タイトル: | 公開特許公報(A)_化粧品組成物 |
出願番号: | 2012280296 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 8/06,A61K 8/39,A61K 8/87,A61K 8/34,A61K 8/37,A61Q 1/14,A61Q 3/04 |
アンロール・ベルナール レミ・エル・アッカリ JP 2014122198 公開特許公報(A) 20140703 2012280296 20121221 化粧品組成物 ロレアル 391023932 村山 靖彦 100108453 志賀 正武 100064908 渡邊 隆 100089037 実広 信哉 100110364 アンロール・ベルナール レミ・エル・アッカリ A61K 8/06 20060101AFI20140606BHJP A61K 8/39 20060101ALI20140606BHJP A61K 8/87 20060101ALI20140606BHJP A61K 8/34 20060101ALI20140606BHJP A61K 8/37 20060101ALI20140606BHJP A61Q 1/14 20060101ALI20140606BHJP A61Q 3/04 20060101ALI20140606BHJP JPA61K8/06A61K8/39A61K8/87A61K8/34A61K8/37A61Q1/14A61Q3/04 21 OL 43 4C083 4C083AA081 4C083AA121 4C083AC011 4C083AC092 4C083AC111 4C083AC112 4C083AC122 4C083AC172 4C083AC342 4C083AC352 4C083AC421 4C083AC422 4C083AD071 4C083AD072 4C083AD202 4C083BB04 4C083BB11 4C083BB13 4C083CC23 4C083CC29 4C083DD01 4C083DD33 4C083DD35 4C083EE01 4C083EE06 4C083EE07 4C083EE11 本発明は、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の化粧品組成物に関する。 ファウンデーション及び水に強いマスカラに対する優れた効果が非常に高く評価されているマイクロエマルション(水中油型、油中水型又は共連続型)が、ここ数年、クレンジングオイルの代替品として開発されてきた。ナノエマルション又はマイクロエマルションの利点は、通常は同じであるメイクアップ除去効果にとってより良好なすすぎ能を場合によって示すことである。それに加えて、該ナノエマルション又はマイクロエマルションは、油の含有量が少ないことに起因して、そのコストを減らすことが可能である。米国特許第5364633号明細書米国特許第5411744号明細書欧州特許第173109号明細書仏国特許出願公開第0009609号明細書米国特許第4,874,554号明細書米国特許第4,137,180号明細書米国特許第2,528,378号明細書米国特許第2,781,354号明細書G. Fonnum、J. Bakke及びFk. Hansen、Colloid Polym. Sci第271巻、380〜389頁(1993年)CTFA辞書、第3版、1982年CTFA辞典、第5版、1993年CTFA辞典、第9版、2002年友正慧ら、OilChemistry、第37巻、No.11(1988年)、48〜53頁 本発明の一目的は、透明な又はわずかに半透明な、好ましくは透明な、エマルションの態様を伴う、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の安定な化粧品組成物、場合によりクレンジング組成物を提供することである。 更に、いくつかの事例では、ナノエマルション又はマイクロエマルションは、特に湿潤条件下で、高粘度又は高稠度を有することが難しい。高粘度又は高稠度が、例えば増粘剤を使用することによって実現したとしても、このことは、該エマルションが、安定な、透明な又はわずかに半透明な外観を有することを難しくすることが多い。その上、クレンジング能又はすすぎ能等の化粧品特性、並びに、触感等のテクスチャが損なわれるおそれがある。 本発明の別の目的は、湿潤条件下であっても高粘度又は高稠度であって、そのため、安定な、透明な又はわずかに半透明な外観を保ちながら、例えば濡れた手でも扱いやすい、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の化粧品組成物を提供することである。 本発明の別の目的は、良好な、クレンジング能又はすすぎ能等の化粧品特性、並びに、触感の良さ等の良好なテクスチャを伴う、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の化粧品組成物を提供することである。 本発明の上記の目的は、(a)少なくとも1種の油と、(b)HLBが7〜14である少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくは、2から10個のグリセリン、好ましくは4から6個のグリセリン、より好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有する1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、(c)少なくとも1種の会合性ポリウレタンと、(d)少なくとも1種のポリオールと、(e)水とを含み、(a)油の量が、組成物の総質量に対して少なくとも20質量%の範囲である、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態のすすぎ落とし用化粧品組成物により達成され得る。 (a)油は、植物起源油又は動物起源油、合成油及び炭化水素油からなる群から選択されてもよい。好ましくは、(a)油は、室温で液体である炭化水素油から選ばれてもよい。(a)油は、分子量が600g/mol未満である油から選ばれることが好ましいことがある。 (a)油の量は、組成物の総質量に対して20から60質量%、好ましくは22から50質量%、より好ましくは24から40質量%の範囲であってもよい。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤は、HLB値7から14.0、好ましくは8から13.5、より好ましくは9から13.0を有するポリグリセリル脂肪酸エステルであってもよい。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2から6個のグリセロール単位を含むカプリン酸ポリグリセリル、2から6個のグリセロール単位を含むトリカプリル酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、及び、3から10個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリルから選ばれることが好ましい。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、カプリン酸PG2、ラウリン酸PG4、ラウリン酸PG5、オレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリカプリル酸PG6、オレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10、イソステアリン酸PG10、ラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、ミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、ジオレイン酸PG5、ステアリン酸PG5、トリオレイン酸PG5、カプリル酸PG6及びトリカプリル酸PG6から選ばれてもよい。 一実施形態によれば、ポリグリセリル脂肪酸エステルの原料は、3から6個のグリセリン、より好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有するポリグリセリル脂肪酸エステルの混合物から選ばれ、該混合物は、5又は6個のグリセリンからなるポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルを少なくとも30質量%好ましくは含む。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して0.1から30質量%、好ましくは1から25質量%、より好ましくは5から20質量%の範囲であってもよい。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の、(a)油に対する質量比は、0.3から6、好ましくは0.4から3、より好ましくは0.45から1.5であってもよい。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤は、オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤であってもよい。 オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲であってもよい。 (c)会合性ポリウレタンは、6から30個の炭素原子、好ましくは6から20個の炭素原子を含有する、親水性ブロックにより分離された少なくとも2つの炭化水素系親油性鎖を含むコポリマーであることが好ましい。 (c)会合性ポリウレタンの量は、組成物の総質量に対して0.01から10質量%、好ましくは0.1から5質量%、より好ましくは0.4から3質量%の範囲であってもよい。 本発明による化粧品組成物は、上記(b)とは異なる少なくとも1種の追加の非イオン性界面活性剤、及び/又は、少なくとも1種の追加のイオン性界面活性剤を更に含んでもよい。 ポリオールは、好ましくは二価及び三価であり、より好ましくは二価である。好ましいポリオールは、ブチレングリコール、グリセリン、プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、及び、PEG8である。総てのポリオールの量は、組成物の総質量に対して4質量%から50質量%の間、好ましくは6質量%から40質量%の間、より好ましくは8質量%から30質量%の間であってもよい。 本発明による化粧品組成物は、O/W型エマルションの形態であって、(a)油が、数平均粒度300nm以下、好ましくは10nmから150nmである小滴の形態であることが好ましい。 本発明による化粧品組成物は、比濁分析の濁度が、150NTU未満、好ましくは100NTU未満、より好ましくは50NTU未満であることが好ましい。 更に、本発明は、皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、及び/又は、頭皮を手入れするための非治療的方法にも関し、本発明による化粧品組成物が、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は、頭皮に適用されることを特徴とする。 その上、本発明は、体用の、及び/又は、顔面皮膚用の、及び/又は、粘膜用の、及び/又は、頭皮用の、及び/又は、毛髪用の、及び/又は、爪用の、及び/又は、まつ毛用の、及び/又は、眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は、洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又は、メイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又は、メイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での、本発明による化粧品組成物の使用にも関する。 鋭意検討の結果、本発明者らは、油の量に比べて相対的に少ない量の非イオン性界面活性剤を使用することによって、透明な又はわずかに半透明な、好ましくは透明な、エマルションの態様を伴う、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の安定な化粧品組成物を提供することが可能であることを発見した。 更に、本発明による化粧品組成物は、湿潤条件下であっても高粘度又は高稠度であることが可能であり、そのため、該組成物は、安定な、透明な又はわずかに半透明な外観を保ちながら、例えば濡れた手でも扱いやすい。その上、本発明による化粧品組成物は、良好な、クレンジング能又はすすぎ能等の化粧品特性、並びに、触感の良さ等の良好なテクスチャを有し得る。 そのため、本発明は、(a)少なくとも1種の油と、(b)HLBが7〜14である少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくは、2から10個のグリセリン、好ましくは4から6個のグリセリン、より好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有する1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、(c)少なくとも1種の会合性ポリウレタンと、(d)少なくとも1種のポリオールと、(e)水とを含み、(a)油の量が、組成物の総質量に対して少なくとも20質量%の範囲である、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の化粧品組成物である。 本発明による化粧品組成物は、高粘度又は高稠度であることが可能であり、したがって、該組成物は、例えば粘性ジェルの形態であることができる。そのため、本発明による化粧品組成物は、例えば、ユーザーが使用するときに皮膚又は毛髪から該組成物が滴り落ちることを避ける又は減らすことができる。 更に、本発明による化粧品組成物は、湿潤条件下で、典型的には例えばバスルーム内で、高粘度又は高稠度であることが可能である。そのため、本発明による化粧品組成物は、例えば濡れた手でも扱いやすい。 更にまた、本発明による化粧品組成物は、良好な、クレンジング能又はすすぎ能等の化粧品特性、並びに、触感の良さ等の良好なテクスチャを有することが可能であり、したがって、該組成物は、メイクアップクレンジング剤等のクレンジング用製品に好ましくは使用できる。 その上、本発明による化粧品組成物は、直径がより小さい分散相を有する。したがって、該化粧品組成物は、透明な又はわずかに半透明な外観を有する、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることが可能である。 これ以降、本発明の化粧品組成物を、更に詳しく説明する。[油] 本発明による化粧用組成物は、少なくとも1種の油を含む。本明細書において、「油」とは、大気圧(760mmHg)下、室温(25℃)で、液体又はペーストの形態(非固体)にある、脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油としては、化粧品中で一般に使用されているものを、単独で又はそれらを組み合わせて使用することができる。これらの油は揮発性であっても不揮発性であってもよく、好ましくは不揮発性である。 油は、炭化水素油等の非極性油;植物性油若しくは動物性油及びエステル油等の極性油;又はそれらの混合物であってもよい。 (a)油は、エステル油、エーテル油及びアルカン油から選ばれる少なくとも1種の炭化水素油を含んでいることが好ましい。 植物性油の例として、挙げることができるのは、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカダミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、紅花油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、大豆油、ピーナッツ油、及び、それらの混合物である。 動物性油の例として挙げることができるのは、例えばスクアレン及びスクアランである。 合成油の例として挙げることができるのは、例えばエステル油及び人工型トリグリセリドである。 エステル油は、好ましくは、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状の、C1〜C26脂肪族の、一酸又はポリ酸の液状エステル、及び飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状の、C1〜C26脂肪族の、モノアルコール又はポリアルコールの液状エステルであり、該エステルの炭素原子の総数は10個以上である。 