生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_繊維用加工剤ならびにそれを用いて処理した繊維製品
出願番号:2013172814
年次:2015
IPC分類:D06M 15/263,D06M 15/05,D06M 13/395,C09K 3/18,C07C 69/54


特許情報キャッシュ

槇坂 貴広 脇 浩一 JP 2015040365 公開特許公報(A) 20150302 2013172814 20130823 繊維用加工剤ならびにそれを用いて処理した繊維製品 大原パラヂウム化学株式会社 391034938 槇坂 貴広 脇 浩一 D06M 15/263 20060101AFI20150203BHJP D06M 15/05 20060101ALI20150203BHJP D06M 13/395 20060101ALI20150203BHJP C09K 3/18 20060101ALI20150203BHJP C07C 69/54 20060101ALI20150203BHJP JPD06M15/263D06M15/05D06M13/395C09K3/18 101C07C69/54 3 OL 10 4H006 4H020 4L033 4H006AA03 4H006AB68 4H006BN10 4H006KC14 4H020BA02 4L033AB04 4L033AC03 4L033BA69 4L033CA03 4L033CA18本発明は、繊維製品などに対し、優れた撥水性を付与し、かつ風合いがソフトな非フッ素系繊維加工剤、ならびにそれを用いた繊維布帛への加工方法に関する。これまでに繊維製品に関する非フッ素系撥水加工には様々な技術があり、それに伴う加工剤、加工技術が色々と出されており、公知技術としては、以下の特許文献1〜3に記載されているものが挙げられる。繊維織物等に撥水性を付与し、かつ洗濯耐久性がある非フッ素系撥水剤は報告されているが何れも、撥水性はあるが風合が硬い等、加工生地に対して満足したものはなかった。例えば下記文献1に記載のアクリレートポリマーとパラフィンの分散剤については、加工時、熱を掛け過ぎるとパラフィンが昇華する、加工された生地を爪で擦るとパラフィンが砕けてチョークマーク(白線)が出来るという欠点がある。文献2はパラフィン系化合物、シリコン系化合物に架橋剤を併用することで撥水性を付与するものであるが、前者は、文献1と同様の欠点があり、後者は、シリコン系であるために素材や生地によっては目ずれ(スリップ)が発生したり、コーティング用の生地の前撥水処理に使用すると皮膜が剥離するという欠点がある。文献3については、融点の高いアルキルアクリレートを主体に作成しているため、撥水性はあるが風合いが硬く、繊維および繊維製品を選ばなければいけないという欠点があった。特表2012−522062号公報特開2006−124866号公報特許第4996875号繊維布帛、繊維製品などに対し、優れた撥水性を付与し、かつ風合いがソフトな非フッ素系繊維加工剤、ならびにそれを用いた繊維布帛への加工方法を提供することを目的とする。炭素数が16 以上のアクリル酸エステル(A)と末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル(B)、炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル(C)、または炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステル(D)及び補強剤(E)セルロースナノファイバーからなる水分散のポリマー組成物。それを用いて撥水加工を施したものであることを特徴とする繊維製品ならびに加工方法。具体的には、前記水分散のポリマー組成物の構成割合は、(A)の炭素数が16 以上のアクリル酸エステルは、50>A>80質量%、好ましくは60〜78質量%、(B)の末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステルは1〜8質量%好ましくは4〜6質量%、(C)の炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステルは2〜20質量%、好ましくは7〜12質量%、(D)の炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステルは10〜40質量%、好ましくは20〜40質量%、補強剤(E)は、0.005〜0.5質量%である水分散のポリマー組成物。前記の水分散のポリマー組成物又は前記の水分散のポリマー組成物と架橋剤を繊維織物、編み物および繊維製品に加工してなる繊維処理方法。本発明に用いられる架橋剤とは、本発明の目的である、繊維布帛の撥水性に関する洗濯耐久性能を著しく向上させるための併用加工薬剤(架橋剤・樹脂)であり、具体的には、例えば、ブロックドイソシアネート系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ変性架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、グリオキザール樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。このような架橋剤および樹脂は、1種を単独で使用しても2種以上を併用しても良い。本発明の撥水剤は、フルオロアルキル基又はフッ素を有する化合物を含まない撥水剤でありながら撥水性能があり、フッ素系撥水剤に代わるものとして利用が可能である。これによりフッ素の環境への影響を解消することが期待出来る。非フッ素系繊維加工剤にて加工することで繊維布帛及び繊維製品などに対し、優れた撥水性を付与し、かつソフトな風合いを提供することが可能となる。