生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する方法
出願番号:2013510659
年次:2013
IPC分類:A23J 3/14,A23D 9/00,A61K 8/64,A23K 1/16


特許情報キャッシュ

クレール・ダレーヌ ソフィー・デルピエール JP 2013528378 公表特許公報(A) 20130711 2013510659 20110516 植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する方法 ロケット・フルーレ 592097428 村山 靖彦 100108453 志賀 正武 100064908 渡邊 隆 100089037 実広 信哉 100110364 クレール・ダレーヌ ソフィー・デルピエール FR 1053944 20100520 A23J 3/14 20060101AFI20130614BHJP A23D 9/00 20060101ALI20130614BHJP A61K 8/64 20060101ALI20130614BHJP A23K 1/16 20060101ALI20130614BHJP JPA23J3/14A23D9/00A61K8/64A23K1/16 304C AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW FR2011051093 20110516 WO2011144856 20111124 28 20130107 2B150 4B026 4C083 2B150AB20 2B150BC03 2B150BC06 2B150BE01 2B150DD45 2B150DD57 2B150DD58 4B026DC04 4B026DC06 4B026DL04 4B026DL05 4B026DP01 4B026DX03 4B026DX08 4C083AD411 4C083DD31 4C083FF01 本発明は、植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する方法に関する。 本発明はまた、それらのpH7.5での溶解度、それらの平均ペプチド鎖長、それらのpH7での乳化力、およびそれらの濃縮度によって特徴付けられる、植物タンパク質アルカリ加水分解物にも関する。 植物または動物タンパク質、および植物または動物タンパク質加水分解物は、食品中、特に菓子類中で発泡剤として使用されることが多く:−タンパク質それ自体は、経時安定性発泡剤として選択され、−タンパク質加水分解物は、タンパク質よりも高いそれらの起泡力のために選択される。 多数の文献が、タンパク質加水分解物の発泡特性について記載する。最近の文献が、タンパク質の酵素的加水分解について考察する一方で、より以前の研究は、タンパク質のアルカリ加水分解について記載している。 例えば、乳タンパク質のアルカリ加水分解物が、泡消火器中でのそれらの使用、または卵タンパク質代替品としての気泡食品中でのそれらの使用に関して述べられている。 米国特許第2,522,050号明細書は、十分な発泡特性を有する生成物を得るために、長期(少なくとも2日間)にわたり、少なくとも10のpHと、100℃を十分下回るとされる温度(35〜40℃)で、水酸化カルシウムまたは水酸化マグネシウムを含有する水溶液中において、大豆タンパク質または乳タンパク質をアルカリ加水分解することで、発泡剤を製造する方法について記載する。 したがってこの文献は、−40℃以下の反応温度の選択、−最良の発泡特性を示すタンパク質の加水分解産物を得るための水酸化カルシウムまたは水酸化マグネシウム、特に水酸化カルシウムの選択、−長い反応時間の選択を推奨することに留意すべきである。 ここで英国特許第670,413号明細書は、少なくとも24時間にわたって室温でタンパク質を加水分解することで、発泡剤を調製する方法について記載し、加水分解は水酸化カルシウムを使用して実施される。 この特許では、100℃以上程度の高温でタンパク質を加水分解することも可能であるが、これは所望の発泡特性にとって有害であることもまた言及される。 しかし水酸化カルシウムによる加水分解が推奨されることが多いが、加水分解物は非常にまずい味で、それは重篤なマイナス要因である。概してそれらは、事実上粉っぽくて苦く、さらにイオウやゴム様の味がする。 水酸化カルシウムによる加水分解中に温度を上昇させることで反応時間を短縮できるが、これらの望ましくない風味形成が増大する。 したがってこれらの要件を全て考慮に入れるため、欧州特許第1,327,390号明細書は、発泡剤として植物タンパク質の加水分解物を使用して炭水化物含有食品を曝気する方法を提案し、前記加水分解物は、pHが少なくとも10の水溶液中で植物タンパク質に加水分解を実施することによって得られる。 次にこのアルカリ加水分解物は、5〜20個のアミノ酸の平均ペプチド鎖長と、タンパク質から誘導される全物質の15重量%未満の遊離アミノ酸量とを有する。 しかしこの結果を得るために、欧州特許第1,327,390号明細書に記載のアルカリ加水分解の原法は、アルカリ金属水酸化物とアルカリ土類水酸化物との組み合わせ、すなわちNaOHまたはKOHなどの少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物と、例えばCa(OH)2またはMg(OH)2などの少なくとも1種のアルカリ土類水酸化物との組み合わせを要する。 