タイトル: | 公開特許公報(A)_滑膜増殖抑制剤 |
出願番号: | 2013026024 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/11,A61K 31/19,A61K 31/336,A61P 19/02,A61K 36/18,A61K 36/00 |
駒井 功一郎 直木 美佐子 浅賀 三之助 藤木 成忠 JP 2014152165 公開特許公報(A) 20140825 2013026024 20130213 滑膜増殖抑制剤 山崎 新 395005424 西教 圭一郎 100075557 駒井 功一郎 直木 美佐子 浅賀 三之助 藤木 成忠 A61K 31/11 20060101AFI20140730BHJP A61K 31/19 20060101ALI20140730BHJP A61K 31/336 20060101ALI20140730BHJP A61P 19/02 20060101ALI20140730BHJP A61K 36/18 20060101ALI20140730BHJP A61K 36/00 20060101ALI20140730BHJP JPA61K31/11A61K31/19A61K31/336A61P19/02A61K35/78 CA61K35/78 X 5 OL 23 4C086 4C088 4C206 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA02 4C086MA01 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZA96 4C086ZC80 4C088AB81 4C088CA03 4C088MA52 4C088NA14 4C088ZA96 4C088ZC80 4C206CB03 4C206CB07 4C206DA12 4C206MA01 4C206MA04 4C206MA13 4C206MA72 4C206NA14 4C206ZA96 4C206ZC80 本発明は、ジテルペン類化合物を有効成分として含有する滑膜増殖抑制剤または変形関節症の予防治療剤に関し、とりわけ(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールを有効成分する滑膜増殖抑制剤または変形関節症の予防治療剤に関する。 一般的に、ジテルペン類化合物は、植物の精油成分に含有される化合物であり、薬理作用を有することはよく知られており、ジテルペン類化合物を有効成分とする化粧料や医薬用組成物として多くの特許出願がなされている。 特許文献1には、17−アセトキシ−エント−アチサン−16β,19−ジオールなどのジテルペン類化合物を有効成分とするサイトカイン産生抑制剤が記載されている。 特許文献2には、セロフェンド酸又はその誘導体などのアチサン型ジテルペンを有効成分とする腎疾患の治療剤が記載されている。特許文献3には。ボリビア等で市販されている生薬コラデキルキンチョ(COLA DE QUILQUINCHO)(学名:Lycopodium crassum Willd.)より分離されるジテルペン類化合物を有効成分とするグルタミン酸輸送体阻害剤が記載されている。特許文献4には、アビエタン骨格を基本構造とするジテルペン類化合物を有効成分とする美白剤が記載されている。 また、本発明の有効成分である(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエンー15,16−ジアールは、いずれも既知のジテルペン類化合物である。 (E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアールは、非特許文献1に、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアールは非特許文献2に、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸は非特許文献3に、ラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールは非特許文献4に、それぞれ記載されている。特開2008−214205号公報特開2005−289863号公報国際公開98/18747号特開特開2005−162715号公報Biosci.Biotechnol.Biochem.,70(10),2494−2500,(2006)Biosci.Biotechnol.Biochem.,66(12),2698−2700,(2002)J.Nat.Prod.,60,1287−1293,(1997)Phytochemistry,36(3),699−701,(1994) しかしながら、本発明の有効成分である(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールが、滑膜増殖抑制作用を有することは全く知られていない。 