好ましくは、モノアルコールのエステルでは、本発明のエステルが由来するアルコール及び酸のうちの少なくとも1つは分枝状である。 一酸とモノアルコールとのモノエステルの中で挙げることができるのは、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸イソプロピル等のミリスチン酸アルキル、イソステアリン酸オクチル又はミリスチン酸エチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルである。 エーテル油として、ジカプリリルエーテルを挙げることができる。 一酸のモノエステル、及び、モノアルコールのモノエステルの中では、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸アルキル(ミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル等)、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。 C4〜C22ジカルボン酸又はC4〜C22トリカルボン酸と、C1〜C22アルコールとのエステル、並びに、モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖C4〜C26ジヒドロキシアルコール、トリヒドロキシアルコール、テトラヒドロキシアルコール又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルも使用することができる。 特に挙げることができるのは:セバシン酸ジエチル;セバシン酸ジイソプロピル;セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル);アジピン酸ジイソプロピル;アジピン酸ジ-n-プロピル;アジピン酸ジオクチル;アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル);アジピン酸ジイソステアリル;マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル);クエン酸トリイソプロピル;クエン酸トリイソセチル;クエン酸トリイソステアリル;トリ乳酸グリセリル;トリオクタン酸グリセリル;クエン酸トリオクチルドデシル;クエン酸トリオレイル;ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール;ジイソノナン酸ジエチレングリコールである。 好ましいエステル油の例として挙げることができるのは、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、イソノナン酸イソノニル、カルボン酸ジカプリリル、イソステアリン酸オクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、カプリル酸2-エチルヘキシル/カプリン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、グリセリルトリ(2-エチルヘキサノエート)、ペンタエリトリチルテトラ(2-エチルヘキサノエート)、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及び、それらの混合物である。 人工型トリグリセリドの例として挙げることができるのは、例えば、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、グリセリルトリ(カプレート/カプリレート)、及び、グリセリルトリ(カプレート/カプリレート/リノレネート)である。 炭化水素油は、以下から選ばれてもよい:- 直鎖又は分枝状の、任意選択で環状のC6〜C16低級アルカン。挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカン、並びに- 16個を超える炭素原子を有する直鎖又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、流動ワセリン、ポリデセン及び水素化ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、及び、スクアラン。 炭化水素油の好ましい例として、例えば、直鎖又は分枝状の炭化水素、例えば鉱油(例えば流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン又はペトロラタム、ナフタレン等;水素化ポリイソブテン、イソエイコサン、及び、デセン/ブテンコポリマー;並びに、それらの混合物を挙げることができる。 (a)油は、室温で液体である炭化水素油から選ばれることが好ましい。 (a)油が、分子量が600g/mol未満である油から選ばれることも好ましい。 好ましくは、(a)油は、600g/mol未満等の低分子量を有し、1つ又は複数の短鎖炭化水素を有するエステル油(例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル及びパルミチン酸エチルヘキシル)、1つ又は複数の短鎖アルキル基を有する炭化水素油(例えばイソドデカン、イソヘキサデカン及びスクアラン)、オクチルドデカノール等の短鎖アルコール型油の中から選ばれる。 本発明による化粧品組成物中の(a)油の量は、組成物の総質量に対して少なくとも20質量%の範囲であり、20から60質量%、好ましくは22から50質量%、より好ましくは24から40質量%の範囲であってもよい。[HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤] 本発明による化粧品組成物は、HLBが7〜14である少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。単一の型の非イオン性界面活性剤を使用してもよいが、2つ以上の異なる型の非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。 上記の非イオン性界面活性剤は、HLB(親水性親油性バランス)が7.0から14.0、好ましくは8.0から13.5、より好ましくは9.0から13.0である。2種以上の非イオン性界面活性剤を使用する場合、そのHLB値は、全ての非イオン性界面活性剤のHLB値の質量平均により決定される。 本発明による化粧品組成物中の、(b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の量は制限されず、組成物の総質量に対して0.1から30質量%、好ましくは1から25質量%、より好ましくは3から20質量%の範囲であってもよい。 HLB値が.0から14.0、好ましくは8.0から13.5、より好ましくは9.0から13.0である(b)非イオン性界面活性剤は、以下のものから選ぶことができる:(1)温度45℃以下で流体である界面活性剤であって、1から60個のエチレンオキシド単位を含むポリエチレングリコール、ソルビタン、2から30個のエチレンオキシド単位を含むグリセロール、2から12個のグリセロール単位を含むポリグリセロールからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオールと、少なくとも1種の、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状のC8〜C22アルキル鎖を含む少なくとも1種の脂肪酸とのエステルから選ばれるもの、(2)脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、カルボン酸及びグリセロールの混合エステル、(3)糖の脂肪酸エステル、及び、糖の脂肪アルコールエーテル、(4)温度45℃以下で固体である界面活性剤であって、グリセロールの脂肪エステル、ソルビタンの脂肪エステル及びソルビタンのオキシエチレン化脂肪エステル、エトキシル化脂肪エーテル及びエトキシル化脂肪エステルから選ばれるもの、(5)エチレンオキシド(A)とプロピレンオキシド(B)とのブロックコポリマー、並びに(6)シリコーン界面活性剤。 (1)温度45℃以下で流体である界面活性剤は、詳細には以下のものであってもよい:- Unichema社によりPEG 400という名称で販売されている、分子量400のポリエチレングリコールのイソステアリン酸塩、- Solvay社により販売されているイソステアリン酸ジグリセリル、- Solvay社により販売されている、2個のグリセロール単位を含むラウリン酸グリセリル、- ICI社によりSpan 80という名称で販売されているオレイン酸ソルビタン、- 日光ケミカルズ株式会社によりNikkol SI 10Rという名称で販売されているイソステアリン酸ソルビタン、- Ulice社により販売されている、ヤシ油脂肪酸α-ブチルグルコシド又はカプリン酸α-ブチルグルコシド。 (2)脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、カルボン酸及びグリセロールの混合エステルは、上記の非イオン性界面活性剤として使用可能であり、詳細には、8から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を有する脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、及び、グリセロールを有するα-ヒドロキシ酸及び/又はコハク酸の混合エステルからなる群から選んでもよい。α-ヒドロキシ酸は、例えばクエン酸、乳酸、グリコール酸又はリンゴ酸、並びに、それらの混合物であってもよい。 本発明のナノエマルション中で使用できる混合エステルに由来する脂肪酸又は脂肪アルコールのアルキル鎖は、直鎖であっても分枝状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。それらは、特に、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、ベヘン酸塩、アラキドン酸塩、パルミチン酸塩、ミリスチン酸塩、ラウリン酸塩、カプリン酸塩、イソステアリル鎖、ステアリル鎖、リノレイル鎖、オレイル鎖、ベヘニル鎖、ミリスチル鎖、ラウリル鎖、カプリル鎖、又は、それらの混合物であり得る。 本発明のナノエマルション中で使用できる混合エステルの例として挙げることができるのは、Huls社によりImwitor 375の名称で販売されている、グリセロールと、クエン酸、乳酸、リノレン酸及びオレイン酸の混合物との混合エステル(CTFA名:クエン酸/乳酸/リノレン酸/オレイン酸グリセリル);Huls社によりImwitor 780Kの名称で販売されている、コハク酸及びイソステアリルアルコールとグリセロールとの混合エステル(CTFA名:コハク酸イソステアリルジグリセリル);Huls社によりImwitor 370の名称で販売されている、クエン酸及びステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:ステアリン酸クエン酸グリセリル);Danisco社によりLactodan B30又はRylo LA30の名称で販売されている、乳酸及びステアリン酸とグリセロールとの混合エステル(CTFA名:ステアリン酸乳酸グリセリル)である。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(3)糖の脂肪酸エステルは、温度45℃以下で好ましくは固体であってもよく、詳細には、C8〜C22脂肪酸と、スクロース、マルトース、グルクロース又はフルクトースとのエステル又はエステル混合物、及び、C14〜C22脂肪酸と、メチルグルコースのエステルとのエステル又はエステル混合物からなる群から選ばれてもよい。 本発明中で使用できる、エステルの脂肪単位を構成しているC8〜C22又はC14〜C22脂肪酸は、それぞれ、8から22個の炭素原子、又は、14から22個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の、線状アルキル鎖を含む。該エステルの脂肪単位は、詳細には、ステアリン酸塩、ベヘン酸塩、アラキドン酸塩、パルミチン酸塩、ミリスチン酸塩、ラウリン酸塩及びカプリン酸塩、並びに、それらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸塩が好ましくは使用される。 脂肪酸と、スクロース、マルトース、グルクロース又はフルクトースとのエステル又はエステル混合物の例として挙げることができるのは、Croda社によりCrodesta F50, F70、F110及びF160という名称で販売されている製品等の、モノステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース及びトリステアリン酸スクロース、並びに、それらの混合物であり;脂肪酸と、メチルグルコースとのエステル又はエステル混合物の例として挙げることができるのは、Goldschmidt社によりTego-care 450という名称で販売されている、メチルグルコースポリグリセリル-3ジステアレートである。同様に挙げることができるのは、メチル-o-ヘキサデカノイル-6-D-グルコシド及びo-ヘキサデカノイル-6-D-マルトシド等の、グルコース又はマルトースのモノエステルである。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、(3)糖の脂肪アルコールエーテルは、温度45℃以下で固体であってもよく、詳細には、C8〜C22脂肪アルコール及びグルコースと、マルトース、スクロース又はフルクトースとのエーテル又はエーテル混合物、並びに、C14〜C22脂肪アルコールと、メチルグルコースとのエーテル又はエーテル混合物からなる群から選ばれてもよい。これらは、詳細には、アルキルポリグルコシドである。 本発明のナノエマルション中で使用できる、エーテルの脂肪単位を構成しているC8〜C22又はC14〜C22脂肪アルコールは、それぞれ、8から22個の炭素原子、又は、14から22個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の線状アルキル鎖を含む。エーテルの脂肪単位は、詳細には、デシル、セチル、ベヘニル、アラキジル、ステアリル、パルミチル、ミリスチル、ラウリル、カプリル及びヘキサデカノイルの単位、並びに、それらの混合物、例えばセテアリルの単位から選ばれてもよい。 糖の脂肪アルコールエーテルとして挙げることができるのは、デシルグルコシド及びラウリルグルコシド等のアルキルポリグルコシドであり、これは例えば、Henkel社により、それぞれの名称Plantaren 2000及びPlantaren 1200として販売されており、任意選択でセトステアリルアルコールとの混合物であるセトステアリルグルコシドがあり、SEPPIC社によりMontanov 68の名称で、Goldschmidt社によりTego-care CG90の名称で、Henkel社によりEmulgade KE3302の名称で販売されており、並びに、例えばSEPPIC社によりMontanov 202の名称で販売されている、アラキジルアルコールとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態のアラキジルグルコシドがある。 更に特に使用される界面活性剤は、モノステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース又はトリステアリン酸スクロース、及び、それらの混合物、ジステアリン酸メチルグルコースポリグリセリル-3、及び、アルキルポリグルコシドである。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(4)グリセロールの脂肪エステルは、温度45℃以下で固体であり、詳細には、12から22個の炭素原子及び1から12個のグリセロール単位を有する飽和線状アルキル鎖を含む少なくとも1種の酸から構成されるエステルからなる群から選ぶことができる。これらのグリセロールの脂肪エステルの1つ又は複数を、本発明中で使用することができる。 これらのエステルは、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステル、及び、それらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸エステル及びパルミチン酸エステルが使用されることが好ましい。 