タイトル: | 特許公報(B1)_イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体を含有する組成物 |
出願番号: | 2012546281 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 38/00,A61K 9/16,A61K 9/20,A61K 31/59,A61K 31/7048,A61K 31/726,A61K 31/737,A61P 3/02,A61P 3/10,A61P 9/00,A61P 27/00,A61P 29/00,A23L 1/30 |
北原 望 辻本 暁 JP 5324000 特許公報(B1) 20130726 2012546281 20120424 イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体を含有する組成物 サントリーホールディングス株式会社 309007911 小野 新次郎 100140109 小林 泰 100075270 竹内 茂雄 100101373 山本 修 100118902 北原 望 辻本 暁 JP 2012051946 20120308 20131023 A61K 38/00 20060101AFI20131003BHJP A61K 9/16 20060101ALI20131003BHJP A61K 9/20 20060101ALI20131003BHJP A61K 31/59 20060101ALI20131003BHJP A61K 31/7048 20060101ALI20131003BHJP A61K 31/726 20060101ALI20131003BHJP A61K 31/737 20060101ALI20131003BHJP A61P 3/02 20060101ALI20131003BHJP A61P 3/10 20060101ALI20131003BHJP A61P 9/00 20060101ALI20131003BHJP A61P 27/00 20060101ALI20131003BHJP A61P 29/00 20060101ALI20131003BHJP A23L 1/30 20060101ALI20131003BHJP JPA61K37/02A61K9/16A61K9/20A61K31/59A61K31/7048A61K31/726A61K31/737A61P3/02A61P3/10A61P9/00A61P27/00A61P29/00A23L1/30 Z A61K 38/00 A61K 9/16 A61K 9/20 A61K 31/59 A61K 31/7048 A61K 31/726 A61K 31/737 A61P 3/02 A61P 3/10 A61P 9/00 A61P 27/00 A61P 29/00 A23L 1/30 CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) 特開2007−197363(JP,A) 特開2007−089572(JP,A) 特開2005−006615(JP,A) 特開2001−238653(JP,A) 特開2006−158274(JP,A) 特開平01−110616(JP,A) 特開2004−059522(JP,A) 国際公開第2010/013551(WO,A1) 特開平07−265008(JP,A) 特開2002−101843(JP,A) 7 JP2012060911 20120424 16 20121009 加藤 文彦 本発明は、イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体を含有する組成物に関する。具体的には、ケルセチン配糖体に起因する異味が改善された組成物に関する。また、本発明は、ケルセチン配糖体の異味を改善する方法に関する。 フラノイドの一種でタマネギやソバなどの植物に多く含まれるケルセチンおよびその配糖体は、さまざまな生理作用を示すことが知られている。ケルセチンおよびその配糖体に関して、これまで、抗炎症作用、抗酸化作用、血管収縮作用、毛細血管壁を強くする作用などが報告されており、食品、医薬品、化粧品などの用途において使用されている。さらに近年、タンパク質の分解を抑制することも報告されている(非特許文献1)。しかしながら、ケルセチン配糖体には独特の香味、特に苦味があり、飲食物等の形態で提供される場合にその苦みが問題となる。この苦味をマスキングする方法としては、コンドロイチン硫酸を含有する軟骨水系溶媒抽出物による方法が知られている(特許文献1)。 一方、イミダゾールペプチドは、魚肉抽出物や鶏胸肉抽出物に含まれ、それらを摂取することにより、抗酸化、眼精疲労低減、血糖値上昇抑制、鉄吸収促進など幅広い効果が認められている。さらに、イミダゾールペプチドは骨格筋中に多く含まれることから、筋肉中の含量と相関して筋力を発揮することができる(特許文献2)。特許4652486号公報特開2008-143788号公報Molecular and Cellular Biochemistry 243: 153-160, 2003 上述のように、独特の香味、特に苦味を有するケルセチン配糖体については、経口での摂取においてはその香味や嗜好性がしばしば問題となる。