生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B1)_ポンプフォーマー用洗浄剤組成物
出願番号:2013087195
年次:2013
IPC分類:C11D 1/04,C11D 3/20,C11D 17/04,C11D 17/08,C11D 1/52,A61K 8/00,A61Q 19/10


特許情報キャッシュ

目野 高嗣 JP 5373216 特許公報(B1) 20130927 2013087195 20130418 ポンプフォーマー用洗浄剤組成物 株式会社 資生堂 000001959 内田 直人 100149294 目野 高嗣 20131218 C11D 1/04 20060101AFI20131128BHJP C11D 3/20 20060101ALI20131128BHJP C11D 17/04 20060101ALI20131128BHJP C11D 17/08 20060101ALI20131128BHJP C11D 1/52 20060101ALI20131128BHJP A61K 8/00 20060101ALI20131128BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20131128BHJP JPC11D1/04C11D3/20C11D17/04C11D17/08C11D1/52A61K8/00A61Q19/10 C11D 1/04 A61K 8/00 A61Q 19/10 C11D 1/52 C11D 3/20 C11D 17/04 C11D 17/08 特開2006−342293(JP,A) 特開2007−091968(JP,A) 特開2010−059247(JP,A) 特開2006−183039(JP,A) 特開2011−012034(JP,A) 特開2009−292969(JP,A) 特開平05−132700(JP,A) 国際公開第2007/145054(WO,A1) 特開2010−163385(JP,A) 特開2002−087942(JP,A) 特開2009−234965(JP,A) 特開2011−132221(JP,A) 3 11 20130530 松元 麻紀子 本発明は、ポンプフォーマー等の多孔質膜を有するノンガスタイプの泡吐出容器に収容され、使用時に前記多孔質膜を介して泡状に吐出される洗浄剤組成物に関する。より詳細には、起泡性及び泡質に優れ、なおかつ洗い流し性にも優れたポンプフォーマー用洗浄剤組成物に関する。 ポンプフォーマー等のノンガスタイプの泡吐出容器に収容され、使用時に該容器から泡状に吐出される液状洗浄剤組成物が知られている。このタイプの洗浄剤組成物は、容器に備えられた多孔質膜を通過する際に空気と混合されて泡状に吐出されるが、クリーミーな泡質や当該多孔質膜の目詰まり防止などを達成するために種々の工夫が行われている。 例えば、特許文献1には、(a)短鎖長のアシルタウリン塩、(b)両性界面活性剤、及び(c)カチオン化デンプンを配合することにより、容器の目詰まりがなく、低温下でもクリーミーな泡質が安定して得られ、コンディショニング効果も得られると記載されている。しかしながら、特許文献1の洗浄剤組成物には、アニオン性界面活性剤として高級脂肪酸塩は配合されていない。 一方、アニオン性界面活性剤として高級脂肪酸塩を配合する場合、きめ細かくクリーミーな泡質を得るために、従来は少なくとも5質量%、好ましくは8質量%以上の界面活性剤が配合されていた。しかしながら、特に炭素数12を超える長鎖高級脂肪酸塩を配合すると、低温下で析出を生じる問題があった。特許文献2には、高級脂肪酸塩をアルカノールアミン塩とするとともに、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、1〜7重量%の一価アルコール、及び3〜20重量%の多価アルコールと組み合わせて配合することにより、きめ細かい泡質と優れた泡の保持性が達成されると記載されている。 特許文献3には、高級脂肪酸塩におけるアルキル基の炭素数を特定比率に調整し、両性又は半極性界面活性剤及び酸解離定数が8.0〜11.0の化合物(具体的にはモノエタノールアミン等のアミン化合物)と組み合わせた洗浄剤組成物が記載され、洗浄剤組成物のpHが経時的に低下しても析出物の発生を抑制でき、ポンプフォーマー容器の目詰まりが防止できるとされている。 しかしながら、特許文献2及び3に記載されるような従来のポンプフォーマー用洗浄剤では泡質の向上に重点が置かれる傾向があり、さらに低温安定性の向上が達成されていたとしても、洗い流し性の点で十分ではないという問題があった。特開2009−292969号公報特開平5−132700号公報特許第5071687号公報 本発明は、上記したような従来技術の現状に鑑み、泡質及び低温安定性に優れるのみならず、少量の水で容易に洗い流すことができる、ポンプフォーマー用の洗浄剤組成物を提供することを目的とする。 上記の課題を解決すべく、本発明者等は鋭意研究を行った結果、その大部分を高級脂肪酸石鹸が占めるイオン性界面活性剤の配合量を抑制するとともに、プロピレングリコールを含む多価アルコールを所定量配合することにより、濃密な泡質を有し、低温でも目詰まりを生じないばかりでなく、抜群の洗い流し性を有する洗浄剤組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち本発明は、(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールが組成物全体に対して20質量%未満のプロピレングリコールを含むことを特徴とする洗浄剤組成物を提供する。 