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タイトル:公開特許公報(A)_酸化マグネシウム含有錠剤及びその製造方法
出願番号:2013179464
年次:2015
IPC分類:A61K 33/08,A61K 9/16,A61K 9/20,A61K 47/38,A61K 47/36,A61P 3/02


特許情報キャッシュ

衛藤 良貴 JP 2015048316 公開特許公報(A) 20150316 2013179464 20130830 酸化マグネシウム含有錠剤及びその製造方法 アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 397009004 廣田 浩一 100107515 流 良広 100107733 松田 奈緒子 100115347 衛藤 良貴 A61K 33/08 20060101AFI20150217BHJP A61K 9/16 20060101ALI20150217BHJP A61K 9/20 20060101ALI20150217BHJP A61K 47/38 20060101ALI20150217BHJP A61K 47/36 20060101ALI20150217BHJP A61P 3/02 20060101ALI20150217BHJP JPA61K33/08A61K9/16A61K9/20A61K47/38A61K47/36A61P3/02 6 OL 39 4C076 4C086 4C076AA31 4C076AA37 4C076BB01 4C076CC21 4C076EE30 4C076EE32 4C076FF05 4C076GG12 4C076GG14 4C086AA01 4C086AA02 4C086HA04 4C086MA02 4C086MA05 4C086MA35 4C086MA41 4C086MA52 4C086NA03 4C086ZC21 本発明は、酸化マグネシウム含有錠剤及びその製造方法に関する。 医薬品やサプリメントなどの錠剤には、マグネシウムを補給する目的で、酸化マグネシウムが配合された錠剤(以下、「酸化マグネシウム含有錠剤」と称することがある)がある。 酸化マグネシウムは、研磨性が高い原料であり、酸化マグネシウム含有錠剤の製造には様々な問題がある。例えば、錠剤を打錠する際、酸化マグネシウムにより杵の磨耗が促進され、杵に一定以上の磨耗が起きた場合、錠剤表面に変色(例えば、リング状に黒く擦れた跡)が生じるという問題がある。また、杵の磨耗が進んでいない状況においても、錠剤表面に存在する酸化マグネシウムと杵が擦れることによって、錠剤表面に変色が生じるという問題がある。打錠後においても、錠剤の排出時に回転盤と擦れたり、粉取り機内で金属と擦れたりすることにより、錠剤表面に変色が生じやすいという問題がある。前記変色は製品の外観上好ましくなく、そのため、酸化マグネシウム含有錠剤の製造では、杵を頻繁に交換しなければならず、製造コストに影響するという問題もある。 上記問題を解決するために、杵については、杵の材質や焼成温度を変更することで杵自体の硬度を上げたり、杵表面のコーティング処理に使用する基材を変更することで、杵自体の耐磨耗性を向上させたりすることが行われている。 しかしながら、杵自体の硬度を上げると、杵自体の塑性変形が起こりにくく、打錠圧を上げた際に杵自体の破損が起こりやすくなるなどの問題がある。 一方、錠剤については、黒糖を配合したり(例えば、特許文献1参照)、タルクを配合したり(例えば、特許文献2参照)することにより、黒ずみの発生を防ぐ技術が提案されている。また、ポリビニルアルコールと、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)とを一緒に造粒する方法(例えば、特許文献3参照)や、造粒時の噴霧液中に滑沢剤(ショ糖脂肪酸エステルやラウリル硫酸ナトリウムなど)を分散し、噴霧・造粒した造粒物を利用する方法(例えば、特許文献4参照)も提案されている。 しかしながら、これらの提案の技術では、製品ごとに黒ずみの発生を防ぐ効果が見込める配合比率や製造条件を検討したうえで製造に移行する必要があり、製品が変わるごとに検討が必要となるという問題がある。 また、前記錠剤表面の変色は、錠剤の曲率半径が小さくなるほど発生頻度が高くなる傾向がある。そのため、酸化マグネシウム含有錠剤の形状を曲率半径の大きい形状(平たい形状)とすることが考えられる。 しかしながら、曲率半径の大きい形状とすると、曲率半径の小さい形状(楕円形)の錠剤と比べて飲み込みにくいという問題がある。 したがって、杵の磨耗、及び錠剤表面の変色の発生を抑制することができ、また、異なる製品にも適用することができ、更には、曲率半径の小さい形状の錠剤の製造も可能な酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法の開発が強く求められているのが現状である。特許第5160156号公報特開2000−001428号公報特開2004−352633号公報特開2010−095490号公報 本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、杵の磨耗、及び錠剤表面の変色の発生を抑制することができ、また、異なる製品にも適用することができ、更には、曲率半径の小さい形状の錠剤の製造も可能な酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法、及び酸化マグネシウム含有錠剤を提供することを目的とする。 前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、 <1> 酸化マグネシウムに対して結合剤を含有する結合剤含有液を噴霧し、酸化マグネシウムを被覆造粒する被覆造粒工程と、 被覆造粒された前記酸化マグネシウムと、錠剤原料とを混合し、打錠用混合物を調製する工程と、 前記打錠用混合物を打錠する工程と、を含むことを特徴とする酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法である。 <2> 結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びプルランから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法である。 <3> 結合剤で被覆造粒された酸化マグネシウムを含む酸化マグネシウム含有錠剤であって、 同一原料の酸化マグネシウムを用い、錠剤中の酸化マグネシウムの含有量を同一とした場合における、酸化マグネシウムを被覆造粒した場合のエネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量(A)と、酸化マグネシウムを被覆造粒していない場合の錠剤表面におけるエネルギー分散型X線元素分析により測定したマグネシウムの含有量(B)との比である(A)/(B)が、0.8以下であることを特徴とする酸化マグネシウム含有錠剤である。 <4> エネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量が、6.0質量%未満である前記<3>に記載の酸化マグネシウム含有錠剤である。 <5> 酸化マグネシウムの含有量が、1錠あたり0.8質量%以上である前記<3>から<4>のいずれかに記載の酸化マグネシウム含有錠剤である。 <6> 結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びプルランから選択される少なくとも1種である前記<3>から<5>のいずれかに記載の酸化マグネシウム含有錠剤である。 本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、杵の磨耗、及び錠剤表面の変色の発生を抑制することができ、また、異なる製品にも適用することができ、更には、曲率半径の小さい形状の錠剤の製造も可能な酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法、及び酸化マグネシウム含有錠剤を提供することができる。図1Aは、試験例1−1において、比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図1Bは、試験例1−1において、比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図1Cは、試験例1−1において、比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図1Dは、試験例1−1において、比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後の杵の表面の様子を示す図である。図2Aは、試験例1−1において、製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図2Bは、試験例1−1において、製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図2Cは、試験例1−1において、製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から240分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図2Dは、試験例1−1において、製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図2Eは、試験例1−1において、製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後の杵の表面の様子を示す図である。図3Aは、試験例1−2において、製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図3Bは、試験例1−2において、製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図3Cは、試験例1−2において、製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から150分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図3Dは、試験例1−2において、製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図3Eは、試験例1−2において、製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後の杵の表面の様子を示す図である。