生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法及び機能性飲用水
出願番号:2013079739
年次:2014
IPC分類:C02F 1/68,B01D 61/02,C02F 1/44,B01F 3/04,B01F 11/02,B01F 15/00,A23L 2/52,B01D 19/00,A61K 35/02,A61P 3/00,A61P 9/10


特許情報キャッシュ

眞野 喜洋 JP 2014200750 公開特許公報(A) 20141027 2013079739 20130405 安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法及び機能性飲用水 株式会社ナノサイエンス 508144369 三觜 晃司 100071102 眞野 喜洋 C02F 1/68 20060101AFI20140930BHJP B01D 61/02 20060101ALI20140930BHJP C02F 1/44 20060101ALI20140930BHJP B01F 3/04 20060101ALI20140930BHJP B01F 11/02 20060101ALI20140930BHJP B01F 15/00 20060101ALI20140930BHJP A23L 2/52 20060101ALI20140930BHJP B01D 19/00 20060101ALN20140930BHJP A61K 35/02 20060101ALN20140930BHJP A61P 3/00 20060101ALN20140930BHJP A61P 9/10 20060101ALN20140930BHJP JPC02F1/68 510BC02F1/68 520BC02F1/68 530AC02F1/68 540DB01D61/02 500C02F1/44 HB01F3/04 ZB01F11/02B01F15/00 ZA23L2/00 FB01D19/00 GA61K35/02A61P3/00A61P9/10 101 9 1 OL 10 4B017 4C087 4D006 4D011 4G035 4G036 4G037 4B017LC03 4B017LK01 4B017LL09 4B017LP10 4C087BA01 4C087MA17 4C087MA52 4C087NA14 4C087ZA45 4C087ZC21 4D006GA03 4D006KA01 4D006KA52 4D006KA72 4D006KB30 4D006PA01 4D006PB03 4D006PB24 4D006PB27 4D011AA08 4G035AB04 4G035AE01 4G035AE13 4G035AE19 4G036AB21 4G037DA27 4G037EA10 本発明は安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法及びその製造方法で製造された安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水に関するものである。 近年、水中にナノレベルの大きさの気泡、即ち、所望の気体のナノバブルを含有させた水が注目されており、医療、農業、水産・養殖等の各分野への応用が図られている。 例えば、非特許文献1には、マイクロバブルとナノバブルの基礎と工学的な応用について記載されている。また非特許文献2〜4には、オゾンナノバブルの殺菌能や、酸素ナノバブルの細胞賦活化能、組織保存能を利用した医療分野への応用について記載されている。また、非特許文献5には、オゾンマイクロバブルの農業への応用、非特許文献6にはマイクロあるいはナノバブルの水産・養殖分野への応用について記載されている。また、上記非特許文献1には、ナノバブルの解析方法として、動的光散乱光度計による測定方法や、ナノバブルに起因するフリーラジカルを計測する電子スピン共鳴法(ESR)による計測方法が記載されている。 更に、マイクロバブルの生成と、ナノバブルとしての安定化のメカニズム、そしてその概念的な方法は、上記非特許文献1に記載されているが、酸素ナノバブル水の製造方法の具体例が特許文献1に記載されている。 即ち、特許文献1に記載された酸素ナノバブルの製造方法は、ミネラル類の電解質イオンが混入した水に、直径が10〜50μmの微小気泡として酸素を供給し、そして水中放電に伴う衝撃波や、水の流動時に生じる圧縮、膨張及び渦流等の物理的刺激を加えることにより、微小気泡を縮小させ、この際、水素イオンや水酸化物イオン及び電解質イオンが気液界面に濃縮されて縮小された微小気泡の周囲を取り囲む殻として作用させることにより、縮小した微小気泡、即ち、酸素ナノバブル核を水中に安定化して存在するようにするものである。 本発明においては、このように水素イオンや水酸化物イオン及び電解質イオンが微小気泡の周囲を取り囲んで安定化している微小気泡をナノバブル核と称する。また上述したように物理的刺激を加えて、縮小した微小気泡を発生させる動作を、本発明においては、「圧壊」と称する。 ナノバブル核を含む水、特に酸素のナノバブル核を含有する酸素ナノバブル水は、上述したように細胞賦活化能を有する他、生物に恒常性を高める作用を有し、一般的には生物個体の有する免疫力の向上と周囲環境に対する抵抗力の向上力価の改善機能が増進される可能性がある。 