本発明において使用できる界面活性剤の例として、モノステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、トリスレアリン酸デカグリセリル、及び、ペンタステアリン酸デカグリセリル(CTFA名:ステアリン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10)を挙げることができ、例えば日光ケミカルズ株式会社により販売されている、それぞれの名称がNikkol Decaglyn 1-S、2-S、3-S及び5-Sの製品があり、並びに、日光ケミカルズによりNikkol DGMSの名称で販売されている製品等のモノステアリン酸ジグリセリル(CTFA名:ステアリン酸ポリグリセリル-2)を挙げることができる。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる(4)ソルビタンの脂肪酸エステルは、温度45℃以下で固体であり、ソルビタンのC16〜C22脂肪酸エステル、及び、ソルビタンのオキシエチレン化C16〜C22脂肪酸エステルからなる群から選ばれてもよい。これらは、それぞれが16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和の線状アルキル鎖を含む少なくとも1種の脂肪酸から、及び、ソルビトールから、又は、エトキシル化ソルビトールから構成される。オキシエチレン化エステルは、1から100個のエチレングリコール単位、及び、好ましくは2から40個のエチレンオキシド(EO)単位を一般に含む。 これらのエステルは、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステル、並びに、それらの混合物から選ばれてもよい。ステアリン酸エステル及びパルミチン酸エステルが使用されることが好ましい。 本発明において使用できる上記の非イオン性界面活性剤の例として、ICI社によりSpan 60という名称で販売されているモノステアリン酸ソルビタン(CTFA名:ステアリン酸ソルビタン)、ICI社によりSpan 40という名称で販売されているモノパルミチン酸ソルビタン(CTFA名:パルミチン酸ソルビタン)、及び、ICI社によりTween 65という名称で販売されているトリステアリン酸ソルビタン20 EO(CTFA名:ポリソルベート64)を挙げることができる。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、温度45℃以下で固体である(4)エトキシル化脂肪エーテルは、好ましくは、1から100個のエチレンオキシド単位、及び、16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪アルコール鎖から構成されるエーテルである。該エーテルの脂肪鎖は、詳細には、ベヘン、アラキジル、ステアリル及びセチル単位、並びに、それらの混合物、例えばセテアリル単位から選ばれてもよい。挙げることができるエトキシル化脂肪エーテルの例として、例えば日光ケミカルズによりNikkol BB5、BB10、BB20及びBB30という名称で販売されている製品等の、5、10、20及び30個のエチレンオキシド単位を含むベヘニルアルコールエーテル(CTFA名:ベヘネス-5、ベヘネス-10、ベヘネス-20、ベヘネス-30)、及び、ICI社によりBrij 72という名称で販売されている製品等の、2個のエチレンオキシド単位を含むステアリルアルコールエーテル(CTFA名:ステアレス-2)がある。 上記の非イオン性界面活性剤として使用できる、温度45℃以下で固体である(4)エトキシル化脂肪エステルは、1から100個のエチレンオキシド単位、及び、16から22個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪酸鎖から構成されるエステルである。該エステル中の脂肪鎖は、詳細には、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル及びパルミチン酸エステルの単位、並びに、それらの混合物から選ばれてもよい。挙げることができるエトキシル化脂肪エステルの例として、例えばICI社からMyrj 52という名称で販売されている製品等の、40個のエチレンオキシド単位を含むステアリン酸のエステル(CTFA名:ステアリン酸PEG-40)、並びに、Gattefosse社によりCompritol HD5 ATOという名称で販売されている製品等の、8個のエチレンオキシド単位を含むベヘン酸エステル(CTFA名:ベヘン酸PEG-8)がある。 本発明によるナノエマルション中で界面活性剤として使用できる、(5)エチレンオキシド(A)とプロピレンオキシド(B)とのブロックコポリマーは、詳細には、式(IV) HO(C2H4O)x(C3H6O)y(C2H4O)zH (IV)[式中、x、y及びzは、x+zが2から100の範囲でありyが14から60の範囲であるような整数である]のブロックコポリマーから、より特定すると、HLBが8.0から14.0の範囲である式(IV)のブロックコポリマーから選ぶことができる。 本発明により使用できる(6)シリコーン界面活性剤として、特許文献US-A-5364633及びUS-A-5411744に開示されているものを挙げることができる。 上記の非イオン性界面活性剤としての(6)シリコーン界面活性剤は、式(I)(式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、C1〜C6アルキル基、又は基-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4を表し、基R1、R2又はR3の少なくとも1つはアルキル基ではなく、R4は、水素、アルキル基又はアシル基であり、Aは、0から200の範囲の整数であり、Bは、0から50の範囲の整数であり、ただしAとBとが同時に0に等しいことはなく、xは、1から6の範囲の整数であり、yは、1から30の範囲の整数であり、zは、0から5の範囲の整数である)の化合物であることが好ましい。 本発明の好ましい一実施形態では、式(I)の化合物中で、アルキル基はメチル基であり、xは2から6の範囲の整数であり、yは4から30の範囲の整数である。 式(I)のシリコーン界面活性剤の例として挙げることができるのは、式(II)(式中、Aは20から105の範囲の整数であり、Bは2から10の範囲の整数であり、yは10から20の範囲の整数である)の化合物である。 式(I)のシリコーン界面活性剤の例として同様に挙げることができるのは、式(III) H-(OCH2CH2)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH (III)(式中、A'及びyは、10から20の範囲の整数である)の化合物である。 使用することができる本発明の化合物は、Dow Corning社によりDC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695及びQ4-3667の名称で販売されているものである。DC5329、DC7439-146及びDC2-5695の化合物は、式(II)(式中、それぞれは、Aは22、Bは2、yは12;Aは103、Bは10、yは12;Aは27、Bは3、yは12である)の化合物である。 Q4-3667の化合物は、式(III)(式中、A'は15、yは13である)の化合物である。(ポリグリセリル脂肪酸エステル) HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤は、ポリグリセリル脂肪酸エステルから選択されてもよい。そのため、本発明による化粧品組成物は、HLB値が7〜14である、少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルを含んでいてもよい。単一の型のポリグリセリル脂肪酸エステルを使用してもよいが、2つ以上の異なる型のポリグリセリル脂肪酸エステルを組み合わせて使用することもできる。 ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2から10個のグリコール、より好ましくは3から6個のグリコール、更により好ましくは5又は6個のグリコールに由来するポリグリコール部分を有することが好ましい。 ポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値は、7.0から14.0、好ましくは8.0から13.5、より好ましくは9.0から13.0であってもよい。2種以上のポリグリセリル脂肪酸エステルが使用される場合、そのHLB値は、全てのポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値の質量平均により決定される。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2から30個の炭素原子、好ましくは6から30個の炭素原子、より好ましくは8から30個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の、好ましくは飽和の、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸及びミリスチン酸等の酸の、モノエステル、ジエステル及びトリエステルから選ぶことができる。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2から6個のグリセロール単位を含むカプリン酸ポリグリセリル、2から6個のグリセロール単位を含むトリカプリル酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、及び、3から10個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリルから選ばれることが好ましい。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、カプリン酸PG2、ジカプリン酸PG2、トリカプリン酸PG2、カプリル酸PG2、ジカプリル酸PG2、トリカプリル酸PG2、ラウリン酸PG2、ジラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG2、ミリスチン酸PG2、ジミリスチン酸PG2、トリミリスチン酸PG2、ステアリン酸PG2、ジステアリン酸PG2、トリステアリン酸PG2、イソステアリン酸PG2、ジイソステアリン酸PG2、トリイソステアリン酸PG2、オレイン酸PG2、ジオレイン酸PG2、トリオレイン酸PG2、カプリン酸PG3、ジカプリン酸PG3、トリカプリン酸PG3、カプリル酸PG3、ジカプリル酸PG3、トリカプリル酸PG3、ラウリン酸PG3、ジラウリン酸PG3、トリラウリン酸PG3、ミリスチン酸PG3、ジミリスチン酸PG3、トリミリスチン酸PG3、ステアリン酸PG3、ジステアリン酸PG3、トリステアリン酸PG3、イソステアリン酸PG3、ジイソステアリン酸PG3、トリイソステアリン酸PG3、オレイン酸PG3、ジオレイン酸PG3、トリオレイン酸PG3、カプリン酸PG4、ジカプリン酸PG4、トリカプリン酸PG4、カプリル酸PG4、ジカプリル酸PG4、トリカプリル酸PG4、ラウリン酸PG4、ジラウリン酸PG4、トリラウリン酸PG4、ミリスチン酸PG4、ジミリスチン酸PG4、トリミリスチン酸PG4、ステアリン酸PG4、ジステアリン酸PG4、トリステアリン酸PG4、イソステアリン酸PG4、ジイソステアリン酸PG4、トリイソステアリン酸PG4、オレイン酸PG4、ジオレイン酸PG4、トリオレイン酸PG4、カプリン酸PG5、ジカプリン酸PG5、トリカプリン酸PG5、カプリル酸PG5、ジカプリル酸PG5、トリカプリル酸PG5、ラウリン酸PG5、ジラウリン酸PG5、トリラウリン酸PG5、ミリスチン酸PG5、ジミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、ステアリン酸PG5、ジステアリン酸PG5、トリステアリン酸PG5、イソステアリン酸PG5、ジイソステアリン酸PG5、トリイソステアリン酸PG5、オレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリオレイン酸PG5、カプリン酸PG6、ジカプリン酸PG6、トリカプリン酸PG6、カプリル酸PG6、ジカプリル酸PG6、トリカプリル酸PG6、ラウリン酸PG6、ジラウリン酸PG6、トリラウリン酸PG6、ミリスチン酸PG6、ジミリスチン酸PG6、トリミリスチン酸PG6、ステアリン酸PG6、ジステアリン酸PG6、トリステアリン酸PG6、イソステアリン酸PG6、ジイソステアリン酸PG6、トリイソステアリン酸PG6、オレイン酸PG6、ジオレイン酸PG6、トリオレイン酸PG6、カプリン酸PG10、ジカプリン酸PG10、トリカプリン酸PG10、カプリル酸PG10、ジカプリル酸PG10、トリカプリル酸PG10、ラウリン酸PG10、ジラウリン酸PG10、トリラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、トリミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、トリステアリン酸PG10、イソステアリン酸PG10、ジイソステアリン酸PG10、トリイソステアリン酸PG10、オレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10及びトリオレイン酸PG10からなる群から選ぶことができる。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、カプリン酸PG2、ラウリン酸PG4、ラウリン酸PG5、オレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリカプリル酸PG6、オレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10、イソステアリン酸PG10、ラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、ミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、ジオレイン酸PG5、ステアリン酸PG5、トリオレイン酸PG5、カプリル酸PG6及びトリカプリル酸PG6から選ばれることが好ましい。 ポリグリセリル脂肪酸エステルは、以下から選ばれることが好ましい:- 3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、- 3から6個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、- 3から6個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、- 3から6個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリル。 一実施形態では、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、好ましくは3から6個、より好ましくは5から6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルの混合物から選ばれてもよく、該混合物は好ましくは、5から6個のグリセリンからなるポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルを30質量%以上含む。 本発明による化粧品組成物中のポリグリセリル脂肪酸エステルの量は制限されず、組成物の総質量に対して0.1から30質量%、好ましくは1から25質量%、より好ましくは3から20質量%の範囲であってもよい。(オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤) HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤は、オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤から選択されてもよい。単一の型のオキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤を使用してもよいが、2つ以上の異なる型のオキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。 オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤は、HLB値が7.0から14.0、好ましくは8.0から13.5、より好ましくは9.0から13.0であってもよい。2種以上のオキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤を使用する場合、そのHLB値は、全てのオキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤のHLB値の質量平均により決定される。 本発明によるオキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤は、モノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルから選択されてもよい。 モノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルは、1から200個のオキシアルキレン、好ましくは3から150個のオキシアルキレン、より好ましくは4から120個のオキシアルキレンに由来する(ポリ)オキシアルキレン部分を有することが好ましい。 (ポリ)オキシアルキレン部分は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコールに由来してもよい。(ポリ)オキシアルキレン部分は、1から200の間、好ましくは2から150の間の、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのモル数を含有していてもよい。有利には、オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤は、オキシプロピレン単位を一切含まない。 モノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルは、2から30個の炭素原子、好ましくは6から30個の炭素原子、より好ましくは8から30個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の酸、好ましくは飽和の酸、例えばラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸及びミリスチン酸の、モノ及びジエステルから選んでもよい。 挙げることができるモノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルの例としては、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状の、C2〜C30、好ましくはC6〜C30、より好ましくはC8〜C30の酸と、ポリエチレングリコールとのエステルがある。 挙げることができるモノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルの例としては、エチレンオキシドと、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸又はベヘン酸、及び、それらの混合物のエステルとの付加物があり、とりわけ8つから120個のオキシエチレン基を含有するもの、例えばラウリン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:ラウリン酸PEG-8からラウリン酸PEG-120);ミリスチン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:ミリスチン酸PEG-8からミリスチン酸PEG-120);パルミチン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:パルミチン酸PEG-8からパルミチン酸PEG-120);ステアリン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:ステアリン酸PEG-8からステアリン酸PEG-120);イソステアリン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:イソステアリン酸PEG-8からイソステアリン酸PEG-120);オレイン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:オレイン酸PEG-8からオレイン酸PEG-120);ベヘン酸PEG-8からPEG-120(CTFA名としては:ベヘン酸PEG-8からベヘン酸PEG-120);及び、それらの混合物がある。 挙げることができるモノ又はポリオキシアルキレン化脂肪酸エステルの他の例としては、Uniqema Inc.製のBrij 700として入手可能なステアレス-100、New Phase Technologies, Inc.から入手可能なPerformathox 450、480及び490として入手可能なパレスアルコールがある。ジアルキル置換ポリマーの好適な例としては、Glutamate DOE-120及びGlucamate DOE-120として入手可能なジオレイン酸PEG120メチルグルコースが挙げられ、双方ともChemron Corporation製である。トリアルキル置換ポリマーの好適な例としては、Chemron Corporation製のGlucamate LTとして入手可能なトリオレイン酸PEG120メチルグルコースが挙げられる。テトラアルキル置換ポリマーの好適な例としては、Croda Corporation製のCrothixとして入手可能なテトラステアリン酸PEG150ペンタエリトリチルが挙げられる。 ポリグリコール脂肪酸エステルは、オレイン酸PEG-120、ジオレイン酸PEG-120メチルグルコース、及び、それらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。 オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤の量は制限されず、組成物の総質量に対して0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲であってもよい。[会合性ポリウレタン] 本発明による化粧品組成物は、少なくとも1種の会合性ポリウレタンを含む。単一の型の会合性ポリウレタンを使用してもよいが、2つ以上の異なる型の会合性ポリウレタンを組み合わせて使用することもできる。 会合性ポリウレタンは、陽イオン性であってもよく、又は、非イオン性であってもよい。 会合性ポリウレタンの中で挙げることができるのは、重合により得られるもの等の会合性ポリウレタン誘導体である:α,β-モノエチレン不飽和を含有するカルボン酸を約20質量%から70質量%、α,β-モノエチレン不飽和を含有する非界面活性剤モノマーを約20から80質量%、モノヒドロキシル化界面活性剤とモノエチレン化不飽和モノイソシアネートとの反応生成物である非イオン性モノウレタンを約0.5から60質量%。 類似のものが、詳細にはEP173109に、より詳細には実施例3に記載されている。更に正確には、このポリマーは、メタクリル酸/メチルアクレート/エトキシル化(40EO)ベヘニルアルコールジメチルメタイソプロペニルベンジルイソシアネートのターポリマーであり、25%水性分散液である。この製品は、AMERCHOL社によりVISCOPHOBE DB1000という参照番号で提供されている。 同様に好適であるのは、陽イオン性会合性ポリウレタンであり、そのファミリーは、仏国特許出願第0009609号において出願人により説明されている。これは、より詳細には、以下の一般式(A)R-X-(P)n-[L-(Y)m]r-L'-(P')p-X'-R' (A)(式中、R及びR'は、同一であり又は異なり、疎水性基又は水素原子を表し;X及びX'は、同一であり又は異なり、疎水性基を保持しているかそうではないアミン官能基を含有する基を表し、又はそうでなければ基L''を表し;L、L'及びL''は、同一であり又は異なり、ジイソシアネートに由来する基を表し;P及びP'は、同一であり又は異なり、疎水性基を保持しているかそうではないアミン官能基を含有する基を表し;Yは、親水性基を表し;rは、1から100の間、好ましくは1から50の間、特に1から25の間の整数であり;n、m及びpはそれぞれ、他から独立して、0から1000の間であり;分子は、少なくとも1つのプロトン化した又は第四級化したアミン官能基、及び、少なくとも1つの疎水性基を含有する)により表すことができる。 非常に有利な実施形態では、これらのポリウレタンの唯一の疎水性基は、鎖の両端にあるR基及びR'基である。 第1の好ましい実施形態によれば、会合性ポリウレタンは、式(A)(式中、R及びR'は、独立して、双方とも疎水性基を表し、X、X'は、それぞれL''基を表し、n及びpは、1から1000の間であり、L、L'、L''、P、P'、Y及びmは、式(A)で示された意味を有する)に相当する。 本発明の別の好ましい実施形態によれば、会合性ポリウレタンは、式(A)(式中、R及びR'は、独立して、双方とも疎水性基を表し、X、X'はそれぞれL''基を表し、n及びpは0に等しく、L、L'、L''、Y及びmは、上に示した式(A)における意味を有する)に相当する。 n及びpが0に等しいということは、これらのポリマーが、重縮合の間にポリマー中へ組み込まれた、アミン官能基を含有するモノマーに由来する単位を含んでいないことを意味する。これらのポリウレタンの、プロトン化したアミン官能基は、鎖末端におけるイソシアネート官能基の加水分解により過剰に生じ、その後、疎水性基を含有するアルキル化剤により形成される第一級アミン官能基のアルキル化へと続き、つまり、RQ又はR'Q(式中、R及びR'は、上に定義したとおりであり、Qは、ハロゲン化物基、硫酸基等の脱離基を示す)型の化合物である。 本発明の別の好ましい実施形態によれば、会合性ポリウレタンは、式(A)(式中、R及びR'は、独立して、双方とも疎水性基を表し、X及びX'は、独立して、双方とも第四級アミンを含有する基を表し、n及びpは、ゼロに等しく、L、L'、Y及びmは、式(A)に示された意味を有する)に相当する。 陽イオン性会合性ポリウレタンの数平均分子質量は、通常400から500,000g/molの間、特に1000から400,000g/molの間、理想的には1000から300,000g/molの間である。 X及び/又はX'が、第三級又は第四級アミンを含有する基を示す場合、X及び/又はX'は、以下の式(式中、R2は、1から20個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の環を含有しているかそうではない、直鎖又は分枝状のアルキレン基、又はアリーレン基を表し、1個又は複数の炭素原子が、N、S、O、Pから選ばれるヘテロ原子により置き換えられることが可能であり、R1及びR3は、同一であり又は異なり、直鎖又は分枝状のC1〜C30アルキル基又はアルケニル基、アリール基を示し、炭素原子のうちの少なくとも1個が、N、S、O、Pから選ばれるヘテロ原子により置き換えられることが可能であり、A-は、生理学的に許容される対イオンである)のうちの1つを表すことができる。 基L、L'及びL''は、式:(式中、Zは、-O-、-S-又はNH-を表し、R4は、1から20個の炭素原子を有する、飽和又は不飽和の環を含有しているかそうではない、直鎖又は分枝状のアルキレン基、又は、アリーレン基を表し、1個又は複数の炭素原子が、N、S、O及びPから選ばれるヘテロ原子により置き換えられることが可能である)の基を表す。 基P及びP'は、アミン官能基を含んでおり、以下の式:(式中、R5及びR7は、上に定義されたR2と同じ意味を有し、R6、R8及びR9は、上に定義されたR1及びR3と同じ意味を有し、R10は、直鎖又は分枝状のアルキレン基を表し、これは任意選択で不飽和であり、これはN、O、S及びPから選ばれる1個又は複数のヘテロ原子を含有していてもよく、A-は、生理学的に許容される対イオンである)のうちの少なくとも1つを表すことができる。 Yの意味に関して、親水性基という表現は、ポリマーの又は非ポリマーの、水に可溶な基を意味すると理解される。例として挙げることができるのは、ポリマーが含まれない場合、エチレングリコール、ジエチレングリコール及びプロピレングリコールである。好ましい実施形態によれば、親水性ポリマーの事例で挙げることができるのは、例としては、ポリエーテル、スルホン化ポリエステル、スルホン化ポリアミド、又はこれらのポリマーの混合物である。好ましくは、親水性化合物はポリエーテルであり、詳細にはポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドである。 式(A)の陽イオン性会合性ポリウレタンは、ジイソシアネートから、及び、不安定水素を含有する官能基を有する各種化合物から構成される。不安定水素を含有する官能基は、アルコール官能基、第一級若しくは第二級アミン官能基、又は、チオール官能基であってもよく、これらは、ジイソシアネート官能基との反応後は、それぞれ、ポリウレタン、ポリ尿素、及び、ポリチオ尿素を生成する。本発明の用語「ポリウレタン」は、これらの3つの型のポリマー、すなわち、厳密な意味でのポリウレタン、ポリ尿素及びポリチオ尿素、並びに、それらのコポリマーを包含する。 式(A)のポリウレタン調製を開始する第1の型の化合物は、アミン官能基を含有する少なくとも1個の単位を含有する化合物である。この化合物は、多官能性であってもよいが、好ましくは該化合物は二官能性であり、つまり、好ましい実施形態によれば、この化合物は、例えばヒドロキシル官能基、第一級アミン官能基、第二級アミン官能基又はチオール官能基により保持されている2個の不安定水素原子を含有する。多官能性化合物と二官能性化合物との混合物を使用することも可能であり、そこでの多官能性化合物の割合は低い。 上に示すように、この化合物は、1個超の、アミン官能基を含有する単位を含有していてもよい。これは、その場合、アミン官能基を含有する繰り返しの単位を保持しているポリマーである。 この型の化合物は、以下の式:HZ-(P)n-ZH又はHZ-(P')p-ZH(式中、Z、P、P'、n及びpは上に定義したとおりである)のうちの1つにより表すことができる。 アミン官能基を含有する化合物の例として挙げることができるのは、N-メチルジエタノールアミン、N-tert-ブチルジエタノールアミン、N-スルホエチルジエタノールアミンである。 式(A)のポリウレタン調製を開始する第2の化合物は、式O=C=N-R4-N=C=O(式中、R4は上に定義されている)に相当するジイソシアネートである。 例として挙げることができるのは、メチレンジフェニルジイソシアネート、メチレンシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネートである。 式(A)のポリウレタン調製を開始する第3の化合物は、式(A)のポリマーの末端疎水性基を形成するよう意図される疎水性化合物である。 この化合物は、疎水性基、及び、不安定水素を含有する官能基、例えばヒドロキシル官能基、第一級若しくは第二級アミン官能基、又は、チオール官能基からなる。 例としては、この化合物は、脂肪アルコールであってもよく、例えば、詳細には、ステアリルアルコール、ドデシルアルコール、デシルアルコールであってもよい。この化合物がポリマー鎖を含有する場合、これは、例えばヒドロキシル水素化ポリブタジエンであってもよい。 式(A)のポリウレタンの疎水性基は、少なくとも1個の第三級アミン単位を含有する化合物の、第三級アミンの第四級化反応からも生じ得る。そのため、該疎水性基は、第四級化剤により導入される。この第四級化剤は、RQ又はR'Q(式中、R及びR'は、上に定義したとおりであり、Qは、ハロゲン化物基、硫酸基等の脱離基を示す)型の化合物である。 陽イオン性会合性ポリウレタンは、親水性配列を更に含んでもよい。この配列は、ポリマーの調製を開始する第4の型の化合物によりもたらされる。この化合物は、多官能性であってもよい。これは、好ましくは二官能性である。混合物を有することも可能であり、そこでの多官能性化合物の割合は低い。 不安定水素を含有する官能基は、アルコール、第一級若しくは第二級アミン、又はチオール官能基である。この化合物は、不安定水素を含有するこれらの官能基のうちの1つにより、鎖の両端で末端化されたポリマーであってもよい。 例として挙げることができるのは、ポリマーが含まれない場合、エチレングリコール、ジエチレングリコール及びプロピレングリコールである。 親水性ポリマーの事例で挙げることができるのは、例として、ポリエーテル、スルホン化ポリエステル、スルホン化ポリアミド、又はこれらのポリマーの混合物である。好ましくは、親水性化合物はポリエーテルであり、詳細にはポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドである。 