したがって前記欧州特許第1,327,390号明細書に記載の効率的なアルカリ加水分解は、加水分解を実施する、かなり特定の様式のみによって得られ得る。 国際公開第95/25437号パンフレットは、任意選択的に吸着材の存在下、タンパク質の等電pHを超えるpHで、植物性粉末中に含有されるタンパク質を抽出することにより、呈色が改善されている植物タンパク質加水分解物を製造する方法、そしてアルカリ、酸および/または酵素吸着材の存在下、「それ自体が公知」とされる様式での、このようにして得られたタンパク質の加水分解について記載する。 次にこのようにして得られたタンパク質加水分解物は、特に界面活性剤として使用し得る。 アルカリ加水分解のために推奨される方法は、事実上、タンパク質単離物の水性アルカリ懸濁液を酸化カルシウムまたは水酸化物でもう一度処理することにある。 次に、得られた溶液を濾過して、残渣を除去しなくてはならない。 このようなペプチドを得るために、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムとのカルシウム塩の形態でペプチドをさらに処理しなくてはならず、次に残留カルシウムを例えば硫酸カルシウムの形態で除去しなくてはならない。 最後に、フィルター上の濾過助剤とフィルタープレスの存在下で、低溶解度の塩の分離を実施しなくてはならない。 このようにして得られた加水分解物は、濃縮後、100〜30000ダルトン、好適には100〜10000ダルトン、特に2000〜5000ダルトンで変動する平均分子量と、5〜50重量%の乾物含量を有する。 欧州特許第1,909,592号明細書は、動物飼料中の過量を回避して、他の飼料構成要素との干渉現象を軽減できるようにする、畜産における制御されたマンガン供給源向けのマンガン富化タンパク質加水分解物を製造する方法について記載する。 これらのマンガン富化タンパク質加水分解物を得るために、例えば特定の圧力および温度条件において、皮なめし工場で処理された皮膚由来結合組織を石灰処理することが、先行技術で既に記載されている。 欧州特許第1,909,592号明細書は、それに代えて、従来の植物性有機物質を出発原料として使用し、特にそれを石灰処理することで、マンガン富化タンパク質加水分解物を得ることを提案する。 次に、硫酸溶液に事前に溶解させた硫酸マンガンまたはその他マンガン塩によって、タンパク質加水分解物のカルシウム塩を高温で処理し、これらのタンパク質のマンガン強化を実施する。 炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウムによって、または直接二酸化炭素によって、および/または例えばシュウ酸およびリン酸などのその他の沈殿剤によって、残留カルシウム塩を沈殿させることがさらに必要である。 国際公開第2008/001183号パンフレットは、賦形剤または食物等級希釈剤が添加されまたはそれと混合される、動物または植物起源のタンパク質加水分解物に富んだスティック、クラッカーまたは押出し製品の形態の食材について記載する。 これらの植物または動物タンパク質加水分解物は、60重量%以上のタンパク質含量を有する。 加水分解物は、植物タンパク質、動物タンパク質、または発酵からのタンパク質から出発して生成される。 これらは、大部分が3〜11のpH範囲で水溶性のペプチドまたはポリペプチドである。 国際公開第2008/001183号パンフレットに記載の加水分解物は、好適にはタンパク質分解酵素の作用によって生成する。 加水分解生成物の分子量は200〜100000ダルトンであり、200〜20000ダルトンの分子量が好ましい。 国際公開第2007/079458号パンフレットは、脂肪および炭水化物をタンパク質で置換することを提案する。しかしそれらの天然形態では、タンパク質は、それらに非常に悪い味を与える物理的および官能特性を有する。 脂肪代替品としてタンパク質をより魅力的にするために、主にプロテアーゼタイプの酵素の手段によって、天然タンパク質をペプチドおよびポリペプチドに加水分解する。 これらのタンパク質断片は、水溶性がより高い。次にそれらを飲料に組み込み(いわゆる「タンパク質濃縮」飲料を得る)、または固形食に添加して、それらに与えるチョーク様の味をより少なくし得る。 しかし天然タンパク質の酵素加水分解には、大きな欠点がある:タンパク質加水分解物は依然として非常に苦く、その全てが熱安定性であるわけではない。 苦味を低減するために多数の解決策が提案されているが、なおも満足のいくものではない。 例えば、非常に短いペプチド、ジペプチド、または均一な遊離アミノ酸を得るように、タンパク質加水分解時間の延長が試みられた。 タンパク質の徹底的加水分解は苦味を顕著に減少させ得るが、「石鹸様の」味をもたらす。さらに加水分解後でさえも、苦いチョーク様の後味が持続する。 次に国際公開第2007/079458号パンフレットでは、従来のアルカリ加水分解法に回帰することが推奨されるが、それには酵素加水分解反応が組合わせられる。 この二重加水分解反応の結果、短いペプチド鎖が生じる。 本パンフレットに記載される方法は、事実上、タンパク質溶液を調製するステップと、溶液のpHを10.4以上の値に調節してタンパク質の塩基性溶液を形成するステップと、それにプロテアーゼを添加するステップからなる。 このようにして得られたタンパク質加水分解物は、次に平均で2000〜10000ダルトンの非常に低い分子量を有する。 