。SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)は、テープ剥離の日から開始して、実験の全過程中使用するか(図29 B、G、H)、または疾患が既に確立される、損傷の4日後から開始して使用した(図30 B、C、F、G)。いずれの場合も、SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)(100μg;s.c.)は、週に2回投与した。図29 C、I、Jに記載されているPDC枯渇実験のタイミングもまた記載してある。PDCに対する枯渇抗体である抗120G8(250μg;i.p.)は、-2日目および0日目のテープ剥離の8時間前に投与し、次いで実験の全期間中、週に2回投与した。実験は、未処置群における病変の進行に応じて、最初のテープ剥離の15〜23日後に終了した。皮膚炎症の誘導にはTLR7およびTLR9シグナル伝達が両方とも必要であったことを示す。(A) TLR7-/-マウス(黒色ヒストグラム)および年齢の一致したWT C57/BL6マウス(灰色ヒストグラム)を、未処置のままにしておくか(ナイーブ)、またはテープ剥離して炎症を誘発した。24時間後、皮膚生検標本を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。n=マウス10匹を示す(平均値±SEM);*p=0.05。B) TLR9-/-マウスをテープ剥離するか(黒色ヒストグラム)、または二重TLR7およびTLR9阻害剤であるIRS 954(100μg;sc)による処置(s.c)後直ちにテープ剥離した(破線ヒストグラム)。年齢の一致したWT C57/BL6マウスを未処置のままにしておくか(ナイーブ;白色ヒストグラム)、またはテープ剥離した(灰色ヒストグラム)。24時間後、皮膚生検標本を単離し、炎症誘発性遺伝子のレベルをTaqmanによって評価した。n=マウス10匹を示す(平均値±SEM);*p=0.05。(A) 記載されているような、経口GC治療を受けている(n=18)または受けていない(n=11)29名のSLE患者由来の全血からのモジュールレベル解析を示す。疾患活動性指標(SLEDAI)および用いられた治療法を下部に示してある。スラッシュのあるモジュールは遺伝子の低発現に相当し、スラッシュのないモジュールは、対照に対して正規化された遺伝子の相対的過剰発現に相当する。(B) Nanostring Counterシステムを用いて、健常ドナーおよびSLE患者における長期的血液遺伝子発現レベルを評価した。12種のIFN誘導性遺伝子に対応するプローブを、Nanostringコードセット中に含めた(表1を参照されたい)。遺伝子発現レベルを、対照遺伝子に対して、および健常ドナーに対して正規化した。8名のSLE患者の長期的試料に対応するヒートマップ(log 2スケール)(個々の円柱棒)を示す。患者、SLE 184、190、212、252、133、および231に対応する試料は、2〜3か月の間隔で採取した。これらの患者は経口GCの投与を受けていたが、IVメチルプレドニゾロンパルスは受けていなかった。SLE 242は、IVパルスの前、2回の独立したIVパルスの8日後(0と表示)、および経口GC過程におけるさらなる2回について解析した。SLE 249は、IVパルスの前日およびIVパルスの翌日(*として表示)、ならびに経口GC過程におけるさらなる2回について解析した。IVパルスの翌日のみ、IFN誘導性遺伝子の発現レベルの減少が認められた。スラッシュなし:過剰発現。スラッシュ:低発現。発明を実施する形態詳細な説明 本発明は、TLR7および/またはTLR9の阻害剤、例えば免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物、ならびにこれらの阻害剤を使用して個体、特にヒトにおける免疫応答を調節する方法を提供する。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物は、免疫調節配列(IRS)を含む。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物は、未修飾のIRSを含む。本発明の免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物は特に、TLR7および/またはTLR9を通じたシグナル伝達を伴う応答を含む、自然免疫応答を阻害する。本発明の免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物は、ヒト細胞による、IFN-aおよび/またはIL-6を含むサイトカインの産生を効果的に抑制することができる。本明細書に記載される免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物はまた、免疫刺激核酸により刺激された細胞の増殖および/または成熟を効果的に抑制することができる。 本明細書では、本明細書に記載される免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物を個体に投与することによって、個体における自己免疫障害および炎症障害、例えば慢性炎症障害を治療および予防する方法も提供される。本明細書では、TLR7および/またはTLR9の阻害剤を含む治療に対する疾患の応答を予測および/または決定する方法も提供される。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物は、他の治療剤と組み合わせて投与される。いくつかの態様において、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。いくつかの態様において、免疫調節化合物および/または免疫調節ポリヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾された免疫調節化合物を含む。一般的技術 本発明の実施においては、そうでないことが示されない限り、当技術分野の技能のうちである、分子生物学(組み換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の従来技術が利用されるであろう。そのような技術は、文献、例えばMolecular Cloning: A Laboratory Manual, second edition (Sambrook et al., 1989); Oligonucleotide Synthesis (M.J. Gait, ed., 1984); Animal Cell Culture (R.I. Freshney, ed., 1987); Handbook of Experimental Immunology (D.M. Weir & C.C. Blackwell, eds.); Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells (J.M. Miller & M.P. Calos, eds., 1987); Current Protocols in Molecular Biology (F.M. Ausubel et al., eds., 1987); PCR: The Polymerase Chain Reaction, (Mullis et al., eds., 1994); Current Protocols in Immunology (J.E. Coligan et al., eds., 1991); The Immunoassay Handbook (D. Wild, ed., Stockton Press NY, 1994); Bioconjugate Techniques (Greg T. Hermanson, ed., Academic Press, 1996);およびMethods of Immunological Analysis (R. Masseyeff, W.H. Albert, and N.A. Staines, eds., Weinheim: VCH Verlags gesellschaft mbH, 1993)の中で十分に説明されている。定義 本明細書において互換的に使用される場合、「核酸」、「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は、一本鎖DNA(ssDNA)、二本鎖DNA(dsDNA)、一本鎖RNA(ssRNA)および二本鎖RNA(dsRNA)、修飾ポリヌクレオチドおよびポリヌクレオシドまたはそれらの組み合わせを含む。ポリヌクレオチドは、直鎖状または環状の構成であり得、またはポリヌクレオチドは、直鎖セグメントおよび環状セグメントの両方を含み得る。ポリヌクレオチドは、一般には、ホスホジエステル結合を通じて連結されたヌクレオシドのポリマーであるが、それ以外の連結、例えばホスホロチオエートエステルもポリヌクレオチドの中で使用され得る。ヌクレオシドは、糖に結合したプリン(アデニン(A)もしくはグアニン(G)またはそれらの誘導体)塩基またはピリミジン(チミン(T)、シトシン(C)もしくはウラシル(U)またはそれらの誘導体)塩基からなる。DNAの4種のヌクレオシド単位(または塩基)は、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジンおよびデオキシシチジンと呼ばれる。ヌクレオチドは、ヌクレオシドのホスフェートエステルである。 「免疫刺激核酸」または「免疫刺激ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書において使用される場合、インビトロ、インビボおよび/またはエクスビボで測定する場合に測定可能な免疫応答をもたらすおよび/またはそれに寄与する核酸分子(例えば、ポリヌクレオチド)を表す。測定可能な免疫応答の例には、抗原特異的抗体の産生、サイトカインの分泌、リンパ球集団、例えばNK細胞、CD4+ Tリンパ球、CD8+ Tリンパ球、Bリンパ球等の活性化または展開が含まれるがこれらに限定されない。免疫刺激核酸(ISNA)配列は、自然免疫応答、特に細胞内でTLR-9シグナル伝達を通じて起こる応答を刺激することが知られている。当技術分野で公知のように、免疫刺激核酸(ISNA)分子は、微生物源、例えば細菌から単離することができ、遺伝子療法で使用するために核酸ベクターに入れることができ、または本明細書に記載されかつ当技術分野で公知の技術および機器を用いて合成することができる。一般に、免疫刺激核酸配列は、少なくとも1つのCG二ヌクレオチドを含み、この二ヌクレオチドのCはメチル化されていない。したがって、微生物感染および投与されたDNAは、いくつかの場合において、自然免疫応答を刺激し得る。 「免疫刺激」または「免疫応答を刺激」という用語は、本明細書において使用される場合、免疫反応に関与する細胞型の刺激および特定の抗原物質に対する免疫応答の増強を含む。免疫刺激核酸によって刺激される免疫応答は概ね、「Th1型」免疫応答であり、これは「Th2型」免疫応答と対をなすものである。Th1型免疫応答は通常、抗原に対する「遅延型過敏性」反応および活性化されたマクロファージ機能を特徴とし、かつこれは、Th1関連サイトカイン、例えばIFN-γ、IL-2、IL-12およびTNF-aのレベルの増加により生化学的レベルで検出することができる。Th2型免疫応答は、一般に、高レベルの抗体産生、特にIgE抗体産生ならびに好酸球数の増加および活性化、さらにTh2関連サイトカイン、例えばIL-4、IL-5およびIL-13の発現に関連する。 「自然免疫応答」または「自然免疫」という用語は、本明細書において使用される場合、細胞または個体が病原体の存在を認識しこれに応答するための様々な生来的な抵抗機構を含む。本明細書において使用される場合、「自然免疫応答」は、細胞が病原体関連の分子パターンまたはシグナルを認識した際に起こる細胞内および細胞間イベントおよび反応を含む。本明細書に記載されるように、自然免疫応答において活性を示す細胞性受容体には、Toll様受容体(TLR)のファミリーが含まれ、微生物リガンドは、様々なTLRに対するものが同定されている。 「免疫調節配列」または「IRS」という用語は、本明細書において使用される場合、インビトロ、インビボおよび/またはエクスビボで測定する場合に測定可能な自然免疫応答を阻害および/または抑制する核酸配列を表す。「免疫調節配列」または「IRS」という用語は、本明細書において使用される場合、修飾を含む核酸配列(すなわち、修飾IRS)および修飾を含まない核酸(すなわち、未修飾のIRS)の両方を表す。 「免疫調節ポリヌクレオチド」または「IRP」という用語は、本明細書において使用される場合、インビトロ、インビボおよび/またはエクスビボで測定する場合に測定可能な自然免疫応答を阻害および/または抑制する少なくとも1つのIRSを含むポリヌクレオチドを表す。「免疫調節ポリヌクレオチド」または「IRP」という用語は、本明細書において使用される場合、修飾IRSおよび/または未修飾のIRSを含み得る。TLR、例えばTLR-7またはTLR-9の阻害には、受容体部位における阻害、例えばリガンド-受容体結合の遮断による阻害、およびリガンド-受容体結合後の下流のシグナル経路の阻害が含まれるがこれらに限定されない。測定可能な自然免疫応答の例には、サイトカインの分泌、リンパ球集団、例えばNK細胞、CD4+ Tリンパ球、CD8+ Tリンパ球、Bリンパ球の活性化または展開、細胞集団、例えば形質細胞様樹状細胞の成熟等が含まれるがこれらに限定されない。 「免疫調節化合物」または「IRC」という用語は、本明細書において使用される場合、免疫調節活性を有する分子およびIRSを含む核酸部分を含む分子を表す。IRCは、2つ以上のIRSを含む核酸部分からなり得るか、IRSからなるか、または自身は免疫刺激活性を有さない。IRCは、修飾および/または未修飾のIRSを含み得る。IRCは、ポリヌクレオチドからなってもよく(「ポリヌクレオチドIRC」)、または、追加の部分を含んでもよい。したがって、IRCという用語は、非ヌクレオチドスペーサー部分に共有結合により連結されている1つまたは複数の核酸部分を含み、その少なくとも1つがIRCを含む、化合物を含む。 「3'」という用語は、一般に、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド内の他の領域または位置の3'側(下流)にある、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド内の領域または位置を表す。「3'末端」という用語は、ポリヌクレオチドの3'側の終端を表す。 「5'」という用語は、一般に、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド内の他の領域または位置の5'側(上流)にある、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド内の領域または位置を表す。「5'末端」という用語は、ポリヌクレオチドの5'側の終端を表す。 「コンジュゲート」という用語は、IRPおよび/またはIRCが連結されている複合体を表す。そのようなコンジュゲートの連結には、共有結合的連結および/または非共有結合的連結が含まれる。 「アジュバント」とは、免疫原性因子、例えば抗原に添加することで、その混合物に曝露されたレシピエント宿主において、その因子に対する免疫応答を非特異的に増強または強化する物質を表す。 「ペプチド」という用語は、生物学的応答、例えば抗体産生またはサイトカイン活性をもたらすのに十分な長さおよび組成を有するポリペプチドを表し、それがハプテンであるかどうかは関係ない。典型的には、ペプチドは、少なくとも6アミノ酸残基長である。「ペプチド」という用語は、修飾アミノ酸(天然由来であるか非天然由来であるかに関係なく)、例えばリン酸化、グリコシル化、ペグ化、脂質化およびメチル化を含むがこれらに限定されない修飾をさらに含む。 「送達分子」または「送達ビヒクル」とは、特定部位へのおよび/または特定タイミングにおけるIRPおよび/またはIRCの送達を促進、実現および/または増強する化学部分である。 「個体」とは、脊椎動物、例えば鳥類であり、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトである。哺乳動物には、ヒト、霊長類、家畜用動物、競技用動物、げっ歯類およびペットが含まれるがこれらに限定されない。 ある物質の「有効量」または「十分量」とは、臨床結果を含む有益なまたは所望の結果をもたらすのに十分な量のことであり、したがって「有効量」は、それがどのような状況で適用されるかに依存する。TLR9依存性免疫応答を抑制する組成物を投与する状況では、有効量は、TLR9を通じた刺激に対する細胞応答を阻害または低減するのに十分な量である。TLR7依存性免疫応答を抑制する組成物を投与する状況では、有効量は、TLR7を通じた刺激に対する細胞応答を阻害または低減するのに十分な量である。有効量は、1回または複数回の投与により投与することができる。 「共投与」という用語は、本明細書において使用される場合、免疫応答を調節するために少なくとも2つの異なる物質を十分に近い時点で投与することを表す。好ましくは、共投与は、少なくとも2つの異なる物質の同時投与を表す。 応答またはパラメータの「抑制」または「阻害」は、関心対象の条件またはパラメータを除いて同一である条件と比較してあるいは他の条件と比較して、その応答またはパラメータが低下することを含む。例えば、免疫刺激核酸により誘導されるサイトカイン産生を抑制するIRPを含む組成物は、例えば、免疫刺激核酸単独により誘導されるサイトカイン産生と比較してサイトカイン産生を低下させる。他の例として、自然免疫応答に関連するサイトカイン産生を抑制するIRPを含む組成物は、例えば、自然免疫応答単独によって産生されるサイトカインの規模および/またはレベルと比較してサイトカイン産生の規模および/またはレベルを低下させる。TLR応答、例えばTLR7または9の応答の阻害には、受容体部位における阻害、例えば効果的なリガンド-受容体結合の防止または遮断による阻害、および下流のシグナル経路、例えば効果的なリガンド-受容体結合後のシグナル経路の阻害が含まれるがこれらに限定されない。 応答またはパラメータの「刺激」は、その応答またはパラメータの惹起および/または増強を含む。例えば、免疫応答、例えば自然免疫応答またはTh1応答の「刺激」とは、応答の惹起および/または増強に起因し得る応答の増大を意味する。同様に、サイトカインまたは細胞型(例えば、CTL)の「刺激」とは、サイトカインまたは細胞型、例えばIL-6および/またはTNF-aの量またはレベルの増大を意味する。 本明細書において使用される場合、かつ当技術分野でよく理解されているように、「治療」とは、臨床結果を含む有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチである。本発明の目的上、有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であるか検出不可能であるかによらず、1つまたは複数の症状の軽減または改善、疾患の規模の縮小、疾患が安定化した(すなわち、悪化しない)状態、疾患の拡大の予防、疾患の進行の遅延または鈍化、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的なものまたは完全なもの)が含まれるがこれらに限定されない。「治療」とはまた、治療を受けない場合の期待寿命と比較して寿命を延長することを意味し得る。 疾患または障害の「緩和」とは、障害または疾患状態の規模および/もしくは望ましくない臨床徴候が、その障害を治療しない場合と比較して、小さくなることならびに/またはその進行の経時変化が鈍化もしくは長期化することを意味する。特に、自己免疫疾患との関係においては、当業者によく理解されているように、緩和は、望ましくない免疫応答の調節または減少により起こり得る。さらに、緩和は、1回の投薬により起こるものとは限らず、それは多くの場合、一連の投薬により起こる。したがって、応答または障害を緩和するのに十分な量は、1回または複数回の投与により投与され得る。 「遺伝子マーカー」という用語は、関心対象の遺伝子の多型領域の対立遺伝子バリアントおよび/または関心対象の遺伝子の差次的発現を表す。 「相関」または「相関する」とは、任意の方法で、第1の分析またはプロトコルの挙動および/または結果と第2の分析またはプロトコルの挙動および/または結果を比較することを意味する。例えば、第1の分析またはプロトコルの結果は、第2の分析またはプロトコルが有効かどうかを判定するのに使用され得る。遺伝子発現分析またはプロトコルの態様に関しては、遺伝子発現分析またはプロトコルの結果を用いて、特定の治療計画が有効かどうかを判定することができる。 「予測する」または「予測」は、本明細書において、ある個体がある治療計画に対して好ましい応答または好ましくない応答のいずれかを示す可能性の見込みを表すのに使用される。 本明細書において使用される場合、「治療開始時」または「ベースライン」とは、その治療に対する最初の曝露の時期またはそれ以前の時期を表す。 本明細書において使用される場合、「〜に基づく(based upon)」とは、本明細書に記載されるようにしてその個体の特性を評価、決定または測定すること(および好ましくは治療を受けるのに適した個体を選択すること)を含む。 「評価を補助する」方法は、本明細書において使用される場合、ある臨床的決定を下すのを支援する方法を表し、これはその評価に関して結論的な場合もそうでない場合もある。 「応答する可能性」または「応答性」とは、本明細書において使用される場合、検出可能であるか検出不可能であるかによらず、1つまたは複数の症状の軽減または改善、疾患の規模の縮小、疾患が安定化した(すなわち、悪化しない)状態、疾患の拡大の予防、疾患の進行の遅延または鈍化、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的なものまたは完全なもの)から選択されるがこれらに限定されない、臨床的または非臨床的のいずれかの任意の種類の好転または肯定的応答を表す。 あるマーカーが、本明細書に記載される治療方法の選択、評価、測定または決定のための「基準として使用」される場合、その遺伝子マーカーは、治療前および/または治療中に測定され、そして得られた値は、医師が以下のいずれかを評価するのに使用される:(a)個体が治療を受け始めるのに適していると考えられることもしくはその可能性があること;(b)個体が治療を受け始めるのに適していないと考えられることもしくはその可能性があること;(c)治療に対する応答性;(d)個体が治療を受け続けるのに適していると考えられることもしくはその可能性があること;(e)個体が治療を受け続けるのに適していないと考えられることもしくはその可能性があること;(f)投薬の調整;または(g)臨床的利益の可能性の予測。当業者によく理解されているように、臨床設定下の個体の健康関連生活水準(health-related quality of life)の評価は、このパラメータが本明細書に記載される治療の施行の開始、継続、調整および/または停止のための基準として使用されたことの明確な目印となる。 本明細書において使用される場合、「試料」とは、例えば物理的、生化学的、化学的、生理学的および/または遺伝的特性に基づいて特徴決定および/または同定される分子を含む組成物を表す。 「細胞」は、本明細書において使用される場合、特定の対象細胞だけでなく、そのような細胞の子孫または潜在的子孫も表すものと理解される。後続世代では変異または環境的影響のいずれかにより一定の変化が起こっている場合があるので、そのような子孫は、実際には、その親細胞と同一ではない場合があるが、そうであっても本明細書において使用される場合はこの用語の範囲に含まれる。 本明細書に記載される本発明の局面および態様は、「からなる」および/または「から本質的になる」局面および態様を含むことを理解されたい。 本明細書における「約」のつく値またはパラメータの参照は、その値またはパラメータ自体を中心とするばらつきを含む(および表現する)ものである。例えば、「約X」なる記載は、「X」の意味を含んでいる。 本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形(「a」、「or」および「the」)は、その文脈からそうでないことが明確でない限り、複数の参照を含む。例えば、単数形のIRPは、1つまたは複数のIRPを含む。 当業者に明らかなように、治療を評価される、治療について選択される、および/または治療を受ける個体は、そのような取り組みを必要とする個体である。遺伝子マーカー 本明細書において評価される遺伝子マーカーには、表1のマーカーが含まれるがこれらに限定されない。 (表1)IFNモジュール遺伝子のリスト使用方法 本明細書では、有効量のTLR7および/またはTLR9の阻害剤(例えば、IRPおよび/またはIRC)を個体に投与する段階を含む、個体における免疫応答を調節する方法が提供される。IRPおよび/またはIRCは、IRSを含む。例えば、IRSは、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135またはSEQ ID NO:141〜145(例えば、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144)のIRSである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。いくつかの態様において、免疫応答は、抑制および/または阻害される。いくつかの態様において、阻害される免疫応答は、TLR7シグナル経路および/またはTLR9シグナル経路に関連する。 例示的な方法および組成物は、Guiducci et al., Nature 465:937-941 (17 June 2010)およびGuiducci et al. J. Exp. Med. Nov. 29, 2010 "Autoimmune skin inflammation is dependent on plasmacytoid dendritic cell activation by nucleic acids via TLR7 and TLR9"[冊子版に先行するEpub版]に記載されており、これらの各々の開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。 本発明によって提供される免疫調節方法は、免疫刺激核酸分子、例えば細菌DNAによって刺激される免疫応答を含むがこれらに限定されない免疫応答を抑制および/または阻害するものを含む。本発明はまた、TLR7および/またはTLR9によって誘導される細胞応答を阻害する方法を提供する。本発明はまた、自己免疫に関連する症状を含むがこれらに限定されない望ましくない免疫活性化に関連する症状を改善する方法を提供する。本明細書に記載される方法による免疫調節は、望ましくない免疫応答の活性化に関連する障害を患っている者を含む個体に対して実施され得る。いくつかのバリエーションにおいて、免疫応答は、自然免疫応答である。いくつかのバリエーションにおいて、免疫応答は、適応免疫応答である。いくつかの態様において、細胞は、免疫応答に寄与する細胞からの応答を阻害するのに有効な量のポリヌクレオチドと接触させられる。 本明細書では、有効量のTLR7および/またはTLR9の阻害剤(例えば、IRPおよび/またはIRC)を個体に投与する段階を含む、個体における疾患を治療または予防する方法が提供される。さらに、有効量のTLR7および/またはTLR9の阻害剤(例えば、IRPおよび/またはIRC)を、疾患を有する個体に投与する段階を含む、疾患に関連する症状を改善する方法が提供される。有効量のTLR7および/またはTLR9の阻害剤(例えば、IRPおよび/またはIRC)を投与する段階を含む、疾患の発症を予防するかまたは遅延させる方法もまた、本明細書に提供される。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかの態様において、SLEの症状を抑制するのに有効な免疫調節ポリヌクレオチドまたは免疫調節化合物は、TLR7クラスまたはTLR9クラスまたはTLR7/9クラスの免疫調節配列を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎(interface dermatitis)である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135またはSEQ ID NO:141〜145(例えば、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144)のIRSである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 特定の態様において、個体は、望ましくない炎症の活性化に関連する障害、例えばアレルギー性疾患または状態、アレルギーおよび喘息に罹患している。アレルギー性疾患または喘息を有する個体は、既存のアレルギー性疾患または喘息の症状が認識可能な個体である。本明細書に記載される方法のいずれにおいても、IRS含有ポリヌクレオチドは、免疫応答を調節するのに十分な量で投与され得る。本明細書に記載されるように、免疫応答の調節は、液性および/または細胞性であり得、そして当技術分野のおよび本明細書に記載される標準技術を用いて測定される。いくつかの態様において、TLR7および/またはTLR9依存的な細胞刺激を抑制させ、減少させ、かつ/または阻害する方法が本明細書に提供される。 本明細書に提供される他の態様は、ウイルスに曝露されたまたは感染した個体の免疫調節療法に関連する。ウイルスに曝露されたまたは感染した個体に対するIRPまたはIRCの投与は、ウイルスにより誘導されるサイトカイン産生を抑制する。 本明細書では、インターフェロン(IFN)シグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法が提供される。また、本明細書では、インターフェロン(IFN)シグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく、有効量のIRPおよび/またはIRCを含む治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法も、提供される。 本発明は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体(例えば、ヒト)に投与する段階を含む、個体における疾患を治療する方法であって、治療が、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく方法を提供する。例えば、個体(例えば、ヒト)における疾患を治療する方法は、有効量のIRPおよび/またはIRC(例えば、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144)を個体に投与する段階を含み、治療が、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 本明細書では、(a)IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階;ならびに(b)有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を選択された個体に投与する段階を含む、疾患を治療する方法も提供される。例えば、疾患を治療する方法は、(a)IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階;ならびに(b)有効量のIRPおよび/またはIRC(例えば、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144)を選択された個体に投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いのかまたは応答する可能性が低いのかを評価する方法であって、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いことまたは応答する可能性が低いことを示す方法もまた、本明細書に提供される。例えば、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が有効量のIRPおよび/またはIRC(例えば、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144)を含む治療に対して応答する可能性が高いのかまたは応答する可能性が低いのかを評価する方法であって、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いまたは応答する可能性が低いことを示す方法もまた、本明細書に提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いのかまたは該治療に適しているのかの評価を補助する方法であって、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いまたは該治療に適していることを示す方法もまた、本明細書に提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 さらに、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いまたは応答する可能性が低い疾患を有する個体を同定する方法であって、(A)IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階;ならびに(B)差次的IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を同定する段階を含む方法が、本明細書に提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 さらに、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に適している可能性が高いまたは適している可能性が低い疾患を有する個体を選択するまたは選択しない方法であって、(A)IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階;ならびに(B)差次的IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階を含む方法が、本明細書に提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 疾患を有する個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に適している可能性が高いのかまたは適している可能性が低いのかを判定する方法であって、IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む方法が、本明細書に提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、IRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 本明細書では、疾患個体の部分集団において使用するための有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む療法を販売する方法であって、該部分集団の個体が差次的IFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する試料を有していることを特徴とする該個体部分集団を治療するための併用療法の使用について、対象顧客層に対して情報提供を行う段階を含む方法もまた、提供される。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、IRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 本発明は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体(例えば、ヒト)に投与する段階を含む、個体における疾患を治療する方法であって、治療応答または治療応答の欠如が、試料のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される方法を、提供する。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 本発明はまた、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む疾患治療に対する個体の応答性または応答性の欠如を評価する方法であって、応答性または応答性の欠如が試料のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される方法も、提供する。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 本発明はまた、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む疾患治療に対する個体の応答性または応答性の欠如をモニタリングする方法であって、応答性または応答性の欠如が試料のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される方法も、提供する。いくつかの態様において、この方法は、有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を投与する段階を含む。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 また、本明細書では、試料のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づき、疾患治療を継続するのに適している可能性が高いまたは治療を継続するのに適している可能性が低い個体を同定する方法であって、治療が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む方法が、提供される。いくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、皮膚筋炎およびシェーグレン症候群を含む。いくつかのバリエーションにおいて、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、接合部皮膚炎である。いくつかの態様において、接合部皮膚炎は、皮膚筋炎、皮膚ループス、乾癬、扁平苔癬等である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患、例えば薬物により誘導される肝臓の炎症および/または膵臓の炎症である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤は、本明細書に記載されるIRPおよび/またはIRCである。いくつかの態様において、IRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144のIRSである。 上記方法のいずれかのいくつかの態様において、治療に対する応答性が高い可能性または該治療に適している可能性は、試料のIFNシグネチャーと参照IFNシグネチャーの相関によって示される。いくつかの態様において、応答性が低い可能性または適性が低い可能性は、試料のIFNシグネチャーと参照IFNシグネチャーの相関の欠如によって示される。 上記方法のいずれかのいくつかの態様において、応答性は、試料のIFNシグネチャーと参照IFNシグネチャーの相関によって示される。いくつかの態様において、非応答性は、試料のIFNシグネチャーと参照IFNシグネチャーの相関の欠如によって示される。いくつかの態様において、応答性は、試料のIFNシグネチャーの変化によって示される。いくつかの態様において、応答性の欠如は、試料のIFNシグネチャーの有意でない変化によって示される。 上記方法のいずれかのいくつかの態様において、IFNシグネチャーは、参照と比較して差次的なIFNシグネチャーである。いくつかの態様において、IFNシグネチャーは、参照IFNシグネチャーよりも高い。いくつかの態様において、IFNシグネチャーは、参照IFNシグネチャーよりも低い。いくつかの態様において、参照IFNシグネチャーは、それらの全体が参照により組み入れられるChaussabel et al. Immunity 29:150-164 (2008)、Bennett et al. J. Exp. Med. 197(6):711-723 (2003)またはBaechler EC et al., PNAS 100(5):2610-5 (2003)に記載されるIFNシグネチャーである。いくつかの態様において、差次的なIFNシグネチャーは、参照と比較して差次的なレベルの、IFNシグネチャーの1つまたは複数の遺伝子マーカーを含む。上記方法のいずれかのいくつかの態様において、IFNシグネチャーは、I型IFNシグネチャーである。 IFNシグネチャーは、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの発現レベルの評価を含み得る。いくつかの態様において、差次的レベルは、BATF2、CMPK2、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して差次的なレベルである。いくつかの態様において、1つまたは複数の遺伝子マーカーの発現レベルは、参照と比較して差次的なレベルである。いずれかの方法のいくつかの態様において、IFNシグネチャーは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または15のいずれかの遺伝子マーカーの発現レベルの評価を含み得る。いくつかの態様において、1つまたは複数の遺伝子マーカーは、例えば、少なくとも2つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも3つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも4つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも5つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも10もしくはそれ以上の遺伝子マーカー、または少なくとも15もしくはそれ以上の遺伝子マーカーを含む。 上記方法のいずれかのいくつかの態様において、IFNシグネチャーは、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される、差次的レベルの1つまたは複数の遺伝子マーカーを含む。いずれかの方法のいくつかの態様において、差次的レベルは、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して高い発現レベルである。 いずれかの方法のいくつかの態様において、参照と比較して高い発現レベルは、その個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いまたは該治療に適している可能性が高いことを示し得る。いずれかの方法のいくつかの態様において、参照と比較して高い発現レベルは、その個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答性ではないまたはその治療を継続するのに適している可能性が低いことを示し得る。例えば、ある個体は、その差次的レベルが、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して高いレベルである場合に、治療のために選択されることがある。さらに、ある個体は、その差次的レベルが、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して高いレベルである場合に、治療を継続しないとして選択されることがある。 いくつかの態様において、参照と比較して低い発現レベルは、その個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が低いまたは該治療に適している可能性が低いことを示し得る。いずれかの方法のいくつかの態様において、参照と比較して低い発現レベルは、その個体が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答性であるまたはその治療を継続するのに適している可能性が高いことを示し得る。例えば、ある個体は、その差次的発現レベルが、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して低いレベルである場合に、治療のために選択されないことがある。さらに、ある個体は、その差次的発現レベルが、BATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、c102h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、参照と比較して低いレベルである場合に、治療の継続のために選択されることがある。 