タイトル: | 公開特許公報(A)_貼付剤 |
出願番号: | 2012286236 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 9/70,A61K 47/18,A61P 17/00 |
南埜 秀明 石川 聡之 宮森 丈敬 JP 2014125483 公開特許公報(A) 20140707 2012286236 20121227 貼付剤 ライオン株式会社 000006769 志賀 正武 100064908 高橋 詔男 100108578 鈴木 三義 100094400 川越 雄一郎 100152272 加藤 広之 100153763 南埜 秀明 石川 聡之 宮森 丈敬 A61K 9/70 20060101AFI20140610BHJP A61K 47/18 20060101ALI20140610BHJP A61P 17/00 20060101ALI20140610BHJP JPA61K9/70 405A61K47/18A61P17/00 2 OL 18 4C076 4C076AA72 4C076BB31 4C076CC18 4C076DD38 4C076DD43 4C076DD47 4C076DD49 4C076DD51 4C076DD52 4C076EE09 4C076EE23 4C076EE32 4C076FF56 本発明は、貼付剤に関する。 薬物を経皮吸収させるための製剤としては、シート状の支持体上に粘着剤層(膏体)が積層された貼付剤が用いられている。 貼付剤の中には、カプサイシン又はその類似物質などの温感刺激成分、を配合することによって温感を付与する温感貼付剤がある。 温感貼付剤を肩や腰に貼付した場合に貼付部位が温かく感じられるのは、温感刺激成分が感覚神経細胞の表面に存在する温度受容体(TRPV1)と結合することによって、体が温感を感じる活性化温度閾値が皮膚温度以下に低下するため、と言われている。 含水系温感貼付剤の場合、貼付部位における水の気化熱の影響によって貼付部位の皮膚温度が下がり、温感を感じにくい(温感付与効果が低い)。加えて、手の甲や足などの末梢部位は元々皮膚温度が低いため、該末梢部位に貼付剤を貼付した場合に、貼付部位の活性化温度閾値を、皮膚温度以下にまで低下させることが難しい。したがって、従来、含水系貼付剤を採用して充分な温感付与効果を得るのは困難であった。 こうした問題に対し、たとえば、特定の高分子フィルムと織布または不織布とを接着した支持体層の織布または不織布面に、親水性基剤層が設けられた含水系貼付剤が提案されている(特許文献1参照)。かかる含水系貼付剤では、高分子フィルムを用いて皮膚との気密性を確保することで温熱効果を高めている。特開平10−298065号公報 しかしながら、特許文献1における高分子フィルムを用いた貼付剤では、貼付部位の気密性を高めることで、水の気化熱の影響による皮膚温度の低下を抑制し、温感を実感しやすくできるものの、これに伴ってヒリヒリとした刺激や痛みを与えやすくなる。 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、温感付与効果が高く、かつ、温感付与に伴う刺激が低い貼付剤、を課題とする。 本発明者らは鋭意検討した結果、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。 すなわち、本発明の貼付剤は、シート状の支持体上に含水系粘着剤層を有する貼付剤において、前記支持体の透湿度が、300g/m2/24時間以下であり、前記含水系粘着剤層が、温感刺激成分とクロタミトンとを含有することを特徴とする。 本発明の貼付剤は、手首から手指までの部位、及び、膝から足指までの部位からなる群より選ばれる抹消部位に貼付されることが好ましい。 本発明によれば、温感付与効果が高く、かつ、温感付与に伴う刺激が低い貼付剤を提供できる。 本発明の貼付剤は、シート状の支持体上に含水系粘着剤層を有するものである。<支持体> 本発明の貼付剤に用いられるシート状の支持体の透湿度は、300g/m2/24時間以下である。該支持体の透湿度が300g/m2/24時間以下であることにより、貼付部位の温感実感及び温感持続性に優れる。 該支持体の透湿度は、好ましくは150g/m2/24時間以下であり、より好ましくは50g/m2/24時間以下である。該支持体の透湿度は、0g/m2/24時間でもよい。 本発明において「支持体の透湿度」とは、JIS一般試験法「繊維製品の透湿度試験方法(塩化カルシウム法)」において、温度40℃、湿度90%RHの恒温・恒湿条件下で、試験体の単位時間当たりの質量の変化量を、24時間当たりの変化量(g/m2/24h)に換算したものを意味する(JIS L 1099−2012に準拠)。 シート状の支持体としては、透湿度が300g/m2/24時間以下であれば特に制限されず、なかでも樹脂フィルムが好適に用いられる。