タイトル: | 公表特許公報(A)_組織標的化方法 |
出願番号: | 2013505200 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 45/00,A61P 35/00,A61P 29/00,A61P 19/02,A61P 37/02,A61P 5/14,A61P 25/00,A61P 3/10,A61P 27/02,A61P 17/00,A61P 17/06,A61P 17/04,A61P 13/12,A61P 1/04,A61P 37/06,A61P 37/08,A61P 11/06,A61P 11/02,A61K 49/00,A61K 51/00,A61K 48/00,A61K 31/7088,A61K 39/395,A61K 39/00,A61P 35/04 |
チョウ ヘ コクラン エドワード キシモト タカシ ケイ JP 2013527158 公表特許公報(A) 20130627 2013505200 20110415 組織標的化方法 モメンタ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 508134441 清水 初志 100102978 春名 雅夫 100102118 山口 裕孝 100160923 刑部 俊 100119507 井上 隆一 100142929 佐藤 利光 100148699 新見 浩一 100128048 小林 智彦 100129506 渡邉 伸一 100130845 大関 雅人 100114340 五十嵐 義弘 100114889 川本 和弥 100121072 チョウ ヘ コクラン エドワード キシモト タカシ ケイ US 61/325,146 20100416 A61K 45/00 20060101AFI20130531BHJP A61P 35/00 20060101ALI20130531BHJP A61P 29/00 20060101ALI20130531BHJP A61P 19/02 20060101ALI20130531BHJP A61P 37/02 20060101ALI20130531BHJP A61P 5/14 20060101ALI20130531BHJP A61P 25/00 20060101ALI20130531BHJP A61P 3/10 20060101ALI20130531BHJP A61P 27/02 20060101ALI20130531BHJP A61P 17/00 20060101ALI20130531BHJP A61P 17/06 20060101ALI20130531BHJP A61P 17/04 20060101ALI20130531BHJP A61P 13/12 20060101ALI20130531BHJP A61P 1/04 20060101ALI20130531BHJP A61P 37/06 20060101ALI20130531BHJP A61P 37/08 20060101ALI20130531BHJP A61P 11/06 20060101ALI20130531BHJP A61P 11/02 20060101ALI20130531BHJP A61K 49/00 20060101ALI20130531BHJP A61K 51/00 20060101ALI20130531BHJP A61K 48/00 20060101ALI20130531BHJP A61K 31/7088 20060101ALI20130531BHJP A61K 39/395 20060101ALI20130531BHJP A61K 39/00 20060101ALI20130531BHJP A61P 35/04 20060101ALI20130531BHJP JPA61K45/00A61P35/00A61P29/00A61P19/02A61P37/02A61P5/14A61P25/00A61P3/10A61P27/02A61P17/00A61P17/06A61P17/04A61P13/12A61P1/04A61P37/06A61P37/08A61P11/06A61P11/02A61K49/00 AA61K43/00A61K48/00A61K31/7088A61K39/395 TA61K39/00 GA61P35/04 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2011032771 20110415 WO2011130697 20111020 25 20121121 4C084 4C085 4C086 4C084AA12 4C084AA13 4C084AA19 4C084MA16 4C084MA52 4C084MA56 4C084MA66 4C084NA05 4C084NA13 4C084NA14 4C084ZA021 4C084ZA331 4C084ZA591 4C084ZA661 4C084ZA681 4C084ZA811 4C084ZA891 4C084ZA961 4C084ZB051 4C084ZB081 4C084ZB111 4C084ZB131 4C084ZB211 4C084ZB261 4C084ZC061 4C084ZC351 4C084ZC751 4C085AA03 4C085AA08 4C085AA14 4C085AA19 4C085AA24 4C085BB01 4C085BB31 4C085CC23 4C085EE03 4C085GG02 4C085GG03 4C085GG04 4C085GG06 4C085GG08 4C085HH11 4C085JJ01 4C085KB79 4C085LL18 4C086EA16 4C086MA02 4C086MA05 4C086MA52 4C086MA56 4C086MA66 4C086NA05 4C086NA13 4C086ZA02 4C086ZA33 4C086ZA59 4C086ZA66 4C086ZA68 4C086ZA81 4C086ZA89 4C086ZA96 4C086ZB05 4C086ZB08 4C086ZB11 4C086ZB13 4C086ZB26 4C086ZC06 4C086ZC35優先権の主張 本出願は、2010年4月16日出願の米国特許出願第61/325,146号明細書の優先権を主張する。先行出願の開示内容は、本出願の開示内容の一部とみなされる(および、参照により本明細書に組み入れられる)。発明の背景 多くの抗癌剤は、癌細胞と正常細胞を同様に攻撃する。したがって、正常組織に対する毒性作用を最小限に抑えながら、癌組織を選択的に標的化する治療的アプローチは重要な研究である。 本発明は、異種作用物質にコンジュゲートされた本明細書に記載の低分子量ヘパリン(例えば、実質的な抗凝固活性を欠くLMWH、例えばM402)が、実験動物に投与した場合に原発腫瘍部位で選択的に蓄積するという発見に少なくとも一部基づく。したがって、本発明はとりわけ、対象の腫瘍部位に作用物質、例えば治療剤またはイメージング剤を送達および標的化する方法を特徴とする。対象における炎症、線維症または感染症部位に作用物質、例えば治療剤またはイメージング剤を送達および標的化するための関連する方法も含まれる。 本明細書で使用される「コンジュゲート」とは、投与後、少なくともコンジュゲートが指定の部位(腫瘍部位など)に標的化されるまで、その結合が対象の体内で実質的にインタクトなままであるように、異種作用薬(heterologous active agent)に結合された本明細書に記載のLMWHを含む組成物である。