生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_抗ウイルス医薬品の相加相乗剤
出願番号:2013042491
年次:2014
IPC分類:A61K 31/121,A61K 45/00,A61P 31/16,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

小林 信之 渡辺 健 JP 2014169255 公開特許公報(A) 20140918 2013042491 20130305 抗ウイルス医薬品の相加相乗剤 株式会社AVSS 712006592 小林 信之 渡辺 健 A61K 31/121 20060101AFI20140822BHJP A61K 45/00 20060101ALI20140822BHJP A61P 31/16 20060101ALI20140822BHJP A61P 43/00 20060101ALI20140822BHJP JPA61K31/121A61K45/00A61P31/16A61P43/00 121 4 9 OL 15 特許法第30条第2項適用申請有り 第65回日本細菌学会九州支部大会および第49回日本ウイルス学会九州支部総会プログラムおよび抄録 4C084 4C206 4C084AA19 4C084MA02 4C084NA05 4C084NA06 4C084ZB332 4C084ZC752 4C206AA01 4C206AA02 4C206CB12 4C206KA18 4C206MA02 4C206MA04 4C206NA05 4C206NA06 4C206ZB33 本発明は、抗ウイルス医薬品の相加相乗剤に関する。より詳細には、オセルタミビルやザナミビルに代表されるノイラミニダーゼ阻害剤等の既存の抗インフルエンザ医薬品の効果を維持しながら、その投与または摂取量を減らすことができる効果をもつ相加相乗剤に関する。 現在用いられているウイルス蛋白を標的とした抗インフルエンザウイルス医薬品には、イオンチャネルとして脱殻に作用する、膜蛋白質M2イオンチャネルの阻害剤であるシンメトレル(アマンタジンおよびリマンタジン)や、糖蛋白質ノイラミダーゼ(NA)の酵素活性を阻害することによるウイルスの出芽を抑制するタミフル(一般名称:オセルタミビル)およびリレンザ(一般名称:ザナミビル)があるが、インフルエンザウイルスは容易に遺伝子の変異が起こるため、これらの薬剤では耐性ウイルスが問題となっている。また開発されているリレンザのように腸管からの吸収性が悪い物質もあるため、その利用が限定されている物質もある。さらに、抗インフルエンザウイルス医薬品の過剰な処方による耐性ウイルスの出現を遅らせる効果も考えられる。また十分に薬による治療法による恩恵を受けることのできない発展途上国では、既存の医薬品ほど顕著な効果を持たなくても安価・入手および製造が可能な天然物の発見も極めて重要である。以上の背景から、抗インフルエンザウイルス医薬品の抗ウイルス作用を増強させる効果があるとされる物質に、牛蒡子中に含まれるアークチゲニン(特許文献1)、チアゾリドおよびその類似体(特許文献2)、カバノアナタケ抽出物(特許文献3)等が見つかってきた。このうち、チアゾリドおよびその類似体は、C型肝炎ウイルス治療薬(ニタゾキサニド、中外製薬株式会社)として開発中ではあるが、軽度の下痢等の副作用を生じるケースがあると報告されている。いっぽう牛蒡子に含まれるアークチゲニン単独での抗インフルエンザ活性はIC50=3.8μMとされているが、予防効果が無く、また単価として1gあたり数万円といった高価な製品なので、抗インフルエンザウイルス医薬品と混合しても、実際的にはコスト面で大幅に上がってしまう大きな問題がある。さらに牛蒡子での抗インフルエンザウイルス医薬品を増強させる試験結果が無い。いっぽうカバノアナタケ抽出物は食品物であり、その主成分であるLPS(リポポリサッカライド、リポ多糖とも言う)が抗インフルエンザ活性を有しているが、既存の抗インフルエンザウイルス医薬品を増強させるものではない。以上の状況から、新規に発明される物質に望まれる条件として、1つ目が抗インフルエンザウイルス医薬品の効果を相加相乗的に上げる物質であること、2つ目がその物質が工業生産しやすいこと、3つ目がその物質が食品中に含まれており、その安全性が広く知られていることが挙げられる。一方、様々な天然物の中でもすでに民間薬や食品として用いられている植物,植物由来のもので抗ウイルス作用をもつものもある。なかでも蜜蜂産品であるローヤルゼリー・プロポリス・蜂蜜は幅広い生理活性を持つ事が知られている(非特許文献1)。プロポリスの生理作用には抗酸化・抗炎症・ストレス回復・脳保護・抗肥満・血糖値・肝機能障害・高血圧・抗腫瘍・免疫に対する効果が報告されている。