特にサプリメントなどの機能性食品として日常的にケルセチン配糖体を経口摂取しようとする場合は、ケルセチン配糖体に特有の香味を抑制する必要があり、ケルセチン配糖体に起因する香味が抑制された飲食物の開発が求められている。 本発明の課題は、コンドロイチン硫酸を含有する軟骨水系溶媒抽出物によらないケルセチン配糖体に由来する香味が抑制された飲食物を提供すること、およびケルセチン配糖体に由来する香味を抑制する方法を提供することである。 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、イミダゾールペプチドを配合することによって、ケルセチン配糖体の苦味を効果的にマスキングできることを見出し、本発明を完成させた。 すなわち、本発明は、以下に限定されるものではないが、次の発明を包含する。(1)イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体とを含有する組成物。(2)ケルセチン配糖体が酵素処理ルチンである、(1)記載の組成物。(3)さらにビタミンD、プロテオグリカン、グルコサミン類、コンドロイチン硫酸およびコラーゲンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、(1)または(2)に記載の組成物。(4)コラーゲンがII型コラーゲンである、(3)に記載の組成物。(5)組成物が飲食物である、(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。(6)飲食物が固形製剤である、(5)記載の組成物。(7)固形製剤が錠剤または顆粒剤である、(6)に記載の組成物。(8)イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体の重量比が、1:25〜200:1である、(1)〜(7)のいずれかに記載の組成物。(9)機能性食品である、(5)〜(8)のいずれかに記載の組成物。(10)ケルセチン配糖体を含む組成物にイミダゾールペプチドを配合すること含む、ケルセチン配糖体を含有する組成物の製造方法。(11)イミダゾールペプチドを配合することを特徴とする、ケルセチン配糖体を含有する組成物の香味改善方法。 本発明によれば、ケルセチン配糖体を含む組成物にイミダゾールペプチドを配合することによって、ケルセチン配糖体に特有の異味を効果的に抑制することが可能になる。また、本発明の組成物は、ケルセチン配糖体に起因する異味が抑制されているため、継続的な摂取が容易となる。 本発明は、イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体とを含有する組成物、ケルセチン配糖体を含有する組成物の製造方法、またはケルセチン配糖体を含有する組成物の異味改善方法に関する。 以下、本発明の実施の態様についてさらに詳しく説明する。<イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体とを含有する組成物> 本発明の組成物は、イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体を含有する。本発明の組成物は、獣医薬用途を含む医薬用途、サプリメントを含む食品用途、化粧・美容用途などに用いることができる。好ましくは飲食物であり、特にサプリメントなどの食品用途においては日常的に経口で摂取できることが求められるところ、本発明の組成物はケルセチン配糖体の香味が効果的に抑制されており、好適である。i.イミダゾールペプチド 本発明の組成物は、イミダゾールペプチドを含む。 イミダゾールペプチドは、イミダゾール基を有するアミノ酸結合体の総称である。ここで、イミダゾールは、5環上に窒素原子を1,3位に含む含窒素芳香複素環式化合物の一つである。 イミダゾールペプチドは、ケルセチン配糖体の異味を効果的に抑制することができる。異味抑制のメカニズムは明らかでなく、また、本発明は以下の推論に拘束されるものではないが、イミダゾールペプチドは香味のマスキング効果を示す成分ではないが、こく味付与剤として知られており(特開平7−265008)、このような特性によりイミダゾールペプチドはケルセチン配糖体由来の異味を効果的に抑制することができる可能性がある。 イミダゾールペプチドは、人体にも広く分布しており、特に、脊椎動物の筋肉中に多く含まれることから、筋力低下抑制等の効果を目的とした健康食品に利用されている。当技術分野において理解されているように、本発明においてイミダゾールペプチドと表現する場合、カルノシン、アンセリン、バレニン、ホモセリン等を含むことを意味する。イミダゾールペプチドは筋肉に含まれているが、特に、持久力を必要とする渡り鳥やマグロ、カツオなどの回遊魚に高濃度で含まれており、筋肉の主成分としてその機能を果たしている。また、加齢にともなって体内のイミダゾールペプチドが減少することはすでに報告されており(Stuerenburg et al., Arch.Gerontol.Geriatr. 