式(A)でYと記されている親水性基は、任意選択である。実際、第四級化又はプロトン化したアミン官能基を含有する単位は、この型のポリマーが水性溶液中で必要とされる溶解性又は水分散性を付与するのに十分であり得る。親水性基Yの存在は任意選択ではあるが、こうした基を含有する陽イオン性会合性ポリウレタンは、それでもなお好ましい。 本発明で使用される会合性ポリウレタンはまた、非イオン性であってもよく、詳細には非イオン性ポリウレタン-ポリエーテルであってもよい。より詳細には、前記ポリマーは、それらの鎖の中に、大抵はポリオキシエチレン化した性質の親水性配列と、単独で脂肪族結合であってもよく及び/又はシクロ脂肪族結合及び/又は芳香族結合であってもよい疎水性配列との双方を含有する。 好ましくは、これらのポリエーテル-ポリウレタンは、6から30個の炭素原子、好ましくは6から20個の炭素原子を有する、親水性配列により分離されている少なくとも2つの親油性炭化水素鎖を含み、該炭化水素鎖は、ペンダント鎖であること、又は、親水性配列の端部の鎖であることが可能である。詳細には、1つ又は複数のペンダント鎖を想定することが可能である。加えて、該ポリマーは、親水性配列の片端又は両端に炭化水素鎖を含むことができる。 ポリエーテル-ポリウレタンは、ポリブロックであってもよく、詳細にはトリブロックの形態であってもよい。疎水性配列は、各鎖の各末端にあってもよく(例えば:親水性中央配列を有するトリブロックコポリマー)、又は両端及び、鎖中に分布されていてもよい(例えば、ポリブロックコポリマー)。これらの同じポリマーはまた、グラフト単位の形態であってもよく、又は、星の形状であってもよい。 会合性ポリウレタンは、水中で網状構造を形成することができ、そこで疎水性部分は、上に示すように疑似ミセルをつなげる。 したがって、会合性ポリウレタンは、本発明による組成物の粘度又は稠度を増強することができる。そのため、本発明による組成物の適用後、会合性ポリウレタンは、該組成物の元の弾性を迅速に回復させることができる。 脂肪鎖を含有する非イオン性ポリエーテル-ポリウレタンは、その親水性配列が、50から1000のオキシエチレン化した基を含む、ポリオキシエチレン化した鎖であるトリブロックコポリマーであってもよい。 非イオン性ポリエーテル-ポリウレタンは、親水性配列の間にウレタン結合を含んでおり、それがこの名称の起源となっている。 その意味が拡大されて、その親水性配列が他の化学結合によって疎水性配列に連結されているものも、疎水性鎖を含有する非イオン性ポリエーテル-ポリウレタンの中に含まれる。 本発明中で使用できる、疎水性鎖を含有する非イオン性ポリエーテル-ポリウレタンの例として、RHEOX社により販売されている、尿素官能基を含有するRheolate(登録商標)205、その他、Rheolate(登録商標)208、204若しくは212、並びに、Acrysol RM 184(登録商標)を用いることもまた可能である。 AKZO製の、C12〜C14アルキル鎖を含有する製品ELFACOS T210(登録商標)、及び、C18アルキル鎖を含有する製品ELFACOS T212(登録商標)もまた挙げることができる。 水中乾燥物質含有量20%で販売されている、C20アルキル鎖を含んでウレタン結合を有する、ROHM & HAAS製の製品DW 1206B(登録商標)も使用することができる。 これらのポリマーの、特に水中又は水性アルコール性媒質中の溶液又は分散液を使用することも可能である。こうしたポリマーの例として挙げることができるのは、RHEOX社により販売されているRheolate(登録商標)255、Rheolate(登録商標)278及びRheolate(登録商標)244である。ROHM & HAAS社により提供されている製品DW 1206F及びDW 1206Jを使用することも可能である。 使用することができる、上に記載したポリエーテル-ポリウレタンは、G. Fonnum、J. Bakke及びFk. Hansenによる論文、Colloid Polym. Sci 271、380〜389頁(1993年)に記載されているものからも選ぶことができる。 更により詳細には、本発明によれば、(i)150から180molのエチレンオキシドを含む少なくとも1種のポリエチレングリコール、(ii)ステアリルアルコール又はデシルアルコール、及び、(iii)少なくとも1種のジイソシアネートを含む少なくとも3種の化合物の重縮合により得ることができるポリエーテル-ポリウレタンを使用することが好ましい。 こうしたポリエーテル-ポリウレタンは、詳細には、ROHM & HAAS社によりAculyn 46(登録商標)及びAculyn 44(登録商標)という名称で販売されている[ACULYN 46(登録商標)は、150又は180molのエチレンオキシド、ステアリルアルコール及びメチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)を含有するポリエチレングリコールの重縮合物であってマルトデキストリン(4%)と水(81%)とのマトリックス中15質量%であり;ACULYN 440は、150又は180molのエチレンオキシド、デシルアルコール及びメチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)を含有するポリエチレングリコールの重縮合物であってプロピレングリコール(39%)と水(26%)との混合物中35質量%である]。 本発明によれば、会合性ポリウレタンは、Rheox社によりRheolate FX 1100の名称で販売されているステアレス-100/PEG-136/HDIコポリマーから選択されることが好ましい。 (c)会合性ポリウレタンの量は制限されず、組成物の総質量に対して0.01から10質量%、好ましくは0.1から5質量%、より好ましくは0.4から3質量%の範囲であってもよい。(ポリオール) 本発明による化粧品組成物は、少なくとも1種のポリオールを更に含む。単一の型のポリオールを使用してもよいが、2つ以上の異なる型のポリオールを組み合わせて使用することもできる。 用語「ポリオール」は、本明細書では、2つ以上のヒドロキシ基を有するアルコールを意味し、単糖又はその誘導体は包含しない。単糖の誘導体としては、単糖の1つ又は複数のカルボニル基を還元することにより得られる糖アルコール、並びにそれらの1つ又は複数のヒドロキシ基中の1個又は複数の水素原子が、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アシル基又はカルボニル基等の少なくとも1つの置換基で置き換えられている単糖又は糖アルコールが挙げられる。 ポリオールは、少なくとも2つのヒドロキシ基、好ましくは2から5つのヒドロキシ基を含むC2〜C12ポリオール、好ましくはC2〜9ポリオールであってもよい。 ポリオールは、天然型ポリオールであっても合成型ポリオールであってもよい。ポリオールは、直鎖、分枝状又は環状の分子構造であってもよい。 ポリオールは、グリセリン及びその誘導体、並びに、グリコール及びその誘導体から選択してもよい。ポリオールは、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3-プロパンジオール及び1,5-ペンタンジオールからなる群から選択されてもよい。 ポリオールは、組成物の総質量に対して0.01質量%から30質量%、好ましくは0.1質量%から20質量%、例えば1質量%から10質量%の範囲の量で存在してもよい。[水] 本発明による化粧品組成物は水を含む。 水の量は制限されず、組成物の総質量に対して10から80質量%、好ましくは20から75質量%、より好ましくは30から60質量%であってもよい。[付加的界面活性剤] 本発明による化粧品組成物は、上記の(b)とは異なる少なくとも1種の非イオン性付加的界面活性剤、及び/又は、少なくとも1種のイオン性付加的界面活性剤を更に含んでもよい。単一の型の付加的界面活性剤を使用してもよいが、2つ以上の異なる型の付加的界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。イオン性界面活性剤は、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ぶことができる。(非イオン性付加的界面活性剤) 非イオン性付加的界面活性剤は、そのHLB値が7.0未満又は14.0超であれば、以下のものから選択することができる:(1)温度45℃以下で流体である界面活性剤であって、1から60個のエチレンオキシド単位を含むポリエチレングリコール、ソルビタン、2から30個のエチレンオキシド単位を含むグリセロール、2から10個のグリセロール単位を含むポリグリセロールからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオールと、少なくとも1種の、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝状のC8〜C22アルキル鎖を含む少なくとも1種の脂肪酸とのエステルから選ばれる界面活性剤、(2)脂肪酸又は脂肪アルコールの混合エステル、カルボン酸及びグリセロールの混合エステル、(3)糖の脂肪酸エステル、及び、糖の脂肪アルコールエーテル、(4)温度45℃以下で固体である界面活性剤であって、グリセロールの脂肪エステル、ソルビタンの脂肪エステル及びソルビタンのオキシエチレン化脂肪エステル、エトキシル化脂肪エーテル及びエトキシル化脂肪エステルから選ばれるもの、(5)エチレンオキシド(A)とプロピレンオキシド(B)とのブロックコポリマー、並びに(6)シリコーン界面活性剤。 上記(1)から(6)の詳細は、前に記載したものと同じである。 非イオン性付加的界面活性剤は、HLB値が7.0未満又は14.0超であれば、オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤から選択することができる。 オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤の詳細は、前に記載したものと同じである。(陽イオン性界面活性剤) 陽イオン性界面活性剤は限定されない。陽イオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された第一級、第二級及び第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択してもよい。 挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、これだけには限らないが、以下のものが挙げられる:一般式(I)(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なっていてもよく、1から30個の炭素原子を含み、任意選択で酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖及び分枝状の脂肪族基から選ばれ、該脂肪族基は、例えばアルキル基、アルコキシ基、C2〜C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル、(C12〜C22)アルキル酢酸塩及びヒドロキシアルキル基;並びに芳香族基、例えばアリール及びアルキルアリールから選ばれてもよく;X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2〜C6)アルキル硫酸イオン及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる)を有するもの。イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例としては式(II)(式中、R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば、獣脂の、若しくはココヤシの、脂肪酸誘導体から選ばれ、R6は、水素基、C1〜C4アルキル基、及び8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれ、R7は、C1〜C4アルキル基から選ばれ、X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる)を有するもの。一実施形態では、R5及びR6は、例えば、12から21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれる混合基であり、例えば、獣脂の脂肪酸誘導体等であり、R7はメチルであり、R8は水素である。こうした製品の例には、これだけには限らないが、Witco社により「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGという名称で販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられる。式(III)(式中、R9は、16から30個の炭素原子を含む脂肪族基から選ばれ、R10は、1から4個の炭素原子を含む水素基若しくはアルキル基、又は基(R16a)(R17a)(R18a)N+(CH2)3から選ばれ、R11、R12、R13、R14、R16a、R17a及びR18aは、同一であっても異なっていてもよく、1から4個の炭素原子を含む水素基及びアルキル基から選ばれ、X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチルスルホン酸イオン及びメチルスルホン酸イオンから選ばれる)のジ四級アンモニウム塩。こうしたジ四級アンモニウム塩の例は、FINETEXのFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)又はFINETEXのFINQUAT CT(クオタニウム-75)である。少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば式(IV)(式中、R22は、C1〜C6アルキル基、並びにC1〜C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ、R23は、基、直鎖及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C22炭化水素系基R27、並びに水素から選ばれ、R25は、基、直鎖及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C6炭化水素系基R29、並びに水素から選ばれ、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC7〜C21炭化水素系基から選ばれ、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2から6の範囲の整数から選ばれ、r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2r及びt1+t2=2tであり、yは、1から10の範囲の整数から選ばれ、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0から10の範囲の整数から選ばれ、X-は、単体及び錯体の、有機及び無機の陰イオンから選ばれ、ただしx+y+zの和は1から15の範囲であり、ただしxが0であるときR23はR27を示し、ただしzが0であるときR25はR29を示す)を有するもの。R22は、直鎖及び分枝状アルキル基から選ばれてもよい。一実施形態では、R22は、直鎖アルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びジヒドロキシプロピル基から選ばれ、例えば、メチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、x+y+zの和は、1から10の範囲である。R23が炭化水素系基R27であるとき、それは、長鎖であって12から22個の炭素原子を含んでいてもよく、又は、短鎖であって1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。R25が炭化水素系基R29であるとき、それは、例えば1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和の、C11〜C21炭化水素系基から選ばれ、例えば直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11〜C21アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。