本発明者らは鋭意研究の結果、(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールなどのジテルペン類化合物が、関節の重要な構成物である滑膜または滑膜細胞の増殖抑制効果を有することを見出し、本発明を完成したものであって、本発明の目的は重篤な副作用がなく連用できる、滑膜増殖に起因する疾患の予防、治療のための滑膜細胞増殖抑制剤を提供しようとするものである。 本発明は、(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16−オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールから選ばれる1種以上のジテルペン類を有効成分として含むことを特徴とする滑膜増殖抑制剤である。 また、本発明は、前記前記ジテルペン類化合物が、ショウガ科植物の抽出物中に含まれるラブダン型ジテルペン類化合物であることを特徴とする。 本発明は、前記ショウガ科植物が、ショウガ属、ウコン属、ハナミョウガ属およびシュクシャ属に属する植物に属する植物の少なくとも1種であることを特徴とする。 本発明は、前記ショウガ属、ウコン属、ハナミョウガ属およびシュクシャ属に属する植物に属する植物が、ミョウガ、白ウコン、紫ウコン、ハナミョウガ、ゲットウ、サンナ、ハナシュクシャおよびキバナランガの少なくとも1種であることを特徴とする。 本発明は、変形関節症の予防治療薬であることを特徴とする。 本発明の(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16−オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸およびラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールから選ばれる1種以上のジテルペン類化合物は、関節における滑膜の増殖を強力に抑制する。 この滑膜もしくは滑膜細胞の増殖抑制効果は、関節炎の悪化を防ぐ上で、極めて重要な効果である。 すなわち、人体における関節のうちで、膝関節はもっとも重要な関節であって、関節炎といえば膝関節の炎症を指すほどであるが、たとえば膝の関節炎では、次のような機作で、症状が悪化していくとされている。 まず、変形性膝関節炎では、何らかの原因で関節の軟骨が傷み、軟骨がすり減ると、周囲の負担のかかっていない部位に異常軟骨や骨棘として増殖して関節の変形が進行する。このような変化に伴い、関節内の滑膜組織が炎症を起こし異常に増殖して関節内に水が貯留する。 また関節リウマチにおいては、顕著に滑膜が増殖することが主病変であり、血管新生、リンパ球の浸潤、滑膜増殖が特徴として認められるとされる。 さらに、本来滑膜には2種類の細胞が存在し、ひとつは滑液を造る細胞群であり、もう一つは廃物処理を行う食細胞群である。健常人においては両者のバランスが保たれているが、関節リウマチでは、このバランスがくずれ、滑膜が増殖して軟骨や骨を破壊するとされている。また滑膜は、インターロイキン−1βの刺激によって炎症性メディエータを産生し、その刺激によって炎症を悪化させて、軟骨の侵食や滑膜の増殖を引き起こすともいわれている。 これ以外にも、たとえば色素性絨毛結節性滑膜炎や屈筋腱滑膜炎などの関節滑膜の増殖が原因となる疾患がある。 したがって、関節部位における滑膜または滑膜細胞の増殖を抑制することは、多くの関節関連疾患の予防、治療に有効であるが、本発明のジテルペン類化合物は滑膜または滑膜細胞の増殖を抑制することによって、前記疾患の悪化を阻止できるので、種々の関節関連疾患に有用な薬剤である。実験例1において、ノーマル群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、AB−PAS染色した切片標本の写真である。実験例1において、コントロール群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、AB−PAS染色した切片標本の写真である。実験例1において、実施例1の白ウコン葉抽出物投与群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、AB−PAS染色した切片標本の写真である。実験例1において、ノーマル群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、TB染色した切片標本の写真である。実験例1において、コントロール群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、TB染色した切片標本の写真である。実験例1において、実施例1の白ウコン葉抽出物投与群ラットの関節および付近組織の関節を脱灰処理後、実験例1に記載のとおり処理した後、TB染色した切片標本の写真である。 本発明の有効成分である(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエンー15−オイック酸およびラブダー8(17),12−ジエンー15,16−ジアールは、いずれもジテルペン類化合物として既知の化合物であって、次の化学式で示される化合物である。 