タイトル: | 公開特許公報(A)_皮膚洗浄料 |
出願番号: | 2013101911 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 8/34,A61K 8/73,A61K 8/36,A61Q 19/10,A61K 8/81,C11D 1/04,C11D 3/382,C11D 3/37,C11D 3/20,C11D 3/12,A61K 8/37 |
相見 牧子 JP 2014221743 公開特許公報(A) 20141127 2013101911 20130514 皮膚洗浄料 富士フイルム株式会社 306037311 中島 淳 100079049 加藤 和詳 100084995 福田 浩志 100099025 相見 牧子 A61K 8/34 20060101AFI20141031BHJP A61K 8/73 20060101ALI20141031BHJP A61K 8/36 20060101ALI20141031BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20141031BHJP A61K 8/81 20060101ALI20141031BHJP C11D 1/04 20060101ALI20141031BHJP C11D 3/382 20060101ALI20141031BHJP C11D 3/37 20060101ALI20141031BHJP C11D 3/20 20060101ALI20141031BHJP C11D 3/12 20060101ALI20141031BHJP A61K 8/37 20060101ALI20141031BHJP JPA61K8/34A61K8/73A61K8/36A61Q19/10A61K8/81C11D1/04C11D3/382C11D3/37C11D3/20C11D3/12A61K8/37 5 OL 15 4C083 4H003 4C083AA032 4C083AA112 4C083AA122 4C083AB431 4C083AB432 4C083AB441 4C083AB442 4C083AC012 4C083AC071 4C083AC072 4C083AC111 4C083AC112 4C083AC121 4C083AC122 4C083AC131 4C083AC132 4C083AC391 4C083AC392 4C083AC792 4C083AD131 4C083AD132 4C083AD211 4C083AD212 4C083AD242 4C083AD261 4C083AD262 4C083AD491 4C083AD492 4C083AD532 4C083AD672 4C083BB04 4C083CC23 4C083DD23 4C083EE01 4C083EE06 4C083EE07 4H003AB03 4H003AB23 4H003AC03 4H003BA12 4H003DA02 4H003EA27 4H003EB04 4H003EB05 4H003EB09 4H003EB28 4H003EB36 4H003EB41 4H003EB42 4H003ED02 4H003FA16 4H003FA18 4H003FA21 本発明は、皮膚洗浄料に関する。 皮膚洗浄料には、優れた洗浄力とサッパリとした使用感が得られることから、高級脂肪酸塩が多用されている。 しかし、高級脂肪酸塩は、泡立ちが不十分で、洗い上がり後にツッパリ感が残る。また皮膚洗浄料に高級脂肪酸を配合すると、低温保管時に析出が生じたり、固くなったり、高温保管時に分離が生じたりするといった製剤の保存安定性について問題がある。これらの問題を解決するために、様々な検討がなされている。 例えば、特許文献1には、陽イオン性ポリマーとグルコース誘導体とを、高級脂肪酸塩に配合することで、泡立ちを改善させた液体洗浄剤組成物が記載されている。 特許文献2には、高級脂肪酸塩に2種類のポリオールを配合することで、洗い上がりのツッパリ感を改善させた洗浄剤組成物が記載されている。 特許文献3には、高級脂肪酸塩に、非イオン性界面活性剤及び吸油性紛体を配合することで、泡立ち及び洗い上がりのツッパリ感を改善させたクリーム状皮膚洗浄料が記載されている。 特許文献4には、高級脂肪酸塩に平均粒径サイズの異なる結晶セルロースを配合したことで、使用時の泡立ちに優れた、適度なスクラブ感のある石鹸組成物が記載されている。 特許文献5には、高級脂肪酸塩に結晶セルロース及びセルロース系増粘剤を配合したことで、スクラブ効果を実感でき、製剤の保存安定性を改善させた皮膚洗浄料が記載されている。特開平3−227914号公報特開2010−180181号公報特開2012−167035号公報特開2008−37841号公報特開2010−270085号公報 一方で、泡立ち改善のために配合される陽イオン性ポリマーは使用時に糸を引く曳糸性を示すため、容器を汚してしまうことが明らかになった。また、スクラブ感のある、平均粒子径の大きな結晶セルロースは、皮膚刺激又は異物感の原因ともなりうる。さらに、特許文献1〜5に記載の皮膚洗浄料では、洗い上がりのツッパリ感の改善、又は経時安定性が十分ではないことも明らかになった。 このような状況において、肌に優しく、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感がなく、良好な経時安定性を示す皮膚洗浄料の開発が待ち望まれていた。 