これらの組成物は、少なくとも5分間にわたって少なくとも87.8℃(190°F)の温度において熱安定性であり得て、苦味が低減されている。 国際公開第2008/110515号パンフレットでは、部分的に加水分解された穀物タンパク質組成物について記載される。 次にこれらのタンパク質加水分解物は、最大25000ダルトンの部分的に加水分解されたタンパク質を20〜80重量%、および最大1400ダルトンの部分的に加水分解されたタンパク質を8重量%程度有する。 この特定の重量分布、すなわち比較的高分子量の画分が、これらの穀物タンパクの部分的加水分解物に、乳タンパク質に匹敵する特性を与え、欠点は乳タンパク質よりも少ない。 さらにこのような部分的に加水分解された穀物タンパクは、口内で心地良いテクスチャーを有して、消化が容易である。 しかし基礎原料は、好適には活性小麦グルテンであり、工程は、3〜8程度の加水分解度を達成するように、酵素加水分解の微調整を要する。 この部分的加水分解は、通常、1つ以上のエキソおよびエンドペプチダーゼ酵素の存在下で実施される。 最後に、英国特許第705489号明細書が、水酸化ナトリウムによる82℃で30分間の落花生タンパク質の加水分解;HClによる中和および「膨潤」加水分解物の入手を記載する一方で、米国特許第2999753号明細書は、10.7〜10.8のpHにおける37〜80℃(100〜175°F)で8〜20時間の処理後に得られる、植物タンパク質のアルカリ加水分解物を開示する。米国特許第2,522,050号英国特許第670,413号欧州特許第1,327,390号国際公開第95/25437号欧州特許第1,909,592号国際公開第2008/001183号国際公開第2007/079458号国際公開第2008/110515号英国特許第705489号 したがって優れた乳化力と良好な官能特性もまた示せるようにする、優れた溶解度、分子量分布、および加水分解度を有する、エンドウマメ、ジャガイモおよびトウモロコシタンパク質加水分解産物に対する必要性がなおもある。 さらにこれらの加水分解物は、実行に費用がかからず簡単な、換言すれば経済的および工業的に実行可能な方法によって、製造できなくてはならない。 したがって本発明は、先行技術の加水分解物および方法の欠点を克服するという目的を有し、出願人は、多大な研究の後に、植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する特定の方法を提案することで、この目的を達成し得ることを発見できた。 本発明に従った植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製するこの方法は、以下のステップを含む: 1)乾物含量が10〜15%である、エンドウマメタンパク質、ジャガイモタンパク質、およびトウモロコシタンパク質からなる群から選択される、植物タンパク質の懸濁液を調製するステップと、 2)水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択される1種以上のアルカリ金属水酸化物を唯一のアルカリ作用物質として使用して、撹拌しながらpHを9.5〜10.5の値に調節するステップと、 3)このようにして得られた懸濁液を70〜80℃の温度で4〜6時間加熱するステップと、 4)前記加熱懸濁液を鉱酸、好ましくは塩酸の手段によって中和するステップと、 5)中和懸濁液を乾燥してアルカリ加水分解物を得るステップ。 本発明に従ったアルカリ加水分解物を得る方法の第1のステップは、乾物含量(以下「DM」)が10〜15%の植物タンパク質の懸濁液を調製することにある。 本発明に従ったアルカリ加水分解物を得る方法の第2のステップは、撹拌しながら、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムによって、10〜15%のDMを有する植物タンパク質懸濁液のpHを9.5〜10.5の値、好適には10.0の値に調節するステップからなる。 混反応合物を10程度のpHに調節することで(それは例えば、1.2%乾燥重量/エンドウマメタンパク質乾燥重量程度の水酸化ナトリウムの供給を伴ってもよい)、溶解度および乳化力(「以下EC」)の観点から、最良の挙動を示す生成物を得ることが可能である。 本出願人は、これらの溶解度とECの値が、6時間の反応後に、いかなる有意のさらなる変動も示さないことをさらに発見した。 塩基度については、それはアルカリ金属の水酸化物、好適には水酸化ナトリウム(NaOH)または水酸化カリウム(KOH)のみによって提供される。 したがって水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属塩の水酸化物は使用されない。 方法の第3のステップは、70〜80℃の温度で4〜6時間懸濁液を加熱するステップからなる。 55〜90℃での試験後、反応温度は、最終的に70〜80℃、好適には75℃程度の値を選択した。 反応時間については、4〜6時間に固定される。 この様にして進展させることで、出願人は、−反応時間が非常に短く、容易に工業化可能である:したがって反応を24〜48時間実施することは最早必要なく、なおもさらに−水酸化カルシウムまたはマグネシウムを使用することは提案されない。それどころか、出願人は、石灰の使用が、得られるタンパク質加水分解物の質に悪影響を及ぼすことを発見したという意味で、先行技術の先入観に対抗する。 