図4Aは、試験例1−3において、製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図4Bは、試験例1−3において、製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図4Cは、試験例1−3において、製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図4Dは、試験例1−3において、製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図4Eは、試験例1−3において、製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後の杵の表面の様子を示す図である。図5Aは、試験例1−4において、製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図5Bは、試験例1−4において、製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図5Cは、試験例1−4において、製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図5Dは、試験例1−4において、製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図5Eは、試験例1−4において、製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後の杵の表面の様子を示す図である。図6Aは、試験例1−5において、製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図6Bは、試験例1−5において、製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図6Cは、試験例1−5において、製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図6Dは、試験例1−5において、製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図6Eは、試験例1−5において、製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から360分間後の杵の表面の様子を示す図である。図7Aは、試験例1−6における比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図7Bは、試験例1−6における製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図7Cは、試験例1−6における製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図7Dは、試験例1−6における製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図7Eは、試験例1−6における製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図7Fは、試験例1−6における製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図8Aは、試験例2−1において、比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図8Bは、試験例2−1において、比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図8Cは、試験例2−1において、比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図8Dは、試験例2−1において、比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後の杵の表面の様子を示す図である。図9Aは、試験例2−1において、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図9Bは、試験例2−1において、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図9Cは、試験例2−1において、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図9Dは、試験例2−1において、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から210分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図9Eは、試験例2−1において、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から210分間後の杵の表面の様子を示す図である。図10Aは、試験例2−2における比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図10Bは、試験例2−2における製造例2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図11Aは、試験例3−1において、比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図11Bは、試験例3−1において、比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図11Cは、試験例3−1において、比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図11Dは、試験例3−1において、比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後の杵の表面の様子を示す図である。図12Aは、試験例3−1において、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図12Bは、試験例3−1において、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図12Cは、試験例3−1において、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から70分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図12Dは、試験例3−1において、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。図12Eは、試験例3−1において、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の打錠開始から90分間後の杵の表面の様子を示す図である。図13Aは、試験例3−2における比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。図13Bは、試験例3−2における製造例3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像である。(酸化マグネシウム含有錠剤及びその製造方法) 本発明の酸化マグネシウム含有錠剤は、結合剤で被覆造粒された酸化マグネシウムを少なくとも含み、必要に応じて更に錠剤原料などのその他の成分を含む。 前記酸化マグネシウム含有錠剤は、本発明の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法により好適に製造することができる。 以下、本発明の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法の説明と併せて本発明の酸化マグネシウム含有錠剤についても説明する。<酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法> 本発明の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法は、被覆造粒工程と、打錠用混合物調製工程と、打錠工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。<<被覆造粒工程>> 前記被覆造粒工程は、酸化マグネシウムに対して結合剤を含有する結合剤含有液を噴霧し、酸化マグネシウムを被覆造粒する工程である。−酸化マグネシウム− 前記酸化マグネシウム(以下、「酸化マグネシウム原料」と称することがある)の種類は、粉末であってもよいし、細粒であってもよいが、凝集性が弱く、流動性が良く、造粒しやすい点、また、粉末に比べて微粉が少ないため、杵との擦れによる錠剤表面における変色の発生頻度がより少ない点で、細粒が好ましい。 なお、前記酸化マグネシウムの細粒とは、平均粒子径(メジアン径(d50))が約310μm〜370μm、30メッシュ篩上の残存率が5%以下、200メッシュ篩通過率が10%以下であるものをいう。 また、前記酸化マグネシウムは、軽質であってもよいし、重質であってもよい。 前記酸化マグネシウムは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。−結合剤含有液− 前記結合剤含有液は、結合剤を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。