支持体が樹脂フィルムであることにより、貼付剤と皮膚(貼付部位)との気密性が高まり、さらに良好な温感が得られやすくなる。加えて、温感の持続性がより向上する。 樹脂フィルムの材質としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル等が挙げられ、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルが好ましい。 また、シート状の支持体としては、たとえば、含水系粘着剤層と良好な投錨性が得られやすいことから、前記樹脂フィルムと繊維層とが積層したものでもよい。 該繊維層には、織布、不織布、編布などを用いることができる。好ましい繊維は、熱可塑性繊維、又は、熱可塑性繊維と非熱可塑性繊維との混紡である。具体的には、熱可塑性繊維としては、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ガラス繊維、金属繊維、レーヨン等が挙げられる。これらの熱可塑性繊維は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混紡繊維として用いてもよい。非熱可塑性繊維としては、パルプ、アセテート、キュプラ、麻、絹、綿、竹、羊毛等が挙げられる。これらの非熱可塑性繊維は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 また、前記繊維層としては、0.1〜330デシテックスの繊維、好ましくは1〜165デシテックスの繊維を用い、目付けが3〜500g/m2、好ましくは5〜200g/m2、より好ましくは10〜100g/m2のシート状に加工したもの(シート状繊維層)が好適である。このシート状繊維層は、含水系粘着剤層の投錨性が特に良好であり、また、繊維層によるシート体のごわつきがないため、皮膚に貼付したときの使用感が優れ、貼付中のはがれ・めくれも起きにくいことから好ましい。 前記樹脂フィルムと繊維層とは、熱溶融により、又は接着剤により、部分ラミネート加工もしくは全面ラミネート加工することで一体化できる。 ラミネート加工する場合、熱溶融法では、エキストルージョンラミネートが好ましく使用され、接着剤法では、ホットメルトラミネート、ドライラミネート、ウェットラミネートが好ましく使用される。 接着剤を用いてラミネート加工する場合、接着剤としては、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル、アミド、デンプン、カゼイン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム等を用いたものが挙げられる。 また、支持体には、含水系粘着剤層との接着性を良好にするため、コロナ処理、プラズマ放電処理等を施してもよく、また、アンカーコート剤を塗布してもよい。<含水系粘着剤層> 含水系粘着剤層(膏体)は、たとえば、支持体上又はライナー(膏面被覆物)上に、該粘着剤層を構成する含水系粘着剤組成物を塗工して形成される層である。 含水系粘着剤層(膏体)の含水率は、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、62質量%以上が特に好ましい。膏体の含水率の上限値は90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が特に好ましい。該含水率が好ましい下限値未満であれば、温感刺激成分の温度受容体(TRPV1)への作用が弱くなり、温感付与効果が得られにくくなる。該含水率が好ましい上限値を超えると、粘着基剤の保形性が悪くなり、貼付剤を剥離した際に膏体が皮膚に残る場合がある。 本発明における含水系粘着剤層は、温感刺激成分とクロタミトンとを含有する。含水系粘着剤層は、温感刺激成分及びクロタミトン以外のその他成分として、粘着基剤を含有し、薬効成分等の任意成分をさらに含有してもよい。(温感刺激成分) 温感刺激成分としては、含水系粘着剤層が皮膚に接触した際、皮膚に温感を感じさせる物質であればよく、たとえばカプシコシド、カプサイシン、カプサイシン類似体(カプサイシノイド、ジヒドロカプサイシン、ジヒドロキシカプサイシン等)、カプサンチン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノナン酸バニリルアミド、バニリルアルコールアルキルエーテル、バニリルブチルエーテル等が挙げられる。 温感刺激成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 なかでも、温感刺激成分としては、温感の実感度がより高いことから、カプシコシド、カプサイシン、カプサイシノイド、ジヒドロカプサイシン、ジヒドロキシカプサイシン、カプサンチン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノナン酸バニリルアミド、バニリルアルコールアルキルエーテル及びバニリルブチルエーテルからなる群より選ばれる1以上が好ましく、カプサイシン、バニリルブチルエーテル及びノナン酸バニリルアミドからなる群より選ばれる1以上がより好ましく、カプサイシンが最も好ましい。 