タイトル: | 特許公報(B1)_乳化香料組成物 |
出願番号: | 2013126644 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A23L 2/70,A61K 8/37,A61K 8/55,A61K 8/06,A61Q 13/00,A23G 3/34,C12G 3/06,C12C 5/02,C11B 9/00 |
森田 香菜子 大西 由史 JP 5588048 特許公報(B1) 20140801 2013126644 20130617 乳化香料組成物 高田香料株式会社 596072586 特許業務法人 小野国際特許事務所 110000590 森田 香菜子 大西 由史 20140910 A23L 2/70 20060101AFI20140821BHJP A61K 8/37 20060101ALI20140821BHJP A61K 8/55 20060101ALI20140821BHJP A61K 8/06 20060101ALI20140821BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20140821BHJP A23G 3/34 20060101ALI20140821BHJP C12G 3/06 20060101ALI20140821BHJP C12C 5/02 20060101ALI20140821BHJP C11B 9/00 20060101ALI20140821BHJP JPA23L2/00 KA61K8/37A61K8/55A61K8/06A61Q13/00 102A23G3/00 101C12G3/06C12C5/02C11B9/00 Z A23D 7/00− 9/06 C12G 3/04− 3/07 C11B 9/00− 9/02 C07C69/22−69/33 A23L 1/035 A61K 8/00− 8/99 A61Q 1/00−99/00 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII) 特開2008−136487(JP,A) 特開2000−245385(JP,A) 特開2004−091392(JP,A) 特開2000−212066(JP,A) 特開2007−116930(JP,A) 特開平07−227227(JP,A) 8 12 20140310 井上 恵理 本発明は乳化香料組成物に関し、より詳細には、微細な乳化粒子が均一に分散した状態を安定して保持することができ、水性溶媒に添加した際に透明性が高く、酸、熱およびアルコールに対する耐性を有する乳化香料組成物に関する。 乳化組成物は、油と水のように互いに溶け合わない液相の一方が、他の一方の相(連続相)に微小な液滴(乳化粒子)として分散しているものであるが、エネルギー状態が高く、熱力学的に不安定な系であるため、長期間にわたって平衡状態を維持することが困難であり、乳化粒子の凝集、合一などが起こり易く、その結果分離や濁りが生じるなど品質上問題となる。 したがって、乳化組成物には、流通過程や保存中においても、微細な乳化粒子が均一に分散した状態を安定して維持し得る経時安定性が要求される。また乳化組成物を飲食品に添加して使用する場合、飲食品に含まれる酸、アルコールや熱に対する耐性が必要とされることがある。さらに飲食品においては、透明性が必要とされる場合があるが、乳化粒子の粒子径を十分小さくすることによって、水性溶媒に添加した際の透明性が向上するため、乳化粒子の粒子径を制御する技術が重要となる。 このため、乳化組成物の安定性等を向上する技術が検討されており、例えば、親水性乳化剤と親油性乳化剤とを10:0.5〜10の重量比で組み合わせたD相中油型(O/D型)乳化組成物が開示されている(特許文献1)。しかし、この乳化組成物は乳化粒子が大きいため、飲料等に配合した場合に透明性が低く、また経時安定性も十分なものとはいえなかった。 また酵素分解レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルを配合したアルコールまたは炭酸飲料用の乳化香料組成物が開示されている(特許文献2)。しかし、この乳化組成物も、保存中に乳化粒子径の増大が認められ、経時安定性に劣るものであった。特開2007−289074号公報特開2008−136487号公報 したがって、乳化粒子の粒子径を微細な範囲に制御するとともに、微細な乳化粒子が均一に分散した状態を安定して維持し得る技術が求められており、本発明は、そのような乳化香料組成物を提供することを課題とする。 本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステルと、親油性のポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用し、さらにリゾレシチンを組み合わせることによって、微細な乳化粒子を形成することが可能となり、さらにこの乳化粒子が均一に分散した状態を安定して維持することができる乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち本発明は、次の成分(a)〜(c); (a)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル (b)親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル (c)リゾレシチンを含有することを特徴とする乳化香料組成物である。 また本発明は、上記乳化香料組成物を含有する飲食品である。 本発明の乳化香料組成物は、微細な乳化粒子が均一分散したものであり、水性溶媒に添加した際の透明性に優れるため、透明性の高い飲食品を得ることができる。