従って、安定化したナノバブル核を含有するナノバブル水を飲料水として利用した場合には、組織の保存、修復、再生の力価を強化したり、動脈硬化の原因となる接着因子の欠陥内皮への侵襲を抑制する等の作用により、生活習慣病の予防や健康の増進効果が期待され、即ち、機能水、又は機能性飲用水として利用することができる。 ところで、上述した特許文献1に示される酸素ナノバブル水は、ミネラル類の電解質イオンが混入した水を原料水とするもので、この原料水としては、例えば塩分が含有される海辺の井戸水等を用いることができる。しかしながら、このような原料水に、酸素をマイクロバブルとして供給して、物理的刺激により圧壊させて酸素ナノバブル核を安定化した水は、塩分濃度のため、また雑菌やMn、Mg等の不純物が混入しているので、そのままでは飲用水として利用することはできない。 このため従来、飲用水を製造する場合には、所定の塩分濃度に調製した海辺の井戸水を原料水として、酸素のマイクロバブルを供給して、圧壊した後に、孔の大きさが10Å(1nm)程度の逆浸透膜を透過させて塩分を除去する処理を行う。この逆浸透膜による塩分の除去は、例えば2段階で行われる。特許第4080440号公報高橋、「マイクロバブルとナノバブルの基礎と工学的応用」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.2-19眞野、「ナノバブルの医療分野への応用」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.30-35荒川、外2名、「ナノバブル水の歯周治療への応用」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.36-43北條、「酸素ナノバブルの抗炎症・抗細胞増殖作用−血管内皮および平滑筋細胞における効果−」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.44-48玉置、「マイクロバブルの農業分野への利用の可能性−オゾンマイクロバブルを利用した水耕培養液の殺菌−」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.20-23山本、「マイクロバブルの水産・養殖分野への応用」、月刊マテリアルインテグレーション、株式会社ティー・アイ・シー、2009年4月25日、第22巻、第5号、p.24-29 上述したように海辺の井戸水のように塩分を含有する原料水を用いて酸素ナノバブル等のナノバブルを含有する飲料水を製造する場合には、上述したように、逆浸透膜による塩分の除去工程が必須であるため、イニシャル及びランニング共にコスト高である。 また孔の大きさが10Å程度の逆浸透膜を透過させるため、圧壊の過程において生成したナノバブル核が、少なからず、塩分と共に除去されてしまう可能性がある。 一方、逆浸透膜による塩分の除去工程を無くし、コストを低減するために、山中の井戸水のように実質的に塩分を含まない飲用水を原料とし、これに酸素をマイクロバブルとして供給して圧壊させたとしても、実質的に塩分を含まないため、塩分を含む原料水と同等に安定化したナノバブル核を生成することは困難である。しかしながら山中の井戸水のような飲用水は、実質的に塩分は含まれていないものの、量的には少ないが、安定化したナノバブル核が生成される。 一方、上記圧壊の過程は、例えばマイクロバブルが含有する原料水に超音波を印加して行われる。この際、原料水中に存在するマイクロバブルが、超音波放射の焦点付近の超音波強度の強い領域に至ると、音圧によりマイクロバブルが急激な膨張と収縮を起こし、この急激な収縮に伴って立ち上がりの鋭い強い衝撃波が生じる。そして、この立ち上がりの鋭い強い衝撃波に起因して新たな微小バブル群が発生し、それらがまた新たな微小バブル群を発生させるというように、強い衝撃波の雪崩現象的な伝播により微小バブル群が発生するものと考えられる。 本発明者等は、このような超音波による雪崩現象的な微小バブル群の発生について鋭意研究した結果、原料水中に含まれる径の大きなバブルは強い衝撃波の伝播を阻害するとの知見を得た。即ち、マイクロバブル発生ノズルから原料水中に発生するマイクロバブルは、時間の経過と共に合一して成長し、次第に粗大化して浮上するのであるが、このような合一して成長したバブルが圧壊過程に含まれていると、微小バブルによって発生する強い衝撃波が径の大きなバブルに吸収されてしまう。即ち、立ち上がりの鋭い強い衝撃波によって径の大きなバブルが収縮されても、それによって立ち上がりの鋭い強い衝撃波は生じないので、微小バブル群の発生には寄与せず、従って、これにより、微小バブル群の発生効率が大きく低下してしまう。 本発明は以上の課題を解決することを目的として創案されたものであり、即ち、安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水を低コストで製造することができる方法を提案するものである。 本発明は、上記課題を解決するために、塩分を含有する原料水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程に移行して物理的刺激により圧壊させた後に、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水と、実質的に塩分を含まない飲用水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程に移行して物理的刺激により圧壊させて生成した第2の原料水とを混合した後、再度物理的刺激により圧壊して生成することを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法を提案する。 