発明に従ったアルカリ加水分解物を得る方法の第4のステップは、鉱酸、好ましくは塩酸の手段によってpHを中和することである。 例えば、pHを7に調節するために、1Nの塩酸を撹拌しながら混合物に添加する。 発明に従ったアルカリ加水分解物を得る方法の第5のステップは、このようにして得られたアルカリ加水分解物を乾燥することにある。 例えば、並行操作で生成物をNIRO型のタービン噴霧乾燥機内で乾燥する。この噴霧乾燥機は微粉循環システムを有しない;したがってこれは一段乾燥である。噴霧塔に入る空気を180℃に加熱する。塔への供給速度は、塔出口で空気が80〜85℃程度の温度になるように調節される。これらの噴霧条件は、6〜7%の残留水分を有する粉末をもたらす。 本発明に従った方法を用いることで、顕著な機能特性を示す植物タンパク質のアルカリ加水分解物を得ることが可能である。 したがってこれらの植物タンパク質のアルカリ加水分解物は、−pH7.5における水溶性値が60〜100%、好適には80〜98%であり、−乳化力が60〜90%、好適には65〜85%であり、−平均ペプチド鎖長が10〜20個のアミノ酸であり、−濃縮度が60〜95%、好適には80〜85%であることによって特徴付けられる。 本発明に従ったアルカリ加水分解物はまた、試験Aによって判定されるそれらの溶解度によっても特徴付けられる。 この試験Aは、蒸留水中に試験サンプルを分散し、遠心分離後に得られた上清を分析する方法によって、pH7.5における水溶性物質の含有量を測定することにある。 したがって、それは特に次のようにして実施し得る。正確に2gの試験サンプルおよび磁気バー(例えばVWR社からの参照番号ECN 442−4510)を400mlビーカーに入れる。全体の風袋を調べ、次に20℃±2℃の100gの蒸留水を添加する。 pHを1NのHClまたは1NのNaOHで7.5に調節し、蒸留水で正確に200gにする。 それを30分間撹拌し、次に3000gで15分間遠心分離する。 遠心分離後に、正確に25gの上清をあらかじめ較正した結晶皿に取り出す。それを103℃の実験炉に入れて、恒量にする。 水溶性は、以下の式:から計算され、式中、w1=乾燥後の結晶皿のグラム重量、w2=空の結晶皿のグラム重量である。 したがって本発明に従ったアルカリ加水分解物は60〜100%、好適には80〜98%の溶解度を有する。 本発明に従ったアルカリ加水分解物はまた、試験Bに従って判定される、それらの乳化力によっても特徴付けられる。 この試験は、POLYTRON商標PT45−80型(好適にはEasy−cleanスピンドル装着;参照番号B99582/Bioblock社)などのホモジナイザーを使用して、遠心分離した後に形成される安定エマルション「クリーム」の百分率に対応する乳化力(以下「EC」)を特定濃度のタンパク質および油の関数として測定することにある。 より具体的には、この試験は、以下を含む:−背高の2リットルポット(すなわち、例えば高さ23.5cmで直径11.5cm)内で、250mlの脱ミネラル水中に2.0%のタンパク質(タンパク質N×6.25の重量/容積)に相当する、アルカリ性タンパク質加水分解溶液を調製する。−磁気バー(特にVWR社からの参照番号ECN442−4510)を挿入する。−アルカリ性タンパク質加水分解物を例えばIKA(登録商標)RCT Classicなどの磁気撹拌機上で、最大速度1100回転/分で10分間混合する。−250mlの食物等級菜種油を用意する。−磁気バーを取り出す。−アルカリ性タンパク質加水分解物溶液の半分の深さに、ホモジナイザーのスピンドルを溶液に浸す。−回転速度を15200〜15450回転/分に設定する。−撹拌機のスイッチを入れて、250mlの菜種油を1分間で注ぎ入れる。−エマルションをビーカーに移す。−2本の50ml目盛り付き遠心管内で、正確に35gのエマルションを2回秤量する。−20℃および1500gで、5分間遠心分離する。−遠心分離後に、エマルション「クリーム」の容積を測定する。−遠心分離後に、全容積を測定する(ペレット+水+エマルションクリーム)。−2本の遠心管の間、および2回の同一試験の間で、再現性を確認する。 以下の式を使用して計算し、乳化力を判定する: 本発明に従ったアルカリ加水分解物は、60〜90%、好適には65〜85%のEC値を有する。 本発明に従ったアルカリ加水分解物はまた、試験Cに従って判定される、それらの平均ペプチド鎖長によっても特徴付けられる。 この試験Cは、以下のように平均鎖長を計算することからなり、ここで−TN=全窒素−TAN=全アミノ窒素−FAA=遊離アミノ酸−F=論議されているタンパク質のアミノ酸の平均窒素含量−ALPC=平均ペプチド鎖長−PAA=ペプチドアミノ酸数−PC=ペプチド鎖数である。 次に、当業者に知られている方法であり、BUCKEE,1994,Journal of the Institute of BREWING,100,pp57−64で引用されている、Dumas A.,1826,Annales de chimie,33,342の方法に従ってTNを測定し、mmol/gで表す。 TANは、これもまた当業者に知られている「Sorensen」ホルミル滴定によって測定し、mmol/gで表す。 FAAはHPLCによって測定し、mmol/gで表す。 