抗ウイルス活性も報告が少ないが単純ヘルペスウイルス(HSV)-2に対する抗ウイルス効果(非特許文献2)、マウスでの抗インフルエンザウイルス効果(非特許文献3)などが報告されている。ローヤルゼリーには抗酸化・婦人不定愁訴・冷え性・骨粗鬆症・高血圧に対する効果等が知られている。蜂蜜には抗酸化、抗菌作用が最もよく知られ、その他にも抗真菌作用、そして報告例は少ないが風疹ウイルス、ヘルペスウイルス(HSV)、水痘ウイルス(VZV)に対する作用が知られている。また、蜂蜜のなかでも特に様々な活性を持っているものがマヌカ蜂蜜と呼ばれるものである。マヌカ蜂蜜はマヌカとよばれるニュージーランドのギョウリュウバイ科の木であるLeptospermum scopariumを由来とする蜂蜜である。抗酸化作用や抗菌作用(非特許文献4)などが強いことで知られている。マヌカ蜂蜜の抗菌作用の成分としてメチルグリオキサール(MGO)(化1)が同定されたのは2008年のことである(非特許文献5)。グルコースが解糖系により分解代謝される過程で生成する、アルデヒド基を持つ反応性に富む物質(分子量:MW=72)であり、マヌカ蜂蜜にはメチルグリオキサール(MGO)が高濃度(多い場合で1000mg/kg以上)で含まれている。また、コーヒーやココアなどの食品にも低濃度(〜40mg/kg)ではあるが含有されている。メチルグリオキサール(MGO)の抗ウイルス作用はインフルエンザウイルス(非特許文献6)、手足口病ウイルス、バクテリオファージ等が古くから報告されているが作用機序自体は明確になっておらず、近年の報告には無い。特開2010−138081号公報特表2012−531420号公報特開平11−130692号公報Viuda-Martos, M., et al. (2008). J Food Sci 73(9): R117-24.Nolkemper, S., et al. (2010). Phytomedicine 17(2): 132-8.Shimizu, T., et al. (2008). Antivir Chem Chemother 19(1): 7-13.McGovern, D. P., S. Z. Abbas, et al. (1999). J R Soc Med 92(8): 439.Adams, C. J., et al. (2008). Carbohydr Res 343(4): 651-9.Nishimura. T., et al. (2008). Kitasato Arch Exp Med.本発明は、インフルエンザウイルスに対して抗インフルエンザウイルス医薬品の効果を相加相乗させる物質を提供する。またその物質が食品物中に含まれ、その安全性が広く知られている物質に対して新しい用途を提供する。上記課題に鑑み、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、マヌカ蜂蜜が抗インフルエンザ医薬品との併用で相加相乗効果があることを見出した。また、マヌカ蜂蜜中に含まれるメチルグリオキサール(MGO)が相加相乗効果を担う物質であることを見出した。 本発明は、以上の技術的知見に基づき完成されたものであり、抗インフルエンザ医薬品と組み合わせて用いられるマヌカ蜂蜜、マヌカ蜂蜜中の主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とする相加相乗剤である。また、その量がマヌカ蜂蜜の場合が50 mg/mL以下の範囲で、メチルグリオキサール(MGO)の場合が1 mM以下の範囲の量を含有する相加相乗剤である。さらに、抗インフルエンザ医薬品と組み合わせて用いられるとき、その有効濃度を1/10にするために、マヌカ蜂蜜、マヌカ蜂蜜中の主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とするその量がマヌカ蜂蜜の場合が0.2 mg/mLから0.78 mg/mLの範囲で、メチルグリオキサール(MGO)の場合が2.7 μMから11 μMの範囲の量を含有する相加相乗剤である。また、インフルエンザウイルスの流行期(予防効果)または感染後(治療効果)に投与されることを特徴とする抗ウイルス医薬品の相加相乗剤である。本発明の「抗ウイルス医薬品の相加相乗剤」には以下の2つの様態が含まれる。(1)抗インフルエンザウイルス医薬品と併用される相加相乗剤(1−1)抗インフルエンザウイルス医薬品と組み合わせて用いられる、マヌカ蜂蜜およびその主成分であるメチルグリオキサール(MGO)とその類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とする抗ウイルス医薬品の相加相乗剤。