いくつかの態様において、炎症性サイトカインの差次的レベルは、IL-1α、IL-1β、TNF-α、IL-6およびIL-17からなる群より選択される1つまたは複数の炎症性サイトカインマーカーの、試料中での差次的レベルを含む。 上記方法のいずれかの差次的レベルは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10もしくは15のいずれかまたはすべてのマーカーの差次的レベルであり得る。いくつかの態様において、1つまたは複数の遺伝子マーカーは、例えば、少なくとも2つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも3つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも4つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも5つもしくはそれ以上の遺伝子マーカー、少なくとも10もしくはそれ以上の遺伝子マーカー、または少なくとも15もしくはそれ以上の遺伝子マーカーを含む。いくつかの態様において、1つまたは複数の遺伝子マーカーは、CXCL10、LY6Eおよび/またはIFI16を含まない。 いくつかの態様において、差次的レベルは、個体における関心対象の遺伝子の発現レベルを測定し、参照(例えば、所定の患者群の発現レベルの中央値または第2の個体の発現レベル)と比較することによって決定される。例えば、一個体の関心対象の遺伝子の発現レベルが患者群の発現レベルの中央値を上回ると判定される場合、該個体は、関心対象の遺伝子の高発現を有すると判定される。あるいは、一個体の関心対象の遺伝子の発現レベルが患者群の発現レベルの中央値を下回ると判定される場合、該個体は、関心対象の遺伝子の低発現を有すると判定される。いくつかの態様において、個体は疾患を有し、患者群または第2の個体は疾患を有さない(すなわち、正常である)。いくつかの態様において、個体は疾患を有し、患者群または第2の個体も疾患を有する。いくつかの態様において、個体は、治療に対して応答性の第2の個体および/または患者群と比較される。いくつかの態様において、個体は、治療に対して応答性である第2の個体および/または患者群と比較される。 差次的な細胞、遺伝子シグネチャー、核酸またはタンパク質という文脈で使用される場合、差次的とは、参照と比較して差があることを表す(例えば、参照と比較した、細胞または細胞型の差次的な産生、遺伝子の差次的なコピー数、遺伝子から転写されるmRNAの差次的な産生または遺伝子によりコードされるタンパク質産生)。遺伝子の差次的発現とは、参照(例えば、正常細胞、対照細胞、生物学的試料、所定の患者群または内部対照遺伝子)と比較した過剰発現(高発現)または過小発現(低発現)であり得る。 差次的レベルは、個体由来の1つまたは複数の試料における1つまたは複数のマーカーの発現レベルを評価することによって評価され得る。試料の発現プロフィールは、参照(例えば、参照試料)の発現レベルと比較され得る。いくつかの態様において、試料は、組織試料または血液試料(白血球)を含む試料である。試料の発現プロフィールは、事前に定義された遺伝子セットに関して、参照(例えば、参照試料)の発現レベルと比較され得る。例えば、Chaussabel et al. Immunity 29:150-164 (2008)、Bennett et al. J. Exp. Med. 197(6):711-723 (2003)またはBaechler EC et al., PNAS 100(5):2610-5 (2003)を参照のこと。Gene Set Enrichment Analysis(GSEA)は、遺伝子発現データを遺伝子セットの発現プロフィール(シグネチャー)に変換するのに使用され得る。 いくつかの態様において、Gene Set Enrichment Analysis(GSEA)は、i)データセット中の遺伝子、例えばDNAマイクロアレイ分析の遺伝子発現プロフィールを、選択された表現型に対するそれらの相関に基づきランク付けし;ii)その遺伝子セットのすべてのメンバーを同定し;そしてiii)観察されたランキングと無作為分布の場合に予想されるランキングとの間の差を表すEnrichment Score(ES)(これはNormalized Enrichment Score(NES)であり得る)を計算することによって、実施される。ES/NESを計算した後、この方法は、試料ラベルを無作為化し、無作為分布に基づく遺伝子セットのES/NESを計算する。このプロセスは、無作為化されたESスコアの分布を構築するために複数回繰り返される。観察されたES/NESスコアが無作為化されたES/NESスコアを有意に上回る場合に、有意であるとみなされ、それによって、所定の遺伝子セットが、特定の生物学的表現型を有する細胞間で、調節から外れている、すなわち、上方もしくは下方制御されているまたは差次的に発現されていることが示される。GSEAを実行するためのソフトウェアは、ワールドワイドウェブ上のbroad.mit.edu/gsea/msigdb/index.jspから自由にオンラインで利用できる。 遺伝子発現プロファイリングデータを用いて遺伝子セットの発現プロフィールを評価するための代替のバイオインフォマティクスアプローチは多数開発されている。その方法には、Segal, E. et al. Nat. Genet. 34:66-176 (2003); Segal, E. et al. Nat. Genet. 36:1090-1098 (2004); Barry, W.T. et al. Bioinformatics 21:1943-1949 (2005); Tian, L. et al. Proc Nat'l Acad Sci USA 102:13544-13549 (2005); Novak B A and Jain A N. Bioinformatics 22:233-41 (2006); Maglietta R et al. Bioinformatics 23:2063-72 (2007); Bussemaker H J, BMC Bioinformatics 8 Suppl 6:S6 (2007)に記載されるものが含まれるがこれらに限定されない。 いくつかの態様において、試料における関心対象のマーカーの発現レベルおよび/または差次的レベルは、参照における発現レベルよりも、約1.25X、1.5X、1.75X、2X、3X、4X、5X、6X、7X、8X、9X、10X、25X、50Xまたは100Xのいずれか分高いまたは低い。いくつかの態様において、試料における発現レベルおよび/または差次的発現は、参照における発現レベルよりも、約1.25Xから100X、1.25Xから50X、1.5Xから100X、1.5Xから50X、2Xから100X、2Xから50X、1.25Xから10X、1.5Xから10X、2Xから10Xの間のいずれか分高いまたは低い。 別の態様において、試料における関心対象のマーカーの発現レベルは、参照における発現レベルと比較して、少なくとも約20%、25%、30%、35%または40%低いまたは高い可能性がある。 いくつかの態様において、マーカーは、試料対参照の比較で、実質的に有意な差次的レベルで発現されるか、過小発現されるか、または過剰発現される。いくつかの態様において、統計的有意性は、0.1もしくはそれ未満、0.05もしくはそれ未満、または0.01もしくはそれ未満のp値で決定される。いくつかの態様において、p値は、約0.01から0.05または0.01から0.1の間のいずれかである。いくつかの態様において、p値は、多重比較により補正される。いくつかの態様において、多重比較は、ボンフェローニ補正を用いて補正される。いくつかの態様において、p値は、当業者に周知の並べ替え(permutation)アプローチを用いて決定される。並べ替え検定には、無作為化検定、再無作為化検定、正確確率検定、ジャックナイフ、ブートストラップおよびその他のリサンプリングスキームが含まれる。いくつかの態様において、閾値基準は相関値を含む。いくつかの態様において、相関値はrである。いくつかの態様において、rは、約0.95、0.90、0.85、0.80、0.75、0.70、0.65、0.60、0.55、0.50、0.45、0.40、0.35、0.30または0.25のいずれかより大きいまたはそれに等しい。 発現レベルは、mRNAレベルおよび/またはタンパク質レベルで測定され得る。いくつかの態様において、測定されたマーカー遺伝子の発現レベルは、正規化される。例えば、発現レベルは、発現レベルが異なる試料間で変化しない(または有意に変化しない)遺伝子に対して正規化される。いくつかの態様において、1つまたは複数のハウスキーピング遺伝子(その活性が細胞機能の維持に必須であるタンパク質をコードする遺伝子)の発現レベルが、正規化に使用される。これらの遺伝子は、典型的には、すべての細胞型において同じ様に発現される。ハウスキーピング遺伝子には、リボソームタンパク質L19(NP_000972)、UBC(ユビキチンC)、グリセルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ(GAPDH)、Cypl、アルブミン、アクチン(例えば、β-アクチン)、チューブリン、シクロフィリン、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HRPT)、リボソームタンパク質L32(NP_001007075)ならびにリボソームタンパク質/遺伝子28S(例えば、Q9Y399)および18Sが含まれるがこれらに限定されない。 差次的発現および/または発現レベルは、治療開始時または治療中に決定され得る。いくつかの態様において、「治療開始時」または「ベースライン」とは、治療の約6ヶ月前、3ヶ月前、2ヶ月前、1ヶ月前または数日前のいずれかである。いくつかの態様において、「治療開始時」とは、治療に対する最初の曝露の直前またはそれと同時である。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、漿膜炎(胸膜炎または心膜炎)、口腔潰瘍(口腔および鼻咽頭潰瘍を含む)、関節炎(2ヶ所またはそれ以上の末梢関節の非びらん性関節炎)、光過敏性、血液・血液学的障害、低補体血症、腎障害、抗核抗体検定の陽性反応、免疫学的障害、神経学的障害(発作または精神病)、頬部発疹または円盤状発疹(discoid rash)を特徴とする。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、皮膚、筋組織および/または結合組織に関連する。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、個体において皮膚、筋組織および/または結合組織の症状により確認されないものである。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、全身性である。 自己免疫疾患には、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、I型糖尿病、II型糖尿病、多発性硬化症(MS)、免疫系不妊症、例えば早発性卵巣不全症、強皮症、シェーグレン病、白斑、脱毛症(禿頭症)、多腺性不全症、グレーブス病、甲状腺機能低下症、多発性筋炎、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、クローン病および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、B型肝炎ウイルス(HBV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)に関連するものを含む自己免疫性肝炎、下垂体機能低下症、移植片対宿主病(GvHD)、心筋炎、アジソン病、自己免疫性皮膚病、ブドウ膜炎、悪性貧血ならびに副甲状腺機能低下症が含まれるが、これらに限定されない。 自己免疫疾患には、橋本甲状腺炎、I型およびII型多腺性自己免疫症候群、腫瘍随伴性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、疱疹状皮膚炎、線状IgA病、後天性表皮水疱症、結節性紅斑、妊娠性類天疱瘡、瘢痕性類天疱瘡、本態性混合型クリオグロブリン血症、子供の慢性水疱性疾患、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、グッドパスチャー症候群、自己免疫性好中球減少症、重症筋無力症、イートン・ランバート筋無力症、スティフマン症候群、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、伝導ブロックを伴う多巣性運動ニューロパチー、単クローングロブリン血症を伴う慢性ニューロパチー、オプソノクローヌス・ミオクローヌス症候群、小脳変性症、脳脊髄炎、網膜症、原発性胆汁性硬化症、硬化性胆管炎、グルテン過敏性腸疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、混合性結合組織疾患、ベーチェット病、乾癬、結節性多発動脈炎、アレルギー性血管炎および肉芽腫症(チャーグ・ストラウス病)、多発性血管炎重複症候群、過敏性血管炎、ヴェーゲナー肉芽腫、側頭動脈炎、高安動脈炎、川崎病、中枢神経系の孤立性血管炎、閉塞性血栓性血管炎、サルコイドーシス、糸球体腎炎ならびに寒冷症も含まれ得るが、これらに限定されない。これらの状態は、医学分野で周知であり、例えば、Harrison's Principles of Internal Medicine, 14th ed., Fauci A S et al., eds., New York: McGraw-Hill, 1988に記載されている。 全身性疾患であるSLEは、ほぼすべての細胞に豊富に存在する抗原に対する抗体、例えば抗クロマチン抗体、抗スプライソソーム抗体、抗リボソーム抗体および抗DNA抗体、の存在を特徴とする。そのため、SLEの影響は、様々な組織、例えば皮膚および腎臓において見られる。自己反応性T細胞もまた、SLEに関与している。例えば、マウスループスモデルによる研究は、非DNAヌクレオソーム抗原、例えばヒストンが、抗DNA産生B細胞を駆動することができる自己反応性T細胞を刺激することを示した。SLE患者においてはIFN-aの血清レベルの増加が観察され、これが発熱および皮膚発疹を含む疾患活動および重篤度の両方、ならびにその疾患プロセスに関連する必須マーカー(例えば、抗dsDNA抗体価)と相関することが示されている。 いくつかの状況では、自己抗原に対する末梢寛容が消失し(故障し)、自己免疫応答が発生する。例えば、EAEの動物モデルでは、免疫受容体TLR9またはTLR4を通じた抗原提示細胞(APC)の活性化が、自己寛容を故障させ、EAEを誘導することが示された(Waldner et al. (2004) J. Clin. Invest. 113:990-997)。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の特定の態様において、個体は、自己免疫疾患を発症する危険のある個体である。自己免疫疾患を発症する危険のある個体には、例えば、自己免疫疾患を発症する遺伝的またはその他の素因を有する個体が含まれる。ヒトにおいては、特定の自己免疫疾患に対する感受性は、HLA型と関係しており、そのいくつかは特定のMHCクラスII対立遺伝子と特に強く関連し、他は特定のMHCクラスI対立遺伝子と関連している。例えば、強直性脊椎炎、急性前部ブドウ膜炎および若年性関節リウマチは、HLA-B27と関連し、グッドパスチャー症候群およびMSはHLA-DR2と関連し、グレーブス病、重症筋無力症およびSLEはHLA-DR3と関連し、関節リウマチおよび尋常性天疱瘡はHLA-DR4と関連し、そして橋本甲状腺炎はHLA-DR5と関連している。他の自己免疫疾患に対する遺伝的素因は、当技術分野で公知であり、個体を当技術分野で周知のアッセイおよび方法によってそのような素因の存在について試験することができる。したがって、いくつかの例においては、自己免疫を発症する危険のある個体を同定することができる。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、TLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)は、自己免疫疾患を遅延させるまたは予防するのに有効な量で投与される。治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、TLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)は、SLEおよび関節リウマチを含む自己免疫疾患の1つまたは複数の症状を抑制するのに有効な量で投与される。いくつかの態様において、併用療法において使用されるTLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)は、個体を治療するために必要とされるおよび/または投与される副腎皮質ステロイドの量(用量)を削減する。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドの量(用量)は、約10%、20%、30%、40%または50%のいずれか分削減される。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、疾患は、炎症性疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、無菌性炎症疾患である。例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられるImaeda AB et al. J Clin Invest. 119(2):305-14 (2009)を参照のこと。いくつかの態様において、炎症性疾患は、慢性炎症疾患である。いくつかの態様において、炎症性疾患は、炎症性肝疾患である。いくつかの態様において、阻害および/または抑制される炎症応答は、薬物により誘導される炎症である。いくつかの態様において、薬物により誘導される炎症は、薬物により誘導される肝臓の炎症である。いくつかの態様において、阻害および/または抑制される炎症応答は、感染により誘導される炎症である。いくつかの態様において、障害は、炎症性肝疾患または炎症性膵臓障害である。炎症性肝障害の例には、例えば、ガラクトース血症、アラジール症候群、α1抗トリプシン欠乏症、新生児肝炎、チロシン血症、出血性毛細管拡張症、ライ症候群、ウィルソン病、サラセミア、胆道閉鎖症、慢性活動性肝炎、例えばA型肝炎、B型肝炎またはC型肝炎、肝臓癌、肝硬変、I型糖原病、ポルフィリン症、ヘモクロマトーシス、原発性硬化性胆管炎、サルコイドーシス、胆石、脂肪肝疾患、アルコール性肝炎またはアルコール性肝硬変が含まれる。炎症性膵臓障害の例には、例えば、膵臓炎または膵臓癌が含まれる。 IRPの投与は、1つまたは複数の免疫応答に関連するサイトカインのレベルを低下させる免疫調節をもたらし、炎症応答を低下させ得る。望ましくない免疫応答に関連する記載された障害を有する個体の免疫調節は、その障害の1つまたは複数の症状を削減または好転させる。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、疾患は、慢性的な病原体刺激に関連する。いくつかの態様において、疾患は、慢性的な病原体感染または疾患である。いくつかのバリエーションにおいて、免疫調節ポリヌクレオチドまたは免疫調節化合物の投与は、マラリアおよび慢性ウイルス感染に関連するものを含む、個体における慢性的な病原体刺激を抑制する。 治療、治療に関する応答性評価、個体同定および/または個体選択の方法のいずれかのいくつかの態様において、同方法は、炎症性疾患または障害を有する個体に対して有効量の本明細書に記載される免疫調節ポリヌクレオチドまたは免疫調節化合物を投与する段階を含む。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドの投与は、炎症性疾患または障害の1つまたは複数の症状を改善する。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、同方法は、併用療法を含む。いくつかの態様において、自己免疫疾患を有する個体に対して有効量の本明細書に記載されるTLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)ならびに他の治療剤を投与する段階を含む、自己免疫疾患の1つまたは複数の症状を改善する方法、が提供される。いくつかのバリエーションにおいて、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。いくつかのバリエーションにおいて、この組み合わせの投与は、SLEおよび関節リウマチを含む自己免疫疾患の1つまたは複数の症状を改善する。いくつかのバリエーションにおいて、併用療法において使用される、SLEの症状の抑制に効果的な免疫調節ポリヌクレオチドまたは免疫調節化合物は、TLR7クラスまたはTLR9クラスまたはTLR7/9クラスの免疫調節配列を含む。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、同方法は、自己免疫疾患を発症する危険のある個体に対して有効量のTLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)ならびに他の治療剤を投与する段階を含む。いくつかのバリエーションにおいて、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。いくつかのバリエーションにおいて、この組み合わせの投与は、SLEおよび関節リウマチを含む自己免疫疾患の1つまたは複数の症状の発症を予防するまたは遅延させる。いくつかの態様において、併用療法において使用されるTLR7および/またはTLR9阻害剤(例えば、IRPまたはIRC)は、個体を治療するために必要とされるおよび/または投与される副腎皮質ステロイドの量(用量)を削減する。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドの量(用量)は、約10%、20%、30%、40%または50%のいずれか分削減される。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、IRSを含むIRPおよび/またはIRCである。治療、応答性評価の方法のいずれかのいくつかの態様においては、疾患を予防するまたはその発症を遅延させる方法が提供され、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、の構造を有する免疫調節オリゴヌクレオチドであり、ここで、CGはCpG、C*pG、C*pG*またはCpG*であるオリゴヌクレオチドモチーフであり、Cはシトシンであり、C*はピリミジンヌクレオチド誘導体であり、Gはグアノシンであり、G*はプリンヌクレオチド誘導体であり;N1は、同オリゴヌクレオチドモチーフの活性を抑制するヌクレオチド誘導体または非ヌクレオチド結合修飾体(non-nucleotide linkage modification)であり、N2-N3は、各々の存在ごとに、同オリゴヌクレオチドモチーフの活性を抑制するヌクレオチド、ヌクレオチド誘導体または非ヌクレオチド結合修飾体であり、N1-N3は、各々の存在ごとに、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体であり、そしてNmおよびNmは、各々の存在ごとに、ヌクレオチド、ヌクレオチド誘導体または非ヌクレオチド結合である。いくつかの態様において、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドをそれらの3'末端においてまたは官能化された糖によりもしくは官能化されたヌクレオ塩基により連結する非ヌクレオチドリンカーは、グリセロール(1,2,3-プロパントリオール)、1,2,4,ブタントリオール、2(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、2-(ヒドロキシメチル)1,4-ブタンジオール、1,3,5-ペンタントリオール、1,1,1トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、1,1,1トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、1,2,6-ヘキサントリオール、3-メチル-1,3,5-ペンタントリオール、1,2,3-ヘプタントリオール、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、シス1,3,5-シクロヘキサントリオール、シス-1,3,5-トリ(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、3,5ジ(ヒドロキシメチル)フェノール、1,3,5-トリヒドロキシル-ベンゼン、3,5-ジ(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,3ジ(ヒドロキシエトキシ)-2-ヒドロキシル-プロパン、1,3-ジ(ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシル-プロパン、2デオキシ-D-リボース、1,2,4-トリヒドロキシル-ベンゼン、D-ガラクタール、1,6-アンヒドロ-〜-D-グルコース、1,3,5トリス(2-ヒドロキシエチル)-シアヌル酸、没食子酸、3,5,7-トリヒドロキシフラボン、4,6-ニトロピロガロール、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,12-ドデカンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、2-(I-アミノプロピル)1,3-プロパンジオールまたは1,2-ジデオキシリボースである。いくつかの態様において、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドをそれらの3'末端においてまたは官能化された糖によりもしくは官能化されたヌクレオ塩基により連結する非ヌクレオチドリンカーは、グリセロール(1,2,3-プロパントリオール)である。 いくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、の配列を有し、ここで、太字のG、AまたはU = 2'-OMe;G1 = 7-デアザ-dG;そしてG4 = araGである。いくつかの態様において、オリゴヌクレオチドは、それらの3'末端で非ヌクレオチドリンカーに連結され、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、であり、ここで、太字のG、AまたはU = 2'-OMe;G1 = 7-デアザ-dG;X2 = グリセロールリンカー;そしてG4 = araGである。いくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、その全体が参照により組み入れられる米国特許出願番号2009/0060898に開示される免疫調節オリゴヌクレオチドである。 いずれかの方法のいくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、である。いくつかの態様において、特に、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、であり、ここで、Rは2'-デオキシ-7-デアザグアノシンリンカーであり、太字のG/A/Uは2'O-メチル-リボヌクレオチド修飾体である。 いずれかの方法のいくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願US 2005-0239733に記載されるものである。例えば、阻害剤は、XaCCN.sub.1N.sub.2N.sub.3Y.sub.bN.sub-.4GGGZ.sub.cの配列を含む単離された免疫阻害核酸分子を含む組成物であり得、ここで、各Cはシチジンまたはその誘導体であり、ここで、少なくとも1つのCはシチジン誘導体であり;各Gはグアノシンまたはそのデアザ誘導体であり;X.sub.aはヌクレオチド長がaの任意のヌクレオチド配列であり、ここで、aは上下限を含む0〜12の間の整数であり、そして各ヌクレオチドはX.sub.a内の任意の他のヌクレオチドから独立して選択され;Y.sub.bはヌクレオチド長がbの任意のヌクレオチド配列であり、ここで、bは上下限を含む0〜21の間の整数であり、そして各ヌクレオチドはY.sub.b内の任意の他のヌクレオチドから独立して選択され;Z.sub.cはヌクレオチド長がcの任意のヌクレオチド配列であり、ここで、cは上下限を含む0〜12の間の整数であり、そして各ヌクレオチドはZ.sub.c内の任意の他のヌクレオチドから独立して選択され;そしてN.sub.1、N.sub.2、N.sub.3およびN.sub.4は各々独立して任意のヌクレオチドである。さらに、例えば、阻害剤は、XaCCN.sub.1N.sub.2N.sub.3Y.sub.bN.sub-.4GGGZ.sub.cの配列を含む単離された免疫阻害核酸分子を含む組成物であり得、ここで、CCモチーフの各Cはシチジンまたはその誘導体であり;各Gはグアノシンまたはそのデアザ誘導体であり;X.sub.aはTであり;Y.sub.bはヌクレオチド長がbの任意のヌクレオチド配列であり、ここで、bは上下限を含む0〜21の間の整数であり、そして各ヌクレオチドはY.sub.b内の任意の他のヌクレオチドから独立して選択され;Z.sub.cはヌクレオチド長がcの任意のヌクレオチド配列であり、ここで、cは上下限を含む0〜12の間の整数であり、そして各ヌクレオチドはZ.sub.c内の任意の他のヌクレオチドから独立して選択され;そしてN.sub.1、N.sub.2、N.sub.3およびN.sub.4は各々独立して任意のヌクレオチドであり;そして、ここで、N.sub.1N.sub.2はTGである。 いずれかの方法のいくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるWO 2004/047734に記載されるものである。例えば、阻害剤は、5'-プリン-ピリミジン-[X]-[Y]-ピリミジン-ピリミジン-3'の配列を含む単離された免疫阻害核酸分子を含む組成物であり得、ここで、XおよびYは任意の天然または合成ヌクレオチドであるが、XおよびYはシトシン-グアニンとなり得ない。さらに、阻害剤は、CpGモチーフ内に少なくとも1つのシトシンから非シトシンへの置換を有する単離された免疫阻害核酸分子を含む組成物であり得、ここで、CpGモチーフは5'-プリン-プリン-CG-ピリミジン-ピリミジン-3'の配列を含む式のモチーフであり、そして、シトシンから非シトシンへの置換はCpG二ヌクレオチド内にある。 いずれかの方法のいくつかの態様において、TLR7の阻害剤および/またはTLR9の阻害剤は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願US 2010-0130593に記載されるものである。例えば、阻害剤は、以下を含む薬学的組成物であり得る:a)i)5'-プリン-ピリミジン1-XY-ピリミジン2-ピリミジン3-3'のヘキサマー配列であって、ここで、XおよびYは任意の天然または合成ヌクレオチドであるが、a. XおよびYはシトシン-グアニンとなり得ず、b. ピリミジン2がチミジンの場合、XおよびYはシトシン-シトシンとなり得ず、c. ピリミジン1がシトシンの場合、XおよびYはシトシン-チミジンとなり得ない、ヘキサマー配列;ii)ヘキサマー配列の5'側のCC二ヌクレオチドであって、ヘキサマー配列の5'側の1から5ヌクレオチドの間にある、CC二ヌクレオチド;およびiii)ヘキサマー配列の3'側のポリG領域であって、少なくとも3つの連続するGを含み、ヘキサマー配列の3'側の2から5ヌクレオチドの間にあるポリG領域を含む免疫調節配列を含む免疫調節核酸であって、ここで、免疫調節配列はCG配列を含まない、免疫調節核酸、ならびにb)薬学的に許容される担体。他の態様において、阻害剤は、を含むヌクレオチド配列であり得る。 本明細書で実証されているように、いくつかのIRPおよび/またはIRCは、TLR9依存的な細胞応答およびTLR7依存的な細胞応答の両方を抑制する。いくつかの態様において、個体におけるTLR9依存的なサイトカイン産生およびTLR7依存的なサイトカイン産生を抑制するのに十分な量の本明細書に記載される免疫調節ポリヌクレオチドまたは免疫調節化合物を個体に投与する段階を含む、個体におけるTLR9依存的な免疫応答およびTLR7依存的な免疫応答を阻害する方法であって、IRPまたはIRCがTLR7/9クラスのIRSを含む方法が、提供される。いくつかの態様において、TLR7および/またはTLR9依存的な免疫応答は、自然免疫応答である。いくつかの態様において、TLR7および/またはTLR9依存的な免疫応答は、適応免疫応答である。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾IRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、未修飾のIRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾IRSおよび未修飾のIRSの両方を含む。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、本明細書に記載される組成物は、B細胞または形質細胞様樹状細胞の応答を阻害する。いくつかの態様において、本明細書に記載される組成物により阻害される免疫応答には、細胞による、IL-6および/もしくはIFN-aなどのサイトカイン産生の阻害、細胞成熟の阻害ならびに/または細胞増殖の阻害が含まれる。いくつかの態様において、本明細書に記載される組成物は、TLR9依存的な細胞応答、TLR7依存的な細胞応答および/またはTLR7/9依存的な細胞応答を阻害する。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、IRSは、治療上許容される安全性プロフィールを示し、かつ、例えば、存在する場合であっても許容される程度に低い肝臓、腎臓、膵臓またはその他の臓器の毒性を含む、治療上許容される組織学的プロフィールを示し得る。IRSは特定の臓器、例えば肝臓、腎臓および膵臓に対する毒性を示し得ること、および本明細書において提供される特定の選択されたIRSは予想外かつ有益な優れた安全性プロフィールを提供できることが観察された。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールには、毒性、組織学的プロフィールおよび/または壊死の評価が含まれる(例えば、肝臓、腎臓および/または心臓で評価する場合)。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、本明細書に提供される実施例に示される他のIRSと比較して低下した毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)低いまたは低下した毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、その初期体重との比較で治療上許容される体重減少を示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、実施例3に記載される方法による決定で)約5%、7.5%、10%、12.5%または15%のいずれか未満の体重減少を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)より良い(例えば、より低スコアの)組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、例えば、実施例3に記載される方法による決定で、肝臓、腎臓および心臓での評価に関してより良いおよび/またはより低スコアの組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される壊死スコアを示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)低下した壊死および/またはより良い(例えば、より低い)壊死スコアを示す。いくつかの態様において、平均壊死スコアは、約3以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約2以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約1以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約0以下である。いくつかの態様において、このIRSは、例えば、実施例3に記載される方法による決定で、低下した腎臓および/もしくは肝細胞壊死ならびに/またはより良い腎臓および/もしくは肝細胞壊死スコアを示す。いくつかの態様において、このIRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144からなる群より選択される。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、このIRSは、治療上許容されるpKを示す。いずれかの方法のいくつかの態様において、このIRSは、実施例に記載される他のIRSと同等のPKプロフィールまたはPKを示す。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールは、マウスまたはラットにおいて決定される。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールは、ラットにおいて決定される。 疾患の治療、疾患に対する応答性評価、疾患の予防および/または疾患発症の遅延の方法のいずれかのいくつかの態様において、このIRSは、治療上許容されるB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、低下したまたは低いB細胞関連毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、低下したまたは低いB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、免疫刺激配列(ISS))、他のIRSまたは陰性対照ポリヌクレオチドと比較して、および本明細書に提供される実施例に示されるように、低下したまたは低いB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、対照、例えば陰性対照ポリヌクレオチドよりも有意に高いレベルへのB細胞活性化を誘導しない。いくつかの態様において、このIRSは、対照、例えば陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)よりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)と比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%または40%のいずれか未満のレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)と比較して約5%、10%、15%または20%のいずれか未満のレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSのB細胞活性化は、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)に対して正規化される。いくつかの態様において、複数のIRSの正規化された結果が比較される。いくつかの態様において、このIRSは、第2のIRSよりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、培地のみまたは陰性対照ポリヌクレオチドよりも有意に高いレベルへのB細胞活性化を誘導しない。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)よりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、例えば約4000 nMから約15 nMの範囲で、濃度依存的なB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、例えば約4000 nMから約15 nMの範囲で、低濃度依存的なB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、B細胞活性化は、実施例1および/または図1Cに記載されるようにして決定される。 活性化B細胞および/またはPDCを特徴とする自己免疫または炎症性疾患を有する個体を治療するのに有効な量で本明細書に記載されるIRSを投与する段階を含む、治療方法であって、IRSが、B細胞および/またはPDCによるTLR9および/またはTLR7依存的なサイトカイン、例えばIL-6の産生を、同じ自己免疫または炎症性疾患を有する未処置の個体のB細胞および/またはPDCと比較して少なくとも15%またはそれ未満に低下させる方法が、提供される。いくつかの態様においては、活性化B細胞および/またはPDCを特徴とする自己免疫または炎症性疾患を有する個体を治療するのに有効な量で本明細書に記載されるIRSを投与する段階を含む、治療方法であって、IRSが、B細胞および/またはPDCによるTLR9および/またはTLR7依存的なサイトカイン、例えばIL-6の産生を、同じ自己免疫または炎症性疾患を有する未処置の個体のB細胞および/またはPDCと比較して少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%もしくは50%またはそれ未満に低下させる方法が、提供される。 本明細書に記載されるIRSが治療上許容される半数阻害濃度(IC50)および/またはIC90を示すさらなる治療方法が、提供される。いくつかの態様において、IRSは、本明細書に提供される実施例に示される他のIRS、例えばSEQ ID NO:42と比較して低下したIC50および/またはIC90を示す(例えば、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144であるがこれらに限定されない)。いくつかの態様において、TLR-7および/またはTLR-9依存的なサイトカインの産生を阻害するのに必要とされるIRSの用量は、本明細書に提供される実施例に示される他のIRSにより必要とされる用量と比較して少ない(例えば、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143またはSEQ ID NO:144であるがこれらに限定されない)。 差次的レベルの決定 差次的レベルは、試料(例えば、個体由来の試料または参照試料)に基づいて決定され得る。いくつかの態様において、試料は、生物学的試料である。いくつかの態様において、生物学的試料は、生物学的液体試料または生物学的組織試料である。いずれかの方法のいくつかの態様において、差次的レベルは、皮膚組織、血液試料またはその他の生物学的試料において決定される。いくつかの態様において、血液試料は、例えば、血小板、リンパ球、多形核細胞、マクロファージおよび赤血球を含み得る。いくつかの態様において、差次的レベルは、皮膚組織生検において決定される。 例えば、この方法を実施するための試料は、組織または液体を含む個体の試料である。上記の方法において使用する試料核酸は、被験体の任意の細胞型または組織から得ることができる。例えば、被験体の体液(例えば、血液)は、公知の技術(例えば、静脈穿孔)によって得ることができる。あるいは、試験は、乾性試料(例えば、毛髪または皮膚)において実施することができる。試料は、新鮮なものまたは凍結させたものであり得る。いくつかの態様において、試料は、固定されパラフィン等で包埋される。 いくつかの態様において、この方法は、試験される遺伝子物質を含む試料を単離する段階を含む。いくつかの態様において、この方法は、差次的レベルをインサイチューで決定する段階を含む。したがって、本願の方法は、分析前に遺伝子物質の単離を必要とするものに限定されない。 発現レベルを同定するこれらの方法は、遺伝子マーカーの発現レベルを同定するのに使用される技術によって限定されない。関心対象の遺伝子の核酸(例えば、RNAもしくはDNA)またはタンパク質レベルが測定され得る。遺伝子の発現を測定するおよび/または多型の検出のために配列を決定する方法は、当技術分野で周知であり、免疫学的アッセイ、ヌクレアーゼ保護アッセイ、ノーザンブロット、インサイチューハイブリダイゼーション、ELISA、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応、発現配列タグ(EST)配列決定、cDNAマイクロアレイハイブリダイゼーションまたは遺伝子チップ分析、サブトラクティブクローニング、遺伝子発現連続分析(Serial Analysis of Gene Expression; SAGE)、大規模並行シグネチャー配列決定(Massively Parallel Signature Sequencing; MPSS)、合成時配列決定(Sequencing-By-synthesis; SBS)、アプタマーベースアッセイ、ウェスタンブロット、酵素免疫アッセイおよび色彩を利用するLuminex Patformが含まれるがこれらに限定されない。