また本発明では、前記構成において、原料水から径の大きなバブルを除く過程を、バブルを含有する原料水を貯留部において静置すると共に、貯留部の下方の原料水を圧壊過程に移行して行うことを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法を提案する。 また本発明では、前記構成において、原料水から径の大きなバブルを除く過程を、フィルタにより行うことを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法を提案する。 また本発明では、上記の製造方法において、塩分を含有する原料水の塩分濃度を、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水により希釈して調製することを提案する。 また本発明では、上記の製造方法において、第1の原料水と、第2の原料水の混合比は、2:8〜8:2の範囲に設定することを提案する。 また本発明では、上記の製造方法において、第1の原料水と、第2の原料水の混合比は、3:7〜6:4に設定することを提案する。 また本発明では、上記の製造方法において、第1の原料水の塩分濃度は、0.9%又はその近傍に設定することを提案する。 また本発明では、上記の製造方法において、気体は酸素とすることを提案する。 また本発明では、以上の製造方法を用いて製造した、安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水を提案する。 発明者は、鋭意なる研究、実験の結果、上述した超音波等による物理的刺激による雪崩現象的な微小バブル群の発生においては、原料水中に含まれる径の大きなバブルは、立ち上がりの鋭い強い衝撃波の伝播を阻害するとの知見を得た。即ち、マイクロバブル発生ノズルから原料水中に発生するマイクロバブルは、時間の経過と共に合一して成長し、次第に粗大化して浮上するのであるが、このような合一して成長したバブルが圧壊過程に含まれていると、微小バブルによって発生する強い衝撃波が径の大きなバブルに吸収されてしまう。即ち、立ち上がりの鋭い強い衝撃波によって径の大きなバブルが収縮されても、それによって立ち上がりの鋭い強い衝撃波は生じないので、微小バブル群の雪崩現象的な発生には寄与せず、従って、これにより、微小バブル群の発生効率が大きく低下してしまう。 そこで本発明では、原料水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程に移行するようにしたのである。 この結果、超音波等による物理的刺激による雪崩現象的な微小バブル群の発生を効率的に行うことができた。 従って、塩分を含有する原料水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給し、物理的刺激により圧壊させた後に、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水と、実質的に塩分を含まない飲用水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給し、物理的刺激により圧壊させて生成した第2の原料水とを混合した後、再度、物理的刺激により圧壊することにより、塩分を含有する原料水にマイクロバブルを供給して圧壊したものと同等の安定化したナノバブル核を生成することができた。 塩分を含有する原料水は、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水により希釈して調製することができる。 第1の原料水は、塩分を含有する原料水に、気体をマイクロバブルとして供給し、更に径の大きなバブルを除いて圧壊するため、安定化したナノバブル核が効率的に生成されるのであり、従って逆浸透膜を透過させる際に、ナノバブル核が、少なからず除去されてしまうとは云っても、より小径のナノバブル核が少なからず残留する可能性があり、このような状態において更に圧壊を行うことにより、実質的に塩分が含まれていなくとも効率的にナノバブル核が生成される。 一方、第2の原料水を生成するための飲用水は、実質的に塩分を含まないため、塩分を含む場合と比較して、安定化したナノバブル核を生成することは困難であり、生成される安定化したナノバブル核は少ない。 これらのことから第1の原料水は、高コスト、高パフォーマンスであるのに対して、第2の原料水は、低コスト、低パフォーマンスである。 従って、第1の原料水と第2の原料水の混合比は、製造された機能性飲用水のコストパフォーマンスを勘案して設定することができる。 例えば第1の原料水と第2の原料水の混合比は、2:8〜8:2の範囲に設定することにより、必要なパフォーマンスを発揮することができ、取り分け、3:7〜4:6の範囲は、コストとパフォーマンスのバランスが良い。 次に、以上の発明において、塩分を含有する原料水の塩分濃度は、圧壊によるナノバブル核の生成効率と、逆浸透膜を透過させる際の必要圧力を勘案して設定することが必要で、低すぎるとナノバブル核の生成効率が低く、高すぎると逆浸透膜を透過させる際の必要圧力が高くなりすぎてしまう。 