本発明においては、カプサイシンやカプサイシン類似体の供給源として、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末等のトウガラシ由来物質を配合することができる。 含水系粘着剤層(膏体)中、温感刺激成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができ、温感実感の点から、0.002〜1.5質量%が好ましく、0.01〜0.75質量%がより好ましい。 温感刺激成分の含有量が好ましい下限値未満では、充分な温感付与効果が得られない場合があり、好ましい上限値を超えると、温感刺激が強く、痛みを伴う場合がある。 具体的には、温感刺激成分としてカプサイシン又はカプサイシン類似体を用いる場合、たとえばトウガラシ由来物質を配合する際、膏体中のカプサイシンとジヒドロカプサイシンとの合計の含有量は、0.002〜0.2質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1質量%である。 温感刺激成分としてノナン酸バニリルアミドを用いる場合、膏体中のノナン酸バニリルアミドの含有量は、0.01〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。 温感刺激成分としてバニリルブチルエーテルを用いる場合、膏体中のバニリルブチルエーテルの含有量は、0.015〜1.5質量%が好ましく、より好ましくは0.075〜0.75質量%である。(クロタミトン) 本発明においては、クロタミトンを併用することにより、温感刺激成分による温感付与に伴う刺激低減が図れる。 含水系粘着剤層(膏体)中、クロタミトンの含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができ、温感刺激成分に対する鎮痛効果の点から、0.1〜5質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1.5〜3質量%が特に好ましい。 クロタミトンの含有量が好ましい下限値未満では、温感付与に伴う刺激を充分に抑えられない場合がある。好ましい上限値を超えても、温感付与に伴う刺激低減の効果はほとんど変わらず、また、貼付剤のはがれ・めくれが生じやすくなる。 本発明の貼付剤において、温感刺激成分とクロタミトンとの混合比率は、クロタミトン/温感刺激成分で表される質量比で、0.6以上が好ましく、1.3以上がより好ましい。上限値は1000以下が好ましく、200以下がより好ましい。 クロタミトン/温感刺激成分で表される質量比が、好ましい下限値以上であると、温感付与に伴う刺激がより低減されやすくなり、好ましい上限値以下であれば、温感付与効果(温感の実感度、温感の持続性)が充分に得られやすい。 温感刺激成分としてカプサイシン又はカプサイシン類似体を用いる場合、たとえばトウガラシ由来物質を配合する際、クロタミトン/(カプサイシン及びジヒドロカプサイシン)で表される質量比は、10以上が好ましく、20以上がより好ましい。上限値は1000以下が好ましく、200以下がより好ましい。 温感刺激成分としてノナン酸バニリルアミドを用いる場合、クロタミトン/ノナン酸バニリルアミドで表される質量比は、1以上が好ましく、2以上がより好ましい。上限値は100以下が好ましく、20以下がより好ましい。 温感刺激成分としてバニリルブチルエーテルを用いる場合、クロタミトン/バニリルブチルエーテルで表される質量比は、0.6以上が好ましく、1.3以上がより好ましい。上限値は66.7以下が好ましく、13.4以下がより好ましい。(その他成分)・粘着基剤 粘着基剤としては、含水系粘着剤層を形成し得るものであればよく、種々のものを用いることができる。なかでも、各種架橋剤で架橋されたポリアクリル酸もしくはその塩、又は各種架橋剤で架橋されたポリアクリル酸の部分中和物を用いることが好ましい。 架橋されたポリアクリル酸もしくはその塩又はその部分中和物、が形成する含水ゲルは高含水量であり、該含水ゲルを含水系粘着剤層に用いることで、皮膚への粘着性に優れた貼付剤が得られる。 架橋前のポリアクリル酸又はその塩としては、特に制限はないが、重量平均分子量1万〜1000万のものを用いることが好ましい。特に、貼付剤の使用感が向上する点から、重量平均分子量1万以上50万未満、50万以上200万未満、200万〜700万のポリアクリル酸及びその塩から2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。 