生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_脂環式テトラカルボン酸二無水物
出願番号:2013047750
年次:2014
IPC分類:C07D 493/04


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廣 祥二 竹上 明伸 峯 礼子 JP 2014172876 公開特許公報(A) 20140922 2013047750 20130311 脂環式テトラカルボン酸二無水物 新日本理化株式会社 000191250 廣 祥二 竹上 明伸 峯 礼子 C07D 493/04 20060101AFI20140826BHJP JPC07D493/04 101AC07D493/04 1 OL 18 4C071 4C071AA01 4C071AA08 4C071BB01 4C071CC12 4C071EE05 4C071FF15 4C071GG01 4C071LL07 本発明は、脂環式テトラカルボン酸二無水物に関する。従来、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物(以下、BCODAと略記する。)の合成法としては、無水マレイン酸と4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物をメチルエチルケトン溶媒中、光増感剤としてアセトフェノン存在下で、光付加反応する製造方法が知られている(特許文献1)。米国特許第3,423,431号公報本発明者らは、従来の方法で製造されたBCODAを用いて、特定の3種のジアミン化合物とでポリイミド樹脂を製造しようとしたところ、当該ポリイミド樹脂の分子量が十分に上がらず、そのため、当該ポリイミド樹脂の成形体(フィルム)は非常に脆く、ポリイミド成形体として使用できないという問題を見出した。本発明は、BCODAをポリイミド樹脂の原料として使用した場合においても、ポリイミド成形体(フィルム)として使用できるBCODAを提供することを目的とする。本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討の結果、BCODAの立体異性体の比率が特定の範囲である場合、BCODAが、ポリイミド樹脂用の原料モノマーとして使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、以下のものである。[項1]一般式(1)で表されるexo−A体、一般式(2)で表されるexo−B体及び、一般式(3)で表されるendo体の立体異性体を有する、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物であって、exo−A体とexo−B体の合計が、97GC面積%以上であり、且つ、exo−A体とexo−B体との比率が、60:40〜80:20の範囲である、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物。本発明によれば、BCODAをポリイミド樹脂の原料として使用した場合においても、ポリイミド成形体(フィルム)として使用できるBCODAを提供することが可能となる。実施例1で得られたBCODAをテトラメチルエステル化した後のガスクロマトグラフィーである。比較例1で得られたBCODAをテトラメチルエステル化した後のガスクロマトグラフィーである。exo−A体のテトラメチルエステルのマススペクトルである。exo−B体のテトラメチルエステルのマススペクトルである。endo体のテトラメチルエステルのマススペクトルである。exo−A体の1H−NMRスペクトルである。exo−A体のH−H COSYスペクトルのチャートである。exo−A体の13C−NMRスペクトルのチャートである。exo−A体のIRスペクトルである。exo−B体のテトラメチルエステルの1H−NMRスペクトルである。exo−B体のテトラメチルエステルのH−H COSYスペクトルである。exo−B体のテトラメチルエステルの13C−NMRスペクトルである。exo−B体のテトラメチルエステルのIRスペクトルである。本発明に係るBCODAは、通常、無水マレイン酸と4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物との光付加反応により製造される。上記記載の従来知られている製造方法(特許文献1)で製造したBCODAを、原料モノマーとしてポリイミド樹脂を製造したところ、当該ポリイミド樹脂の分子量が十分に上がらず、そのため、ポリイミド成形体(フィルム)が非常に脆く、使用できないことがわかった。それに対して、上記の製造方法で、溶媒をメチルエチルケトンから酢酸エチルに変えた以外は同様にして製造したBCODAを、原料モノマーとしてポリイミド樹脂を製造したところ、当該ポリイミド樹脂の分子量が十分に上がり、通常使用できる機械特性を有するポリイミド成形体(フィルム)が、できることがわかった。 上記のBCODAについて分析・解析したところ、BCODAの4種類の立体異性体中のexo−A体とexo−B体の含有量とその比率が、原料モノマーとしてポリイミド樹脂を製造した場合の分子量に影響していることが明らかとなった。本発明のBCODAは、exo−A体とexo−B体の含有量が、BCODA中、97GC面積%以上であり、且つ、exo−A体とexo−B体との比率が、60:40〜80:20の範囲であるものであり、特に、含有量が、98GC面積%以上であり、且つ、比率が、62:38〜78:22の範囲であるものが好ましい。