例えば、Ausubel et al. eds., 1995, Current Protocols In Molecular BiologyのUnit 2(Northern Blotting)、4(Southern Blotting)、15(Immunoblotting)および18(PCR Analysis)を参照のこと。診断的手順もまた、生検または切除術から得られる個体の組織の(固定および/または凍結された)組織切片において、インサイチューで直接的に実施することができる。 マイクロアレイ技術は、核酸ハイブリダイゼーション技術およびコンピュータ技術を利用して1回の実験で数千の遺伝子のmRNA発現プロフィールを評価するものである。例えば、2001年10月11日公開のWO 01/75166;米国特許第5,700,637号、米国特許第5,445,934号、米国特許第5,807,522号、Lockart, Nat. Biotech., 14:1675-1680 (1996);Cheung, V.G. et al., Nat. Gen. 21(Suppl):15-19 (1999)を参照のこと。DNAマイクロアレイは、ガラスまたはその他の基板上で直接合成されたかまたはそれにスポットされたかのいずれかの遺伝子断片を含む小型のアレイである。通常、数千の遺伝子が、単一のアレイ上に提示される。典型的なマイクロアレイ実験は、以下の段階を含む:1)試料から単離されたRNAから蛍光標識された標的を調製する、2)標識された標的をマイクロアレイにハイブリダイズする、3)アレイを洗浄、染色およびスキャンする、4)スキャン画像を分析する、ならびに5)遺伝子発現プロフィールを作製する。近年、オリゴヌクレオチド(通常は25から70マー)アレイおよびcDNAから調製されたPCR産物を含む遺伝子発現アレイという2つの主要なDNAマイクロアレイ型が使用されている。アレイの構築の際、オリゴヌクレオチドは、予め作製され表面にスポットされるかまたはその表面上(インサイチュー)で直接的に合成されるかのいずれかであり得る。Affymetrix GeneChip(登録商標)システム(例えば、Affymetrix, Inc.製のGeneChip(登録商標)Human Genome U133 Plus 2.0アレイ(カタログ番号900470))は市販されており、これは遺伝子発現レベルの測定に使用され得る。 ポリヌクレオチドの増幅には、PCR、ライゲーション増幅(またはリガーゼ連鎖反応、LCR)および増幅法等の方法が含まれる。これらの方法は、当技術分野で公知であり、広く利用されている。一般に、PCR手順は、(i)DNA試料(またはライブラリ)内の特定遺伝子に対するプライマーの配列特異的なハイブリダイゼーション、(ii)その後の、DNAポリメラーゼを用いるアニール、伸長および変性の複数回の周回を含む増幅、ならびに(iii)正確なサイズのバンドに関するPCR産物のスクリーニング、から構成される遺伝子増幅法のことをいう。使用されるプライマーは、重合の開始を提供するのに十分な長さおよび適当な配列のオリゴヌクレオチドである、すなわち、各プライマーは、増幅するゲノム遺伝子座の各鎖に相補的であるように個別に設計される。いくつかの態様において、1つまたは複数の遺伝子マーカーの発現は、RT-PCRによってアッセイされ得る。いくつかの態様において、RT-PCRは、定量RT-PCR(qRT-PCR)であり得る。いくつかの態様において、RT-PCRは、リアルタイムRT-PCRである。いくつかの態様において、RT-PCRは、定量リアルタイムRT-PCRである。いくつかの態様において、リアルタイムRT-PCRは、TaqMan(登録商標)化学(Applied Biosystems)を用いて実施され得る。いくつかの態様において、リアルタイムRT-PCRは、TaqMan(登録商標)化学(Applied Biosystems)およびABI Prism(登録商標)7700 Sequence Detection System(Applied Biosystems)を用いて実施され得る。例えば、Overbergh, L. et al., J. Biomol. Tech. 14(1):33-43 (2003)を参照のこと。 PCRを実施するための試薬およびハードウェアは、市販されている。特定の遺伝子領域から配列を増幅するのに有用なプライマーは、好ましくは、標的領域またはその隣接領域の配列に相補的でありかつ特異的にハイブリダイズする。増幅によって生じる核酸配列は、直接的に配列決定され得る。あるいは、増幅された配列は、配列分析の前にクローン化され得る。酵素増幅されたゲノムセグメントの直接的クローニングおよび配列分析法は、当技術分野で公知である。 本発明の他の態様において、遺伝子発現は、細胞内の個々の遺伝子産物(タンパク質)またはそのタンパク質分解断片の1つまたは複数のエピトープに対して特異的な1つまたは複数の抗体を使用することによりその細胞内で発現されたタンパク質を分析することによって決定される。細胞は、細胞株、体液、異種移植片および生検を含むがこれらに限定されない本明細書に記載される様々な供給源に由来するものであり得る。本発明を実施する際に使用するのに適した検出方法には、細胞含有試料または組織の免疫組織化学、細胞含有組織または血液試料の抗体サンドイッチアッセイを含む酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)、質量分析、および免疫PCRが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、タンパク質含有量の分析は、プロテオームパターンの評価、例えば質量分析、クロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、免疫組織化学または2-Dゲル電気泳動による評価、を含む。例えば、Latterich M. et al. Eur J. Cancer. 44:2737-41 (2008); Conrotto P. Exp Oncol. 30:171-80 (2008)を参照のこと。他の態様においては、逆相タンパク質溶解産物マイクロアレイが使用される。Paweletz, C.P., et al., Oncogene 20:1981-1989 (2001)を参照のこと。本発明の組成物 免疫調節ポリヌクレオチド(IRP)および免疫調節化合物(IRC)が、本明細書に提供されている。本明細書では、本明細書に記載される方法のいずれかにおいて使用するためのIRPおよびIRCも提供される。本明細書に提供されるIRPおよびIRCは各々、少なくとも1つの免疫調節配列(IRS)を含む。IRSを含むIRPまたはIRCは、一本鎖または二本鎖DNA、ならびに一本鎖または二本鎖RNAであり得る。IRSを含むIRPまたはIRCは、直鎖状であってもよく、環状であってもよくもしくは環状部分を含んでもよく、かつ/またはヘアピンループを含んでもよい。本発明において使用されるIRPおよびIRCは、1つもしくは複数の(唯一または主たる糖成分としてリボースを含む)リボヌクレオチドおよび/または(主たる糖成分としてデオキシリボースを含む)デオキシリボヌクレオチドを含み得る。IRPに組み込まれる複素環塩基または核酸塩基は、天然の主要プリンおよびピリミジン塩基(すなわち、ウラシル、チミン、シトシン、アデニンおよびグアニン)であり得る。 本明細書で明示されているように、本明細書に記載される式においては、任意かつすべてのパラメータが独立して選択されることを理解されたい。例えば、x = 0〜2の場合、yはxの値(または式中の任意のその他の選択可能なパラメータ)に関係なく独立して選択され得る。 本明細書では、本明細書に記載される方法のいずれかにおいて使用するためのIRSおよびIRが提供される。いくつかの態様において、IRSは、そのポリヌクレオチドの5'末端もしくはその付近に少なくとも1つのTGC三ヌクレオチド配列(すなわち、5'-TGC)および/または式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含み、ここで、S1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、TGC三ヌクレオチド配列は、そのポリヌクレオチドの5'末端から約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10ヌクレオチドのいずれかである。いくつかの態様において、TGC三ヌクレオチド配列は、そのポリヌクレオチドの5'末端から約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10ヌクレオチドのいずれか未満である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、Gである。いくつかの例において、S1、S2、S3およびS4のすべてがGではない。したがって、IRPまたはIRCは、5'-GGGG-3'配列を含まない。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:5'-GIGG-3'のヌクレオチド配列を含む。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、一本鎖形態で使用された場合に特に効果的である。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、ホスホチオエート骨格を有するよう作製された場合に特に効果的である。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、CGを含まない(非メチル化CpGを含まない)。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、アンチセンスオリゴヌクレオチドではない。 本明細書では、式:5'-RγJGCNZ-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであるIRSが提供され、ここで、各Rはヌクレオチドであり、γは約0から10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、そしてzは約1から約1000の整数である。例えば、ポリヌクレオチドは、式:5'-RγJGCNZ-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなり、ここで、各Rはヌクレオチドであり、γは約0から10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、そしてzは約1から約100の整数である。いくつかの態様において、ポリヌクレオチド、例えば5'-RγJGCNZ-3'(SEQ ID NO:147)は、他のヌクレオチド配列5'-JGC-3'をさらに含み、ここで、JはUまたはTである。例えば、ポリヌクレオチドは、5'-TGCTGC-3'の配列を含む。 いくつかの態様において、ポリヌクレオチド、例えば5'-RγJGCNZ-3'(SEQ ID NO:147)は、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、S1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。例えば、ポリヌクレオチドは、式:のヌクレオチド配列からなり、ここで、R、KおよびLは各々ヌクレオチドであり、γは約0から10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子であり、aは約1から約20の整数であり、そしてβは約1から約20の整数である。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、4重のGをもつ(G-quadruplex)テトラマー/4重式構造を破壊またはその形成を防止する。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、ヌクレオチドまたはその誘導体である。Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子の例には、I、7-デアザ-dG、7-デアザ-2'-デオキシキサントシン、7-デアザ-8-アザ-2'-デオキシグアノシン、2'-デオキシネブラリン、イソデオキシグアノシン、8-オキソ-2'-デオキシグアノシンが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Iである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、7-デアザ-dGである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、Gである。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:5'-GIGG-3'のヌクレオチド配列を含む。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、修飾されていないおよび/またはさらに修飾されない。いくつかの態様において、IRSは、式:X1S1S2S3S4X2X3(SEQ ID NO:149)の配列を含み得、ここで、X1、X2およびX3はヌクレオチドであるが、X1 = CまたはAの場合、X2X3はAAではない。いくつかの態様において、IRSは、X1がCまたはAであるSEQ ID NO:149の式の配列を含み得る。いくつかの態様において、IRSは、式:X1S1S2S3S4X2X3(SEQ ID NO:150)の配列を含み得、ここで、X1、X2およびX3はヌクレオチドであるが、X1 = CまたはAの場合、X2X3はAAではなく、かつ、ここで、X1はCまたはAである。 いくつかの態様において、γは、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかである。いくつかの態様において、γは0である(5'-JGC-3'がその5'末端のヌクレオチド配列である)。いくつかの態様において、γは、約0から7、0から5または0から3のいずれかの間である。 いくつかの態様において、zは、約1から約750の間、約1から約500の間、約1から約250の間、約1から約200の間、約1から約150の間、約1から約125の間、約1から約100の間、約1から約75の間、約1から約50の間、約1から約25の間、約1から約20の間、約1から約15の間、約1から約10の間、または約1から約5の間のいずれかの整数である。いくつかのバリエーションにおいて、zは、約1から約100の間の整数である。いくつかの態様において、zは、1から100の間の整数である。いくつかの態様において、zは、約200、約175、約150、約125、約100、約75、約50、約40、約30、約25、約20、約15または約10のいずれか未満の整数である。いくつかの態様において、zは、100未満の整数である。いくつかの態様において、zは、約1、約2、約3、約4、約5、約10、約15または約20のいずれかより大きい整数である。 いくつかの態様において、aおよび/またはβは、約1から約20の間、約1から約15の間、約1から約10の間、または約1から約5の間のいずれかの整数である。いくつかの態様において、aおよび/またはβは、約18、約15または約10のいずれか未満の整数である。いくつかの態様において、zは、100未満の整数である。いくつかの態様において、aおよび/またはβは、約1、約2、約3、約4、約5、約10、約15または約20のいずれかより大きい整数である。 本明細書ではまた、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであるIRSが提供され、ここで、S1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:5'-KpS1S2S3S4Qr-3'(SEQ ID NO:151)のヌクレオチド配列を含み、ここで、KおよびQは各々ヌクレオチドであり、pおよびrは約0から約500の整数であり、そしてS1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、4重のGをもつテトラマー/4重式構造を破壊またはその形成を防止する。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、ヌクレオチドまたはその誘導体である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Iである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、7-デアザ-dGである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、Gである。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、式:5'-GIGG-3'のヌクレオチド配列を含む。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、修飾されていないおよび/またはさらに修飾されない。式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列は、そのポリヌクレオチド配列中の任意の位置で見出され得る。いくつかのバリエーションにおいて、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列は、そのポリヌクレオチド配列の内部で見出される、すなわち、そのヌクレオチド配列の5'末端または3'末端ではない。 いくつかの態様において、pおよび/またはrは、約1から約750の間、約1から約500の間、約1から約250の間、約1から約200の間、約1から約150の間、約1から約125の間、約1から約100の間、約1から約75の間、約1から約50の間、約1から約25の間、約1から約20の間、約1から約15の間、約1から約10の間、または約1から約5の間のいずれかの整数である。いくつかのバリエーションにおいて、pおよび/またはrは、約1から約50の間の整数である。いくつかの態様において、rは、1から50の間の整数である。いくつかの態様において、pおよび/またはrは、約200、約175、約150、約125、約100、約75、約50、約40、約30、約25、約20、約15または約10のいずれか未満の整数である。いくつかの態様において、rは、50未満の整数である。いくつかの態様において、rは、約1、約2、約3、約4、約5、約10、約15または約20のいずれかより大きい整数である。 いくつかの態様において、ポリヌクレオチドは、少なくとも1つの三ヌクレオチド配列5'-JGC-3'をさらに含み、ここで、JはUまたはTである。いくつかの態様において、5'-JGC-3'は、IRSおよび/またはIRPの5'末端から約0〜10ヌクレオチドである。5'-JGC-3'は、IRSおよび/またはIRPの5'末端から約1〜7、1〜5、1〜3または1〜2ヌクレオチドのいずれかの間であり得る。いくつかの態様において、5'-JGC-3'は、5'末端の5'-TGCヌクレオチド配列である。 例えば、本明細書では、の式の配列からなるIRSが提供され、ここで、E、FおよびЗは各々ヌクレオチドであり、ζ、θおよびfは約0から10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3およびS4は独立してGであるかまたはGテトラッド形成を防止および/もしくはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、ζ、θおよびfは、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかである。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、4重のGをもつテトラマー/4重式構造を破壊またはその形成を防止する。いくつかの態様において、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子は、ヌクレオチドまたはその誘導体である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gテトラッド形成を防止および/またはフーグステン塩基対を防止することができる分子である。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Iである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、7-デアザ-dGである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4の少なくとも1、2、3または4つは、Gである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、Gである。いくつかの態様において、S1、S2、S3およびS4は、修飾されていないおよび/またはさらに修飾されない。式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列は、そのポリヌクレオチド配列中の任意の位置で見出され得る。 例えば、IRSは、以下の配列の1つからなるポリヌクレオチドである:。 本発明は、少なくとも1つの修飾IRSを含むIRPおよびIRCをさらに提供する。修飾IRSは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、修飾塩基、修飾糖および/または修飾ホスフェートであり得る。いくつかの態様において、少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、自然発生的な修飾であり得る。いくつかの態様において、少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、合成的な修飾であり得る。いくつかの態様において、修飾は、そのポリヌクレオチドの構築の前または後に行われ得る。いくつかの態様において、修飾ヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む。「修飾ヌクレオチド」または「修飾ヌクレオシド」は、本明細書において、ヌクレオシドまたはヌクレオチド「アナログ」の同義語と定義される。 いくつかの態様において、IRSポリヌクレオチドの1つまたは複数のヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾を含む(例えば、ヌクレオチドは、1つの修飾を含む)。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドの1つまたは複数のヌクレオチドは、1つの修飾を含む(例えば、配列Nzは、1つの修飾を含む)。いくつかの態様において、少なくとも1つの修飾は、複数のヌクレオチドまたは各ヌクレオチドで同じ修飾である。いくつかの態様において、ポリヌクレオチドのあらゆるヌクレオチドが修飾され、その修飾は2'-O-メチル糖修飾である(すなわち、ヌクレオチドNは修飾体からなり、その修飾は2'-O-メチル糖修飾である)。いくつかの態様において、少なくとも1つの修飾は、2つ以上の異なるタイプのヌクレオチドの修飾を含む。 いくつかの態様において、少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、修飾塩基を含む。本明細書において使用される場合、「修飾塩基」という用語は、「塩基アナログ」の同義語であり、例えば、「修飾シトシン」は、「シトシンアナログ」の同義語である。塩基修飾の例には、IRPのシトシンのC-5および/またはC-6への電子求引部分の付加が含まれるがこれらに限定されない。好ましくは、電子求引部分は、ハロゲンであり、例えば5-ブロモシトシン、5-クロロシトシン、5-フルオロシトシン、5-ヨードシトシンである。いくつかの態様において、塩基修飾には、免疫調節ポリヌクレオチドのウラシルのC-5および/またはC-6への電子求引部分の付加が含まれるがこれらに限定されない。好ましくは、電子求引部分は、ハロゲンである。そのような修飾ウラシルには、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-フルオロウラシル、5-ヨードウラシルが含まれ得るがこれらに限定されない。いくつかの態様において、塩基修飾には、6-チオ-グアニン、4-チオ-チミンおよび4-チオ-ウラシルを含むがこれらに限定されない、塩基への1つまたは複数のチオール基の付加が含まれる。いくつかの態様において、塩基修飾には、N4-エチルシトシン、7-デアザグアニンおよび5-ヒドロキシシトシンが含まれるがこれらに限定されない。例えば、Kandimalla et al. (2001) Bioorg. Med. Chem. 9:807-813を参照のこと。いくつかの態様において、IRSは、2'-デオキシウリジンおよび/または2-アミノ-2'-デオキシアデノシンを含み得る。いくつかの態様において、修飾塩基は、メチル化修飾を含む。いくつかの態様において、メチル化修飾は、5'-メチル-シトシン修飾を含む。いくつかの態様において、IRSは、多塩基修飾を含む。いくつかの態様において、塩基修飾は同じものである。いくつかの態様において、塩基修飾は異なるものである。いくつかの態様において、IRSは、約1、約2、約3、約4、約5のいずれかの異なる塩基修飾を含む。塩基修飾はまた、修飾IRSの調製の際に、任意のホスフェート修飾および/または糖修飾と共に為されこれらと組み合わされ得る。 いくつかの態様において、少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、修飾ホスフェートを含む。いくつかの態様において、修飾ホスフェートは、ホスホジエステル結合修飾である。例えば、ホスフェート修飾には、メチルホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホアミデート、ホスホルアミデート(架橋または非架橋)、ホスホトリエステルおよびホスホロジチオエートが含まれ得るがこれらに限定されず、かつこれらは任意の組みわせで使用され得る。いくつかの態様において、修飾ホスフェートは、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾である。例えば、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾には、アルキルもしくはアリールホスホトリエステル、アルキルもしくはアリールホスホネート、水素化ホスホネート、ホスホルアミデートおよび/またはホスホロセレネート結合修飾が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾は、ホスホルアミデート修飾である。いくつかの態様において、修飾ホスフェートには、ホスフェートがP(O)S(「チオエート」)、P(S)S(「ジチオエート」)、(O)NR2(「アミデート」)、P(O)R、P(R)OR'、COまたはCH2(「ホルムアセタール」)によって置換されており、RまたはR'は各々独立してHまたは置換もしくは非置換アルキル(1〜20C)であり、場合によりエーテル(-O-)結合、アリール、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはアラルジルを含む態様が含まれるがこれらに限定されない。 いくつかの態様において、IRSは、少なくともホスホチオエート骨格結合を含む少なくとも1つのヌクレオチドを含み得る。いくつかの態様において、IRSのポリヌクレオチドは、ホスホロチオエート骨格のみを含む。いくつかの態様において、IRSのポリヌクレオチドは、ホスホジエステル骨格のみを含む。いくつかの態様において、IRSは、ホスフェート骨格中に、ホスホジエステル結合およびホスホロチオエート結合の組み合わせを含むがこれらに限定されないホスフェート結合の組み合わせを含み得る。 IRSはホスフェート修飾ポリヌクレオチドを含み得、その内いくつかはポリヌクレオチドを安定化させ得る。したがって、いくつかの態様は、安定化された免疫調節ポリヌクレオチドを含む。いくつかの態様において、IRSは、複数のホスフェート修飾を含む。いくつかの態様において、ホスフェート修飾は、同じものである。いくつかの態様において、ホスフェート修飾は、異なるものである。いくつかの態様において、IRSは、約1種類、約2種類、約3種類、約4種類、約5種類の異なるホスフェート修飾のいずれかを含む。ホスフェート修飾はまた、修飾IRSの調製の際に、任意の塩基修飾および/または糖修飾と共に為されこれらと組み合わされ得る。 いくつかの態様において、少なくとも1つのヌクレオチドの修飾は、修飾糖を含む。本発明において使用されるIRPは、1つまたは複数の修飾糖または糖アナログを含み得る。したがって、リボースおよびデオキシリボースに加えて、糖部分は、ペントース、デオキシペントース、ヘキソース、デオキシヘキソース、グルコース、アラビノース、キシロース、リキソースおよび糖「アナログ」シクロペンチル基であり得る。糖は、ピラノシルまたはフラノシルの形態であり得る。IRSにおいて、糖部分は、好ましくは、リボース、デオキシリボース、アラビノースまたは2'-O-アルキルリボースのフラノシドである。いくつかの態様において、糖は、αまたはβアノマー配置のいずれかで各複素環塩基に付加され得る。いくつかの態様において、糖は、当初から存在するヒドロキシル基を置換することによって修飾される。糖に当初から存在するヒドロキシル基は、例えば、ホスホネート基またはホスフェート基によって置換され得るがこれらに限定されない。5'および3'末端ヒドロキシル基はさらに、リン酸化または1から20個の炭素原子のアミンもしくは有機キャップ基部分で置換され得る。いくつかの態様において、修飾糖は、2'-アルコキシ-RNAアナログ、2'-アミノ-RNAアナログ、2'-フルオロ-DNAおよび2'-アルコキシ-またはアミノ-RNA/DNAキメラを含むがこれらに限定されない2'-糖修飾体である。いくつかの態様において、修飾糖には、2'-O-メチル-、2'-O-アリルまたは2'-アジド-糖修飾体が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、2'-修飾糖は、2'-O-メチル糖修飾体である。いくつかの態様において、2'-修飾糖は、2'-O-メトキシエチル糖修飾体である。例えば、IRSにおける糖修飾体には、2'-O-メチル-ウリジン、2'-O-メチル-チミジン、2'-O-メチル-アデニン、2'-O-メチル-グアニンまたは2'-O-メチル-シチジンが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、糖修飾ヌクレオチドは、1つまたは複数の糖修飾ヌクレオシドを含む。これらの糖または糖アナログおよびそのような糖またはアナログが複素環塩基(核酸塩基)に付加されている各「ヌクレオシド」の調製自体は公知であり、そのような調製が任意の特定の実施例に関連している場合を除いて本明細書で説明する必要はない。いくつかの態様において、IRSは、複数の糖修飾を含む。いくつかの態様において、糖修飾は、同じものである。いくつかの態様において、糖修飾は、異なるものである。いくつかの態様において、IRSは、約1、約2、約3、約4、約5のいずれかの異なる糖修飾を含む。糖修飾はまた、修飾IRSの調製の際に、任意の塩基修飾および/またはホスフェート修飾と共に為されこれらと組み合わされ得る。 本明細書に記載される修飾ポリヌクレオチドはいずれも、そのポリヌクレオチド配列中の任意の位置に修飾を含み得る。いくつかの態様において、修飾は、ポリヌクレオチド配列の5'末端またはその付近のヌクレオチドの修飾である。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の5'末端の、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の5'末端の、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。いくつかの態様において、修飾は、ポリヌクレオチド配列の3'末端またはその付近のヌクレオチドの修飾である。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の3'末端の、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の3'末端の、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の5'末端またはその付近のヌクレオチドおよびポリヌクレオチド配列の3'末端またはその付近のヌクレオチドの両方が修飾される。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の5'末端およびポリヌクレオチド配列の3'末端の、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。いくつかの態様においては、ポリヌクレオチド配列の5'末端およびポリヌクレオチド配列の3'末端の、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のいずれかのヌクレオチドが修飾される。 いくつかの態様において、式:5'-RγJGCNZ-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列は、修飾される。この修飾は、上記のいずれか、例えば修飾塩基、修飾糖、修飾ホスフェートであり得る。いくつかの態様において、修飾には、2'-糖修飾、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾および/または5'-メチル-シトシン修飾が含まれる。いくつかの態様において、修飾は、ホスフェートまたは末端修飾であり得る。いくつかの態様において、ホスフェートまたは末端修飾は、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾であり得る。いくつかの態様において、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾は、アルキルまたはアリールホスホトリエステル、アルキルまたはアリールホスホネート、水素化ホスホネート、ホスホルアミデートおよびホスホロセレネート結合修飾からなる群より選択される。いくつかの態様において、3'末端ヌクレオチド間ホスホジエステル結合修飾は、ホスホルアミデート修飾である。いくつかの態様において、修飾は、糖修飾であり得る。いくつかの態様において、糖修飾は、本明細書に記載される2'-糖修飾である。いくつかの態様において、2'-糖修飾は、2'-O-メチル糖修飾または2'-O-メトキシエチル糖修飾である。いくつかの態様において、修飾は、塩基修飾、例えば5'-メチル-シトシン修飾である。 いくつかの態様において、修飾IRSは、であり、ここで、すべてのヌクレオチドがホスフェート修飾であるホスホルアミデート修飾により修飾されている。いくつかの態様において、修飾IRSは、であり、ここで、すべてのシトシンが塩基修飾である5-メチルdC(M)修飾により修飾されている。 いくつかの態様において、修飾IRSは、2'-O-Me修飾により修飾される。いくつかの態様において、2'-O-Me修飾により修飾された修飾IRSは、以下のいずれかである:ここで、太字およびイタリック文字のヌクレオチドは2'-O-Me糖修飾により修飾されている。 TLR7および/またはTLR9の抑制に効果的なIRPの他の典型例は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT/US2005/030494およびPCT/US2008/012220において見出される。 いずれかのIRSのいくつかの態様において、修飾IRSのウリジン(U)ヌクレオシドは、チミジン(T)ヌクレオシドで置換され得る。いくつかの態様においては、IRSのすべてのウリジン(U)ヌクレオシドが、チミジン(T)ヌクレオシドで置換され得る。いずれかのIRSのいくつかの態様において、修飾IRSのチミジン(T)ヌクレオシドは、ウリジン(U)ヌクレオシドで置換され得る。いくつかの態様においては、IRSのすべてのチミジン(T)ヌクレオシドが、ウリジン(U)ヌクレオシドで置換され得る。いくつかの態様において、修飾IRSは、ウリジン(U)ヌクレオシドおよびチミジン(T)ヌクレオシドの両方を含み得る。 いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドは、以下の長さ(塩基または塩基対)のいずれか未満である:約10,000; 5,000; 2500; 2000; 1500; 1250; 1000; 750; 500; 300; 250; 200; 175; 150; 125; 100; 75; 60; 50; 40; 30; 25; 20; 15; 14; 13; 12; 11; 10; 9; 8; 7; 6; 5; 4。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドは、以下の長さ(塩基または塩基対)のいずれかより大きい:約4; 5; 6; 7; 8; 9; 10; 11; 12; 13; 14; 15; 20; 25; 30; 40; 50; 60; 75; 100; 125; 150; 175; 200; 250; 300; 350; 400; 500; 750; 1000; 2000; 5000; 7500; 10000; 20000; 50000。あるいは、免疫調節ポリヌクレオチドは、10,000; 5,000; 2500; 2000; 1500; 1250; 1000; 750; 500; 300; 250; 200; 175; 150; 125; 100; 75; 60; 50; 40; 30; 25; 20; 15; 14; 13; 12; 11; 10; 9; 8; 7; 6; 5; 4の上限および、上限よりも小さい、独立して選択される4; 5; 6; 7; 8; 9; 10; 11; 12; 13; 14; 15; 20; 25; 30; 40; 50; 60; 75; 100; 125; 150; 175; 200; 250; 300; 350; 400; 500; 750; 1000; 2000; 5000; 7500の下限を有するサイズ範囲のいずれかであり得る。いくつかの態様において、IRPは、好ましくは、約200またはそれ未満の塩基または塩基対の長さである。 本明細書において実証されているように、IRSを含む特定のIRPおよびIRCは、TLR-7依存的な細胞応答および/またはTLR9依存的な細胞応答を阻害する。いくつかの態様において、特定のIRPは、TLR4依存的な細胞応答を阻害しない。いくつかの態様において、本明細書に記載される修飾IRSを含むIRPおよび/またはIRCは、インビトロ、インビボおよび/またはエクスビボで測定される測定可能な免疫応答を阻害および/または抑制する。いくつかの態様において、免疫応答は、自然免疫応答である。いくつかの態様において、免疫応答は、適応免疫応答である。 本明細書に記載されるように、いくつかのIRSは、TLR9依存的な細胞応答の抑制に特に効果的である。そのようなIRSには、SEQ ID NO:1〜14、16、37、42〜79および83〜117ならびに120〜145が含まれるがこれらに限定されない。 本明細書に記載されるように、いくつかのIRSは、TLR7依存的な細胞応答の抑制に特に効果的である。そのようなIRSには、SEQ ID NO:17〜36、37、42〜79、82〜145が含まれるがこれらに限定されない。 本明細書に記載されるように、いくつかのIRSは、TLR7依存的な細胞応答の抑制に特に効果的である。そのようなIRSには、SEQ ID NO:42〜79および83〜117ならびに120〜145が含まれるがこれらに限定されない。 いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135およびSEQ ID NO:141〜145からなる群より選択されるIRSを含む。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144からなる群より選択されるIRSを含む。いくつかの態様において、IRPまたはIRCは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144からなる群より選択されるIRSを含む。 いずれかのIRSのいくつかの態様において、IRSは、治療上許容される安全性プロフィールを示し、かつ、例えば、存在する場合であっても許容される程度に低い肝臓、腎臓、膵臓またはその他の臓器の毒性を含む、治療上許容される組織学的プロフィールを示し得る。IRSは、特定の臓器、例えば肝臓、腎臓および膵臓に対する毒性を示し得ること、および本明細書において提供される特定の選択されたIRSは予想外かつ有益な優れた安全性プロフィールを提供できることが確認された。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールには、毒性、組織学的プロフィールおよび/または壊死の評価(例えば、肝臓、腎臓および/または心臓で評価する場合)が含まれる。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、本明細書に提供される実施例に示される他のIRSと比較して低下した毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)低いまたは低下した毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、その初期体重との比較で治療上許容される体重減少を示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、実施例3に記載される方法による決定で)約5%、7.5%、10%、12.5%または15%のいずれか未満の体重減少を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)より良い(例えば、より低スコアの)組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、例えば、実施例3に記載される方法による決定で、肝臓、腎臓および心臓の評価に関してより良いおよび/またはより低スコアの組織学的プロフィールを示す。いくつかの態様において、このIRSは、治療上許容される壊死スコアを示す。いくつかの態様において、このIRSは、(例えば、他のIRS、例えばSEQ ID NO:79またはSEQ ID NO:109と比較して)低下した壊死および/またはより良い(例えば、より低い)壊死スコアを示す。いくつかの態様において、平均壊死スコアは、約3以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約2以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約1以下である。いくつかの態様において、平均壊死スコアは約0以下である。いくつかの態様において、このIRSは、例えば、実施例3に記載される方法による決定で、低下した腎臓および/もしくは肝細胞壊死ならびに/またはより良い腎臓および/もしくは肝細胞壊死スコアを示す。いくつかの態様において、このIRSは、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143およびSEQ ID NO:144からなる群より選択される。 いずれかのIRSのいくつかの態様において、IRSは、治療上許容されるpKを示す。いずれかの方法のいくつかの態様において、IRSは、実施例に記載される別のIRSと同等のPKプロフィールまたはPKを示す。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールは、マウスまたはラットにおいて決定される。いくつかの態様において、治療上許容される安全性プロフィールは、ラットにおいて決定される。 いずれかのIRSのいくつかの態様において、IRSは、治療上許容されるB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、低下したまたは低いB細胞関連毒性を示す。いくつかの態様において、このIRSは、低下したまたは低いB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、免疫刺激配列(ISS))、他のIRSまたは陰性対照ポリヌクレオチドと比較して、および本明細書に提供される実施例に示されるように、低下したまたは低いB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、対照、例えば陰性対照ポリヌクレオチドよりも有意に高いレベルへのB細胞活性化を誘導しない。