本発明の洗浄剤組成物は、濃密な泡質を有し、低温安定性に優れ、なおかつ少量の水でも容易に洗い流せる抜群の洗い流し性を有している。 以下、本発明について詳細に説明する。(a)イオン性界面活性剤 本発明で使用されるイオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択される1種又は2種以上からなる。 アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシルグルタミン酸塩、アルキルエーテル酢酸等のカルボン酸塩型、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸型、高級アルコール硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩型、リン酸エステル塩型等が挙げられる。 本発明の洗浄剤組成物は、アニオン性界面活性剤の中でも、高級脂肪酸石鹸がイオン性界面活性剤(成分a)の90質量%以上を占めることを特徴とする。 高級脂肪酸石鹸は、炭素数およそ5〜25の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の一価炭化水素基にカルボキシル基が結合した高級脂肪酸アニオンと対カチオンとの塩からなり、炭化水素基は任意に一部が水酸基等で置換されていてもよい。 高級脂肪石鹸を構成する脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、ラウロレイン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、トリデカン酸、テトラメチルノナン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、ゴンドイン酸、エルカ酸、セラコレイン酸、リノール酸、リノエライジン酸、リノレン酸、アラキドン酸、2−ヘキシルデカン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、硬化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、硬化パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられる。 前記具体例の中でも、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸から選択される1種、あるいは2種又は3種の組み合わせを用いるのが好ましい。特に、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸の3種の組み合わせを用いる場合は、ラウリン酸の配合量を他の脂肪酸の配合量より多くするのが低温安定性の点から好ましい。 高級脂肪酸アニオンを中和する対カチオンとしては、特に限定されないが、アルカリ金属カチオン、特にカリウムカチオンとするのが好ましい。 カチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等を挙げることができる。 両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン等のカルボベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤、ホスホベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、アミドアミノ酸塩等が挙げられる。 アルキルベタインとしては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。アルキルアミドベタインとしては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。アルキルスルホベタインとしては、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン等が挙げられる。アルキルヒドロキシスルホベタインとしては、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。ホスホベタイン型両性界面活性剤としては、ラウリルヒドロキシホスホベタイン等が挙げられる。イミダゾリン型両性界面活性剤としては、ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。 本発明の洗浄剤組成物におけるイオン性界面活性剤(成分a)の配合量は2〜5質量%である。配合量が2質量%未満であると十分な起泡性が得られず、5質量%を超えて配合すると洗い流し性が十分でなくなる。配合量の上限値としては、例えば、4.5質量%あるいは4.0質量%とすることもできる。本発明では、従来のポンプフォーマー用洗浄剤に比較してイオン性界面活性剤の配合量を抑制し、なおかつ、その中で高級脂肪酸石鹸が占める割合を前記所定値(90質量%)以上とすることにより、良好な泡質を維持しながら洗い流し性を格段に向上させることができた。