生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_油性固形化粧料
出願番号:2013152067
年次:2015
IPC分類:A61K 8/25,A61K 8/02,A61Q 1/10


特許情報キャッシュ

五島 敏行 荻野 一紀 JP 2015020988 公開特許公報(A) 20150202 2013152067 20130722 油性固形化粧料 株式会社トキワ 591147339 長谷川 芳樹 100088155 黒木 義樹 100113435 五島 敏行 荻野 一紀 A61K 8/25 20060101AFI20150106BHJP A61K 8/02 20060101ALI20150106BHJP A61Q 1/10 20060101ALI20150106BHJP JPA61K8/25A61K8/02A61Q1/10 3 OL 14 4C083 4C083AA121 4C083AA122 4C083AB171 4C083AB172 4C083AB231 4C083AB232 4C083AB241 4C083AB242 4C083AB431 4C083AB432 4C083AC011 4C083AC012 4C083AC021 4C083AC022 4C083AC241 4C083AC242 4C083AC351 4C083AC352 4C083AC371 4C083AC372 4C083AC421 4C083AC422 4C083AC441 4C083AC442 4C083AD021 4C083AD022 4C083AD092 4C083AD151 4C083AD152 4C083AD221 4C083AD222 4C083AD661 4C083AD662 4C083BB11 4C083BB21 4C083BB25 4C083CC14 4C083DD21 4C083DD30 4C083EE06 4C083EE07 本発明は、油性固形化粧料に関する。 アイライナー、アイブロウペンシル、アイシャドウ等のメイクアップ用化粧料には液状化粧料や固形化粧料など様々な形態の商品がある。液状化粧料は、着色顔料を分散液に分散させた化粧料が知られており、一般に塗布具を用いて塗布される。一方、固形化粧料は、着色顔料を含む粉体成分と油性成分とが配合された油性固形化粧料が知られており、取扱性、使用性などの点で優れている。特に、ペンシル型や繰り出しタイプとして用いられる棒状に成型された油性固形化粧料は、塗布具を必要とせず、簡便に塗布することができる。 ところで、上記のメイクアップ化粧料に配合される黒色顔料は、黒酸化鉄が一般に用いられている。しかし、黒酸化鉄は、磁性を帯びているために凝集しやすく分散が困難であるという性質を有している。 液状化粧料における黒酸化鉄の凝集についてはこれまでにも対策が検討されており、種々の技術が提案されている。例えば、特定分子量のアニオン性分散剤を併用する技術(特許文献1)、親水化処理された黒酸化鉄を用いる技術(特許文献2)、疎水化処理された黒酸化鉄を用いる技術(特許文献3)などが提案されている。特開2005−330222特開2005−187397特開2004−315459 油性固形化粧料の場合、化粧料バルクを調製する際に黒酸化鉄の凝集が発生すると色むらを招くなどの問題が生じる。しかし、油性固形化粧料における黒酸化鉄の凝集を抑制する技術については充分に検討された例がない。 他方で、粉体成分が高配合された化粧料バルクは、調製釜に強固に付着する場合があり、成型器や容器等へ充填しにくい傾向にある。また、油性固形化粧料の使用性については、パウダリー感等の使用感が求められている。そのため、製造時における充填性や化粧料の使用性を十分確保しながら、黒酸化鉄の凝集を抑制する必要がある。 本発明の目的は、黒酸化鉄の凝集が十分抑制され、なおかつ製造時の充填作業が容易であり、使用性にも優れる油性固形化粧料を提供することにある。 上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討した結果、油性成分と、特定量の粉体成分とが含まれる油性固形化粧料において、特定の粉体の表面に黒酸化鉄を被覆した無機粉体と特定の体質粉体とをそれぞれ特定の割合で配合することにより、十分な充填性及び使用性が得られるとともに着色顔料の凝集を十分抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、油性成分と、粉体成分30〜70質量%とを含み、粉体成分が、表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体を粉体成分全量基準で5〜25質量%及び板状マイカを粉体成分全量基準で40〜90質量%を含有する油性固形化粧料を提供する。なお、粉体成分の上記含有量は化粧料全量を基準とした値である。 