すなわち、(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアールは、式(1) (E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアールは、式(2) 16−オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸は、式(3) ラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールは、式(4)で示される。 本発明において、前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物は、遊離の化合物であってもよく、また種々の塩であってもよい。 本発明においては、前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物は、少なくともその1種類が含有されていることによって、滑膜増殖抑制作用を示すので、4種類すべてを含んでいる必要はなく、いずれか1種類を含有していればよいが、4種類の等量混合物であってもよい。 また、前記式(1)〜(4)のうちの2〜3成分が等量混合物であり、残る2〜1種類の含有量が異なるものであってもよく、さらには前記式(1)〜(4)の全ての比率が異なっているものでもよい。 さらには、前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物は、種々の植物を抽出溶媒で抽出した抽出溶液中に含有されていてもよく、あるいは当該抽出溶媒を、そのまま、または各種カラムクロマトグラフィなどの既知精製手段によって精製したのち、濃縮した濃縮物であってもよい。 本発明の前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物が、植物抽出物であるときは、当該植物の種類によって、それぞれの含有量または含有比率が異なることもあるが、それらはその抽出物における含有比率のままで使用することもでき、またはカラムクロマトグラフィ処理などによって、含有比率を変えて用いてもよい。 本発明の前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物は、優れた滑膜増殖抑制効果を有するので、滑膜増殖に起因する種々の疾患の予防、治療剤として使用することができる。 本発明の抽出物を、滑膜または滑膜細胞増殖抑制のために使用する場合の有効量は、滑膜の増殖に起因する疾患の種類や症状、患者の性別や年齢、全身状態によって、相違するものの、概ね10〜100mg/kg、好ましくは30〜70mg/kg、とりわけ好ましくは50〜60mg/kgである。 滑膜の増殖に起因する疾患としては、変形性関節症、神経原性関節症、関節リウマチ、乾癬性関節炎のほか、痛風、色素性絨毛結節性滑膜炎や屈筋腱滑膜炎があげられる。 これらの用途においては、本発明の抽出物は固形剤、液剤の種々の製剤形態とすることができ、また投与経路に応じて経口剤、外用剤などの種々の形態とすることができる。 かかる製剤形態としては、たとえば抽出物に賦形剤、滑沢剤、結合剤、着色剤などを混合して、造粒、打錠し、さらに要すれば被覆剤で被覆するか、またはカプセルに充填することにより、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉末などの経口用の固形製剤とすることができるほか、浸剤・煎剤や適当な処理をして流エキス、リモナーデ剤などの経口用液剤としてもよい。 また、油脂、高級アルコール、高級脂肪族炭化水素、O/W型エマルジョンなどの基剤に、本発明の抽出物を混合して軟膏剤、クリーム剤、乳剤、リニメント剤とするか、あるいは水性溶媒に溶解・乳化してローション剤などの外用剤とすることもできる。 あるいは、抽出物を抽出液のままろ過し、必要に応じて、矯味剤、着色剤などと混合してドリンク剤などの液剤とすることができる。 本発明の抽出物を前記製剤として使用する場合には、その配合量は、用途や剤形によっても相違するが、概ね製剤中に、抽出物が、固形物として1.0〜10重量%程度含まれるように配合するのが適当である。 前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物は、ショウガ科植物中に含有されていることが知られており、該ショウガ科植物を抽出溶媒で抽出し、必要に応じて、濃縮、精製することによって得ることができる。 かかるショウガ科植物としては、たとえばウコン属に属する植物、ショウガ属に属する植物、ハナミョウガ属に属する植物、シュクシャ属に属する植物があげられる。 ウコン属に属する植物としては白ウコン、紫ウコン、春ウコン、秋ウコン(Curcuma caesia、Curcuma zedoaria、Curcuma aromatica、Curcuma longa)などがあげられ、これらは変異体であっても前記式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物の全部または一部成分を含むものを好適に使用することができる。 