(b)多価アルコール 本発明の洗浄剤組成物に配合される多価アルコールは、化粧料等に通常配合されるものから選択することができ、特に限定されないが、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。 上記の多価アルコールの中でも、プロピレングリコールを配合すると低温安定性が向上するので好ましく、本発明における多価アルコールはプロピレングリコールを必須成分として含有している。ただし、その配合量の上限は組成物全体に対して20質量%未満、好ましくは15質量%未満、より好ましくは12質量%未満とする。また、ソルビトールを配合すると生成される泡質が向上するので好ましい。 本発明の洗浄剤組成物における多価アルコール(成分b)の配合量は20〜60質量%、好ましくは25〜55質量%、より好ましくは30〜50質量%である。配合量が20質量%未満であるとポンプフォーマーの多孔質膜の目詰まりを生ずる場合があり、60質量%を超えて配合すると泡質が低下する傾向がある。 本発明の洗浄剤組成物は、非イオン性界面活性剤を少量配合することにより、低温安定性を更に向上させることができる。本発明において特に有効な非イオン性界面活性剤の具体例を挙げると、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型;1:2型)、ポリグリセリル−4ラウリルエーテル等である。 非イオン性界面活性剤を配合する場合、その配合量は3質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下とする。 その他の配合可能な成分は、液体洗浄剤組成物に通常用いられているものであれば特に限定されない。具体例を挙げれば、油分、シリコーン類、低級又は高級アルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、各種薬剤、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、有機又は無機粉体、粘土鉱物等が挙げられる。これらの1種または2種以上を任意に選択して配合できる。ただし、これらの配合量は、低温でも安定で濃密な泡と抜群の洗い流し性を示すという本発明の特徴を阻害しない範囲とされる。 例えば、本発明の洗浄剤は、限られた量の非イオン性界面活性剤しか含んでいないため、乳化安定性の観点から、配合する油分量は少なくするのが好ましい。特に限定されるものではないが、本発明の洗浄剤における油分の配合量は、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.8質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%未満程度である。 本発明の洗浄剤組成物は、限定されないが、例えば、ブルックフィールド型回転粘度計で0〜50℃の温度で測定した粘度が30mPa・s以下、好ましくは10mPa・s程度の低粘度液体として提供される。 本発明の洗浄剤組成物は、上述した必須成分及び任意成分を用いて、通常の方法に準じて製造することができる。 調製された本発明の洗浄剤組成物は、多孔質膜を有するノンガスタイプの泡吐出容器に収容される。本発明で用いられるノンガスタイプの泡吐出容器は、一定量の液体洗浄剤組成物を一定量の空気と混合し、泡状態として使用時に容器より吐出させるものであれば公知のいずれのタイプのものでもよい。具体的には、例えば、軟質容器の胴部を手指で押圧することにより使用するスクイズフォーマー、ポンプ機構を備えたキャップの頭を指で押圧することにより使用されるポンプフォーマー等が挙げられる。そして使用時、容器内の液体洗浄剤組成物を空気と混合した混合物を多孔質膜(1枚から複数枚)に通すことによって、該液体洗浄剤組成物を容器吐出口から泡状として吐出させるようになっている。 ポンプフォーマー容器の多孔質膜としては、例えばスポンジ、焼結体、ネットなどが挙げられるが、使用性等の点から薄肉であるネットが好ましい。目の粗さとしては30〜400メッシュ程度のものが好ましく用いられる。本発明の洗浄剤組成物には、2枚の多孔質膜を具備する容器を用いるのが好ましく、一方の多孔質膜を200メッシュ、他方の多孔質膜を305メッシュという細かい網目としても目詰まりを生じず、良好な泡質を得ることができる。 本発明の洗浄剤組成物は、ポンプフォーマー容器に収容された毛髪や皮膚の洗浄剤として、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプーなどに好適に用いられる。 以下、具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。 なお、以下の実施例等における配合量は特記しない限り質量%である。 下記表の各例に記載した組成で洗浄剤を常法に従って調製した。 各例で得られた洗浄剤について、以下の項目について下記の基準に従って評価した。(1)低温安定性 調製した洗浄剤組成物に二酸化炭素を強制的に吹き込み、実使用中に経時でpHが低下した状態(pH9.5)にした。この洗浄剤組成物を硬質ガラスのバイアルビンに充填し、各温度(−5〜20℃)に保持された評価室において1か月保存させた後、洗浄剤組成物の低温安定性を目視で観察し、下記評価基準で評価した。 ○:良好(析出物、沈殿物がなく、外観の変化がない。) △:実用上良好(若干の外観変化(析出物、沈殿物)があるが実用上問題ない。) ×:不良(析出物、沈殿物があり、品質上問題がある。)(2)官能試験 10名の専門パネルにより、各例の洗浄剤をポンプフォーマー容器(メッシュ200×305)に収容し、泡状に吐出させてから実使用して、起泡性、泡質、洗い流し性などの項目について以下の基準に従って評価した。各項目について、専門パネルの評価点の合計によって下記の4段階に分類した。評価結果が◎又は○であるものは、商品として提供するのに十分な特性を備えていると言える。[評価点基準] 5点:非常に優れている 4点:優れている 3点:普通 2点:劣る 1点:非常に劣る[評価結果] ◎:合計点が40点以上 ○:合計点が30〜39点 △:合計点が20〜29点 ×:合計点が19点以下(3)目詰まり 調製した洗浄剤組成物を200×305メッシュの多孔質膜を備えたポンプフォーマー容器に充填し数回吐出した後、50℃恒温槽内で1週間乾燥させた。その後、再度吐出したときにメッシュの目詰まりが生じるか否かを評価した(N=5)。[評価結果] ○:5例中1つの目詰まりも生じなかった。 ×:5例中1つ以上に目詰まりが生じた。 表1及び2に示した結果より、洗浄剤に配合する多価アルコールにプロピレングリコールが含まれていないと十分な低温安定性が得られないことがわかる。しかし、プロピレングリコールの配合量が組成物全体に対して20質量%を超えると泡質が低下するという問題を生じた(表1)。 一方、多価アルコールが10質量%のプロピレングリコールを含んでいる場合、各項目について満足のできる結果が得られるが、特に多価アルコールとしてソルビトールを配合した場合には泡質が更に向上し、モチモチした感触の良好な泡が得られた(表2)。 表3に示した実験結果から明らかなように、高級脂肪酸石鹸が90質量%以上を占めるイオン性界面活性剤の配合量を2〜5質量%に抑制し、所定量のプロピレングリコールを含む多価アルコールを20〜60質量%の配合量で含んでいる実施例1及び2は、十分な起泡性があり、泡質及び低温安定性に優れ、なおかつ良好な洗い流し性を有している。特に、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含む実施例1は、0℃以下の低温でも良好な安定性を示し、例えば寒冷地における冬季使用にも十分に耐えうる特性を有している。また、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含まない実施例2であっても、−5℃では若干(実用上は問題ない程度)の外観変化が見られたが、0℃までの安定性は良好であり、一般的な使用形態においては十分な特性であった。 それに対してイオン性界面活性剤(高級脂肪酸石鹸)の配合量が5質量%を超える比較例1では、起泡性/泡質は十分であるが、洗い流し性に劣り、低温安定性も不十分であることが示された。 表4の実験結果から明らかなように、配合するイオン性界面活性剤に占める高級脂肪酸石鹸の割合が90質量%に満たない比較例2及び3では、洗い流し性が十分ではなくなり、多価アルコールの配合量が20質量%未満である比較例4ではポンプフォーマーの多孔質膜に目詰まりを生じた。(処方例1) (質量%)イオン交換水 残余グリセリン 15プロピレングリコール 10ジプロピレングリコール 51,3−ブチレングリコール 2ソルビトール 15ラウリン酸 1ミリスチン酸 1パルミチン酸 0.2苛性カリ 0.55ココイルメチルタウリンNa 0.1ラウリルベタイン 0.1ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型) 0.45EDTA−3Na 2H2O 0.02フェノキシエタノール 0.2(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の、プロピレングリコールを含む多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を炭素数が5〜25の高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールに含まれるプロピレングリコールの量が組成物全体に対して20質量%未満であることを特徴とする、洗浄剤組成物。前記多価アルコールがソルビトールを含む、請求項1に記載の組成物。ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを更に含む、請求項1又は2に記載の組成物。 【課題】泡質及び低温安定性に優れるのみならず、少量の水で容易に洗い流すことができる、ポンプフォーマー用の洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールが組成物全体に対して20質量%未満のプロピレングリコールを含むことを特徴とする、洗浄剤組成物。【選択図】なし


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る

公開特許公報(A)_ポンプフォーマー用洗浄剤組成物

生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ポンプフォーマー用洗浄剤組成物
出願番号:2013087195
年次:2014