本発明の油性固形化粧料は、上記構成を有することにより、黒酸化鉄の凝集が十分抑制され、なおかつ製造時の充填作業が容易であり、使用性にも優れたものになり得る。 本発明の油性固形化粧料において、上記表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体は黒酸化鉄被覆雲母チタンであることが好ましい。この場合、より高水準のパウダリー感を有する油性固形化粧料を得ることができる。 本発明の油性固形化粧料は、棒状であることが好ましい。棒状とすることにより、塗布具を使用せずに簡便に塗布することができるなど取扱性に優れている。 本発明によれば、黒酸化鉄の凝集が十分抑制され、なおかつ製造時の充填作業が容易であり、使用性にも優れる油性固形化粧料を提供することができる。 本実施形態に係る油性固形化粧料は、油性成分(A)(以下、(A)成分という場合もある)と、粉体成分(B)(以下、(B)成分という場合もある)30〜70質量%とを含み、粉体成分が表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体(B1)(以下、(B1)成分という場合もある)を粉体成分全量基準で5〜25質量%及び板状マイカ(B2)(以下、(B2)成分という場合もある)を粉体成分全量基準で40〜90質量%を含有する。なお、粉体成分の上記含有量は、化粧料全量を基準とした値である。 (A)成分としては、例えば、固形状油剤、半固形状油剤、ペースト状油剤及び液状油剤を用いることができる。これらの油剤は、通常化粧品に使用されるものであれば特に限定されず用いることができ、2種以上を組み合わせて配合することができる。 固形状油剤、半固形状油剤又はペースト状油剤としては、例えば、ワセリン、ポリエチレンワックス等のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン等の炭化水素類、硬化ヒマシ油、水添ホホバ油、カルナウバロウ、ライスワックス等の植物由来油脂、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸類、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、アルキル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン等のシリコーン類等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 液状油剤としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、トリカプリル・カプリン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、ホホバ油等の植物油、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 本実施形態の油性固形化粧料における(A)成分の含有量は、油性固形化粧料全量を基準として30〜70質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。(A)成分の含有量を上記範囲内とすることにより、ダマ付きを防ぎ、パウダリー感などの使用感に優れた油性固形化粧料を得ることができる。 更に、本実施形態の油性固形化粧料は、塗布具を使用せず簡便に塗布できるなど取扱性に優れた棒状油性固形化粧料とする観点から、ワックス分を、油性固形化粧料全量を基準として15〜35質量%含むことが好ましく、15〜30質量%含むことがより好ましい。なお、ここでいうワックス分とは、固形状油剤や半固形状油剤、ペースト状油剤を指す。 (B)成分としては、通常化粧品に使用されるものであれば特に限定されず用いることができる。例えば、体質粉体、着色顔料等が挙げられる。体質粉体は、化粧品に基本的な形状(化粧品剤型)、使用感などの特性を持たせるために使用される。 体質粉体としては、無機粉体、合成無機粉体、有機粉体、金属セッケン、合成高分子粉体などが挙げられる。より具体的には、マイカ、カオリン、セリサイト、タルク、金雲母、合成雲母、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸亜鉛、ポリエチレン末、ウレタンビーズ、ポリメタクリル酸メチル、オルガノポリシロキサンエラストマー等が挙げられる。 着色顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、パール顔料(雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等)、有機顔料(赤色228号、赤色226号、青色404号等)等が挙げられる。 上記の粉体成分は、2種以上の粉体を複合化したものを用いてもよい。