本範囲のBCODAを原料モノマーとしてポリイミド樹脂を製造した場合、当該ポリイミド樹脂の分子量は十分に上がり、通常使用できうる機械特性を有するポリイミド成形体(フィルム)が得られる。なお、BCODA中のexo−A体とexo−B体含有量及びexo−A体とexo−B体との比率は、後記実施例に記載した方法にて得られる値である。 なお、BCODAの立体異性体の分子構造は、一般式(1)〜(3)で示しているが、BCODAは、分子内にシクロヘキサン環構造を有することから、環反転した分子構造をとる場合もある。(BCODAの製造方法)BCODAの製造方法としては、例えば、反応溶媒中、無水マレイン酸と4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物との光付加反応により製造される。無水マレイン酸と4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物の仕込みモル比は、通常、無水マレイン酸:4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物=1:1〜1:2の範囲で行われる。溶媒の使用量は、通常、無水マレイン酸及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物の合計に対し2〜19重量倍である。光付加反応では、光の波長が重要である。低圧水銀灯(内部照射)、高圧水銀灯(内部照射)、超高圧水銀灯(外部照射)、キセノンランプ(外部照射)の中で、特に高圧水銀灯(内部照射)が通常用いられる。反応温度は、高温になると重合物が副生し、又低温になると無水マレイン酸及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物の溶解度が低下し生産効率が減少するところから、通常、−10〜50℃で行なわれる。反応時間は、通常、5〜30時間で行なわれる。また、反応は、バッチ式又は流通式で行うことが出来、又常圧でも加圧でも行うことができる。以下に実施例を掲げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例中の各特性の測定方法、略称は以下の通りである。<略号>以下の実施例に使用する略称は次の通りである。BCODA:ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物 HDAM :4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン) NBDA : ノルボルナンジアミンDPE :4,4’−ジアミノジフェニルエーテルDMAc :N,N’−ジメチルアセトアミドMCH :メチルシクロヘキサン<純度、exo−A体とexo−B体の含有量、exo−A体とexo−B体の比率>実施例及び比較例中のBCODA純度、exo−A体とexo−B体の含有量、exo−A体とexo−B体の比率は、下記の方法で、BCODAをテトラメチルエステル(以下、BCODAテトラメチルエステルと略記する。)とした後、ガスクロマトグラフィー(GC)分析を行い、BCODAテトラメチルエステルを面積百分率法により求め、その値を用いて対応する、BCODA純度、exo−A体とexo−B体の含有量、exo−A体とexo−B体の比率とした。BCODAテトラメチルエステルのピークの順番は、保持時間の短い順に、exo−A体、exo−B体、endo体(2ピーク)である。(BCODAテトラメチルエステルのサンプル調製)BCODAを10mg採取し、1gのメタノールに加えて、ハーフエステル化した後、ジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を加えてテトラメチルエステル化した。(GC分析条件)装置:株式会社島津製作所製 GC−2010カラム:DB−1(カラム長:30m、カラム内径:0.25mm、膜厚0.25μm、アジレントテクノロジー社製)キャリアーガス:ヘリウム(30cm/sec、線速度一定)スプリット比:1/30インジェクション温度:300℃検出器:FID(325℃)注入量:1.0μLカラム温度プログラム:120℃(昇温15℃/分)〜320℃(5分間保持)<ポリイミド樹脂、ポリアミド酸の数平均分子量と重量平均分子量>ポリイミド樹脂の反応溶液(ポリイミドワニス)またはポリアミド酸の反応溶液(ポリアミド酸ワニス)約1gをN,N−ジメチルホルムアミド約30mlで希釈して、分子量測定用の試料溶液を調製する。ゲルパーミエーションクロマトクラフィー(GPC)を用いて下記の測定条件でポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。[測定条件] 装置:東ソー株式会社製 EcoSEC HLC−8320GPC カラム:東ソー株式会社製 SuperH−Hを1本とSuperHM−Mを3本直列に連結 カラム温度:40℃ 溶離液:(5.15mmol/L−臭化リチウム+5.10mmol/L−リン酸)/N,N−ジメチルホルムアミド 流速:0.5mL/min 検出器:RI<機械特性(弾性率、強度、伸び)> ポリイミド成形体(フィルム)の弾性率、強さ及び破断伸びは、万能材料試験機5565(インストロン社製)を用い、JISK7161(1994年)に準じて測定した。まず厚さ40μm、幅10mmの試験片を長さ50mmとなるように固定し、25℃、RH60%の条件下、10mm/分の速度で試験片を引き伸ばして測定した。<マススペクトル(GC−MS)>(BCODAテトラメチルエステルサンプル調製)BCODAを10mg採取し、1gのメタノールに加えて、ハーフエステル化した後、ジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を加えてテトラメチルエステル化した。