IPC分類:A61K 8/34,C11D 17/04,C11D 1/04,C11D 3/20,C11D 3/32,A61K 8/36,A61K 8/42,A61Q 19/10


特許情報キャッシュ

目野 高嗣 JP 2014210720 公開特許公報(A) 20141113 2013087195 20130418 ポンプフォーマー用洗浄剤組成物 株式会社 資生堂 000001959 内田 直人 100149294 目野 高嗣 5373216 20131218 A61K 8/34 20060101AFI20141017BHJP C11D 17/04 20060101ALI20141017BHJP C11D 1/04 20060101ALI20141017BHJP C11D 3/20 20060101ALI20141017BHJP C11D 3/32 20060101ALI20141017BHJP A61K 8/36 20060101ALI20141017BHJP A61K 8/42 20060101ALI20141017BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20141017BHJP JPA61K8/34C11D17/04C11D1/04C11D3/20C11D3/32A61K8/36A61K8/42A61Q19/10 3 OL 11 4C083 4H003 4C083AB032 4C083AC121 4C083AC122 4C083AC131 4C083AC132 4C083AC172 4C083AC242 4C083AC532 4C083AC641 4C083AC642 4C083AC712 4C083AC792 4C083AD042 4C083BB01 4C083BB05 4C083CC23 4C083DD08 4C083EE01 4C083EE07 4H003AB03 4H003BA12 4H003BA21 4H003DA02 4H003EA21 4H003EB04 4H003EB05 4H003EB14 4H003ED02 4H003ED28 4H003FA16 4H003FA18 4H003FA23 本発明は、ポンプフォーマー等の多孔質膜を有するノンガスタイプの泡吐出容器に収容され、使用時に前記多孔質膜を介して泡状に吐出される洗浄剤組成物に関する。より詳細には、起泡性及び泡質に優れ、なおかつ洗い流し性にも優れたポンプフォーマー用洗浄剤組成物に関する。 ポンプフォーマー等のノンガスタイプの泡吐出容器に収容され、使用時に該容器から泡状に吐出される液状洗浄剤組成物が知られている。このタイプの洗浄剤組成物は、容器に備えられた多孔質膜を通過する際に空気と混合されて泡状に吐出されるが、クリーミーな泡質や当該多孔質膜の目詰まり防止などを達成するために種々の工夫が行われている。 例えば、特許文献1には、(a)短鎖長のアシルタウリン塩、(b)両性界面活性剤、及び(c)カチオン化デンプンを配合することにより、容器の目詰まりがなく、低温下でもクリーミーな泡質が安定して得られ、コンディショニング効果も得られると記載されている。しかしながら、特許文献1の洗浄剤組成物には、アニオン性界面活性剤として高級脂肪酸塩は配合されていない。 一方、アニオン性界面活性剤として高級脂肪酸塩を配合する場合、きめ細かくクリーミーな泡質を得るために、従来は少なくとも5質量%、好ましくは8質量%以上の界面活性剤が配合されていた。しかしながら、特に炭素数12を超える長鎖高級脂肪酸塩を配合すると、低温下で析出を生じる問題があった。特許文献2には、高級脂肪酸塩をアルカノールアミン塩とするとともに、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、1〜7重量%の一価アルコール、及び3〜20重量%の多価アルコールと組み合わせて配合することにより、きめ細かい泡質と優れた泡の保持性が達成されると記載されている。 特許文献3には、高級脂肪酸塩におけるアルキル基の炭素数を特定比率に調整し、両性又は半極性界面活性剤及び酸解離定数が8.0〜11.0の化合物(具体的にはモノエタノールアミン等のアミン化合物)と組み合わせた洗浄剤組成物が記載され、洗浄剤組成物のpHが経時的に低下しても析出物の発生を抑制でき、ポンプフォーマー容器の目詰まりが防止できるとされている。 しかしながら、特許文献2及び3に記載されるような従来のポンプフォーマー用洗浄剤では泡質の向上に重点が置かれる傾向があり、さらに低温安定性の向上が達成されていたとしても、洗い流し性の点で十分ではないという問題があった。特開2009−292969号公報特開平5−132700号公報特許第5071687号公報 本発明は、上記したような従来技術の現状に鑑み、泡質及び低温安定性に優れるのみならず、少量の水で容易に洗い流すことができる、ポンプフォーマー用の洗浄剤組成物を提供することを目的とする。 上記の課題を解決すべく、本発明者等は鋭意研究を行った結果、その大部分を高級脂肪酸石鹸が占めるイオン性界面活性剤の配合量を抑制するとともに、プロピレングリコールを含む多価アルコールを所定量配合することにより、濃密な泡質を有し、低温でも目詰まりを生じないばかりでなく、抜群の洗い流し性を有する洗浄剤組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち本発明は、(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールが組成物全体に対して20質量%未満のプロピレングリコールを含むことを特徴とする洗浄剤組成物を提供する。 