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タイトル:公開特許公報(A)_アスコルビン酸、スクラロースおよびアスパルテームを含有する固形製剤
出願番号:2013099776
年次:2013
IPC分類:A61K 31/375,A61P 3/02,A61K 9/16,A61K 9/20,A61K 47/26,A61K 47/42,A23L 1/272


特許情報キャッシュ

杉野 唯衣 野網 誠 高瀬 有里子 村里 博志 渡辺 進 JP 2013253077 公開特許公報(A) 20131219 2013099776 20130510 アスコルビン酸、スクラロースおよびアスパルテームを含有する固形製剤 塩野義製薬株式会社 000001926 高山 裕貢 100103230 杉田 健一 100113789 杉野 唯衣 野網 誠 高瀬 有里子 村里 博志 渡辺 進 JP 2012109012 20120511 A61K 31/375 20060101AFI20131122BHJP A61P 3/02 20060101ALI20131122BHJP A61K 9/16 20060101ALI20131122BHJP A61K 9/20 20060101ALI20131122BHJP A61K 47/26 20060101ALI20131122BHJP A61K 47/42 20060101ALI20131122BHJP A23L 1/272 20060101ALI20131122BHJP JPA61K31/375A61P3/02 107A61K9/16A61K9/20A61K47/26A61K47/42A23L1/272 13 OL 19 4B018 4C076 4C086 4B018LB10 4B018LE01 4B018LE02 4B018MA08 4B018MB03 4B018MB04 4B018MB05 4B018MC04 4C076AA31 4C076AA36 4C076AA37 4C076DD67T 4C076EE41T 4C076FF52 4C076FF64 4C076GG16 4C086AA02 4C086BA18 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA34 4C086MA35 4C086MA41 4C086MA52 4C086NA03 4C086ZC28 本発明は、アスコルビン酸、スクラロースおよびアスパルテームを含有し、変色度を低減した固形製剤に関する。 アスコルビン酸は、ラクトン構造を有するビタミン類である。人間は、アスコルビン酸を体内で合成することができず、必要量をすべて食事、サプリメントおよびOTC製品等によって外部から摂取する必要がある。アスコルビン酸が欠乏すると、出血性の障害である壊血病を発症すると言われている。 現在、多数のアスコルビン酸を含有するサプリメントやOTC製品が販売されている(非特許文献1、2)。これらのサプリメントやOTC製品には、アスコルビン酸の酸味を抑制するために、従来糖類が使用されていたが、近年カロリー摂取をできるだけ控えるということでノンカロリーの人工甘味料が使用されるようになってきた。特に、人工甘味料であるアスパルテームやスクラロースは、微量で高い甘味を有し、アスパルテームは、ショ糖の約100〜200倍、スクラロースはショ糖の約600倍の甘味を有する。 アスコルビン酸およびアスパルテームを含有する製剤は、特許文献1〜8に開示されている。また、アスコルビン酸およびスクラロースを含有する製剤は、特許文献9、非特許文献3に開示されている。しかし、アスコルビン酸の配合量が多い場合、アスパルテーム、スクラロース単独では、アスコルビン酸の酸味を抑制することができず、アスパルテームおよびスクラロースを併用する場合があり、サプリメントでも販売されている。 アスコルビン酸およびアスパルテームを含有する製剤は、変色することが知られており、この変色は、ペプチド系色素とアスコルビン酸の間で生じるメイラード反応により生じていると推測されている。当該製剤の変色を抑制するために様々な方法が試みられている(特許文献3、7)。しかしながら、発明者らは、アスコルビン酸およびアスパルテームを含有する製剤に比べ、アスコルビン酸、アスパルテーム、さらにスクラロースを含有した製剤のほうが、より変色することを見出した。この場合、上述のアスコルビン酸およびアスパルテームを含有する製剤で用いられた方法では変色を解決することができない。特開平4−295425号公開公報特開平8−208517号公開公報特開2001−294524号公開公報特開2007−63223号公開公報特開2007−63224号公開公報特表2005−506364号公開公報特開2000−197454号公開公報特開平9−290199号公開公報特開2000−290199号公開公報サリアC(ビタミンC主薬製剤)添付文書(日野薬品工業(株)製)アリアンナC(ビタミンC主薬製剤)添付文書(日野薬品工業(株)製)ポポンVL整腸薬 添付文書(塩野義製薬(株)製) このように、発明者が見出した課題である、アスコルビン酸含有製剤において、アスパルテームおよびスクラロースを併用しつつ、製剤の変色を抑制した製剤の開発が求められていた。 本発明者らは、アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有する製剤において、変色を抑制するために、鋭意検討した結果、最適な製造法を見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、顆粒剤の場合は無水エタノールで造粒することにより製剤の変色を顕著に抑制することができた。