これらのウコンには、独特の風味および香りを有し、肝機能、抗酸化力などを増強するとされるクルクミンと、ターメロン、シネオール、クルクメノン、クルクモール、エレメン、パラメチトルイルカピノール、フラボノイド、アズレンなどの薬理活性を有する精油成分を含んでいることが知られている。 また、ショウガ属に属する植物としては、ミョウガ(Zingiber mioga)、大山ショウガ(Zingiber spectabile)、ショウガ(Zingiber officinale)、アカショウガ(Zingiber officinale Rubra)などがある。 また、ハナミョウガ属に属する植物としてはハナミョウガ(Alpinia japonica)、ゲットウ(Alpinia speciosa))があげられ、シュクシャ属に属する植物としてはサンナ(Hedychium spicatum)、ハナシュクシャ(Hedychium koenig)、キバナランガ(Hedychium speciosa)があげられる。 これらショウガ科植物は、天然のものであっても、人工栽培されたものであってもよい。また、それらは根、根塊、茎、葉、葉柄、芽、花、種子、果実などの種々の部位を抽出に用いることができる。 また、乾燥、未乾燥のいずれの状態でも抽出することができるが、かさ高さや抽出における取扱の容易さからは、乾燥し、粉砕したものが好ましい。 乾燥および粉砕は、適宜実施すればよいが、たとえばウコン属に属する植物を用いるときは、適当な大きさとなるように切断またはスライスした後、日陰で5〜6時間放置し、熱風乾燥機を用いて約80℃で熱風乾燥した後、機械的に粉砕して粉末状にすることで得ることができる。 またショウガ属、ハナミョウガ属、シュクシャ属に属する植物を用いるときは、前記と同様に適当な大きさとなるように切断またはスライスした後、日陰で12〜24時間程度放置し、熱風乾燥機を用いて約60〜80℃で熱風乾燥した後、機械的に粉砕して粉末状にすることで得ることができる。 また、抽出は、前記ジテルペン類化合物を損なわない方法であれば、既知の精油抽出方法を採用することができる。たとえば、有機溶媒抽出法、水蒸気抽出、超臨界抽出法などがあげられる。 有機溶媒抽出法によるときは、有機非極性溶媒または有機極性溶媒を用いて抽出すればよく、水蒸気抽出法によるときは、加熱水蒸気を用いて抽出すればよく、超臨界抽出法によるときは、二酸化炭素を用いて抽出すればよい。有機非極性溶媒としては、たとえば酢酸エチルエステルなどの脂肪酸エステル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ノナンおよびデカンなどの炭化水素、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼンなどの環式または芳香族炭化水素があげられる。 また、極性有機溶媒としては、アセトンなどのケトン、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコールなどがあげられる。これらの有機溶媒は、混合して用いることもできる。 これらのうち、有機溶媒としてはとりわけヘキサンが好ましい。 有機溶媒を用いて抽出する場合、有機溶媒は、ショウガ科植物100質量部に対し、30〜60質量部用いるようにすればよい。また、抽出の温度は、室温から使用溶媒の環流温度の間の任意の温度実施することができ、通常20〜60℃の範囲とすることが好ましく、抽出時間は、通常24〜72時間とすることが好ましい。 また、超臨界抽出法による場合、ショウガ科植物と超臨界二酸化炭素とを接触させることによって行われる。抽出条件は特に制限されず、二酸化炭素が超臨界になる条件であれば特に制限されないけれども、好ましくは、圧力8〜36MPa、温度35〜80℃である。また、白ウコンに対する超臨界二酸化炭素の使用量も特に制限されないけれども、好ましくはショウガ科植物100質量部に対して、超臨界二酸化炭素を2000〜20000質量部用いればよい。また、抽出時間も特に制限されないけれども、好ましくは1〜10時間程度である。 前記圧力範囲、温度範囲、超臨界二酸化炭素の使用量範囲、抽出時間範囲の中で、各条件を適宜組み合わせて最適条件を選択すれば、各成分の含有量がさらに高い抽出物を得ることも可能である。抽出は、具体的には、白ウコンを耐圧抽出容器に入れ、白ウコンを超臨界二酸化炭素と同じ温度に保温した後、該耐圧抽出容器内に超臨界二酸化炭素を導入することによって行われる。このようにして得られる白ウコン抽出物はそのまま化粧料、食品などの材料として使用できる。また、油状物である白ウコン抽出物を、濃縮、希釈、濾過、乾燥などの一般的な粉末化の手法によって、粉末化して用いてもよい。 前記製剤において、賦形剤としてはブドウ糖、乳糖、ショ糖、麦芽糖、トレハロースなどの水溶性糖類、コーンスターチ、デンプン、結晶セルロースなどの多糖類、グリシンなどのアミノ酸類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトールなどの糖アルコール類、クエン酸カルシウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどのリン酸塩またはケイ酸塩があげられる。 