本発明は、肌に優しく、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感及び使用時の糸引きによる容器の汚れが抑制され、良好な経時安定性を示す皮膚洗浄料を提供することを課題とする。 前記課題を解決するための手段は以下の通りである。<1> 平均粒子径100μm以下の結晶セルロースと、ポリクオタニウム−7と、炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩と、多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄料。<2> 結晶セルロースの長径短径比が1.5以上である、<1>に記載の皮膚洗浄料。<3> さらに、クレイを含む、<1>又は<2>に記載の皮膚洗浄料。<4> さらに、炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪酸エステル構造を有する非イオン性界面活性剤を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の皮膚洗浄料。<5> さらに、コンディショニング剤を含む、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の皮膚洗浄料。 本発明によれば、肌に優しく、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感及び使用時の糸引きによる容器の汚れが抑制され、良好な経時安定性を示す皮膚洗浄料を提供することが可能となる。 以下、本発明の皮膚洗浄料について詳細に説明する。 本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。 本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。 本明細書において「経時安定性」とは、皮膚洗浄料を経時させた場合において硬度の変動が抑制されることを意味する。<皮膚洗浄料> 本発明の皮膚洗浄料は、平均粒子径100μm以下の結晶セルロースと、ポリクオタニウム−7と、炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩と、多価アルコールと、を含有する。また、本発明の皮膚洗浄料は、必要に応じて更に他の成分を含んでいてもよい。 本発明の皮膚洗浄料は、炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩及び多価アルコールに、平均粒子径100μm以下の結晶セルロースと、ポリクオタニウム−7とを併用することにより、肌に優しく、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感がなく、良好な経時安定性を示す。 また、平均粒子径100μm以下の結晶セルロースは、ポリクオタニウム−7のDADMAC(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)構造の間に入り込み、曳糸性を抑制すると考えられる。(結晶セルロース) 本発明の皮膚洗浄料は、平均粒子径100μm以下の結晶セルロースを含有する。 結晶セルロースとは、CAS番号9004−34−6であり、繊維性植物からパルプとして得たα−セルロースを鉱酸で部分的に解重合し、精製した成分である。 結晶セルロースは、加工方法により、大きさ及び形状が異なるが、平均粒子径100μm以下の結晶セルロースであれば、本発明の皮膚洗浄料には、特に限定されずに用いることができる。 本発明の皮膚洗浄料に用いる結晶セルロースの平均粒子径は、100μm以下である。 結晶セルロースの平均粒子径が100μmより大きい場合には、皮膚刺激性又は異物感が感じられたり、皮膚洗浄料の経時安定性が悪化したりするため好ましくない。 結晶セルロースの平均粒子径は、曳糸性抑制、皮膚洗浄料の経時安定性の観点から、20μm〜100μmであることが好ましく、50μm〜90μmであることがより好ましく、50μmであることがさらに好ましい。 本明細書において、結晶セルロースの平均粒子径は、原料のカタログ値を参照する。 結晶セルロースの形状は、繊維状、球状、板状及び不定形のいずれであってもよい。中でも、結晶セルロースの形状は、皮膚洗浄料の泡立ち、泡持ち及び泡質向上の観点から繊維状であることが好ましい。 より具体的には、結晶セルロースの長径短径比(L/D比)が1.5以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましく、2.8以上であることが更に好ましい。 なお、長径短径比は、結晶セルロースの長軸方向の長さをL、短軸方向の長さをDとしたとき、L/Dで表される。長径短径比は、顕微鏡で結晶セルロースを拡大し、任意に10個の結晶セルロースを選択してL/Dを測定して、その測定値の算術平均値をとったものである。 このとき、長軸方向の長さは、観察される結晶セルロースを二本の平行線A、A’で接するように挟んだとき、その間隔が最も大きくなる場合のA−A’間の距離であり、短軸方向の長さは、長軸方向の長さを決める二本の平行線A、A’に対して垂直な二本の平行線B、B’で結晶セルロースに接するよう挟んだときのそのB−B’間の距離である。 