LMWHおよび異種作用物質は、直接、またはリンカーもしくはスペーサーを介して結合(例えば、共有結合)され得る。その結合は、腫瘍部位に標的化した後でも安定、または腫瘍部位に標的化した後に切断可能(例えば、プロドラッグにおいてと同様に)であり得る。 本明細書で使用される「リンカー」または「スペーサー」は、当業者によって認識かつ理解されるであろう任意の分子であり得る。これらの分子は、ホモ二官能性またはヘテロ二官能性である部位を含み得る。一般に、ホモ二官能性部位が同一の反応性基を含むのに対して、ヘテロ二官能性部位は同一でない反応性基を含む。これらの反応性基は、結合性または架橋結合性の生物学的に関連のある分子と結合している、一般に許容されるいずれかの官能基から選択することができる(例えば、ヒドラジド、N−ヒドロスクシンイミドまたはジメチルスベルイミデート)。リンカーおよび/またはスペーサーとして使用される分子は、ポリマー(例えば、PEGポリマー、ポリアクリルアミドおよび他の生物学的に適合性のポリマー)、色素、および生物学的に関連のある分子の結合性および架橋結合性において有用であることが知られている他の化合物(例えば、LMWH)などの多数のクラスまたは化合物を含み得る。 本明細書に記載のコンジュゲートを用いた組織部位への作用物質の「標的化」とは、作用物質が本明細書に記載のようにコンジュゲートされていない場合にその部位に送達されると考えられるよりも速い速度で、および/または多い量で、および/または長い時間、その部位に作用物質が送達されることを意味する。 本明細書で使用される「対象」という用語は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物、限定されないが、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、モルモット、霊長類、ラットおよびマウスなどのコンパニオンアニマルおよび実験動物などを表すことが意図される。腫瘍を有するマウスにおけるfluo-M402(上のパネル)および遊離色素(下のパネル)の分布を示す。fluo-M402または遊離色素を注入されたマウスの原発腫瘍における蛍光シグナルレベルの時間経過を示すグラフである。3H-M402を単回皮下投与した後の腫瘍を有するマウスの腫瘍部位での滴定M402の蓄積を示すグラフである。fluo-M402を6日間連続して毎日、単回皮下投与して24時間後の、腫瘍を有するマウスと腫瘍を持たないマウスにおけるfluo-M402の分布を示す。fluo-M402を7日間連続して毎日注入した7回の最後の回から24時間後の、いくつかの異なる組織(例えば、腫瘍、肝臓、脾臓)におけるfluo-M402の蓄積を示すグラフを表す。fluo-M402を7日間連続して1日1回注入して処理されたマウスにおける、原発腫瘍、唾液腺および肝臓での蛍光シグナルレベルの時間経過を示すグラフを表す。詳細な説明 生体内分布研究から、M402が腫瘍部位に蓄積かつ持続されることが示され、M402を使用して異種作用物質を腫瘍部位に標的化することができることが分かった。かかる標的化は、例えば、標的腫瘍部位に作用物質を優先的に送達すること;非標的化作用物質と比較して作用物質の半減期を増加すること;非標的化作用物質と比較して血流内への作用物質の放出を遅くすること;非標的化作用物質と比較して作用物質の有効用量を低減すること;非標的化作用物と比較して作用物質に対する対象の抵抗性を下げること、のうちの1つまたは複数に有用である。標的化部位 本明細書に記載のLMWHを使用して、腫瘍部位に異種作用物質(例えば、治療剤またはイメージング剤)を標的化することができる。かかるLMWHは、以下の特徴:抗Xa活性50IU/mg、20IU/mg、10IU/mg未満、5IU/mg以下;グリコール分割ウロン酸残基(例えば、グリコール分割ウロン酸残基50%、40%、30%、20%未満);多糖鎖1本当たり3個以下のグリコール分割ウロン酸残基(UG);40%を超えるU2SHNS,6S二糖残基;脱硫酸化度40%未満;1つまたは複数の多糖鎖が、非還元性ウロン酸末端残基の4,5−不飽和を有する;1つまたは複数の多糖鎖が、還元性末端に2,5−アンヒドロマンニトール残基を有する;重量平均分子量3,500〜8,000Da、例えば4,000〜8,000Da;および本明細書に記載の分子量分布、のうちの1つまたは複数を有し得る。 本明細書に記載の標的化剤の例としては、以下の:[Uw-Hx,y,z]m〜[UG-Hx,y,z]nを含む鎖を含む多糖製剤が挙げられ、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し、mおよびnは、m=6〜18であり、かつn=1〜4であるような整数であり、w=-2OSまたは-2OHであり、x=-NSまたは−NAcであり、y=-3OSまたは-3OHであり、z=-6OSまたは-6OHであり、およびであり、 式中、記号〜は、mおよびnで示される単位が多糖鎖に沿って分布しており、かつ必ずしも順序どおりではないことを示す。 例えば、以下の多糖鎖:[UG-Hx,y,z]-[Uw-Hx,y,z]-[UG-Hx,y,z]-[Uw-Hx,y,z]-[Uw-Hx,y,z]-[Uw-Hx,y,z]は、本実施形態によって包含される。 さらに、w、x、y、およびzがそれぞれ、[Uw-Hx,y,z]のそれぞれの場合で同一または異なり、x、y、およびzがそれぞれ、[UG-Hx,y,z]のそれぞれの場合で同一または異なる。それぞれの場合のUは独立して、イズロン酸(I)またはグルクロン酸(G)である。 多糖製剤は、それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性(例えば、約40IU/mg、30IU/mg、20IU/mg、15IU/mg、10IU/mg、5IU/mg、4IU/mg、3IU/mg、2IU/mgまたは1IU/mg未満;または約0〜50IU/mg、約0〜40IU/mg、約0〜30IU/mg、約0〜25IU/mg、約0〜20IU/mg、約0〜10IU/mg、約0〜5IU/mg、約5〜10IU/mg、約5〜15IU/mg、または約5〜20IU/mgの抗Xa活性;および約40IU/mg、30IU/mg、20IU/mg、15IU/mg、10IU/mg、5IU/mg、4IU/mg、3IU/mg、2IU/mgまたは1IU/mg未満;または約0〜50IU/mg、約0〜40IU/mg、約0〜30IU/mg、約0〜25IU/mg、約0〜20IU/mg、約0〜10IU/mg、約0〜5IU/mg、約5〜10IU/mg、約5〜15IU/mg、または約5〜20IU/mgの抗IIa活性);および[Uw-Hx,y,z]m-[UG-Hx,y,z]n-[Uw-Hx,y,z]o-[UG-Hx,y,z]p-[Uw-Hx,y,z]qを有し、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し、m〜qは、m=0〜10、n=0〜3、o=0〜10、p=0〜3、q=0〜10であるような整数であり、w=-2OSまたは-2OHであり、x=-NSまたは-NAcであり、y=-3OSまたは-3OHであり、z=-6OSまたは-6OHであり、およびであり、 w、x、y、およびzがそれぞれ、m、n、o、p、またはqで示される各単位で同一または異なる。一部の実施形態において、n+pの合計が4以下(例えば、3、2、1、または0以下)である。