(1−2)抗インフルエンザ医薬品の作用を増強するとともに既存の抗インフルエンザ医薬品の副作用を低減するためにノイラミニダーゼ阻害剤と組み合わせて用いられる、(1−1)に記載する抗ウイルス医薬品の相加相乗剤。(2)抗インフルエンザ医薬品と相加相乗剤を合わせた新しい抗インフルエンザウイルス剤(2−1)抗インフルエンザ医薬品とマヌカ蜂蜜の組み合わせてなる新しい抗インフルエンザウイルス剤。(2−2)抗インフルエンザ医薬品とメチルグリオキサール(MGO)その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を組み合わせてなる、新しい抗インフルエンザウイルス剤。(2−3)抗インフルエンザ医薬品の投与量がそれ単独での有効投与量より少なくなるように製剤化されてなる(2−1)または(2−2)に記載する新しい抗インフルエンザウイルス剤。(2−4)抗インフルエンザ医薬品と、メチルグリオキサール(MGO)その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種とからなるキットである、(2−1)および/または(2-3)のいずれかに記載する新しい抗インフルエンザウイルス剤。(2−5)抗インフルエンザ医薬品が、アマンタジン、リマンタジン、オセルタミビル、ザナタビルまたはそれらの薬学的に許容される塩である、(2−1)および/または(2−4)のいずれかに記載する新しい抗インフルエンザウイルス剤。本発明において抗インフルエンザ医薬品とマヌカ蜂蜜、またその主成分であるメチルグリオキサール(MGO)とその類似体またはそれらの塩を組み合わせて、インフルエンザウイルス(A型、B型)感染患者に投薬することにより、両剤の相乗効果より、より高い抗インフルエンザウイルス作用を発揮することができる。さらに、抗インフルエンザ医薬品の単独有効量よりもより少ない量でインフルエンザに対する予防および/または治療効果を得ることができる。また、本発明の相加相乗剤によれば、インフルエンザの感染初期である細胞への吸着過程またはウイルス自体を直接不活性化することで、感染を強く阻害するので、単独での使用でもインフルエンザの予防・治療の両方の作用を有する。実施例1および実施例3に係わる蜂蜜の抗インフルエンザ活性試験のレイアウトを示した図である。実施例1に係わるマヌカ蜂蜜およびその他の蜂蜜と既存の抗インフルエンザ医薬品であるザナミビルの濃度を振った(横軸)ときの細胞生存率(縦軸)を示したグラフの比較である。実施例2および4に係わる実験スケジュール概要を説明した図である。実施例2に係わるマヌカ蜂蜜での抗インフルエンザウイルス活性をプラークアッセイで評価した図およびグラフである。実施例3に係わるメチルグルオキサール(MGO)の抗インフルエンザ活性における細胞の状態(画像)および細胞生存率(グラフ)を示した図である。実施例4に係わるメチルグルオキサール(MGO)での抗インフルエンザウイルス活性をプラークアッセイで評価した図およびグラフである。実施例5に係わる相加相乗効果の試験レイアウトを示した図である。実施例5に係わる相加相乗効果の結果の解釈例を示した図である。実施例5に係わるマヌカ蜂蜜またはメチルグルオキサール(MGO)、オセルタミビルまたはザナミビルの計4通りの組み合わせでの抗インフルエンザウイルス活性を、オセルタミビルまたはザナミビルのIC50値の相対評価として示した図である。本発明において、その塩とは、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩等などが挙げられる。無機塩基との塩の例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。本発明において、その塩とは、薬理学的に許容される塩が好ましい。本発明において、その類似体とは、例えばメチル基・エチル基・プロピル基などのテアルキル化、例えばジメチルテトラ基・ジエチル基などのジアルキル化、例えばメトキシ基・エトキシ基といったアルコキシ化、例えば1−[(5,3−ベンゾジオキシル−5−イル)−1−メトキシ−2,4−ペンタジエニル]基・1−[(5,3−ベンゾジオキシル−5−イル)−l−オキソ−4−ハロ−2−ペンテニル]基などのハロゲン化、例えばジヒドロ化、例えばメチルジヒドロ基・エチルジヒドロ基・プロピル基などのアルキル化、例えばヒドロキシル化などを例示することができるなどを示す。本発明において、経口的または非経口的(例えば、経肺投与、経鼻投与、直腸投入または注射や点滴などの局所投与)に用いることができ、各投与形態に応じた製剤(例えば、粉末、顆粒、錠剤、ピル剤、カプセル剤、注射剤、シロップ剤、エマルジョン剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤など)に調製することができる。