1999)、体内の通常の代謝で不足する分は種々の方法で体外から補充する必要がある。 本発明においてイミダゾールペプチドは、上述したようにカルノシン、アンセリンおよびバレニンを含む。カルノシンは、β-アラニンとL-ヒスチジンがペプチド結合したジペプチドであり、アンセリンはカルノシンのL-ヒスチジン残基の1位にメチル基が結合したものであり、バレニンはカルノシンのL-ヒスチジン残基の3位にメチル基が結合した構造を有する。γ−アミノ酪酸(GABA)とL-ヒスチジンがペプチド結合したホモセリンもイミダゾールペプチドとして知られている。本発明で用いられるイミダゾールペプチドは、これらのいずれのタイプのイミダゾールペプチドであってよい。また、本発明においては、上記した各種のイミダゾールペプチド1種類のみを使用しても組み合わせて複数種を使用してもよい。 本発明に用いるイミダゾールペプチドは、イミダゾールペプチドを含む材料(たとえば魚肉)から水系溶媒にて抽出して得られたもの、または化学合成により得たものであってもよく、その由来や原料は特に制限されない。イミダゾールペプチドは、例えば、マグロ、カツオ、サケ、トリなどから得ることができる。一般に、瞬発力が必要なトリなどはカルノシンが多い傾向にあり、マグロ、カツオなどの持久力が必要な動物はアンセリンが多く含まれるといわれている。本発明においては、所望の効能や用途に応じてイミダゾールペプチドの原料を選択することができる。 本発明では、マグロ、カツオなどの回遊魚はイミダゾールペプチド含量が高いことから、それらを原料とすることが好ましい。これらの原料に含まれる主要成分は分子量240.26のアンセリン、および分子量226.24のカルノシンである。ここで、イミダゾールペプチドの原料とする回遊魚の種類については制限はなく、由来部位についても制限なく用いることができる。 本発明においては、イミダゾールペプチドとして、水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物を使用することが好ましい。水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物とは、原料から水系の溶媒を用いて抽出されたイミダゾールペプチド含有物を意味する。上述の推論に加え、水抽出工程を経たイミダゾールペプチド含有物は、単離されたイミダゾールペプチドと比較して、その他グルタミン酸ナトリウムなどの旨味成分も多く含まれているためケルセチン配糖体由来の異味を、より効果的に抑制できるものと考えられる。 上記において、水系溶媒としては水を使用することが好ましい。水としては、各種温度の水(熱水、温水、常温水)が挙げられる。例えば、イミダゾールペプチド含有物は、マグロ、カツオなどの煮汁から油分を分離し、脱色・脱臭・脱塩・濃縮などの方法で精製し、デキストリン等の賦形剤を加えてスプレー乾燥などの方法により粉末状とすることに得ることができる。 本発明においては、イミダゾールペプチドとして、水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物だけでなく、化学合成イミダゾールペプチド、さらにタンパク質が除去されたイミダゾールペプチド(タンパク除去品)を使用してもよい。市販品の例としては、水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物としてはマリンアクティブ10(焼津水産化学製)、化学合成イミダゾールペプチドとしてはプロマック(ゼリア新薬製)などが挙げられる。 本発明の組成物を飲食品として用いる場合、イミダゾールペプチドの配合量は、一個体あたり、イミダゾールペプチドとして好ましくは1日1〜1500mg、より好ましくは2.5〜100mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量が、例えば0.02〜30.0mg/kg、より好ましくは0.05〜2.00mg/kgとすることができる。さらに、飲食物へのイミダゾールペプチドの配合割合は、組成物全体に対して、イミダゾールププチドとして0.01〜95.0重量%が好ましく、0.05〜1.0がより好ましく、0.1〜0.5重量%が特に好ましい。ii.ケルセチン配糖体 本発明の組成物は、ケルセチン配糖体を含む。 後述するようにケルセチン配糖体は抗炎症作用を有するとされ、コンドロイチン硫酸と同時に摂取することによって、関節痛などの痛みをより効果的に低減できると考えられる。本発明においてケルセチン配糖体とは、フラボノイドの一種であるケルセチン(クエルセチンともよばれる)の配糖体であり、例えば、ルチン、クエルシトリン、イソクエルシトリン、モリン、ミリシトリン、ミリセチン、ナリンギン、タンゲリジンなどを挙げることができ、こういったケルセチン配糖体の酵素処理物も包含される。 ケルセチン配糖体はさまざまな生理作用を示すことが知られており、抗炎症作用、抗酸化作用、血管収縮作用、毛細血管の透過抑制作用、毛細血管壁を強くする効果、さらに細胞増殖などに関わるいくつかの酵素を阻害することが報告されている。しかしながら、ケルセチン配糖体は独特の香味、特に苦味を有しており、食品として日常的に経口摂取しにくいものである。 