陰イオンX-は、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオンから選ばれてもよく;及び、メチル硫酸イオン等のC1〜C4アルキル硫酸イオンから選ばれてもよい。しかし、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシル酸イオンと、有機酸に由来する陰イオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオン、並びに、エステル官能基を含むアンモニウムに適合性のある任意の他の陰イオンは、本発明により使用してもよい陰イオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、陰イオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる。 別の実施形態では、式(IV)(式中、R22は、メチル基及びエチル基から選ばれ、x及びyは、1に等しく、zは、0又は1に等しく、r、s及びtは、2に等しく、R23は、基、、メチル基、エチル基、及びC14〜C22炭化水素系基、水素から選ばれ、R25は、基、及び水素から選ばれ、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17炭化水素系基から選ばれ、例えば、直鎖及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる)のアンモニウム塩を使用することができる。 一実施形態では、炭化水素系基は直鎖である。 挙げることができる式(IV)の化合物の非限定的な例には塩、例えば、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、及びそれらの混合物がある。一実施形態では、アシル基は、14から18個の炭素原子を含んでいてもよく、例えば植物油、例としてはパーム油及びヒマワリ油に由来していてもよい。化合物がいくつかのアシル基を含むとき、これらの基は、同一であっても異なっていてもよい。 これらの生成物は、例えば、任意選択で、オキシアルキレン化された、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物起源若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後にアルキル化剤を用いて第四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選ばれる。 こうした化合物は、例えば、Cognis社によりDehyquart(登録商標)という名称で、Stepan社によりStepanquat(登録商標)という名称で、Ceca社によりNoxamium(登録商標)という名称で、Rewo-Goldschmidt社により「Rewoquat(登録商標)WE 18」という名称で販売されている。 本発明による組成物中に使用してもよいアンモニウム塩の他の非限定的な例として、米国特許第4,874,554号及び第4,137,180号に記載されている、少なくとも1つのエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。 本発明による組成物中に使用できる上述の第四級アンモニウム塩の中では、それだけに限らないが、式(I)に相当するもの、例えば、テトラアルキルアンモニウムクロリド、例としてはジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(ここでアルキル基は約12から22個の炭素原子を含む)、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド;パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;及びVan Dyk社により「Ceraphyl(登録商標)70」という名称で販売されているステアルアミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリドが挙げられる。 一実施形態によれば、本発明の組成物中に使用してもよい陽イオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩から選ばれ、例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びステアルアミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。(陰イオン性界面活性剤) 陰イオン性界面活性剤は限定されない。陰イオン性界面活性剤は、詳細には、野菜起源タンパク質又は絹タンパク質の陰イオン性誘導体、リン酸塩及びアルキルリン酸塩、カルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸誘導体、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、スルホン酸塩、イセチオン酸塩、タウリン酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、ポリペプチド、アルキルポリグルコシドの陰イオン性誘導体、及び、それらの混合物から選ばれてもよい。1)野菜起源タンパク質の陰イオン性誘導体は、疎水性基を含むタンパク質加水分解物であり、前記疎水性基は、タンパク質中に天然に存在していること、又は、タンパク質の、及び/又は、タンパク質加水分解物の、疎水性化合物との反応により付加されることが可能である。該タンパク質は、野菜起源又は絹由来であり、該疎水性基は、詳細には、脂肪鎖、例えば10から22個の炭素原子を含むアルキル鎖であることができる。更に詳細に挙げることができるのは、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含む、リンゴタンパク質加水分解物の、小麦タンパク質加水分解物の、大豆タンパク質加水分解物の又はエンバクタンパク質加水分解物の野菜起源タンパク質の陰イオン性誘導体、及び、それらの塩である。アルキル鎖は、詳細にはラウリル鎖であることができ、該塩はナトリウム塩、カリウム塩及び/又はアンモニウム塩であることができる。 そのため、疎水性基を含むタンパク質加水分解物として挙げることができるのは、例えば、川研ファインケミカルによりKawa Silkという名称で販売されている製品等の、タンパク質がラウリン酸によって変性された絹タンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;CrodaによりAminofoam W ORの名称で販売されているカリウム塩(CTFA名:ラウロイル小麦アミノ酸カリウム)、及び、SeppicによりProteol LW 30という名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイル小麦アミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質がラウリン酸によって変性された小麦タンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;SeppicによりProteol OAT(30%水溶液)という名称で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイルエンバクアミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質が、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むエンバクタンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの、また特にタンパク質がラウリン酸によって変性されたエンバクタンパク質である、タンパク質加水分解物の塩のもの;又は、SeppicによりProteol APL(30%水性/グリコール溶液)という名称で販売されている、10から22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むリンゴタンパク質加水分解物の塩のもの(CTFA名:ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム)がある。更に挙げることができるのは、SeppicによりProteol SAV 50の名称で販売されている(CTFA名:ココイルアミノ酸ナトリウム)、N-メチルグリシン酸ナトリウムで中性化されたラウロイルアミノ酸(アスパルチン酸、グルタミン酸、グリシン、アラニン)の混合物である。2)リン酸塩及びアルキルリン酸塩として挙げることができるのは、例えば、Kao ChemicalsによりMAP 20(登録商標)という名称で販売されているラウリル一リン酸塩、Cognis社によりCrafol AP-31(登録商標)という名称で販売されているモノエステルとジエステルとの混合物(主としてジエステル)としてのリン酸ドデシルのカリウム塩、Cognis社によりCrafol AP-20(登録商標)という名称で販売されているリン酸オクチルのモノエステルとジエステルとの混合物、Condea社によりIsofol 12 7 EO-Phosphate Ester(登録商標)という名称で販売されているエトキシル化(7モルのEO)2-ブチルオクチルのリン酸モノエステルとジエステルとの混合物、Uniqema社により注文番号Arlatone MAP 230K-40(登録商標)及びArlatone MAP 230T-60(登録商標)として販売されている、モノ(C12〜C13)アルキルリン酸塩のカリウム塩又はトリエタノールアミン塩、Rhodia Chimie社によりDermalcare MAP XC-99/09(登録商標)という名称で販売されているラウリルリン酸カリウム、及び、Uniqema社によりArlatone MAP 160Kという名称で販売されているセチルリン酸カリウム等の、モノアルキルリン酸塩及びジアルキルリン酸塩である。3)カルボン酸塩として、例えば以下のものを挙げることができる:- アミドエーテルカルボン酸塩(AEC)、例えばKao ChemicalsによりAkypo Foam 30(登録商標)という名称で販売されているラウリルアミドエーテルカルボン酸ナトリウム(3 EO)、- ポリオキシエチレン化カルボン酸塩、例えばKao ChemicalsによりAkypo Soft 45 NV(登録商標)という名称で販売されている、オキシエチレン化(6 EO)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム(65/25/10 C12〜C14〜C16)、Biologia E Tecnologia社によりOlivem 400(登録商標)という名称で販売されている、オリーブ油起源のポリオキシエチレン化脂肪酸及びカルボキシメチル化脂肪酸、又は、日光ケミカルズによりNikkol ECTD-6 NEX(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(6 EO)トリデシルエーテルカルボン酸ナトリウム、並びに- 有機塩基又は無機塩基で中性化されているC6からC22アルキル鎖を有する脂肪酸の塩(セッケン)、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リジン及びアルギニン。4)アミノ酸のアルカリ塩のアミノ酸誘導体として、詳細には、例えば以下のものを挙げることができる:- サルコシン酸塩、例えばCiba社によりSarkosyl NL 97(登録商標)という名称で、又は、SEPPIC社によりOramix L30(登録商標)という名称で販売されているラウロイルサルコシン酸ナトリウム、日光ケミカルズによりNikkol Sarcosinate MN(登録商標)という名称で販売されているミリストイルサルコシン酸ナトリウム、又は、日光ケミカルズによりNikkol Sarcosinate PN(登録商標)という名称で販売されているパルミトイルサルコシン酸ナトリウム、- アラニン酸塩、例えば日光ケミカルズによりSodium Nikkol Alaninate LN 30(登録商標)という名称で、又は、川研ファインケミカルによりAlanone ALE(登録商標)という名称で販売されているN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピン酸ナトリウム、又は、川研ファインケミカルによりAlanone ALTA (登録商標)という名称で販売されているトリエタノールアミンN-ラウロイル-N-メチルアラニン、- グルタミン酸塩、例えば味の素株式会社によりAcylglutamate CT-12(登録商標)という名称で販売されているモノココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、味の素株式会社によりAcylglutamate LT-12(登録商標)という名称で販売されているラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、- アスパラギン酸塩、例えば三菱化学によりAsparack(登録商標)という名称で販売されているN-ラウロイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとN-ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとの混合物、- グリシン誘導体(グリシン酸塩)、例えば味の素株式会社によりAmilite GCS-12(登録商標)及びAmilite GCK 12という名称で販売されているN-ココイルグリシン酸ナトリウム、- クエン酸塩、例えばGoldschmidtによりWitconol EC 1129という名称で販売されているオキシエチレン化(9mol)ココヤシアルコールのクエン酸モノエステル、- ガラクツロン酸塩、例えばSolianceにより販売されているドデシルD-ガラクトシドウロン酸ナトリウム。5)スルホコハク酸塩として挙げることができるのは、例えばWitco社によりSetacin 103 Special(登録商標)及びRewopol SB-FA 30 K 4(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(3 EO)ラウリル(70/30 C12/C14)アルコールモノスルホスクシネート、Zschimmer Schwarz社によりSetacin F Special Paste(登録商標)という名称で販売されているC12〜C14アルコールのヘミスルホスクシネートの二ナトリウム塩、Cognis社によりStandapol SH 135(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(2EO)二ナトリウムオレアミドスルホスクシネート、Sanyo社によりLebon A-5000(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(5 EO)ラウルアミドモノスルホスクシネート、Witco社によりRewopol SB CS 50(登録商標)という名称で販売されているオキシエチレン化(10 EO)ラウリルシトレートモノスルホスクシネートの二ナトリウム塩、又は、Witco社によりRewoderm S 1333(登録商標)という名称で販売されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホスクシネートがある。ポリジメチルシロキサンスルホスクシネートが利用されてもよく、例えばMacIntyreによりMackanate-DC 30の名称で販売されている二ナトリウムPEG-12ジメチコンスルホスクシネートがある。6)アルキル硫酸塩として挙げることができるのは、例えば、HuntsmanによりEmpicol TL40 FLという名称で販売されている製品、又は、CognisによりTexapon T42という名称で販売されている製品等のラウリル硫酸トリエタノールアミン(CTFA名:TEAラウリルスルフェート)であり、これらの製品は40%水性溶液である。HuntsmanによりEmpicol AL 30FLの名称で販売されている製品等のラウリル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウリル硫酸アンモニウム)を挙げることもでき、これらは30%水性溶液である。