問題になっているタンパク質次第で、F値(mol/molで表される)は、次のようになる:−エンドウマメタンパク質:1.29−ジャガイモタンパク質:1.25−トウモロコシタンパク質:1.24 平均鎖長は、ペプチド鎖数で除したペプチドアミノ酸数に等しく、すなわち:式中、およびである。 したがって本発明に従ったアルカリ加水分解物は、10〜20個のアミノ酸の平均ペプチド鎖長を有し、それは部分的に加水分解されたタンパク質の特性を反映する。 最後に、本発明に従ったアルカリ加水分解物は、それらの濃縮度(N×6.25で表される)によって特徴付けられ、それは当業者に良く知られている方法によって判定し得る。 発明に従ったアルカリ性タンパク質加水分解物はまた、−それらの官能特性、−それらの起泡力(以下:「FC」)、および−それらの加水分解度によって特徴付けられる。 本発明に従ったアルカリ加水分解の官能特性は、特にエンドウマメタンパク質のアルカリ加水分解物について測定された。 本発明に従ったエンドウマメタンパク質のアルカリ加水分解物は、それが調製されたエンドウマメタンパク質と比較して、事実上完全に満足できる官能特性を有する。 下述の実施例に記載されるように、官能プロフィールは、出願人によって次のようにして得られた:150gの水中に5gの生成物の比率で、色ガラスバイアル内でサンプルを調製して50℃に保ち、次にそれらをパネリストに盲検法で提示する。 次にパネリストは生成物の匂いをかいで味見をし、性状に対応するボックスにチェックマークを入れなくてはならない。 このプロフィールは、本発明のアルカリ加水分解物の風味が、エンドウマメタンパク質と異なることを示す。 専門家パネルによれば、嗅覚基準または味覚基準のいずれかに基づいて、加水分解物の「エンドウマメ」性状だけでなく、「酸味」、「苦味」、「刺激性」、「辛味」、および「発酵性」性状もまたエンドウマメタンパク質のそれらと比べて弱まる。 起泡力については、試験Dに従って、次のように判定される。 気泡は、機械的撹拌によって生じる、(タンパク質またはそれらの加水分解物を含有する)液体または固体連続相中の気体(窒素、二酸化炭素、空気)の泡の分散体である。 背高の250mlビーカー(すなわち、例えば高さ12cmおよび直径6cmを有する)内で、脱ミネラル水を用いて、40mlのタンパク質加水分解物の2%(タンパク質N×6.25の重量/容積)溶液を調製する。 磁気バー(特にVWR社からの参照番号ECN442−4510)を装入する。 タンパク質加水分解物をIKA(登録商標)RCT Classicなどの磁気撹拌機上で、速度1100回転/分で10分間水和させる。 磁気バーを除去する。 膨潤前の全容積を測定する。 ULTRA TURRAX(登録商標)T50 basic型のIKA(登録商標)Werkeなどのホモジナイザーのスピンドル(例えば参照番号G45M)をタンパク質加水分解物溶液の半分の深さに溶液に浸す。 回転速度を約15200回転/分に設定し(すなわちULTRA TURRAXの場合「5」の位置)、撹拌を1分間実施する。 全容積を100mlメスシリンダーに移す。 膨潤後の全容積を測定する。 次に起泡力を次式から求める: 安定性の損失は、初期気泡容積の百分率で表される、30分後の気泡容積損失によって表される。 次に本発明に従ったアルカリ加水分解物は、150〜250%のFC値を有する。 さらにこれらのアルカリ加水分解物は、有利には5〜9の加水分解度(DH)を有する。後者は、以下の式から計算によって求められ得る: DH=[(TAN%)x100]/[タンパク質窒素]式中、TANは全アミノ窒素であり、当業者に知られている「Sorensen」ホルミル滴定によって測定され、mmol/gで表され、タンパク質窒素はN×6.25で表され、当業者に良く知られている方法によって測定される。 本発明に従ったアルカリ加水分解物は、有利には、ヒト用または動物用食品産業、製薬産業、化粧品産業、および化学薬品産業部門において、特に食品部門において、乳化剤として使用され得る。 それらはまた、発酵、建築材料、プラスチック、テキスタイル、紙、および厚紙産業においても使用し得る。 最後に、本発明は、組成物、好適には上述のアルカリ加水分解物を含有する食品組成物に関する。 これらの食品組成物は、好適には、前記アルカリ加水分解物で乳化されるエマルションである。 本発明の他の特徴および利点は、下述の非限定的例を読むことにより明らかになるであろう。実施例1:エンドウマメタンパク質加水分解物の調製 本発明に従ったエンドウマメタンパク質のアルカリ加水分解物は、次のようにして調製される。1)25kgのタンパク質を93%のDMで、すなわち23.15kgのDMを210kgの水に懸濁し、2)水酸化ナトリウムでpHを10に調節し、得られた懸濁液を75℃の温度で4時間加熱し、3)1Nの塩酸でpH=7に中和し、4)このようにして得られたアルカリ加水分解物を噴霧乾燥する。 並行操作によって、NIRO型タービン噴霧乾燥機内で生成物を乾燥する。この噴霧乾燥機は、微粉循環システムを有しない;したがってそれは一段乾燥である。噴霧塔に入る空気を180℃に加熱する。塔への供給速度は、塔出口で空気が80〜85℃程度の温度になるように調節される。 これらの噴霧乾燥条件は、6%程度の残留水分を有する粉末の生成をもたらす。 得られた結果を下の表Iに要約する: 本発明に従った加水分解エンドウマメタンパク質は、平均ペプチド鎖長が14である。 本発明に従ったエンドウマメタンパク質の加水分解によって、−溶解度を70.1から93%へ、−乳化力を67から80%へ増大させることが可能である。 