この観点から、第1の塩分を含有する原料水の塩分濃度は、生理的食塩水と同等の0.9%又はその近傍に設定することが良い。 一方、ナノバブル核として生成する気体は、酸素の他に、オゾン、二酸化炭素、窒素、空気等を使用することもできるが、飲用水としては酸素が最も良い。図1は本発明の製造方法の流れを示す模式的系統図である。 以下、本発明の製造方法の実施の形態を添付図面を参照して説明する。 図1において符号1a,1bは夫々塩分を含有する原料水(又はそのタンク)、実質的に塩分を含まない飲用水(又はそのタンク)を示すもので、これらの原料水1a,1bは、バブル発生部2a,2bに供給される。このバブル発生部2a,2bには、バブル用気体供給部3a,3bから、気体、この場合、酸素が、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給される。 バブル発生部2a,2bにおいて、バブル用気体供給部3a,3bから供給された気体のバブルが含有された原料水は、次いでバブル含有原料水貯留部4a,4bに移行する。このバブル含有原料水貯留部4a,4bには、次の圧壊部5a,5bに移行する原料水から、例えば時間の経過と共に合一して成長して粗大化した径の大きなバブルを除く機能を設けている。 この径の大きなバブルを除く機能は、例えば、バブルを含有する原料水を貯留部4a,4bにおいて静置すると共に、貯留部4a,4bの下方の原料水のみを圧壊部5a,5bに移行することにより実現したり、フィルタにより実現することができる。 除去するバブルの径は、例えば50μm以上とする他、フィルタを用いる場合には、それよりも小さく、例えば1μm以上や、それ以下を設定することもできる。 こうしてバブル含有貯留部4a,4bの原料水は、径の大きなバブルが除かれて圧壊部5a,5bに移行し、ここで超音波等の物理的刺激が与えられて圧壊がなされる。 例えば、原料水中に存在するマイクロバブルが、超音波放射の焦点付近の超音波強度の強い領域に至ると、音圧によりマイクロバブルが急激な膨張と収縮を起こし、この急激な収縮に伴って立ち上がりの鋭い強い衝撃波が生じる。そして、この立ち上がりの鋭い強い衝撃波に起因して新たな微小バブル群が発生し、それらがまた新たな微小バブル群を発生させるというように、強い衝撃波の雪崩現象的な伝播により微小バブル群が発生する。 この際、本発明では、圧壊の過程においては、時間の経過と共に合一して成長し、次第に粗大化したマイクロバブルを除いているので、微小バブルによって発生する立ち上がりが鋭く強い衝撃波を吸収してしまうことがないので、この立ち上がりが鋭く強い衝撃波の雪崩現象的な伝播により微小バブル群を効率的に発生させることができる。 この際、水中の水素イオンや水酸化物イオン及び電解質イオンが気液界面に濃縮されて、縮小された微小バブルの周囲を取り囲む殻として作用し、縮小した微小バブル、即ち、酸素ナノバブル核として水中に安定化して存在するようになる。 原料水1から得られ、安定化した酸素ナノバブル核が含有された水は、次いで逆浸透膜等による塩分除去部6を透過して塩分と、雑菌やMn、Mg等の不純物が除去されて第1の原料飲用水として生成される。この際、逆浸透膜による塩分等の除去は、一段のみで行っても良いし、複数段、例えば2段式に行うことができる。このように第1の原料飲用水は、逆浸透膜等の塩分除去過程を有するため高コストであるが、前記イオンの作用により酸素ナノバブル核が安定して存在する。 原料水1は、例えば、塩分濃度が2.0%の海辺の井戸水であり、このような塩分濃度を所望の塩分濃度、例えば、後述するように、生理的食塩水と同等の0.9%又はその近傍の濃度にするために、逆浸透膜4を経た第1の原料飲用水を原料水1に供給し、希釈して所望の塩分濃度とすることができる。 一方、原料水2から得られ、安定化した酸素ナノバブル核が含有された水は、次いで圧壊後、原料水貯留部7に第2の原料飲用水として貯留される。この第2の原料飲用水は、第1の原料飲用水のような塩分除去処理を行わないので低コストである。 次いでこれら第1の原料飲用水と第2の原料飲用水は、所定の割合で混合部8に供給されて混合され、混合された後、圧壊部9に移行して、再度、圧壊がなされ、機能性飲用水10として提供される。 この際、混合部8においては、前記バブル発生部2a,2bと同様に、バブル用気体供給部11からの気体、この場合、酸素を上述と同様にサイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給することができ、この場合には、前記バブル含有原料水貯留部4a,4bと同様な機能の原料飲料水貯留部12を設けて、混合部における混合過程で生じた径の大きなバブルや、新たに発生したマイクロバブルが合一して大きくなったバブルを除去した後に圧壊部9において圧壊を行うことにより、微小バブルを効率的に発生させることができる。 以上の過程において、第1の原料水は、逆浸透膜4を透過させて塩分等を除去する際に、酸素ナノバブルが、少なからず除去されてしまうとは云っても、塩分を含有する原料水に、気体をマイクロバブルとして供給して圧壊するため、安定化したナノバブルが効率的に生成されるのであり、より小径のナノバブルが、逆浸透膜を経ても、少なからず残留する可能性があり、このような状態において圧壊を行うことにより、実質的に塩分が含まれていなくとも効率的にナノバブルが生成される。 