いくつかの態様において、このIRSは、対照、例えば陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)よりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)と比較して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%または40%のいずれか未満のレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)と比較して約5%、10%、15%または20%のいずれか未満のレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSのB細胞活性化は、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)に対して正規化される。いくつかの態様において、複数のIRSの正規化された結果が比較される。いくつかの態様において、このIRSは、第2のIRSよりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、培地のみまたは陰性対照ポリヌクレオチドよりも有意に高いレベルへのB細胞活性化を誘導しない。いくつかの態様において、このIRSは、細胞培養アッセイにおいて、陽性対照ポリヌクレオチド(例えば、ISS)よりも有意に低いレベルへのB細胞活性化を誘導する。いくつかの態様において、このIRSは、例えば約4000 nMから約15 nMの範囲で、濃度依存的なB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、このIRSは、例えば約4000 nMから約15 nMの範囲で、低濃度依存的なB細胞活性化を示す。いくつかの態様において、B細胞活性化は、実施例1および/または図1Cに記載されるようにして決定される。 免疫刺激核酸およびその他の自然免疫応答の刺激因子は、当技術分野で報告されており、それらの活性は、自然免疫応答の様々な局面、例えばサイトカイン分泌、抗体産生、NK細胞活性化、B細胞増殖、T細胞増殖、樹状細胞成熟を示す標準的なアッセイを用いて容易に測定され得る。例えば、Krieg et al. (1995) Nature 374:546-549; Yamamoto et al. (1992) J. Immunol. 148:4072-4076; Klinman et al. (1997) J. Immunol. 158:3635-3639; Pisetsky (1996) J. Immunol. 156:421-423; Roman et al. (1997) Nature Med. 3:849-854; Hemmi et al. (2000), 前出; Lee et al. (2003), 前出; WO 98/16247; WO 98/55495; WO 00/61151および米国特許第6,225,292号を参照のこと。したがって、これらおよびその他の方法は、免疫調節配列、ポリヌクレオチドおよび/または化合物を同定、試験および/または確認するのに使用することができる。例えば、IRPまたはIRCの効果は、自然免疫応答が刺激された細胞または個体をIRPまたはIRCと接触させることで、決定することができる。免疫調節化合物 本明細書ではまた、免疫調節活性を有し、IRSを含む核酸部分を含むIRC、および本明細書に記載される方法において使用するためのIRCも提供される。いくつかの態様において、IRCは、修飾IRSを含む。いくつかの態様において、IRCは、未修飾のIRSを含む。いくつかの態様において、IRCは、修飾および未修飾の両方のIRSを含む。本明細書に提供されるIRCは、1つまたは複数の核酸部分および1つまたは複数の非核酸スペーサー部分を含む。以下の式I〜VIIで表されるコア構造を含む様々な構造式にしたがう化合物が、IRCとしての使用を想定されている。式I〜IIIは、「直鎖IRC」のコア配列を示す。式IV〜VIは、「分枝IRC」のコア配列を示す。式VIIは、「単スペーサーIRC」のコア構造を示す。 本明細書に提供される各式において、「N」は、(5'-3'または3'-5'のいずれかの方向の)核酸部分を表し、「S」は、非核酸スペーサー部分を表す。ダッシュ記号(「-」)は、核酸部分と非核酸スペーサー部分の間の共有結合を表す。二重ダッシュ記号(「--」)は、非核酸スペーサー部分と少なくとも2つの核酸部分の間の共有結合を表す。三重ダッシュ記号(「---」)は、非核酸スペーサー部分と複数の(すなわち、少なくとも3つの)核酸部分との間の共有結合を表す。下付き文字は、異なる位置に配置された核酸または非核酸スペーサーであることを表すのに使用される。しかし、異なる核酸部分を区別するための下付き文字の使用は、当該部分が異なる構造または配列を必ず有していることを示すことが意図されているわけではない。同様に、異なるスペーサー部分を区別するための下付き文字の使用は、当該部分が異なる構造を必ず有していることを示すことが意図されているわけではない。例えば、以下の式IIにおいて、N1とN2で表される核酸部分は、同じまたは異なる配列を有し得、S1とS2で表されるスペーサー部分は同じまたは異なる構造を有し得る。さらに、追加の化学部分(例えば、ホスフェート、モノヌクレオチド、追加の核酸部分、アルキル、アミノ、チオもしくはジスルフィド基または連結基、および/またはスペーサー部分)が、コア構造の末端に共有結合され得ることが想定されている。 直鎖IRCは、そのコア構造内の非核酸スペーサー部分が2つ以下の核酸部分に共有結合されている構造を有する。例示的な直鎖IRCは、以下の式にしたがうものである:ここで、Aは1から約100の間の整数であり、[Nv-Sv]は非核酸スペーサー部分に結合した核酸部分のA個の追加の反復を示す。下付き文字「v」は、NおよびSが「[Nv-Sv]」の反復単位ごとに独立して選択されることを示す。「A」は、場合により1から約10の間、場合により1から3の間、場合によりちょうど1、2、3、4または5である。いくつかの態様において、Aは、1、2、3、4または5の下限および独立して選択される10、20、50または100の上限により定義される範囲(例えば、3から10の間)の整数である。 例示的な直鎖IRCには、以下のものが含まれる:ここで、HEGは、ヘキサ-(エチレングリコール)を表す。TEGは、テトラ-(エチレングリコール)を表す。 好ましい直鎖IRCには、以下のものが含まれる:ここで、太字およびイタリック文字のヌクレオチドは、2'-O-Me糖修飾により修飾されている。 分枝IRCは、少なくとも三(3)つの核酸部分に共有結合している多価スペーサー部分(Sp)を含む。例示的な分枝IRCは、次式にしたがい表されここで、Spは、「A」個の独立して選択される核酸部分Nv、Sv-Nv(核酸部分に共有結合しているスペーサー部分を含む)に共有結合している多価スペーサーである。式IVおよびVにおいて、Aは、少なくとも3である。式IVおよびVの様々な態様において、Aは、3から100の間(上下限を含む)の整数であるが、Aは、約3、5、10、50または100の下限および独立して選択される約5、7、10、50、100、150、200、250または500の上限により定義される範囲の整数であってもよく、あるいはAは、500より大きくてもよい。式VIにおいて、Aは、少なくとも2であるか、2、5、10、50もしくは100の下限および独立して選択される5、10、50、100、150、200、250もしくは500の上限によって定義される範囲の整数であるか、または500より大きい値である。 例示的な分枝IRCには、以下のものが含まれる。 好ましい分枝IRCには、(5'-N1-3'-HEG)2-グリセロール-HEG-5'-N1-3'および(5'-N1-3'-HEG)2-グリセロール-HEG-5'-N1'が含まれる。 単スペーサーIRCは、単一の核酸部分が単一のスペーサー部分に共有結合により結合している構造、すなわち、を含む。 好ましいバリエーションにおいて、S1は、例えば以下に記載されるような、典型的にはエステル結合(例えば、ホスホジエステルまたはホスホロチオエートエスエル)により連結されている小単位(例えば、HEG、TEG、グリセロール、1'2'-ジデオキシリボース、C2アルキル-C12アルキルサブユニット等)を含むマルチマーの構造を有する。例えば、以下の式VIIaを参照のこと。このマルチマーは、ヘテロマーまたはホモマーであり得る。1つのバリエーションにおいて、スペーサーは、エステル結合(例えば、ホスホジエステルまたはホスホロチオエートエスエル)により連結されているモノマー単位(例えば、HEG、TEG、グリセロール、1'2'-ジデオキシリボース、C2アルキル〜C12アルキルリンカー等)のヘテロマーである。例えば、以下の式VIIbを参照のこと。 例示的な単スペーサーIRCには、以下のものが含まれる。 特定の態様において、IRCの末端構造は、環状配置となるよう、共有結合により連結される(例えば、核酸部分と核酸部分;スペーサー部分とスペーサー部分、または核酸部分とスペーサー部分)。 本明細書において提供される免疫調節組成物で使用するIRCは、少なくとも1つの核酸部分を含む。「核酸部分」という用語は、本明細書において使用される場合、ヌクレオチドモノマー(すなわち、モノヌクレオチド)またはポリマー(すなわち、少なくとも2連続のヌクレオチドを含むもの)を表す。本明細書において使用される場合、ヌクレオチドは、(1)ホスフェート基にエステル結合している糖に連結されたプリンもしくはピリミジン、または(2)その塩基および/もしくは糖および/もしくはホスフェートエステルがアナログ、例えば以下に記載されるようなアナログによって置き換えられているアナログ、を含む。2つ以上の核酸部分を含むIRCにおいて、核酸部分は、同じでも異なっていてもよい。 免疫調節組成物に組み込まれるIRCにおいて使用される核酸部分は、本明細書に開示されるIRS配列のいずれかを含み得、さらに6塩基対またはそれ未満の配列であり得る。複数の核酸部分を含むIRCにおいては、核酸部分が同じ長さであることも異なる長さであることも想定されている。IRCが2つ以上の核酸部分を含むいくつかの態様において、それらの部分のうちの最低1つがIRSを含んでいる必要がある。いくつかの態様において、IRSは、修飾IRSである。いくつかの態様において、IRSは、未修飾のIRSである。 複数の核酸部分を含むIRCにおいては、核酸部分が同じであることも異なることも想定されている。したがって、様々な態様において、免疫調節組成物に組み込まれるIRCは、(a)同じ配列を有する核酸部分、(b)核酸部分の2つ以上の反復、または(c)2つもしくはそれ以上の異なる核酸部分、を含む。さらに、1つの核酸部分は、2つ以上のIRSを含む場合があり、これらはその核酸部分の中で、隣接している場合も、重複している場合も、または追加のヌクレオチド塩基によって隔離されている場合もある。 本明細書に記載されるように、いくつかのIRPは、TLR9依存的な細胞応答の抑制に特に効果的であり、いくつかのIRPは、TLR7依存的な細胞応答の抑制に特に効果的である。IRCは、2つ以上のIRPを含み得るので、様々な活性を有するIRPを組み合わせて、特定の用途において特定の活性を示すIRCを作製することができる。 いくつかの例において、IRCにおける2つのIRPの組み合わせは、それらのIRPのいずれか一方のみの場合とは異なるIRCの免疫調節活性をもたらす。 IRCは、核酸部分に共有結合された1つまたは複数の非核酸スペーサー部分を含む。便宜上、非核酸スペーサー部分は、本明細書において短縮して「スペーサー」または「スペーサー部分」と呼ばれることがある。スペーサーは概ね、分子量約50から約50,000、典型的には約75から約5000、最も多くは約75から約500のものであり、これは様々な態様において、1つ、2つ、3つまたは4つ以上の核酸部分に共有結合される。様々な試薬が核酸部分を連結するのに適している。例えば、科学文献において「非核酸リンカー」、「非ヌクレオチドリンカー」または「結合価プラットフォーム分子(valency platform molecule)」と呼ばれている様々な化合物が、IRCにおけるスペーサーとして使用され得る。特定の態様において、スペーサーは、共有結合により連結された複数のサブユニットを含み、ホモポリマーまたはヘテロポリマー構造を有し得る。モノヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは非核酸スペーサーの定義に含まれないこと、このような除外を設けなければ、核酸部分と隣接する非核酸スペーサー部分との間に違いはないであろうことが理解されるであろう。 特定の態様において、スペーサーは、1つまたは複数の脱塩基ヌクレオチド(すなわち、ヌクレオチド塩基を欠いているが、糖およびホスフェート部分は有しているもの)を含み得る。例示的な脱塩基ヌクレオチドには、1'2'-ジデオキシリボース、1'-デオキシリボース、1'-デオキシアラビノースおよびそれらのポリマーが含まれる。 他の適当なスペーサーは、任意に置換されるアルキル、任意に置換されるポリグリコール、任意に置換されるポリアミン、任意に置換される多価アルコール、任意に置換されるポリアミド、任意に置換されるポリエーテル、任意に置換されるポリイミン、任意に置換されるポリホスホジエステル(例えば、ポリ(1-ホスホ-3-プロパノール))等を含む。任意の置換には、アルコール、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシおよびプロポキシ)、直鎖または分枝鎖アルキル(例えば、C1〜C12アルキル)、アミン、アミノアルキル(例えば、アミノC1〜C12アルキル)、ホスホルアミダイト、ホスフェート、チオホスフェート、ヒドラジド、ヒドラジン、ハロゲン(例えば、F、Cl、BrまたはI)、アミド、アルキルアミド(例えば、アミドC1〜C12アルキル)、カルボン酸、カルボン酸エステル、無水カルボン酸、ハロゲン化カルボン酸、ハロゲン化スルホニル、イミデートエステル、イソシアネート、イソチオシアネート、ハロホルメート、カルボジイミド付加物、アルデヒド、ケトン、スルフヒドリル、ハロアセチル、ハロゲン化アルキル、アルキルスルホネート、NR1R2、ここでR1R2は-C(=O)CH=CHC(=O)(マレイミド)、チオエーテル、シアノ、糖(例えば、マンノース、ガラクトースおよびグルコース)、α,β-不飽和カルボニル、アルキル水銀、α,β-不飽和スルホンが含まれる。 適当なスペーサーは、多環式分子、例えばフェニルまたはシクロヘキシル環を含むもの、を含み得る。スペーサーは、置換または修飾され得るポリエーテル、例えばポリホスホプロパンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、二官能性多環式分子、例えば二官能性ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、アシムインダセン(asymindacene)、シムインダセン(sym-indacene)、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、チアントレン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサチイン、またはこれらのポリエーテルおよび多環式分子の組み合わせであり得る。多環式分子は、C1〜C5アルキル、C6アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、ハロゲンまたはハロアルキル基により置換または多置換され得る。窒素を含有する多複素環分子(例えば、インドリジン)は、典型的には、適当なスペーサーではない。スペーサーはまた、多価アルコール、例えばグリセロールまたはペンタエリスリトールであり得る。1つのバリエーションにおいて、スペーサーは、1-ホスホプロパン)3-ホスフェートまたは1-ホスホプロパン)4-ホスフェート(テトラホスホプロパンジオールおよびペンタホスホプロパンジオールとも呼ばれる)を含む。1つのバリエーションにおいて、スペーサーは、誘導体化された2,2'-エチレンジオキシジエチルアミン(EDDA)を含む。 IRCにおいて有用な非核酸スペーサーの具体例には、Cload et al. (1991) J. Am. Chem. Soc. 113:6324; Richardson et al. (1991) J. Am. Chem. Soc. 113:5109; Ma et al. (1993) Nucleic Acids Res. 21:2585; Ma et al. (1993) Biochemistry 32:1751; McCurdy et al. (1991) Nucleosides & Nucleotides 10:287; Jaschke et al. (1993) Tetrahedron Lett. 34:301; Ono et al. (1991) Biochemistry 30:9914;および国際公開番号WO 89/02439に記載される「リンカー」が含まれる。 他の適当なスペーサーには、Salunkhe et al. (1992) J. Am. Chem. Soc. 114:8768; Nelson et al. (1996) Biochemistry 35:5339-5344; Bartley et al. (1997) Biochemistry 36:14502-511; Dagneaux et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24:4506-12; Durand et al. (1990) Nucleic Acids Res. 18:6353-59; Reynolds et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24:760-65; Hendry et al. (1994) Biochem. Biophys. Acta 1219:405-12; Altmann et al. (1995) Nucleic Acids Res. 23:4827-35に記載されるリンカーが含まれる。さらにその他の適当なスペーサーは、欧州特許第EP0313219B1号および米国特許第6,117,657号に記載されている。 例示的な非核酸スペーサーは、オリゴエチレングリコール(例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールスペーサー、および最大約10、約20、約40、約50、約100または約200個のエチレングリコール単位を含む他のポリマー)、アルキルスペーサー(例えば、プロピル、ブチル、ヘキシルおよびその他のC2〜C12アルキルスペーサー、例えば、通常はC2〜C10アルキル、最も多くの場合はC2〜C6アルキル)、脱塩基ヌクレオチドスペーサー、グリセロール、ペンタエリスリトールまたは1,3,5-トリヒドロキシシクロヘキサン由来の対称性または非対称性スペーサー(例えば、本明細書に記載される対称性のダブラー(doubler)またはトレブラー(trebler)スペーサー部分)を含む。スペーサーはまた、(例えば、アミド、エステル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、ホスホトリエステル、ホスホロジチオエート、メチルホスホネートまたはその他の結合によって連結された)上記化合物のヘテロマーまたはホモマー性のオリゴマーおよびポリマーを含み得る。 適当なスペーサー部分は、IRCに電荷および/もしくは疎水性を付与すること、IRCに好ましい薬物動態特性(例えば、優れた安定性、長い血中滞留時間)を付与すること、ならびに/またはIRCを特定の細胞もしくは臓器に標的化することができる。スペーサー部分は、IRCが所望の投与様式(例えば、経口投与)において所望の薬物動態特性または適性を示すよう選択または修飾することができる、読者は、便宜上、スペーサー(またはスペーサー成分)が時には、そのスペーサー成分の由来となった化合物の化学名(例えば、ヘキサエチレングリコール)によって参照されることを知り、IRCが実際にはその化合物と隣接する核酸部分またはその他のスペーサー部分の成分のコンジュゲートを含んでいることを理解するであろう。 2つ以上のスペーサー部分を含むIRCにおいて、スペーサーは同じでも異なっていてもよい。したがって、1つのバリエーションにおいて、IRC中の非核酸スペーサー部分はすべて、同じ構造を有している。1つのバリエーションにおいて、IRCは、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つもしくは少なくとも6つまたはそれ以上の異なる構造を有する非核酸スペーサー部分を含む。 いくつかの想定される態様において、IRCのスペーサー部分は、特定の構造を除外するよう定義される。したがって、いくつかの態様において、スペーサーは、脱塩基ヌクレオチドまたは脱塩基ヌクレオチドのポリマー以外である。いくつかの態様において、スペーサーは、オリゴ(エチレングリコール)(例えば、HEG、TEG等)またはポリ(エチレングリコール)以外である。いくつかの態様において、スペーサーは、C3アルキルスペーサー以外である。いくつかの態様において、スペーサーは、ポリペプチド以外である。したがって、いくつかの態様において、免疫原性分子、例えばタンパク質またはポリペプチドは、スペーサー部分の成分として適当ではない。しかし、後述の通り、特定の態様においては、IRCは「タンパク質性IRC」である、すなわち、ポリペプチドを含むスペーサー部分を含むものであることが想定されている。しかし、いくつかの態様においては、スペーサー部分は、タンパク質性ではなくおよび/または抗原ではない(すなわち、スペーサー部分は、そのIRCから単離された状態で、抗原とならない)。 一般に、適当なスペーサー部分は、それを一成分として含むIRCに、水溶液(例えば、PBS、pH 7.0)に対する不溶性を付与しない。したがって、スペーサーの定義は、マイクロ担体またはナノ担体を除外する。さらに、低い溶解度を示すスペーサー部分、例えばドデシルスペーサー(ジアルコール前駆体1,12-ジヒドロキシドデカンとして測定された場合の溶解度 < 5 mg/ml)は、IRCの親水性および活性を低下させ得るため、好ましくない。好ましくは、スペーサー部分は、ジアルコール前駆体として測定された場合に、5 mg/mlよりずっと高い(例えば、≧20 mg/ml、≧50 mg/mlまたは≧100 mg/mlの)溶解度を示す。 IRCの電荷は、ホスフェート、チオホスフェートまたは核酸部分のその他の基および非核酸スペーサー部分の基によって付与され得る。いくつかの態様において、非核酸スペーサー部分は、正味電荷(例えば、pH 7で測定された場合の正味の正電荷または正味の負電荷)を保持する。1つの有用なバリエーションにおいて、IRCは、正味の負電荷を有する。いくつかの態様において、IRC中のスペーサー部分の負電荷は、本明細書に記載されるスペーサーサブユニットをその電荷が増大するよう誘導体化することによって、増大する。例えば、グリセロールを2つの核酸部分に共有結合させ、残りのアルコールを活性化ホスホルアミダイトと反応させ、その後に酸化または硫化させて、それぞれ、ホスフェートまたはチオホスフェートを形成することができる。特定の態様において、IRC中の非核酸スペーサー部分によって付与された負電荷(すなわち、スペーサーが2つ以上ある場合は電荷の和)は、IRCの核酸部分によって付与される負電荷よりも大きい。電荷は、分子式に基づいて計算することができ、または、実験的に、例えばキャピラリー電気泳動によって決定することができる(Li, ed., 1992, Capillary electrophoresis, Principles, Practice and Application Elsevier Science Publishers, Amsterdam, The Netherlands, pp202-206)。 上記のように、適当なスペーサーは、一般に非ヌクレオチド「リンカー」と呼ばれる化合物を含む、例えば本明細書に記載されるような、個々にスペーサーとして有用な、小さな非核酸(例えば、非ヌクレオチド)化合物のポリマーであり得る。そのようなポリマー(すなわち、「マルチユニットスペーサー」)は、ヘテロマーまたはホモマーであり得、多くの場合、エステル結合(例えば、ホスホジエステルまたはホスホロチオエートエステル)によって連結されたモノマー単位(例えば、HEG、TEG、グリセロール、1'2'-ジデオキシリボース等)を含む。したがって、1つのバリエーションにおいて、スペーサーは、非ヌクレオチド単位(例えば、2から約100単位、あるいは2から約50、例えば2から約5、あるいは、例えば約5から約50、例えば約5から約20)のポリマー(例えば、ヘテロポリマー)構造を含む。 例として、IRSおよびマルチユニットスペーサーを含むIRCには、以下のものが含まれ、ここで、(C3)15は、ホスホロチオエートエステルを通じて連結された15個のプロピルリンカーを意味し;(グリセロール)15は、ホスホロチオエートエステルを通じて連結された15個のグリセロールリンカーを意味し;(TEG)8は、ホスホロチオエートエステルを通じて連結された8個のトリエチレングリコールリンカーを意味し;そして(HEG)4は、ホスホロチオエートエステルを通じて連結された4個のヘキサエチレングリコールリンカーを意味する。特定のマルチユニットスペーサーは正味の負電荷を有すること、およびその負電荷はその数、例えばエステル結合したモノマー単位の数を増やすことによって増大させることができることが理解されるであろう。 特定の態様において、スペーサー部分は、多価非核酸スペーサー部分(すなわち、「多価スペーサー」)である。この文脈で使用される場合、多価スペーサーを含むIRCは、三(3)つまたはそれ以上の核酸部分に共有結合しているスペーサーを含む。多価スペーサーは、当技術分野において、時に「プラットフォーム分子」と呼ばれる。多価スペーサーは、ポリマーまたは非ポリマーであり得る。適当な分子の例には、グリセロールまたは置換グリセロール(例えば、2-ヒドロキシメチルグリセロール、レブリニルグリセロール);テトラアミノベンゼン、ヘプタアミノベータシクロデキストリン、1,3,5-トリヒドロキシシクロヘキサン、ペンタエリスリトールおよびペンタエリスリトールの誘導体、テトラアミノペンタエリスリトール、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン(Cyclam)、1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン(Cyclen)、ポリエチレンイミン、1,3-ジアミノ-2-プロパノールおよび置換誘導体、プロピルオキシメチルエチル化合物(例えば、「トレブラー」)、ポリエチレングリコール誘導体、例えば、いわゆる「Star PEG」および「bPEG」(例えば、Gnanou et al. (1988) Makromol. Chem. 189:2885; Rein et al. (1993) Acta Polymer 44:225; 米国特許第5,171,264号を参照のこと)ならびにデンドリマーが含まれる。 デンドリマーは、当技術分野で公知であり、一般には分枝構造を生じる多官能性モノマーの段階的または反復的反応により調製される、化学的に明確な球状分子である(例えば、Tomalia et al. (1990) Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 29:138-75を参照のこと)。様々なデンドリマーが公知となっており、例えばアミン末端ポリアミドアミン、ポリエチレンイミンおよびポリプロピレンイミンデンドリマーがある。例示的な有用なデンドリマーには、「デンススター(dense star)」ポリマーまたは「スターダスト」ポリマー、例えば、いわゆる「ポリ(アミドアミン)(「PAMAM」)デンドリマー」を含む、米国特許第4,587,329号;同第5,338,532号;および同第6,177,414号に記載されるもの、が含まれる。使用に適したさらにその他のマルチマースペーサー分子には、化学的に明確な、非ポリマー性の結合価プラットフォーム分子、例えば米国特許第5,552,391号;ならびにPCT出願公開WO 00/75105、WO 96/40197、WO 97/46251、WO 95/07073およびWO 00/34231に開示されるもの、が含まれる。多くのその他の適当な多価スペーサーも使用することができ、これらは当業者に公知であろう。 核酸部分のプラットフォーム分子への結合は、典型的には1つまたは複数の架橋剤ならびに核酸部分およびプラットフォーム分子上の官能基を利用する、任意の多くの方法により実施することができる。連結基は、標準的な合成化学技術を用いてプラットフォームに付加される。連結基は、標準的な合成技術を用いて核酸部分に付加することができる。 様々な結合価を有する多価スペーサーが有用であり、様々な態様において、IRCの多価スペーサーは、約3から約400の間の核酸部分、しばしば3から100、時には3〜50、多くは3〜10、そして時には400を超える核酸部分に結合される。様々な態様において、多価スペーサーは、10を超える、25を超える、50を超えるまたは500を超える核酸部分(同じものでも異なっていてもよい)に結合される。IRCが多価スペーサーを含む特定の態様においては、わずかに異なる分子構造を有するIRCの集団が本明細書において提供されることが理解されるであろう。例えば、IRCが高結合価の多価スペーサーとしてデンドリマーを用いて調製される場合、やや異種性の分子の混合物、すなわち、各デンドリマー分子に(決定可能な範囲内または大部分が決定可能な範囲内で)異なる数の核酸部分が連結されている分子の混合物が生成される。 核酸部分に連結できるよう誘導体化された多糖を、IRCにおけるスペーサーとして使用することができる。適当な多糖には、天然多糖(例えば、デキストラン)および合成多糖(例えば、フィコール)が含まれる。例えば、アミノエチルカルボキシメチル-フィコール(AECM-Ficoll)は、Inman (1975) J. Imm. 114:704-709の方法によって調製することができる。次いで、AECM-Ficollをヘテロ二官能性架橋試薬、例えば6-マレイミドカプロン酸アシルN-ヒドロキシスクシンイミドエステルと反応させ、その後にチオール誘導体化された核酸部分に結合させることができる(Lee et al. (1980) Mol. Imm. 17:749-56を参照のこと)。その他の多糖も同様に修飾され得る。 慣用的な方法を用いてIRCを調製することは、本明細書および技術常識による手引きの下で十分に当業者の能力の及ぶ範囲のことであろう。核酸部分(例えば、オリゴヌクレオチドおよび修飾オリゴヌクレオチド)を作製する技術は公知である。核酸部分は、酵素法および化学法ならびに酵素および化学アプローチの組み合わせを含むがこれらに限定されない技術を用いて合成することができる。例えば、ホスホジエステル結合を含むDNAまたはRNAは、その3'末端が固体支持体に結合された伸長させたいオリゴヌクレオチドの5'-ヒドロキシ基に適当なヌクレオシドホスホルアミダイトを順次連結させていき、その後に亜リン酸トリエステル中間体をリン酸トリエステルに酸化させることによって化学的に合成することができる。DNA合成に有用な固体支持体には、Controlled Pore Glass(Applied Biosystems, Foster City, CA)、ポリスチレンビーズマトリクス(Primer Support, Amersham Pharmacia, Piscataway, NJ)およびTentGel(Rapp Polymere GmbH, Tubingen, Germany)が含まれる。所望のオリゴヌクレオチド配列が合成された後、そのオリゴヌクレオチドは支持体から取り除かれ、リン酸トリエステル基がリン酸ジエステルに脱保護され、そしてヌクレオシド塩基がアンモニア水またはその他の塩基を用いて脱保護される。 例えば、ホスホジエステル結合を含むDNAまたはRNAポリヌクレオチド(核酸部分)は、一般に、以下の段階の反復によって合成される:a)3'で固体支持体に結合されたヌクレオシドまたは核酸の5'-ヒドロキシル基からの保護基の除去、b)5'-ヒドロキシル基への活性化ヌクレオシドホスホルアミダイトの結合、c)亜リン酸トリエステルからリン酸トリエステルへの酸化、およびd)未反応の5'-ヒドロキシル基のキャップ。ホスホロチオエート結合を含むDNAまたはRNAは、酸化段階が硫化段階で置き換えられることを除いて上記のようにして調製される。所望のオリゴヌクレオチド配列が合成された後、そのオリゴヌクレオチドは支持体から取り除かれ、リン酸トリエステル基がリン酸ジエステルに脱保護され、そしてヌクレオシド塩基がアンモニア水またはその他の塩基を用いて脱保護される。例えば、Beaucage (1993) "Oligodeoxyribonucleotide Synthesis" in PROTOCOLS FOR OLIGONUCLEOTIDES AND ANALOGS, SYNTHESIS AND PROPERTIES (Agrawal, ed.) Humana Press, Totowa, NJ; Warner et al. (1984) DNA 3:401; Tang et al. (2000) Org. Process Res. Dev. 4:194-198; Wyrzykiewica et al. (1994) Bioorg. & Med. Chem. Lett. 4:1519-1522; Radhakrishna et al. (1989) J. Org. Chem. 55:4693-4699および米国特許第4,458,066号を参照のこと。指定された配列の核酸部分を自動的に合成するプログラム可能な機器は、広く利用されている。その例には、Expedite 8909自動DNA合成装置(Perseptive Biosystem, Framington MA);ABI 394(Applied Biosystems, Inc., Foster City, CA);およびOligoPilot II(Amersham Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ)が含まれる。 ポリヌクレオチドは、例えば酸反応性の5'-保護基および3'-ホスホルアミダイトを含む塩基保護されたヌクレオシド(モノマー)を用いて、3'から5'の方向に構築することができる。そのようなモノマーの例には、5'-O-(4,4'-ジメトキシトリチル)-保護ヌクレオシド-3'-O-(N,N-ジイソプロピルアミノ)2-シアノエチルホスホルアミダイトが含まれ、保護ヌクレオシドの例には、N6-ベンゾイルアデノシン、N4-ベンゾイルシチジン、N2-イソブチリルグアノシン、チミジンおよびウリジンが含まれるがこれらに限定されない。この場合、使用される固体支持体は、3'結合された保護ヌクレオシドを含む。あるいは、ポリヌクレオチドは、酸反応性の3'-保護基および5'-ホスホルアミダイトを含む塩基保護されたヌクレオシドを用いて、5'から3'の方向に構築することができる。そのようなモノマーの例には、3'-O-(4,4'-ジメトキシトリチル)-保護ヌクレオシド-5'-O-(N,N-ジイソプロピルアミノ)2-シアノエチルホスホルアミダイトが含まれ、保護ヌクレオシドの例には、N6-ベンゾイルアデノシン、N4-ベンゾイルシチジン、N2-イソブチリルグアノシン、チミジンおよびウリジンが含まれるがこれらに限定されない(Glen Research, Sterling, VA)。この場合、使用される固体支持体は、5'結合された保護ヌクレオシドを含む。環状核酸成分は、組換え法を通じて単離、合成、または化学的に合成することができる。化学合成は、文献に記載の任意の方法を用いて実施することができる。例えば、Gao et al. (1995) Nucleic Acids Res. 23:2025-2029およびWang et al. (1994) Nucleic Acids Res. 22:2326-2333を参照のこと。 非核酸スペーサー部分の追加は、慣用的な方法を用いて達成することができる。特定のスペーサー部分の追加方法は、当技術分野で公知であり、例えば、上記の参考文献に記載されている。例えば、Durand et al. (1990) Nucleic Acids Res. 18:6353-6359を参照のこと。スペーサー部分と核酸部分の間の共有結合は、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、アミド、エステル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、ホスホルアミデート、ホスホトリエステル、ホスホロジチオエート、メチルホスホネートおよびその他の結合を含む多くのタイプのいずれかであり得る。多くの場合、核酸部分の合成に使用されたのと同じホスホルアミダイト型化学を用いてスペーサー部分と核酸部分を結合させるのが便利であろう。例えば、本明細書に記載されるIRCは、ホスホルアミダイト化学を用いる自動DNA合成装置(例えば、Expedite 8909; Perseptive Biosystems, Framington, MA)を用いて適宜合成することができる(例えば、Beaucage, 1993, 前出; Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry, 前出を参照のこと)。しかし、当業者は、それが望ましい場合は、自動DNA合成装置によって実施されるのと同じ(または等価な)合成段階を手作業でも実施できることを理解するであろう。そのような合成において、典型的には、スペーサー(またはマルチマースペーサーの場合はスペーサーサブユニット)の一方の末端は、4,4'-ジメトキシトリチル基で保護され、もう一方の末端はホスホルアミダイト基を含む。 例えば以下のような、必要な保護基および反応基を有する様々なスペーサーが市販されている。 これらおよびその他の多種多様な保護されたスペーサー部分の前駆体(例えば、DMTおよびホスホルアミダイト基保護基を含むもの)は、本明細書に開示されるIRCを調製する上で使用するために、購入することができるし、または慣用的な方法を用いて合成することもできる。機器は、製造元の説明書にしたがいヌクレオチドモノマーおよびスペーサーを所望の順に追加するようプログラムされる。 ホスホルアミダイト化学の利用は特定のIRCの調製に好都合であるが、本明細書に記載されるIRCは、任意の特定の合成方法または調製方法により調製された化合物に限定されないことが理解されるであろう。 1つのバリエーションにおいては、2つ以上のタイプの核酸部分に結合した多価スペーサーを含むIRCが調製される。例えば、2つの(チオール含有ポリヌクレオチドと反応することができる)マレイミド基と2つの(アミノ含有核酸と反応することができる)活性化エステル基を含むプラットフォームが、報告されている(例えば、PCT出願公開WO 95/07073を参照のこと)。これらの2つの活性化基は、互いから独立して反応することができる。これにより、各配列2つずつの合計4つの核酸部分を含むIRCが生成されるであろう。 2つの異なる核酸配列を含む多価スペーサーを有するIRCもまた、上記の対称性分枝スペーサーおよび適当なホスホルアミダイト化学を用いて(例えば、手作業または自動化法を用いて)調製することができる。対称性分枝スペーサーは、ホスホルアミダイト基および同一かつ同時に除去される2つの保護基を含む。1つのアプローチにおいては、例えば、第1の核酸が合成され、これが対称性分枝スペーサーに連結され、保護基がスペーサーから除去される。次いで、2つの追加の(同一配列の)核酸が、(各段階において単一の核酸部分の合成に使用した試薬の量を2倍にして用いて)スペーサー上で合成される。 同様の方法は、3つの異なる核酸部分(以下では核酸I、IIおよびIIIと称される)を多価プラットフォーム(例えば、非対称性分枝スペーサー)に連結するのに使用することができる。これは、自動DNA合成装置を用いて実施するのが最もよい。1つのバリエーションにおいて、非対称性分枝スペーサーは、ホスホルアミダイト基および独立して除去することができる2つの直交する保護基を含む。第1に、核酸Iが合成され、次いで、非対称性分枝スペーサーが核酸Iに連結され、次いで保護基の1つが選択的に除去された後に核酸IIが追加される。核酸IIが、脱保護され、キャップされ、次いでスペーサー上のもう一方の保護基が除去される。最後に、核酸IIIが合成される。 いくつかの態様においては、核酸部分が合成され、反応性連結基(例えば、アミノ、カルボン酸、チオ、ジスルフィド等)が標準的な合成化学技術を用いて追加される。(得られるスペーサー部分の一部を形成することが考慮されている)反応性連結基は、スペーサー部分を形成するよう、追加の非核酸化合物に結合する。連結基は、標準的な核酸合成法を用い、文献に記載されまたは市販されている様々な試薬を使用して、核酸に追加される。その例には、保護アミノ基、カルボン酸基、チオール基またはジスルフィド基およびホスホルアミダイト基を含む試薬が含まれる。これらの化合物が活性化ホスホルアミダイト基を通じて核酸に組み込まれ、脱保護されることで、それらはアミノ、カルボン酸またはチオール反応性を有する核酸を提供する。 様々な長さの親水性リンカーは、例えば、核酸部分とプラットフォーム分子を連結するのに有用である。適当なリンカーは様々なものが公知である。適当なリンカーには、エチレングリコールの直鎖オリゴマーまたはポリマーが含まれるがこれらに限定されない。そのようなリンカーには、式R1S(CH2CH2O)nCH2CH2O(CH2)mCO2R2を有するリンカーが含まれ、ここで、n = 0〜200、m = 1または2、R1 = Hまたは保護基、例えばトリチル、R2 = Hまたはアルキルまたはアリール、例えば4-ニトロフェニルエステルである。これらのリンカーは、チオール反応基、例えばハロアセチル、マレイミド等を含む分子を、チオエーテルを通じて、アミド結合を介してアミノ基を含む第2の分子に連結するのに有用である。その結合順は様々であり得る、すなわち、チオエーテル結合は、アミド結合が形成される前または後に形成することができる。他の有用なリンカーには、Sulfo-SMCC(スルホスクシンイミジル4-[N-マレイミドメチル]-シクロヘキサン-1-カルボキシレート)Pierce Chemical Co.プロダクト22322;Sulfo-EMCS(N-[ε-マレイミドカプロイルオキシ]スルホスクシンイミドエステル])Pierce Chemical Co.プロダクト22307;Sulfo-GMBS(N-[γ-マレイミドブチリルオキシ]スルホスクシンイミドエステル)Pierce Chemical Co.プロダクト22324(Pierce Chemical Co., Rockford, IL)、およびマレイミド-R-C(O)NHSエステルの一般式の類似化合物等が含まれ、ここでR = アルキル、環式アルキル、エチレングリコールのポリマーである。 核酸部分を多価スペーサーに共有結合により連結するのに特に有用な方法は、上記の参考文献に記載されている。 特定の態様においては、ポリペプチドが、複数の核酸部分が直接またはリンカーを介して共有結合により結合する多価スペーサー部分として使用され、それによって「タンパク質性IRC」が形成される。このポリペプチドは、担体(例えば、アルブミン)であり得る。典型的には、タンパク質性IRCは、(a)2から7の間、より多くの場合は4から7の間のヌクレオチド長、あるいは2から6、2から5、4から6もしくは4から5の間のヌクレオチド長であり、および/または(b)個々には弱い免疫調節活性を有するもしくは個々には免疫調節活性を有さない、少なくとも1つの、通常は数個または多数の核酸部分を含む。タンパク質性IRCを作製する方法は、本開示に接した当業者に明らかであろう。例えば、核酸は、核酸部分の3'もしくは5'末端(または核酸部分の内部位置にある適当に修飾された塩基)と適当な反応基(例えば、シトシン残基のN4アミノ基と直接反応することができる、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)を有するポリペプチドの間の連結を含む当技術分野で公知の方法によりポリペプチドスペーサーに共有結合により結合することができる。さらなる例として、ポリペプチドは、核酸部分に組み込まれたアミン、チオールまたはカルボキシル基を通じて核酸部分の遊離の5'末端に付加することができる。あるいは、ポリペプチドは、本明細書に記載されるようにしてスペーサー部分に結合することができる。さらに、一方の末端にある保護されたアミン、チオールまたはカルボキシルおよびホスホルアミダイトを含む連結基をポリヌクレオチドのヒドロキシル基に共有結合により付加し、その後に脱保護し、その官能基を使用してIRCをペプチドに共有結合により付加することができる。IRPおよび/またはIRCの複合体および組成物 IRPもしくはIRCは個体に直接投与することができるし、またはそれらはIRPもしくはIRCの細胞送達および/もしくは細胞取り込みを増強する組成物もしくは複合体によって投与することもできる。