7)アルキルエーテル硫酸塩として挙げることができるのは、例えば、CognisによりTexapon N40及びTexapon AOS 225 UPの名称で販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸ナトリウム(CTFA名:ラウレス硫酸ナトリウム)、又は、CognisによりStandapol EA-2の名称で販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウレス硫酸アンモニウム)である。8)スルホン酸塩として挙げることができるのは、例えばα-オレフィンスルホン酸塩であり、StepanによりBio-Terge AS-40(登録商標)という名称で、WitcoによりWitconate AOS Protege(登録商標)及びSulframine AOS PH 12(登録商標)という名称で、StepanによりBio-Terge AS-40 CG(登録商標)という名称で販売されているα-オレフィンスルホン酸ナトリウム(C14〜C16)、ClariantによりHostapur SAS 30(登録商標)という名称で販売されている第2オレフィンスルホン酸ナトリウム(secondary sodium olefinsulphonate);又は、ManroによりManrosol SXS30(登録商標)、Manrosol SXS40(登録商標)及び、Manrosol SXS93(登録商標)という名称で販売されているキシレンスルホン酸ナトリウムである。9)イセチン酸塩として挙げることができるのは、アシルイセチン酸塩、例えばJordanによりJordapon CI P(登録商標)という名称で販売されている製品等のココイルイセチオン酸ナトリウムである。10)タウリン酸塩として挙げることができるのは、Clariant社によってHostapon CT Pate(登録商標)という名称で販売されているパーム核油メチルタウリン酸塩のナトリウム塩;N-アシルN-メチルタウリン酸塩、例えばClariant社によりHostapon LT-SF(登録商標)という名称で、又は、日光ケミカルズによりNikkol CMT-30-T(登録商標)という名称で販売されているN-ココイル-N-メチルタウリン酸ナトリウム、又は、日光ケミカルズによりNikkol PMT(登録商標)という名称で販売されているパルミトイルメチルタウリン酸ナトリウムである。11)アルキルポリグルコシドの陰イオン性誘導体は、詳細には、クエン酸塩、酒石酸塩、スルホコハク酸塩、カルボン酸塩及びアルキルポリグルコシドから得られるグリセロールエーテルであり得る。挙げることができるのは、例えば、CesalpiniaによりEucarol AGE-ET(登録商標)という名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩、SeppicによりEssai 512 MP(登録商標)という名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)スルホコハク酸エステルの二ナトリウム塩、又は、CesalpiniaによりEucarol AGE-EC(登録商標)の名称で販売されているココイルポリグリコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩である。 アミノ酸誘導体が、アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体、特にアシルグリシン塩であることが好ましい。 アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体は、アシルグリシン塩(若しくはアシルグリシン酸塩)、又は、グリシン塩(若しくはグリシン酸塩)から選ぶことができ、詳細には、以下のものから選ぶことができる:i)式(I) R-HNCH2COOX (I)(式中、- Rは、アシル基R'C=Oを表し、そのR'は、好ましくは、10から30個の炭素原子、好ましくは12から22個の炭素原子、好ましくは14から22個の炭素原子、更に良好には16から20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の、線状又は分枝状の炭化水素鎖を表し、- Xは、例えば、アルカリ金属のイオン(Na、Li又はK等、好ましくはNa又はK)、アルカリ土類金属のイオン(Mg、アンモニウム基、及び、それらの混合物)から選ばれる陽イオンを表す)のグリシン酸アシル。 該アシル基は、詳細には、ラウロイル、ミリストイル、ベヘノイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オリボイル、ココイル又はオレオイルの基、及び、それらの混合物から選ぶことができる。 好ましくは、Rは、ココイル基である。ii)式(II)(式中、- R1は、10から30個の炭素原子、好ましくは12から22個の炭素原子、更に良好には16から20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の、線状又は分枝状の炭化水素鎖を表し;R1は、有利には、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、セチル、セテアリル又はオレイル基及びそれらの混合物から選ばれ、好ましくはステアリル、オレイル基から選ばれ、- R2基は、同一であり又は異なり、R''OH基を表し、該R''は、2から10個の炭素原子、好ましくは2から5個の炭素原子を含むアルキル基である)のグリシン酸塩。 式(I)の化合物として挙げることができるのは、ココイルグリシン酸ナトリウムというINCI名を持つ化合物のもの、例えば味の素株式会社により販売されているAmilite GCS-12、ココイルグリシン酸カリウムというINCI名を持つ化合物のもの、例えば、味の素株式会社製のAmilite GCK-12等がある。 式(II)の化合物として使用できるのは、ジヒドロキシエチルオレイルグリシン酸塩のもの、又は、ジヒドロキシエチルステアリルグリシン酸塩のものである。(両性界面活性剤) 両性界面活性剤は限定されない。両性又は双性のイオン性界面活性剤は、例えば(非限定的一覧)、脂肪族の第二級又は第三級アミン、及び任意選択で第四級化されたアミン誘導体であり、その中の脂肪族基は、線状又は分枝状の鎖であり、8から22個の炭素原子を含んで少なくとも1つの水に可溶化させる陰イオン基(例えば、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はホスホン酸イオン)を有する。 アミドアミンカルボキシル化誘導体の中では、Miranolという名称で販売されている製品を挙げることができ、これは、米国特許第2,528,378号及び第2,781,354号に記載されていてCTFA辞書、第3版、1982年においてアンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートという名称で分類されており(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれている)、それぞれの構造は以下のとおりである: R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-)、(式中、R1は、加水分解ココヤシ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシルの基を示し、R2は、β-ヒドロキシエチル基を示し、R3は、カルボキシメチル基を示す)及び R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C)。(式中、Bは、-CH2CH2OX'を表し、Cは、-(CH2)z-Y'を表し、ここで、z=1又は2であり、X'は、-CH2CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'又は水素原子を示し、Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'又はCH2-CHOH-SO3H基を示し、Z'は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、例えばナトリウムイオン、アンモニウムイオン又は有機アミン由来のイオンを表し、R1'は、ココヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基、例えばC7、C9、C11若しくはC13アルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は、不飽和C17基を示す)。 両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルアンホ一酢酸塩、(C8〜C24)アルキルアンホ二酢酸塩、(C8〜C24)アルキルアンホモノプロピオン酸塩、及び、(C8〜C24)アルキルアンホジプロピオン酸塩から選択されることが好ましい。 これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、ココアンホニ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホニ酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸という名称で分類されている。 例として挙げることができるのは、Rhodia Chimie社によりMiranol(登録商標)C2M縮合物という商品名で販売されているココアンホ二酢酸塩である。 好ましくは、両性界面活性剤はベタインであってもよい。 ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタインから、詳細には、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルベタイン、スルホベタイン、及び、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態では、ベタイン型両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。 挙げることができる非限定的な例には、単独で又は混合物として、CTFA辞典、第9版、2002年で、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、パルミトアミドプロピルベタイン、ステアルアミドプロピルベタイン、ココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインという名称で分類されている化合物がある。 ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくはアルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特にココベタイン及びココアミドプロピルベタインである。 付加的界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して0.01質量%から20質量%、好ましくは0.10質量%から10質量%、より好ましくは1質量%から5質量%であってもよい。[他の材料] 本発明による化粧用組成物はまた、以前から別のところで美白用組成物中又は着色用組成物中で公知である他の有効量の材料を含んでもよく、例えば一般的な各種補助剤、EDTA及びエチドロン酸等の金属イオン封鎖剤、UV遮断剤、前述のもの以外のシリコーン(アミン基を有するもの等)、防腐剤、ビタミン又はプロビタミン、例としては、パンテノール、不透明化剤、香料、植物抽出物、陽イオン性ポリマー等である。 本発明による化粧品組成物は、少なくとも1種の有機溶媒を更に含んでもよい。そのため、有機溶媒は、好ましくは水に混和性である。有機溶媒として挙げることができるのは、例えばC1〜C4アルカノール、例えばエタノール及びイソプロパノール;芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール及びフェノキシエタノール;類似の製品;及びそれらの混合物がある。 有機水溶性溶媒は、組成物の総質量に対し10質量%未満、好ましくは5質量%未満、より好ましくは1%未満の範囲の量で存在してもよい。[製造及び性質] 本発明による化粧品組成物は、上記の必須材料及び任意材料を、従来技術の方法に従って混合することにより製造できる。従来技術の方法としては、高圧ホモジナイザーによる混合(高エネルギープロセス)を挙げることができる。代替法として、該化粧品組成物は、転相温度法(PIT)、転相濃度法(PIC)、自動乳化法等の低エネルギープロセスにより製造できる。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の、(a)油に対する質量比は、0.3から6、好ましくは0.4から3、より好ましくは0.45から1.5であってもよい。詳細には、(b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤/(a)油の質量比は、好ましくは1以下、例えば0.3から1、好ましくは0.4から1、より好ましくは0.45から1である。 本発明による化粧品組成物は、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態である。 「マイクロエマルション」は、2つの方法、すなわち広義と狭義とで定義され得る。つまり、ある場合(「狭義のマイクロエマルション」)では、マイクロエマルションは、油性成分、水性成分及び界面活性剤の3つの材料を有する三成分系を有する、熱力学的に安定な等方性単一液相を指し、他の場合(「広義のマイクロエマルション」)では、マイクロエマルションは、熱力学的に不安定な典型的なエマルション系の中で、より小さい粒度に起因して透明な又は半透明な外観を呈するようなエマルションを付加的に含んでいる(友正慧ら、OilChemistry、第37巻、No.11(1988年)、48〜53頁)。「マイクロエマルション」は、本明細書で使用する場合、「狭義のマイクロエマルション」、すなわち熱力学的に安定な等方性単一液相を指す。 マイクロエマルションは、油がミセルにより可溶化されているO/W型(水中油型)マイクロエマルション、水が逆転ミセルにより可溶化されているW/O型(油中水型)マイクロエマルションのいずれか1つの状態を指すか、又は、液相と油相との双方が連続構造を有するように界面活性剤の分子の会合数が無限とされている共連続マイクロエマルションを指す。 マイクロエマルションは、レーザー粒度計で測定したときの数平均直径が100nm以下、好ましくは50nm以下、より好ましくは20nm以下の分散相であり得る。 「ナノエマルション」は、本明細書では、寸法が350nm未満の分散相であることを特徴とするエマルションを意味し、該分散相は、層状型の液体結晶相を場合により形成することもある、(b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤のクラウン等によって、分散相/連続相の界面で安定化される。特定の不透明化剤が存在しない中で、ナノエマルションの透明性は小寸法の分散相から生じており、この小寸法は、機械的エネルギーの使用、とりわけ高圧ホモジナイザーの使用のために得られている。 ナノエマルションは、その構造によって、マイクロエマルションと区別することが可能である。具体的に言えば、マイクロエマルションは、例えば(a)油で膨化した、(b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤のミセルから構成されている熱力学的に安定な分散液である。しかも、マイクロエマルションは、製造のために、実質的な機械的エネルギーを必要としない。 マイクロエマルションは、レーザー粒度計で測定したときの数平均直径が300nm以下、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下の分散相であり得る。 本発明による化粧品組成物は、O/W型のナノエマルション若しくはマイクロエマルション、W/O型のナノエマルション若しくはマイクロエマルション、又は、共連続エマルションの形態であってもよい。本発明による化粧品組成物は、O/W型のナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることが好ましい。 