−−結合剤−− 前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;プルラン、グアガム、キサンタンガム、タラガム、アラビアガム、カラギーナン、ローカストビーンガム等の多糖類;デキストリン;寒天;ペクチン;アルギン酸;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;トレハロース;パラチノース、イソマルト等の二糖類などが挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、プルランが、被覆形成の点で好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、被覆後の皮膜の柔軟性の点でより好ましい。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記結合剤を溶解乃至分散するために用いる溶媒としては、特に制限はなく、使用する結合剤の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば、水、エタノールなどが挙げられる。 前記結合剤含有液における前記結合剤の含有量としては、結合剤含有液を噴霧することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜30質量%が好ましく、2質量%〜20質量%がより好ましく、3質量%〜10質量%が特に好ましい。 前記結合剤含有液の粘度としては、結合剤含有液を噴霧することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記結合剤含有液の噴霧量としては、特に制限はなく、前記含有量や前記粘度などに応じて適宜選択することができる。−被覆造粒− 前記被覆造粒では、酸化マグネシウム原料の表面に前記結合剤を付着させ、前記酸化マグネシウム原料が他の酸化マグネシウム原料と接触する前に乾燥させる。この操作を繰り返すことにより、表面が結合剤で被覆され、造粒された酸化マグネシウムを得ることができる。 前記被覆の程度としては、酸化マグネシウムの表面の全てが被覆された状態であってもよいし、一部が被覆されていない状態であってもよいが、表面の全てが被覆された状態であることが好ましい。 前記被覆造粒の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、流動層造粒法、攪拌造粒法、乾式造粒法などが挙げられる。これらの中でも、流動層造粒法が好ましい。 前記被覆造粒に用いる装置としては、特に制限はなく、公知の造粒装置の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、転動流動コーティング装置(例えば、転動流動コーティング装置−MP−01(株式会社パウレック製)など)、遠心流動型コーティング造粒装置(例えば、グラニュレックス(フロイント産業株式会社製)など)、複合型造粒コーティング装置(例えば、スパイラフロー(フロイント産業株式会社製)など)、流動層造粒乾燥装置(例えば、GPCG/WSG−CTシリーズ(株式会社パウレック製)など)、フローコーター(フロイント産業株式会社製)、微粒子コーティング・造粒装置−SFPシリーズ(株式会社パウレック製)、微粒子コーティング装置GPCG−SCPシリーズ(株式会社パウレック製)、撹拌混合造粒装置(例えば、バーチカルグラニュレーター(株式会社パウレック製)など)などが好適に挙げられる。これらの中でも、転動流動コーティング装置、流動層造粒乾燥装置が好ましい。 前記被覆造粒の給気温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜100℃が好ましく、65℃〜95℃がより好ましい。前記給気温度が、50℃未満であると、前記被覆造粒工程中の顆粒の乾燥効率が悪く、該顆粒が濡れすぎて顆粒が成長することや、ブロッキングが発生することがあり、100℃を超えると、前記酸化マグネシウムの安定性を損ねたり、焦げたりすることがある。 前記被覆造粒の排気温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20℃〜60℃が好ましく、25℃以上50℃未満がより好ましい。前記排気温度が、20℃未満であると、前記被覆造粒工程中の顆粒の乾燥効率が悪く、該顆粒が濡れすぎて顆粒が成長することや、ブロッキングが発生することがあり、60℃を超えると、造粒が進まないことがある。 前記結合剤含有液の噴霧の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、使用する造粒装置に設けられた噴霧手段、例えば、スプレーガン、噴霧ノズルなどから噴霧する方法などが好適に挙げられる。 前記噴霧の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30分間〜100分間が好ましく、35分間〜80分間がより好ましい。前記噴霧の時間が、30分間未満であると、顆粒の成長が促進され、目的とする被覆造粒が出来ないことがあり、100分間を超えると、過乾燥気味に造粒が進み、目的とする被覆造粒が出来ないことがある。 前記被覆造粒工程で得られる被覆造粒された酸化マグネシウム(以下、「造粒物」と称することがある)のメジアン径(d50)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜500μmが好ましく、15μm〜420μmがより好ましい。 前記メジアン径(d50)は、例えば、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により測定することができる。 なお、前記被覆造粒では、原料中に酸化マグネシウムの微粉が存在する場合には、該微粉は、顆粒となるまで成長させることが好ましい。 前記被覆造粒工程で得られる被覆造粒された酸化マグネシウムが被覆されていることは、例えば、電子顕微鏡観察により確認することができる。 前記被覆造粒された酸化マグネシウムにおける酸化マグネシウムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤質量に影響しない造粒物として利用できる点で、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。 前記被覆造粒された酸化マグネシウムにおける、酸化マグネシウムと結合剤との合計質量に対する前記結合剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が特に好ましい。<<打錠用混合物調製工程>> 前記打錠用混合物調製工程は、前記被覆造粒された酸化マグネシウムと、錠剤原料とを混合し、打錠用混合物を調製する工程である。−錠剤原料− 前記錠剤原料としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ酸又はその塩、酵母エキス類、ビタミン類、ミネラル、機能性成分、各種ポリフェノール類、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、結合剤、固着剤、着色剤、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記酸化マグネシウム含有錠剤における前記錠剤原料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記錠剤原料の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、原料そのものであってもよいし、造粒されたものであってもよい。 前記アミノ酸の具体例としては、アルギニン、グルタミン酸、プロリン、リジン、ヒスチジン、システイン(シスチンを含む)、オルニチン、アスパラギン酸、アラニン、チロシン、グリシン、セリン、ロイシン、フェニルアラニン、メチオニン、バリン、イソロイシン、スレオニン、トリプトファン、シトルリンなどが挙げられる。 前記アミノ酸の塩の具体例としては、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の無機酸又は有機酸との塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の塩基との塩などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記アミノ酸又はその塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記酵母エキス類とは、酵母中の有用な成分を自己消化や酵素、熱水処理などによって抽出したものであり、アミノ酸や核酸関連成分、ミネラル類、ビタミン類を含むものをいう。 前記酵母エキス類の具体例としては、チアミン含有酵母エキス、ペプチド含有酵母エキス、システインペプチド含有酵母エキス、核酸高含有酵母エキス、グルタミン酸高含有酵母エキスなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記酵母エキス類の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記ビタミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンD、ビタミンE、ヘスペリジン、イノシトールなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記ビタミン類の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記ミネラルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルシウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅、セレン、クロム、モリブデンなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記ミネラルの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記カルシウムの原料の具体例としては、貝カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイト、卵殻、焼成魚骨などが挙げられる。 前記貝カルシウムは、デキストリンと造粒したものであることが、圧縮成形性を向上させることができる点で、好ましい。 