さらに起泡力が改善される。 発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物は、加水分解前の同一タンパク質の特性より優れた、溶解度と乳化および起泡力の特性を示す。実施例2:非常に高濃度のエンドウマメタンパク質の加水分解 タンパク質含量が90%を超えるエンドウマメタンパク質に、実施例1に記載される手順を実施する。 これらの操作条件から、以下の特徴を有する粉末が生成する(表II): 濃縮度が90%を超えるエンドウマメタンパク質を本発明に従って加水分解すると、平均ペプチド鎖長が13になる。 本発明に従ったエンドウマメタンパク質の加水分解によって、−溶解度を32から79.2%へ、−乳化力を75から81%へ増大させることが可能である。実施例3:ジャガイモタンパク質加水分解物の調製 実施例1に記載される手順をジャガイモタンパク質に適用する。 これらの操作条件から、以下の特徴を有する粉末が生成する(表III): したがって驚くべきことにそして意外にも、アルカリ加水分解は、平均ペプチド鎖長に影響を及ぼすことなく(どちらの場合も13に等しい価)、はるかにより良い溶解度と改善された乳化力がある加水分解物をもたらすことが分かる。 本発明に従ったジャガイモタンパク質の加水分解によって、−溶解度を31.0から85.2%へ、−乳化力を60から67%へ増大させることが可能である。実施例4:トウモロコシタンパク質加水分解物の調製 実施例1に記載される手順をトウモロコシタンパク質に適用する。これらの操作条件から、以下の特徴を有する粉末が生成する(表IV): 本発明に従った加水分解トウモロコシタンパク質は、平均ペプチド鎖長が16である。 本発明に従ったトウモロコシタンパク質の加水分解によって、−溶解度を5.1から97.4%へ、−乳化力を0から67%へ増大させることが可能である。 さらに天然トウモロコシタンパク質がいかなる起泡力も有しない一方で、本発明に従った加水分解トウモロコシタンパク質は顕著な起泡力を有する。 本発明に従ったトウモロコシタンパク質加水分解物によって、溶解度と、乳化および特に起泡力特性の改善が可能である。実施例5:本発明に従った様々な植物タンパク質加水分解物の比較表 タンパク質の植物起源(エンドウマメ、ジャガイモ、トウモロコシ)に関係なく、本発明に従った加水分解によって、−10〜20個のアミノ酸の平均ペプチド鎖長、−85.2〜97.4%の溶解度、−67〜80%の乳化力、−膨潤後の体積増大百分率によって規定される150〜250%の起泡力を有するタンパク質を得ることが可能である。実施例6:油を封入するための本発明に従った加水分解物の使用 45%のDMおよびpH=8でエマルションを噴霧することによって、魚油を封入する。 油は乾燥物質の15%に相当し、封入キャリアおよび乳化剤は配合に応じて変動する。 エマルションは、以下の手順に従って生成される:●80℃に加熱した脱ミネラル水(=封入溶液)に、封入キャリアおよび乳化剤を溶解する。●1NのNaOHでpHを8に調節する。●20分間にわたり撹拌する。●酸化を回避するために、この時間終了の5分前に油を量り取る。●PT45−80型のPOLYTRONホモジナイザー(Easy−cleanスピンドル装着、Bioblockからの参照番号B99582)を使用して、速度9000rpmでエマルションを作成する:このために、(ステップ1および2で調製された)封入溶液中に油を注ぎ入れ、2分間撹拌する。●得られたエマルションを160バールの高圧ホモジナイザーに移す(第2段階は30バールであり、第1段階の160バールを補う)。●次にエマルションを撹拌して、温度を50℃近くに保つ。 このように調製されたエマルションを一段噴霧乾燥機(微粒子再循環なし)内で噴霧する。流入空気の温度は185℃であり;流速は出口温度=90℃になるように制御される。 得られた粉末は、それらの含水量、水分活性(aw)、封入度によって、および油の酸化状態によって特徴付けられる。 封入度は、全脂肪と抽出可能脂肪の差(キャリアによって固定された油量)によって判定される: 脂質は、ヘキサンを用いたソックスレー抽出によって測定される:−抽出性脂質については生成物に対して、−総脂質については加水分解後生成物に対して。 酸化安定性は、NF ISO 6886規格に従って判定される。 誘導時間は、所与の条件下(温度、空気流速、生成物重量)で、脂肪を酸化するのに要する時間に相当する。実施例6.1: 45%のDMおよびpH=8における、−15%の魚油、−1.2または1.8%の乳化剤:天然エンドウマメタンパク質/実施例1からのエンドウマメタンパク質加水分解物−それぞれ83.5%または83.2%のキャリア:DE12のマルトデキストリン(ROQUETTEFRERES社によって市販されるGLUCIDEX(登録商標)12)。を含有するエマルションの噴霧。 噴霧粉末は、0.1の水分活性を有する。 それらの含水量は1.2%の乳化剤試験では5%であり、1.8%の乳化剤試験では4%である。 DE12のマルトデキストリンキャリアと共に、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を1.2%のレベルで使用して、天然エンドウマメタンパク質を用いた78.3%と対比して、87.9%までの油を封入することが可能である。 次に油は、6時間と対比して8.5時間の導入時間を有する。 