本発明による化粧用組成物は、O/W型エマルションの形態であって、(a)油の数平均粒度が300nm以下、好ましくは10nmから150nm、より好ましくは20nmから140nmである、液滴の形態であることが好ましい。 本発明による化粧品組成物は、透明な又はわずかに半透明な外観、好ましくは透明な外観を有していることが可能である。 この測定は、希釈していない組成物について行う。ブランクは、蒸留水を用いて決定する。透明度は、比濁分析の濁度を測る(例えばHACH製の2100Q Portable Turbidimeterを用いて)ことにより測定してもよい。 本発明による化粧品組成物は、好ましくは、比濁分析の濁度が、150NTU未満、好ましくは100NTU未満、より好ましくは50NTU未満であってもよい。[方法及び使用] 本発明による化粧品組成物は、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は、頭皮に適用することによって、皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、及び/又は、頭皮を手入れする化粧方法等の非治療的方法に使用することができる。 本発明はまた、本発明による化粧品組成物の、体用の、及び/又は、顔面皮膚用の、及び/又は、粘膜用の、及び/又は、頭皮用の、及び/又は、毛髪用の、及び/又は、爪用の、及び/又は、まつ毛用の、及び/又は、眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は、洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又は、メイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又は、メイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での使用にも関する。 換言すれば、本発明による化粧品組成物は、上記の製品として、そのままで使用できる。詳細には、本発明による化粧品組成物は、好ましくは、体用及び/又は顔面皮膚用のメイクアップ除去製品等のすすぎ落とし用製品であってもよい。そうでなければ、本発明による化粧品組成物は、上記の製品の1つの要素として使用できる。例えば、本発明による化粧品組成物は、上記の製品を構成するために任意の他の要素に加える、又は任意の他の要素と組み合わせることができる。 ケア製品は、ローション、クリーム、ヘアトニック、ケアコンディショナー、日焼け止め剤等であってもよい。洗浄製品は、シャンプー、フェイスウォッシュ、ハンドウォッシュ等であってもよい。メイクアップ製品は、ファウンデーション、マスカラ、口紅、リップグロス、ほお紅、アイシャドウ、マニキュア液等であってもよい。メイクアップ除去製品は、メイクアップクレンジング剤等であってもよい。 本発明を、実施例により、更に詳細に記載することとするが、これは、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。(実施例1〜2及び比較例1) Table 1(表1)に示している、実施例1〜2及び比較例1による透明なO/W型エマルションの形態の以下の化粧品組成物を、表1に示す成分を以下のとおり混合することにより調製した:(1)界面活性剤と油とを混合して油相を形成した;(2)該油相をおよそ70℃まで加熱した;(3)水と親水性材料とを混合して水性相を形成した;及び(4)該液相を該油相中に加え、続いてそれらを混合してO/W型エマルションを得た。表1に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。(透明度) 該組成物の透明度を、HACH製の2100Q Portable Turbidimeterを用いて比濁分析の濁度を測ることにより測定した。これら3種の組成物の全てが、比濁分析の濁度80NTU未満(これは良好な透明度を意味する)を示した。(粘度測定) 実施例1〜2及び比較例1による組成物のそれぞれの粘度を、以下のように測定した。組成物そのもの(バルク)の粘度、及び水70質量%で希釈した組成物(希釈済み)の粘度を測定した。希釈済み組成物は、水70gを組成物100gに加えて調製した。粘度測定:装置:ARES(メーカー:TA Instruments)形状寸法:円錐プレート(直径:5cm)、角度=0.0404rad、ギャップ=0.0532mm温度:25℃せん断速度:1s-1 実施例1〜2及び比較例1による組成物の粘度データを表2に示す。 上記の結果から明らかなように、実施例1及び2による組成物の粘度は、水の存在下で有意に上昇し、一方、比較例1による組成物は、有意な粘度上昇を一切示さなかったことが判明した。(安定性試験) 各種増粘剤を含んでいる組成物のそれぞれの安定性を評価した。 実施例1及び2による各組成物を、透明な容器中で貯蔵し、1日、室温(25℃)に保った。次いで、該組成物の外観を目視で観察した。実施例1及び2による組成物は、元の透明な態様を保ち、相分離は観察されなかった。 次に、表3に示している、比較例2〜10による透明なO/W型エマルションの形態の以下の化粧品組成物を、表3に示す成分を以下のとおり混合して調製した:(1)界面活性剤と油とを混合して油相を形成した;(2)該油相をおよそ70℃まで加熱した;(3)水と親水性材料とを混合して液相を形成した;及び(4)該液相を該油相中に加え、続いてそれらを混合してO/W型エマルションを得た。表3に示している成分の量の数値は、全て活性原料として「質量%」に基づいている。 比較例2〜10による各組成物も、透明な容器中で貯蔵し、1日、室温(25℃)に保った。次いで、該組成物の外観を目視で観察した。観察の結果を表3に示す。PS: 相分離(1) SUNSOFT A-121E (太陽化学株式会社)(2) SUNSOFT Q-83H-C (太陽化学株式会社)(6) ANTIL SOFT SC (Evonik)(7) Jaguar HP105 (Rhodia)(8) Aculyn 44 polymer (Rohm And Haas)(9) Natrosol Plus 330CS (Ashland)(10) Aculyn 22 Polymer (Rohm And Haas)(11) Carbopol SF-1 polymer (LUBRIZOL)(12) Aculyn 38 Polymer (Rohm And Haas)(13) Satiagum UTC 30 (CARGILL)(14) Rhodicare CFT (Rhodia)(15) Awaze XT (AKZO Nobel) 上記の結果から明らかなように、実施例1及び2による組成物は安定であったが、一方、比較例2〜10による組成物は不安定であったことが判明した。 したがって、上記の全ての測定結果及び試験結果に基づけば、実施例1及び2による組成物は、湿潤条件下で、透明であり、安定であり、高粘度(又は高稠度)を示すことが可能であることが判明した。したがって、該組成物は、例えば濡れた手でも扱いやすい。他方、比較例1〜10による組成物は、(1)湿潤条件下で、透明ではあるが、高粘度(又は高稠度)は示すことができず、したがって、該組成物は、例えば濡れた手で扱い難い、或いは(2)半透明若しくは混濁、又は不安定であるため、それらは透明な外観を有し得ない若しくは保ち得ない、のいずれかであった。 ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態のすすぎ落とし用化粧品組成物であって、(a)少なくとも1種の油と、(b)HLBが7〜14である少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくは、2から10個のグリセリン、好ましくは4から6個のグリセリン、より好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有する1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、(c)少なくとも1種の会合性ポリウレタンと、(d)少なくとも1種のポリオールと、(e)水とを含み、(a)油の量が、組成物の総質量に対して少なくとも20質量%の範囲である、化粧品組成物。 (a)油が、植物起源油又は動物起源油、合成油及び炭化水素油からなる群から選択される、請求項1に記載の化粧品組成物。 (a)油が、室温で液体の形態の炭化水素油から選ばれる、請求項1又は2に記載の化粧品組成物。 (a)油が、分子量が600g/mol未満である油から選ばれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 (a)油の量が、組成物の総質量に対して20から60質量%、好ましくは22から50質量%、より好ましくは24から40質量%の範囲である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記(b)非イオン性界面活性剤が、HLB値7.0から14.0、好ましくは8.0から13.5、より好ましくは9.0から13.0を有するポリグリセリル脂肪酸エステルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2から6個のグリセロール単位を含むカプリン酸ポリグリセリル、2から6個のグリセロール単位を含むトリカプリル酸ポリグリセリル、3から6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、3から10個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、及び、3から10個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリルから選ばれる、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 ポリグリセリル脂肪酸エステルが、カプリン酸PG2、ラウリン酸PG4、ラウリン酸PG5、オレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリカプリル酸PG6、オレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10、イソステアリン酸PG10、ラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、ミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、ジオレイン酸PG5、ステアリン酸PG5、トリオレイン酸PG5、カプリル酸PG6及びトリカプリル酸PG6から選ばれる、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記ポリグリセリル脂肪酸エステルの原料が、3から6個のグリセリン、より好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有するポリグリセリル脂肪酸エステルの混合物から選ばれ、前記混合物が好ましくは、5又は6個のグリセリンからなるポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルを少なくとも30質量%含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して0.1から30質量%、好ましくは1から25質量%、より好ましくは5から20質量%の範囲である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 (b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤の、(a)油に対する質量比が、0.3から6、好ましくは0.4から3、より好ましくは0.45から1.5である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記(b)HLBが7〜14である非イオン性界面活性剤が、オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤である、請求項1から12のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記オキシアルキレン含有非イオン性界面活性剤の量が、組成物の総質量に対して0.1から25質量%、好ましくは0.5から20質量%、より好ましくは1から15質量%の範囲である、請求項13に記載の化粧品組成物。 前記(c)会合性ポリウレタンが、親水性ブロックにより隔てられた、6から30個の炭素原子、好ましくは6から20個の炭素原子を含有する少なくとも2つの炭化水素系親油性鎖を含むコポリマーである、請求項1から14のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記(c)会合性ポリウレタンの量が、組成物の総質量に対して0.01から10質量%、好ましくは0.1から5質量%、より好ましくは0.4から3質量%の範囲である、請求項1から15のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 前記(b)とは異なる少なくとも1種の追加の非イオン性界面活性剤、及び/又は、少なくとも1種の追加のイオン性界面活性剤を更に含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 総てのポリオールの量が、組成物の総質量に対して4質量%から50質量%の間、好ましくは6質量%から40質量%の間、より好ましくは8質量%から30質量%の間である、請求項1から17のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 O/W型エマルションの形態であり、(a)油が、数平均粒度が300nm以下、好ましくは10nmから150nmである液滴の形態である、請求項1から18のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 透明度が、50%超、好ましくは60%超、より好ましくは70%超である、請求項1から19のいずれか一項に記載の化粧品組成物。 皮膚を、毛髪を、粘膜を、爪を、まつ毛を、眉毛を、及び/又は、頭皮を手入れするための非治療的方法であって、請求項1から20のいずれか一項に記載の化粧品組成物が、皮膚に、毛髪に、粘膜に、爪に、まつ毛に、眉毛に、又は、頭皮に適用されることを特徴とする、非治療的方法。 請求項1から20のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用であって、体用の、及び/又は、顔面皮膚用の、及び/又は、粘膜用の、及び/又は、頭皮用の、及び/又は、毛髪用の、及び/又は、爪用の、及び/又は、まつ毛用の、及び/又は、眉毛用の、ケア製品としての若しくはケア製品中での、及び/又は、洗浄製品としての若しくは洗浄製品中での、及び/又は、メイクアップ製品としての若しくはメイクアップ製品中での、及び/又は、メイクアップ除去製品としての若しくはメイクアップ除去製品中での、使用。 【課題】透明な又はわずかに半透明な、好ましくは透明な、エマルションの外観を伴う、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の安定な化粧品組成物、場合によりクレンジング組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、(a)少なくとも1種の油と;(b)HLBが7〜14である少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくはポリグリセリル脂肪酸エステル、より好ましくは、2から10個のグリセリン、より好ましくは3から6個のグリセリン、更に好ましくは5又は6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を好ましくは有するポリグリセリル脂肪酸エステルと;(c)少なくとも1種の会合性ポリウレタンと;(d)少なくとも1種のポリオールと;(e)水とを含み、(a)油の量が、組成物の総質量に対して少なくとも20質量%の範囲である、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態の化粧品組成物に関する。本発明による化粧品組成物は、例えば、直径がより小さい分散相を有することが可能であり、したがって、該化粧品組成物は、安定な、透明な又はわずかに半透明な外観を伴う、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形態であることが可能である。【選択図】なし