本発明において「重量平均分子量」は、標準物質としてポリエチレンオキシドを用い、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)法により測定される値を示す。 ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩;ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアルカノールアンモニウム塩;ポリアクリル酸のアンモニウム塩(NH4+)等が挙げられる。 ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩とを併用する場合、これらの配合比率(質量比)は、ポリアクリル酸:ポリアクリル酸塩=1:10〜10:1が好ましく、1:9〜9:1がより好ましい。又は、この質量比となるように、ポリアクリル酸を部分中和したものを用いてもよい。 また、ポリアクリル酸の部分中和物を用いる場合、中和度が10〜50モル%未満のものを用いることが好ましい。 具体的な市販品としては、ポリアクリル酸として、ジュリマーAC−108H(商品名、日本純薬株式会社製、13.3質量%水溶液、重量平均分子量は130万); ポリアクリル酸ナトリウムとして、アロンビスS(商品名、東亞合成株式会社製、重量平均分子量は400万〜500万); ポリアクリル酸の部分中和物として、アロンビスAH−106X(商品名、東亞合成株式会社製、重量平均分子量は400万〜500万、中和度40モル%)、アロンビスAH−105X(商品名、東亞合成株式会社製、重量平均分子量は400万〜500万、中和度50モル%) 等を用いることができる。 ポリアクリル酸、その塩又はその部分中和物(以下まとめて「ポリアクリル酸類」という)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 含水系粘着剤層(膏体)中、ポリアクリル酸類の含有量は、ポリアクリル酸類の総量として1〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。ポリアクリル酸類の含有量が好ましい下限値未満であると、粘着力が不足する場合があり、好ましい上限値を超えると、粘度が高くなり、貼付剤製造時の作業性に不具合を生じたりするおそれがある。 尚、粘着基剤(架橋前)としては、アクリル酸又はその塩を重合して得られたアクリル酸重合体のほか;カルボキシビニルポリマー、例えばカーボポール(商品名、米国グッドリッチ社製)、ジュンロンPW−110(商品名、東亞合成株式会社製、粘度8000〜20000mPa・s(0.2質量%水溶液、25℃))等の一部架橋したものも好適に使用し得る。加えて、メタクリル酸又はその塩を重合して得られるメタクリル酸重合体;アクリル酸又はその塩と、メタクリル酸又はその塩と、の共重合体なども使用し得る。・架橋剤 架橋剤としては、通常、含水系貼付剤に使用されているものが挙げられる。例えば、カリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類;水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、酸化アルミニウム、含硫ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等が挙げられる。 架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。なかでも、皮膚に対する安全性の観点から、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等の無機多価金属化合物が好ましい。・薬効成分 薬効成分としては、例えば、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、メフェナム酸又はその誘導体、フルフェナム酸又はその誘導体、ブフェキサマック、イブフェナック、アルクロフェナック、プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、l−メントール、dl−カンフル、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、チモール、酢酸トコフェロール、ナプロキセン、ピロキシカム、オオバク等の生薬軟エキス、オオバク乾燥エキス等の生薬乾燥エキス、センブリ流エキス等の生薬流エキス、アルニカチンキ等の生薬チンキ、ハッカ油、ケイ皮油等の精油等が挙げられる。・水溶性高分子 含水系粘着剤層には、貼付剤の使用感を向上させるために、水溶性高分子を含有させてもよい。この水溶性高分子化合物としては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビヤガム、トラガントガム、カラヤガム、無水マレイン酸共重合体、ヒアルロン酸、カラギーナン、グアーガム、アクリル酸とメタクリル酸アルキルとの共重合体等が挙げられる。