好ましくは経口投与形態である。こうした各形態を有する製剤の調製には、マヌカ蜂蜜、またその主成分であるメチルグリオキサール(MGO)とその類似体またはそれらの塩を組み合わせて、単独であるいは医薬または食品成分として許容される担体(アジュバント剤、賦形剤、補形剤及び/又は希釈剤など)と混合して、当業界の慣用の方法に従っておこなうことができる。本発明の抗ウイルス医薬品の相加相乗剤は、インフルエンザの予防または治療を目的として用いることができ、その限りにおいてヒトに限定されることはない。例えば、ヒト以外の哺乳類(牛、豚、馬、ラット、マウス、サル、ウサギ、犬、猫など)や鳥類(鶏など)のインフルエンザの予防または治療に対しても使用することができる。また、本発明の抗ウイルス医薬品の相加相乗剤はインフルエンザウイルスだけでなく、風疹ウイルス、ヘルペスウイルス(HSV)、水痘ウイルス(VZV)などにも使用することができる。次に本発明を実施例により詳細に説明する。以下に、記載された発明の実施の形態及び実施例は本発明の好ましい実施形態を示すものであり、本発明はそれらに限定されるものではない。本実施例に使用した試薬・材料を示す。Eagle’s Minimum Essential Medium (MEM)は和光純薬工業製品を使用した。ウシ胎児血清はAusGeneX社製品のLot:30108-7006を使用した。マヌカ蜂蜜、そば(buckwheat)蜂蜜、甘露 (Honeydew)蜂蜜、アカシア(R. pseudoacaciaia)蜂蜜、れんげ (A. sinicus)蜂蜜は市販されているものを購入した。メチルグリオキサール(Methylglyoxal (品番M0252))およびアマンタジン(amantadine hydrochloride (品番A1260))はSigma-Aldrich Co. (St. Louis, MO)製品を使用した。ザナミビル(Zanamivir)GlaxoSmithKline社の製剤品を使用した。オセルタミビル(Oseltamivir)はF. Hoffmann-La Roche Ltd. (Basel, Switzerland)社の製剤品を使用した。イヌ腎臓細胞(Madin-Darby canine kidney(MDCK))は長崎大学薬学部感染分子薬学研究室で維持培養されている細胞を使用し、Eagle’s Minimum Essential Medium (MEM)+5%ウシ胎児血清で培養した。インフルエンザウイルス:A/WSN/33株は長崎大学薬学部感染分子薬学研究室で所持している株を使用した。maintenance medium(M.M.)の組成であるvitaminはGibco社製品を、グルタミンは和光純薬工業製品を、bovine serum albumen (BSA)はナカライテスク社製品をそれぞれ使用した。全ての操作は全てクリーンベンチ内で無菌的におこなった。48-well plateに1.0 ×105 cells/well(100μL)でMDCK細胞を播種し、37℃、5% CO2インキュベーターで24時間培養した。細胞を播種したプレートの培地をアスピレーターで除き、希釈したサンプル溶液を対応するwellに濃度が薄い方より100 μL/wellで加えた。更に、非感染細胞のwellには100 μL/wellでMEM+vitaminを加え、感染細胞のwellには250 TCID50/mLに希釈したインフルエンザウイルス液(A/WSN/33株)を100 μL/wellで加えた。プレートは37℃、5% CO2インキュベーター内に入れ48時間培養した。培地をアスピレーターで除き、200 μL/wellの70% エタノール(EtOH)を加えて5分間室温に置き、細胞を固定した。固定後、エタノールをデカンテーションで除き、100 μL/wellで0.5%クリスタルバイオレット染色液を加えて5分間室温に置き、染色をおこなった。染色後、染色液をデカンテーションで除き、水道水でプレートをすすいだ。室温にて乾燥させた後、マイクロプレートリーダーで560 nmの波長の吸光度を測定した(図1)。測定値に基づき各サンプルのIC50値(Half maximal (50%) inhibitory concentration、50% 阻害濃度)を以下の計算式より算出した。細胞毒性が見られた場合は、同じ計算式でCC50値(Half maximal (50%)cytotoxicity concentration、50% 細胞毒性濃度)を求め、CC50/IC50でSI(Selective index、選択性)を算出して抗ウイルス活性を評価した。その結果、甘露・マヌカ・レンゲ・そば・アカシア蜂蜜のそれぞれを単独で用いた場合の抗ウイルス効果を示した(図2)。