また、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸アルカリ土類金属塩、タルク、シリカ、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素などのケイ素化合物、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖ベヘン酸エステルなどのショ糖高級脂肪酸エステル、グリセリンベヘン酸エステルなどのグリセリン高級脂肪酸エステルがあげられる。 結合剤としては、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、ポリビニルピロリドン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロースなどがあげられる。 着色剤としては、β−カロチン、タール色素、レーキ色素、カラメル、酸化鉄、銅クロロフィル、食用赤色2号、3号、食用黄色4号、5号、食用緑色3号、食用青色1号、2号、これらのアルミニウムレーキ、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄などがあげられる。 また、外用剤の基材である天然動植物油脂としては、たとえば、オリーブ油、ミンク油、ヒマシ油、パーム油、牛脂、月見草油、ヤシ油、ヒマシ油、カカオ油、マカデミアナッツ油などがあげられる。またロウとしては、たとえば、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどがあげられる。高級アルコールとしては、たとえば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコールなどがあげられる。 高級脂肪酸としては、たとえば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸などがあげられる。高級脂肪族炭化水素としては、たとえば、流動パラフィン、固形パラフィン、スクワラン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックスなどがあげられる。合成エステル油としては、たとえば、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルセバケート、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートイソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどがあげられる。 シリコーン誘導体としては、たとえば、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンなどのシリコーン油などがあげられる。また、界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸塩や硫酸塩などのアニオン性界面活性剤があげられる。非イオン性界面活性剤としては、たとえば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどがあげられる。 両面活性剤としては、たとえば、アルキルベタイン、ホスホベタイン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトールおよびこれらのリゾ体の他、ホスホファチジン酸とその塩があげられる。 さらには、多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどのポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコールなどのブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリンなどのポリグリセリン類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトールなどの糖アルコール類、グリセリン類のエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物、糖アルコール類のEO、PO付加物、ガラクトース、グルコース、フルクトースなどの単糖類とそのEO、PO付加物、マルトース、ラクトースなどの多糖類とそのEO、PO付加物などの多価アルコールがあげられる。 以下、実験例および実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。 実施例1 (1)福岡県みやま市山川町で、9月〜10月に収穫され、約80℃で熱風乾燥された白ウコンの葉を、5mm以下程度の大きさとなるように粉砕した。ついで、得られた白ウコン葉粉砕物100gを300mL容の耐圧抽出容器に入れ、40℃に保温した。