一方、第2の原料水を生成した原料としての飲用水は、実質的に塩分を含まないため、塩分を含む場合と比較して、ナノバブルを生成することは困難であるが、混合部8において第1の原料飲用水と混合されて、圧壊部9において、再度、圧壊の工程を経るため、これらの原料飲用水を混合したものを、そのまま、または更に酸素マイクロバブルを供給して圧壊することにより、塩分を含有する原料水に酸素マイクロバブルを供給して圧壊したものと同等の安定化したナノバブルを生成することができる。 第1の原料飲用水は、高コスト、高パフォーマンスであるのに対して、第2の原料飲用水は、低コスト、低パフォーマンスであるから、第1の原料飲用水と第2の原料飲用水の混合比は、製造された機能性飲用水10のコストパフォーマンスを勘案して設定することができる。 例えば第1の原料飲用水と第2の原料飲用水の混合比は、2:8〜8:2の範囲に設定することにより、必要なパフォーマンスを発揮することができ、取り分け、3:7〜4:6の範囲は、コストとパフォーマンスのバランスが良い。 以上の製造方法において、塩分を含有する原料水1の塩分濃度は、圧壊によるナノバブル核の生成効率と、逆浸透膜4を透過させる際の必要圧力を勘案して設定することが必要で、低すぎるとナノバブルの生成効率が低く、高すぎると逆浸透膜を透過させる際の必要圧力が高くなりすぎてしまう。 この観点から、第1の塩分を含有する原料水1の塩分濃度は、生理的食塩水と同等の0.9%又はその近傍に設定することが良い。 本発明は以上の通りであるので、製造された機能性飲用水を、例えば毎日欠かさずに飲用することにより、体液の一部と置換され、身体組織構成液の一部に組み込まれて、身体の恒常性を維持するように働くため、生活習慣病やメタボリック症状の遅延、抑制する効果が期待される。1a,1b 原料水1,原料水2(又はそれらのタンク)2a,2b バブル発生部3a,3b,11 バブル用気体供給部4a,4b,12 バブル含有原料水貯留部5a,5b,9 圧壊部6 塩分除去部7 圧壊後原料水貯留部8 混合部10 機能性飲用水11 バブル用気体供給部塩分を含有する原料水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程に移行して物理的刺激により圧壊させた後に、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水と、実質的に塩分を含まない飲用水に、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程に移行して物理的刺激により圧壊させて生成した第2の原料水とを混合した後、再度物理的刺激により圧壊して生成することを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。原料水から径の大きなバブルを除く過程を、バブルを含有する原料水を貯留部において静置すると共に、貯留部の下方の原料水を圧壊過程に移行して行うことを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。原料水から径の大きなバブルを除く過程を、フィルタにより行うことを特徴とする安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。塩分を含有する原料水の塩分濃度を、逆浸透膜を透過させて生成した第1の原料水により希釈して調製することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。第1の原料水と、第2の原料水の混合比は、2:8〜8:2の範囲に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。第1の原料水と、第2の原料水の混合比は、3:7〜4:6に設定することを特徴とする請求項5に記載の安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。第1の原料水の塩分濃度は、0.9%又はその近傍に設定することを特徴とする請求項1〜6までのいずれか1項に記載の安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。気体は酸素とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水の製造方法。請求項1〜8のいずれか1項の製造方法により製造された安定化したナノバブルを含有する機能性飲用水。 【課題】安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水を高効率、低コストで製造することができる方法を提案する。【解決手段】本発明では、塩分を含有する原料水1aに、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程4aに移行して物理的刺激により圧壊させた後に、逆浸透膜等の塩分除去部6を透過させて生成した第1の原料飲用水と、実質的に塩分を含まない原料水1bに、気体を、サイズ50μm以下のマイクロバブルとして供給した後、径の大きなバブルを除いた原料水を圧壊過程4bに移行して物理的刺激により圧壊させて生成した第2の原料飲用水とを混合した後、再度、圧壊過程9において圧壊して生成する安定化したナノバブル核を含有する機能性飲用水10の製造方法を提案する。【選択図】図1


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