本発明の洗浄剤組成物は、濃密な泡質を有し、低温安定性に優れ、なおかつ少量の水でも容易に洗い流せる抜群の洗い流し性を有している。 以下、本発明について詳細に説明する。(a)イオン性界面活性剤 本発明で使用されるイオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択される1種又は2種以上からなる。 アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシルグルタミン酸塩、アルキルエーテル酢酸等のカルボン酸塩型、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸型、高級アルコール硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩型、リン酸エステル塩型等が挙げられる。 本発明の洗浄剤組成物は、アニオン性界面活性剤の中でも、高級脂肪酸石鹸がイオン性界面活性剤(成分a)の90質量%以上を占めることを特徴とする。 高級脂肪酸石鹸は、炭素数およそ5〜25の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の一価炭化水素基にカルボキシル基が結合した高級脂肪酸アニオンと対カチオンとの塩からなり、炭化水素基は任意に一部が水酸基等で置換されていてもよい。 高級脂肪石鹸を構成する脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、ラウロレイン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、トリデカン酸、テトラメチルノナン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、ゴンドイン酸、エルカ酸、セラコレイン酸、リノール酸、リノエライジン酸、リノレン酸、アラキドン酸、2−ヘキシルデカン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、硬化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、硬化パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられる。 前記具体例の中でも、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸から選択される1種、あるいは2種又は3種の組み合わせを用いるのが好ましい。特に、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸の3種の組み合わせを用いる場合は、ラウリン酸の配合量を他の脂肪酸の配合量より多くするのが低温安定性の点から好ましい。 高級脂肪酸アニオンを中和する対カチオンとしては、特に限定されないが、アルカリ金属カチオン、特にカリウムカチオンとするのが好ましい。 カチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等を挙げることができる。 両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン等のカルボベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤、ホスホベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、アミドアミノ酸塩等が挙げられる。 アルキルベタインとしては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。アルキルアミドベタインとしては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。アルキルスルホベタインとしては、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン等が挙げられる。アルキルヒドロキシスルホベタインとしては、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。ホスホベタイン型両性界面活性剤としては、ラウリルヒドロキシホスホベタイン等が挙げられる。イミダゾリン型両性界面活性剤としては、ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。 本発明の洗浄剤組成物におけるイオン性界面活性剤(成分a)の配合量は2〜5質量%である。配合量が2質量%未満であると十分な起泡性が得られず、5質量%を超えて配合すると洗い流し性が十分でなくなる。配合量の上限値としては、例えば、4.5質量%あるいは4.0質量%とすることもできる。本発明では、従来のポンプフォーマー用洗浄剤に比較してイオン性界面活性剤の配合量を抑制し、なおかつ、その中で高級脂肪酸石鹸が占める割合を前記所定値(90質量%)以上とすることにより、良好な泡質を維持しながら洗い流し性を格段に向上させることができた。