組成物または複合体はまた、2つまたはそれ以上の異なるIRPおよび/またはIRC種の細胞への共送達を増強するのに使用することもできる。いくつかの態様において、IRCおよびIRPの混合物は、少なくとも1つのIRCおよびIRP種を送達するよう複合体化され得る。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾IRSを含む。いくつかのバリエーションにおいて、IRPおよび/またはIRCは、未修飾のIRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾および未修飾の両方のIRSを含む。 そのような送達用組成物または複合体には、本明細書に記載されかつ当技術分野で公知のカプセル化複合体およびコロイド分散系が含まれるがこれらに限定されない。そのような送達用組成物の例には、水中油エマルジョン、ミセルおよびリポソームが含まれる。送達用組成物または複合体には、本明細書に記載されるような、リンカー分子、プラットフォーム分子、ナノ粒子またはマイクロ粒子に連結されたIRPおよび/またはIRCも含まれる。そのような連結には、共有結合および非共有結合の両方の連結が含まれる。そうでないことが注記されない限り、IRPと共に使用するための本明細書に記載される複合体および組成物の処方は、IRCと共に使用するのにも適している。 いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、リンカー分子と結合する。IRPおよび/またはIRC部分は、共有結合的および/または非共有結合的相互作用を含む様々な方法でコンジュゲートのリンカー部分と結合し得る。 これらの部分の間の連結は、IRPおよび/もしくはIRCの3'もしくは5'末端で、またはIRPおよび/もしくはIRCの内部位置の適当に修飾された塩基において、なされ得る。リンカーがペプチドであり適当な反応基(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)を含んでいる場合、それをシトシン残基のN4アミノ基と直接反応させることができる。IRPおよび/またはIRC中のシトシン残基の数および位置に依存して、1つまたは複数の残基における特異的な連結を達成することができる。 あるいは、修飾オリゴヌクレオシド、例えば当技術分野で公知のもの、をIRPおよび/またはIRCの末端または内部位置のいずれかに組み込むことができる。これらは、遮断された官能基を含むものであり得、これは遮断を解除された場合に関心対象のリンカーに存在するまたはそれに付加することができる様々な官能基に対して反応性となるものである。 リンカーがペプチドの場合、コンジュゲートのこの部分は、固体支持体化学を通じてIRPおよび/またはIRCの3'末端に付加することができる。例えば、IRP部分は、支持体上で予め合成されたペプチド部分に付加することができる。Haralambidis et al. (1990a) Nucleic Acids Res. 18:493-499;およびHaralambidis et al. (1990b) Nucleic Acids Res. 18:501-505。あるいは、IRPは、その3'末端から延びる切断可能なリンカーを通じて固体支持体に連結された状態となるように合成することができる。支持体からのIRPの化学的切断の際、オリゴヌクレオチドの3'末端に末端チオール基が残存する(Zuckermann et al. (1987) Necueic Acids Res. 15:5305-5321;およびCorey et al. (1987) Science 238: 1401-1403)か、またはオリゴヌクレオチドの3'末端に末端のアミノ基が残存する(Nelson et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:1781-1794)。ペプチドのアミノ基へのアミノ修飾IRPおよび/またはIRCの結合は、Benoit et al. (1987) Neuromethods 6:43-72に記載されるようにして実施することができる。ペプチドのカルボキシル基へのチオール修飾IRPおよび/またはIRCの結合は、Sinah et al. (1991) Oligonucleotide Analogues: A Practical Approach, IRL Pressに記載されるようにして実施することができる。ペプチドのシステイン残基のチオール側鎖への、付加されたマレイミドを保持するオリゴヌクレオチドの結合もまた、Tung et al. (1991) Bioconjug. Chem. 2:464-465に記載されている。 コンジュゲートのペプチドリンカー部分は、その合成中にオリゴヌクレオチドに組み込まれたアミン、チオールまたはカルボキシル基を通じてIRPおよび/またはIRCの5'末端に付加することができる。好ましくは、オリゴヌクレオチドが固体支持体に固定されている間に、一方の末端に保護されたアミン、チオールまたはカルボキシルおよびもう一方の末端にホスホルアミダイトを含む連結基が、5'-ヒドロキシルに共有結合により付加される。Agrawal et al. (1986) Nucleic Acids Res. 14: 6227-6245; Connolly (1985) Nucleic Acids Res. 13:4485-4502; Kremsky et al. (1987) Nucleic Acids Res. 15: 2891-2909; Connolly (1987) Nucleic Acids Res. 15:3131-3139; Bischoff et al. (1987) Anal. Biochem. 164:336-344; Blanks et al. (1988) Nucleic Acids Res. 16:10283-10299;ならびに米国特許第4,849,513号、同第5,015,733号、同第5,118,800号および同第5,118,802号。脱保護の後、アミン、チオールおよびカルボキシル官能基は、オリゴヌクレオチドを共有結合でペプチドに付加するのに使用することができる。Benoit et al. (1987);およびSinah et al. (1991)。 IRPおよび/またはIRCコンジュゲートはまた、非共有結合的相互作用、例えばイオン結合、疎水性相互作用、水素結合および/またはファンデルワールス力を通じて形成することができる。 非共有結合により連結されたコンジュゲートは、非共有結合的相互作用、例えばビオチン・ストレプトアビジン複合体、を含み得る。ビオチニル基は、例えば、IRPおよび/またはIRCの修飾塩基に付加することができる。Roget et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:7643-7651。ストレプトアビジン部分をペプチド部分に組み込むことにより、ストレプトアビジン結合ペプチドとビオチニル化オリゴヌクレオチドの非共有結合性複合体を形成することができる。 非共有結合による連結はまた、オリゴヌクレオチドと相互作用することができる荷電残基を含むリンカー部分の使用を通じたIRPおよび/またはIRCのイオン性相互作用を通じて行うこともできる。例えば、非共有結合による結合は、通常負に荷電しているIRPおよび/またはIRCとペプチドリンカーの正に荷電したアミノ酸残基、例えばポリリジン、ポリアルギニンおよびポリヒスチジン残基の間でなされ得る。 IRPおよび/またはIRCの脂質への連結は、標準的な方法を用いて形成することができる。これらの方法には、オリゴヌクレオチド・リン脂質コンジュゲート(Yanagawa et al. (1988) Nucleic Acids Symp. Ser. 19:189-192)、オリゴヌクレオチド・脂肪酸コンジュゲート(Grabarek et al. (1990) Anal. Biochem. 185:131-135;およびStaros et al. (1986) Anal. Biochem. 156:220-222)ならびにオリゴヌクレオチド・ステロールコンジュゲートの合成が含まれるがこれらに限定されない。Boujrad et al. (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5728-5731。 オリゴヌクレオチドのオリゴ糖への連結は、標準的な公知の方法を用いて形成することができる。これらの方法には、オリゴヌクレオチドと免疫グロブリンの一部分であるオリゴ糖のコンジュゲートの合成が含まれるがこれらに限定されない。O'Shannessy et al. (1985) J. Applied Biochem. 7:347-355。 環状IRPおよび/またはIRCのペプチドリンカーへの連結は、様々な方法で形成することができる。環状IRPおよび/またはIRCが組換えまたは化学的方法を用いて合成される場合、修飾ヌクレオシドが適している。Ruth (1991) in Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, IRL Press。その後、標準的な連結技術を使用して、環状IRPおよび/またはIRCをペプチドに連結することができる。Goodchild (1990) Bioconjug. Chem. 1:165。環状IRPおよび/またはIRCが単離されるまたは組換えもしくは化学的方法を用いて合成される場合、連結は、ペプチドに組み込まれた反応基(例えば、カルベン、ラジカル)を化学的に活性化または光活性化することによって形成することができる。 ペプチドおよびその他の分子をオリゴヌクレオチドに付加するさらなる方法は、米国特許第5,391,723号;Kessler (1992) "Nonradioactive labeling methods for nucleic acids" in Kricka (ed.) Nonisotopic DNA Probe Techniques, Academic Press;およびGeoghegan et al. (1992) Bioconjug. Chem. 3:138-146において見出すことができる。 IRPおよび/またはIRCは、他の方法で密接にされ得る。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、カプセル化によって密接にされる。他の態様において、IRPおよび/またはIRCは、プラットフォーム分子への連結によって密接にされる。「プラットフォーム分子」(「プラットフォーム」とも呼ばれる)は、IRPおよび/またはIRCが付加できる部位を含む分子である。他の態様において、IRPおよび/またはIRCは、表面、好ましくは担体粒子への吸着によって密接にされる。 いくつかの態様において、本明細書に記載される方法は、IRPおよび/またはIRCに関連してカプセル化剤を利用する。好ましくは、IRPおよび/またはIRCならびにカプセル化剤を含む組成物は、アジュバント水中油エマルジョン、マイクロ粒子および/またはリポソームの形態である。より好ましくは、IRPおよび/またはIRCをカプセル化するアジュバント水中油エマルジョン、マイクロ粒子および/またはリポソームは、約0.04μmから約100μm、好ましくは以下の範囲のいずれかのサイズの粒子形態である:約0.1μmから約20μm;約0.15μmから約10μm;約0.05μmから約1.00μm;約0.05μmから約0.5μm。 コロイド分散系、例えばマイクロスフィア、ビーズ、高分子複合体、ナノカプセルならびに脂質ベースの系、例えば水中油エマルジョン、ミセル、混合ミセルおよびリポソームは、IRPおよび/またはIRC含有組成物の効果的なカプセル化を提供することができる。 カプセル化組成物は、多種多様な成分のいずれかをさらに含む。これらには、ミョウバン、脂質、リン脂質、脂質膜構造物(LMS)、ポリエチレングリコール(PEG)ならびにその他のポリマー、例えばポリペプチド、糖ペプチドおよび多糖が含まれるがこれらに限定されない。 カプセル化成分として適当なポリペプチドには、当技術分野で公知のものが含まれ、脂肪酸結合タンパク質が含まれるがこれに限定されない。修飾ポリペプチドは、グリコシル化、リン酸化、ミリスチル化、硫酸化および水酸化を含むがこれらに限定されない様々な修飾のいずれかを含む。本明細書において使用される場合、適当なポリペプチドは、IRPおよび/またはIRC含有組成物を保護しその免疫調節活性を保存し得る。結合タンパク質の例には、アルブミン、例えばウシ血清アルブミン(BSA)およびエンドウアルブミンが含まれるがこれらに限定されない。 他の適当なポリマーは、薬学分野で公知のもののいずれかであり得、それには天然ポリマー、例えばデキストラン、ヒドロキシエチルデンプンおよび多糖ならびに合成ポリマーが含まれるがこれらに限定されない。天然ポリマーの例には、タンパク質、糖ペプチド、多糖、デキストランおよび脂質が含まれる。さらなるポリマーは、合成ポリマーであり得る。使用に適した合成ポリマーの例には、ポリアルキルグリコール(PAG)、例えばPEG、ポリオキシエチレン化ポリオール(POP)、例えばポリオキシエチレン化グリセロール(POG)、ポリトリメチレングリコール(PTG)ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸、ポリエチルオキサゾリン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアミノ酸、ポリウレタンおよびポリホスファゼンが含まれるがこれらに限定されない。合成ポリマーはまた、2つまたはそれ以上の異なる合成モノマーの直鎖または分枝、置換または非置換の、ホモポリマー、コポリマーまたはブロックコポリマーであり得る。 カプセル化組成物において使用するPEGは、化学品業者から購入するか、または当業者に公知の技術を用いて合成するかのいずれかである。 「LMS」という用語は、本明細書において使用される場合、極性脂質の極性頭部基が界面の水相の方を向いて整列し膜構造を形成している薄膜状脂質粒子を意味する。LMSの例には、リポソーム、ミセル、コクレート(cochleate)(すなわち、ほぼ円筒形のリポソーム)、マイクロエマルジョン、単層ベシクル、多層ベシクル等が含まれる。 選択可能なコロイド分散系は、リポソームである。本明細書において使用される場合、「リポソーム」または「脂質ベシクル」は、少なくとも1つであり、2つ以上の場合もある脂質二重膜によって囲まれた小さなベシクルである。リポソームは、超音波処理、押出しまたは脂質-界面活性剤複合物からの界面活性剤の除去を含むがこれらに限定されない当技術分野で公知の任意の技術により、リン脂質、糖脂質、脂質、ステロイド、例えばコレステロール、関連分子またはそれらの組み合わせから人工的に作製される。リポソームはまた、任意で、追加の成分、例えば組織標的化成分を含み得る。「脂質膜」または「脂質二重層」は、膜の全体構造が疎水性コアをサンドイッチする2つの親水性表面のシートである限り、排他的に脂質からなることを必要とせず、コレステロールおよびその他のステロイド、脂溶性化合物、任意の長さのタンパク質およびその他の両親媒性分子を含むがこれらに限定されない任意の適当な他の成分を追加で含み得ることを理解されたい。膜構造の総論については、The Encyclopedia of Molecular Biology by J. Kendrew (1994)を参照のこと。適当な脂質については、例えば、Lasic (1993) "Liposomes: from Physics to Applications" Elsevier, Amsterdamを参照のこと。 IRPおよび/またはIRC組成物を含むリポソームを調製するプロセスは、当技術分野で公知である。脂質ベシクルは、当技術分野で公知の任意の適当な技術により調製することができる。その方法には、マイクロカプセル化、マイクロ流動化、LLC法、エタノール注入、フロン注入、「バブル」法、界面活性剤透析、水和、超音波処理および逆相蒸発が含まれるがこれらに限定されない。Watwe et al. (1995) Curr. Sci. 68:715-724でレビューされている。技術は、最も望ましい特性を有するベシクルを提供するために組み合わされ得る。 本明細書では、組織または細胞標的化成分を含むLMSの使用が提供される。そのような標的化成分は、インタクトな動物、臓器または細胞培養物に投与された場合に、他の組織または細胞部位との対比で特定の組織または細胞部位へのその蓄積を増強するLMSの成分である。標的化成分は、一般に、リポソームの外側からアクセス可能なものであり、したがって好ましくは、外表面に結合されているかまたは外側脂質二重層に挿入されているかのいずれかである。標的化成分は、特に、ペプチド、大きなペプチドの一領域、細胞表面分子もしくはマーカーに特異的な抗体またはその抗原結合断片、核酸、炭水化物、複合炭水化物の一領域、特別な脂質、または上記の分子のいずれかに付加された低分子、例えば薬物、ホルモンもしくはハプテン等であり得る。細胞型特異的な細胞表面マーカーに対する特異性を有する抗体は、当技術分野で公知であり、当技術分野で公知の方法によって容易に調製される。 LMSは、治療的処置の対象となる任意の細胞型、例えば、免疫応答を調節および/またはそれに関与し得る細胞型に標的化することができる。そのような標的細胞および臓器には、APC、例えばマクロファージ、樹状細胞およびリンパ球、リンパ組織、例えばリンパ節および脾臓、ならびに非リンパ組織、特に樹状細胞が見出される組織、が含まれるがこれらに限定されない。 本明細書において提供されるLMS組成物は、界面活性剤を追加で含み得る。界面活性剤は、陽イオン性、陰イオン性、両親媒性または非イオン性であり得る。好ましい界面活性剤のクラスは、非イオン性界面活性剤であり;特に好ましいのは、水溶性のものである。 IRPおよび/またはIRCがプラットフォーム分子への連結により密接にされるいくつかの態様において、プラットフォームは、タンパク質性または非タンパク質性(すなわち、有機性)であり得る。タンパク質性プラットフォームの例には、アルブミン、ガンマグロブリン、免疫グロブリン(IgG)およびオボアルブミンが含まれるがこれらに限定されない。Borel et al. (1990) Immunol. Methods 126:159-168; Dumas et al. (1995) Arch. Dematol. Res. 287:123-128; Borel et al. (1995) Int. Arch. Allergy Immunol. 107:264-267; Borel et al. (1996) Ann. N.Y. Acad. Sci. 778:80-87。プラットフォームは、2つ以上のIRPおよび/またはIRCへの結合を許容する多価のものである。(すなわち、2つ以上の結合または連結部位を含む)。したがって、プラットフォームは、2つまたはそれ以上、3つまたはそれ以上、4つまたはそれ以上、5つまたはそれ以上、6つまたはそれ以上、7つまたはそれ以上、8つまたはそれ以上、9つまたはそれ以上、10またはそれ以上の結合または連結部位を含み得る。他のポリマー性プラットフォームの例は、デキストラン、ポリアクリルアミド、フィコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールおよびポリD-グルタミン酸/D-リジンである。 いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、ポリマーである。いくつかの態様において、ポリマーは、デキストラン、ポリアクリルアミド、フィコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールまたはポリD-グルタミン酸/D-リジンである。いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、フィコールである。いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、フィコール400である。いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、フィコール70である。いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、Ficoll(登録商標)PM 70(ポリ(スクロース-co-エピクロロヒドリン))である。いくつかの態様において、ポリマー性プラットフォームは、Ficoll(登録商標)PM 400である。いくつかの態様において、約1から約200、約1から約150、約1から約125、約1から約100、約1から約75、約1から約50または約1から約25の間のいずれかのIRPおよび/またはIRCが、ポリマー性プラットフォームに連結される。いくつかの態様において、約1から約100の間のIRPおよび/またはIRCがポリマー性プラットフォームに連結される。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾IRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、未修飾のIRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、未修飾および修飾の両方のIRSを含む。 プラットフォーム分子の使用に関する原理は、当技術分野で十分に理解されている。一般に、プラットフォームは、IRPおよび/またはIRCに適した結合部位を含むまたは含むよう誘導体化される。加えて、またはその代わりに、IRPおよび/またはIRCが、適当な連結基を提供するよう誘導体化される。例えば、簡易なプラットフォームは、二官能性(すなわち、2つの結合部位を有する)リンカー、例えばペプチドである。さらなる例については、以下で考察されている。 プラットフォーム分子は、生物学的に安定化されたものであり得る、すなわち、それらは多くの場合、治療効果を与える数時間から数日から数カ月のインビボ排出半減期を示し、好ましくは組成が明確な合成性の一本の鎖から構成される。それらは一般に、約200から約1,000,000の範囲、好ましくは以下の範囲のいずれかの分子量を有する:約200から約500,000;約200から約200,000;約200から約50,000(またはそれ未満、例えば30,000)。結合価プラットフォーム分子の例は、ポリマー(またはポリマー製のもの)、例えばポリエチレングリコール(PEG;好ましくは約200から約8000の分子量を有するもの)、ポリ-D-リジン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、D-グルタミン酸およびD-リジン(3:2比)である。他の使用され得る分子は、アルブミンおよびIgGである。 他の使用に適したプラットフォーム分子は、米国特許第5,552,391号に開示される化学的に明確な、非ポリマー性の結合価プラットフォーム分子である。他の使用に適した均質で化学的に明確な結合価プラットフォーム分子は、誘導体化された2,2'-エチレンジオキシジエチルアミン(EDDA)およびトリエチレングリコール(TEG)である。 さらなる適当な結合価プラットフォーム分子には、テトラアミノベンゼン、ヘプタアミノベータシクロデキストリン、テトラアミノペンタエリスリトール、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン(Cyclam)および1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン(Cyclen)が含まれるがこれらに限定されない。 一般に、これらのプラットフォームは、標準的な化学合成技術により作製される。PEGは誘導体化され多価にされなければならず、これは標準的な技術を用いて達成される。コンジュゲートの合成に適した物質のいくつか、例えばPEG、アルブミンおよびIgGは、市販されている。 IRPおよび/またはIRCのプラットフォーム分子への結合は、典型的には1つまたは複数の架橋剤とIRPおよび/またはIRCならびにプラットフォーム分子上の官能基を利用する任意の多くの方法によりなされ得る。プラットフォームならびにIRPおよび/またはIRCは、適当な連結基を有していなければならない。連結基は、標準的な合成化学技術を用いてプラットフォームに付加される。連結基は、標準的な固相合成技術または組換え技術のいずれかを用いてポリペプチドプラットフォームならびにIRPおよび/またはIRCに付加され得る。組換えアプローチは、リンカーを付加するために翻訳後修飾を必要とする場合があるが、そのような方法は当技術分野で公知である。 例として、ポリペプチドは、そのポリペプチドをプラットフォームに結合させるための部位として機能する官能基、例えばアミノ、カルボキシルまたはスルフヒドリル基を含むアミノ酸側鎖部分を含む。そのような官能基を有する残基は、そのポリペプチドがこれらの基をすでに含んでいない場合は、そのポリペプチドに追加され得る。そのような残基は、固相合成技術または組換え技術によって組み込まれ得、これらはどちらもペプチド合成分野において周知である。ポリペプチドが炭水化物側鎖を有する場合(またはプラットフォームが炭水化物である場合)、官能性アミノ、スルフヒドリルおよび/またはアルデヒド基が、従来化学によってそれに組み込まれ得る。例えば、第1級アミノ基は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下で酸化型糖とエチレンジアミンを反応させることによって組み込まれ得、スルフヒドリルは、システアミン二塩酸塩の反応およびその後の標準的なジスルフィド還元剤との反応により組み込まれ得、アルデヒド基は、過ヨード酸塩の酸化によって生成され得る。同様の様式で、プラットフォーム分子もまた、それが適当な官能基をすでに有していない場合、官能基を含むよう誘導体化され得る。 様々な長さの親水性リンカーは、IRPおよび/またはIRCをプラットフォーム分子に連結するのに有用である。適当なリンカーには、エチレングリコールの直鎖オリゴマーまたはポリマーが含まれる。そのようなリンカーには、式R1S(CH2CH2O)nCH2CH2O(CH2)mCO2R2を有するリンカーが含まれ、ここで、n = 0〜200、m = 1または2、R1 = Hまたは保護基、例えばトリチル、R2 = Hまたはアルキルまたはアリール、例えば4-ニトロフェニルエステルである。これらのリンカーは、チオール反応基、例えばハロアセチル、マレイミド等を含む分子を、チオエーテルを通じて、アミド結合を介してアミノ基を含む第2の分子に連結するのに有用である。これらのリンカーは、付加の順番に関して弾力的である、すなわち、チオエーテルは最初または最後に形成され得る。 IRPおよび/またはIRCが表面への吸着によって密接にされる態様において、表面は、無機性または有機性のいずれかのコアを用いて作製された担体粒子(例えば、ナノ粒子)の形態であり得る。そのようなナノ粒子の例には、ナノ結晶粒子、アルキルシアノアクリレートの重合により作製されたナノ粒子およびマロン酸メチリデンの重合により作製されたナノ粒子が含まれるがこれらに限定されない。IRPおよび/またはIRCが吸着され得るさらなる表面には、活性炭粒子およびタンパク質-セラミックナノプレートが含まれるがこれらに限定されない。担体粒子の他の例は、本明細書中で提供されている。 ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを表面に吸着させ、吸着された分子を細胞に送達することは、当技術分野で周知である。例えば、Douglas et al. (1987) Crit. Rev. Ther. Drug. Carrier Syst. 3:233-261; Hagiwara et al. (1987) In Vivo 1:241-252; Bousquet et al. (1999) Pharm. Res. 16: 141-147; およびKossovsky et al., 米国特許第5,460,831号を参照のこと。好ましくは、吸着表面を含む材料は、生分解性である。IRPおよび/またはIRCの表面への吸着は、イオン性および/または疎水性相互作用を含む、非共有結合的相互作用を通じて行われ得る。 一般に、ナノ粒子等の担体の特性、例えば表面電荷、粒子サイズおよび分子量は、重合プロセス時の重合条件、モノマー濃度および安定化剤の存在に依存する(Douglas et al., 1987)。担体粒子の表面は、例えばIRPおよび/またはIRCの吸着を実現するまたはそれを増強する表面コーティングにより修飾され得る。IRPおよび/またはIRCが吸着された担体粒子は、他の物質でさらにコーティングされ得る。そのような他の物質の添加は、本明細書に記載されるように、例えば、被験体への投与後の粒子の半減期を延長し得、かつ/または粒子を特定の細胞型もしくは組織に標的化し得る。 IRPおよび/またはIRCが吸着され得るナノ結晶表面が報告されている(例えば、米国特許第5,460,831号を参照のこと)。(1μmまたはそれ未満の直径の)ナノ結晶コア粒子は、ポリペプチド、ポリヌクレオチドおよび/またはその他の薬剤の吸着を促進する表面エネルギー修正層でコーティングされる。他の吸着表面は、アルキルシアノアクリレートの重合により作製されたナノ粒子である。アルキルシアノアクリレートは、酸性の水性媒体中で陰イオン重合プロセスにより重合することができる。重合条件に依存して、その小粒子は20から3000 nmの範囲のサイズを有する傾向があり、固有の表面特性や固有の表面電荷を有するナノ粒子を作製することが可能である(Douglas et al., 1987)。例えば、オリゴヌクレオチドは、疎水性陽イオン、例えば塩化テトラフェニルホスホニウムまたは第4級アンモニウム塩、例えば臭化セチルトリメチルアンモニウムの存在下でポリイソブチルおよびポリイソヘキシルシアノアクリレートナノ粒子に吸着され得る。これらのナノ粒子に対するオリゴヌクレオチドの吸着は、核酸鎖の負に荷電したホスフェート基と疎水性陽イオンとの間のイオン対の形成を介して行われるようである。例えば、Lambert et al. (1998) Biochimie 80:969-976、Chavany et al. (1994) Pharm. Res. 11:1370-1378; Chavany et al. (1992) Pharm. Res. 9:441-449を参照のこと。他の吸着表面は、マロン酸メチリデンの重合により作製されたナノ粒子である。 IRPまたはIRCは、マイクロ担体(MC)複合体の形態で投与され得る。したがって、本明細書では、IRP/MC複合体またはIRC/MC複合体を含む組成物が提供される。IRP/MC複合体は、マイクロ担体の表面に結合されたIRPを含み(すなわち、IRPはMC内にカプセル化されておらず)、好ましくは複数のIRP分子が各マイクロ担体に結合される。特定の態様においては、マイクロ担体が2つ以上のIRP種に結合されるよう、異なるIRPの混合物がマイクロ担体と複合体化され得る。IRPとMCとの間の結合は、共有結合または非共有結合であり得る。当業者に理解されているように、IRPは修飾また誘導体化され得、マイクロ担体の組成はIRP/MC複合体の形成に望ましい所望のタイプの結合性が得られるよう選択および/または変更され得る。これと同じことがIRC/MC複合体についても言える。特定の態様において、マイクロ担体が少なくとも1つのIRCおよびIRP種に結合されるよう、IRCおよびIRPの混合物がマイクロ担体と複合体化され得る。 有用なマイクロ担体は、約150、120または100μm未満のサイズ、より一般的には約50〜60μm未満のサイズ、好ましくは約10μm未満のサイズであり、かつ純水に不溶のものである。使用されるマイクロ担体は、好ましくは生分解性のものであるが、非生分解性マイクロ担体も許容される。マイクロ担体は、一般には固相、例えば「ビーズ」または他の粒子であるが、液相マイクロ担体、例えば生分解性ポリマーまたは油を含む水中油エマルジョンもまた想定されている。マイクロ担体としての使用を許容される多種多様な生分解性および非生分解性材料は、当技術分野で公知である。 本明細書に記載される組成物または方法において使用されるマイクロ担体は、一般には約10μm未満のサイズであり(例えば、約10μm未満の平均径を有する、または粒子の少なくとも約97%が10μmスクリーンフィルターを通過する)、これにはナノ担体(すなわち、約1μm未満のサイズの担体)が含まれる。好ましくは、マイクロ担体は、約9、7、5、2もしくは1μmまたは900、800、700、600、500、400、300、250、200もしくは100 nmの上限および、上限よりも小さい、独立して選択される約4、2もしくは1μmまたは約800、600、500、400、300、250、200、150、100、50、25もしくは10 nmの下限内のサイズを有するものが選択される。いくつかの態様において、マイクロ担体は、約1.0〜1.5μm、約1.0〜2.0μmまたは約0.9〜1.6μmのサイズを有する。特定の好ましい態様において、マイクロ担体は、約10 nmから約5μmまたは約25 nmから約4.5μm、約1μm、約1.2μm、約1.4μm、約1.5μm、約1.6μm、約1.8μm、約2.0μm、約2.5μmもしくは約4.5μmのサイズを有する。マイクロ担体がナノ担体の場合、好ましい態様には、約25から約300 nm、50から約200 nm、約50 nmまたは約200 nmのナノ担体が含まれる。 固相生分解性マイクロ担体は、生分解性ポリエステル、例えばポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)およびそれらのコポリマー(ブロックコポリマーを含む)、ならびにポリ(乳酸)およびポリ(エチレングリコール)のブロックコポリマー;ポリオルトエステル、例えば3,9-ジエチリデン-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(DETOSU)ベースのポリマー;ポリ無水物、例えば比較的親水性のモノマー、例えばセバシン酸ベースのポリ(無水物)ポリマー;ポリ無水物イミド、例えばグリシンまたはアラニン等のアミノ酸が組み込まれた(すなわち、そのアミノ末端窒素を通じたイミド結合によってセバシン酸に連結された)セバシン酸由来モノマーベースのポリ無水物ポリマー;ポリ無水物エステル;ポリホスファゼン、特にカルボン酸基の生成を通じたポリマー骨格の分解を触媒することができる加水分解感受性エステル基を含むポリ(ホスファゼン)(Schacht et al., (1996) Biotechnol. Bioeng. 1996:102);およびポリアミド、例えばポリ(乳酸-co-リジン)を含むがこれらに限定されない生分解性ポリマーから作製され得る。 マイクロ担体を作製するのに適した非生分解性材料もまた多種多様なものが公知であり、これにはポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、シリカ、セラミック、ポリアクリルアミド、デキストラン、ヒドロキシアパタイト、ラテックス、金および強磁性または常磁性材料が含まれるがこれらに限定されない。特定の態様では、金、ラテックスおよび/または磁気ビーズは除外される。特定の態様において、マイクロ担体は、第2の材料(例えば、ポリスチレン)でカプセル化された第1の材料(例えば、磁性材料)から作製され得る。 固相マイクロスフィアは、当技術分野で公知の技術を用いて調製される。例えば、それらは、エマルジョン溶媒抽出/蒸発技術によって調製することができる。一般に、この技術では、生分解性ポリマー、例えばポリ無水物、ポリ(アルキル-シアノアクリレート)およびポリ(ヒドロキシエステル)、例えばポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)およびポリ(カプロラクトン)を適当な有機溶媒、例えば塩化メチレンに溶解させ、エマルジョンの分散相(DP)を形成する。DPは、溶解した界面活性剤、例えばポリビニルアルコール(PVA)またはポリビニルピロリドン(PVP)を含む過剰量の水性連続相(CP)への高速均質化処理により乳化させる。CP中の界面活性剤は、離散した適当なサイズのエマルジョン滴の形成を促進する。次いで、有機溶媒をCPへと抽出し、その後にこの系の温度を上昇させることによって蒸発させる。次いで、固形分のマイクロ粒子を遠心分離またはろ過により分離し、例えば凍結乾燥または減圧によって乾燥させ、その後にこれを4℃で保存する。 乾燥させたマイクロスフィアの平均サイズ、サイズ分布および表面電荷等の物理化学的特性が決定され得る。サイズ特性は、例えば、動的光散乱技術により決定され、表面電荷は、ゼータ電位の測定によって決定された。 液相マイクロ担体には、リポソーム、ミセル、油滴およびその他の生分解性ポリマーまたは油を組み込んだ脂質または油ベースの粒子が含まれる。特定の態様において、生分解性ポリマーは、界面活性剤である。他の態様において、液相マイクロ担体は、生分解性の油、例えばスクアレンまたは植物油の添加により生分解性にされる。1つの好ましい液相マイクロ担体は、水中油エマルジョン中の油滴である。好ましくは、マイクロ担体として使用される水中油エマルジョンは、生分解性物質、例えばスクアレンを含む。 共有結合性IRP/MC複合体は、当技術分野で公知の任意の共有結合架橋技術を用いて連結され得る。典型的には、IRP部分は、そのIRP部分がマイクロ担体と連結され得る部位を提供するために、追加の部分(例えば、遊離アミン、カルボキシルまたはスルフヒドリル基)を組み込むまたは修飾(例えば、ホスホロチオエート)ヌクレオチド塩基を組み込むのいずれかにより修飾されるであろう。複合体のIRP部分とMC部分の間の連結は、IRPの3'もしくは5'末端において、またはIRPの内部部分の適当に修飾された塩基において、行うことができる。マイクロ担体はまた、一般に、共有結合的連結を形成し得る部分を組み込むよう修飾されるが、そのマイクロ担体上に通常存在する官能基が利用される場合もある。IRP/MCは、IRPとマイクロ担体を、共有結合性複合体を形成する条件下で(例えば、架橋剤の存在下でまたはIRPとの共有結合を形成し得る活性化部分を含む活性化マイクロ担体の使用により)、インキュベートすることによって形成される。 多種多様な架橋技術が当技術分野で公知であり、これにはアミノ、カルボキシルおよびスルフヒドリル基に対して反応性の架橋剤が含まれる。当業者に明らかなように、架橋剤および架橋プロトコルの選択は、IRPおよびマイクロ担体の構成ならびにIRP/MC複合体の望まれる終濃度に依存するであろう。架橋剤は、ホモ二官能性またはヘテロ二官能性のいずれかであり得る。ホモ二官能性架橋剤が使用される場合、架橋剤は、IRPとMC上で同じ部分を利用する(例えば、アルデヒド架橋剤は、IRPとMCの両方が1つまたは複数の遊離アミンを含む場合に、IRPとMCを共有結合により連結するのに使用され得る)。ヘテロ二官能性架橋剤は、IRPとMC上で異なる部分を利用し(例えば、マレイミド-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルは、IRP上の遊離スルフヒドリルとMC上の遊離アミンを共有結合により連結するのに使用され得)、これはマイクロ担体同士の結合の形成を最小限にする上で好ましい。ほとんどの場合、マイクロ担体上の第1の架橋部分と、IRP上の、マイクロ担体上には存在しない第2の架橋部分を通じて架橋するのが好ましい。IRP/MC複合体を生成する1つの好ましい方法は、マイクロ担体をヘテロ二官能性架橋剤と共にインキュベートすることによって「活性化」し、次いでIRPとこの活性化MCを反応に適した条件下でインキュベートすることによってIRP/MC複合体を形成することによるものである。架橋剤は、反応性部分の間にスペーサーを組み込む場合があり、または架橋剤内の2つの反応性部分が直接的に連結される場合もある。 1つの好ましいバリエーションにおいて、IRP部分は、マイクロ担体との架橋のために、(例えば5'-チオール修飾塩基またはリンカーによって提供される)少なくとも1つの遊離スルフヒドリルを含み、マイクロ担体は、遊離アミン基を含む。これらの2つの基と反応するヘテロ二官能性架橋剤(例えば、マレイミド基およびNHS-エステルを含む架橋剤)、例えばスクニンイミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレートが、MCを活性化させ、次いでこれを共有結合によりIRPと架橋し、IRP/MC複合体を形成するのに使用される。 非共有結合性IRP/MC複合体は、結合対でIRPとMCを連結する際によく利用される、イオン(静電)結合、疎水性相互作用、水素結合、ファンデルワールス力または2つもしくはそれ以上の異なる相互作用の組み合わせを含む任意の非共有結合または相互作用によって連結され得る。 好ましい非共有結合性IRP/MC複合体は、典型的には、疎水性もしくは静電(イオン)相互作用またはその組み合わせによって(例えば、IRPと、塩基対としての使用のためにMCに結合させたポリヌクレオチドとの間の塩基対を通じて)複合体化される。ポリヌクレオチドの骨格は親水性の性質を有しているので、疎水性相互作用に依存して複合体を形成するIRP/MC複合体は、一般に、複合体のIRP部分を修飾し、高度に疎水性の部分を組み込むことを必要とする。好ましくは、疎水性部分は、生体適合性、非免疫原性であり、かつその組成物の対象となる個体に生来的に存在する(例えば、哺乳動物、特にヒトにおいて見出される)ものである。好ましい疎水性部分の例には、脂質、ステロイド、ステロール、例えばコレステロール、およびテルペンが含まれる。疎水性部分をIRPに連結する方法は、当然のことながら、IRPの構成および疎水性部分の実体に依存するであろう。疎水性部分は、IRP内の任意の都合の良い部位、好ましくは5'または3'末端のいずれか、に付加され得;コレステロール部分をIRPに付加する場合、そのコレステロール部分は、好ましくは、従来的な化学反応を用いてIRPの5'末端に付加される(例えば、Godard et al. (1995) Eur. J. Biochem. 232:404-410を参照のこと)。好ましくは、疎水性結合によって連結されたIRP/MC複合体において使用するためのマイクロ担体は、疎水性材料、例えば油滴または疎水性ポリマーから作製されるが、疎水性部分を組み込むよう修飾された親水性材料も利用され得る。マイクロ担体が内腔を有するリポソームまたはその他の脂質相マイクロ担体であり、IRPがMCの外表面に結合されることが望まれる場合、IRP/MC複合体は、IRPがMC調製プロセス中にカプセル化されることを回避するため、MCの調製後にIRPとMCを混合することによって形成される。 静電結合によって結合された非共有結合性IRP/MC複合体は、典型的には、ポリヌクレオチド骨格の強い負電荷を利用する。したがって、非共有結合性IRP/MC複合体において使用するためのマイクロ担体は、一般に、生理学的pH(例えば、約pH 6.8〜7.4)下で正に荷電している(陽イオン性である)。マイクロ担体は、もとから正電荷を有し得るが、本来的に正電荷を有さない化合物から作製されたマイクロ担体は、正に荷電するよう(陽イオン性となるよう)誘導体化され得るまたはそれ以外の修飾がなされ得る。例えば、マイクロ担体を作製するのに使用されるポリマーは、正に荷電した基、例えば第1級アミンを追加するよう誘導体化され得る。あるいは、作製の際に、正に荷電した化合物が、マイクロ担体形成に組み込まれ得る(例えば、正に荷電した界面活性剤が、ポリ(乳酸)/ポリ(グリコール酸)コポリマーの作製時に使用され、得られるマイクロ担体粒子に正荷電が付与され得る)。 例えば、陽イオン性マイクロスフィアを調製するために、陽イオン性脂質またはポリマー、例えば1,2-ジオレオイル-1,2,3-トリメチルアンモニオプロパン(DOTAP)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)またはポリリジンが、DPまたはCPのいずれかに対して、これらの相におけるそれらの溶解度に応じて添加される。 IRP/MC複合体は、陽イオン性マイクロスフィアに対する、好ましくは水性混合物中でのポリヌクレオチドと同粒子のインキュベーションによる吸着により、達成することができる。そのようなインキュベーションは、大気温度(室温)(例えば、約20℃)または冷却下(例えば、4℃)を含む任意の所望の条件下で実施され得る。陽イオン性マイクロスフィアとポリヌクレオチドは比較的迅速に会合するので、インキュベーションは、任意の適当な期間、例えば5、10、15分間または、一晩およびそれより長いインキュベーションを含むそれ以上の間のものであり得る。例えば、IRPは、陽イオン性マイクロスフィアに対して、ポリヌクレオチドと同粒子の4℃で一晩の水性インキュベーションにより、吸着させることができる。しかし、陽イオン性マイクロスフィアとポリヌクレオチドは自然に会合するので、IRP/MC複合体は、そのポリヌクレオチドとMCの単純な共投与によって形成することもできる。マイクロスフィアは、ポリヌクレオチドとの会合の前および後に、サイズおよび表面電荷に関して特徴決定される。次いで、選択されたバッチが、適当な対照に対する活性に関して、例えばヒト末梢血単核細胞(PBMC)およびマウス脾細胞アッセイにおいて、評価され得る。その処方物もまた、適当な動物モデルにおいて評価され得る。 ヌクレオチド塩基対によって連結された非共有結合性IRP/MC複合体は、従来法を使用して作製され得る。