一部の実施形態において、nとpの合計は4、3、2または1である。一部の実施形態において、m、oおよびqの合計は、4〜18、例えば、4〜8、4〜9、4〜10、4〜11、4〜12、4〜13、4〜14、4〜15、4〜16または4〜17である。一部の態様において、製剤は、重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da、例えば、4,300〜7,000Da、4,500〜7,000Da、4,700〜7,000Daおよび5,000〜7,000Daを有する。 さらに、w、x、y、およびzがそれぞれ、[Uw-Hx,y,z]のそれぞれの場合で同一または異なり、x、y、およびzがそれぞれ、[UG-Hx,y,z]のそれぞれの場合で同一または異なる。それぞれの場合のUは独立して、イズロン酸(I)またはグルクロン酸(G)である。 多糖製剤は、それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性(例えば、約40IU/mg、30IU/mg、20IU/mg、15IU/mg、10IU/mg、5IU/mg、4IU/mg、3IU/mg、2IU/mgまたは1IU/mg未満;または約0〜50IU/mg、約0〜40IU/mg、約0〜30IU/mg、約0〜25IU/mg、約0〜20IU/mg、約0〜10IU/mg、約0〜5IU/mg、約5〜10IU/mg、約5〜15IU/mg、または約5〜20IU/mgの抗Xa活性;および約40IU/mg、30IU/mg、20IU/mg、15IU/mg、10IU/mg、5IU/mg、4IU/mg、3IU/mg、2IU/mgまたは1IU/mg未満;または約0〜50IU/mg、約0〜40IU/mg、約0〜30IU/mg、約0〜25IU/mg、約0〜20IU/mg、約0〜10IU/mg、約0〜5IU/mg、約5〜10IU/mg、約5〜15IU/mg、または約5〜20IU/mgの抗IIa活性)を有する。抗IIa活性: 抗IIa活性は、平行線検定に関する統計的方法を用いて、1ミリグラム当たりの抗IIa活性の国際単位で計算される。本明細書に記載の抗IIa活性レベルは、以下の原理を用いて測定される。多糖(PS)+ATIII→[PS・ATIII] IIaPS・ATIII→[PS・ATIII・IIa]+IIa(過多)IIa(過多)+基質→ペプチド+pNA(分光光度法で測定) 抗第IIa因子活性は、トロンビンの抑制においてアンチトロンビン(ATIII)への効果を増強する試料によって決定される。トロンビンの過多は間接的に、分光光度法で測定することができる。例えば、Chromogenixから市販の試薬(S−2238基質、トロンビン(53nkat/バイアル)、およびアンチトロンビン)を使用して、Diagnostica Stago分析器またはACL Futura3 Coagulationシステム、または同等ないずれかのシステムで、抗第IIa因子活性を測定することができる。分析器の応答は、低分子量ヘパリンに対する第二国際基準を用いて較正される。抗Xa活性: 製剤の抗Xa活性は、平行線検定に関する統計的方法を用いて、1ミリグラム当たりの抗第Xa因子活性の国際単位で計算される。本明細書に記載の製剤の抗第Xa因子活性は、以下の原理を用いて測定される。(PS)+ATIII→[PS・ATIII] FXaPS・ATIII→[PS・ATIII・FXa]+FXa(過多)FXa(過多)+基質→ペプチド+pNA(分光光度法で測定) 抗第Xa因子活性は、活性化第Xa因子(FXa)の抑制においてアンチトロンビン(ATIII)への効果を増強する試料によって決定される。第Xa因子の過多は間接的に分光光度法で測定することができる。例えば、Stachrom(登録商標)ヘパリンテストキットを用いてDiagnostica Stago分析器で、Chromogenixから市販のCoatest(登録商標)ヘパリンキットを用いてACL Futura3 Coagulationシステムで、同等ないずれかのシステムで、抗第Xa因子活性を測定することができる。分析器の応答は、低分子量ヘパリンに対するNIBSC国際基準を用いて較正することができる。分子量および鎖長: 製剤の重量平均分子量が決定される場合、重量平均分子量約3500〜8000Da、約3500〜6300Da、好ましくは約4000〜6000Da、約4200〜5900、または約4300〜5800Daは、多糖製剤におけるかなりの数の鎖が、十分な鎖長の鎖であることを意味する。本明細書で使用される「重量平均分子量」とは、ウロン酸/ヘキソサミン二糖が反復している鎖の重量平均(ダルトン)を意味する。非ウロン酸および非ヘキソサミン構成単位の存在は、重量平均分子量の決定に含まれていない。したがって、製剤の1つまたは複数の鎖内の非ウロン酸および/または非ヘキソサミンの分子量は、重量平均分子量の決定に含まれない。重量平均分子量(Mw)は、以下の等式:Mw=Σ(cimi)/Σciから計算される。変数ciは、スライスiにおけるポリマーの濃度であり、miは、スライスiにおけるポリマーの分子量である。総和は、データの多くのスライスを含有するクロマトグラフのピークについて算出される。データのスライスは、クロマトグラフのピーク対時間のプロット上で垂線として描かれる。したがって、溶離ピークは、多くのスライスに分割される。重量平均分子量の計算値は、濃度および分子量のすべてのスライスの総和に依存する平均値である。重量平均分子量は、例えばWyatt Astraソフトウェアまたは適切ないずれかのソフトウェアを使用して測定することができる。本明細書に記載の重量平均分子量は、直列に2つのカラムを備えた高速液体クロマトグラフィー、例えば、多角度光散乱(MALS)検出器および屈折率検出器が直列で連結されたTSK G3000 SWXLおよびG2000 SWXLによって決定される。使用される溶離剤は、0.2M硫酸ナトリウム、pH5.0、および0.5mL/分である。 多糖製剤が十分な鎖長を含むかどうかの決定は、例えば、製剤中の鎖の平均鎖長を決定することによって、かつ/または製剤中の鎖の重量平均分子量を決定することによって行われる。平均鎖長を決定する場合、二糖の反復が約5〜22個、例えば約7〜18個、一般に約7〜14個または8〜13個の平均鎖長は、製剤における十分な数の鎖が十分な鎖長であることを意味する。 本明細書で使用される「平均鎖長」とは、鎖内に存在するウロン酸/ヘキソサミン二糖が反復している鎖の平均鎖長を意味する。非ウロン酸および/または非ヘキソサミン構成単位(例えば、付属的PEG部位)の存在は、平均鎖長の決定に含まれない。平均鎖長は、その数平均分子量(Mn)を二糖(500Da)の数平均分子量で割ることによって決定される。グリコール分割ウロン酸: 本明細書に記載の多糖製剤は、従来から還元−酸化(RO)誘導体と呼ばれている、グリコシド環の開環を含み得る。これらの製剤において、ビシニルジオールを有する1つまたは複数のグリコシド環は、酸化作用に続いて還元によって、例えばC2とC3の間の結合で開環される。本明細書で言及される化合物は、「グリコール分割(Glycol Split)」誘導体とも呼ばれる。本明細書に記載の更なる実施形態において、グリコール分割残基は、その後の官能基化にそれ自体を与える。したがって、その化合物は、グリコール分割から誘導される第1級ヒドロキシ基の代わりに、同じまたは異なる基、例えば、単一のサッカリドまたはアミノ酸から、1単位を超える長さ、例えば2または3単位の長さまでの範囲の、アルデヒド基、メトキシ基、またはオリゴ糖もしくはペプチド基も有し得る。 