そして、錠剤の場合はアスコルビン酸を含有する顆粒、アスパルテームを含有する顆粒、およびスクラロースを含有する顆粒を混合し打錠することにより製剤の変色を顕著に抑制することができた。 すなわち、本発明は、(1)アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有し、40℃、2週間、ガラス瓶密栓下で保存した場合の変色度が3未満であることを特徴とする、固形製剤。(2)変色度が2.75未満である上記(1)記載の固形製剤、(3)変色度が2.5未満である上記(1)記載の固形製剤、(4)アスコルビン酸またはその塩100重量部に対し、0.1〜100重量部のアスパルテームおよび0.01〜10重量部のスクラロースを含有する上記(1)から(3)のいずれかに記載の固形製剤、(5)固形製剤が顆粒剤または錠剤である上記(1)から(4)のいずれかに記載の固形製剤、(6)固形製剤が錠剤であり、該錠剤が単層錠である上記(5)記載の固形製剤、(7)アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有する混合末と、無水エタノールとを混合し、造粒する、顆粒剤の製造方法、(8)上記(7)記載の製造方法によって製造された顆粒剤、(9)アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有する混合末と、無水エタノールとを混合し、造粒し、打錠する、錠剤の製造方法、(10)上記(9)記載の製造方法によって製造された錠剤、(11)1)アスコルビン酸またはその塩を含有する造粒物、ならびに、2)アスパルテームおよびスクラロースを含有する造粒物を混合し、打錠する、錠剤の製造方法、(12)1)アスコルビン酸またはその塩を含有する造粒物、2)スクラロースを含有する造粒物、および3)アスパルテームを含有する造粒物を混合し、打錠する、錠剤の製造方法、(13)上記(11)または(12)記載の製造方法によって製造された錠剤、に関する。 本発明のアスコルビン酸含有製剤(以下、「本製剤」という。)は、矯味剤であるアスパルテームおよびスクラロースを含有しても、変色度を低減することができる。好ましくは、40℃、2週間、ガラス瓶密栓下保存した場合の変色度は、本製剤が顆粒剤の場合、3未満、本製剤が錠剤の場合、2未満である。 本明細書中、アスコルビン酸は、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されているアスコルビン酸を使用することができる。アスコルビン酸は、光学活性化合物であるが、L−アスコルビン酸(ビタミンC)やD−アスコルビン酸のいずれも使用することができる。また、アスコルビン酸の塩としては、アスコルビン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が挙げられる。アスコルビン酸のアルカリ金属塩としては、例えばアスコルビン酸のカリウム塩やナトリウム塩、アルカリ土類金属塩としては、例えばアスコルビン酸のカルシウム塩やマグネシウム塩等が挙げられる。 本製剤中のアスコルビン酸またはその塩の含量は、薬効を生じるような量であればよい。例えば、製剤全量に対して、20〜50重量%、好ましくは25〜47.5重量%、より好ましくは30〜45重量%である。これらの配合量より多ければ、変色度が大きく、また錠剤を形成できない可能性があり、少なければ、薬効が十分に発揮できない恐れがある。 本製剤中のアスコルビン酸またはその塩は、他の活性成分と併用してもよい。他の活性成分の種類は特に制限されない。例えば、ビタミンB2(リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム等)、ビタミンE(トコフェロール、トコフェロールコハク酸エステルカルシウム、トコフェロール酢酸エステル、トコフェロールニコチン酸エステル、コハク酸d−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール等)、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、L−パントテン酸、D−パントテン酸、パントテン酸カルシウム、葉酸、チアミン、フルスルチアミン、レチノールパルミチン酸エステル、ジセチアミン塩酸塩水和物、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン、コレカルシフェロール等のビタミン剤、無水リン酸水素カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フマル酸第一鉄、アミノピリン、フェナセチン、無水カフェイン、サリチル酸コリン等を併用することができる。 本明細書中、アスパルテームは、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されているアスパルテームを使用することができる。 本製剤中のアスパルテームの含量は、矯味可能な広い範囲で選択できる。例えば、アスコルビン酸100重量部に対し、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.25〜75重量部、より好ましくは0.5〜50重量部であり、製剤全量の割合において、例えば、0.01〜10重量%、好ましくは0.025〜7.5重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。これらの配合量より多ければ、変色度が大きくなる可能性があり、少なければ、矯味が十分に生じない恐れがある。 