結晶セルロースは、かさ密度が0.1〜0.5であることが好ましく、かさ密度が0.1〜0.43であることがより好ましく、かさ密度が0.12〜0.21であることがさらに好ましい。 なお、結晶セルロースのかさ密度は、第16改正日本薬局方に記載の方法に従い測定することができる。 結晶セルロースは、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、セオラスKG−802、1000;セオラスpH−101、101D、102、200、301、301D、302、F20JP;セオラスUF−702、711(商品名、何れも旭化成ケミカルズ社製)等が挙げられる。 結晶セルロースは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 結晶セルロースの含有量は、曳糸性と経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.01質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.05質量%〜1質量%であることが更に好ましい。(ポリクオタニウム−7) 本発明の皮膚洗浄料は、ポリクオタニウム−7を含有する。 ポリクオタニウム−7は、CAS番号26590−05−6である、アクリル酸アミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドから得られる4級アンモニウム塩の重合体である。 ポリクオタニウム−7は、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、マーコート550(Lubrizol社製)、リポフローMN(ライオン社製)等が挙げられる。 ポリクオタニウム−7の含有量は、泡持ち、泡質、洗い上がりの保湿感の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して、0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、0.05質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜1質量%であることが更に好ましい。 結晶セルロースとポリクオタニウム−7との含有割合は、質量基準で、結晶セルロースとポリクオタニウム−7が1:5〜20:1であることが好ましい。結晶セルロースとポリクオタニウム−7との含有割合をこの範囲内にすることで、ポリクオタニウム−7によって生じる曳糸性を効率よく抑制することができる。 また、結晶セルロースとポリクオタニウム−7との含有割合は、質量基準で、結晶セルロースとポリクオタニウム−7が1:2〜10:1であることがさらに好ましい。(高級脂肪酸塩) 本発明の皮膚洗浄料は、炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩(以下、「高級脂肪酸塩」とも称する。)を含有する。 高級脂肪酸塩は、脂肪族炭化水素基と、カルボキシル基と、塩基とから構成される。 脂肪族炭化水素基は、炭素原子数が7〜21の脂肪族炭化水素基であればよく、飽和又は不飽和、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。 高級脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、2−パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、エライジン酸、リシノール酸、リノール酸、リノエライジン酸、リノレン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸等が挙げられる。 また、高級脂肪酸の対イオンの塩基としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等の無機塩基、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸等が挙げられ、中でもナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が好ましい。 高級脂肪酸塩は、脂肪酸塩として皮膚洗浄料中に配合してもよいし、脂肪酸と塩基性成分とを独立に皮膚洗浄料に配合して組成物中で脂肪酸塩を形成させてもよい。 高級脂肪酸と、塩基との組み合わせとしては、ミスチリン酸とカリウムとの組み合わせ、パルミチン酸とカリウムとの組み合わせ、ステアリン酸とカリウムとの組み合わせ、ラウリル酸とカリウムとの組み合わせが好ましい。 高級脂肪酸塩は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 高級脂肪酸塩の含有量は、泡立ち、経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して、15質量%〜60質量%であることが好ましく、20質量%〜50質量%であることがより好ましく、25質量%〜35質量%であることが更に好ましい。(多価アルコール) 本発明の皮膚洗浄料は、多価アルコールを含有する。 多価アルコールとしては、2価以上のアルコールであれば特に限定されずに用いることができる。 