本発明の組成物におけるケルセチン配糖体としては、ルチンまたはその類縁体が好ましい。ルチン類は、フラボノイドの一種であり、ビタミン様の働きがあることからビタミン様物質とされる。一般に、ミカン科の植物に限らずマメ科のエンジュやタデ科のソバなどからも得ることができる。 本発明で使用するケルセチン配糖体は、その由来、製法については特に制限なく用いることができる。例えば、ケルセチンを多く含む植物として、ケッパー、リンゴ、茶、タマネギ、ブドウ、ブロッコリー、モロヘイヤ、ラズベリー、コケモモ、クランベリー、オプンティア、葉菜類、柑橘類などが知られており、これらの植物からケルセチン配糖体を得ることができる。 本発明の好ましい態様においては、ケルセチン配糖体として、ケルセチン配糖体を糖転移酵素などで処理して糖転移させたものを使用することができる。ルチンなどのケルセチン配糖体は水に難溶性のため使用しにくい場合があるが、ケルセチン配糖体の酵素処理物は糖転移により水溶性が高められているため、本発明の組成物に好適に使用することができる。 本発明の特に好ましい態様においては、ケルセチン配糖体として、ルチンの酵素処理物(以下、酵素処理ルチンという)を使用する。酵素処理ルチンとは、酵素処理イソクエルシトリンや糖転移ルチンなどとも呼ばれ、ルチンおよびその類縁体を酵素処理して糖転移させたα−グリコシルイソクエルシトリンを主成分とするものである。一般に、ルチンには抗酸化作用があることが知られているものの、水に難溶性のため使用用途は限られているが、酵素処理ルチンとして糖転移を図ることにより水溶性を高めることができ、好適である。酵素処理ルチンは、強力な抗酸化活性の他、血小板の凝集抑制および接着抑制作用、血管拡張作用、抗ガン作用等、多彩な生理機能を有することが知られており、炎症の改善や血液循環促進等の効果を目的とした健康食品に利用されている。酵素処理ルチンについては、例えば、エンジュ、ソバなどの抽出物を糖転移酵素で処理して得ることができる。たとえば特開平7−10898に記載の方法で得ることができる。 本発明の組成物へのケルセチン配糖体の配合量は、酵素処理ルチンの摂取量が一個体あたり、1日1〜500mg、好ましくは5〜300mgとなることを目安として、決定することができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.02〜10mg/kg、より好ましくは0.10〜6.0mg/kgとすることができる。さらに、飲食物へのケルセチン配糖体の配合割合は、組成物全体に対して、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜80重量%、より好ましくは1.0〜10重量%とすることができる。本件発明の組成物において、イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体との重量比は、1:25〜200:1、より好ましくは、1:20〜50:1である。iii.ビタミンD 好ましい態様において、本発明の組成物は、さらにビタミンDを含む。 加齢による筋力低下への対処法としてビタミンDを摂取する方法が、安全性の高い対処法として検討されている(Food style 21 14(12)40-42(2010))。また、ビタミンDは筋肉の分解を抑制することが報告されており(John J.Cannell,et al., Medicine & Science in Sports & Exercise,p1102-1110,2009)、イミダゾールペプチドと共に、本発明の組成物に配合することが好ましい。 近年、ビタミンDは、生体成分の基本構成分子としての重要性のみならず、その摂取による様々な有効性が確認されている。腸管でのカルシウム吸収効率の向上は、以前から知られていたが、他にも筋肉や神経に有効に働くことが明らかになってきている。本発明の組成物においては、上記の通り、イミダゾールペプチドおよびケルセチン配糖体に加えて、筋力低下を抑制する可能性が期待できるビタミンDを配合することが好ましい。 ビタミンDには、植物が産生するビタミンD2と動物が産生するビタミンD3が存在する。ヒトに効果が知られているのはビタミンD3であり、工業的には羊毛脂から分離、精製することによって得ることができる。 さらに、食品や医薬品に一般に使用される添加剤や補助成分を含んでいてもよく、例えば、甘味料、酸味料、賦形剤、滑沢剤、香味料、デンプン、デキストリンなどを含んでいてもよい。また、ビタミンD2、ビタミンD3の種類についても特に制限はなく、本発明において単にビタミンDとした場合、ビタミンD2、ビタミンD3も包含される。 ビタミンDの本発明組成物への配合量は、ビタミンDの摂取量が一個体あたり、1日0.5〜〜50μg、好ましくは1〜25μgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.01〜1μg/kg、より好ましくは0.02〜0.5μg/kgとすることができる。例えば、飲食物へのビタミンDの配合割合は、組成物全体に対して0.00001〜95重量%、好ましくは0.00005〜10重量%、より好ましくは0.0001〜0.001重量%とすることができる。