本明細書中、スクラロースは、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されているスクラロースを使用することができる。 本製剤中のスクラロースの含量は、矯味可能な広い範囲で選択できる。例えば、アスコルビン酸又はその塩が100重量部に対し、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.025〜7.5重量部、より好ましくは0.05〜5重量部である。製剤全量の割合において、例えば、0.001〜1重量%、好ましくは0.0025〜0.75重量%、より好ましくは0.005〜0.5重量%である。これらの配合量より多ければ、変色度が大きくなる可能性があり、少なければ、矯味が十分に生じない恐れがある。 本製剤中のアスパルテームおよびスクラロースの含量は、矯味可能な広い範囲で選択できる。例えば、アスコルビン酸100重量部に対し、通常アスパルテームが0.1〜100重量部およびスクラロースが0.01〜10重量部、好ましくはアスパルテームが0.25〜75重量部およびスクラロースが0.025〜7.5重量部、より好ましくはアスパルテームが0.5〜50重量部およびスクラロースが0.05〜5重量部である。これらの配合量より多ければ、変色度が大きくなる可能性があり、少なければ、矯味が十分に生じない恐れがある。 本製剤は、賦形剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されているに収載されている賦形剤を使用することができる。例えば、粉末還元麦芽糖水飴、ぶどう糖、果糖、乳糖、D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、トレハロース、ソルビトール、白糖、ショ糖、フラクトオリゴ糖、パラチノース、麦芽糖(マルトース)、還元麦芽糖、粉飴、水飴、果糖、ラクチュロース、還元乳糖ラクチトール、蜂蜜糖、D−ソルビトール、キシリトール、トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、結晶セルロース、無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。好ましくは、粉末還元麦芽糖水飴である。 賦形剤の含量は、製剤全量に対し、通常、30〜70重量%、好ましくは35〜67.5重量%、より好ましくは40〜65重量%である。これらの含量より多ければ、製剤自体が大型化することや多量の錠剤を服用しなければならない恐れがあり、少なければ、錠剤が製造できない恐れがある。 本製剤は、結合剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されている結合剤を使用することができる。例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、アラビアゴム、アラビアゴム末、ゼラチン、カンテン、デキストリン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース等が挙げられ、好ましくはヒドロキシプロピルセルロースである。 結合剤の含量は、製剤全量に対し、通常、0.25〜5重量%、好ましくは0.5〜4.5重量%、より好ましくは0.75〜4重量%である。これらの含量より多ければ、粘着性が増加して、製造機器に製剤が付着し製剤の収率が低下する可能性があり、少なければ、製剤を製造できない恐れがある。 本製剤は、滑沢剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されている滑沢剤を使用することができる。例えば、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業、日本油脂、堺化学工業)、ステアリン酸カルシウム、タルク、含水二酸化ケイ素等が挙げられるが、好ましくはショ糖脂肪酸エステルである。 滑沢剤の含量は、製剤全量に対し、通常、0.05〜10重量%、好ましくは0.075〜7.5重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。これらの含量より多ければ、錠剤硬度や崩壊性が低下する可能性があり、少なければ、錠剤を製造できない恐れがある。 本製剤は、さらに必要であれば、上述以外の添加剤を含有してもよく、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格、医薬品添加物規格および食品添加物公定書に収載されている添加剤を使用することができる。また、これらの添加剤の含量は、任意の割合でよい。上述以外の添加剤としては、例えば、香料、流動化剤、崩壊剤、着色剤、コーティング剤等が挙げられる。 香料とは、着香剤といわれるものを含み、例えばオレンジエッセンス、オレンジ油、カラメル、カンフル、ケイヒ油、スペアミント油、ストロベリーエッセンス、チョコレートエッセンス、チェリーフレーバー、トウヒ油、パインオイル、ハッカ油、バニラフレーバー、ビターエッセンス、フルーツフレーバー、ペパーミントエッセンス、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、メントール、レモンパウダー、レモン油、ローズ油等が挙げられる。 流動化剤として、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、タルク等が挙げられ、好ましくは含水二酸化ケイ素である。 