これら蜂蜜の細胞毒性(CC50)は80 mg/mL程度とほとんど差は無いが、マヌカ蜂蜜だけ3.125 mg/mLから細胞生存率が上昇してきた。これらを数値解析した結果、マヌカ蜂蜜の選択性(SI=CC50/IC50)は22.9となり、5つの蜂蜜の間で最も高くなった(表1)。また、細胞毒性は50 mg/mLから100 mg/mLの間で急激に増加したことで細胞毒性(CC50)は82.3 mg/mL程度と計算された。従って50 mg/mLまでは細胞毒性を全く示していなかった。このことからマヌカ蜂蜜は50 mg/mL以下の範囲であれば、細胞毒性を全く示さずに抗インフルエンザウイルス活性を有することもわかった。全ての操作は全てクリーンベンチ内で無菌的におこなった。6-well plateに1.0 × 106 cells/well(2 mL)でMDCK細胞を播種し、37℃、5% CO2インキュベーターで2日培養した。サンプルによる細胞事前処理、ウイルス事前処理、感染時同時処理、感染後処理の4種類の処理をおこない、陽性対照、陰性対照を置いた(図3)。細胞事前処理群とウイルス事前処理群は感染の1時間前に処理をおこなった。細胞事前処理群は、細胞を播種したプレートの培地をアスピレーターで除き、1 mLの無血清MEMで細胞を洗浄した。洗浄後、無血清MEMを除き、MEM+vitaminで希釈したメチルグリオキサール溶液を1.5 mL加え、37℃、5% CO2インキュベーター内に入れ、1時間静置した。ウイルス事前処理群は、終濃度の2倍のメチルグリオキサール溶液10 μLとウイルス原液10 μLを1.5 mLチューブに入れ混ぜて、室温で1時間静置した。1時間後に処理したウイルス液を104 倍希釈した。MEM+vitaminを用いて2 × 104倍(プラークが200から300個出る濃度)と104 倍希釈したウイルス液を1.5 mLチューブに用意した。細胞を播種したプレートの培地をアスピレーターで除き、1 mLの無血清MEMで細胞を洗浄した。洗浄後、無血清MEMを除き、細胞事前処理群、感染後処理群、陽性対照群に2 × 104 倍希釈したウイルス液を500 μL/wellで加え、陰性対照群にはMEM+vitamin を500 μL/well加えた。ウイルス事前処理群には、メチルグリオキサール(MGO)で事前処理をおこない、2 ×104 倍希釈したウイルス液を500 μL/well加えた。感染時同時処理群には終濃度の2倍に希釈したメチルグリオキサールを250 μL/well加え、さらに104 倍希釈したウイルス液を250 μL/well加えた。全ての処理群のプレートを37℃、5% CO2インキュベーター内に入れ1時間静置し、細胞に感染させた。15分毎に、細胞の乾燥を防ぐために、液を細胞全面に行き渡らせるようプレートをゆすった。感染中に50 mLチューブと15 mLチューブを用意し、50 mLチューブには2×maintenance medium(2×M.M.)を25 mL入れて37℃に設定した恒温槽で保温し、15 mLチューブには感染後処理群用に2×M.M.を4 mLを添加し、終濃度の2倍になるようにメチルグリオキサールを添加し37℃に設定した恒温槽で保温した。また、電子レンジで融解した1.6% agaroseを47℃に設定した恒温槽で使用時まで保温した。1時間後に上清をアスピレーターで除き、無血清MEMで洗浄した。保温しておいた50 mLチューブの2×M.M.に、溶かした1.6% agaroseを25mL加え転倒混和した(agarose/M.M.)。6-well plateの細胞事前処理群、ウイルス事前処理群、感染時同時処理群、陽性対照群、陰性対照群の上清を除き、agarose/M.M.を3 mL/well重層した。15 mLチューブの2×M.M.にも、同様に溶かした1.6% agaroseを4mL加え転倒混和し、6-well plateの感染後処理群の上清を除き、agarose/M.M.を3 mL/well重層した。ゲルが完全に固まるまで室温で静置した。ゲルが固まった後、37℃、5% CO2インキュベーター内で倒置してプラークが形成されるまで3日間培養した。3日後、エタノール(EtOH)1 mL+酢酸(acetic acid) 1 mL/wellを加え、室温で1時間静置した。1時間後にゲルを取り除き水道水で洗った。0.5 %アミドブラック溶液を2 mL/well加え、室温で2時間静置した。2時間後、アミドブラック溶液を除き水道水で洗った。プレートを乾燥させ、プラーク数を計測した。実際に形成したプラークを図4Aに示した。一般に感染性ウイルス1粒子が細胞に感染すると、増殖後細胞から多数の子孫ウイルス粒子が放出されるとそれら子孫ウイルス粒子は、隣接している細胞に感染が広がっていく。