iv.その他の成分 本発明の組成物は、イミダゾールペプチドおよびケルセチン配糖体に加えて、その他の生体内機能性を有する素材、例えば、プロテオグリカン、グルコサミン類、コンドロイチン硫酸、II型コラーゲンなどのコラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンなどを含んでもよい。 本発明の組成物は、イミダゾールペプチドおよびケルセチン配糖体に加えて、プロテオグリカンを含むことが好ましい。プロテオグリカンとは、タンパク質と糖鎖(グリコサミノグリカン)が共有結合した複合糖質の一種で、コラーゲンやヒアルロン酸と並ぶ動物の軟骨の主成分である。プロテオグリカンは、保水性に優れ、経口摂取も可能な、人体に安全な物質である。また、プロテオグリカンはコラーゲンやヒアルロン酸とともに細胞外マトリックスを作り、身体組織を維持している成分で、軟骨に対する有効性が示唆されている(Sashinami,et al. BBRC 2006)。 プロテオグリカンの本発明組成物への配合量は、プロテオグリカンの摂取量が一個体あたり、1日0.1〜1000mg、好ましくは1〜50mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.002〜20mg/kg、より好ましくは0.02〜1.0mg/kgとすることができる。例えば、飲食物へのプロテオグリカンの配合割合は、組成物全体に対して、より好ましくは0.001〜95重量%、好ましくは0.01〜10.0重量%、より好ましくは0.02〜1.0重量%とすることができる。 好ましい態様において、本発明の製剤はグルコサミンを含有する。グルコサミンは、グルコースの2位の水酸基がアミノ基に置換した2−アミノグルコースであり、生体成分である糖蛋白質、糖脂質、ムコ多糖などの構成糖分子として自然界に幅広く分布する天然アミノ糖である。近年、グルコサミンは、生体成分の基本構成分子としての重要性のみならず、その摂取による様々な有効性が確認され、関節痛や変形性関節症の治療・予防等の効果を目的とした健康食品に広く利用されており、本発明の製剤においてイミダゾールペプチドやケルセチン配糖体とともに配合することが望ましい。 グルコサミンの本発明組成物への配合量は、グルコサミンの摂取量が一個体あたり、1日100〜5000mg、好ましくは300〜2000mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば2〜100mg/kg、より好ましくは6.0〜40.0mg/kgとすることができる。例えば、錠剤へのグルコサミンの配合割合は、錠剤全体に対して、0.1〜95重量%、好ましくは10〜80重量%とすることができる。 また、好ましい態様において、本発明の製剤はコンドロイチン硫酸を含有する。コンドロイチン硫酸は、人体にも広く分布しており、特に、関節部の軟骨や皮膚に多く含まれることから、変形性関節症の改善や皮膚の美容等の効果を目的とした医薬品や健康食品に利用されている。本発明の組成物において、コンドロイチン硫酸にはその塩も含有される。 コンドロイチン硫酸の配合量は、コンドロイチン硫酸の摂取量が一個体あたり、1日10〜3000mg、好ましくは50〜1000mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.2〜60.0mg/kg、好ましくは1.0〜20.0mg/kgとすることができる。さらに、経口製剤へのコンドロイチン硫酸の配合割合は、製剤全体に対して、0.1〜95重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましい。 さらに、本発明の組成物はイミダゾールペプチドおよびケルセチン配糖体に加えて、コラーゲンを含むことが好ましい。コラーゲンは、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつで、多細胞動物の細胞外基質(細胞外マトリクス)の主成分である。コラーゲンのうちII型コラーゲンは、プロテオグリカンや水分と共に関節内軟骨の構成成分となっている。II型コラーゲンなどコラーゲンの本発明組成物への配合量は、摂取量が一個体あたり、1日0.1〜1000mg、好ましくは1〜100mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.002〜20mg/kg、より好ましくは0.02〜2.0mg/kgとすることができる。例えば、飲食物へのコラーゲンの配合割合は、組成物全体に対して、より好ましくは0.001〜95重量%、好ましくは0.01〜10.0重量%、より好ましくは0.02〜5.0重量%とすることができる。本発明の組成物にコラーゲンを配合する場合、コラーゲンペプチドであってもよい。また、コンドロイチン硫酸やコラーゲンを一定量含むことが知られている、サメやシャケなどの魚類の軟骨水抽出物を配合することもできる。 また、本発明の製剤には、さらにヒアルロン酸を配合することもできる。ヒアルロン酸は、N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸の二糖単位が連結した構造を基礎単位とした重合体である。