なかでも、カルボキシメチルセルロース又はその塩が好ましい。 尚、ここでいう「水溶性」とは、1質量%以上の濃度で水に溶解することを示す。・多価アルコール 含水系粘着剤層には、粘着剤層の保形性が向上し、また、製造時に配合成分の分散性が高まることから、多価アルコールを含有させることが好ましい。また、多価アルコールを配合することで、含水系粘着剤層を形成する際、各配合成分の分散性も向上する。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、イソプレングリコール、アミレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ソルビトール等が挙げられる。なかでも、ソルビトール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリンが好ましく、ソルビトール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、グリセリンがより好ましい。・アミン 含水系粘着剤層を形成する際、pH調整剤としてアミンを用いることができる。アミンとしては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリラウリルアミン等の脂肪族アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン;N−メチルピペリジン等の環状アミンなどが挙げられる。・界面活性剤 含水系粘着剤層には、温感刺激成分の分散性を向上させるために、界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル系化合物;ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル系化合物;ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン重合体;ラウリルジメチルベタインなどのアルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなどのアルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン、イミダゾリン;飽和高級脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩;塩化トリメチルアルキルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩、ジメチルアルキルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩等が挙げられる。・キレート剤 含水系粘着剤層には、前記ポリアクリル酸類の架橋速度を制御するために、キレート剤を含有させてもよい。キレート剤としては、エデト酸、クエン酸、酒石酸、又はこれらの塩等が挙げられる。・防腐剤 含水系粘着剤層には、防腐剤として、パラベン、レゾルシン、フェノール、フェノキシエタノール、チモール、クレゾール、ヒノキチオール等のフェノール類;安息香酸又はその塩、安息香酸ベンジル、サリチル酸又はその塩、ソルビン酸又はその塩、ホウ酸等の酸類;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム化合物;グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシルヒドロキシトルエン、イソチアゾリン化合物等を含有させてもよい。なかでも、パラベン、安息香酸又はその塩、ヒノキチオール、イソチアゾリン化合物、チモールが好ましい。・香料 含水系粘着剤層には、従来から貼付剤に使用されている香料を含有させてもよい。このような香料としては、例えば、アニス、アンジェリカ、安息香、イモーテル、カモミール、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、グアアックウッド、グレープフルーツ、サイプレス、サンダルウッド、シダーウッド、ジュニパー、スターアニス、セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タラゴン、テレビン、トウヒ、乳香、バイオレット、ハッカ、マジョラム、ウイキョウ、クラリセージ、パイン、パセリ、バーチ、パチュリー、バラ、ヒソップ、フェンネル、ペパーミント、ブラックペッパー、ボダイジュ花、没薬、ヤロウ、レモン、レモングラス、ローズマリー、ローレル、シモツケギク、モモ、ヤグルマギク、ユーカリ、ユズ、ラベンダー、オレンジ等のハーブ系精油類もしくはエキス類、又は、低級アルコール類、アルデヒド類等が挙げられる。