前記機能性成分の具体例としては、コエンザイムQ10、α−リポ酸、L−カルニチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、ウコン、グルコサミン、コンドロイチン、MSM(メチルスルフォニルメタン)などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記機能性成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記滑沢剤の具体例としては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、微粒二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、植物油脂、硬化油などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記滑沢剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記賦形剤の具体例としては、乳糖、ビール酵母、デキストリン、コーンスターチ等のデンプンなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記賦形剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記結合剤の具体例としては、デキストリン;天然多糖類;結晶セルロース;結晶セルロース・軽質無水ケイ酸(結晶セルロースに軽質無水ケイ酸を付着させたもの);ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;還元麦芽糖水あめ;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;トレハロース;パラチノース、イソマルト等の二糖類;大豆多糖類;とうもろこしタンパクなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記結合剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記着色剤の具体例としては、酸化チタン、酸化鉄、カラメル色素、天然色素などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記pH調整剤、又は前記緩衝剤の具体例としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記pH調整剤、又は前記緩衝剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。 前記崩壊剤、前記固着剤、又は前記酸化防止剤についても公知のものを適宜選択して使用することができる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 前記錠剤原料における前記崩壊剤、前記固着剤、又は前記酸化防止剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。−混合− 前記混合の方法としては、特に制限はなく、常法により行うことができる。前記混合には、装置を用いることができ、該装置としては、例えば、コンテナタンブラー(山崎金属産業株式会社製)、V型混合機、無限ミキサー、W型混合機(以上、株式会社徳寿工作所製)、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)などが挙げられる。 前記混合は、1回でまとめて行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。 前記混合工程の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10℃〜35℃が好ましく、15℃〜30℃がより好ましい。前記混合工程の温度が、10℃未満であると、結露が生じ、原料がぬれてしまうことがあり、35℃を超えると、各成分の安定性に影響することがある。 前記混合工程の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3分間〜50分間が好ましく、10分間〜40分間がより好ましい。前記混合工程の時間が、3分間未満であると、各原料を均一に混合することができないことがあり50分間を超えると、粒度の違いによる分級が起こり、均一状態から外れることがある。<<打錠工程>> 前記打錠工程は、前記打錠用混合物を打錠する工程である。 前記打錠工程における充填加圧時の圧力(打錠圧)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、6kN〜20kNが好ましく、10kN〜18kNがより好ましい。前記圧力が、6kN未満であると、十分な硬度が得られず錠剤がもろくなることや、スティッキングが発生することがあり、20kNを超えると、キャッピングが発生することがある。一方、前記打錠圧が、前記より好ましい範囲であると、十分な硬度の錠剤が得られ、スティッキングやキャッピングの発生を抑制できるなど、打錠障害を抑制することができる点で有利である。 前記打錠に用いる装置としては、例えば、打錠機(例えば、HT−APSS型、HT−AP−MS型、HT−X−SS型、HT−X−MS型(以上、株式会社畑鉄工所製);VIRGO、AQUARIUS、LIBRA(以上、株式会社菊水製作所製))などが挙げられる。 前記打錠に用いる杵の材質、表面のコーティングとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。<<その他の工程>> 前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥工程、整粒工程、錠剤被覆工程などが挙げられる。−乾燥工程− 前記乾燥工程は、前記被覆造粒工程後の造粒物を乾燥させる工程である。前記乾燥工程を経ることにより、前記打錠工程において、取り扱い性が良くなる点で有利である。 前記乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、風乾する方法、加熱乾燥法などが挙げられる。−整粒工程− 前記整粒工程は、前記被覆造粒工程後の造粒物を整粒し、均一な粒子径とする工程である。これにより、前記打錠工程において、取り扱い性が良くなる点で有利である。 前記整粒する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所望の目開きを有する篩を用いる方法などが挙げられる。−錠剤被覆工程− 前記錠剤被覆工程は、前記打錠工程で得られた錠剤を被覆剤で被覆する工程である。 前記被覆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セラック、ツェイン、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)などが挙げられる。 前記被覆する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。 前記被覆に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイコーター、ハイコーターFZ、アクアコーター(以上、フロイント産業株式会社製)、パウレックコーター、パウレックコーターEVO、ドリアコーター(以上、株式会社パウレック製)などが挙げられる。<酸化マグネシウム含有錠剤> 本発明の酸化マグネシウム含有錠剤は、上記した本発明の酸化マグネシウム錠剤の製造方法により好適に製造することができる。 前記酸化マグネシウム含有錠剤は、前記結合剤で被覆された酸化マグネシウムを少なくとも含み、更に必要に応じて前記錠剤原料などのその他の成分を含む。<<錠剤表面におけるマグネシウムの含有量>> 前記酸化マグネシウム含有錠剤は、同一原料の酸化マグネシウムを用い、錠剤中の酸化マグネシウムの含有量を同一とした場合における、酸化マグネシウムを被覆造粒した場合のエネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量(A)と、酸化マグネシウムを被覆造粒していない場合の錠剤表面におけるエネルギー分散型X線元素分析により測定したマグネシウムの含有量(B)との比である(A)/(B)が、0.8以下である。 前記同一原料の酸化マグネシウムとは、酸化マグネシウム原料の種類が同一であることをいう。 前記(A)/(B)としては、0.8以下であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.70未満が好ましく、0.50未満がより好ましく、0.30未満が特に好ましい。 前記酸化マグネシウム含有錠剤のエネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、6.0質量%未満が好ましく、4.0質量%以下がより好ましく、2.0質量%以下が特に好ましい。 前記エネルギー分散型X線元素分析は、公知の装置を適宜選択して測定することができ、例えば、日立卓上顕微鏡(TM3000、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)専用エネルギー分散型のX線分析装置(SwiftED3000)などが挙げられる。<<錠剤における酸化マグネシウムの含有量>> 前記酸化マグネシウム含有錠剤における酸化マグネシウムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1錠あたり0.8質量%以上が好ましい。 前記酸化マグネシウム含有錠剤の1錠の質量としては、特に制限はなく、配合する成分の数などに応じて適宜選択することができるが、10mg〜500mgが好ましく、20mg〜400mgがより好ましい。前記質量が、10mg未満であると、一日あたりの目安粒数が多くなり服用性が劣ることや、錠剤の取扱い性に劣ることがあり、500mgを超えると、錠剤が大きすぎて摂取しにくいことがある。 前記酸化マグネシウム含有錠剤の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、丸錠、三角錠、その他の異形錠などが挙げられる。 