この耐圧抽出容器に34.3MPa、40℃の超臨界二酸化炭素約9800gを導入し(流速20g/分)、前記白ウコン葉粉末に直接接触させて抽出を行った。抽出終了後、白ウコン葉抽出物A2.4g(原料に対して約2.4質量%に相当)が、褐色透明もしくは褐色懸濁の油状あるいは粘性油状物として得られた。(2)上記(1)で得た油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで、ヘキサン、酢酸エチル、メタノールを用いて7画分に分画した。7画分のそれぞれの収量は、フラクション1(以下、「Fr.1」という)が191.1mg、フラクション2(以下、「Fr.2」という)が1.2g、フラクション3(以下、「Fr.3」という)が533.6mg、フラクション4(以下、「Fr.4」という)が127.0mg、フラクション5(以下、「Fr.5」という)が273.4mg、フラクション6(以下、「Fr.6」という)が18.2mg、フラクション7(以下、「Fr.7」という)が70.5mgであった。(3)得られた各フラクションについてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン、酢酸エチル)で精製し、その精製した成分のNMRを測定したところ、Fr.4に、2成分がほぼ等量で混在していることが確認された。そのため、Fr.4を高速液体クロマトグラフィー(略称:HPLC、溶出溶媒:ヘキサン、アセトン)を用いて分画することで、2つの成分(第1成分および第2成分)に単離した。 単離された第1成分について、MS(マススペクトル)および13C−NMRスペクトルを測定した。第1成分のスペクトルデータを表1に示す。 得られたスペクトルデータは、(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール(Biosci.Biotechnol.Biochem.,70(10),2494−2500,2006)に記載されるスペクトルデータと一致するので、第1成分を、前記式(1)に示す(E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアールと同定した。(4)また、単離された第2成分について、MS(マススペクトル)および13C−NMRスペクトルを測定した。第2成分のスペクトルデータを表2に示す。 得られたスペクトルデータは、文献(Biosci.Biotechnol.Biochem.,66(12),2698−2700,2002)に記載されるスペクトルデータと一致するので、第2成分を、前記式(2)に示す(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアールと同定した。(5)さらに、Fr.6をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン、酢酸エチル)で精製することによって、1つの成分(第3成分)を単離した。 単離された第3成分について、MS(マススペクトル)および13C−NMRスペクトルを測定した。第3成分のスペクトルデータを表3に示す。 得られたスペクトルデータは、文献(J.Nat.Prod.,60,1287−1293,1997)に記載されるスペクトルデータと一致するので、第3成分を、前記式(3)に示す16−オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエン−15−オイック酸と同定した。 Fr.5は、前記のFr.4に含まれる前記式(1)および式(2)で表されるジテルペン類化合物、および、前記のFr.6に含まれる前記式(3)で表されるジテルペン類化合物であることが確認された。(6)Fr.2をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン、酢酸エチル)で精製することによって、1つの成分(第4成分)を単離した。 単離された第4成分について、MS(マススペクトル)および13C−NMRスペクトルを測定した。第4成分のスペクトルデータを表4に示す。 得られたスペクトルデータは、文献(Phytochemistry,36(3),699−701,1994)に記載されるスペクトルデータと一致するので、第4成分を、前記式(4)に示すラブダ−8(17),12−ジエン−15,16−ジアールと同定した。 以上の結果から、白ウコン葉抽出物である実施例1(1)の油状物には、前記式(1)〜(4)で表されるジテルペン類化合物が含まれていることがわかる。また、その含有比率は、式(1)で示されるジテルペン類化合物を1とした場合、式(2)で示される化合物が2、式(3)で示される化合物が0.8、式(4)で示される化合物が300であった。 実施例2 白ウコンの葉に代えて、白ウコンの根を用いたこと以外は実施例1と同様にして、白ウコンの根を超臨界二酸化炭素で抽出し、原料に対して約1.7質量%の白ウコン根抽出物を得た。得られた白ウコン根抽出物には、前記式(1)〜(4)で表されるジテルペン類化合物が含まれていることを確認した。 