多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロパンジオール、グルコシド、グリセリルグルコシド、トレハロース、グリコシルトレハロース、キシリトール、フルクトース、ラクトース、トリメチルグリシン、ソルビトール、マルチトール等が挙げられる。 これらの多価アルコールの中でも、洗い上がりの保湿感、経時安定性の観点から、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量が10,000以下)、グルコシルトレハロース、ソルビトール、グリセリルグルコシドが好ましい。 多価アルコールは、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、日油社製のPEG−6、20、32、新日本理化社製のグリセリン等が挙げられる。 多価アルコールはいずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 多価アルコールの含有量は、使用感及び経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して5質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは10質量%〜50質量%、更に好ましくは15質量%〜50質量%である。(クレイ) 本発明の皮膚洗浄料は、さらにクレイを含有することが好ましい。クレイを含有することにより、皮膚洗浄料は洗浄性に優れる。 クレイとは、含水珪酸アルミニウムを主成分とする天然の鉱石から工業的に精製した成分を意味する。また、クレイは吸油性及び/又は水膨潤性を示す成分であることが好ましい。 クレイとしては、具体的には、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、モンモリロナイト、サポナイト及びヘクトライト等が挙げられる。 中でも、クレイとしては、洗浄性、原料としての汎用性の観点から、カオリン及びタルクが好ましい。 クレイは、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、カオリン(商品名カラークレイシリーズ、マツモト交商社製)、カオリン(商品名2747 Kaolin USP BC、伊那貿易商会社製)、タルク(商品名タルクJAシリーズ、浅田製粉社製)等が挙げられる。 クレイは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 クレイの含有量は、洗浄性、経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.05質量%〜5質量%、更に好ましくは0.1質量%〜2質量%である。(非イオン性界面活性剤) 本発明の皮膚洗浄料は、さらに炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪酸エステル構造を有する非イオン性界面活性剤(以下、「非イオン性界面活性剤」とも称する。)を含有することが好ましい。非イオン性界面活性剤を含有することにより、皮膚洗浄料は泡持ち、経時安定性がさらに優れる。 非イオン性界面活性剤は、炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪酸エステル構造を有する。 炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。 中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸のエステル構造を有する非イオン性界面活性剤が、経時安定性の観点から好ましい。 非イオン性界面活性剤は、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、ステアリン酸グリセリル(商品名NIKKOL MGSシリーズ、日光ケミカルズ社製)、ミリスチン酸グリセリル(商品名NIKKOL MGM、日光ケミカルズ社製)、パルミチン酸グリセリル(商品名EMALEX GMS-P、日本エマルジョン社製)等が挙げられる。 非イオン性界面活性剤は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 非イオン性界面活性剤の含有量は、泡持ち、経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜2質量%であることが更に好ましい。(コンディショニング剤) 本発明の皮膚洗浄料は、さらにコンディショニング剤を含有することが好ましい。コンディショニング剤を含有することにより、皮膚洗浄料は洗い上がりの保湿感がさらに優れる。 コンディショニング剤とは、皮膚のうるおいを保持し、皮膚を柔軟にするようなコンディショニング効果(エモリエント効果)を付与するために有用な成分を意味する。 コンディショニング剤としては、コンディショニング効果を付与できるものであれば特に制限されるものではなく、水溶性コンディショニング剤及び油溶性コンディショニング剤のいずれを用いることもできる。 水溶性コンディショニング剤としては、例えば、尿素、グアニジン、ヒアルロン酸、アロエベラ成分、キチン等が挙げられる。 