また、粉体成分は、シリコーン化合物、金属セッケン類、アミノ酸化合物、フッ素化合物等を用いて公知の方法にて表面処理を施したものを用いることができる。 本実施形態においては、球状或いは平板状の機能性粉体を用いることができる。 粉体成分は、多様な使用感触を得る目的、メイクアップ用化粧料とした場合に所望の色調を得る目的などから、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 本実施形態の油性固形化粧料における(B)成分の含有量は、油性固形化粧料全量を基準として30〜70質量%である。(B)成分の含有量を係る範囲とすることにより、化粧料のパウダリー感等の使用性を向上させることができるとともに、化粧料を生産する際の作業性を充分確保することができる。ダマ付きを防ぎ、パウダリー感などの使用感の観点から、(B)成分の含有量は、40〜60質量%であることがより好ましい。 本実施形態においては、(B)成分が、表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体及び板状マイカを含有する。 表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体(B1)としては、例えば、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆タルク等を用いることが好ましく、黒酸化鉄被覆雲母チタンを用いることがさらに好ましい。黒酸化鉄被覆雲母チタンを用いた場合、油性固形化粧料のパウダリー感をより向上させることができる。 黒酸化鉄被覆雲母チタンは、雲母に酸化チタンと黒酸化鉄を化学的処理にて被覆させたものであり、通常化粧料に用いられているものであれば特に制限なく使用できる。好ましい黒酸化鉄の被覆量としては、得られる黒酸化鉄被覆雲母チタン中40〜60質量%であることが好ましく、45〜55質量%であることがより好ましい。酸化チタンの被覆量としては、得られる黒酸化鉄被覆雲母チタン中1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。 黒酸化鉄被覆雲母チタンの粒径としては、色沈みや白ぼけを防ぎ発色を良くする点で、10〜250μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。市販品としては、Colorona Mica Black(メルク社製)等が挙げられる。黒酸化鉄被覆雲母チタンは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 黒酸化鉄被覆タルクは、タルクに黒酸化鉄を化学的処理にて被覆させたものであり、通常化粧料に用いられているものであれば特に制限なく使用できる。黒酸化鉄の被覆量としては、得られる黒酸化鉄被覆タルク中40〜60質量%であることが好ましく、45〜55質量%であることがより好ましい。 黒酸化鉄被覆タルクの粒径としては、凝集やムラ・ダマ付きを防ぎ、安定した色彩の化粧料が得られる点で、1〜50μmであることが好ましく、2〜30μmであることがより好ましい。市販品としては、SILSEEM TalcBlack(日本光研工業社製)等が挙げられる。黒酸化鉄被覆タルクは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 本実施形態の油性固形化粧料における(B1)成分の含有量は、粉体成分全量基準で5〜25質量%である。(B1)成分の含有量を係る範囲とすることにより、化粧料中の着色顔料成分の凝集を十分に抑制される為、化粧料に十分な着色を行うことができる。また、(B1)成分の含有量を25質量%以下とすることにより、ダマ付きを抑制することができ、使用性を向上させることができる。 更に、着色顔料の凝集抑制、充填作業の容易性、使用感の観点から、(B1)成分の含有量は、粉体成分全量基準で5〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%であることがより好ましい。 本実施形態の油性固形化粧料は、黒酸化鉄を含まないことが好ましいが、黒酸化鉄を含む場合の黒酸化鉄の含有量は、粉体成分全量基準で1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい。 板状マイカ(B2)としては、例えば、通常化粧品に使用されるものであれば特に限定されず用いることができる。市販品としては、エイトパール300S((株)角八魚鱗箔製)、セリサイト FSE(三信鉱工(株)製)、セリサイト OSS((株)角八魚鱗箔製)、三信マイカ NSP(三信鉱工(株)製)、シルシーム NCH−100(堀江化工(株)製)、Si−NCH−102(日本光研工業(株)製)、ピグモライト エイトパール300S(大東化成工業(株)製)、マイカパウダーNo2000(脇田砿業(株)製)、マイカ粉 FSA−300((株)ヤマグチマイカ製)、マイカ粉 NCC−322((株)ヤマグチマイカ製)、マイカ粉 NCF−322SC((株)ヤマグチマイカ製)、マイカ粉 SA−310((株)ヤマグチマイカ製)、マイカ粉 Y−2300((株)ヤマグチマイカ製)等が挙げられる。