細菌のコロニー(集落)のように、ウイルスが感染した細胞の集団とウイルスが感染していない細胞を、アミドブラックなどの染色剤で染め分けることにより、感染性粒子1つに由来するプラーク(斑)を作らせることができる。これをプラークアッセイという。プラークの数を数えることでプラーク形成単位(plaque forming unit;PFU)という単位でウイルスの力価を表すことができる。このプラークアッセイに、抗ウイルス剤を共存させると、プラークの数が減少するか、またはプラーク大きさが減少する事が期待される。抗ウイルス剤を入れるタイミングを変えることで、抗ウイルス剤の作用機序を推定することができる。マヌカ蜂蜜を、MDCK細胞に事前処理した場合(細胞事前処理・pretreatment of cells),ウイルス粒子と予め混合しておく場合(ウイルス事前処理・pretreatment of virus), ウイルス感染と同時に加える場合(感染時同時処理・during infection),ウイルス感染後に加える場合(感染後処理・after infection)で比較をおこなった。抗ウイルス剤を何も入れない場合、ウイルスのみを感染させるとプラークが多数みられる(Manuka honey(−), Virus alone)がそこに抗ウイルス剤であるザナミビルを加えておくとウイルスのプラーク形成はほぼ完全に抑制される。マヌカ蜂蜜を試料として用いた場合はウイルス粒子と直接混合する場合(ウイルス事前処理・pretreatment of virus)に最もプラーク数が顕著に減少した、すなわち抗ウイルス効果が高い事がわかった。6.25 mg/mLでは20%以下、25 mg/mLでは完全にプラーク形成を抑制した(図4B)。プラークの大きさはウイルス感染後に加える場合に有意に小さくなった(25 mg/mL、p<0.001)また、このウイルスとマヌカ蜂蜜を混ぜる反応時間を変えた場合、抗ウイルス効果は反応時間依存的であることがわかった。アカシア蜂蜜や甘露蜂蜜ではプラーク数の減少はほとんど見られなかった(図4Cおよび図4D)。このことから、マヌカ蜂蜜は細胞とウイルス粒子のうち、主にウイルス粒子側に作用し、細胞への感染(吸着)を阻害する効果が高いことが推測された。また、ウイルス感染と同時に加える場合(during infection),ウイルス感染後に加える場合(after infection)でも一定の効果が見られたことから、二次感染、すなわち治療効果にも一定の効果があることが示唆された。実施例1と同様の実験例で、マヌカ蜂蜜中の有効成分であるメチルグリオキサール(MGO)で抗ウイルス効果を検討した。MGOの抗ウイルス効果は、48-well plateにMDCK細胞を撒き、200 μLのMEM+vitaminで希釈したA/WSN/33 インフルエンザウイルス株 (25 TCID50/well)のウイルスとともにMGO (終濃度12.5 μg/mL, 170 μM) またはZanamivir (終濃度100 nM)を同時に加えた。48時間後にカールツアイス社製Axiovert 25にて位相差写真を撮影した。培養上清中のウイルス力価の定量は、以下の様にしておこなった。MDCK細胞を96-well plateに3×104 cells/wellでまき、37℃、5% CO2インキュベーターで一晩培養した。上清をアスピレーターで除き、MEM(-) 100 μL/wellで洗浄し、ウイルスをMEM(-)で10-3から10倍希釈し10-12まで希釈した希釈液を100 μL加え、 37℃、5% CO2インキュベーターで培養した。その後、3日後に顕微鏡下で観察し、培養液を除き、細胞固定として70% エタノールを200 μL/well添加し、5分間室温で静置し、固定した。その後、70%エタノールをデカンテーションで除き、0.5% クリスタルバイオレット溶液を200 μL/well添加し、5分間室温で静置し、染色液を除き、水道水で洗い風乾させ、染色した。乾燥後にKarberの式を用いて50% 細胞変性終末点(TCID50)の算出をおこなった。 メチルグリオキサール(MGO)単独での抗ウイルス効果について検討した。170 μMのMGO存在下では、陽性対照のザナミビルを100 nMで添加した場合と同様、ウイルス感染による細胞変性効果(CPE)が完全に抑制されている(図5A)。また、抗ウイルス効果をCV(クリスタルバイオレット)染色で相対値として示した場合、MGOの用量依存的に抗ウイルス活性が見られる(図5B)のに対し、培養上清中のウイルス力価は顕著に減少した(図5B)。MGOの選択性(SI=CC50/IC50)は18.7となった。MGOのIC50値(93±19 μM)は現在用いられている抗インフルエンザウイルス医薬品であるオセルタミビルやザナミビルの値より非常に大きいが,過去に使われた抗インフルエンザウイルス医薬品であるアマンタジン(IC50=27.9±0.4 μM)と同じオーダーであった(表2)。