油溶性コンディショニング剤としては、例えば、鉱油、ペテロラタム、C7〜C40分岐鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン、ポリアルカリルシロキサン、珪素原子3〜9個を有するシクロメチコン、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジC8〜C30アルキルエーテル、フィトステリルエステル、コレステリルエステル、ホホバ種子油、シア脂油、マカダミアナッツ油、ワセリン等が挙げられる。 フィトステリルエステルとしては、イソステアリン酸フィトステリル、N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル等が好ましい。 これらのコンディショニング剤の中でも、泡持ち、洗い上がりの保湿感、経時安定性の観点で、イソステアリン酸フィトステリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ホホバ種子油、シア脂油、マカダミアナッツ油、ワセリンがより好ましい。また、経時安定性の観点から、イソステアリン酸フィトステリル及びシア脂油が更に好ましい。 コンディショニング剤は、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、イソステアリン酸フィトステリル(商品名フィトステリルイソステアレート、タマ化学社製)、シア油脂(商品名Shea Oil、伊那貿易商会社製)等が挙げられる。 コンディショニング剤は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 コンディショニング剤の含有量は、洗い上がりの保湿感、経時安定性の観点から、皮膚洗浄料の全質量に対して、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜2質量%であることが更に好ましい。(その他成分) 本発明の皮膚洗浄料は必要に応じて、皮膚洗浄料用添加剤として公知な成分を含有してもよい。皮膚洗浄料用添加物として公知の成分としては、保湿成分、洗浄成分、抗炎症成分、殺菌成分、着色剤、酸化防止剤、防腐剤等として機能しうる成分が挙げられ、1つの成分が2つ以上の機能を担うものであってもよい。 保湿成分としては、保湿性成分として機能し得る成分であればよく、好ましくは、加水分解水添デンプン、乳酸桿菌発酵液、セイヨウナシ果汁発酵液、ヒオウギエキス、ビルベリー葉エキス、アーティチョーク葉エキス等が挙げられる。 洗浄成分としては、洗浄性成分として機能し得る成分であればよく、例えば、ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルグルタミン酸Na等が挙げられる。 抗炎症成分としては、抗炎症成分として機能し得る成分であればよく、例えば、グリチルレチン酸ステアリル、β-グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、トラネキサム酸等が挙げられる。 殺菌成分としては、殺菌成分として機能し得る成分であればよく、例えば、サリチル酸、イオウ、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。 着色剤としては、例えば、酸化チタン、カラメル、酸化鉄、銅クロロフィリンNa等が挙げられる。 酸化防止剤としては、例えば、トコフェロールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体、アスタキサンチン等が挙げられる。 防腐剤としては、例えば、パラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、EDTA等が挙げられる。 また、この他の成分として、必要に応じて、酢酸トコフェロール、パントテニルアルコール、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、尿素、アルブチン、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等を含有していてもよい。 これらのその他成分の含有量は、例えば、皮膚洗浄料の全質量に対して、0.001質量%〜10質量%であることが好ましく、0.01質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜3質量%であることが更に好ましい。 本発明の皮膚洗浄料は、洗顔用洗浄料、ボディ用洗浄料として用いることが好ましい。 本発明の皮膚洗浄料の製造方法は、特に制限されず、公知の方法に従い製造することが可能である。例えば、本発明の皮膚洗浄料に必須の成分及び必要に応じて添加可能な任意の成分を、スターラー、インペラー攪拌又はホモミキサー等を用いて、混合等して得ることができる。 以下に実施例で本発明を更に具体的に説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。なお、以下の記載で「%」表示してあるものは、特に断らない限り質量基準である。[実施例1〜21、比較例1〜5] 表1〜表4に示す処方に基づいて、実施例1〜21及び比較例1〜5の皮膚洗浄料を常法に従って調製した。 なお、表中、数値の単位は質量%であり、「−」は、未配合を示す。 調製した皮膚洗浄料について、〔1〕泡立ち、泡の持続性、泡質、〔2〕洗浄中の感触、洗い上がりの保湿感、及び〔3〕製剤安定性について、以下に記載した評価基準にて評価した。評価結果を表1〜表4に示す。 なお、表1〜表4に示される各成分の詳細は、以下の通りである。 