板状マイカは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 本実施形態の油性固形化粧料における(B2)成分の含有量は、粉体成分全量基準で40〜90質量%である。(B2)成分の含有量を係る範囲とすることにより、着色顔料の凝集を抑制し、充填作業が容易であり、使用感に優れた油性固形化粧料を得ることができる。 更に、ダマ付きを防ぎ、パウダリー感などの使用感の観点から、(B2)成分の含有量は、粉体成分全量基準で40〜90質量%であることが好ましく、45〜85質量%であることがより好ましい。なお、(B2)成分の含有量には、黒酸化鉄被覆雲母チタンは含まれない。 本実施形態の油性固形化粧料には、上記の油性成分及び粉体成分の他に通常化粧品に使用される他の成分、例えば保湿剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、被膜形成剤、防腐剤、ビタミン類、美容成分、酸化防止剤、香料等を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。 本実施形態に係る油性固形化粧料は、化粧料硬度が1.0N以上であることが好ましく、1.0〜7.0Nであることがより好ましい。化粧料硬度を上記範囲とすることにより、化粧料の取扱性や使用性を向上させることができる。 化粧料硬度は、FUDOHレオメーター RT−2002D・D((株)レオテック製)を用い、化粧料表面に、直径1mmの円柱状のアダプターを6cm/minのスピードで、深さ10mmまで進入させたときに測定される針入度の最大値を示す。なお、測定サンプルは、加熱により溶融又は揮発性溶剤に溶解した化粧料を軟膏壺(容量:20mL)に充填し、固化することにより作製される。 本実施形態に係る油性固形化粧料の製造方法としては、例えば、上述した油性成分、粉体成分、及び必要に応じてその他の成分を混合して得られる化粧料バルクを、所定の容器若しくは金型に充填し、固化する方法が挙げられる。 化粧料バルクには揮発性溶剤を含有させることができる。揮発性溶剤としては、例えば、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール;イソドデカン、イソパラフィン等の炭化水素系溶剤;オクタメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等のシリコーンなどが挙げられる。 化粧料組成物を充填する所定の容器としては、例えば、金皿、樹脂皿などの中皿が挙げられる。これらの中皿は、油性固形化粧料が形成された後にそのままコンパクト容器に装着することが可能である。また、コンパクト容器、ジャー容器に直接充填することも可能である。 本実施形態に係る油性固形化粧料は、塗布具を使用せずに簡便に塗布することができるなど取扱性の点で、棒状であることが好ましい。 化粧料を棒状に成型する方法としては、例えば、公知な充填成型法や押出成型法などが挙げられる。 本実施形態に係る油性固形化粧料の用途としては特に限定されないが、好ましくは、アイブロウペンシル、アイカラーペンシル、などのメイクアップ用化粧料として好適である。 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。(実施例1〜6、比較例1〜9) 表1、表2及び表3に示される配合量(質量部)で、油性成分を90℃で加熱し、溶解させて混合した。この混合物中に、粉体成分を添加し、攪拌機で均一に分散させた。その後、90℃で溶解した状態の溶解物(化粧料バルク)を金型に充填し、25℃まで冷却後取り出し、棒状の油性固形化粧料を得た。得られた油性固形化粧料について、下記の方法にしたがって着色顔料成分の凝集、化粧料の充填性及び使用性(ダマ付き、パウダリー感)を評価した。[凝集] 溶解した化粧料バルクを攪拌後、凝集状態を観察し4段階で評価した。<評価基準>◎:凝集体が見られない。○:殆ど凝集体が見られない。△:着色顔料の凝集が見られる。×:着色顔料の凝集が多く見られる。[充填性] 化粧料バルクを容器又は金型へ充填する際の充填し易さを4段階で評価した。<評価基準>◎:非常に良好○:良好△:充填し難い×:非常に充填し難い[使用性] 化粧品評価専門パネル10名に油性固形化粧料を使用してもらい、使用性として「ダマ付き」、「パウダリー感」の観点から評価し、各自が以下の評価基準に従って5段階の評点を付し、更に得られた各パネルの評点を平均し、この平均点と以下の判定基準とに基づいて各項目を4段階で評価した。