特に酸、熱およびアルコールへの耐性にも優れ、アルコール飲料等においても濁り等が生じることなく、透明な外観を呈するものとすることができる。さらに微細な乳化粒子が均一分散した状態を安定して維持できるため経時安定性にも優れるものである。 本発明の乳化香料組成物は、少なくとも2種類のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンが重合したポリグリセリンと飽和又は不飽和脂肪酸のエステルであり、グリセリンの重合度、脂肪酸の種類、エステル化度等によって、親水性を示すものと親油性を示すものが含まれる。本発明において使用される成分(a)は、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステルであり、HLBが10以上のものである。具体的には、デカグリセリンモノオレエート等のポリグリセリンモノオレエート、デカグリセリンモノミリステート等のポリグリセリンモノミリステート、ポリグリセリンモノラウレート、ポリグリセリンモノステアレート等の平均重合度6〜10のポリグリセリンと炭素数8〜18の脂肪酸とのモノエステルが好適に使用される。このような親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの市販品として、ポエムJ−0021、ポエムJ−0381V、ポエムJ−0081HV(理研ビタミン)、リョートーポリグリエステルL−10D、リョートーポリグリエステルSWA−10D、リョートーポリグリエステルM−10D(三菱化学フーズ)等が例示できる。 これらの中でもHLB10〜12のものとHLB14〜16のものを併用することにより、経時安定性や、酸、熱およびアルコールに対する耐性を含む乳化安定性を著しく向上させることができる。HLB10〜12のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンモノオレエート、デカグリセリンモノステアレート、ヘキサグリセリンモノオレエート、ヘキサグリセリンモノステアレート等が例示できる。HLB14〜16のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンモノミリステート、デカグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノカプリレート等が挙げられる。 本発明の乳化組成物中の成分(a)の含有量は、1〜15質量%(以下、特に断らない限り「%」は「質量%」を意味する)が好ましく、3〜12%がより好ましい。この範囲であると、乳化安定性および粘度の観点から好ましい。また、HLB10〜12のポリグリセリン脂肪酸エステルとHLB14〜16のポリグリセリン脂肪酸エステルを併用する場合には、その質量含有比を10:5〜10:200とすることが好ましく、10:12〜10:180とすることがより好ましく、特に10:15〜10:120とすることが好ましい。このような範囲とすることにより、乳化粒子をより微細なものとすることができ、乳化安定性も向上する。 一方、本発明に用いる成分(b)は、親油性のポリグリセリン脂肪酸エステルであり、HLBが10未満、好ましくは8以下のものである。具体的には、デカグリセリンペンタオレエート、デカグリセリンペンタステアレート等の平均重合度4〜10のポリグリセリンと炭素数18〜22の脂肪酸とのエステル化度3〜10の脂肪酸エステルが好適に使用できる。 乳化香料組成物中の成分(b)の含有量は、好ましくは0.02〜1%であり、より好ましくは0.05〜0.5%である。この範囲であると、水性溶媒に添加したときの透明性が良好であるため好ましい。また成分(a)と(b)との質量含有比は、10:0.05〜10:0.3が好ましく、10:0.1〜10:0.2がより好ましい。この範囲であると乳化粒子がより微細となり、乳化安定性も向上する。 さらに本発明の乳化香料組成物には、成分(c)リゾレシチンを用いる。リゾレシチンは、大豆レシチンや卵黄レシチン等の天然物由来のレシチンをホスホリパーゼ等の酵素により脂肪酸を脱離させたものであり、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルセリン等の1種または2種以上を含有し得る。リゾレシチンの市販品としては、レシマールEL(理研ビタミン)、EmultopTM(Cargill)等を例示できる。 乳化香料組成物における成分(c)の含有量は、好ましくは0.02〜5%であり、より好ましくは0.05〜1%である。この範囲にあると、乳化安定性および粘度の観点から好適である。 本発明の乳化香料組成物に使用する水性溶媒としては特に限定されるものではないが、多価アルコール、水等が好適に用いられる。多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール等のグリコール類、ソルビトール、マルチトール等の糖アルコール等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、グリセリン、プロピレングリコール等が好適に使用でき、特にグリセリンが好ましい。 乳化香料組成物中の水性溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜90%である。また多価アルコールの含有量は、乳化安定性に優れることから乳化香料組成物中50〜80%が好ましい。また水の含有量は、乳化安定性の点から乳化香料組成物中5〜40%が好ましく、10〜40%がより好ましい。 また乳化香料組成物に配合される香料としては特に限定されるものではなく、柑橘(レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、ゆず、ベルガモット等)、スパイス(ジンジャー、ペパー等)、ハーブ(ミント等)等の天然精油、エキストラクト、香辛料抽出物、合成香料化合物等が挙げられる。 