(分析条件)装置:株式会社島津製作所製ガスクロマトグラフ質量分析計 GCMS-QP2010Plusカラム:DB−1(カラム長:30m、カラム内径:0.25mm、膜厚0.25μm、アジレントテクノロジー社製)イオン化源:電子衝撃イオン化法(EI)キャリアーガス:He(30cm/sec、線速度一定)スプリット比:1/30インジェクション温度:300℃検出器:FID(325℃)注入量:1.0μLカラム温度プログラム:120℃(昇温15℃/分)〜320℃(5分間保持)インターフェース温度:320℃スキャン開始時間:3分スキャン終了時間:18分スキャン速度:1000開始m/z:40終了m/z:400BCODAテトラメチルエステルのピークの順番は、保持時間の短い順に、exo−A体、exo−B体、endo体(2ピーク)である。<プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)>exo−A体の1H−NMRは、重ジメチルスルホキシドに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、1H?NMR(300MHz)測定で行った。また、exo−B体のテトラメチルエステルの1H−NMRは、重クロロホルムに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、1H?NMR(300MHz)測定で行った。<H−H COSYスペクトル>exo−A体のH−H COSYは、重ジメチルスルホキシドに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、H−H COSY(300MHz)測定で行った。また、exo−B体のテトラメチルエステルのH−H COSYは、重クロロホルムに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、H−H COSY(300MHz)測定で行った。<カーボン核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)>exo−A体の13C−NMRは、重ジメチルスルホキシドに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、13C?NMR(75MHz)測定で行った。また、exo−B体のテトラメチルエステルの13C−NMRは、重クロロホルムに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、13C?NMR(75MHz)測定で行った。<NOE相関NMRスペクトル>exo−A体のNOE相関NMRは、重ジメチルスルホキシドに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、NOE(300MHz)測定で行った。また、exo−B体のテトラメチルエステルのNOE相関NMRは、重クロロホルムに溶かした後、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL300)を用い、NOE相関NMR(300MHz)測定で行った。<IRスペクトル>IRスペクトルは、赤外分光分析装置(株式会社パーキンエルマージャパン製Spectrum400)を用い、ATR法(減衰全反射法)で行った。(実施例1) 内容積1500ml内部照射型パイレックス(コーニング社登録商標)ガラス製の五つ口反応フラスコに無水マレイン酸95.0g(0.969mol)と4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物192.0g(1.262mol)及び酢酸エチル溶媒1200gを仕込み、反応器外壁をアルミ箔で被いながら室温で撹拌溶解させた。さらに窒素ガスを用いて15分間バブリングして、反応容器中の酸素を除いた。続いて撹拌しながら反応容器を20℃に冷却し、フラスコ中央部の光源冷却管中の400W高圧水銀ランプを用いて光照射を24時間続けた。反応終了後、析出した結晶を濾過、反応と同じ溶媒60gで洗浄し、ついで乾燥してBCODA結晶を得た。得られたBCODAのGC分析を行った。その結果を表1に、また、GCチャートを図1に示した。温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ及び、冷却管を備えた300mLの4つ口フラスコに得られたBCODA19.4g(77.7mmol)、HDAM4.09g(19.4mmol)とNBDA3.00g(19.4mmol)、DPE7.78g(38.8mmol)反応溶媒としてDMAc169.6g、共沸溶剤としてMCH8.9gを仕込み、反応系内を窒素置換した後、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、1部をサンプリングして、ポリアミド酸の数平均分子量と重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。その後、160℃で攪拌し、生成水を系外に除去しながら6時間脱水イミド化重合反応を行いポリイミド樹脂のDMAc溶液(ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の数平均分子量と重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。ポリイミドワニスを、ガラス基板上にバーコーターを用いて、乾燥膜厚が40μmとなるよう塗布し、真空乾燥機内で真空下(減圧度1.33kPa以下)、300℃×1時間乾燥し、室温へ冷却後、ガラス基板より剥離させ、ポリイミド成形体(フィルム)を得た。