一部の実施形態において、ウロン酸残基の50%未満は、グリコール分割ウロン酸残基である(例えば、ウロン酸残基の40%、30%、25%、または20%未満がグリコール分割ウロン酸残基である)。還元性末端構造: 一部の場合において、本明細書に記載の多糖製剤中の鎖の少なくとも約50%が、2,5−アンヒドロマンノース残基またはアルコールを形成するように還元された2,5−アンヒドロマンノースなどの修飾還元性末端構造を有する。一部の実施形態において、還元性末端が、2,5−アンヒドロマンノース残基およびアルコールを形成するように還元された2,5−アンヒドロマンノースを含有するように、製剤中の鎖の少なくとも約55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%が、修飾還元性末端構造を有する。多分散性: 本明細書で提供される多糖製剤の多分散性指数は、約2以下、例えば、1.7以下、例えば、約1.7または1.6〜1.2、約1.4〜1.5、およびその間の数である。 「多分散系」または「多分散性」という用語は、数平均分子量(Mn)で割った組成物の重量平均分子量(Mw)を意味する。数平均分子量(Mn)は以下の等式:Mn=Σci/(Σci/mi)から計算される。変数ciは、スライスiにおける多糖の濃度であり、Miはスライスiにおける多糖の分子量である。その総和は、データの多くのスライスを含有する、クロマトグラフのピークについて算出される。データのスライスは、クロマトグラフのピーク対時間のプロット上で垂線として描かれる。したがって、溶離ピークは、多くのスライスに分割される。数平均分子量は、データの各スライスでの分子量および濃度に従属的な計算値である。重量平均分子量を決定する方法は上述されており、それを用いて多分散性も決定した。本明細書に記載の標的化剤として使用される多糖製剤を製造する方法 一方法は、7000Daを超える重量平均分子量または7〜18個を超える二糖鎖長を有するヘパリン前駆物質製剤を提供すること、そのヘパリン前駆物質製剤を処理して(例えば、酵素的または化学的解重合によって、例えば、亜硝酸解重合によって)、重量平均分子量約3000〜7000Daまたは二糖約7〜18個の平均鎖長を有する多糖製剤を得ることを含む。例えば、ヘパリン前駆物質製剤は、未分画ヘパリンであることができる。 ヘパリン前駆物質製剤は、解重合(例えば、亜硝酸処理、加水分解、または酵素的解重合による)に続いてグリコール分割反応を含む方法によって処理することができる。例えば、温度約10〜30℃、pH約2〜4にて指定の時間(例えば、約1〜5時間)、亜硝酸(例えば、約0.02〜0.04M亜硝酸)でヘパリン前駆物質製剤(例えばUFH)を処理することによって、亜硝酸解重合を達成することができる。グリコール分割反応は、過ヨウ素酸塩(例えば、約0.05M〜0.2M過ヨウ素酸ナトリウム)を使用した、温度約0〜10℃で約10〜20時間の過ヨウ素酸酸化を伴う。一部の実施形態において、塩またはジエチレングリコール(DEG)などの残留不純物は引き続き、クロマトグラフ法、例えばゲル濾過クロマトグラフィーによって除去することができる。任意に、次いで、pH約6.0〜7.0および温度約0〜10℃にて還元剤(例えば、約0.5〜2.0%(w/v)水素化ホウ素ナトリウム)で約0.5〜3時間処理することによって、酸化製剤が還元される。 ヘパリン前駆物質製剤は、酵素的消化、化学的消化またはその組み合わせを用いて処理することができる。化学的消化の例としては、例えば、H2O2またはCu+およびH2O2を用いた酸化的解重合、例えば、亜硝酸イソアミルまたは亜硝酸を用いた脱アミノ切断(deaminative cleavage)、例えば、ベンジルエステルでの、かつ/またはアルカリ処理によるβ-脱離切断が挙げられる。酵素的消化は、1つまたは複数のヘパリン分解性酵素の使用を含み得る。例えば、ヘパリン分解性酵素は、例えば、1種または複数種のヘパリナーゼ、ヘパリンリアーゼ、ヘパリン硫酸グリコアミノグリカン(HSGAG)リアーゼ、ヘパリンを分解することもできるグリコアミノグリカン(GAG)リアーゼとして記載されているリアーゼであることができる。好ましくは、その酵素は、非硫酸化ウロン酸の1つまたは複数のグリコシド結合にて切断する。抗腫瘍剤 本明細書に記載のコンジュゲートおよび方法は、対象の腫瘍部位を標的化することができる作用物質、例えば抗腫瘍剤の使用を含む。その方法および組成物は、使用され得るかかる作用物質に関して制限されない。 一態様において、作用物質は、イメージング剤、例えば、磁性物質(例えば、MRI用)、蛍光剤、生物活性酵素標識、ラジオアイソトープ(例えば、放射性イオン)、発光標識、または発色団である。ラジオアイソトープは、α-、β-、またはγ-放射体、またはβ-およびγ-放射体であることができる。治療剤として有用なラジオアイソトープとしては、イットリウム(90Y)、ルテチウム(177Lu)、アクチニウム(225Ac)、プラセオジム、アスタチン(211At)、レニウム(186Re)、ビスマス(212Biまたは213Bi)、およびロジウム(188Rh)が挙げられる。例えば診断において標識として有用なラジオアイソトープとしては、ヨウ素(131Iまたは125I)、インジウム(111In)、テクネチウム(99mTc)、リン(32P)、炭素(14C)、およびトリチウム(3H)が挙げられる。 一部の態様において、作用物質は、治療剤、例えば、ラジオアイソトープ(例えば、上述のラジオアイソトープ)、細胞毒性剤、チロシンキナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、転移抑制剤、ステロイド、生物学的免疫調節薬、モノクローナル抗体、抗体断片、アプタマー、siRNA、アンチセンス分子、融合タンパク質、サイトカインまたはケモカイン、サイトカインまたはケモカイン受容体、気管支拡張薬、スタチン、抗炎症剤、微小管阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、タンパク質合成および分解阻害剤、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、白金酸塩剤(platinating agent)、核酸合成阻害剤、ヒストンデアセチラーゼおよびDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、エチレンイミン、スルホン酸アルキル、トリアゼン、葉酸類似体、ヌクレオシド類似体、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ビンカアルカロイド、タキサン、エポチロン、挿入剤、シグナル伝達阻害剤、アポトーシス誘発物質、サイトカイン、ケモカイン、およびワクチンである。 一態様において、作用物質は、有機小分子、タンパク質、ペプチド、核酸(例えば、遺伝子治療)、抗体、アミノ酸、脂質、多糖、細胞成長因子、および酵素から選択され得る。 