崩壊剤として、例えば、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウムやカルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。 着色剤として、例えば、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号などの食用色素、褐色酸化鉄、黒酸化鉄、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、抹茶末等が挙げられる。 コーティング剤として、例えば、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、PVAコポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、オパドライ、カルナバロウ、カルボキシビニルポリマー、乾燥メタクリル酸コポリマー、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ステアリルアルコール、セラック、セタノール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマー、2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー等が挙げられる。 アスパルテームやスクラロースと別に、他の矯味剤を併用することができる。例えば、グリシン、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩酸、希塩酸、クエン酸およびその塩、無水クエン酸、L−グルタミン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、酢酸、酒石酸およびその塩、炭酸水素ナトリウム、フマル酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、氷酢酸、イノシン酸二ナトリウム、ハチミツ等が挙げられる。 しみ、そばかす、日焼け等による色素沈着の緩和、歯ぐきや鼻等からの出血防止、肉体疲労時・老年期のビタミンCの補給において、アスコルビン酸のみを含有する製剤を服用してもよいが、1)アスコルビン酸およびリボフラビン酪酸エステル(ビタミンB2)を含有する製剤、2)アスコルビン酸および酢酸d−α−トコフェロール(ビタミンE)を含有する製剤、3)アスコルビン酸、リボフラビン酪酸エステルおよび酢酸d−α−トコフェロールを含有する製剤であれば、より上記効能を高めることができる。 上記の活性成分および添加剤は、製剤の変色度が増大しない範囲であれば、通常、任意の量を単独あるいは混合して使用することができる。好ましい活性成分および添加剤の組合せは、1)アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴、2)アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース、3)アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステル、4)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴、5)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース、6)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステル、7)アスコルビン酸/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴、8)アスコルビン酸/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース、9)アスコルビン酸/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステル、10)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴、11)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース、12)アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/酢酸d−α−トコフェロール/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステルである。 アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴の組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、アスコルビン酸100重量部に対し、アスパルテームは、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.25〜75重量部、より好ましくは0.5〜50重量部であり、スクラロースは、通常0.01〜1重量部、好ましくは0.025〜0.75重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%である。 アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロースの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%である。 アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロースの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%である。 アスコルビン酸/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステルの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.05〜10重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.075〜7.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.1〜5重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴の組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、アスコルビン酸100重量部に対し、アスパルテームは、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.25〜75重量部、より好ましくは0.5〜50重量部であり、スクラロースは、通常0.01〜1重量部、好ましくは0.025〜0.75重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステル0.01〜10重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステル0.025〜7.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステル0.05〜5重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロースの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.01〜10重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.025〜7.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.05〜5重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステルの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.01〜10重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.05〜10重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.025〜7.5重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.075〜7.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.05〜5重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.1〜5重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/トコフェロール酢酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴の組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、アスコルビン酸100重量部に対し、アスパルテームは、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.25〜75重量部、より好ましくは0.5〜50重量部であり、スクラロースは、通常0.01〜1重量部、好ましくは0.025〜0.75重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステル0.01〜10重量%、トコフェロール酢酸エステル0.025〜25重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステル0.025〜7.5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.05〜20重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステル0.05〜5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.075〜15重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/トコフェロール酢酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロースの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.01〜10重量%、トコフェロール酢酸エステル0.025〜25重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.025〜7.5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.05〜20重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.05〜5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.075〜15重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%である。 アスコルビン酸/リボフラビン酪酸エステル/トコフェロール酢酸エステル/アスパルテーム/スクラロース/粉末還元麦芽糖水飴/ヒドロキシプロピルセルロース/ショ糖脂肪酸エステルの組み合わせにおいて、アスコルビン酸100重量部に対するアスパルテームおよびスクラロースの含量は、前述の通りである。また、製剤全量に対するそれぞれの含有量は、通常、アスコルビン酸が20〜50重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.01〜10重量%、トコフェロール酢酸エステル0.025〜25重量%、アスパルテームが0.01〜10重量%、スクラロースが0.001〜1重量%、粉末還元麦芽糖水飴が30〜70重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.25〜5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.05〜10重量%、好ましくはアスコルビン酸が25〜47.5重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.025〜7.5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.05〜20重量%、アスパルテームが0.025〜7.5重量%、スクラロースが0.0025〜0.75重量%、粉末還元麦芽糖水飴が35〜67.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.5〜4.5重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.075〜7.5重量%、より好ましくはアスコルビン酸が30〜45重量%、リボフラビン酪酸エステルが0.05〜5重量%、トコフェロール酢酸エステル0.075〜15重量%、アスパルテームが0.05〜5重量%、スクラロースが0.005〜0.5重量%、粉末還元麦芽糖水飴が40〜65重量%、ヒドロキシプロピルセルロースが0.75〜4重量%、ショ糖脂肪酸エステルが0.1〜5重量%である。 本発明製剤の剤形は、通常、日本薬局方の製剤通則に規定されている固形製剤であればよく、具体的には顆粒剤、錠剤、丸剤、散剤等が挙げられるが、好ましくは顆粒剤、錠剤である。顆粒剤としては、通常の顆粒剤の他、薬物の溶出を抑制する徐放性の顆粒剤、細粒剤が挙げられる。錠剤としては、通常の錠剤の他、薬物の溶出を抑制する徐放性錠剤、口腔内で咀嚼可能なチュアブル錠剤、口腔内で崩壊する口腔内崩壊錠剤が挙げられる。 変色度とは、検体の色調をJIS Z 8721、JIS Z 8722、JIS Z 8729、JIS Z 8701法により、分光測光器で測定し、イニシャル品の色調からの退色や着色などの色調変化の度合い(色差)と定義されている。なお、色調は、明度指数(L)、色相と彩度を示す色度指数(a,b)の値から求められる。色差(変色度)は、明度指数(L)の差の2乗と色度指数(a)の差の2乗と色度指数(b)の差の2乗を合計して平方根して求めた(ΔE=SQRT((L|イニシャル−経時品|2)+(a|イニシャル−経時品|2)+(b|イニシャル−経時品|2))。なお、変色度3以上の錠剤であれば、イニシャル品と比べ変色していることが明らかに認識される。 本発明の固形製剤、特に顆粒剤を40℃、2週間、ガラス瓶密栓下で保存した場合、変色度は3未満、好ましくは2.75未満、より好ましくは2.5未満、本発明の錠剤の場合、変色度は2未満、好ましくは1.75未満、より好ましくは1.5未満である。 アスコルビン酸またはその塩の服用量は、患者の重篤度、年令にもよるが、通常、成人1日当り、約0.5〜8mgである。 本製剤のうち顆粒剤の製造方法は、顆粒剤の変色度が低減できる方法であれば、特に制限されないが、例えば以下の方法で製造することができる。すなわち、アスコルビン酸又はその塩、アスパルテーム、スクラロースと、上述の添加剤を混合して、混合末を製造後、当該混合末を無水エタノールと混合し、造粒する方法である。なお、無水エタノールは、99%以上、好ましくは99.25%以上、より好ましくは99.5%以上がエタノールで構成されていることが望ましい。 製造時における無水エタノールの量は、変色度が低減でき、製剤を製造することができる量であればよいが、例えば、製剤全量(固形分のみ)に対し、10〜50重量%、好ましくは12.5〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%である。 上記、アスコルビン酸、アスパルテーム、スクラロース等を含有する混合末を無水エタノールと混合し、造粒する方法としては、1)当該混合末を無水エタノールで練合した後、押し出し造粒する方法、2)当該混合末に無水エタノールを噴霧し、流動層造粒する方法、3)当該混合末に無水エタノールで撹拌造粒する方法、4)当該混合末に無水エタノールを噴霧し、転動造粒する方法、5)当該混合末に無水エタノールを噴霧し、転動流動造粒する方法等があるが、これらに限られるものではない。また、顆粒剤を製造後、当該顆粒剤にコーティング剤を被覆することによって、顆粒剤を被覆することもできる。 本製剤のうち錠剤の製造方法は、錠剤の変色度が低減できる方法であれば、特に制限されないが、例えば以下の方法で製造することができる。