得られたポリイミド成形体(フィルム)の機械的特性の測定結果を表1に示した。(実施例2、3) 表1に記載の溶媒を用いた以外は、実施例1と同様に実施し、BCODA結晶を得た。得られたBCODAのGC分析を行った。その結果を表1に示した。また、得られたBCODAを用いて、ポリアミド酸、ポリイミド樹脂及びポリイミド成形体(フィルム)を得た。それぞれの測定結果を表1に示した。(比較例1〜3)表1に記載の溶媒を用いた以外は、実施例1と同様に実施し、BCODA結晶を得た。得られたBCODAのGC分析を行った。その結果を表1に示した。なお、比較例1のGCチャートを図2に示した。また、得られたBCODAを用いて、ポリアミド酸、ポリイミド樹脂及びポリイミド成形体(フィルム)を得た。それぞれの測定結果を表1に示した。なお、ポリイミド成形体(フィルム)については、いずれも、非常に脆いことから機械的特性は測定できなかった。(比較例4)光増感剤としてアセトフェノン6.95g(0.0578mol)を加えた他は、比較例1と同様に実施し、BCODA結晶を得た。その結果を表1に示した。また、得られたBCODAを用いて、ポリアミド酸、ポリイミド樹脂及びポリイミド成形体(フィルム)を得た。測定結果を表1に示した。なお、ポリイミド成形体(フィルム)については、非常に脆いことから機械的特性は測定できなかった。(実施例4〜11) 表2に記載の溶媒を用いた以外は、実施例1と同様に実施し、BCODA結晶を得た。得られたBCODAのGC分析を行った。その結果を表2に示した。また、得られたBCODAを用いて、ポリアミド酸及びポリイミド樹脂を得た。それぞれの測定結果を表2に示した。(exo−A体)実施例1で得られたBCODAを、1,4−ジオキサン溶媒を使用して再結晶することにより、exo−A体を単離した。単離したexo−A体の1H−NMRスペクトル、H−H COSYスペクトル、13C−NMRスペクトル及びIRスペクトルを測定した。図6〜9に示した。なお、1H−NMRスペクトル及びH−H COSYスペクトルの2.5ppm付近のピークは溶媒の重ジメチルスルホキシドの残存プロトンのピーク、3.35付近のピークは重ジメチルスルホキシド溶媒中の不純物である水のピークである。また、13C−NMRスペクトルの40ppm付近のピークは溶媒の重ジメチルスルホキシドのピークである。(exo−A体の同定) exo−A体の同定は、exo−A体のNOE相関NMR測定することにより、一般式(1)に示す分子構造であると同定した。(exo−B体のテトラメチルエステル)実施例1で得られたBCODAを、テトラメチルエステル化した後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−n−ヘキサン混合溶媒)法により、exo−B体のテトラメチルエステルを単離した。単離したexo−B体のテトラメチルエステルの1H−NMRスペクトル、H−H COSYスペクトル、13C−NMRスペクトル及びIRスペクトルを測定した。図10〜13に示した。なお、13C−NMRスペクトルの77ppm付近のピークは溶媒の重クロロホルムのピークである。(exo−B体の同定) exo−B体のテトラメチルエステルのNOE相関NMR測定することにより、下記一般式(5)に示す分子構造であると同定し、その結果から、exo−B体であると同定した。(endo体の同定) 上記のように、exo−A体及びexo−B体を同定した。BCODAの残りの立体異性体であるendo体(2つの立体異性体)の同定は、BCODAテトラメチルエステルのGC−MS分析を行った結果、exo−A体及びexo−B体のテトラメチルエステルと同様のフラグメントピークであることからendo体(2つの立体異性体)のテトラメチルエステルであることを同定し、その結果からendo体(2つの立体異性体)であると同定した。exo−A体のテトラメチルエステルのマススペクトルを図3、exo−B体のテトラメチルエステルのマススペクトルを図4及びendo体のテトラメチルエステルのマススペクトルを図5に示した。本発明により、BCODAをポリイミド樹脂の原料として使用した場合においても、ポリイミド成形体(フィルム)として使用できるBCODAを提供することができる。一般式(1)で表されるexo−A体及び、一般式(2)で表されるexo−B体の立体異性体を有する、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物であって、exo−A体とexo−B体の合計が、97GC面積%以上であり、且つ、exo−A体とexo−B体との比率が、60:40〜80:20の範囲である、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物。 【課題】本発明は、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物をポリイミド樹脂の原料として使用した場合においても、ポリイミド成形体(フィルム)として使用できるビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物を提供する。【解決手段】ビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物中の特定の立体異性体の比率が特定の範囲のビシクロ[4.2.0]オクタン−3,4,7,8−テトラカルボン酸二無水物であること。【選択図】なし


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