前記酸化マグネシウム含有錠剤の曲率半径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15mm以下が好ましく、9mm以下がより好ましい。 前記酸化マグネシウム含有錠剤の平均直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、服用のしやすさの点で、6mm〜18mmが好ましく、7mm〜10mmがより好ましい。 前記酸化マグネシウム含有錠剤の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、服用のしやすさの点で、2mm〜7mmが好ましく、3mm〜6mmがより好ましい。 以下に製造例などを挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの製造例などに何ら限定されるものではない。(製造例1−1:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 酸化マグネシウムとして、酸化マグネシウム細粒STS(重質)(富田製薬株式会社製)を使用した。前記酸化マグネシウムは、平均粒子径(メジアン径(d50))約340μm、30メッシュ篩上の残存率が5%以下、200メッシュ篩通過率が10%以下であり、細粒タイプに分類される。 結合剤含有液として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業株式会社製)を5質量%含む水溶液を調製した。 前記酸化マグネシウム600gを流動層造粒装置(転動流動コーティング装置−MP−01、株式会社パウレック製)に入れ、前記結合剤含有液を下記条件で噴霧しながら被覆造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)をレーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により測定したところ、360μmだった。〔被覆造粒条件〕 ・ 給気温度 : 80℃〜95℃ ・ 排気温度 : 35℃〜40℃ ・ 噴霧速度 : 6mL/分間 ・ 合計噴霧時間 : 60分間 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 97.26質量%・ ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.74質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 混合装置として、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)を用い、以下の混合条件で、下記組成及び配合量(混合物あたり)となるように混合し、打錠用混合物を得た。〔混合条件〕 ・ 温度 : 25℃ ・ 混合 : ステアリン酸カルシウム以外の原料を20分間混合し、その混合物にステアリン酸カルシウムを添加後、更に3分間混合した。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 21.9質量% (酸化マグネシウム 21.3質量%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.6質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.5質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量% なお、前記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、以下のようにして両者を用いて造粒した顆粒を用いた。 前記貝カルシウム445gと、前記デキストリン30gとを流動層造粒装置(転動流動コーティング装置−MP−01、株式会社パウレック製)に入れ、前記デキストリンを10質量%含む水溶液を下記条件で噴霧しながら造粒加工し、顆粒を調製した。〔造粒条件〕 ・ 給気温度 : 65℃〜80℃ ・ 排気温度 : 25℃〜30℃ ・ 噴霧速度 : 8.5mL/分間 ・ 合計噴霧時間 : 30分間(比較製造例1:打錠用混合物の製造)<打錠用混合物調製工程> 混合装置として、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)を用い、以下の混合条件で、下記組成及び配合量(混合物あたり)となるように混合し、打錠用混合物を得た。 下記組成中、酸化マグネシウムは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースで被覆造粒していない酸化マグネシウムを用いた。貝カルシウム及びデキストリンは、前記製造例1−1と同様にして、両者を用いて造粒した顆粒を用いた。〔混合条件〕 ・ 温度 : 25℃ ・ 混合 : ステアリン酸カルシウム以外の原料を20分間混合し、その混合物にステアリン酸カルシウムを添加後、更に3分間混合した。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 21.3質量% (酸化マグネシウム細粒STS(重質)、富田製薬株式会社製)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 5.1質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例1−1:錠剤の製造) 前記製造例1−1、及び比較製造例1で製造した打錠用混合物を用い、以下のようにして打錠工程を行った。各打錠時間における打錠回数を表1に示す。 前記打錠工程では、打錠開始から120分間までは30分間ごとに、打錠開始120分間以降は15分間ごとに、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。<打錠工程> ロータリー打錠機(HATA AP−12SS、株式会社畑鉄工所製)を用い、以下の条件で打錠加工し、錠剤を製造した。〔打錠条件〕 ・ 打錠用混合物の使用量 : 7kg ・ 杵立数 : 1本 ・ 使用杵 : 硬質クロムメッキ処理がされた杵(標準的に使用されている杵) ・ 回転数 : 60rpm ・ 打錠圧 : 14kN ・ 剤形 : 直径8mm、曲率半径(R)6.5mm ・ 錠剤質量 : 290mg 打錠用混合物として前記比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図1Aから図1Cに示す。図1Aは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図1Bは、打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図1Cは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図1Aから図1Cの結果から、打錠開始から90分間後には、錠剤表面に、酸化マグネシウムと杵とが擦れることによる黒い擦れ跡が発生し、120分間後には、擦れ跡がはっきりとわかる状態となった。 また、打錠開始から90分間後に一旦打錠を停止して杵の表面の様子を確認したところ、杵の表面に磨耗が見られ、打錠開始から180分間後には、図1Dに示されるように、杵の表面の中間部分がほとんど磨耗していた(図1Dのリング状になっている部分)。 打錠用混合物として前記製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図2Aから図2Dに示す。図2Aは、打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図2Bは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図2Cは、打錠開始から240分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図2Dは、打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図2Aから図2Dの結果から、前記製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠開始から360分間後でも錠剤表面に黒い擦れ跡は発生しなかった。 また、図2Eに示されるように、打錠開始から360分間後でも杵の表面に磨耗は見られなかった。 なお、前記製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合では、準備した7kgの打錠用混合物の全てを打錠し終わったため、打錠開始から360分間後で確認を終了した。 以上の結果から、酸化マグネシウムを結合剤で被覆造粒することにより、杵の磨耗を大幅に抑制できることが確認された。また、前記製造例1−1で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いた場合の4倍以上であることも確認された。(製造例1−2:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1において、被覆造粒条件を下記条件に変えた以外は、製造例1−1と同様にして酸化マグネシウムを被覆造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)を前記製造例1−1と同様にして測定したところ、345μmだった。〔被覆造粒条件〕 ・ 給気温度 : 80℃〜95℃ ・ 排気温度 : 35℃〜40℃ ・ 噴霧速度 : 3mL/分間 ・ 合計噴霧時間 : 40分間 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 99.07質量%・ ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.93質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。なお、下記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、製造例1−1の打錠用混合物と同様にして造粒した顆粒を用いた。