続いて実施例2と同様の実験例で、マヌカ蜂蜜中の有効成分であるメチルグリオキサール(MGO)でのプラーク阻害試験をおこなうと、MGOを試料として用いた場合はウイルス粒子と直接混合する場合に最も顕著にプラーク数が減少した(図6A)。すなわち抗ウイルス効果が高い事がわかった(図6B)。しかしプラークの大きさに有意な差は認められなかった(図6C)。陽性対照であるザナミビル(Zanamivir)をウイルス感染後に添加した場合はプラークの大きさは有意に小さくなった(100 nM、p<0.01)例のように、ウイルスとメチルグリオキサール(MGO)を混合する処理時間を変えた場合に処理時間依存的にプラーク数の減少が認められた(図6D)。このことから、メチルグリオキサール(MGO)はマヌカ蜂蜜と同様に、主にウイルス粒子側に作用し、細胞への感染(吸着)を阻害する効果が高いことが推測された。続いてサンプルと抗インフルエンザウイルス医薬品との相加相乗効果を検討するために以下の試験をおこなった。操作は全てクリーンベンチ内で無菌的におこなった。以下典型例を示す。96-well plateに3.0 ×104 cells/well(100μL)でMDCK細胞を播種し、37℃、5% CO2インキュベーターで1日培養した。希釈した抗インフルエンザウイルス薬を、希釈用の96 well plateの一番右の列に240 μLずつ加えた。プレートの残りのwellには8連マルチピペッターを用いて120 μLずつMEM+vitaminを加えた。抗インフルエンザウイルス薬を加えた列から8連マルチピペッターを用いて120 μL取り、左隣の列に加えピペッティングを行ってよく混ぜた。同様にその列より120 μLを取り、左隣の列に加え混ぜる、という操作を左から2列目まで行った。左から2列目からは120 μLを取り捨てた。高濃度液の混入を防ぐため一回ごとにチップを換えた。抗インフルエンザウイルス薬を希釈した96-well plateの一番上の段に希釈したサンプルを120 μLずつ加えピペッティングをおこなった。サンプルを加えた列から8連マルチピペッターを用いて120 μL取り、1つ下の段に加えピペッティングを行ってよく混ぜた。同様にその段より120 μLを取り、下の段に加え混ぜる、という操作を下から2段目まで行った。一回の操作ごとにチップを換えた(図7)。細胞を播種したプレートの培地をアスピレーターで除き、段階希釈を行ったサンプルを対応するwellに濃度が薄い方より100 μL/wellで加えた。更に250 TCID50/mLに希釈したインフルエンザウイルス液(A/WSN/33株)を100 μL/wellで加えた。プレートは37℃、5% CO2インキュベーター内に入れ2日間培養した。2日後に培地をアスピレーターで除き、200 μL/wellで70 % エタノールを加えて5分間室温に置き、細胞を固定した。固定後、エタノールをデカンテーションで除き、100 μL/wellで0.5%クリスタルバイオレット染色液を加えて5分間室温に置き、染色をおこなった。染色後、染色液をデカンテーションで除き、水道水でプレートをすすいだ。室温にて乾燥させた後、マイクロプレートリーダーで560 nmの波長での比吸光度を測定した。併用による相加相乗効果は異なる作用機序をもつ2つ以上の薬剤(化合物)を同時に用いた場合に観察されることがあることが知られている。抗インフルエンザ医薬品として世界で広く用いられているザナミビル(リレンザ)はインフルエンザウイルスのもつ酵素活性(ノイラミニダーゼ活性)を活性中心に特異的に結合することで阻害する。ここでは、実施例1および実施例3の抗インフルエンザウイルス評価系を応用し、ザナミビル等の抗インフルエンザウイルス薬とマヌカ蜂蜜またはメチルグリオキサール(MGO)の同時添加による相加相乗効果を検討した。実施例4の結果から、それぞれのプレートで横方向にザナミビルまたはオセルタミビル(抗インフルエンザ医薬品)の濃度を変えて加え、縦方向には試料(マヌカ蜂蜜またはメチルグリオキサール(MGO))の濃度を変えて加えるが左端および最下段の各レーンではそれぞれの試料が含まれていない場所となる。各プレートをクリスタルバイオレットで染色後それぞれのwellのOD(560nm)値を測定し、各検体の濃度ごとにグラフをプロットする。相加効果または相乗効果があればプロットした曲線が左側にシフトし、IC50値が小さくなる。相加相乗効果が無ければプロットした曲線が殆どシフトしない(図8)。抗インフルエンザ医薬品としてザナミビルとオセルタミビルと、試料としてマヌカ蜂蜜とMGOを用いた4通りの組み合わせについて結果を示した(図9)。