・色素 含水系粘着剤層には、従来から貼付剤に使用されている色素を含有させてもよい。このような色素としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色201号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色401号、青色403号、青色404号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、褐色201号、紫色201号、紫色401号、黒色401号等が挙げられ、これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。 本発明の貼付剤は、たとえば、含水系粘着剤組成物を調製し、支持体上に、含水系粘着剤組成物を塗工することにより製造できる。 支持体への含水系粘着剤組成物の塗工量は、単位面積(10cm×14cm)当たりの膏体質量で、5〜30g/(10cm×14cm)が好ましく、8〜20g/(10cm×14cm)がより好ましく、10〜15g/(10cm×14cm)がさらに好ましい。 該塗工量が好ましい下限値以上であれば、温感付与効果が充分に得られ、また、皮膚への粘着力が高まる。該塗工量が好ましい上限値以下であれば、支持体上に含水系粘着剤組成物を均一に塗工することが容易となる。 また、本発明の貼付剤においては、支持体上に塗工した含水系粘着剤組成物の塗工面(膏面)を、ライナー(膏面被覆物)で被覆してもよい。ライナー(膏面被覆物)としては、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、剥離紙(離型紙)等が好適に挙げられる。 以上説明した本発明の貼付剤は、支持体として、透湿度が300g/m2/24時間以下のシート状のものが用いられ、該支持体上に、温感刺激成分とクロタミトンとを含有する含水系粘着剤層を有する。 支持体の透湿度が300g/m2/24時間以下であることにより、貼付部位の保温効果に優れる。これにより、温感刺激成分による温感を充分に実感でき、その温感の持続性も高くなる。加えて、クロタミトンの併用により、温感付与に伴って生じる刺激(ヒリヒリ感等)が低減される。 さらに、本発明の貼付剤は、使用時のはがれ・めくれが生じにくい。 また、本発明の貼付剤は、手首から手指までの部位、及び、膝から足指までの部位からなる群より選ばれる抹消部位に貼付されることが好ましい。本発明の貼付剤は、かかる抹消部位に貼付した場合でも充分な温感付与効果が得られるため、抹消部位用として特に好適である。抹消部位として具体的には、手首、手掌、手背、手指、膝、膝窩、脛、脹脛、足首、踵、足底、足背、足指などが挙げられる。 以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、本実施例において「%」は、特に断りがない限り「質量%」を示す。 本実施例において使用した支持体、原料は下記の通りである。(使用した支持体) 支持体A:ポリプロピレン(PP)フィルム積層ポリエステル不織布。中本パックス株式会社製、ポリエステル不織布及びポリプロピレンフィルムにラミネート加工を施して一体化(積層構造と)した支持体。透湿度が0、50、150、300、500g/m2/24時間とそれぞれ異なるもの。 支持体B:ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム。中本パックス株式会社製、透湿度が1g/m2/24時間のもの。 [透湿度の測定方法] JIS L 1099−2012「繊維製品の透湿度試験方法」に準拠し、塩化カルシウム法で測定した(A−1法、40℃、90%RH)。具体的には以下のようにして測定した。 あらかじめ約40℃に温めた透湿カップに吸湿剤(塩化カルシウム)を約33g入れ、該透湿カップに振動を与え均一にした後、薬さじで表面を平らにならし、円形板を用いて、吸湿剤と試験片の下面との距離が3mmになるように調節した。次に、該試験片を透湿カップに載せ、パッキン及びリングを順次装着し、ちょうナットで固定した後、装着側面をビニル粘着テープでシールして試験体とした。 この試験体を、温度40±2℃、湿度90±5%RHの恒温・恒湿装置内に入れた。 1時間後に試験体を取り出し、直ちに質量(a1)を1mgまで測定した。 測定後、再び試験体を恒温・恒湿装置内に入れ、1時間後に試験体を取り出し、直ちに質量(a2)を1mgまで測定した。 そして、下式によって試験体の透湿度(24時間当たりの透湿度に換算したもの)を求めた。 試験体の透湿度(g/m2/24h)=(a2−a1)/S×24 S:透湿面積(m2)(使用した原料) [温感刺激成分] トウガラシエキス:商品名「トウガラシエキス−20」、アルプス薬品工業株式会社製;該トウガラシエキス中のカプサイシンとジヒドロカプサイシンとの合計の含有量が20質量%のもの。 