一態様において、作用物質は、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、メトトレキセート、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、ヒドロキシウレア、トポテカン、イリノテカン、アザシチジン、ボリノスタット、イクサベピロン、ボルテゾミブ、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、コルヒチン、アントラサイクリン(ドキソルビシンおよびエピルビシン)ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、アドリアマイシン、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシン、リシン、およびマイタンシノイド、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、ラパマイシン、トラスツズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、トシツモマブである。化学的コンジュゲーション 直接、またはリンカーを介して、例えば以下に記述されるように、小分子−炭水化物コンジュゲートおよびポリペプチド−炭水化物コンジュゲート(例えば、炭水化物がヘパリン由来炭水化物である場合)を製造する方法は公知である。 パクリタキセル−ヘパリンコンジュゲートなどの、ヘパリンと化学療法薬(例えば、タキサン)のコンジュゲートが記述されている、Wang et al.2009.Pharmaceutical Research 785-793。 ジメチルホルムアミドと水の共溶媒中で活性化DOCAをヘパリンと反応させることによるLMWH−デオキシコール酸(DOCA)の製造が記述されている、Lee et al.(2001)Circulation 104:3116-3120。 ヘパリンのカルボキシル基とアミン化分子のアミン基との結合が記述されている、Cho et al.2008.Bioconjugate Chem.19(7):1346-1351。 アミド形成によるヘパリンの異種作用物質へのコンジュゲーションが記述されている、Lee et al.2008.Int J Cancer 124:2755-2765。 胆汁酸、ステロール、アルカン酸とのヘパリンコンジュゲートが記述されている、米国特許第6,245,753号明細書および米国特許第6,656,922号明細書。 アルドース末端を介してアンチトロンビンに共有結合されたヘパリンが記述されている、Chan et al.1997.J Biol Chem,272:22111-22117。 ヘパリン−ステロイドコンジュゲートの製造が記述されている、Thorpe et al.1993.Cancer Res 53.3000-3007。 デザインされたエステル結合によるヘパリンコンジュゲートが記述されている、Wang et al.,2009.Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 19:149-152。 胆汁酸の3位炭素を介して、胆汁酸がヘパリンに結合されている組成物であって、任意のスペーサー、およびヘパリンがナフタレントリスルホネート残基などのスルホン化部位に共有結合されている組成物が記述されている、米国特許出願公開第2009/0149424号明細書。 理論量のNa125Iにコンジュゲートされたヘパリンが記述されている、Barzu et al.1986.Biochem J 238:847-854。 ヘパリン試料をトリチウム標識する方法が記述されている、Hatton et al.1980.Analytical Biochemistry 106:417-426。 2,5−アンヒドロ−D−マンノース末端残基を有するヘパリン断片にかかる残基のアルデヒド基を介して、リジン残基またはアミノ末端アミンによって共有結合されているタンパク質作用物質が記述されている、米国特許第5,308,617号明細書。 生理活性ポリペプチドが硫酸化多糖のスルフェート基と非共有結合的に結合している、硫酸化多糖と生理活性ポリペプチドとのバイオコンジュゲートが記述されている、米国特許第7,517,856号明細書。 スペーサーありで、およびスペーサーなしで、ジスルフィド結合によって結合された、ヘパリンなどの生体高分子と治療剤のコンジュゲートが記述されている、米国特許第7,417,021号明細書。 酸化を受けやすい物質の多糖コンジュゲートが記述されている、米国特許第7,166,708号明細書。製剤および投与 本明細書に記載のコンジュゲートは、医療用イメージング、診断または治療のための医薬組成物として配合することができる。かかる組成物は一般に、周知の配合プロトコルを用いて、適切な薬学的に許容される担体(緩衝剤および補助剤など)および任意で他の治療剤または診断剤を含む。医薬組成物の投与は、適切な賦形剤、例えば注入可能な溶液を用いて行うことができる。投与は、例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または経口投与であることができる。医薬組成物において使用されるコンジュゲートの正確な量は、治療される病状の種類、および使用される治療剤の効力に基づいて決定することができる。 本明細書に記載のすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。実施例1:蛍光色素およびラジオアイソトープとM402とのコンジュゲーション 蛍光色素にコンジュゲートされたM402は、EDCなどの触媒の存在下にて室温でM402をHiLyte Fluor(商標)750ヒドラジド(AnaSpec,Fremont,CA)で処理することによって製造された。塩−メタノール沈殿によって最終生成物を単離した。 基本的にはHatton et al.1980.Analytical Biochemistry 106:417-426によって記述される方法によって、M402を3Hにコンジュゲートした。実施例2:腫瘍部位へのM402-FluoコンジュゲートおよびM402-3Hコンジュゲートの標的化 この実施例から、M402を用いて異種作用物質(例えば、イメージング剤または治療剤)が腫瘍部位を標的化することができることが示されている。 M402の生体内分布を可視化することができるように、M402をHiLyte Fluor(商標)750色素で標識した。蛍光標識化M402の単回投与で、または遊離HiLyte Fluor(商標)750色素で、正常なマウスまたは腫瘍を有するマウスを処置し、IVIS Lumina装置を用いて蛍光イメージングによって様々な時点でモニターした。腫瘍を持たないマウスにおける蛍光M402の分布が、肝臓および膀胱において、注入して1時間以内に観察され、これは腎臓および肝臓によるLMWHの迅速なクリアランスと一致した。しかしながら、腫瘍を有するマウスにおいて、M402に関連する蛍光シグナルを、膀胱および肝臓の他に、4T1細胞が移植された第一の乳腺脂肪体の領域で容易に検出することができた(図1,上のパネル)。重要かつ驚くべきことには、原発腫瘍領域における蛍光シグナルは、単回注入後192時間(8日間)まで持続した(図2)。単離された腫瘍のエクスビボでのイメージングによって、ならびに3H標識M402で行われた生体内分布によって、分布が確認された。図3に示すように、トリチウム標識M402は1時間以内に腫瘍部位で蓄積し、72時間を超える時間持続した(○)。それに対して、遊離色素を注入されたマウスでは、蛍光シグナルが主に膀胱において最初の4時間以内に蓄積し、注入して24時間後には検出できなかった(図1,下のパネル)。原発腫瘍の組織検査から、M402は、腫瘍組織周囲ばかりでなく個々の腫瘍細胞周囲の線維バンド(fibrotic band)と共存することが示された。 線維バンドを含む腫瘍領域における蛍光シグナルの蓄積は興味深く、予想外であった。