それぞれのカラムは、抗ウイルス剤単独でのIC50の値を100%としたときに、抗ウイルス剤とそれぞれの試料を共存させたときの抗ウイルス剤のIC50の値を相対値で示したものである。ザナミビル+マヌカ蜂蜜、ザナミビル+メチルグリオキサール(MGO)、オセルタミビル+マヌカ蜂蜜、オセルタミビル+メチルグリオキサール(MGO)いずれの場合においても抗ウイルス剤単独の場合に比べて試料が共存していた場合にIC50値が大幅に小さくなっていた。この結果を言い換えると、ザナミビル+マヌカ蜂蜜の場合、マヌカ蜂蜜を0.39 mg/mL添加することで、ザナミビル量が通常量の12%程度で十分な効果を示した(図9A)。ザナミビル+メチルグリオキサール(MGO)の場合、メチルグリオキサール(MGO)を2.7 μM添加することで、ザナミビル量が通常量の11%程度で十分な効果を示した(図9B)。オセルタミビル+マヌカ蜂蜜の場合、マヌカ蜂蜜を0.2 mg/mLから0.39 mg/mL添加することで、ザナミビル量が通常量の10%程度で十分な効果を示した(図9C)。オセルタミビル+メチルグリオキサール(MGO)の場合、メチルグリオキサール(MGO)を5.4 μMから11 μM添加することで、ザナミビル量が通常量の10%程度で十分な効果を示した(図9D)。図2では、マヌカ蜂蜜単独での抗インフルエンザ活性の有効濃度範囲を3.125 mg/mLから50 mg/mLとしたが、図9ではそれよりも低い濃度範囲(0.2〜0.78 mg/mL)でもザナミビルおよびオセルタミビルの効果を10倍高くすることができる。 また、マヌカ蜂蜜およびメチルグリオキサール(MGO)の濃度として、マヌカ蜂蜜の場合だと1.56 mg/mLから3.13 mg/mLの範囲で、メチルグリオキサール(MGO)の場合には22 μMから43 μMの範囲でザナミビルおよびオセルタミビルの効果を100倍高くすることもできる。本発明におけるマヌカ蜂蜜またはその主成分であるメチルグリオキサール(MGO)と抗インフルエンザ医薬品との相加相乗効果は、それ単独が食品または食品に含まれる成分であるため食品添加物や栄養剤などにも応用できる。また、蜂蜜の甘い香りを活かした芳香剤・消臭剤への添加も想定される。また、特に相加相乗効果による効果では、抗インフルエンザ医薬品自体の効果を維持しつつ、その処方量を大幅に低減させることが可能であるため、製剤化の過程で配合・含有させることが期待できる。さらにこのことから、経済的理由から抗インフルエンザ医薬品を処方してもらえない人達への新たな治療薬として普及することが期待できる。抗インフルエンザ医薬品と組み合わせて用いられるマヌカ蜂蜜、マヌカ蜂蜜中の主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする抗ウイルス医薬品の相加相乗剤。抗インフルエンザ医薬品と組み合わせて用いられるとき、マヌカ蜂蜜、マヌカ蜂蜜中の主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とし、かつその量がマヌカ蜂蜜の場合が50 mg/mL以下の範囲で、メチルグリオキサール(MGO)の場合が1 mM以下の範囲の量を含有する請求項1に記載する抗ウイルス医薬品の相加相乗剤。抗インフルエンザ医薬品と組み合わせて用いられるとき、抗インフルエンザ医薬品の効果を維持しつつ抗インフルエンザ医薬品の有効濃度を1/10にするために、マヌカ蜂蜜、マヌカ蜂蜜中の主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種を有効成分とするその量がマヌカ蜂蜜の場合が0.2 mg/mLから0.78 mg/mLの範囲で、メチルグリオキサール(MGO)の場合が2.7 μMから11 μMの範囲の量を含有する請求項1および2に記載する抗ウイルス医薬品の相加相乗剤。インフルエンザウイルスの流行期(予防効果)または感染後(治療効果)に投与されることを特徴とする、請求項1から3に記載する相加相乗剤。 【課題】本発明は、インフルエンザウイルスに対して既存の抗インフルエンザウイルス医薬品の作用を相加相乗させる食品およびその主成分を、およびそれらの有効濃度を提供する。またその物質は既に同定されているので、新しい用途を提供する。【解決手段】本発明で提供する物質は、マヌカ蜂蜜、その主成分であるメチルグリオキサール、その類似体およびそれらの塩の少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする相加相乗剤である。また本発明の抗インフルエンザウイルス剤は既存の抗インフルエンザ医薬品と併用して用いることで既存の抗インフルエンザウイルス医薬品の作用を相加相乗させる。【選択図】図9


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る