エステル部分の炭素数が16以上のアクリル酸エステルと末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル、炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル、または炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステル(D)及び補強剤(E)セルロースナノファイバーからなる水分散のポリマー組成物。本発明で用いられる炭素数が16以上のアクリル酸エステル(A)とは、ベヘニルアクリレート、ステアリルアクリレート、セチルアクリレートを言う。前記水分散のポリマー組成物の炭素数が16以上のアクリル酸エステル(A)の構成割合が80%質量以上だと撥水性能は良好だが加工した生地の風合は粗硬かつチョークマークが発生する。また構成割合が50%質量以下だと撥水性能が出ない。末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル(B)とは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートである。前記水分散のポリマー組成物の末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル(B)の構成割合が1%以下だと架橋剤併用時に撥水性能の洗濯耐久性が得られず、構成割合が8%以上だと初期撥水性能が出ない。炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル(C)とは2−デシルテトラデカニル(メタ)アクリレートを言う。前記水分散のポリマー組成物の炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル(C)の構成割合が2%以下だと撥水性能は良好だが加工した生地の風合は粗硬かつチョークマークが発生する。また構成割合が20%以上だと撥水性能が低下する。炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステル(D)とはステアリルメタアクリレート、セチルメタアクリレートを言う。メタアクリル酸エステル(D)の構成割合が10%以下だと撥水性能は良好だが加工した生地の風合は粗硬かつチョークマークが発生する。また構成割合が40%以上だと撥水性能が低下する。次に、本発明で用いられる補強剤(E)とは、セルロース繊維から得られる幅4〜100nm、長さ5μm以上の機械的解繊法等で製造されるセルロースナノファイバー及び幅10〜50nm,長さ100〜500nmの酸加水分解により製造されるセルロースナノファイバーを言う。前記水分散のポリマー組成物の補強剤(E)の構成割合が0.05%以下だと撥水性能及び洗濯耐久性の向上がなく、また構成割合が0.5%以上だと分散液に沈降物が発生し製品にならない。上述の各々のモノマーを共重合する方法としては通常のビニル重合方法を適用するが、重合開始剤としてはベンゾイルパーオキサイドおよびその誘導体、アゾビスブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどの有機系重合開始剤が好ましく、これらの重合開始剤ならびに、前述のモノマーを重合釜に入れ窒素パージにより、酸素を除去した状態で加熱重合させる。本発明に用いられる架橋剤とは、本発明の目的である、繊維布帛の撥水性に関する洗濯耐久性能を著しく向上させるための併用加工薬剤(架橋剤・樹脂)であり、具体的には、例えば、ブロックドイソシアネート系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ変性架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、グリオキザール樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。このような架橋剤および樹脂は、1種を単独で使用しても2種以上を併用しても良い。また、本発明において、架橋反応を促進させるため、前述の共重合体に触媒を含有させてもよい。また、必要に応じて、抗カビ剤、抗酸化剤、光安定剤、制電剤、導電剤、難燃剤、顔料などの添加剤を含有もしくは併用してもよい。本発明に用いられる繊維布帛は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン等の合成繊維、レーヨン、バンブー繊維、大豆蛋白繊維などの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、綿、麻、絹、毛などの天然繊維などのいずれの繊維からなるものであっても良く、またこれらの繊維の混繊、混紡、交織、交編などの複数の繊維を組み合わせたものであっても良く、特に限定されるものではない。また、その形態は、織物、編物、不織布、あるいはステープルや糸などのいかなるものであっても良く、特に限定されるものではない。以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。洗濯耐久性試験方法実施例および比較例において得られた加工布を、JIS L−0217 103法に基づいて10回洗濯(2槽式電気洗濯機を用い、洗剤は花王(株)製アタックを使用)後、自然乾燥させた布(以下、「L−10布」という)と、洗濯前の加工布(以下、「L−0布」という)について、以下の方法により撥水性、風合、チョークマーク性を評価した。撥水の評価方法JIS L 1092のスプレー法に準じて試験を行った。結果は目視にて下記の等級で評価した。 