乳化香料組成物中の香料の含有量は、1〜20%が好ましく、2〜10%がより好ましい。 本発明の乳化香料組成物に配合される油性成分としては、上記香料の他、一般に食品、飲料に使用される油性成分を使用することができ、例えば、パーム油、ヤシ油、コーン油、菜種油、牛脂、豚脂、乳脂等の各種の植物油脂および動物油脂や、炭素数8〜12の中鎖脂肪酸トリグリセリド、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンなどが例示できる。乳化香料組成物中の油性成分の含有量は、好ましくは1〜20%であり、より好ましくは2〜10%である。また、油性成分に対する成分(a)の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの質量含有比を10:3〜10:20とすることが好ましく、10:5〜10:15とすることが好ましい。この範囲にあると、微細な乳化粒子を形成することができ、乳化安定性も向上する。 本発明の乳化香料組成物には、上記成分の他、必要に応じ食品添加物や食品素材等を配合することができる。 本発明の乳化香料組成物は、上記成分(a)〜(c)、水性溶媒および香料等の油性成分を公知の乳化方法により乳化混合して製造することができ、例えば、ホモミキサー、高圧ホモゲナイザー、コロイドミル等の均質機および攪拌機等を用いて乳化処理すればよく、機械的乳化法、界面科学的乳化法(転相乳化法、液晶乳化法、D相乳化法)などを用い得るが、中でも微細な乳化粒子を形成できることからD相乳化法が好適である。D相乳化法は、界面活性剤相(D相)に分散相の油性成分を分散保持させてO/D型エマルションを生成させ、これを水で希釈して水中油(O/W)型エマルションを得る方法である。 かくして得られる本発明の乳化香料組成物において、乳化粒子の粒子径は特に限定されるものではないが、10〜200nmが好ましく、10〜100nmが好ましい。このような範囲にあると、透明性を要求される飲食品にも使用可能であるため好ましい。また本発明の乳化香料組成物は、経時安定性が高く、製造直後の粒子径に対する保存後の粒子径の変動が小さいものであり、例えば、40℃1週間保存後の粒子径(r1)の製造直後の粒子径(r0)に対する変化率((|r1−r0|/r0)×100)が好ましくは100%以下、より好ましくは70%以下の範囲内にある。本発明において、乳化香料組成物の乳化粒子の粒子径は、動的光散乱法(光子相関法)に基づく測定法によって測定される値であり、具体的には、ナノ粒子解析装置nano partica SZ−100(堀場製作所製)を用いて、実施例に記載の条件によって測定した平均粒子径である。 本発明の乳化香料組成物は、食品、飲料全般に使用することができる。食品としては、特に限定されるものではないが、透明性を有するもの、例えばキャンデー、ゼリー、冷菓などの菓子類、スープ類等に好適に用いられる。また飲料としては、炭酸飲料、果汁飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、乳酸飲料、清涼飲料、乳飲料、ミネラルウオーター、スポーツドリンク、アルコール飲料などが挙げられる。このような食品、飲料における乳化香料組成物の含有量は、0.01〜1%が好ましく、0.02〜0.5%がより好ましい。本発明の乳化香料組成物は水性溶媒に添加した際の透明性に優れるものであり、特に酸やアルコールの存在下では、一般に乳化状態が不安定になり濁りが生じ易くなるが、本発明の乳化香料組成物は、アルコール飲料に配合しても安定性が高く、透明感の高い外観となる。例えば、濁度を指標とした場合、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下の範囲内のものとなる。本発明において、濁度は実施例に記載された条件により測定された測定波長680nmにおける吸光度(abs)である。 以下、本発明を実施例等に基づいてより詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例等により何ら制限されるものではない。実施例1〜2および比較例1〜4 乳化香料組成物の調製: 下記表1に示す組成および下記製法により、乳化香料組成物を調製した。製造後の乳化香料組成物について、下記条件により粒子径を測定した。またこれを40℃で1週間保存した後の粒子径についても同様にして測定した。結果を表1に示す。なお、表中の「×」は油浮きが生じたことを意味する。 (製造方法)A,成分1,2,3,5,10を加温混合する。B,成分4,6〜9を混合する。C.AとBを加温混合し、ホモミキサーで8000rpm10分〜1時間程度乳化処理を行う。D.Cに11を混合する。 (粒子径の測定方法) 香料組成物をイオン交換水で100倍希釈した溶液を、ナノ粒子解析装置nano partica SZ−100(堀場製作所製)にて下記条件により測定した。 <測定条件> 粒子径基準:散乱光強度 平均粒子径:メジアン径の3回平均 セルホルダー温度:25℃ 親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル(親水性PGFE)、親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル(親油性PGFE)およびリゾレシチンを配合した実施例1〜2の組成物は、製造直後の粒子径が微細で、保存後もほとんど変化が見られず、安定性に優れるものであることが示された。 一方、親水性PGFEと親油性PGFEのみ、または親水性PGFEとリゾレシチンのみを併用した比較例1および2の組成物は、保存後に油浮きが認められた。