理論によって束縛されないが、例えばかかるECMで見られるM402結合性成長因子を介して、腫瘍組織における線維バンド中の細胞外マトリックス(ECM)に、および/またはヘパリン結合性モチーフを含有する成長因子、サイトカインもしくはケモカインが豊富な領域に、M402が標的化され得る。したがって、線維性病変および炎症性病変、および感染部位への標的化もまた、本発明によって企図される。実施例3:Fluo-M402の複数回注入 この実施例は、7日間毎日のFluo-M402投与計画で注入されたマウスの25日間の実験およびその実験の結果を示す。 実施例1で記述されるように、M402の生体内分布を可視化できるように、M402をHiLyte Fluor(商標)750色素で標識した。蛍光標識M402を1日1回投与して、正常なマウスまたは腫瘍を有するマウスを5〜11日目に処置した。6〜12日目に毎日注入して24時間後に、腫瘍を有する腫瘍を持たないマウスにおける蛍光M402の分布を観察した。M402に関連する蛍光シグナルは、膀胱、肝臓および第一の乳腺脂肪体の領域で容易に検出することができた(図4)。Fluo−M402を複数回投与した結果、原発腫瘍、身体中心部および上腕リンパ節、肝臓、脾臓、膵臓および腎臓などの様々な組織において特異的に蓄積することも判明した(図5)。身体中心部および上腕リンパ節、肝臓、脾臓、膵臓、腎臓および原発腫瘍組織における蛍光シグナルは、単回注入と比較して、および色素のみを注入した場合と比較して、数回注入した場合には、より顕著な蓄積を示す。最後に、Fluo-M402を複数回注入して処置した後、少なくとも2〜3週間、唾液腺、肝臓および原発腫瘍における蛍光シグナルが持続することが判明した(図6)。 患者の腫瘍組織に治療剤またはイメージング剤を標的化する方法であって、(a)腫瘍組織を有する患者を同定する工程であって、前記患者が、腫瘍を治療またはイメージングするために治療剤またはイメージング剤を投与される必要がある、工程;(b)治療剤またはイメージング剤と本明細書に記載のLMWHとのコンジュゲートを提供する工程;および(c)前記患者に前記コンジュゲートを投与し、それによって前記腫瘍組織に作用物質が標的化される工程を含む、方法。 前記作用物質が、放射性物質、蛍光剤、細胞毒性剤、チロシンキナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、転移抑制剤、ステロイド、生物学的免疫調節薬、モノクローナル抗体、抗体断片、アプタマー、siRNA、アンチセンス分子、融合タンパク質、サイトカイン、サイトカイン受容体、気管支拡張薬、スタチン、抗炎症剤、微小管阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、タンパク質合成および分解阻害剤、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、白金酸塩剤(platinating agent)、核酸合成阻害剤、ヒストンデアセチラーゼおよびDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、エチレンイミン、スルホン酸アルキル、トリアゼン、葉酸類似体、ヌクレオシド類似体、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ビンカアルカロイド、タキサン、エポチロン、挿入剤、シグナル伝達阻害剤、アポトーシス誘発物質、サイトカイン、ケモカイン、およびワクチンから選択される、請求項1に記載の方法。 前記作用物質が、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、メトトレキセート、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、ヒドロキシウレア、トポテカン、イリノテカン、アザシチジン、ボリノスタット、イクサベピロン、ボルテゾミブ、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、コルヒチン、アントラサイクリン(ドキソルビシンおよびエピルビシン)ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、アドリアマイシン、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシン、リシン、およびマイタンシノイド、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、ラパマイシン、トラスツズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、およびトシツモマブからなる群より選択される、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。 前記腫瘍が、固形腫瘍、例えば肉腫または癌腫である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 前記腫瘍が、頭、首、咽頭、甲状腺、肺、胸、リンパ、血液、胃腸系(例えば、口、食道、胃、肝臓、膵臓、小腸、結腸および直腸、肛門管)、生殖器および尿生殖路(例えば、腎臓、尿路上皮、膀胱、卵巣、子宮、子宮頚部、子宮内膜、前立腺、精巣)、CNS(例えば、神経細胞またはグリア細胞、例えば、神経芽細胞腫または神経膠腫)、または皮膚(例えば、黒色腫)の癌腫または肉腫である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 前記腫瘍が、原発性癌部位または転移部位である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 以下の工程:前記腫瘍組織を生検する工程;前記腫瘍組織をイメージングする工程;および前記腫瘍組織への投与の効果を評価する工程、のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 前記コンジュゲートが、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または経口投与される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 前記LMWHが、 (a)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜8,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)5%を超え、かつ50%未満のグリコール分割ウロン酸残基という特徴を有するLMWH、 (b)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性; (iii)グリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖;および (iv)それぞれがグリコール分割ウロン酸残基(UG)3個以下を有する複数の多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (c)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)多糖鎖1本につき平均で0.2〜3個のグリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (d)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)40%を超えるU2SHNS,6S二糖残基を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (e)以下: 