撥水性: 状態 5 : 表面に付着湿潤のないもの 4 : 表面にわずかに付着湿潤を示すもの 3 : 表面に部分的湿潤を示すもの 2 : 表面に湿潤を示すもの 1 : 表面全体に湿潤を示すもの 0 : 表裏両面が完全に湿潤を示すもの風合の評価方法風合は、ハンドリングにて下記に示す5 段階で評価した。 1 : 硬い 〜 5 : 柔らかいチョークマークの評価方法加工された生地を爪で擦りチョークマーク(白線)の有無を目視判定した。発生:×、僅かに発生:△、発生しない:○本発明の実施例で用いられるセルロースナノファイバーは、セルロース繊維から機械的解繊法で製造され、ファイバーの大きさが幅4〜100nm、長さ5μm以上で、該セルロースナノファイバーの2%質量の水分散品であるセルロースナノファイバーA、酸加水分解により製造される物でファイバーの大きさが幅10〜50nm,長さ100〜500nmで、該セルロースナノファイバーの2%質量を水分散させたセルロースナノファイバーBとする。(合成例1)500mlのフラスコで下記配合レサイプ1(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ1(A)ステアリルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルメタアクリレート 15g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成例2)500mlのフラスコで下記配合レサイプ2(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ2(A)ステアリルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルアクリレート 15g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成例3)500mlのフラスコで下記配合レサイプ3(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ3(A)ベヘニルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルアクリレート 15g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成例4)500mlのフラスコで下記配合レサイプ4(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ4(A)セチルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルメタアクリレート 15g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成例5)500mlのフラスコで下記配合レサイプ5(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ5(A)ステアリルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルメタアクリレート 15g(D)セルロースナノファイバーB 0.2g(合成例6)500mlのフラスコで下記配合レサイプ6(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ6(A)ステアリルアクリレート 67.5g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)ステアリルメタアクリレート 7.5g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成例7)500mlのフラスコで下記配合レサイプ7(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ7(A)ステアリルアクリレート 40g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)ステアリルメタアクリレート 30g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(実施例1〜7)合成例1〜7で得られた水性液(共重合体水分散液)をそれぞれブロックドイソシアネート系架橋剤(大原パラヂウム化学(株)製パラキャットPGE:以下同様のものを使用)と蒸留水で表1の割合にて調整した加工処理液に、綿100%布、ポリエステル100%布をそれぞれ浸漬し、ロールで絞りウェットピックアップが100質量%となるようにし、次いで、布を110℃で3分間乾燥し、さらに170℃で2分間の熱処理をするパディング加工処理を行った。このように処理された布を実施例1〜7とした。実施例1〜7をL−0布、およびL−10布の撥水性能、チョークマーク性、風合を評価した。結果を表2に示す。(比較合成例1)500mlのフラスコで下記配合レサイプ8(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ8(A)ステアリルアクリレート 47.5g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルメタアクリレート 27.5g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成比較例2)500mlのフラスコで下記配合レサイプ9(A)、(B)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ9(A)ステアリルアクリレート 75g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(合成比較例3)500mlのフラスコで下記配合レサイプ10(A)〜(C)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ10(A)ステアリルアクリレート 