すなわち、1)アスコルビン酸又はその塩を含有する造粒物、およびスクラロースおよびアスパルテームを含有する造粒物を混合し、打錠する方法、2)アスコルビン酸またはその塩を含有する造粒物、スクラロースを含有する造粒物およびアスパルテームを含有する造粒物を混合し、打錠する方法である。なお、打錠前の造粒物を得る場合、水、有機溶媒(エタノール、アセトン、エチルアルコール、プロピルアルコール等)、および水と有機溶媒の混合溶媒のいずれで造粒してもよい。打錠機としては、単発打錠機、ロータリー式打錠機等を用いることができる。 錠剤の形状としては、どのような形状も採用することができ、例えば丸形、楕円形、球形、棒状型、ドーナツ型の形状の錠剤とすることができる。また、積層錠、有核錠などであってもよいが、好ましくは製造法が簡便な単層錠が好ましい。錠剤を製造後、当該錠剤にコーティング剤を被覆することによって、錠剤を被覆することもできる。さらには、識別性向上のためのマーク、文字などの刻印さらには分割用の割線を付けてもよい。 本製剤は、アスコルビン酸含有医薬品やOTC製品にはもちろんのこと、サプリメントや健康食品にも用いられる。 以下、実施例、比較例および参考例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。実施例、比較例および参考例の顆粒剤、錠剤は、下記方法によって、製造し、その製剤を経時保存後、変色度を測定した。(1)アスコルビン酸含有製剤におけるアスパルテーム、スクラロースの影響(参考例1〜3、比較例1) アスコルビン酸含有製剤におけるアスパルテーム、スクラロースの影響を調べるために、表1記載のアスコルビン酸を含有し、1)アスパルテームおよびスクラロースのいずれも含有しない錠剤、2)スクラロースのみを含有する錠剤、3)アスパルテームのみを含有する錠剤、4)アスパルテームおよびスクラロースを含有する錠剤を製造し、それらの変色度を比較した。a.錠剤製造法 アスコルビン酸(DSMニュートリションジャパン(株)社製)、酢酸d−α−トコフェロール(理研ビタミン(株)社製)、粉末還元麦芽糖水飴(アマルティ、三菱商事フードテック(株)社製)、およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、日本曹達(株)社製)を、場合によりアスパルテーム(味の素(株)社製)を混合し、混合末を得た。また、リボフラビン酪酸エステル(金剛化学(株)社製)を水に溶解、場合によりスクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製)を溶解し、当該溶解液と混合末を混合後、練合し、押し出し造粒機(ドームグラン、(株)ダルトン社製)で造粒した。造粒後の顆粒とショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)社製)を混合し、これらの混合物を単発打錠機によって打錠した。一錠重量は500mgで、打錠圧は7kNであった。b.安定性試験法 製造した錠剤を40℃、ガラス瓶密栓下、2週間保存後の錠剤の変色度を測定した。c.変色度測定法 製造した錠剤を40℃、ガラス瓶密栓下、2週間保存し、色調を分光色差計(日本電色工業(株)製、型式SE−6000)によって測定し、イニシャル品に対しての変色度(ΔE)を算出した。d.結果 表1に示す通り、アスパルテームおよびスクラロースのいずれも含有しない参考例1の錠剤、スクラロースのみを含有する参考例2の錠剤およびアスパルテームのみを含有する参考例3の錠剤と比較して、アスパルテームおよびスクラロースを含有する比較例1の錠剤は、変色度が大きかった。(2)顆粒剤の製造における溶媒の影響(実施例1、比較例2) 表2記載の顆粒剤を製造する際の溶媒を、水または無水エタノールとし、変色度を比較した。a.顆粒剤製造法 アスコルビン酸(DSMニュートリションジャパン(株)社製)、酢酸d−α−トコフェロール(理研ビタミン(株)社製)、粉末還元麦芽糖水飴(アマルティ、三菱商事フードテック(株)社製)、アスパルテーム(味の素(株)社製)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、日本曹達(株)社製)を混合し、混合末を得た。また、リボフラビン酪酸エステル(金剛化学(株)社製)、スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製)を水または無水エタノール(99.5%エタノール、小西(株)社製)に溶解し、当該溶解液と混合末を混合後、練合し、押し出し造粒機(ドームグラン,(株)ダルトン社製)で造粒した。造粒後の顆粒とショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)社製)を混合し、顆粒剤を得た。b.安定性試験法、変色度測定法 前記と同様である。c.結果 表2に示す通り、水で造粒した比較例2の顆粒剤よりも無水エタノールで造粒した実施例1の顆粒剤のほうが変色度は低減した。(3)錠剤の製造における製造法の影響(実施例2〜4、比較例1) 表2記載の錠剤を、以下の2法で製造し、変色度を比較した。a.錠剤製造法1(実施例2〜4) 第一顆粒を以下のように製造した。すなわち、アスコルビン酸(DSMニュートリションジャパン(株)社製)、粉末還元麦芽糖水飴(アマルティ、三菱商事フードテック(株)社製)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、日本曹達(株)社製)を混合し、混合末を得た。