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 21.5質量% (酸化マグネシウム 21.3質量%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.2質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.9質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例1−2:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例1−2で製造した打錠用混合物に代え、打錠用混合物の使用量を4kgに変えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 また、前記打錠工程では、前記試験例1−1と同様にして、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。 打錠用混合物として前記製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図3Aから図3Dに示す。図3Aは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図3Bは、打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図3Cは、打錠開始から150分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図3Dは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図3Aから図3Dの結果から、前記製造例1−2で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠開始から180分間後に僅かであるが錠剤表面に黒い擦れ跡が発生した。 また、図3Eに示されるように、打錠開始から180分間後、杵の表面に僅かに磨耗が確認された。 以上の結果から、酸化マグネシウムに対する結合剤の量を変えた前記製造例1−2でも、前記比較製造例1と比べて杵の磨耗を約2分の1に抑制できることが確認された。つまり、打錠可能な回数が、約2倍であることも確認された。(製造例1−3:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1において、被覆造粒条件を下記条件に変えた以外は、製造例1−1と同様にして酸化マグネシウムを被覆造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)を前記製造例1−1と同様にして測定したところ、350μmだった。〔被覆造粒条件〕 ・ 給気温度 : 80℃〜95℃ ・ 排気温度 : 35℃〜40℃ ・ 噴霧速度 : 4.5mL/分間 ・ 合計噴霧時間 : 50分間 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 98.16質量%・ ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.84質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。なお、下記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、製造例1−1の打錠用混合物と同様にして造粒した顆粒を用いた。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 21.7質量% (酸化マグネシウム 21.3質量%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.4質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.7質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例1−3:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例1−3で製造した打錠用混合物に代えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 また、前記打錠工程では、前記試験例1−1と同様にして、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。 打錠用混合物として前記製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図4Aから図4Dに示す。図4Aは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図4Bは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図4Cは、打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図4Dは、打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図4Aから図4Dの結果から、前記製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠開始から360分間後でも錠剤表面に黒い擦れ跡は発生しなかった。 また、図4Eに示されるように、打錠開始から360分間後でも杵の表面に磨耗は見られなかった。 なお、前記製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合では、準備した7kgの打錠用混合物の全てを打錠し終わったため、打錠開始から360分間後で確認を終了した。 以上の結果から、酸化マグネシウムに対する結合剤の量を変えた場合でも、酸化マグネシウムを結合剤で被覆造粒することにより、杵の磨耗を大幅に抑制できることが確認された。また、前記製造例1−3で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いた場合の4倍以上であることも確認された。(製造例1−4:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1において、結合剤含有液をヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製)を5質量%含む水溶液に代えた以外は、製造例1−1と同様にして酸化マグネシウムを被覆造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)を前記製造例1−1と同様にして測定したところ、365μmだった。 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 97.26質量%・ ヒドロキシプロピルセルロース 2.74質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。なお、下記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、製造例1−1の打錠用混合物と同様にして造粒した顆粒を用いた。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 21.9質量% (酸化マグネシウム 21.3質量%、ヒドロキシプロピルセルロース 0.6質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.5質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例1−4:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例1−4で製造した打錠用混合物に代えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 また、前記打錠工程では、前記試験例1−1と同様にして、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。 打錠用混合物として前記製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図5Aから図5Dに示す。図5Aは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図5Bは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図5Cは、打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図5Dは、打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図5Aから図5Dの結果から、打錠用混合物1−4を用いた場合には、打錠開始から360分間後でも錠剤表面に黒い擦れ跡は発生しなかった。 また、図5Eに示されるように、打錠開始から360分間後でも杵の表面に磨耗は見られなかった。 なお、前記製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合では、準備した7kgの打錠用混合物の全てを打錠し終わったため、打錠開始から360分間後で確認を終了した。 以上の結果から、酸化マグネシウムをヒドロキシプロピルセルロースで被覆造粒した場合でも、杵の磨耗を大幅に抑制できることが確認された。また、前記製造例1−4で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いた場合の4倍以上であることも確認された。(製造例1−5:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1において、結合剤含有液を食品添加物プルラン(株式会社林原社製)を5質量%含む水溶液に代えた以外は、製造例1−1と同様にして酸化マグネシウムを被覆造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)を前記製造例1−1と同様にして測定したところ、370μmだった。 