60g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)2−デシルテトラデカニルメタアクリレート 15g(合成比較例4)500mlのフラスコで下記配合レサイプ11(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ11(A)ステアリルアクリレート 37.5g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)ステアリルメタアクリレート 37.5g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(合成比較例5)500mlのフラスコで下記配合レサイプ12(A)〜(D)とジステアリルジメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10モル)3g、トリプロピレングリコール(有機溶剤)10g、アゾビス二塩基酸塩(重合開始剤)0.25gをホモミキサーで攪拌しながら、蒸留水150gを少量ずつ加え、液温を30〜50℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、ポリマー濃度30%質量の非フッ素ポリマー分散液を調整した。配合レサイプ12(A)ステアリルアクリレート 67.0g(B)2−ヒドロキシエチルアクリレート 3g(C)ステアリルメタアクリレート 8.0g(D)セルロースナノファイバーA 0.2g(比較例1〜5)合成比較例1〜5で得られた水性液(共重合体水分散液)をそれぞれブロックドイソシアネート系架橋剤(パラキャットPGE)と蒸留水で表1の割合にて調整した加工処理液に、実施例1〜7と同様に綿100%布、ポリエステル100%布をそれぞれ浸漬し、ロールで絞りウェットピックアップが100質量%となるようにし、次いで、布を110℃で3分間乾燥し、さらに170℃で2分間の熱処理をするパディング加工処理を行った。このように処理された布を比較例1〜5とした。L−0布、およびL−10布の撥水性、チョークマーク性、風合を評価した。結果を表2に示す。 表1 加工処理液の処方(重量%)表2 評価実施例1と比較例1、比較例4を比較すると分岐アクリレートまたはメタアクリレートが多いとチョークマークは改善され風合はソフトだが良好な撥水性能は得られない事が分かる。実施例1と比較例2、比較例5を比較すると分岐アクリレートを配合しない、またはメタアクリレートの水分散のポリマー組成物中の構成割合が10%以下だと撥水性能は良好だがチョークマークが発生し風合が粗硬のなるのが分かる。実施1、実施例5と比較例3を比較すると補強剤としてセルロースナノファイバーを加えると撥水性能が向上する事が分かる。本発明の非フッ素系繊維加工剤にて加工することで繊維布帛及び繊維製品などに対し、優れた撥水性を付与し、かつソフトな風合いを提供することが可能となる。炭素数が16 以上のアクリル酸エステル(A)と末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル(B)、炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル(C)、または炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステル(D)及び補強剤(E)セルロースナノファイバーからなる水分散のポリマー組成物。それを用いて撥水加工を施したものであることを特徴とする繊維製品ならびに加工方法。前記水分散のポリマー組成物の構成割合は、(A)の炭素数が16 以上のアクリル酸エステルは、50>A>80質量%、(B)の末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステルは2〜8質量%、(C)の炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステルは2〜20質量%、(D)の炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステルは10〜40質量%で補強剤(E)は、0.005〜0.5質量%である水分散のポリマー組成物。前記の水分散のポリマー組成物又は前記の水分散のポリマー組成物と架橋剤を繊維織物、編み物および繊維製品に加工してなる繊維処理方法。架橋剤は、ブロックドイソシアネート系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ変性架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、グリオキザール樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。このような架橋剤および樹脂は、1 種または2種以上と混合して使用する。 【課題】繊維製品などに対し、優れた撥水性を付与し、かつ風合いがソフトな非フッ素系繊維加工剤、ならびにそれを用いた繊維布帛への加工方法を提供することを課題とする。【解決手段】炭素数が16 以上のアクリル酸エステル(A)と末端にOH基を有する( メタ) アクリル酸エステル(B)、炭素数が18以上の分岐のアルキル基を有する( メタ) アクリル酸エステル(C)、または炭素数が16 以上のメタアクリル酸エステル(D)と補強剤(E)セルロースナノファイバーからなる水分散のポリマー組成物。それを用いて撥水加工を施したものであることを特徴とする繊維製品ならびに加工方法。【選択図】なし


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