どちらの乳化剤濃度でも、封入度は、天然エンドウマメタンパク質ではなく、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を使用した場合に、より大きい。 同様に、誘導時間は、天然エンドウマメタンパク質でなく、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を使用した場合に、より大きい。 したがって、油はより緩慢に酸化する。実施例6.2: 45%のDMおよびpH=8における、−15%の油−1.2または1.8%の乳化剤:天然エンドウマメタンパク質/本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物−それぞれ83.8%または83.2%のキャリア:エンドウマメデキストリン(ROQUETTE FRERES社によって市販されるTACKIDEX(登録商標)C760)、を含有するエマルションの噴霧。 噴霧粉末は、0.1の水分活性を有する。 含水量は、所与の乳化剤含量に匹敵する。 カプセル封入キャリアとしてエンドウマメデキストリンを用いた場合、乳化剤含量にかかわらず、封入度は、天然エンドウマメタンパク質でなく、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を使用した場合に、より大きい。 同様に、誘導時間は、天然エンドウマメタンパク質でなく、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を使用した場合に、より大きい。 本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を乳化剤として使用することで、天然エンドウマメタンパク質と比べて、封入度を増大させることが可能である。 さらに本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物を使用することで、油の誘導時間を増大させることが可能である。 換言すれば、エマルションが天然エンドウマメタンパク質でなく、本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物から製造された場合に、油は酸化からより良く保護される。実施例7:脂質再添加(refatted)ホエー透過物の生産 ホエーはチーズにされるミルクの少なくとも85%に相当することから、世界中でかなりの量が入手できる。 ヒト食物および動物飼料中における多数の可能なホエーの使用法があるが、現在の傾向はホエーの分画である。 特にホエータンパク質濃縮物は、特に乳児食中で使用するのに適する。 タンパク質は限外濾過によってホエーから分離され、主に乳糖、ミネラル、および小型可溶性タンパク質を含有する、大量のホエー透過物がもたらされる。 難題は、この除タンパク可溶性画分の活用である。 したがってホエーの限外濾過から得られる可溶性画分を再富化することが提案される:−脂肪によって、多かれ少なかれ牛乳と等しいレベルに、−タンパク質によって、栄養および機能性目的で、後者は形成されるエマルションを安定化するために。 最後に、この混合物を乾燥して保存を容易にする。粉末は、主に仔ウシのための乳獣飼料中で使用される。 したがって、この用途において有利にタンパク質を置換する、エンドウマメタンパク質加水分解物の能力が試験される。 このために、以下が選択される:−天然エンドウマメタンパク質、−本発明に従ったエンドウマメタンパク質加水分解物(実施例1から)。 懸濁液は60%のDMで調製され、その中では、脂肪のない配合と比べて、40%が脂肪、および16%がタンパク質である。 配合は、次のようにして調製される:水を二重ジャケット付きタンク内で加熱して、50℃に保つ。 ホエー透過物、ならびにタンパク質源を添加する。 次に混合物のpHを水酸化ナトリウムで7に補正する。 次に液体脂を添加する。 第1段階を20バールに、第2段階を80バールに設定した二段高圧ホモジナイザー内で、混合物を均質化する。 次にノズル付きで微粉再循環のないNIRO型噴霧塔内で、生成物を乾燥する。 噴霧条件は、2種の配合において同一である:流入空気の温度は165℃であり、流出空気の温度は94℃である。 噴霧圧は、175バール程度である。固定床上の流入空気の温度は、85℃である。 抽出性脂質および総脂質の含有量は、ヘキサンを用いたソックスレー抽出によるアッセイ法によって測定される。 抽出性脂質と総脂質の比率は、乳化剤効率の指標である:抽出性脂質のレベルが低いほど、したがってその比率が低いほど、エマルションはより良好であり、それによって最終再懸濁生成物の良好な安定性が予測可能になる。この側面は、生成物の食味評価に必須である。 これに加えて、粉末は流動試験によって特徴付けられ、それは薬局方収載の試験(欧州薬局方6.0の試験2.9.16)で使用される寸法の漏斗内で、粉末の流動時間を計算することにある。 より具体的には、試験は、−前記漏斗を20cmの高さに固定するステップと、−漏斗の先端をブロックするステップと、、−漏斗に100gの粉末を充填するステップと、−先端のブロックを除去してタイマーを開始するステップと、−全粉末が流出したらタイマーを止めるステップと、−タイマー上の流動時間を記録するステップからなる。 