<評価基準>評点:5点:非常に良好4点:良好3点:どちらとも言えない2点:やや不良1点:不良<判定基準>◎:平均点が4.5点以上○:平均点が3.5点以上4.5点未満△:平均点が1.5点以上3.5点未満×:平均点が1.5点未満 表中の注1及び注2の成分については下記のとおりである。注1:黒酸化鉄被覆雲母チタン(Colorona Mica Black (メルク株式会社製))注2:黒酸化鉄被覆タルク(SILSEEM TalcBlack(日本光研工業社製)) 表1に示す通り、(B)成分の配合量が化粧料の全量に対して、30〜70質量%であり、(B1)成分の配合量が、粉体成分全量に対し5〜25質量%、(B2)成分の配合量が、粉体成分全量に対し40〜90質量%である実施例1〜6の油性固形化粧料では、凝集、充填性及び使用性の全ての評価項目において良好な結果を示した。実施例7:アイブロウペンシル1 セレシン 10.002 キャンデリラロウ 4.003 酢酸ステアリン酸スクロース 5.504 ミツロウ 4.505 リンゴ酸ジイソステアリル 15.006 エチルヘキサン酸セチル 18.367 イソステアリン酸ソルビタン 0.508 トコフェロール 0.049 板状マイカ(注3) 31.8010 黒酸化鉄被覆雲母チタン 6.7011 黄酸化鉄 1.2012 ベンガラ 0.8013 酸化チタン 0.6014 シリカ 1.00合計 100.00注3:エイトパール300S((株)角八魚鱗箔製) 1〜8の成分を90℃で加熱し、溶解させて混合した。この混合物中に、9〜14の成分を添加し、攪拌機で均一に分散させた。その後、90℃で溶解した状態の溶解物を金型に充填し、25℃まで冷却後取り出し、直径3mmのアイブロウペンシルを得た。実施例8:アイブロウペンシル1 水添ヒマシ油 8.002 モクロウ 2.003 ステアリン酸 6.004 キャンデリラロウ 2.005 カルナウバロウ 1.006 硬化油 3.007 マイクロクリスタリンワックス 3.008 トリエチルヘキサノイン 12.969 トコフェロール 0.0410 板状マイカ(注3) 40.0011 黒酸化鉄被覆雲母チタン 5.0012 黄酸化鉄 7.0013 ベンガラ 7.0014 酸化チタン 3.00合計 100.00 1〜9の成分を90℃で加熱し、溶解させて混合した。この混合物中に、10〜14の成分を添加し、3本ロール機で均一に分散させた。その後、押出成型器で成型し、直径4mmのアイブロウペンシルを得た。実施例9:アイカラーペンシル1 ポリエチレンワックス 8.002 マイクロクリスタリンワックス 2.003 セレシン 6.004 ミネラルオイル 4.005 トリエチルヘキサノイン 20.166 ジメチコン 13.007 パルミチン酸エチルヘキシル 10.008 セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.209 トコフェロール 0.0410 板状マイカ(注4) 20.0011 メタクリル酸メチルクロスポリマー 5.0012 黒酸化鉄被覆雲母チタン 4.5013 黄酸化鉄 0.2014 ベンガラ 0.2015 酸化チタン 0.2016 雲母チタン 3.0017 ホウケイ酸(Ca/Al) 2.50合計 100.00注4:セリサイトFSE(三信鉱工(株)製) 1〜9の成分を90℃で加熱し、溶解させて混合した。この混合物中に、10〜17の成分を添加し、攪拌機で均一に分散させた。その後、90℃で溶解した状態の溶解物を金型に充填し、25℃まで冷却後取り出し、直径6mmのアイカラーペンシルを得た。 アイブロウペンシル及びアイカラーペンシルを作製した実施例7〜9では、凝集、充填性及び使用性の全ての評価項目において良好な結果を示す油性固形化粧料が得られた。 油性成分と、粉体成分30〜70質量%とを含み、 前記粉体成分が、表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体を前記粉体成分全量を基準として5〜25質量%及び板状マイカを前記粉体成分全量を基準として40〜90質量%を含有する、油性固形化粧料。 前記表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体が、黒酸化鉄被覆雲母チタンである、請求項1に記載の油性固形化粧料。 棒状である、請求項1又は2に記載の油性固形化粧料。 【課題】 黒酸化鉄の凝集が十分抑制され、なおかつ製造時の充填作業が容易であり、使用性にも優れる油性固形化粧料を提供すること。【解決手段】本発明の油性固形化粧料は、油性成分と、粉体成分30〜70質量%とを含み、粉体成分が、表面を黒酸化鉄で被覆した無機粉体を粉体成分全量基準で5〜25質量%及び板状マイカを粉体成分全量基準で40〜90質量%を含有する。【選択図】 なし


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