一般に、塩基対によるIRP/MC複合体は、IRPに対して少なくとも部分的に相補的である結合された、好ましくは共有結合されたポリヌクレオチド(「捕捉ポリヌクレオチド」)を含むマイクロ担体を用いて作製される。IRPと捕捉ヌクレオチドの間の相補性領域は、好ましくは、少なくとも6、8、10または15連続する塩基対、より好ましくは少なくとも20連続する塩基対である。捕捉ヌクレオチドは、当技術分野で公知の任意の方法によってMCに結合され得、好ましくはIRPとその5'または3'末端で共有結合される。 他の態様において、結合対が、IRP/MC複合体においてIRPとMCを連結するのに使用され得る。この結合対は、受容体とリガンド、抗体と抗原(もしくはエピトープ)または高い親和性(例えば、約10〜8未満のKd)で結合する任意のその他の結合対であり得る。1つの好ましいタイプの結合対は、非常に緊密な複合体を形成するビオチンとストレプトアビジンまたはビオチンとアビジンである。IRP/MC複合体の結合の媒介に結合対を使用する場合、IRPは、典型的にはその結合対の一方のメンバーとの共有結合的連結により誘導体化され、MCは、その結合対のもう一方のメンバーにより誘導体化される。2つの誘導体化された化合物の混合により、IRP/MC複合体が形成される。免疫調節ポリヌクレオチドの単離および合成 本明細書ではまた、本明細書に記載される免疫調節ポリヌクレオチドを作製する方法も提供される。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドは、修飾された免疫調節配列を含む。いくつかの態様において、免疫調節ポリヌクレオチドは、未修飾の免疫調節配列を含む。この方法は、本明細書に記載される方法のいずれかであり得る。例えば、この方法は、(例えば、固体合成(solid-state synthesis)を用いる)IRP合成であり得、かつ、任意の精製段階をさらに含み得る。精製方法は、当技術分野で公知である。 また、免疫調節ポリヌクレオチド(IRP)を単離および合成する方法も提供される。いくつかの態様において、IRPは、修飾IRPである。いくつかの態様において、IRPは、未修飾のIRPである。 IRPは、酵素法、化学法および大型オリゴヌクレオチド配列の分解を含むがこれらに限定されない当技術分野で周知の技術および核酸合成装置を用いて合成することができる。例えば、Ausubel et al. (1987);およびSambrook et al. (1989)を参照のこと。酵素的に構築される場合、個々の単位は、例えばリガーゼ、例えばT4 DNAまたはRNAリガーゼを用いて連結することができる。米国特許第5,124,246号。オリゴヌクレオチドの分解は、米国特許第4,650,675号に例示されているようにオリゴヌクレオチドをヌクレアーゼに曝露することによって達成することができる。 IRPはまた、従来的なポリヌクレオチド単離手順を用いて単離することができる。そのような手順には、ゲノムまたはcDNAライブラリに対するプローブのハイブリダイゼーションによる共有されているヌクレオチド配列の検出、発現ライブラリの抗体スクリーニングによる共有されている構造的特徴の検出およびポリメラーゼ連鎖反応による特定のネイティブ配列の合成が含まれるがこれらに限定されない。 環状免疫調節ポリヌクレオチドは、組換え法を通じて単離、合成、または化学的に合成することができる。環状IRPが単離を通じてまたは組換え法を通じて取得される場合、そのIRPは、好ましくはプラスミドであろう。小さな環状オリゴヌクレオチドの化学合成は、文献に記載される任意の方法を用いて実施することができる。例えば、Gao et al. (1995) Nucleic Acids Res. 23:2025-2029;およびWang et al. (1994) Nucleic Acids Res. 22:2326-2333を参照のこと。 ポリヌクレオチドおよび修飾ポリヌクレオチドを作製する技術は、当技術分野で公知である。ホスホジエステル結合を含む天然に存在するDNAまたはRNAは、一般に、その3'末端が固体支持体に結合された伸長させたいオリゴヌクレオチドの5'-ヒドロキシ基に適当なヌクレオシドホスホルアミダイトを順次連結させていき、その後に亜リン酸トリエステル中間体をリン酸トリエステルに酸化させることによって合成することができる。所望のポリヌクレオチド配列が合成された後、そのポリヌクレオチドは支持体から取り除かれ、リン酸トリエステル基がリン酸ジエステルに脱保護され、そしてヌクレオシド塩基がアンモニア水またはその他の塩基を用いて脱保護される。例えば、Beaucage (1993) "Oligodeoxyribonucleotide Synthesis" in Protocols for Oligonucleotides and Analogs, Synthesis and Properties (Agrawal, ed.) Humana Press, Totowa, NJ; Warner et al. (1984) DNA 3:401; および米国特許第4,458,066号を参照のこと。 修飾ホスフェート結合または非ホスフェート結合を含むポリヌクレオチドの合成もまた、当技術分野で公知である。そのレビューについては、Matteucci (1997) "Oligonucleotide Analogs: an Overview" in Oligonucleotides as Therapeutic Agents, (D.J. Chadwick and G. Cardew, ed.) John Wiley and Sons, New York, NYを参照のこと。ポリヌクレオチド中の糖または糖アナログ部分に付加することができるリン誘導体(または修飾ホスフェート基)は、モノホスフェート、ジホスフェート、トリホスフェート、アルキルホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホルアミデート等であり得る。上記のホスフェートアナログの調製ならびにそれらのヌクレオチド、修飾ヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドへの組込み自体も公知であり、本明細書で詳細に説明する必要はない。Peyrottes et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24:1841-1848; Chaturvedi et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24:2318-2323; およびSchultz et al. (1996) Nucleic Acids Res. 24:2966-2973。例えば、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの合成は、酸化段階が硫化段階で置き換えられることを除いて上記の天然オリゴヌクレオチドのそれと同様である(Zon (1993) "Oligonucleoside Phosphorothioates" in Protocols for Oligonucleotides and Analogs, Synthesis and Properties (Agrawal, ed.) Humana Press, pp. 165-190)。同様に、その他のホスフェートアナログ、例えばホスホトリエステル(Miller et al. (1971) JACS 93:6657-6665)、非架橋ホスホルアミデート(Jager et al. (1988) Biochem. 27:7247-7246)、N3'からP5'ホスホルアミデート(Nelson et al. (1997) JOC 62:7278-7287)およびホスホロジチオエート(米国特許第5,453,496号)の合成もまた、報告されている。その他の非リンベースの修飾オリゴヌクレオチドもまた、使用することができる(Stirchak et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:6129-6141)。 当業者は、様々な複素環塩基および様々な糖部分(および糖アナログ)を含む多数の「合成」非天然ヌクレオシドが当技術分野において利用可能となっていること、ならびに本発明の他の基準を満たす限り、IRPは、天然の核酸の5大塩基成分とは異なる複素環塩基を1つまたは複数含み得ることを理解しているであろう。しかし、好ましくは、IRP中の複素環塩基には、ウラシル-5-イル、シトシン-5-イル、アデニン-7-イル、アデニン-8-イル、グアニン-7-イル、グアニン-8-イル、4-アミノピロロ[2.3-d]ピリミジン-5-イル、2-アミノ-4-オキソピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-イル、2-アミノ-4-オキソピロロ[2.3-d]ピリミジン-3-イル基が含まれるがこれらに限定されず、ここで、プリンは9位を通じて、ピリミジンは1位を通じて、ピロロピリミジンは7位を通じて、そしてピラゾロピリミジンは1位を通じて、IRPの糖部分に付加される。 塩基修飾ヌクレオシドの調製および前駆体として同塩基修飾ヌクレオシドを用いる修飾オリゴヌクレオチドの合成は、例えば、米国特許第4,910,300号、同第4,948,882号および同第5,093,232号に記載されている。これらの塩基修飾ヌクレオシドは、化学合成によりオリゴヌクレオチドの末端または内部位置のいずれかに組み込むことができるように設計されている。オリゴヌクレオチドの末端または内部位置のいずれかに存在するそのような塩基修飾ヌクレオシドは、ペプチド付加のための部位として機能し得る。それらの糖部分が修飾されたヌクレオシドもまた、報告されており(例えば、米国特許第4,849,513号、同第5,015,733号、同第5,118,800号、同第5,118,802号が含まれるがこれらに限定されない)、これらも同様に使用することができる。投与および免疫応答の評価 免疫応答の調節のためのすべての組成物に関して、特定のIRPおよび/またはIRC処方物の有効量および投与方法は、その個体、治療される状態および当業者に明らかな他の要因に基づき変更し得るものである。考慮される要因には、そのIRPおよび/またはIRCが送達用分子に共有結合により付加されて投与されるのかどうか、投与経路、ならびに投与される回数が含まれる。そのような要因は、当技術分野で公知であり、過度の実験を行うことなくそのような決定を下すことは、十分に当業者の技能のうちである。適当な用量範囲は、望まれる免疫応答の調節(例えば、免疫刺激核酸に応じたIFN-aまたは他のサイトカインの産生の抑制)を提供するものである。免疫刺激核酸に対する免疫応答の抑制が望まれる場合、適当な用量範囲は、免疫刺激核酸による免疫刺激の所望の抑制を提供するものである。一般に、用量は、患者に投与されるIRPおよび/またはIRCの量によって決定され、投与されるIRP含有組成物の全体量によってではない。IRPおよび/またはIRCの有用な用量範囲は、送達されるIRPおよび/またはIRCの量で、例えば、以下のいずれかであり得る:約0.5から10 mg/kg、1から9 mg/kg、2から8 mg/kg、3から7 mg/kg、4から6 mg/kg、5mg/kg、1から10 mg/kgまたは5から10 mg/kg。各患者に与えられる絶対量は、薬理学的特性、例えばバイオアベイラビリティ、クリアランス率および投与経路に依存する。 特定のIRPおよび/またはIRC処方物の有効量および投与方法は、個々の患者、所望の結果および/または障害の類型、疾患の段階ならびに当業者に明らかな他の要因に基づき変化し得るものである。特定の用途に有用な投与経路は、当業者に明らかなことである。投与経路には、局所、皮膚、経皮、経粘膜、表皮、非経口、胃腸、ならびに経気管支および経肺胞を含む鼻咽頭および肺が含まれるがこれらに限定されない。適当な用量範囲は、血中レベルで測定した場合に約1〜50μMの組織濃度に達するのに十分なIRP含有組成物を提供するものである。各患者に与えられる絶対量は、薬理学的特性、例えばバイオアベイラビリティ、クリアランス率および投与経路に依存する。 本明細書に記載されるように、望ましくない免疫活性化が起こっているまたは起こる可能性のある組織が、IRPおよび/またはIRCの好ましい標的である。したがって、IRPおよび/またはIRCのリンパ節、脾臓、骨髄、血液およびウイルスに曝露された組織への投与が、好ましい投与部位である。 本明細書では、生理学的に許容されるインプラント、軟膏、クリーム、リンスおよびジェルを含むがこれらに限定されない局所適用に適したIRPおよび/またはIRC処方物が提供される。例示的な皮膚投与経路は、最小限の侵襲性のもの、例えば経皮送達、表皮投与および皮下注射である。 本明細書で提供される組成物は、IRPまたはIRCおよび薬学的に許容される賦形剤を含み得る。緩衝剤を含む薬学的に許容される賦形剤は、本明細書に記載されており、かつ当技術分野で周知である。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, Mack Publishing (2000)。 経皮投与は、IRPおよび/またはIRCを皮膚に浸透させ血流まで届けることができるクリーム、リンス、ジェル等の塗布によって行われる。経皮投与に適した組成物には、皮膚に直接塗布されるまたは保護担体、例えば経皮デバイス(いわゆる「パッチ」)に組み込まれる、薬学的に許容される懸濁物、オイル、クリームおよび軟膏が含まれるがこれらに限定されない。適当なクリーム、軟膏等の例は、例えば、Physician's Desk Referenceにおいて見出すことができる。経皮送達はまた、イオン導入によって、例えば未破壊の皮膚を通じて数日またはそれ以上の期間それらの成分を連続的に送達する市販のパッチを用いて行われ得る。この方法を使用することで、比較的高濃度の薬学的組成物の制御送達が可能となり、複合薬の注入が可能となり、そして吸収促進剤の同時利用が可能となる。 非経口投与経路には、電気的(イオン導入)または直接的な注射、例えば中心静脈ラインへの直接注射、静脈内、筋内、腹腔内、皮内または皮下注射が含まれるがこれらに限定されない。非経口投与に適したIRPおよび/またはIRCの処方物は、一般に、USP水または注射用水を用いて処方され、かつpH緩衝剤、塩増量剤、防腐剤およびその他の薬学的に許容される賦形剤をさらに含み得る。非経口注射用の免疫調節ポリヌクレオチドは、薬学的に許容される滅菌等張液、例えば注射用の生理食塩水およびリン酸緩衝生理食塩水を用いて処方され得る。 胃腸投与経路には、経口摂取および直腸経路が含まれるがこれらに限定されず、例えば、経口摂取用には薬学的に許容される散剤、丸剤または液剤、および直腸投与用には坐剤の使用が含まれ得る。 鼻咽頭および肺投与は、吸入によって行われ、鼻腔内、経気管支および経肺胞経路等の送達経路が含まれる。エアゾールを形成するための懸濁液および乾燥粉末吸入送達システム用の粉末物を含むがこれらに限定されない、吸入による投与に適したIRPおよび/またはIRCの処方物が提供される。IRPおよび/またはIRC処方物の吸入による投与に適したデバイスには、アトマイザー、ベポライザー、ネブライザーおよび乾燥粉末吸入送達デバイスが含まれるがこれらに限定されない。 当技術分野で周知のように、本明細書に記載される投与経路において使用される溶液または懸濁物は、以下の成分の1つまたは複数を含み得る:滅菌希釈剤、例えば注射用水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたはその他の合成溶媒;抗菌剤、例えばベンジルアルコールまたはメチルパラベン;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウム;キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸;緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩および等張化調整剤、例えば塩化ナトリウムまたはデキストロース。pHは、酸または塩基、例えば塩酸または水酸化ナトリウムで調整することができる。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器または複数回投与分のバイアルに収納することができる。 当技術分野で周知のように、注射用途に適した薬学的組成物には、滅菌水溶液(水溶性の場合)または分散物および滅菌注射溶液または分散物の簡易調製用の滅菌粉末が含まれる。静脈内投与において適当な担体には、生理学的食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF, Parsippany, NJ)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。すべての場合において、組成物は滅菌されていなければならず、注射針通過容易性(easy syringability)がみられる程度に流動的であるべきである。それは、製造および貯蔵条件下で安定であるべきであり、細菌および真菌等の微生物の混入作用から保護されていなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール等)ならびにそれらの適当な混合物を含む溶媒または分散媒体であり得る。適当な流動性は、例えば、レシチン等のコーティングの使用により、分散物の場合は必要な粒子サイズの維持によりおよび界面活性剤の使用により、維持することができる。微生物の活動の予防は、様々な抗菌および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール等によって達成することができる。等張剤、例えば糖、多価アルコール、例えばマンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウムを組成物に含めることが好ましい場合がある。注射用組成物の長期吸収は、その組成物に吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることによって行われ得る。 当技術分野で周知のように、滅菌注射溶液は、上記の成分の1つまたは組み合わせを含む適当な溶媒に必要量の活性化合物を加え、必要に応じて滅菌ろ過することによって調製することができる。一般に、分散物は、基本分散媒体および上記の必要とされる他の成分を含む滅菌ビヒクルに活性化合物を加えることによって調製される。滅菌注射溶液調製用の滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分および任意の追加の所望の成分の粉末を事前に滅菌ろ過したその溶液から生成する真空乾燥および凍結乾燥である。 上記の組成物および投与方法は、本明細書に記載されるIRPおよびIRCの処方物の投与方法を説明するためのものであるが、これに限定されるものではない。様々な組成物およびデバイスを製造する方法は、当業者の能力の及ぶ範囲のことであり、本明細書において詳細に説明していない。併用療法 IRPおよび/またはIRCは、本明細書に記載されるように、他の治療剤と組み合わせて投与することができ、かつ生理学的に許容されるそれらの担体と組み合わせることができる(そしてそのようなものとして本明細書に記載されるこれらの組成物が含まれる)。本明細書に記載される方法は、その障害に関して標準治療となっている他の治療、例えば抗炎症剤の投与、と組み合わせて実施され得る。IRPおよび/またはIRCは、本明細書に記載されるように、副腎皮質ステロイドと組み合わせて投与することができ、かつ生理学的に許容されるそれらの担体と組み合わせることができる(そしてそのようなものとして本明細書に記載されるこれらの組成物が含まれる)。IRPおよび/またはIRCは、本明細書に記載されるもののいずれかであり得る。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、修飾IRSを含む。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、未修飾および修飾の両方のIRSを含む。 いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、副腎皮質ステロイドと組み合わせて投与される。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、グルコ副腎皮質ステロイドである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、ミネラルコルチコイドである。副腎皮質ステロイドには、コルチコステロンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ、コルチゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Cortone)、アルドステロンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ、デキサメタゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Decadron)、プレドニゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Prelone)、フルドロコルチゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Florinef(登録商標))、ヒドロコルチゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、コルチゾルまたはCortef)、ヒドロキシコルチゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ、ベータメタゾンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Celestone)、ブデソニドならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Entocort EC)、メチルプレドニゾロンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Medrol)、プレドニゾロンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、Deltasone、Crtan、Meticorten、OrasoneまたはSterapred)、トリアムシノロンならびにその誘導体、プロドラッグ、異性体およびアナログ(すなわち、KenacortまたはKenalog)等が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、フルドロコルチゾンまたはその誘導体、プロドラッグ、異性体もしくはアナログである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、フルドロコルチゾンである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、ヒドロキシコルチゾンまたはその誘導体、プロドラッグ、異性体もしくはアナログである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、ヒドロキシコルチゾンである。 いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、1日あたり約0.001 mgから約1 mg、約0.5 mgから約1 mg、約1 mgから約2 mg、約2 mgから約20 mg、約20 mgから約40 mg、約40 mgから約80 mg、約80から約120 mg、約120 mgから約200 mg、約200 mgから約500 mg、約500 mgから約1000 mgの間のいずれかを投与される。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、1日あたり約0.1 mg/kgから約0.5 mg/kg、約0.5 mg/kgから約1 mg/kg、約1 mg/kgから約2 mg/kg、約2 mg/kgから約5 mg/kg、約5 mg/kgから約10 mg/kg、約10 mg/kgから約15 mg/kg、約15 mg/kgから約20 mg/kg、約20 mg/kgから約25 mg/kg、約25 mg/kgから約35 mg/kgまたは約35 mg/kgから約50 mg/kgの間のいずれかを投与される。 いくつかの態様において、併用療法において使用されるIRPおよび/またはIRCは、送達されるIRPおよび/またはIRCの量で、例えば以下のいずれかであり得る:約0.5から10 mg/kg、1から9 mg/kg、2から8 mg/kg、3から7 mg/kg、4から6 mg/kg、5 mg/kg、1から10 mg/kgまたは5から10 mg/kg。 いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、副腎皮質ステロイドを含むがこれらに限定されない他の治療剤と同時に投与される(同時投与)。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、副腎皮質ステロイドを含むがこれらに限定されない他の治療剤と連続して投与される(連続投与)。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、他の治療剤と同じ投与経路により投与される。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCは、他の治療剤と異なる投与経路により投与される。いくつかの態様において、他の治療剤は、非経口(例えば、中心静脈ライン、動脈内、静脈内、筋内、腹腔内、皮内または皮下注射)、経口、胃腸、局所、鼻咽頭および肺(例えば、吸入または鼻腔内)投与される。いくつかの態様において、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。 いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと他の治療剤の併用は、IRPおよび/もしくはIRCならびに/または他の治療剤の有効量(投与される体積用量(dosage volume)、濃度用量(dosage concentration)、総薬物用量(total drug dose)を含むがこれらに限定されない)を、IRPおよび/もしくはIRCまたは他の治療剤を単独で投与する場合の有効量と比較して減少させる。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと副腎皮質ステロイドの併用は、その有効量を、副腎皮質ステロイドの単独投与の場合と比較して減少させる。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと他の治療剤の併用は、他の治療剤の投与頻度を、他の治療剤の単独投与の場合と比較して減少させる。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと他の治療剤の併用は、その総治療期間を、他の治療剤の単独投与の場合と比較して減少させる。いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと他の治療剤の併用は、他の治療剤の単独投与に伴う副作用を減少させる。いくつかの態様において、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、フルドロコルチゾンまたはその誘導体、プロドラッグ、異性体もしくはアナログである。いくつかの態様において、副腎皮質ステロイドは、フルドロコルチゾンである。 いくつかの態様において、IRPおよび/またはIRCと副腎皮質ステロイドの併用を含むがこれらに限定されない併用療法は、炎症性疾患の治療に使用される。いくつかの態様において、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、関節リウマチである。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、ループスである。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)である。いくつかの態様において、ループスは、腎フレアを伴うものである。いくつかの態様において、腎フレアは、中等度の腎フレアである。いくつかの態様において、腎フレアは、重度の腎フレアである。キット 本明細書では、キットが提供される。特定の態様において、本明細書に記載されるキットは、通常、本明細書に記載される任意のIRPおよび/またはIRCを含む1つまたは複数の容器を含む。いくつかの態様において、キットは、修飾IRSを有するIRPおよび/またはIRCを含む。いくつかの態様において、キットは、未修飾のIRSを有するIRPおよび/またはIRCを含む。いくつかのバリエーションにおいて、キットは、修飾および未修飾の両方のIRSを有するIRPおよび/またはIRCを含む。いくつかの態様において、キットは、他の治療剤をさらに提供し得る。いくつかの態様において、他の治療剤は、副腎皮質ステロイドである。 キットは、本明細書に記載される方法のいずれか(例えば、免疫刺激核酸に対する応答の抑制、TLR7および/またはTLR9依存的応答の抑制、自己免疫疾患の1つまたは複数の症状の改善、慢性炎症疾患の症状の改善、ウイルスに対するサイトカイン産生の減少)におけるIRPおよび/またはIRCの使用に関する適当な説明書一式、通常は書面上の説明書をさらに含み得る。 キットは、任意の便利かつ適当な包装材で包装されたIRPおよび/またはIRCを含み得る。例えば、IRPまたはIRCが乾燥処方物(例えば、凍結乾燥または乾燥粉末)の場合、弾性ストッパー付きのバイアルが通常使用され、弾性ストッパーを通じて液体を注射することによりIRPまたはIRCが容易に再懸濁され得るようにされる。IRPまたはIRCの液体処方物の場合は、非弾性の除去可能な封鎖材(例えば、密封されたガラス)または弾性ストッパーを有するアンプルが、最も使用し易い。また、特定のデバイス、例えば吸入器、鼻用投与デバイス(例えば、アトマイザー)、注射器または注入デバイス、例えばミニポンプと組み合わせて使用するための包装も想定されている。 IRPおよび/またはIRCの使用に関する説明書は、通常、意図されている使用方法における用量、投薬スケジュールおよび投与経路に関する情報を含む。IRPまたはIRCの容器は、単位用量、バルク包装(例えば、複数回用量装)または単位以下用量であり得る。本明細書に記載されるキットで提供される説明書は、典型的には、ラベルまたは同封物(例えば、キットに含まれる紙片)上の書面による説明書であるが、機械読み取り可能な説明書(例えば、磁気または光記憶ディスクに保存された説明書)もまた利用可能である。 いくつかの態様において、本明細書に記載されるキットは、IRPおよび/またはIRCの投与用複合体を作製するための材料、例えば、カプセル化材料、マイクロ担体複合体材料等を含む。通常、キットは、IRPまたはIRCと複合体材料を別個の容器で含む。IRPまたはIRCおよび複合体は、好ましくは、提供されるIRPまたはIRCと複合体材料の混合によりIRPまたはIRC複合体が形成できるような形態で提供される。この構成は、IRPまたはIRC複合体が非共有結合により連結される場合に好ましい。この構成はまた、IRPまたはIRC複合体がヘテロ二官能性架橋剤を通じて架橋され、IRP/IRCまたは複合体のいずれかが「活性化」形態で提供される(例えば、IRP/IRCと反応する部分が利用可能なようにヘテロ二官能性架橋剤に連結されている)場合にも好ましい。 以下の実施例は、本発明を例証するために提供され、本発明を限定するものではない。実施例1:IRPの存在下で培養したヒトB細胞 B細胞刺激活性に及ぼすIRPの効果をさらに調べるため、様々な配列または対照試料をIL-6についてアッセイした。 ヒトB細胞アッセイ用に、磁気ビーズ(CD19陽性)を用いて、健常ドナーから採取された全血液細胞からB細胞を精製した。細胞を新鮮培地(10%ウシ胎仔血清、50単位/mLペニシリン、50μg/mLストレプトマイシン、および2 mMグルタミンを含むRPMI 1640)中に再懸濁した。次いで細胞を、図に示されているような様々な濃度のIRPまたは対照配列と共にインキュベートした。48時間の時点で上清を回収し、免疫測定法を用いてサイトカインレベル、IL-6を測定した。試験したIRPの説明は、表2中に見られる。 図1Aおよび1Bは、被験IRPまたは対照の存在下で産生されたIL-6(pg/mL)を示す。ホスホロチオエート修飾されたオリゴデオキシヌクレオチドは、その骨格のために、インビトロでいくらかのヒトB細胞応答を誘導するが、霊長類のインビボではB細胞活性化の証拠は示されていない。しかしながら、B細胞は齧歯類において臓器に浸潤し得る。C532、DV177、およびSEQ ID NO:109は、IL-6の増加によって明らかなように、B細胞応答を誘導した。驚いたことに、SEQ ID NO:42は異なり、B細胞応答を全く誘導しなかった。 図1Cは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、ISS(TLR9リガンド)で刺激した場合の、CpG-ISSからのIL-6の割合を示す。SEQ IN NO:79、SEQ IN NO:73、SEQ IN NO:134、SEQ IN NO:143、およびSEQ IN NO:144は、低いB細胞刺激活性を有した。 (表2)IRPおよび対照の配列実施例2:IRPのモノマーおよびテトラマー形成 理論上、4個のG反復を含むIRPは、平衡鎖Gテトラッドを形成し得る。テトラマー形成をさらに調べるため、4個のG反復中のグアニンの代わりにイノシンを使用する効果。 PBSおよび0.5 M KCl中に100 mg/mLのIRP配列を混合し、室温で3〜5週間貯蔵することにより、溶液を調製した。その後、この溶液をサイズ排除HPLCによって解析した。 室温での3週間の貯蔵後、溶液中の、5'-GGGG-3'を含むSEQ ID NO:42の45.99%がテトラマー型であり、54.01%のみがモノマー型であった。対照的に、5'-GIGG-3'を含むSEQ ID NO:109の100%がモノマー型であった。データは表示していない。 室温での5週間の貯蔵後、いずれも5'-GIGG-3'を含むSEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144の100%がモノマー型であった。データは表示していない。実施例3:ラットにおけるIRPの高投与量での活性 ラットにおいて高投与量のIRPの活性を試験するため、IRP(SEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:109)または対照(PBS)を100 mg/kgまたは10 mg/kgの投与量で、0日目、3日目、6日目、および9日目に、8〜9週齢の雌Sprague Dawleyラットに皮下投与した(群当たりn=6)。投与前、ならびに1日目、3日目、4日目、6日目、7日目、および9日目に、ラットを秤量した。研究の終了時に臓器を摘出し、臓器重量およびオリゴヌクレオチドの組織レベルを測定した。加えて、肝臓、腎臓、および心臓の組織学的評価を行った。 10 mg/kgまたは100 mg/kgのいずれかのSEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:109を投与した場合に、肝臓、心臓、腎臓、または心臓の臓器重量に有意差はなかった。100 mg/kgのSEQ ID NO:109では、図2Aおよび2Bに示されるように、全重量および重量増加/減少の%の減少が認められた。 高投与量のIRPの活性をさらに試験するため、IRP(SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144)または対照(生理食塩水)を90 mg/kgの投与量で、0日目、3日目、6日目、および9日目に、8〜9週齢の雌Sprague Dawleyラットに皮下投与した(群当たりn=6)。投与前、ならびに1日目、3日目、6日目、7日目、および9日目に、ラットを秤量した。研究の終了時に臓器を摘出し、臓器重量およびオリゴヌクレオチドの組織レベルを測定した。加えて、肝臓、腎臓、および心臓の組織学的評価を行った。 SEQ ID NO:109を投与した群では、初回用量の投与の2日後に1匹のラットが死亡した。SEQ ID NO:79を投与した群では、初回用量の投与の2日後に2匹のラットが死亡し、2回目用量の投与の2日後に1匹のラットが死亡した。ラットの全体重および重量増加/減少の割合を図2Cおよび2Dに示す。 肝臓、腎臓、および心臓の組織像評価を表3に示す。 (表3)ラット組織像()=平均重症度スコアであり、0=変化なし、1=最小、2=軽度、3=中等度、および4=重度である。 SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:134は、好ましい毒性プロファイルを有する。心臓、腎臓、および肝臓において、処置関連と考えられる変化が認められた。心臓変化は、出血、壊死、および細胞空胞化によって特徴決定した。出血および壊死は、SEQ ID NO:109(90 mg/kg)群およびSEQ ID NO:79(90 mg/kg)群で認められた。細胞空胞化(空胞化した、青みを帯びた細胞質を有するいくつかの間質細胞を特徴とする)は、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144(90 mg/kg)群からの何匹かの動物において存在した。腎臓変化は、尿細管変化、好塩基性尿細管、および壊死からなった。尿細管変化(近位尿細管のいくらかの細胞質斑点を伴った好酸性増加を特徴とする)は、すべての処置群において様々な発生率で起こった。好塩基性尿細管および萎縮は皮質尿細管を侵し、多巣性からびまん性に及び、個々の尿細管細胞壊死および軽度の間質性単核細胞浸潤を伴う場合もあった。好塩基性尿細管は、SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144(90 mg/kg)群、ならびにSEQ ID NO:109(90 mg/kgおよび10 mg/kg)群で生じた。腎臓壊死は、SEQ ID NO:109およびSEQ ID NO:79(90 mg/kg)群でのみ認められた。肝臓変化は、a) SEQ ID NO:42、SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、およびSEQ ID NO:144(90 mg/kg)群においては肝細胞壊死(個々の細胞壊死または壊死巣のいずれか)、ならびに、b) SEQ ID NO:109、SEQ ID NO:79、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144(90 mg/kg)群、ならびにSEQ ID NO:134およびSEQ ID NO:144(10 mg/kg)群においては肝細胞細胞質空胞化を特徴とした。実施例4:マウスにおけるIRPの高投与量での活性 マウスにおいて高投与量のIRPの活性を試験するため、IRPまたは対照(生理食塩水)を4 mg/kg、20 mg/kg、50 mg/kg、または100 mg/kgの投与量で、1日目、4日目、7日目、および10日目に、BALB/cマウスに皮下投与した(群当たりn=5)。投与前、ならびに2日目、4日目、7日目、9日目、および11日目に、マウスを秤量した。1回目および3回目の注射後2時間の時点、ならびに4回目の注射後24時間の時点で、血清サイトカインをアッセイした。研究の終了時に臓器を摘出し、臓器重量およびオリゴヌクレオチドの組織レベルを測定した。加えて、肝臓、腎臓、および心臓の組織学的評価を行った。 図3Aおよび3Bに示される、マウスの投薬前に対する増加の%によって示されるように、100 mg/kgのSEQ ID NO:109は重量減少を誘発したが、SEQ ID NO:42は誘発しなかった。 高投与量のIRPの活性をさらに試験するため、IRP(100 mg/kgのSEQ ID NO:42、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO: 79、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144)または対照(生理食塩水およびISS(5 mg/kg))を、0日目、3日目、6日目、および9日目に、BALB/cマウスに皮下投与した(群当たりn=6)。投与前、ならびに1日目、3日目、4日目、6日目、7日目、および9日目に、マウスを秤量した。研究の終了時に臓器を摘出し、臓器重量およびオリゴヌクレオチドの組織レベルを測定した。加えて、肝臓、腎臓、および心臓の組織学的評価を行った。 図3Cに示されるように、被験IRS配列は、投薬前に対する増加の%によって判定される体重に有意に影響を及ぼさなかった。さらに、図4A〜Dによって示されるように、肝臓、心臓、腎臓、または脾臓の臓器重量に有意差はなかった。肝臓、腎臓、および心臓の組織像評価を表4に示す。 心臓において、処置関連変化は認められなかった。観察された心臓変化には、石灰化、および/または右心室の心膜下領域における慢性炎症が含まれたが、これらはマウスのいくつかの株における共通の所見である。処置関連と考えられる肝臓変化は、a) 細胞質空胞化を伴ういくつかの類洞細胞の肥大、および該類洞細胞の細胞質の青みを帯びた染色、b) 造血性要素および炎症性成分のようなものの両方を特徴とする混合細胞浸潤(この変化は、マウスにおいて一般的に見られる正常な限局性の混合細胞浸潤と区別することが困難であったが、明確に処置と関連していた)、ならびにc) 脂肪と一致する細胞質空胞化の軽度の増加を特徴とした。おそらくは処置と関連した腎臓変化は、a) 特に被膜下領域の曲尿細管の細胞質における、一般的に最小から軽度までの様々な程度の黒色斑点からなる尿細管変化、およびb) 皮質領域における軽度な好塩基性尿細管の限局部位(これはマウスにおいて時折見られ、したがって処置と関連していない可能性があるが、処置の影響を排除することはできない)を特徴とした。 (表4)マウス組織像**=動物2匹において組織を紛失()=平均重症度スコアであり、0=変化なし、1=最小、2=軽度、3=中等度、および4=重度である。実施例5:IRPの存在下で1018 ISS(TLR9リガンド)またはR848(TLR7リガンド)で刺激したマウス脾細胞 IRPまたは対照試料を、マウス細胞における免疫調節(IR)活性についてアッセイした。マウス細胞アッセイ用に、6〜12週齢のBALB/cマウス脾臓由来の脾細胞を回収し、消化された断片を金属スクリーンに押し通すことによって機械的に分散させた。分散された脾細胞を遠心分離によってペレット化し、次に新鮮培地(10%ウシ胎仔血清、ならびに50単位/mLペニシリン、50μg/mLストレプトマイシン、2 mMグルタミン、および0.05 mMβ-メルカプトエタノールを含むRPMI 1640)中に再懸濁した。次にこの細胞を、用量依存的様式で、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、1 mM 1018 ISS(TLR9リガンド;)または1μM R848(TLR7リガンド;小分子、レシキモドとも称されるイミダゾキノリン)で刺激した。48時間の時点で上清を回収し、免疫測定法を用いてサイトカインレベル、IL-6を測定した。3回の別個の実験を行った。 図5Aは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848(TLR7リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合を示す。図5Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISS(TLR9リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合を示す。実施例6:IRPの存在下で1018 ISS(TLR9リガンド)またはR848(TLR7リガンド)で刺激したラットの脾細胞およびB細胞 IRPまたは対照試料を、ラット細胞におけるIR活性についてアッセイした。ラット細胞アッセイ用に、8〜9週齢の雌Sprague Dawleyラット由来の脾細胞およびB細胞を回収し、消化された断片を金属スクリーンに押し通すことによって機械的に分散させた。分散された脾細胞およびB細胞を遠心分離によってペレット化し、次に新鮮培地(10%ウシ胎仔血清、ならびに50単位/mLペニシリン、50μg/mLストレプトマイシン、2 mMグルタミン、および0.05 mMβメルカプトエタノールを含むRPMI 1640)中に再懸濁した。次にこの細胞を、用量依存的様式で、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、1 mM CpG-ISS 1018 ISS(TLR9リガンド;)または1μM R848(TLR7リガンド;小分子、レシキモドとも称されるイミダゾキノリン)で刺激した。48時間の時点で上清を回収し、免疫測定法を用いてサイトカインレベル、IL-6を測定した。