分子量は、数万程度の低分子量のものから200万以上の高分子量のものまで幅広く、本発明においては、分子量10万〜300万のヒアルロン酸を用いるのが好ましい。 ヒアルロン酸は、生体内では、関節、硝子体、皮膚、脳など広く生体内の細胞外マトリックスの成分であり、特に軟骨の機能維持に極めて重要な役割をしている。 ヒアルロン酸の配合量は、ヒアルロン酸の摂取量が一個体あたり、1日1〜3000mg、好ましくは15〜1000mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.02〜60.0mg/kg、好ましくは0.3〜20.0mg/kgとすることができる。さらに、経口製剤へのヒアルロン酸の配合割合は、製剤全体に対して、0.1〜95重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましい。 また、本発明の製剤には、上記ビタミンDの他のビタミン類を配合することもできる。 さらに、食品や医薬品に一般に使用される添加剤や補助成分を含んでいてもよく、例えば、甘味料、酸味料、賦形剤、滑沢剤、香味料、デンプン、デキストリンなどを含んでいてもよい。v.組成物 本発明の組成物は、食品、医薬品、化粧品、食品用添加物として使用することができる。本発明の組成物は、ケルセチン配糖体に起因する苦味が抑制されるため無理なく日常的に摂取することができ、いわゆる機能性食品などの食品として使用することに適する。 飲食物としての組成物は、イミダゾールペプチドによってケルセチン配糖体に起因する異味が抑制されるため、経口投与に適した形態、例えば、錠剤、カプセル、顆粒剤、粉末、またはトローチ等の形態をとることが好ましい。中でも、本発明の飲食物は、異味成分であるケルセチン配糖体を含有することから、錠剤または顆粒剤であることが好ましい。また、イミダゾールペプチドとして水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物を用いることも可能であることから、液剤であることも好ましい。 本発明の組成物は、好ましい態様において、1錠あたりの重量が50mg〜5000mg、好ましくは70mg〜1000mgの錠剤として調製することができる。また、顆粒剤であれば、1分包あたりの重量が50mg〜5000mg、好ましくは300mg〜3000mgの分包の顆粒剤を、あるいは、瓶などの容器包装であれば1容器あたり、例えば5g〜5kgの顆粒剤を調製することができる。また、ドリンク剤などの液剤であれば、例えば5g〜2kgの容器入り製品として調製することができる。 本発明の組成物の摂取対象は、特に制限されず、ヒトであっても、ヒト以外の動物であってもよい。投与対象に応じて組成物の剤形を適宜選択することができ、例えば、ヒトを対象とする場合、筋力低下が認められる中高年層においては錠剤の嚥下が困難な場合があるため、製剤を顆粒剤、チュアブル錠とすることが好ましい。また、本発明の製剤に糖衣、フィルムコーティングなどのコーティングを施してもよい。さらに、ヒトを除く動物においては嗜好性が投与の容易性に大きな影響を与えるため、本発明の製剤は動物投与に好適である。例えば、口中で錠剤を噛んでしまう傾向がある愛玩動物(特に、イヌやネコ)に対しては、剤形としてチュアブル錠を選択することが好ましい。<ケルセチン配糖体を含有する組成物の製造方法> 別の観点からは、本発明は、ケルセチン配糖体を含む組成物にイミダゾールペプチドを配合すること含む、ケルセチン配糖体を含有する組成物の製造方法。この方法は、ケルセチン配糖体を含む組成物にイミダゾールペプチドを配合する工程を含む。 ケルセチン配糖体、イミダゾールペプチド等については、上記<イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体とを含有する組成物>中の説明を参照されたい。<ケルセチン配糖体を含有する組成物の香味改善方法> 他の観点からは、本発明は、イミダゾールペプチドを配合することを特徴とする、ケルセチン配糖体を含有する飲食物の香味改善方法と理解することもできる。この方法は、イミダゾールペプチドを配合することを含んでなる。 同様に、ケルセチン配糖体、イミダゾールペプチド等については、上記<イミダゾールペプチドとケルセチン配糖体とを含有する組成物>中の説明を参照されたい。 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、本明細書において、部および%などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。実施例1 ケルセチン配糖体を含有する組成物において、ケルセチン配糖体の異味を好適にマスキングする方法を検討した。具体的には、ケルセチン配糖体の異味をマスキングするための成分として、イミダゾールペプチド、デキストリンを試験した。(材料) 使用した材料は以下のとおりである。