実質的な抗凝固活性を欠く多糖製剤という特徴を有するLMWHであって、前記製剤が、式I:[Uw-Hx,y,z]m〜[UG-Hx,y,z]nを含む多糖から本質的になり、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し、 mおよびnは、 m=4〜16、および n=1〜4であるような整数であり、 w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 上記式中、記号〜は、mおよびnで示される単位が多糖鎖に沿って分布しており、かつ必ずしも順序どおりではないことを示し、w、x、y、およびzがそれぞれ、mで示される各単位で同一または異なり、かつx、y、およびzがそれぞれ、nで示される各単位で同一または異なる、LMWH; (f)以下: 実質的な抗凝固活性を欠き、転移抑制活性を有し、かつ式II:[Uw-Hx,y,z]m-[UG-Hx,y,z]n-[Uw-Hx,y,z]o-[UG-Hx,y,z]p-[Uw-Hx,y,z]qを含む多糖から本質的になるという特徴を有するLMWHであって、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し; m〜qは、 m=0〜10; n=0〜3; o=0〜10; p=0〜3; q=0〜10、であるような整数であり; w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 式中、w、x、y、およびzがそれぞれ、m、n、o、p、またはqで示される各単位で同一または異なる、LMWH;からなる群より選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 (a)腫瘍を有する対象を同定する工程、および (b)抗腫瘍剤と本明細書に記載のLMWHとのコンジュゲートを含む治療有効量の医薬組成物を前記対象に投与する工程、を含む、対象を治療する方法。 前記抗腫瘍剤が、放射性物質、細胞毒性剤、チロシンキナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、転移抑制剤、ステロイド、生物学的免疫調節薬、モノクローナル抗体、抗体断片、アプタマー、siRNA、アンチセンス分子、融合タンパク質、サイトカイン、サイトカイン受容体、気管支拡張薬、スタチン、抗炎症剤、微小管阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、タンパク質合成および分解阻害剤、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、白金酸塩剤、核酸合成阻害剤、ヒストンデアセチラーゼおよびDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、エチレンイミン、スルホン酸アルキル、トリアゼン、葉酸類似体、ヌクレオシド類似体、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ビンカアルカロイド、タキサン、エポチロン、挿入剤、シグナル伝達阻害剤、アポトーシス誘発物質、サイトカイン、ケモカイン、およびワクチンから選択される、請求項10に記載の方法。 前記抗腫瘍剤が、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、メトトレキセート、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、ヒドロキシウレア、トポテカン、イリノテカン、アザシチジン、ボリノスタット、イクサベピロン、ボルテゾミブ、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、コルヒチン、アントラサイクリン(ドキソルビシンおよびエピルビシン)ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、アドリアマイシン、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシン、リシン、およびマイタンシノイド、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、ラパマイシン、トラスツズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、およびトシツモマブからなる群より選択される、請求項10に記載の方法。 前記腫瘍が、固形腫瘍、例えば肉腫または癌腫(例えば、腺癌、扁平上皮癌、退形成または未分化癌腫(SCLCを含む)、および転移性癌腫)である、請求項10、11または12に記載の方法。 前記腫瘍が、頭、首、咽頭、甲状腺、肺、胸、リンパ、胃腸系(例えば、口、食道、胃、肝臓、膵臓、小腸、結腸および直腸、肛門管)、生殖器および尿生殖路(例えば、腎臓、尿路上皮、膀胱、卵巣、子宮、子宮頚部、子宮内膜、前立腺、精巣)、CNS(例えば、神経細胞またはグリア細胞、例えば、神経芽細胞腫または神経膠腫)、または皮膚(例えば、黒色腫)の癌腫である、請求項10、11、12または13に記載の方法。 以下の工程:前記腫瘍組織を生検する工程;前記腫瘍組織をイメージングする工程;および前記腫瘍組織への投与の効果を評価する工程、のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項10、11、12、13または14に記載の方法。 前記コンジュゲートが、静脈内投与される、請求項10、11、12、13、14または15に記載の方法。 前記LMWHが、 (a)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜8,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)5%を超え、かつ50%未満のグリコール分割ウロン酸残基という特徴を有するLMWH、 (b)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性; (iii)グリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖;および (iv)それぞれがグリコール分割ウロン酸残基(UG)3個以下を有する複数の多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (c)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)多糖鎖1本につき平均で0.2〜3個のグリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (d)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)40%を超えるU2SHNS,6S二糖残基を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (e)以下: 