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 97.26質量%・ 食品添加物プルラン 2.74質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。なお、下記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、製造例1−1の打錠用混合物と同様にして造粒した顆粒を用いた。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 21.9質量% (酸化マグネシウム 21.3質量%、食品添加物プルラン 0.6質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.5質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例1−5:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例1−5で製造した打錠用混合物に代えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 また、前記打錠工程では、前記試験例1−1と同様にして、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。 打錠用混合物として前記製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図6Aから図6Dに示す。図6Aは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図6Bは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図6Cは、打錠開始から270分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図6Dは、打錠開始から360分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図6Aから図6Dの結果から、打錠用混合物1−5を用いた場合には、打錠開始から270分間後に僅かであるが錠剤表面に黒い擦れ跡が発生した。 また、図6Eに示されるように、打錠開始から360分間後、杵の表面に僅かに磨耗が確認された。 以上の結果から、酸化マグネシウムをプルランで被覆造粒した場合でも、杵の磨耗を大幅に抑制できることが確認された。また、前記製造例1−5で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いた場合の3倍以上であることも確認された。(試験例:1−6)<錠剤表面の元素分析> 日立卓上顕微鏡(TM3000、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)専用のエネルギー分散型元素分析装置(SwiftED3000)を用い、前記試験例1−1〜1−5で得られた錠剤の表面の元素分析を行った。〔測定条件〕 倍率 : 30倍 観察条件 : 分析 加速電圧 : 15kV 図7Aに比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示し、図7B〜図7Fに製造例1−1〜1−5で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示す。 また、上記元素分析から、錠剤の表面におけるマグネシウム及びカルシウムの元素量を求めた結果を表2に示す。 図7A〜図7F、並びに表2の結果から明らかなように、製造例1−1〜1−5で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤では、比較製造例1で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤と比べて、表面のマグネシウム含量が低減していることが明らかとなった。(製造例2:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1と同様にして、前記製造例1−1と同じメジアン径及び組成の酸化マグネシウムの顆粒を調製した。<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 97.9質量% (酸化マグネシウム 95.3質量%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.6質量%)・ セルロース 1.3質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(比較製造例2:打錠用混合物の製造)<打錠用混合物調製工程> 前記比較製造例1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、比較製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。 下記組成中、酸化マグネシウムは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースで被覆造粒していない酸化マグネシウムを用いた。〔組成〕・ 酸化マグネシウム 95.3質量% (酸化マグネシウム細粒STS(重質)、富田製薬株式会社製)・ セルロース 3.9質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例2−1:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例2、又は前記比較製造例2で製造した打錠用混合物に代え、以下の打錠条件に変えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 なお、前記打錠工程では、打錠開始から10分間ごとに、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。〔打錠条件〕 ・ 打錠用混合物の使用量 : 3kg ・ 杵立数 : 1本 ・ 使用杵 : 硬質クロムメッキ処理がされた杵(標準的に使用されている杵) ・ 回転数 : 40rpm ・ 打錠圧 : 14kN ・ 剤形 : 直径8mm、曲率半径(R)6.5mm ・ 錠剤質量 : 360mg 打錠用混合物として前記比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図8Aから図8Cに示す。図8Aは、打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図8Bは、打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図8Cは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図8Aから図8Cの結果から、打錠開始から60分間後には、錠剤表面に、酸化マグネシウムと杵とが擦れることによる黒い擦れ跡が発生し、90分間後には、擦れ跡がはっきりとわかる状態となった。 また、打錠開始から60分間後に一旦打錠を停止して杵の表面の様子を確認したところ、杵の表面に磨耗が見られ、打錠開始から90分間後には、図8Dに示されるように、杵の表面の中間部分がほとんど磨耗していた(図8Dのリング状になっている部分)。 打錠用混合物として前記製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図9Aから図9Dに示す。図9Aは、打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図9Bは、打錠開始から120分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図9Cは、打錠開始から180分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図9Dは、打錠開始から210分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図9Aから図9Dの結果から、前記製造例2で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠開始から210分間後でも錠剤表面に黒い擦れ跡は発生しなかった。 また、図9Eに示されるように、打錠開始から210分間後でも杵の表面に磨耗は見られなかった。 なお、前記製造例2で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合では、準備した2kgの打錠用混合物の全てを打錠し終わったため、打錠開始から210分間後で確認を終了した。 以上の結果から、打錠混合物中の酸化マグネシウムの含有量を多くした場合でも、酸化マグネシウムを結合剤で被覆造粒することにより、杵の磨耗を大幅に抑制できることが確認された。前記製造例2で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いた場合の3倍以上であることも確認された。(試験例2−2)<錠剤表面の元素分析> 前記試験例2−1で得られた錠剤について、前記試験例1−6と同様にして、錠剤の表面の元素分析を行った。 図10Aに比較製造例2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示し、図10Bに製造例2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示す。 また、上記元素分析から、錠剤の表面におけるマグネシウムの元素量を求めた結果を表3に示す。 図10A及び図10B、並びに表3の結果から明らかなように、製造例2で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤では、比較製造例2と比べて表面中のマグネシウム含量が低減していることが明らかとなった。