(1)ケルセチン配糖体:サンエミックP15(三栄源エフ・エフ・アイ製、ケルセチン配糖体15%含有) (2)イミダゾールペプチド:アンセリン(生化学バイオビジネス製、アンセリン95%含有)(3)デキストリン:パインデックス♯100(松谷化学製)(評価方法) 上記ケルセチン配糖体や各種マスキング成分を含む材料を用い、各成分としての混合比が表1に示す組成となるように配合した混合粉末を調製した。調製した混合粉末1gを6名のパネラーが水とともに経口摂取し、ケルセチン配糖体由来の苦味の強さを以下の基準にしたがって評価した。 ケルセチン配糖体のみの苦味の強度を1点とし、1〜5点で評価した。1点:「ケルセチン配糖体と同等の強い苦味を感じる」2点:「弱い苦味を感じる」3点:「やや弱い苦味を感じる」4点:「ほとんど苦味を感じない」5点:「まったく苦味を感じない」 6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が1.5未満を×、1.5点以上2.5点未満を△、2.5点以上を○とした。結果を表1に示す。 表1の結果から明らかなように、イミダゾールペプチドを配合することによってケルセチン配糖体の苦味を効果的にマスキングすることができた。実施例2 ケルセチン配糖体を含有する組成物において、ケルセチン配糖体の異味を好適にマスキングする配合割合の検討をおこなった。具体的には、ケルセチン配糖体の異味をマスキングするための成分として、イミダゾールペプチドおよびデキストリンを用い、その配合割合の検討を行った。(材料) 使用した材料は以下のとおりである。(1)ケルセチン配糖体:サンエミックP15(三栄源エフ・エフ・アイ製、ケルセチン配糖体15%含有)(2)イミダゾールペプチド:アンセリン(生化学バイオビジネス製、アンセリン95%含有)(評価方法) 上記ケルセチン配糖体や各種マスキング成分を含む材料を用い、各成分としての混合比が表2に示す組成となるように配合した混合粉末を調製した。調製した混合粉末1gを6名のパネラーが水とともに経口摂取し、ケルセチン配糖体由来の苦味の強さを以下の基準にしたがって評価した。 ケルセチン配糖体のみの苦味の強度を1点とし、1〜5点で評価した。1点:「ケルセチン配糖体と同等の強い苦味を感じる」2点:「弱い苦味を感じる」3点:「やや弱い苦味を感じる」4点:「ほとんど苦味を感じない」5点:「まったく苦味を感じない」 6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が1.5未満を×、1.5点以上2.5点未満を△、2.5点以上を○とした。結果を表2に示す。 表2の結果から明らかなように、イミダゾールペプチドを一定量以上配合することによって、ケルセチン配糖体の苦味を効果的にマスキングすることができた。実施例3 ケルセチン配糖体を含有する組成物において、ケルセチン配糖体の異味を好適にマスキングする組成、および配合割合について検討をおこなった。具体的には、ケルセチン配糖体の異味をマスキングするための成分として、水系溶媒イミダゾールペプチド含有物、デキストリンを試験した。(材料) 使用した材料は以下のとおりである。(1)ケルセチン配糖体:サンエミックP15(三栄源エフ・エフ・アイ製、ケルセチン配糖体15%含有)(2)イミダゾールペプチドA:水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物:マリンアクティブ10(焼津水産化学製、アンセリン10%含有、カツオの熱水抽出物にデキストリンを加えた粉末)(3)イミダゾールペプチドB:水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物:アンセリン含有鮭エキス(マルハニチロ食品製、アンセリン30%含有、サケの熱水抽出物にデキストリンを加えた粉末)(4)イミダゾールペプチドC:水系溶媒抽出イミダゾールペプチド含有物:CBEX-P(日本ハム製、アンセリンとカルノシンを合計で15%含有、鶏胸肉の熱水抽出物にデキストリンを加えた粉末)(評価方法) ケルセチン配糖体と各種マスキング成分を表3に示す組成で配合した混合粉末を調製した。その際、ケルセチン配糖体とイミダゾールペプチド(アンセリン・カルノシン)が表に示した各比率になるよう調整した。調製した混合粉末1gを6名のパネラーが水とともに経口摂取し、ケルセチン配糖体由来の苦味の強さを以下の基準にしたがって評価した。 ケルセチン配糖体のみの苦味の強度を1点とし、1〜5点で評価した。1点:「ケルセチン配糖体と同等の強い苦味を感じる」2点:「弱い苦味を感じる」3点:「やや弱い苦味を感じる」4点:「ほとんど苦味を感じない」5点:「まったく苦味を感じない」 6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が1.5未満を×、1.5点以上2.5点未満を△、2.5点以上を○とした。結果を表3に示す。 表3の結果から明らかなように、イミダゾールペプチドはケルセチン配糖体と1:25から1:50で配合することで苦味を効果的にマスキングすることができた。さらに、イミダゾールペプチドの配合比率を高めても、苦味のマスキングする効果が期待できる。