実質的な抗凝固活性を欠く多糖製剤という特徴を有するLMWHであって、前記製剤が、式I:[Uw-Hx,y,z]m〜[UG-Hx,y,z]nを含む多糖から本質的になり、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し、 mおよびnは、 m=4〜16、および n=1〜4であるような整数であり、 w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 上記式中、記号〜は、mおよびnで示される単位が多糖鎖に沿って分布しており、かつ必ずしも順序どおりではないことを示し、w、x、y、およびzがそれぞれ、mで示される各単位で同一または異なり、かつx、y、およびzがそれぞれ、nで示される各単位で同一または異なる、LMWH; (f)以下: 実質的な抗凝固活性を欠き、転移抑制活性を有し、かつ式II:[Uw-Hx,y,z]m-[UG-Hx,y,z]n-[Uw-Hx,y,z]o-[UG-Hx,y,z]p-[Uw-Hx,y,z]qを含む多糖から本質的になるという特徴を有するLMWHであって、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し; m〜qは、 m=0〜10; n=0〜3; o=0〜10; p=0〜3; q=0〜10、であるような整数であり; w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 式中、w、x、y、およびzがそれぞれ、m、n、o、p、またはqで示される各単位で同一または異なる、LMWH;からなる群より選択される、請求項10、11、12、13、14、15または16に記載の方法。 治療剤またはイメージング剤と本明細書に記載のLMWHとのコンジュゲートを含む医薬組成物。 患者の線維性組織または炎症性病変に治療剤またはイメージング剤を標的化する方法であって、(a)線維性組織または炎症性病変を有する患者を同定する工程であって、前記患者が、線維性組織もしくは炎症性病変を治療またはイメージングするために治療剤またはイメージング剤を投与される必要がある、工程;(b)前記治療剤またはイメージング剤と本明細書に記載のLMWHとのコンジュゲートを提供する工程;および(c)前記コンジュゲートを患者に投与し、それによって前記線維性組織または炎症性病変に作用物質が標的化される工程;を含む、方法。 前記作用物質が、放射性物質、蛍光剤、抗炎症剤(CD4+T細胞抑制剤、例えば抗CD4抗体(好ましくは、阻止抗体または非枯渇性(non-depleting)抗体、抗CD8抗体、TNFアンタゴニスト、例えば抗TNF抗体またはTNF阻害剤、例えば可溶性TNF受容体、またはNSAIDなどの作用物質)、および抗線維化剤(例えば、インターフェロンなどのサイトカインおよび肝細胞成長因子;抗TGF-β1、および抗-TGF-β2および抗PDGF抗体)から選択される、請求項19に記載の方法。 前記患者が、関節炎、エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、糖尿病、ぶどう膜炎、皮膚炎、乾癬、蕁麻疹、ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、シェーグレン症候群、アレルギー、喘息、さらに具体的には、アレルギー性または内因性喘息、急性喘息増悪、鼻炎、湿疹、GVH、COPD、インスリン炎、気管支炎(特に慢性気管支炎)または糖尿病(特に1型糖尿病)、または線維性疾患を有する、請求項19または20に記載の方法。 以下の工程:前記線維性組織または炎症性病変を生検する工程;線維性組織または炎症性病変をイメージングする工程;および前記線維性組織または炎症性病変への投与の効果を評価する工程、のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項19または20または21に記載の方法。 前記コンジュゲートが、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または経口投与される、請求項19または20または21または22に記載の方法。 前記LMWHが、 (a)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜8,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)5%を超え、かつ50%未満のグリコール分割ウロン酸残基という特徴を有するLMWH、 (b)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性; (iii)グリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖;および (iv)それぞれがグリコール分割ウロン酸残基(UG)3個以下を有する複数の多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (c)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)多糖鎖1本につき平均で0.2〜3個のグリコール分割ウロン酸残基(UG)を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (d)以下: (i)重量平均鎖分子量3,500〜7,000Da; (ii)それぞれ50IU/mg未満の抗Xa活性および抗IIa活性;および (iii)40%を超えるU2SHNS,6S二糖残基を有する多糖鎖という特徴を有するLMWH、 (e)以下: 実質的な抗凝固活性を欠く多糖製剤という特徴を有するLMWHであって、前記製剤が、式I:[Uw-Hx,y,z]m〜[UG-Hx,y,z]nを含む多糖から本質的になり、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し、 mおよびnは、 m=4〜16、および n=1〜4であるような整数であり、 w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 上記式中、記号〜は、mおよびnで示される単位が多糖鎖に沿って分布しており、かつ必ずしも順序どおりではないことを示し、w、x、y、およびzがそれぞれ、mで示される各単位で同一または異なり、かつx、y、およびzがそれぞれ、nで示される各単位で同一または異なる、LMWH; (f)以下: 実質的な抗凝固活性を欠き、転移抑制活性を有し、かつ式II:[Uw-Hx,y,z]m-[UG-Hx,y,z]n-[Uw-Hx,y,z]o-[UG-Hx,y,z]p-[Uw-Hx,y,z]qを含む多糖から本質的になるという特徴を有するLMWHであって、 式中、Uは、ウロン酸残基を示し、Hは、ヘキソサミン残基を示し; m〜qは、 m=0〜10; n=0〜3; o=0〜10; p=0〜3; q=0〜10、であるような整数であり; w=-2OSまたは-2OHであり; x=-NSまたは-NAcであり; y=-3OSまたは-3OHであり; z=-6OSまたは-6OHであり;およびであり、 式中、w、x、y、およびzがそれぞれ、m、n、o、p、またはqで示される各単位で同一または異なる、LMWH;からなる群より選択される、請求項19または20または21または22または23に記載の方法。 腫瘍組織に対する標的化剤に関連する方法および組成物が記述される。