(製造例3:打錠用混合物の製造)<被覆造粒工程> 前記製造例1−1において、酸化マグネシウムを酸化マグネシウム(重質)(富田製薬株式会社製;平均粒子径(メジアン径(d50))約3μm;粉末タイプ)に代え、被覆造粒条件における合計噴霧時間を80分間に変えた以外は、製造例1−1と同様にして被覆造粒加工し、酸化マグネシウムの顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)を前記製造例1−1と同様にして測定したところ、約15μmだった。 前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。〔組成〕・ 酸化マグネシウム(重質) 96.80質量%・ ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.20質量% 合計 100.00質量%<打錠用混合物調製工程> 前記製造例1−1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。なお、下記組成中、貝カルシウム及びデキストリンは、製造例1−1の打錠用混合物と同様にして造粒した顆粒を用いた。〔組成〕・ 被覆造粒工程で得られた顆粒 22.0質量% (酸化マグネシウム(重質) 21.3質量%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.7質量%)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 4.4質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(比較製造例3:打錠用混合物の製造)<打錠用混合物調製工程> 前記比較製造例1において、組成及び配合量(混合物あたり)を下記組成及び配合量(混合物あたり)に変えた以外は、比較製造例1−1と同様にして打錠用混合物を得た。 下記組成中、酸化マグネシウムは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースで被覆造粒していない酸化マグネシウムを用いた。〔組成〕・ 酸化マグネシウム(重質) 21.3質量% (酸化マグネシウム(重質)、富田製薬株式会社製)・ 貝カルシウム 64.8質量% (未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)・ デキストリン 8.0質量% (パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)・ セルロース 5.1質量% (セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 0.8質量% 合計 100.0質量%(試験例3−1:錠剤の製造) 前記試験例1−1において、打錠用混合物を前記製造例3、又は前記比較製造例3で製造した打錠用混合物に代え、以下の打錠条件に変えた以外は、試験例1−1と同様にして打錠工程を行った。 なお、前記打錠工程では、打錠開始から10分間ごとに、排出後の錠剤の表面の状態を確認した。〔打錠条件〕 ・ 打錠用混合物の使用量 : 2kg ・ 杵立数 : 1本 ・ 使用杵 : 硬質クロムメッキ処理がされた杵(標準的に使用されている杵) ・ 回転数 : 60rpm ・ 打錠圧 : 14kN ・ 剤形 : 直径8mm、曲率半径(R)6.5mm ・ 錠剤質量 : 290mg 打錠用混合物として前記比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図11Aから図11Cに示す。図11Aは、打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図11Bは、打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図11Cは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図11Aから図11Cの結果から、打錠開始から30分間後には、錠剤表面に、酸化マグネシウムと杵とが擦れることによる黒い擦れ跡が発生し、60分間後には、擦れ跡がはっきりとわかる状態となった。 また、打錠開始から60分間後に一旦打錠を停止して杵の表面の様子を確認したところ、杵の表面に磨耗が見られ、打錠開始から90分間後には、図11Dに示されるように、杵の表面の中間部分がほとんど磨耗していた(図11Dのリング状になっている部分)。 打錠用混合物として前記製造例3で得られた打錠用混合物を用いて打錠を行った場合の錠剤の表面の様子を図12Aから図12Dに示す。図12Aは、打錠開始から30分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図12Bは、打錠開始から60分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図12Cは、打錠開始から70分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図であり、図12Dは、打錠開始から90分間後に排出された錠剤の表面の様子を示す図である。 図12Aから図12Dの結果から、前記製造例3で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠開始から70分間後に僅かであるが錠剤表面に黒い擦れ跡が発生した。 また、図12Eに示されるように、打錠開始から90分間後、杵の表面に磨耗が確認された。 以上の結果から、粉末タイプの酸化マグネシウムを原料とした場合でも、酸化マグネシウムを結合剤で被覆造粒することにより、杵の磨耗を抑制できることが確認された。また、前記製造例3で得られた打錠用混合物を用いた場合には、打錠可能な回数が、前記比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いた場合の2倍以上であることも確認された。(試験例3−2)<錠剤表面の元素分析> 前記試験例3−1で得られた錠剤について、前記試験例1−6と同様にして、錠剤の表面の元素分析を行った。 図13Aに比較製造例3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示し、図13Bに製造例3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤の表面の元素分析画像を示す。 また、上記元素分析から、錠剤の表面におけるマグネシウム及びカルシウムの元素量を求めた結果を表4に示す。 図13A及び図13B、並びに表4の結果から明らかなように、製造例3で得られた打錠用混合物を用いて製造された錠剤では、比較製造例3と比べて表面中のマグネシウム含量が低減していることが明らかとなった。 本発明の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法によれば、研磨性が高い酸化マグネシウムによる杵の磨耗を抑制することができ、その結果、杵の交換頻度を減らすことができ、製造コストを低減することもできる。 また、酸化マグネシウムと、杵などとが擦れることによる錠剤表面の擦れ跡などの変色を抑制することができ、また、従来困難であった曲率半径の小さい楕円形の錠剤を製造することも可能である。 また、酸化マグネシウムを結合剤で被覆造粒した造粒物を用いるため、製造する錠剤の配合組成が変わった場合であっても、従来の技術のようにその都度検討をする必要がなく、様々な製品に共通して使用することが可能である。 本発明の酸化マグネシウム含有錠剤は、サプリメントや医薬品として好適に利用可能である。 酸化マグネシウムに対して結合剤を含有する結合剤含有液を噴霧し、酸化マグネシウムを被覆造粒する被覆造粒工程と、 被覆造粒された前記酸化マグネシウムと、錠剤原料とを混合し、打錠用混合物を調製する工程と、 前記打錠用混合物を打錠する工程と、を含むことを特徴とする酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法。 結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びプルランから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法。 結合剤で被覆造粒された酸化マグネシウムを含む酸化マグネシウム含有錠剤であって、 同一原料の酸化マグネシウムを用い、錠剤中の酸化マグネシウムの含有量を同一とした場合における、酸化マグネシウムを被覆造粒した場合のエネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量(A)と、酸化マグネシウムを被覆造粒していない場合の錠剤表面におけるエネルギー分散型X線元素分析により測定したマグネシウムの含有量(B)との比である(A)/(B)が、0.8以下であることを特徴とする酸化マグネシウム含有錠剤。 エネルギー分散型X線元素分析により測定した錠剤表面におけるマグネシウムの含有量が、6.0質量%未満である請求項3に記載の酸化マグネシウム含有錠剤。 酸化マグネシウムの含有量が、1錠あたり0.8質量%以上である請求項3から4のいずれかに記載の酸化マグネシウム含有錠剤。 結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びプルランから選択される少なくとも1種である請求項3から5のいずれかに記載の酸化マグネシウム含有錠剤。 【課題】杵の磨耗、及び錠剤表面の変色の発生を抑制することができ、また、異なる製品にも適用することができ、更には、曲率半径の小さい形状の錠剤の製造も可能な酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法、及び酸化マグネシウム含有錠剤の提供。【解決手段】酸化マグネシウムに対して結合剤を含有する結合剤含有液を噴霧し、酸化マグネシウムを被覆造粒する被覆造粒工程と、被覆造粒された前記酸化マグネシウムと、錠剤原料とを混合し、打錠用混合物を調製する工程と、前記打錠用混合物を打錠する工程と、を含む酸化マグネシウム含有錠剤の製造方法などである。【選択図】なし


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