結晶セルロース;KG1000は、平均粒子径が50μmであり、長径短径比(L/D)が3.5である。 結晶セルロース;KG802は、平均粒子径が50μmであり、長径短径比(L/D)が2.8である。 結晶セルロース;pH101は、平均粒子径が50μmであり、長径短径比(L/D)が1.8である。 結晶セルロース;pH102は、平均粒子径が90μmであり、長径短径比(L/D)が1.5である。 結晶セルロース;UF702は、平均粒子径が90μmであり、長径短径比(L/D)が1.5である。 結晶セルロース;UF711は、平均粒子径が50μmであり、長径短径比(L/D)が1.8である。 結晶セルロース;CP102は、平均粒子径が106μm〜212μmであり、長径短径比(L/D)が1である。 結晶セルロース;CP507は、平均粒子径が500μm〜710μmであり、長径短径比(L/D)が1である。 ポリクオタニウム-7は、Lubrizol社製MERQUAT550を使用した。 グルコシルトレハロースは、林原社製トルナーレを使用した。 カオリンは、マツモト交商社製ホワイトクレイを使用した。〔1〕泡立ち、泡の持続性、及び泡質の評価 実施例1〜21及び比較例1〜5の皮膚洗浄料の1v/v%水溶液(400mL)を調製し、ホモジナイザーで、4500rpmで1分間攪拌後、攪拌直後の泡量と泡質、10分後の泡量を測定し、以下の評価基準によって評価した。なお、泡質は目視により評価した。−泡立ち評価基準− S:泡量が1550mL以上 A:泡量が1500mL以上から1550mL未満 B:泡量が1450mL以上から1500mL未満 C:泡量が1450mL未満−泡持ち評価基準− A:10分後の泡量減少が3v/v%以内 B:10分後の泡量減少が3v/v%より多く6v/v%以内 C:10分後の泡量減少が6v/v%より多い−泡質評価基準− A:キメの細かい泡が均一にそろっている B:キメの細かい〜中サイズの泡 C:中〜大サイズの泡 〔2〕パネル評価(曳糸性、洗浄中の感触、洗い上がりの保湿感) 実施例1〜21及び比較例1〜5の皮膚洗浄料をヒンジキャップ付きチューブ型容器に充填し、洗顔フォームを作製した。作製した洗顔フォームについて、専門パネル10名により、実際に顔面を洗浄してもらい、使用時の糸引き(曳糸性)、洗浄中の触感(皮膚刺激、異物感)、洗い上がりの保湿感について、以下の評価基準によって評価した。−曳糸性評価基準− A:10名中、0〜2名が「糸引きで容器が汚れた」と答えた B:10名中、3〜6名が「糸引きで容器が汚れた」と答えた C:10名中、7名以上が「糸引きで容器が汚れた」と答えた−洗浄中の触感評価基準− A:10名中、0名が「皮膚刺激又は異物感がある」と答えた B:10名中、1〜4名が「皮膚刺激又は異物感がある」と答えた C:10名中、5名以上が「皮膚刺激又は異物感がある」と答えた−洗い上がりの保湿感評価基準− A:10名中、7名以上が「洗い上がりがサッパリし、且つ適度な保湿感がある」と答えた B:10名中、4〜7名が「洗い上がりがサッパリし、且つ適度な保湿感がある」と答えた C:10名中、3名以下が「洗い上がりがサッパリし、且つ適度な保湿感がある」と答えた〔3〕経時安定性 実施例1〜21及び比較例1〜5の皮膚洗浄料を透明ガラス容器に充填し、4℃および35℃の恒温槽にそれぞれ1ヶ月保管した。保管後の皮膚洗浄料の性状を硬度評価および目視観察して、以下の評価基準によって評価した。 保管前と保管後の皮膚洗浄料の硬度測定は、FUDOH レオメーターにより行った。−硬度評価基準− A:硬度変化なし乃至30g以内の硬度変化 B:30gより多く乃至50g以内の硬度変化 C:50gより多い硬度変化−目視観察評価基準− A:分離又は析出が全く見られない B:僅かに分離又は析出が見られる C:明らかに分離又は析出が見られる 表1〜表4に示す結果から明らかなように、実施例の皮膚洗浄料は、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感及び使用時の糸引きによる容器の汚れが抑制され、良好な泡立ち、泡持ち、泡質、経時安定性を示すことが明らかになった。 平均粒子径100μm以下の結晶セルロースと、 ポリクオタニウム−7と、 炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩と、 多価アルコールと、 を含有する皮膚洗浄料。 結晶セルロースの長径短径比が1.5以上である、請求項1に記載の皮膚洗浄料。 さらに、クレイを含む、請求項1又は請求項2に記載の皮膚洗浄料。 さらに、炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪酸エステル構造を有する非イオン性界面活性剤を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料。 さらに、コンディショニング剤を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料。 【課題】肌に優しく、泡立ちに優れ、洗い上がりのツッパリ感及び使用時の糸引きによる容器の汚れがなく、良好な経時安定性を示す皮膚洗浄料の提供。【解決手段】平均粒子径100μm以下の結晶セルロースと、ポリクオタニウム−7と、炭素原子数8〜22の高級脂肪酸塩と、多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄料。【選択図】なし