タイトル: | 公開特許公報(A)_毛髪化粧料 |
出願番号: | 2013067914 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 8/24,A61K 8/42,A61Q 5/04 |
宮崎 貴成 前田 篤志 竹中 梢美 JP 2014189528 公開特許公報(A) 20141006 2013067914 20130328 毛髪化粧料 株式会社ミルボン 592255176 三輪 鐵雄 100078064 三輪 英樹 100115901 宮崎 貴成 前田 篤志 竹中 梢美 A61K 8/24 20060101AFI20140909BHJP A61K 8/42 20060101ALI20140909BHJP A61Q 5/04 20060101ALI20140909BHJP JPA61K8/24A61K8/42A61Q5/04 5 OL 12 4C083 4C083AB051 4C083AB052 4C083AB281 4C083AB282 4C083AC102 4C083AC172 4C083AC262 4C083AC332 4C083AC442 4C083AC582 4C083AC681 4C083AC682 4C083AC862 4C083AD042 4C083CC34 4C083EE25 本発明は、毛髪のくせを良好に伸ばすことができ、かつpHの経時安定性が良好な毛髪化粧料に関するものである。 毛髪のくせを伸ばす手法としては、縮毛矯正処理といった化学的な手法が知られている。しかしながら、その一方で、こうした化学的処理を用いずに毛髪のくせを伸ばす手法も求められており、例えば、特許文献1には、毛髪化粧料に尿素を配合することで、こうしたニーズに対応しようとした技術が提案されている。 また、毛髪のくせを伸ばすことを主たる目的としていないが、毛髪にしっとり感や柔らかさを付与することを目的として、毛髪化粧料に尿素を配合することも行われている(特許文献2)。 ところが、尿素を配合した化粧料は、経時的にpHが変化しやすいことが知られており、特に、比較的高い温度環境下で保管した場合に、その変化が生じやすい(特許文献3)。毛髪化粧料のpHが変化することで、その品質が損なわれる虞もあることから、尿素のような成分を配合した毛髪化粧料においては、pHの経時安定性を高めることも求められる。特開2007−176826号公報特開2000−86458号公報特開2003−95914号公報 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、毛髪のくせを良好に伸ばすことができ、かつpHの経時安定性が良好な毛髪化粧料を提供することにある。 上記目的を達成し得た本発明の毛髪化粧料は、(A)尿素またはヒドロキシエチルウレア、(B)リン酸塩および(C)水が配合されてなるものであることを特徴とするものである。 本発明によれば、毛髪のくせを良好に伸ばすことができ、かつpHの経時安定性が良好な毛髪化粧料を提供することができる。 本発明の毛髪化粧料は、毛髪のくせを伸ばす機能を確保する成分として、(A)尿素またはヒドロキシエチルウレアを配合する。ところが、尿素やヒドロキシエチルウレアを配合した化粧料では、特に40℃程度の比較的高温の環境下で保管すると、化粧料自体のpHが変化する。これは、尿素やヒドロキシエチルウレアが、水の共存下で分解してしまうことによるものと考えられている。 本発明者は鋭意検討を重ねた結果、(A)尿素またはヒドロキシエチルウレアおよび(C)水と共に、(B)リン酸塩を用いて毛髪化粧料を構成した場合には、(A)成分による毛髪への作用を損なうことなく、pHの経時的変化を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。 本発明の毛髪化粧料の(A)成分には、尿素およびヒドロキシエチルウレアのいずれか一方のみを用いてもよく、両方を併用してもよい。これらの中でも、処理後の毛髪の感触を、よりやわらかにしたり、毛先のおさまりをより良好にしたりできることから、尿素を使用することがより好ましい。 毛髪化粧料における(A)成分である尿素またはヒドロキシエチルウレアの配合量〔(A)成分として尿素およびヒドロキシエチルウレアの両者を併用する場合には、これらの合計量。毛髪化粧料における(A)成分の配合量について、以下同じ。〕は、その使用による効果(毛髪のくせを良好に伸ばす効果)をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。ただし、毛髪化粧料中の(A)成分の量が多すぎると、処理後の毛髪の感触が低下しやすい傾向がある。よって、毛髪化粧料における(A)成分である尿素またはヒドロキシエチルウレアの配合量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。 毛髪化粧料の(B)成分であるリン酸塩は、上記の通り、毛髪化粧料のpHの経時安定性を高めるための成分である。 リン酸塩の具体例としては、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウムなどが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 毛髪化粧料における(B)成分であるリン酸塩の配合量は、その使用による効果(毛髪化粧料のpHの経時安定性向上効果)をより良好に確保する観点から、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。ただし、毛髪化粧料中の(B)成分の量が多すぎると、処理後の毛髪の感触が低下しやすい傾向がある。よって、毛髪化粧料における(B)成分であるリン酸塩の配合量は、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。 本発明の毛髪化粧料は、媒体として(C)水が配合されている。毛髪化粧料における水の配合量は、50〜99質量%であることが好ましい。 本発明の毛髪化粧料には、(D)低級アルコールが配合されていることが好ましい。低級アルコールは(A)成分である尿素やヒドロキシエチルウレアの毛髪への浸透を促進する作用を有していることから、これを毛髪化粧料に配合することで、(A)成分による毛髪のくせを伸ばす効果、毛髪のやわらかさを高める効果および毛先のまとまりを良好にする効果を、より高めることができる。 