(b)多価アルコール 本発明の洗浄剤組成物に配合される多価アルコールは、化粧料等に通常配合されるものから選択することができ、特に限定されないが、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。 上記の多価アルコールの中でも、プロピレングリコールを配合すると低温安定性が向上するので好ましく、本発明における多価アルコールはプロピレングリコールを必須成分として含有している。ただし、その配合量の上限は組成物全体に対して20質量%未満、好ましくは15質量%未満、より好ましくは12質量%未満とする。また、ソルビトールを配合すると生成される泡質が向上するので好ましい。 本発明の洗浄剤組成物における多価アルコール(成分b)の配合量は20〜60質量%、好ましくは25〜55質量%、より好ましくは30〜50質量%である。配合量が20質量%未満であるとポンプフォーマーの多孔質膜の目詰まりを生ずる場合があり、60質量%を超えて配合すると泡質が低下する傾向がある。 本発明の洗浄剤組成物は、非イオン性界面活性剤を少量配合することにより、低温安定性を更に向上させることができる。本発明において特に有効な非イオン性界面活性剤の具体例を挙げると、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型;1:2型)、ポリグリセリル−4ラウリルエーテル等である。 非イオン性界面活性剤を配合する場合、その配合量は3質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下とする。 その他の配合可能な成分は、液体洗浄剤組成物に通常用いられているものであれば特に限定されない。具体例を挙げれば、油分、シリコーン類、低級又は高級アルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、各種薬剤、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、有機又は無機粉体、粘土鉱物等が挙げられる。これらの1種または2種以上を任意に選択して配合できる。ただし、これらの配合量は、低温でも安定で濃密な泡と抜群の洗い流し性を示すという本発明の特徴を阻害しない範囲とされる。 例えば、本発明の洗浄剤は、限られた量の非イオン性界面活性剤しか含んでいないため、乳化安定性の観点から、配合する油分量は少なくするのが好ましい。特に限定されるものではないが、本発明の洗浄剤における油分の配合量は、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.8質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%未満程度である。 本発明の洗浄剤組成物は、限定されないが、例えば、ブルックフィールド型回転粘度計で0〜50℃の温度で測定した粘度が30mPa・s以下、好ましくは10mPa・s程度の低粘度液体として提供される。 本発明の洗浄剤組成物は、上述した必須成分及び任意成分を用いて、通常の方法に準じて製造することができる。 調製された本発明の洗浄剤組成物は、多孔質膜を有するノンガスタイプの泡吐出容器に収容される。本発明で用いられるノンガスタイプの泡吐出容器は、一定量の液体洗浄剤組成物を一定量の空気と混合し、泡状態として使用時に容器より吐出させるものであれば公知のいずれのタイプのものでもよい。具体的には、例えば、軟質容器の胴部を手指で押圧することにより使用するスクイズフォーマー、ポンプ機構を備えたキャップの頭を指で押圧することにより使用されるポンプフォーマー等が挙げられる。そして使用時、容器内の液体洗浄剤組成物を空気と混合した混合物を多孔質膜(1枚から複数枚)に通すことによって、該液体洗浄剤組成物を容器吐出口から泡状として吐出させるようになっている。 ポンプフォーマー容器の多孔質膜としては、例えばスポンジ、焼結体、ネットなどが挙げられるが、使用性等の点から薄肉であるネットが好ましい。目の粗さとしては30〜400メッシュ程度のものが好ましく用いられる。本発明の洗浄剤組成物には、2枚の多孔質膜を具備する容器を用いるのが好ましく、一方の多孔質膜を200メッシュ、他方の多孔質膜を305メッシュという細かい網目としても目詰まりを生じず、良好な泡質を得ることができる。 本発明の洗浄剤組成物は、ポンプフォーマー容器に収容された毛髪や皮膚の洗浄剤として、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプーなどに好適に用いられる。 以下、具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。 なお、以下の実施例等における配合量は特記しない限り質量%である。 下記表の各例に記載した組成で洗浄剤を常法に従って調製した。 各例で得られた洗浄剤について、以下の項目について下記の基準に従って評価した。(1)低温安定性 調製した洗浄剤組成物に二酸化炭素を強制的に吹き込み、実使用中に経時でpHが低下した状態(pH9.5)にした。この洗浄剤組成物を硬質ガラスのバイアルビンに充填し、各温度(−5〜20℃)に保持された評価室において1か月保存させた後、洗浄剤組成物の低温安定性を目視で観察し、下記評価基準で評価した。 ○:良好(析出物、沈殿物がなく、外観の変化がない。) △:実用上良好(若干の外観変化(析出物、沈殿物)があるが実用上問題ない。) ×:不良(析出物、沈殿物があり、品質上問題がある。)