ノナン酸バニリルアミド:商品名「ノニル酸ワニリルアミド」、長岡実業株式会社製。 バニリルブチルエーテル:商品名「バニリルブチルエーテル」、高砂香料工業株式会社製。 [クロタミトン] クロタミトン:商品名「クロタミトン」、住友化学株式会社製。 [クロタミトンの比較成分] 塩酸ジフェンヒドラミン:商品名「塩酸ジフェンヒドラミン」、金剛化学株式会社製。 マレイン酸クロルフェニラミン:商品名「マレイン酸クロルフェニラミン」、金剛化学株式会社製。 [その他成分] ポリアクリル酸部分中和物:商品名「アロンビスAH−106X」、東亞合成株式会社製。 ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート:商品名「グリシナール」、協和化学工業株式会社製。 カルボキシメチルセルロースナトリウム:商品名「CMC1380」、ダイセル化学工業株式会社製。 グリセリン:日本薬局方グリセリン、阪本薬品工業株式会社製。 ポリソルベート80:商品名「TO−10MV」、日光ケミカルズ株式会社製。 酒石酸:商品名「酒石酸」、磐田化学工業(株)。 エデト酸ナトリム:商品名「キレスト2BST」、中部キレスト株式会社製。 精製水。<貼付剤の製造> 下記の製造方法により、シート状の支持体上に各組成からなる含水系粘着剤層を有する貼付剤、をそれぞれ製造した。支持体、含水系粘着剤層(膏体)の組成、膏体の含水率、支持体上の膏体質量について表1〜4に示す。 表中、温感刺激成分における「トウガラシエキス(カプサイシン及びジヒドロカプサイシン)」は、上段が、膏体中のトウガラシエキスの含有量(質量%)、下段が、トウガラシエキスによって供給される、膏体中のカプサイシンとジヒドロカプサイシンとの合計量(質量%)を示す。(実施例1) 精製水に、エデト酸ナトリウムと酒石酸とを撹拌しながら添加し、予備溶解物1を調製した。 また、ポリソルベート80に、クロタミトンとトウガラシエキスとを溶解し、予備溶解物2を調製した。 また、グリセリンに、粉体状のカルボキシメチルセルロースナトリウムとポリアクリル酸部分中和物とを添加して撹拌(ハンドミキサーにて2000〜3000rpmで5分間)し、これらを均一に分散・溶解して予備分散物1を調製した。 次いで、予備溶解物1に、予備溶解物2と精製水とを添加し、撹拌(ヘンシェルミキサーにて300rpmで2分間)し、練合物1を得た。 この練合物1に、予備分散物1と精製水とを添加し、撹拌(ヘンシェルミキサーにて300rpmで2分間程度)し、練合物2を得た。 また、グリセリンに、粉末状のジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートを添加して均一に分散し、予備分散物2を調製した。 練合物2に予備分散物2を添加し、撹拌(ヘンシェルミキサーにて300rpmで2分間程度)し、含水系粘着剤組成物を得た。 得られた含水系粘着剤組成物を、14g/140cm2となるように、支持体(透湿度1g/m2/24時間)に均一に塗布することにより、該支持体上に含水系粘着剤層(膏体)を形成した。 その後、その膏体表面に、ライナーとしてポリプロピレンフィルム(ダイニック株式会社製)を覆い被せて貼付剤を作製した。(比較例1) 透湿度の異なる支持体を用いた以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(比較例2) トウガラシエキスを未配合(配合せず)とした以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。 以下、従前実施例から、配合成分又は配合量を変更した場合には、精製水でバランスした。(比較例3) クロタミトンを未配合(配合せず)とした以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(比較例4) クロタミトンを塩酸ジフェンヒドラミンに変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(比較例5) クロタミトンをマレイン酸クロルフェニラミンに変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例2〜5) 透湿度の異なる支持体を用いた以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例6〜11) トウガラシエキス(カプサイシン)の配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例12〜17) クロタミトンの配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例18) クロタミトンの配合量を2.0質量%から1.0質量%へ変更し、かつ、材質の異なる支持体を用いた以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例19) クロタミトンの配合量を2.0質量%から1.0質量%へ変更し、かつ、トウガラシエキス0.1質量%を、ノナン酸バニリルアミド0.01質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例20、21) ノナン酸バニリルアミドの配合量を変更した以外は、実施例19と同様にして貼付剤を作製した。