また、特許文献2に記載の発明に準じて調製した比較例3の組成物は、製造直後は微細なエマルションが形成されるものの、保存中に粒子径が増大し、経時安定性に劣るものであった。また、特許文献1に記載の発明に準じて調製した比較例4の組成物は保存後に油浮きが認められた。 実施例2〜6 2種の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを併用する場合の含有比の検討: 下記表2に示す組成および下記製法により、乳化香料組成物を調製した。各組成物について実施例1と同様にして、製造直後および40℃1週間保存後の粒子径を測定した。結果を表2に示す。 (製造方法)A,成分1,2,4,8を加温混合する。B,成分3,5〜7を混合する。C.AとBを加温混合し、ホモミキサーで8000rpm10分〜1時間程度乳化処理を行う。D.Cに9を混合する。 実施例2〜6の乳化組成物はいずれも粒子径が微細で、保存後もほとんど粒子径の変化がなく、安定性に優れるものであった。 実施例2および比較例5〜6 親油性乳化剤の検討: 下記表3に示す組成および下記製法により、乳化香料組成物を調製した。各組成物について実施例1と同様にして、製造直後および40℃1週間保存後の粒子径を測定した。結果を表3に示す。 (製造方法)A,成分1,2,4,10を加温混合する。B,成分3,5〜9を混合する。C.AとBを加温混合し、ホモミキサーで8000rpm10分〜1時間程度乳化処理を行う。D.Cに11を混合する。 親油性のポリグリセリン脂肪酸エステルに代えて、HLBの低い親油性乳化剤であるレシチンまたはショ糖脂肪酸エステルを使用した場合、保存後に油浮きが生じ、経時安定性が著しく低下してしまうことが示された。 実施例2,7〜8 香料の検討およびアルコール飲料モデルへの適用: 下記表4に示す組成および下記製法により、乳化香料組成物を調製した。各組成物について実施例1と同様にして、製造直後および40℃1週間保存後の粒子径を測定した。 また各乳化香料組成物を用いて下記5倍濃縮アルコールシロップ(アルコール濃度30v/v%)を調製し、水で5倍に希釈した後、65℃で10分間殺菌してアルコール飲料モデル(Brix5.2,pH3.6,アルコール濃度6v/v%)を調製した。下記方法により、製造直後および40℃1週間保存後の濁度を測定した。結果を表4に示す。 (製造方法)A,成分1,2,4,9を加温混合する。B,成分3,5〜8を混合する。C.AとBを加温混合し、ホモミキサーで8000rpm10分〜1時間程度乳化処理を行う。D.Cに10を混合する。(5倍濃縮アルコールシロップ(1L))果糖ブドウ糖液糖 200.0g無水クエン酸 8.0gクエン酸3ナトリウム 5.0g95%(v/v)エタノール 315.5ml乳化香料組成物 5.0g水 (残量)(濁度の測定方法) 分光光度計U−2900(日立製作所製)にて波長680nmでの吸光度を希釈せずに測定した。 オレンジ精油に代えて、他の香料を使用しても、同様に微細で安定性に優れた乳化組成物が得られた。またこれらの乳化組成物をアルコール飲料モデルに用いた場合、いずれも、微細な乳化粒子として安定に存在し、透明性の高いものとなり、酸、熱およびアルコールへの耐性にも優れることが示された。 本発明の乳化香料組成物は、乳化粒子が微細であり、かつ安定性に優れるため、飲食品、特に透明性を有する飲食品に好適に利用することができる。 次の成分(a)〜(c); (a)HLBが10以上である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル (b)HLBが8以下である親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル (c)リゾレシチンを含有することを特徴とする乳化香料組成物。 成分(a)が、HLB10〜12の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびHLB14〜16の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有するものである請求項1に記載の乳化香料組成物。 HLB10〜12の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとHLB14〜16の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとの質量含有比が、10:12〜10:180である請求項2記載の乳化香料組成物。 成分(a)と成分(b)の質量含有比が、10:0.05〜10:0.3である請求項1〜3のいずれかの項記載の乳化香料組成物。 乳化粒子の粒子径が10〜200nmである請求項1〜4のいずれかの項記載の乳化香料組成物。 請求項1〜5のいずれかの項記載の乳化香料組成物を含有する食品。 請求項1〜5のいずれかの項記載の乳化香料組成物を含有する飲料。 アルコール飲料である請求項7記載の飲料。 【課題】微細な乳化粒子が均一に分散した状態を安定して維持し得る乳化香料組成物の提供。【解決手段】次の成分(a)〜(c);(a)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、(b)親油性ポリグリセリン脂肪酸エステル、(c)リゾレシチン、を含有することを特徴とする乳化香料組成物。成分(A)がHLB10〜12とHLB14〜16の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルでその質量含有比が10:12〜10:180であり、成分(b)がHLB8以下の親油性ポリグリセリン脂肪酸エステルからなり、成分(a)と成分(b)の質量含有比が10:0.05〜10:0.3であり、乳化粒子径が10〜200nmである。【選択図】なし