(2)官能試験 10名の専門パネルにより、各例の洗浄剤をポンプフォーマー容器(メッシュ200×305)に収容し、泡状に吐出させてから実使用して、起泡性、泡質、洗い流し性などの項目について以下の基準に従って評価した。各項目について、専門パネルの評価点の合計によって下記の4段階に分類した。評価結果が◎又は○であるものは、商品として提供するのに十分な特性を備えていると言える。[評価点基準] 5点:非常に優れている 4点:優れている 3点:普通 2点:劣る 1点:非常に劣る[評価結果] ◎:合計点が40点以上 ○:合計点が30〜39点 △:合計点が20〜29点 ×:合計点が19点以下(3)目詰まり 調製した洗浄剤組成物を200×305メッシュの多孔質膜を備えたポンプフォーマー容器に充填し数回吐出した後、50℃恒温槽内で1週間乾燥させた。その後、再度吐出したときにメッシュの目詰まりが生じるか否かを評価した(N=5)。[評価結果] ○:5例中1つの目詰まりも生じなかった。 ×:5例中1つ以上に目詰まりが生じた。 表1及び2に示した結果より、洗浄剤に配合する多価アルコールにプロピレングリコールが含まれていないと十分な低温安定性が得られないことがわかる。しかし、プロピレングリコールの配合量が組成物全体に対して20質量%を超えると泡質が低下するという問題を生じた(表1)。 一方、多価アルコールが10質量%のプロピレングリコールを含んでいる場合、各項目について満足のできる結果が得られるが、特に多価アルコールとしてソルビトールを配合した場合には泡質が更に向上し、モチモチした感触の良好な泡が得られた(表2)。 表3に示した実験結果から明らかなように、高級脂肪酸石鹸が90質量%以上を占めるイオン性界面活性剤の配合量を2〜5質量%に抑制し、所定量のプロピレングリコールを含む多価アルコールを20〜60質量%の配合量で含んでいる実施例1及び2は、十分な起泡性があり、泡質及び低温安定性に優れ、なおかつ良好な洗い流し性を有している。特に、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含む実施例1は、0℃以下の低温でも良好な安定性を示し、例えば寒冷地における冬季使用にも十分に耐えうる特性を有している。また、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含まない実施例2であっても、−5℃では若干(実用上は問題ない程度)の外観変化が見られたが、0℃までの安定性は良好であり、一般的な使用形態においては十分な特性であった。 それに対してイオン性界面活性剤(高級脂肪酸石鹸)の配合量が5質量%を超える比較例1では、起泡性/泡質は十分であるが、洗い流し性に劣り、低温安定性も不十分であることが示された。 表4の実験結果から明らかなように、配合するイオン性界面活性剤に占める高級脂肪酸石鹸の割合が90質量%に満たない比較例2及び3では、洗い流し性が十分ではなくなり、多価アルコールの配合量が20質量%未満である比較例4ではポンプフォーマーの多孔質膜に目詰まりを生じた。(処方例1) (質量%)イオン交換水 残余グリセリン 15プロピレングリコール 10ジプロピレングリコール 51,3−ブチレングリコール 2ソルビトール 15ラウリン酸 1ミリスチン酸 1パルミチン酸 0.2苛性カリ 0.55ココイルメチルタウリンNa 0.1ラウリルベタイン 0.1ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型) 0.45EDTA−3Na 2H2O 0.02フェノキシエタノール 0.2(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールが組成物全体に対して20質量%未満のプロピレングリコールを含むことを特徴とする、洗浄剤組成物。前記多価アルコールがソルビトールを含む、請求項1に記載の組成物。ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを更に含む、請求項1又は2に記載の組成物。 【課題】泡質及び低温安定性に優れるのみならず、少量の水で容易に洗い流すことができる、ポンプフォーマー用の洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールが組成物全体に対して20質量%未満のプロピレングリコールを含むことを特徴とする、洗浄剤組成物。【選択図】なし20130809A16333全文3(a)2〜5質量%のイオン性界面活性剤、及び、(b)20〜60質量%の、プロピレングリコールを含む多価アルコールを含み、ポンプフォーマーで吐出される洗浄剤組成物であって、前記(a)イオン性界面活性剤の90質量%以上を炭素数が5〜25の高級脂肪酸石鹸が占め、前記(b)多価アルコールに含まれるプロピレングリコールの量が組成物全体に対して20質量%未満であることを特徴とする、洗浄剤組成物。前記多価アルコールがソルビトールを含む、請求項1に記載の組成物。ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを更に含む、請求項1又は2に記載の組成物。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る