(実施例22) クロタミトンの配合量を2.0質量%から1.0質量%へ変更し、かつ、トウガラシエキス0.1質量%を、バニリルブチルエーテル0.015質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。(実施例23、24) バニリルブチルエーテルの配合量を変更した以外は、実施例22と同様にして貼付剤を作製した。<評価> 貼付剤の温感付与効果については、温感の実感度と、温感の持続性と、を評価することにより確認した。貼付時の刺激については、貼付時の痛み(ヒリヒリ感等)を評価することにより確認した。加えて、貼付剤のはがれ・めくれについても評価した。 [温感の実感度] 20代から40代の健常な成人男女10人の脹脛に、10cm×14cmに裁断した貼付剤を8時間貼り、最も温感を感じたときの実感度(温感の強度)を下記評価基準により評価した。 評価基準 5点:温感を非常に感じた。 4点:温感をかなり感じた。 3点:温感を少し感じた。 2点:温感をやや感じた。 1点:温感を感じなかった。 そして、10人の評価点を平均し、この平均点が4.5点以上の場合を◎、4.0点以上4.5点未満の場合を○、3.0点以上4.0点未満の場合を△、3.0点未満の場合を×とし、◎、○、△を合格とした。この結果を表1〜4に示した。 [温感の持続性] 20代から40代の健常な成人男女10人の脹脛に、10cm×14cmに裁断した貼付剤を貼り、約3時間経過後の温感の持続性を下記評価基準により評価した。 評価基準 5点:温感を非常に感じた。 4点:温感をかなり感じた。 3点:温感を少し感じた。 2点:温感をやや感じた。 1点:温感を感じなかった。 そして、10人の評価点を平均し、この平均点が4.5点以上の場合を◎、4.0点以上4.5点未満の場合を○、3.0点以上4.0点未満の場合を△、3.0点未満の場合を×とし、◎、○、△を合格とした。この結果を表1〜4に示した。 [貼付時の刺激] 20代から40代の健常な成人男女10人の脹脛に、10cm×14cmに裁断した貼付剤を8時間貼り、貼付時に最も痛み(ヒリヒリ感等)を感じたときの、その痛みの強度を下記評価基準により評価した。 評価基準 5点:痛みを感じなかった。 4点:痛みをやや感じた。 3点:痛みを少し感じた。 2点:痛みをかなり感じた。 1点:痛みを非常に感じた。 そして、10人の評価点を平均し、この平均点が4.5点以上の場合を◎、4.0点以上4.5点未満の場合を○、3.0点以上4.0点未満の場合を△、3.0点未満の場合を×とし、◎、○、△を合格とした。この結果を表1〜4に示した。 [貼付剤のはがれ・めくれ] 20代から40代の健常な成人男女10人の脹脛に、10cm×14cmに裁断した貼付剤を貼り、8時間後の貼付状態を下記評価基準により評価した。 評価基準 5点:貼付剤のはがれ・めくれなし。 4点:貼付剤の縁(縁全体の20%未満)にはがれ・めくれあり。 3点:貼付剤の縁(縁全体の20%以上40%未満)にはがれ・めくれあり。 2点:貼付剤の縁(縁全体の40%以上60%未満)にはがれ・めくれあり。 1点:貼付剤の縁(縁全体の60%以上)にはがれ・めくれあり、又は貼付剤が剥がれ落ちた。 そして、10人の評価点を平均し、この平均点が45点以上の場合を◎、40点以上45点未満の場合を○、30点以上40点未満の場合を△、30点未満の場合を×とし、◎、○、△を合格とした。この結果を表1〜4に示した。 表1〜4に示す評価結果から、本発明を適用した実施例の貼付剤は、温感付与効果が高く、かつ、温感付与に伴う刺激が低いことが分かる。 シート状の支持体上に含水系粘着剤層を有する貼付剤において、 前記支持体の透湿度が、300g/m2/24時間以下であり、 前記含水系粘着剤層が、温感刺激成分とクロタミトンとを含有する貼付剤。 手首から手指までの部位、及び、膝から足指までの部位からなる群より選ばれる抹消部位に貼付される、請求項1記載の貼付剤。 【課題】温感付与効果が高く、かつ、温感付与に伴う刺激が低い貼付剤を提供すること。【解決手段】シート状の支持体上に含水系粘着剤層を有する貼付剤において、前記支持体の透湿度が、300g/m2/24時間以下であり、前記含水系粘着剤層が、温感刺激成分とクロタミトンとを含有することを特徴とする貼付剤。該貼付剤は、手首から手指までの部位、及び、膝から足指までの部位からなる群より選ばれる抹消部位用として特に好適である。【選択図】なし