実施例3 約80℃で熱風乾燥され、粉砕して得られた白ウコン根粉末79.3gをヘキサン0.8L(リットル)に室温下、3日間浸漬させて抽出し、抽出液を得た。この操作をもう一度繰返し、得られた抽出液を合わせてロータリーエバポレータで減圧濃縮し、1.8gの白ウコン根抽出物(原料に対して約2.3質量%に相当)を得た。得られた白ウコン根抽出物には、前記式(1)〜(4)で表されるジテルペン類化合物が含まれていることを確認した。 実施例4 白ウコンの根をスライスした後、日陰で5〜6時間放置し、約80℃で熱風乾燥した後、粉砕して粉末状にすることで白ウコン根粉末を得た。この白ウコン根粉末152.4gをヘキサン1.5L(リットル)に室温下、3日間浸漬させて抽出し、抽出液を得た。この操作をもう一度繰返し、得られた抽出液を合わせてロータリーエバポレータで減圧濃縮し、2.6gの白ウコン根抽出物(原料に対して約1.7質量%に相当)を得た。得られた白ウコン根抽出物には、前記式(1)〜(4)で表されるジテルペン類化合物が含まれていることを確認した。 実施例5 ハナシュクシャの根茎をスライスした後、日陰で5〜6時間通風乾燥し、ついで80℃で熱風乾燥したのち、粉砕してハナシュクシャ根の粉末を得た。この粉末100gにヘキサン2L(リットル)を加え、室温で3日間浸漬した。 ついで、ヘキサン溶液を分取した。この操作を、3回繰り返し、分取したヘキサン溶液を合わせて、減圧下に濃縮した。得られた油状の濃縮残渣3.5gを溶媒に溶解して、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶出溶媒:ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、式(4)のジテルペン類化合物を含む画分を合わせて、さらに減圧下に濃縮することによって、式(4)のジテルペン類化合物を含む油状物1.2gを得た。 実施例6 茎部を含むミョウガ茎葉部(京都市北区で2012年9月に採取)を水洗したのち、80℃で熱風乾燥して細片化した。得られた細片物100gにヘキサン2L(リットル)を加え、室温下で3日間浸漬し、ヘキサン浸漬液を分取した。この操作を計3回繰り返し、分取したヘキサン溶液を合わせて減圧下に濃縮した。 得られた油状残渣2.8gを溶媒に溶解してシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、式(1)〜(4)を含む画分を合わせて、さらに減圧下に濃縮することによって、式(1)〜(4)で示されるジテルペン類化合物0.83g(油状物)を得た。実験例1<材料> 6週齢のSD系雄性ラットを1週間の飼育した後、体重を指標に、各群が均等になるように群分けし、群別に飼育した。 各群10匹で30匹を使用した。また有効成分として、実施例1(1)で得られた油状物(以下、ジテルペン類化合物という)を用いた。<実験方法> 1週間の飼育後、ジテルペン類化合物投与群(固形物換算250mg/kg)、コントロール群(薬剤無投与)、ノーマル群(無処理)とした。 ウコン抽出物投与群には、ジテルペン類化合物が5重量%となるようアラビアゴム末水溶液に懸濁させ、5ml/kgの液量で1日1回、午後4時〜5時の間に、ラットに経口投与する。 1週間投与したのち、ノーマル群を除く、ラットの膝関節腔に4%パパインを注射し、注射量は0.15ml/匹で、3日間毎に1回注射し、連続3回注射する。パパインを注射する際にも、ジテルペン類化合物を1日1回経口投与する。<評価方法> 最後のパパイン注射後、14日目にラットを致死させ、膝関節および付近組織を取り出し、中性ホルマリンで固定し、20%EDTA溶液(pH7.15)に浸して脱灰する。2日毎にEDTA溶液を交換し、14日後、組織脱灰を終了した。 得られた標本を固定し、関節最大面から解剖し、エタノール脱水、キシレンを用いて透徹化した後、パラフィン包埋し、ミクロトームによって4.0‐5.0μm連続切片標本を作製した。 脱パラフィンした後、組織標本を、アルシアン青−PAS(AB−PAS)およびトルイジンブルー(TB)染色した。 関節軟骨および周辺滑膜病変を、組織学的スコアリング法を用いてウコン抽出物の変形性関節炎における滑膜増殖抑制効果を確認した。(a)関節のう滑膜病変のスコア観察項目関節のう滑膜に増殖なし=1関節のう滑膜に軽度増殖や肥厚=2関節のう滑膜に中度増殖、小指状関節腔内への侵入を認める=3関節のう滑膜に重度増殖、絨毛状或いは乳頭状関節腔内への侵入を認める=4(b)関節透明軟骨病変のスコア関節軟骨表面は滑らか、欠損なし=1関節軟骨表面局所欠損、局所繊維組織軽度増殖=2関節軟骨表面大きい欠損を認め、局所繊維組織顕著に増殖=3関節表面透明軟骨が消失あるいは厳重欠損を認め、繊維組織に代わる=4(c)アルシアン青−PAS(AB−PAS)およびトルイジンブルー(TB)染色のスコア通常に染色=1染色度は軽度低め=2染色度は中度低め=3染色度は重度低め=4(d)統計学的処理 数値は平均値±標準誤差で表わし、対照群と被検物群との平均値の差の検討には、一元配置の分散分析後、Dunnetの方法を用いた。なお、いずれの場合も危険率が1%未満(p<0.01、**)および5%未満(p<0.05、*)の場合を有意差ありと判定した。