また、リボフラビン酪酸エステル(金剛化学(株)社製)を水または無水エタノール(99.5%エタノール)に溶解し、当該溶解液と混合末を混合後、練合し、押し出し造粒機(ドームグラン,(株)ダルトン社製)で造粒した。 第二顆粒を以下のように製造した。すなわち、酢酸d−α−トコフェロール(理研ビタミン(株)社製)、粉末還元麦芽糖水飴(アマルティ、三菱商事フードテック(株)社製)、アスパルテーム(味の素(株)社製)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、日本曹達社製)を混合し、混合末を得た。また、リボフラビン酪酸エステル(金剛化学(株)社製)、スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製)を水または無水エタノール(99.5%エタノール、小西(株)社製)に溶解し、当該溶解液と混合末を混合後、練合し、押し出し造粒機(ドームグラン,(株)ダルトン社製)で造粒した。 造粒後の第一顆粒、第二顆粒と、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)社製)および香料を混合し、これらの混合物を単発打錠機によって打錠した。一錠重量は500mgで,打錠圧は7kNであった。b.錠剤製造法2(比較例1) アスコルビン酸(DSMニュートリション社製)、酢酸d−α−トコフェロール(理研ビタミン(株)社製)、粉末還元麦芽糖水飴(アマルティ、三菱商事フードテック(株)社製)、アスパルテームおよびヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL、日本曹達社製)を混合し、混合末を得た。また、リボフラビン酪酸エステル(金剛化学(株)社製)、スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ(株)社製)を水に溶解し、当該溶解液と混合末を混合後、練合し、押し出し造粒機(ドームグラン,(株)ダルトン社製)で造粒した。造粒後の顆粒とショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)社製)および香料を混合し、顆粒剤を得た。これらの混合物を単発打錠機によって打錠した。一錠重量は500mgで、打錠圧は7kNであった。c.安定性試験法、変色度測定法 前述と同様である。d.結果 表3、表4の実施例2〜4に示す通り、水または無水エタノールを使用して造粒した造粒物を打錠し、錠剤とした場合、いずれの錠剤もほとんど変色度が変わらなかった。また、製造法1で製造した実施例2〜4の錠剤の変色度は、表5の製造法2で製造した比較例1の錠剤の変色度と比べ、低減した。(4)市販品との比較 アスコルビン酸、アスパルテームおよびスクラロースを含有した市販顆粒、錠剤、実施例1、2の顆粒剤および3の錠剤の変色度を比較した。a.安定性試験法、変色度測定法 前述と同様である。b.結果 表6に示す通り、顆粒剤において、市販の顆粒剤よりも実施例1の顆粒剤が、市販の錠剤よりも実施例3の錠剤のほうが変色度は低減した。 本発明により、アスコルビン酸含有顆粒剤、錠剤において、アスパルテームおよびスクラロースが含有しても、変色度が増大せず、硬度や崩壊性がいずれも実用的なレベルの顆粒剤、錠剤を供することが可能となる。アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有し、40℃、2週間、ガラス瓶密栓下で保存した場合の変色度が3未満であることを特徴とする、固形製剤。変色度が2.75未満である請求項1記載の固形製剤。変色度が2.5未満である請求項1記載の固形製剤。アスコルビン酸またはその塩100重量部に対し、0.1〜100重量部のアスパルテームおよび0.01〜10重量部のスクラロースを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の固形製剤。固形製剤が顆粒剤または錠剤である請求項1〜4のいずれかに記載の固形製剤。固形製剤が錠剤であり、該錠剤が単層錠である請求項5記載の固形製剤。アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有する混合末と、無水エタノールとを混合し、造粒する、顆粒剤の製造方法。請求項7記載の製造方法によって製造された顆粒剤。アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有する混合末と、無水エタノールとを混合し、造粒し、打錠する、錠剤の製造方法。請求項9記載の製造方法によって製造された錠剤。1)アスコルビン酸またはその塩を含有する造粒物、ならびに、2)アスパルテームおよびスクラロースを含有する造粒物を混合し、打錠する、錠剤の製造方法。1)アスコルビン酸またはその塩を含有する造粒物、2)スクラロースを含有する造粒物、および3)アスパルテームを含有する造粒物を混合し、打錠する、錠剤の製造方法。請求項11または12記載の製造方法によって製造された錠剤。 【課題】アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを含有し、変色度が低減した製剤を提供する。【解決手段】1)アスコルビン酸またはその塩、アスパルテームおよびスクラロースを無水エタノールで造粒した顆粒、または2)アスコルビン酸またはその塩を含有した顆粒、アスパルテームおよびスクラロースを含有した顆粒を混合、打錠することによって製造した錠剤であれば変色度を低減することができる。【選択図】なし


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