低級アルコールの具体例としては、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの炭素数が2〜4のアルコールが挙げられ、これらのうちの1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、エタノールがより好ましい。 毛髪化粧料における(D)成分である低級アルコールの好適配合量は、毛髪化粧料の剤型に応じて変動するが、例えば、0.1〜10質量%であることが好ましい。 また、本発明の毛髪化粧料には、(E)多価アルコールが配合されていることが好ましい。多価アルコールも低級アルコールと同様に(A)成分である尿素やヒドロキシエチルウレアの毛髪への浸透を促進する作用を有していることから、これを毛髪化粧料に配合することで、(A)成分による毛髪のくせを伸ばす効果、毛髪のやわらかさを高める効果および毛先のまとまりを良好にする効果を、より高めることができる。 多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどが挙げられる。 毛髪化粧料における(E)成分である多価アルコールの好適配合量は、毛髪化粧料の剤型に応じて変動するが、例えば、0.1〜20質量%であることが好ましい。 更に、本発明の毛髪化粧料には、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールが配合されていることが好ましい。シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールも、低級アルコールや多価アルコールと同様に(A)成分である尿素やヒドロキシエチルウレアの毛髪への浸透を促進する作用を有していることから、これを毛髪化粧料に配合することで、(A)成分による毛髪のくせを伸ばす効果、毛髪のやわらかさを高める効果および毛先のまとまりを良好にする効果を、より高めることができる。 毛髪化粧料におけるシクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールの配合量は、例えば、0.01〜10質量%であることが好ましい。 また、本発明の毛髪化粧料には、種々の油性成分を配合することができるが、この場合には、油性成分の分散剤として界面活性剤を配合することが好ましい。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用することができる。 カチオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩(塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウムなど)、ジアルキル型4級アンモニウム塩(塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウムなど)、ベンザルコニウム型4級アンモニウム(塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムなど)などが挙げられる。アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニン、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、リン酸ジセチル、リン酸ジオレイル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸などが挙げられる。 ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレンラノリンアルコール;ポリオキシエチレンソルビットミツロウ;ポリオキシエチレンヒマシ油;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンステロール;などが挙げられる。なお、上記の各ノニオン性界面活性剤におけるエチレンオキサイドの平均付加モル数は2〜50モルであることが好ましい。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどが挙げられる。更に、脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤における脂肪酸としては、例えば、ウンデシレン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、リノール酸などが挙げられる。 両性界面活性剤の具体例としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタインなどの両性界面活性剤;などが挙げられる。 界面活性剤には、上記例示のものうちの1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤がより好ましく、脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤が更に好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが特に好ましい。 毛髪化粧料における界面活性剤の配合量は、毛髪化粧料の用途に応じて適宜調整すればよい。 本発明の毛髪化粧料には、上記の各成分以外にも、例えば通常の毛髪化粧料に配合されている各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。このような成分としては、アシルアミノ酸エステル、植物油、ロウ、炭化水素、シリコーン、タンパク質加水分解物、ステロールおよびそのエステル、脂肪酸、アミノ酸、防腐剤、香料などが挙げられる。 アシルアミノ酸エステルの具体例としては、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−ヘキシルデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルなどが挙げられる。 ステロールおよびその誘導体の具体例としては、例えば、コレステロール、フィトステロール、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリルなどが挙げられる。 脂肪酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸などが挙げられる。 アミノ酸の具体例としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられる。 