<結果> 結果は、表5に示すとおりである。<病理検査結果> ノーマル群:関節表面に薄い透明軟骨が覆い、軟骨表面は滑らか、欠損および繊維化は認められなかった。 関節のう腔内部表面に滑膜細胞が覆い、滑膜組織の増殖は認めなかった。図1および図4に示すように、軟骨AB−PASおよびTB染色反応は陽性であった。 コントロール群:関節軟骨表層は破壊され、欠損例、脱落例も観察された。軟骨細胞は減少し、配列に乱れを生じて、局所的に繊維組織が著しく増生し、限局性繊維化が発生した。 関節のう滑膜組織は増生し、絨毛状あるいは乳頭状関節腔内への侵入が認められた。 滑膜組織の充血、水種、炎症細胞浸潤、繊維化や肉芽組織が形成された。 図2および図5に示すように、軟骨AB−PASおよびTB染色反応は、弱陽性あるいは着色できず、軟骨組織のムコ多糖は減少あるいは喪失していた。 ウコン抽出物投与群:関節軟骨表面欠損例は少ない。軽度破壊された例も認められる。 軟骨細胞配列はやや乱れ、関節滑膜増生が認められた。一部軟骨のAB―PASおよびTB染色反応は弱い。 図3および図6に示すように軟骨のAB−PASおよびTB染色反応は陽性であった。 AB−PAS染色反応での色は濃いものの、その範囲はやや少なかった。 TB染色反応では、着色は濃く、細胞数はやや多く、配列はやや改善されている。<考察> 変形関節炎の病理的特徴は、関節軟骨表面損傷、局所繊維組織増殖あるいは繊維化し、関節滑膜増殖および繊維化も伴って生じる。 実験例では、光学顕微鏡検査結果より、コントロール群では関節炎の症状を持ち、関節のう滑膜組織増殖、絨毛状或いは乳頭状関節腔内への侵入などが認められ、滑膜下組織の充血、水種、炎症細胞浸潤、繊維化や肉芽組織が形成した。 これに対して、ジテルペン類化合物投与群では、コントロール群における前記所見が大幅に改善されている。 上記の結果から、本発明のジテルペン類化合物は、変形性関節炎に対して強い予防、治療効果を有することが明らかである。 AB−PAS染色は病理組織、臨床病理、血液学の分野でPAS(Periodic acid schiff)反応、フォイルゲン反応に多用される染色試薬であり、脂肪族アルデヒドと鋭敏に反応して、赤―紫色を呈するので、細胞内染色や中性ムコ多糖、糖タンパクなど、多糖類の染色やリポタンパクを構成する脂質の染色に広く利用されている。本実験例では、抽出物投与群はコントロール群よりも濃く染色されていることから、関節炎においてムコ多糖の消失を抑制していることが明らかとなった。 アルシアンブルーは、酸性ムコ多糖の硫酸基とカルボキシル基に特異的に結合し、タンパク多糖質やコラーゲンを染色する。pH2.5では硫酸基、カルボキシル基の両方が染まるが、pH1.0以下では硫酸基とのみ結合することが知られている。また、アルシアンブルーはPAS染色との重染色に使用され、中性ムコ多糖、酸性ムコ多糖の染め分けが可能である。 正常軟骨細胞は、タンパク多糖質を分泌し、アルシアンブルーより均一に染色され、軟骨細胞変性や壊死に伴うタンパク多糖質の分泌減少によって染色不整となる。本実験例においては、コントロール群は、著しい染色不整や染色が薄い、あるいは染色できない例が多く、関節炎の症状を示したが、本発明の抽出物投与群では染色が改善されており、本発明の抽出物は軟骨基質中のタンパク多糖質を増加させることが明らかとなった。 (E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアール、(E)−8β(17)−エポキシラブド−12−エン−15,16−ジアール、16―オキソ−8(17),12(E)−ラブダジエンー15−オイック酸およびラブダー8(17),12−ジエンー15,16−ジアールから選ばれる1種以上のジテルペン類化合物を有効成分とすることを特徴とする滑膜増殖抑制剤。 前記ジテルペン類化合物が、ショウガ科植物の抽出物中に含まれるラブダン型ジテルペン類化合物であることを特徴とする請求項1に記載の滑膜増殖抑制剤。 前記ショウガ科植物が、ショウガ属、ウコン属、ハナミョウガ属およびシュクシャ属に属する植物に属する植物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の滑膜増殖抑制剤。 前記ショウガ属、ウコン属、ハナミョウガ属およびシュクシャ属に属する植物に属する植物が、ミョウガ、白ウコン、紫ウコン、ハナミョウガ、ゲットウ、サンナ、ハナシュクシャおよびキバナランガの少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の滑膜増殖抑制剤。 変形関節症の予防治療薬であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の滑膜増殖抑制剤。 【課題】 重篤な副作用がなく連用できる、滑膜増殖に起因する疾患の予防、治療のための滑膜増殖抑制剤を提供する。【解決手段】 (E)−8β(17)−ラブド−12−エン−15,16,17−トリアールほか3種類のジテルペン類化合物の1種以上を含む抽出物を有効成分とすることを特徴とする滑膜増殖抑制剤【選択図】 なし