実施例4 有効成分換算量のケルセチン配糖体90mg(サンエミックP15(ケルセチン配糖体15%含有)600mg))、および苦味マスキング効果を期待できるイミダゾールペプチド10mg(マリンアクティブ10(アンセリン10%含有)100mg)を計り取り、さらに、ビタミンD5μg、プロテオグリカン1mg(プロテオグリカンF(プロテオグリカン20%含有)5mg)を計り取った。これらの原料に賦形剤であるセルロース、ステアリン酸カルシウム、酸化ケイ素を配合して打錠し、本発明の錠剤を得た。打錠用混合末および錠剤の官能評価を実施した。その結果、いずれも苦味は認められなかった。イミダゾールペプチドによるケルセチン配糖体の苦味マスキング効果は、混合末の状態でも確認できた。さらに錠剤にした場合でも、イミダゾールペプチドを含まない錠剤と比較してマスキングできた。 イミダゾールペプチドによるケルセチン配糖体の苦味マスキング効果は、混合末だけでなく、飲料や錠剤など他の形態であっても同等であることが容易に想定される。実施例5 ケルセチン配糖体を含有する組成物において、ケルセチン配糖体の異味を好適にマスキングすることができる組成、および配合割合について検討をおこなった。 有効成分換算量のケルセチン配糖体90mg(サンエミックP15(ケルセチン配糖体15%含有)600mg))、および苦味マスキング効果を期待できるイミダゾールペプチド10mg(マリンアクティブ10(アンセリン10%含有)100mg)を計り取った。さらに、ビタミンD5μg、プロテオグリカン1mg(プロテオグリカンF(プロテオグリカン20%含有)5mg)、グルコサミン塩酸塩1200mg、サメ軟骨抽出物(コンドロイチン硫酸45mg、II型コラーゲン45mg含有)、II型コラーゲンペプチド45mgを含有した原料を計り取った。(評価方法) 各原料を表4に示す組成で配合した混合粉末を調製した。その際、ケルセチン配糖体とイミダゾールペプチド(アンセリン・カルノシン)が表に示した各比率になるよう調整した。調製した混合粉末1gを6名のパネラーが水とともに経口摂取し、ケルセチン配糖体由来の苦味の強さを以下の基準にしたがって評価した。さらに、これらの原料に賦形剤であるセルロース、ステアリン酸カルシウム、酸化ケイ素を配合して打錠し、本発明の錠剤を得た。打錠用混合末および錠剤の官能評価を実施した。 ケルセチン配糖体のみの苦味の強度を1点とし、1〜5点で評価した。1点:「ケルセチン配糖体と同等の強い苦味を感じる」2点:「弱い苦味を感じる」3点:「やや弱い苦味を感じる」4点:「ほとんど苦味を感じない」5点:「まったく苦味を感じない」 6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が1.5未満を×、1.5点以上2.5点未満を△、2.5点以上を○とした。結果を表4に示す。 表4の結果から明らかなように、イミダゾールペプチドによるケルセチン配糖体の苦味のマスキング効果は、ビタミンD、プロテオグリカン、グルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸、コラーゲンをそれぞれ添加しても減弱しなかった。また、すべての原料を配合したものにおいてもマスキング効果は確認できた。したがって、苦味のマスキングの効果は表記した原料を混合した場合であっても発揮される。 また、本発明により得た錠剤でも、イミダゾールペプチドを含まない錠剤と比較してマスキングできることを確認した。したがって、イミダゾールペプチドによるケルセチン配糖体の苦味マスキング効果は、混合末だけでなく、飲料や錠剤など他の形態であっても同等であることが容易に想定される。 本発明によれば、ケルセチン配糖体に起因する苦味が改善された組成物が提供される。特に、筋力の低下する中高年以降が増加する社会において、今後も需要が高まることが容易に推測され、さらにこれらの組み合わせにより苦味が抑制される発明は、画期的なものである。イミダゾールペプチドと酵素処理ルチンとを含有する固形製剤であって、イミダゾールペプチドと酵素処理ルチンの重量比が1:20〜50:1である、前記製剤。 さらにビタミンD、プロテオグリカン、グルコサミン類、コンドロイチン硫酸およびコラーゲンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の固形製剤。 コラーゲンがII型コラーゲンである、請求項2に記載の固形製剤。 錠剤または顆粒剤である、請求項1〜3のいずれか一項記載の固形製剤。 機能性食品である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固形製剤。 酵素処理ルチンを含む固形製剤に、イミダゾールペプチドと酵素処理ルチンの重量比が1:20〜50:1となるようにイミダゾールペプチドを配合すること含む、酵素処理ルチンを含有する固形製剤の製造方法。 イミダゾールペプチドと酵素処理ルチンの重量比が1:20〜50:1となるようにイミダゾールペプチドを配合することを特徴とする、酵素処理ルチンを含有する固形製剤の香味改善方法。 ケルセチン配糖体に起因する苦味が改善された組成物を提供すること。 ケルセチン配糖体を含有する組成物にイミダゾールペプチドを配合することにより、ケルセチン配糖体に由来する異味が改善され、嗜好性を向上させることができる。