脾細胞については2回の別個の実験を行い、B細胞については1回の実験を行った。 図6Aおよび6Bは、それぞれ脾細胞およびB細胞における、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848(TLR7リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合、または産生されたIL-6のレベル(pg/ml)を示す。図6Cおよび6Dは、それぞれ脾細胞およびB細胞における、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISS(TLR9リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合、または産生されたIL-6のレベル(pg/ml)を示す。実施例7: IRPの存在下で刺激したヒトB細胞 TLR7およびTLR9活性化に及ぼすIRPの効果をさらに調べるため、様々なIRPまたは対照試料を、ヒトB細胞における自然免疫応答のIR活性についてアッセイした。ヒトB細胞を、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、1 mM CpG-ISS 1018 ISS(TLR9リガンド;)または1μM R848(TLR7リガンド;小分子、レシキモドとも称されるイミダゾキノリン)で刺激した。 図7Aは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISS(TLR9リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合を示す。図7Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、R848(TLR7リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6の、R848単独と比較した割合を示す。実施例8:IRPの存在下で刺激したヒト形質細胞様樹状細胞(PDC) TLR7およびTLR9活性化に及ぼすIRPの効果をさらに調べるため、様々なIRPまたは対照試料を、ヒトPDCにおける自然免疫応答のIR活性についてアッセイした。 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1 KOS株)に感染したヒトPDCは、IFN-aを産生することによって応答し、この応答はTLR-9シグナル伝達に依存している。インフルエンザウイルス(H1N1、1934年のプエルトリコの患者由来のA/PR/8/34。ATCCカタログVR-95を参照のこと)に感染したヒトPDCもまた、IFN-aを産生することによって応答するが、この応答はTLR-9とは無関係にTLR-7シグナル伝達に依存している。感染細胞による自然免疫応答サイトカイン産生に及ぼすIRPの効果を調べた。したがって、初代ヒトPDCを、用量依存的様式で、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、HSV-1(4 MOI)またはインフルエンザ(2 MOI)で刺激した。24時間の時点で上清を回収し、免疫測定法を用いてサイトカインレベル、IFNαを測定した。 16〜18名のドナー由来のヒトPDCを精製し、インフルエンザウイルス(PR/8株)またはHSV-1に感染させた。HSVは4感染効率(MOI)で使用し、インフルエンザウイルスは2 MOIで使用した。細胞によって産生されたIFN-aの量を測定し、感染に使用したウイルスの量と比較した。 図7Cおよび7Dは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、それぞれインフルエンザウイルス(TLR7リガンド)で刺激したかまたはHSV(TLR9リガンド)で刺激した場合に産生されたIFN-aの、ウイルス単独と比較した割合を示す。 ヒトPDCを、単独または1μM被験IRPの存在下のいずれかで、TLR9L CpG-ISS 274で、またはTLR9L DNA-ICもしくはTLR7L RNP-ICで刺激した。DNA-ICは抗二本鎖自己抗体を表し、ヒトPDCにおいてTLR9を誘発して、IFN-aの放出を誘導する。DNA-ICは、SLE患者由来の抗dsDNA陽性血漿から得た精製IgGであり、10%培養ウェル容量で使用した。RNP-ICはリボ核タンパク質自己抗体を表し、ヒトPDCにおいてTLR7を誘発して、IFN-aの放出を誘導する。RNP-ICは、SLE患者由来の抗RNP陽性血漿から得て、0.5 mg/mlで使用した。37℃での培養の24時間後に上清を回収し、免疫測定法によりIFN-aを測定した。 図8Aは、単独または被験IRPの存在下で、CpG-ISSで刺激した場合に産生されたIFN-aのレベルを示す。図8Bおよび8Cは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、それぞれDNA-ICで刺激した場合に産生されたIFN-aの、DNA-IC単独と比較した割合を示す。実施例9:刺激されたヒトPDCに対するIRPのIC50/IC90値 TLR7およびTLR9活性化に及ぼすIRPの有効性をさらに調べるため、実施例8に記載されるように、様々なIRPまたは対照試料を、ヒトPDCにおける自然免疫応答の免疫調節IR活性についてアッセイした。 図9Aおよび9Bは、HSV(TLR9リガンド)で刺激した場合のIC50値(最大半量阻害濃度)を示す。図9Cおよび9Dは、インフルエンザウイルス(TLR7リガンド)で刺激した場合のIC90値(最大90%阻害濃度)を示す。 図10Aは、単独または様々な濃度のSEQ ID 73の存在下のいずれかで、TLR9L HSVまたはTLR7l FLUで刺激したヒトPDCの用量反応曲線を示す。IC50(nM)値は、HSVおよびFLUについてそれぞれ25および13と示される。IC90(nM)値は、HSVおよびFLUについてそれぞれ99および101と示される。実施例10:IRSの存在下で刺激したサルPBMC TLR7およびTLR9活性化に及ぼすIRPの効果をさらに調べるため、様々なIRPまたは対照試料を、サルPBMCにおける自然免疫応答のIR活性についてアッセイした。 アカゲザル由来のPBMCを、単独または様々な濃度の被験IRPの存在下のいずれかで、MOI 10のTLR7L FLUで刺激した。24時間後に上清を回収し、免疫測定法によりIFN-aについてアッセイした。 図10Bは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、インフルエンザウイルス(TLR7リガンド)で刺激した場合に産生されたIFN-aの、ウイルス単独と比較した割合を示す。実施例11:ISSによって刺激した場合の修飾IRPのインビボ活性 TLR7およびTLR9活性化に及ぼすIRPの効果をインビボでアッセイした。6〜12週齢のBALB/cマウスをすべてのインビボ実験に使用した。マウスに、単独または様々な濃度の被験IRPの存在下で、25μgの1018 ISSを皮下(s.c.)注射した。注射の2時間後に血液を採取し、標準的な手順を用いて血清を調製した。IL-6レベルを測定した。 図10Cおよび10Dは、単独または被験IRPの存在下のいずれかで、CpG-ISS(TLR9リガンド)で刺激した場合に産生されたIL-6のレベル(pg/ml)、または産生されたIL-6の、CpG-ISS単独と比較した割合を示す。被験IRPは、インビボで強力な活性を有する。 以下は、被験IRPの概要である。実施例12:PK研究 様々なIRP候補の薬物動態を調べるため、以下に記載するように、IRPをBALB/Cマウスまたは雌Sprague Dawleyラットに皮下投与し、組織試料を解析した。 およそ30〜60 mgの組織片をエッペンドルフチューブ中に入れて、組織試料を調製した。組織ホモジナイズ緩衝液(20 mM Tris、pH 8、20 mM EDTA、100 mM NaCl、0.2% SDS;20μL/mg組織)を添加し、組織をTissueLyzer(Qiagen)でホモジナイズした。プロテイナーゼKを添加し(2μg/mg組織)、試料を50℃で2〜18時間インキュベートした。次に、プロテイナーゼKを熱失活させ、各組織ホモジネートの3つの希釈物を、酵素結合ハイブリダイゼーションアッセイ(ELHA)で解析した。 プロテイナーゼKで処理したホモジネート試料の希釈物を、検出プローブ(50μg/mL最終濃度)と混合した。検出プローブは、標的配列または分析物の3'末端に相補的なビオチン化オリゴヌクレオチドである。このプローブ-ホモジネート混合物を、ウェルが捕獲プローブでコーティングされているアッセイプレート(NUNC Immobilizer Aminoプレート)に添加した。捕獲プローブは、標的配列または分析物の5'末端に相補的であり、アッセイプレートへの共有結合を可能にするアミノ官能基を有する。インキュベーション(37℃で1時間)後、プレートを洗浄し(Tris緩衝生理食塩水、0.05% Tween-20)、次いでストレプトアビジン-西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)と共にインキュベートした(室温、30分)。結合していないストレプトアビジン-HRPを洗浄除去し、HRP基質を添加して、標的配列または分析物の量を検出および定量した。アッセイの範囲内にある値を提供するホモジネートの希釈物を用いて、標的配列または分析物の濃度を決定した。分析物(オリゴヌクレオチド)の量を検量線に対して逆算して、組織1グラム当たりの分析物(オリゴヌクレオチド)のマイクログラム値を提供した。 図11Aおよび11Bでは、IRPを5 mg/kgの投与量でBALB/Cマウスに皮下投与した(群当たりn=6)。注射後の1日目、3日目、6日目、および9日目に、臓器を摘出した。肝臓および腎臓組織を、被験IRPについて解析した。肝臓および腎臓についての組織濃度を図11Aおよび11Bに示す。 図11Cおよび11Dに示されるように、SEQ ID NO:73およびSEQ ID NO:109を50 mg/kgまたは100 mg/kgの投与量で、0日目、3日目、7日目、および10日目に、BALB/cマウスに皮下投与した(群当たりn=6)。最終注射の24時間後に、臓器を摘出した。肝臓、腎臓、脾臓、および心臓組織を、上記のように、SEQ ID NO:73およびSEQ ID NO:109について解析した。肝臓、腎臓、脾臓、および心臓についての組織濃度を図11Cおよび11Dに示す。 図12Aおよび12Bに関しては、SEQ ID NO:73を5 mg/kgの投与量で、0.25日目、1日目、3日目、6日目、および9日目に、雌Sprague Dawleyラットに皮下投与した(群当たりn=6)。研究の終了時に、臓器を摘出した。肝臓、腎臓、脾臓、および心臓組織をSEQ ID NO:73について解析し、上記のように解析した。肝臓、腎臓、脾臓、および心臓についての組織濃度を図12Aおよび12Bに示す。 図12Cおよび12Dに関しては、SEQ ID NO:73およびSEQ ID NO:109を10 mg/kgまたは90 mg/kgの投与量で、0日目、3日目、7日目、および10日目に、雌Sprague Dawleyラットに皮下投与した(群当たりn=6)。研究の終了時に、臓器を摘出した。肝臓、腎臓、脾臓、および心臓組織を、上記のように、SEQ ID NO:73およびSEQ ID NO:109について解析した。肝臓、腎臓、および脾臓についての組織濃度を図12Cおよび12Dに示す。実施例13‐実施例14〜17において用いられる、本実施例に記載の方法および試薬方法 試薬 ホスホロチオエートODNは、以前に記載されたように調製した(Duramad et al, 2005)。使用したISSクラスCの原型は、CpG-ISS(C274):であった。使用したTLR7およびTLR9の阻害剤の原型は、であった。対照オリゴヌクレオチドは、であった。熱不活化したインフルエンザウイルス(H1N1、A/PR/8/34株)は、ATCC(Manassas, VA)から入手した。ヒドロコルチゾンおよびデキサメタゾンはSIGMAより購入した。抗RNP ICの精製は、以前に記載されたように行った11。ヒトIFN-a ELISAセットは、PBL Biomedical Laboratories(Piscataway, NJ)から購入した。PI3K阻害剤LY294002(LY)、p38 MAPK阻害剤であるSB203580およびp38 MAPK III、ならびにNF-kB阻害剤(IKK-2 IV)は、Calbiochemから購入した。P50およびNEMO阻害ペプチドはImgenexから購入した。患者および健常ドナー 小児患者を、いずれもDallas, TXにあるBaylor University Medical Center、Texas Scottish Rite Hospital、およびChildren's Medical Centerにおいて募集した。本研究は、3つの施設すべての施設内倫理委員会によって承認された。すべての患者(法定代理人および10歳を超える患者)からインフォームドコンセントを得た。71名のSLE患者の人口学的特徴を表5に示す。簡潔に説明すると、患者は85%が女性であり、15%が男性であり;42%がラテンアメリカ系アメリカ人であり、32%がアフリカ系アメリカ人であり、15%が白人であった。患者の平均年齢は14.1±2.4歳であった。平均SLEDAIは8.2±6.1であった。41名の健常な、年齢および民族性が一致した小児を、対照としてマイクロアレイおよびNanostring実験に含めた。 (表5)患者情報血液試料採取 遺伝子発現解析用の血液試料はTempusチューブ中に採取し、室温で直ちにBaylor Institute for Immunology Research、Dallas, TXに搬送し、処理するまで-20℃で貯蔵した。フローサイトメトリー解析のため、血液100μLと各抗体3〜10μLを30分間インキュベートした。次に、血液をFACS溶解溶液(BD Biosciences)で溶解し、PBSでリンスし、300 gで10分間遠心分離し、1%パラホルムアルデヒド中に再懸濁した。次に、試料をFACSCaliburフローサイトメーター上に捕捉して、CellQuestソフトウェア(BD Biosciences)で解析した。以下の蛍光色素結合抗ヒト抗体を全血染色に使用した:LINEAGE-フルオレセインイソチアシオネート(FITC)カクテル(CD3、CD 14、CD 16、CD 19、CD20、およびCD56を含む)、CD123-フィコエリトリン(PE)、HLA-DR-ペリジン(peridin)クロロフィルタンパク質(PerCP)、CD11c-アロフィコシアニン(APC)、CD4-FITC、CD8-PE、CD3-PerCP、およびCD14-APC(BD Biosciences)。モジュール解析 マイクロアレイデータを解析するためのフレームワークとして、一組の転写モジュールを使用した。このようなフレームワークの構築に用いられるアプローチは、以前に報告されている(Chaussabel et al., 2008)。簡潔に説明すると、9つのヒト疾患に対応する全血データセット内で、またはデータセットにわたって協調的な発現を有する遺伝子を、複数ラウンドのクリーク(clique)およびパラクリーク(paraclique)クラスタリングにおいて選択して、転写モジュールフレームワークを形成した。Ingenuity Pathway Analysis(IPA)(Ingenuity Systems、Redwood City, CA)、PUBMED、およびiHOPデータベースを、モジュール注釈づけおよび機能解析に使用した。モジュール発現レベルは、モジュール内の全遺伝子(表1)の平均正規化データと定義する。色の強度は、SLE患者において有意に異なるレベルで発現する、各モジュール内の遺伝子の割合を示す。赤:過剰発現。青:低発現。発現は年齢および民族性の一致した対照群(n=9)に対して正規化した。NanoString nCounterアッセイ nCounter解析システム(NanoString Technologies)の詳細は、以前に記載されている(Geiss et al., 2008)。nCounterコードセットは、関心対象の240個の遺伝子および20個の対照遺伝子を含む。100 ngの全RNAを用いて、試料をハイブリダイズさせた。各遺伝子の発現レベルを、20個の対照遺伝子の発現レベルに対して正規化した。精製PDCの単離およびインビトロ刺激、ならびに細胞生存の測定 バフィーコートは、Stanford Blood Center(Palo Alto, CA)から入手して、施設内倫理委員会で承認されたプロトコールの下で細胞を使用するか、またはドナー全員がインフォームドコンセントに署名して、研究目的にそれらの血液を使用することが可能である成人健常ドナーから入手した(Saint-Antoine Crozatier Blood Bank、Paris, France)。BDCA-4結合ビーズを用いた陽性選択を使用することにより、または以前に記載されたように陰性枯渇(Miltenyi Biotech)を使用することにより30、PDCを単離した。PDCは、フローサイトメトリーにより決定して、94〜99%がBDCA2+ CD123+であった。生存度に関しては、1×10*5個のPDCを96Uウェル中で、異なる用量のヒドロコルチゾンの存在下で、CpG-C(0.5μM)またはFLU(2 MOI)で刺激した。あるいは、1×10*5個のPDCを、抗RNP陽性SLE患者由来の0.5 mg/ml精製IgGの存在下で、UV照射(60 mJ)した50,000個のU937細胞と共に培養した(Barrat et al., 2005)。表示されている場合には、可溶性IFN-aを20 ng/mlで使用し、IFNの阻止は、抗IFN-a(5000中和U/ml)、抗IFN-β(2000中和U/ml)、およびマウス抗IFN-a/β受容体MAb(20μg/ml)の組み合わせを用いて達成した。細胞生存は、24〜48時間の時点で、製造業者の説明書に従って、Invitrogen「生細胞または死細胞生存度キット」を用いてフローサイトメトリーにより評価した。NF-kB転写活性の測定 Miltenyi BiotechからのPDC陰性選択キットを用いて、未処置のナイーブPDCを精製し、表示の通りに3時間刺激した。あるいは、CD14結合ビーズ(Miltenyi Biotech)を用いて、ヒト血液から単球を精製し、表示の通りに1時間刺激した。製造業者の説明書に従ってActive Motif核抽出キットを使用して、核抽出物を調製した。製造業者の説明書に従ってTransAM NF-kBキット(Active Motif)を使用して、核抽出物(2μg)をNF-kB p65サブユニットの結合活性について解析した。マウスの処置および細胞解析 8〜12週齢のC57BL/6マウスおよび129マウスは、Charles Riverから購入した。(NZB×NZW)F1雌マウスはJackson laboratoriesから購入し、16〜17週齢で使用した。いくつかの実験において、(NZB×NZW)F1雌マウスは3週齢で使用した。TLR7を過剰発現するTLR7.6トランスジェニックマウス(C57BL/6バックグラウンド)は以前に記載されており(Deane et al., 2007)、8週齢で使用した。マウスは、午前中に事前の採血を行い、直ちに腹腔内グルココルチコイド(デキサメタゾン、SIGMA)で処置した。いくつかの実験においては、図の説明文に規定されているように、DEX(i.p.)をTLR7およびTLR9阻害剤(IRS;s.c.)と併用した。DEX投与の18時間後に、マウスを解析した。フローサイトメトリー解析は、CD3、CD1 1b、GR1、B220、CD11c(BD bioscience)、PDCA1(Miltenyi Biotech)、および120G8(Invivogen)に対する蛍光色素結合モノクローナル抗体を用いて行った。特定のゲート化は以下のように行った:PDCは、CD11c低、B220+、GR1+、PDCA1+であり;通常のDCは、CD1 1c高 B220-であり;B細胞はB220+であり;T細胞はCD3+であり;顆粒球はGR1+であった。脾臓中の細胞サブセットの定量化のため、フローサイトメトリー解析を行う前に、コラゲナーゼD処理した脾細胞懸濁液を計数し、特定のサブセットの総数を%に従って算出した。フローサイトメトリー試料に内部ミクロスフェア計数標準を添加することにより(CountBright計数ビーズ;Invitrogen)、血液中の絶対細胞数を算出した。リアルタイム定量PCR(TaqMan)解析 PCR反応は、以前に記載されたように行った(Barrat et a., 2005)。簡潔に説明すると、Qiagen RNAを用いて、コラゲナーゼD処理した脾細胞懸濁液からRNAを抽出し、SuperScript第一鎖合成システム(Invitrogen)を用いてcDNAを作製した。各遺伝子の閾値サイクル(CT)値は、式Eq. 1.8(HSKGENE)(100,000)を用いて、ハウスキーピング遺伝子であるユビキチンまたはRアクチンに対して正規化し、式中、HSKはハウスキーピング遺伝子の3つ組実行の平均CTであり、GENEは関心対象の遺伝子の2つ組実行の平均CTであり、かつ100,000は、すべての値が0を超えるようにするための因子として任意に選択される。統計解析 データは、マンホイットニーU検定(独立した試料に対してノンパラメトリックな基準を用いる両側スチューデントt検定)を用いて解析した。解析はすべて、Prismソフトウェア(GraphPad Software、San Diego, CA)を用いて行った。0.05未満のPレベルで、差を有意と見なした。実施例14‐循環血液PDCと相関する、GC治療を受けたSLE患者におけるPDC誘導性IFNシグネチャーの発現レベル 治療を受けていない、または維持ヒドロキシクロロキン(HCQ)治療(200〜400 mg/日)を受けているループス患者は、血液細胞中の特徴的な転写変化を示した。これらの変化は、転写的に同時調節される遺伝子の「モジュール」を用いて解析することができる(Chaussabel et al., 2008)。図38aおよびbにおいて、スラッシュのあるモジュールは対照遺伝子に対する発現減少に相当し、スラッシュのないモジュールは発現増加に相当する。複数の転写モジュールは、経口グルココルチコイド(GC)(5〜20 mg/日)および/またはミコフェノール酸モフェチルの投与を受けている患者において正常化し、SLE患者において異常調節された経路の大部分に影響を及ぼすGCの強力な免疫抑制効果が示された(図38aを参照されたい)。しかしながら、経口GCにより治療を受けている患者において、IFN経路は影響を受けなかった(図38a、および71名のSLE患者からのデータを要約している図13b上段パネル)。これと一致して、GCは、TLR7およびTLR9リガンドであるインフルエンザウイルス(FLU)もしくはCpG-ISSによる、またはSLE患者由来のICによるPDC活性化に際して、IFN-aの産生を有意に減少させなかった(図13aおよび図17)。このことは、IFN-aタンパク質レベルによって確認された(図18b)。しかしながら、二機能性のTLR7およびTLR9阻害剤(IRS、点線)(Barrat et al., 2005)は、IFN-a産生を阻止するのに有効であった(図13aおよび図17)。 対照的に、IVパルス療法はIFNシグネチャーを正常化した(図13b)。これは血液中のPDCの減少と相関したが(図13b)、血液中のCD14+単球などの他の細胞とは相関しなかった(図13b)。PDCの同様の減少は、はるかに低いGC用量(15 mg/日)ではあるが健常ドナーにおいても観察され(Shodell et al., 2003)、SLE患者におけるICによるPDC上のTLR7およびTLR9の持続的な誘発が、IFN経路に対するGCの活性を打ち消すことが示唆された。経口GC治療によるPDC数の部分的な減少は、IFNによって様々な感受性で誘導される遺伝子を示すIFNモジュール発現に有意に影響しなかった。パルス療法によるIFNシグネチャーの阻害は一過性であり、8日目までにパルス前レベルに戻った(図13dおよび図38b)。同様に、PDC数はパルス療法の1日後に劇的に減少したが、6日目までに戻った(図13c、d)。実施例15‐TLR誘導性NF-κB活性化に対する活性の欠如に起因して、TLR7およびTLR9活性化PDCの生存度に影響を及ぼさないGC GCは、PDCを含む多くの細胞型においてアポトーシスを誘導し(Montague et al., 1995)、ここでTLRシグナル伝達が部分的保護に寄与する。TLR7またはTLR9リガンドで刺激した、健常ドナーから新たに単離されたPDCは、GC誘発性細胞死から保護された(図14a、および図18a、b)。この用量依存的な保護はPDCによるIFN-aの産生と相関し(図18b)、単一細胞レベルで得られたデータを支持する(図13a)。SEQ ID NO:42(Barrat et al, 2005)によりこの経路を遮断すると、インビトロにおいてPDCに対するGC感受性は回復したが(図14a、b)、IRS自体に細胞傷害性はなかった(図18c)。同様に、SLE患者由来のRNP-ICもPDCを保護し(図14a)、これはSLEと直接関連する知見である。I型IFNの中和抗体が保護を阻害しなかったこと(図14b)、およびIRS媒介性細胞死が外因性IFN-aによって逆戻りしなかったこと(図14b)から、I型IFNはTLR7およびTLR9リガンドによる保護に必要ではなかった。したがって、TLR7またはTLR9を介したシグナル伝達が、GC誘発性細胞死からヒトPDCを保護する。 TLR媒介性PDC生存のシグナル伝達経路を、TLRシグナル伝達に関与する分子:PI-3キナーゼ、P38 MAPK、およびNF-kBの特異的阻害剤を用いて調べた。NF-kBの阻害剤は、TLR9(図14c)およびTLR7(表示せず)を介した刺激によって誘導されるPDC生存を阻止したが、p38またはPI-3キナーゼの阻害剤は阻止しなかった。この知見は、3つの異なるNF-kB阻害剤を用いて確認された(図14d)。外因性IFN-aは、やはり影響を及ぼさなかった(図18e)。非刺激細胞と比較してTLR9刺激PDCにおいて、NF-kB転写活性の上昇が認められた(図14e)。GCは多くの細胞系においてNF-kBを阻害したが(図14g、およびParker et al., 2003)、PDCにおけるTLR7/9誘発後の、DNA結合活性(図14f)またはp65リン酸化(図19a、b)によって測定されるNF-kBの阻害は認められなかった。PDCにおいてGCがNF-kB経路を妨げることができないことが、TLR活性化PDCがGC媒介死に対して抵抗性であった理由を説明し得る。実施例16‐GC処置に対してPDCをより抵抗性にする、インビボにおけるTLR9活性化 次に、マウスモデルにおけるPDCに及ぼすGCの影響をインビボで調べた。正常マウスでは、PDCはGC処置に対して極めて感受性が高く、血液(図15a)および脾臓(図15b)から迅速に消失した。通常のDC(CD11 c+)およびB細胞(B220+)を含むその他のTLR9+細胞型も、同様に減少した(図15a、b)。対照的に、好中球(GR1+)はGC処置に応答せず、GCが、インビトロにおいてヒト好中球の死滅ではなく生存を促進するという知見と一致した。CpG-ISSによるインビボでのTLR9活性化は、脾臓および血液の両方において、通常のDCおよび形質細胞様DCにGC誘発性細胞死からの有意な保護をもたらした(図15c、d)。脾臓B細胞も同様にTLR9活性化により死滅から保護されたが、循環血液B細胞は保護されなかった(図15c、d)。IRSの同時注射はCpG-ISS誘導性の活性化を妨げ(図20)、血液および脾臓の両方においてGC誘発性細胞死の増加をもたらした(図15c、d)。したがって、インビボにおいて、ナイーブ循環PDCはTLR活性化PDCよりも、GC誘発性細胞死に対して有意により感受性が高い。実施例17‐自己核酸によるTLR7およびTLR9活性化に起因して、WTマウスと比較してGC誘発性細胞死に対する内因性抵抗性を有する、ループス易発性マウス由来のPDC この現象を、ループス易発性マウス株(NZB×NZW)F1およびTLR7.Tg.6を用いて、疾患モデルにおいてさらに調査した。(NZB×NZW)F1。これらのマウスは、核酸含有ICの増加を伴い、ヒトのSLEに類似した疾患を自発的に発症する。I型IFNが疾患の発症に関連しており(Rozzo et al., 2001、Santiago-Raber et al., 2003、Mathian et al., 2005)、TLR7およびTLR9を遮断すると、自己抗体価および終末器官損傷が軽減された(Barrat et al., 2007)。TLR7.Tg.6株は、TLR7発現の増加、抗RNA自己抗体の蓄積、I型IFN遺伝子シグネチャーの上方制御、およびヒトSLEに類似した自己免疫症候群を示す23。いずれの株も、SLE患者において見られるようなTLR7およびTLR9による内因性核酸の認識に起因する、自発性自己免疫のモデルである。 PDC、cDC、およびB細胞などのTLR7およびTLR9保有細胞は、129またはC57/BL6などの正常株と比較してループス易発性マウスにおいて、GC誘発死に対する抵抗性が有意に高く、0.5 mg GCは生存PDCの50〜75%の減少を誘導した(図16a、b)。したがって、SLE患者において見られるように、いずれのループス株においても、慢性的に活性化された細胞はGC処置に対する応答が低かった。SEQ ID NO:42によりインビボでTLR7およびTLR9を遮断すると、脾臓(図16c、d)および血液(図21a、b)の両方において、PDC、cDC、およびB細胞のGCに対する感受性が増強された。GC処置における好中球の増殖は(図21a、b)、GC投与後のマウスおよびヒトにおける顆粒球の増殖(Shodell et al., 2003;Athens et al., 1961、Laakko et al., 2002;Trottier et al., 2008)、ならびにSLE患者における高用量ステロイド後の低比重好中球遺伝子シグネチャーの持続(Bennet et al., 2003)と一致する。興味深いことに、IRS投与に際して、GC誘導性の好中球増殖の減少が認められ(図21a、b)、おそらくは、TLR7およびTLR9の遮断が、SLEにおいて異常調節された顆粒球生成に影響を与え得たことが示される。TLR7およびTLR9の阻害は、いずれのループス易発性マウス株においても同様であり、i) IRSはGCなしでは細胞死を誘導しなかった(図22a、b)、ii) GCを注射した正常マウスにおいて、TLR7およびTLR9の遮断はPDCに影響を及ぼさなかった(図22c)、かつ、iii) 若年(NZB×NZW)F1マウス(疾患発症前)由来のPDCは、より高齢のマウス由来のPDCよりも、GCに対する感受性が高かった(図22d)ことから、核酸誘発性炎症に特異的であった。IRSで前処置したマウスにおけるGC活性の上昇は、正常マウスにおいてPDC生存に影響を及ぼさなかったGC用量で有意であった(図23a)。これらの知見から、自己核酸の認識を介した先天性炎症は、SLE患者のGC治療に対する不応性における主要な特徴であるという仮説が支持される。ヒトSLEにおいて観察されるように、(NZB×NZW)F1およびTLR7.Tg.6モデルの両方で、I型IFN調節遺伝子がある程度刺激される(Trottier et al., 2008、Rozzo et al., 2001)。いずれのループス易発性株においても、IRS前処置はIFN調節遺伝子の発現を減少させたが、TNF-aの発現を減少させることはなく(図23b、c)、TLR7およびTLR9を介した活性化が、これらのマウスにおける炎症の中核を成すことが実証される。 これらの結果から、TLR7およびTLR9を介したPDCの刺激が、SLE患者および2つのループス易発性マウス株において、GCがIFN経路を阻害する活性の低下の要因となり得ることが、インビトロおよびインビボにおいて実証される。核酸含有免疫複合体または合成リガンドによるTLR7およびTLR9を介したPDCの誘発は、PDC生存に不可欠なNF-kB経路を活性化する。GCはPDCにおけるNF-kB活性化に影響を及ぼさず、PDC死滅のGC誘導および結果として起こる全身性IFN-aレベルの低下を妨げる。これらの知見により、SLEにおける重要な炎症増幅器としての、TLRによるDNAおよびRNAの自己認識の役割の新たな理解が明らかになり、TLR7およびTLR9シグナル伝達の阻害剤が有効な副腎皮質ステロイド節約薬物となり得ることが示唆される。これらのデータはまた、IRSなどの二機能性のTLR7およびTLR9阻害剤の、副腎皮質ステロイド節約薬物としての潜在的利用を強調する。PDCに対する細胞傷害性活性を維持しつつ、患者でのGC用量を減少させる可能性は、大きな見込みを提供する。実施例18‐実施例19〜23において用いられる、本実施例に記載の方法および試薬試薬 ホスホロチオエートODNは、以前に記載されたように調製した(Duramad et al., 2003)。使用したTLR7およびTLR9の阻害剤の原型は、および/またはであり、ただしI=デオキシ-イノシンである(Barrat et al., 2005)。対照オリゴヌクレオチドは、であった。マウスIFN-a ELISAセットは、PBL Biomedical Laboratories(Piscataway, NJ)から購入した。動物およびインビボ処置 C57BL/6マウスおよび129マウスは、Charles Riverから購入した。(NZB×NZW)F1雌マウスはJackson laboratoriesから購入し、18〜22週齢で使用した。MyD88/KOマウスコロニーおよびTLR9/KOマウスコロニーはSimonsen Laboratoriesにおいて維持し、8〜12週齢の時点で、年齢の一致したC57BL/6野生型対照と共に使用した。テープ剥離は、背部領域(3×3 cm)を剪毛した後、ダクトテープを10回適用して行った。IRSは、テープ剥離の直前に遠位部位にs.c.投与した。あるいは、(NZB×NZW)F1マウスでは、IRSを長期間投与した。特定の実験においては、-2日目および0日目のテープ剥離の8時間前に250μgの抗体をi.p.投与して、PDCおよび好中球を枯渇させた。PDCの枯渇には抗120G8(Imgenex)を使用し(Asselin-Paturel et al., 2003)、好中球の枯渇には抗GR1-LY6G(クローン1A8;Biolegend)を使用した(Daley et al., 2008)。血流および皮膚浸潤物の両方において、95%を超える細胞枯渇が達成された。PDCを枯渇させた実験では、長期120G8枯渇抗体を投与した。(NZB×NZW)F1における実験は、各実験の未処置群における病変の進行に応じて、最初のテープ剥離の15〜23日後に終了した。(NZB×NZW)F1マウスおよび正常マウスにおける開放病変を有する領域の割合は、NikonソフトウェアNIS-elementを用いて評価した。皮膚炎症の組織学的解析および組織病理学 生検標本はホルマリン中で固定し、パラフィン中に包埋した。切片はヘマトキシリン-エオシンで染色した。群当たり12〜30匹のマウスの複数の皮膚切片を、盲検様式で評価した。以下の組織学的特徴を評価し、1から3まで等級づけした:1) 表皮厚、2) 潰瘍形成の程度、3) 上皮内炎症、4) 真皮炎症、および5) 脂肪層炎症。組織学的等級づけは、以下のように割り当てた:0:正常な皮膚構造、真皮白血球ほとんどなし、および正常な付属器;1:軽度炎症、軽微な表皮過形成、および真皮線維芽細胞増殖の徴候;2:中等度炎症、角質増殖を伴う著しい表皮過形成(表皮厚の2〜4倍の増加)、マクロファージの少ない顕著な白血球/好中球-顆粒球真皮浸潤物、真皮の中等度の線維性硬化、付属器数の減少、皮下脂肪組織の軽微な変性変化;3:重度炎症、角質増殖を伴う著明な表皮過形成(表皮厚の>4倍の増加)、ケラチンで満たされたクレーターおよび嚢胞の形成、表皮層の広範な不連続性(潰瘍形成)、豊富な好中球およびマクロファージを伴う広範囲の真皮浸潤物、明白な真皮線維性硬化、付属器の消滅、ならびに皮下脂肪組織の明らかな変性変化。異なるパラメータは別々にスコア化し、合計して、総疾患スコアを得た(表6)。群間の統計的有意性は、マンホイットニーU検定を用いて算出した。皮膚試料の処理およびフローサイトメトリー 細胞浸潤物の解析のため、24時間後にマウスを屠殺し、表皮と真皮を機械的に分離し、その後0.28 U/MLリベラーゼ3(Roche)により37℃で20分間酵素消化し、70μmフィルターを通して無血清RPMIで洗浄し、計数し、フローサイトメトリー解析用に染色した。フローサイトメトリー解析は、マウスCD3、CD8、CD4、B220、CD1 1c(BD bioscience)、GR1-LY6G(1A8クローン)、F4/80(Biolegend)、PDCA1(Miltenyi Biotech)、および120G8(Imgenex)に対する蛍光色素結合モノクローナル抗体を用いて行った。皮膚浸潤物を特徴決定するための特定のゲート化は、以下のように行った:PDCは、CD11c+、PDCA1+;120G8+、Ly-6C+であり;骨髄DCは、CD11c+ PDCA1- 120G8- Ly-6C-であり;T細胞は、CD3+ CD4+;CD3+CD8+であり;好中球は、GR1-Ly6-G高 F4/80-であり、マクロファージは、GR1- Ly6-G低 F480+であった。PDCによるIFN-a産生をFACS解析によって評価する実験では、5μg/mlブレフェルジンAの存在下であること以外は、皮膚を上記と同様に処理した。細胞浸潤物は、5μg/mlブレフェルジンAを添加したRPMI培地(10% FCSを補充)中、1×106個/mlの濃度で非コーティングプラスチックプレートに播種して、2時間置いた。その後、抗CD1 1cコンジュゲート抗体および抗PDCA1コンジュゲート抗体で細胞を表面マーカーについて染色して、PDCを同定した。次に、細胞を2%パラホルムアルデヒド中で固定し、PBS中の0.5%サポニン 1% BSA中で10分間透過処理し、次いで抗IFN-aコンジュゲート抗体(5μg/ml)(PBL Biomedical Laboratories)を用いて同じ緩衝液中で染色した。陽性対照として、BM由来PDCをCpG-C ISSで4時間刺激し;刺激の最後の2時間中は5μg/mlブレフェルジンAを添加しておいた。実験によっては、皮膚浸潤好中球がNETを生成する能力を、以前に記載されたようにアッセイした(Brinkmann et al., 2004;Fuchs et al., 2007;Kessenbrock et al., 2009)(Wartha and Henriques-Normark, 2008)。簡潔に説明すると、皮膚浸潤細胞を、RPMI 2% FCS中、1×106個/mlの濃度でコーティングガラス(0.001%ポリリジン;SIGMA)上に播種し、37℃で10分間置いた。その後、細胞を抗LY6Gコンジュゲート抗体で氷上にて10分間染色し、直ちに2%パラホルムアルデヒド中で固定し、SYTOXグリーン(1対5000 Invitrogen)でDNAについて対比染色した(Fuchs et al., 2007)。いくつかの実験では、固定後に、好中球を抗LL37/CRAMP抗体(Innovagen)(5μg/ml)でさらに染色し、次にSYTOXグリーン(1対5000 Invitrogen)でDNAについて、または特異的RNA色素SYTO RNA Select(1対5000 Invitrogen)で対比染色した。リアルタイム定量PCR(TaqMan)解析 PCR反応は、以前に記載されたように行った(Barrat et al., 2005)。簡潔に説明すると、RNAマイクロキット(Qiagen)を用いて皮膚浸潤細胞から、および製造業者の説明書に従って線維組織RNA抽出キット(Qiagen)を用いて皮膚組織から、RNAを抽出した。SuperScript第一鎖合成システム(Invitrogen)を用いて、RNAおよびcDNAを作製した。各遺伝子の閾値サイクル(CT)値は、式Eq.1.8(HSKGENE)(100,000)を用いて、ハウスキーピング遺伝子であるユビキチンまたはβアクチンに対して正規化し、式中、HSKはハウスキーピング遺伝子の3つ組実行の平均CTであり、GENEは関心対象の遺伝子の2つ組実行の平均CTであり、かつ100,000は、すべての値が超えるようにするための因子として任意に選択される。使用したプライマー配列は以下の通りであった:。統計解析 データは、両側スチューデントt検定を用いて解析した。解析はすべて、Prismソフトウェア(GraphPad Software、San Diego, CA)を用いて行った。0.05未満のPレベルで、差を有意と見なした。実施例19‐テープ剥離後に迅速に皮膚に浸潤する活性化PDCおよび好中球 軽度の皮膚損傷および炎症を誘導するための方法として、乾癬およびアトピー性皮膚炎のマウスモデルにおける疾患を誘発するために以前用いられた方法であるテープ剥離を使用した(Inoue et al., 2005;Jin et al., 2009;Sano et al., 2005)。ループス患者は健常個体と比較して、この軽度な皮膚損傷に対して過剰反応するため、テープ剥離はループスを検出および診断するための非侵襲的方法としても用いられている。しかしながら、テープ剥離に対する炎症反応の性質は、細胞レベルまたは分子レベルにおいて十分に特徴決定されていない。テープ剥離の24時間後、未処置の皮膚(データは表示せず)と比較して、PDCマーカーであるCD1 1c+およびPDCA1+(図24 A)ならびに120G8+、Ly-6C(表示せず)を発現する細胞集団を含む、皮膚における炎症細胞の明白な増加が観察された(図24 A)。PDCは、皮膚から単離された細胞において細胞内染色によって測定されるIFN-aを産生したため、機能的に活性があった(図24 B)。フローサイトメトリー解析により、好中球(Ly6G+細胞)の大量の流入、ならびにCD4+およびCD8+ T細胞と共にマクロファージ(F4/80+細胞)のより少ない増加もまた明らかになった(図24 A)。 活性化好中球は、インビボで細菌を死滅させるのに不可欠である好中球細胞外トラップ(NET)を生成する(Brinkmann et al., 2004;Fuchs et al., 2007;Wartha and Henriques-Normark, 2008)。テープ剥離された皮膚に浸潤している好中球は活性化され、長いクロマチン繊維を伴う大量のNETを生成したが(図24 D)、本発明者らが対照として用いた非刺激骨髄好中球では、NET形成は観察されなかった(図24 C)。皮膚好中球において、NETの長い繊維はDNAおよびRNAの両方を含み、活性化好中球によって分泌される陽イオン性抗菌ペプチドであるLL37/CRAMPと会合していた(図24 EおよびF)(Kessenbrock et al., 2009;Wartha and Henriques-Normark, 2008)。実施例20‐皮膚損傷部位においてIFN調節遺伝子および炎症誘発性遺伝子の迅速な誘導を引き起こす、TLR7およびTLR9を介したシグナル伝達 表皮損傷は、細胞浸潤に伴い、皮膚生検標本および浸潤白血球の両方から単離されたmRNAにおいて、多くの顕著な炎症性遺伝子の強力な誘導をもたらした(図25および図31)。これらの遺伝子の誘導は、MyD88欠損マウスにおける遺伝子誘導の欠如によって示されるように、MyD88を必要とした(図25 Aおよび図31 A)。これらの遺伝子の調節を明確にするため、I型IFN受容体の1本の鎖が欠損しているIFNAR -/-マウスを用いてこの実験を繰り返した。これらのIFNa/β不応性マウスでは、両区画において、いずれもIFN調節遺伝子であるIFIT1、ISG15、IRF7、およびISG20は誘導されず(図25 Bおよび図31 B)、IP-10は皮膚において減少したが(図25 B)、浸潤細胞では減少しなかった(図31 B)。別のIFN調節遺伝子IFI202は、マウスにおけるこの遺伝子のIFN非依存的なシグナル伝達経路を示す以前の研究と一致して、IFNAR -/-マウスにおいて誘導された(Asefa et al., 2004;Choubey and Panchanathan, 2008)。対照的に、IFNa/βシグナル伝達の欠如により、TNF-aまたはIL-1aもしくはIL-1βの誘導は減少しなかった(図25 Bおよび図31 B)。それどころか、IFNAR-/-では、これらの炎症性遺伝子の発現は、全皮膚由来のmRNAにおいていくらか増加したが(図25 B)、浸潤細胞では増加せず(図33 B)、おそらくは、I型IFN経路およびTNF経路の以前に報告された相互調節を反映している(Banchereau et al., 2004)。3つの炎症誘発性遺伝子すべての誘導にMyD88が明らかに必要であることから、IL-1 RまたはTLR受容体ファミリーのメンバーを介したシグナル伝達の重要な役割が実証される。 2つの核酸特異的TLR、TLR7およびTLR9がこれらの炎症性遺伝子シグネチャーの誘導に関与しているかどうかを試験するため、テープ剥離したマウスを、インビトロ(Barrat et al., 2005)およびインビボ(Barrat et al., 2007)において、TLR7またはTLR9アゴニストによる活性化を阻止する二機能性オリゴヌクレオチドアンタゴニストであるSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)で処置した。