得られた結果を下の表VIIIに要約する:実施例8:官能分析 官能プロフィールは、出願人によって、次のようにして得られた:サンプルを150gの水中に5gの生成物の比率で、色ガラスバイアル内で調製して50℃に保ち、次にそれらをパネリストに盲検法で提示する。 試験に参加した10人のパネリストは、生成物の匂いをかいで味見をし、次に提案される性状カテゴリーに従って、各サンプルに対応する説明または性状にチェックマークを入れるように依頼された。 結果を下の表IXに提示する。 このプロフィールは、本発明のアルカリ加水分解物の風味が、エンドウマメタンパク質と異なることを示す。 専門家のパネルによれば、嗅覚基準または味覚基準に基づいて、加水分解物の「エンドウマメ」性状だけでなく、「酸味」、「苦味」、「刺激性」、「辛味」、および「発酵性」性状もまた天然エンドウマメタンパク質と比べて弱まる。実施例9(比較):他の方法に従った植物タンパク質加水分解物の調製実施例9−1: 1)乾燥物質10〜15%のタンパク質溶液(エンドウマメタンパク質では10%、ジャガイモおよびトウモロコシタンパク質では13%)を調製するステップと、 2)25mlの40%NaOHを添加するステップと、 3)82℃で30時間加熱するステップと、 4)HClでpH=7に中和するステップと、 5)82℃で2時間加熱するステップと、 6)凍結乾燥するステップの連続ステップを含んでなる、英国特許第705489号明細書で一例として挙げられる手順に従って、エンドウマメ加水分解産物、ジャガイモおよびトウモロコシタンパク質を調製した。 得られた結果を下の表Xに要約する: したがって英国特許第705489号明細書に記載の方法では、本発明に記載の所望特性の良好な妥協点を有する植物タンパク質加水分解物を得ることは可能でない。実施例9−2: 1)乾燥物質10〜15%のタンパク質溶液(エンドウマメタンパク質では10%、ジャガイモおよびトウモロコシタンパク質では12%)を調製するステップと、 2)NaOHでpHを10.7に調節するステップと、 3)40℃で20時間加熱するステップと、 4)HClでpH=5.5に中和するステップと、 5)凍結乾燥するステップの連続ステップを含んでなる、米国特許第2999753号明細書で一例として挙げられる手順に従って、エンドウマメ加水分解産物、ジャガイモおよびトウモロコシタンパク質を調製した。 得られた結果を下の表XIに要約する: したがって米国特許第2999753号明細書に記載の方法では、本発明に記載の所望特性の良好な妥協点を有する植物タンパク質加水分解物を得ることは可能でない。 1)乾物含量が10〜15%である、エンドウマメタンパク質、ジャガイモタンパク質、およびトウモロコシタンパク質からなる群から選択される、植物タンパク質の懸濁液を調製するステップと、 2)水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択される1種以上のアルカリ金属水酸化物を唯一のアルカリ作用物質として使用して、撹拌しながらpHを9.5〜10.5の値に調節するステップと、 3)このようにして得られた前記懸濁液を70〜80℃の温度で4〜6時間加熱するステップと、 4)前記加熱懸濁液を鉱酸、好ましくは塩酸の手段によって中和するステップと、 5)前記中和懸濁液を乾燥して、アルカリ加水分解物を得るステップとを含むことを特徴とする、植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する方法。 −60〜100%、好適には80〜98%のpH7.5における水溶性値、 −60〜90%、好適には65〜85%の乳化力、 −10〜20個のアミノ酸の平均ペプチド鎖長、 −60〜95%、好適には80〜85%の濃縮度、を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法によって得られ得る植物タンパク質アルカリ加水分解物。 150〜250%の起泡力を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の加水分解物。 ヒト用または動物用食品産業、製薬産業、化粧品産業、および化学薬品産業部門、特に食品部門における乳化剤としての、請求項2または3に記載の、または請求項1に記載の方法を実行して得られ得る、アルカリ加水分解物の使用。 請求項2または3に記載の、または請求項1に記載の方法を実行して得られ得る、アルカリ加水分解物を含有する食品組成物。 前記アルカリ加水分解物によって乳化されたエマルションであることを特徴とする、請求項5に記載の食品組成物。 本発明の対象は、1)乾物含量が10〜15%である、エンドウマメタンパク質、ジャガイモタンパク質、およびトウモロコシタンパク質からなる群から選択される、植物タンパク質の懸濁液を調製するステップと;2)水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択される、1種以上のアルカリ金属水酸化物を唯一のアルカリ作用物質として使用して、撹拌しながらpHを9.5〜10.5の値に調節するステップと;3)得られた懸濁液を70〜80℃の温度で4〜6時間加熱するステップと;4)無機酸、好ましくは塩酸を使用して、前記加熱懸濁液を中和するステップと;5)中和懸濁液を乾燥してアルカリ加水分解物を得るステップと、を含むことを特徴とする、植物タンパク質のアルカリ加水分解物を調製する方法である。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る