防腐剤の具体例としては、例えば、安息香酸およびその塩(ナトリウム塩など);パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステルおよびその塩(ナトリウム塩など);サリチル酸およびその塩;ソルビン酸およびその塩;フェノキシエタノール;メチルイソチアゾリノン;メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン;などが挙げられる。 本発明の毛髪化粧料のpHは、6〜9であることが好ましい。毛髪化粧料のpHは、使用する各成分の組み合わせによって調整できる他、必要に応じて公知の酸やアルカリを用いて調整してもよい。 本発明の毛髪化粧料の剤型に関しては特に制限はないが、(A)成分である尿素またはヒドロキシエチルウレアの毛髪への浸透をより促す観点から、ローション状であることが好ましい。 本発明の毛髪化粧料は、その用途について特に制限はなく、毛髪化粧料全般に適用することができる。具体的には、例えば、シャンプー、トリートメント、コンディショナー、リンス、パーマネントウェーブ処理剤、縮毛矯正剤、染毛剤、スタイリング剤、育毛剤、化学処理(パーマネントウェーブ処理、縮毛矯正処理、染毛処理など)の前処理剤または後処理剤などが挙げられる他、多剤式トリートメントの一部を構成するトリートメントとしても使用することができる。そして、その用途によっては、毛髪に塗布後に洗い流さないタイプの毛髪化粧料としてもよく、毛髪の塗布後に洗い流すタイプの毛髪化粧料としてもよい。 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。なお、以下の表1〜表3では毛髪化粧料全体で、それぞれ100%となるように各成分の配合量を%で示すが、その%はいずれも質量%であり、また、その%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。また、本実施例において、「%」は、特に断らない限り、質量基準(質量%)である。実施例1〜5および比較例1〜10 表1〜表3に示す組成で実施例1〜5および比較例1〜10の毛髪化粧料を調製し、以下の方法で各毛髪化粧料の評価を行った。<処理後の毛髪のくせの伸び、毛髪のやわらかさ、および毛先のおさまりの評価> 同一人から採取したくせ毛で作製した毛束3.0gを複数用意し、それぞれの毛束に実施例1〜5および比較例1〜10の毛髪化粧料のいずれか1.0gを塗布し、室温で15分放置した後に流水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させた。乾燥後の各毛束について、専門の評価者3名のそれぞれが、毛髪のくせの伸び、毛髪のやわらかさ、および毛先のおさまりの程度を、下記評価基準に従って点数づけし、全評価者の点数を合計して、各毛髪化粧料の評価とした。(毛髪のくせの伸び、毛髪のやわらかさ、および毛先のおさまりの評価基準) 良い : 2点、 普通(変化を感じない) : 1点、 悪い : 0点。<pHの経時安定性> 実施例1〜5および比較例1〜10の毛髪化粧料を室温で1か月保管した場合、および50℃で1か月保管した場合の、保管前後でのpHの変化量を求め、下記基準に従って評価した。(毛髪化粧料の保管前後でのpHの変化量の評価基準) 保管前後でのpHの変化幅が0.5以内 : ○、 保管前後でのpHの変化幅が0.5より大きく2.0未満 : △、 保管前後でのpHの変化幅が2.0以上 : ×。 上記の各評価結果を表1〜表3に併記する。 表1〜表3における「水」の欄の「計100とする」とは、毛髪化粧料を構成する水以外の各成分の合計量に、水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表1〜表3に記載の「POE(20)ソルビタンモノラウレート」の「POE」は「ポリオキシエチレン」の略であり、その後の括弧内の数値は酸化エチレンの平均付加モル数である。更に、表1〜表3に記載の「プロデュウ500」は、味の素社の製品で、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、アルギニン、アスパラギン酸、ピロリドンカルボン酸、グリシン、アラニン、セリン、バリン、プロリン、トレオニン、イソロイシン、ヒスチジンおよびフェニルアラニンが配合された水溶液である。 表1〜表3から以下のことが分かる。(A)尿素またはヒドロキシエチルウレア、(B)リン酸塩、および(C)水を配合した実施例1〜5の毛髪化粧料は、室温で1か月の保管前後でのpHの変化幅および50℃で1か月の保管前後でのpHの変化幅が小さく、pHの経時安定性が優れており、また、処理後の毛髪のくせの伸びも良好である。更に、(A)成分に尿素を用いた実施例1〜4の毛髪化粧料は、(A)成分にヒドロキシエチルウレアを用いた実施例5の毛髪化粧料に比べて、処理後の毛髪のやわらかさや毛先のおさまりが、より良好である。 これに対し、(B)リン酸塩を使用しなかった比較例1、3、4の毛髪化粧料、および(B)リン酸塩に代えてリン酸などの成分を使用した比較例5〜10の毛髪化粧料は、室温で1か月の保管前後でのpHの変化幅および50℃で1か月の保管前後でのpHの変化幅の少なくとも一方が大きく、pHの経時安定性が劣っている。また、(A)成分と同様に、毛髪にやわらかさを付与する作用を有するパントテン酸カルシウムを(A)成分に代えて使用した比較例2の毛髪化粧料は、処理後の毛髪のくせの伸びが劣っている。なお、(A)成分と共にパントテン酸カルシウムを配合した比較例3、4の毛髪化粧料は、沈殿が生じており、毛髪化粧料自体の形態も良好ではなかった。 (A)尿素またはヒドロキシエチルウレア、(B)リン酸塩および(C)水が配合されてなるものであることを特徴とする毛髪化粧料。 (D)低級アルコールが更に配合されている請求項1に記載の毛髪化粧料。 (E)多価アルコールが更に配合されている請求項1または2に記載の毛髪化粧料。 (A)尿素の配合量が0.1〜10質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。 (B)リン酸塩の配合量が0.05〜2質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。 【課題】 毛髪のくせを良好に伸ばすことができ、かつpHの経時安定性が良好な毛髪化粧料を提供する。【解決手段】 (A)尿素またはヒドロキシエチルウレア、(B)リン酸塩および(C)水が配合されてなるものであることを特徴とする毛髪化粧料により、上記課題を解決する。本発明の毛髪化粧料には、(D)低級アルコールや(E)多価アルコールが更に配合されていることが好ましい。【選択図】 なし