および/またはSEQ ID NO:109(IRS)で処置すると、IFN-a調節遺伝子および炎症誘発性遺伝子いずれの発現も有意に減少し、場合によっては、発現は未処置マウスの皮膚において見られるレベルにまで減少した(図26 Bおよび図33)。したがって、TLR7および/またはTLR9を介したシグナル伝達は、テープ剥離によって誘導される主要な遺伝子発現変化の中核を成す。対照的に、SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)処置は、損傷部位への、PDCおよび好中球を含む細胞の浸潤に測定可能な影響を及ぼさなかった(図26 Bおよび図32)。このことから、細胞遊走とサイトカイン分泌は、協調的に調節されているように見えるが、組織損傷により生じる異なる刺激によって誘導されることが明らかに示される。実施例21‐テープ剥離に反応したサイトカイン誘導の異なるパターンに関与しているPDCおよび好中球 皮膚炎症のこのモデルにおけるこれら2つの顕著な細胞型のそれぞれの相対的寄与を決定するため、テープ剥離の前に各細胞型を特異的に枯渇させた。120G8モノクローナル抗体を用いてPDCを枯渇させると、浸潤細胞(図27 A)および皮膚生検標本(図27 B)においてI型IFN調節遺伝子(IFI202、IFIT、ISG15、ISG20、IP-10)の強力な減少が起こったのに対して、これらの遺伝子は好中球の枯渇の影響を比較的受けなかった(図27)。対照的に、好中球の枯渇がTNF-a、IL1-a、およびIL1-β mRNAの70〜90%の減少をもたらしたのに対して、PDCの枯渇はこれらの遺伝子の発現のより穏やかな20〜50%の減少を引き起こした。両方の細胞型を同時に枯渇させると、予測される通り、両遺伝子群の発現の大幅な減少が起こった(表示せず)。まとめると、これらの結果から、この急性皮膚損傷モデルにおいて、PDCおよび好中球は、TLR7およびTLR9、MyD88依存的炎症の主要な成分であるが、2つの別個の炎症反応を促進し、1つはPDCによって産生されるI型IFNによって調節を受け、1つは好中球依存的な炎症誘発性サイトカインを伴うことが示唆される。実施例22‐テープ剥離後にヒトCLEに類似した慢性皮膚病変を生じるループス易発性(NZB×NZW)F1マウス SLEまたはCLE患者は、軽度の皮膚刺激および損傷に対してはるかにより感受性が高い場合が多く、損傷が、自己免疫過程によって悪化しかつ持続する過程を開始することが示唆される。雑種(NZB×NZW)F1マウスは、自発的に高レベルの循環抗DNAおよび抗RNA自己抗体を生じ(Furukawa and Yoshimasu, 2005)、SLE患者において観察されるのと類似した免疫複合体形成およびループス腎炎を引き起こす。これらのマウスは皮膚病変の自発的発生を示すことはめったにないが、ヒトCLEにおいて観察されるのと類似して、表皮-真皮接合部に免疫複合体が蓄積している(Furukawa and Yoshimasu, 2005;McCauliffe, 1996)。内因性RNAまたはDNAを含む免疫複合体は、それぞれTLR7およびTLR9の強力なリガンドであるため(Barrat et al., 2005;Means et al., 2005)、本発明者らは、(NZB×NZW)F1マウスが、テープ剥離に対して長期のまたは悪化した反応を示し得ると仮定した。 (NZB×NZW)F1マウスにおけるテープ剥離に対する初期反応は、PDCおよび好中球の数の一貫した増加を示す罹患皮膚を伴い、正常マウスにおける反応と非常に類似していた(図34 A〜C)。豊富な細胞浸潤物は、IFN調節遺伝子および炎症誘発性遺伝子の発現増加を伴った。テープ剥離前のSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)の単回注射により、この株においても、急性反応の駆動におけるTLR7およびTLR9の役割と一致して、この遺伝子誘導が効果的に阻害された(図34 D)。しかしながら、正常マウスにおける炎症の一時的な経過とは対照的に、(NZB×NZW)F1マウスにおける炎症反応は何日間も持続し;IFN調節遺伝子および炎症誘発性サイトカインの両方のmRNAは、テープ剥離の3週間後まで有意に増加したままであった(図28 A)。このことから、これらのマウスがいずれも、存在する炎症または状態を適切に消失させることができず、テープ剥離の損傷によってひとたび開始された炎症シグナルを永続させることが示唆される。テープ剥離の3週間後、(NZB×NZW)F1マウスの皮膚病変は、テープ剥離した領域の50%に及んだのに対し、正常マウスでは病変は治癒した(図28 C)。テープ剥離の1日後および4日後という非常に早い時点では、(NZB×NZW)F1マウスは、表皮壊死、ならびに主として好中球およびマクロファージから構成される広範な真皮-表皮白血球浸潤物を伴う、表皮の重度の多巣的菲薄化を有した(表示せず)。最初のテープ剥離の約3週間後までに、(NZB×NZW)F1マウスは、角質増殖を伴う顕著な表皮過形成、ケラチンで満たされたクレーターまたは嚢胞、真皮線維性硬化、および皮下脂肪組織の変性変化を示した(図28 F〜Hおよび図35)。ヒトでは、表皮変化および真皮表皮接合部の空胞変性は、CLEのすべての形態の特徴であるが、ケラチンで満たされた嚢胞の存在および皮下脂肪の変性のような、このモデルのその他の特徴は、円板状CLE(DLE)およびいぼ状DLEにおいてより顕著である(Baltaci and Fritsch, 2009)。(NZB×NZW)F1マウスにおける皮膚病変は、表皮、真皮、および付属器、ならびに皮下脂肪に影響を及ぼす、主に好中球、マクロファージ、およびT細胞から構成される持続的な白血球浸潤を示した(図28 F〜Hおよび図35)。非自己免疫マウス株である129およびC57/BL6では、真皮に影響を及ぼす一時的な炎症が観察されたが(1日目および4日目の早い時点(表示せず))、これは硬化性病変を生じることなく自発的に消失し、これと同じ時点で、浸潤白血球はほとんどなく、未処置対照皮膚と数の点で類似していた(図28 DおよびE)。複数の疾患パラメータ:表皮厚、潰瘍形成の程度、上皮内炎症、真皮炎症、および脂肪層炎症の程度の半定量的評価に基づいた、組織病理学的変化の系統的総括を表6に示す。病変における総合疾患スコアは、正常マウスと比較して(NZB×NZW)F1マウスにおいて有意に高かった。 (表6)テープ剥離後の皮膚病変の病理学的評価実施例23‐(NZB×NZW)F1マウスにおける皮膚病変の発生および維持に必要であるPDCならびにTLR7およびTLR9を介したシグナル伝達 PDCならびにTLR7およびTLR9による核酸の認識が、(NZB×NZW)F1マウスにおけるテープ剥離反応の中核を成すことを実証するため、図36のスケジュールに従って、皮膚損傷の前および実験の期間中に、動物をSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO: 109(IRS)で処置した。未処置マウスとは対照的に(図29 AおよびC)、IRS処置マウスは完全に治癒するか、または小さな病変(剥離した領域の15%未満)を有した(図29 A)。IRS処置マウス由来の皮膚は、軽微な角質増殖を伴う上皮の非常に軽度の過形成、および潰瘍形成の不在を示した。真皮の炎症性浸潤物および線維化反応は、非処置動物と比較して大きく減少したようであり、表皮に細胞浸潤は存在しなかった(図29 DおよびE)。テープ剥離の前に開始したPDCの枯渇は(図36)、非常に類似した、テープ剥離に対する反応の阻害をもたらした。PDC枯渇マウスは正常な外観を有し(図29 A)、正常〜軽微な過形成性の上皮を伴い、真皮、表皮、および付属器の変化は無視でき、真皮への炎症性浸潤の存在は最小であった(図29 FおよびG)。組織学的疾患スコアから、これらの結果が確認され、未処置マウスと、IRSで処置したもしくはPDCを枯渇させたマウスとの間の有意差が示された(表6)。これらの結果から、PDCは、PDCによって発現された2つの核酸特異的TLRを介してDNAおよびRNAを感知するその能力によって、皮膚損傷に対する反応における重要な細胞であることが示唆される。 TLR7およびTLR9シグナル伝達が(NZB×NZW)F1マウスにおける長期反応に必要とされ続けるのか、または主に反応の開始に関与するのかを評価するため、最初のIRS処置を、病変が完全に発生する時点であるテープ剥離の4日後まで遅らせた。顕著なことに、4日目にIRS処置を開始したマウスの皮膚病変は、15〜23日目までにほぼ完全に治癒し、表面のわずか10%がなお開放病変で覆われているにすぎなかった(図30 A)。対照的に、未処置動物は、これらの時点で実質的に未治癒の病変を有した(図30 AおよびB)。IRS処置マウス由来の皮膚標本は、中等度の変化を示し、非常に穏やかな真皮の炎症性浸潤および線維性硬化を伴い、脂肪組織の障害は無視できた(図30 D〜Eおよび表6)。要約すると、これらの知見から、PDCにおけるTLR7および/またはTLR9の慢性的活性化が、(NZB×NZW)F1マウスの皮膚において炎症を開始しかつ維持するのに必要であることが実証される。このことから、SEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)などの特異的TLR7/9阻害剤によるこの過程の遮断が、進行している皮膚炎症を消失させるために作用して、治療設定において効果的であることもまた示唆される。 CLEの発症機構の研究およびCLEの新たな治療法の開発は、ヒト疾患の重要な特徴および経路を再現する接合部皮膚炎の動物モデルが存在しないことによって阻まれている。実施例19〜23は、正常マウスでのテープ剥離による皮膚損傷の後に、I型IFN調節遺伝子および炎症誘発性サイトカインの誘導と平行して、PDCおよび好中球を含む自然免疫細胞の著しい浸潤を伴う急性炎症反応が起こることを報告している。サイトカイン遺伝子のこの発現増加は、MyD88欠損マウス、ならびにTLR7およびTLR9の特異的阻害剤で処置したマウスでは完全に取り消され、RNAおよび/またはDNAによる刺激の中心的役割が示される。病変皮膚に浸潤する白血球の中で、PDCおよび好中球の両方がTLR7およびTLR9受容体を発現する(Edwards et al., 2003;Hayashi et al., 2003;Kadowaki et al., 2001)。細胞浸潤物の大きさおよび組成は、TLR7およびTLR9阻害によって有意に変化せず、これらの経路が血管外遊走およびホーミングに必要でないことが示唆される。特異的枯渇抗体を用いて、好中球ではなくPDCがI型IFN応答の供給源であるのに対して、炎症誘発性サイトカインIL1-a、IL1-β、およびTNF-aは好中球枯渇によって大いに阻害されることが実証される。PDCまたは好中球を枯渇させた皮膚におけるサイトカイン遺伝子発現の減少は、浸潤白血球または全皮膚生検標本から抽出されたRNA試料において同様であり、ケラチノサイトまたは内皮細胞がこの遺伝子発現パターンの主要な要因ではないことが示唆される。IRSおよび好中球枯渇の両方が炎症誘発性サイトカインを同程度まで阻害するという知見から、好中球がこれらの受容体の一方または両方を介して直接反応することが示唆される。あるいは、TLR7およびTLR9の阻害は、好中球を活性化する、別の細胞型(PDCではない)によって生成される因子の誘導を妨げ得る。 損傷した皮膚におけるTLR7およびTLR9の最も可能性が高いリガンドは、機械的損傷または好中球細胞傷害性の結果として死滅していくケラチノサイトおよびその他の細胞型から放出される内因性核酸である。考えられ得る第2の供給源は、NETの形態で好中球から特異的に押し出されたDNAである。損傷の前に好中球を枯渇させても、PDCの活性化は低下しないため(図27)、これは初期TLR刺激の主要な供給源である可能性は低いが、これは自己免疫マウスで観察される慢性的活性化における関連供給源である可能性がある。大部分が無菌の環境における組織損傷は、同様の核酸依存的炎症反応を刺激することが示されている。実際に、壊死肝細胞からのDNA放出は、TLR9依存的様式で好中球によるサイトカイン産生を刺激し、これは、ある形態の肝損傷後の肝障害の一次機構であることが示唆されている(Bamboat et al., 2010; Imaeda et al., 2009)。 129マウスまたはC57/BL6マウスでは、炎症性サイトカインをコードするmRNAの突発は一過性であり、遺伝子発現レベルはテープ剥離の10日以内に処置前レベルまで戻る。これに平行して、細胞浸潤の減少および漸進的な創傷治癒が起こる(データは表示せず)。したがって、このモデルは、ループス、CLE、および関連疾患において慢性的に活性化される経路の急性活性化を示す。対照的に、ループス易発性(NZB×NZW)F1マウスのテープ剥離は、非自己免疫株における病変に非常によく似た病変を生じるが、自発的に治癒する代わりに、これは臨床的かつ組織学的にヒトCLE状況に類似した病変へと進行する。TLRリガンドの初期供給源は正常マウスと自己免疫マウスにおいて同様である可能性があるが、重要な違いは、(NZB×NZW)F1マウスでは、TLR7およびTLR9のリガンド、具体的には真皮-表皮接合部に蓄積するICが持続的に存在すること(Furukawa and Yoshimasu, 2005;McCauliffe, 1996)、ならびにこれらのマウスにおいて循環抗DNAおよび抗RNA自己抗体が存在すること(Furukawa and Yoshimasu, 2005)であり得る。同様の現象がヒトCLEにおいても起こり得、循環中のおよび皮膚組織中に沈着した抗DNAおよび抗RNA ICが幅広く記載されている(McCauliffe, 1996;Wenzel and Tuting, 2008)。この持続的な刺激のためのDNAおよびRNAの別の供給源は、好中球自体である可能性がある。皮膚好中球は、テープ剥離後に高度に活性化され、DNAおよびRNA分子を含む豊富なNET繊維を生成する。NETを生成する好中球は、正常マウスでは、炎症反応が消失する前の早い時点でのみ認められた。しかしながら、(NZB×NZW)F1マウスでは、NETを生成する好中球の顕著な浸潤が、十分に確立された病変において後の時点でも検出可能であり(データは表示せず)、これらが、慢性的なTLRシグナル伝達を引き起こす内因性核酸の供給源を構成し得ることが示唆される。興味深いことに、抗菌ペプチドLL37が皮膚好中球由来のNETの繊維と会合することが見出された。LL37は、ケラチノサイトにおいて高度に誘導性の陽イオン性抗菌ペプチドであり、インビトロにおいて、凝集およびPDCによる取り込み強化を促進することにより、内因性DNAおよびRNAを強力なTLR9またはTLR7アゴニストに変換することが示されている(Ganguly et al., 2009;Lande et al., 2007)。 ループス易発性マウスにおける損傷後の皮膚病変の発生は、皮膚外傷後に、CLEおよび皮膚のその他の自己免疫疾患を有する患者において観察されるケブネル現象と類似している(Ueki, 2005)。実際に、これらの患者は皮膚外傷に対して感受性が高く、皮膚のささいな引っ掻き傷でさえ、数週間以内に慢性病変の発生をもたらし得る。(NZB×NZW)F1における病変の発生は、持続的なIFNシグネチャー、ならびに高レベルの、IL-1a、IL-1β、およびTNF-aなどの炎症誘発性メディエータを特徴とする。同様に、ヒトCLEでも、IFNシグネチャーに加えてTNF-aおよびIL-1s過剰発現の両方が疾患重症度と相関する(Clancy et al., 2004;Popovic et al., 2005;Werth, 2007;Werth et al., 2002)。アトピー性皮膚炎または乾癬などのその他の皮膚疾患の多くのマウスモデルは、もっぱら軽度の創傷後に病態を発症するため、ループス易発性マウスにおいて自発的な肉眼的病変が存在しないことは驚くことではない(Matsunaga et al., 2007; Sano et al., 2005; Spergel et al., 1999)。 皮膚における軽度損傷後に、ループス易発性マウスと正常マウスとでは転帰が異なることは、したがって、皮膚における、内因性核酸に対するPDCおよび好中球による反応の性質、すなわち急性であるか慢性であるかを反映している。(NZB×NZW)F1マウスを特異的なTLR7およびTLR9阻害剤であるSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)で処置することで、皮膚の肉眼的外観、組織学的検査、および遺伝子シグネチャーの正常化によって示されるように、疾患の発症を防ぐことができるため、この炎症はTLR7およびTLR9によって媒介される。PDCを枯渇させたマウスにおいて転帰が類似していたことから、PDCがTLR7およびTLR9リガンドに反応する重要な細胞であり、疾患を確立する原因であることが示唆される(図29〜30、およびデータは表示せず)。しかしながら、これにより、PDCの阻害剤と枯渇が、疾患を引き起こす炎症ループを中断する上で異なって作用し得るという可能性は排除されない。TLR7およびTLR9活性化は、炎症反応の誘導だけでなく、ループス易発性マウスにおいて見られる慢性反応の継続にも必要である。これは、初期の細胞浸潤物および皮膚病変の発生後に開始したSEQ ID NO:42および/またはSEQ ID NO:109(IRS)処置により、治癒が加速されるという事実によって明らかに示される。この知見により、TLR7およびTLR9が、CLEおよび関連する皮膚自己免疫疾患における治療の重要な潜在的標的であると見なされる。 結論として、実施例19〜23において示された結果により、TLR7およびTLR9の両方の慢性的活性化を引き起こす、内因性リガンドに対する異常な反応が、皮膚における自己免疫の根本的な誘因となり得るという証拠が提供される。これらのデータから、TLR7およびTLR9リガンドに対する異常な/慢性的な反応が、皮膚ループスまたは接合部皮膚炎を伴うその他の疾患などの疾患を引き起こす自己永続的な炎症ループを確立し得ることが示唆される。これらの研究から、TLR7およびTLR9の新規なオリゴヌクレオチドベースの阻害剤を使用することが、皮膚自己免疫疾患の有益な治療法となり得ることもまた実証される。実施例24‐反応に対するTLR7およびTLR9の寄与 炎症反応におけるTLR7およびTLR9の役割を試験するため、個々の受容体欠損動物におけるテープ剥離に対する反応を測定した。TLR7欠損マウス(図37A)またはTLR9欠損マウス(図37B)のいずれにおいても、損傷後に皮膚における遺伝子発現レベルの部分的な低下が観察された。しかしながら、どの遺伝子も、この受容体のいずれか1つのみに依存しているわけではなかった。予測される通り、二機能性TLR7/9阻害剤であるIRS 954を添加すると、TLR9欠損動物において阻害が達成された(図37B)。図37は、型IFN調節遺伝子および炎症性遺伝子の上方制御が、TLR7およびTLR9受容体の両方に依存していたことを示す。TLR9欠損動物において、皮膚炎症の悪化は認められなかった。TLR7およびTLR9の両方が反応に寄与し、これらのうちの一方のみを遮断しても、炎症は完全には妨げられなかった。実施例25:IRPの存在下で培養したヒトB細胞 B細胞刺激活性に及ぼすIRPの効果をさらに調べるため、陽性対照および陰性対照と共に、様々なIRP配列をIL-6についてアッセイした。実験は、4.0μMまたは2.0μMのいずれかのIRPの用量を用いて、実施例1に記載されているように行った。陽性対照は、SEQ ID NO: 157を有する免疫刺激配列(ISS)であった。IRPによって誘導されたIL-6の量を、陽性対照によって誘導されたIL-6の量で除して、個々の実験間の結果を正規化し、その結果を表7Aおよび7Bに示す。結果は、数回の実験の平均正規化IL-6反応として示してある。 表7Aおよび7Bの結果から、異なるIRP配列が、B細胞から、陽性対照のIL-6反応の4%〜63%の範囲のIL-6反応を誘導することが示される。IRPがB細胞を最小限に活性化すること、例えば陽性対照と比較して20%未満のIL-6を誘導することが好ましい。 (表7A)正規化IL-6反応、正常対照に対する% (表7B)正規化IL-6反応、正常対照に対する%参考文献 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、該個体における疾患を治療する方法であって、治療が、試料中のインターフェロンシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく、方法。 (a) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階;ならびに(b) 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を選択された個体に投与する段階を含む、疾患を治療する方法。 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いのかまたは応答する可能性が低いのかを評価する方法であって、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いことまたは応答する可能性が低いことを示す、方法。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いまたは応答する可能性が低い、疾患を有する個体を同定する方法であって、(A) 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階;ならびに(B) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を同定する段階を含む、方法。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、該個体における疾患を治療する方法であって、治療応答または治療応答の欠如が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される、方法。 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む疾患治療に対する個体の応答性または応答性の欠如をモニタリングする方法であって、応答性が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される、方法。 個体を、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づき、治療を継続するのに適している可能性が高いまたは疾患治療を継続するのに適している可能性が低いと同定する方法であって、治療が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む、方法。 前記IFNシグネチャーがI型IFNシグネチャーである、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。 前記試料中のIFNシグネチャーが参照のIFNシグネチャーと相関する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。 前記IFNシグネチャーが、参照と比較した、前記試料中のBATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。 前記IFNシグネチャーが、参照と比較した、前記試料中のBATF2、CMPK2、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む、請求項10記載の方法。 炎症性サイトカインの前記差次的レベルが、前記試料中のIL-1α、IL-1β、TNF-α、IL-6、およびIL-17からなる群より選択される1つまたは複数の炎症性サイトカインマーカーの差次的レベルを含む、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答する可能性が高いこと、または(b) 該個体が治療のために選択されることを示す、請求項10〜12のいずれか一項記載の方法。 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答する可能性が低いこと、または(b) 該個体が治療のために選択されないことを示す、請求項10〜12のいずれか一項記載の方法。 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答しないこと、または(b) 該個体が治療を継続するのに適している可能性が低いことを示す、請求項10〜12のいずれか一項記載の方法。 前記差次的レベルが、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答すること、または(b) 該個体が治療を継続するのに適している可能性が高いことを示す、請求項10〜12のいずれか一項記載の方法。 前記参照が、前記疾患を有する第2の個体または患者群のIFNシグネチャーである、請求項9〜16のいずれか一項記載の方法。 前記参照が治療開始時の前記個体のIFNシグネチャーである、請求項9〜16のいずれか一項記載の方法。 前記試料が、末梢血細胞または皮膚組織を含む試料である、請求項1〜18のいずれか一項記載の方法。 TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式:5'-RγJGCNz--3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであり、式中、各Rはヌクレオチドであり、γは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、かつzは約1〜約100の整数である、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。 γが0であり、かつzが約1〜約50である、請求項20記載の方法。 TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであり、式中、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである、請求項1〜21のいずれか一項記載の方法。 S1、S2、S3、およびS4のうちの1つまたは複数がIである、請求項22記載の方法。 S1、S2、S3、およびS4がGである、請求項22記載の方法。 TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式であり、式中、各E、F、およびЗはヌクレオチドであり、ζ、θ、およびfは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。 1つまたは複数のヌクレオチドが修飾を含む、請求項20〜25のいずれか一項記載の方法。 前記修飾が2'-糖修飾である、請求項26記載の方法。 前記2'-糖修飾が2'-O-メチル糖修飾または2'-O-メトキシエチル糖修飾である、請求項27記載の方法。 前記ポリヌクレオチドがSEQ ID NO:1〜146を含む、請求項20〜28のいずれか一項記載の方法。 個体における免疫応答を調節するのに十分な量のポリヌクレオチドを該個体に投与する段階を含む、該個体における免疫応答を調節する方法であって、該ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなる群より選択される、方法。 前記個体における前記免疫応答を調節することにより疾患を治療および/または予防する、請求項30記載の方法。 免疫応答が阻害される、請求項1〜31のいずれか一項記載の方法。 TLR7依存的免疫応答が阻害される、請求項1〜32のいずれか一項記載の方法。 TLR9依存的免疫応答が阻害される、請求項1〜33のいずれか一項記載の方法。 前記疾患が自己免疫疾患に関連する、請求項1〜29および31〜34のいずれか一項記載の方法。 前記自己免疫疾患の1つまたは複数の症状が回復する、請求項35記載の方法。 前記自己免疫疾患の発症が妨げられるかまたは遅延される、請求項35〜36のいずれか一項記載の方法。 前記自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、皮膚筋炎、およびシェーグレン症候群からなる群より選択される、請求項37記載の方法。 前記疾患が炎症に関連する、請求項1〜29および31〜34のいずれか一項記載の方法。 前記炎症が無菌性炎症である、請求項39記載の方法。 前記無菌性炎症が肝臓の無菌性炎症である、請求項40記載の方法。 第2の治療剤をさらに含む、請求項1〜41のいずれか一項記載の方法。 第2の治療剤が副腎皮質ステロイドである、請求項42記載の方法。 SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145を含む、ポリヌクレオチド。 SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなる、ポリヌクレオチド。 本出願は、免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物などのTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む、免疫応答を調節する組成物および方法に関する。本出願はまた、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対する疾患の応答性を予測および/または決定するための組成物および方法にも関する。 20130412A16333全文3 SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、および SEQ ID NO:144からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド。 SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、および SEQ ID NO:144からなる群から選択されるヌクレオチド配列からなる、請求項1記載のポリヌクレオチド。 CGを含まない、請求項1記載のポリヌクレオチド。 50塩基または50塩基対未満の長さである、請求項1または3記載のポリヌクレオチド。 1つまたは複数のヌクレオチドが修飾を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のポリヌクレオチド。 修飾が少なくとも1つのホスホロチオエート骨格修飾を含む、請求項5記載のポリヌクレオチド。 修飾が2'-糖修飾を含む、請求項5記載のポリヌクレオチド。 請求項1〜7のいずれか1項記載のポリヌクレオチドを含む、個体における自己免疫疾患を治療するための薬学的組成物。 式:5'-RγJGCNz-3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドを含む、個体における自己免疫疾患を治療するための薬学的組成物であって、式中、各RおよびNはヌクレオチドであり、JはUまたはTであり、γは0〜10の整数であり、zは1〜100の整数であり、かつNzは5'-GIGG-3'を含み、治療開始時の該個体由来の試料において、インターフェロンシグネチャーおよび/または健常な対象由来の対照試料の炎症性サイトカインレベルと比較して高いレベルの炎症性サイトカインが存在する、前記薬学的組成物。 γが0であり、かつzが1〜50の整数である、請求項9記載の薬学的組成物。 自己免疫疾患の治療が自己免疫疾患の1つまたは複数の症状を改善させる、請求項9または10記載の薬学的組成物。 自己免疫疾患が全身性エリテマトーデス(SLE)である、請求項9〜11のいずれか1項記載の薬学的組成物。 自己免疫疾患が皮膚ループスである、請求項9〜11のいずれか1項記載の薬学的組成物。 ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:64、65、66、70、71、72、73、74、75、77、78、79、123、124、125、126、127、128、129、130、132、133、134、135、142、143、144および145からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、または当該ヌクレオチド配列からなる、請求項9〜13のいずれか1項記載の薬学的組成物。 ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:73、SEQ ID NO:134、SEQ ID NO:143、およびSEQ ID NO:144からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、または当該ヌクレオチド配列からなる、請求項9〜13のいずれか1項記載の薬学的組成物。 個体がヒト患者である、請求項9〜15のいずれか1項記載の薬学的組成物。 前記インターフェロン(IFN)シグネチャーが、試料において、BATF2、CMPK2、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの、対照試料と比較して高いレベルを含む、請求項9〜16のいずれか1項記載の薬学的組成物。 試料中の炎症性サイトカインの高いレベルが、IL-1α、IL-1β、TNF-α、IL-6、およびIL-17からなる群より選択される1つまたは複数のサイトカインの、対照試料と比較して高いレベルを含む、請求項9〜16のいずれか1項記載の薬学的組成物。A1633000303 本発明はさらに、好ましくは本発明の方法を実施するためのキットに関する。本発明のキットは、一般的に本発明の免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物(一般的には適切な容器中)を含み、個体の免疫調節において免疫調節ポリヌクレオチドおよび/または免疫調節化合物を使用するための説明書をさらに含み得る。いくつかの態様において、キットは他の治療剤をさらに含む。[本発明1001] 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、該個体における疾患を治療する方法であって、治療が、試料中のインターフェロンシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づく、方法。[本発明1002] (a) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を選択する段階;ならびに(b) 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を選択された個体に投与する段階を含む、疾患を治療する方法。[本発明1003] 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階を含む、疾患を有する個体が、TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いのかまたは応答する可能性が低いのかを評価する方法であって、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインが、該個体が該治療に対して応答する可能性が高いことまたは応答する可能性が低いことを示す、方法。[本発明1004] 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む治療に対して応答する可能性が高いまたは応答する可能性が低い、疾患を有する個体を同定する方法であって、(A) 試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを評価する段階;ならびに(B) 試料中にIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインを有する個体を同定する段階を含む、方法。[本発明1005] 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を個体に投与する段階を含む、該個体における疾患を治療する方法であって、治療応答または治療応答の欠如が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される、方法。[本発明1006] 有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む疾患治療に対する個体の応答性または応答性の欠如をモニタリングする方法であって、応答性が、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインによって示される、方法。[本発明1007] 個体を、試料中のIFNシグネチャーおよび/または差次的レベルの炎症性サイトカインに基づき、治療を継続するのに適している可能性が高いまたは疾患治療を継続するのに適している可能性が低いと同定する方法であって、治療が有効量のTLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤を含む、方法。[本発明1008] 前記IFNシグネチャーがI型IFNシグネチャーである、本発明1001〜1007のいずれかの方法。[本発明1009] 前記試料中のIFNシグネチャーが参照のIFNシグネチャーと相関する、本発明1001〜1008のいずれかの方法。[本発明1010] 前記IFNシグネチャーが、参照と比較した、前記試料中のBATF2、CMPK2、CXCL10、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、LY6E、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IFI16、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む、本発明1001〜1008のいずれかの方法。[本発明1011] 前記IFNシグネチャーが、参照と比較した、前記試料中のBATF2、CMPK2、DDX60、EPSTI1、HERC5、HES4、IFI44、IFI44L、IFIT1、IFIT3、IFITM3、ISG15、LAMP3、LOC26010、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、OTOF、RSAD2、RTP4、SERPING1、TRIM6、XAF1、cl02h05 5、Agencourt-7914287 NIH-MCG_71、ISG20、IRF7、およびAIM2からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子マーカーの差次的レベルを含む、本発明1010の方法。[本発明1012] 炎症性サイトカインの前記差次的レベルが、前記試料中のIL-1α、IL-1β、TNF-α、IL-6、およびIL-17からなる群より選択される1つまたは複数の炎症性サイトカインマーカーの差次的レベルを含む、本発明1001〜1008のいずれかの方法。[本発明1013] 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答する可能性が高いこと、または(b) 該個体が治療のために選択されることを示す、本発明1010〜1012のいずれかの方法。[本発明1014] 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答する可能性が低いこと、または(b) 該個体が治療のために選択されないことを示す、本発明1010〜1012のいずれかの方法。[本発明1015] 前記試料中の前記差次的レベルが、参照と比較して高い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、高いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答しないこと、または(b) 該個体が治療を継続するのに適している可能性が低いことを示す、本発明1010〜1012のいずれかの方法。[本発明1016] 前記差次的レベルが、参照と比較して低い1つまたは複数のマーカーのレベルであり、低いレベルが、(a) 前記個体が治療に対して応答すること、または(b) 該個体が治療を継続するのに適している可能性が高いことを示す、本発明1010〜1012のいずれかの方法。[本発明1017] 前記参照が、前記疾患を有する第2の個体または患者群のIFNシグネチャーである、本発明1009〜1016のいずれかの方法。[本発明1018] 前記参照が治療開始時の前記個体のIFNシグネチャーである、本発明1009〜1016のいずれかの方法。[本発明1019] 前記試料が、末梢血細胞または皮膚組織を含む試料である、本発明1001〜1018のいずれかの方法。[本発明1020] TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式:5'-RγJGCNz--3'(SEQ ID NO:147)のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであり、式中、各Rはヌクレオチドであり、γは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、各Nはヌクレオチドであり、かつzは約1〜約100の整数である、本発明1001〜1019のいずれかの方法。[本発明1021] γが0であり、かつzが約1〜約50である、本発明1020の方法。[本発明1022] TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式:5'-S1S2S3S4-3'のヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであり、式中、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである、本発明1001〜1021のいずれかの方法。[本発明1023] S1、S2、S3、およびS4のうちの1つまたは複数がIである、本発明1022の方法。[本発明1024] S1、S2、S3、およびS4がGである、本発明1022の方法。[本発明1025] TLR7阻害剤および/またはTLR9阻害剤が、式であり、式中、各E、F、およびЗはヌクレオチドであり、ζ、θ、およびfは約0〜10の整数であり、JはUまたはTであり、S1、S2、S3、およびS4は独立してG、I、または7-デアザ-dGである、本発明1001〜1019のいずれかの方法。[本発明1026] 1つまたは複数のヌクレオチドが修飾を含む、本発明1020〜1025のいずれかの方法。[本発明1027] 前記修飾が2'-糖修飾である、本発明1026の方法。[本発明1028] 前記2'-糖修飾が2'-O-メチル糖修飾または2'-O-メトキシエチル糖修飾である、本発明1027の方法。[本発明1029] 前記ポリヌクレオチドがSEQ ID NO:1〜146を含む、本発明1020〜1028のいずれかの方法。[本発明1030] 個体における免疫応答を調節するのに十分な量のポリヌクレオチドを該個体に投与する段階を含む、該個体における免疫応答を調節する方法であって、該ポリヌクレオチドが、SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなる群より選択される、方法。[本発明1031] 前記個体における前記免疫応答を調節することにより疾患を治療および/または予防する、本発明1030の方法。[本発明1032] 免疫応答が阻害される、本発明1001〜1031のいずれかの方法。[本発明1033] TLR7依存的免疫応答が阻害される、本発明1001〜1032のいずれかの方法。[本発明1034] TLR9依存的免疫応答が阻害される、本発明1001〜1033のいずれかの方法。[本発明1035] 前記疾患が自己免疫疾患に関連する、本発明1001〜1029および1031〜1034のいずれかの方法。[本発明1036] 前記自己免疫疾患の1つまたは複数の症状が回復する、本発明1035の方法。[本発明1037] 前記自己免疫疾患の発症が妨げられるかまたは遅延される、本発明1035〜1036のいずれかの方法。[本発明1038] 前記自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、皮膚筋炎、およびシェーグレン症候群からなる群より選択される、本発明1037の方法。[本発明1039] 前記疾患が炎症に関連する、本発明1001〜1029および1031〜1034のいずれかの方法。[本発明1040] 前記炎症が無菌性炎症である、本発明1039の方法。[本発明1041] 前記無菌性炎症が肝臓の無菌性炎症である、本発明1040の方法。[本発明1042] 第2の治療剤をさらに含む、本発明1001〜1041のいずれかの方法。[本発明1043] 第2の治療剤が副腎皮質ステロイドである、本発明1042の方法。[本発明1044] SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145を含む、ポリヌクレオチド。[本発明1045] SEQ ID NO:64〜79、SEQ ID NO:123〜135、およびSEQ ID NO:141〜145からなる、ポリヌクレオチド。A16330配列表1配列表